JP2003011096A - フィルム製造システム及び突起部成形装置 - Google Patents

フィルム製造システム及び突起部成形装置

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JP2003011096A
JP2003011096A JP2001201431A JP2001201431A JP2003011096A JP 2003011096 A JP2003011096 A JP 2003011096A JP 2001201431 A JP2001201431 A JP 2001201431A JP 2001201431 A JP2001201431 A JP 2001201431A JP 2003011096 A JP2003011096 A JP 2003011096A
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film
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shaping
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Hitoshi Mochizuki
仁史 望月
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生器用のフィルムの製造時間の短縮、製造
コストの低減により生産効率を向上させ、更に、製造し
たフィルムの品質を安定化させると共に、装置全体を小
型化でき、騒音及び振動を低減することができるフィル
ム製造システム及び突起部成形装置の提供。 【解決手段】 回転軸が並列して一対をなす成形ロール
11及び成形受ロール12を有する成形ロール部5と、
該成形ロール部5からフィルム2を引き抜く引抜ロール
部6とを備え、前記成形ロール11は複数の突設部を具
備し、前記成形受ロール12は前記突設部に係合すべく
複数の係合溝部を具備し、更に、成形ロール部5にて成
形された突起部を整形するための整形ロール部7を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スターリング機関
等に用いられる再生器を構成するフィルムを製造するた
めのフィルム製造システム、及び該システムに用いてフ
ィルムが具備する複数の突起部を成形するための突起部
成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スターリング機関における熱効率を向上
させる上で不可欠なものとして、膨張空間及び圧縮空間
の間で熱の授受を行う再生器があり、該再生器には条件
の一つとして高い伝熱効率を有することが要求される。
再生器としては種々の構造をなすものがあり、図8は再
生器の構成の一例を説明するための斜視図である。図中
2は一定の幅員を有する長尺の合成樹脂製のフィルムで
あり、該フィルム2は幅方向に所定間隔P1、長さ方向
に所定の間隔P2だけ夫々隔てて、一方の面に突き出た
複数の突起部(ディンプル)3,3,…を有し、前記フ
ィルム2を前記一方の面を内側にして巻回して円筒形状
の再生器1を構成している。
【0003】図9は前記フィルム2の部分断面図であ
る。フィルム2が有する突起部3は、頂点を上側として
上部を取り除かれた高さA2を有する中空の円錐形状を
なしている。再生器1は、巻回されて重なり合うフィル
ム2の間の、突起部3をスペーサとして形成される空間
を、スターリング機関に用いるガス(例えば、ヘリウム
ガス)が流動し、再生器1の伝熱効率を向上させるため
には、フィルム2における突起部3,3,…の位置、形
状、及び高さが一定であることが必要となる。
【0004】図10は再生器用のフィルム2を成形する
ための従来のディンプル成形装置の模式的構成を示す部
分断面側面図であり、図11は前記ディンプル成形装置
をA−A面にて切断した場合の断面図である。図示する
ディンプル成形装置40は、プレス方式を採用して試作
研究用として開発されているものである。該ディンプル
成形装置40は、略同一の立方体形状をなす上型41及
び下型42を備え、上型41の下面と、下型42の上面
とが所定間隔を有して略平行に向き合う構成となってお
り、下型42の上面にフィルム2を載せ、上型41を下
型42へ下降させることにより、前記フィルム2に突起
部3,3,…を加圧成形するものである。
【0005】前記上型41の下面には、フィルム2に突
起部3,3,…を成形するためのディンプル成形針4
3,43,…が、間隔P1を空けて一列に複数列設され
ている。また、前記下型42の上面には、上型41を下
降させて下型42へ接近させた場合に、上型41が備え
る複数のディンプル成形針43,43,…が遊挿する複
数の穴部48,48,…が設けられている。なお、該穴
部48に代え、ディンプル成形針43,43,…に係合
する溝部が形成されている場合もある。
【0006】上型41を下降させてフィルム2を加圧成
形した後、上型41を上昇させる際に、上型41と共に
フィルム2が持ち上がる場合があり、これを防止するた
めに上型41の下部にはストリッパ44が設けられてい
る。ストリッパ44は、上型41の水平断面と略同一形
状の板形状を成し、ディンプル成形針43の長さ以下の
厚みを有している。また、ストリッパ44はバネ等の弾
性体を間に介して上型41の下部に吊設されており、前
記ディンプル成形針43により貫通される貫通孔が複数
設けられている。ストリッパ44はまた、フィルム2の
持ち上がり防止の他、上型41を下降させてフィルム2
を加圧成形する際のディンプル成形針43,43,…の
位置ずれ防止、及び、フィルム2の位置ずれ防止をする
役割も担っている。
【0007】また、フィルム2を移動させるためのフィ
ルムピッチ搬送部47を備えており、該フィルムピッチ
搬送部47は、フィルム2を掴んだ後に所定の間隔P2
だけ移動してフィルム2を解放し、解放後元の位置へ戻
ることを繰り返すことにより、フィルム2を間隔P2毎
に移動させる。更に、加圧成形される前後においてフィ
ルム2の位置を補正するためのガイド45,46が備え
られている。
【0008】次に、上述した構成をなす従来のディンプ
ル成形装置40によるフィルム2の成形工程について説
