JP2003013517A - 鉄骨系住宅における袖壁用出隅パネルの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】鉄骨系住宅の鉄骨構造体を構成する鉄骨柱に袖
壁の出隅パネルを、隣接する外壁パネルと面一に簡単確
実に固定する。 【解決手段】 第１出隅パネルを、鉄骨柱Ｃの一方の外
周側隅角部に固定された第１取付金具３に載置し、第１
出隅パネルの係合金具を、鉄骨柱Ｃに固定された一方の
上下階の鉄骨梁Ｈ１の室外側に固定された第１上部取付
部材４および第１下部取付部材５のチャンネル材４２，
５２、第１取付金具３のチャンネル材３２にそれぞれ係
合させて第１出隅パネルを固定する。また、第２出隅パ
ネルを、鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角部に固定された第
２取付金具３Ａに載置し、第２出隅パネルの係止金具
を、第２取付金具３Ａのアングル材３３に係止させると
ともに、その係合金具を、鉄骨柱Ｃに連結された一方の
上階の鉄骨梁Ｈ１の室内側に固定された第２上部取付部
材のチャンネル材および外部床下地材Ｙに固定された第
２下部取付部材４Ａのチャンネル材４２にそれぞれ係合
させて第２出隅パネルを固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨系住宅におい
て、廊下やバルコニーなどを区画する袖壁用出隅パネル
の取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、複数個の中空部が上下方向に貫通
して形成されるとともに、裏面側の所定位置にナット金
具が予め配設された押出成形セメント板からなる外壁パ
ネルが知られている。このような外壁パネルを用いて鉄
骨系住宅の外壁を形成する場合、下階の鉄骨梁に下部取
付部材を固定するとともに、上階の鉄骨梁に上部取付部
材を固定し、外壁パネルを下部取付部材および上部取付
部材にわたって固定するようにしている（例えば、特開
２０００−８７４８３号公報参照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、鉄骨系住宅
の主要構造部として、図２８に示すように、図示しない
構造用基礎に固定されて１階から上階までを貫く長さの
複数本の鉄骨柱Ｃおよびこれらの鉄骨柱Ｃ，Ｃ間に連結
されて各階の床梁や小屋梁を形成する複数本の鉄骨梁Ｈ
からなる鉄骨構造体を採用する場合がある。

【０００４】このような鉄骨構造体において、出隅部に
鉄骨柱Ｃがある場合、鉄骨柱Ｃの外周側を覆って断面Ｌ
字状の外壁パネル（以下、出隅パネルという。）を取り
付ける必要がある。

【０００５】この場合、鉄骨柱Ｃが通柱として１階から
上階にわたって立設されていることから、外壁パネルの
表面に表面が連続するように出隅パネルを取り付けよう
とすると、出隅パネルの裏面と鉄骨柱Ｃの表面との間隔
が小さく、出隅パネルの取付作業が困難であった。この
ため、出隅パネルに金具を取り付け、金具を鉄骨柱Ｃに
溶接するようにしているが、足場の悪い条件下で溶接作
業を行わなければならない他、出隅パネルと鉄骨柱Ｃと
の狭い空間で作業しなければならないことに変わりはな
く、作業性を向上させることはできない。また、出隅パ
ネルを金具を介して鉄骨柱Ｃに溶接すると、出隅パネル
に隣接する外壁パネルとの出調整ができないことから、
出隅パネルの表面が隣接する外壁パネルの表面と一致し
ない場合、外観が損なわれるという問題があった。

【０００６】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、鉄骨系住宅の鉄骨構造体を構成する鉄
骨柱に袖壁の出隅パネルを、該出隅パネルに隣接して配
設される袖壁の外壁パネルの上部取付部材および下部取
付部材を利用して外壁パネルと面一に簡単確実に取り付
けることのできる鉄骨系住宅における袖壁用出隅パネル
の取付構造を提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、構造用基礎に
固定されて１階から上階までを貫く長さの複数本の鉄骨
柱およびこれらの鉄骨柱に連結されて各階の床梁や小屋
梁を形成する複数本の鉄骨梁から鉄骨構造体が形成され
た鉄骨系住宅の最上階と１階を除く途中階において、袖
壁の出隅部に立設された鉄骨柱の一方の外周側隅角部に
第１出隅パネルが配設され、また、第１出隅パネルの他
辺部に一辺部が隣接して鉄骨柱の他方の外周側隅角部に
第２出隅パネルが配設された袖壁用出隅パネルの取付構
造であって、第１出隅パネルの各辺部の裏面側上下端部
近傍および第２出隅パネルの他辺部の裏面側上下端部近
傍にそれぞれ固定された係合部を有する係合金具と、第
２出隅パネルの一辺部の裏面側下端部近傍に固定された
係止部を有する係止金具と、上下階の鉄骨梁に対応して
鉄骨柱の一方の外周側隅角部にそれぞれ固定された第１
取付金具と、下階の鉄骨梁に対応して鉄骨柱の他方の外
周側隅角部に固定された第２取付金具と、鉄骨柱に直交
して連結された下階の鉄骨梁に敷設された外部床下地材
と、鉄骨柱に直交して連結された上下階の鉄骨梁のう
ち、一方の上下階の鉄骨梁の各室外側にそれぞれ固定さ
れた第１上部取付部材および第１下部取付部材と、一方
の上階の鉄骨梁の室内側および該一方の上階の鉄骨梁の
室内側と対向して外部床下地材にそれぞれ固定された第
２上部取付部材および第２下部取付部材と、から構成さ
れ、前記第１取付金具は、第１出隅パネルの支持部を備
えるとともに、第１出隅パネルの他辺部の係合金具と係
合可能なリップ部を有するチャンネル材を上下に備えて
形成され、また、前記第２取付金具は、第２出隅パネル
の支持部を備えるとともに、第２出隅パネルの係止金具
と係止可能な係止片を有するアングル材を備えて形成さ
れ、一方、前記第１上部取付部材および第２上部取付部
材は、それぞれリップ部を有して鉄骨柱の一方の外周側
隅角部近傍および他方の外周側隅角部近傍まで延設され
たチャンネル材が取付板に溶接されて形成され、また、
前記第１下部取付部材および第２下部取付部材は、それ
ぞれリップ部を有して鉄骨柱の一方の外周側隅角部近傍
および他方の外周側隅角部近傍まで延設されたチャンネ
ル材が支持板に溶接されて形成され、第１出隅パネルの
下端面が第１取付金具の支持部に載置されるとともに、
第１出隅パネルの係合金具が第１上部取付部材および第
１下部取付部材の延設された各チャンネル材のリップ
部、上階の第１取付金具の下方のチャンネル材のリップ
部および下階の第１取付金具の上方のチャンネル材のリ
ップ部にそれぞれ係合され、また、第２出隅パネルの下
端面が第２取付金具の支持部に載置されるとともに、第
２出隅パネルの係合金具が第２上部取付部材および第２
下部取付部材の延設された各チャンネル材のリップ部に
それぞれ係合され、第２出隅パネルの係止金具が第２取
付金具のアングル材の係止片に係止されていることを特
徴とするものである。

【０００８】本発明によれば、袖壁の出隅部に立設され
た鉄骨柱に直交して連結された下階の鉄骨梁に外部床下
地材を敷設し、上下階の鉄骨梁に対応して鉄骨柱の一方
の外周側隅角部に第１取付金具をそれぞれ固定するとと
もに、下階の鉄骨梁に対応して鉄骨柱の他方の外周側隅
角部に第２取付金具を固定する。また、鉄骨柱に連結さ
れた上下階の鉄骨梁のうち、一方の上下階の鉄骨梁の室
外側に第１上部取付部材および第１下部取付部材をそれ
ぞれ固定し、また、一方の上階の鉄骨梁の室内側に第２
上部取付部材を固定するとともに、該第２上部取付部材
と対向して外部床下地材に第２下部取付部材を固定す
る。そして、第１出隅パネルを下階の第１取付金具に載
置した後、第１出隅パネルに仮固定された係合金具を、
第１上部取付部材の延設されたチャンネル材のリップ
部、第１下部取付部材の延設されたチャンネル材のリッ
プ部、上階の第１取付金具の下方のチャンネル材のリッ
プ部および下階の第１取付金具の上方のチャンネル材の
リップ部にそれぞれ係合させてボルトを締め付けるだけ
の簡単な作業により、第１出隅パネルを上下階にわたっ
て確実に固定することができる。また、第２出隅パネル
に固定された係止金具の係止部を第２取付金具のアング
ル材の係止片に係止させて第２出隅パネルを第２取付金
具に載置した後、第２出隅パネルに仮固定された係合金
具を、第２上部取付部材および第２下部取付部材の延設
された各チャンネル材のリップ部にそれぞれ係合させて
ボルトを締め付けるだけの簡単な作業により、第２出隅
パネルを上下階にわたって確実に固定することができ
る。

【０００９】この場合、第１出隅パネルの一辺部に隣接
する外壁パネルを固定するための第１上部取付部材およ
び第１下部取付部材を利用して第１出隅パネルを固定す
ることができることから、第１出隅パネルの一辺部の表
面と隣接する外壁パネルの表面が面一になる。また、第
２出隅パネルの他辺部に隣接する外壁パネルを固定する
ための第２上部取付部材および第２下部取付部材を利用
して第２出隅パネルを固定することができることから、
第２出隅パネルの他辺部の表面と隣接する外壁パネルの
表面が面一になる。さらに、第１取付金具のチャンネル
材の外面および第２取付金具のアングル材の係止片の外
面が同一垂直面上に位置することにより、第１出隅パネ
ルの他辺部の表面と第２出隅パネルの一辺部の表面も面
一となる。したがって、袖壁全体の外観を損なうことが
ない。

【００１０】また、本発明は、構造用基礎に固定されて
１階から上階までを貫く長さの複数本の鉄骨柱およびこ
れらの鉄骨柱に連結されて各階の床梁や小屋梁を形成す
る複数本の鉄骨梁から鉄骨構造体が形成された鉄骨系住
宅の最上階において、袖壁の出隅部に立設された鉄骨柱
の一方の外周側隅角部に最上階用第１出隅パネルが配設
され、また、最上階用第１出隅パネルの他辺部に一辺部
が隣接して鉄骨柱の他方の外周側隅角部に最上階用第２
出隅パネルが配設された袖壁用出隅パネルの取付構造で
あって、最上階用第１出隅パネルの各辺部の裏面側上下
端部近傍および最上階用第２出隅パネルの他辺部の裏面
側上下端部近傍にそれぞれ固定された係合部を有する係
合金具と、最上階用第２出隅パネルの一辺部の裏面側下
端部近傍に固定された係止部を有する係止金具と、最上
の鉄骨梁に対応して鉄骨柱の一方の外周側隅角部に固定
された最上階用第１取付金具と、最上の鉄骨梁の下方の
鉄骨梁に対応して鉄骨柱の一方の外周側隅角部に固定さ
れた第１取付金具と、最上の鉄骨梁の下方の鉄骨梁に対
応して鉄骨柱の他方の外周側隅角部に固定された第２取
付金具と、鉄骨柱に直交して連結された最上の鉄骨梁の
下方の鉄骨梁に敷設された外部床下地材と、鉄骨柱に直
交して連結された最上の鉄骨梁およびその下方の鉄骨梁
のうち、一方の最上の鉄骨梁の室外側およびその下方の
鉄骨梁の室外側にそれぞれ固定された第１上部取付部材
および第１下部取付部材と、一方の最上の鉄骨梁の室内
側および該一方の最上の鉄骨梁の室内側と対向して外部
床下地材にそれぞれ固定された第２上部取付部材および
第２下部取付部材と、から構成され、前記最上階用第１
取付金具は、最上階用第１出隅パネルの他辺部の上端部
近傍の係合金具と係合可能なリップ部を有するチャンネ
ル材を備えて形成され、また、前記第１取付金具は、最
上階用第１出隅パネルの支持部を備えるとともに、最上
階用第１出隅パネルの他辺部の下端部近傍の係合金具と
係合可能なリップ部を有するチャンネル材を備えて形成
され、さらに、前記第２取付金具は、最上階用第２出隅
パネルの支持部を備えるとともに、最上階用第２出隅パ
ネルの係止金具と係止可能な係止片を有するアングル材
を備えて形成され、一方、前記第１上部取付部材および
第２上部取付部材は、それぞれリップ部を有して鉄骨柱
の一方の外周側隅角部近傍および他方の外周側隅角部近
傍まで延設されたチャンネル材が取付板に溶接されて形
成され、また、前記第１下部取付部材および第２下部取
付部材は、それぞれリップ部を有して鉄骨柱の一方の外
周側隅角部近傍および他方の外周側隅角部近傍まで延設
されたチャンネル材が支持板に溶接されて形成され、最
上階用第１出隅パネルの下端面が第１取付金具の支持部
に載置されるとともに、最上階用第１出隅パネルの係合
金具が第１上部取付部材および第１下部取付部材の延設
された各チャンネル材のリップ部、最上階用第１取付金
具のチャンネル材のリップ部および第１取付金具のチャ
ンネル材のリップ部にそれぞれ係合され、また、最上階
用第２出隅パネルの下端面が第２取付金具の支持部に載
置されるとともに、最上階用第２出隅パネルの係合金具
が第２上部取付部材および第２下部取付部材の延設され
た各チャンネル材のリップ部にそれぞれ係合され、最上
階用第２出隅パネルの係止金具が第２取付金具のアング
ル材の係止片に係止されていることを特徴とするもので
ある。

