JP2003008345A - マイクロ波発振器 - Google Patents
マイクロ波発振器Info
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Abstract
波数安定性の良好なマイクロ波発振回路を提供する。 【解決手段】 空胴1内において、電圧制御型ガン発振
回路10が形成された平面回路基板2が、平面回路取付
部6に載置されており、平面回路基板2の端部からは、
中心導体11に接続された開放側開放スタブ12、短絡
側開放スタブ13が突出形成されており、電圧制御型ガ
ン発振回路10は、短絡側開放スタブ13を介して空胴
1の一部である方形空胴共振器20と結合されてその発
振周波数が定まり、発振信号は、開口側開放スタブ12
を介して開口3側へTE10モードで伝搬してゆき、開口
3からマイクロ波出力が得られるようになっている。
Description
に係り、特に、空胴共振器を用いるものであって、構成
の簡素化、発振周波数の安定化等を図ったものに関す
る。
発振周波数を決定するために用いられる共振器として
は、空胴共振器、誘電体共振器、平面回路によるスタブ
共振器、集中定数回路を用いた共振器等が公知・周知と
なっているが、これらの中でQ値が最も大きくなるもの
は、空胴共振器である。マイクロ波発振器において、Q
値を大きくすることは、発振周波数の安定化、位相雑音
の低減等を意味し、マイクロ波発振器の良否を決定する
重要なファクターである。空胴共振器を用いたマイクロ
波発振器としては、例えば、図5に示された構成を有し
てなるものが公知・周知となっており、以下、同図を参
照しつつ、このマイクロ波発振器について説明すること
とする。このマイクロ波発振器は、まず、一端が短絡さ
れ、他端に出力スリット51が形成された方形導波管に
よる方形空胴共振器52が用いられており、その内部か
ら外部へ突出するように金属製のポスト53が電界方向
に沿って設けられている。そして、方形空胴共振器52
の内部側に位置するポスト52の先端には、いわゆるピ
ル型パッケージのガンダイオード54が取り付けられて
おり、ポスト53を介してガンダイオード54に電源電
圧が供給される構造となっている。
的には浮いており、高周波的には短絡状態となることが
必要なため、方形空胴共振器52から突出する部分の周
囲は、チョーク構造が形成されたチョーク構造部55の
複雑な構造となっている。かかる構成において、その発
振周波数は、方形空胴共振器52の共振周波数でほぼ決
定されるものとなっている。そして、このマイクロ波発
振器においては、一般的に矩形空胴のTE101モードが
利用される場合が多く、ガンダイオード54は、TE
101モードの高周波電界が最大の位置、すなわち、方形
空胴共振器52のほぼ中央に位置するものとなってい
る。
な構成にあっては、高いQ値のマイクロ波発振器が実現
できる反面、ガンダイオードへの電源供給のためのポス
トの取り付け構造が複雑であると共に、ピル型パッケー
ジの組立コストが高く、さらには、組立の自動化が容易
ではないため、コスト低減が困難であるという問題があ
った。本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、比
較的簡易な構成で、低コストで、かつ、周波数安定性の
良好なマイクロ波発振回路を提供することにある。本発
明の他の目的は、比較的簡易な構成で、高いQ値を有す
るマイクロ波発振器を提供することにある。
るため、本発明に係るマイクロ波発振器は、導電性部材
を用いて、一方の端が開口とされ、当該開口に対向する
他方の端が短絡端とされてなる空胴を有し、前記空胴内
部においては、発振回路が形成されてなる平面回路基板
が、前記空胴の内壁に突設されてなる平面回路取付部に
載置され、前記平面回路基板には前記発振回路の出力段
に接続された中心導体が配設され、当該中心導体は、少
なくとも二つの端部を有し、当該中心導体の二つの端部