明する。初めに、上型41及び下型42の間に供給され
たフィルム2は、フィルムピッチ搬送部47に掴まれて
所定位置にセットされる。次に、上型41が下降し、フ
ィルム2はストリッパ44により下型42との間に固定
される。上型41が下降するに従い、フィルム2はディ
ンプル成形針43,43,…により突き刺されて円錐形
状に成形され、更に上型41が所定深さまで下降するこ
とにより、ディンプル成形針43,43,…はフィルム
2を貫通して突起部3,3,…を成形する。
【0009】上型41が所定深さまで下降した後、上型
41の上昇に伴いディンプル成形針43,43,…も上
昇し、該ディンプル成形針43,43,…がフィルム2
から抜け出た時点からストリッパ44も上昇を始める。
これによりフィルム2は上型41及び下型42から解放
され、フィルムピッチ搬送部47により所定の間隔P2
だけ搬送される。以上の一連の工程が繰り返されること
により、突起部3,3,…が成形されたフィルム2が得
られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来のディンプル成形装置40による場合、上型41が一
度上下に往復することによりフィルム2に成形される突
起部3,3,…は一列分のみであるため、再生器1に用
いるべくフィルム2に複数の突起部3,3,…を成形す
るためには長時間及び高コストを必要として生産効率が
低いという問題点がある。
【0011】また、上型41の上下往復動作、及びフィ
ルムピッチ搬送部47による所定距離の搬送動作の2つ
の動作によりフィルム2に突起部3,3,…を成形する
ため、工程が複雑であり、また、フィルムピッチ搬送部
47による所定の間隔P2の搬送精度を向上させること
は困難であり、突起部3,3,…の間隔P2が一定にな
らず、品質の安定化を望めないという問題点も生じてい
る。
【0012】更に、生産効率を高めるためにディンプル
成形針43,43,…を複数列だけ上型41に列設する
方法が検討されているが、この場合、上型41、下型4
2、及びフィルムピッチ搬送部47が大きくなり、装置
全体の大型化するという問題が生じると共に、フィルム
ピッチ搬送部47によるフィルム2の搬送精度に関する
問題点は解消されない。
【0013】本発明は、上述したような事情に鑑みてな
されたものであり、ロール面に複数の突設部を具備する
ロールを有する一対のロールのロール間にフィルムを挟
入させ、該ロールを回転させて連続的に再生器用のフィ
ルムを製造することにより、製造に係る時間の短縮及び
コストの低減を実現し、生産効率を向上させることがで
き、品質の安定化及び装置全体の小型化を実現すること
ができると共に、振動及び騒音を大幅に低減可能なフィ
ルム製造システム、及び該システムにて用いる突起部成
形装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るフィルム製
造システムは、複数の突起部を具備するフィルムを製造
するためのフィルム製造システムにおいて、回転軸が並
列する一対のロールを有し、該ロール間にフィルムを挟
入することにより前記突起部を成形するための成形ロー
ル部と、突起部を成形されたフィルムを引き抜き、前記
突起部を整形する引抜整形ロール部とを備えることを特
徴とする。
【0015】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記引抜整形ロール部は、回転軸が並列する一対のロール
を有して前記成形ロール部にて成形されたフィルムを引
き抜くための引抜ロール部と、回転軸が並列する一対の
ロールを有して前記引抜ロール部から送り出されたフィ
ルムが具備する前記突起部を整形するための整形ロール
部とからなることを特徴とする。
【0016】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記成形ロール部、引抜ロール部、及び整形ロール部が夫
々有する一対のロールは、駆動ロール及び該駆動ロール
に従って回転する従動ロールからなり、前記引抜ロール
部の駆動ロール径は前記成形ロール部の駆動ロール径以
上を有し、前記整形ロール部の駆動ロール径は前記引抜
ロール部の駆動ロール径以上を有していることを特徴と
する。
【0017】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記成形ロール部が有する駆動側ロール、前記引抜ロール
部が有する駆動側ロール、及び前記整形ロール部が有す
る駆動側ロールは、互いに連動することを特徴とする。
【0018】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記成形ロール部、引抜ロール部及び整形ロール部のうち
の一又は複数は、夫々が有する一対のロールのロール間
隔を調整するロール間隔調整部を備えることを特徴とす
る。
【0019】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記成形ロール部が有する一対のロールのうち一方のロー
ルは、ロール面に所定距離を隔てて複数の突設部を具備
し、他方のロールは、前記複数の突設部に係合する係合
溝部を具備することを特徴とする。
【0020】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記成形ロール部が有する一方のロールのロール面材質は
金属類であり、他方のロールのロール面材質はウレタン
ゴム又は合成樹脂類であることを特徴とする。
【0021】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記引抜ロール部が有する駆動側ロールのロール面材質は
ウレタンゴムであることを特徴とする。
【0022】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記引抜ロール部が有する一対のロールのうち、駆動側ロ
ールと対をなすロールのロール面材質は金属類又は合成
樹脂類であることを特徴とする。
【0023】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記整形ロール部が有する一対のロールのロール面材質は
金属類であることを特徴とする。
