JP2003011008A - チャック装置 - Google Patents

チャック装置

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JP2003011008A
JP2003011008A JP2002124548A JP2002124548A JP2003011008A JP 2003011008 A JP2003011008 A JP 2003011008A JP 2002124548 A JP2002124548 A JP 2002124548A JP 2002124548 A JP2002124548 A JP 2002124548A JP 2003011008 A JP2003011008 A JP 2003011008A
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piston
chamber
chuck
cylinder
partition
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JP2002124548A
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Shigehiro Arai
茂弘 荒井
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Seiko Instruments Inc
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Seiko Instruments Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで耐久性に優れ、かつ従来と同じエ
アー圧でチャック機構部に従来同様またはそれ以上の把
持力を得ることのできる小型のチャック装置を提供す
る。 【解決手段】 ピストン8の外側に第1の加圧室12
を、また同ピストン8の内側に第2の加圧室13を設
け、第1の加圧室12は、ピストン8をスライドさせる
ための推力を該ピストン8の外部に発生させるように構
成し、第2の加圧室13は、ピストン8をスライドさせ
るための推力を該ピストン8の内部に発生させるように
構成し、これによりピストン8の内外両側においてこの
ピストン8をスライドさせる推力が発生するものとす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークをクランプ
し回転するチャック装置に関し、特に、低コストで耐久
性に優れ、かつ従来と同じエアー圧でチャック機構部に
従来同様またはそれ以上の把持力を得ることができるよ
うにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種のチャック装置としては、図
4および図5に示すようなチャック機構を採用したもの
が知られている。この機構のチャック装置1は装置先端
部にダイヤフラムチャック2を有し、かつ装置内部に該
ダイヤフラムチャック2を開閉するチャック駆動機構5
を内蔵している。
【0003】ここで、同図のダイヤフラムチャック2
は、ダイヤフラム4の表面に放射状に複数の爪4a、4
a…を配置してなる構造であり、また、同図のチャック
駆動機構5は、上記爪4a、4a…を広げてダイヤフラ
ムチャック2を開とするために、ダイヤフラム4の裏面
中央部を押圧する機構であり、その押圧の手法は、シリ
ンダ6内にスライド可能に収納されたピストン8をエア
ー圧でスライドさせ、このピストン8のスライドの推力
で押圧するものとしている。
【0004】しかしながら、上記のような従来構造のチ
ャック装置1によると、その装置全体を小型化、特にシ
リンダ6のボア径とピストン8の径を小径とする場合
に、次のような問題が生じる。
【0005】ダイヤフラムチャック2の開閉に必要なピ
ストン8の推力は、このチャック装置1に供給されるエ
アー圧と、これを受けるピストン後端面8aの受圧面積
により決まる。したがって、上記のようなチャック装置
