JP2003006828A - 磁気ヘッドサスペンションおよびその製造方法 - Google Patents
磁気ヘッドサスペンションおよびその製造方法Info
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Abstract
層を有する磁気ヘッドサスペンションを提供する。 【解決手段】 磁気ヘッドサスペンションは絶縁ベース
12と、絶縁ベース12の一方の面に設けられた配線部
分13と、絶縁ベース12の他方の面に設けられたバネ
特性金属層14とを備えている。配線部分13は配線保
護層19により覆われている。この配線保護層19はエ
ポキシ樹脂と、アクリル樹脂と、芳香環含有ポリマーと
を有するドライフィルムを露光、現像することにより得
られる。
Description
機器である磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッドサ
スペンションおよびその製造方法に関する。
ドサスペンションは、磁気ディスクに対して情報の読み
出しと書き込みを行う役目を担うものであり、最近では
配線一体型の磁気ヘッドサスペンションが一般的であ
る。この磁気ヘッドサスペンションは、開き治具あるい
は開閉するロボットアームのようなサスペンション開閉
手段を挿入して、サスペンションを開いた状態とする。
その状態で磁気ヘッドサスペンションを磁気ディスク側
に移動させた後、開き治具を引き抜いてサスペンション
先端のスライダーを磁気ディスクに当接させる。
磁気ディスクにセットする際、開き治具等のサスペンシ
ョン開閉手段を磁気ヘッドサスペンションに挿入する
が、このサスペンション開閉手段の挿入時において、磁
気ヘッドサスペンションの内面側にある金めっきの配線
部分が傷つく恐れがある。そこで、これを防止するた
め、配線部分を保護する配線保護層が設けられている。
層は、従来は、主に液状の感光性樹脂(例えば、感光性
ポリイミド樹脂や感光性エポキシ樹脂など)を使用して
形成されている。具体的には、目的の基材に対してスク
リーン印刷やロールコートなどの方法により液状の感光
性樹脂を塗布した後、溶剤成分を揮発させるための乾燥
工程を経てから、所定のパターンマスクを用いての露光
とそれに続く現像を行い、必要に応じて硬化処理を行う
ことにより形成されている。
ように磁気ヘッドサスペンションの配線保護層として液
状の感光性樹脂を使用した場合、外形加工及び配線加工
済みのサスペンションに対しては塗布が困難であるとと
もに、溶剤成分を揮発させるための乾燥工程が必要とな
るため、時間がかかるという問題点がある。
テル系ウレタン等が含有されるドライフィルムタイプの
感光性樹脂が使用されている例もあるが、これはウレタ
ン構造を含有しているために、一部のフラックス洗浄剤
等の薬品に対して耐性がなかったり、耐熱性に劣るとい
った問題がある。
れたものであり、耐薬品性に優れ、かつある程度の耐熱
性を有し、かつ低コストで形成できる配線保護層を備え
た磁気ヘッドサスペンション及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
と、絶縁ベースの一方の面に設けられ、金属導電層から
なる配線部分と、絶縁ベースの他方の面に設けられたバ
ネ特性金属層と、配線部分を覆う配線保護層とを備え、
配線保護層は、感光性樹脂を露光、現像処理することに
より得られることを特徴とする磁気ヘッドサスペンショ
ンである。
アクリル樹脂と芳香環含有ポリマーとを含有するドライ
フィルムからなることを特徴とする磁気ヘッドサスペン
ションである。
を外部へ露出させて配線部分を保護することを特徴とす
る磁気ヘッドサスペンションである。
部分は、プラズマ洗浄が施されていることを特徴とする
磁気ヘッドサスペンションである。
絶縁ベースの一方の面に、金属導電層からなる配線部分
を設ける工程と、絶縁ベースの他方の面に、バネ特性金
属層を設ける工程と、配線部分に、その一部を外部へ露
出させて配線保護層を設ける工程と、を備えたことを特
徴とする磁気ヘッドサスペンションの製造方法である。
