JP2003011333A - 印刷機シリンダ洗浄方法および装置、並びにスクレーパ - Google Patents

印刷機シリンダ洗浄方法および装置、並びにスクレーパ

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JP2003011333A
JP2003011333A JP2001196765A JP2001196765A JP2003011333A JP 2003011333 A JP2003011333 A JP 2003011333A JP 2001196765 A JP2001196765 A JP 2001196765A JP 2001196765 A JP2001196765 A JP 2001196765A JP 2003011333 A JP2003011333 A JP 2003011333A
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scraper
brush
cylinder
cleaning liquid
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Takeshi Kadokawa
武 角川
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Nikka KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクレーパの着脱機構を簡略化し効率よく洗
浄液を供給する印刷機シリンダ洗浄方法および装置並び
にスクレーパを提供する。 【解決手段】 ブランケット胴にブラシロール6を回転
接触させ表面の異物をブラシロール6へ転写することで
印刷機シリンダを洗浄する装置である。ブラシロール6
に付着した異物を取り除くためのスクレーパ20を、ブ
ラシロール6の回転方向の切り替えにより揺動可能に形
成し、ブラシロール6の回転方向に伴ってスクレーパ2
0の着脱を行う。またブラシロールの回転方向と洗浄液
吐出タイミングとを制御するコントローラを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷機シリンダ洗
浄方法および装置、並びにスクレーパに係り、特に洗浄
液を含ませたブラシロールを印刷機シリンダの表面に回
転接触させて洗浄するための印刷機シリンダの洗浄方法
および装置、並びにスクレーパに関する。
【0002】
【従来の技術】ブラシロールによる印刷機シリンダ洗浄
装置は、ブラシロールを回転させながら汚れたブランケ
ット胴の表面に押し付け、汚れを掻き落とす装置であ
る。通常この種の洗浄装置は、洗浄液をブランケット胴
の表面に均一に塗布し、その後ブラシロールで掻き落と
すのであるが、洗浄液の供給方法には一般的には次の2
つの方法が採られる。すなわち、第1には洗浄装置本体
内で噴射ノズルなどによりブラシロールの表面に一旦洗
浄液を供給し、回転するブラシロールをブランケット胴
表面に押し付けることで洗浄液を転写する方法である。
第2には、洗浄装置とは別個に単独で洗浄液を供給する
装置を設置し、直接ブランケット胴の表面に洗浄液を供
給する方法である。しかし、後者の別個に洗浄液供給装
置を設けると、設置のスペースを余分に必要とし、また
取付工事・メンテナンス時に手間が掛かるなどの問題が
あることから、通常は前者のように洗浄装置本体内でブ
ラシロール表面に洗浄液を噴射する装置とすることが多
い。
【0003】同装置は、洗浄液を含浸したブラシロール
が印刷機シリンダの表面に洗浄液を塗布した後、ブラシ
ロールを回転接触させることによって印刷機シリンダの
表面を洗浄する。ブラシロールで掻き取った汚れは、洗
浄装置内のブランケット胴とは反対側に位置して設けら
れることが多いスクレーパをブラシロールの表面に食い
込ませ、これを通過する際にブラシ繊維によって弾き飛
ばされ、常にブラシ表面が清浄になるようにしている。
【0004】ところで、前記スクレーパは洗浄装置に固