1全体の小型化にあたり、シリンダ6のボア径とピスト
ン8の径を小径にすると、ピストン8の受圧面積が減少
し、ダイヤフラムチャック2の開閉に必要なピストン8
の推力を十分に得ることができず、ダイヤフラムチャッ
ク2の開閉が不可能となる場合がある。
【0006】この場合、ダイヤフラムチャック2を開閉
可能とする手段として、(1)チャック装置への供給エ
アー圧を高める方法と、(2)ダイヤフラム4自体の肉
厚を薄くする方法が考えられる。しかし、(1)の方法
について考察すると、通常工場内ではエアー圧の最高値
に制限があり、この制限を越えるエアー圧を得るために
は工場全体のエアー配管等の設計変更をしなければなら
ないから、チャック装置への供給エアー圧を高めること
は容易でなく、(1)の供給エアー圧を高める方法では
多大な費用を要し、コストがかかりすぎる。また、上記
(2)の方法では、ダイヤフラム4の薄肉化によりダイ
ヤフラム4の強度が低下し、耐久性の問題が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するためになされたもので、その目的とするところ
は、低コストで耐久性に優れ、かつ従来と同じエアー圧
でチャック機構部に従来同様またはそれ以上の把持力を
得ることのできる小型のチャック装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、一定の押圧力により開閉可能なチャック
機構部と、上記チャック機構部に一定の押圧力を与えて
該チャック機構部を開閉するチャック駆動機構とを有
し、上記チャック駆動機構は、シリンダ内にスライド可
能に配置されるとともに、そのスライドの推力で上記チ
ャック機構部に一定の押圧力を与えるピストンと、上記
ピストンの外側に設けられるとともに、上記ピストンを
スライドさせるための推力を上記ピストンの外部に発生
させる第1の加圧室と、上記ピストンの内側に設けられ
るとともに、上記ピストンをスライドさせるための推力
を上記ピストンの内部に発生させる第2の加圧室と、上
記ピストンの推力を発生させるに必要なエアー圧を上記
第1および第2の加圧室へ供給するエアー供給手段とを
備えてなることを特徴とするものである。
【0009】本発明において、上記第1の加圧室は、上
記ピストンの後端面とこれに対向する上記シリンダの内
側底面との間の密閉空間からなるとともに、上記ピスト
ンをその外側から上記チャック機構部に向かってエアー
圧で押圧する室からなる構成を採用することができる。
【0010】本発明において、上記ピストンの内部には
空洞部が設けられ、上記空洞部は上記ピストン長手方向
に複数の室に仕切られてなり、上記第2の加圧室は、上
記仕切られた複数の室のうち、上記ピストンをその内側
から上記チャック機構部に向かってエアー圧で押圧する
ことのできる室からなる構成を採用することができる。
【0011】本発明において、上記エアー供給手段は、
上記第1の加圧室へエアー圧を供給する第1の供給路
と、上記第1の加圧室に一端を開口し、かつ、他端を上
記第2の加圧室に開口してなる第2の供給路とを備えて
なる構成を採用することができる。
【0012】本発明において、上記ピストンの内部には
空洞部が設けられ、上記空洞部内には、この空洞部を上
記ピストン長手方向に沿ってシリンダ内部前方室とシリ
ンダ内部後方室とに仕切る仕切り部が設けられ、上記シ
リンダ内部前方室は、上記仕切り部の前面部とこれに対
向する上記ピストン内の空洞部壁面との間の隙間空間か
らなり、上記シリンダ内部後方室は、上記仕切り部の後
面部とこれに対向するピストン内の空洞部壁面との間の
隙間空間からなり、上記シリンダ内部前方室と上記シリ
ンダ内部後方室のうち、いずれか一方の室が上記ピスト
ンをスライドさせるための推力を上記ピストンの内部に
発生させる上記第2の加圧室として設けられ、かつ、他
方の室は外部との間でエアーの出入りが自由な開放室と
して設けられる構成を採用することができる。
【0013】本発明において、上記ピストンの内部には
空洞部が設けられ、上記空洞部内には、この空洞部を上
記ピストン長手方向に沿ってシリンダ内部前方室とシリ