からは、開放スタブが、前記開口側と前記短絡端側へそ
れぞれ前記平面回路取付部から突出するよう延設されて
なるものである。
心導体の一方の端部から延設された一方の開放スタブと
空胴の短絡端との間が空胴共振器となり開放スタブを介
して空胴共振器と発振回路とが電磁的に結合され、発振
回路の発振周波数が空胴共振器によって決定される一
方、その発振信号は、他方の開放スタブを介して開口へ
と伝搬されて開口から出力されるようになっているもの
で、従来と異なり、比較的簡易な構成で、しかも、組立
性の容易な平面回路基板を用いて構成されるため、低コ
ストで高いQ値を有するマイクロ波発振器が提供される
こととなるものである。
て、図1乃至図4を参照しつつ説明する。なお、以下に
説明する部材、配置等は本発明を限定するものではな
く、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができる
ものである。なお、図1乃至図4においては、図を見易
くするため導波管部分の厚みを省略したものとしてい
る。最初に、本発明の実施の形態における第1の構成例
について、図1及び図2を参照しつつ説明する。この第
1の構成例におけるマイクロ波発振器S1は、方形導波
管を用いてなる空胴1を有し、その内部に、マイクロ波
発振回路が形成された平面回路基板2が収納されて、後
述するように空胴1の開口3から基本周波数のマイクロ
波出力が得られるようになっているものである。まず、
空胴1は、方形導波管からなり、その一方の端部に開口
3が形成され、他方の端部は、短絡されて短絡端4とな
っているものである(図2参照)。なお、本発明の実施
の形態においては、後述するように開口3側へはTE10
モードでマイクロ波が伝搬するようになっており、図1
においては、開口3部分に電界(E)方向を実線矢印
で、磁界(H)方向を点線矢印で、それぞれ示してあ
る。
行する二つの壁面5a,5bの内、一方の壁面5bの適
宜な位置には、平面回路取付部6が、この壁面5bに垂
直に突設されている。この平面回路取付部6は、空胴1
の長手軸方向における長さが、次述する平面回路基板2
の中心導体11の端部11a,11bが位置する部位ま
での長さと同一に設定されたものとなっている(図1及
び図2参照)。また、空胴1の長辺方向における平面回
路基板2及び平面回路取付部6の長さはほぼ同一で、か
つ、空胴1の長辺の内寸とほぼ同一とするのが好適であ
る。そして、この平面回路取付部6には、平面回路基板
2が載置され、固着されたものとなっている。なお、平
面回路取付部6は、空胴1と一体成形されたものでも、
別体に形成されて空胴1内に固着されたものであっても
いずれでも良いものである。本発明の実施の形態におい
ては、これら平面回路取付部6及び平面回路基板2は、
空胴1の長手軸方向において、これら平面回路取付部6
及び平面回路基板2と開口3との間、及びこれら平面回
路取付部6及び平面回路基板2と空胴1の短絡端4との
間には、それぞれ適宜な空間7a,7bが生ずるように
配設されたものとなっている(図2参照)。そして、空
胴1の寸法は、空間7aにおいては、TE10モードでマ
イクロ波が伝搬し、他方の空間7bはTE10 1モードで
共振するように設定されたものとなっており、空胴1の
空間7bを含む部位は、方形空胴共振器20となってい
る。
り、その表面には、表面実装型のガンダイオード8及び
バラクタダイオード9が実装されており、これらの半導
体素子を中心として公知・周知の構成を有してなる電圧
制御型ガン発振回路(マイクロ波発振回路)10が形成
されている。この電圧制御型ガン発振回路10は、後述
するように方形空胴共振器によって、その出力周波数が
ほぼ決定されるものとなっている。また、平面回路基板
2には、先の電圧制御型ガン発振回路10の出力段に接
続されて、空胴1の長手軸方向において、平面回路基板
2のそれぞれの端部(11a,11b)まで形成された
マイクロストリップ線を用いてなる中心導体11が配設
