JP2003014918A - カラーフィルタおよびその製造方法ならびに液晶表示装置 - Google Patents
カラーフィルタおよびその製造方法ならびに液晶表示装置Info
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Abstract
かつ高輝度のカラーフィルタならびにその製造方法を提
供する。 【解決手段】基板上をTiO2膜で被覆し、このTiO2膜
上に樹脂遮光膜パターンを設け、この樹脂遮光膜パター
ンの非被着面に着色膜を形成するカラーフィルタ。
Description
置に使用するカラーフィルタに関し、さらにその製造方
法に関するものである。また、本発明はかかるカラーフ
ィルタを用いたカラー液晶表示用の液晶表示装置に関す
るものである。
フィルタは、透明なガラス基板上に微少で複数の着色膜
を所定のピッチで規則正しく配列したものである。そし
て、この透明ガラス基板の材質としては、通常、ソーダ
ライムガラス等のアルカリガラスあるいはホウケイ酸ガ
ラス等の無アルカリガラスが使用される。
る場合には、そのガラス基板に含有されるアルカリイオ
ンの拡散を障壁するために、通常、ガラス基板の表面に
SiO2膜を被覆している。
化膜を、SiO2膜に比べて極めて薄く形成する技術が提
案されているが(特開平8-190088号参照)、この
技術によれば、このTiO2膜の上に直にITOなどの導
電性酸化金属被膜を形成している。
示装置に用いられている。このカラーフィルタによれ
ば、ガラス基板上に着色膜を形成するが、今日、赤(Re
d)、緑(Green)、青(Blue)の3原色、あるいはイエ
ロー(Yellow)、マゼンタ(Magenta)、シアン(Cya
n)等の補色が用いられる。さらに各着色膜間に遮光膜
を形成することで、色純度およびコントラストの低下を
防止している。
にパターニングする方法として、顔料分散法がよく知ら
れている。
遮光剤を分散させた光硬化性樹脂の薄膜を塗布し、次い
で露光、現像、熱硬化させることによりパターン形成す
る技術であり、カラーフィルタの製造方法としては、も
っとも一般的な方法である。
る。図3は顔料分散法により形成したカラーフィルタの
断面構造である。図4は遮光膜のパターニング方法であ
る。
り、この透明ガラス基板10の上に遮光膜パターン4な
らびにRed着色膜5、Green着色膜6およびBlue着色膜7
のパターンを形成している。
光膜パターン4を樹脂により形成した場合であり、順次
A、B、Cの各工程を示す。
0の上に光硬化性樹脂遮光膜11を塗布形成する。
を用いて、露光照射光12を所定のパターン形状でもっ
て通過させることで、光硬化性樹脂遮光膜11を部分的
に露光する。
ることで、樹脂遮光膜パターン4を形成する。
法により着色膜を形成し、カラーフィルタが得られる。
パターンによれば、カラーフィルタの色純度とコントラ
ストの低下との双方を防止するとともに、その開口率を
決定し、そのことでもってカラー液晶パネルの表示特性
に大きな影響を及ぼす。
光膜パターンにすることで、解像性に優れたカラーフィ
ルタが得られるが、そのような遮光膜パターンは開口率
が高く、表示面の点灯光の損失が低減され、これによ
り、より高輝度のカラー液晶パネルが得られる。また、
同じ輝度であっても、より低消費電力のカラー液晶パネ
ルが得られる。
成する場合には、フォトマスクの設計幅に近い遮光膜パ
ターンを得ることがむずかしかった。
露光工程であり、同図Bは、その後の現像および熱硬化
を経た後の断面構造である。
用いると、その遮光膜としての特性上、着色膜パターン
を形成する光硬化性樹脂着色膜に比べて感光されにく
く、したがって、図7Aに示す如く、より多くの露光照
射光12が必要となり、そのために、フォトマスク13
の非露光部への露光照射光の回折22の影響を受け易く
なる。
のパターン幅26がフォトマスク13の設計幅25より
大きくなっていた。
は、フォトマスク13とガラス基板10との間のギャッ
プを狭くして露光する方法がもっとも容易である。
