JP2003011121A - 粉体成形用熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

粉体成形用熱可塑性樹脂組成物の製造方法

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JP2003011121A
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Masanori Yada
誠規 矢田
Shinichi Yoshikawa
信一 吉川
Koichi Yanai
康一 柳井
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/02Making granules by dividing preformed material
    • B29B9/06Making granules by dividing preformed material in the form of filamentary material, e.g. combined with extrusion
    • B29B9/065Making granules by dividing preformed material in the form of filamentary material, e.g. combined with extrusion under-water, e.g. underwater pelletizers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/16Auxiliary treatment of granules

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却機を使用して、効率よく粉体成形用熱可
塑性樹脂組成物を製造する方法を提供すること。 【解決手段】 ポリプロピレン60重量部とスチレン−
エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体40
重量部とを二軸押出機8にて溶融混練して押出したスト
ランドを、ダイスペレタイザーにより平均粒子径が0.
5〜10mm程度のペレットに調製し、続いて、前記ペ
レットは、冷却機15の投入口19に供給されて、−5
0℃に冷却された予備冷却室21と−90℃に冷却され
た本冷却室22を通過した後、粉砕機24にて粉砕さ
れ、さらに、平均粒子径が10〜500μmになるよう
に分級され、その後、ダスティング剤を配合する工程を
経て、粉体成形に好適な熱可塑性樹脂組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体成形方法の用
途において好適に使用することができる粉体成形用熱可
塑性樹脂組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン
(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ナイロン、ポリ
エステル樹脂(PET,PBTなど)、ポリカーボネー
ト(PC)などの多くの熱可塑性樹脂は、成型加工用の
原料素材として使用され、単独であるいは必要に応じて
添加される他の樹脂やゴム、さらに可塑剤、熱安定剤、
酸化防止剤、着色剤などの添加剤と混合されて、ペレッ
トコンパウンドあるいはパウダーコンパウンドとして、
それぞれの加工方法に適した大きさの粒子状物として供
給されている。
【0003】なかでも、平均粒子径が10〜500μm
程度の熱可塑性樹脂の粉体は、回転成型あるいはスラッ
シュ成型などの粉体成型に用いられる。このような粉体
成形用熱可塑性樹脂の製造方法としては、一般に、液体
窒素を用いて冷却した後に粉砕して微粉末の粉体にする
冷却粉砕方法が知られている(例えば、特開平5−11
83号公報)。
【0004】しかし、前記のような液体窒素を用いる冷
却粉砕方法は、液体窒素を使用するための大掛かりな設
備を必要とし、さらに、液体窒素を使い捨てになるた
め、製造コストが非常に高くなるという問題がある。こ
のように、粉体成形用熱可塑性樹脂を容易にかつ効率的
に製造することは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、効率
よく粉体成形用熱可塑性樹脂組成物を製造する方法を提
供することにある。本発明者は、熱可塑性樹脂組成物の
ペレットを調製し、これをベルトコンベアを用いて冷却
装置内を通過させて熱可塑性樹脂のガラス転移温度以下
に冷却した後に粉砕したところ、効率よく粉体が得られ