されている。この平面回路基板2の裏面、すなわち、先
の平面回路取付部6と接合される面は、導体性部材を用
いてなるアース面(図示せず)が形成されたものとなっ
ている。そして、空胴1の長手軸方向におけるこの平面
回路基板2の本来の長さ、すなわち、後述する開口側開
放スタブ12及び短絡側開放スタブ13を除いた状態に
おける長さは、先の平面回路取付部6のそれと同一とな
っている。
bを有し、この二つの端部11a,11bは、空胴1の
長手軸方向における平面回路取付部6の端部に対応する
平面回路基板2のそれぞれの端部に位置するものとなっ
ている(図2参照)。そして、この中心導体11のそれ
ぞれの端部11a,11bは、さらに、空胴1の長手軸
方向において、一方は、開口3側へ、他方は、空胴1の
短絡端4側へそれぞれ延設されて開口側開放スタブ1
2、短絡側開放スタブ13が形成されており、この開口
側開放スタブ12及び短絡側開放スタブ13の形成に伴
い、平面回路基板2のそれぞれの端部も開口側開放スタ
ブ12及び短絡側開放スタブ13の長さ分だけ、平面回
路取付部6から突出するように形成されたものとなって
いる(図2参照)。換言すれば、開口側開放スタブ12
及び短絡側開放スタブ13は、空胴1内に生ずる高周波
電界と直交する方向で、かつ、マイクロ波の進行方向に
平行して形成されたものとなっている。なお、この開口
側開放スタブ12及び短絡側開放スタブ13の支持のた
めに突出形成された平面回路基板2の部位14a,14
bは、平面回路取付部6に接合する部位と異なり、その
裏面側は導電性部材によるアース面は形成されていない
ものとなっている。
体11に直交する方向においてマイクロストリップ線を
用いてなる電源供給線路15,16が設けられている。
すなわち、この電源供給線路15,16は、いずれも基
本的構成は同一のもので、以下、一方の電源供給線路1
5の構成の説明を以て、他方の電源供給線路16の構成
の説明に代えることとする。なお、一方の電源供給線路
15の構成要素の後には、括弧書きで他方の電源供給線
路16の構成要素を示すこととする。まず、この電源供
給線路15,16は、電圧制御型ガン発振回路10の出
力信号が、この電源供給線路15,16を介して外部へ
漏洩されることを防止するために、いわゆるチョーク構
造に形成されたものとなっている。すなわち、電源供給
線路15,16は、中心導体11と直角をなすように接
続された第1の線路15a(16a)と、この第1の線
路15a(16a)に接続された第2の線路15b(1
6b)と、さらに、この第2の線路15b(16b)に
接続された第3の線路15c(16c)とから構成され
たものとなっており、中心導体11から空胴1の一方の
側壁17aへ向かって配設されたものとなっている。
(16a〜16c)は、中心導体11における伝搬波長
を仮にλsとすれば、中心導体11と直交する方向にお
ける平面回路基板2上での長さが、いずれもほぼλs/
4の長さに設定されたものとなっている。しかも、空胴
1の長手軸方向における第1及び第3の線路15a,1
5c(16a,16c)の幅(換言すれば、電源電流の
流れる方向に直交する方向の幅)は、例えば、空胴1の
長手軸方向に平行する方向における中心導体11の幅に
比して充分に小さなものに設定されているのに対して、
第2の線路15b(16b)の同方向の幅は、中心導体
11の上述の幅よりも大に設定されたものとなってい
る。このように、第1乃至第3の線路15a〜15c
(16a〜16c)のλs/4の長さに設定された方向
と直交する方向の幅を変えることでそれぞれの線路イン
ピーダンスを変化させ、電源供給線路15(16)全体
としてマイクロ波に対してその伝搬を抑圧するチョーク
構造が形成されたものとなっている。
路15c(16c)の一部が、側壁17aに穿設された
スリット18a(18b)から外部へ突出されるように
なっており、第3の線路15c(16c)が配設された
平面回路基板2の対応する部位も同様にスリット18a
