JP2003103516A - 木粉含有コンパウンドの製造方法および製造装置 - Google Patents
木粉含有コンパウンドの製造方法および製造装置Info
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Abstract
に混合させ、容易かつスムーズに成形することのできる
木粉含有コンパウンドの製造方法および製造装置を提供
すること。 【解決手段】 セルロース系微粉粒3と樹脂5とを高速
回転で攪拌し、樹脂5が溶融する溶融温度まで達した後
に、低速回転で攪拌し、混練・溶融して混合材料7とす
る。そして、この混合材料7を冷却し、かつ、低速回転
で攪拌することによって、木粉含有コンパウンド9を製
造する。
Description
セルロース系微粉粒と、樹脂とを含む木粉含有コンパウ
ンドの製造方法および製造装置に関するものである。
幅木、階段手摺、階段踏板、窓枠、障子枠、家具、テー
ブル・カウンター等に各種の木質様成形品が使用されて
いる。このような木質様成形品は、例えば、特開平10
−305470号公報に記載されている製造方法によっ
て製造されている。この技術では、原料としての木材か
ら粒径状のセルロース系微粉粒を製造し、その後、セル
ロース系微粉粒に、樹脂や無機顔料等の添加剤を加え
て、これらを混練・溶融し混合材料とする。そして、こ
の混合材料を押出成形することによって、一旦ペレット
を製造する。次いで、ペレットを溶融して所望の形状に
押出成形または射出成形することにより、木質様成形品
を製造している。
10−305470号公報記載の木質様成形品の製造方
法において、セルロース系微粉粒と樹脂とは、例えば、
ミキサ等で攪拌され、混練・溶融されることによって混
合材料とされている。しかし、このミキサ等に投入され
た混合材料は、常に高速回転で攪拌されるので、ミキサ
内で餅状に融合してしまうことがあり、溶融した樹脂に
木粉を均一に混合させづらかった。また、餅状に融合し
た混合材料をミキサ等から払い出すことも困難であり、
スムーズに成形することができなかった。
で、餅状に融合することなく、木粉を樹脂に均一に混合
させ、容易かつスムーズに成形することのできる木粉含
有コンパウンドの製造方法および製造装置を提供するこ
とを課題としている。
に、請求項1の発明は、例えば、図1に示すように、木
材から得られるセルロース系微粉粒3と、樹脂(例え
ば、樹脂粉砕粉5)とを含む木粉含有コンパウンド9の
製造方法であって、前記セルロース系微粉粒3と樹脂5
とを高速回転で攪拌し、樹脂5が溶融する溶融温度まで
達した後に、低速回転で攪拌し、混練・溶融して混合材
料7とする混練工程Eと、前記混合材料7を冷却し、か
つ、低速回転で攪拌することによって、木粉含有コンパ
ウンド9とする冷却攪拌工程Fとを備えていることを特
徴とする。
と、冷却攪拌工程Fとを備えているので、混練工程Eに
おいて、高速回転で攪拌し、樹脂5が溶融する溶融温度
まで達した後に低速回転で攪拌し、さらに、冷却攪拌工
程Fで、冷却し、かつ、低速回転で攪拌することによっ
て、混合材料7が餅状に融合してしまうことなく、溶融
した樹脂5にセルロース系微粉粒3を均一に混合させる
ことができ、よって、容易に木粉含有コンパウンド9と
することができる。また、このように均一に混合された
木粉含有コンパウンド9を、冷却攪拌工程Fで使用され
る冷却攪拌手段(請求項4)10に付着することなく、
容易に払い出しを行え、スムーズに成形することでき
る。
うに、請求項1記載の木粉含有コンパウンド9の製造方
法において、前記木材は、不純物を含む木質廃材2であ
り、前記樹脂5は、不純物を含む樹脂廃材4から得られ
ることを特徴とする。
物を含む木質廃材2であり、前記樹脂5は不純物を含む
樹脂廃材4から得られるので、木質廃材2や樹脂廃材4
を利用することによって資源の有効利用や環境保護の観
点からも優れる。
の建物を解体した際に排出される木質廃材や家具を解体
した際に排出される木質廃材、建物建築中に排出される
木材の端材、おが屑等が挙げられる。前記樹脂廃材4と
しては、例えば、飲料物を含む食品の容器や包装、トレ
イ、シュリンクフィルム、パチンコ台枠等が挙げられ、
これらの樹脂廃材からは、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩
化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、発泡塩化ビニル樹
脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂等の樹脂5が得られ
る。
うに、請求項1または2記載の木粉含有コンパウンド9
の製造方法において、前記混練工程Eの前に、前記木材
から金属類を取り除く分別工程Bと、前記分別工程Bを
経た木材を微粉砕することによって、前記セルロース系
微粉粒3を得る粉砕工程(例えば、木材粉砕工程C,
D)とを備えていることを特徴とする。
によって前記木材から金属類を取り除くので、金属類が
含まれていない木材とすることができ、よって分別工程
Bの後に行う粉砕工程C,Dにおいて、木材を容易に微
粉砕することができる。また、分別工程Bによって木材
から金属類が取り除かれるので、金属類が含まれていな
い木材から、例えば、冷却攪拌工程Fの後に所要形状に
成形して(成形工程G)木質様成形品1とする場合に、
その成形性が良好となる。
2a等の除鉄機によって磁石につく金属類を選別した
り、ステンレス選別機12bによってステンレスを選別
したり、非鉄選別機12cで導電性はあるが磁石につか
ない金属を選別したりする。
うに、請求項1〜3のいずれかに記載の木粉含有コンパ
ウンド9の製造方法で使用される木粉含有コンパウンド
の製造装置6であって、木材から得られるセルロース系
微粉粒3と樹脂(例えば、樹脂粉砕粉5)とを高速回転
で攪拌し、樹脂5が溶融する溶融温度まで達した後に、
低速回転で攪拌し、混練・溶融して混合材料7とする混
練手段8と、前記混合材料7を冷却し、かつ、低速回転
で攪拌することによって、木粉含有コンパウンド9とす
る冷却攪拌手段10とを備えていることを特徴とする。
と、冷却攪拌手段10とを備えているので、混練手段8
によって、高速回転で攪拌し、樹脂5が溶融する溶融温
度まで達した後に低速回転で攪拌し、さらに、冷却攪拌
手段10によって、冷却し、かつ、低速回転で攪拌する
ことによって、混合材料7が餅状に融合してしまうこと
なく、溶融した樹脂5にセルロース系微粉粒3を均一に
混合させることができ、よって、容易に木粉含有コンパ
ウンド9とすることができる。また、このように均一に
混合された木粉含有コンパウンド9を冷却攪拌手段10
に付着することなく、容易に払い出しを行え、スムーズ
に成形することができる。
等が挙げられ、前記冷却攪拌手段10とは、例えば、冷
却ミキサ等が挙げられる。
うに、請求項4記載の木粉含有コンパウンドの製造装置
6において、前記混練手段8の前に、前記木材から金属
類を取り除く分別手段12と、前記分別手段12によっ
て金属類が取り除かれた前記木材を微粉砕することによ
って、前記セルロース系微粉粒3を得る粉砕手段(木材
粉砕手段13,13a)とを備えていることを特徴とす
る。
2によって前記木材から金属類が取り除かれるので、金
属類が含まれていない木材とすることができ、したがっ
て、分別手段12の後の粉砕手段13,13aによっ
て、木材を容易に微粉砕することができる。また、分別
手段12によって木材から金属類が取り除かれるので、
金属類が含まれていない木材から、例えば、冷却攪拌手
段10の後に、押出成形機11によって所要形状に成形
して木質様成形品1とする場合に、その成形性が良好と
なる。
12a等の除鉄機やステンレス選別機12bや非鉄選別機
12c等が挙げられる。また、前記粉砕手段13,13a
とは、例えば、ハンマーミル、カッターミル、ロールミ
ル、ピンミル等が挙げられる。
うに、請求項4または5記載の木粉含有コンパウンドの
製造装置6において、前記冷却攪拌手段10は、鉛直軸
回りに回転する第1攪拌翼19と、水平軸回りに回転す
る第2攪拌翼20とを備えていることを特徴とする。
段10は、第1攪拌翼19と第2攪拌翼20とを備えて
いるので、前記第1攪拌翼19と第2攪拌翼20とによ
って、前記混合材料7を鉛直軸回りおよび水平軸回りに
攪拌させて、前記混合材料7を容易に木粉含有コンパウ
ンド9とすることができる。したがって、例えば、この
木粉含有コンパウンド9を所要形状に成形して木質様成
形品1とする際に、すぐに押出成形機11によって成形
することができ、施工作業の簡略化および施工期間の短
縮化につながる。