【００１１】本発明によれば、袖壁の出隅部に立設され
た鉄骨柱に直交して連結された最上の鉄骨梁の下方の鉄
骨梁に外部床下地材を敷設し、最上の鉄骨梁に対応して
鉄骨柱の一方の外周側隅角部に最上階用第１取付金具を
固定するとともに、最上の鉄骨梁の下方の鉄骨梁に対応
して鉄骨柱の一方の外周側隅角部に第１取付金具を固定
し、また、最上の鉄骨梁の下方の鉄骨梁に対応して鉄骨
柱の他方の外周側隅角部に第２取付金具を固定する。ま
た、鉄骨柱に連結された最上の鉄骨梁およびその下方の
鉄骨梁のうち、一方の最上の鉄骨梁の室外側およびその
下方の鉄骨梁の室外側に第１上部取付部材および第１下
部取付部材をそれぞれ固定し、また、一方の最上の鉄骨
梁の室内側に第２上部取付部材を固定するとともに、該
第２上部取付部材と対向して外部床下地材に第２下部取
付部材を固定する。そして、最上階用第１出隅パネルを
第１取付金具に載置した後、最上階用第１出隅パネルに
仮固定された係合金具を、第１上部取付部材の延設され
たチャンネル材のリップ部、第１下部取付部材の延設さ
れたチャンネル材のリップ部、最上階用第１取付金具の
チャンネル材のリップ部および第１取付金具のチャンネ
ル材のリップ部にそれぞれ係合させてボルトを締め付け
るだけの簡単な作業により、最上階用第１出隅パネルを
最上階に確実に固定することができる。また、最上階用
第２出隅パネルに固定された係止金具の係止部を第２取
付金具のアングル材の係止片に係止させて最上階用第２
出隅パネルを第２取付金具に載置した後、最上階用第２
出隅パネルに仮固定された係合金具を、第２上部取付部
材および第２下部取付部材の延設された各チャンネル材
のリップ部にそれぞれ係合させてボルトを締め付けるだ
けの簡単な作業により、最上階用第２出隅パネルを最上
階に確実に固定することができる。

【００１２】この場合、最上階用第１出隅パネルの一辺
部に隣接する外壁パネルを固定するための第１上部取付
部材および第１下部取付部材を利用して最上階用第１出
隅パネルを固定することができることから、最上階用第
１出隅パネルの一辺部の表面と隣接する外壁パネルの表
面が面一になる。また、最上階用第２出隅パネルの他辺
部に隣接する外壁パネルを固定するための第２上部取付
部材および第２下部取付部材を利用して最上階用第２出
隅パネルを固定することができることから、最上階用第
２出隅パネルの他辺部の表面と隣接する外壁パネルの表
面が面一になる。さらに、最上階用第１取付金具のチャ
ンネル材の外面、第１取付金具のチャンネル材の外面お
よび第２取付金具のアングル材の係止片の外面が同一垂
直面上に位置することにより、最上階用第１出隅パネル
の他辺部の表面と最上階用第２出隅パネルの一辺部の表
面も面一となる。したがって、袖壁全体の外観を損なう
ことがない。

【００１３】さらに、本発明は、構造用基礎に固定され
て１階から上階までを貫く長さの複数本の鉄骨柱および
これらの鉄骨柱に連結されて各階の床梁や小屋梁を形成
する複数本の鉄骨梁から鉄骨構造体が形成された鉄骨系
住宅の最上階と１階を除く途中階において、袖壁の出隅
部に立設された鉄骨柱の一方の外周側隅角部に第３出隅
パネルが配設され、また、第３出隅パネルの他辺部に一
辺部が隣接して鉄骨柱の他方の外周側隅角部に第２出隅
パネルが配設された袖壁用出隅パネルの取付構造であっ
て、第３出隅パネルの各辺部の裏面側上下端部近傍およ
び第２出隅パネルの他辺部の裏面側上下端部近傍にそれ
ぞれ固定された係合部を有する係合金具と、第２出隅パ
ネルの一辺部の裏面側下端部近傍に固定された係止部を
有する係止金具と、上下階の鉄骨梁に対応して鉄骨柱の
一方の外周側隅角部にそれぞれ固定された第３取付金具
と、下階の鉄骨梁に対応して鉄骨柱の他方の外周側隅角
部に固定された第２取付金具と、鉄骨柱に直交してＴ字
状に連結された下階の鉄骨梁に敷設された外部床下地材
と、鉄骨柱に直交してＴ字状に連結された上下階の鉄骨
梁のうち、一方の上階の鉄骨梁の一側および該一方の上
階の鉄骨梁の一側と対向して外部床下地材にそれぞれ固
定された第２上部取付部材および第２下部取付部材と、
一方の上階の鉄骨梁の他側および該一方の上階の鉄骨梁
の他側と対向して外部床下地材にそれぞれ固定された第
２上部取付部材および第２下部取付部材と、から構成さ
れ、前記第３取付金具は、第３出隅パネルの支持部を備
えるとともに、第３出隅パネルの他辺部の係合金具と係
合可能なリップ部を有するチャンネル材を上下に備えて
形成され、また、前記第２取付金具は、第２出隅パネル
の支持部を備えるとともに、第２出隅パネルの係止金具
と係止可能な係止片を有するアングル材を備えて形成さ
れ、一方、前記第２上部取付部材は、それぞれリップ部
を有して鉄骨柱の一方の外周側隅角部近傍および他方の
外周側隅角部近傍まで延設されたチャンネル材が取付板
に溶接されて形成され、また、前記第２下部取付部材
は、それぞれリップ部を有して鉄骨柱の一方の外周側隅
角部近傍および他方の外周側隅角部近傍まで延設された
チャンネル材が支持板に溶接されて形成され、第３出隅
パネルの下端面が第３取付金具の支持部に載置されると
ともに、第３出隅パネルの係合金具が第２上部取付部材
および第２下部取付部材の延設された各チャンネル材の
リップ部、上階の第３取付金具の下方のチャンネル材の
リップ部および下階の第３取付金具の上方のチャンネル
材のリップ部にそれぞれ係合され、また、第２出隅パネ
ルの下端面が第２取付金具の支持部に載置されるととも
に、第２出隅パネルの係合金具が第２上部取付部材およ
び第２下部取付部材の延設された各チャンネル材のリッ
プ部にそれぞれ係合され、第２出隅パネルの係止金具が
第２取付金具のアングル材の係止片に係止されているこ
とを特徴とするものである。

【００１４】本発明によれば、袖壁の出隅部に立設され
た鉄骨柱に直交してＴ字状に連結された下階の鉄骨梁に
外部床下地材を敷設し、上下階の鉄骨梁に対応して鉄骨
柱の一方の外周側隅角部に第３取付金具をそれぞれ固定
するとともに、下階の鉄骨梁に対応して鉄骨柱の他方の
外周側隅角部に第２取付金具を固定する。また、鉄骨柱
に連結された上下階の鉄骨梁のうち、一方の上階の鉄骨
梁の一側に第２上部取付部材を固定するとともに、該第
２上部取付部材と対向して外部床下地材に第２下部取付
部材を固定し、また、一方の上階の鉄骨梁の他側に第２
上部取付部材を固定するとともに、該第２上部取付部材
と対向して外部床下地材に第２下部取付部材を固定す
る。そして、第３出隅パネルを下階の第３取付金具に載
置する一方、第３出隅パネルに仮固定された係合金具
を、第２上部取付部材の延設されたチャンネル材のリッ
プ部、第２下部取付部材の延設されたチャンネル材のリ
ップ部、上階の第３取付金具の下方のチャンネル材のリ
ップ部および下階の第１取付金具の上方のチャンネル材
のリップ部にそれぞれ係合させてボルトを締め付けるだ
けの簡単な作業により、第３出隅パネルを上階と下階に
わたって確実に固定することができる。また、第２出隅
パネルに固定された係止金具の係止部を第２取付金具の
アングル材の係止片に係止させて第２出隅パネルを第２
取付金具に載置した後、第２出隅パネルに仮固定された
係合金具を、第２上部取付部材および第２下部取付部材
の延設された各チャンネル材のリップ部にそれぞれ係合
させてボルトを締め付けるだけの簡単な作業により、第
２出隅パネルを上階と下階にわたって確実に固定するこ
とができる。

【００１５】この場合、第３出隅パネルの一辺部に隣接
する外壁パネルを固定するための第２上部取付部材およ
び第２下部取付部材を利用して第３出隅パネルを固定す
ることができることから、第３出隅パネルの一辺部の表
面と隣接する外壁パネルの表面が面一になる。また、第
２出隅パネルの他辺部に隣接する外壁パネルを固定する
ための第２上部取付部材および第２下部取付部材を利用
して第２出隅パネルを固定することができることから、
第２出隅パネルの他辺部の表面と隣接する外壁パネルの
表面が面一になる。さらに、第３取付金具のチャンネル
材の外面および第２取付金具のアングル材の係止片の外
面が同一垂直面上に位置することにより、第３出隅パネ
ルの他辺部の表面と第２出隅パネルの一辺部の表面も面
一となる。したがって、袖壁全体の外観を損なうことが
ない。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の鉄骨系住宅におけ
る袖壁用出隅パネルの取付構造の実施の形態を図面を参
照して説明する。

【００１７】本発明の袖壁用出隅パネルの取付構造は、
例えば、図２７に示すように、複数の住戸からなる本体
側の各階に面して廊下を設けた集合住宅において、廊下
の端部あるいは中間部を区画する袖壁Ｓの出隅部に出隅
パネルを取り付ける場合に適用される。

【００１８】まず、本発明の袖壁用出隅パネルの取付構
造のうち、最上階と１階を除く途中階の廊下の端部を区
画する袖壁用出隅パネルの取付構造を説明する。

【００１９】図１および図２において、廊下の出隅部に
鉄骨柱Ｃが立設されるとともに、鉄骨柱Ｃに直交して上
下階の廊下の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２がそれぞれ連結され、ま
た、下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２上に廊下の外部床下地材
Ｙ、例えば、ＡＬＣ板が敷設されている。

【００２０】このような鉄骨柱Ｃと鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２か
らなる鉄骨構造体において、廊下の端部を区画する袖壁
Ｓは、鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部の上下階にわたっ
て配設された第１出隅パネル１と、この第１出隅パネル
１の他辺部に一辺部が隣接され、鉄骨柱Ｃの他方の外周
側隅角部の上下階にわたって配設された第２出隅パネル
１Ａと、一方の上下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ１にわたってそ
の室外側に配設され、第１出隅パネル１の一辺部に隣接
する１枚もしくは複数枚の第１外壁パネル１Ｂと、一方
の上階の鉄骨梁Ｈ１と下階の外部床下地材Ｙとにわたっ
てその室内側に配設され、第２出隅パネル１Ａの他辺部
に隣接する１枚もしくは複数枚の第２外壁パネル１Ｃ
と、から形成されている。

【００２１】なお、鉄骨柱Ｃに連結された他方の鉄骨梁
Ｈ２の室外側には、第２出隅パネル１Ａの隅角部に隣接
して垂れ壁１Ｄが配設されている。

【００２２】ここで、鉄骨構造体の鉄骨柱Ｃとしては、
断面ロ字状の角パイプが採用され、各面には、それぞれ
設定間隔をおいて複数個の雌ねじＣａ（図３参照）が予
め形成されており、この雌ねじＣａを利用して後述する
第１取付金具３や第２取付金具３Ａなどをボルトを介し
て固定することができる。また、隣接する鉄骨柱Ｃ，Ｃ
間に連結される鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２としては、断面Ｈ字状
の型鋼が採用され、上下のフランジｈ１，ｈ２には、そ
の室内側および室外側において、それぞれ設定間隔をお
いて複数個の取付穴ｈａ（図４および図５参照）が予め
形成されており、この取付穴ｈａを利用して後述する第
１上部取付部材４、第１下部取付部材５および第２上部
取付部材４Ａなどをボルトナットを介して固定すること
ができる。

【００２３】なお、上階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２および下階
の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２としては、例えば、図２７におい
て、３階の床梁と２階の床梁が対応している。

