JP2003013396A - 発泡壁紙用水性エマルジョン及び該水性エマルジョンを含有する発泡壁紙用樹脂組成物 - Google Patents

発泡壁紙用水性エマルジョン及び該水性エマルジョンを含有する発泡壁紙用樹脂組成物

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JP2003013396A
JP2003013396A JP2001192459A JP2001192459A JP2003013396A JP 2003013396 A JP2003013396 A JP 2003013396A JP 2001192459 A JP2001192459 A JP 2001192459A JP 2001192459 A JP2001192459 A JP 2001192459A JP 2003013396 A JP2003013396 A JP 2003013396A
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aqueous emulsion
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ethylene
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JP2001192459A
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English (en)
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Yutaka Shibata
裕 柴田
Tatsuo Mitsutake
達雄 光武
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エチレン・ビニルエステル系共重
合体を含有する発泡壁紙用水性エマルジョンにおいて、
難燃性、発泡性、耐ひび割れ性および機械的強度などに
優れるとともに、さらに、耐ブロッキング性に優れる発
泡壁紙を与える発泡壁紙用水性エマルジョンを提供す
る。 【解決手段】 エチレン単位(a1)およびビニル
エステル単位(a2)を含有し、さらに(a1)と(a2)と
は異なるモノマー単位(a3)を含有していても良い、エ
チレン・ビニルエステル系共重合体を含有する水性エマ
ルジョン(A)において、該共重合体における(a1)、
(a2)および(a3)の含有量が該共重合体100重量部
に対して(a1)5〜35重量部、(a2)95〜65重量
部および(a3)0〜30重量部であり、該水性エマルジ
ョンの流動中点が110〜170℃であり、該水性エマ
ルジョンのトルエン不溶分が30重量%未満であること
を特徴とする発泡壁紙用水性エマルジョン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン・ビニル
エステル系共重合体を含有する発泡壁紙用水性エマルジ
ョン、該水性エマルジョンを有効成分とする発泡壁紙用
樹脂組成物、および、該組成物を発泡してなる発泡シー
ト又は発泡壁紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、発泡壁紙用樹脂組成物としては、
特許3085108号公報にエチレン・ビニルエステル
系共重合体を含有し、トルエン不溶分30重量%以上で
ある水性エマルジョン(A)、発泡剤(B)及び無機フ
ィラー(C)を含む発泡壁紙用樹脂組成物が提案され、
該組成物を発泡してなる発泡壁紙は、難燃性、発泡性、
耐ひび割れ性、機械的強度および耐ブロッキング性など
に優れていることが開示されている。一方、トルエン不
溶分30重量%未満の(A)成分、(B)成分及び
(C)成分からなる発泡壁紙用樹脂組成物について、軟
化温度110℃以下の(A)成分を用いることにより、
表面が良好で、高発泡性の発泡壁紙を与えることが特開
2000−44720号公報に報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが、トルエン不溶分30重量%未満であり、軟化温
度が110℃以下の(A)成分を含有する組成物を用い
て、発泡壁紙を検討したところ、得られた発泡壁紙の塗
膜面を貼り合わせたときに壁紙同士が接着してしまう、
すなわち、耐ブロッキング性が十分ではない場合がある
ことが明らかになった。本発明の目的は、トルエン不溶
分が30重量%未満であるエチレン・ビニルエステル系
共重合体を含有する発泡壁紙用水性エマルジョンにおい
て、難燃性、発泡性、耐ひび割れ性および機械的強度な
どの特性に優れるとともに、さらに、耐ブロッキング性
に優れる発泡壁紙を与える発泡壁紙用水性エマルジョン
を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、エチレン単位
(a1)およびビニルエステル単位(a2)を含有し、さら
に(a1)と(a2)とは異なるモノマー単位(a3)を含有
していても良い、エチレン・ビニルエステル系共重合体
を含有する水性エマルジョン(A)において、該共重合
体における(a1)、(a2)および(a3)の含有量が該共