よるフォトマスク13の破損の防止を考慮すると、狭ギ
ャップにも限界がある。
遮光膜パターンの太り幅をあらかじめ考慮して、フォト
マスクの設計幅を設定幅より細くする方法が採用されて
いる。
実際の仕上がりの樹脂遮光膜パターンは、何μm程度太
くなることから、遮光膜材料、露光および現像条件が同
じであれば、この太り幅は毎回大体同じになるので、そ
の太り分をあらかじめ考慮して、フォトマスクの設計幅
を補正する方法が採用されている。
れた過剰露光部は充分に感光されておらず、現像性が安
定しないため、樹脂遮光膜のパターン幅にバラツキが生
じ易いという課題がある。
遮光膜の種類によって、樹脂遮光膜パターンの太り幅が
変化するので、これらの条件が変わった場合、フォトマ
スクの設計幅と樹脂遮光膜パターンの太り幅との間にズ
レが生じ、フォトマスクを再度作製し直す必要がある。
のパターン太りは、現像時間を長くすることにより、そ
のパターン幅をある程度フォトマスクの設計幅に近づけ
ることができる。
遮光膜11の中で、非露光部への露光照射光の回折22
により感光された過剰露光部24は充分に感光されてお
らず、通常露光部23に比べて現像液に溶解し易いた
め、その溶解性の差により過剰露光部24の余分な樹脂
遮光膜を選択的に除去して、樹脂遮光膜パターン幅26
をフォトマスク設計幅25に近づけることができる。
脂遮光膜は感光されにくく、特に露光照射光の到達され
にくい樹脂遮光膜とガラス基板との界面付近では、その
傾向が顕著となる。
遮光膜のような有機物とでは、元来相互間の密着性が低
いので、通常露光部であっても現像により樹脂遮光膜パ
ターンがその界面より剥離し易かった。
像液に対する溶解性のコントラストはつきにくく、樹脂
遮光膜パターン幅を完全にフォトマスク設計幅と同じに
するのは極めて困難である。
ク設計幅と同じにできたとしても、その現像ラチチュー
ドは極めて小さいので、樹脂遮光膜パターンを現像する
際にパターン剥離が生じ易く、製造歩留まりを低下させ
ることになる。
時間には適正時間があり、現像液への浸漬時間が短か過
ぎると現像残りが発生し、取れるべきところが残り、一
方、長すぎると逆にパターン剥離が発生し、残るべきと
ころが取れることになるが、現像ラチチュードとは、こ
の適正時間の幅がどれくらいあるか、を示す指標であ
り、言い換えれば、露光部と非露光部の現像液への溶解
性のコントラストが大きくなると、現像ラチチュードが
広いと言える。
現像しやすく、その結果として製造歩留まりが向上する
が、上述の例では、非露光部のみならず、過剰露光部ま
でのパターンを除去しようとしているので、その現像ラ
チチュードは極めて狭くなる。
るために、樹脂遮光膜パターンを形成するフォトマスク
の設計幅が細線化される傾向にある近年においては、そ
の傾向が顕著である。
たカラーフィルタをカラー液晶表示装置に用いると、次
のような課題がある。
の断面概略図でもって説明する。
板であり、走査側基板16によれば、それを構成するガ
ラス基板上に樹脂遮光膜パターン4が形成され、この間
に着色膜が形成される。これらの上に平滑膜8を被覆
し、平滑膜8の上に透明電極28とポリイミド樹脂から
なる配向膜29とを順次積層している。
極28とポリイミド樹脂からなる配向膜29とを順次積
層している。
とをシール剤18を介して貼り合わせるとともに、内部
に液晶層17を封入する。
表示面額縁領域からの光漏れを防止する目的で、通常、
樹脂遮光膜パターン4を形成すると同時に、それを延在
して外周ダミー部27を形成する。
周ダミー部27を設けて、さらにガラス基板と樹脂遮光
膜との界面の密着性が低いことに起因し、対向基板間の
付着強度が低くなるという問題があった。
は使用等で負荷が生じた場合、この界面からの剥離が生
じ、これにより、製造歩留まりが低下し、また、カラー
液晶パネルの耐久性が低下していた。
フィルタの樹脂遮光膜パターンを無機結合剤あるいは有
機結合剤で被覆し、樹脂遮光膜のパターン剥離を防止す
る技術が提案されている(特開平8-262219号参
照)。