【００２４】次に、前述した袖壁用出隅パネル１，１Ａ
の取付構造を図３乃至図５に基づいて説明する。

【００２５】この袖壁用出隅パネル１，１Ａの取付構造
は、袖壁Ｓの出隅部に立設された鉄骨柱Ｃの一方の外周
側隅角部および他方の外周側隅角部に互いに隣接して第
１出隅パネル１および第２出隅パネル１Ａを取り付ける
ものであり、第１出隅パネル１の各辺部の裏面側上下端
部近傍および第２出隅パネル１Ａの他辺部の裏面側上下
端部近傍にそれぞれボルトによって固定された係合金具
２と、第２出隅パネル１Ａの一辺部の裏面側下端部近傍
にボルトによって固定された係止金具７と、上下階の鉄
骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角
部にそれぞれボルトを介して固定された第１出隅パネル
１の第１取付金具３と、下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応
して鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角部にボルトを介して固
定された第２出隅パネル１Ａの第２取付金具３Ａと、直
交する上下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２のうち、一方の上階の
鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ２の室外側下面にボルトナッ
トを介して固定され、第１出隅パネル１の一辺部に隣接
して取り付けられる第１外壁パネル１Ｂの第１上部取付
部材４と、一方の下階の鉄骨梁Ｈ１の上フランジｈ１の
室外側上面にボルトナットを介して固定され、第１出隅
パネル１の一辺部に隣接して取り付けられる第１外壁パ
ネル１Ｂの第１下部取付部材５と、一方の上階の鉄骨梁
Ｈ１の下フランジｈ２の室内側下面にボルトナットを介
して固定され、第２出隅パネル１Ａの他辺部に隣接して
取り付けられる第２外壁パネル１Ｃの第２上部取付部材
４Ａと、一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ２の室
内側と対向して外部床下地材Ｙの上面に釘を介して固定
され、第２出隅パネル１Ａの他辺部に隣接して取り付け
られる第２外壁パネル１Ｃの第２下部取付部材５Ａと、
から構成されている。

【００２６】第１出隅パネル１および第２出隅パネル１
Ａは、押出成形セメント板であって、上下方向に貫通す
る複数個の中空部１ａをそれぞれ有している。そして、
第１出隅パネル１の直交する各辺部の裏面側上端部近傍
および裏面側下端部近傍に一の中空部１ａに連通する下
穴１ｂが形成されており、各下穴１ｂには、一の中空部
１ａの上下端部からそれぞれ挿入されたナット金具６が
配設されている（図６参照）。また、第２出隅パネル１
Ａの直交する各辺部の裏面側下端部近傍および他辺部の
裏面側上端部近傍に一の中空部１ａに連通する下穴１ｂ
が形成されており、各下穴１ｂには、一の中空部１ａの
上下端部からそれぞれ挿入されたナット金具６が配設さ
れている（図７参照）。

【００２７】ここで、第１出隅パネル１および第２出隅
パネル１Ａは、下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２の上フランジｈ
１上面と、上階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２の上フランジｈ１下
面間に略相当する高さに形成されている。ただし、第２
出隅パネル１Ａの他辺部の上端部は、他方の鉄骨梁Ｈ２
と干渉しないように、鉄骨梁Ｈ２の高さ分切り欠かれて
いる他、他辺部の下端部が外部床下地材Ｙと干渉しない
ように、外部床下地材Ｙ２の厚み分切り欠かれている。

【００２８】第１外壁パネル１Ｂおよび第２外壁パネル
１Ｃも、押出成形セメント板であって、上下方向に貫通
する複数個の中空部１ａを有するとともに、裏面側四隅
近傍に一の中空部１ａに連通する下穴１ｂが形成されて
おり、各下穴１ｂには、一の中空部１ａの上下端部から
それぞれ挿入されたナット金具６が配設されている（図
８参照）。

【００２９】ここで、第１外壁パネル１Ｂは、下階の鉄
骨梁Ｈ１の上フランジｈ１上面と、上階の鉄骨梁Ｈ１の
上フランジｈ１下面間に略相当する高さに形成されてい
るのに対し、第２外壁パネル１Ｃは、外部床下地材Ｙの
上面と、上階の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ２下面間に略
相当する高さに形成されている。すなわち、第２外壁パ
ネル１Ｃは、外部床下地材Ｙの厚みに鉄骨梁Ｈ１の高さ
を加えた高さだけ第１外壁パネル１Ｂよりも低く形成さ
れている。

【００３０】これらの第１出隅パネル１、第２出隅パネ
ル１Ａ、第１外壁パネル１Ｂおよび第２外壁パネル１Ｃ
の各表面には、詳細には図示しないが、加飾模様、例え
ば、縦方向および横方向にそれぞれ設定間隔をおいた複
数本の横溝および縦溝からなる目地パターンが形成され
ている。

【００３１】係合金具２は、鋼板を折曲して断面略Ｐ字
状に形成されており、長穴２ａを有するとともに、その
一端部に断面略Ｖ字状の係合部２ｂを有している（図６
乃至図８参照）。そして、係合金具２は、その長穴２ａ
を通して第１出隅パネル１の各下穴１ｂ、第２出隅パネ
ル１Ａの他辺部の各下穴および外壁パネル１Ｂ，１Ｃの
各下穴１ｂにそれぞれ配設されたナット金具６にボルト
をねじ込むことにより、出隅パネル１，１Ａおよび外壁
パネル１Ｂ，１Ｃにそれぞれ固定することができる。こ
の際、係合金具２を出隅パネル１，１Ａおよび外壁パネ
ル１Ｂ，１Ｃの上端部近傍に固定する場合は、その係合
部２ｂが上方を向くように配置され、また、下端部近傍
に固定する場合は、その係合部２ｂが下方を向くように
配置される。

【００３２】係止金具７は、鋼板を折曲して断面略Ｚ字
状に形成されており、取付穴７ａを有するとともに、そ
の一端部に断面略く字状の係止部７ｂを有している（図
７参照）。そして、係止金具７は、その取付穴７ａを通
して第２出隅パネル１Ａの一辺部の下端部近傍の下穴１
ｂに配設されたナット金具６にボルトをねじ込むことに
より、第２出隅パネル１Ａに固定することができる。こ
の際、係止金具７は、係止部７ｂが下方を向くように配
置される。

【００３３】第１取付金具３は、図９に示すように、鋼
板を折曲して形成された第１支持金具３１にリップ部３
２ａを有するチャンネル材３２を溶接して形成されてい
る。第１取付金具３を構成する第１支持金具３１は、鉄
骨柱Ｃの一方の外周側隅角部に跨がるようにＬ字状に折
曲された取付部３１１と、該直交する取付部３１１の各
上端縁から水平方向に折曲された支持部３１２と、直交
する取付部３１１の他方の下端縁から下方に延設された
延長部３１３と、該延長部３１３の下端縁から水平方向
に折曲された折曲部３１４と、を備えている。また、第
１取付金具３を構成するチャンネル材３２は、第１支持
金具３１の他方の支持部３１２の上面に、該支持部３１
２の先端部に第１出隅パネル１の他辺部の下端面を支持
する一定長さをおいて垂直片３２１の外面が位置するよ
うに溶接されているとともに、折曲部３１４の下面に、
垂直片３２１の外面が折曲部３１４の先端面よりもわず
かに外方に位置するように溶接されている。そして、第
１支持金具３１の直交する取付部３１１には、鉄骨柱Ｃ
に形成された雌ねじＣａに対応してボルト用取付穴３１
１ａがそれぞれ形成されている。

【００３４】なお、延長部３１３の長さは、支持部３１
２の上面から折曲部３１４の上面間の間隔が鉄骨梁Ｈ１
の高さに相当するように設定されている。

【００３５】第２取付金具３Ａは、図１０に示すよう
に、鋼板を折曲して形成された第２支持金具３１Ａに係
止片３３１を有する断面Ｌ字状のアングル材３３を溶接
して形成されている。第２取付金具３Ａを構成する第２
支持金具３１Ａは、鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角部を挟
む二面に跨がるようにＬ字状に折曲された取付部３１１
と、該直交する取付部３１１の一方の上端縁から水平方
向に折曲されるとともに、鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角
部を越えて延設された支持部３１２と、を備えている。
また、第２取付金具３Ａを構成するアングル材３３は、
支持部３１２の上面に、該支持部３１２の先端部に第２
出隅パネル１Ａの一辺部の下端面を支持する一定長さを
おいて係止片３３１の外面が位置するように溶接されて
いる。そして、第２支持金具３１Ａの直交する取付部３
１１には、鉄骨柱Ｃに形成された雌ねじＣａに対応して
ボルト用取付穴３１１ａがそれぞれ形成されている。

【００３６】なお、支持部３１２は、取付部３１１の他
方の上端縁には設けられておらず、このため、鉄骨梁Ｈ
２と干渉しないように設定されている。

【００３７】第１上部取付部材４は、図１１に示すよう
に、複数個のボルト用取付穴（図示せず）が形成された
取付板４１と、取付板４１の下面に溶接された断面略Ｌ
字状のチャンネル材４２、例えば、リップ山形鋼と、か
らなり、チャンネル材４２の垂直片４２１の先端にはリ
ップ部４２ａが形成されている。そして、チャンネル材
４２は、垂直片４２１の外面が取付板４１の先端面より
もわずかに外方に位置するように、取付板４１に溶接さ
れている。

【００３８】ここで、第１上部取付部材４は、隣接する
第１外壁パネル１Ｂ，１Ｂにおいて、近接する係合金具
２，２、すなわち、左方の第１外壁パネル１Ｂの上部右
側に固定された係合金具２と、右方の第１外壁パネル１
Ｂの上部左側に固定された係合金具２とにわたる長さを
若干越える短小な長さに形成されている。ただし、鉄骨
柱Ｃに近接して固定される第１上部取付部材４は、チャ
ンネル材４２が鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部近傍に達
するまで延設されている（図４および図１１参照）。

【００３９】第１下部取付部材５は、図１１に示すよう
に、複数個のボルト用取付穴（図示せず）がそれぞれ形
成された支持板５１と、支持板５１の上面に溶接された
断面略Ｌ字状のチャンネル材５２、例えば、リップ山形
鋼と、からなり、チャンネル材５２の垂直片５２１の先
端にはリップ部５２ａが形成されている。そして、チャ
ンネル材５２は、支持板５１の先端部に第１外壁パネル
１Ｂの下端面を支持する一定長さをおいて垂直片５２１
の外面が位置するように、支持板５１に溶接されてい
る。

【００４０】ここで、第１下部取付部材５は、隣接する
第１外壁パネル１Ｂ，１Ｂにおいて、近接する係合金具
２，２、すなわち、左方の第１外壁パネル１Ｂの下部右
側に固定された係合金具２と、右方の第１外壁パネル１
Ｂの下部左側に固定された係合金具２とにわたる長さを
若干越える短小な長さに形成されている。ただし、鉄骨
柱Ｃに近接して固定される第１下部取付部材５は、チャ
ンネル材５２が鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部近傍に達
するまで延設されている（図５および図１１参照）。

【００４１】第２上部取付部材４Ａは、図１２に示すよ
うに、複数個のボルト用取付穴（図示せず）が形成され
た断面コ字状の取付板４３と、取付板４３の下面に溶接
された断面略Ｌ字状のチャンネル材４２、例えば、リッ
プ山形鋼と、からなり、チャンネル材４２の垂直片４２
１の先端にはリップ部４２ａが形成されている。そし
て、チャンネル材４２は、垂直片４２１の外面が取付板
４３の外面よりもわずかに外方に位置するように、取付
板４３に溶接されている。

【００４２】ここで、第２上部取付部材４Ａは、隣接す
る第２外壁パネル１Ｃ，１Ｃにおいて、近接する係合金
具２，２、すなわち、左方の第２外壁パネル１Ｃの上部
右側に固定された係合金具２と、右方の第２外壁パネル
１Ｃの上部左側に固定された係合金具２とにわたる長さ
を若干越える短小な長さに形成されている。ただし、鉄
骨柱Ｃに近接して固定される第２上部取付部材４Ａは、
チャンネル材４２が鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角部近傍
に達するまで延設されている（図４および図１２参
照）。

【００４３】第２下部取付部材５Ａは、図１２に示すよ
うに、複数個の釘用取付穴（図示せず）がそれぞれ形成
された支持板５３と、支持板５３の上面に溶接された断
面略Ｌ字状のチャンネル材５２、例えば、リップ山形鋼
と、からなり、チャンネル材５２の垂直片５２１の先端
にはリップ部５２ａが形成されている。そして、チャン
ネル材５２は、支持板５３の先端部に第２外壁パネル１
Ｃの下端面を支持する一定長さをおいて垂直片５２１の
外面が位置するように、支持板５３に溶接されている。

【００４４】ここで、第２下部取付部材５Ａは、隣接す
る第２外壁パネル１Ｃ，１Ｃにおいて、近接する係合金
具２，２、すなわち、左方の第２外壁パネル１Ｃの下部
右側に固定された係合金具２と、右方の第２外壁パネル
１Ｃの下部左側に固定された係合金具２とにわたる長さ
を若干越える短小な長さに形成されている。ただし、鉄
骨柱Ｃに近接して固定される第２下部取付部材５Ａは、
チャンネル材５２が鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角部近傍
に達するまで延設されている（図５および図１２参
照）。

【００４５】次に、出隅パネル１，１Ａを取り付ける手
順について説明する。

【００４６】まず、図６に示すように、第１出隅パネル
１の各辺部の裏面側上下端部近傍に係合部２ｂが第１出
隅パネル１の上端部側および下端部側にそれぞれ位置す
るように、係合金具２の長穴２ａを通してナット金具６
にボルトをねじ込み、係合金具２を第１出隅パネル１に
固定する。また、図７に示すように、第２出隅パネル１
Ａの他辺部の裏面側上下端部近傍に係合部２ｂが第２出
隅パネル１Ａの上端部側および下端部側にそれぞれ位置
するように、係合金具２の長穴２ａを通してナット金具
６にボルトをねじ込み、係合金具２を第２出隅パネル１
Ａに固定するとともに、一辺部の裏面側下端部近傍に係
止部７ｂが第２出隅パネル１Ａの下端部側に位置するよ
うに、係止金具７の取付穴７ａを通してナット金具６に
ボルトをねじ込み、係止金具７を第２出隅パネル１Ａに
固定する。この場合、係合金具２については、ナット金
具６から脱落しない程度に仮止めする。

