JP2003010255A - 車椅子 - Google Patents

車椅子

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JP2003010255A
JP2003010255A JP2001200610A JP2001200610A JP2003010255A JP 2003010255 A JP2003010255 A JP 2003010255A JP 2001200610 A JP2001200610 A JP 2001200610A JP 2001200610 A JP2001200610 A JP 2001200610A JP 2003010255 A JP2003010255 A JP 2003010255A
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seat
support
bed
wheelchair
seating support
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JP2001200610A
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English (en)
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Takayuki Miyamoto
隆之 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 老人や病人に苦痛を与えることなく、老人や
病人を少ない人数で簡単かつ確実に乗り移らせることの
できる安価な車椅子を提供する。 【解決手段】 着座サポート(20)をシート(10)に取外し
可能に又は展開可能に取付ける一方、ベース(30)の前部
両側には左右の支柱(40)を起立して設け、支柱には水平
後方に延びる左右の受け部材(50)を上下方向にスライド
可能に支持する。着座サポートの両側に幅方向相互の間
隔が上方になるほど広く形成されたガイド部(23)を設
け、上方スライドする受け部材と摺接して受け部材と着
座サポートとを相互に位置合わせする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車椅子に関し、特に
筋力の弱った老人や病人に苦痛を与えることなく、しか
も介護者に肉体的及び精神的な苦痛を与えることなく、
少ない介護者によって老人や病人をベッドから車椅子
に、又車椅子からベッドに簡単に移しかえる作業に適し
た車椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療技術の飛躍的な進歩に伴い、
病気や事故による死亡は大幅に減少するようになった
が、他方で、自力歩行の難しい老人や病人が増加する傾
向にあり、かかる老人や病人の介護が大きな問題となっ
ている。
【0003】自力歩行の難しい老人や病人をベッドから
移動させあるいはベッドに戻す場合、介護者が介護マニ
ュアルに従って老人や病人を抱え、ベッドの上から車椅
子やストレッチャーに移しかえ、あるいは逆に車椅子や
ストレッチャーからベッドの上に戻すことが行われてい
る。
【0004】ところで、病院や介護施設等では介護の人
員が揃っているので、自力歩行の難しい老人や病人をベ
ッドから車椅子に、又車椅子からベッドに比較的楽に移
しかえることができる。しかし、家庭内で老人や病人の
介護を行う場合には介護に携わることのできる人数に制
限があるので、ベッドから車椅子に、又車椅子からベッ
ドに移しかえるのが非常に厄介であり、老人や病人ばか
りでなく、介護者も肉体的及び精神的な苦痛を受ける。
さらに、老人や病人の体重が重い場合には移しかえてい
る際に誤って転倒し、老人や病人ばかりでなく、介護者
にとっても非常に危険な状態になるおそれがある。
【0005】そこで、車椅子に変形できるようにしたベ
ッド(特開昭59−160453号公報、特開平04−
33654号公報、等参照)、椅子部分を着座サポート
とシートとに分割し、更にシートを左右に分割してベッ
ド上に座った老人や病人の臀部下方にシートを差し込ん
た後、着座サポートに固定して老人や病人を移せかえる
ことのできるようにした車椅子(特開2000−166
974号公報、参照)、背もたれを山型に2つ折れ可能
に構成し、背もたれとシートとを真っ直ぐに展開して車