脂遮光膜パターンの製造歩留まりや解像性向上等、樹脂
遮光膜パターン形成時に関わる課題を解決することはで
きない。
成されたものであり、その目的は基板上に樹脂遮光膜パ
ターンを形成したカラーフィルタにおいて、基板と樹脂
遮光膜との密着性を高めた高信頼性かつ高輝度のカラー
フィルタならびにその製造方法を提供することにある。
フィルタを用いて、高品質かつ長期信頼性を達成した液
晶表示装置を提供することにある。
は、基板上をTiO2膜で被覆し、このTiO2膜上に樹脂
遮光膜パターンを設け、この樹脂遮光膜パターンの非被
着面に着色膜を形成せしめたことを特徴とする。
次下記A〜Eの各工程を経て、基板上にTiO2膜を被覆
し、このTiO2膜上に樹脂遮光膜パターンを設け、しか
る後に樹脂遮光膜パターンの非被着面に着色膜を形成す
ることを特徴とする。 A・・・ガラス基板上にスパッタリングもしくは真空蒸
着にてTiO2膜を被覆する。 B・・・TiO2膜上に遮光性の着色剤を添加した光硬化
性樹脂膜を塗布する。 C・・・フォトマスクを用いて光硬化性樹脂膜の所定領
域を露光する。 D・・・光硬化性樹脂膜に対し現像し、一部を除去す
る。 E・・・残存する光硬化性樹脂膜を熱硬化する。
記A工程とB工程の間にTiO2膜に対し紫外線照射する
ことを特徴とする。
フィルタの上に一方電極と配向膜とを順次形成し、他方
電極と配向膜とを順次形成した他の基板とを対向し、双
方を液晶層を介して配設してなることを特徴とする。
た結果、ガラス基板上にTiO2膜を被覆すると、この
膜の上に樹脂遮光膜を形成した場合、TiO2膜と樹脂
遮光膜との界面での密着性が向上することを、本発明者
が行った実験により確かめている。
解明しておらず、推論の域を脱し得ないが、下記のよう
な理由によると考える。
やホウ素等の非金属酸化物に比べ分子レベルにて表面粗
度が大きく、アンカー効果の働きにより、密着性が大き
くなる。
る実験を行った。ソーダライム基板上にTiO2膜また
はSiO2膜をスパッタリングにより、その成膜の厚み
を400Å、1000Åにして形成し、これらの膜の表
面粗度(算術平均粗さRa)を測定したところ、表1に
示すような結果が得られた。
スツルメンツ社製AFM−DI−D3000)を用い
て、周期的に表面試料と探針を接触させる方式であるタ
ッピングモードにより測定した。この測定には、探針S
iプローブ、視野2×2μmにて測定した。
面粗度はSiO2膜に比べて2倍以上であり、これによ
り、アンカー効果の働きにより、密着性が大きくなって
いると考える。
対し紫外線照射するとよく、このような工程を経ること
でも、樹脂遮光膜との界面での密着性が向上する。
ような半導体物質は、UV光等の照射により光励起さ
れ、その際に生じる活性の電子と正孔の働きにより、そ
の表面に吸着されている有機性の不純物を分解除去する
光触媒作用がある。したがって、有機性の不純物がガラ
ス基板の表面に付着した状態で樹脂遮光膜を形成した場
合、そのガラス基板に対する密着性が著しく阻害される
が、本発明のように、ガラス基板上にTiO2膜を形成
し、光硬化性樹脂遮光膜を塗布する直前に、あらかじめ
ガラス基板をUV処理することで、これらの有機性不純
物は除去され、ガラス基板と樹脂遮光膜の界面の密着性
の低下を防止することができる。たとえば、186nm
と254nmにピークを持つUV光を約2分照射する。
れが主成分であり、その他、アモルファス成分を含んで
もよい。
構造を示し、ソーダライムガラス基板1の上にアルカリ
イオンの拡散障壁としてのSiO2膜2をディップコート
している。このような基板を、以下、ディップ基板と称
する。
タリング法でもって成膜形成した。このTiO2膜3の膜
厚は10Å、20Å、50Å、70Å、80Å、90Å
の6とおりである。
上に、それぞれ光硬化性樹脂遮光膜を形成し、露光、次
いで現像を行った。そして、現像液に浸漬する時間を5
0秒〜120秒に変えることで、さまざまなテスト用の
試料を作製し、これらに対し光硬化性樹脂遮光膜の密着
性(剥離状態)を調べたところ、表2に示すような結果