【００４７】また、下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２にわたって
外部床下地材Ｙを敷設する。

【００４８】さらに、上下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応
して鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部に第１取付金具３を
配置し、取付部３１１のボルト用取付穴３１１ａを通し
て鉄骨柱Ｃの雌ねじＣａにボルトをねじ込み、第１取付
金具３を固定する。この際、支持部３１２の上面は、一
方の下階の鉄骨梁Ｈ１の上フランジｈ１に固定される第
１下部取付部材５の支持板５１の上面と同一平面上に位
置するように設定されているとともに、下方のチャンネ
ル材３２は、一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ２
に固定される第１上部取付部材４のチャンネル材４２と
同一高さ位置となるように設定されている。

【００４９】また、下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して
鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角部に第２取付金具３Ａを配
置し、取付部３１１のボルト用取付穴３１１ａを通して
鉄骨柱Ｃの雌ねじＣａにボルトをねじ込み、第２取付金
具３Ａを固定する。この際、支持部３１２の上面は、第
１取付金具３の支持部３１２の上面と同一水平面上に位
置するように設定されているとともに、アングル材３３
の係止片３３１の外面は、第１取付金具３のチャンネル
材３２の垂直片３２１の外面と同一垂直面上に位置する
ように設定されている。

【００５０】一方、予め割り付けられた第１外壁パネル
１Ｂの取付位置から求められる隣接する第１外壁パネル
１Ｂ，１Ｂの突き合わせ部に対応する位置において、一
方の上階の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ１の室外側下面に
第１上部取付部材４の取付板４１を配置し、取付板４１
のボルト用取付穴および鉄骨梁Ｈの下フランジｈ２の取
付穴ｈａにボルトを挿通し、ナットを用いて固定する。
ただし、第１出隅パネル１と第１外壁パネル１Ｂの突き
合わせ部に対応する位置に固定される第１上部取付部材
４については、鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部近傍に達
する長さのチャンネル材４２を有するものを用いる（図
１１参照）。

【００５１】同様に、予め割り付けられた第１外壁パネ
ル１Ｂの取付位置から求められる隣接する第１外壁パネ
ル１Ｂ，１Ｂの突き合わせ部に対応する位置において、
一方の下階の鉄骨梁Ｈ１の上フランジｈ２の室外側上面
に第１下部取付部材５の支持板５１を載置し、支持板５
１のボルト用取付穴および鉄骨梁Ｈの上フランジｈ２の
取付穴ｈａにボルトを挿通し、ナットを用いて固定す
る。ただし、第１出隅パネル１と第１外壁パネル１Ｂの
突き合わせ部に対応する位置に固定される第１下部取付
部材５については、鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部近傍
に達する長さのチャンネル材５２を有するものを用い
る。この際、第１下部取付部材５の延設されたチャンネ
ル材５２は、第１取付金具３の一方の支持部３１２上に
載置される（図１１参照）。

【００５２】また、予め割り付けられた第２外壁パネル
１Ｃの取付位置から求められる隣接する第２外壁パネル
１Ｃ，１Ｃの突き合わせ部に対応する位置において、一
方の上階の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ２の室内側下面に
第２上部取付部材４Ａの取付板４３を配置し、取付板４
３のボルト用取付穴および鉄骨梁Ｈ２の下フランジｈ２
の取付穴ｈａにボルトを挿通し、ナットを用いて固定す
る。ただし、第２出隅パネル１Ａと第２外壁パネル１Ｃ
の突き合わせ部に対応する位置に固定される第２上部取
付部材４Ａについては、鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角部
近傍に達する長さのチャンネル材４２を有するものを用
いる（図１２参照）。

【００５３】同様に、予め割り付けられた第２外壁パネ
ル１Ｃの取付位置から求められる隣接する第２外壁パネ
ル１Ｃ，１Ｃの突き合わせ部に対応する位置において、
一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ２の室内側と対
向して外部床下地材Ｙの上面に第２下部取付部材５Ａの
支持板５３を載置し、支持板５３の釘用取付穴から外部
床下地材Ｙに釘を打ち込んで固定する。ただし、第２出
隅パネル１Ａと第２外壁パネル１Ｃの突き合わせ部に対
応する位置に固定される第２下部取付部材５Ａについて
は、鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角部近傍に達する長さの
チャンネル材５２を有するものを用いる（図１２参
照）。

【００５４】次いで、クレーンなどを利用して第１出隅
パネル１を吊り上げ、その下端面を下階の第１取付金具
３の支持部３１２に載置するとともに、その各辺部の裏
面を第１上部取付部材４の延設されたチャンネル材４２
の外面、第１下部取付部材５の延設されたチャンネル材
５２の外面、上階の第１取付金具３の下方のチャンネル
材３２の外面および下階の第１取付金具３の上方のチャ
ンネル材３２の外面に当接させた後、各係合金具２の係
合部２ｂを、第１上部取付部材４の延設されたチャンネ
ル材４２のリップ部４２ａ、第１下部取付部材５の延設
されたチャンネル材５２のリップ部５２ａ、上階の第１
取付金具３の下方のチャンネル材３２のリップ部３２ａ
および下階の第１取付金具３の上方のチャンネル材３２
のリップ部３２ａにそれぞれ係合させ、ボルトを締め付
けて係合金具２を第１出隅パネル１のナット金具６に締
結し、第１出隅パネル１を、一方の上階の鉄骨梁Ｈ１に
固定された第１上部取付部材４、一方の下階の鉄骨梁Ｈ
１に固定された第１下部取付部材５、上下階の鉄骨梁Ｈ
１，Ｈ２に対応して鉄骨柱Ｃにそれぞれ固定された第１
取付金具３，３に固定する。

【００５５】同様に、クレーンなどを利用して第２出隅
パネル１Ａを吊り上げ、その一辺部の裏面を第２取付金
具３Ａのアングル材３３の係止片３３１の外面に沿わせ
て落とし込み、該係止片３３１を係止金具７の係止部７
ｂと第２出隅パネル１Ａの裏面との間で挟み込みつつ、
下端面を第２取付金具３Ａの支持部３１２に載置すると
ともに、その他辺部の裏面を第２上部取付部材４Ａの延
設されたチャンネル材４２の外面および第２下部取付部
材５Ａの延設されたチャンネル材５２の外面に当接させ
た後、各係合金具２の係合部２ｂを、第２上部取付部材
４Ａの延設されたチャンネル材４２のリップ部４２ａお
よび第２下部取付部材５Ａの延設されたチャンネル材５
２のリップ部５２ａにそれぞれ係合させ、ボルトを締め
付けて係合金具２を第２出隅パネル１Ａのナット金具６
に締結し、第２出隅パネル１Ａを、一方の上階の鉄骨梁
Ｈ１に固定された第２上部取付部材４Ａ、外部床下地材
Ｙに固定された第２下部取付部材５Ａおよび下階の鉄骨
梁Ｈ１，Ｈ２に対応して鉄骨柱Ｃに固定された第２取付
金具３Ａに固定する。

【００５６】この結果、上下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対
応して鉄骨柱Ｃにそれぞれ第１取付金具３，３を固定
し、一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の室外側に第１上部取付部
材４を固定するとともに、一方の下階の鉄骨梁Ｈ１の室
外側に第１下部取付部材５を固定し、第１上部取付部材
４の延設されたチャンネル材４２のリップ部４２ａ、第
１下部取付部材５の延設されたチャンネル材５２のリッ
プ部５２ａ、上階の第１取付金具３の下方のチャンネル
材３２のリップ部３２ａおよび下階の第１取付金具３の
上方のチャンネル材３２のリップ部３２ａに、第１出隅
パネル１に仮固定された係合金具２の係合部２ｂをそれ
ぞれ係合させてボルトを締め付けるだけの簡単な作業に
より、第１出隅パネル１を下階と上階にわたって確実に
固定することができる。

【００５７】また、下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して
鉄骨柱Ｃに第２取付金具３Ａを固定し、一方の上階の鉄
骨梁Ｈ１の室内側に第２上部取付部材４Ａを固定すると
ともに、一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の室内側と対向して外
部床下地材Ｙに第２下部取付部材５Ａを固定し、第２取
付金具３Ａのアングル材３３の係止片３３１に第２出隅
パネル１Ａに固定された係止金具７の係止部７ｂを係止
させるとともに、第２上部取付部材４Ａの延設されたチ
ャンネル材４２のリップ部４２ａおよび第２下部取付部
材５Ａの延設されたチャンネル材５２のリップ部５２ａ
に第２出隅パネル１Ａに仮固定された係合金具２の係合
部２ｂをそれぞれ係合させてボルトを締め付けるだけの
簡単な作業により、第２出隅パネル１Ａを下階と上階に
わたって確実に固定することができる。

【００５８】この場合、第１出隅パネル１に隣接する第
１外壁パネル１Ｂを固定するための第１上部取付部材４
および第１下部取付部材５を利用して第１出隅パネル１
を固定することができ、また、第２出隅パネル１Ａに隣
接する第２外壁パネル１Ｃを固定するための第２上部取
付部材４Ａおよび第２下部取付部材５Ａを利用して第２
出隅パネル１Ａを固定することができることから、第１
出隅パネル１の一辺部の表面が第１外壁パネル１Ｂの表
面と面一になり、また、第２出隅パネル１Ａの他辺部の
表面が第２外壁パネル１Ｃの表面と面一になる。さら
に、第１出隅パネル１の他辺部の表面と第２出隅パネル
１Ａの一辺部の表面も、第１取付金具３のチャンネル材
３２の外面および第２取付金具３Ａのアングル材３３の
係止片３３１の外面が同一の垂直面上にあるため、面一
になり、袖壁Ｓ全体の外観を損なうことがない。

【００５９】なお、第１外壁パネル１Ｂおよび第２外壁
パネル１Ｃを取り付ける場合は、第１出隅パネル１およ
び第２出隅パネル１Ａを固定した後、次のように作業す
る。

【００６０】まず、図８に示すように、外壁パネル１
Ｂ，１Ｃの裏面側四隅近傍に係合部２ｂが外壁パネル１
Ｂ，１Ｃの上端部側および下端部側にそれぞれ位置する
ように、係合金具２の長穴２ａを通してナット金具６に
ボルトをねじ込み、係合金具２を外壁パネル１Ｂ，１Ｃ
に仮固定する。

【００６１】次いで、クレーンなどを利用して第１外壁
パネル１Ｂを吊り上げ、その下端面左右端縁部を左右の
第１下部取付部材５の支持板５１の突出部にわたって載
置するとともに、その裏面を左右の第１上部取付部材４
のチャンネル材４２の外面および左右の第１下部取付部
材５のチャンネル材５２の外面に当接させた後、各係合
金具２の係合部２ｂを左右の第１上部取付部材４のチャ
ンネル材４２のリップ部４２ａおよび左右の第１下部取
付部材５のチャンネル材５２のリップ部５２ａにそれぞ
れ係合させ、ボルトを締め付けて係合金具２を第１外壁
パネル１Ｂのナット金具６に締結し、第１外壁パネル１
Ｂを一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の室外側に固定された左右
の第１上部取付部材４および一方の下階の鉄骨梁Ｈ１の
室外側に固定された左右の第１下部取付部材５に固定す
ればよい。

【００６２】同様に、第２外壁パネル１Ｃを吊り上げ、
その下端面左右端縁部を左右の第２下部取付部材５Ａの
支持板５３の突出部にわたって載置するとともに、その
裏面を左右の第２上部取付部材４Ａのチャンネル材４２
の外面および左右の第２下部取付部材５Ａのチャンネル
材５２の外面に当接させた後、各係合金具２の係合部２
ｂを左右の第２上部取付部材４Ａのチャンネル材４２の
リップ部４２ａおよび左右の第２下部取付部材５Ａのチ
ャンネル材５２のリップ部５２ａにそれぞれ係合させ、
ボルトを締め付けて係合金具２を第２外壁パネル１Ｃの
ナット金具６に締結し、第２外壁パネル１Ｃを一方の上
階の鉄骨梁Ｈ１の室内側に固定された左右の第２上部取
付部材４Ａおよび一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の室内側と対
向して外部床下地材Ｙに固定された左右の第２下部取付
部材５Ａに固定すればよい。

【００６３】したがって、一方の上階の鉄骨梁Ｈ１に固
定された左右の第１上部取付部材４のチャンネル材４２
のリップ部４２ａおよび一方の下階の鉄骨梁Ｈ１に固定
された左右の第１下部取付部材５のチャンネル材５２の
リップ部５２ａに第１外壁パネル１Ｂに仮固定された係
合金具２の係合部２ｂをそれぞれ係合させてボルトを締
め付けるだけの簡単な作業により、第１外壁パネル１Ｂ
を下階の鉄骨梁Ｈ１と上階の鉄骨梁Ｈ１にわたって確実
に固定することができる。また、一方の上階の鉄骨梁Ｈ
１に固定された左右の第２上部取付部材４Ａのチャンネ
ル材４２のリップ部４２ａおよび一方の上階の鉄骨梁Ｈ
１の室内側と対向して外部床下地材Ｙに固定された左右
の第２下部取付部材５Ａのチャンネル材５２のリップ部
５２ａに第２外壁パネル１Ｃに仮固定された係合金具２
の係合部２ｂをそれぞれ係合させてボルトを締め付ける
だけの簡単な作業により、第２外壁パネル１Ｃを上階の
鉄骨梁Ｈ１と外部床下地材Ｙとにわたって確実に固定す
ることができる。

【００６４】この場合、第１上部取付部材４および第１
下部取付部材５は、隣接する第１外壁パネル１Ｂ，１Ｂ
に固定された係合金具２のうちの近接する係合金具２，
２間にわたる長さを若干越える短小な長さに形成され、
第２上部取付部材４Ａおよび第２下部取付部材５Ａは、
隣接する第２外壁パネル１Ｃ，１Ｃに固定された係合金
具２のうちの近接する係合金具２，２間にわたる長さを
若干越える短小な長さに形成されているため、第１上部
取付部材４、第１下部取付部材５、第２上部取付部材４
Ａおよび第２下部取付部材５Ａの重量を軽減して取扱性
を向上させることができるとともに、コストを削減する
ことができる。

【００６５】なお、前述した実施形態においては、図２
７において、向かって左側の袖壁Ｓの出隅部に出隅パネ
ル１，１Ａを取り付ける場合を説明したが、向かって右
側の袖壁Ｓの出隅部に出隅パネル１，１Ａを取り付ける
場合は、図９に示した第１取付金具３および図１０に示
した第２取付金具３Ａと左右対称形の取付金具３，３Ａ
（図１３および図１４参照）が用いられるとともに、上
部取付部材４，４Ａおよび下部取付部材５，５Ａは、左
右対称位置に固定される。

【００６６】ところで、前述した袖壁用出隅パネルの取
付構造は、集合住宅の最上階と１階を除く途中階の上階
と下階、具体的には、図２７の３階の床梁となる上階の
鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２と２階の床梁となる下階の鉄骨梁Ｈ
１，Ｈ２にわたって廊下の端部を区画する袖壁Ｓの出隅
パネル１，１Ａを取り付ける場合について例示したが、
図２７の集合住宅の最上階、すなわち、小屋梁となる最
上の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２および３階の床梁となる最上の鉄
骨梁の下方の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２にわたって廊下の端部を
区画する袖壁Ｓの最上階用出隅パネル１’，１Ａ’を取
り付ける場合についても適用することができる。

【００６７】以下、出隅部の最上階に最上階用出隅パネ
ル１’，１Ａ’を取り付ける場合について、図１５およ
び図１６に基づいて説明する。

【００６８】この最上階用出隅パネル１’，１Ａ’の取
付構造は、最上階用第１出隅パネル１’の各辺部の裏面
側上下端部近傍および最上階用第２出隅パネル１Ａ’の
他辺部の裏面側上下端部近傍にそれぞれボルトによって
固定された係合金具２と、最上階用第２出隅パネル１
Ａ’の一辺部の裏面側下端部近傍にボルトによって固定
された係止金具７と、最上の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応し
て鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部にボルトを介して固定
された最上階用第１出隅パネル１’の最上階用第１取付
金具３’と、最上の鉄骨梁の下方の鉄骨梁（以下、下方
の鉄骨梁という）Ｈ１，Ｈ２に対応して鉄骨柱Ｃの一方
の外周側隅角部にボルトを介して固定された最上階用第
１出隅パネル１’の第１取付金具３と、下方の鉄骨梁Ｈ
１，Ｈ２に対応して鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角部にボ
ルトを介して固定された最上階用第２出隅パネル１Ａ’
の第２取付金具３Ａと、直交する最上の鉄骨梁および下
方の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２のうち、一方の最上の鉄骨梁Ｈ１
の下フランジｈ２の室外側下面にボルトナットを介して
固定され、最上階用第１出隅パネル１’の一辺部に隣接
して取り付けられる最上階用第１外壁パネル１Ｂ’の第
１上部取付部材４と、一方の下方の鉄骨梁Ｈ１の上フラ
ンジｈ１の室外側上面にボルトナットを介して固定さ
れ、最上階用第１出隅パネル１’の一辺部に隣接して取
り付けられる最上階用第１外壁パネル１Ｂ’の第１下部
取付部材５と、一方の最上の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ
２の室内側下面にボルトナットを介して固定され、最上
階用第２出隅パネル１Ａ’の他辺部に隣接して取り付け
られる第２外壁パネル１Ｃの第２上部取付部材４Ａと、
一方の最上の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ２の室内側と対
向して外部床下地材Ｙの上面に釘を介して固定され、最
上階用第２出隅パネル１Ａ’の他辺部に隣接して取り付
けられる第２外壁パネル１Ｃの第２下部取付部材５Ａ
と、から構成されている。

【００６９】ここで、係合金具２、係止金具７、第１取
付金具３、第２取付金具３Ａ、第１上部取付部材４、第
１下部取付部材５、第２上部取付部材４Ａおよび第２下
部取付部材５Ａについては、先に説明したものと同一で
あり、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。

【００７０】なお、鉄骨柱Ｃに連結された他方の最上の
鉄骨梁Ｈ２の室外側には、最上階用第２出隅パネル１
Ａ’の隅角部に隣接して最上階用垂れ壁１Ｄ’が配設さ
れている。

【００７１】最上階用第１出隅パネル１’、最上階用第
２出隅パネル１Ａ’および最上階用第１外壁パネル１
Ｂ’は、下方の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２の上フランジｈ１上面
および最上の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２の上フランジｈ１上面間
の高さにパラペットに相当する高さを加えた高さに形成
されている。ただし、最上階用第２出隅パネル１Ａ’の
他辺部の上端部は、他方の最上の鉄骨梁Ｈ２と干渉しな
いように、パラペットの高さに鉄骨梁Ｈ２の高さを加え
た高さ分切り欠かれている他、他辺部の下端部が外部床
下地材Ｙと干渉しないように、外部床下地材Ｙ２の厚み
分切り欠かれている。

【００７２】そして、前述した第１出隅パネル１および
第２出隅パネル１Ａと同様に、最上階用第１出隅パネル
１’の直交する各辺部の裏面側上端部近傍および裏面側
下端部近傍に形成された下穴１ｂに臨んでナット金具６
が配設され、また、最上階用第２出隅パネル１Ａ’の直
交する各辺部の裏面側下端部近傍および他辺部の裏面側
上端部近傍に形成された下穴１ｂに臨んでナット金具６
が配設されている。

【００７３】また、最上階用第１外壁パネル１Ｂ’につ
いても、その裏面側四隅近傍に形成された下穴１ｂに臨
んでナット金具６が配設されている。

【００７４】最上階用第１取付金具３’は、図１７に示
すように、鋼板を折曲して形成された最上階用第１支持
金具３１’にリップ部３２ａを有するチャンネル材３２
を溶接して形成されている。最上階用第１取付金具３’
を構成する最上階用第１支持金具３１’は、鉄骨柱Ｃの
一方の外周側隅角部に跨がるようにＬ字状に折曲された
取付部３１１と、直交する取付部３１１の他方の下端縁
から下方に延設された延長部３１３と、該延長部３１３
の下端縁から水平方向に折曲された折曲部３１４と、を
備えている。また、最上階用第１取付金具３’を構成す
るチャンネル材３２は、最上階用第１支持金具３１’の
折曲部３１４の下面に、垂直片３２１の外面が折曲部３
１４の先端面よりもわずかに外方に位置するように溶接
されている。そして、最上階用第１支持金具３１’の直
交する取付部３１１には、鉄骨柱Ｃに形成された雌ねじ
Ｃａに対応してボルト用取付穴３１１ａがそれぞれ形成
されている。

【００７５】次に、最上階において、廊下の端部を区画
する最上階用出隅パネル１’，１Ａ’を取り付ける手順
について説明する。

【００７６】まず、最上階用第１出隅パネル１’の各辺
部の裏面側上下端部近傍に係合部２ｂが最上階用第１出
隅パネル１’の上端部側および下端部側にそれぞれ位置
するように、係合金具２の長穴２ａを通してナット金具
６にボルトをねじ込み、係合金具２を最上階用第１出隅
パネル１’に仮固定する。また、最上階用第２出隅パネ
ル１Ａ’の他辺部の裏面側上下端部近傍に係合部２ｂが
最上階用第２出隅パネル１Ａ’の上端部側および下端部
側にそれぞれ位置するように、係合金具２の長穴２ａを
通してナット金具６にボルトをねじ込み、係合金具２を
最上階用第２出隅パネル１Ａ’に仮固定するとともに、
一辺部の裏面側下端部近傍に係止部７ｂが最上階用第２
出隅パネル１Ａ’の下端部側に位置するように、係止金
具７の取付穴７ａを通してナット金具６にボルトをねじ
込み、係止金具７を最上階用第２出隅パネル１Ａ’に固
定する。

【００７７】また、下方の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２にわたって
外部床下地材Ｙを敷設する。

【００７８】さらに、最上の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応し
て鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部に最上階用第１取付金
具３’を配置し、取付部３１１のボルト用取付穴３１１
ａを通して鉄骨柱Ｃの雌ねじＣａにボルトをねじ込み、
最上階用第１取付金具３’を固定する。この際、チャン
ネル材３２は、一方の最上の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ
２に固定される第１上部取付部材４のチャンネル材４２
と同一高さ位置となるように延長部３１３の長さが設定
されている。また、下方の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して
鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部に第１取付金具３を配置
し、取付部３１１のボルト用取付穴３１１ａを通して鉄
骨柱Ｃの雌ねじＣａにボルトをねじ込み、第１取付金具
３を固定する。この際、支持部３１２の上面は、一方の
下方の鉄骨梁Ｈ１の上フランジｈ１に固定される第１下
部取付部材５の支持板５１の上面と同一平面上に位置す
るように設定されている。

【００７９】また、下方の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して
鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角部に第２取付金具３Ａを配
置し、取付部３１１のボルト用取付穴３１１ａを通して
鉄骨柱Ｃの雌ねじＣａにボルトをねじ込み、第２取付金
具３Ａを固定する。この際、支持部３１２の上面は、第
１取付金具３の支持部３１２の上面と同一水平面上に位
置するように設定されているとともに、アングル材３３
の係止片３３１の外面は、第１取付金具３のチャンネル
材３２の垂直片３２１の外面と同一垂直面上に位置する
ように設定されている。

【００８０】一方、予め割り付けられた最上階用第１外
壁パネル１Ｂ’の取付位置から求められる隣接する最上
階用第１外壁パネル１Ｂ’，１Ｂ’の突き合わせ部に対
応する位置において、一方の最上の鉄骨梁Ｈ１の下フラ
ンジｈ１の室外側下面に第１上部取付部材４の取付板４
１を配置し、取付板４１のボルト用取付穴および鉄骨梁
Ｈの下フランジｈ２の取付穴ｈａにボルトを挿通し、ナ
ットを用いて固定する。この際、最上階用第１出隅パネ
ル１’と最上階用第１外壁パネル１Ｂ’の突き合わせ部
に対応する位置に固定される第１上部取付部材４につい
ては、鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部近傍に達する長さ
のチャンネル材４２を有するものを用いる（図１８参
照）。

【００８１】同様に、予め割り付けられた最上階用第１
外壁パネル１Ｂ’の取付位置から求められる隣接する最
上階用第１外壁パネル１Ｂ’，１Ｂ’の突き合わせ部に
対応する位置において、一方の下方の鉄骨梁Ｈ１の上フ
ランジｈ２の室外側上面に第１下部取付部材５の支持板
５１を載置し、支持板５１のボルト用取付穴および鉄骨
梁Ｈの上フランジｈ２の取付穴ｈａにボルトを挿通し、
ナットを用いて固定する。この際、最上階用第１出隅パ
ネル１’と最上階用第１外壁パネル１Ｂ’の突き合わせ
部に対応する位置に固定される第１下部取付部材５につ
いては、鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部近傍に達する長
さのチャンネル材５２を有するものを用いる。この場
合、第１下部取付部材５の延設されたチャンネル材５２
は、第１取付金具３の一方の支持部３１２上に載置され
る（図１８参照）。

【００８２】また、予め割り付けられた第２外壁パネル
１Ｃの取付位置から求められる隣接する第２外壁パネル
１Ｃ，１Ｃの突き合わせ部に対応する位置において、一
方の最上の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ２の室内側下面に
第２上部取付部材４Ａの取付板４３を配置し、取付板４
３のボルト用取付穴および鉄骨梁Ｈ２の下フランジｈ２
の取付穴ｈａにボルトを挿通し、ナットを用いて固定す
る。この際、最上階用第２出隅パネル１Ａ’と第２外壁
パネル１Ｃの突き合わせ部に対応する位置に固定される
第２上部取付部材４Ａについては、鉄骨柱Ｃの他方の外
周側隅角部近傍に達する長さのチャンネル材４２を有す
るものを用いる（図１８参照）。

【００８３】同様に、予め割り付けられた第２外壁パネ
ル１Ｃの取付位置から求められる隣接する第２外壁パネ
ル１Ｃ，１Ｃの突き合わせ部に対応する位置において、
一方の最上の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ２の室内側と対
向して外部床下地材Ｙの上面に第２下部取付部材５Ａの
支持板５３を載置し、支持板５３の釘用取付穴から外部
床下地材Ｙに釘を打ち込んで固定する。この際、最上階
用第２出隅パネル１Ａ’と第２外壁パネル１Ｃの突き合
わせ部に対応する位置に固定される第２下部取付部材５
Ａについては、鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角部近傍に達
する長さのチャンネル材５２を有するものを用いる（図
１８参照）。

【００８４】次いで、クレーンなどを利用して最上階用
第１出隅パネル１’を吊り上げ、その下端面を第１取付
金具３の支持部３１２に載置するとともに、その各辺部
の裏面を第１上部取付部材４の延設されたチャンネル材
４２の外面、第１下部取付部材５の延設されたチャンネ
ル材５２の外面、最上階用第１取付金具３’のチャンネ
ル材３２の外面および第１取付金具３の上方のチャンネ
ル材３２の外面に当接させた後、各係合金具２の係合部
２ｂを、第１上部取付部材４の延設されたチャンネル材
４２のリップ部４２ａ、第１下部取付部材５の延設され
たチャンネル材５２のリップ部５２ａ、最上階用第１取
付金具３’のチャンネル材３２のリップ部３２ａおよび
第１取付金具３の上方のチャンネル材３２のリップ部３
２ａにそれぞれ係合させ、ボルトを締め付けて係合金具
２を最上階用第１出隅パネル１’のナット金具６に締結
し、最上階用第１出隅パネル１’を、一方の最上の鉄骨
梁Ｈ１に固定された第１上部取付部材４、一方の下方の
鉄骨梁Ｈ１に固定された第１下部取付部材５、最上の鉄
骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して鉄骨柱Ｃに固定された最上階
用第１取付金具３’および下方の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対
応して鉄骨柱Ｃに固定された第１取付金具３に固定す
る。

【００８５】同様に、クレーンなどを利用して最上階用
第２出隅パネル１Ａ’を吊り上げ、その一辺部の裏面を
第２取付金具３Ａのアングル材３３の係止片３３１の外
面に沿わせて落とし込み、該係止片３３１を係止金具７
の係止部７ｂと最上階用第２出隅パネル１Ａ’の裏面と
の間で挟み込みつつ、下端面を第２取付金具３Ａの支持
部３１２に載置するとともに、その他辺部の裏面を第２
上部取付部材４Ａの延設されたチャンネル材４２の外面
および第２下部取付部材５Ａの延設されたチャンネル材
５２の外面に当接させた後、各係合金具２の係合部２ｂ
を、第２上部取付部材４Ａの延設されたチャンネル材４
２のリップ部４２ａおよび第２下部取付部材５Ａの延設
されたチャンネル材５２のリップ部５２ａにそれぞれ係
合させ、ボルトを締め付けて係合金具２を最上階用第２
出隅パネル１Ａ’のナット金具６に締結し、最上階用第
２出隅パネル１Ａ’を、一方の最上の鉄骨梁Ｈ１に固定
された第２上部取付部材４Ａ、外部床下地材Ｙに固定さ
れた第２下部取付部材５Ａおよび下方の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ
２に対応して鉄骨柱Ｃに固定された第２取付金具３Ａに
固定する。

【００８６】この結果、最上の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応
して鉄骨柱Ｃに最上階用第１取付金具３’を固定すると
ともに、下方の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して鉄骨柱Ｃに
第１取付金具３を固定し、一方の最上の鉄骨梁Ｈ１の室
外側に第１上部取付部材４を固定するとともに、一方の
下方の鉄骨梁Ｈ１の室外側に第１下部取付部材５を固定
し、第１上部取付部材４の延設されたチャンネル材４２
のリップ部４２ａ、第１下部取付部材５の延設されたチ
ャンネル材５２のリップ部５２ａ、最上階用第１取付金
具３’のチャンネル材３２のリップ部３２ａおよび第１
取付金具３の上方のチャンネル材３２のリップ部３２ａ
に、最上階用第１出隅パネル１’に仮固定された係合金
具２の係合部２ｂをそれぞれ係合させてボルトを締め付
けるだけの簡単な作業により、最上階用第１出隅パネル
１’を最上階に確実に固定することができる。

【００８７】また、下方の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して
鉄骨柱Ｃに第２取付金具３Ａを固定し、一方の最上の鉄
骨梁Ｈ１の室内側に第２上部取付部材４Ａを固定すると
ともに、一方の最上の鉄骨梁Ｈ１の室内側と対向して外
部床下地材Ｙに第２下部取付部材５Ａを固定し、第２取
付金具３Ａのアングル材３３の係止片３３１に最上階用
第２出隅パネル１Ａ’に固定された係止金具７の係止部
７ｂを係止させるとともに、第２上部取付部材４Ａの延
設されたチャンネル材４２のリップ部４２ａおよび第２
下部取付部材５Ａの延設されたチャンネル材５２のリッ
プ部５２ａに最上階用第２出隅パネル１Ａ’に仮固定さ
れた係合金具２の係合部２ｂをそれぞれ係合させてボル
トを締め付けるだけの簡単な作業により、最上階用第２
出隅パネル１Ａ’を最上階に確実に固定することができ
る。

【００８８】この場合、最上階用第１出隅パネル１’に
隣接する最上階用第１外壁パネル１Ｂ’を固定するため
の第１上部取付部材４および第１下部取付部材５を利用
して最上階用第１出隅パネル１’を固定することがで
き、また、最上階用第２出隅パネル１Ａ’に隣接する第
２外壁パネル１Ｃを固定するための第２上部取付部材４
Ａおよび第２下部取付部材５Ａを利用して最上階用第２
出隅パネル１Ａ’を固定することができることから、最
上階用第１出隅パネル１’の一辺部の表面が最上階用第
１外壁パネル１Ｂ’の表面と面一になり、また、最上階
用第２出隅パネル１Ａ’の他辺部の表面が第２外壁パネ
ル１Ｃの表面と面一になる。さらに、最上階用第１出隅
パネル１’の他辺部の表面と最上階用第２出隅パネル１
Ａ’の一辺部の表面も、最上階用第１取付金具３’のチ
ャンネル材３２の外面、第１取付金具３のチャンネル材
３２の外面および第２取付金具３Ａのアングル材３３の
係止辺３３１の外面が同一の垂直面上にあるため、面一
になり、袖壁Ｓ全体の外観を損なうことがない。

【００８９】なお、図１５に示した実施形態において
は、図２７において、向かって左側の袖壁Ｓの出隅部の
最上階に最上階用出隅パネル１’，１Ａ’を取り付ける
場合を説明したが、向かって右側の袖壁Ｓの出隅部の最
上階に最上階用出隅パネル１’，１Ａ’を取り付ける場
合は、図１７に示した最上階用第１取付金具３’と左右
対称形の最上階用第１取付金具３’（図１９参照）が用
いられる。また、第１取付金具３および第２取付金具３
Ａについても、先の実施形態で説明したように、図１３
および図１４に示した取付金具３，３Ａが用いられると
ともに、上部取付部材４，４Ａおよび下部取付部材５，
５Ａは、左右対称位置に固定される。

【００９０】一方、本発明の袖壁用出隅パネルの取付構
造のうち、最上階と１階を除く途中階の廊下の中間部を
区画する袖壁用出隅パネルを取り付ける場合も、同様に
施工することができる。

【００９１】以下、最上階と１階を除く途中階の廊下の
中間部を区画する出隅部に第３出隅パネル１Ｅおよび第
２出隅パネル１Ａを取り付ける場合について、図２０乃
至図２３に基づいて説明する。

【００９２】この出隅パネル１Ｅ，１Ａの取付構造は、
廊下の中間部を区画する袖壁Ｓの出隅部に立設された鉄
骨柱Ｃの一方の外周側隅角部および他方の外周側隅角部
に互いに隣接して第３出隅パネル１Ｅおよび第２出隅パ
ネル１Ａを取り付けるものであり、第３出隅パネル１Ｅ
の各辺部の裏面側上下端部近傍および第２出隅パネル１
Ａの他辺部の裏面側上下端部近傍にそれぞれボルトによ
って固定された係合金具２と、第２出隅パネル１Ａの一
辺部の裏面側下端部近傍にボルトによって固定された係
止金具７と、上下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して鉄骨
柱Ｃの一方の外周側隅角部にそれぞれボルトによって固
定された第３出隅パネル１Ｅの第３取付金具３Ｂと、下
階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して鉄骨柱Ｃの他方の外周
側隅角部にボルトによって固定された第２出隅パネル１
Ａの第２取付金具３Ａと、Ｔ字状に直交する上下階の鉄
骨梁Ｈ１，Ｈ２のうち、一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の下フ
ランジｈ２の一側下面にボルトナットを介して固定さ
れ、第３出隅パネル１Ｅの一辺部に隣接して取り付けら
れる第２外壁パネル１Ｃの第２上部取付部材４Ａと、該
一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ２の一側と対向
して外部床下地材Ｙの上面に釘を介して固定され、第３
出隅パネル１Ｅの一辺部に隣接して取り付けられる第２
外壁パネル１Ｃの第２下部取付部材５Ａと、一方の上階
の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ２の他側下面にボルトナッ
トを介して固定され、第２出隅パネル１Ａの他辺部に隣
接して取り付けられる第２外壁パネル１Ｃの第２上部取
付部材４Ａと、該一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の下フランジ
ｈ２の他側と対向して外部床下地材Ｙの上面に釘を介し
て固定され、第２出隅パネル１Ａの一辺部に隣接して取
り付けられる第２外壁パネル１Ｃの第２下部取付部材５
Ａと、から構成されている。

【００９３】ここで、係合金具２、係止金具７、第２取
付金具３Ａ、第２上部取付部材４Ａおよび第２下部取付
部材５Ａについては、先に説明したものと同一であり、
同一の符号を付して詳細な説明を省略する。

【００９４】第３出隅パネル１Ｅは、図２４に示すよう
に、図７に示した第２出隅パネル１Ａと左右対称形に形
成されている。すなわち、第３出隅パネル１Ｅは、下階
の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２の上フランジｈ１上面と、上階の鉄
骨梁Ｈ１，Ｈ２の上フランジｈ１下面間に略相当する高
さに形成されているとともに、その一辺部の上端部は、
他方の鉄骨梁Ｈ２と干渉しないように、鉄骨梁Ｈ２の高
さ分切り欠かれている他、一辺部の下端部が外部床下地
材Ｙと干渉しないように、外部床下地材Ｙ２の厚み分切
り欠かれている。

【００９５】そして、第３出隅パネル１Ｅの直交する各
辺部の裏面側下端部近傍および裏面側上端部近傍に形成
された下穴１ｂに臨んでナット金具６が配設されてい
る。

【００９６】第３取付金具３Ｂは、図２５に示すよう
に、鋼板を折曲して形成された第３支持金具３１Ｂにリ
ップ部３２ａを有するチャンネル材３２を溶接して形成
されている。第３取付金具３Ｂを構成する第３支持金具
３１Ｂは、鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部に跨がるよう
にＬ字状に折曲された取付部３１１と、該直交する取付
部３１１の他方の上端縁から水平方向に折曲されるとと
もに、鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部を越えて延設され
た支持部３１２と、直交する取付部３１１の他方の下端
縁から下方に延設された延長部３１３と、該延長部３１
３の下端縁から水平方向に折曲された折曲部３１４と、
を備えている。また、第３取付金具３Ｂを構成するチャ
ンネル材３２は、第３支持金具３１Ｂの支持部３１２の
上面に、該支持部３１２の先端部に第３出隅パネル１Ｅ
の他辺部の下端面を支持する一定長さをおいて垂直片３
２１の外面が位置するように溶接されているとともに、
折曲部３１４の下面に、垂直片３２１の外面が折曲部３
１４の先端面よりもわずかに外方に位置するように溶接
されている。そして、第３支持金具３１Ｂの直交する取
付部３１１には、鉄骨柱Ｃに形成された雌ねじＣａに対
応してボルト用取付穴３１１ａがそれぞれ形成されてい
る。

【００９７】ここで、延長部３１３の長さは、支持部３
１２の上面から折曲部３１４の上面間の間隔が鉄骨梁Ｈ
１の高さに相当するように設定されている。

【００９８】なお、支持部３１２は、取付部３１１の一
方の上端縁には設けられておらず、このため、他方の鉄
骨梁Ｈ２と干渉しないように設定されている。

【００９９】次に、廊下の中間部を区画する第３出隅パ
ネル１Ｅおよび第２出隅パネル１Ａを取り付ける手順に
ついて説明する。

【０１００】まず、第３出隅パネル１Ｅの各辺部の裏面
側上下端部近傍に係合部２ｂが第３出隅パネル１Ｅの上
端部側および下端部側にそれぞれ位置するように、係合
金具２の長穴２ａを通してナット金具６にボルトをねじ
込み、係合金具２を第３出隅パネル１Ｅに仮固定する。
また、第２出隅パネル１Ａの他辺部の裏面側上下端部近
傍に係合部２ｂが第２出隅パネル１Ａの上端部側および
下端部側にそれぞれ位置するように、係合金具２の長穴
２ａを通してナット金具６にボルトをねじ込み、係合金
具２を第２出隅パネル１Ａに仮固定するとともに、一辺
部の裏面側下端部近傍に係止部７ｂが第２出隅パネル１
Ａの下端部側に位置するように、係止金具７の取付穴７
ａを通してナット金具６にボルトをねじ込み、係止金具
７を第２出隅パネル１Ａに固定する。

【０１０１】また、下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２にわたって
外部床下地材Ｙを敷設する。

【０１０２】さらに、上下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応
して鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部に第３取付金具３Ｂ
を配置し、取付部３１１のボルト用取付穴３１１ａを通
して鉄骨柱Ｃの雌ねじＣａにボルトをねじ込み、第３取
付金具３Ｂを固定する。

【０１０３】また、下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して
鉄骨柱Ｃの他方の外周側隅角部に第２取付金具３Ａを配
置し、取付部３１１のボルト用取付穴３１１ａを通して
鉄骨柱Ｃの雌ねじＣａにボルトをねじ込み、第２取付金
具３Ａを固定する。この際、支持部３１２の上面は、第
３取付金具３Ｂの支持部３１２の上面と同一水平面上に
位置するように設定されているとともに、アングル材３
３の係止片３３１の外面は、第３取付金具３Ｂにおける
チャンネル材３２の垂直片３２１の外面と同一垂直面上
に位置するように設定されている。

【０１０４】一方、予め割り付けられた第２外壁パネル
１Ｃの取付位置から求められる隣接する第２外壁パネル
１Ｃ，１Ｃの突き合わせ部に対応する位置において、一
方の上階の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ１の一側下面およ
び他側下面にそれぞれ第２上部取付部材４Ａの取付板４
３を配置し、取付板４３のボルト用取付穴および鉄骨梁
Ｈの下フランジｈ２の取付穴ｈａにボルトを挿通し、ナ
ットを用いて固定する。この際、第３出隅パネル１Ｅと
第２外壁パネル１Ｃの突き合わせ部に対応する位置およ
び第２出隅パネル１Ａと第２外壁パネル１Ｃの突き合わ
せ部に対応する位置に固定される第２上部取付部材４Ａ
については、それぞれ鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部近
傍および他方の外周側隅角部近傍に達する長さのチャン
ネル材４２を有するものを用いる（図２６参照）。

【０１０５】同様に、予め割り付けられた第２外壁パネ
ル１Ｃの取付位置から求められる隣接する第２外壁パネ
ル１Ｃ，１Ｃの突き合わせ部に対応する位置において、
一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の下フランジｈ２の一側および
他側とそれぞれ対向して外部床下地材Ｙの上面に第２下
部取付部材５Ａの支持板５３を載置し、支持板５３の釘
用取付穴から外部床下地材Ｙに釘を打ち込んで固定す
る。この際、第３出隅パネル１Ｅと第２外壁パネル１Ｃ
の突き合わせ部に対応する位置および第２出隅パネル１
Ａと第２外壁パネル１Ｃの突き合わせ部に対応する位置
に固定される第２下部取付部材５Ａについては、それぞ
れ鉄骨柱Ｃの一方の外周側隅角部近傍および他方の外周
側隅角部近傍に達する長さのチャンネル材５２を有する
ものを用いる（図２６参照）。

【０１０６】次いで、クレーンなどを利用して第３出隅
パネル１Ｅを吊り上げ、その下端面を第３取付金具３Ｂ
の支持部３１２に載置するとともに、その各辺部の裏面
を第２上部取付部材４Ａの延設されたチャンネル材４２
の外面、第２下部取付部材５Ａの延設されたチャンネル
材５２の外面、上階の第３取付金具３Ｂの下方のチャン
ネル材３２の外面および下階の第３取付金具３Ｂの上方
のチャンネル材３２の外面に当接させた後、各係合金具
２の係合部２ｂを、第２上部取付部材４Ａの延設された
チャンネル材４２のリップ部４２ａ、第２下部取付部材
５Ａの延設されたチャンネル材５２のリップ部５２ａ、
上階の第３取付金具３Ｂの下方のチャンネル材３２のリ
ップ部３２ａおよび下階の第３取付金具３Ｂの上方のチ
ャンネル材３２のリップ部３２ａにそれぞれ係合させ、
ボルトを締め付けて係合金具２を第３出隅パネル１Ｅの
ナット金具６に締結し、第３出隅パネル１Ｅを、一方の
上階の鉄骨梁Ｈ１に固定された第２上部取付部材４Ａ、
外部床下地材Ｙに固定された第２下部取付部材５Ａ、上
下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して鉄骨柱Ｃにそれぞれ
固定された第３取付金具３Ｂ，３Ｂに固定する。

【０１０７】同様に、クレーンなどを利用して第２出隅
パネル１Ａを吊り上げ、その一辺部の裏面を第２取付金
具３Ａのアングル材３３の係止片３３１の外面に沿わせ
て落とし込み、該係止片３３１を係止金具７の係止部７
ｂと第２出隅パネル１Ａの裏面との間で挟み込みつつ、
下端面を第２取付金具３Ａの支持部３１２に載置すると
ともに、その他辺部の裏面を第２上部取付部材４Ａの延
設されたチャンネル材４２の外面および第２下部取付部
材５Ａの延設されたチャンネル材５２の外面に当接させ
た後、各係合金具２の係合部２ｂを、第２上部取付部材
４Ａの延設されたチャンネル材４２のリップ部４２ａお
よび第２下部取付部材５Ａの延設されたチャンネル材５
２のリップ部５２ａにそれぞれ係合させ、ボルトを締め
付けて係合金具２を第２出隅パネル１Ａのナット金具６
に締結し、第２出隅パネル１Ａを、一方の上階の鉄骨梁
Ｈ１に固定された第２上部取付部材４Ａ、外部床下地材
Ｙに固定された第２下部取付部材５Ａおよび下階の鉄骨
梁Ｈ１，Ｈ２に対応して鉄骨柱Ｃに固定された第２取付
金具３Ａに固定する。

【０１０８】この結果、上下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対
応して鉄骨柱Ｃに第３取付金具３Ｂをそれぞれ固定し、
一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の一側に第２上部取付部材４Ａ
を固定するとともに、一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の一側と
対向して外部床下地材Ｙに第２下部取付部材５Ａを固定
し、第２上部取付部材４Ａの延設されたチャンネル材４
２のリップ部４２ａ、第２下部取付部材５Ａの延設され
たチャンネル材５２のリップ部５２ａ、上下階の第３取
付金具３Ｂのチャンネル材３２のリップ部３２ａに、第
３出隅パネル１Ｅに仮固定された係合金具２の係合部２
ｂをそれぞれ係合させてボルトを締め付けるだけの簡単
な作業により、第３出隅パネル１Ｅを上階と下階にわた
って確実に固定することができる。

【０１０９】また、下階の鉄骨梁Ｈ１，Ｈ２に対応して
鉄骨柱Ｃに第２取付金具３Ａを固定し、一方の上階の鉄
骨梁Ｈ１の他側に第２上部取付部材４Ａを固定するとと
もに、一方の上階の鉄骨梁Ｈ１の他側と対向して外部床
下地材Ｙに第２下部取付部材５Ａを固定し、第２取付金
具３Ａのアングル材３３の係止片３３１に第２出隅パネ
ル１Ａに固定された係止金具７の係止部７ｂを係止させ
るとともに、第２上部取付部材４Ａの延設されたチャン
ネル材４２のリップ部４２ａおよび第２下部取付部材５
Ａの延設されたチャンネル材５２のリップ部５２ａに、
第２出隅パネル１Ａに仮固定された係合金具２の係合部
２ｂをそれぞれ係合させてボルトを締め付けるだけの簡
単な作業により、第２出隅パネル１Ａを上階と下階にわ
たって確実に固定することができる。

【０１１０】この場合、第３出隅パネル１Ｅに隣接する
第２外壁パネル１Ｃを固定するための第２上部取付部材
４Ａおよび第２下部取付部材５Ａを利用して第３出隅パ
ネル１Ｅを固定することができ、また、第２出隅パネル
１Ａに隣接する第２外壁パネル１Ｃを固定するための第
２上部取付部材４Ａおよび第２下部取付部材５Ａを利用
して第２出隅パネル１Ａを固定することができることか
ら、第３出隅パネル１Ｅの一辺部の表面が第２外壁パネ
ル１Ｃの表面と面一になり、また、第２出隅パネル１Ａ
の他辺部の表面が第２外壁パネル１Ｃの表面と面一にな
る。さらに、第３出隅パネル１Ｅの他辺部の表面と第２
出隅パネル１Ａの一辺部の表面も、第３取付金具３Ｂの
チャンネル材３２の外面および第２取付金具３Ａのアン
グル材３３の外面が同一の垂直面上にあるため、面一に
なり、袖壁Ｓ全体の外観を損なうことがない。

【０１１１】なお、前述した実施形態においては、集合
住宅において、廊下を区画する袖壁Ｓの出隅パネルの取
付構造を説明したが、戸建て住宅において、廊下を区画
する袖壁Ｓの出隅パネルの取付構造にも適用することが
できるとともに、集合住宅あるいは戸建て住宅におい
て、バルコニーを区画する袖壁Ｓの出隅パネルの取付構
造にも適用することができる。

【０１１２】さらに、第１取付金具３、第２取付金具３
Ａおよび第３取付金具３Ｂは、鉄骨柱Ｃの外周側隅角部
に跨がって固定される場合を説明したが、各取付金具を
鉄骨柱Ｃの各面に対応するように分割し、分割された取
付金具を鉄骨柱Ｃの各面に固定してもよい。

【０１１３】また、上部取付部材４，４Ａのチャンネル
材４２および下部取付部材５，５Ａのチャンネル材５２
として、リップ山形鋼を使用した場合を例示したが、リ
ップ山形鋼に限定されるものではない。すなわち、係合
金具２の係合部２ｂが係合可能なリップ部を有すればよ
いことから、リップ山形鋼に代えてリップ溝形鋼を採用
することもでき、断面コ字状や断面Ｃ字状などの形状を
限定するものではない。

【０１１４】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、鉄骨系住
宅の最上階と１階を除く途中階において、袖壁の出隅部
に立設された鉄骨柱の一方の外周側隅角部および他方の
隅角部に互いに隣接して出隅パネルを、これらの出隅パ
ネルに隣接して配設される外壁パネルと面一に簡単確実
に取り付けることができる。

【０１１５】また、本発明によれば、鉄骨系住宅の最上
階において、袖壁の出隅部に立設された鉄骨柱の一方の
外周側隅角部および他方の隅角部に互いに隣接して最上
階用出隅パネルを、これらの最上階用出隅パネルに隣接
して配設される外壁パネルと面一に簡単確実に取り付け
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の鉄骨系住宅における袖壁用出隅パネル
の取付構造の一実施形態を鉄骨構造体、外壁パネルおよ
び外部床下地材とともに示す外観斜視図である。

【図２】図１の袖壁用出隅パネルの取付構造を視点を変
えて示す外観斜視図である。

【図３】図１のＵ方向矢視図である。

【図４】図３のＡ−Ａ線端面図である。

【図５】図３のＢ−Ｂ線端面図である。

【図６】第１出隅パネルおよび第１出隅パネルに配設さ
れるナット金具と係合金具の関係を示す斜視図である。

【図７】第２出隅パネルおよび第２出隅パネルに配設さ
れるナット金具と係合金具および係止金具の関係を示す
斜視図である。

【図８】外壁パネルおよび外壁パネルに配設されるナッ
ト金具と係合金具の関係を示す斜視図である。

【図９】第１取付金具の斜視図である。

【図１０】第２取付金具の斜視図である。

【図１１】図１の鉄骨構造体の鉄骨柱および鉄骨梁にそ
れぞれ固定された第１取付金具、第２取付金具、第１、
第２上部取付部材および第１、第２下部取付部材を示す
斜視図である。

【図１２】図１の鉄骨構造体の鉄骨柱および鉄骨梁にそ
れぞれ固定された第１取付金具、第２取付金具、第１、
第２上部取付部材および第１、第２下部取付部材を視点
を変えて示す斜視図である。

【図１３】第１取付金具の変形例を示す斜視図である。

【図１４】第２取付金具の変形例を示す斜視図である。

【図１５】本発明の鉄骨系住宅における袖壁用出隅パネ
ルの取付構造の他の実施形態を鉄骨構造体、外壁パネル
および外部床下地材とともに示す外観斜視図である。

【図１６】図１５のＶ方向矢視図である。

【図１７】最上階用第１取付金具を示す斜視図である。

【図１８】図１５の鉄骨構造体の鉄骨柱および鉄骨梁に
それぞれ固定された最上階用第１取付金具、第１取付金
具、第２取付金具、第１、第２上部取付部材および第
１、第２下部取付部材を示す斜視図である。

【図１９】最上階用第１取付金具の変形例を示す斜視図
である。

【図２０】本発明の鉄骨系住宅における袖壁用出隅パネ
ルの取付構造のもう一つの実施形態を鉄骨構造体、外壁
パネルおよび外部床下地材とともに示す外観斜視図であ
る。

【図２１】図２０のＷ方向矢視図である。

【図２２】図２１のＣ−Ｃ線端面図である。

【図２３】図２１のＤ−Ｄ線端面図である。

【図２４】第３出隅パネルおよび第３出隅パネルに配設
されるナット金具と係合金具の関係を示す斜視図であ
る。

【図２５】第３取付金具の斜視図である。

【図２６】図２０の鉄骨構造体の鉄骨柱および鉄骨梁に
それぞれ固定された第３取付金具、第２取付金具、第２
上部取付部材および第２下部取付部材を示す斜視図であ
る。

【図２７】鉄骨系住宅の一例として示す集合住宅の外観
図である。

【図２８】鉄骨系住宅の鉄骨柱および鉄骨梁からなる鉄
骨構造体を一部省略して示す斜視図である。

【符号の説明】

１，１Ａ，１Ｅ 第１、第２、第３出隅パネル １’，１Ａ’ 最上階用第１、第２出隅パネル １Ｂ，１Ｃ 第１、第２外壁パネル ２ 係合金具 ２ｂ 係合部 ３，３Ａ，３Ｂ 第１、第２、第３取付金具 ３’ 最上階用第１取付金具 ３１１ 取付部 ３１２ 支持部 ３２ チャンネル材 ３２ａ リップ部 ３３ アングル材 ３３１ 係止片 ４，４Ａ 第１、第２上部取付部材 ４１，４３ 取付板 ４２ チャンネル材 ４２ａ リップ部 ５，５Ａ 第１、第２下部取付部材 ５１，５３ 支持板 ５２ チャンネル材 ５２ａ リップ部 ６ ナット金具 ７ 係止金具 ７ｂ 係止部 Ｃ 鉄骨柱 Ｈ１，Ｈ２ 鉄骨梁 ｈ１ 上フランジ ｈ２ 下フランジ Ｙ 外部床下地材

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 構造用基礎に固定されて１階から上階ま
   でを貫く長さの複数本の鉄骨柱およびこれらの鉄骨柱に
   連結されて各階の床梁や小屋梁を形成する複数本の鉄骨
   梁から鉄骨構造体が形成された鉄骨系住宅の最上階と１
   階を除く途中階において、袖壁の出隅部に立設された鉄
   骨柱の一方の外周側隅角部に第１出隅パネルが配設さ
   れ、また、第１出隅パネルの他辺部に一辺部が隣接して
   鉄骨柱の他方の外周側隅角部に第２出隅パネルが配設さ
   れた袖壁用出隅パネルの取付構造であって、 第１出隅パネルの各辺部の裏面側上下端部近傍および第
   ２出隅パネルの他辺部の裏面側上下端部近傍にそれぞれ
   固定された係合部を有する係合金具と、第２出隅パネル
   の一辺部の裏面側下端部近傍に固定された係止部を有す
   る係止金具と、上下階の鉄骨梁に対応して鉄骨柱の一方
   の外周側隅角部にそれぞれ固定された第１取付金具と、
   下階の鉄骨梁に対応して鉄骨柱の他方の外周側隅角部に
   固定された第２取付金具と、鉄骨柱に直交して連結され
   た下階の鉄骨梁に敷設された外部床下地材と、鉄骨柱に
   直交して連結された上下階の鉄骨梁のうち、一方の上下
   階の鉄骨梁の各室外側にそれぞれ固定された第１上部取
   付部材および第１下部取付部材と、一方の上階の鉄骨梁
   の室内側および該一方の上階の鉄骨梁の室内側と対向し
   て外部床下地材にそれぞれ固定された第２上部取付部材
   および第２下部取付部材と、から構成され、前記第１取
   付金具は、第１出隅パネルの支持部を備えるとともに、
   第１出隅パネルの他辺部の係合金具と係合可能なリップ
   部を有するチャンネル材を上下に備えて形成され、ま
   た、前記第２取付金具は、第２出隅パネルの支持部を備
   えるとともに、第２出隅パネルの係止金具と係止可能な
   係止片を有するアングル材を備えて形成され、一方、前
   記第１上部取付部材および第２上部取付部材は、それぞ
   れリップ部を有して鉄骨柱の一方の外周側隅角部近傍お
   よび他方の外周側隅角部近傍まで延設されたチャンネル
   材が取付板に溶接されて形成され、また、前記第１下部
   取付部材および第２下部取付部材は、それぞれリップ部
   を有して鉄骨柱の一方の外周側隅角部近傍および他方の
   外周側隅角部近傍まで延設されたチャンネル材が支持板
   に溶接されて形成され、第１出隅パネルの下端面が第１
   取付金具の支持部に載置されるとともに、第１出隅パネ
   ルの係合金具が第１上部取付部材および第１下部取付部
   材の延設された各チャンネル材のリップ部、上階の第１
   取付金具の下方のチャンネル材のリップ部および下階の
   第１取付金具の上方のチャンネル材のリップ部にそれぞ
   れ係合され、また、第２出隅パネルの下端面が第２取付
   金具の支持部に載置されるとともに、第２出隅パネルの
   係合金具が第２上部取付部材および第２下部取付部材の
   延設された各チャンネル材のリップ部にそれぞれ係合さ
   れ、第２出隅パネルの係止金具が第２取付金具のアング
   ル材の係止片に係止されていることを特徴とする鉄骨系
   住宅における袖壁用出隅パネルの取付構造。
2. 【請求項２】 構造用基礎に固定されて１階から上階ま
   でを貫く長さの複数本の鉄骨柱およびこれらの鉄骨柱に
   連結されて各階の床梁や小屋梁を形成する複数本の鉄骨
   梁から鉄骨構造体が形成された鉄骨系住宅の最上階にお
   いて、袖壁の出隅部に立設された鉄骨柱の一方の外周側
   隅角部に最上階用第１出隅パネルが配設され、また、最
   上階用第１出隅パネルの他辺部に一辺部が隣接して鉄骨
   柱の他方の外周側隅角部に最上階用第２出隅パネルが配
   設された袖壁用出隅パネルの取付構造であって、 最上階用第１出隅パネルの各辺部の裏面側上下端部近傍
   および最上階用第２出隅パネルの他辺部の裏面側上下端
   部近傍にそれぞれ固定された係合部を有する係合金具
   と、最上階用第２出隅パネルの一辺部の裏面側下端部近
   傍に固定された係止部を有する係止金具と、最上の鉄骨
   梁に対応して鉄骨柱の一方の外周側隅角部に固定された
   最上階用第１取付金具と、最上の鉄骨梁の下方の鉄骨梁
   に対応して鉄骨柱の一方の外周側隅角部に固定された第
   １取付金具と、最上の鉄骨梁の下方の鉄骨梁に対応して
   鉄骨柱の他方の外周側隅角部に固定された第２取付金具
   と、鉄骨柱に直交して連結された最上の鉄骨梁の下方の
   鉄骨梁に敷設された外部床下地材と、鉄骨柱に直交して
   連結された最上の鉄骨梁およびその下方の鉄骨梁のう
   ち、一方の最上の鉄骨梁の室外側およびその下方の鉄骨
   梁の室外側にそれぞれ固定された第１上部取付部材およ
   び第１下部取付部材と、一方の最上の鉄骨梁の室内側お
   よび該一方の最上の鉄骨梁の室内側と対向して外部床下
   地材にそれぞれ固定された第２上部取付部材および第２
   下部取付部材と、から構成され、前記最上階用第１取付
   金具は、最上階用第１出隅パネルの他辺部の上端部近傍
   の係合金具と係合可能なリップ部を有するチャンネル材
   を備えて形成され、また、前記第１取付金具は、最上階
   用第１出隅パネルの支持部を備えるとともに、最上階用
   第１出隅パネルの他辺部の下端部近傍の係合金具と係合
   可能なリップ部を有するチャンネル材を備えて形成さ
   れ、さらに、前記第２取付金具は、最上階用第２出隅パ
   ネルの支持部を備えるとともに、最上階用第２出隅パネ
   ルの係止金具と係止可能な係止片を有するアングル材を
   備えて形成され、一方、前記第１上部取付部材および第
   ２上部取付部材は、それぞれリップ部を有して鉄骨柱の
   一方の外周側隅角部近傍および他方の外周側隅角部近傍
   まで延設されたチャンネル材が取付板に溶接されて形成
   され、また、前記第１下部取付部材および第２下部取付
   部材は、それぞれリップ部を有して鉄骨柱の一方の外周
   側隅角部近傍および他方の外周側隅角部近傍まで延設さ
   れたチャンネル材が支持板に溶接されて形成され、最上
   階用第１出隅パネルの下端面が第１取付金具の支持部に
   載置されるとともに、最上階用第１出隅パネルの係合金
   具が第１上部取付部材および第１下部取付部材の延設さ
   れた各チャンネル材のリップ部、最上階用第１取付金具
   のチャンネル材のリップ部および第１取付金具のチャン
   ネル材のリップ部にそれぞれ係合され、また、最上階用
   第２出隅パネルの下端面が第２取付金具の支持部に載置
   されるとともに、最上階用第２出隅パネルの係合金具が
   第２上部取付部材および第２下部取付部材の延設された
   各チャンネル材のリップ部にそれぞれ係合され、最上階
   用第２出隅パネルの係止金具が第２取付金具のアングル
   材の係止片に係止されていることを特徴とする鉄骨系住
   宅における袖壁用出隅パネルの取付構造。
3. 【請求項３】 構造用基礎に固定されて１階から上階ま
   でを貫く長さの複数本の鉄骨柱およびこれらの鉄骨柱に
   連結されて各階の床梁や小屋梁を形成する複数本の鉄骨
   梁から鉄骨構造体が形成された鉄骨系住宅の最上階と１
   階を除く途中階において、袖壁の出隅部に立設された鉄
   骨柱の一方の外周側隅角部に第３出隅パネルが配設さ
   れ、また、第３出隅パネルの他辺部に一辺部が隣接して
   鉄骨柱の他方の外周側隅角部に第２出隅パネルが配設さ
   れた袖壁用出隅パネルの取付構造であって、第３出隅パ
   ネルの各辺部の裏面側上下端部近傍および第２出隅パネ
   ルの他辺部の裏面側上下端部近傍にそれぞれ固定された
   係合部を有する係合金具と、第２出隅パネルの一辺部の
   裏面側下端部近傍に固定された係止部を有する係止金具
   と、上下階の鉄骨梁に対応して鉄骨柱の一方の外周側隅
   角部にそれぞれ固定された第３取付金具と、下階の鉄骨
   梁に対応して鉄骨柱の他方の外周側隅角部に固定された
   第２取付金具と、鉄骨柱に直交してＴ字状に連結された
   下階の鉄骨梁に敷設された外部床下地材と、鉄骨柱に直
   交してＴ字状に連結された上下階の鉄骨梁のうち、一方
   の上階の鉄骨梁の一側および該一方の上階の鉄骨梁の一
   側と対向して外部床下地材にそれぞれ固定された第２上
   部取付部材および第２下部取付部材と、一方の上階の鉄
   骨梁の他側および該一方の上階の鉄骨梁の他側と対向し
   て外部床下地材にそれぞれ固定された第２上部取付部材
   および第２下部取付部材と、から構成され、前記第３取
   付金具は、第３出隅パネルの支持部を備えるとともに、
   第３出隅パネルの他辺部の係合金具と係合可能なリップ
   部を有するチャンネル材を上下に備えて形成され、ま
   た、前記第２取付金具は、第２出隅パネルの支持部を備
   えるとともに、第２出隅パネルの係止金具と係止可能な
   係止片を有するアングル材を備えて形成され、一方、前
   記第２上部取付部材は、それぞれリップ部を有して鉄骨
   柱の一方の外周側隅角部近傍および他方の外周側隅角部
   近傍まで延設されたチャンネル材が取付板に溶接されて
   形成され、また、前記第２下部取付部材は、それぞれリ
   ップ部を有して鉄骨柱の一方の外周側隅角部近傍および
   他方の外周側隅角部近傍まで延設されたチャンネル材が
   支持板に溶接されて形成され、第３出隅パネルの下端面
   が第３取付金具の支持部に載置されるとともに、第３出
   隅パネルの係合金具が第２上部取付部材および第２下部
   取付部材の延設された各チャンネル材のリップ部、上階
   の第３取付金具の下方のチャンネル材のリップ部および
   下階の第３取付金具の上方のチャンネル材のリップ部に
   それぞれ係合され、また、第２出隅パネルの下端面が第
   ２取付金具の支持部に載置されるとともに、第２出隅パ
   ネルの係合金具が第２上部取付部材および第２下部取付
   部材の延設された各チャンネル材のリップ部にそれぞれ
   係合され、第２出隅パネルの係止金具が第２取付金具の
   アングル材の係止片に係止されていることを特徴とする
   鉄骨系住宅における袖壁用出隅パネルの取付構造。