椅子フレームに対して横向きにし、ベッドの側部上に載
せて老人や病人が乗り移れるようにした車椅子(特開2
000−166977号公報、参照)、等が提案されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ベッドを車椅
子に変形する方式では構造が非常に複雑となり、コスト
高となって家庭での介護には採用し難い。
【0007】また、シートを左右から差し込む方式では
シートを臀部下側に差し込む時に臀部がシートに挟まれ
るおそれがあり、これを回避するためには介護する者が
老人や病人の身体を抱えて持ち上げる必要があり、老人
や病人ばかりでなく、介護者も肉体的及び精神的な負担
が大きい。
【0008】さらに、背もたれとシートを真っ直ぐに展
開する方式では老人や病人の腰の位置が背もたれとシー
トの境界部位に正確に一致していないと、背もたれとシ
ートを折り曲げて車椅子フレームにセットする際に老人
や病人の背骨に大きな負担が作用して苦痛を与えるおそ
れがある。
【0009】以上の点から、老人や病人ばかりでなく、
介護者にも肉体的及び精神的な負担をかけることなく、
寝たきりの老人や病人をベッドから車椅子に、又車椅子
からベッドに簡単に移すことができるようにした安価な
車椅子の提供が社会的な急務である。
【0010】これに対し、本件発明者は、左右の肘当て
部と背もたれ部とを含む着座サポートからシートを取外
し可能に構成する一方、走行ベースには着座サポートを
固定する取付け部を設け、シートをベッド側部上に置
き、これに老人や病人を端座位の姿勢で着座させた後、
シートと着座サポートを固定し、走行ベースの後部をベ
ッド下側に差し込み、その取付け部にベッド上の着座サ
ポートを固定し、走行ベースを引き出すようにした車椅
子を開発し、出願するに至った(特開2001−112
080号)。
【0011】しかし、本件発明者の開発に係る車椅子で
は走行ベースの取付け部とベッド上の着座サポートとが
相互に正確な位置関係にないと、着座サポートを走行ベ
ースに固定し難い。かかる場合、介護者が走行ベースを
ベッドに沿って左右に動かす必要があるが、老人や病人
が倒れるおそれがあり、これを防止するためには介護者
が一方の手でシートに着座した老人や病人の身体を支え
ながら、他方の手で走行ベースをベッドに沿って左右に
動かす必要があり、非常に煩わしくなることがあった。
【0012】本発明は、かかる状況に鑑み、コスト高を
招来することなく、又老人や病人及び介護する者に肉体
的及び精神的な負担をかけることなく、寝たきりの老人
や病人をベッドから、又ベッドに簡単かつ確実に移すこ
とができるようにした車椅子を提供することを課題とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車椅子は、
被介護者をベッドから移し替えベッドに戻す作業に適し
た車椅子であって、ベッド側部上に載置されて端座位の
姿勢で着座し得るシートと、左右両側の肘当て部と該両
肘当て部の後部に起立して設けられる背もたれ部とを含
み、上記シートの前方縁を除く部分を挟み込んで該シー
ト部に取外し可能に又は展開可能に取付けられ、上記シ
ートに着座した被介護者の姿勢をサポートする着座サポ
ートと、回転自在な車輪が設けられ、少なくとも後半部
をベッドと床面との間の隙間に差し込み得るベースと、
該ベースの前部両側に起立して設けられた左右の支柱
と、該左右の支柱に上下方向にスライド可能に支持さ
れ、上記支柱から水平後方に延びる左右の受け部材と、
該受け部材を上記支柱に沿ってスライドさせる駆動機構
と、上記着座サポートの両側に設けられ、幅方向相互の
間隔が上方になるほど広く形成され、上方スライドする
上記左右の受け部材と摺接して上記受け部材と着座サポ
ートとを相互に位置合わせするためのガイド部と、上記
着座サポートに設けられ、上記着座サポートを上記受け
部材に係止する係止部と、を備えたことを特徴とする。
【0014】本発明の特徴の1つはシートを着座サポー
トに取付け取外し可能又は組立て展開可能に構成し、着
座サポートをベース支柱の受け部材に取付け取外し可能
に設け、シートをベッド上に載置して老人や病人をシー
ト上に端座位の姿勢で着座させ、そのシートを着座サポ
ートで挟んで固定するか、又は着座サポートをベッド上
で展開して老人や病人をシートの上に端座位の姿勢で着
座させた後、着座サポートを組み立て、ベッド下側にベ
ースを差し込んで受け部材を上昇させてベッド上の着座
