JP2003012812A - 吸水性樹脂の製造法 - Google Patents

吸水性樹脂の製造法

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JP2003012812A
JP2003012812A JP2001195587A JP2001195587A JP2003012812A JP 2003012812 A JP2003012812 A JP 2003012812A JP 2001195587 A JP2001195587 A JP 2001195587A JP 2001195587 A JP2001195587 A JP 2001195587A JP 2003012812 A JP2003012812 A JP 2003012812A
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drying
stirring
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JP2001195587A
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Masaji Suzuki
正司 鈴木
Soichi Satake
宗一 佐竹
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San Dia Polymers Ltd
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San Dia Polymers Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 含水樹脂を乾燥する工程において樹脂の凝集
を低減し、凝集物含有量の少ない吸水性樹脂を効率的に
製造する方法を提供する。 【解決手段】 攪拌羽根の少なくとも一部を最高円周速
度1m/sec以上で撹拌しながら乾燥する工程を含む
ことを特徴とする吸水性樹脂の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸水性樹脂の製造
法に関する。さらに詳しくは、含水樹脂を乾燥する工程
において樹脂の凝集を低減し、凝集物含有量の少ない吸
水性樹脂を効率的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】吸水性樹脂の製造において、含水樹脂の
乾燥中に樹脂が凝集するのを防止するため、有機溶媒と
水との共沸によって予め水を除去したり、含水樹脂をメ
タノールやアセトン等の親水性有機溶媒に浸漬して水を
抽出する等の乾燥前に処理工程を設ける方法(前者)や
含水樹脂の乾燥の際に乾燥済みの吸水性樹脂を添加して
乾燥する方法(後者)が知られている(特公平1−47
494号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者は、工程
が繁雑であり、さらにエネルギー効率が悪いという欠点
がある。また、後者は、工程が繁雑であり、さらに生産
効率が低いという欠点がある。すなわち本発明は、含水
樹脂を乾燥する工程において樹脂の凝集を低減し、凝集
物含有量の少ない吸水性樹脂を効率的に製造する方法を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、含水樹脂の
乾燥工程において樹脂の凝集を低減する方法を鋭意検討
した結果、特定の乾燥方法を用いることにより前記目的
を達成できることを見出し本発明に到達した。すなわ
ち、本発明の吸収性樹脂(A)の製造法の特徴は、攪拌
羽根の少なくとも一部を最高円周速度1m/sec以上
で攪拌しながら乾燥する工程を含む点にある。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における吸水性樹脂(A)
とは、通常自重の2〜2000倍(好ましくは10〜1
500倍、さらに好ましくは50〜1000倍)の純水
を吸収する能力のある水膨潤性架橋ポリマーを意味す
る。本発明の製造法に好適に適用できる吸水性樹脂
(A)としては、例えば、 特公昭53−46199号公報及び特公昭53−46