ることを見出し、この知見に基づき本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれば
下記(1)ないし(6)の発明が提供される。 (1)熱可塑性樹脂および配合剤を混練して熱可塑性樹
脂組成物を得る工程と、熱可塑性樹脂組成物のペレット
を調製する工程と、熱可塑性樹脂組成物を連続的に冷却
した後に粉砕する工程と、を有する粉体成形用熱可塑性
樹脂組成物の製造方法。 (2)前記熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製する工
程において、ペレットの平均粒子径が0.5〜10mm
になるように調製する前記(1)に記載された粉体成形
用熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 (3)前記熱可塑性樹脂組成物を連続的に冷却した後に
粉砕する工程において、熱可塑性樹脂のガラス転移温度
以下に冷却後に粉砕する前記(1)ないし(2)に記載
された粉体成形用熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 (4)熱可塑性樹脂組成物を、熱可塑性樹脂のガラス転
移温度以下の冷却後に粉砕し、さらに、平均粒子径が1
0〜500μmになるように分級する工程を有する前記
(1)ないし(3)に記載された粉体成形用熱可塑性樹
脂組成物の製造方法。 (5)さらに、熱可塑性樹脂組成物にダステイング剤を
配合する工程を有する前記(1)ないし(4)に記載さ
れた粉体成形用熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 (6)混練機、ペレタイザーおよび冷却粉砕機からなる
粉体成形用熱可塑性樹脂組成物の製造装置。
【0007】以下に本発明を詳述する。本発明におい
て、熱可塑性樹脂および配合剤を混練して熱可塑性樹脂
組成物を得る工程では、熱可塑性樹脂組成物の製造方法
において一般的に使用される混練装置が使用される。混
練装置としては、とくに限定されないが、通常、単軸ま
たは2軸の押出機が挙げられる。また、バンバリーミキ
サー、ロール等も使用可能である。
【0008】通常、前記押出機は、ホッパーから投入さ
れた熱可塑性樹脂を必要に応じて配合される各種添加剤
とともに溶融混練して、ストランドダイスから押出し可
能となっている。また、添加剤は、必要に応じて押出機
のシリンダー途中に設けられた投入口からも添加するこ
とができる。また、吐出量を安定化するため、ストラン
ドダイスとシリンダーの間にギアポンプを設置すること
も可能である。さらに、押出機のシリンダー内の温度を
ストランドダイス側から、細かく調整することも可能で
ある。
【0009】本発明において、熱可塑性樹脂組成物のペ
レットを調製する工程では、熱可塑性樹脂組成物の製造
方法において一般的に使用されるペレタイザーが使用さ
れ、平均粒子径が0.5〜10mm、好ましくは0.5
〜5mm程度のペレットが調製される。ペレットの平均
粒子径が過度に小さいものは、効率よく製造することが
困難である。またペレットの平均粒子径が過度に大きい
ものは、熱可塑性樹脂組成物を冷却するのに非効率であ
る。
【0010】前記ペレターザーはとくに限定されない
が、例えば、水中カットペレタイザー、ストランドペレ
タイザー、ホットカットペレタイザー、シートペレタイ
ザー等が挙げられる。中でも、水中カットペレタイザー
またはストランドペレタイザーは、前述した混練工程に
おいて押出機を使用する場合に、これと組み合わせて、
押出機から吐出された熱可塑性樹脂組成物のストランド
を、熱可塑性樹脂の溶融温度から室温近傍にまで連続的
に冷却しながらペレットにすることができる。
【0011】本発明において、熱可塑性樹脂組成物を連
続的に冷却した後に粉砕する工程では、冷却装置として
は、熱可塑性樹脂組成物が通過する方向に、直列に並べ
られた複数の分割された部屋が設けられ、入り口側から
出口側まで運ばれる熱可塑性樹脂組成物が、分割された
前記各部屋を通過するごとに徐々に冷却されていく方式
のものが使用される。冷却装置に設けられた分割された
複数の部屋の数は、熱可塑性樹脂組成物の種類、量など
により適宜決められるが、実用的には冷却装置を2〜3
室に分けて冷却するのが好ましい。
【0012】前記冷却装置において、熱可塑性樹脂組成
物を冷却する方法はとくに限定されないが、例えば、ア
ンモニア冷媒を利用した冷凍機により冷風を発生させ、
これを熱可塑性樹脂に吹き付ける方法が好ましい。ま
た、熱可塑性樹脂組成物は、ベルトコンベアなどを用い
て連続的に冷却装置内を通過させる方式が好ましい。熱
可塑性樹脂組成物を効率的に冷却するためは、上下方向
から冷風に曝される方が好ましい。また、ベルトコンベ