に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態の木
粉含有コンパウンドを製造する製造方法を示す概念図、
図2は、木粉含有コンパウンドの製造装置の冷却攪拌手
段を示す斜視図である。図1に示すように、本発明によ
って製造される木粉含有コンパウンド9は、木質廃材2
から得られたセルロース系微粉粒3と樹脂廃材4から得
られた樹脂粉砕粉5とを含んでいる。以下、木粉含有コ
ンパウンドの製造装置6を使用して、木粉含有コンパウ
ンド9を製造する木粉含有コンパウンド9の製造方法に
ついて説明する。
は、木質廃材2を粉砕することによってセルロース系微
粉粒3を得る木材粉砕手段13,13aと、樹脂廃材4
を粉砕することによって樹脂粉砕粉5を得る樹脂粉砕手
段15と、セルロース系微粉粒3と樹脂粉砕粉5とを高
速回転で攪拌し、樹脂粉砕粉5が溶融する溶融温度まで
達した後に低速回転で攪拌し、混練・溶融して混合材料
7とする混練手段8と、混合材料7を冷却しかつ低速回
転で攪拌することによって木粉含有コンパウンド9とす
る冷却攪拌手段10と、木材粉砕手段13,13aの前
に木質廃材2から金属類を取り除く分別手段12とを備
えている。
材2や樹脂廃材4が成形プラントに運搬されてくると、
前記木粉含有コンパウンドの製造装置6を使用して、ま
ず、大きさ4〜5センチメートル程度の木質廃材2を数
ミリメートルの大きさに粉砕する(一次木材粉砕工程
A)。前記木質廃材2としては、例えば、住宅等の建物
を解体した際に排出される木質廃材や家具を解体した際
に排出される木質廃材、建物建築中に排出される木材の
端材、おが屑等が挙げられる。
る粉砕装置14は、一つの塊の大きさが数ミリメートル
程度のものからなる大塊状にすることができる粉砕機能
を有するものであって、具体的には、二個の対向するロ
ーラーの表面に多数の突起を形成し、このローラー間を
加圧させながらローラーを回転させることにより、この
間を通過するものを破砕するような粉砕装置14であ
る。もちろん、粉砕装置14は、これに限定されるもの
ではなく、同様の機能を有するものであれば他の粗粉砕
用の粉砕装置を使用しても良い。例えば、上向きV型に
開いたジョーと振動アゴの間に原料を入れ、加圧するこ
とにより原料を粉砕するジョークラッシャや、固定破砕
面の中を可動破砕面が旋回し、連続的に破砕するジャイ
レントリクラッシャ等の他の粗粉砕装置を使用しても良
いものである。
生機22によって、熱風で送りながら乾燥させてタンク
27に送る。そして、タンク27に貯蔵された木質廃材
2を強力磁石等の除鉄機(分別手段)12aで磁石につ
く金属を選別して取り除き、さらに、ステンレス選別機
(分別手段)12bでステンレスを選別して取り除く。
最後に、非鉄選別機(分別手段)12cで導電性はある
が磁石につかない金属を選別して取り除く。
木材粉砕工程Aを終え、金属類が取り除かれた一次粉砕
材料(木質廃材2)に対して細粉状に粉砕を施す。この
二次木材粉砕工程Cに使用される粉砕装置(粉砕手段)
13は、大塊状のものを1ミリメートル程度にまで、細
粉状に粉砕することができるものであって、具体的に
は、高速回転するハンマチップで材料を打ち砕き、ハン
マチップの外周にあるスクリーンの丸穴を通過するまで
打砕作用を繰り返すハンマーミルを使用するものであ
る。もちろん、使用する粉砕装置13は、上述したハン
マーミルに限定されるものではなく、同様の機能を有す
るものであれば他の粉砕装置でも良いものである。例え
ば、カッターにより細断するカッターミルや、ローラー
により圧砕するロールミル等を使用しても良い。
た二次粉砕材料(木質廃材2)を、再び熱風発生機22
によって熱風で送りながら乾燥させてタンク27に送
る。次に、タンク27に貯蔵された二次粉砕材料に対し
て微粉状に粉砕を施すことによってセルロース系微粉粒
3とする。この三次木材粉砕工程Dに使用される粉砕装
置(粉砕手段)13aは、二次木材粉砕工程Cにより得
られた材料を更に細かい微粉状に粉砕することができる
ものである。具体的には、いわゆるピンミルであって、
円盤に取り付けられたピンによって、衝撃、反発の相互
作用を受けて微粉砕を施すことができるものである。更
に具体的には、このピンミルは、垂直方向に多数のピン
を有する円盤状の回転ディスクと、この回転ディスクに
向かい合う面に多数のピンを有する固定ディスクとを備