定されており、常にブラシロールの表面に食い込んでい
る状態にある。したがって、回転しているブラシロール
は常時スクレーパによる弾き飛ばし作用を受けることに
なる。洗浄液をブラシに供給し、これをブランケット胴
に転写した後、ブラシ掻き取り作用を行って洗浄を行う
が、洗浄液の供給時にもスクレーパがブラシに食い込ん
でいるため、洗浄液噴射装置からブラシロールに供給さ
れた洗浄液は、ブランケット胴に転写される前にスクレ
ーパによって弾き飛ばされてしまい無駄になっていた。
【0005】このような問題点を解決するため、実公平
4−27649号公報において、スクレーパをブラシロ
ールに対して着脱させるように駆動手段を設けた印刷機
シリンダ洗浄装置が開示されている。同装置は、例えば
空気シリンダによってスクレーパを移動させ、洗浄液の
供給時にはブラシロールからスクレーパを離し、ブラン
ケット胴の洗浄時にはブラシロールにスクレーパを食い
込ませるようにするものである。このように同装置は、
洗浄液の供給時に、スクレーパによって掻き取られてし
まう洗浄液の無駄をなくし、洗浄液の供給効率を上げよ
うと意図したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の印刷機シリ
ンダ洗浄装置は、洗浄液供給時にスクレーパをブラシロ
ールから退避させる手段として空気シリンダ等の駆動手
段を設置している。しかしブラシロールに対してスクレ
ーパの接離運動を行うために、洗浄装置の内部に新たに
駆動手段を追加しなければならず、このために洗浄装置
は大型で重量のある複雑な機構にならざるを得ない。
【0007】また供給される洗浄液の一部は、洗浄のた
めに使用されずに廃液皿に落下して浪費されていた。す
なわち、スクレーパは廃液を掻き落とすために洗浄装置
の下方に配置され、洗浄液供給手段は廃液と混合しない
ように洗浄装置の上方に配置される。ところが、ブラシ
ロールの回転方向は、ブランケット胴の回転に対して反
対方向に設定されているため、ブラシロールに噴霧され
た洗浄液は、ブラシロールの回転に伴い半周以上を回転
し、スクレーパ取付箇所を通過し、最下点を通ってから
ブランケット胴に転写されることになる。洗浄液は、ス
クレーパをブラシから離反させた位置に退避させても、
重力やブラシロールの回転の慣性力によってブランケッ
ト胴に接触する前に落下してしまい、無駄に消費される
という問題があった。
【0008】本発明は上記問題点に着目し、簡易な構造
で、なおかつ洗浄液を効率よく供給できる印刷機シリン
ダ洗浄方法および装置並びにスクレーパを提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る印刷機シリ
ンダ洗浄方法は、ブラシロールを印刷機シリンダの回転
方向に倣う順方向に回転させつつ洗浄液をブラシロール
に供給して前記印刷機シリンダに洗浄液を転写し、その
後洗浄液の供給を停止してブラシロールを逆方向に回転
させつつ印刷機シリンダの洗浄動作を行わせ、当該逆方
向回転時にのみスクレーパをブラシロールへの食い込み
位置に配設させることを特徴としている。この場合にお
いて、前記スクレーパはブラシロールへの食い込み位置
と待避位置との間を自由回転できるようにしておき、ブ
ラシロール回転方向の切り替えに伴って位置を変更させ
るようにすればよい。
【0010】また、本発明は、ブラシロールに洗浄液を
供給して印刷機シリンダに転写し、前記ブラシロールに
より前記印刷機シリンダから掻き取った汚れをスクレー
パによりブラシロールから除去する印刷機シリンダの洗
浄方法において、前記ブラシロールの回転方向切り替え
によって前記スクレーパのブラシ退避位置とブラシ食い
込み位置との間を可変とし、前記ブラシ退避位置にて洗
浄液をブラシに供給するとともに前記ブラシ食い込み位
置にてシリンダ表面からのブラシによる掻き取り動作を
なすべくブラシロールの回転方向の切り替えをなすよう
に構成することも可能である。