200号公報等に記載のデンプン−アクリル酸(塩)グ
ラフト共重合架橋体、 特開昭55−133413号公報等に記載の水溶液重
合(断熱重合、薄膜重合及び噴霧重合等)により得られ
る架橋ポリアクリル酸(塩)、 特公昭54−30710号公報、特開昭56−269
09号公報及び特開平11−5808号公報等に記載の
逆相懸濁重合により得られる架橋ポリアクリル酸
(塩)、
【0006】特開昭52−14689号公報及び特開
昭52−27455号公報等に記載のビニルエステルと
不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体ケン化
物、 特開昭58−2312号公報及び特開昭61−363
09号公報等に記載のアクリル酸(塩)とスルホ(塩)
基含有モノマーとの共重合体、 米国特許第4389513号等に記載のイソブチレン
−無水マレイン酸共重合架橋体、 特開昭46−43995号公報等に記載のデンプン−
アクリロニトリル共重合体の加水分解物、 米国特許第4650716号等に記載の架橋カルボキ
シメチルセルロース誘導体等が挙げられる。
【0007】これらのうち、デンプン−アクリル酸
(塩)グラフト共重合架橋体、水溶液重合により得ら
れる架橋ポリアクリル酸(塩)及び逆相懸濁重合によ
り得られる架橋ポリアクリル酸(塩)が好ましく、さら
に好ましくは水溶液重合により得られる架橋ポリアク
リル酸(塩)及び逆相懸濁重合により得られる架橋ポ
リアクリル酸(塩)、特に好ましくは逆相懸濁重合に
より得られる架橋ポリアクリル酸(塩)である。
【0008】ここで逆相懸濁重合とは、親水性−疎水性
バランス(HLB)が2〜16の範囲にある界面活性剤
の存在下で、脂肪族及び/又は芳香族炭化水素溶媒中
に、水溶性ラジカル重合開始剤、アクリル酸(塩)等の
水溶性単量体及び必要により架橋剤を含む水溶液を分散
させ、これを懸濁重合する重合法である。この逆相懸濁
重合工程により得られた含水樹脂(WA、本重合法に限
らず、重合に際して使用した水の全量又は一部を含む吸
水性樹脂を意味する。以下同じ。)は、乾燥工程におい
て樹脂の凝集をさらに低減できるという点で、本発明が
好適に用いられる。
【0009】なお、吸水性樹脂(A)又は含水樹脂(W
A)は、これらの表面近傍を表面架橋剤で処理していて
もよい。表面架橋剤としては、例えば、特開昭58−1
80233号公報及び特開昭61−16903号公報等
に記載の多価アルコール、特開昭59−189103号
公報等に記載の多価グリシジル化合物、多価アミン、多
価アジリジン及び多価イソシアネート、特開昭61−2
11305号公報及び特開昭61−252212号公報
等に記載のシランカップリング剤、並びに特開昭51−
136588号公報及び特開昭61−257235号公
報等に記載の多価金属等が挙げられる。これらのうち、
多価グリシジル、多価アミン及びシランカップリング剤
が好ましく、さらに好ましくは多価グリシジル及びシラ
ンカップリング剤、特に好ましくは多価グリシジルであ
る。
【0010】表面架橋剤を使用する場合、表面架橋剤の
量は、架橋剤の種類、架橋させる条件、目標とする性能
等により種々変化させることができるため特に限定はな
いが、吸水性樹脂(A)の原料単量体の全重量に対し
て、0.001〜3重量%が好ましく、さらに好ましく
は0.005〜2重量%、特に好ましくは0.01〜1
重量%である。架橋剤の量が0.001重量%未満では
架橋による効果が現れにくく、3重量%を越えると、吸
水性樹脂(A)が吸水した後のゲルが固くて脆くなりや
すく、かつ吸水性能も低下しやしいため好ましくない傾
向にある。表面架橋処理は、含水樹脂(WA)の乾燥
前、(WA)の乾燥中又は(WA)の乾燥後のいずれの
段階で行われてもよいが、目標性能に対して架橋条件の
調整が容易であるという観点から、(WA)の乾燥中及
び(WA)の乾燥後が好ましい。
【0011】吸水性樹脂(WA)及び含水樹脂(WA)
の形状は粒状であれば特に限定はなく、球状、顆粒状、
破砕状、針状、薄片状及びこれらの一次粒子が互いに融
着したような凝集状等のいずれであってもよいが、特に
逆相懸濁重合により得られる球状、顆粒状及び凝集状の
形状が好ましい。吸水性樹脂(A)の粒径範囲は特に制