アクリル樹脂と芳香環含有ポリマーとを含有する感光性
樹脂を配線部分に設け、この感光性樹脂を露光、現像す
ることにより得られることを特徴とする磁気ヘッドサス
ペンションの製造方法である。
部分に対してプラズマ洗浄処理する工程を更に備えたこ
とを特徴とする磁気ヘッドサスペンションの製造方法で
ある。
以上かつ30分以内で行なわれることを特徴とする磁気
ヘッドサスペンションの製造方法である。
行なわれることを特徴とする磁気ヘッドサスペンション
の製造方法である。
行なわれることを特徴とする磁気ヘッドサスペンション
の製造方法である。
オロカーボン、無機ハロゲン、希ガス、炭化水素系ガス
あるいは酸素ガス、またはこれらの混合ガスを用いて行
なわれることを特徴とする磁気ヘッドサスペンションの
製造方法である。
気ヘッドサスペンションの構成部材のうち外部へ露出す
る配線部分以外の部材を遮蔽することを特徴とする磁気
ヘッドサスペンションの製造方法である。
する。まず、図1により磁気ヘッドサスペンションの概
略について説明する。図1に示すように、磁気ヘッドサ
スペンション1はその先端にスライダ1aを有し、開き
治具2によって開かれた状態で磁気ディスク3側へ移動
する。次に磁気ヘッドサスペンション1が閉じられて、
磁気ヘッドサスペンションのスライダ1aが磁気ディス
ク3に当接するようになっている。
には、後述のように配線保護層19によって保護された
配線部分13が設けられている。
断面を図2に示す。図2は、磁気ヘッドサスペンション
1を長手方向に直交する断面で示す図である。
ョン1は絶縁ベース12と、絶縁ベース12の一方の面
に設けられ金属導電層からなる配線部分13と、絶縁ベ
ース12の他方の面に設けられたバネ特性金属層14と
を備えている。
工が施されている。また配線部分13は配線保護層19
によって覆われるとともに、その一部13bは配線保護
層19によって覆われることなく外部へ露出している
(図4(c)参照)。
現像処理することにより得られる。このような感光性樹
脂としてはエポキシ樹脂とアクリル樹脂と芳香環含有ポ
リマーとを含有するドライフィルムが用いられる。
イミドフィルムが、配線部分13の金属導電層としては
銅が、またバネ特性金属層14としてはステンレスがそ
れぞれ好適である。
配線部分13にはその所定位置に電気的接続のための金
めっきが施されており、また磁気ヘッドサスペンション
1自体には外部接続用の半田バンプが形成されている。
ションを製造する手順を示す工程図であり、以下その各
工程を順を追って説明する。なお、図3および図4は、
図2とは別の断面を図示している。
を形成する出発材料としての積層基材11を示すもので
あり、この積層基材11は、ポリイミドフィルムからな
る絶縁ベース材12aと、絶縁ベース材12aの一方の
面に設けられた銅からなる金属導電層13aと、絶縁ベ
ース材12aの他方の面に設けられたステンレスからな
るバネ特性金属層14aとを有している。
す如く、両面にフォトファブリケーションの手法により
パターン状のレジスト15,16を形成する。すなわ
ち、金属導電層13aの表面に配線部形成用のパターン
状のレジスト15を形成し、バネ特性金属層14aの表
面に外形加工用のパターン状のレジスト16を形成す
る。この場合、レジスト15,16としてはドライフィ
ルムレジストが好ましいが、カゼイン等の液状のレジス
トを用いてもよい。
の開口部から、塩化第二鉄溶液などの腐食液により、金
属導電層13a及びバネ特性金属層14aに対してエッ
チング加工を施した後、アルカリ系の剥離液にてレジス
トを剥離する。このことにより、図3(c)に示すよう
に、金属導電層13aに配線部分13を形成するととも
に、外形加工が施されたバネ特性金属層14を形成す
る。
絶縁ベース材12a上にフォトファブリケーションの手
法により所定パターンのレジスト17,18を形成す
る。絶縁ベース材12aを加工するためのレジストとし
ては、絶縁ベース材12aをエッチングする手段に応じ
て、ドライフィルムレジストや厚膜形成用の液状レジス
トなどから適宜選択して使用すればよい。
の開口部から、プラズマエッチング加工あるいは薬液に