え、二次粉砕工程Cにより得られた材料を回転ディスク
の中心部へ投入すると、遠心力によって回転ディスクと
固定ディスクに取り付けられたピンの間隙に入り込み、
ピンによる衝撃や反発の相互作用を受けて微粉状に粉砕
することができるものである。この三次粉砕工程Dで
は、上述したピンミルにより、約200ミクロンメート
ル程度の大きさの粒に粉砕される。もちろん、粉砕装置
13aは、上述したピンミルに限定されるものではな
く、同様の機能を有する他の細粉砕装置、例えば、ボー
ルミルや石臼等でも良いものである。上述したような木
材粉砕工程A,C,Dにおいて、回収した木質廃材2を
三段階に分けて、粉砕が段階的に効率的に行われる。
たセルロース系微粉粒3を、再び熱風発生機22によっ
て熱風で送りながら乾燥させてタンク27に送り、この
セルロース系微粉粒3を200ミクロンメートルの網目
で平均粒径200ミクロンメートルに選別する。すなわ
ち、セルロース系微粉粒3をふるい26にかけ、200
ミクロンメートルより大きいものは前記粉砕装置13a
に戻されて再粉砕される。また、200ミクロンメート
ル以下のものは、熱風発生機22によって熱風で送りな
がら乾燥させてタンク27に送られ、木粉貯蔵タンク2
3に貯蔵される。
よって、樹脂粉砕工程Hを経て、平均粒径200ミクロ
ンメートルの樹脂粉砕粉5とする。すなわち、この樹脂
粉砕工程Hは、上述した一次木材粉砕工程A、二次木材
粉砕工程C、三次木材粉砕工程Dと同様の工程を備えて
おり、例えば、粉砕装置14,13,13aを使用す
る。なお、この樹脂粉砕工程Hは、木材粉砕工程A,
C,Dとほぼ同様のためその説明を省略する。
を含む食品の容器や包装、トレイ、シュリンクフィル
ム、パチンコ台枠等から得られる樹脂廃材4であって、
このような樹脂廃材4からはポリプロピレン樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、発泡塩化ビニル樹
脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂等の樹脂粉砕粉5が
得られる。そして、得られた樹脂粉砕粉5は、熱風発生
機22によって、熱風で送りながら乾燥させてタンク2
7に送られ、その後、樹脂貯蔵タンク24に貯蔵され
る。
るセルロース系微粉粒3と、樹脂貯蔵タンク24に貯蔵
されている樹脂粉砕粉5とを木粉・樹脂投入部25を介
して、予めオイル温調装置により加熱された混合ミキサ
(混練手段)8内に投入して、自己発熱(摩擦熱)によ
り発熱させて約175℃〜185℃で攪拌する。この際
に、混合ミキサ8に無機顔料投入部16から無機顔料
や、強化剤投入部17から強化剤を混合ミキサ8に投入
することにより、セルロース系微粉粒3のまわりに無機
顔料をまぶす。攪拌は、高速回転後、樹脂粉砕粉5が溶
融する溶融温度に達したら、低速回転とし、低速状態で
混練・溶融することによって混合材料7とする(混練工
程E)。
系微粉粒3との付着を良くするために加えられているも
のである。
却攪拌手段)10内に投入して冷却されるまで低速回転
で攪拌する。冷却された混合材料7は木粉含有コンパウ
ンド9となる(冷却攪拌工程F)。
に、混合漕18と、該混合漕18内の底面に設けられ
て、鉛直軸回りに回転する第1攪拌翼19と、混合漕1
8内の内周面に設けられて、水平軸回りに回転する2つ
の第2攪拌翼20と、この第2攪拌翼20の位置にあた
る混合漕18の外周面に設けられて、第2攪拌翼20を
駆動させるモータ21とを備えている。また、図示しな
いが、この他に混合漕18内を冷却するための冷却装置
や第1攪拌翼19を駆動させるモータも備えている。
えており、投入された材料を鉛直軸回りに攪拌させるよ
うになっている。前記第2攪拌翼20は、複数の細かな
羽根板を備えており、水平軸回りでかつ、第1攪拌翼1
9によって攪拌された材料をさらに細かく攪拌するよう
になっている。このような冷却ミキサ10内に、混合材
料7が投入されると、投入された材料7は第1攪拌翼1
9と第2攪拌翼20とによって攪拌されて、木粉含有コ
ンパウンド9とされる。この木粉含有コンパウンド9
は、タンク27に貯蔵しておく。
ンパウンド9は、通常、以下のようにして製造されて木
質様成形品1とされる。すなわち、タンク27に貯蔵さ
れている木粉含有コンパウンド9を、押出成形機11の
