JP7242575B2 - 直流電流遮断装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、直流電流遮断装置に関する。
近年、複数の直流送電線路で構成された直流系統による電力の送電が行われている。直流系統においては事故が発生した場合、特定の送電線路のみを遮断し、残りの送電線路によって電力の送電を継続する場合がある。これについて、機械式接点と半導体遮断器の双方を備え、直流送電線路に流れる電流を遮断する直流電流遮断装置に関する技術が知られている。
ところで、直流電流遮断装置は、機械式接点と、半導体遮断器との他、転流回路を備える場合がある。この直流電流遮断装置は、機械式接点に流れる電流を、転流回路を動作させることによって半導体遮断器に転流させ、半導体遮断器で電流を遮断することによって、特定の送電線路を遮断する。転流回路の中には、機械式接点に流れる電流を半導体遮断器に転流させる際に、機械式接点の電極間のアークを消弧するように電流を流すようにコンデンサを放電するものがある。これによって、機械式接点は、電気的にも機械的にも開状態に制御され、機械式接点に流れる電流を半導体遮断器に転流させることができる。このような転流回路においては、直流電流遮断装置が特定の送電線路を遮断するためには、少なくとも初期状態の遮断動作時において、転流回路が備えるコンデンサが充電されていることが求められる。
しかしながら、転流回路は電圧が非常に高い直流送電線と同じ系に存在するため、充電のために直流電圧を供給可能な外部電源には、大型の絶縁トランスが必要となり、このような大型の絶縁トランスの設置や製造が困難である場合があった。
特開2016-162713号公報
本発明が解決しようとする課題は、転流回路が備えるコンデンサを簡便に充電することができる直流電流遮断装置を提供することである。
実施形態の直流電流遮断装置は、第1機械式接点と、第2機械式接点と、転流回路と、充電回路と、半導体遮断器を持つ。第1機械式接点は、直流系統を構成する第1直流送電線路に第1端子が接続される。第2機械式接点は、前記直流系統を構成する第2直流送電線路に第2端子が接続される。転流回路は、コンデンサを有する。充電回路は、前記コンデンサを充電する。半導体遮断器は、第1端子が前記第1直流送電線路に接続され、第2端子が前記第2直流送電線路に接続される。前記第1機械式接点の第2端子と、前記第2機械式接点の第1端子と、前記転流回路の第1端子とが互いに接続され、前記第2機械式接点の第2端子と、前記半導体遮断器の第2端子と、前記転流回路の第2端子とが互いに接続され、前記転流回路の第1端子と、前記直流系統の正極電位よりも電圧の低い端子との間に、前記充電回路が接続されている。
第1の実施形態の直流電流遮断装置1の構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る直流電流遮断装置1のコンデンサCの充電状態の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る制御部100が各部を制御するタイミングと、コンデンサ電圧の経時変化との関係の一例を示すグラフである。 第2の実施形態の直流電流遮断装置1aの構成の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る制御部100が各部を制御するタイミングと、コンデンサ電圧の経時変化との関係の一例を示すグラフである。 直流電流遮断装置1が第1直流送電線路LN1と、第2直流送電線路LN2とを電気的に遮断させる場合の一連の動作の一例を示すフローチャートである。 変形例1の直流電流遮断装置1aの構成の一例を示す図である。 変形例2の直流電流遮断装置1の構成の一例を示す図である。 スイッチング部320によりバイパスされた直流系統電流の経路の一例を示す図である。 変形例3の直流電流遮断装置1の構成の一例を示す図である。 変形例4の直流電流遮断装置1aの構成の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る直流電流遮断装置1の構成の一例を示す図である。
以下、実施形態の直流電流遮断装置を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
[構成]
図1は、第1の実施形態の直流電流遮断装置1の構成の一例を示す図である。直流電流遮断装置1は、直流系統を構成する直流送電線路のうち、第1直流送電線路LN1と、第2直流送電線路LN2とを電気的に導通させ、または遮断する装置である。以降の説明において、第1直流送電線路LN1における直流電圧を第1電圧VDC1と記載し、第2直流送電線路LN2における直流電圧を第2電圧VDC2と記載する。第1電圧VDC1や第2電圧VDC2は、例えば、数十~数百[kV]程度の電圧である。例えば、第1直流送電線路LN1側には、送電設備が存在し、第2直流送電線路LN2側には、需要家が存在する。この場合、通常、第1電圧VDC1が第2電圧VDC2よりも大きい電圧となる。したがって、通常であれば第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2の方向に直流系統電流が流れる。
図1に示される通り、直流電流遮断装置1は、例えば、断路器10と、機械式遮断器20と、転流回路30と、半導体遮断器40と、アレスタ50と、ダイオード60と、リアクトル70と、充電回路80と、制御部100とを備える。断路器10は、「第1機械式接点」の一例であり、機械式遮断器20は、「第2機械式接点」の一例である。断路器10は、第1端子10aと、第2端子10bとを備える。機械式遮断器20は、第1端子20aと、第2端子20bとを備える。転流回路30は、第1端子30aと、第2端子30bとを備える。充電回路80は、開閉器82と、抵抗素子84とを備える。開閉器82は、第1端子82aと、第2端子82bと備える。第1端子82aは、抵抗素子84を介して、第1電圧VDC1や第2電圧VDC2よりも電圧の低い電位に接続される。以下、第1電圧VDC1や第2電圧VDC2よりも電圧の低い電位が、接地電位である場合について説明する。したがって、第1端子82aは、抵抗素子84を介して接地電位と同電位、又は略同電位の端子(不図示)に接続される。
断路器10の第1端子10aは、第1直流送電線路LN1に接続される。図示するリアクトルL1は、第1直流送電線路LN1が有するインダクタンス成分を仮想的に示すものである。断路器10の第2端子10bと、機械式遮断器20の第1端子20aと、転流回路30の第1端子30aと、開閉器82の第2端子82bとは、互いに接続されている。
なお、直流電流遮断装置1(断路器10)は、補助断路器MSを介して第1直流送電線路LN1に接続されてもよい。以下、断路器10が補助断路器MSを介して第1直流送電線路LN1に接続される場合について説明する。補助断路器MSは、第1端子MSaと、第2端子MSbとを備える。第1端子MSaは、第1直流送電線路LN1に接続され、第2端子MSbと、第1端子10aとは、互いに接続される。
機械式遮断器20の第2端子20bは、第2直流送電線路LN2に接続される。また、第2端子20bと、第2端子30bとの間には、リアクトル70が接続される。