【0011】本発明に係る印刷機シリンダ洗浄装置は、
印刷機シリンダに回転接触可能なブラシロールと、当該
ブラシロールへの洗浄液供給手段と、当該ブラシロール
の付着物を除去するためのスクレーパとを備えた印刷機
シリンダ洗浄装置において、前記ブラシロールの回転方
向を切り替え可能に形成し、前記スクレーパを前記ブラ
シロールの回転方向切り替えによりブラシ退避位置とブ
ラシ食い込み位置との間を揺動可能に形成し、前記ブラ
シ退避位置をなすブラシ回転方向に沿ってスクレーパ、
洗浄液供給手段、シリンダ接触部となるように前記洗浄
液供給手段を配置した構成を採用することができる。
【0012】また、本発明は、正逆回転可能なブラシロ
ールと、当該ブラシロールへの洗浄液供給手段と、前記
ブラシロールに近接配置されブラシロールへの食い込み
位置と待避位置との間を自由に揺動回転可能とされてブ
ラシロールから汚れを除去するスクレーパと、前記ブラ
シロールと洗浄液供給手段の回転方向切り替えと洗浄液
吐出タイミングを制御するコントローラとを有し、前記
コントローラはスクレーパをブラシ退避位置側へ回動さ
せるよう前記ブラシロールの回転方向を切り替えた際に
洗浄液供給手段を吐出作動させ、前記スクレーパをブラ
シ食い込み位置側に回動させるように前記ブラシロール
の回転方向を切り替えた際に、洗浄液供給手段の吐出動
作を停止させるよう制御するコントローラを備えた構成
としてもよい。
【0013】更に、本発明に係る印刷機シリンダ洗浄用
スクレーパは、印刷機シリンダにブラシロールを回転接
触させて汚れを除去するとともにブラシロールから汚れ
を除去する印刷機シリンダ洗浄装置用スクレーパであっ
て、ブラシロールへの食い込み位置と待避位置との間を
自由回転できるようにしておき、ブラシロール回転方向
の切り替えに伴って位置を変更可能に形成させたことを
特徴としている。
【0014】
【作用】上記構成によれば、ブラシロールの回転方向を
切り替えることによって、スクレーパの位置がブラシ退
避位置とブラシ食い込み位置との間で変動する。スクレ
ーパを揺動可能に形成し、そのスクレーパの動作とブラ
シロールの回転方向の切り換えとを組み合わせることに
より、スクレーパの着脱を行うことができる。
【0015】またスクレーパがブラシ退避位置にあると
き、すなわち洗浄液を供給するときのブラシロールの回
転方向に沿って、スクレーパ、洗浄液供給手段、シリン
ダ接触部と配置される。このため洗浄液供給手段より供
給された洗浄液は、ブラシ退避位置にあるスクレーパに
よって掻き取られるおそれがなく、ブランケット胴へ洗
浄液を転写できる。このとき洗浄液供給手段をシリンダ
接触部の近傍に配置すれば、洗浄液が供給されてからシ
リンダ接触部に至る距離を短くすることができ、ブラシ
ロールの回転の慣性力や重力による無駄な消費を削減で
きる。このように、ブラシロールの回転方向を可変さ
せ、それによってスクレーパの着脱を行うことにより、
洗浄液の供給効率を上げることができる。
【0016】上記のように、スクレーパを揺動可能に形
成する簡易な構造で、洗浄液の無駄を省くことのできる
装置を提供できる。ブラシロールに着脱するためにスク
レーパを駆動させるものに比べて、駆動装置が不要であ
るため、非常に小型でかつ軽量な洗浄装置を提供でき
る。また、メンテナンスが容易になり、ランニングコス
トの低減も図れる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る印刷機シリ
ンダ洗浄方法および装置並びにスクレーパの具体的実施
の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は本実
施の形態における印刷機シリンダ洗浄装置の斜視図であ
り、図2は本実施の形態における印刷機シリンダ洗浄装
置による動作を示す説明図である。
【0018】印刷機シリンダ洗浄装置4は、緩動運転し
ているブランケット胴2に回転接触して表面に付着した
異物を転写させるブラシロール6と、洗浄液を供給する