【0024】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記成形ロール部、前記引抜ロール部、及び前記整形ロー
ル部のうち一又は複数の入側に、供給される前記フィル
ムを誘導するためのフィルム供給ガイド部を備えること
を特徴とする。
【0025】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記引抜ロール部、及び前記整形ロール部の入側に備えら
れる前記フィルム供給ガイド部は、フィルムの移動方向
に沿った溝部であるガイド溝部を有することを特徴とす
る。
【0026】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記整形ロール部から送り出された前記フィルムを巻き取
るべく、回転軸を略鉛直方向になしてある巻取リール部
を備えることを特徴とする。
【0027】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記巻取リール部が前記フィルムを巻き取る巻取速度は、
前記整形ロール部から前記フィルムを送り出す送出速度
以上であることを特徴とする。
【0028】本発明に係るフィルム製造システムは、前
記整形ロール部の出側に、前記巻取リール部にて巻き取
られる前記フィルムを誘導するためのフィルム巻取ガイ
ド部を備えることを特徴とする。
【0029】本発明に係る突起部成形装置は、回転軸が
並列する一対のロールを有し、該ロール間にフィルムを
挟入することにより前記フィルムに複数の突起部を成形
するための突起部成形装置であって、前記一対のロール
のうち一方のロールは、ロール面に所定距離を隔てて複
数の突設部を具備し、他方のロールは、前記複数の突設
部に係合する係合溝部を具備することを特徴とする。
【0030】本発明に係る突起部成形装置は、前記一対
のロールのロール間隔を調整するロール間隔調整部を更
に備えることを特徴とする。
【0031】本発明に係る突起部成形装置は、前記一方
のロールのロール面材質は金属類であり、前記他方のロ
ールのロール面材質はウレタンゴム又は合成樹脂類であ
ることを特徴とする。
【0032】本発明に係るフィルム製造システムによる
場合は、突起部を成形するための成形ロール部と、成形
ロール部からフィルムを引き抜くと共に前記突起部を整
形するための引抜整形ロール部とを備えることにより、
成形ロール部及び引抜整形ロール部が夫々有するロール
が回転し、該ロール間にフィルムが挟入されて再生器用
のフィルムを連続的に製造することができ、製造工程が
複雑でないと共に製造時間の短縮及びコストの低減が可
能で生産効率を向上させることが可能であり、更に品質
の安定化を望むことができ、更に振動及び騒音を大幅に
低減することが可能なフィルム製造システムを実現する
ことができる。
【0033】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、前記引抜整形ロール部を、引抜ロール部
及び整形ロール部により構成することにより、引抜ロー
ル部により突起部を整形した後、更に整形ロール部によ
り突起部を整形することができ、フィルムに成形する突
起部の形状及び高さを高精度にて略一定にすることが可
能であり、品質の高い再生器用のフィルムを製造するこ
とができるフィルム製造システムを実現することができ
る。
【0034】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、成形ロール部、引抜ロール部、及び整形
ロール部が夫々有する駆動側ロールの径を、順に同径以
上をなすようにしてあることにより、各ロール部間を移
動するフィルムに張力が生じ、移動するフィルムに弛み
及び蛇行が生じるのを防止することができるフィルム製
造システムを実現することができる。
【0035】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、成形ロール部、引抜ロール部及び整形ロ
ール部が夫々有する駆動側ロールは互いに連動すること
により、生産量に応じて各ロールの回転速度を個別に調
整する必要がなく、容易に全ての回転速度を調整可能で
あり、また、一つの駆動部にて各ロールを回転させるこ
とができ、小型化及び低コスト化が可能であるフィルム
製造システムを実現することができる。
【0036】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、成形ロール部、引抜ロール部及び整形ロ
ール部のうち一又は複数がロール間隔調整部を備えるこ
とにより、所望する突起部の高さを高精度に実現するこ
とが可能であるフィルム製造システムを実現することが
できる。
【0037】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、成形ロール部が、所定距離を隔てて複数
の突設部を具備する一方のロールと、係合溝部を具備す
る他方のロールとを備えることにより、回転する両ロー
ル間にフィルムを挟入して連続的に複数の突起部を成形
することができ、成形される突起部の突設間隔に生じる
誤差を極力低減することができ、高い伝熱効率を有する
再生器を構成する再生器用のフィルムを製造することが
可能であるフィルム製造システムを実現することができ
る。
【0038】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、成形ロール部が有する一方のロールのロ
ール面材質を金属類とし、他方のロールのロール面材質
をウレタンゴム又は合成樹脂類とすることにより、一方
のロールに設けられた突設部が他方のロールの溝部に緩
衝した場合における前記突設部の破損を防ぐことがで
き、また、他方のロールの弾力性及び摩擦力によってフ
ィルムを安定的に固定することができるフィルム製造シ
ステムを実現することができる。
【0039】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、引抜ロール部が有する駆動側ロールのロ
ール面材質を硬質ウレタンゴムとすることにより、ウレ
タンゴムの弾性力及び摩擦力によって成形ロール部のロ
ールが有する突設部に圧着されたフィルムを引き剥がす
