JP2003014547A - 温度差検出装置 - Google Patents

温度差検出装置

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JP2003014547A
JP2003014547A JP2001203056A JP2001203056A JP2003014547A JP 2003014547 A JP2003014547 A JP 2003014547A JP 2001203056 A JP2001203056 A JP 2001203056A JP 2001203056 A JP2001203056 A JP 2001203056A JP 2003014547 A JP2003014547 A JP 2003014547A
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semiconductor diode
temperature
diode
temperature difference
electrode side
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Mitsuyuki Takeda
光之 武田
Mitsuteru Kimura
光照 木村
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Tokin Corp
Original Assignee
NEC Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度が高くて基本性能を向上し得る熱型赤外
線センサとして好適な半導体ダイオードを用いた温度差
検出装置を提供すること。 【解決手段】 この温度差検出装置は、負極側が抵抗器
26を介して接地されたダイオード22の正極側を定電
流回路21と接続し、抵抗器26及びダイオード22の
負極側の間を負極側がダイオード23の負極側に接続さ
れ、且つ抵抗器27を介して出力帰還されるオペアンプ
OP2から成る演算回路25の正極側に接続し、ダイオ
ード22の正極側及び定電流回路21の間をダイオード
23の正極側に接続した回路構成とした上、正極側が接
続されたダイオード22及びダイオード23について負
極側を同電位として設定することにより、演算回路25
から得られる出力電圧Vout をダイオード23に流れる
電流値I2によってその出力値が決定される構成として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として人体や物
体の非接触温度検出を目的とする耳式体温計等に代表さ
れる熱型赤外線センサの駆動回路に用いられる半導体ダ
イオードを用いた温度差検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の温度差検出装置として
は、例えば図5の回路図に示されるように、特開平5−
142039号公報に開示された構成のものが挙げられ
る。
【0003】この温度差検出装置は、基準温度検出用の
第1の半導体ダイオード42(抵抗値Rd1のD1とし
ても表記している)と被測定物温度検出用の第2の半導
体ダイオード43(抵抗値Rd2のD2としても表記し
ている)とにおけるそれぞれの温度、並びに第1の半導
体ダイオード42及び第2の半導体ダイオード43に接
続された増幅器AMPから成る演算回路45により得ら
れる第1の半導体ダイオード42及び第2の半導体ダイ
オード43の温度差で示される温度変化に基づいて温度
検出対象物体の温度を演算可能なもので、具体的にはそ
れぞれ負極側が接地された第1の半導体ダイオード42
と第2の半導体ダイオード43とを温度がほぼ同じと見
なせる程度の近い位置に配置し、第1の半導体ダイオー
ド42の正極側を第1の定電流回路41と接続し、且つ
これらの接続線間を印加電圧V1に維持される演算回路
45の一方の入力側に接続すると共に、第2の半導体ダ
イオード43の正極側を第2の定電流回路46と接続
し、且つこれらの接続線間を印加電圧V2に維持される
演算回路45の他方の入力側に接続した回路構成とした
上、各半導体ダイオード42,43をそれぞれ定電流で
駆動することにより演算回路45から出力電圧Vout
得られるように構成されている。
【0004】この温度差検出装置において、第2の半導
体ダイオード43に対してのみ温度検出対象物体からの
赤外線を当てれば、第2の半導体ダイオード43だけが
温度変化するが、このときの温度変化ΔTは、T1を第
1の半導体ダイオード42の温度、T2を第2の半導体
ダイオード43の温度、Tを温度検出対象物体の温度、