ンダ内部後方室とに仕切る仕切り部が設けられ、上記シ
リンダ内部前方室は、上記仕切り部の前面部とこれに対
向する上記ピストン内の空洞部壁面との間の隙間空間か
らなるとともに、上記ピストンをスライドさせるための
推力を上記ピストンの内部に発生させる上記第2の加圧
室として設けられ、上記シリンダ内部後方室は、上記仕
切り部の後面部とこれに対向するピストン内の空洞部壁
面との間の隙間空間からなるとともに、外部との間でエ
アーの出入りが自由な開放室として設けられる構造を採
用することもできる。この構造において、上記開放室を
外部との間でエアーの出入りが自由な室とする手段とし
ては、たとえば、上記開放室に一端側を開口しかつ他端
側を外部に開口してなる吸排気ダクト通路を設ける構成
を採用することができる。
【0014】本発明において、上記チャック機構部は、
一定の押圧力で弾性変形するダイヤフラムと、このダイ
ヤフラムの表面に放射状に設置された複数の爪とからな
るダイヤフラムチャックとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るチャック装置
の実施形態について図1ないし図3を基に詳細に説明す
る。
【0016】図1は本発明を適用したチャック装置を備
えてなる主軸ユニットの断面図、図2は図1のA矢視図
である。
【0017】本実施形態のチャック装置1は、図1に示
したように、主軸ユニット100の主軸101の先端部
に取り付け固定され、かつ、当該主軸101と一体的に
回転するように構成されている。
【0018】また、本実施形態のチャック装置1は、一
定の押圧力で開閉可能なチャック機構部として、ダイヤ
フラムチャック2を備えており、このダイヤフラムチャ
ック2は、筒型チャックハウジング3の先端面にネジ止
め固定されている。
【0019】上記ダイヤフラムチャック2は、一定の押
圧力で弾性変形するダイヤフラム4と、このダイヤフラ
ム4の表面に放射状に設置された3つの爪4a、4a…
とから構成されている。
【0020】上記筒型チャックハウジング3の内側から
ダイヤフラム4を一定の力で押圧すると、ダイヤフラム
4の弾性変形により、3つの爪4a、4a…がその中心
から外側に向かって広がり、この状態でダイヤフラムチ
ャック2は開となる。また、上記ダイヤフラム4に加え
られている押圧力を解除すると、ダイヤフラム4が弾性
復帰して爪4a、4a…が元の位置に戻り、この状態で
ダイヤフラムチャック2は閉となる。
【0021】また、本実施形態におけるダイヤフラムチ
ャック2は、上記のように一定の押圧力で開閉動作する
構造であり、このような構造のダイヤフラムチャック2
を開閉動作させるチャック駆動機構5は、上記筒型チャ
ックハウジング3の内側に内蔵されている。
【0022】すなわち、上記筒型チャックハウジング3
の内側にはシリンダ6が設けられており、このシリンダ
6はその先端面側がダイヤフラム4の裏面と対向するよ
うに配置されている。
【0023】シリンダ6内にはボス部7とピストン8が
収容されており、ボス部7は主軸の先端面に一体に取り
付け固定されている。また、ピストン8は、その中心に
開設されたボス装着穴9を介して上記ボス部7に串刺し
状態に装着され、かつ、該シリンダ6の内周面とボス部
7の外周面とに摺接しながら前後にスライド可能に構成
されている。
【0024】ピストン8はその内部が刳り抜かれて空洞
となっており、このピストン8内部の空洞部10は、該
ピストン8のボス装着穴9の途中を一部拡径すること
で、ボス装着穴9の回りに環状に形成されている。
【0025】ピストン8の後端面8aとこれに対向する
シリンダ6の内側底面6aとの間の密閉空間は、ピスト
ン8を外側からダイヤフラムに向かって押圧するための
エアーが供給される第1の加圧室12として設けられて
いる。この第1の加圧室12の前方壁面を形成するピス
トン後端面8aは当該ピストン8全体の受圧面の一部を
構成する。
【0026】したがって、本実施形態の場合、ピストン
8の後端面8aは第1の加圧室12に臨み、かつ、第1
の加圧室12の圧力は上記ピストン8の外側から該ピス
トン8の後端面8aに作用する。
