JP2003013165A - 温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ - Google Patents

温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ

Info

Publication number
JP2003013165A
JP2003013165A JP2001196801A JP2001196801A JP2003013165A JP 2003013165 A JP2003013165 A JP 2003013165A JP 2001196801 A JP2001196801 A JP 2001196801A JP 2001196801 A JP2001196801 A JP 2001196801A JP 2003013165 A JP2003013165 A JP 2003013165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal fuse
temperature
alloy
weight
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001196801A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4911836B2 (ja
Inventor
Shiro Hara
四朗 原
Masahiro Sugiura
正洋 杉浦
Toshihiro Kubota
敏弘 久保田
Shinichi Kato
伸一 加藤
Noriyuki Katsumoto
憲幸 勝本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Solder Coat Co Ltd
Anzen Dengu KK
Original Assignee
Solder Coat Co Ltd
Anzen Dengu KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Solder Coat Co Ltd, Anzen Dengu KK filed Critical Solder Coat Co Ltd
Priority to JP2001196801A priority Critical patent/JP4911836B2/ja
Publication of JP2003013165A publication Critical patent/JP2003013165A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4911836B2 publication Critical patent/JP4911836B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H37/00Thermally-actuated switches
    • H01H37/74Switches in which only the opening movement or only the closing movement of a contact is effected by heating or cooling
    • H01H37/76Contact member actuated by melting of fusible material, actuated due to burning of combustible material or due to explosion of explosive material
    • H01H2037/768Contact member actuated by melting of fusible material, actuated due to burning of combustible material or due to explosion of explosive material characterised by the composition of the fusible material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H37/00Thermally-actuated switches
    • H01H37/74Switches in which only the opening movement or only the closing movement of a contact is effected by heating or cooling
    • H01H37/76Contact member actuated by melting of fusible material, actuated due to burning of combustible material or due to explosion of explosive material
    • H01H37/761Contact member actuated by melting of fusible material, actuated due to burning of combustible material or due to explosion of explosive material with a fusible element forming part of the switched circuit