αを比例定数とした場合、ΔT=T2−T1=α(T4
−T24 )なる関係式1で表わされる。更に、ここでの
4 は、T4 =ΔT/α+T24 なる関係が成立するこ
とにより、ΔT/α+T14 なる関係式2による近似値
で得ることができる。特に狭い温度範囲でβを比例定数
とした場合、温度検出対象物体の温度Tは、ΔT/β+
T1なる関係式3による近似値で得ることができる。
【0005】即ち、この温度差検出装置の場合、第1の
半導体ダイオード42,第2の半導体ダイオード43に
対する印加電圧V1,V2は十分な大きさで第1の定電
流回路41,第2の定電流回路46により定電流駆動さ
れていれば一般に温度−2.3mV/℃程度変化するの
で、この電圧変化から第1の半導体ダイオード42の温
度T1,第2の半導体ダイオード43の温度T2を知る
ことができ、更にこれらの温度T1,T2から関係式1
により温度変化ΔTを演算することができる。但し、実
際には第2の半導体ダイオード43の赤外線による電圧
変化は非常に小さいので、第1の半導体ダイオード42
の印加電圧V1と第2の半導体ダイオード43の印加電
圧V2の電圧差を演算回路45で増幅した電圧差増幅値
を用いることにより温度変化ΔTを演算する。
【0006】このようにして得られた第1の半導体ダイ
オード42の温度T1,第2の半導体ダイオード43の
温度T2,温度変化ΔTの検出値から関係式2や関係式
3により温度検出対象物体の温度Tを演算することがで
きる。因みに、ここで温度変化ΔTが零のときは第1の
半導体ダイオード42の温度T1に拘らず差分が零とな
る特性を有するが、関係式2や関係式3から温度検出対
象物体の温度Tを演算する際にこの特性は非常に重要と
なる。
【0007】尚、上述した温度差検出装置の場合、第1
の半導体ダイオード42,第2の半導体ダイオード43
は、第1の定電流回路41,第2の定電流回路46によ
り供給する電流を大きくすれば、抵抗値Rd1,Rd2
を下げることができるため、耐ノイズ性を高めることが
できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した半導体ダイオ
ードを用いた温度差検出装置の場合、熱型赤外線センサ
として用いたときにサーモパイルやボロメータ等の他の
タイプのものと比べて依然として感度が小さく、基本性
能が劣っているという問題がある。
【0009】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、感度が高くて基本
性能を向上し得る熱型赤外線センサとして好適な半導体
ダイオードを用いた温度差検出装置を提供することにあ
る。
【0010】を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基準温
度検出用の第1の半導体ダイオードと被測定物温度検出
用の第2の半導体ダイオードとにおけるそれぞれの温
度、並びに該第1の半導体ダイオード及び該第2の半導
体ダイオードに接続された演算回路により得られる該第
1の半導体ダイオード及び該第2の半導体ダイオードの
温度差で示される温度変化に基づいて温度検出対象物体
の温度を演算可能な温度差検出装置において、第1の半
導体ダイオードは定電流駆動されて負極側が第2の半導
体ダイオードの負極側と同電位として設定され、第1の
半導体ダイオードの正極側と第2の半導体ダイオードの
正極側との間にはバッファ回路が介在接続され、演算回
路は第2の半導体ダイオードに流れる電流値によって出
力値が決定される温度差検出装置が得られる。
【0012】又、本発明によれば、基準温度検出用の第
1の半導体ダイオードと被測定物温度検出用の第2の半
導体ダイオードとにおけるそれぞれの温度、並びに該第
1の半導体ダイオード及び該第2の半導体ダイオードに
接続された演算回路により得られる該第1の半導体ダイ
オード及び該第2の半導体ダイオードの温度差で示され
る温度変化に基づいて温度検出対象物体の温度を演算可
能な温度差検出装置において、第1の半導体ダイオード
及び第2の半導体ダイオードは正極側が接続され、且つ
負極側が同電位として設定され、演算回路は第2の半導
体ダイオードに流れる電流値によって出力値が決定され
る温度差検出装置が得られる。
【0013】更に、本発明によれば、基準温度検出用の
第1の半導体ダイオードと被測定物温度検出用の第2の
半導体ダイオードとにおけるそれぞれの温度、並びに該
第1の半導体ダイオード及び該第2の半導体ダイオード
に接続された演算回路により得られる該第1の半導体ダ
イオード及び該第2の半導体ダイオードの温度差で示さ
れる温度変化に基づいて温度検出対象物体の温度を演算
可能な温度差検出装置において、第1の半導体ダイオー