ことができ、成形ロール部にて成形されたフィルムを滑
りを生じることなく引き抜くことができるフィルム製造
システムを実現することができる。
【0040】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、引抜ロール部が有する駆動側ロールと対
をなすロールのロール面材質を金属類又は合成樹脂類に
することにより、成形ロール部にて成形された突起部の
高さを整形すると共に突起部の強度を向上させることが
できるフィルム製造システムを実現することができる。
【0041】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、整形ロール部が有する一対のロールのロ
ール面材質を金属類とすることにより、フィルムに成形
された突起部の高さを、高精度に一定高さに整形するこ
とができるフィルム製造システムを実現することができ
る。
【0042】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、ロール部の入側にフィルム供給ガイド部
を備えることにより、成形ロール部、引抜ロール部、又
は整形ロール部へ供給されるフィルムの位置を補正して
誘導することができ、またフィルムを弛ませることなく
供給することができるフィルム製造システムを実現する
ことができる。
【0043】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、ガイド溝部を備えることにより、フィル
ム供給ガイド部を通過する際に成形ロール部にて成形さ
れた突起部が損傷することを防止することができるフィ
ルム製造システムを実現することができる。
【0044】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、回転軸を略鉛直方向になしてある巻取リ
ール部を備えることにより、巻き取られたフィルムの自
重により突起部が損傷することがないフィルム製造シス
テムを実現することができる。
【0045】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、巻取リール部がフィルムを巻き取る速度
を、整形ロール部から送り出される送出速度以上とする
ことにより、フィルムに張力が生じ、整形ロール及び巻
取リール間を移動するフィルムに弛みが生じるのを防止
することができるフィルム製造システムを実現すること
ができる。
【0046】また、本発明に係るフィルム製造システム
による場合は、整形ロール部の出側に、フィルム巻取ガ
イド部を備えることにより、整形ロール部から送り出さ
れたフィルムを、弛みなく適正な位置を維持して巻取リ
ール部へ誘導することができるフィルム製造システムを
実現することができる。
【0047】また、本発明に係る突起部成形装置による
場合は、所定距離を隔てて複数の突設部を具備する一方
のロールと、係合溝部を具備する他方のロールとを備え
ることにより、回転する両ロール間にフィルムを挟入し
て連続的に複数の突起部を成形することができ、成形さ
れる突起部の突設間隔に生じる誤差を極力低減すること
ができ、高い伝熱効率を有する再生器を構成するフィル
ムを製造することが可能である突起部成形装置を実現す
ることができる。
【0048】また、本発明に係る突起部成形装置による
場合は、ロール間隔調整部を備えることにより、所望す
る突起部の高さを高精度に実現することが可能である突
起部成形装置を実現することができる。
【0049】また、本発明に係る突起部成形装置による
場合は、一方のロールのロール面材質を金属類とし、他
方のロールのロール面材質をウレタンゴム又は合成樹脂
類とすることにより、一方のロールに設けられた突設部
が他方のロールの溝部に緩衝した場合における前記突設
部の破損を防ぐことができ、また、他方のロールの弾力
性及び摩擦力によってフィルムを安定的に固定すること
ができる突起部成形装置を実現することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るフ
ィルム製造システムの模式的構造を示す側面図である。
本発明に係るフィルム製造システムは、合成樹脂製のフ
ィルム2が巻かれたボビン(図示せず)を組み付けて該
フィルム2を供給するための供給コイラー部4と、該供
給コイラー部4から供給されるフィルム2に前述した突
起部3,3,…を成形するための成形ロール部(突起部
成形装置)5と、突起部3,3,…が成形されたフィル
ム2を引き抜き、前記突起部3,3,…を加圧整形して
所定高さに揃える引抜整形ロール部8と、所定高さに整
形された突起部3,3,…を有するフィルム2を巻き取
る巻取コイラー部(巻取リール部)9とを備える一連の
システムとして構成されている。
【0051】また、前記引抜整形ロール部8は、成形ロ
ール部5にて突起部3,3,…が成形されたフィルム2
を引き抜くと共に、突起部3,3,…を加圧整形するた
めの引抜ロール部6と、該引抜ロール部6から送り出さ
れたフィルム2が有する突起部3,3,…を更に整形
し、所定高さに揃えるための整形ロール部7とにより構
成されている。なお、製品に要求される精度に応じて前
記整形ロール部7を省略する場合もある。
【0052】前記成形ロール部5、引抜ロール部6、及
び整形ロール部7は、夫々互いに回転軸が略並列する一
対のロールを備え、夫々一対のロールのロール間鉛直位
置は全て略同一にしてあり、各ロール間をフィルム2が
水平方向へ搬送される。また、前記巻取コイラー部9
は、回転軸を鉛直にして設けてある。
【0053】また、前記成形ロール部5が備える一対の
ロールは、駆動側の成形ロール11及び従動側の成形受
ロール12からなり、前記引抜ロール部6が備える一対
のロールは、駆動側の引抜ロール13及び従動側の引抜
受ロール14からなり、前記整形ロール部7が備える一
対のロールは、駆動側の整形ロール15及び従動側の整
形受ロール16からなる。前記成形ロール11、引抜ロ
ール13、及び整形ロール15は一連の駆動伝達ベルト
18により、回転駆動アクチュエータ17からの回転駆
動力が伝達されて同一回転方向に連動する。
【0054】また、前記成形ロール部5、引抜ロール部
6、及び整形ロール部7の入側には、夫々フィルム供給