Landscapes

  • Fuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融温度がほぼ100℃以下で、かつ鉛を含
有しない温度ヒューズ用可溶性合金、およびこの可溶性
合金からなる温度ヒューズ用線材、およびこの線材を用
いた温度ヒューズを提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の温度ヒューズ用可溶性合金は、
34重量%以上63重量%以下のBiと1重量%以上2
4重量%以下のSnとを含み、残部がInと不可避不純
物とからなることを特徴とする。並びに、本発明の温度
ヒューズ用可溶性合金は、28重量%以上34重量%以
下のBiと16重量%以上21重量%以下のSnとを含
み、残部がInと不可避不純物とからなることを特徴と
する。また、本発明の温度ヒューズ用線材は、上記組成
を有する可溶性合金からなることを特徴とする。さら
に、本発明の温度ヒューズは、この温度ヒューズ用線材
からなる温度ヒューズ素子を持つことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は過度の温度上昇によ
る電気機器の熱破損を防止する温度ヒューズ、およびこ
の温度ヒューズの温度ヒューズ素子を形成する温度ヒュ
ーズ用線材、およびこの温度ヒューズ用線材を形成する
温度ヒューズ用可溶性合金に関する。
【0002】
【従来の技術】温度ヒューズは、テレビやビデオあるい
はトランスや二次電池といった電気機器の電気回路に組
み込まれている。そして、これらの電気機器が過度の温
度上昇により熱破損することを防止している。例えば、
二次電池において、何らかの事情により正極と負極とが
短絡すると、急激な放電が起こる。そしてこの放電によ
り電池は発熱する。発熱により電池が過度に昇温する
と、電池が熱破損するおそれがある。このとき、電池に
組み込まれている温度ヒューズは、周囲温度が動作温度
に到達したことを検知し、溶断する。そして、この溶断
により正極と負極との短絡を断ち、電池の温度を下降さ
せる。
【0003】ところで、温度ヒューズを構成する部材の
うち、実際に溶断するのは可溶性合金製の温度ヒューズ
素子である。したがって、温度ヒューズの動作温度と温
度ヒューズ素子を形成する可溶性合金の溶融温度とは、
ほぼ一致する。近年においては、特に動作温度が100
℃以下の温度ヒューズの需要が高まっている。従来か
ら、動作温度が100℃以下の温度ヒューズには、溶融
温度が100℃以下であるウッドメタル(Sn−Bi−
Pb−Cd)、セルロー(Sn−Bi−Pb−Cd−I
n)、ニュートン合金(Bi−Pb−Sn)などの可溶
性合金が使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記列
挙した可溶性合金は、いずれも鉛を含有している。そし
て近年、廃棄された電気機器の温度ヒューズから自然環
境中に鉛が溶出することが問題となっている。このた
め、工業材料として可能な限り鉛を使用しないことが世
界的な趨勢となっている。また、鉛の代替材料の検討
が、業界において重要な課題の一つとなっている。
【0005】そこで、鉛を含まない温度ヒューズ用可溶
性合金について鋭意研究を重ねた結果、本発明者は、鉛
を含まなくてもほぼ100℃以下の温度において溶融す
る可溶性合金を得ることができるとの知見を得た。
【0006】本発明の温度ヒューズ用可溶性合金および
温度ヒューズ用線材および温度ヒューズは、上記知見に
基づいてなされたものである。したがって、本発明は、
溶融温度がほぼ100℃以下で、かつ鉛を含有しない温
度ヒューズ用可溶性合金、およびこの可溶性合金からな
る温度ヒューズ用線材(以下、適宜「線材」と称
す。)、およびこの線材からなる温度ヒューズ素子を有
する温度ヒューズを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の温度ヒューズ用可溶性合金は、34重量%
以上63重量%以下のビスマスと1重量%以上24重量
%以下のスズとを含み、残部がインジウムと不可避不純
物とからなることを特徴とする。
【0008】並びに、上記課題を解決するため、本発明
の温度ヒューズ用可溶性合金は、28重量%以上34重
量%以下のビスマスと16重量%以上21重量%以下の
スズとを含み、残部がインジウムと不可避不純物とから
なることを特徴とする。
【0009】本発明の温度ヒューズ用可溶性合金は鉛を
含有しない。このため、この可溶性合金を用いた温度ヒ
ューズが廃棄されても、自然環境に与える影響は極めて
小さい。また、上記組成範囲を有する本発明の温度ヒュ
ーズ用可溶性合金は、従来の鉛を含有した可溶性合金と
同様に、100℃以下の溶融温度を有する。なお、本明
細書および図面中において、重量%およびwt%とは質
量(mass)%を意味する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の温度ヒューズ用可
溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ
の実施の形態について説明する。
【0011】〈温度ヒューズ用可溶性合金〉第一に、本
発明の温度ヒューズ用可溶性合金について説明する。本
発明の可溶性合金は、不可避不純物を除外すれば、ビス
マス(Bi)とスズ(Sn)とインジウム(In)とか
ら形成されている。
【0012】(1)まず、可溶性合金にBiとSnとI
nとを含有させた理由について説明する。Biを可溶性
合金に含有させた理由は、Biは、他の金属と比較し
て、合金の溶融温度を低下させる効果が著しく大きいか
らである。またSnを可溶性合金に含有させた理由は、
Snを含有させると可溶性合金の濡れ性が向上するから
である。またInを可溶性合金に含有させた理由は、I
nもBi同様に、合金の溶融温度を低下させる効果が大
きいからである。
【0013】(2)次に、可溶性合金の固相化温度およ
び液相化温度と、可溶性合金の溶融温度との関係につい
て説明する。温度ヒューズが昇温され溶断する過程にお
いて、温度ヒューズ素子を形成する可溶性合金は固相→
固液共存相→液相と相変化する。ここで固相と固液共存
相との境界温度が、可溶性合金の固相化温度である。ま
た固液共存相と液相との境界温度が、可溶性合金の液相
化温度である。
【0014】温度ヒューズ素子の溶断温度、つまり可溶
性合金の溶融温度は、固相化温度と液相化温度との間に
ある。ただし、これらの温度間の相状態である固液共存
相において、固相に対する液相の割合がより高い方が、
温度ヒューズ素子は溶断しやすい。このため、溶融温度
は、固相化温度と液相化温度との間において、液相化温
度寄りに存在する傾向が高い。したがって、例えば可溶
性合金の固相化温度が70℃であり液相化温度が100
℃であれば、この可溶性合金の溶融温度は70℃から1
00℃の間において100℃近傍にある場合が多い。
【0015】図1にBi−Sn−In合金の液相面図を
示す。また図中に、100℃の等温線と75℃の等温線
とを、それぞれ実線で示す。ちなみに等温線で囲まれた
領域は、その等温線の温度よりも低い液相化温度を有す
る領域である。また、図において右上がり斜線および左
上がり斜線を引いた平行四辺形状の範囲が、本発明の可
溶性合金の組成範囲である。図に示すように、この組成
範囲のほとんどの部分は、100℃の等温線内の領域に
入っている。すなわち本発明の可溶性合金の液相化温
度、つまり溶融温度は、ほぼ100℃以下である。
【0016】(3)次に、本発明の可溶性合金の組成範
囲を、上記範囲に決定した理由について説明する。
【0017】まず、Biの含有割合を34重量%以上6
3重量%以下とし、Snの含有割合を1重量%以上24