限はないが、吸水性樹脂(A)の全重量の少なくとも9
0重量%(好ましくは93重量%以上、さらに好ましく
は95重量%以上)を占める粒子の粒径範囲が10〜1
000μmであることが好ましく、さらに好ましくは5
0〜900μmであること、特に好ましくは100〜8
00μmであることである。
【0012】本発明の吸水性樹脂(A)及び含水樹脂
(WA)には、添加剤として無機質粉末(ゼオライト、
シリカ、アルミナ、ベントナイト及び活性炭等)、酸化
防止剤、防腐剤、界面活性剤、着色剤及び香料等を必要
により配合することができる。添加剤を添加する場合、
これらの量は吸水性樹脂(A)の重量に対して10重量
%以下が好ましく、さらに好ましくは0.001〜5重
量%、特に好ましくは0.01〜3重量%である。
【0013】本発明の乾燥工程において、攪拌羽根の少
なくとも一部の最高円周速度は、通常1m/sec以上
であり、好ましくは1.3〜50m/sec、さらに好
ましくは1.7〜30m/sec、特に好ましくは2〜
15m/secである。攪拌羽根の最高円周速度が1m
/sec未満であれば含水樹脂(WA)を十分に攪拌し
にくくなり、凝集物が生成しやすいため好ましくない傾
向にある。一方、攪拌羽根の最高円周速度が50m/s
ecを越えるならば、攪拌の衝撃が樹脂の破砕を誘発し
やすいので好ましくない傾向にある。ここで最高円周速
度とは、攪拌軸を中心に回転している攪拌羽根の円周速
度のうち最大の円周速度を意味し、攪拌羽根のうち攪拌
軸から最も離れた部分について、当該部分から撹拌軸の
中心軸におろした垂線の距離と、攪拌軸の回転数から求
められる円周速度である。例えば、攪拌軸の回転数が2
00rpmであり、撹拌羽根のうち撹拌軸から最も離れ
た部分の中心軸からの距離が0.2mである場合、当該
攪拌羽根の最高円周速度は、2×0.2×π×200÷
60≒4.2m/secである。
【0014】本発明に使用できる乾燥機には、攪拌軸を
少なくとも1本(好ましくは1〜10、さらに好ましく
は1〜5)備えている。攪拌軸の太さは、含水樹脂(W
A)の攪拌に耐えうる強度を有していればよく、その材
質等により適宜決定される。攪拌軸の長さは、含水樹脂
(WA)の処理量と乾燥器の内容量とから適宜決定され
る。撹拌軸の回転数は、50〜1000rpmが好まし
く、さらに好ましくは60〜800rpm、特に好まし
くは70〜700rpmである。撹拌軸は、少なくとも
1つ(好ましくは2〜500、さらに好ましくは3〜3
00)の攪拌羽根を有する。乾燥機の内容量に対する攪
拌羽根の占める全体積(攪拌軸を含む)は、撹拌羽根の
少なくとも一部が最高円周速度1m/sec以上で撹拌
しながら乾燥できれば特に制限はないが、3〜90体積
%が好ましく、さらに好ましくは5〜80体積%、特に
好ましくは7〜70体積%である。
【0015】攪拌羽根の形状は、含水樹脂(WA)を効
率よく攪拌できるば特に制限はないが、鋤状、板状及び
棒状が好ましい。鋤状の攪拌羽根とは、鋤状のショベル
(例えば、式会社マツボーのレーディングミキサーのカ
タログに記載の形状(図1)等の他、特開昭60−13
9326号公報、特公昭61−14848号公報及び特
公昭62−31605号公報等に記載のもの等)が攪拌
軸に取り付けられたもので、ショベルの背面が鋸歯状
(例えば、式会社マツボーのレーディングミキサーのカ
タログに記載の形状(図2)等)に加工されていてもよ
い。
【0016】板状の攪拌羽根とは、板状のパドルが攪拌
軸に取り付けられたもので、板の形は樹脂が凝集しない
ように十分に攪拌できるのであれば特に限定されない棒
状の攪拌羽根とは、棒状のパドルが攪拌軸に取り付けら
れたもので、棒の形は樹脂が凝集しないように十分に攪
拌できるのであれば特に限定されない。攪拌羽根は、含
水樹脂(WA)を十分に攪拌できるように攪拌軸に対し
て垂直又は攪拌軸に対して10〜80度(好ましくは2
0〜70、さらに好ましくは30〜60)の角度を付け
て取り付けられ、各攪拌羽根の取り付け間隔は、等間隔
でも間隔を各々変えてもよい。攪拌効率をさらに向上さ
せる目的で、攪拌羽根と攪拌羽根の間にチョッパーを設
置してもよい。
【0017】乾燥機内の設定温度は、50〜180℃が
好ましく、さらに好ましくは70〜170℃、特に好ま