洗浄液供給手段14と、前記ブラシロール6に転写した
異物を掻き取るスクレーパ20とを備えている。
【0019】まず、ブラシロール6は、ブランケット胴
2の胴長方向に平行に配置され、回転軸12に細長い円
筒状部材10を取り付け、当該円筒状部材10の外周面
にブラシ繊維8を植設した構造である。またブラシロー
ル6は、印刷時にはブランケット胴2より退避し、洗浄
時にはブランケット胴に回転接触するよう、図示しない
エアシリンダなどの駆動手段によって接離運動の制御が
なされる。
【0020】前記回転軸12には、エアモータ32が連
結されている。エアモータ32は正逆回転が可能であ
り、コントローラ34によりエアモータの制御を行い、
ブラシロール6の回転方向を切り替えることができるよ
うになっている。ブラシロール6の回転方向は、洗浄液
を供給する時にはブランケット胴2の回転方向に倣う順
方向に回転し、洗浄する時には逆方向に回転させる。
【0021】ブラシロール6に洗浄液を供給して含浸さ
せるため、印刷機シリンダ洗浄装置4の内部に複数のノ
ズル孔を穿設した洗浄液供給手段14が取り付けられて
いる。前記洗浄液供給手段14は、ブラシロール6の胴
長方向全体に洗浄液を含浸できるようにブラシロール6
に沿って配置され、その両端がステー18に支持され
る。ステー18は、印刷機シリンダ洗浄装置4のフレー
ム16に固定される。洗浄液供給手段14の一端には図
示しないパイプが取り付けられており、洗浄液タンクよ
りエアシリンダによって洗浄液の圧送供給を行う。
【0022】前述したブラシロール6から汚れを除去す
るためのスクレーパ20が当該ブラシロールに近接して
配置されている。このスクレーパ20は帯板部材を断面
L字状に折曲して形成され、これをブラシロール6の胴
長方向に沿って配置したものである。屈曲された長片側
の先端部を上側に向けてへの字状に屈曲し、当該先端部
をブラシロール6に食い込ませることにより、スクレー
パ作用をなすようにしている。このようなスクレーパ2
0はL字状の折曲部分を回転支点として揺動回転できる
ように装置フレームに支持されており、実施形態の場合
には屈曲部の内面部分に設けた支軸22にスクレーパ本
体を固定するようにしている。
【0023】支軸22は、自在に回転するよう両端を回
転軸受24により支持され、回転軸受24をステー18
に取り付けることにより、ステー18にて支持されるこ
とになる。これによりスクレーパ20は前記支軸22を
中心に自由回転可能とされる。この支軸22を中心とし
て回転が可能となっているスクレーパ20は前述の通り
L字断面の長片側がブラシロール6への食い込み側とな
っているが、短片側はいわゆるカウンタウェイトとして
作用させ、軽微な力でスクレーパ18が回転できるよう
になっている。
【0024】回転可能にされているスクレーパ20は、
ブラシロール6の回転作用を受けて、上記長片部分をブ
ラシロール6への食い込み位置と、ブラシロール6から
退避した待避位置の2位置を取り得るように設定されて
いる。ブラシロール6がブランケット胴2の回転方向と
逆方向に回転したときスクレーパ20がブラシ食い込み
位置となるように設定されている。この位置決めのた
め、スクレーパ20の回転を、ストッパ26によって規
制するようにしている。前記ストッパ26は突起状をし
ており、支軸22に取り付けられ、図2(2)において
スクレーパ20が時計回りに回転され、ストッパ26が
フレーム16に当接することで、支軸22の回転を制限
する。このストッパ26による回転規制位置がブラシロ
ール6への食い込み位置に設定されている。前記ストッ
パ26には例えばネジなどの調節可能な機構を取り付
け、フレーム16に当接する位置を変えることで、スク
レーパ20の回転量の調節を行い、これによりスクレー
パ20のブラシロール6への食い込み位置を調節するこ
とができる。
【0025】一方、ブラシロール6が反転してブランケ
ット胴6の回転方向に沿った順方向回転がなされたとき
に、ブラシ繊維がスクレーパ20の長片部分を跳ね上げ