重量%以下とし、残部をInと不可避不純物とした組成
範囲(図中、右上がり斜線部分)について、このように
組成範囲を限定した理由を説明する。
【0018】まず、Biの含有割合を34重量%以上に
限定した理由について説明する。図に示すように、Bi
含有割合が34重量%未満の領域であっても、その分I
n含有割合を高くすれば、液相化温度は100℃以下と
なる。しかしながら、Biは延性が低い一方、硬度が高
いという性質を有する。またBiとは対称的に、Inは
延性が高い一方、硬度が低いという性質を有する。この
ためBi含有割合を34重量%未満とすると、Biの硬
度が高いという性質が合金に発現しにくくなる。その一
方、Inの延性が高いという性質が合金に過度に発現す
る。したがって、可溶性合金が過度に柔らかくなり、例
えば可溶性合金を線材に加工する際の作業性が低下す
る。またInは、BiおよびSnと比較して高価であ
る。このためBiの含有割合を低くしInの含有割合を
高くすると、可溶性合金の製造コストが高くなる。Bi
含有割合を34重量%以上に限定したのは以上の理由か
らである。
【0019】次に、Biの含有割合を63重量%以下に
限定した理由について説明する。Biの含有割合が63
重量%を超えると、図に示すように、100℃の等温線
に囲まれる領域からはみ出す部分、すなわち液相化温度
が100℃を超える部分が広くなる。また、Bi含有割
合が63重量%を超えると、Biの硬度が高い性質が可
溶性合金に過度に発現する。このため可溶性合金が脆化
するおそれもある。Bi含有割合を63重量%以下に限
定したのは以上の理由からである。
【0020】次に、Snの含有割合を1重量%以上に限
定した理由について説明する。図に示すように、Snを
全く含有しない領域であっても、液相化温度が100℃
以下の領域は存在する。しかしながら、Snを含有させ
ると、この液相化温度が100℃以下の領域が、線状か
ら面状になる。すなわち液相化温度が100℃以下の領
域がより広くなる。このことは、同一の液相化温度を有
する可溶性合金を、種々の組成により作製できることを
意味する。このため、同一の動作温度でありながら機械
的特性のみ異なるバリエーションに富んだ温度ヒューズ
を提供することができる。また、Snの含有割合が1重
量%未満だと可溶性合金の濡れ性が低下する。つまり、
Snの有する濡れ性向上効果が可溶性合金に充分に発現
しない。可溶性合金の濡れ性が低いと、この可溶性合金
から形成される温度ヒューズ素子を温度ヒューズに組み
込む際、具体的には温度ヒューズ素子の両端をリード線
と接合する際、接合が困難で作業性が低下する。Snの
含有割合を1重量%以上に限定したのは以上の理由から
である。
【0021】次に、Snの含有割合を24重量%以下に
限定した理由について説明する。SnはBiおよびIn
と比較して、可溶性合金の溶融温度を下げる効果が小さ
い。したがって、Snの含有割合が高いと可溶性合金の
溶融温度が高くなる。具体的には、図に示すように、S
nの含有割合が24重量%を超える場合、液相化温度が
100℃を超える部分が広くなる。Snの含有割合を2
4重量%以下に限定したのは以上の理由からである。
【0022】なお、残部をInとしたのは、上述したよ
うに、InはBi同様に可溶性合金の溶融温度を低下さ
せる効果が大きいからである。また、Biとは対称的に
硬度が低く延性に富む性質を有するため、特にBiと組
み合わせて含有させると、可溶性合金の機械的特性を操
作しやすいからである。
【0023】(4)本発明の可溶性合金は、上記組成範
囲内において所望の溶融温度となるように組成を調整す
ることができる。なかでも、図中右上がり斜線部分の上
から横縞を重ね描いた部分のように、34重量%以上4
2重量%以下のビスマスと1重量%以上20重量%以下
のスズとを含むとともに残部がインジウムと不可避不純
物とからなる組成範囲が好ましい。この組成範囲に限定
することにより、特に液相化温度が75℃以下、つまり
溶融温度が75℃以下の可溶性合金を作製することがで
きる。
【0024】ここで、Biを34重量%以上に限定した
のは、上述したように、34重量%未満だと合金が過度
に柔らかくなるからである。またBiを42重量%以下
に限定したのは、図に示すように、42重量%を超える
と液相化温度が75℃を超える部分が広くなるからであ
る。
【0025】また、Snを1重量%以上に限定したの
は、上述したように、1重量%未満だとSnの濡れ性向
上効果が可溶性合金にあまり発現しないからである。ま
たSnを20重量%以下に限定したのは、図に示すよう
に、20重量%を超えると液相化温度が75℃を超える
部分が広くなるからである。
【0026】(5)また、図中右上がり斜線部分の上か
ら縦縞を重ね描いた部分のように、55重量%以上62
重量%以下のビスマスと5重量%以上24重量%以下の
スズとを含むとともに残部がインジウムと不可避不純物
とからなる組成範囲が好ましい。この組成範囲に限定す
ることにより、特に液相化温度が75℃を超え100℃
以下、つまり溶融温度が75℃を超え100℃以下の可
溶性合金を作製することができる。
【0027】ここで、Biを55重量%以上に限定した
のは、図に示すように、55重量%未満だと液相化温度
が75℃以下の部分が発生するからである。またBiを
62重量%以下に限定したのは、上述したように、62
重量%を超えると液相化温度が100℃を超える部分が
広くなるからである。
【0028】また、Snを5重量%以上に限定したの
は、図に示すように、5重量%未満だと液相化温度が1
00℃を超える部分が広くなるからである。またSnを
24重量%以下に限定したのは、24重量%を超えても
液相化温度が100℃を超える部分が広くなるからであ
る。
【0029】(6)次に、Biの含有割合を28重量%
以上34重量%以下とし、Snの含有割合を16重量%
以上21重量%以下とし、残部をInと不可避不純物と
した組成範囲(図中、左上がり線部分)について、この
ように組成範囲を限定した理由を説明する。
【0030】Biを28重量%以上としたのは、図に示
すように、28重量%未満だと液相化温度が75℃を越
える部分が発生するからである。また可溶性合金が過度
に柔らかくなり、線材加工する際や温度ヒューズに組み
込む際の作業性が低下するからである。またBiを34
重量%以下としたのも、図に示すように、34重量%を
超えると液相化温度が75℃を超える部分が発生するか
らである。
【0031】Snを16重量%以上に限定したのは、1
6重量%未満だと可溶性合金の濡れ性が低下し、この可
溶性合金から形成される温度ヒューズ素子を温度ヒュー
ズに組み込む際の作業性が低下するからである。またS
nを21重量%以下としたのは、図に示すように、21
重量%を超えると液相化温度が75℃を超える部分が広
くなるからである。
【0032】(7)以上、本発明の温度ヒューズ用可溶
性合金の組成について説明した。本発明の温度ヒューズ
用可溶性合金によると、上記いずれかの組成範囲内にお
いて、Bi、Sn、Inの含有割合を調整することによ
り、合金の溶融温度を自在にコントロールすることがで
きる。そして100℃以下さらには75℃以下の任意の
動作温度に対応する温度ヒューズ用線材および温度ヒュ
ーズを提供することができる。
【0033】ここで、好ましくは可溶性合金の組成を、
上記いずれかの組成範囲内において、図中一点鎖線で示
す三本の二元系共融線近傍あるいは、これら三本の二元
系共融線が集まる三元系共融点近傍の組成とする構成が
よい。
【0034】上述したように、可溶性合金の溶融温度は
固相化温度と液相化温度との間のいずれかに存在する。
言い換えると、溶融温度は、固相化温度と液相化温度と