アは金属網製であることが好ましい。
【0013】前記冷却装置においては、熱可塑性樹脂組
成物は、該組成物のガラス転移温度よりも低温で冷却さ
れるのが好ましい。ここで、該組成物に複数の熱可塑性
樹脂が含有され、それぞれのガラス転移温度が観測され
る場合は、これらの中でも最も低いガラス転移温度より
もさらに低温で冷却するのが好ましい。さらに、可塑
剤、軟化剤などの凝固温度が、熱可塑性樹脂のガラス転
移温度よりも低い場合は、前記凝固温度よりも低い温度
で冷却するのが好ましい。なお、前記ガラス転移温度の
測定方法は、示差熱分析計、動的粘弾性測定器などを用
いて行われる。
【0014】次に、上述したように冷却された熱可塑性
樹脂組成物は、粉砕機により粉砕される。使用する粉砕
機は特に限定されるものではなく、例えば、ターボミ
ル、ハンマーミル等の粉砕機を使用することが可能であ
る。また、熱可塑性樹脂を粉砕する際に発生する発熱を
除去するために、前記粉砕機には冷却装置が付設されて
いることが好ましい。
【0015】さらに、粉砕された熱可塑性樹脂組成物は
所定の粒子径に分級され、平均粒子径10〜500μm
の範囲の粒子に調製されることが好ましい。粉砕された
熱可塑性樹脂組成物は、適当なサイズの分級スクリーン
を通して所定の粒子径以下のものとそれ以上のものに分
離され、所定の粒子径以上のものは、再度粉砕機に戻さ
れる。また、必要に応じて所定の粒子径以下のものは、
サイクロンなどにより分級されて除去される。
【0016】本発明は、さらに、熱可塑性樹脂組成物と
ダステイング剤とを適当な攪拌機を用いて配合する工程
を有することが好ましい。前記ダスティング剤として
は、ガラス転移温度または融点が室温よりも高い有機質
または無機質の微粒粉末が好ましい。前記微粒粉末の平
均粒子径は、上述した冷却後に粉砕された熱可塑性樹脂
の平均粒子径よりも小さいものであり、好ましくは、該
熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径の10分の1以下である
ことが必要である。具体例としては、有機質のものとし
ては、乳化重合またはマイクロサスペンジョン重合法で
得られる数10μm以下のプラスチック微粒子、ポリオ
レフィン樹脂の微粉末;無機質のものとしては、タル
ク、酸化ケイ素、酸化アルミナなどである。
【0017】前記ダスティング剤は、該熱可塑性樹脂組
成物100重量部に対して、0.01〜50重量部、好
ましくは1〜20重量部の範囲で添加される。添加量が
過度に少なすぎると、粉体流動性の改良効果は得られ
ず、逆に添加量が過度に多いと、成形して得られる成形
品の物性などが損なわれたり、成形性が損なわれたりす
る不都合が生じる場合が多い。
【0018】前記攪拌機としては、とくに限定されるも
のではなく、例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレ
ンダー、タンブラーミキサーなど各種のものが使用可能
である。また、冷凍粉砕で得られる熱可塑性樹脂組成物
の粒子は、大気中の水分を吸収していることが多く、ま
た混練装置およびペレタイザーにて作られたペレットの
冷却に使用された水が含まれていることもあるため、外
部加熱あるいは攪拌による自己発熱機能などを備えた攪
拌機を使用することが好ましい。なお、熱可塑性樹脂組
成物を用いて粉体成型を行った成型品を金型から脱型し
やすくするために、離型剤を必要量添加することも可能
である。
【0019】なお、前記の分級の工程と攪拌の工程と
は、連続して行われる場合と、または、それぞれ別々に
行われる場合のどちらかを採用することができる。ま
た、通常、分級の工程により得られた所定の平均粒子径
を有する熱可塑性樹脂組成物の粒子は、タンクなどに貯
えられた後、攪拌の工程に移される。
【0020】本発明の粉体成形用熱可塑性樹脂組成物の
製造方法を実施するためには、通常、初めに、熱可塑性
樹脂および配合剤を混練して熱可塑性樹脂組成物を得る
工程において、熱可塑性樹脂を必要に応じて配合される
各種添加剤とともに溶融混練してストランドダイスから
押出し、次に、熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製す
る工程において、前記ストランドはダイスペレタイザー
により、平均粒子径が0.5〜10mm程度のペレット
に調製され、続いて、熱可塑性樹脂組成物を連続的に冷
却した後に粉砕する工程において、前記ペレットは、熱
可塑性樹脂組成物のガラス転移温度よりも低温で冷却さ
れ後に粉砕される。前記粉砕された熱可塑性樹脂組成物
の粒子は、平均粒子径が10〜500μmになるように
分級する工程と、さらに、前記粒子にダステイング剤を
配合する工程を経ることにより、粉体成形に好適な熱可