しくは80〜160℃である。50℃未満では乾燥時間
が長くなる傾向にあり、180℃を越えると吸水性樹脂
(A)の吸水性能が劣化する傾向にあるのであまり好ま
しくない。加熱は上記設定温度になるようにジャケット
加熱(蒸気又は熱媒)及び/又は熱風吹き込みにより行
われ、熱風には加熱された空気又は窒素が好ましく用い
られる。乾燥時間は乾燥能力にもよるが、1分〜5時間
が好ましく、さらに好ましくは3分〜4時間、特に好ま
しくは5分〜3時間である。乾燥機には、攪拌軸、攪拌
軸に取り付けられた攪拌羽根、攪拌軸の駆動装置以外
に、樹脂投入口、樹脂排出口、水分排出口、ジャケッ
ト、ドレン排出口、並びに必要により熱風吹き込み口及
び添加剤等の投入口が備え付けられている。
【0018】乾燥機内の形状は、攪拌羽根の少なくとも
一部を最高円周速度1m/sec以上で回転できれば特
に制限はないが、縦型又は横型の円筒型が好ましく、さ
らに好ましくは横型の円筒型である。乾燥機の内容量
は、含水樹脂(WA)の処理量、含水樹脂(WA)の含
水率、乾燥機の伝熱係数、乾燥機の伝熱面積及び/又は
乾燥時間等により適宜決定されるが、設置面積や乾燥効
率等の観点から、20〜100,000Lが好ましく、
さらに好ましくは50〜90,000L、特に好ましく
は100〜80,000Lである。含水樹脂(WA)の
充填率(乾燥機の内容積に占める(WA)の体積)は特
に制限はないが、乾燥機の内容量に対して、10〜90
体積%が好ましく、さらに好ましくは15〜85体積
%、特に好ましくは20〜80体積%、最も好ましくは
30〜70体積%である。乾燥機の運転は、バッチ運
転、連続運転及びこれらの組み合わせのいずれでもよ
い。
【0019】乾燥の終点は、吸水性樹脂(A)の最終用
途によって異なるが、一般に乾燥後の含水率が0.1〜
10重量%であることが好ましく、さらに好ましくは1
〜9重量%、特に好ましくは2〜8重量%である。な
お、含水率とは、吸水性樹脂(A)の全重量に対する水
分の重量割合(重量%)を意味する。含水率は、通常の
水分測定器(例えば、赤外線加熱型測定器)で測定さ
れ、例えば、試料5gをシーレに秤量(X)して、水分
測定器中で125±1℃で15分間乾燥させ、その際の
乾燥減量を試料中の含水量(Y)として、次式から算出
する。 含水率(重量%)=(Y)×100/(X)
【0020】本発明において使用できる乾燥機として
は、攪拌羽根の少なくとも一部を最高円周速度1m/s
ec以上で回転できれば特に制限はないが、高速攪拌型
の乾燥機が好適であり、例えば、商品名:レーディゲミ
キサー(株式会社マツボー製)及び商品名:プローシェ
アーミキサー(太平洋機工株式会社製)のような攪拌軸
に複数の鋤状攪拌羽根が付けられた乾燥機、並びに商品
名:ソリッドエアー(ホソカワミクロン株式会社製)及
び商品名:DTドライヤー(月島機械株式会社製)のよ
うな攪拌軸に複数の棒状又は板状の攪拌羽根が付けられ
た乾燥機等が挙げられる。これらのうち、攪拌効率が高
い鋤状攪拌羽根を有する商品名:レーディゲミキサー及
び商品名:プローシェアーミキサー、並びに撹拌効率の
高い棒状又は板状撹拌羽根を有する商品名:ソリッドエ
アーが好ましく、さらに好ましくは商品名:レーディゲ
ミキサー及び商品名:ソリッドエアーである。
【0021】これらの乾燥機を用いると、乾燥工程後の
吸水性樹脂(A)中の目開き840μmの篩(JIS
Z8801−1976、以下同様である。)にのる凝集
物の含有量が10重量%以下(好ましくは5重量%以
下、より好ましくは3重量%以下)になるように乾燥す
ることができるので好ましい。目開き840μmの篩に
のる凝集物の含有量が10重量%を越えるならば、乾燥
工程後に解砕工程が必要となる場合が生じ、本発明の目
的である凝集物量の少ない所望の吸水性樹脂(A)を効
率的に得られにくくなる傾向がある。
【0022】重合で得られた含水樹脂(WA)が乾燥さ
れていく過程において、含水樹脂(WA)の含水率が4
5〜12重量%(さらには40〜15、特に30〜2
0)の範囲で凝集物が生成しやすい。凝集機構は明確で
はないが、この範囲の含水率において含水樹脂(WA)
表面の粘着性が高くなるためであると考えられる。従っ
て、含水樹脂(WA)の乾燥工程において、含水率が4