サポートを受け部材に固定し、ベースを被介護者ととも
に引き出すようにした点にある。
【0015】これにより、介護者は普通の介護作業を行
う時と同様に、自力歩行の困難な老人や病人をベッドの
側端に腰を掛けた端座位の姿勢にするだけで、あとは車
椅子の組み立てという作業を利用して老人や病人を車椅
子に移すことができるので、老人や病人をベッドから簡
単かつ確実に車椅子に移すことができ、又逆の手順を行
うと車椅子からベッドに簡単かつ確実に戻すことができ
る。
【0016】しかも、車椅子とベッドとの間で老人や病
人を移す場合に、老人や病人の体重のかなりの部分を介
護する者が自力で支えなければならないという非常に過
酷で危険な作業はほとんど必要なくなり、老人や病人に
肉体的及び心理的な負担をかけることがなく、さらには
介護者も肉体的及び精神的な負担が少ない。
【0017】また、本発明の他の特徴はシートを取付け
た着座サポートに上拡がりのガイド部を設ける一方、ベ
ース支柱に受け部材を水平後方に延びて上下スライド可
能に設け、上方スライドする受け部材とガイド部と摺接
させることにより両者の相互に位置ずれを修正し、着座
サポートを受け部材の係止部に係止するようにした点に
ある。
【0018】これにより、ベースをベッド下側に差し込
んだ際に、受け部材と着座サポートとの間の位置関係に
ずれがあっても、ガイド部と受け部材との間の摺接によ
ってベースが着座サポートに対して相対的に移動して両
者の位置ずれを修正するので、介護者が一方の手で老人
や病人の身体を支えながら、他方の手でベースをベッド
に沿って左右に正確に動かして位置決めするという作業
が必要なくなり、簡単にかつ正確に取付けを行うことが
できる。
【0019】また、ベースと着座サポートの組立て時に
両者の間の位置ずれを簡単に修正できるので、ベースを
着座サポートを目安にベッド下側に差し込めばよく、ベ
ースを多少斜めに差し込んでもその位置を修正でき、作
業を非常に簡単にできる。
【0020】その結果、ベースと着座サポートの組立て
時には介護者は老人や病人の身体を確実に支えることに
注意を向けることができ、老人や病人が誤って転倒する
おそれを解消でき、安全性を大幅に向上できる。
【0021】また、ガイド部は受け部材と摺接できれば
どのような構造でもよく、例えば左右の肘当て部から斜
め下方に延びる少なくとも前後2本のバー部材としても
よいが、筋力の弱った老人や病人の身体や腕が前後のバ
ー部材の隙間に嵌まり込まないように、着座サポートの
左右両側の肘当て部とシート両縁との間に連続して設け
られたプレートとするのがよい。
【0022】また、車椅子をベース、支柱、受け部材、
着座サポート、シート及び駆動機構から構成しているの
で、構造が簡単であり、コスト高を招来することがな
く、家庭における介護にも容易に採用できる。
【0023】上記ではガイド部と受け部材との間の摺接
によって位置合わせを行うようにしたが、着座サポート
を懸垂部材によって受け部材から吊り下げるようにする
と、懸垂部材によってベースと着座サポートの相互の位
置ずれを吸収できる。
【0024】即ち、本発明に係る車椅子は、被介護者を
ベッドから移し替えベッドに戻す作業に適した車椅子で
あって、ベッド側部上に載置されて端座位の姿勢で着座
し得るシートと、左右両側の肘当て部と該両肘当て部の
後部に起立して設けられる背もたれ部とを含み、上記シ
ートの前方縁を除く部分を挟み込んで該シートに取外し
可能に又は展開可能に取付けられ、上記シートに着座し
た被介護者の姿勢をサポートする着座サポートと、回転
自在な車輪が設けられ、少なくとも後半部をベッドと床
面との間の隙間に差し込み得るベースと、該ベースの前
部両側に起立して設けられた左右の支柱と、該左右の支
柱に上下方向にスライド可能に支持され、上記支柱から
水平後方に延びる左右の受け部材と、該受け部材を上記
支柱に沿ってスライドさせる駆動機構と、上記左右の受
け部材と上記着座サポートの両側との間に上記着座サポ
ートを被介護者の着座姿勢を維持したまま上記受け部材
から吊り下げる懸垂部材と、を備えたことを特徴とす
る。
【0025】シートはベッド側部上に載置して老人や病
人が端座位の姿勢で着座できればどのような形状や構
造、材料でもよいが、老人や病人がベッドからシート上
に及びシートからベッド上に乗り移りやすいように、薄
い平坦な板状とするのが好ましい。
【0026】着座サポートは肘当て部と背もたれ部を有