塑性樹脂組成物の製造することができる。
【0021】また、本発明の粉体成形用熱可塑性樹脂組
成物の製造方法を実施するためには、前述したように、
混練機、ペレタイザーおよび冷却粉砕機からなる粉体成
形用熱可塑性樹脂組成物の製造装置が必要である。粉砕
された熱可塑性樹脂を所定の粒子径に分級するための分
級装置、および熱可塑性樹脂組成物とダステイング剤と
を配合する攪拌機を設けることが好ましい。
【0022】
【作用】本発明によれば、平均投影円相当径10〜50
0μmの、粉体流動性に優れた粉体成形用熱可塑性樹脂
組成物を容易かつ効率的、経済的に製造することができ
る。本発明により得られた粉体成形用熱可塑性樹脂組成
物は、粉体スラッシュ成形、流動浸漬、粉体回転成形な
どの各種の粉体焼結成形に使用され、得られる成形品に
は、厚みムラ、ピンホールなどの不具合が生じる可能性
が少なく、成形性においても、アンダーカット部への流
入性などに優れた特性を示す。また、このような各種の
粉体成形法の中でも、特に自動車内装材の表皮などを成
形する、粉体スラッシュ成形法に好適である。本発明に
より得られる粉体成形用熱可塑性樹脂組成物を成型して
得られる成型体の用途としては、例えば、自動車分野に
おいては、自動車のインストルメントパネル、コンソー
ルボックス、アームレストなどの内装表皮材;その他と
しては、家電・OA機器分野、スポーツ用品分野、建築
・住宅分野等が挙げられる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態により説
明する。図1は、本発明の実施形態の一つを示すフロー
図である。本実施形態では、押出機8を用いて熱可塑性
樹脂および配合剤を混練して熱可塑性樹脂組成物を得る
工程と、水中カットペレタイザー12を用いて熱可塑
性樹脂組成物のペレットを調製する工程と、2つの冷
却室が設けられた冷却装置15とハンマーミル型粉砕機
24とを用いて熱可塑性樹脂組成物を連続的に冷却した
後に粉砕する工程とを有し、さらに、80メッシュの
スクリーンを有する分級機25を有する分級工程と、
ヘンシェルミキサー26を用いて熱可塑性樹脂とダステ
ィング剤とを配合する工程6とを有する。
【0024】ポリプロピレン(PP、商品名J709、
グランドポリマー(株)社製、MFR55g/10分)
60重量部とスチレン−エチレン−ブタジエン−スチレ
ンブロック共重合体(SEBS、商品名タフテックH1
042、旭化成工業(株)社製、MFR30g/10
分)40重量部とを、ホッパー10から投入して、2軸
押出機(東芝機械(株)社製、TEM48BS、ギアポ
ンプ付き)を用いて混練してストランドダイス11から
押出し(処理量100kg/時間)、水中カットペレタ
イザー12(GALA(株)社製、商品名TWS−8
0)を用いて、平均粒径5mmのペレットを作成した。
【0025】前記ペレットは、ポンプ13により脱水機
19に運ばれて脱水された後、冷却機15の投入口19
に供給され、金網状ベルトコンベア20に載せられて、
初めに冷却ユニットC1により−50℃に冷却された冷
風を循環させてある予備冷却室21を通過させ、次に冷
却ユニットC2により−90℃に冷却された冷風を循環
させてある本冷却室22を通過させて、前記ペレットの
温度が−80℃になるように調整した。前記ペレット
が、予備冷却室21および本冷却室22を通過するため
の所要時間は10分、通過量は100kg/時間であっ
た。
【0026】続いて、冷却された前記ペレットを、ハン
マーミル型粉砕機24中に投入して粉砕し、粒子状の熱
可塑性樹脂組成物を得た。粉砕機の粉砕部23は、冷却
ユニットC3により−90℃に冷却された冷風が吹きつ
けられ、粉砕時に発生する発熱によって熱可塑性樹脂が
昇温するのを防止している。
【0027】続いて、前記粒子状の熱可塑性樹脂組成物
を、80メッシュの分級スクリーン25を通して分級
し、次に、ヘンシェルミキサー26(三井三池(株)社
製、容量75リットル)に投入した。ヘンシェルミキサ
ー26中には、粒子状の熱可塑性樹脂組成物100重量
部に対してダスティング剤27(マイクロサスペンジョ
ン重合によって得られた平均粒径1μmのメチルメタア
クリレート/スチレン(1/1)共重合体粉末)10重
量部を添加し、1分間攪拌を継続して、平均粒子径15
5μmの粉体成形用熱可塑性樹脂組成物を得た。
【0028】なお、粒子状の熱可塑性樹脂組成物に吸着
した水分は、攪拌による自己発熱とスチーム加熱により
昇温することにより除去した。その後、ヘンシェルミキ
サーのジャケットに水を注入することにより前記粒子状
の熱可塑性樹脂組成物の温度を50℃までに冷却した。
【0029】このようにして得られた、粉体成形用熱可