半導体遮断器40は、例えば、互いに直列に接続された複数(図では4つ)のスイッチング部を備える。スイッチング部は、それぞれ、互いに並列に接続されたスイッチング素子とダイオードとを備える。具体的には、ダイオードのカソードと、スイッチング素子のコレクタとが互いに接続され、ダイオードのアノードと、スイッチング素子のエミッタとが接続されている。スイッチング素子は、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(以下、IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体スイッチング素子である。ただし、スイッチング素子は、IGBTに限定されない。スイッチング素子は、自己消弧を実現可能なスイッチング素子であれば、いかなる素子でもよい。以降の説明では、スイッチング素子がIGBTである場合について説明する。また、以降の説明において、スイッチング部のスイッチング素子のエミッタを、「スイッチング部のエミッタ」とも記載し、スイッチング部のスイッチング素子のコレクタを、「スイッチング部のコレクタ」とも記載する。
半導体遮断器40において、スイッチング部のエミッタと、当該スイッチング部に隣り合うスイッチング部のコレクタとが接続されている。半導体遮断器40は、第1端子40aと、第2端子40bとを備える。第1端子40aには、半導体遮断器40が備える複数のスイッチング部のうち、端部のスイッチング部のコレクタと、当該コレクタに並列に接続されるダイオードのカソードとが接続される。第2端子40bには、半導体遮断器40が備える複数のスイッチング部のうち、他の端部のスイッチング部のエミッタと、当該エミッタに並列に接続されるダイオードのアノードとが接続される。
半導体遮断器40の第1端子40aと、第2端子MSbと、第1端子10aとは、互いに接続される。これにより、半導体遮断器40は、補助断路器MSを介して第1直流送電線路LN1に接続される。また、半導体遮断器40の第2端子40bは、ダイオード60のアノードに接続されている。ダイオード60のカソードと、第2端子30bと、リアクトル70の一端とが互いに接続されている。以降の説明において、半導体遮断器40が備えるスイッチング素子がオン状態であることを、「半導体遮断器40が閉状態」であるとも記載し、半導体遮断器40が備えるスイッチング素子がオフ状態であることを、「半導体遮断器40が開状態」であるとも記載する。
アレスタ50は、第1直流送電線路LN1(この一例では、補助断路器MS)と、ダイオード60との間に、半導体遮断器40と互いに並列に接続されている。アレスタ50は、半導体遮断器40が開状態に制御されることにより発生するサージエネルギーを吸収する。アレスタ50は、「避雷器」の一例である。
上述した接続関係により、ダイオード60は、第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2の方向に流れる電流を許容し、第2直流送電線路LN2の方向から第1直流送電線路LN1の方向に流れる電流を遮断する。
転流回路30は、例えば、複数のダイオード(図示するダイオード310a,310b)と、複数のスイッチング部(スイッチング部320a,320b)と、コンデンサCと、サイリスタ35とを備える。コンデンサCは、例えば、有極性のコンデンサである。スイッチング部320a,320bは、それぞれ、スイッチング素子と、ダイオードとを備える。スイッチング部320a,320bが備えるスイッチング素子と、ダイオードとは、互いに並列に接続されている。具体的には、ダイオードのカソードと、スイッチング素子のコレクタとが接続され、ダイオードのアノードと、スイッチング素子のエミッタとが接続されている。
コンデンサCは、正極と負極を有する。以下、コンデンサCの正極と負極との間に生じる電圧を「コンデンサ電圧」とも記載し、転流回路30のうちコンデンサCの正極と同電位の回路を「転流回路30の正極」とも記載し、転流回路30のうちコンデンサCの負極端子と同電位の回路を「転流回路30の負極」とも記載する。ダイオード310aとスイッチング部320aとは、記載の順序によって、転流回路30の正極と負極の間に直列に接続され、スイッチング部320bとダイオード310bとは、記載の順序によって、転流回路30の正極と負極の間に直列に接続される。ダイオード310aのアノードと、スイッチング部320aのコレクタとが互いに接続されている。スイッチング部320bのエミッタと、ダイオード310aのカソードとが互いに接続されている。ダイオード310aのカソードと、スイッチング部320bのコレクタと、コンデンサCの正極とが互いに接続されている。スイッチング部320aのエミッタと、ダイオード310bのアノードと、コンデンサCの負極とが互いに接続されている。
ダイオード310aのアノードと、スイッチング部320aのコレクタとの接続点には、転流回路30の第1端子30aが設けられる。スイッチング部320bのエミッタと、ダイオード310bのカソードとの接続点には、転流回路30の第2端子30bが設けられる。サイリスタ35のアノードと、転流回路30の第1端子30aとは、互いに接続され、サイリスタ35のカソードと、転流回路30の第2端子30bとは、互いに接続される。
上述した接続関係により、サイリスタ35は、オフの状態において、第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2方向に流れる電流、および第2直流送電線路LN2から第1直流送電線路LN1の方向に流れる電流の双方を阻止する。また、サイリスタ35は、オンの状態において、第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2の方向に流れる電流を許容し(つまり、第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2の方向に電気的に導通させ)、第2直流送電線路LN2から第1直流送電線路LN1の方向に流れる電流を阻止する。
充電回路80の開閉器82は、制御部100によって開閉状態が制御され、開状態において、転流回路30と接地電位との接続を切り離し、閉状態において、転流回路30と接地電位とを接続させる。また、開閉器82は、閉状態において、第1直流送電線路LN1又は第2直流送電線路LN2から転流回路30を介して直流系統電流を流し、コンデンサCを充電させる。開閉器82は、「第3機械式接点」の一例である。
制御部100は、補助断路器MS、断路器10、機械式遮断器20、半導体遮断器40、及び開閉器82の開閉制御、サイリスタ35のオンとオフの切り替え制御、並びに転流回路30の動作の制御(つまり、スイッチング部320a,320bの開閉制御)等を行う。
直流電流遮断装置1によって第1直流送電線路LN1と、第2直流送電線路LN2とが電気的に導通されている状態(以下、通常導通状態)において、各部は以下のような状態となっている。
・補助断路器MS:閉状態
・断路器10:閉状態
・機械式遮断器20:閉状態
・半導体遮断器40:開状態
・サイリスタ35:オフの状態
・転流回路30:オフの状態
・転流回路30が備えるコンデンサC:充電された状態
・開閉器82:開状態
これにより、通常導通状態において直流系統電流は、第1直流送電線路LN1から、補助断路器MS、断路器10、及び機械式遮断器20を経由する経路rt1を介して第2直流送電線路LN2まで流れる。
直流電流遮断装置1によって第1直流送電線路LN1と、第2直流送電線路LN2とを電気的に遮断させる場合、制御部100は、制御システム(不図示)から遮断指示信号を受信する。制御システムは、例えば、各電力系統間の電力の供給(融通)を制御するシステムであり、直流系統に異常等が生じた場合、対象の直流電流遮断装置1(制御部100)に遮断指示信号を送信する。遮断指示信号は、例えば、第1直流送電線路LN1と、第2直流送電線路LN2とを電気的に遮断させることを指示する信号である。直流系統の異常とは、例えば、直流送電線路に生じる地絡や短絡等の事故によって生じる異常である。制御部100は、制御システムから遮断指示信号を受信した場合、断路器10と、機械式遮断器20とを開状態に制御し、転流回路30(スイッチング部320a,320b)をオンの状態に制御する。