よるウェットエッチング加工を施して絶縁ベース材12
aを所定の形状に加工した後、レジスト17,18を剥
離することにより、図3(e)に示すように、絶縁ベー
ス12を形成する。
する積層基材11に対し、図4(a)に示すように、ド
ライフィルムタイプの感光性樹脂19をラミネートす
る。この感光性樹脂としては、エポキシ樹脂とアクリル
樹脂と芳香環含有ポリマー(例えばポリスチレンなど)
とを含有し、ソルダーレジストとして販売されているド
ライフィルムを使用することができる。感光性樹脂19
の一例として、ニチゴーモートン社製「Confor MAS
K」を挙げることができる。感光性樹脂19は、真空加
圧式ラミネーターやロール式ラミネーターを使用してラ
ミネートされる。また、ラミネート時の温度は、40〜
80℃の範囲となっていることが好ましい。
スク20,21を介して露光装置により感光性樹脂19
を露光する。露光量は40〜1000mJ/cm2の範
囲で行われるのが好ましい。感光性樹脂19の露光後、
0.75〜1.5%程度の炭酸ナトリウム水溶液、炭酸
カリウム水溶液等のアルカリ水溶液によって現像を行
い、図4(c)に示すように、感光性樹脂19をパター
ニングする。このようにして残った感光性樹脂19の部
分が、金属導電層の配線部分13を保護する配線保護層
19となる。
層19によって覆われることなく、外部へ露出してい
る。
護層19に所定の皮膜特性を付与するために熱硬化処理
を施す。この場合の熱硬化処理は、150〜200℃程
度の範囲で1〜2時間程度実施する。そして、この熱硬
化処理後、外部へ露出した配線部分13bの表面に電気
的接続のための金めっき処理を行う。なお、金めっき処
理は配線保護層19を形成する直前に行うようにしても
よい。
ンブランクの製造が完了する。その後、図示はしていな
いが、外部接続用の半田バンプ形成工程を経て、最終的
に機械加工等のアッセンブリ加工を行い、配線一体型の
磁気ヘッドサスペンション1が完成する。
説明してきたが、本発明による磁気ヘッドサスペンショ
ン及びその製造方法は、上記実施の形態に何ら限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲におい
て種々の変更が可能である。
縁ベースの一方の面に金属導電層の配線部分が形成され
ていると共に、他方の面に外形加工が施されたバネ特性
金属層が形成され、さらに配線部分を保護する配線保護
層が設けられている。前記配線保護層は、エポキシ樹脂
とアクリル樹脂と芳香環含有ポリマーとを含有した感光
性樹脂からなっているので、従来のウレタン構造含有タ
イプの配線保護層に比べて、外部回路接続用の半田バン
プの形成に使用するフラックス洗浄剤等に対する耐薬品
性に優れ、かつある程度の耐熱性を有しながらも安価な
材料コストを実現することができる。
の製造方法は、絶縁ベースの一方の面に金属導電層の配
線部分を形成すると共に、絶縁ベースの他方の面に外形
加工が施されたバネ特性金属層を設け、さらに配線部分
を配線保護層によって保護する。配線保護層は、エポキ
シ樹脂とアクリル樹脂と芳香環含有ポリマーとを含有し
たドライフィルムタイプの感光性樹脂を用いて露光、現
像することにより形成される。このため基材への液状レ
ジストの塗布及び乾燥という困難な工程が排除され、配
線保護層の材料コストのみならず、配線保護層の形成プ
ロセスにかかるコストをも低減することができる。
に示すように、磁気ヘッドサスペンション1は絶縁ベー
ス12と、絶縁ベース12の一方の面に設けられ金属導
電層からなる配線部分13と、絶縁ベース12の他方の
面に設けられたバネ特性金属層14とを備えている。ま
た配線部分13は、一部13bを外方へ露出した状態で
配線保護層19により覆われている。
は、第1金属層−絶縁層−第2金属層の3層構成からな
る積層基材11により作製される。
性に優れる銅系金属、又は銅系合金が用いられ、この第
1金属層により配線部分13が露光、現像処理により得
られる。
ド系樹脂が用いられ、このポリイミド層の加工において
は、ドライプロセスであるプラズマエッチング法、又は
ウェットプロセスである湿式エッチング法が用いられ、