5〜12重量%(好ましくは40〜15、さらに好まし
くは30〜20)(WA)を攪拌羽根の少なくとも一部
を最高円周速度1m/sec以上で攪拌しながら乾燥す
るのであれば、含水率が45重量%(好ましくは40重
量%、さらに好ましくは30重量%)までの領域と12
重量%(好ましくは15重量%、さらに好ましくは20
重量%)未満の領域との乾燥は、通常の乾燥機(例え
ば、ロータリー乾燥機、ディスク乾燥機、流動層式乾燥
機、ベルト式乾燥機及び気流乾燥機等)で行ってもよ
い。すなわち、本発明の吸収性樹脂の製造法は、含水率
が45〜12重量%(好ましくは40〜15、さらに好
ましくは30〜20)である含水樹脂(WA)を、攪拌
羽根の少なくとも一部を最高円周速度1m/sec以上
で撹拌しながら乾燥する工程を含むことが好ましい。
【0023】吸水性樹脂(A)の製造は、公知の方法で
行うことができ、一般的にはモノマー水溶液調整工程、
重合工程、必要があれば固液分離工程、乾燥工程及び篩
工程の順である。本発明で製造した吸水性樹脂(A)
は、吸水及び/又は保水等を必要とする分野であれば制
限なく適用でき、例えば、紙おむつ、生理用ナプキン、
失禁用パッド、母乳パッド、手術用アンダーパッド及び
ペットシート等に好適である。さらに鮮度保持材、保冷
材、ドリップ吸収材、結露防止剤及び土木建築用の止水
材等にも有用である。
【0024】
【実施例】以下に実施例および比較例により本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。 実施例1 80%アクリル酸水溶液23.9重量部を、冷却しつつ
25〜30℃の温度範囲で28重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液38.4重量部で中和した後、過硫酸カリウム
0.0096重量部、次亜リン酸ナトリウム0.001
5重量部及びエチレングリコールジグリシジルエーテル
0.0019重量部を加えて均一溶液とし、モノマー/
開始剤混合水溶液を調整した。別に還流脱水配管、モノ
マー/開始剤混合水溶液供給用ノズル、窒素導入管およ
びマックスブレンド翼を備えた反応槽にシクロヘキサン
89.7重量部を仕込んだ後、これにポリオキシエチレ
ンオクチルフェニルエーテルリン酸エステル(プライサ
ーフA210G、第一工業製薬株式会社製)0.224
重量部を加えて、マックスブレンド翼を85rpmの回
転数にて攪拌しながら、反応槽内を窒素置換(酸素濃度
1ppm以下)した後、78℃まで昇温した。78℃に
到達後、前述のモノマー/開始剤混合水溶液を60分間
にわたり供給し、供給完了後20分間72℃で攪拌を継
続し重合させた。重合後の樹脂のスラリーを、減圧濾過
機に供給し固液分離を行い、含水率が50重量%の含水
樹脂(WA1)を得た。
【0025】鋤状攪拌羽根が取り付けられた容量20L
のレーディゲミキサー(株式会社マツボー製)に含水樹
脂(WA1)6.0kgを仕込み、ジャケット温度を1
50℃に設定して、含水率が6重量%になるまで乾燥し
吸水性樹脂(A1)を得た。レーディゲミキサーにおい
て、鋤状攪拌羽根の最高円周速度は3.5m/secで
あった。吸水性樹脂(A1)中の目開き840μmの篩
にのる凝集物の含有量は0.3重量%であった。なお、
目開き840μmの篩を通過した乾燥樹脂は、一次粒子
が互いに融着したような凝集状であり、125μm未満
が0重量%、125〜710μmが99重量%、710
〜840μmが0.7重量%であった。
【0026】実施例2 最高円周速度を2.0m/secとした以外は実施例1
と同様にして、樹脂の含水率が6重量%になるまで乾燥
し、吸水性樹脂(A2)を得た。吸水性樹脂(A2)中
の目開き840μmの篩にのる凝集物の含有量は0.5
重量%であった。なお、目開き840μmの篩を通過し
た乾燥樹脂は、一次粒子が互いに融着したような凝集状
であり、125μm未満が0重量%、125〜710μ
mが99重量%、710〜840μmが0.5重量%で
あった。
【0027】実施例3 最高円周速度を15.0m/secとした以外は実施例
1と同様にして、樹脂の含水率が6重量%になるまで乾
燥し、吸水性樹脂(A3)を得た。吸水性樹脂(A3)
中の目開き840μmの篩にのる凝集物の含有量は0.