上述した制御部100の制御によって、直流電流遮断装置1の断路器10と、機械式遮断器20とは、機械的に開状態に制御されるが、接点を単に切り離しても接点間にアークが生じて電流は流れ続けるため、電気的に遮断することができない。この状態で、制御部100が転流回路30を動作させることにより、転流回路30が備えるスイッチング部320a,320bは、オンの状態に制御される。すると、転流回路30は、コンデンサCに蓄電される電力を放電し、コンデンサCの正極からスイッチング部320b、リアクトル70、機械式遮断器20、およびスイッチング部320aを介してコンデンサCの負極までの経路rt2を電流が還流する回路を形成する。この回路が形成されるのは、リアクトル70に対して上述した向きによってダイオード60が接続されていることにより、第2直流送電線路LN2の方向から第1直流送電線路LN1の方向に流れる電流が阻止されるためである。この回路を還流する電流は、機械式遮断器20において第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2の方向に流れる電流と逆方向の電流であるため、機械式遮断器20に生じたアークを打ち消すように作用する。この結果、機械式遮断器20に流れる電流がゼロになり、機械式遮断器20が電気的な遮断状態となる。
その後、制御部100は、半導体遮断器40を閉状態に制御する。これにより、直流系統電流は、第1直流送電線路LN1から補助断路器MS、断路器10、転流回路30、及びリアクトル70を介して第2直流送電線路LN2まで流れる経路から、第1直流送電線路LN1から半導体遮断器40、ダイオード60、及びリアクトル70を介して第2直流送電線路LN2まで流れる経路rt3に転流する。そして、制御部100は、半導体遮断器40を開状態に制御する。半導体遮断器40が開状態に制御されることに伴って発生するサージエネルギーは、アレスタ50によって吸収される。これにより、直流電流遮断装置1は、第1直流送電線路LN1と、第2直流送電線路LN2とを電気的に遮断することができる。
このように、直流電流遮断装置1が第1直流送電線路LN1と第2直流送電線路LN2とを電気的に遮断するには、転流回路30が動作して経路rt2に電流を還流させることが求められる。また、転流回路30が電流を還流させるには、少なくとも初期状態の遮断動作時において、予めコンデンサCが充電されていることが求められる。初期状態とは、例えば、直流電流遮断装置1が設置された時や、直流電流遮断装置1の運用開始時等のタイミングであって、これまでに直流電流遮断装置1が遮断動作を行っていない状態である。初期状態以外のコンデンサCが充電される場合の詳細については、後述する第3の実施形態において説明する。以下、初期状態のコンデンサCが充電される場合の直流電流遮断装置1の状態について説明する。
[コンデンサCの充電状態(その1)]
図2は、第1の実施形態に係る直流電流遮断装置1のコンデンサCの充電状態の一例を示す図である。図2に示すように、第1の実施形態の制御部100は、初期状態のコンデンサCを充電するに際して、直流電流遮断装置1の各部を、以下のような状態に制御する。
・補助断路器MS:閉状態
・断路器10:開状態
・機械式遮断器20:開状態
・半導体遮断器40:閉状態→開状態
・サイリスタ35:オフの状態
・転流回路30:オフの状態
・転流回路30が備えるコンデンサC:充電されていない状態
・開閉器82:閉状態
これにより、図2の状態において、直流系統電流は、第1直流送電線路LN1から、補助断路器MS、半導体遮断器40、ダイオード60、スイッチング部320bのダイオード、コンデンサC、スイッチング部320aのダイオード、開閉器82、及び抵抗素子84を経由する経路rt4を介して接地電位まで流れる。直流系統電流が、経路rt4を流れることに伴い、コンデンサCが充電される。
図3は、第1の実施形態に係る制御部100が各部を制御するタイミングと、コンデンサ電圧の経時変化との関係の一例を示すグラフである。図3の波形W11は、コンデンサ電圧の経時変化を示す波形であって、縦軸は電圧を示し、横軸は時間を示す。波形W12は、半導体遮断器40の開閉(非導通/導通)状態を示す波形である。波形W13は、開閉器82の開閉状態を示す波形である。
波形W13が示すように、開閉器82は、時刻t0からコンデンサ電圧が所定の電圧となる時刻t2までの間、閉状態に制御され、時刻t2において開状態に制御される。また、波形W12が示すように、半導体遮断器40は、時刻t0~t1までの間、閉状態に制御され、時刻t1において開状態に制御される。
半導体遮断器40が時刻t1において開状態に制御された以降も、コンデンサ電圧が上昇するのは、半導体遮断器40が閉状態に制御された際に、第1直流送電線路LN1が有するインダクタンス成分(つまり、リアクトルL1)に蓄えられる磁気エネルギーによって直流系統電流がアレスタ50を通して流れるためである。制御部100は、例えば、リアクトルL1の大きさと、直流系統電圧(又は、直流系統電流)の大きさと、コンデンサCに現在充電されている電力量(以下、残充電容量)と、半導体遮断器40が開状態とされた時のアレスタ50の消費電力とに基づいて、コンデンサCが所定の充電容量まで充電されるのに必要な電力容量を算出する。制御部100は、算出した電力容量に基づいて、半導体遮断器40を閉状態とする時間(つまり、半導体遮断器40のスイッチング素子をオン状態とする時間)を導出する。
制御部100は、導出した時間に基づいて(この場合、時刻t0~t1)、半導体遮断器40を閉状態に制御する。所定の充電容量とは、例えば、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでに必要な電力量であって、転流回路30の動作時に、機械式遮断器20を電気的に開状態に制御可能なだけ、経路rt2に電流を還流させるのに必要な電力量である。これにより、波形W11が示すように、コンデンサ電圧は、時刻t0から所定の電圧まで上昇し、時刻t2において充電が終了し、所定の電圧となる。
[第1の実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態の直流電流遮断装置1は、第1機械式接点(この一例では、断路器10)と、機械式遮断器20と、転流回路30と、充電回路80と、半導体遮断器40を持つ。断路器10は、直流系統を構成する第1直流送電線路LN1に第1端子10aが接続される。機械式遮断器20は、直流系統を構成する第2直流送電線路LN2に第2端子20bが接続される。転流回路30は、コンデンサCを有する。充電回路80は、コンデンサCを充電する。半導体遮断器40は、第1端子(この一例では、半導体遮断器40の端部に位置するスイッチング部のコレクタ)が第1直流送電線路LN1に接続され、第2端子(この一例では、半導体遮断器40の他の端部に位置するスイッチング部のエミッタ)が第2直流送電線路LN2に接続される。断路器10の第2端子10bと、機械式遮断器20の第1端子20aと、転流回路30の第1端子30aとが互いに接続され、機械式遮断器20の第2端子20bと、半導体遮断器40の第2端子と、転流回路30の第2端子30bとが互いに接続され、転流回路30の第1端子30aと、直流系統の正極電位よりも電圧の低い電位(この一例では、接地電位)との間に、充電回路80が接続されている。これにより、本実施形態の直流電流遮断装置1は、外部電源を用いることなく、転流回路30が備えるコンデンサCを簡便に充電することができる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照し、第2の実施形態の直流電流遮断装置1aについて説明する。第1の実施形態では、制御部100は、コンデンサCが所定の電圧まで充電されたところで開閉器82を開状態にし、コンデンサCの充電を終了する場合について説明した。第2の実施形態では、コンデンサCが所定の電圧以上に過充電されることを抑制する仕組みについて説明する。なお、上述した実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図4は、第2の実施形態の直流電流遮断装置1aの構成の一例を示す図である。直流電流遮断装置1aは、直流電流遮断装置1が備える構成に加えて、サイリスタ90を更に備える。サイリスタ90のカソードと、転流回路30の第1端子30aと、開閉器82の第2端子82bと、断路器10の第2端子10bと、機械式遮断器20の第1端子20aとが互いに接続される。また、サイリスタ90のアノードと、ダイオード60のカソードと、転流回路30の第2端子30bと、リアクトル70の一端とが互いに接続される。