ド及び第2の半導体ダイオードは負極側が接続され、且
つ正極側が同電位として設定され、演算回路は第2の半
導体ダイオードに流れる電流値によって出力値が決定さ
れる温度差検出装置が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に幾つかの実施例を挙げ、本
発明の温度差検出装置について、図面を参照して詳細に
説明する。
【0015】図1は、本発明の実施例1に係る温度差検
出装置の基本構成を示した回路図である。この温度差検
出装置の場合も、基準温度検出用の第1の半導体ダイオ
ード12(抵抗値Rd1のD1としても表記している)
と被測定物温度検出用の第2の半導体ダイオード13
(抵抗値Rd2のD2としても表記している)とにおけ
るそれぞれの温度、並びに第1の半導体ダイオード12
及び第2の半導体ダイオード13に接続されたオペアン
プOP2から成る演算回路15により得られる第1の半
導体ダイオード12及び第2の半導体ダイオード13の
温度差で示される温度変化に基づいて温度検出対象物体
の温度を演算可能なものである。
【0016】具体的に言えば、この温度差検出装置は、
負極側が抵抗器16を介して接地された第1の半導体ダ
イオード12の正極側を定電流回路11と接続し、抵抗
器16及び第1の半導体ダイオード12の負極側の間を
負極側が第2の半導体ダイオード13の負極側に接続さ
れ、且つ抵抗器17を介して出力帰還される演算回路1
5の正極側に接続し、第1の半導体ダイオード12の正
極側及び定電流回路11の間を第1の半導体ダイオード
12の正極側及び第2の半導体ダイオード13の正極側
の間に介在接続されて負極側が出力帰還されるオペアン
プOP1から成るバッファ回路14の正極側に接続した
回路構成とした上、第1の半導体ダイオード12につい
て定電流駆動して負極側を第2の半導体ダイオード13
の負極側と同電位として設定することにより、第1の半
導体ダイオード12の正極側と第2の半導体ダイオード
13の正極側との間に介在接続されたバッファ回路14
を介して演算回路15から得られる出力電圧Vout を第
2の半導体ダイオード12に流れる電流値I2によって
その出力値が決定される構成としている。
【0017】この温度差検出装置において、第1の半導
体ダイオード12に流れる電流をI1、第2の半導体ダ
イオード13に流れる電流をI2、抵抗器16の抵抗値
をR1、抵抗器17の抵抗値をR2とすると、出力電圧
out はVout =I1・R1−I2・R2となって第2
の半導体ダイオード13の電流値によって出力値が決定
(詳細は後述する)されるが、このときに演算回路15
の正極側端子、負極側端子がイマジナリーショートによ
り同電位となるように第1の半導体ダイオード12及び
第2の半導体ダイオード13の負極側が同電位になるよ
うに設定されている。
【0018】即ち、この温度差検出装置の場合、第1の
半導体ダイオード12の温度T1が一定であれば第2の
半導体ダイオード13の印加電圧V2は第2の半導体ダ
イオード13の温度T2が変化しても変化しないので、
第1の半導体ダイオード12の温度T1が一定という条
件下で第2の半導体ダイオード13を定電圧駆動すれ
ば、温度に対する変化率の大きい電流値を検出すること
で感度を高めることができる。又、一般に室温付近での
半導体ダイオードに流れる電流Is は、Vを半導体ダイ
オードの印加電圧、aを比例定数、Tを半導体ダイオー
ドの絶対温度、qを電子の電荷量、mを1〜2の定数、
kをボルツマン定数とした場合、Is =aT3 ・exp
(−14000/T)・{exp(qV/m/k/T)
−1}なる関係式4で表わされる。従って、ここでの半
導体ダイオードにおける電流Is は、絶対温度Tと印加
電圧Vとによって決定するので、同様の特性を持つ半導
体ダイオード12,13を使用すれば絶対温度Tと印加
電圧Vとが等しい場合には電流Is も等しくなる。
【0019】この温度差検出装置における回路の動作
は、以下に説明する計算式で表わされる。第1の半導体
ダイオード12については、定電流回路11により供給
されて第1の半導体ダイオード12に流れる電流I1が
一定である場合、I1=一定(A)なる関係式5が成立
する。このとき、第1の半導体ダイオード12に対する
印加電圧V1は、aを定電流駆動時の第1の半導体ダイ
オード12の両端電圧の温度計数、kを−2.3程度、
V01を絶対零度での第1の半導体ダイオード12の電
圧、T1を第1の半導体ダイオード12の絶対温度
(K)とした場合、V1=V01+a・T1+R1・I
1(V)なる関係式6が成立する。又、第1の半導体ダ
イオード12の抵抗値Rd1は、Rd1=(V01+a