するものであれば特に形状、構造、材料は限定されな
い。但し、着座サポートはシートに固定できるか又はシ
ートに対して展開できる構造とする必要がある。例え
ば、シート端面と着座サポート下端部にピン穴を形成
し、ロックピンを差し込んで固定する方式でもよく、又
シート端縁と着座サポート下端部にピン受けを形成し、
枢支ピンを差し込んで枢支する方式でもよく、シート及
び着座サポート側の一方に係止突片を、他方に係止受け
部を設け、係止突片を係止受け部に係止させる方式でも
よい。また、着座サポートとシートとを取外し可能にす
る場合、着座サポートの肘当て部と背もたれ部とは固定
的な形態としてもよく、分解可能又は展開可能な形態と
してもよい。
【0027】ベースの少なくとも後半部をベッドと床面
との間に差し込み、着座サポートをベース側の受け部材
に係止するか又は吊り下げた後、ベースを引き出すこと
によって車椅子を自由に移動させることができる。従っ
て、ベースは少なくとも後半部がベッドと床面との間に
差し込み得る高さとすることが重要である。
【0028】懸垂部材は受け部材に対して着座サポート
を懸垂できればどのようなものでもよく、例えば受け部
材から懸垂部材を懸垂させ、その先端に着座サポートを
固定する方式でもよいが、かかる場合にはシート及び/
又は着座サポートは老人や病人の体重を支え得る構造と
する必要があり、シート及び/又は着座サポートが重く
なるおそれがある。
【0029】これに対し、受け部材には係止部を設ける
一方、懸垂部材はシートの底部に掛け渡されて途中を着
座サポートの左右の肘当て部に固定し、その両端に係止
部に引っ掛けられる引っ掛け部を形成した少なくとも2
本のロープ状又はベルト状とすると、シート及び/又は
着座サポートを軽量かつ簡単な構造としても懸垂部材に
よって老人や病人の体重を受けることができる。但し、
この場合も筋力の弱った老人や病人の身体や腕が左右の
肘当て部とシートとの間に嵌まり込まないように、着座
サポートの左右両側の肘当て部とシート両縁との間にプ
レートを連続して設けるのが好ましい。
【0030】駆動機構は駆動モータとギア群、油圧シリ
ンダと油圧源を用いて構成してもよいが、構造が複雑化
し、コスト高を招来するおそれがある。そこで、介護者
が受け部材の昇降を手で操作するようにすると、構造が
簡単になり、低コスト化を期待できる。
【0031】即ち、駆動機構は、支柱に上下に延びて設
けられた直線ギア状の第1の部材と、受け部材に設けら
れ、第1の部材と噛合された円形ギア状の第2の部材
と、該第2の部材を回転させるための操作部材とを含ん
で構成されるのがよい。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体例に基づいて
詳細に説明する。図1ないし図8は本発明に係る車椅子
の好ましい実施形態を示す。本例の車椅子は基本的には
シート10、着座サポート20、ベース30、支柱4
0、40及び受け部材50、50から構成されている。
【0033】シート10は適切な材料を用いて薄い矩形
の平板状に製作され、その両側縁及び後端縁にはピン受
け11、11が長手方向に所定の間隔をあけてほほ円形
状に折り曲げて形成されている。
【0034】着座サポート20は左右の肘当て部21、
21、背もたれ部22及びガイド部23とから構成さ
れ、肘当て部21はガイド部23の上端部をコ字状に折
り曲げて形成されて係止部として機能が付与されてい
る。
【0035】左右のガイド部23、23は肘当て部2
1、21とシート10との間に連続するプレート状をな
し、幅方向相互の間隔は上方になるほど広く設定されて
いる。このガイド部23、23の下端縁にはピン受け2
4、24がシート10のピン受け11、11と嵌まり合
う間隔をあけて形成され、両ピン受け11、24には連
結ピン25が嵌め込まれてシート10がガイド部23に
取付けられるようになっている。
【0036】また、背もたれ部22の下端縁にはピン受
けがシート10のピン受けと嵌まり合う間隔をあけて形
成され、両ピン受けには連結ピンが嵌め込まれてシート
10が背もたれ部22に取付けられるようになってい
る。
【0037】さらに、背もたれ部22は肘当て部21及
びガイド部23に対しては両者のピン穴に連結ピンを差
し込むことによって相互に連結されるようになってい
る。また、背もたれ部22の背面にはハンドル26、2
6の下端部を差し込む取付け部が形成されている。
【0038】また、ガイド部23、23の内面側にはク