るように作用し、図2(1)に示しているように、スク
レーパ20がブラシロール6から退避した位置に逃げる
ようになっている。スクレーパ20の短片部分がカウン
ターウェイトとして作用しているため、ブラシロール6
の逆転によって簡単に退避位置へ向けて回動させること
ができる。
【0026】上記のように構成された印刷機シリンダ洗
浄装置による作用を、図2を用いて以下に説明する。図
2の(1)は、印刷機シリンダ洗浄装置4による洗浄液
噴射時の動作を示す説明図、(2)は同装置の洗浄時の
動作を示す説明図である。
【0027】まずブランケット胴2の表面に洗浄液を転
写させるため、印刷機シリンダ洗浄装置を稼働させ、ブ
ランケット胴2へ接触させる。洗浄液は、洗浄液供給手
段14へ圧送供給され、ブラシロール6の胴長方向に一
様に噴霧される。ブラシロール6はエアモータによっ
て、シリンダ接触部に対して上から下へ、すなわちブラ
ンケット胴2の回転に対して順方向の回転を行う。これ
によりスクレーパ20は、下から上へブラシロール6に
よる回転力を受け、L字型に屈曲させたスクレーパ20
のカウンタウェイト部分に下方に回転する力がかかり、
ブラシロールより弾かれて退避する。また洗浄液供給時
には、L字状スクレーパ20の長片側端部を上方に屈曲
しへの字状にしたことによって、ブラシロール6の回転
方向に沿うような形状になり、スクレーパ20の退避を
いっそう容易く行うことができる。この時スクレーパ2
0は、L字型の長片側が自重によって下方へ落ちようと
する力が作用するが、ブラシロール6の回転力も受けて
いるため、ブラシロール6の外周部に接触し、ブラシ退
避位置でバランスが保たれている状態になる。従って、
洗浄液供給時においてスクレーパ20はブラシロール6
には食い込んでいない状態であるため、洗浄液を不用に
掻き取られるおそれがない。
【0028】洗浄液は、ブラシロール6がブランケット
胴2の回転に倣う順方向回転されているときに、印刷機
シリンダ洗浄装置4の上部に設置された洗浄液供給手段
14より噴霧され、ブラシロール6に含浸して、当該ブ
ラシロール6の上部を回転してシリンダ接触部でブラン
ケット胴2に転写される。ブラシロール6の回転方向を
シリンダ接触部に対して上から下へ設定したことによ
り、洗浄液供給手段からブランケット胴2までのブラシ
ロール6の回転角が、逆回転の時よりも小さくなり、洗
浄液が含浸してから転写されるまでの距離が短くなる。
また、洗浄液はブラシロール6に含浸し、ブラシロール
6の上部を回転しシリンダ接触部でブランケット胴2に
転写されるため、重力による落下等で無駄に消費される
洗浄液を大幅に減少させることができる。
【0029】次に、印刷機シリンダ洗浄装置4の洗浄時
の動作を説明する。洗浄液をブランケット胴2へ転写し
た後、印刷機シリンダ洗浄装置4をブランケット胴2か
ら離隔して、ブラシロール6の回転方向を切り換える。
その後、再びブラシロール6をブランケット胴2に接触
させて洗浄を行う。この時、スクレーパ20は、自重に
よってブラシロール6の外周部に接触していた部位がブ
ラシロール6の回転に巻き込まれ、支軸22を回転させ
てブラシ繊維8に食い込むことになる。このとき支軸2
2に取り付けられたストッパ26の突起部がフレーム1
6と当接して支軸22の回転を止めるため、スクレーパ
20はブラシロール6に食い込んだままブラシ食い込み
位置で固定された状態となる。これによってスクレーパ
20は、ブランケット胴2からブラシ繊維8に転移した
異物を洗浄廃液とともに取り除く作業を行う。このよう
に除去された異物および洗浄廃液は、印刷機シリンダ洗
浄装置4の下方に設置された廃液皿30へ落とし込まれ
る。
【0030】ところでブランケット胴2の洗浄時におい
て、ブラシロール6より異物を除去する際に、スクレー
パ20のL字状長片側の先端部下方には、弾かれた異物
36が付着し残留してしまう。しかし、このようにスク
レーパ20に付着した異物36は、洗浄液を供給する際
にブラシロール6の回転方向が逆転することによって擦