ホッパ内に投入し、加熱シリンダ内で溶融させる。そし
て、押出成形機11内部のスクリューにより木粉含有コ
ンパウンド9を押し出し、さらに金型29より押し出し
て所用形状に成形する。
の成形温度で成形する。ここで、成形温度を180〜2
20℃に設定したのは、180℃未満では樹脂粉砕粉5
の軟化が不十分でセルロース系微粉粒3と均等に混練し
難く、また220℃以上ではセルロース系微粉粒3が熱
で炭化等の変化を起こすためである。
される金型29は、その先端側が加熱されており、基端
側が冷却されている。このような金型29によって木粉
含有コンパウンド9を押し出すことにより、基端側の金
型29で押し出された木粉含有コンパウンド9は、固形
化されて木質様成形品1とされる。
形品1を、さらに、サイジング装置30によって、目的
とする寸法、形状に整える。このサイジング装置30
は、例えば、金型29から押し出された木質様成形品1
に外接する型を備えており、この型の内面には複数の小
孔が形成されている。そして、型に冷却水を通し、前記
小孔から真空ポンプで木質様成形品1を吸着しながら引
き取る。
式、ベルト式、キャタピラー式等)30で寸法、形状が
整えられた木質様成形品1を、水槽31内に通して冷却
する。冷却の終わった木質様成形品1は、引取装置32
によって変形を与えたり傷をつけたりしないようにして
引き取る。次いで、切断装置33、例えば、ロータリー
カッターやギロチンカッター、丸鋸、丸刃、砥石カッタ
ー等によって、木質様成形品1を所定の寸法に切断す
る。
および冷却攪拌工程Fについて詳細に説明する。表1に
示した原料を、表2に示すように配合した(配合1〜
4)。
8内に配合した試料を投入し、表3に示す条件下で高速
回転で攪拌した後に、低速回転で攪拌し、混練・溶融し
て混合材料7とした。その後、この混合材料7を表4に
示す条件下で、冷却ミキサ10に投入し、さらに冷却
し、低速回転で攪拌した。なお、テスト1,2は配合1
の場合であり、テスト3は配合2の場合、テスト4,5
は配合3の場合、テスト6,7は配合4の場合である。
が形成されたか否か、混合ミキサ8から混合材料7を払
い出しする際の評価、形成された木粉含有コンパウンド
9の形状について表5に示した。
いて説明する。テスト1(配合1)では、混合ミキサ8
からの排出品は餅状となるが、冷却ミキサ10からの排
出品は良好で、混合ミキサ8内の壁面には混合材料7が
付着しなかった。テスト2(配合1)では、途中で水分
飛ばしを行ったところ、混合ミキサ8からの排出品、冷
却ミキサ10からの排出品ともに、テスト1と同様の結
果となった。テスト3(配合2)では、混合ミキサ8内
での攪拌時間を短縮して行ったところ、冷却ミキサ10
からの排出品は良好であった。テスト4(配合3)で
は、混合ミキサ8からの排出品、冷却ミキサ10からの
排出品ともに、小粒状となり良好であった。テスト5
(配合3)では、混合ミキサ8からの排出品、冷却ミキ
サ10からの排出品ともに、テスト4と同様の結果とな
った。また、混合ミキサ8内の壁面に付着する混合材料
7の付着量は、テスト1の場合よりも若干少なかった。
テスト6(配合4)では、途中で水分飛ばしを行わずに
一気に昇温したところ、混合ミキサ8からの排出品、冷
却ミキサ10からの排出品ともに良好であった。テスト
7(配合4)では、途中水分を飛ばして行ったところ、
混合ミキサ8からの排出品、冷却ミキサ10からの排出
品ともに、テスト6と同様の結果となった。また、混合
ミキサ8内の壁面に付着する混合材料7の付着量は、テ
スト1の場合とほぼ同様であった。
おいても、木粉含有コンパウンド9は成形可能であるこ
とがわかり、冷却ミキサ10から排出された排出品は、
餅状に融合することはないことが明らかである。また、
混合ミキサ8内の壁面への付着もほとんどなく、連続処
理しても問題なしと判断することができる。さらに、各
樹脂の溶融点は、それぞれの各テストの最高処理温度か
ら、ABS>PP>PEと判断することもできる。
(混練手段8)において、高速回転で攪拌し、樹脂粉砕
粉5が溶融する溶融温度まで達した後に低速回転で攪拌
し、さらに、冷却攪拌工程F(冷却攪拌手段10)で、
冷却し、かつ、低速回転で攪拌することによって、混合
材料7が餅状に融合してしまうことなく、溶融した樹脂
粉砕粉5にセルロース系微粉粒3を均一に混合させるこ
とができ、よって、容易に木粉含有コンパウンド9とす