【0027】ピストン8内部の空洞部10内には仕切り
部11が設けられ、この仕切り部11は、シリンダ6内
の上記ボス部7の外周面に鍔状に一体に形成され、か
つ、ピストン8内部の空洞部10をピストン長手方向に
仕切っている。
【0028】すなわち、本実施形態の場合、ピストン8
内部の空洞部10は仕切り部11により独立した2つの
室、具体的には、(1)仕切り部11の前面部11aと
これに対向するピストン8内の空洞部壁面10aとの間
の隙間空間からなるシリンダ内部前方室と、(2)同じ
仕切り部11の後面部11bとこれに対向するピストン
8内の空洞部壁面10bとの間の隙間空間からなるシリ
ンダ内部後方室とに仕切り形成されている。
【0029】そして、上記(1)のシリンダ内部前方室
と上記(2)のシリンダ内部後方室のうち、ピストン8
をその内側からダイヤフラム4に向かってエアー圧で押
圧することのできる室、すなわちダイヤフラム4に近い
上記(1)のシリンダ内部前方室が第2の加圧室13と
して設けられており、この第2の加圧室13(シリンダ
内部前方室)の前方壁面を形成するピストン8内の空洞
部壁面10aは、前述のピストン後端面8aと同様、ピ
ストン8全体の受圧面の一部を構成する。
【0030】要するに、本実施形態においては、ピスト
ン8の内側と外側にそれぞれ1つずつ加圧室(第1の加
圧室12、第2の加圧室13)が設けられ、そのピスト
ン8の外側に設けられている第1の加圧室12は、ピス
トン8をスライドさせダイヤフラムチャック2を開閉す
るためのピストン8の推力を、該ピストン8の外部に発
生させる手段であり、一方、ピストン8の内側に設けら
れている第2の加圧室13は、ピストン8をスライドさ
せダイヤフラムチャック2を開閉するためのピストン8
の推力を、該ピストン8の内部に発生させる手段であ
る。
【0031】第2の加圧室13(上記のシリンダ内部
前方室)と仕切り部11を介して隣り合う上記のシリ
ンダ内部後方室は、外部との間でエアーの出入りが自由
な開放室17として設けられている。
【0032】上記開放室17(上記のシリンダ内部後
方室)を外部との間でエアーの出入りが自由な室とする
手段については各種考えられるが、本実施形態では、シ
リンダ6内のボス部7の内部を通過する構造の吸排気ダ
クト通路18を介して開放室17と外部とが常時連通接
続される構成を採用している。すなわち、吸排気ダクト
通路18の一端側18aは開放室17に開口し、また同
吸排気ダクト通路18の他端側18bはボス部7の先端
面から外部に向かって開口するように構成されており、
このような通路構造の吸排気ダクト通路18により開放
室17は外部との間でエアーの出入りが自由な室となっ
ている。
【0033】ピストン8をスライドさせる推力は第1お
よび第2の加圧室12、13へエアー圧を供給すること
により発生するが、この第1および第2の加圧室12、
13へのエアー供給手段14については、本実施形態の
場合、主軸101の内部を通る第1のエアー供給路15
と、シリンダ6内のボス部7の内部を通る第2のエアー
供給路16とを具備する構造からなる。
【0034】上記主軸101側のエアー供給路15は、
その一端が図示しない工場内のエアー供給配管側に開口
し、かつ、その他端が上記第1の加圧室12に開口する
ように形成されている。
【0035】上記ボス部7側のエアー供給通路16は、
その一端が第1の加圧室12に開口し、かつ、その他端
が第2の加圧室13に開口するように形成されている。
【0036】したがって、本実施形態の場合、第1の加
圧室12には工場内のエアー供給配管から主軸101の
エアー供給路15を介し一定のエアー圧が供給される
が、これと同じエアー圧がボス部7側のエアー供給通路
16を介して第2の加圧室13にも供給される。
【0037】次に、上記の如く構成された本実施形態の
主軸装置の動作について図1を用いて説明する。
【0038】本実施形態の主軸装置によると、図1に示
したように、主軸101先端のチャック装置1でワーク
Wをクランプすることができる。そして、このワークW
をアンクランプするときは、主軸101側のエアー供給