このポリイミド層により絶縁ベース12が得られる。
性に優れるステンレス合金が用いられ、第1金属層と同
様に露光、現像処理により外形が加工されて、バネ特性
金属層14が得られる。これらのプロセスにより加工さ
れた積層基材11に対して、配線保護層が図5(a)−
(d)に示すようにして形成される。
脂は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、
芳香環含有ポリマー等が適しており、これらの樹脂は単
体で用いられても、また混合されて用いられてもよい。
を用いる場合には、図5(a)に示すように、絶縁ベー
ス12上に設けられた配線部分13に対して、液状レジ
スト19を印刷、乾燥する(図5(b))。その後、所
定のパターンマスク23を用いて露光し、現像処理を行
なう(図5(c))。このようにして磁気ヘッド1aや
アンプとの超音波ボンディングや半田接続を行うために
配線保護層19の被覆が不要である部分を除去し、熱、
紫外線等による硬化処理を行って配線保護層19を形成
する。このとき、配線部分13の一部13bは配線保護
層19により覆われることなく、外部へ露出する。この
ようにして配線一体型磁気ヘッドサスペンション1が得
られる(図5(d))。
ムレジストを用いる場合には、絶縁ベース12上に設け
られた配線部分13に対してドライフィルムレジスト1
9をラミネートして配線部分13を被覆する。その後、
所定のパターンマスク23で露光し、現像処理を行っ
て、磁気ヘッド1bやアンプとの超音波ボンディングや
半田接続を行うために配線保護層の被覆が不要である部
分を除去し、熱、紫外線等による硬化処理を行って配線
保護層19を形成する(図5(a)−(d))。
19の形成後に、外部へ露出する配線部分13bに対し
てプラズマ洗浄処理を行い、配線部分13bの表面を清
浄化する。この場合、配線保護層19で覆われることな
く外部に露出している配線部分13bの表面を、0.1
秒以上且つ30分以内でプラズマ洗浄処理し、このこと
により配線部分13bの表面の汚染を除去する。このプ
ラズマ洗浄処理時間は、外部へ露出している配線部分1
3bの表面の汚染の程度により、また、処理条件によっ
て適宜調整を行う。
ラズマが使用される。プラズマ洗浄処理は、プラズマ系
中の活性ラジカルによる化学反応、及び電界中で加速さ
れた正イオンのエネルギー及び熱を利用する処理であ
る。本発明で使用できるプラズマ洗浄処理装置として
は、平行平板型RIE装置によるプラズマ洗浄処理装置
が挙げられる。
圧力は負圧または常圧とすることができ、好ましくは、
0.1〜100Paとなっている。また高周波電源とし
て40kHz〜13.56MHzのものが用いられる。
プロセスガスとしては、ポリフルオロカーボン、無機ハ
ロゲン、希ガス、NF3、CF4あるいはO2等のガス
を単体で、もしくはそれらの混合ガスが用いられる。プ
ラズマ洗浄処理装置で用いられるガス種、及び混合比率
等は、処理方法、及び汚染の程度により適宜選択され
る。配線部分13bの汚染の程度がひどい場合には、プ
ラズマ洗浄処理を長時間、または強力に行う必要がある
が、プラズマ洗浄処理時間は0.1秒以上且つ30分以
内程度であることが好ましい。
べき配線部分13b以外の配線保護層19、絶縁ベース
12、またはバネ特性金属層14がダメージを受けてし
まうことがあり、このダメージを抑制するために、物理
的に遮蔽することが有効である。この場合、プラズマ照
射用開口部25aを有するプラスチックシートからなる
遮蔽板25を用いて遮蔽する。遮蔽板25の材質として
は、PETフィルム等の比較的耐プラズマ性のあるもの
であれば何でもよい。
り、磁気ヘッドサスペンション1の構成部材のうち、外
部へ露出する配線部分13b以外の部材を保護すること
ができる。
する。
縁層−第2金属層)11の第1金属層と第2金属層の表
面に感光性樹脂層を塗布する。次に形成された感光性樹
脂層上に、所望のパターンの像が描かれたマスクを密着
させ感光性樹脂が感度を持つ波長の紫外線を照射する。
感光性樹脂層としてネガ型感光性樹脂層を使用し、未露