ガイド10,10,10が設けてあり、フィルム2が弛
むことなく、また蛇行することなく各ロール部へ供給さ
れるよう誘導する。更に、整形ロール部7の出側には、
巻取コイラー部9にて巻き取られるフィルム2を誘導す
るためのフィルム巻取ガイド32が設けてあり、該フィ
ルム巻取ガイド32とフィルム2との接触面は曲面によ
り形成されており、テフロン等の摺動性が比較的高い材
質が用いられ、接触するフィルム2に損傷を与えないよ
うになっている。
【0055】図2は、成形ロール部(突起部成形装置)
5の構成を示す斜視図である。成形ロール部5は、直方
体の表裏をなす側部を矩形に貫通する貫通部を有して環
状をなす一対のスタンド50,50を、貫通軸を共通に
して備えている。該スタンド50,50の貫通部には、
成形ロール11の回転軸端部を支持する可動側ハウジン
グ51,51と、成形受ロール12の回転軸端部を支持
する固定側ハウジング52,52とが内部に保持されて
おり、一方の可動側ハウジング51により支持されてい
る成形ロール11の回転軸には、駆動伝達ベルト18を
介して回転駆動アクチュエータ17からの回転駆動力が
伝達される。
【0056】可動側ハウジング51,51及び固定側ハ
ウジング52,52の間にはスプリング54,54が介
装され、可動側ハウジング51,51の高さを調整する
ためのロール高調整ネジ53,53を回すことにより、
成形ロール11の高さを調整することができる。また、
成形ロール11は、ロール高さ調整ネジ53,53によ
り成形受ロール12に対して回転軸が平行になるように
調整されており、スタンド50,50の側部を貫通して
可動側ハウジング51,51及び固定側ハウジング5
2,52を固定するハウジング止めネジ55,55,…
により固定されている。
【0057】成形ロール部5が備える成形ロール11の
ロール外周面には、軸方向に所定間隔P1、周方向に所
定の間隔P2だけ空けて、針先形状をなす複数の突設部
11A,11A,…が設けてある。また、成形ロール部
5が備える成形受ロール12のロール外周面には、前記
成形ロール11が有する突設部11A,11A,…に係
合すべく、周方向に断面V形状又は断面角形状をなす係
合溝部12A,12A,…が設けてある。
【0058】図3は、突設部11A及び係合溝部12A
の係合状態を示す成形ロール11及び成形受ロール12
の部分断面図である。ここで係合溝部12Aは断面がV
形状をなすものを図示してあり、成形ロール11及び成
形受ロール12が最接近する箇所では、突設部11A及
び係合溝部12Aは咬合するようになっている。
【0059】成形ロール11のロール外周面(突設部1
1A,11A,…を含む)の材質は金属類であり、合成
樹脂製のフィルム2を突き刺す場合に損傷しない硬度及
び強度を有している。また、成形受ロール12のロール
外周面(係合溝部12A,12A,…を含む)の材質は
ウレタンゴム(願わくは、硬質ウレタンゴムが望まし
い)又は合成樹脂類であり、成形ロール11が有する突
設部11A,11A,…が係合溝部12A,12A,…
に緩衝した場合であっても、前記突設部11A,11
A,…が損傷せず、併せて突設部11A,11A,…及
び係合溝部12A,12A,…の間にフィルム2を挟入
した場合に突起部3,3,…が成形できる硬度になって
いる。
【0060】図4は引抜ロール部6の構成を示す斜視図
である。引抜ロール部6は、成形ロール部5と略同様の
構成を成している。即ち、貫通部を有する環状の一対の
スタンド60,60を備え、該スタンド60,60の貫
通部には、引抜ロール13の回転軸端部を支持する可動
側ハウジング61,61と、引抜受ロール14の回転軸
端部を支持する固定側ハウジング62,62とが内部に
保持され、駆動伝達ベルト18を介して回転駆動アクチ
ュエータ17からの回転駆動力が引抜ロール13へ伝達
される。
【0061】可動側ハウジング61,61及び固定側ハ
ウジング62,62の間にはスプリング64,64が介
装され、ロール高調整ネジ63,63を回すことによ
り、引抜ロール13の高さを調整でき、ハウジング止め
ネジ65,65,…によって引抜ロール13及び引抜受
ロール14の回転軸が平行になるようにして固定されて
いる。
【0062】また、引抜ロール13及び引抜受ロール1
4は共にフラットロールであり、引抜ロール13のロー
ル外周面の材質はウレタンゴム(願わくは、硬質ウレタ
ンゴムが望ましい)であり、引抜受ロール14のロール
外周面の材質は金属類又は合成樹脂類である。
【0063】図5は整形ロール部7の構成を示す斜視図
である。整形ロール部7もまた、成形ロール部5と略同
様の構成を成している。即ち、貫通部を有する環状の一
対のスタンド70,70を備え、該スタンド70,70
の貫通部には、整形ロール15の回転軸端部を支持する
可動側ハウジング71,71と、整形受ロール16の回
転軸端部を支持する固定側ハウジング72,72とが内
部に保持され、駆動伝達ベルト18を介して回転駆動ア
クチュエータ17からの回転駆動力が整形ロール15へ
伝達される。
【0064】可動側ハウジング71,71及び固定側ハ
ウジング72,72の間にはスプリング74,74が介
装され、ロール高調整ネジ73,73を回すことによ
り、整形ロール15の高さを調整でき、ハウジング止め
ネジ75,75,…によって整形ロール15及び整形受
ロール16の回転軸が平行になるようにして固定されて
いる。
【0065】また、整形ロール15及び整形受ロール1
6は共に、ロール外周面の材質が金属類であるフラット
ロールである。
【0066】ここで、引抜ロール13のロール径は成形
ロール11のロール径に対して同径以上となっており、
また、整形ロール15のロール径は引抜ロール13のロ
ール径に対して同径以上となっている。従って、駆動側
のロールである前記成形ロール11、引抜ロール13及
び整形ロール15が、夫々成形受ロール12、引抜受ロ
ール14及び整形受ロール16との間にフィルム2を挟
んで駆動した場合、フィルム2に張力が働き、フィルム
2に生じる弛みを防止すると共に、フィルム2の搬送安
定性を向上させることができる。
【0067】図6は巻取コイラー部9の構成を示す斜視
図である。巻取コイラー部9は、突起部3,3,…が形
成された再生器用のフィルム2を巻き取るための巻取ボ