路15を介して第1の加圧室12にエアー圧を供給す
る。このとき同時に、第1の加圧室12に供給されたエ
アー圧は、ボス部7側のエアー供給通路16を介して第
2の加圧室13にも供給される。
【0039】上記のように第1の加圧室12に供給され
たエアー圧はピストン8の後端面8aに作用し、これに
より、ピストン8はその外側からダイヤフラムチャック
2のダイヤフラム4に向かって押圧される。このとき同
時に、第2の加圧室13へ供給されたエアー圧は、この
第2の加圧室13の前方壁面を構成するピストン8内の
空洞部壁面10aに作用し、このように作用するエアー
圧により、上記ピストン8は、その内側からダイヤフラ
ムチャック2のダイヤフラム4に向かって押圧される。
【0040】そして、上記のようなピストン8の外側と
内側に発生する押圧力により、ピストン8は推力を得て
ダイヤフラム4側へスライド前進し、このようにスライ
ド前進するピストン8の推力により、ダイヤフラム4の
中央部が押圧され弾性変形して膨らむ。そうすると爪4
a、4a…が広がり、ダイヤフラムチャック2が開の状
態となる。
【0041】ところで、上記のようにピストン8がダイ
ヤフラム4方向に向かって前進すると、その前進ストロ
ーク分だけピストン8内の空洞部壁面10bが仕切り部
11の後面部11bに接近するが、このとき、その接近
移動するエアーピストン8内の空洞部壁面10bによ
り、開放室17内のエアーが吸排気ダクト通路18を介
して外部側へ押し出し排気されるので、この開放室17
内のエアーによりピストン8の前進移動が妨げられるこ
とはなく、当該ピストン8はスムーズに前進移動するこ
とができる。
【0042】また、第1および第2の加圧室12、13
のエアー圧を抜くと、ダイヤフラム4は弾性復帰し、爪
4a、4a…が元の位置に戻り、ダイヤフラムチャック
が閉の状態となる。このとき、ピストン8はダイヤフラ
ム4の弾性復帰力により押し戻され後退する。このよう
にピストン8が後退移動する際、ピストン8内の空洞部
壁面10bは仕切り部11の後面部11bから遠ざかる
が、このとき、吸排気ダクト通路18を介して開放室1
7内に外部エアーが取り込まれるので、そのピストン8
内の空洞部壁面10bと仕切り部11の後面部11bと
の間にバキュウーム力が働くことはなく、よって、ピス
トン8の後退移動もスムーズに行なうことができる。
【0043】ところで、上記のようなピストン8の推力
はピストン8への供給圧力とこれを受けるピストン8の
受圧面積で決定される。本実施形態の場合、ピストン8
への供給圧力は、加圧室12、13に供給されるエアー
圧である。また、ピストン8の受圧面積は、第1の加
圧室12の前方壁面を構成しているピストン後端面8a
と、第2の加圧室13の前方壁面を構成しているピス
トン8内の空洞部壁面10aとの両面積の合計(+
)である。
【0044】したがって、本実施形態におけるチャック
装置1によると、シリンダ6内を多重化し、上記のよう
なピストン8内の空洞部壁面10aというピストン8の
受圧面を追加したものであり、この追加により従来装置
に比しチャック駆動機構におけるピストン8全体の受圧
面積が増えるから、このチャック装置1全体の小型化、
特にシリンダ6のボア径とピストン8の径を小さくして
も、従来と同一のエアー圧で従来同様またはそれ以上の
ピストン8の推力を得ることができ、ダイヤフラムチャ
ック2において十分な把持力を確保することが可能であ
る。
【0045】また、本実施形態におけるチャック装置1
にあっては、上記のような装置全体の小型化にあたり、
工場全体のエアー配管等の設計変更によりエアー圧を高
めたり、ダイヤフラムの肉厚を薄くする必要もないか
ら、低コストで耐久性にも優れる。
【0046】上記実施形態では、前記(1)のシリンダ
内部前方室を常時第2の加圧室13として設け、かつ、
前記(2)のシリンダ内部後方室を常時開放室17とし
て設けた構造例について説明したが、これに代えて、前
記(1)のシリンダ内部前方室を第2の加圧室13から
開放室17またはその逆に変更可能とし、かつ前記
(2)のシリンダ内部後方室を開放室17から第2の加
