JP2003006700A - コイン識別センサ - Google Patents

コイン識別センサ

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JP2003006700A
JP2003006700A JP2001187698A JP2001187698A JP2003006700A JP 2003006700 A JP2003006700 A JP 2003006700A JP 2001187698 A JP2001187698 A JP 2001187698A JP 2001187698 A JP2001187698 A JP 2001187698A JP 2003006700 A JP2003006700 A JP 2003006700A
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sensor
coin
diameter
thickness
magnetic
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JP2001187698A
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English (en)
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Eikichi Ariga
英吉 有賀
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化を可能とする。コイン識別に要する時
間をより短くする。 【解決手段】 コイン搬送路9を搬送されるコイン10
の材質または厚みを磁気検出する材質・厚みセンサ2
と、コイン10の径を磁気検出する径センサ3とを一部
供用化し、一体化した状態でコイン10の搬送方向に関
し同位置に配置する。材質・厚みセンサ2のコア6の内
側には、この材質・厚みセンサ2の磁束の一部をショー
トカットさせてコイン径検出用の磁束を形成する段部8
が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイン識別センサ
に関する。さらに詳述すると、本発明は、500円硬貨
などのコインの真偽やコイン毎に種類を識別する装置の
構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、国内の自動販売機、券売機などに
国内高額硬貨と類似の外国硬貨の変造貨、偽造貨などを
用いる事件が頻発し、社会問題とまでなっている。そこ
で従来、自動販売機、券売機、集中処理機などで硬貨
(以下「コイン」という)を識別する際の一手段とし
て、磁気センサにより金属の導電率、重量、径、厚みを
渦電流損失の差として検出する方法が採用されている。
【0003】例えば図4に示すコイン識別センサはコイ
ン径を測定する径センサ101で、コイン搬送路103
を通過するようにコア106のギャップ間に磁束を発生
させ、コイン102がこの磁束内を通過したときの磁束
変化を検出してコイン径測定情報としている。この場
合、図示するように2つのコ字形コアを一体化してE字
形形状とすることで精度のよい差動出力が得られる。ま
た、コア106の背部分には励磁コイル104と検出コ
イル105とが巻回されている。このようにコイン径を
検出する場合、本来の径測定磁極107の他、これと同
形状の磁極108を対称配置することによって位置変動
補正のための補正情報を得ることができる。符号109
は搬送ベルトである。
【0004】また、コイン102の材質や厚みを検出す
る材質・厚みセンサ110、例えば図5に示すようにコ
字形コア106の自由端の突起部111から細くて密度
の高い磁束を発生させ、電流効率を向上させてコイン1
02の材質などを高感度に検出できるようにしたセンサ
もコイン識別センサとして利用されている。この場合、
励磁コイル104と検出コイル105をこの突起部11
1の周囲に巻回することで磁束を制御しやすくなる。
【0005】さらには、径センサ101と材質・厚みセ
ンサ110の両方を備え、コイン識別能力を向上させた
複合型コイン識別センサも利用されている。例えば図6
に示すコイン識別センサは径センサ101と材質・厚み
センサ110をコイン搬送方向に関し前後に配置し、径
情報と材質・厚み情報とによってコイン102をさらに
精度よく識別するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな複合型センサには以下のような問題がある。すなわ
ち、一体のケース内に収容する場合、部品点数が多
く、センサユニットの小型化に対して難がある。部品
点数が多いため、材料費の面でコスト高となる。信号
処理に時間を要する。
【0007】特に、に関しては、径センサ101と材
質・厚みセンサ110とがコイン搬送方向に沿って前後
に位置すると、図7に示すように径センサ出力と材質・
厚みセンサ出力との間に時間差(ロス時間)が生じ、こ
の分だけコイン識別(金種判定)に時間を要する結果と
なっている。
【0008】一方、に関し、径センサ101と材質
・厚みセンサ110を互いに対向する位置に並べて配置
することも考えられるが、図4や図6に示したように径
センサ101に位置変動補正用の磁極108が設けられ
ている場合は対向配置することできなくなってしまう。