ッション材28、28が取付けられており、こうして老
人や病人を着座姿勢に維持する着座サポート20が構成
されている。
【0039】ベース30はほぼ矩形フレーム状をなし、
その前端両側には垂直軸廻りに旋回可能なキャスター
(車輪)31、31が、後端両側には車輪(キャスター
でもよい)32、32が取付けられ、又ベース30の前
部両側には支柱40、40が起立して固定されている。
【0040】他方、受け部材50、50の支柱40、4
0からほぼ水平後方に延びて設けられ、受け部材50の
前部にはケース51が固定され、該ケース51には上下
両面に支柱40が挿通しえる穴が形成され、該穴内に支
柱40が挿通されている。
【0041】また、支柱40、40の正面にはチェーン
(直線ギア状の第1の部材)41、41が固定され,該
チェーン41、41にはスプロケット(円形ギア状の第
2の部材)52、52が噛合され、両スプロケット5
2、52は1本のシャフト53に固定され、該シャフト
53は左右のケース51、51に軸受55・・・によっ
て回転可能に支持される。
【0042】また、ケース51内に保持ローラ54・・
・が収容され、保持ローラ54・・・は上下に所定の間
隔をあけて回転自在に支持され、保持ローラ54・・・
の間には支柱40が挟持され、これによって受け部材5
0からの荷重を受けて受け部材50をほぼ水平に保持す
るようになっている。
【0043】また、シャフト53にはスプロケット63
が固定され、該スプロケット63は歯部が一方向に傾斜
して形成されている。他方、受け部材50には取付けピ
ン67が取付けられ、該取付けピン67には操作アーム
61の中間が回転可能に取付けられ、該操作アーム61
の先端には駆動アーム62の中間が回転可能に連結さ
れ、又両アーム61、62の間にはコイルばね65が設
けられて両アーム61、62を引っ張り方向に付勢して
いる。
【0044】駆動アーム62の下端部には刃部64が形
成され、該刃部64はスプロケット63の歯部と噛合さ
れており、操作アーム61を下方に押し下げることによ
りスプロケット63が回転してスプロケット52がチェ
ーン41に沿って上方に移動するようになっている。
【0045】また、操作アーム61の後端側にはアンロ
ック操作用のレバー69が取付けられ、該レバー69に
はワイヤー66の一端が連結され、該ワイヤー66の先
端は駆動アーム62の上端に取付けられており、レバー
69を強く押圧することにより駆動アーム62の刃部6
4がスプロケット63の歯部から離れて受け部材50を
フリーな状態とし、自重によって下方スライドさせるよ
うになっている。また、操作アーム61は上下のストッ
パー68、68によってその揺動の幅が規制されてい
る。さらに、シャフト53には円板状の操作ハンドル6
10が固定され、以上のようにして受け部材50を昇降
操作するための駆動機構60が構成されている。
【0046】さらに、両ケース51、51内にはブレー
キドラム70、70が内蔵され、両ブレーキドラム7
0、70はシャフト53に固定され、該ブレーキドラム
70、70にはワイヤー71、71が巻き取られ、ワイ
ヤー71、71の一端は支柱40,40の上端部に固定
され、スプロケット52、52とチェーン41、41の
一方の噛合が外れた時に外れた側の受け部材50の落下
を防止するようになっている。
【0047】また、支柱40内には流体ダンパ80が立
てて内蔵され、該流体ダンパ80のロッド81の先端に
は連結バー82が横方向に延びて取付けられている一
方、支柱40の側壁には長穴45が上下方向に延びて形
成され、該長穴45には連結バー82の両端部が挿通さ
れて上記ケース51に連結されており、これにより受け
部材50、50の急落下を防止するようになっている。
【0048】例えば、寝たきりの老人を本例の車椅子に
乗り移させる場合、介護者がベッド上に横たわった老人
を通常の方法によってベッド側端に腰をかけた端座位の
姿勢に起こすが、その際に図5に示されるように、シー
ト10をベッド側部の老人の腰のあたりに置き、図6に
示されるように、老人を端座位の姿勢でシート10の上
に着座させる。
【0049】次に、図7に示されるように、着座サポー
ト20で背後から老人を囲むように、シート10の両側
及び後側を着座サポート20で挟み込み、図7に示され
るように、ピン受けを相互に嵌め合わせて連結ピン2
5、25を差し込んでシート10と着座サポート20と