の間に、一定のばらつきを持って存在する。したがっ
て、例えば、同じ組成の可溶性合金を用いて複数の温度
ヒューズを作製しても、これらの温度ヒューズの動作温
度はばらつくことになる。温度ヒューズの動作温度、つ
まり可溶性合金の溶融温度のばらつきは、固相化温度と
液相化温度との間隔(以下、「△T」と称す。)が小さ
い程、より小さくなる。
【0035】本構成の可溶性合金の組成は、二元系共融
線近傍および三元系共融点近傍に設定されている。そし
て、二元系共融線近傍および三元系共融点近傍において
は、固相化温度と液相化温度とが近接している。このた
め、本構成の可溶性合金の△Tは極めて小さい。したが
って、本構成の可溶性合金は溶融温度のばらつきが極め
て小さい。よって、本構成の可溶性合金を温度ヒューズ
に用いると、動作温度のばらつきが極めて小さく高精度
の温度ヒューズを提供することができる。
【0036】〈温度ヒューズ用線材〉第二に、本発明の
温度ヒューズ用線材について説明する。本発明の温度ヒ
ューズ用線材は、上記組成範囲を有する温度ヒューズ用
可溶性合金により形成されている。本発明の線材は、従
来から線材の製造に用いられてきた種々の方法により製
造することができる。その一例として引抜き法について
説明する。
【0037】(1)引抜き法は、線材を形成する可溶性
合金の原料を溶融炉に配合する原料配合工程、配合した
原料を溶融させ合金を調製し型に流し込みビレットを作
るビレット作製工程、ビレットから粗線材を作製する粗
線材作製工程、粗線材を細線化し線材を作製する細線化
工程からなる。
【0038】まず、原料配合工程では、線材の原料であ
るBi、Sn、Inの地金を所望の組成となるように秤
量、配合し溶融炉に投入する。次に、ビレット作製工程
では、配合原料を300〜320℃の温度下で溶融させ
Bi−Sn−In合金を調製する。そしてこの溶融状態
の調製合金を型に流し込み、柱状のビレットを作製す
る。次に、粗線材作製工程では、型からビレットを取り
出し、押出し成形機により押し出し成形することで線径
の大きい粗線材を作製する。最後に、細線化工程では、
この粗線材を引抜き成形機にかけ、成形機の型に設けら
れたダイス隙間から引き抜くことにより粗線材の線径の
小径化、つまり細線化を行う。この細線化は、具体的に
は粗線材を直列に並んだ複数のダイス隙間に通すことに
より行う。ダイス隙間は下流側ほど小径に設定されてい
る。このため、粗線材は複数のダイス隙間を通る間に徐
々に細線化される。したがって、粗線材を通過させるダ
イス隙間の数を増減することで、線材の線径を調整する
ことができる。
【0039】(2)引抜き法では、押し出し成形工程の
後に、引抜き成形を行う細線化工程が設定されている。
この引き抜き法のように、引抜き成形を行う工程を持つ
製造方法の利点は、他の製造方法、例えば押し出し成形
工程のみを有する製造方法と比較して、より線径の細い
線材を作製できる点である。ここで、可溶性合金、すな
わち粗線材中のBi含有割合が高いと、引抜き成形を行
う工程において、脆性により粗線材が切れるおそれがあ
る。この点、本発明の温度ヒューズ用線材は、Bi含有
割合が適切で適度の延性を有する。したがって、引抜き
成形を行う工程を有する製造方法により作製することが
できる。このため、本発明の温度ヒューズ用線材は、線
径の細線化が容易である。したがって、本発明の線材
は、例えばボビンなどに巻回して収納する場合でも巻回
数を多くすることができ、収納性に優れている。
【0040】また、本発明の温度ヒューズ用線材の溶断
温度は、100℃以下さらには75℃以下である。近
年、この温度域で溶断する線材を用いた温度ヒューズ
は、携帯電話、ビデオカメラ、ノート型パソコンなどの
機器の二次電池用として需要が高まっている。これらの
機器は利用の便から小型化の一途をたどっている。そし
て機器の小型化のため、二次電池の小型化が急務となっ
ている。ここで二次電池を小型化するためには、その部
品である温度ヒューズを小型化すればよい。このため温
度ヒューズに用いる線材もより細い方が好ましく、具体
的には断面積が0.3mm2以下である方が好ましい。
この点、本発明の温度ヒューズ用線材は細線化が容易で
ある。このため、特別な成形装置などを用いることな
く、線材の断面積を0.3mm2以下にすることができ
る。
【0041】なお、本発明の線材の断面形状は特に限定
するものではない。すなわち断面が真円状のものは勿
論、楕円状あるいは多角形状など従来から用いられてい
る様々の形状とすることができる。
【0042】〈温度ヒューズ〉第三に、本発明の温度ヒ
ューズについて説明する。図2に本発明の温度ヒューズ
の一例として筒型温度ヒューズの断面図を示す。
【0043】(1)まず、温度ヒューズ1の構成につい
て説明する。温度ヒューズ1は、温度ヒューズ素子10
とリード線13とフラックス11とセラミックケース1
2とからなる。温度ヒューズ素子10は、長手方向両端
にこぶのある棒状、すなわちダンベル状を呈している。
この温度ヒューズ素子10は本発明の可溶性合金からな
る。リード線13は、温度ヒューズ素子10の長手方向
両端に接合されている。リード線13は銅製である。フ
ラックス11は、ヒューズ素子10の表面を覆って配置
されている。フラックス11は、松脂を主成分とし、こ
れに活性剤やチキソ剤などを添加したものである。この
フラックス11は、活性の高い温度ヒューズ素子10の
表面に酸化膜が形成されるのを抑制する役割を有する。
またフラックス11は、温度ヒューズ素子10が溶断し
たとき溶断面を包み込み、再び溶断面同士がつながるの
を防止する役割を有する。セラミックケース12は円筒
状を呈しており、上記温度ヒューズ素子10、リード線
13、フラックス11を密閉収納して設置されている。
セラミックケース12は、これらの部材を保護する役割
を有する。またセラミックケース12は、温度ヒューズ
素子10が溶断し、可溶性合金が液化した際、この液状
の可溶性合金が電気回路に漏出するのを防止する役割を
有する。
【0044】次に、温度ヒューズ1の動作について説明
する。何らかの事情により、温度ヒューズ1の周辺温度
が上昇し温度ヒューズ1の動作温度に達すると、温度ヒ
ューズ素子10は溶断する。そして溶断した温度ヒュー
ズ素子10の溶断面をフラックス11が覆う。これによ
り温度ヒューズ10両端に接合されたリード線13間の
電気的導通を遮断する。
【0045】(2)次に、温度ヒューズ1の製造方法に
ついて説明する。温度ヒューズ1は、従来からヒューズ
の製造に用いられている種々の方法により製造すること
ができる。例えば、まず上記温度ヒューズ用線材を切断
し温度ヒューズ素子10を作製する。次に、作製した温
度ヒューズ素子10の両端をレーザにより半溶融状態と
し、この両端にリード線13を接合する。それから、温
度ヒューズ素子10の表面にフラックス11を塗布す
る。そして最後に、この温度ヒューズ素子10とリード
線13とフラックス11との接合体を、セラミックケー
ス12内に封入、収納する。以上のような方法により製
造することができる。
【0046】本発明の温度ヒューズに組み込まれる温度
ヒューズ素子は、適度な延性および硬度を持っている。
このため機械的な衝撃などにより断線するおそれが小さ
い。また、この温度ヒューズ素子は濡れ性が高い。した
がってリード線との接合性が良好で、機械的な衝撃など
によりリード線から分離するおそれが小さい。このため
本発明の温度ヒューズは機械的衝撃に対する信頼性が高
い。
【0047】(3)なお、本発明の温度ヒューズの形状
は、図に示す筒型ヒューズの他、従来から用いられてい
る様々の形状に具現化することができる。例えば温度ヒ
ューズ素子とリード線とフラックスとの接合体を、二枚
の絶縁板で挟持したカード型温度ヒューズとして具現化