圧室13またはその逆に変更可能とする構造を採用する
こともできる。この場合、前記(1)のシリンダ内部前
方室と前記(2)のシリンダ内部後方室のうち、いずれ
か一方の室が第2の加圧室13となり、かつ、他方の室
が開放室17となる。
【0047】ここで、前記(1)のシリンダ内部前方室
を第2の加圧室13から開放室17またはその逆に変更
可能とする手段については、たとえば、主軸101のエ
アー供給路15を工場内のエアー配管または外部のいず
れか一方に切り替え接続し得る切り替えバルブ(図示省
略)を利用することができる。
【0048】上記切換えバルブにより主軸101のエア
ー供給路15が外部に切り替え接続されると、前記
(1)のシリンダ内部前方室は、主軸101のエアー供
給路15とボス部7のエアー供給路16を介して外部に
連通し、かつ、外部との間でエアーの出入りが自由な
室、すなわち開放室17となる。この一方、上記切り替
えバルブにより主軸101のエアー供給路15が工場内
のエアー配管側に切り替え接続されたときは、上記実施
形態と同じく、工場内のエアー配管側から上記両エアー
供給路15、16を介して前記(1)のシリンダ内部前
方室にエアー圧が供給されるので、前記(1)のシリン
ダ内部前方室は、ピストン8をスライドさせるための推
力を該ピストン8の内部に発生させる室、すなわち第2
の加圧室13となる。
【0049】また、前記(2)のシリンダ内部後方室を
開放室17から第2の加圧室13またはその逆に変更可
能とする手段については、たとえば、図3に示したよう
にボス部7の内部に第3のエアー供給路19を設け、こ
の第3のエアー供給路19の一端19aは開放室17に
開口し、また同第3のエアー供給路19の他端19bは
ボス部7の後端部側から工場内のエアー配管側に開口接
続される構造を採用するとともに、この第3のエアー供
給路19を工場内のエアー配管または外部のいずれか一
方に切り替え接続し得る切り替えバルブ(図示省略)を
利用することができる。
【0050】上記切換えバルブにより第3のエアー供給
路19が外部に切り替え接続されると、前記(2)のシ
リンダ内部後方室は、第3のエアー供給路19を介して
外部に連通し、かつ、上記実施形態と同じく、外部との
間でエアーの出入りが自由な室、すなわち開放室17と
なる。この一方、上記切り替えバルブにより第3のエア
ー供給路19が工場内のエアー配管に切り替え接続され
たときは、工場内のエアー配管から第3のエアー供給路
19を介して前記(2)のシリンダ内部後方室にエアー
圧が供給されるので、前記(2)のシリンダ内部後方室
は、ピストン8をスライドさせるための推力を該ピスト
ン8の内部に発生させる室、すなわち第2の加圧室13
となる。
【0051】ところで、前記(1)のシリンダ内部前方
室が第2の加圧室13となり、かつ前記(2)のシリン
ダ内部後方室が開放室17となる場合は、上記実施形態
と同じく、前記(2)のシリンダ内部前方室(第2の加
圧室13)の前方壁面を構成しているピストン8内の空
洞部壁面10aと第1の加圧室12の前方壁面を構成し
ているピストン後端面8aとの双方にエアー圧が作用す
るとともに、これらのエアー圧によりピストン8がダイ
ヤフラム4側へ向かってスライド前進する。一方、前記
(1)のシリンダ内部前方室が開放室17となり、かつ
前記(2)のシリンダ内部後方室が第2の加圧室13と
なる場合は、前記(2)のシリンダ内部後方室(第2の
加圧室13)の後方壁面を構成しているピストン8内の
空洞部壁面10bにエアー圧が作用するとともに、この
エアー圧によりピストン8がダイヤフラム4側から遠ざ
かる方向へ、すなわちダイヤフラム4がその弾性復帰力
によりピストン8を押し戻す方向へスライド後退する。
要するに、この場合、当該ピストン8はエアー圧の供給
排出により強制的に往復スライド駆動される複動型の構
造となる。
【0052】上記のような複動型のピストン8構造を採
用した場合は、ダイヤフラム4の弾性復帰力と、ピスト
ン8内の空洞部壁面10bに作用するエアー圧とにより
ピストン8を押し戻す構造となるので、ダイヤフラム4