が得られた。
にてSiO2と表記している)に同じ樹脂遮光膜を形成
し同様に測定した。
もって作製し、そして、評価した。
脂であり、東京応化工業製CFPRブラックレジストを
用いた。遮光剤としてはカーボンを使用している。
の剥れ状況を確認する。
ている状態で、現像によって除去されるべき箇所が除去
しきれずに残ってしまう現象であり、剥離とは現像のさ
れ方が過剰になった状態であり、パターンとして残るべ
きところが剥離して無くなってしまうことである。ま
た、現像残と剥離という表記以外の数値は樹脂遮光膜パ
ターン幅の測定値である。
上にTiO2膜を形成し最表層とすることにより、樹脂遮
光膜現像時のパターン剥離が生じにくくなる。また、フ
ォトマスクの設計幅(10μm)に近い膜形成ができ、よ
り解像性の優れた樹脂遮光膜パターンの形成ができる。
格を10.0±1.0μmとすると、ディップ基板では、現
像液の浸漬時間70秒でしか規格をクリアできていない
のに対し、本発明の如く、TiO2被覆基板では概ね30
秒間(浸漬時間80〜110秒)の規格に対する現像ラ
チチュードを有している。
いうように非常に薄くなると、これら現像性の改善効果
は認められなかった。
において、ディップ基板上(表2にてSiO 2と表記し
ている)およびTiO2膜厚10Å基板の試料について
は、現像液浸漬時間を70秒に設定した。また、TiO2
膜厚20Å〜90Å基板の各試料については、現像液浸
漬時間を90秒に設定し、これら各試料を240℃のホ
ットプレート上で加熱し、樹脂遮光膜パターンを熱硬化
させた。
ーンの密着強度を測定したところ、表3に示す結果が得
られた。
上にTiO2膜を形成し、最表層とすることにより、熱硬
化された樹脂遮光膜パターンの密着強度が向上したこと
がわかる。
ほどに、密着強度が小さくなり、TiO2膜厚10Åの試
料については、ディップ基板上に直接樹脂遮光膜パター
ンを形成した場合と同程度の密着強度となった。
樹脂遮光膜を上述した如く塗布〜焼成した基板と治具に
ピンを取り付け、測定器にセットして測定する。測定器
は島津製作所製の小型卓上試験機(型式;TZ-TEST SERIES
MODEL TEST/CE)である。
カラーフィルタを作製し、その評価を行った。
下記A〜Eの各工程を経て、ガラス基板上にTiO2膜と
樹脂遮光膜パターンとを順次形成する。
ラス基板(ディップ基板)上にスパッタリングもしくは
真空蒸着にてTiO2膜3で被覆する。
iO2膜3上に遮光性の着色剤を添加した光硬化性樹脂膜
を塗布する。この工程は図4Aに相当する。
り、フォトマスクを用いて光硬化性樹脂膜の所定領域を
露光する。この工程は図4Bに相当する。
像し、一部を除去する。
する。
る。
膜を形成することで、図1に示すような本発明のカラー
フィルタが得られる。
き、たとえば顔料分散法や染色法がある。
し、あらかじめ顔料により調合された感光性レジストを
基板上に塗布し、フォトリソグラフィにより、それぞれ
Red着色画素5、次いでGreen着色画素6、その後のBlue
着色画素7を形成し、カラーフィルタとした。
坦にするためにアクリル系樹脂からなる平滑化膜8を形
成するが、それを形成しなくてもよい。
定機を使用して、可視光領域(400nm〜700nm)
の平均透過率を測定したところ、表4に示すような結果
が得られた。
用いて、C光源にて視野角を2.0度にした。
ターンの解像性に優れた20Å以上のTiO2最表層基板
を使用することにより、カラーフィルタの透過率が向上
する。
から、本発明においては、ガラス基板上に被着するTi
O2膜の厚みを10Åを越えるようにするとよい。
ると、多重反射の影響を受け、その効果は低減する。T
iO2膜厚90Åにおいては、樹脂遮光膜パターンの解像
性向上の効果と多重反射による点灯光の損失が相殺さ
れ、ディップ基板とほぼ同等の透過率となった。
と、TiO2の薄膜をソーダライムガラス基板上に形成さ
せた場合、光の屈折率の異なることで、スネルの法則に
従い、入射光の一部がその界面で反射され、これによ