2重量%であった。なお、目開き840μmの篩を通過
した乾燥樹脂は、一次粒子が互いに融着したような凝集
状であり、125μm未満が0重量%、125〜710
μmが99重量%、710〜840μmが0.8重量%
であった。
【0028】実施例4 実施例1で得られた含水率が50重量%の含水樹脂(W
A1)7.0kgを、板状の攪拌羽根が取り付けられた
容量50Lのソリッドエアー(ホソカワミクロン株式会
社製)に仕込み、ジャケット温度を150℃に設定し
て、樹脂の含水率が7重量%になるまで乾燥して吸水性
樹脂(A4)を得た。ソリッドエアーにおいて、棒状の
攪拌羽根の最高円周速度は4.5m/secであった。
吸水性樹脂(A4)中の目開き840μmの篩にのる凝
集物の含有量は0.8重量%であった。なお、目開き8
40μmの篩を通過した乾燥樹脂は、一次粒子が互いに
融着したような凝集状であり、125μm未満が0重量
%、125〜710μmが99重量%、710〜840
μmが0.2重量%であった。
【0029】比較例1 実施例1で得られた含水率が50重量%の含水樹脂(W
A1)25.0kgを、容量75Lの1軸式ディスクド
ライヤー(玉川マシナリー株式会社製)に仕込み、ジャ
ケット温度を155℃に設定して、樹脂の含水率が4重
量%になるまで乾燥し、吸水性樹脂(X1)を得た。1
軸式ディスクドライヤーにおいて、ディスク羽根の最高
円周速度は0.45m/secであった。吸水性樹脂
(X1)中の目開き840μmの篩にのる凝集物の含有
量は32.5重量%であった。なお、目開き840μm
の篩を通過した乾燥樹脂は、一次粒子が互いに融着した
ような凝集状であり、125μm未満が0重量%、12
5〜710μmが57重量%、710〜840μmが1
0.5重量%であった。
【0030】比較例2 実施例1で得られた含水率が50重量%の含水樹脂(W
A1)25.0kgを、容量75Lの1軸式ディスクド
ライヤー(玉川マシナリー株式会社製)に仕込み、ジャ
ケット温度を155℃に設定して、樹脂の含水率が4重
量%になるまで乾燥し、吸水性樹脂(X2)を得た。1
軸式ディスクドライヤーにおいて、ディスク羽根の最高
円周速度は0.7m/secであった。吸水性樹脂(X
2)中の目開き840μmの篩にのる凝集物の含有量は
28.5重量%であった。なお、目開き840μmの篩
を通過した乾燥樹脂は、一次粒子が互いに融着したよう
な凝集状であり、125μm未満が0重量%、125〜
710μmが64.5重量%、710〜840μmが
7.0重量%であった。
【0031】実施例5 実施例1で得られた含水率が50重量%の含水樹脂(W
A1)25.0kgを、まず容量75Lの1軸式ディス
クドライヤー(玉川マシナリー株式会社製)に仕込み、
ジャケット温度を155℃に設定して、樹脂の含水率が
33重量%になるまで乾燥し、含水樹脂(WA2)を得
た。1軸式ディスクドライヤーにおいて、ディスク羽根
の最高円周速度は0.45m/secであり、含水率3
3重量%の含水樹脂中の目開き840μmの篩にのる凝
集物の含有量は0重量%であった。次に含水率が33重
量%の含水樹脂(WA2)7.0kgを、鋤状攪拌羽根
が取り付けられた容量20Lのレーディゲミキサー(株
式会社マツボー製)に仕込み、ジャケット温度を155
℃に設定して、樹脂の含水率が5重量%になるまで乾燥
し、吸水性樹脂(A5)を得た。レーディゲミキサーに
おいて、鋤型攪拌羽根の最高円周速度は3.5m/se
cであった。吸水性樹脂(A5)中の目開き840μm
の篩にのる凝集物の含有量は0.5重量%であった。な
お、目開き840μmの篩を通過した乾燥樹脂は、一次
粒子が互いに融着したような凝集状であり、125μm
未満が0重量%、125〜710μmが99重量%、7
10〜840μmが0.5重量%であった。
【0032】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、含水樹脂を乾
燥する工程における樹脂の凝集を低減し、凝集物含有量
の少ない吸収性樹脂を効率的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋤状ショベル撹拌羽根を模式的に示す斜視図で
ある。
【図2】のこ歯状ショベル撹拌羽根を模式的に示す斜視
図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 攪拌羽根の少なくとも一部を最高円周速
    度1m/sec以上で攪拌しながら乾燥する工程を含む
    ことを特徴とする吸水性樹脂(A)の製造法。
  2. 【請求項2】 乾燥工程後の吸水性樹脂(A)中の目開
    き840μmの篩(JIS Z8801−1976)に
    のる凝集物の含有量が10重量%以下である請求項1記
    載の製造法。
  3. 【請求項3】 攪拌羽根が鋤状攪拌羽根、板状撹拌羽根
    及び/又は棒状撹拌羽根である請求項1又は2記載の製
    造法。
  4. 【請求項4】 逆相懸濁重合工程を含む請求項1〜3の
    何れかに記載の製造法。
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