上述したように、制御部100は、直流電流遮断装置1の各部を制御し、直流系統電流を、経路rt4を介して接地電位まで流し、コンデンサCを充電させる。次に、制御部100は、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでコンデンサCが充電されたか否かを判定する。制御部100は、例えば、これまでにコンデンサCに充電された充電容量の推定結果や、コンデンサCの正極と負極との間に生じる電圧を検出する検出部(不図示)の検出結果に基づいて、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでコンデンサCが充電されたか否かを判定する。制御部100は、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでコンデンサCが充電されたと判定した場合、サイリスタ90をオン状態に制御し、転流回路30に流れる直流系統電流をサイリスタ90によってバイパスする。
これにより、図4の状態において、直流系統電流は、第1直流送電線路LN1から、補助断路器MS、半導体遮断器40、ダイオード60、サイリスタ90、開閉器82、及び抵抗素子84を経由する経路rt5を介して接地電位まで流れる。直流系統電流が、経路rt5を流れることに伴い、コンデンサCが充電されない。
図5は、第2の実施形態に係る制御部100が各部を制御するタイミングと、コンデンサ電圧の経時変化との関係の一例を示すグラフである。図5の波形W21は、コンデンサ電圧の経時変化を示す波形であって、縦軸は電圧を示し、横軸は時間を示す。波形W22は、半導体遮断器40の開閉(非導通/導通)状態を示す波形である。波形W23は、開閉器82の開閉状態を示す波形である。波形W24は、サイリスタ90のオン/オフ状態を示す波形である。
波形W24が示すように、サイリスタ90は、コンデンサ電圧が所定の電圧となる時刻t2において、オン状態に制御される。また、開閉器82は、時刻t3において第1直流送電線路LN1が有するインダクタンス成分(つまり、リアクトルL1)に蓄えられる磁気エネルギーによって流れる直流系統電流がなくなる、又は小さくなることにより、機械的にも電気的にも開状態に制御される。
上述したように、時刻t0~t1の間、半導体遮断器40が閉状態に制御されたことに伴い、第1直流送電線路LN1が有するインダクタンス成分に蓄えられる磁気エネルギーによって、経路rt4には、直流系統電流が流れる。ここで、リアクトルL1に蓄えられる磁気エネルギーの大きさによっては、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでコンデンサCが充電された後でも、制御部100が開閉器82を機械的に開状態に制御する際にアークが発生し、電気的に開状態に制御できない場合がある。この場合、経路rt4に直流系統電流が流れ続けるため、コンデンサ電圧が所定の電圧以上に充電されてしまう場合がある。制御部100は、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでコンデンサCが充電されたと判定した場合、サイリスタ90をオン状態に制御し、転流回路30に流れる直流系統電流をサイリスタ90によって経路rt5にバイパスすることによって、コンデンサ電圧が所定の電圧以上充電されることを抑制することができる。
[動作フロー]
図6は、直流電流遮断装置1がコンデンサCを充電する場合の一連の動作の一例を示すフローチャートである。まず、制御部100は、初期状態のコンデンサCを充電するに際して、補助断路器MSを閉状態に制御する(ステップS100)。次に、制御部100は、開閉器82を閉状態に制御する(ステップS102)。次に、制御部100は、半導体遮断器40を閉状態に制御する(ステップS104)。
制御部100は、半導体遮断器40を閉状態に制御してから所定の時間(この一例では、時刻t0~t1)が経過したか否かを判定する(ステップS106)。制御部100は、例えば、リアクトルL1の大きさと、直流系統電圧(又は、直流系統電流)の大きさと、コンデンサCの残充電容量と、半導体遮断器40が開状態とされた時のアレスタ50の消費電力とに基づいて、コンデンサCが所定の充電容量まで充電されるのに必要な電力容量を算出し、算出した電力容量に基づいて、半導体遮断器40を閉状態とする所定の時間を導出する。制御部100は、所定の時間が経過するまでの間、待機する。制御部100は、半導体遮断器40を開状態に制御してから所定の時間が経過したと判定する場合、半導体遮断器40を開状態に制御する(ステップS108)。
次に、制御部100は、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでコンデンサCが充電されたか否かを判定する(ステップS110)。制御部100は、例えば、これまでにコンデンサCに充電された充電容量の推定結果や、コンデンサCの正極と負極との間に生じる電圧を検出する検出部(不図示)の検出結果に基づいて、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでコンデンサCが充電されたか否かを判定する。制御部100は、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでコンデンサCが充電されるまでの間、待機する。制御部100は、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでコンデンサCが充電されたと判定した場合、サイリスタ90をオン状態に制御する(ステップS112)。これにより、転流回路30を流れる直流系統電流をサイリスタ90によってバイパスするため、コンデンサCが過充電されなくなる。
次に、制御部100は、開閉器82を開状態に制御する(ステップS114)。上述したように、リアクトルL1に蓄えられる磁気エネルギーの大きさによっては、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでコンデンサCが充電された後でも、制御部100が開閉器82を機械的に開状態に制御する際にアークが発生し、電気的に開状態に制御できない場合がある。この場合、リアクトルL1に蓄えられる磁気エネルギーが消費されるまでの間、直流系統電流は、経路rt5を流れる。リアクトルL1に蓄えられる磁気エネルギーが十分に消費された場合、アークが裁断され、又は電流のゼロ点によってアークが消弧し、開閉器82は、電気的にも機械的にも開状態となる(ステップS114)。サイリスタ90は、開閉器82が電気的にも機械的も開状態に制御され、経路rt5を直流系統電流が流れなくなることにより、オフ状態となる(ステップS116)。
なお、上述した第1の実施形態のように、直流電流遮断装置1がサイリスタ90を備えない場合には、図6に示すフローチャートのうち、ステップS112の処理、と、ステップS116の処理が行われなくてもよい。この場合、制御部100は、開閉器82が機械的にも電気的にも開状態に制御される時間を考慮して、半導体遮断器40を閉状態とする所定の時間を導出する。
[第2の実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態の直流電流遮断装置1aは、転流回路30の第2端子30bと、転流回路30と充電回路80との接続点との間に、転流回路30と互いに並列に接続されるスイッチング素子(この一例では、サイリスタ90)を更に備え、制御部100は、コンデンサCの充電状態に基づいて、サイリスタ90を開状態から閉状態に制御して、サイリスタ90に流れる直流系統電流をバイパスする。ここで、コンデンサ電圧が所定の電圧以上となるまでコンデンサCが充電されると、転流回路30の動作時に、適切なタイミングで機械式遮断器20が開状態にできなかったり、コンデンサやコンデンサの周辺素子(例えば、ダイオードやスイッチング部)が破損したりする場合がある。これに関して、本実施形態の直流電流遮断装置1aは、コンデンサCが過充電されることを抑制することにより、コンデンサCやコンデンサCの周辺素子が破損することを抑制できる。
(変形例1)
以下、図面を参照し、上述した実施形態の変形例1について説明する。上述した実施形態では、直流電流遮断装置1や、直流電流遮断装置1aが一つの転流回路30を備える場合について説明した。変形例1では、直流電流遮断装置1や、直流電流遮断装置1aが複数の転流回路30を備える場合について説明する。なお、上述した実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。また、変形例1では、直流電流遮断装置1aの場合について説明するが、変形例1を直流電流遮断装置1に適応する場合には、直流電流遮断装置1aの記載を直流電流遮断装置1に読み替えればよい。
図7は、変形例1の直流電流遮断装置1aの構成の一例を示す図である。図7において、直流電流遮断装置1aは、転流回路30-1、転流回路30-2、…、転流回路30-n(nは自然数)を備え、転流回路30-1、転流回路30-2、…、転流回路30-nは、互いに直列に接続される。以下、転流回路30-1、転流回路30-2、…、転流回路30-nを互いに区別しない場合には、単に転流回路30と記載する。隣り合う転流回路30は、第2端子30bと、第1端子30aとが互いに接続される。複数の転流回路30のうち、端部の転流回路30の第1端子30aと、第2端子10bと、第1端子20aと、第2端子82bとは、互いに接続される。また、複数の転流回路30のうち、他の端部の転流回路30の第2端子30bと、ダイオード60のカソードと、サイリスタ90のアノードと、リアクトル70の一端とが互いに接続される。変形例1において、転流回路30-1、転流回路30-2、…、転流回路30-nのそれぞれは、「転流ユニット」の一例であり、転流ユニットの集合が、転流回路30の一例である。
[変形例1のまとめ]
以上説明したように、変形例1の直流電流遮断装置1aは、開閉器82が閉状態に制御された際に、複数の転流回路30がそれぞれ備える、スイッチング部320b、コンデンサC、スイッチング部320aを経由する経路rt6を介して直流系統電流を接地電位まで流すことができる。これにより、各転流回路30のコンデンサCは、いずれも充電される。ここで、機械式遮断器20を電気的に開状態にする際に転流回路30が動作して経路rt2に電流を還流させるためには、多数のコンデンサCを用いて高いコンデンサ電圧を得ることが求められる場合がある。変形例1の直流電流遮断装置1aによれば、コンデンサCを直列に接続することにより、複数のコンデンサCの電圧の和によって、高いコンデンサ電圧を実現することができる。
(変形例2)
以下、図面を参照し、上述した実施形態の変形例2について説明する。上述した実施形態では、直流電流遮断装置1や、直流電流遮断装置1aが第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2への一方向の直流系統電流を遮断する直流電流遮断装置である場合について説明した。変形例2では、直流電流遮断装置1や、直流電流遮断装置1aが第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2への方向と、第2直流送電線路LN2から第1直流送電線路LN1への方向との双方向の直流系統電流を遮断する直流電流遮断装置である場合について説明する。なお、上述した実施形態、及び変形例と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。また、変形例2では、直流電流遮断装置1の場合について説明するが、変形例2を直流電流遮断装置1aに適応する場合には、直流電流遮断装置1の記載を直流電流遮断装置1aに読み替えればよい。
図8は、変形例2の直流電流遮断装置1の構成の一例を示す図である。図8において、直流電流遮断装置1は、複数の半導体遮断器40と、複数のアレスタ50とを備える。変形例2では、二つの半導体遮断器40-1~40-2と、二つのアレスタ50とを備える場合について説明する。複数の半導体遮断器40のうち、一部の半導体遮断器40(この一例では、半導体遮断器40-1)は、中点CPから第2端子MSb、及び第1端子10aの接続点までの間に接続され、第2直流送電線路LN2から第1直流送電線路LN1への方向の直流系統電流を許容し、第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2への方向の直流系統電流を遮断する。また、複数の半導体遮断器40のうち、他の一部の半導体遮断器40(この一例では、半導体遮断器40-2)は、中点CPから第2端子30b、及びリアクトル70の一端との接続点までの間に接続され、第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2への方向の直流系統電流を許容し、第2直流送電線路LN2から第1直流送電線路LN1への方向の直流系統電流を遮断する。
具体的には、半導体遮断器40-1の第1端子40aと、第2端子MSbと、第1端子10aとが、互いに接続され、半導体遮断器40-1の第2端子40bと、半導体遮断器40-2の第2端子40bとが、互いに接続され、半導体遮断器40-2の第1端子40aと、第2端子30bと、リアクトル70の一端とが互いに接続される。中点CPは、半導体遮断器40-1の第2端子40bと、半導体遮断器40-2の第2端子40bとの接続点である。
なお、上述では、中点CPから第2端子MSb、及び第1端子10aとの接続点までの間に、半導体遮断器40-1のみが接続される場合について説明したが、これに限られない。中点CPから第2端子MSb、及び第1端子10aとの接続点までの間には、複数の半導体遮断器40が接続されていてもよい。この場合、中点CPから第2端子MSb、及び第1端子10aとの接続点までの間に、複数の半導体遮断器40が直列に接続される。この複数の半導体遮断器40は、隣接する半導体遮断器40の第2端子40bと、第1端子40aとが互いに接続される。端部の半導体遮断器40の第1端子40aと、第2端子MSbと、第1端子10aとが、互いに接続され、他の端部の半導体遮断器40の第2端子40bと、中点CPとが互いに接続される。
また、上述では、中点CPから第2端子30b、及びリアクトル70の一端との接続点までの間には、半導体遮断器40-2のみが接続される場合について説明したが、これに限られない。中点CPから第2端子30b、及びリアクトル70の一端との接続点までの間には、複数の半導体遮断器40が接続されていてもよい。この場合、中点CPから第2端子30b、及びリアクトル70の一端との接続点までの間に、複数の半導体遮断器40が直列に接続される。この複数の半導体遮断器40は、隣接する半導体遮断器40の第2端子40bと、第1端子40aとが互いに接続される。端部の半導体遮断器40の第1端子40aと、第2端子30bと、及びリアクトル70とが互いに接続され、他の端部の半導体遮断器40の第2端子40bと、中点CPとが互いに接続される。
また、変形例2において直流電流遮断装置1aが適応される場合、半導体遮断器40-2が、第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2への方向の直流系統電流を許容し、第2直流送電線路LN2から第1直流送電線路LN1への方向の直流系統電流を遮断するように接続されるため、直流電流遮断装置1aは、ダイオード60を備えていなくてもよい。
アレスタ50-1と、アレスタ50-2とは、第1直流送電線路LN1と、第2直流送電線路LN2との間に、互いに直列に接続され、且つ、半導体遮断器40-1と、半導体遮断器40-2とに、互いに並列に接続される。
なお、直流電流遮断装置1は、半導体遮断器40-1の第1端子40aと、半導体遮断器40-2の第2端子40bとの間に、半導体遮断器40-1、及び半導体遮断器40-2と互いに並列に接続される一つのアレスタ50を備える構成であってもよい。
また、変形例2の直流電流遮断装置1は、転流回路30に代えて、転流回路31を備える。転流回路31は、複数のスイッチング部(スイッチング部320a~320d)と、コンデンサCと、サイリスタ35とを備える。スイッチング部320cと、スイッチング部320aとは、記載の順序によって、転流回路30の正極と負極との間に直列に接続され、スイッチング部320bと、スイッチング部320dとは、記載の順序によって、転流回路30の正極と負極との間に直列に接続される。スイッチング部320cのエミッタと、スイッチング部320aのコレクタとが互いに接続されている。スイッチング部320bのエミッタと、スイッチング部320dのコレクタとが互いに接続されている。スイッチング部320cのコレクタと、スイッチング部320bのコレクタと、コンデンサCの正極とが互いに接続されている。スイッチング部320aのエミッタと、スイッチング部320dのエミッタと、コンデンサCの負極とが互いに接続されている。スイッチング部320cは、「第1スイッチング部」の一例であり、スイッチング部320aは、「第2スイッチング部」の一例であり、スイッチング部320bは、「第3スイッチング部」の一例であり、スイッチング部320dは、「第4スイッチング部」の一例である。
制御部100は、第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2の方向に流れる直流系統電流を遮断する際、補助断路器MS、断路器10、機械式遮断器20、半導体遮断器40、及び開閉器82の開閉制御、サイリスタ35のオンとオフの切り替え制御、並びに転流回路30の動作の制御(つまり、スイッチング部320a~320dの開閉制御)し、各部を以下のような状態に制御する。
・補助断路器MS:閉状態
・断路器10:開状態
・機械式遮断器20:開状態
・半導体遮断器40:開状態
・サイリスタ35:オフの状態
・転流回路30のスイッチング部320a,320b:オン状態
・転流回路30のスイッチング部320c,320d:オフ状態
・開閉器82:開状態
転流回路30は、コンデンサCに蓄電される電力を放電し、コンデンサCの正極からスイッチング部320b、リアクトル70、機械式遮断器20、およびスイッチング部320aを介してコンデンサCの負極までの経路を電流が還流する回路を形成する。この回路を還流する電流は、機械式遮断器20において第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2の方向に流れる電流と逆方向の電流であるため、機械式遮断器20に生じたアークを打ち消すように作用する。この結果、機械式遮断器20に流れる電流がゼロになり、機械式遮断器20が電気的な遮断状態となる。
一方、制御部100は、第2直流送電線路LN2から第1直流送電線路LN1の方向に流れる直流系統電流を遮断する際、補助断路器MS、断路器10、機械式遮断器20、半導体遮断器40、及び開閉器82の開閉制御、サイリスタ35のオンとオフの切り替え制御、並びに転流回路30の動作の制御(つまり、スイッチング部320a~320dの開閉制御)し、各部を以下のような状態に制御する。
・補助断路器MS:閉状態
・断路器10:開状態
・機械式遮断器20:開状態
・半導体遮断器40:開状態
・サイリスタ35:オフの状態
・転流回路30のスイッチング部320a,320b:オフ状態
・転流回路30のスイッチング部320c,320d:オン状態
・開閉器82:開状態
転流回路30は、コンデンサCに蓄電される電力を放電し、コンデンサCの正極からスイッチング部320c、機械式遮断器20、リアクトル70、およびスイッチング部320dを介してコンデンサCの負極までの経路を電流が還流する回路を形成する。この回路を還流する電流は、機械式遮断器20において第2直流送電線路LN2から第1直流送電線路LN1の方向に流れる電流と逆方向の電流であるため、機械式遮断器20に生じたアークを打ち消すように作用する。この結果、機械式遮断器20に流れる電流がゼロになり、機械式遮断器20が電気的な遮断状態となる。
[コンデンサCの充電状態(その2)]
図8に示すように、変形例2の制御部100は、初期状態のコンデンサCを充電するに際して、直流電流遮断装置1の各部を、以下のような状態に制御する。
・補助断路器MS:閉状態
・断路器10:開状態
・機械式遮断器20:開状態
・半導体遮断器40-1:閉状態→開状態
・半導体遮断器40-2:開状態
・サイリスタ35:オフの状態
・転流回路30のスイッチング部320a~320d:オフ状態
・転流回路30が備えるコンデンサC:充電されていない状態
・開閉器82:閉状態
これにより、図8の状態において、直流系統電流は、第1直流送電線路LN1から、補助断路器MS、半導体遮断器40-1のスイッチング素子、半導体遮断器40-2のダイオード、スイッチング部320bのダイオード、コンデンサC、スイッチング部320aのダイオード、開閉器82、及び抵抗素子84を経由する経路rt7を介して接地電位まで流れる。直流系統電流が、経路rt7を流れることに伴い、コンデンサCが充電される。制御部100の半導体遮断器40の開閉状態の制御と、開閉器82との開閉状態の制御とは、上述した制御と同様であるため、説明を省略する。
なお、上述では、直流電流遮断装置1がサイリスタ90を備え、制御部100は、サイリスタ90をオン状態に制御し、転流回路30に流れる直流系統電流をサイリスタ90によってバイパスする場合について説明したが、これに限られない。直流電流遮断装置1は、例えば、スイッチング部320cをオン状態に制御する、又はスイッチング部320dをオン状態に制御することによって、コンデンサCに流れる直流系統電流をバイパスしてもよい。
図9は、スイッチング部320によりバイパスされた直流系統電流の経路の一例を示す図である。制御部100は、例えば、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでコンデンサCが充電されたと判定した場合、スイッチング部320cをオン状態に制御し、他のスイッチング部320a,320b,320dをオフ状態に制御する。これにより、直流系統電流は、第1直流送電線路LN1から、補助断路器MS、半導体遮断器40-1のスイッチング素子、半導体遮断器40-2のダイオード、スイッチング部320bのダイオード、スイッチング部320cのスイッチング素子、開閉器82、及び抵抗素子84を経由する経路rt8を介して接地電位まで流れる。また、制御部100は、例えば、コンデンサ電圧が所定の電圧となるまでコンデンサCが充電されたと判定した場合、スイッチング部320dをオン状態に制御し、他のスイッチング部320a、320b,320cをオフ状態に制御する。これにより、直流系統電流は、第1直流送電線路LN1から補助断路器MS、半導体遮断器40-1のスイッチング素子、半導体遮断器40-2のダイオード、スイッチング部320dのスイッチング素子、スイッチング部320aのダイオード、開閉器82、及び抵抗素子84を経由する経路rt9を介して接地電位まで流れる。
[変形例2のまとめ]
以上説明したように、変形例2の直流電流遮断装置1は、第1直流送電線路LN1から第2直流送電線路LN2の方向又は第2直流送電線路LN2から第1直流送電線路LN1の方向に流れる直流系統電流を、許容又は遮断しつつ、サイリスタ90を用いなくても転流回路30のスイッチング部320によってコンデンサCに流れる直流系統電流をバイパスし、コンデンサ電圧が所定の電圧以上充電されることを抑制する。これにより変形例2の直流電流遮断装置1は、コンデンサCやコンデンサCの周辺素子が破損することを抑制できる。
(変形例3)
以下、図面を参照し、上述した実施形態の変形例3について説明する。上述した実施形態、及び変形例では、転流回路30の第1端子30aと、充電回路80の第1端子82aとが接続される場合について説明した。変形例3では、転流回路30と充電回路80との接続方法の他の例について説明する。なお、上述した実施形態、及び変形例と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。また、変形例3では、直流電流遮断装置1aの場合について説明するが、変形例3を直流電流遮断装置1に適応する場合には、直流電流遮断装置1aの記載を直流電流遮断装置1に読み替えればよい。
図10は、変形例3の直流電流遮断装置1aの構成の一例を示す図である。図10において、転流回路30のコンデンサCの負極と、充電回路80の第1端子82aとが接続される。
[コンデンサCの充電状態(その3)]
図10に示すように、第1の実施形態の制御部100は、初期状態のコンデンサCを充電するに際して、直流電流遮断装置1aの各部を、以下のような状態に制御する。
・補助断路器MS:閉状態
・断路器10:開状態
・機械式遮断器20:開状態
・半導体遮断器40:閉状態→開状態
・サイリスタ35:オフの状態
・転流回路30:オフの状態
・転流回路30が備えるコンデンサC:充電されていない状態
・開閉器82:閉状態
図10の状態において、直流系統電流は、第1直流送電線路LN1から、補助断路器MS、半導体遮断器40、ダイオード60、スイッチング部320bのダイオード、コンデンサC、開閉器82、及び抵抗素子84を経由する経路rt10を介して接地電位まで流れる。直流系統電流が、経路rt10を流れることに伴い、コンデンサCが充電される。制御部100の半導体遮断器40の開閉状態の制御と、開閉器82との開閉状態の制御とは、上述した制御と同様であるため、説明を省略する。
[変形例3のまとめ]
これにより、変形例3の直流電流遮断装置1aは、外部電源を用いることなく、転流回路30が備えるコンデンサCを簡便に充電することができる。
(変形例4)
以下、図面を参照し、変形例4について説明する。上述した変形例3では、直流電流遮断装置1aや、直流電流遮断装置1aが一つの転流回路30を備える場合について説明した。変形例4では、変形例3の接続方法において、直流電流遮断装置1aや、直流電流遮断装置1aが複数の転流回路30を備える場合について説明する。なお、上述した実施形態、及び変形例と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。また、変形例4では、直流電流遮断装置1aの場合について説明するが、変形例4を直流電流遮断装置1aに適応する場合には、直流電流遮断装置1aの記載を直流電流遮断装置1aに読み替えればよい。
図11は、変形例4の直流電流遮断装置1aの構成の一例を示す図である。図11において、直流電流遮断装置1aは、転流回路30-1、転流回路30-2、…、転流回路30-nを備え、転流回路30-1、転流回路30-2、…、転流回路30-nは、互いに直列に接続される。隣り合う転流回路30は、第2端子30bと、第1端子30aとが、互いに接続される。複数の転流回路30のうち、端部の転流回路30が備えるコンデンサCの負極と、第2端子82bとが互いに接続される。また、複数の転流回路30のうち、他の端部の転流回路30の第2端子30bと、ダイオード60のカソードと、サイリスタ90のアノードと、リアクトル70の一端とが互いにに接続される。
[変形例4のまとめ]
以上説明したように、変形例4の直流電流遮断装置1aは、開閉器82が閉状態に制御された際に、複数の転流回路30のいずれもスイッチング部320bのダイオード、コンデンサCを経由する経路rt11に直流系統電流を流すことができ、各転流回路30のコンデンサCを充電することができる。変形例4の直流電流遮断装置1aによれば、コンデンサCを直列に接続することにより、複数のコンデンサCの電圧の和によって、高いコンデンサ電圧を実現することができる。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照し、第3の実施形態について説明する。上述した変形例3では、直流電流遮断装置1や、直流電流遮断装置1aが初期状態の転流回路30のコンデンサCについて、充電を行う仕組みについて説明した。第3の実施形態では、初期状態以外の状態において、転流回路30のコンデンサCを充電する仕組みについて説明する。なお、上述した実施形態、及び変形例と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。また、第3の実施形態では、直流電流遮断装置1の場合について説明するが、第3の実施形態を直流電流遮断装置1aに適応する場合には、直流電流遮断装置1の記載を直流電流遮断装置1aに読み替えればよい。
図12は、第3の実施形態に係る直流電流遮断装置1の構成の一例を示す図である。図12において、直流電流遮断装置1には、変圧器200が接続される。具体的には、転流回路30のコンデンサCの正極には、変圧器200の第1端子200aが接続され、転流回路30のコンデンサCの負極には、変圧器200の第2端子200bが接続される。変圧器200は、変圧器200に接続される外部電源装置300から供給される電力の電圧を、コンデンサCの充電が可能な電圧に変換(変圧)する。外部電源装置300は、例えば、直流系統が供給する電力以外の電力を供給する装置である。また、コンデンサCの充電が可能な電圧とは、例えば、直流系統電圧よりも小さい電位差の電圧である。
変圧器200は、変換した電圧を第1端子200aと第2端子200bとの間に生じさせ、コンデンサCを充電する。ここで、変圧器200によって生じさせる電圧によってコンデンサCが充電を完了する時間は、充電回路80によってコンデンサCが充電を完了する時間に比して長い時間であり、且つ予め定められた第1直流送電線路LN1と第2直流送電線路LN2とを再度導通させる(つまり、直流電流遮断装置1を再閉路させる)までの時間より短い時間である。したがって、外部電源装置300から変圧器200を介して供給される電力は、充電回路80によって充電する際の電力よりも低い。変圧器200は、「充電装置」の一例である。
制御部100は、例えば、上述した処理によって初期状態のコンデンサCが充電され、充電されたコンデンサCを用いた転流回路30の動作によって第1直流送電線路LN1と第2直流送電線路LN2とを遮断させる制御を行う。制御部100は、第1直流送電線路LN1と第2直流送電線路LN2とを遮断させる制御を行った後、変圧器200を制御して第1端子200aと第2端子200bとの間に電圧を生じさせ、コンデンサCを充電する。また、直流電流遮断装置1が遮断を待機している状態において、コンデンサCの自然放電または放電抵抗による放電で低下した電圧を再充電することで、所定のコンデンサ電圧を維持する。
[第3の実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態の直流電流遮断装置1が備える転流回路30のコンデンサCは、初期状態において充電されたコンデンサCの電力が遮断制御に用いられた後に、変圧器200が第1端子200aと第2端子200bとの間に生じさせる電圧によってコンデンサCを充電することにより、次回の遮断制御に備えたうえで、直流電流遮断装置1を再閉路させることができる。これにより、本実施形態の直流電流遮断装置1は、初期状態以降においても、第1直流送電線路LN1と第2直流送電線路LN2との遮断を適切に行いつつも、予め定められた再閉路のタイミングまでに再閉路することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、1a…直流電流遮断装置、10…断路器、20…機械式遮断器、30、30-1、30-2、30-n、31…転流回路、10a、20a、30a、40a、82a、200a、MSa…第1端子、10b、20b、30b、40b、82b、200b、MSb…第2端子、35…サイリスタ、40、40-1、40-2…半導体遮断器、50、50-1、50-2…アレスタ、60…ダイオード、70…リアクトル、80…充電回路、82…開閉器、84…抵抗素子、90…サイリスタ、100…制御部、200…変圧器、300…外部電源装置、310a、310b…ダイオード、320、320a、320b、320c、320d…スイッチング部、C…コンデンサ、LN1…第1直流送電線路、LN2…第2直流送電線路、MS…補助断路器

Claims (7)

  1. 直流系統を構成する第1直流送電線路に第1端子が接続される第1機械式接点と、
    前記直流系統を構成する第2直流送電線路に第2端子が接続される第2機械式接点と、
    コンデンサを有する転流回路と、
    前記コンデンサを充電する充電回路と、
    第1端子が前記第1直流送電線路に接続され、第2端子が前記第2直流送電線路に接続される半導体遮断器とを備え、
    前記第1機械式接点の第2端子と、前記第2機械式接点の第1端子と、前記転流回路の第1端子とが互いに接続され、
    前記第2機械式接点の第2端子と、前記半導体遮断器の第2端子と、前記転流回路の第2端子とが互いに接続され、
    前記転流回路の第1端子と、前記直流系統の正極電位よりも電圧の低い端子との間に、前記充電回路が接続され、
    前記転流回路は、複数の転流ユニットを備え、
    前記複数の転流ユニットは、前記転流回路の第1端子と前記転流回路の第2端子との間に、直列に接続され、
    前記複数の転流ユニットのうち、端部の転流ユニットの第1端子が、前記第1機械式接点の第2端子と、前記第2機械式接点の第1端子とに互いに接続され、
    前記複数の転流ユニットのうち、他の端部の転流ユニットの第2端子が、前記第2機械式接点の第2端子と、前記半導体遮断器の第2端子とに互いに接続されている、
    直流電流遮断装置。
  2. 直流系統を構成する第1直流送電線路に第1端子が接続される第1機械式接点と、
    前記直流系統を構成する第2直流送電線路に第2端子が接続される第2機械式接点と、
    コンデンサを有する転流回路と、
    前記コンデンサを充電する充電回路と、
    第1端子が前記第1直流送電線路に接続され、第2端子が前記第2直流送電線路に接続される半導体遮断器とを備え、
    前記第1機械式接点の第2端子と、前記第2機械式接点の第1端子と、前記転流回路の第1端子とが互いに接続され、
    前記第2機械式接点の第2端子と、前記半導体遮断器の第2端子と、前記転流回路の第2端子とが互いに接続され、
    前記転流回路の第1端子と、前記直流系統の正極電位よりも電圧の低い端子との間に、前記充電回路が接続され、
    前記転流回路は、前記第1直流送電線路と、前記第2直流送電線路との間を流れる双方向の電流を転流することができる回路である、
    直流電流遮断装置。
  3. 前記転流回路が備えるスイッチング部の開閉状態を制御する制御部を更に備え、
    前記転流回路は、第1スイッチング部と、第2スイッチング部と、第3スイッチング部と、第4スイッチング部とを備え、
    前記第1スイッチング部と、前記第2スイッチング部とは、直列に接続され、
    前記第3スイッチング部と、前記第4スイッチング部とは、直列に接続され、
    前記第1スイッチング部および前記第2スイッチング部と、前記第3スイッチング部および前記第4スイッチング部と、前記コンデンサとは、前記転流回路の正極と負極との間に互いに並列に接続され、
    前記転流回路の第1端子は、前記第1スイッチング部と、前記第2スイッチング部との接続点に設けられ、
    前記転流回路の第2端子は、前記第3スイッチング部と、前記第4スイッチング部との接続点に設けられている、
    請求項に記載の直流電流遮断装置。
  4. 直流系統を構成する第1直流送電線路に第1端子が接続される第1機械式接点と、
    前記直流系統を構成する第2直流送電線路に第2端子が接続される第2機械式接点と、
    コンデンサを有する転流回路と、
    前記コンデンサを充電する充電回路と、
    第1端子が前記第1直流送電線路に接続され、第2端子が前記第2直流送電線路に接続される半導体遮断器とを備え、
    前記第1機械式接点の第2端子と、前記第2機械式接点の第1端子と、前記転流回路の第1端子とが互いに接続され、
    前記第2機械式接点の第2端子と、前記半導体遮断器の第2端子と、前記転流回路の第2端子とが互いに接続され、
    前記転流回路の第1端子と、前記直流系統の正極電位よりも電圧の低い端子との間に、前記充電回路が接続され、
    前記充電回路は、第3機械式接点を有し、
    前記第3機械式接点を閉状態に制御し、前記半導体遮断器を閉状態に制御して、前記直流系統から前記転流回路を介して前記直流系統の正極電位よりも電圧の低い端子に電流を流し、前記コンデンサを充電する制御部を更に備える、
    流電流遮断装置。
  5. 前記第1直流送電線路と、前記第2直流送電線路との間に、前記半導体遮断器と互いに並列に接続される避雷器と、
    前記半導体遮断器の開閉状態を制御する制御部を更に備え、
    前記避雷器には、前記制御部によって前記半導体遮断器が所定の時間だけ状態にされた後、状態にされた場合、前記半導体遮断器に流れていた電流が流れ、
    前記コンデンサは、前記半導体遮断器、又は前記避雷器に流れる電流によって充電される、
    請求項1からのうちいずれか一項に記載の直流電流遮断装置。
  6. 前記転流回路の第2端子と、前記転流回路と前記充電回路との接続点との間に、前記転流回路と互いに並列に接続されるスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子の開閉状態を制御する制御部を更に備え、
    前記制御部は、前記コンデンサの充電状態に基づいて、前記スイッチング素子を開状態から閉状態に制御して、前記転流回路に流れる電流をバイパスする、
    請求項1からのうちいずれか一項に記載の直流電流遮断装置。
  7. 前記コンデンサの正極に接続される第1端子と、前記コンデンサの負極に接続される第2端子とを有する充電装置を更に備え、
    前記充電装置は、前記直流系統の正極と負極との間の電位差よりも小さい電位差を前記第1端子と前記第2端子との間に生じさせ、前記コンデンサを充電する、
    請求項1からのうちいずれか一項に記載の直流電流遮断装置。
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