り、透過率が低下する。
の屈折率と膜厚に依存することが知られている。ここで
は、TiO2の屈折率(2.50)およびソーダライムガラ
スの主成分であるSiO2の屈折率(1.52)は定数であ
り、また、ソーダライムガラス基板の板厚はTiO2膜に
比べて充分に厚いので、TiO2の膜厚が反射率を決定す
る唯一の因子となる。
れたTiO2の膜厚と、その表面に於ける可視光線(40
0nm〜700nm)の平均反射率の関係を示す。なお、
同図は理論値であり、ガラス基板裏面からの反射光は含
まれていない。
ラス基板上にTiO2膜を形成する場合、TiO2の膜厚を
小さく形成するに伴い、多重反射の影響がより低減され
ることがわかる。
係を説明する。
の多重反射の現象は、光源からの照射光を液晶パネルに
透過させて、その表示面を点灯する構造を有する透過型
カラー液晶パネルにおいては、表示面の点灯光の損失に
なる。したがって、多重反射による点灯光の損失を表示
特性上、無視できるレベルまで、少なくすることが重要
となる。
がある上、樹脂遮光膜との密着性向上という当初の目的
も考慮する必要があるので、多重反射による点灯光の損
失を嫌う透過型カラー液晶パネルにおいては、TiO2の
膜厚を充分考慮すべきである。
多重反射の影響も考慮し、最適膜厚としては40〜60
Åにするとよい。
方、反射型カラー液晶パネルにおいては、その使用構造
上、かかる多重反射に対し留意する必要はなく、TiO2
の形成膜厚の自由度は比較的高いが、TiO2膜自体の吸
光による点灯光の損失を考慮すると、自ずからその形成
できる膜厚も制約される。
100〜1000Åにするとよい。
る。
示装置の断面概略図でもって説明する。16は走査側基
板であり、19は信号側基板であり、走査側基板16に
よれば、(例3)に示すカラーフィルタを用いて、さら
に平滑膜の上に前記一方電極である透明電極とポリイミ
ド樹脂からなる配向膜とを順次積層し、他方の信号側基
板19ではガラス基板上にも前記他方電極である透明電
極とポリイミド樹脂からなる配向膜とを順次積層してい
る。
とをシール剤18(三井東圧化学製熱硬化性エポキシ樹
脂)を介して貼り合わせるとともに、内部に液晶層17
(ツイスト角250±20°のネマチック型液晶分子)
を封入する。セルギャップは6.3μmである。
双方の外側にはヨウ素系偏光板15を設ける。そして、
蛍光管バックライト(導光板付き)である光源14を液晶
パネルの裏面側に配し、その照射光を液晶パネルに透過
させてパネル表示面20を点灯するSTN型単純マトリ
クス方式(電圧平均化法)の透過型カラー液晶パネルと
なる。21は光源14の照射光および液晶パネルからの
出射光である。
いて、カラーフィルタの内、最表層TiO2の膜厚が20
Å、50Å、70Å、80Åのガラス基板にて作製した
もの、およびリファレンスとしてのディップ基板にて作
製したものを使用して、5種類の透過型カラー液晶パネ
ルを作製した。
基板間の付着強度の測定、次いでパネル点灯時のパネル
表示面の輝度の測定を行ったところ、表5に示すような
結果が得られた。
一方をプッシュプルゲージで押さえて(信号側基板のみ
押さえる。走査側に比べて信号側基板は少し大きいの
で、はみ出た部分を押さえる)、対向基板間が剥離した
ときの圧力を測定する。
表示面の垂直方向の輝度を測定する。
樹脂遮光膜パターン界面の密着性に優れ、また、樹脂遮
光膜パターンの解像性に優れたTiO2最表層基板を使用
することにより、対向基板間の付着強度およびパネル表
示面の輝度が向上する。
ガラス基板1とアルカリイオンの拡散障壁としてのSi
O2膜2の間に、反射性膜9としてAl膜(膜厚1000
Å)を形成した構造を有するガラス基板(以下、反射膜
付きディップ基板)の表面に、最表層膜としてTiO2膜
3をスパッタ法を用いて形成した。なお、TiO2の膜厚
は500Å、1000Å、1500Å、2000Åの4
とおりである。
ィップ基板およびこれらのTiO2最表層基板を使用し
て、(例1)と同様の方法で樹脂遮光膜パターンの形成
を行い、現像時のパターン幅の測定および熱硬化時の密