ビン26、該巻取ボビン26に巻き取り回転を与えるタ
ーンテーブル27、整形ロール部7から送り出されたフ
ィルム2の巻取角度を変換するためのフィルム方向転換
ローラ28、及びターンテーブル27を駆動させる回転
アクチュエータ(図示せず)を備えている。巻取ボビン
26及びターンテーブル27の回転軸は鉛直方向をなし
て設置されており、フィルム2を巻き取る際に、該フィ
ルム2の自重圧力により突起部3,3,…が損傷しない
ようになっている。また、巻取ボビン26がフィルム2
を巻き取る速度は、整形ロール部7からフィルム2が送
り出される速度と同じ、又はそれ以上となしてある。な
お、巻取ボビン26はターンテーブル27に対して脱着
可能となっている。
【0068】図7はフィルム供給ガイド10の構成を示
す斜視図である。フィルム供給ガイド10は、板材の一
対向辺に縁部を有する上ガイド21及び下ガイド22
が、互いの縁部を相対してガイド止めネジ23,23,
…により接合され、断面が長方形環状である筒状を成し
ている。フィルム供給ガイド10の断面における内側の
長手方向長さは、製造するフィルム2の幅寸法に比して
若干余裕を持たせた寸法となしてある。また、引抜ロー
ル部6及び整形ロール部7の入側に設けられるフィルム
供給ガイド10においては、内部を搬送されるフィルム
2が、フィルム供給ガイド10の内面に接触して突起部
3,3,…が損傷するのを防止すべく、フィルム2の搬
送方向に沿った溝であるガイド溝部24,24,…が、
所定間隔P1だけ空けて複数設けられており、更に、フ
ィルム供給ガイド10はテフロン(登録商標)等の摺動
性が高い材質により構成されている。
【0069】次に、上述した構成をなすフィルム製造シ
ステムを用いる、再生器用のフィルムの製造工程につい
て説明する。初めに、供給コイラー部4から送り出され
たフィルム2は、フィルム供給ガイド10を通過するこ
とにより水平垂直位置が補正されて成形ロール部5へ送
り込まれる。成形ロール部5は、駆動伝達ベルト18を
介して回転駆動アクチュエータ17から伝達された回転
駆動力によって成形ロール11が回転する。送り込まれ
たフィルム2は成形ロール11及び成形受ロール12の
間に挟入され、成形ロール11が回転し、成形受ロール
12が従動すると共に複数の突設部11A,11A,…
がフィルム2に当接する。
【0070】更に成形ロール11及び成形受ロール12
が回転することにより、突設部11A,11A…及び係
合溝部12A,12A,…の間にてフィルム2は円錐形
状に成形され、遂には突設部11A,11A,…がフィ
ルム2を貫通し、上部が取り除かれた円錐形状をなす突
起部3,3,…が成形される。
【0071】なお、成形受ロール12の外周面材質がウ
レタンゴム又は合成樹脂類であることから、フィルム2
が成形ロール11及び成形受ロール12により挟み込ま
れる際に位置ずれが生じるのを防ぐことができる。
【0072】次に、成形ロール部5にて突起部3,3,
…が成形されたフィルム2は、引抜ロール部6の入側に
設けられたフィルム供給ガイド10を介して水平垂直位
置が補正され、前記引抜ロール部6へ送り込まれる。引
抜ロール13及び引抜受ロール14が回転し、その間に
挟み込まれることにより、成形ロール11の突設部11
A,11A,…に圧着されたフィルム2は成形ロール部
5から引き抜かれる。また前述したように、引抜ロール
13はウレタンゴムを材質とし、引抜受ロール14は金
属類又は合成樹脂類を材質としているため、突設部11
A,11A,…に圧着されたフィルム2を有効に引き剥
がすことができ、また、突設部11A,11A,…を加
圧整形して高さを揃えると共に強度を向上させることが
できる。
【0073】引抜ロール部6にて引き抜かれたフィルム
2は、整形ロール部7の入側に設けられたフィルム供給
ガイド10を介して水平垂直位置が補正され、前記整形
ロール部7へ送り込まれる。前述したように、整形ロー
ル15及び整形受ロール16は金属類を材質として構成
されているため、整形ロール15及び整形受ロール16
が回転し、その間にフィルム2が挟み込まれることによ
り、突起部3,3,…は高精度に一定高さに整形され、
品質が安定して高い再生器用のフィルム2が製造され
る。
【0074】更に、製造された再生器用のフィルム2
は、フィルム方向転換ローラ28により巻取角度が変換
され、回転軸を鉛直方向に有する巻取ボビン26に巻き
取られる。
【0075】なお、回転駆動アクチュエータ17の回転
速度を変更することにより、フィルム2の時間的な生産
能力を可変とすることができ、必要な生産量に応じて前
記回転速度を変更すればよい。
【0076】本発明は上述した実施の形態に例示した如
く構成することにより、成形ロール部5、引抜ロール部
6及び整形ロール部7が夫々備える一対のロールを回転
させて、突起部3,3,…を有する再生器用のフィルム
2を連続的に製造することができ、製造時間の短縮、製
造コストの低減を実現し、生産効率を向上させることが
可能であり、更に、製造したフィルム2の品質を安定化
させると共に、装置全体を小型化できる。これに加え
て、プレス方式に比して大幅に騒音及び振動を低減する
ことができる。
【0077】
【発明の効果】本発明に係るフィルム製造システムによ
れば、成形ロール部及び引抜整形ロール部が夫々有する
ロールが回転し、該ロール間にフィルムが挟入されて再
生器用のフィルムを連続的に製造することができ、製造
工程が複雑でないと共に製造時間の短縮及びコストの低
減が可能で生産効率を向上させることが可能であり、更
に品質の安定化を望むことができる。更に、振動及び騒
音を大幅に低減することができる。
【0078】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、引抜ロール部により突起部を整形した後、更
に整形ロール部により突起部を整形することができ、フ
ィルムに成形する突起部の形状及び高さを高精度にて略
一定にすることが可能であり、品質の高い再生器用のフ
ィルムを製造することができる。
【0079】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、各ロール部間を移動するフィルムに張力が生
じ、移動するフィルムに弛み及び蛇行が生じるのを防止
することができる。