・T1)/I1(Ω)なる関係式7が成立する。
【0020】第2の半導体ダイオード13については、
第1の半導体ダイオード12の絶対温度(K)であるT
1と第2の半導体ダイオード13の絶対温度(K)であ
るT2との温度差の有無により計算式が場合分けされ
る。
【0021】先ず、第1の半導体ダイオード12の絶対
温度(K)であるT1と第2の半導体ダイオード13の
絶対温度(K)であるT2との温度差が無ければ、T1
=T2なる関係が成立し、温度検出対象物体と各半導体
ダイオード12,13との温度差が無いことを示す。こ
のとき、第2の半導体ダイオード13の抵抗値Rd2
は、Rd2=Rd1(Ω)なる関係式8で表わされる。
又、第2の半導体ダイオード13に流れる電流I2は、
各半導体ダイオード12,13が同じ特性であり、これ
らの両端電圧が同じになるように設定されているため、
I2=I1(A)なる関係式9で表わされる。但し、こ
こでのオペアンプのオフセット電圧は零としている。加
えて、演算回路15からの出力電圧Vout は、電流I1
が定電流であることにより、Vout (T1=T2)=R
1・I1−R2/I2=I1(R1−R2)なる関係式
9で表わされる一定値となる。
【0022】これにより、各半導体ダイオード12,1
3の温度差が無いときの出力電圧V out は一定となる
が、特に抵抗器16,17の抵抗値R1,R2が等しい
R1=R2のときには出力電圧Vout が零となり、この
条件下では回路処理上都合が良い。
【0023】これに対し、第1の半導体ダイオード12
の絶対温度(K)であるT1と第2の半導体ダイオード
13の絶対温度(K)であるT2との温度差が有れば、
T1=T2なる関係が成立せず、温度検出対象物体と各
半導体ダイオード12,13との温度差が有ることを示
す。この場合、各半導体ダイオード12,13の特性が
揃っていないことを示すが、抵抗器16,17のうちの
少なくとも片方をボリューム式で可変抵抗にしておき、
その可変抵抗のものにおける出力電圧Vout を計算値の
電圧に調節することにより、或る程度の温度範囲内で出
力電圧Vout を一定に保つことができる。従って、こう
した電圧調節の設定を行うことにより、上述した手順と
同様にして関係式9が得られる。
【0024】図2は、この温度差検出装置におけるダイ
オード温度差特性の測定値としてダイオード温度差
(℃)に対する出力電圧Vout (mV)の関係を示した
ものである。
【0025】このダイオード温度差特性は、バッファ回
路14のオペアンプOP1と演算回路15のオペアンプ
OP2との倍率を1倍とし、第1の半導体ダイオード1
2の温度が室温付近の0℃,20℃,40℃であるとき
にほぼ共通した結果を示すもので、各半導体ダイオード
12,13の温度差の感度が−50mV/℃程度となっ
ているが、この感度は従来の半導体ダイオードを定電流
駆動するだけの回路における感度−2.3mV/℃と比
べれば、約20倍程度高感度になっている。又、各半導
体ダイオード12,13の温度差が無いときは、出力電
圧Vout がほぼ一定となっており、感度の温度ドリフト
も小さくなっている。
【0026】即ち、このダイオード温度差特性に従え
ば、出力電圧Vout から各半導体ダイオード12,13
の温度差を周囲温度に拘らず求めることができ、又第1
の半導体ダイオード12が定電流駆動されているので、
従来の技術で説明したように第1の半導体ダイオード1
2の両端電圧から第1の半導体ダイオード12の温度T
1、更には第2の半導体ダイオード13の温度T2を演
算することができる。
【0027】尚、この実施例1の温度差検出装置の場
合、第1の半導体ダイオード12と第2の半導体ダイオ
ード13とを入れ替えたり、接地接続を或る一定の基準
電圧源に対して接続するように変更することも可能であ
る。又、バッファ回路14のオペアンプOP1と演算回
路15のオペアンプOP2とについても、例えばトラン
ジスタ等を用いた同様の動作が可能な回路であれば他の
回路に置き換えることが可能である。
【0028】但し、この温度差検出装置におけるバッフ
ァ回路14に使用するオペアンプOP1は、実際にはオ
フセット電圧を持つため、各半導体ダイオード12,1
3の微少な温度差検出を行う場合は幾分問題となってし
まう。そこで、こうした問題を完全に回避するため、バ
ッファ回路14を使用しない構成の温度差検出装置を構
成することもできる。
【0029】図3は、本発明の実施例2に係る温度差検
出装置の基本構成を示した回路図である。この温度差検
出装置の場合も、基準温度検出用の第1の半導体ダイオ
ード22(抵抗値Rd1のD1としても表記している)
と被測定物温度検出用の第2の半導体ダイオード23