塑性樹脂組成物について、平均粒子径、粉体流動性およ
び焼結成型性の評価を行ったところ、粉体流動性試験に
おいては、落下時間が11.5秒であり、良好な粉体流
動性を示した。また、焼結成型製試験においては、均一
な厚さでピンホールが無い良好なシートが得られた。
【0030】なお、平均粒子径は、ロータップシェーカ
ーを用い、篩い分け法にて得られる累積粒子径分布曲線
が50%を示す目開きに当たる粒子径(D50)を求
め、平均粒子径とした。
【0031】粉体流動性は、JIS−K6721に規定
する嵩比重測定器を用い、粉体状の熱可塑性樹脂組成物
を、23℃の温度にて100ccの落下時間を測定し
た。落下時間は短いほど粉体流動性は優れている。25
秒より長いと、流動性が悪く、成型後のシートなどの厚
みの均一性に不良が生じることが多くなる。
【0032】焼結成型性は、粉体状の熱可塑性樹脂組成
物を、温度250℃、225℃および200℃に加熱し
たニッケル金型(150mm×100mm×3mm)上
に、各粉体500gを均一に振りかけ、10秒経過後、
未溶融の余剰粉体を除去し、次に、金型に付着して溶融
した粒子状物についてはさらに30秒保持して溶融を促
進させた。その後、金型を速やかに水冷し、60℃にな
ったとき冷却・固化したシートを金型より剥がし、シー
トおよびシート表面のピンホールの状態などを目視で評
価した。
【0033】
【発明の効果】かくして本発明によれば、粉体流動性に
優れた粉体成形用熱可塑性樹脂組成物を効率的に製造す
ることができる。本発明により得られた粉体成形用熱可
塑性樹脂組成物は、各種の粉体焼結成形に使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施形態の一つを示すフロ
ー図である。
【符号の説明】
8…押出機 11…ストランドダイス 12…ペレタイザー 14…脱水機 15…冷却機 21…予備冷却室 22…本冷却室 24…粉砕機 25…分級スクリーン 26…ヘンシェルミキサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F201 AB28 AK03 AP05 BA02 BA04 BC01 BC19 BK13 BL08 BL42 BL43 BN12 BN29 BN32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂および配合剤を混練して熱
    可塑性樹脂組成物を得る工程と、熱可塑性樹脂組成物の
    ペレットを調製する工程と、熱可塑性樹脂組成物を連続
    的に冷却した後に粉砕する工程と、を有する粉体成形用
    熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂組成物のペレットを調
    製する工程において、ペレットの平均粒子径が0.5〜
    10mmになるように調製する請求項1に記載された粉
    体成形用熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂組成物を連続的に冷却
    した後に粉砕する工程において、熱可塑性樹脂のガラス
    転移温度以下に冷却後に粉砕する請求項1ないし2に記
    載された粉体成形用熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂組成物を、熱可塑性樹脂の
    ガラス転移温度以下の冷却後に粉砕し、さらに平均粒子
    径が10〜500μmになるように分級する工程を有す
    る請求項1ないし3に記載された粉体成形用熱可塑性樹
    脂組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 さらに、熱可塑性樹脂組成物とダステイ
    ング剤とを配合する工程を有する請求項1ないし4に記
    載された粉体成形用熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 混練機、ペレタイザーおよび冷却粉砕機
    からなる粉体成形用熱可塑性樹脂組成物の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020206477A1 (de) * 2019-04-12 2020-10-15 Erema Engineering Recycling Maschinen Und Anlagen Gesellschaft M.B.H. Vorrichtung zum abkühlen von partikelförmigen materialien

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