【0080】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、生産量に応じて各ロールの回転速度を個別に
調整する必要がなく、容易に全ての回転速度を調整可能
であり、また、一つの駆動部にて各ロールを回転させる
ことができ、小型化及び低コスト化が可能である。
【0081】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、所望する突起部の高さを高精度に実現するこ
とが可能である。
【0082】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、回転する両ロール間にフィルムを挟入して連
続的に複数の突起部を成形することができ、成形される
突起部の突設間隔に生じる誤差を極力低減することがで
き、高い伝熱効率を有する再生器を構成する再生器用の
フィルムを製造することが可能である。
【0083】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、一方のロールに設けられた突設部が他方のロ
ールの溝部に緩衝した場合における前記突設部の破損を
防ぐことができ、また、他方のロールの弾力性及び摩擦
力によってフィルムを安定的に固定することができる。
【0084】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、ウレタンゴムの弾性力及び摩擦力によって成
形ロール部のロールが有する突設部に圧着されたフィル
ムを引き剥がすことができ、成形ロール部にて成形され
たフィルムを滑りを生じることなく引き抜くことができ
る。
【0085】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、成形ロール部にて成形された突起部の高さを
整形すると共に突起部の強度を向上させることができ
る。
【0086】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、フィルムに成形された突起部の高さを、高精
度に一定高さに整形することができる。
【0087】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、成形ロール部、引抜ロール部、又は整形ロー
ル部へ供給されるフィルムの位置を補正して誘導するこ
とができ、またフィルムを弛ませることなく供給するこ
とができる。
【0088】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、フィルム供給ガイド部を通過する際に成形ロ
ール部にて成形された突起部が損傷することを防止する
ことができる。
【0089】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、巻き取られたフィルムの自重により突起部が
損傷することがない。
【0090】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、フィルムに張力が生じ、整形ロール及び巻取
リール間を移動するフィルムに弛みが生じるのを防止す
ることができる。
【0091】また、本発明に係るフィルム製造システム
によれば、整形ロール部から送り出されたフィルムを、
弛みなく適正な位置を維持して巻取リール部へ誘導する
ことができる。
【0092】また、本発明に係る突起部成形装置によれ
ば、回転する両ロール間にフィルムを挟入して連続的に
複数の突起部を成形することができ、成形される突起部
の突設間隔に生じる誤差を極力低減することができ、高
い伝熱効率を有する再生器を構成するフィルムを製造す
ることが可能である。
【0093】また、本発明に係る突起部成形装置によれ
ば、所望する突起部の高さを高精度に実現することが可
能である。
【0094】また、本発明に係る突起部成形装置によれ
ば、一方のロールに設けられた突設部が他方のロールの
溝部に緩衝した場合における前記突設部の破損を防ぐこ
とができ、また、他方のロールの弾力性及び摩擦力によ
ってフィルムを安定的に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルム製造システムの模式的構
造を示す側面図である。
【図2】成形ロール部(突起部成形装置)の構成を示す
斜視図である。
【図3】突設部及び係合溝部の係合状態を示す成形ロー
ル及び成形受ロールの部分断面図である。
【図4】引抜ロール部の構成を示す斜視図である。
【図5】整形ロール部の構成を示す斜視図である。
【図6】巻取コイラー部の構成を示す斜視図である。
【図7】フィルム供給ガイドの構成を示す斜視図であ
る。
【図8】再生器の構成の一例を説明するための斜視図で
ある。
【図9】再生器を構成するフィルムの部分断面図であ
る。
【図10】再生器用のフィルムを成形するための従来の
ディンプル成形装置の模式的構成を示す部分断面側面図
である。
【図11】図10に示す従来のディンプル成形装置をA
−A面にて切断した場合の断面図である。
【符号の説明】
1 再生器 2 フィルム 3 突起部 4 供給コイラー部 5 成形ロール部 6 引抜ロール部 7 整形ロール部 8 引抜整形ロール部 9 巻取コイラー部(巻取リール部) 10 フィルム供給ガイド 11 成形ロール 11A 突設部 12 成形受ロール 12A 係合溝部 13 引抜ロール 14 引抜受ロール 15 整形ロール 16 整形受ロール 17 回転駆動アクチュエータ 18 駆動伝達ベルト 24 ガイド溝部 50,60,70 スタンド 51,61,71 可動側ハウジング 53,63,73 ロール高調整ネジ

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の突起部を具備するフィルムを製造
    するためのフィルム製造システムにおいて、 回転軸が並列する一対のロールを有し、該ロール間にフ
    ィルムを挟入することにより前記突起部を成形するため
    の成形ロール部と、突起部を成形されたフィルムを引き
    抜き、前記突起部を整形する引抜整形ロール部とを備え
    ることを特徴とするフィルム製造システム。
  2. 【請求項2】 前記引抜整形ロール部は、回転軸が並列