光部を溶出させ、所望の回路の像を金属層上に形成す
る。この状態において、塩化第2鉄水溶液を積層基材1
1に噴霧することにより露出している金属を溶解させた
後に、所定の剥離液で感光性樹脂層を剥離し、絶縁層1
2上に配線部分13とバネ特性金属層14を形成する。
ネートによって形成する。形成された感光性樹脂層上
に、所望のパターンの像が描かれたマスクを密着させ感
光性樹脂が感度を持つ波長の紫外線を照射する。感光性
樹脂層としてネガ型感光性樹脂を使用し、未露光部を溶
出させ、所望のパターン像を感光性樹脂層上に形成す
る。この状態においてプラズマエッチングプロセスで絶
縁層をパターニングし、所定の剥離液で感光性樹脂層を
剥離する。このようにして絶縁ベース12を得る。
とを有する積層基材11に対して脱脂、酸洗、置換防止
の前処理を行い、配線部分13上に半田接続用の金めっ
きを施す。
リ現像タイプのドライフィルムソルダーレジストからな
る感光性樹脂19を真空ラミネートする(図5(a)
(b))。このとき使用するドライフィルムソルダーレ
ジストは、樹脂組成がエポキシ、アクリル、芳香環含有
ポリマーからなるソルダーレジストとなっている。
マスク23を用いて露光する(図5(c))。次に、炭
酸ナトリウムを用いてドライフィルムからなる感光性樹
脂19を現像し、乾燥させる(図5(d))。次に、オ
ーブンで熱硬化を行って、一部分13bを外部へ露出さ
せて配線部分13を覆う配線保護層19を得る。
ンションの配線部分13bに対して圧力25〜30P
a、プロセスガスとしてアルゴン/O2混合ガス、周波
数40kHzの条件で、プラズマ洗浄処理を行った(図
5(e))。
層)11の第1金属層と第2金属層の表面に感光性ドラ
イフィルムレジストからなる感光性樹脂層をラミネート
によって形成する。形成された感光性樹脂層上に、所望
のパターンの像が描かれたマスクを密着させ感光性樹脂
層が感度を持つ波長の紫外線を照射する。感光性ドライ
フィルムレジストとしてネガ型感光性樹脂を使用し、未
露光部を溶出させ、所望の回路の像を金属層上に形成す
る。この状態において、塩化第2鉄水溶液を積層基材1
1に噴霧することにより露出している金属を溶解させた
後に、所定の剥離液で感光性樹脂層を剥離し、絶縁層1
2上に配線部分13とバネ特性金属層14を形成する。
ルムレジストからなる感光性樹脂層を真空ラミネートに
よって形成する。形成された感光性樹脂層上に、所望の
パターンの像が描かれたマスクを密着させ感光性樹脂層
が感度を持つ波長の紫外線を照射する。感光性樹脂層と
してネガ型感光性樹脂を使用し、未露光部を溶出させ、
所望のパターン像を感光性樹脂層上に形成する。この状
態においてウェットエッチングプロセスで絶縁層をパタ
ーニングし、所定の剥離液で感光性樹脂層を剥離する。
このようにして絶縁ベース12を得る。
とを有する積層基材11に対して、脱脂、酸洗等の前処
理を行い、配線部分13上に超音波ボンディング接続用
のニッケルめっき、および金めっきを施す。
イプの液状樹脂19を印刷法で形成する(図5(a)
(b))。このとき使用する液状樹脂は、樹脂組成がエ
ポキシ、アクリル混合系を使用した。
マスク23を用いて露光する(図5(c))。次に、炭
酸ナトリウムを用いて液状樹脂を現像し、乾燥させる
(図5(d))。次に、オーブンで熱硬化を行って、一
部分13bを外部へ露出させて配線部分13を覆う配線
保護層19を得る。このようにして得られた配線一体型
サスペンション1の配線部分13bに対して圧力25〜
30Pa、プロセスガスとしてアルゴン/O2混合ガ
ス、周波数40kHzの条件で、プラズマ洗浄処理を行
った(図5(e))。
ペンション1の配線部分13b表面の清浄度をAES
(オージェ電子分光分析)で測定した。測定サンプルと
しては、銅配線上に直接めっきをして、金めっき厚が薄
いために、金上に銅が露出しているものについて、プラ
ズマ洗浄処理を行った。
の金めっき面を測定し、結果を表1に示す。清浄度は金
(Au)100に対して炭素(C)量、銅(Cu)量を
相対値で表した。
下地金属の銅が金表面に拡散することによって生じた銅
汚染がプラズマ洗浄処理により除去されて清浄な表面に