重合体100重量部に対して(a1)5〜35重量部、
(a2)95〜65重量部および(a3)0〜30重量部で
あり、該水性エマルジョンの流動中点が110〜170
℃であり、該水性エマルジョンのトルエン不溶分が30
重量%未満であることを特徴とする発泡壁紙用水性エマ
ルジョンである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、詳細に説
明する。本発明の水性エマルジョン(以下、(A)成分
という)に含有されるエチレン・ビニルエステル系共重
合体は、エチレン単位(a1)、ビニルエステル単位
(a2)などを含有するものであり、必要に応じて、
(a1)および(a2)とは異なるモノマー単位(a3)を含
有していても良い。
【0006】エチレン・ビニルエステル系共重合体に含
有されるエチレン単位(a1)の含有量は、エチレン・ビ
ニルエステル系共重合体100重量部(固形分)に対し
て、5〜35重量部であり、好ましくは8〜30重量部
程度、とりわけ好ましくは8〜20重量部程度である。
【0007】エチレン・ビニルエステル系共重合体に含
有される(a2)としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニルなどのビニルエステル等が挙
げられる。エチレン・ビニルエステル系共重合体におけ
る(a2)の含有量としては、エチレン・ビニルエステル
系共重合体100重量部(固形分)に対して、65〜9
5重量部である。(a2)として、中でも、酢酸ビニル、
および、酢酸ビニルとその他のビニルエステルとの併用
が好適である。
【0008】また、エチレン・ビニルエステル系共重合
体に含有されるモノマー単位(a3)としては、エチレン
およびビニルエステルと共重合可能なモノマー単位であ
って、(a1)および(a2)とは異なるモノマー単位であ
り、具体的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル
酸類;クロトン酸、イタコン酸(半エステルを含む)、
マレイン酸(半エステルを含む)などのカルボキシル基
含有モノマー及びその無水物;N−メチロールアクリル
アミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどのN−
メチロール誘導体モノマー;2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、多価アルコールのモノ(メタ)アクリレー
トや多価アルコールのモノアリルエーテルなどのヒドロ
キシ基含有モノマー;ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどのア
ミノ基含有モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート
などのエポキシ基含有モノマー;アクリルアミド、メタ
アクリルアミド、マレインアミドなどのアミド基含有モ
ノマー;ビニルスルホン酸ソーダ、メタリルスルホン酸
ソーダ、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸ソーダなどのスルホン基含有モノマー;トリアリ
ルイソシアヌレート;塩化ビニルなどのハロゲン化ビニ
ル;スチレンなどの芳香族ビニル類;ブタジエンなどの
オレフィン類などが例示される。
【0009】(a3)として、異なる2種類の(a3)を使
用しても良い。(a3)としては、中でも、(メタ)アク
リル酸類、N−メチロール誘導体モノマーおよびトリア
リルイソシアヌレートが好ましく、とりわけ、アクリル
酸、アクリル酸−2−エチルヘキシル、N−メチロール
アクリルアミド、トリアリルイソシアヌレートが好適で
ある。エチレン・ビニルエステル系共重合体における
(a3)の含有量は、エチレン・ビニルエステル系共重合
体100重量部(固形分)に対して、30重量部以下で
あり、好ましくは10重量部以下である。
【0010】本発明の(A)成分とは、エチレン・ビニ
ルエステル系共重合体を含有する水性エマルジョンであ
って、そのトルエン不溶分が30重量%未満であり、該
共重合体の流動中点が110〜170℃、好ましくは1
15〜140℃程度である水性エマルジョンである。こ
こで(A)成分のトルエン不溶分は、例えば、(A)成
分をJIS K6828の4.9の条件で、室温にて乾
燥した後、得られた樹脂を細かく裁断し、1gの乾燥樹
脂を100mlのトルエンを用いて90℃で2時間抽出
した後、300メッシュの金網でろ過回収される不溶分
の重量を測定することにより、求めることができる。
【0011】次に、(A)成分の流動中点の測定方法を
説明する。まず、(A)成分をJIS K6828の
4.9の条件に準じて乾燥する。次に、内径1mm×長
さ1mmのダイを有する内径10mmのシリンダを80
℃に加熱したのち、得られた乾燥樹脂約1.7gを該シ
リンダーに充填し、360秒間予熱する。続いて、ピス
トン圧2.9MPaで加重しながら、6℃/minの速
度で昇温し、ダイから樹脂が流れ出ることによってピス
トンが7.5mm押し下げられたときのシリンダの加熱温
度が本発明の流動中点である。
【0012】(A)成分のガラス転移温度としては、通
常、−25〜15℃程度であり、好ましくは、−20〜
13℃程度である。ガラス転移温度が−25℃より高い
と、流動中点が110℃以上に上昇する傾向にあり、ま
た、得られる発泡シートまたは発泡壁紙の耐ブロッキン
グ性が向上する傾向にあるので好ましい。また、ガラス
転移温度が15℃よりも低い場合には、得られる発泡シ
ートまたは発泡壁紙の耐ひび割れ性が向上する傾向にあ
るので好ましい。
【0013】本発明の水性エマルジョンの形態として
は、通常、水を溶媒とするエマルジョンの形態である
が、例えば、特開平6−24820号公報に記載のよう
に再乳化性粉末樹脂の形態であっても良い。
【0014】(A)成分の製造方法としては、例えば、
エチレン、ビニルエステルおよび必要に応じて共重合可
能なモノマーを加圧下に界面活性剤と保護コロイドとを
分散剤として乳化重合する方法などが挙げられる。ここ
で界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸スルホン
酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルスル
ホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォ
ン酸塩、ポリオキシエチレンアルカリ硫酸塩、ポリオキ
シエチレンアルキルリン酸エステルなどのアニオン系界
面活性剤;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン
ブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、
ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂
肪酸エステルなどのノニオン系界面活性剤;アルキルア
ミン塩、第4級アンモニウム塩などのカチオン性界面活
性剤が挙げられる。中でも、アルキル硫酸エステル塩、
アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルスルホコハ
ク酸塩、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブ
ロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルフェノー
ルエーテルが好適である。
【0015】(A)成分の製造方法に使用される保護コ
ロイドとしては、例えば、部分ケン化ポリビニルアルコ
ール、完全ケン化ポリビニルアルコール、スルホン酸変
性ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニル
アルコール、シラノール基変性ポリビニルアルコールな
どのポリビニルアルコール類;ヒドロキシエチルセルロ
ース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
などのセルロース誘導体があげられる。中でもセルロー
ス誘導体、部分ケン化ポリビニルアルコールおよび完全
ケン化ポリビニルアルコールが好ましく、とりわけ80
〜100%ケン化したポリビニルアルコールおよびヒド
ロキシセルロースが好適である。ポリビニルアルコール
の重合度としては、通常、300〜3000程度であ
る。
【0016】(A)成分の製造方法における分散剤とし
て、界面活性剤と保護コロイドとのいずれも使用するこ
とが好ましく、その使用比率(界面活性剤/保護コロイ
ド)としては、通常、25/75〜80/20(固形分
重量基準)であり、とりわけ好ましくは30/70〜7
5/25である。(A)成分の流動中点を110〜17
0℃に調整するために、界面活性剤の使用比率は、80
以下であることが好ましい。一方、(A)成分のトルエ
ン不溶分を30重量%未満に調整するために、界面活性
剤の使用比率が、25を超えることが好ましい。さら
に、界面活性剤の使用比率が30以上であると、表面硬
度が向上する傾向にあることから、好ましい。
【0017】かくして得られた(A)成分に、発泡剤
(以下(B)成分という)および無機フィラー(以下
(C)成分という)を混合せしめることにより、本発明
の発泡壁紙用樹脂組成物を得ることができる。(B)成
分としては、例えば、加熱することにより体積膨張する
ものが挙げられ、具体的には、無機発泡剤、有機発泡剤
および熱膨張性中空球体等が例示される。
【0018】無機発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、
炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモ
ニウム等の炭酸塩化合物;ポリリン酸アミド、ポリリン
酸アンモニウム、リン酸メラミン等のリン酸塩化合物;
でんぷん、セルロース、糖類、ジペンタエリスリトール
等の炭化性材料;マグネシウム末、アルミニウム末等の
軽金属;水素化ホウ素ナトリウム、水素化ナトリウムな
どの水素化物;アジ化ナトリウムなどのアジ化物等が挙
げられる。有機発泡剤としては、アゾジカルボンアミ
ド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジニ
トロソペンタメチレンテトラミン、N,N'−ジニトロソ
−N,N'−ジメチルテレフタルアミド等のニトロソ化合
物;p−トルエンスルホニルヒドラジド、p,p'−オキ
シビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ヒドラゾル
カルボンアミド等のヒドラジド化合物;p−トルエンス
ルホニルアジド、アセトン−p−スルホニルヒドラゾ
ン、メラミン、尿素、ジシアンジアミド等などが挙げら
れる。
【0019】また、熱膨張性中空球体としては、例え
ば、松本油脂製薬(株)製「マイクロスフィアー」、日
本フィライト(株)製「エクスパンセル」、大塚化学
(株)製「ユニフォーム」などのように、ポリ塩化ビニ
リデン、塩化ビニリデンとアクリロニトリルの共重合
体、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリルとアクリ
ル酸メチルの共重合体などからなる殻部分の内部にエタ
ン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン
などの低沸点炭化水素を含有する粒径1〜50μの球体
などが挙げられる。
【0020】(B)成分として、2種類以上の発泡剤を
併用しても良い。また、(B)成分としては、中でも熱
膨張性中空球体が好適である。本発明の組成物における
(B)成分の含有量としては、通常、(A)成分100
重量部(不揮発分)あたり5〜50重量部、好ましくは
10〜40重量部である。発泡剤が5重量部以上である
と、発泡性が向上する傾向があり、50重量部以下であ
ると機械的強度が向上する傾向にあるので好ましい。
【0021】(C)成分としては、例えば、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、水酸化第1鉄、塩基性炭酸亜鉛、塩基性炭酸
鉛、珪砂、クレー、タルク、シリカ類、二酸化チタン、
ケイ酸マグネシウムなどの無機フィラーが挙げられる。
中でも、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化第1鉄、塩基
性炭酸亜鉛、塩基性炭酸鉛が好適である。
【0022】発泡壁紙用樹脂組成物における(C)成分
の含有量としては、通常、(A)成分100重量部(固
形分)あたり50〜350重量部、好ましくは80〜3
00重量部である。(C)成分が50重量部以上である
と難燃性が向上する傾向にあり、350重量部以下であ
ると発泡性、機械的強度および耐ひび割れ性が向上する
傾向にあることから好ましい。
【0023】発泡壁紙用樹脂組成物には、例えば、染
料、顔料、増粘剤、分散剤、臭素化エポキシ樹脂などの
無機フィラー以外の難燃剤、光沢剤、チキソ性付与剤、
密着付与剤、界面活性剤などの表面調整剤、紫外線吸収
剤、老化防止剤、酸化防止剤および帯電防止剤などの添
加剤等を含有せしめても良い。
【0024】かくして得られた発泡壁紙用樹脂組成物か
ら発泡シート又は発泡壁紙などを製造する方法として、
例えば、ロールコーター、リバースロールコーター、ド
クターコーター等のコーティング方式やスクリーン印
刷、グラビア印刷、彫刻ロール印刷、フレキソ印刷等の
凹凸印刷方式を用いてシートに塗布または印刷し、乾燥
後、発泡処理、エンボス加工を施こす方法などが挙げら
れる。ここで、該組成物が塗布されるシートとしては、
例えば、普通紙、新聞紙、リサイクル紙、難燃紙、剥離
紙、塗工紙などの紙、布、プラスチックシート、金属薄
膜などの発泡処理、エンボス加工等を施工し得るシート
などが挙げられる。また、発泡壁紙の意匠性を向上せし
めるため、得られた発泡壁紙にさらにアクリル系樹脂を
塗布しても良い。
【0025】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらによって限定されるもので
はない。例中の部および%は、特に断らないかぎり重量
基準を意味する。また、固形分はJIS K6828の
4.9に準じて乾燥することにより求めた。
【0026】<(A)成分含有水性エマルジョンの製造
例> (実施例1)耐圧容器に、純水84.6部、ポリオキシ
エチレンノニルフェノールエーテル2.3部、ヒドロキ
シエチルセルロース1.1部、硫酸第一鉄0.005部
を加え、次いで酢酸ビニル84部のうち25部を加え、
耐圧容器を窒素ガスで置換した。容器内を50℃まで昇
温した後、エチレンで4.9MPaまで加圧し、耐圧容
器内を50℃に保温しながら、0.5%過酸化水素水と
5%ロンガリット水溶液を添加して重合を開始した。重
合開始直後から残りの酢酸ビニル59部を3時間かけて
連続的に添加し、さらに耐圧容器内の液温を50℃にて
3時間保温した。耐圧容器を冷却し、未反応のエチレン
ガスを除去した後、反応物を取り出した。エチレン単位
と酢酸ビニル単位の組成は重量比で16:84、トルエ
ン不溶分2%、流動中点125℃、軟化温度69℃、固
形分55%および粘度300mPa・sの水性エマルジ
ョンを得た。尚、流動中点の測定装置としては、フロー
テスタCFT−500(島津製作所製)を使用した。
【0027】(実施例2〜4及び比較例1〜4)ビニル
エステル、共重合可能なモノマー、分散剤等を表1に記
載の重量部で使用し、実施例1に準じて製造することに
