JP2003007178A - 直流遮断器 - Google Patents

直流遮断器

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JP2003007178A
JP2003007178A JP2001185005A JP2001185005A JP2003007178A JP 2003007178 A JP2003007178 A JP 2003007178A JP 2001185005 A JP2001185005 A JP 2001185005A JP 2001185005 A JP2001185005 A JP 2001185005A JP 2003007178 A JP2003007178 A JP 2003007178A
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capacitor
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JP2001185005A
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Yuzuru Yonehata
讓 米畑
Keiki Fujita
敬喜 藤田
Kazuhiko Kagawa
和彦 香川
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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  • Driving Mechanisms And Operating Circuits Of Arc-Extinguishing High-Tension Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小電流遮断時でも短時間で遮断動作を完了さ
せ、直流電源と負荷を確実に分離し、大電流の事故電流
遮断動作に影響を与えることなく、小電流を短時間で遮
断することができる直流遮断器を得る。 【解決手段】 直流電源と負荷を結ぶ主回路に直列に挿
入された真空スイッチ1と、真空スイッチ1に並列接続
され、転流コンデンサ2、転流リアクトル3および転流
スイッチ4の直列回路からなる転流回路5とを備え、真
空スイッチ1の開極時に、転流スイッチ4の開閉により
予め充電しておいた転流コンデンサ2から、転流リアク
トル3を介して放電電流を真空スイッチ1を流れる電流
に重畳して電流零点を設けて遮断する直流遮断器におい
て、転流回路5と並列に接続された片方向のみに電流を
流すようにした副転流回路11を備え、真空スイッチ1
が消弧し開極した後に転流コンデンサ2からの放電電流
を副転流回路11に転流させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、直流電流を遮断
する直流遮断器に関し、特に、真空スイッチの開極時
に、この真空スイッチに並列接続された転流回路から放
電電流を真空スイッチの電流に重畳してやることで電流
零点を実現し、直流電流を遮断する直流遮断器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気鉄道給電線路における地
絡,短絡事故の保護用に用いられている直流遮断器は、
真空スイッチと並列にコンデンサを設けて、このコンデ
ンサから放電電流を供給することにより、遮断時の真空
スイッチを流れる事故電流に電流零点を生じさせて遮断
する構造からなっており、小電流遮断時には真空スイッ
チに並列に挿入した第2の回路に転流電流の一部を分流
させることで小電流遮断時間を短縮させている。
【0003】図3は、この種の従来の直流遮断器とし
て、例えば特開平9−231877号公報に記載されて
いる直流遮断器の回路構成図であり、図4はその大電流
遮断時の遮断器各部の電流,電圧波形図、図5はその小
電流遮断時の波形図である。この直流遮断器は、真空ス
イッチ1と、この真空スイッチ1に並列接続された、コ
ンデンサ(転流コンデンサ)2とリアクトル(転流リア
クトル)3とスイッチ(転流スイッチ)4との直列接続
からなる転流回路5と、遮断後の真空スイッチ1の接点
間に発生する過電圧を抑制するための非線形抵抗13と
からなり、転流コンデンサ2に接続された充電回路6
と、線路の直流電源14から出て真空スイッチ1を通り
負荷15に流れる主回路の線路電流を検出する電流検出
器16と、この電流検出器16が検出した線路電流が線
路の短絡事故等により所定の大きさに到達したときに真
空スイッチ1を遮断動作させるための開極指令S1、お
よび真空スイッチ1の通過電流に零点を作るために転流
回路5を投入するための投入指令S2を出す開極・投入
制御回路17と、小電流遮断時に転流回路電流の一部を
分流するコンデンサ2aおよびリアクトル3aの直列回
路で構成された第2の回路5aとで構成されている。
【0004】まず、この直流遮断器による事故電流遮断
時の動作を、図4における各部の電流,電圧の波形に基
づいて説明する。なお、この場合には、真空スイッチ1
が開極するまで第2の回路5aにほとんど電流が流れな
いので、その説明は省略する。図4において、(a)
は、事故が発生した時点で、線路に事故電流が流れて、
電流検出器16により検出した値が設定値以上になると
真空スイッチ1に開極・投入制御回路17より開極指令
S1を与える。また、(b)は、真空スイッチ1が開極
した時点であり、真空スイッチ1の電極間にはその時点
からアーク電圧が発生する。また、(c)は、開極・投
入制御回路17からの投入指令S2により、転流スイッ
チ4が閉路して、充電回路6で充電されていた転流コン
デンサ2からの電流が流れ始めた時点であり、真空スイ
ッチ1には事故電流と逆方向の上記した放電電流が転流
コンデンサ2から転流リアクトル3を介して流れる。
【0005】また、(d)は、真空スイッチ1が消弧し
た時点であり、その後事故電流は直流電源14から転流
回路5を通して流れ、この電流によって転流コンデンサ
2が充電され、転流コンデンサ2の電圧,即ち開極した
真空スイッチ1の極間電圧が上昇する。また、(e)
は、真空スイッチ1の極間電圧が非線形抵抗13の動作
電圧に達して、電流が非線形抵抗13に転流し流れ始め
た時点である。また、(f)は、転流回路5の電流が零
となった時点であり、この時点でサイリスタまたは放電
ギャップ等にて構成されている転流スイッチ4が開路す
る。また、(g)までの期間は、回路のインダクタンス
に蓄えられたエネルギーが、非線形抵抗13によって消
費されていくために、電流は減少して行き、主回路の電
流が零となって遮断が完了する。
【0006】上記は真空スイッチにより線路の短絡事故
等のような大電流の事故電流を遮断する場合の直流遮断
器の動作について説明したが、負荷電流、特に数A〜数
10A程度の線路電流を遮断しようとすると、上記の事
故電流遮断時のようには転流回路5から非線形抵抗13
への転流が起こらず、負荷15の条件によっては転流コ
ンデンサ2へ転流した電流が数秒以上流れ続ける場合が
あるため、第2の回路5aに分流することで遮断時間を
低減するようにしている。しかし、この場合でも第2の
回路5aに分流した電流の方向に対応した電圧が、コン
デンサ2aに生ずるため、負荷の条件によってはこの第
2の回路5aを経由して、負荷15に小電流が流れ続け
ることになる。
【0007】この様子を、上記と同様に、図5に示す各
部の電流及び電圧波形に基づいて説明する。図5におい
て、(b’)は、真空スイッチ1が開極した時点であ
り、真空スイッチ1の電極間にはその時点からアーク電
圧が発生する。また、(c’)は、転流回路5の転流ス
イッチ4を閉路した時点であり、転流コンデンサ2から
真空スイッチ1に通電を開始する。また、(d’)は、
真空スイッチ1の電流が零となり、真空スイッチ1が消
弧する時点である。真空スイッチ1が消弧すると、転流
回路5の電流は第2の回路5aにも分流し始める。ま
た、(f’)は転流回路2の電流が零になり、転流スイ
ッチ4が消弧し、負荷電流が直流電源14、第2の回路
5a、負荷15の経路で電流が流れる時点である。この
電流は第2の回路のコンデンサ2aの電圧が直流電源1
4の電圧に達するまで流れ続ける。なお、小電流遮断時
は真空スイッチ1の極間電圧が非線形抵抗13の動作電
圧まで上昇しないので、図5には非線形抵抗13の電流
波形図を省略してある。
【0008】通常、転流回路5からは、事故電流以上の
電流を真空スイッチ1に供給する必要があることから転
流コンデンサ2には容量の大きなものが使用されるた
め、負荷の抵抗、インダクタンスが大きい場合には図5
の(f’)時点以降、第2のコンデンサ2aの電圧が主
回路の直流電源14の電圧に達するまで、長時間小さな
充電電流が流れ続けることになる。従って、第2の回路
5aを設けても転流回路5の転流コンデンサ2の電荷の
ほとんどを第2の回路5aのコンデンサ2aに再充電す
ることになる。
【0009】また、従来、上記した真空スイッチ1の遮
断後に負荷15側での点検作業時での安全を確保するた
めに、特開平5−234471号公報に記載の図6に示
すような、転流回路5から負荷15側への転流電流の流
れを阻止する阻止手段である18を設けて、この阻止手
段18を、開極・投入制御回路17の開極指令S1によ
り主接点である真空スイッチ1の開路とほぼ同時か、ま
たは投入指令S2による転流スイッチ4が閉路するまで
に開路するようにすることにより、負荷15側への転流
電流の流入を阻止するようにした構成が提案されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開平
9−231877号公報に記載されている従来の直流遮
断器の場合には、第2の回路を設けて転流コンデンサの
電流減衰時間を早くしても、直流電源、第2の回路、負
荷の経路で流れる電流を十分減衰させるためには更に時
間が必要となり、当該直流遮断器の高速動作が阻害され
ることになるという問題点があった。
【0011】また、上記特開平5−234471号公報
に記載されている従来の直流遮断器の場合には、真空ス
イッチのような阻止手段を用いたとしても、転流コンデ
ンサからの電流を阻止手段にて裁断するので、過電圧が
発生して他の機器に影響を与える可能性があるという問
題点があった。
【0012】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたものであり、短絡事故時の事故電流の
ような大電流の遮断動作に影響を与えることなく、かつ
小電流をも短時間で遮断できる直流遮断器を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る直
流遮断器は、直流電源および負荷を結ぶ主回路に直列に
挿入された第1の真空スイッチと、この第1の真空スイ
ッチに並列接続され、転流コンデンサ、転流リアクトル
および転流スイッチの直列回路からなる転流回路とを備
え、上記第1の真空スイッチの開極時に、上記転流スイ
ッチの開閉により予め充電しておいた上記転流コンデン
サから、上記転流リアクトルを介して放電電流を上記第
1の真空スイッチを流れる電流に重畳して電流零点を設
けて遮断する直流遮断器において、上記転流回路と並列
に接続された片方向のみに電流を流すようにした副転流
回路を備え、上記真空スイッチが消弧し開極した後に上
記転流コンデンサからの放電電流を上記副転流回路に転
流させるようにしたものである。
【0014】請求項2の発明に係る直流遮断器は、請求
項1の発明において、上記副転流回路を、第2の真空ス
イッチを介して上記第1の真空スイッチに並列接続する
ようにしたものである。
【0015】請求項3の発明に係る直流遮断器は、請求
項2の発明において、上記第2の真空スイッチは、上記
主回路を流れる負荷電流が十分小さくなった時点で開放
されるものである。
【0016】請求項4の発明に係る直流遮断器は、請求
項1〜3のいずれかの発明において、上記副転流回路
は、放電抵抗を並列に有するコンデンサ、リアクトルお
よびダイオードの直列回路からなるものである。
【0017】請求項5の発明に係る直流遮断器は、請求
項4の発明において、上記副転流回路のコンデンサのキ
ャパシタンス値は、上記転流回路の転流コンデンサのキ
ャパシタンス値と同じか、またはそれより大きな値であ
るものである。
【0018】請求項6の発明に係る直流遮断器は、請求
項4または5の発明において、上記副転流回路のリアク
トルのインダクタンス値は、上記転流回路の転流リアク
トルのインダクタンス値の10倍以上の値であるもので
ある。
【0019】請求項7の発明に係る直流遮断器は、請求
項4〜6のいずれかの発明において、上記副転流回路の
ダイオードは、該副転流回路のコンデンサに充電された
電荷が上記負荷側へ流出されない向きに上記直列回路に
配列されるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図に基づいて説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
直流遮断器の回路構成図であり、図2はその遮断時の遮
断器各部の電流,電圧波形図である。本実施の形態によ
る直流遮断器は、図1に示すように、第1の真空スイッ
チとしての真空スイッチ1と、この真空スイッチ1に並
列接続された、コンデンサ(転流コンデンサ)2とリア
クトル(転流リアクトル)3とスイッチ(転流スイッ
チ)4との直列接続からなる転流回路5と、遮断後の真
空スイッチ1の接点間に発生する過電圧を抑制するため
の非線形抵抗13とからなり、転流コンデンサ2に接続
された充電回路6と、線路の直流電源14から出て真空
スイッチ1を通り負荷15に流れる主回路の線路電流を
検出する電流検出器16と、この電流検出器16が検出
した線路電流が線路の短絡事故等により所定の大きさに
到達したときに真空スイッチ1を遮断動作させるための
開極指令S1、および真空スイッチ1の通過電流に零点
を作るために転流回路5を投入するための投入指令S2
を出す開極・投入制御回路17と、転流回路5に並列に
接続され、放電抵抗7を並列に有するコンデンサ8、リ
アクトル9およびダイオード10の直列回路からなる副
転流回路11と、真空スイッチ1および負荷15の接続
点と転流回路11のダイオード10側との間に挿入され
た第2の真空スイッチ12とを備える。
【0021】つまり、ここで、副転流回路11は、第2
の真空スイッチ12を介して真空スイッチ1に並列接続
されている。また、副転流回路11のダイオード10
は、副転流回路11のコンデンサ8に充電された電荷が
負荷15側へ流出されない向きにその直列回路に配列さ
れている。また、開極・投入制御回路17から出力する
信号S3は、真空スイッチ12に開極指令を指示するも
のであり、例えば投入指令S2の後、或る時間経った後
に出力するようにする等の設定がなされている。
【0022】以下、図1の回路構成からなる直流遮断器
による小電流遮断時の動作を、図2に示す各部の電流,
電圧の波形に基づいて説明する。図2において、(b
1)は、開極・投入制御回路17の開極指令S1によ
り、真空スイッチ1を開極した時点である。また、(c
1)は、開極・投入制御回路17からの投入指令S2に
より、転流スイッチ4が閉路し、転流コンデンサ2から
電流が流れ始めた時点である。この場合、副転流回路1
1のインピーダンスは、真空スイッチ1の回路インピー
ダンスに比べて十分大きいので、上記した転流コンデン
サ2からの電流はほとんど真空スイッチ1に、負荷電流
と逆方向に流れる。
【0023】また、(d1)は、真空スイッチ1の電流
が零となった時点であり、この時点で真空スイッチ1が
消弧する。従って、この時点までは、本実施の形態の副
転流回路11を設けない従来の上記した図3に示した構
成によるものとその動作は変わらない。真空スイッチ1
が消弧した後、転流回路5のコンデンサ2からの放電電
流は副転流回路11にも流入する。その結果、転流コン
デンサ2の残留電荷で副転流回路11のコンデンサ8が
充電され、転流コンデンサ2の電荷は急速に放電され
る。
【0024】また、(d1’)は、副転流回路11のコ
ンデンサ8の充電が完了し、負荷電流が直流電源14、
転流回路5、第2の真空スイッチ12、そして負荷15
の回路の経路のみで流れる時点である。なお、副転流回
路11のコンデンサ8に充電された電荷は、ダイオード
10で負荷15への流出が防止され、小電流遮断時間の
低減に貢献する。この電荷は放電抵抗7によって放電さ
れる。また、(f1)は、直流電源14、転流回路5、
第2の真空スイッチ12、そして負荷15の回路で流れ
る負荷電流でコンデンサ2が逆方向に充電され、この電
圧値がほぼ直流電源14の値になり、転流スイッチ4の
電流が零点を形成し、転流スイッチ4が消弧した時点で
ある。
【0025】また、(f1’)は、上記(f1)の時点
が来る前に第2の真空スイッチ12を開放する場合の開
放時点であり、この時点では負荷電流が十分小さくなっ
ているため第2の真空スイッチ12での電流遮断により
過電圧等はほとんど発生せず、図2に太い実線で示すよ
うに、更に小電流遮断時間の低減が図られると共に直流
電源14と負荷15を確実に分離することができる。ま
た、第2の真空スイッチ12は真空スイッチ1が投入さ
れている時に流れる通常の負荷電流を通電する必要がな
いため経済的なシステム構成を可能にする。
【0026】なお、ここで、副転流回路11のコンデン
サ8のキャパシタンス値を転流回路5のコンデンサ2の
キャパシタンス値と同じか、またはそれより大きな値と
することでコンデンサ2の残留電荷をコンデンサ8に容
易に充電することができるようになり、直流電源14、
転流回路5、第2の真空スイッチ12、負荷15の経路
で流れる負荷電流を容易に減衰させることができる。
【0027】また、副転流回路11のリアクトル9のイ
ンダクタンス値を転流回路5のリアクトル3のインダク
タンス値の10倍以上とすることで副転流回路11のイ
ンピーダンスを真空スイッチ1の回路のインピーダンス
より十分大きくすることができるので、副転流回路11
を設けたことによる大電流遮断動作に与える影響はな
い。
【0028】このように、本実施の形態では、転流コン
デンサと転流リアクトルと転流スイッチとの直列接続か
らなる転流回路を、放電抵抗を並列に有するコンデン
サ、リアクトルおよびダイオードの直列回路からなる副
転流回路と並列にして、真空スイッチに並列に接続し、
また、この接続を第2の真空スイッチ経由で接続するよ
うにする。これにより、負荷電流,特に、数A〜数10
A程度の小電流遮断時においても、転流回路からの放電
電流により真空スイッチが消弧し開極した後に、この放
電電流を副転流回路に転流させることができるので転流
電流に零点を形成させ転流スイッチを開放することが可
能となり、且つ副転流回路のコンデンサに充電した電荷
は副転流回路のダイオードで逆流が阻止されるため、負
荷側へ流れる電流を急速に減衰させることができる。
【0029】また、第2の真空スイッチを設けた場合に
は、この第2の真空スイッチを流れる電流が十分小さい
或る電流値になった時点で第2の真空スイッチを開放し
てやることにより、更に速やかに転流動作を完了させる
ことができるし、真空スイッチと第2の真空スイッチが
同時に開放状態になった時点で直流電源と負荷を完全に
分離することができる。
【0030】また、副転流回路のコンデンサのキャパシ
タンス値を転流回路のコンデンサのキャパシタンス値と
同じか、それより大きな値と、また副転流回路のリアク
トルのインダクタンス値を転流リアクトルのインダクタ
ンス値の10倍以上に選択することで、短絡事故時等の
大電流遮断動作に影響を与えることなく、小電流遮断動
作を短時間で完了させることができる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、直流電源および負荷を結ぶ主回路に直列に挿入され
た第1の真空スイッチと、この第1の真空スイッチに並
列接続され、転流コンデンサ、転流リアクトルおよび転
流スイッチの直列回路からなる転流回路とを備え、上記
第1の真空スイッチの開極時に、上記転流スイッチの開
閉により予め充電しておいた上記転流コンデンサから、
上記転流リアクトルを介して放電電流を上記第1の真空
スイッチを流れる電流に重畳して電流零点を設けて遮断
する直流遮断器において、上記転流回路と並列に接続さ
れた片方向のみに電流を流すようにした副転流回路を備
え、上記真空スイッチが消弧し開極した後に上記転流コ
ンデンサからの放電電流を上記副転流回路に転流させる
ので、小電流遮断時でも短時間で遮断動作を完了させる
ことができるという効果がある。
【0032】また、請求項2の発明によれば、上記副転
流回路を、第2の真空スイッチを介して上記第1の真空
スイッチに並列接続するので、小電流遮断時間の更なる
短縮ならびに直流電源と負荷を確実に分離するのに有用
であるという効果がある。
【0033】また、請求項3の発明によれば、上記第2
の真空スイッチは、上記主回路を流れる負荷電流が十分
小さくなった時点で開放されるので、小電流遮断時間の
更なる短縮ならびに直流電源と負荷を確実に分離するこ
とができるという効果がある。
【0034】また、請求項4の発明によれば、上記副転
流回路は、放電抵抗を並列に有するコンデンサ、リアク
トルおよびダイオードの直列回路からなるので、小電流
遮断時でも短時間で遮断動作を完了させるのに有用であ
るという効果がある。
【0035】また、請求項5の発明によれば、上記副転
流回路のコンデンサのキャパシタンス値は、上記転流回
路の転流コンデンサのキャパシタンス値と同じか、また
はそれより大きな値であるので、大電流の事故電流遮断
動作に影響を与えることなく、小電流を短時間で遮断す
ることができるという効果がある。
【0036】また、請求項6の発明によれば、上記副転
流回路のリアクトルのインダクタンス値は、上記転流回
路の転流リアクトルのインダクタンス値の10倍以上の
値であるので、大電流の事故電流遮断動作に影響を与え
ることなく、小電流を短時間で遮断することができると
いう効果がある。
【0037】さらに、請求項7の発明によれば、上記副
転流回路のダイオードは、該副転流回路のコンデンサに
充電された電荷が上記負荷側へ流出されない向きに上記
直列回路に配列されるので、副転流回路のコンデンサに
充電された電荷の負荷側への流出が防止され、小電流遮
断時間の低減に寄与できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による直流遮断器を
示す回路構成図である。
【図2】 図1の直流遮断器における各部の小電流遮断
時における電流,電圧の波形図である。
【図3】 従来の直流遮断器を示す回路構成図である。
【図4】 図3の直流遮断器における各部の大電流遮断
時における電流,電圧の波形図である。
【図5】 図3の直流遮断器における各部の小電流遮断
時における電流,電圧の波形図である。
【図6】 電流阻止スイッチを有する従来の直流遮断器
を示す回路構成図である。
【符号の説明】
1 真空スイッチ、2 転流コンデンサ、3 転流リア
クトル、4 転流スイッチ、5 転流回路、7 放電抵
抗、8 コンデンサ、9 リアクトル、10ダイオー
ド、11 副転流回路、12 第2の真空スイッチ、1
4 直流電源、15 負荷、16 電流検出器、17
開極・投入制御回路。
フロントページの続き (72)発明者 香川 和彦 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5G028 FB06 FC01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源および負荷を結ぶ主回路に直列
    に挿入された第1の真空スイッチと、この第1の真空ス
    イッチに並列接続され、転流コンデンサ、転流リアクト
    ルおよび転流スイッチの直列回路からなる転流回路とを
    備え、上記第1の真空スイッチの開極時に、上記転流ス
    イッチの開閉により予め充電しておいた上記転流コンデ
    ンサから、上記転流リアクトルを介して放電電流を上記
    第1の真空スイッチを流れる電流に重畳して電流零点を
    設けて遮断する直流遮断器において、 上記転流回路と並列に接続された片方向のみに電流を流
    すようにした副転流回路を備え、上記真空スイッチが消
    弧し開極した後に上記転流コンデンサからの放電電流を
    上記副転流回路に転流させるようにしたことを特徴とす
    る直流遮断器。
  2. 【請求項2】 上記副転流回路を、第2の真空スイッチ
    を介して上記第1の真空スイッチに並列接続するように
    したことを特徴とする請求項1記載の直流遮断器。
  3. 【請求項3】 上記第2の真空スイッチは、上記主回路
    を流れる負荷電流が十分小さくなった時点で開放される
    ことを特徴とする請求項2記載の直流遮断器。
  4. 【請求項4】 上記副転流回路は、放電抵抗を並列に有
    するコンデンサ、リアクトルおよびダイオードの直列回
    路からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の直流遮断器。
  5. 【請求項5】 上記副転流回路のコンデンサのキャパシ
    タンス値は、上記転流回路の転流コンデンサのキャパシ
    タンス値と同じか、またはそれより大きな値であること
    を特徴とする請求項4記載の直流遮断器。
  6. 【請求項6】 上記副転流回路のリアクトルのインダク
    タンス値は、上記転流回路の転流リアクトルのインダク
    タンス値の10倍以上の値であることを特徴とする請求
    項4または5記載の直流遮断器。
  7. 【請求項7】 上記副転流回路のダイオードは、該副転
    流回路のコンデンサに充電された電荷が上記負荷側へ流
    出されない向きに上記直列回路に配列されることを特徴
    とする請求項4〜6のいずれかに記載の直流遮断器。
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