ることができる。また、このように均一に混合された木
粉含有コンパウンド9を、冷却攪拌手段(冷却ミキサ)
10に付着することなく、容易に払い出しを行え、スム
ーズに成形することができる。
粒3と同様の粉砕工程A,C,D(粉砕手段14,1
3,13a)を経て微粉砕されるので、微粉砕された樹
脂粉砕粉5とセルロース系微粉粒3とを混練工程E(混
練手段8)や冷却攪拌工程F(冷却攪拌手段10)にお
いて、容易に攪拌して混練・溶融し、冷却かつ攪拌する
ことができ、よって、この点においても、セルロース系
微粉粒3と樹脂粉砕粉5とを分離することなく、均一に
混合された木粉含有コンパウンド9とすることができ
る。
木質廃材2や樹脂廃材4から得られるので、資源の有効
利用や環境保護の観点からも優れる。
前記木材から金属類を取り除くので、金属類が含まれて
いない木材とすることができ、よって分別工程B(分別
手段12)の後に行う粉砕工程C,D(粉砕手段13,
13a)において、木材を容易に微粉砕することができ
る。また、金属類が含まれていない木材から、成形工程
G(押出成形機11)において所要形状に成形して木質
様成形品1とする場合に、その成形性が良好となる。
第1攪拌翼19と第2攪拌翼20とを備えているので、
第1攪拌翼19と第2攪拌翼20とによって、混合材料
7を鉛直軸回りおよび水平軸回りに攪拌させて、混合材
料7を容易に木粉含有コンパウンド9とすることができ
る。したがって、この木粉含有コンパウンド9を所要形
状に成形する際に、すぐに押出成形機11によって成形
することができ、施工作業の簡略化および施工期間の短
縮化につながる。
ロース系微粉粒3は、木質廃材2から得られるものとし
たが、これに限らず、例えば、木材、バカス、稲藁等の
天然素材を粉砕することによって得られるものとしても
良い。
が餅状に融合してしまうことなく、溶融した樹脂にセル
ロース系微粉粒を均一に混合させることができ、よっ
て、容易に木粉含有コンパウンドとすることができる。
また、このように均一に混合された木粉含有コンパウン
ドを、冷却攪拌工程で使用される冷却攪拌手段(請求項
4)から、容易に払い出しを行え、スムーズに成形する
ことができる。
の効果を得ることができるのは勿論のこと、木質廃材や
樹脂廃材を利用することによって、資源の有効利用や環
境保護の観点からも優れる。
2と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、金
属類が含まれていない木材とすることができ、よって分
別工程の後に行う粉砕工程において、木材を容易に微粉
砕することができる。また、金属類が含まれていない木
材から、例えば、冷却攪拌工程の後に所要形状に成形し
て木質様成形品とする場合に、その成形性が良好とな
る。
段で混合材料が餅状に融合してしまうことなく、溶融し
た樹脂にセルロース系微粉粒を均一に混合させることが
でき、よって、容易に木粉含有コンパウンドとすること
ができる。また、このように均一に混合された木粉含有
コンパウンドを前記冷却攪拌手段から、容易に払い出し
を行え、スムーズに成形することができる。
の効果を得ることができるのは勿論のこと、金属類が含
まれていない木材とすることができ、したがって、分別
手段の後の粉砕手段によって、木材を容易に微粉砕する
ことができる。また、金属類が含まれていない木材か
ら、例えば、冷却攪拌手段の後に所要形状に成形して木
質様成形品とする場合に、その成形性が良好となる。
5と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、前
記混合材料を鉛直軸回りおよび水平軸回りに攪拌させ
て、前記混合材料を容易に木粉含有コンパウンドとする
ことができる。したがって、例えば、この木粉含有コン
パウンドを所要形状に成形する際に、すぐに成形機によ
って成形することができ、施工作業の簡略化および施工
期間の短縮化につながる。
含有コンパウンドを製造する製造方法を示す概念図であ
る。
冷却攪拌手段の斜視図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 木材から得られるセルロース系微粉粒
と、樹脂とを含む木粉含有コンパウンドの製造方法であ
って、 前記セルロース系微粉粒と樹脂とを高速回転で攪拌し、
樹脂が溶融する溶融温度まで達した後に、低速回転で攪