を相互に連結し、さらに背もたれ部22と肘当て部22
及びガイド部23のピン穴に連結ピンを差し込み、背も
たれ部22と肘当て部22及びガイド部23とを相互に
連結する。
【0050】次に、図7に示されるように、受け部材5
0、50と着座サポート20とをほぼ位置合わせしてベ
ース30の後部をベッドと床面との間に差し込むが、そ
の際、受け部材50、50は十分に下げておくと、図8
に示されるように、左右の受け部材50、50の間に着
座サポート20が位置することになる。
【0051】そこで、操作アーム61を下方に押すと、
操作アーム61が取付けピン67の廻りに回転して駆動
アーム62を引き上げ、その刃部64と噛合したスプロ
ケット63をシャフト53とともに回転させ、スプロケ
ット52も回転してチェーン41に沿って上昇し、ケー
ス51及び受け部材50が上方スライドする。
【0052】操作アーム61の押し下げ操作を繰り返す
と、受け部材50が上昇するが、図8に示されるよう
に、両者の間に位置ずれがあると、着座サポート20の
ガイド部23と摺接する。すると、受け部材50の摺接
によってベース30が徐々に側方に移動し、受け部材5
0とガイド部23とは相互の位置ずれを修正し、受け部
材50が所定の高さまで来ると、左右の受け部材50、
50が肘当て部21、21内に嵌まり込み、さらに受け
部材50、50を上昇させると、老人の着座したシート
10がベッドから浮き上がるので、所望の高さになると
ベース30をベッド下側から引き出し、背もたれ部22
にハンドル26、26を取付け、ハンドル26、26を
持って押し引きすれば車椅子を任意に移動させることが
できる。
【0053】老人の体重が軽い場合には円板状の操作ハ
ンドル610を回転させると、駆動アーム62の刃部6
4がスプロケット63の歯部を乗り越えて噛合してゆ
き、上記と同様に受け部材50、50を上方スライドさ
せることができる。
【0054】老人をベッドに戻す場合、ベース30をベ
ッド下側に差し込みながら、着座サポート20をベッド
上に位置させる。次に、操作アーム61のレバー69を
強く握ると、駆動アーム62の上方がワイヤー66によ
って引っ張られて駆動アーム62の刃部64がスプロケ
ット63の歯部から外れ、ケース51及び受け部材50
は老人の体重、着座サポート20及びシート10の重さ
を受けて下方に移動を開始する。
【0055】その時、ケース51には流体ダンパ80の
ロッド81が連結されているので、ケース51及び受け
部材50は流体ダンバ80によって決まる速度でもって
徐々に降下し、シート10がベッド上に載ると、降下が
停止するので、後はベース30をベッド下側から引き抜
き、着座サポート20をシート10に対して展開するか
又はシート10から取り外し、老人をベッド上に横たえ
ればよい。
【0056】図9及び図10は第2の実施形態を示し、
本例では受け部材50、50に係止具90・・・を取付
ける一方、シート10の底部前側及び底部後側には2本
のベルト状の懸垂部材91、91を掛け渡し、その先端
には係止金具92・・・を取付け、これを係止具90・
・・に引っ掛け、受け部材50、50の上昇によって受
け部材50、50と着座サポート20との間の位置ずれ
を吸収するようにしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る車椅子の実施形態を示す概略斜
視図である。
【図2】 上記実施形態における支柱廻りの構造を示す
断面側面図である。
【図3】 上記実施形態におけるケース内の構造を示す
断面平面図である。
【図4】 上記実施形態における駆動機構の例を示す図
である。
【図5】 上記実施形態における使用方法を説明するた
めの図であって、使用開始時の状態を模式的に示す図で
ある。
【図6】 図5に続く状態を模式的に示す図である。
【図7】 図6に続く状態を模式的に示す図である。
【図8】 図7に続く状態を模式的に示す図である。
【図9】 第2の実施形態を示す要部正面図である。
【図10】 上記実施形態を示す要部側面図である。
【符号の説明】
10 シート 20 着座サポート 21 肘当て部(係止部) 22 背もたれ部 23 ガイド部 24 ハンドル 30 ベース 31 キャスター(車輪) ゛ 32 車輪 40 支柱 41 チェーン(直線ギア状の第1の部材) 50 受け部材 52 スプロケット(円板ギア状の第2の部材) 60 駆動機構 61 操作アーム(操作部材) 62 駆動アーム(操作部材) 63 スプロケット(操作部材) 610 操作ハンドル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被介護者をベッドから移し替えベッドに