着強度の測定を行った。
ィルタの作製を行い、その可視光領域(400nm〜70
0nm)の平均反射率比(対MGO標準白色板 点光源−
25°受光0°)の測定を行った。測定機にはYOKO
GAWA色彩計を、光源にはリング型ハロゲンランプ
(C光源)を用いた。これらの測定結果を表6および表
7に示す。
O2最表層基板を使用することにより、実施例1と同
様、樹脂遮光膜パターンの現像性および密着性、および
カラーフィルタの反射率に優れた効果が得られる。ただ
し、TiO2膜厚2000Åについては、反射膜付きディ
ップ基板と同程度の反射率となった。これは、樹脂遮光
膜パターンの解像性向上の効果とTiO2膜の吸光による
照射光の損失が相殺されたものと考えられる。
示装置の断面概略図である。
板であり、走査側基板16によれば、(例5)に示すカ
ラーフィルタを用いて、さらに平滑膜の上に前記一方電
極である透明電極とポリイミド樹脂からなる配向膜とを
順次積層し、他方の信号側基板19ではガラス基板上に
も前記他方電極である透明電極とポリイミド樹脂からな
る配向膜とを順次積層している。
とをシール剤18(三井東圧化学製熱硬化性エポキシ樹
脂)を介して貼り合わせるとともに、内部に液晶層17
(ツイスト角250±20°のネマチック型液晶分子)
を封入する。セルギャップは6.2μmである。また、
信号側基板19の外側にはヨウ素系偏光板15を設け
る。 このようにしてパネル表示面20を点灯するST
N型単純マトリクス方式(電圧平均化法)の反射型カラ
ー液晶パネルとなる。21は光源14の入射光および液
晶パネルからの出射光である。
最表層TiO2の膜厚が500Å、1000Å、1500
Åのガラス基板にて作製したもの、およびリファレンス
としての反射膜付きディップ基板にて作製したものを使
用して、反射型カラー液晶パネルの作製を行った。
対向基板間の付着強度の測定、次いでパネル点灯時の可
視光領域(400nm〜700nm)の平均反射率比(対M
GO標準白色板 点光源−25°受光0°)の測定を行
った。その測定結果を表8に示す。
樹脂遮光膜パターン界面の密着性に優れ、また樹脂遮光
膜パターンの解像性に優れたTiO2最表層基板を使用す
ることにより、対向基板間の付着強度および、パネル表
示面の輝度が向上する。
iO2膜とSiO2膜を交互に多重積層させて誘電体多層膜
を形成した(以後、誘電体多層膜基板)。
O2のものとSiO2のものの2種類作製し、それぞれの
基板の透過率と反射率の比が共に50:50となるよう
に各層の膜厚の設定を行った。ただし、最表層膜の膜厚
はTiO2、SiO2共に100Åとし、双方とも、各層の
総数は6層にした。
使用して、(例1)と同様の方法で樹脂遮光膜パターン
の形成を行い、現像時のパターン幅の測定および熱硬化
時の密着強度の測定を行った。
ィルタの作製を行い、その可視光領域(400nm〜70
0nm) の平均透過率および平均反射率比(対MGO標準
白色板 点光源−25°受光0°)の測定を行った。これ
らの測定結果を表9および表10に示す。
iO2最表層基板を使用することにより、(例1)と同様
に、樹脂遮光膜パターンの現像性および密着強度、および
カラーフィルタの透過率および反射率に優れた効果が得
られる。
ーフィルタを使用して、半透過型カラー液晶パネルの作
製を行った。その構成は図5に示すとおりである。
基板間の付着強度の測定、次いでパネル点灯時の可視光
領域(400nm〜700nm)の平均透過率および平均反
射率比(対MGO標準白色板 点光源−25°受光0°)
の測定を行った。その測定結果を表11に示す。
樹脂遮光膜パターンの界面の密着性に優れ、また樹脂遮
光膜パターンの解像性に優れたTiO2最表層基板を使用
することにより、対向基板間の付着強度および、パネル
表示面の輝度が向上する。
灯光の損失を嫌う透過型カラー液晶パネルにおいては、
ガラス基板表面のTiO2の膜厚を20〜80Å、好適に
は40〜60Å程度にするとよく、反射型カラー液晶パ
ネルでは、TiO2の膜厚を20〜1500Å、好適には