拌し、混練・溶融して混合材料とする混練工程と、 前記混合材料を冷却し、かつ、低速回転で攪拌すること
によって、木粉含有コンパウンドとする冷却攪拌工程と
を備えていることを特徴とする木粉含有コンパウンドの
製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の木粉含有コンパウンドの
製造方法において、 前記木材は、不純物を含む木質廃材であり、前記樹脂
は、不純物を含む樹脂廃材から得られることを特徴とす
る木粉含有コンパウンドの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の木粉含有コンパ
ウンドの製造方法において、 前記混練工程の前に、前記木材から金属類を取り除く分
別工程と、 前記分別工程を経た木材を微粉砕することによって、前
記セルロース系微粉粒を得る粉砕工程とを備えているこ
とを特徴とする木粉含有コンパウンドの製造方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の木粉含
有コンパウンドの製造方法で使用される木粉含有コンパ
ウンドの製造装置であって、 木材から得られるセルロース系微粉粒と樹脂とを高速回
転で攪拌し、樹脂が溶融する溶融温度まで達した後に、
低速回転で攪拌し、混練・溶融して混合材料とする混練
手段と、 前記混合材料を冷却し、かつ、低速回転で攪拌すること
によって、木粉含有コンパウンドとする冷却攪拌手段と
を備えていることを特徴とする木粉含有コンパウンドの
製造装置。 - 【請求項5】 請求項4記載の木粉含有コンパウンドの
製造装置において、 前記混練手段の前に、前記木材から金属類を取り除く分
別手段と、 前記分別手段によって金属類が取り除かれた前記木材を
微粉砕することによって、前記セルロース系微粉粒を得
る粉砕手段とを備えていることを特徴とする木粉含有コ
ンパウンドの製造装置。 - 【請求項6】 請求項4または5記載の木粉含有コンパ
ウンドの製造装置において、 前記冷却攪拌手段は、鉛直軸回りに回転する第1攪拌翼
と、水平軸回りに回転する第2攪拌翼とを備えているこ
とを特徴とする木粉含有コンパウンドの製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001305334A JP2003103516A (ja) | 2001-10-01 | 2001-10-01 | 木粉含有コンパウンドの製造方法および製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001305334A JP2003103516A (ja) | 2001-10-01 | 2001-10-01 | 木粉含有コンパウンドの製造方法および製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003103516A true JP2003103516A (ja) | 2003-04-09 |
Family
ID=19125142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001305334A Pending JP2003103516A (ja) | 2001-10-01 | 2001-10-01 | 木粉含有コンパウンドの製造方法および製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003103516A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007076161A (ja) * | 2005-09-14 | 2007-03-29 | Misawa Homes Co Ltd | 木質様成形品の製造設備及び木質様成形品の製造方法 |
CN101245190B (zh) * | 2007-02-14 | 2012-07-25 | 大赛璐高分子株式会社 | 含有纤维素纤维的热塑性树脂组合物的制造方法 |
-
2001
- 2001-10-01 JP JP2001305334A patent/JP2003103516A/ja active Pending
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