(抵抗値Rd2のD2としても表記している)とにおけ
るそれぞれの温度、並びに第1の半導体ダイオード22
及び第2の半導体ダイオード23に接続されたオペアン
プOP2から成る演算回路25により得られる第1の半
導体ダイオード22及び第2の半導体ダイオード23の
温度差で示される温度変化に基づいて温度検出対象物体
の温度を演算可能なものである。
【0030】具体的に言えば、この温度差検出装置は、
実施例1の構成と比べてバッファ回路14を取り外した
場合と同様な構成となっており、負極側が抵抗器26を
介して接地された第1の半導体ダイオード22の正極側
を定電流回路21と接続し、抵抗器26及び第1の半導
体ダイオード22の負極側の間を負極側が第2の半導体
ダイオード23の負極側に接続され、且つ抵抗器27を
介して出力帰還される演算回路25の正極側に接続し、
第1の半導体ダイオード22の正極側及び定電流回路2
1の間を第2の半導体ダイオード23の正極側に接続し
た回路構成とした上、正極側が接続された第1の半導体
ダイオード22及び第2の半導体ダイオード23につい
て負極側を同電位として設定することにより、演算回路
25から得られる出力電圧Vout を第2の半導体ダイオ
ード23に流れる電流値I2によってその出力値が決定
される構成としている。
【0031】この温度差検出装置の場合、実施例1の場
合にようにオペアンプOP1によるバッファ回路を設け
ていないため、オフセット電圧による誤差が無い。又、
この温度差検出装置における回路の動作は、第1の半導
体ダイオード22に流れる電流I1や印加電圧V1、第
2の半導体ダイオード23に流れる電流I2や印加電圧
V2、並びに抵抗器26の抵抗値R1,抵抗器27の抵
抗値R2を関係付ける実施例1の場合で説明したような
計算式を適用できないが、その感度は実側値で−20m
V/℃程度となり、従来の定電流駆動タイプの場合と比
べて10倍程度向上していることが判った。
【0032】尚、この実施例2の温度差検出装置の場合
においても、第1の半導体ダイオード22と第2の半導
体ダイオード23とを入れ替えたり、接地接続を或る一
定の基準電圧源に対して接続するように変更することが
できる。
【0033】図4は、本発明の実施例3に係る温度差検
出装置の基本構成を示した回路図である。この温度差検
出装置の場合も、基準温度検出用の第1の半導体ダイオ
ード32(抵抗値Rd1のD1としても表記している)
と被測定物温度検出用の第2の半導体ダイオード33
(抵抗値Rd2のD2としても表記している)とにおけ
るそれぞれの温度、並びに第1の半導体ダイオード32
及び第2の半導体ダイオード33に接続されたオペアン
プOP2から成る演算回路35により得られる第1の半
導体ダイオード32及び第2の半導体ダイオード33の
温度差で示される温度変化に基づいて温度検出対象物体
の温度を演算可能なものである。
【0034】具体的に言えば、この温度差検出装置は、
負極側が接地された第1の半導体ダイオード32の正極
側を定電流回路31と接続し、第1の半導体ダイオード
32の負極側を第2の半導体ダイオード33の負極側に
接続すると共に、第2の半導体ダイオード33の正極側
を負極側が抵抗器37を介して出力帰還される演算回路
35の負極側に接続し、第1の半導体ダイオード32の
正極側及び定電流回路31の間を演算回路35の正極側
に接続した回路構成とした上、負極側が接続された第1
の半導体ダイオード32及び第2の半導体ダイオード3
2の正極側を同電位として設定することにより、演算回
路35から得られる出力電圧Vout を第2の半導体ダイ
オード33に流れる電流値I2によってその出力値が決
定される構成としている。
【0035】この温度差検出装置の場合も、実施例2の
場合にようにオペアンプOP1によるバッファ回路を設
けていないため、オフセット電圧による誤差が無く、又
回路の動作は、第1の半導体ダイオード32に流れる電
流I1や印加電圧V1、第2の半導体ダイオード33に
流れる電流I2や印加電圧V2、並びに抵抗器37の抵
抗値R2を関係付ける実施例1の場合で説明したような
計算式を適用できないが、その感度は実側値で実施例1
の場合と同様な感度50mV/℃が得られた。従って、
この実施例3の温度差検出装置においても、従来の半導
体ダイオードを定電流駆動するだけの回路における感度
−2.3mV/℃と比べれば、約20倍程度高感度とな
る。
【0036】尚、この実施例3の温度差検出装置の場合
においても、第1の半導体ダイオード32と第2の半導
体ダイオード33とを入れ替えたり、接地接続を或る一
定の基準電圧源に対して接続するように変更することが
できる。
【0037】
【発明の効果】以上に述べた通り、本発明の温度差検出