してもよい。
【0048】〈その他〉以上、本発明の温度ヒューズ用
可溶性合金、温度ヒューズ用線材、温度ヒューズの実施
形態について説明した。しかしながら、実施形態は上記
形態に限定されるものではない。当業者が行いうる種々
の変形的形態あるいは改良的形態で実施してもよい。
【0049】
【実施例】上記実施形態に基づいて、所定の組成を有す
る可溶性合金からなるインゴットを作製した。そしてこ
のインゴットから粉末サンプルと線材サンプルを採取し
た。これら二つのサンプルのうち、粉末サンプルにより
可溶性合金の溶融温度特性を測定した。また線材サンプ
ルにより、可溶性合金からなる線材の溶断温度特性を測
定した。
【0050】〈サンプルの作製方法〉 (1)実施例1−1、実施例1−2 実施例1−1および実施例1−2のサンプルは、33重
量%のBi、16重量%のSn、51重量%のInとい
う組成を有する可溶性合金からなる。これらのサンプル
は以下の方法により作製した。まず、純度99.99%
のBi、純度99.99%のSn、純度99.99%の
Inを所定量秤量し、溶融炉に投入した。次に、投入し
たBi、Sn、Inを300℃の温度下で溶融攪拌し合
金の調製を行った。そして調製後の合金を型に流し込み
放冷および脱型することでインゴットを作製した。
【0051】このようにして作製したインゴットから質
量1gの粉末サンプルを採取した。そして、このサンプ
ルを実施例1−1とした。また同様に、インゴットから
断面積0.12mm2の線材サンプルを作製した。なお
線材サンプルの作製方法は、前述した引抜き法により行
った。そして、このサンプルを実施例1−2とした。な
お、調整後の合金を型に流し込む際、化学分析にて合金
組成の確認を行った。
【0052】(2)実施例2−1、実施例2−2 実施例2−1および実施例2−2のサンプルは、40重
量%のBi、15重量%のSn、45重量%のInとい
う組成を有する可溶性合金からなる。実施例2−1およ
び実施例2−2のサンプルも、実施例1−1および実施
例1−2のサンプルと同様の方法により作製した。
【0053】実施例2−1のサンプルの質量は、実施例
1−1のサンプルの質量と同量とした。また、実施例2
−2のサンプルの断面積は、実施例1−2のサンプルの
断面積と同面積とした。なお、実施例2−1および実施
例2−2のサンプルも、実施例1−1および実施例1−
2のサンプルと同様に化学分析にて合金組成の確認を行
った。
【0054】(3)実施例3−1、実施例3−2 実施例3−1および実施例3−2のサンプルは、34重
量%のBi、2重量%のSn、64重量%のInという
組成を有する可溶性合金からなる。実施例3−1および
実施例3−2のサンプルも実施例1−1および実施例1
−2のサンプルと同様の方法により作製した。
【0055】実施例3−1のサンプルの質量は、実施例
1−1のサンプルの質量と同量とした。また、実施例3
−2のサンプルの断面積は、実施例1−2のサンプルの
断面積と同面積とした。なお、実施例3−1および実施
例3−2のサンプルも、実施例1−1および実施例1−
2のサンプルと同様に化学分析にて合金組成の確認を行
った。
【0056】(4)実施例4−1 実施例4−1のサンプルは、61重量%のBi、21重
量%のSn、18重量%のInという組成を有する可溶
性合金からなる。実施例4−1のサンプルも実施例1−
1のサンプルと同様の方法により作製した。
【0057】実施例4−1のサンプルの質量は、実施例
1−1のサンプルの質量と同量とした。なお、実施例4
−1のサンプルも、実施例1ー1のサンプルと同様に化
学分析にて合金組成の確認を行った。
【0058】(5)実施例5−1、実施例5−2 実施例5−1および実施例5−2のサンプルは、61重
量%のBi、23重量%のSn、16重量%のInとい
う組成を有する可溶性合金からなる。実施例5−1およ
び実施例5−2のサンプルも実施例1−1および実施例
1−2のサンプルと同様の方法により作製した。
【0059】実施例5−1のサンプルの質量は、実施例
1−1のサンプルの質量と同量とした。また、実施例5
−2のサンプルの断面積は、実施例1−2のサンプルの
断面積と同面積とした。なお、実施例5−1および実施
例5−2のサンプルも、実施例1−1および実施例1−
2のサンプルと同様に化学分析にて合金組成の確認を行
った。
【0060】(6)実施例6−1 実施例6−1のサンプルは、60重量%のBi、8重量
%のSn、32重量%のInという組成を有する可溶性
合金からなる。実施例6−1のサンプルも実施例1−1
のサンプルと同様の方法により作製した。
【0061】実施例6−1のサンプルの質量は、実施例
1−1のサンプルの質量と同量とした。なお、実施例6
−1のサンプルも、実施例1−1のサンプルと同様に化
学分析にて合金組成の確認を行った。
【0062】〈測定方法〉 (1)可溶性合金の溶融温度特性の測定 測定に用いたサンプルは、実施例1−1、2−1、3−
1、4−1、5−1、6−1の粉末サンプルである。測
定は、これらのサンプルを、加熱炉にて徐々に加熱し、
熱分析計(以下、「TA」と称す。)、示差走査熱量計
(以下、「DSC」と称す。)を用いて溶融温度特性を
調べることにより行った。また加熱炉の昇温パターン
は、測定前の温度を40℃、昇温速度を毎分10℃、最
終保持温度を150℃とした。
【0063】(2)線材の溶断温度特性の測定 測定に用いたサンプルは、実施例1−2、2−2、3−
2、5−2の線材サンプルである。測定は、電流を流す
ことによりこれらのサンプルを加熱し、サンプルが完全
に溶断したときの温度を測定することにより行った。な
お溶断温度のばらつきを調べるため、サンプルは複数本
作製した。そして測定も複数回行った。
【0064】〈測定結果〉 (1)可溶性合金の溶融温度特性の測定結果 実施例1−1のサンプルを昇温したときの、TAによる
測定結果を図3に示す。図中、測定曲線において昇温し
てもサンプルの温度が上昇しない部分、すなわち測定曲
線の傾きが平らになっている部分は、サンプルを形成す
る可溶性合金が、固相から固液共存相に、または固液共
存相から液相に相変化している部分である。したがっ
て、このときの温度が固相化温度または液相化温度に相
当する。図から、温度が約60℃のとき測定曲線の傾き
が平らになっているのが判る。
【0065】また、DSCによる測定結果を図4に示
す。図中、測定曲線は下方に突出するピークを示してい
る。このピーク開始点は、サンプルを形成する可溶性合
金が、固相から固液共存相に相変化する点に相当する。
したがって、このときの温度が固相化温度に相当する。
図から、温度が約60℃のときに測定曲線にピーク開始
点があることが判る。
【0066】これらのことから、実施例1−1のサンプ
ルを形成する可溶性合金は、約60℃で、固相から固液
共存相を経て液相へと相変化することが判る。すなわ
ち、実施例1−1においては約60℃が固相化温度であ
るとともに液相化温度であり、△Tは約0℃であること
が判る。
【0067】同様に実施例2−1のサンプルを昇温した
ときの、TAによる測定結果を図5に示す。図から、温
度が約64℃のとき測定曲線の傾きが平らになっている
のが判る。また、DSCによる測定結果を図6に示す。
図から、温度が約61℃のときに測定曲線にピーク開始
点があることが判る。すなわち、実施例2−1において
は約61℃が固相化温度、約64℃が液相化温度であ
り、△Tは約3℃であることが判る。
【0068】同様に実施例3−1のサンプルを昇温した
ときの、TAによる測定結果を図7に示す。図から、温
度が約72℃のとき測定曲線の傾きが平らになっている
のが判る。また、DSCによる測定結果を図8に示す。
図から、温度が約71℃のときに測定曲線にピーク開始