自体のバネ力を弱くしてワークWのクランプ力を小さく
しても、当該ピストン8はスムーズに動作することがで
きる。
【0053】上記実施形態では、チャック機構部として
ダイヤフラムチャック2を採用した例について説明した
が、本発明は、ダイヤフラムチャック2のほか、コレッ
トチャック、その他一定の押圧力により開閉可能なチャ
ック機構部を有するチャック装置にも適用できる。
【0054】上記実施形態では、ピストン8内部の空洞
部10を1つの仕切り部11で2つの室に仕切る構造例
について説明したが、この仕切り部11をさらに増やす
ことにより、その仕切り部11によって仕切られる室を
ピストン長手方向に一列に3つ以上設けることもでき、
これによりピストン8全体の受圧面積をさらに増大させ
ることも可能である。
【0055】
【発明の効果】本発明に係るチャック装置にあっては、
上記の如く、ピストンの外側に設けられるとともに、上
記ピストンをスライドさせるための推力を上記ピストン
の外部に発生させる第1の加圧室と、上記ピストンの内
側に設けられるとともに、上記ピストンをスライドさせ
るための推力を上記ピストンの内部に発生させる第2の
加圧室とを備えてなる構造を採用したものである。この
ため、ピストンの内外両側においてこのピストンをスラ
イドさせる推力が発生する構造との関係から、この種チ
ャック装置全体の小型化を図る場合に、ピストンの推力
を発生させるに必要なエアー圧を高めることなく、従来
と同じエアー圧でチャック機構部に従来同様またはそれ
以上の把持力を得ることができる。
【0056】また、本発明に係るチャック装置による
と、装置全体の小型化にあたり、工場全体のエアー配管
等の設計変更によりエアー圧を高めたり、チャック機構
部がダイヤフラムチャックである場合にダイヤフラムの
肉厚を薄くする必要もないから、低コストで耐久性にも
優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるチャック装置を備え
た主軸ユニットの断面図。
【図2】図1のA矢視図。
【図3】本発明の他の実施形態であるチャック装置を備
えた主軸ユニットの断面図。
【図4】従来のチャック装置の断面図。
【図5】図4のA矢視図。
【符号の説明】
1 チャック装置 2 ダイヤフラムチャック(チャック機構部) 3 筒型チャックハウジング 4 ダイヤフラム 4a 爪 5 チャック駆動機構 6 シリンダ 6a シリンダの内側底面 7 ボス部 8 ピストン 8a ピストン後端面 9 ボス装着穴 10 ピストン内部の空洞部 10a、10b ピストン内の空洞部壁面 11 仕切り部 11a 仕切り部の前面部 11b 仕切り部の後面部 12 第1の加圧室 13 第2の加圧室 14 エアー供給手段 15 第1のエアー供給路 16 第2のエアー供給路 17 開放室 18 吸排気ダクト通路 19 第3のエアー供給路 100 主軸ユニット 101 主軸

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の押圧力により開閉可能なチャック
    機構部と、 上記チャック機構部に一定の押圧力を与えて該チャック
    機構部を開閉するチャック駆動機構とを有し、 上記チャック駆動機構は、 シリンダ内にスライド可能に配置されるとともに、その
    スライドの推力で上記チャック機構部に一定の押圧力を
    与えるピストンと、 上記ピストンの外側に設けられるとともに、上記ピスト
    ンをスライドさせるための推力を上記ピストンの外部に
    発生させる第1の加圧室と、 上記ピストンの内側に設けられるとともに、上記ピスト
    ンをスライドさせるための推力を上記ピストンの内部に
    発生させる第2の加圧室と、 上記ピストンの推力を発生させるに必要なエアー圧を上
    記第1および第2の加圧室へ供給するエアー供給手段と
    を備えてなることを特徴とするチャック装置。
  2. 【請求項2】 上記第1の加圧室は、上記ピストンの後
    端面とこれに対向する上記シリンダの内側底面との間の
    密閉空間からなるとともに、上記ピストンをその外側か