装置によれば、第2の半導体ダイオードを定電圧駆動
し、温度に対する変化率の大きい電流値を検出すること
で従来の定電流駆動タイプによる回路よりも格段に感度
を高めることができ、しかも第1の半導体ダイオードと
第2の半導体ダイオードとの温度差が零の時には周囲温
度(基準温度検出用の第1の半導体ダイオードの温度)
に拘らず演算回路からの出力電圧を一定又は零になるよ
うにすることができるので、結果として感度が高くて基
本性能を向上し得るようになり、熱型赤外線センサとし
て用いることが好適になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る温度差検出装置の基本
構成を示した回路図である。
【図2】図1に示す温度差検出装置におけるダイオード
温度差特性の測定値としてダイオード温度差に対する出
力電圧の関係を示したものである。
【図3】本発明の実施例2に係る温度差検出装置の基本
構成を示した回路図である。
【図4】本発明の実施例3に係る温度差検出装置の基本
構成を示した回路図である。
【図5】従来の温度差検出装置の基本構成を示した回路
図である。
【符号の説明】
11,21,31,41,46 定電流回路 12,13,22,23,32,33,42,43 半
導体ダイオード 14 バッファ回路 15,25,35,45 演算回路 16,17,26,27,37 抵抗器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01J 5/10 G01J 5/10 D G01K 7/01 G01K 7/00 391C (72)発明者 木村 光照 宮城県宮城郡七ケ浜町汐見台三丁目2番地 の56 Fターム(参考) 2F056 JT01 2G065 AA04 AB02 BA09 BA14 BC03 BC05 BC12 BC13 BC16 CA21 DA10 2G066 AC13 BA11 BB11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準温度検出用の第1の半導体ダイオー
    ドと被測定物温度検出用の第2の半導体ダイオードとに
    おけるそれぞれの温度、並びに該第1の半導体ダイオー
    ド及び該第2の半導体ダイオードに接続された演算回路
    により得られる該第1の半導体ダイオード及び該第2の
    半導体ダイオードの温度差で示される温度変化に基づい
    て温度検出対象物体の温度を演算可能な温度差検出装置
    において、前記第1の半導体ダイオードは定電流駆動さ
    れて負極側が前記第2の半導体ダイオードの負極側と同
    電位として設定され、前記第1の半導体ダイオードの正
    極側と前記第2の半導体ダイオードの正極側との間には
    バッファ回路が介在接続され、前記演算回路は前記第2
    の半導体ダイオードに流れる電流値によって出力値が決
    定されることを特徴とする温度差検出装置。
  2. 【請求項2】 基準温度検出用の第1の半導体ダイオー
    ドと被測定物温度検出用の第2の半導体ダイオードとに
    おけるそれぞれの温度、並びに該第1の半導体ダイオー
    ド及び該第2の半導体ダイオードに接続された演算回路
    により得られる該第1の半導体ダイオード及び該第2の
    半導体ダイオードの温度差で示される温度変化に基づい
    て温度検出対象物体の温度を演算可能な温度差検出装置
    において、前記第1の半導体ダイオード及び前記第2の
    半導体ダイオードは正極側が接続され、且つ負極側が同
    電位として設定され、前記演算回路は前記第2の半導体
    ダイオードに流れる電流値によって出力値が決定される
    ことを特徴とする温度差検出装置。
  3. 【請求項3】 基準温度検出用の第1の半導体ダイオー
    ドと被測定物温度検出用の第2の半導体ダイオードとに
    おけるそれぞれの温度、並びに該第1の半導体ダイオー
    ド及び該第2の半導体ダイオードに接続された演算回路
    により得られる該第1の半導体ダイオード及び該第2の
    半導体ダイオードの温度差で示される温度変化に基づい
    て温度検出対象物体の温度を演算可能な温度差検出装置
    において、前記第1の半導体ダイオード及び前記第2の
    半導体ダイオードは負極側が接続され、且つ正極側が同
    電位として設定され、前記演算回路は前記第2の半導体
    ダイオードに流れる電流値によって出力値が決定される
    ことを特徴とする温度差検出装置。
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