拭される。一回の洗浄でスクレーパ20に付着する異物
は少量であるため、洗浄液供給時にブラシロール6で擦
り取られた異物がブランケット胴2に転写されたとして
も、その後のブランケット胴2の洗浄によって清掃でき
る。従って、ブラシロール6の回転を可変としたこと
で、スクレーパ20に付着した異物36を除去されるた
め、スクレーパ20自身の洗浄も行うことができる。
【0031】また本実施の形態では、スクレーパ20の
先端部をへの字状に屈曲したことにより、洗浄液供給
時、すなわちスクレーパ20の清掃が行われる際に、ブ
ラシロール6の外周部とスクレーパ20との接触面が大
きくなるため、スクレーパ20に付着した異物36の除
去がより効率よく行われる。更に、洗浄時には、スクレ
ーパ20がブラシロール6に食い込む角度が深くなるた
め、ブラシ繊維8に付着した異物を除去する効率も上が
る。
【0032】上記より本実施の形態では、スクレーパ2
0に回転機構を設け、ブラシロール6を正逆の両方向に
回転できるよう設定している。スクレーパ20には駆動
手段を設置せず、スクレーパ20自体が回転運動を行え
る構成とし、それとブラシロールの回転とを組み合わせ
ることによって、スクレーパ20の着脱を行うものであ
る。これにより、洗浄液の供給効率を上げることができ
るのはもちろんのこと、スクレーパ20をブラシロール
6に着脱するための駆動装置が不要となり、簡易な構造
の洗浄装置を提供することができる。
【0033】本実施の形態において、スクレーパ20は
板材を折り曲げて形成しているが、異なる断面形状のも
のを使用しても、同様の効果を得ることができるのはも
ちろんである。またスクレーパ20の先端部は、屈曲せ
ずに直線状にしてもよい。更に、本実施の形態ではスク
レーパ20を支軸22に固定しているが、例えばスクレ
ーパ20に角材を用いて両端部を円筒状に形成して回転
軸にするなど、スクレーパ20自体に支持部を設けるこ
とも可能である。ブラシロール6の回転方向を可変させ
るためにエアモータを用いているが、これに代えて電気
モータあるいは油圧モータを使用しても良い。
【0034】
【発明の効果】上記構成により、本発明に係る印刷機シ
リンダ洗浄装置は、ブラシロールの回転方向の切り替え
に伴ってスクレーパがブラシロールに接触する位置を可
変させることにより、スクレーパの着脱を行うことがで
きる。またスクレーパはブラシ退避位置とブラシ食い込
み位置との間で揺動可能に形成されており、従ってスク
レーパの駆動手段が不要でありモータ等を設置するスペ
ースが省略できるため、洗浄装置を小型かつ軽量で簡易
な機構にすることができる。また駆動モータ等のメンテ
ナンスも不要になり、スクレーパを着脱するための動力
源を削減することにより、ランニングコストが低減でき
る。
【0035】またブラシロールの回転方向によりスクレ
ーパの位置を可変とする構造であり、洗浄液をブラシロ
ールに供給する時にはスクレーパが退避し、ブランケッ
ト胴を洗浄する時にはブラシロールにスクレーパが食い
込む。従ってスクレーパによって弾かれ消費していた洗
浄液の無駄をなくすことができる。またブラシロールの
回転方向を変えることにより、自然落下などで浪費され
ていた洗浄液もなくなり、洗浄液の供給効率が格段に上
がった。
【0036】このように、ブラシロールの回転方向によ
ってスクレーパの着脱を行えるように回転機構を設置す
るという至って簡易な構造により、洗浄液の無駄を省く
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における印刷機シリンダ洗浄装置
の斜視図である。
【図2】本実施の形態における印刷機シリンダ洗浄装置
による動作を示す説明図である。
【符号の説明】
2………ブランケット胴、4………印刷機シリンダ洗浄
装置、6………ブラシロール、8………ブラシ繊維、1
0………円筒状部材、12………回転軸、14………洗
浄液供給手段、16………フレーム、18………ステ
ー、20………スクレーパ、22………支軸、24……