点があることが判る。すなわち、実施例3−1において
は約71℃が固相化温度、約72℃が液相化温度であ
り、△Tは約1℃であることが判る。
【0069】同様に実施例4−1のサンプルを昇温した
ときの、TAによる測定結果を図9に示す。図から、温
度が約79℃および約91℃のとき測定曲線の傾きが平
らになっているのが判る。また、DSCによる測定結果
を図10に示す。図から、温度が約79℃のときに測定
曲線にピーク開始点があることが判る。すなわち、実施
例4−1においては約79℃が固相化温度、約91℃が
液相化温度であり、△Tは約12℃であることが判る。
【0070】同様に実施例5−1のサンプルを昇温した
ときの、TAによる測定結果を図11に示す。図から、
温度が約79℃および約95℃のとき測定曲線の傾きが
平らになっているのが判る。また、DSCによる測定結
果を図12に示す。図から、温度が約79℃のときに測
定曲線にピーク開始点があることが判る。すなわち、実
施例5−1においては約79℃が固相化温度、約95℃
が液相化温度であり、△Tは約16℃であることが判
る。
【0071】同様に実施例6−1のサンプルを昇温した
ときの、TAによる測定結果を図13に示す。図から、
温度が約80℃および約95℃のとき測定曲線の傾きが
平らになっているのが判る。また、DSCによる測定結
果を図14に示す。図から、温度が約80℃のときに測
定曲線にピーク開始点があることが判る。すなわち、実
施例6−1においては約80℃が固相化温度、約95℃
が液相化温度であり、△Tは約15℃であることが判
る。
【0072】以上の測定結果から各サンプルの組成、固
相化温度、液相化温度、△Tをまとめて表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】表1から、実施例1−1、2−1、3−1
の液相化温度は、いずれも75℃以下であることが判
る。またこれらのサンプルの△Tは、いずれも3℃以内
と極めて小さいことが判る。
【0075】また表1から、実施例4−1、5−1、6
−1の液相化温度は、いずれも75℃を超え、かつ10
0℃以下であることが判る。またこれらのサンプルの△
Tは、いずれも20℃以内と小さいことが判る。
【0076】(2)線材の溶断温度特性の測定結果 実施例1−2、2−2、3−2、5−2の各サンプルに
電流を流し、各サンプルが完全に溶断したときの温度を
溶断温度とした。溶断温度の測定は、上述したように各
サンプルにつき複数回行った。そして、各サンプルごと
に溶断温度の平均値を算出した。各サンプルの組成、溶
断温度をまとめて表2に示す。
【0077】
【表2】
【0078】表2から、実施例1−2、2−2、3−2
の溶断温度は、いずれも75℃以下であることが判る。
また、溶断温度のばらつきは、いずれも±3℃以下と極
めて小さいことが判る。
【0079】また表2から、実施例5−2の溶断温度は
95℃であり、75を超え、かつ100℃以下であるこ
とが判る。また、溶断温度のばらつきは、±5℃以下と
小さいことが判る。
【0080】
【発明の効果】本発明によると、鉛を含有せずかつ10
0℃以下の溶融温度を有する温度ヒューズ用可溶性合
金、およびこの可溶性合金から形成された温度ヒューズ
用線材、およびこの線材から形成された温度ヒューズ素
子を有する温度ヒューズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Bi−Sn−In合金の液相面図である。
【図2】 温度ヒューズの断面図である。
【図3】 実施例1−1のTAによる測定結果を示すグ
ラフである。
【図4】 実施例1−1のDSCによる測定結果を示す
グラフである。
【図5】 実施例2−1のTAによる測定結果を示すグ
ラフである。
【図6】 実施例2−1のDSCによる測定結果を示す
グラフである。
【図7】 実施例3−1のTAによる測定結果を示すグ
ラフである。
【図8】 実施例3−1のDSCによる測定結果を示す
グラフである。
【図9】 実施例4−1のTAによる測定結果を示すグ
ラフである。
【図10】 実施例4−1のDSCによる測定結果を示
すグラフである。
【図11】 実施例5−1のTAによる測定結果を示す
グラフである。
【図12】 実施例5−1のDSCによる測定結果を示
すグラフである。
【図13】 実施例6−1のTAによる測定結果を示す
グラフである。
【図14】 実施例6−1のDSCによる測定結果を示
すグラフである。
【符号の説明】
1:温度ヒューズ、10:ヒューズ素子、11:フラッ
クス、12:セラミックケース、13:リード線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉浦 正洋 愛知県名古屋市緑区鳴海町字長田75番地の 1 ソルダーコート株式会社内 (72)発明者 久保田 敏弘 愛知県名古屋市緑区鳴海町字長田75番地の 1 ソルダーコート株式会社内 (72)発明者 加藤 伸一 東京都武蔵村山市伊奈平2丁目34番地の1 安全電具株式会社内 (72)発明者 勝本 憲幸 東京都武蔵村山市伊奈平2丁目34番地の1 安全電具株式会社内 Fターム(参考) 5G502 AA02 BB01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 34重量%以上63重量%以下のビスマ
    スと1重量%以上24重量%以下のスズとを含み、残部
    がインジウムと不可避不純物とからなる温度ヒューズ用
    可溶性合金。
  2. 【請求項2】 前記ビスマスの含有割合は34重量%以
    上42重量%以下であり、前記スズの含有割合は1重量
    %以上20重量%以下である請求項1に記載の温度ヒュ
    ーズ用可溶性合金。
  3. 【請求項3】 前記ビスマスの含有割合は55重量%以
    上62重量%以下であり、前記スズの含有割合は5重量
    %以上24重量%以下である請求項1に記載の温度ヒュ
    ーズ用可溶性合金。
  4. 【請求項4】 28重量%以上34重量%以下のビスマ
    スと16重量%以上21重量%以下のスズとを含み、残
    部がインジウムと不可避不純物とからなる温度ヒューズ
    用可溶性合金。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の温度ヒューズ用可溶性合金により形成された温度ヒ
    ューズ用線材。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の温度ヒューズ用線材に
    より形成された温度ヒューズ素子を有する温度ヒュー
    ズ。
JP2001196801A 2001-06-28 2001-06-28 温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ Expired - Fee Related JP4911836B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001196801A JP4911836B2 (ja) 2001-06-28 2001-06-28 温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001196801A JP4911836B2 (ja) 2001-06-28 2001-06-28 温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003013165A true JP2003013165A (ja) 2003-01-15
JP4911836B2 JP4911836B2 (ja) 2012-04-04