100〜1000Åの範囲に設定するとよい。
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で
種々の変更や改良等はなんら差し支えない。
ィップコート付きソーダライムガラス基板を使用した
が、これに代えて、ホウケイ酸ガラス等の無アルカリガ
ラスの基板であっても、その表面にTiO2膜を被覆し、
最表層とすることにより、同様の効果が得られる。この
ホウケイ酸ガラスの屈折率は1.54であり、SiO2と
ほぼ同等であるので、上記多重反射防止の好適範囲であ
る20〜80Åはそのまま適用できる。
の下層の構成材は合成樹脂など他の材料でもよい。
をTiO2膜で被覆し、このTiO2膜上に樹脂遮光膜パタ
ーンを設け、この樹脂遮光膜パターンの非被着面に着色
膜を形成せしめたことで、樹脂遮光膜パターンの界面の
密着性が向上し、これにより、光硬化性樹脂遮光膜を露
光、現像してパターンを形成する場合、樹脂遮光膜パタ
ーンの剥離が生じにくくなるので、非露光部と通常露光
部との現像液の溶解性に対するコントラストがつき易く
なり、現像ラチチュードが拡大され、その結果、たとえ
ば現像液の濃度や温度等、現像状態を左右する因子によ
るバラツキの影響が緩和されるので、量産時の現像性が
安定し、その製造歩留まりが向上する。
ターンが剥離されにくく、より長時間現像液に浸漬させ
ることができるので、非露光部への露光照射光の回折現
象により感光された過剰露光部と通常露光部との現像液
の溶解性に対するコントラストもつき易くなり、選択的
に過剰露光部の樹脂遮光膜を除去し易くなるので、フォ
トマスクの設計幅に近い、より解像性の優れた樹脂遮光
膜パターンの形成ができる。この場合、カラーフィルタ
の開口率が向上し、表示面の点灯光の損失が低減される
ので、より高輝度の、あるいは同じ輝度であってもより
低消費電力のカラー液晶パネルの作製ができる。
界面の密着性に優れたカラーフィルタを使用して、カラ
ー液晶パネルを作製した場合、対向基板間の付着強度が
向上するので、カラー液晶パネルの組立あるいは使用等
で生じる負荷に対する耐久性が向上され、より高信頼性
のカラー液晶パネルの作製ができ、また、その製造歩留
まりも向上する。
る。
面図である。
工程図である。
る。
る。
する工程図である。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】基板上をTiO2膜で被覆し、このTiO2膜
上に樹脂遮光膜パターンを設け、この樹脂遮光膜パター
ンの非被着面に着色膜を形成せしめたことを特徴とする
カラーフィルタ。 - 【請求項2】順次下記A〜Eの各工程を経て、基板上に
TiO2膜を被覆し、このTiO2膜上に樹脂遮光膜パター
ンを設け、しかる後に樹脂遮光膜パターンの非被着面に
着色膜を形成するカラーフィルタの製造方法。 A・・・ガラス基板上にスパッタリングもしくは真空蒸
着にてTiO2膜を被覆する。 B・・・TiO2膜上に遮光性の着色剤を添加した光硬化
性樹脂膜を塗布する。 C・・・フォトマスクを用いて光硬化性樹脂膜の所定領
域を露光する。 D・・・光硬化性樹脂膜に対し現像し、一部を除去す
る。 E・・・残存する光硬化性樹脂膜を熱硬化する。 - 【請求項3】前記A工程とB工程の間にTiO2膜に対し
紫外線照射することを特徴とする請求項2記載のカラー
フィルタの製造方法。 - 【請求項4】請求項1のカラーフィルタの上に一方電極
と配向膜とを順次形成し、他方電極と配向膜とを順次形
成した他の基板と対向させ、双方を液晶層を介して配設
してなる液晶表示装置。
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| JP2001197529A JP4883849B2 (ja) | 2001-06-28 | 2001-06-28 | カラーフィルタおよびその製造方法ならびに液晶表示装置 |
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