なっていることがわかる。
により示す。
線保護層19を形成した後、外部へ露出する配線部分1
3bにプラズマ洗浄を行うことにより、配線部分13b
を清浄化することができる。とりわけ超音波ボンディン
グや半田接続用の金属めっき処理を配線部分13に施す
工程が、配線保護層19を形成する前に行われる場合に
特にこのプラズマ洗浄処理工程は有効である。このプラ
ズマ洗浄処理工程により、清浄な配線部分13の表面が
得られ、それによって磁気ヘッド素子やアンプとの超音
波ボンディングや半田による電気的接続が良好に行われ
る。このため、製品の信頼性向上につながる。
ンの積層基材11にのうち、バネ特性金属層14と配線
部分13との間に挟まれた絶縁ベース12のパターン加
工を、プラズマエッチングにて行う場合には、プラズマ
洗浄装置を絶縁ベース12用のプラズマエッチングと、
配線部分13bのプラズマ洗浄処理に用いることができ
る。
に優れかつある程度の耐熱性を有する配線保護層を得る
ことができる。また配線保護層により覆われることな
く、外部へ露出する配線部分を、プラズマ洗浄処理によ
り効果的に清浄化することができる。
の実施の形態を示す概略図。
断面図。
方法を示す図。
方法を示す図。
の実施の形態の製造方法を示す図。
Claims (12)
- 【請求項1】絶縁ベースと、 絶縁ベースの一方の面に設けられ、金属導電層からなる
配線部分と、 絶縁ベースの他方の面に設けられたバネ特性金属層と、 配線部分を覆う配線保護層とを備え、 配線保護層は、感光性樹脂を露光、現像処理することに
より得られることを特徴とする磁気ヘッドサスペンショ
ン。 - 【請求項2】感光性樹脂は、エポキシ樹脂とアクリル樹
脂と芳香環含有ポリマーとを含有するドライフィルムか
らなることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドサス
ペンション。 - 【請求項3】配線保護層は、配線部分の一部を外部へ露
出させて配線部分を保護することを特徴とする請求項1
記載の磁気ヘッドサスペンション。 - 【請求項4】配線部分のうち外部へ露出する部分は、プ
ラズマ洗浄が施されていることを特徴とする請求項3記
載の磁気ヘッドサスペンション。 - 【請求項5】絶縁ベースを準備する工程と、 絶縁ベースの一方の面に、金属導電層からなる配線部分
を設ける工程と、 絶縁ベースの他方の面に、バネ特性金属層を設ける工程
と、 配線部分に、その一部を外部へ露出させて配線保護層を
設ける工程と、を備えたことを特徴とする磁気ヘッドサ
スペンションの製造方法。 - 【請求項6】配線保護層は、エポキシ樹脂とアクリル樹
脂と芳香環含有ポリマーとを含有する感光性樹脂を配線
部分に設け、この感光性樹脂を露光、現像することによ
り得られることを特徴とする請求項5記載の磁気ヘッド
サスペンションの製造方法。 - 【請求項7】配線部分のうち外部へ露出する部分に対し
てプラズマ洗浄処理する工程を更に備えたことを特徴と
する請求項5記載の磁気ヘッドサスペンションの製造方
法。 - 【請求項8】プラズマ洗浄処理は、0.1秒以上かつ3
0分以内で行なわれることを特徴とする請求項7記載の
磁気ヘッドサスペンションの製造方法。 - 【請求項9】プラズマ洗浄処理は、負圧下で行なわれる
ことを特徴とする請求項7記載の磁気ヘッドサスペンシ
ョンの製造方法。 - 【請求項10】プラズマ洗浄処理は、常圧下で行なわれ
ることを特徴とする請求項7記載の磁気ヘッドサスペン
ションの製造方法。 - 【請求項11】プラズマ洗浄処理は、パーフルオロカー
ボン、無機ハロゲン、希ガス、炭化水素系ガスあるいは
酸素ガス、またはこれらの混合ガスを用いて行なわれる
ことを特徴とする請求項7記載の磁気ヘッドサスペンシ
ョンの製造方法。 - 【請求項12】プラズマ洗浄工程において、磁気ヘッド
サスペンションの構成部材のうち外部へ露出する配線部
分以外の部材を遮蔽することを特徴とする請求項7記載
の磁気ヘッドサスペンションの製造方法。
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