    する一対のロールを有して前記成形ロール部にて成形さ
    れたフィルムを引き抜くための引抜ロール部と、回転軸
    が並列する一対のロールを有して前記引抜ロール部から
    送り出されたフィルムが具備する前記突起部を整形する
    ための整形ロール部とからなることを特徴とする請求項
    1に記載のフィルム製造システム。
  3. 【請求項3】 前記成形ロール部、引抜ロール部、及び
    整形ロール部が夫々有する一対のロールは、駆動ロール
    及び該駆動ロールに従って回転する従動ロールからな
    り、前記引抜ロール部の駆動ロール径は前記成形ロール
    部の駆動ロール径以上を有し、前記整形ロール部の駆動
    ロール径は前記引抜ロール部の駆動ロール径以上を有し
    ていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィル
    ム製造システム。
  4. 【請求項4】 前記成形ロール部が有する駆動側ロー
    ル、前記引抜ロール部が有する駆動側ロール、及び前記
    整形ロール部が有する駆動側ロールは、互いに連動する
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のフィ
    ルム製造システム。
  5. 【請求項5】 前記成形ロール部、引抜ロール部及び整
    形ロール部のうちの一又は複数は、夫々が有する一対の
    ロールのロール間隔を調整するロール間隔調整部を備え
    ることを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載のフ
    ィルム製造システム。
  6. 【請求項6】 前記成形ロール部が有する一対のロール
    のうち一方のロールは、ロール面に所定距離を隔てて複
    数の突設部を具備し、他方のロールは、前記複数の突設
    部に係合する係合溝部を具備することを特徴とする請求
    項1乃至5の何れかに記載のフィルム製造システム。
  7. 【請求項7】 前記成形ロール部が有する一方のロール
    のロール面材質は金属類であり、他方のロールのロール
    面材質はウレタンゴム又は合成樹脂類であることを特徴
    とする請求項1乃至6の何れかに記載のフィルム製造シ
    ステム。
  8. 【請求項8】 前記引抜ロール部が有する駆動側ロール
    のロール面材質はウレタンゴムであることを特徴とする
    請求項2乃至7の何れかに記載のフィルム製造システ
    ム。
  9. 【請求項9】 前記引抜ロール部が有する一対のロール
    のうち、駆動側ロールと対をなすロールのロール面材質
    は金属類又は合成樹脂類であることを特徴とする請求項
    2乃至8の何れかに記載のフィルム製造システム。
  10. 【請求項10】 前記整形ロール部が有する一対のロー
    ルのロール面材質は金属類であることを特徴とする請求
    項2乃至9の何れかに記載のフィルム製造システム。
  11. 【請求項11】 前記成形ロール部、前記引抜ロール
    部、及び前記整形ロール部のうち一又は複数の入側に、
    供給される前記フィルムを誘導するためのフィルム供給
    ガイド部を備えることを特徴とする請求項2乃至10の
    何れかに記載のフィルム製造システム。
  12. 【請求項12】 前記引抜ロール部、及び前記整形ロー
    ル部の入側に備えられる前記フィルム供給ガイド部は、
    フィルムの移動方向に沿った溝部であるガイド溝部を有
    することを特徴とする請求項11に記載のフィルム製造
    システム。
  13. 【請求項13】 前記整形ロール部から送り出された前
    記フィルムを巻き取るべく、回転軸を略鉛直方向になし
    てある巻取リール部を備えることを特徴とする請求項2
    乃至12の何れかに記載のフィルム製造システム。
  14. 【請求項14】 前記巻取リール部が前記フィルムを巻
    き取る巻取速度は、前記整形ロール部から前記フィルム
    を送り出す送出速度以上であることを特徴とする請求項
    13に記載のフィルム製造システム。
  15. 【請求項15】 前記整形ロール部の出側に、前記巻取
    リール部にて巻き取られる前記フィルムを誘導するため
    のフィルム巻取ガイド部を備えることを特徴とする請求
    項13又は14に記載のフィルム製造システム。
  16. 【請求項16】 回転軸が並列する一対のロールを有
    し、該ロール間にフィルムを挟入することにより前記フ
    ィルムに複数の突起部を成形するための突起部成形装置
    であって、 前記一対のロールのうち一方のロールは、ロール面に所
    定距離を隔てて複数の突設部を具備し、他方のロール
    は、前記複数の突設部に係合する係合溝部を具備するこ
    とを特徴とする突起部成形装置。
  17. 【請求項17】 前記一対のロールのロール間隔を調整
    するロール間隔調整部を更に備えることを特徴とする請
    求項16に記載の突起部成形装置。
  18. 【請求項18】 前記一方のロールのロール面材質は金
    属類であり、前記他方のロールのロール面材質はウレタ
    ンゴム又は合成樹脂類であることを特徴とする請求項1
    6又は17に記載の突起部成形装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008049435A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Bridgestone Corp 打ち抜き装置及び打ち抜き方法
JP2013500175A (ja) * 2009-08-03 2013-01-07 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー エラストマーの有孔ウェブの作製方法
CN102896662A (zh) * 2012-11-01 2013-01-30 珠海市宏源泰胶袋厂 双层薄膜针孔打孔机

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