(18b)から突出されるように設けられたものとなっ
ている(図1参照)。なお、スリット18a,18bの
大きさ、すなわち、スリット18a,18bをその正面
から見た場合の横及び縦のそれぞれの長さは、この部分
から外部へのマイクロ波の漏洩を防止する観点から、空
胴1内部におけるマイクロ波の自由空間波長をλとする
と、λ/2以下に設定することが好ましい。そして、第
3の線路15c(16c)の端部には、導電性部材を用
いて矩形状に形成されてなる電源印加用バッド19a
(19b)が、平面回路基板2上に配設されたものとな
っている。この電源印加用パッド19a,19bには、
先の電圧制御型ガン発振回路10の動作に必要な電源電
圧が印加され、電源供給線路15,16を介して電圧制
御型ガン発振回路10へ電源電圧が供給されるようにな
っている。なお、上述のような電源供給線路15,16
及び電源印加用パッド19a,19bは、中心導体11
等を形成すると同様に薄膜作成技術、厚膜作成技術等に
よって形成するのが好適である。
イクロ波発振器S1の動作について説明する。まず、電
圧制御型ガン発振回路10を構成するガンダイオード8
は、開口側開放スタブ12を介して空間7aと、また、
短絡側開放スタブ13を介して方形空胴共振器20と電
磁的に結合できるようになっており、そのため、電圧制
御型ガン発振回路10の発振周波数は、方形空胴共振器
20の共振周波数付近に設定されるものとなっている。
なお、電圧制御型ガン発振回路10は、バラクタダイオ
ード9に印加する電圧を変化することで、発振周波数を
ある程度変えることができるものとなっている。開口側
開放スタブ12及び短絡側開放スタブ13のそれぞれの
空間7a,7bとの結合の程度は、これらスタブの位
置、長さ等を適宜設定することで任意の大きさとするこ
とが可能であり、この結合度の大きさの設定によってこ
のマイクロ波発振器S1のQ値を所望の値に選定するこ
とが可能である。
10において発振されたマイクロ波は、中心導体11を
伝搬して開口側開放スタブ12へ至り、開口側開放スタ
ブ12により開口3側の空間7aでの伝搬モードへ変換
されて、TE10モードで開口3側へ伝搬してゆく結果、
開口3からマイクロ波出力を得ることができることとな
る。そして、電源供給線路15,16から外部へのマイ
クロ波の漏れは、電源供給線路15,16がチョーク構
造に形成されたものとなっているため、電源供給線路1
5,16を伝搬してゆくマイクロ波は、スリット18
a,18bまでの間に充分減衰され、スリット18a,
18bから外部へ漏洩することが殆どないものとなって
いる。
2が接合されることで、動作時にガンダイオード8で発
生する熱を逃がすヒートシンクとして機能するものとな
っている。このため、特に、空胴1と別体に平面回路取
付部6を設ける場合には、熱伝導性の良好な部材で形成
すると好適である。従来、導波管内に平面回路基板を取
り付ける方法としては、例えば、図6に示されたよう
に、半導体素子57が実装された基板56が、導波管5
8の内部において、その端面を導波管面に接合するフィ
ンライン構造が殆どであった。しかし、このようなフィ
ンライン構造では、基板56が導波管面と接合される面
積が小さいために、放熱効率が充分とは言い難かった。
これに対して、本発明の実施の形態における平面回路基
板2は、その平面部分が平面回路取付部6に接合されて
いるため、平面回路取付部6に対する放熱面積が充分に
確保されたものとなっている。そのため、従来に比して
放熱効率が格段に向上し、半導体素子の温度上昇に伴う
特性劣化が小さいものとなっている。なお、上述の第1
の構成例においては、開口側開放スタブ12及び短絡側
開放スタブ13を設けるために、中心導体11の端部1
1a,11bが位置する平面回路基板2のそれぞれの端
部を全体的に突出するようにしたが、開口側開放スタブ
12、短絡側開放スタブ13が設けられる部分だけを突
出するようにしても良いものである。
しつつ説明する。なお、図1に示された構成例と同一の
構成要素については、同一の符号を付してその詳細な説
明を省略し、以下、異なる点を中心に説明することとす
る。この第2の構成例におけるマイクロ波発振器S2
は、電源供給線路15,16の近傍に複数のVIAホー
ル31を設けた点が、先の図1に示された構成のマイク
ロ波発振器S1と異なるものである。すなわち、複数の
VIAホール31は、平面回路基板2の裏面に形成され
たアース面(図示せず)に電気的に導通したものとなっ
ている公知・周知のもので、しかも、その相互の間隔
は、平面回路基板2におけるマイクロ波の伝搬波長をλ
gとすれば、λg/2以下に設定されたものとなってい
る。このような電源供給線路15,16の周囲に複数設
けられたVIAホール31と、電源供給線路15,16
のチョーク構造とで、電源供給線路15,16を介して
空胴1の外部へマイクロ波が漏洩するのが抑圧されるよ
うになっていると共に、図1に示された構成のマイクロ
波発振器S1の場合と異なり、電源印加端子引出口32
の開口部分の縦、横の寸法を、図1のスリット18a,
18bの場合のようにλg/2以下とするような必要が
ないものとなっている。すなわち、電源印加端子引出口
32からは、この電源印加端子引出口32側の平面回路
基板2の端部全体が突出するような構成となっている。
なお、他の構成部分及び動作については、図1に示され
たマイクロ波発振器S1と同一であるので、ここでの詳
細な説明は省略することとする。
つつ説明する。なお、図1に示された構成例と同一の構
成要素については、同一の符号を付してその詳細な説明
を省略し、以下、異なる点を中心に説明することとす
る。この第3の構成例におけるマイクロ波発振器S3
は、空胴1Aが大きさの異なる第1の空胴部41と第2
の空胴部42から構成されて、高次モードの出力を可能
としたものである。すなわち、第1の空胴部41は、こ
のマイクロ波発振器S3の出力周波数が伝搬可能な導波
管からなるもので、本発明の実施例においては、図1の
構成例と同様にTE10モードでの伝搬可能な方形導波管
を用いたものとなっている。一方、第2の空胴部42
は、第1の空胴部41の開口3側とは反対側に連接され
てなり、第1の空胴部41の開口3からの出力周波数を
仮にfoとすれば、fo/nの周波数で共振するよう形成
されてなり、方形空胴共振器20Aとなっている。ここ
で、nは、2以上の整数である。なお、第1の空胴部4
1が連接される側と反対側の第2の空胴部42の端部
は、短絡されているのは勿論のことである。
のより具体的な例を挙げれば、例えば、このマイクロ波
発振器S3の出力周波数を76GHzとすれば、第1の
空胴部41の開口3の寸法は、76GHz帯が伝送可能
な導波管の規格であるWR12と同一のものとなり、
3.1mm×1.55mmとなる。これに対して、第2の空胴
部42は、開口3に平行する断面の大きさは、5mm×2
mmとなり、38GHzに共振することとなる。なお、図
4においては、電圧制御型ガン発振回路10へ対する電
源供給部分は図示を省略してあるが、この部分は、図1
に示されたような電源供給線路15,16とするか、図
3に示されたように周囲にVIAホール31が穿設され
た電源供給線路15,16とするかいずれでも良いもの
である。
の共振周波数付近で電圧制御型ガン発振回路10が発振
し、fo/nの発振周波数が得られることとなる。例え
ば、上述の例で言えば、38GHzの発振が得られるこ
ととなる。なお、このとき、ガン発振回路は、その高調
波である79GHzも発生させている。そして、このfo
/nの発振信号は、開口側開放スタブ12を介して第1
の空胴部41の伝搬モードに変換されるが、第1の空胴
部41は、foを通過可能とし、fo/nに対してはフィ
ルタとして作用して通過阻止するため、結局、開口3か
らはfoが出力されることとなり、fo/n=38GHz
の場合には、第2の空胴部42の共振周波数の2倍の7
6GHzの出力が得られることとなる。これは、いわゆ
るガン発振回路の高調波発振である。
も、マイクロ波発振回路として電圧制御型ガン発振回路
10を用いるものとしたが、勿論これに限定される必要
はなく、バラクタダイオード9を用いずに、固定周波数
で発振するよう構成された他の発振回路であっても良い
ものである。
平面回路基板を方形空胴共振器内に配設してマイクロ波
発振器が実現できるような構成としたことにより、従来
と異なり、比較的簡易な構成で組み立てが容易となり、
そのため、低コストで高いQ値を有するマイクロ波発振
器を提供することができるという効果を奏するものであ
る。また、開口側の空胴部分に対して、短絡側の空胴部
分を開口からの出力周波数のほぼ1/nに共振するよう
な大きさとすることにより、高次モード動作のマイクロ
波発振器を容易に得ることができるという効果を奏する
ものである。さらに、平面回路基板の発振回路を構成す
る半導体素子への電源供給を、その平面回路基板に配設
した電源供給線路によって行うようにし、しかも、その
電源供給線路をチョーク構造とすることで、空胴共振器
内に設けられたピル型パッケージのガンダイオードに金
属製ポストを介して電源供給するよう構成された従来の
マイクロ波発振器と異なり、複雑な形状の従来の立体的
なチョーク構造を形成することなく、電源供給部分から
のマイクロ波の外部への漏洩を確実に抑圧し、しかも、
低コスト化を図ることができるという効果を奏するもの
である。
イクロ波発振器の構成例を示す一部断面を含む全体斜視
図である。
る。
イクロ波発振器の構成例を示す一部断面を含む全体斜視
図である。
イクロ波発振器の構成例を示す一部断面を含む全体斜視
図である。
面図である。
構造を示す一部断面を含む全体斜視図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 導電性部材を用いて、一方の端が開口と
され、当該開口に対向する他方の端が短絡端とされてな
る空胴を有し、 前記空胴内部においては、発振回路が形成されてなる平
面回路基板が、前記空胴の内壁に突設されてなる平面回
路取付部に載置され、 前記平面回路基板には前記発振回路の出力段に接続され
た中心導体が配設され、当該中心導体は、少なくとも二
つの端部を有し、当該中心導体の二つの端部からは、開
放スタブが、前記開口側と前記短絡端側へそれぞれ前記
平面回路取付部から突出するよう延設されてなることを
特徴とするマイクロ波発振器。 - 【請求項2】 前記空胴は、前記中心導体の一方の端部
から前記空胴の開口へ至る部位が、マイクロ波出力周波
数が基本モードで伝送される導波管形状とされる一方、
前記中心導体の他方の端部から前記空胴の短絡端へ至る
部位が、前記マイクロ波出力周波数の概略n分の1で共
振する形状とされてなり、前記nは、任意の2以上の整
数であることを特徴とする請求項1記載のマイクロ波発
振器。 - 【請求項3】 前記平面回路基板には、前記発振回路へ
電源供給する電源供給線路が配設され、当該電源供給線
路は、チョーク構造を有してなることを特徴とする請求
項1又は請求項2記載のマイクロ波発振器。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102354782A (zh) * | 2011-09-20 | 2012-02-15 | 电子科技大学 | 采用电容加载传输线的带阻滤波器 |
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2001
- 2001-06-20 JP JP2001186321A patent/JP4824869B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN102354782A (zh) * | 2011-09-20 | 2012-02-15 | 电子科技大学 | 采用电容加载传输线的带阻滤波器 |
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