Family

ID=19034534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001196801A Expired - Fee Related JP4911836B2 (ja) 2001-06-28 2001-06-28 温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4911836B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1343188A2 (en) * 2002-03-06 2003-09-10 Uchihashi Estec Co., Ltd. Alloy type thermal fuse and fuse element thereof
EP1429359A2 (en) * 2002-12-13 2004-06-16 Uchihashi Estec Co., Ltd. Alloy type thermal fuse and material for a thermal fuse element
WO2006057029A1 (ja) * 2004-11-24 2006-06-01 Senju Metal Industry Co., Ltd 可溶栓用合金および可溶栓
WO2006112015A1 (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Senju Metal Industry Co., Ltd 可溶栓用合金および可溶栓
WO2008016140A1 (en) * 2006-08-04 2008-02-07 Panasonic Corporation Bonding material, bonded portion and circuit board
EP1916313A1 (en) * 2005-08-02 2008-04-30 Senju Metal Industry Co., Ltd. Sprinkler head
WO2008050936A1 (en) * 2006-10-26 2008-05-02 Young Do Industrial Limited Fusible alloy for pressure relief devices
WO2012106434A1 (en) * 2011-02-04 2012-08-09 Antaya Technologies Corporation Lead-free solder composition

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10242331B4 (de) 2002-09-12 2005-10-20 Biedermann Motech Gmbh Platzhalter für Wirbelkörper oder Bandscheiben