より、水性エマルジョンを得た。得られた水性エマルジ
ョンのトルエン不溶分、流動中点、軟化温度は表1に合
わせて記載した。
【0028】<発泡壁紙用樹脂組成物および発泡壁紙の
製造例> (実施例1〜4及び比較例1〜4)(A)成分の水性エ
マルジョン、発泡剤(B)として熱膨張性中空球体(マ
アツモトマイクロスフェアー F−85、松本油脂製薬
(株)製)、無機フィラー(C)として水酸化アルミニ
ウム(CM−45、住友化学工業(株)製)及び水30
部を表1に記載の部数で混合し、ホモミキサーにて分散
させた。得られた混合液に少量の増粘剤(東亜合成化学
工業(株)アロンA−20L)を添加し、粘度を600
0mPa・sに調整し、発泡壁紙用水性エマルジョン組成物
(不揮発分66重量%)を得た。該組成物を、乾燥後の
厚さが0.15mmとなるように剥離紙に塗布し、10
0℃で10分間乾燥させ、更に150℃で1分間加熱す
ることにより発泡せしめ、発泡壁紙を得た。得られた発
泡壁紙について次のとおり評価を行った。結果を表1に
示した。
【0029】(1)発泡倍率(=発泡壁紙の厚さ/乾燥
塗膜の厚さ)で評価した。
【0030】(2)耐ブロッキング性 二つの発泡壁紙の発泡層(水性エマルジョン組成物を発
泡して得られる層)同士を重ね合せ、45℃、90%R
H(相対湿度)の条件下、0.5 MPa(5kg/c
2)の加重をかけて24時間放置した。その後、発泡
壁紙同士をはがし、○(抵抗無し)、△(抵抗あり)及
び×(材破:発泡層が凝集破壊した)の基準にて評価し
た。
【0031】(3)耐ひび割れ性 発泡体を180度折り曲げ、曲げ部分の外観を観察し、
○(異常なし)、△(一部ひび割れあり)及び×(全面
的ひび割れあり)の基準にて評価した。
【0032】(4)機械的強度 発泡体の外観を指で摩擦し、外観を観察し、○(異常な
し)、△(一部傷あり)及び×(塗膜の表面剥離あり)
の基準にて評価した。
【0033】(5)難燃性 長さ300mm、巾30mmの発泡体を垂直に吊るし、
下部からバーナーにて5秒間あぶり、1分間あたりの燃
焼距離(燃焼速度)を測定した。
【0034】(6)軟化温度 JIS K 6833に準じて測定した。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、トルエン不溶分30%
未満といえども、流動中点110〜170℃のエチレン
・ビニルエステル系共重合体を用いることにより、難燃
性、発泡性、耐ひび割れ性および機械的強度に優れ、し
かも、耐ブロッキング性に優れる発泡壁紙、発泡シート
などを得ることができる。
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Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン単位(a1)およびビニルエステル
    単位(a2)を含有し、さらに(a1)と(a2)とは異なる
    モノマー単位(a3)を含有していても良い、エチレン・
    ビニルエステル系共重合体を含有する水性エマルジョン
    (A)において、該共重合体における(a1)、(a2)お
    よび(a3)の含有量が該共重合体100重量部に対して
    (a1)5〜35重量部、(a2)95〜65重量部および
    (a3)0〜30重量部であり、該水性エマルジョンの流
    動中点が110〜170℃であり、該水性エマルジョン
    のトルエン不溶分が30重量%未満であることを特徴と
    する発泡壁紙用水性エマルジョン。
  2. 【請求項2】水性エマルジョンが、界面活性剤および保
    護コロイドとからなる分散剤を乳化重合してなる水性エ
    マルジョンであり、これらの重量比率(界面活性剤/保
    護コロイド、固形分)が25/75〜80/20である
    ことを特徴とする請求項1に記載の水性エマルジョン。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の水性エマルジョン
    (A)100重量部(固形分)と、発泡剤(B)5〜5
    0重量部と無機フィラー(C)50〜350重量部とを
    含有することを特徴とする発泡壁紙用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の組成物を発泡せしめて得
    られることを特徴とする発泡シート。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の組成物を発泡せしめて得
    られることを特徴とする発泡壁紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003113282A (ja) * 2001-10-02 2003-04-18 Chuo Rika Kogyo Corp 水性エマルジョン樹脂組成物及びこれを用いた発泡壁紙
JP2008037956A (ja) * 2006-08-03 2008-02-21 Toppan Printing Co Ltd 発泡シート用樹脂組成物および発泡シート

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