    戻す作業に適した車椅子であって、 ベッド側部上に載置されて端座位の姿勢で着座し得るシ
    ートと、 左右両側の肘当て部と該両肘当て部の後部に起立して設
    けられる背もたれ部とを含み、上記シートの前方縁を除
    く部分を挟み込んで該シートに取外し可能に又は展開可
    能に取付けられ、上記シートに着座した被介護者の姿勢
    をサポートする着座サポートと、 回転自在な車輪が設けられ、少なくとも後半部をベッド
    と床面との間の隙間に差し込み得るベースと、 該ベースの前部両側に起立して設けられた左右の支柱
    と、 該左右の支柱に上下方向にスライド可能に支持され、上
    記支柱から水平後方に延びる左右の受け部材と、 該受け部材を上記支柱に沿ってスライドさせる駆動機構
    と、 上記着座サポートの両側に設けられ、幅方向相互の間隔
    が上方になるほど広く形成され、上方スライドする上記
    左右の受け部材と摺接して上記受け部材と着座サポート
    とを相互に位置合わせするためのガイド部と、 上記着座サポートに設けられ、上記着座サポートを上記
    受け部材に係止する係止部と、を備えたことを特徴とす
    る車椅子。
  2. 【請求項2】 上記ガイド部が上記着座サポートの左右
    両側の肘当て部とシート両縁との間に連続して設けられ
    たプレートである請求項1記載の車椅子。
  3. 【請求項3】 被介護者をベッドから移し替えベッドに
    戻す作業に適した車椅子であって、 ベッド側部上に載置されて端座位の姿勢で着座し得るシ
    ートと、 左右両側の肘当て部と該両肘当て部の後部に起立して設
    けられる背もたれ部とを含み、上記シートの前方縁を除
    く部分を挟み込んで該シートに取外し可能に又は展開可
    能に取付けられ、上記シートに着座した被介護者の姿勢
    をサポートする着座サポートと、 回転自在な車輪が設けられ、少なくとも後半部をベッド
    と床面との間の隙間に差し込み得るベースと、 該ベースの前部両側に起立して設けられた左右の支柱
    と、 該左右の支柱に上下方向にスライド可能に支持され、上
    記支柱から水平後方に延びる左右の受け部材と、 該受け部材を上記支柱に沿ってスライドさせる駆動機構
    と、 上記左右の受け部材と上記着座サポートの両側との間に
    係脱可能に設けられ、上記着座サポートを被介護者の着
    座姿勢を維持したまま上記受け部材から吊り下げる懸垂
    部材と、を備えたことを特徴とする車椅子。
  4. 【請求項4】 上記受け部材には係止部が設けられる一
    方、上記懸垂部材が上記シートの底部に掛け渡されて途
    中を上記着座サポートの左右の肘当て部に固定され、そ
    の両端に上記係止部に引っ掛けられる引っ掛け部が形成
    された少なくとも2本のロープ状又はベルト状をなして
    いる請求項3記載の車椅子。
  5. 【請求項5】 上記駆動機構が、上記支柱に上下に延び
    て設けられた直線ギア状の第1の部材と、上記受け部材
    に設けられ、上記第1の部材と噛合された円形ギア状の
    第2の部材と、該第2の部材を回転させるための操作部
    材とを含んで構成されている請求項1ないし4のいずれ
    かに記載の車椅子。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007082865A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Kawamura Cycle:Kk 背面傾斜角度調整機構付きの車いす
JP2011024690A (ja) * 2009-07-22 2011-02-10 Paramount Bed Co Ltd 端座位保持テーブル及び端座位保持器具
CN102949271A (zh) * 2012-12-20 2013-03-06 吴志海 一种新型轮椅
JP2015119918A (ja) * 2013-12-25 2015-07-02 志村 征男 車いす

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