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06325670A (ja) * 1993-05-17 1994-11-25 Uchihashi Estec Co Ltd 合金型温度ヒュ−ズ
JP2001143592A (ja) * 1999-11-18 2001-05-25 Uchihashi Estec Co Ltd 合金型温度ヒュ−ズ
JP2002310543A (ja) * 2001-04-06 2002-10-23 Mitsubishi Electric Corp 可溶栓およびその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06325670A (ja) * 1993-05-17 1994-11-25 Uchihashi Estec Co Ltd 合金型温度ヒュ−ズ
JP2001143592A (ja) * 1999-11-18 2001-05-25 Uchihashi Estec Co Ltd 合金型温度ヒュ−ズ
JP2002310543A (ja) * 2001-04-06 2002-10-23 Mitsubishi Electric Corp 可溶栓およびその製造方法

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1343188A3 (en) * 2002-03-06 2004-01-28 Uchihashi Estec Co., Ltd. Alloy type thermal fuse and fuse element thereof
EP1343188A2 (en) * 2002-03-06 2003-09-10 Uchihashi Estec Co., Ltd. Alloy type thermal fuse and fuse element thereof
EP1429359A2 (en) * 2002-12-13 2004-06-16 Uchihashi Estec Co., Ltd. Alloy type thermal fuse and material for a thermal fuse element
EP1429359A3 (en) * 2002-12-13 2004-09-08 Uchihashi Estec Co., Ltd. Alloy type thermal fuse and material for a thermal fuse element
KR100957736B1 (ko) 2004-11-24 2010-05-12 센주긴조쿠고교 가부시키가이샤 가용 플러그용 합금 및 가용 플러그
WO2006057029A1 (ja) * 2004-11-24 2006-06-01 Senju Metal Industry Co., Ltd 可溶栓用合金および可溶栓
US9175782B2 (en) 2004-11-24 2015-11-03 Senju Metal Industry Co., Ltd. Alloy for a fusible plug and a fusible plug
EP1821015A1 (en) * 2004-11-24 2007-08-22 Senju Metal Industry Co., Ltd. Alloy for fusible plug and fusible plug
EP1821015A4 (en) * 2004-11-24 2012-11-28 Senju Metal Industry Co ALLOY FOR MELTING PLUGS AND MELTING PLUG
US20090148338A1 (en) * 2005-04-14 2009-06-11 Senju Metal Industry Co., Ltd. Alloy for a Fusible Plug and a Fusible Plug
US10036479B2 (en) * 2005-04-14 2018-07-31 Senju Metal Industry Co., Ltd. Alloy for a fusible plug and a fusible plug
WO2006112015A1 (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Senju Metal Industry Co., Ltd 可溶栓用合金および可溶栓
EP1916313B1 (en) * 2005-08-02 2016-06-15 Senju Metal Industry Co., Ltd. Sprinkler head
EP1916313A1 (en) * 2005-08-02 2008-04-30 Senju Metal Industry Co., Ltd. Sprinkler head
KR101285165B1 (ko) 2005-08-02 2013-07-11 센주긴조쿠고교 가부시키가이샤 스프링클러 헤드
KR101392831B1 (ko) 2005-08-02 2014-05-08 센주긴조쿠고교 가부시키가이샤 스프링클러 헤드
KR101478242B1 (ko) 2005-08-02 2014-12-31 센주긴조쿠고교 가부시키가이샤 스프링클러 헤드
US8293370B2 (en) 2006-08-04 2012-10-23 Panasonic Corporation Bonding material, bonded portion and circuit board
WO2008016140A1 (en) * 2006-08-04 2008-02-07 Panasonic Corporation Bonding material, bonded portion and circuit board
US8679635B2 (en) 2006-08-04 2014-03-25 Panasonic Corporation Bonding material, bonded portion and circuit board
WO2008050936A1 (en) * 2006-10-26 2008-05-02 Young Do Industrial Limited Fusible alloy for pressure relief devices
WO2012106434A1 (en) * 2011-02-04 2012-08-09 Antaya Technologies Corporation Lead-free solder composition
EP2990155A1 (en) * 2011-02-04 2016-03-02 Antaya Technologies Corporation Lead-free solder composition
US9975207B2 (en) 2011-02-04 2018-05-22 Antaya Technologies Corporation Lead-free solder composition
US8771592B2 (en) 2011-02-04 2014-07-08 Antaya Technologies Corp. Lead-free solder composition

Also Published As

Publication number Publication date
JP4911836B2 (ja) 2012-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4230194B2 (ja) 合金型温度ヒューズ及び温度ヒューズエレメント用線材
JP2001353590A (ja) はんだ組成物およびはんだ付け物品
JP3353640B2 (ja) はんだ合金
US6911892B2 (en) Alloy type thermal fuse and fuse element thereof
JP4911836B2 (ja) 温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ
JPH1158066A (ja) はんだ合金
US6841845B2 (en) Alloy type thermal fuse and wire member for a thermal fuse element
JP2001325867A (ja) 温度ヒューズおよび温度ヒューズ素子用線材
JP2003082430A (ja) 温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ
JP2004043894A (ja) 合金型温度ヒューズ及び温度ヒューズエレメント用線材
JP2003013166A (ja) 温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ
JP3771512B2 (ja) 温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ
JP2003013167A (ja) 温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ
JP2002025402A (ja) 温度ヒューズおよび温度ヒューズ素子用線材
JP3483030B2 (ja) 温度ヒューズおよび温度ヒューズ素子用線材
JP4212400B2 (ja) 温度ヒューズ
US20070188292A1 (en) Alloy type thermal fuse and wire member for a thermal fuse element
JP2002025406A (ja) 温度ヒューズおよび温度ヒューズ素子用線材
JP2004228031A (ja) 温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ
JP2002025403A (ja) 温度ヒューズおよび温度ヒューズ素子用線材
JP2516469B2 (ja) 合金型温度ヒュ―ズ
JP2004263259A (ja) 温度ヒューズ用可溶性合金および温度ヒューズ用線材および温度ヒューズ
JP2002025405A (ja) 温度ヒューズおよび温度ヒューズ素子用線材
JP2001325876A (ja) ヒュ−ズ素子
JP2008156675A (ja) 電気・電子部品のヒューズ用の材料

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080616

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080616

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110329

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4911836

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150127

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees