JP2003014356A - バッチ式食品凍結装置 - Google Patents
バッチ式食品凍結装置Info
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Abstract
させることによって、凍結時間の短縮、凍結原単位の低
減及び凍結ムラの解消を図れるバッチ式食品凍結装置を
提供する。 【解決手段】 凍結対象物を格納する断熱容器21と、
該断熱容器内に複数の凍結対象物22をその周囲に空間
を設けて配置する手段であるトレイ23及びラック24
と、断熱容器内に冷媒の液化窒素を噴射する液化窒素ノ
ズル26と、断熱容器内の低温窒素ガスを循環させる送
風機27と、送風機によって循環する低温窒素ガスをガ
イドするガス通路28と、ガス通路に供給された低温窒
素ガスを凍結対象物に向けて吹付けるためのガス吹出し
口30とを設けるとともに、ガス吹出し口30の近傍に
前記液化窒素ノズル26を配置する。
Description
装置に関し、詳しくは、液化窒素を冷媒として使用し、
食品の凍結をバッチ式で行う装置に関する。
従来のバッチ式食品凍結装置の一例を示す概略断面図で
ある。このバッチ式食品凍結装置は、凍結対象物を格納
する断熱容器11と、該断熱容器11内に複数の凍結対
象物をその周囲に空間を設けて配置する手段であるトレ
イ12及びラック13と、断熱容器11内に冷媒の液化
窒素を導入する液化窒素導入管14と、断熱容器11内
の低温窒素ガスを攪拌するファン15と、余剰の窒素ガ
スを排出する排気口16と、液化窒素導入管14の液化
窒素導入弁17を開閉して液化窒素導入量を制御する温
度制御器18及び温度センサ19とを備えている。
を凍結する際には、凍結対象物である食品を載置したト
レイ12をラック13に積層し、断熱容器11内に入れ
て扉11aを密閉した後、弁14aを開いて断熱容器1
1内に液化窒素の導入を開始するとともにファン15の
運転を開始する。液化窒素導入管14から導入された液
化窒素は、ファン15の翼に当てることによって蒸発が
促進され、液化窒素の蒸発によって発生した低温窒素ガ
スは、ファン15によって断熱容器11内に拡散される
とともに、その攪拌作用によって断熱容器11内の温度
分布を均一化するようにしている。液化窒素の蒸発によ
って断熱容器11内の圧力が上昇すると排気口16から
窒素ガスの一部が放出される。また、断熱容器11内へ
の液化窒素の導入量は、温度センサ19で測定した温度
に基づいて温度制御器18が液化窒素導入弁17を開閉
することによって制御される。
器11内に設けたファン15によって低温窒素ガスを攪
拌する方式では、断熱容器11内の全体に低温窒素ガス
を回しているだけであり、凍結対象物である食品の表面
におけるガス流速は、精々1〜2m/秒程度であって冷
却効率が低く、また、断熱容器11内における温度ムラ
も生じ易く、例えば、断熱容器11内で15℃の温度分
布が生じることもあった。
は、断熱容器内の低温窒素ガスをファンで攪拌してはい
るものの、断熱容器の内部全体に均一に低温窒素ガスを
循環させて行き渡らせることが困難であり、凍結対象物
の表面におけるガス速度が遅く、有効な熱伝達が行われ
ていないという問題があった。また、断熱容器内のガス
の攪拌が不十分であり、断熱容器内における温度ムラが
生じ易いという問題があった。さらに、断熱容器の容量
が大きくなると、容器内の温度ムラは更に顕著なものと
なり大きな問題となる。
スとの熱伝達を向上させることによって、凍結時間の短
縮、凍結原単位の低減及び凍結ムラの解消を図れるバッ
チ式食品凍結装置を提供することを目的としている。
め、本発明のバッチ式食品凍結装置は、凍結対象物を格
納する断熱容器と、該断熱容器内に複数の凍結対象物を
その周囲に空間を設けて配置する手段と、断熱容器内に
冷媒の液化窒素を噴射する液化窒素ノズルと、断熱容器
内に区画形成されたガス通路と、断熱容器内の低温窒素
ガスを吸入して前記ガス通路に循環供給する送風機とを
備え、前記ガス通路に、該通路内に供給された低温窒素
ガスを前記凍結対象物に向けて吹付けるためのガス吹出
し口を形成したガス導入板を設けるとともに、前記ガス
吹出し口の近傍に前記液化窒素ノズルを配置したことを
特徴とし、特に、前記ガス吹出し口から吹出す低温窒素
ガスの速度を、前記凍結対象物の表面上で6〜10m/
秒に設定したことを特徴としている。
空間を設けて配置する手段が、凍結対象物を載置するト
レイと、該トレイを所定間隔で積層するラックとにより
形成されていることを特徴とし、前記ガス通路は、少な
くとも前記ガス導入板部分が、前記トレイの形状、サイ
ズに応じた形状のガス吹出し口を有するガス導入板と交
換可能に形成されていることを特徴としている。
式食品凍結装置の一形態例を示すもので、図1は縦断面
図、図2は横断面図である。このバッチ式食品凍結装置
は、扉21aを有する断熱容器21と、該断熱容器21
内に複数の凍結対象物22をその周囲に空間を設けて配
置する手段であるトレイ23及びラック24と、断熱容
器21内に冷媒の液化窒素を導入する液化窒素導入管2
5及び該導入管25から導入された液化窒素を噴射する
複数の液化窒素ノズル26と、断熱容器21内の低温窒
素ガスを循環させる遠心式の送風機27と、該送風機2
7によって循環する低温窒素ガスをガイドするために該
断熱容器21内に区画形成されたガス通路28と、該ガ
ス通路28を形成するガス導入板29に設けられて送風
機27から該通路内に供給された低温窒素ガスを前記凍
結対象物22に向けて吹付けるための複数のガス吹出し
口30と、断熱容器21内の余剰の窒素ガスを排出する
排気口31とを有している。なお、液化窒素導入管25
には、従来と同様に、温度センサで測定した温度に基づ
いて温度制御器により開閉制御される液化窒素導入弁が
設けられている。
に適当な間隔で孔やスリットを設けるようにしてもよい
が、各トレイ23上に配置された凍結対象物22に満遍
なく低温窒素ガスを吹付けるため、各トレイ23の形状
やサイズ、設置枚数、上下間隔、凍結対象物22の形状
や個数、配置状態等に応じた位置に適当な形状で設ける
ことが好ましい。したがって、断熱容器21内における
ガス導入板29を交換可能に形成しておき、凍結対象物
22、トレイ23及びラック24の条件に応じて所定位
置に所定形状のガス吹出し口30を設けた複数のガス導
入板29を用意して条件に応じて交換することが望まし
い。
し口30の近傍にそれぞれ配置されており、液化窒素ノ
ズル26から噴射した液化窒素が、ガス吹出し口30か
ら吹出して凍結対象物22に向かう低温窒素ガスに同伴
され、その過程で蒸発するように形成している。これに
より、各吹出し口30から吹出して凍結対象物22に吹
付ける低温窒素ガスを液化窒素によって効果的に冷却す
ることができ、より低温のガスを凍結対象物22に吹付
けることができる。液化窒素ノズル26の設置位置や噴
出方向、噴出状態等は、前記吹出し口30に対応させて
変更することが可能である。さらに、吹出し口30の形
状は任意であり、円形や角形の孔を一列又は複数列に並
べでもよく、長方形、長円形のスリットを横方向又は縦
方向に並べてもよく、異なる形状、大きさのものを組み
合わせるようにしてもよい。
2をトレイ23上に載置した状態で、その周囲に低温窒
素ガスが十分に行き渡るような空間を確保できるように
設定されており、凍結対象物22のサイズや形状によ
り、トレイ22とラック24のサイズがそれぞれ設定さ
れている。なお、凍結対象物22をその周囲に空間を設
けて断熱容器21内に配置する手段は、上述のようなト
レイ23とラック24とを使用することにより、各種凍
結対象物22を所定の状態に容易に配置することができ
るが、これらの組み合わせに限らず、凍結対象物22の
性状や形状に応じて任意の手段を使用することができ
る。
29を挿入して該ガス導入板29と容器壁面との間にガ
ス通路28を形成しているが、周囲が閉塞され、少なく
とも一面に上述のようなガス導入板29を有する箱形の
ガス通路を断熱容器21内に設置するようにしてもよ
い。このガス通路28の大きさや形状は、断熱容器21
の容量や送風機27の容量に応じて設定すればよい。
を使用して凍結対象物22を凍結させる際には、まず、
凍結対象物22をトレイ23に所定の配置状態で載置
し、複数枚のトレイ23をラック24に所定の上下間隔
で積層した後、このラック24を一つの単位として断熱
容器21内に格納する。
閉状態にした後、液化窒素導入管25から液化窒素の導
入を開始するとともに、送風機27を作動させて断熱容
器21内のガス循環を行い、断熱容器21内の冷却を開
始する。断熱容器21内のガスは、図1に矢印で示すよ
うに、送風機27の中央部に吸い込まれてその外周側か
ら吹出し、ガス導入板29の最上端のガス流通口32を
通ってガス通路28に流入する。低温窒素ガスは、ガス
通路28によりガイドされて流下しながらガス導入板2
9に設けられた各吹出し口30を通り、液化窒素ノズル
26から噴射した液化窒素を同伴してトレイ23の側方
からトレイ上に高速で吹出し、トレイ23上に載置され
ている凍結対象物22を冷却する。
23上を通過するガスの流れを安定した状態とし、か
つ、所定の流速を得るようにするため、前記ラック24
には、断熱容器21の前後(図2において上下方向)に
隔壁33等をそれぞれ設け、各吹出し口30から吹出し
た低温窒素ガスの全量がトレイ23上を通過するように
し、また、低温窒素ガスが供給されるガス通路28やト
レイ23を通過したガスが流れるガス戻り通路34は、
循環するガスに流れ抵抗を与えずに、送風機27から遠
い位置にある下段のトレイにも十分な量のガスが流れる
ように十分に広いスペースを設けるようにしている。
部からガス戻り通路34に流出した窒素ガスは、該通路
34を上昇して再び送風機27に吸い込まれ、再びガス
通路28へと循環する。また、余剰の窒素ガスは、断熱
容器21内の圧力に応じて排気口31から排出される。
の流速は、送風機27の能力と各吹出し口30の形状及
び総開口面積とを選定することによって調節することが
可能である。凍結対象物22に吹付ける低温窒素ガスの
流速は、凍結対象物22の形状等によっても異なるが、
凍結対象物22の表面上で6〜10m/秒の範囲になる
ように設定することが好ましい。このガス流速が遅すぎ
ると凍結対象物22への熱伝達効率が低下して凍結時間
が長くかかり、液化窒素の消費量も増大することにな
る。一方、ガス流速を早くしすぎると、凍結対象物22
の形状や流量によっては、吹付けられたガスによって凍
結対象物22が倒れたり、吹き飛んだりするおそれがあ
る。
し口30から吹出す低温窒素ガスを液化窒素ノズル26
から噴射する液化窒素により冷却することができるの
で、より低温の窒素ガスを凍結対象物22に吹付けるこ
とができる。さらに、送風機27の容量やガス吹出し口
30の開口面積を適当に設定することにより、凍結対象
物22の表面におけるガス流速を6〜10m/秒に高め
ることができるので、凍結対象物22と低温窒素ガスと
の熱伝達を大幅に向上させることができ、液化窒素消費
量の低減等の凍結処理の効率向上や所要時間の短縮が図
れる。また、断熱容器21内に循環流を形成したことに
より、温度ムラを小さくすることができる。
他の形態例を示す縦断面図である。なお、前記第1形態
例に記載したバッチ式食品凍結装置の構成要素と同一の
構成要素には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
断熱容器21の両側にガス導入板29を設置してガス通
路28をそれぞれ形成するとともに、天井部中央に配設
した送風機27から両ガス通路28に低温窒素ガスをそ
れぞれ供給循環するように形成したものである。したが
って、2個のラック24を両側のガス導入板29に接す
るようにして配置することにより、送風機27から両ガ
ス通路28に供給された低温窒素ガスは、液化窒素ノズ
ル26から噴射した液化窒素を同伴して前記同様に凍結
対象物22に吹付けられ、トレイ23を通過した低温窒
素ガスは、両ラック24間に形成されたガス戻り通路3
4から送風機27に吸い込まれて循環する。このよう
に、断熱容器21の容量やラック24の大きさに応じて
2個のラックの凍結処理を同時に行えるように形成する
ことにより、大量の凍結対象物の凍結処理を一度に行う
ことができる。
結装置を使用してブロック状のすり身を凍結処理した。
断熱容器は、一辺が1500mmの立方体であって、壁
面から250mmの位置にガス導入板を設置してガス通
路を形成した。使用したラックは、幅800mm、奥行
き800mm、高さ800mmであって、このラック
に、幅750mm、奥行き750mmのトレイを80m
m間隔で10段配置した。各トレイ上には、直径100
mmのすり身を10mm間隔で9個載置した。また、ガ
ス導入板には、各トレイ上面からの高さが40mmの位
置に、100mm×15mmのスリットからなるガス吹
出し口を水平方向に6箇所設け、各ガス吹出し口から吹
出す低温窒素ガスの流速が10m/秒になるようにし
た。さらに、各ガス吹出し口のトレイ側に液化窒素ノズ
ルを設置し、供給圧力0.5〜0.7MPaで液化窒素
を噴出させた。なお、液化窒素は、温度センサで測定し
た庫内温度が設定温度以上のときに液化窒素導入弁を開
いて供給するように制御した。
処理後の品温を−15℃として凍結処理を行った。ま
た、比較として、図4に示した従来構造のバッチ式食品
凍結装置を使用して同じ個数のすり身を凍結処理した。
断熱容器内の設定温度を表1に示すように設定し、凍結
処理が完了するまでの時間を測定した。結果を表1に示
す。
食品凍結装置によれば、断熱容器内に低温窒素ガスの循
環流を形成してガス導入板の吹出し口から凍結対象物に
向けて低温窒素ガスを吹出すように形成するとともに、
各吹出し口の近傍に液化窒素ノズルを配置したので、低
温窒素ガスと液化窒素とが相俟って凍結対象物を効率よ
く冷却することができる。また、循環流によって温度ム
ラの発生も抑制できる。特に、低温窒素ガスの速度を凍
結対象物の表面上で6〜10m/秒にすることにより、
低温窒素ガスと凍結対象物との熱伝達効果が大幅に改善
されて凍結効率が向上し、凍結時間の短縮、凍結原単位
の低減及び凍結ムラの解消が図れる。
示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
略断面図である。
4…ラック、25…液化窒素導入管、26…液化窒素ノ
ズル、27…送風機、28…ガス通路、29…ガス導入
板、30…ガス吹出し口、31…排気口、32…ガス流
通口、33…隔壁、34…ガス戻り通路
Claims (4)
- 【請求項1】 凍結対象物を格納する断熱容器と、該断
熱容器内に複数の凍結対象物をその周囲に空間を設けて
配置する手段と、断熱容器内に冷媒の液化窒素を噴射す
る液化窒素ノズルと、断熱容器内に区画形成されたガス
通路と、断熱容器内の低温窒素ガスを吸入して前記ガス
通路に循環供給する送風機とを備え、前記ガス通路に、
該通路内に供給された低温窒素ガスを前記凍結対象物に
向けて吹付けるためのガス吹出し口を形成したガス導入
板を設けるとともに、前記ガス吹出し口の近傍に前記液
化窒素ノズルを配置したことを特徴とするバッチ式食品
凍結装置。 - 【請求項2】 前記ガス吹出し口から吹出す低温窒素ガ
スの速度が、前記凍結対象物の表面上で6〜10m/秒
であることを特徴とする請求項1記載のバッチ式食品凍
結装置。 - 【請求項3】 前記複数の凍結対象物をその周囲に空間
を設けて配置する手段が、凍結対象物を載置するトレイ
と、該トレイを所定間隔で積層するラックとにより形成
されていることを特徴とする請求項1記載のバッチ式食
品凍結装置。 - 【請求項4】 前記ガス通路は、少なくとも前記ガス導
入板部分が、前記トレイの形状、サイズに応じた形状の
ガス吹出し口を有するガス導入板と交換可能に形成され
ていることを特徴とする請求項3記載のバッチ式食品凍
結装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001201200A JP4819250B2 (ja) | 2001-07-02 | 2001-07-02 | バッチ式食品凍結装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001201200A JP4819250B2 (ja) | 2001-07-02 | 2001-07-02 | バッチ式食品凍結装置 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP4819250B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014185809A (ja) * | 2013-03-22 | 2014-10-02 | Taiyo Nippon Sanso Corp | サブゼロ処理装置 |
CN107228518A (zh) * | 2017-06-04 | 2017-10-03 | 王玉杰 | 干细胞注射液运输保藏装置 |
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-
2001
- 2001-07-02 JP JP2001201200A patent/JP4819250B2/ja not_active Expired - Fee Related
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