    ら上記チャック機構部に向かってエアー圧で押圧する室
    からなることを特徴とする請求項1に記載のチャック装
    置。
  3. 【請求項3】 上記ピストンの内部には空洞部が設けら
    れ、 上記空洞部は上記ピストン長手方向に複数の室に仕切ら
    れてなり、 上記第2の加圧室は、上記仕切られた複数の室のうち、
    上記ピストンをその内側から上記チャック機構部に向か
    ってエアー圧で押圧することのできる室からなることを
    特徴とする請求項1に記載のチャック装置。
  4. 【請求項4】 上記ピストンの内部には空洞部が設けら
    れ、 上記空洞部内には、この空洞部を上記ピストン長手方向
    に沿ってシリンダ内部前方室とシリンダ内部後方室とに
    仕切る仕切り部が設けられ、 上記シリンダ内部前方室は、上記仕切り部の前面部とこ
    れに対向する上記ピストン内の空洞部壁面との間の隙間
    空間からなり、 上記シリンダ内部後方室は、上記仕切り部の後面部とこ
    れに対向するピストン内の空洞部壁面との間の隙間空間
    からなり、 上記シリンダ内部前方室と上記シリンダ内部後方室のう
    ち、いずれか一方の室が上記ピストンをスライドさせる
    ための推力を上記ピストンの内部に発生させる上記第2
    の加圧室として設けられ、かつ、他方の室は外部との間
    でエアーの出入りが自由な開放室として設けられること
    を特徴とする請求項1に記載のチャック装置。
  5. 【請求項5】 上記ピストンの内部には空洞部が設けら
    れ、 上記空洞部内には、この空洞部を上記ピストン長手方向
    に沿ってシリンダ内部前方室とシリンダ内部後方室とに
    仕切る仕切り部が設けられ、 上記シリンダ内部前方室は、上記仕切り部の前面部とこ
    れに対向する上記ピストン内の空洞部壁面との間の隙間
    空間からなるとともに、上記ピストンをスライドさせる
    ための推力を上記ピストンの内部に発生させる上記第2
    の加圧室として設けられ、 上記シリンダ内部後方室は、上記仕切り部の後面部とこ
    れに対向するピストン内の空洞部壁面との間の隙間空間
    からなるとともに、外部との間でエアーの出入りが自由
    な開放室として設けられることを特徴とする請求項1に
    記載のチャック装置。
  6. 【請求項6】 上記開放室を外部との間でエアーの出入
    りが自由な室とする手段として、上記開放室に一端側を
    開口しかつ他端側を外部に開口してなる吸排気ダクト通
    路を設けたことを特徴とする請求項5に記載のチャック
    装置。
  7. 【請求項7】 上記エアー供給手段は、上記第1の加圧
    室へエアー圧を供給する第1の供給路と、上記第1の加
    圧室に一端を開口し、かつ、他端を上記第2の加圧室に
    開口してなる第2の供給路とを備えてなることを特徴と
    する請求項1に記載のチャック装置。
  8. 【請求項8】 上記チャック機構部は、一定の押圧力で
    弾性変形するダイヤフラムと、このダイヤフラムの表面
    に放射状に設置された複数の爪とからなるダイヤフラム
    チャックであることを特徴とする請求項1に記載のチャ
    ック装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007015044A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Canon Chemicals Inc ゴムロールの研削方法およびゴムロール
US7862051B2 (en) * 2005-08-25 2011-01-04 Smw-Autoblok Spannsysteme Gmbh Diaphragm chuck
JP2011230287A (ja) * 2011-08-24 2011-11-17 Seiko Instruments Inc チャック装置

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