…回転軸受、26………ストッパ、30………廃液皿、
32………エアモータ、34………コントローラ、36
………異物

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシロールを印刷機シリンダの回転方
    向に倣う順方向に回転させつつ洗浄液をブラシロールに
    供給して前記印刷機シリンダに洗浄液を転写し、その後
    洗浄液の供給を停止してブラシロールを逆方向回転させ
    つつ印刷機シリンダの洗浄動作を行わせ、当該逆方向回
    転時にのみスクレーパをブラシロールへの食い込み位置
    に配設させることを特徴とする印刷機シリンダ洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】 前記スクレーパはブラシロールへの食い
    込み位置と待避位置との間を自由回転できるようにして
    おき、ブラシロール回転方向の切り替えに伴って位置を
    変更させることを特徴とする請求項1に記載の印刷機シ
    リンダ洗浄方法。
  3. 【請求項3】 ブラシロールに洗浄液を供給して印刷機
    シリンダに転写し、前記ブラシロールにより前記印刷機
    シリンダから掻き取った汚れをスクレーパによりブラシ
    ロールから除去する印刷機シリンダの洗浄方法におい
    て、 前記ブラシロールの回転方向切り替えによって前記スク
    レーパのブラシ退避位置とブラシ食い込み位置との間を
    可変とし、前記ブラシ退避位置にて洗浄液をブラシに供
    給するとともに前記ブラシ食い込み位置にてシリンダ表
    面からのブラシによる掻き取り動作をなすべくブラシロ
    ールの回転方向の切り替えをなすことを特徴とする印刷
    機シリンダ洗浄方法。
  4. 【請求項4】 印刷機シリンダに回転接触可能なブラシ
    ロールと、当該ブラシロールへの洗浄液供給手段と、当
    該ブラシロールの付着物を除去するためのスクレーパと
    を備えた印刷機シリンダ洗浄装置において、 前記ブラシロールの回転方向を切り替え可能に形成し、
    前記スクレーパを前記ブラシロールの回転方向切り替え
    によりブラシ退避位置とブラシ食い込み位置との間を揺
    動可能に形成し、前記ブラシ退避位置をなすブラシ回転
    方向に沿ってスクレーパ、洗浄液供給手段、シリンダ接
    触部となるように前記洗浄液供給手段を配置したことを
    特徴とする印刷機シリンダ洗浄装置。
  5. 【請求項5】 正逆回転可能なブラシロールと、当該ブ
    ラシロールへの洗浄液供給手段と、前記ブラシロールに
    近接配置されブラシロールへの食い込み位置と待避位置
    との間を自由に揺動回転可能とされてブラシロールから
    汚れを除去するスクレーパと、前記ブラシロールと洗浄
    液供給手段の回転方向切り替えと洗浄液吐出タイミング
    を制御するコントローラとを有し、前記コントローラは
    スクレーパをブラシ退避位置側へ回動させるよう前記ブ
    ラシロールの回転方向を切り替えた際に洗浄液供給手段
    を吐出作動させ、前記スクレーパをブラシ食い込み位置
    側に回動させるように前記ブラシロールの回転方向を切
    り替えた際に洗浄液供給手段より吐出動作を停止させる
    よう制御することを特徴とする印刷機シリンダ洗浄装
    置。
  6. 【請求項6】 印刷機シリンダにブラシロールを回転接
    触させて汚れを除去するとともにブラシロールから汚れ
    を除去する印刷機シリンダ洗浄装置用スクレーパであっ
    て、ブラシロールへの食い込み位置と待避位置との間を
    自由回転できるようにしておき、ブラシロール回転方向
    の切り替えに伴って位置を変更可能に形成させたことを
    特徴とする印刷機シリンダ洗浄装置用スクレーパ。
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