【0009】そこで、本発明は、小型化が可能で、コイ
ン識別に要する時間をより短くできるようにしたコイン
識別センサを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、コイン搬送路を搬送される
コインの材質または厚みを磁気検出する材質・厚みセン
サと、コインの径を磁気検出する径センサとを備え、コ
インの材質または厚みと径とに関する磁気情報からコイ
ンを識別するコイン識別センサにおいて、材質・厚みセ
ンサと径センサとを一部共用化し、一体化した状態でコ
インの搬送方向に関し同位置に配置しているものであ
る。
【0011】このコイン識別センサの場合、材質・厚み
センサと径センサとが搬送方向に関し同位置に並び、厚
みセンサが材質・厚み信号のピークを検出するタイミン
グと、径センサが径信号のピークを検出するタイミング
との間に時間差が生じないことから、コイン識別に要す
る情報の高速処理が可能となる。しかも、両センサが一
体化されコアなど一部の機能の共用が可能となることか
ら、部品点数や材料費の低減の点、さらにはセンサユニ
ットの小型化の点で有利となる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載のコ
イン識別センサにおいて、材質・厚みセンサのコアの内
側に、この材質・厚みセンサの磁束の一部をショートカ
ットさせてコイン径検出用の磁束を形成する段部が設け
られているものである。
【0013】段部から漏れもう一方の段部へショートカ
ットする磁束は材質・厚みセンサのコア間に位置してい
るコイン縁の周囲を通過し、コイン位置に変動が生じた
とき磁束変化することによってこのことを知らしめる。
この場合、材質・厚みセンサの一部が径センサの一部と
して共用され、材質・厚みセンサの機能を維持したまま
径センサの一部として機能させることが可能となるので
両センサを対向配置することができる。
【0014】材質・厚みセンサは、請求項3記載のよう
に、コ字形のコアと、該コアの自由端から突出し互いに
端面を対向させる突起部と、該突起部に巻回された励磁
コイルおよび検出コイルとを有していることが好まし
い。
【0015】この場合、集中した磁束が高密度化して電
流効率が向上し高感度化するのでコインの識別に有効と
なり、材質等に特化したデータを取り出してコインを精
度よく識別することができる。しかも、コインを挟み込
むコア形状なので出力信号電圧が大きくなって識別分解
能が向上し、微細な材質変化でも変化電圧値が大きくな
る。
【0016】また、請求項4記載のように、コ字形のコ
イン識別センサを2つ1組とし、一方のコイン識別セン
サをコインを検出する検出用磁気センサとし、他方のコ
イン識別センサを参照用磁気センサとし、検出用磁気セ
ンサと参照用磁気センサとの出力に基づきコインを検出
することが好ましい。
【0017】この場合、検出用磁気センサと参照用磁気
センサとで差動型センサが構成され、両センサの差動出
力を検出できることから温度特性と分解能が向上してセ
ンサとしての性能が増す。また、検出用磁気センサ、参
照用磁気センサのいずれともコ字形とし、連結部によっ
て上下のコアを連結する形状とすることにより、逃げる
磁束を全て引き込んで導体(コア)中を通過させること
ができるため、磁束抵抗が少なくなって電流効率が飛躍
的に向上し識別分解能が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0019】図1、図2に本発明のコイン識別センサを
示す。コイン識別センサ1は、コイン搬送路9を搬送さ
れるコイン10の材質や厚みを磁気検出する材質・厚み
センサ2と、コイン10の径を磁気検出する径センサ3
とを備え、コイン10の材質または厚みと径とに関する
磁気情報から精度の高いコイン検出を可能としている。
本実施形態のコイン識別センサ1では、材質・厚みセン
サ2と径センサ3とが一部共用化され、一体化された状
態でコイン10の搬送方向に関し同位置に配置されてい
る。以下においては、まず、コイン10の材質・厚みを
検出して識別データを得る材質・厚みセンサ2の構造と
機能について説明し、続いて、コイン10の径を検出し
て識別データを得る径センサ3の構造と機能について説
明する。
【0020】図1の右側に示す材質・厚みセンサ2の上
半分側を形成する第1磁気センサ(符号2aで示す側)
について説明する(本明細書および図面では、センサの
上半分を構成する部材を添字aで示すことにする)。第
1磁気センサ2aは、コア6aがコ字形に形成され、磁
束が突起部11を通過して周回するように形成されてい
る。この場合、磁気センサ2aの自由端側と反対側とな
る背面側においては、符号7aで示す連結部7が磁気セ
ンサ2aの上側と下側を連結して磁束が走る磁路を形成
し、背面側が繋がっていない磁気センサと比べて磁束が
受ける抵抗を少なくすることで逃げる磁束を引き込んで
コア6を通過させやすくしている。よって、各々の材質
・厚みセンサ2の電流効率が飛躍的に上がって識別分解
能が向上している。
【0021】また、コ字形コア6aの2つの自由端が対
向するように突起部11(図1において符号11aで示
す)が形成され、これら突起部11aにそれぞれ励磁コ
イル4aと検出コイル5aが巻回されている。2つの自
由端の間はコイン搬送路9となっており、コイン10が
2つの突起部11aの間を搬送される際の渦電流と導電
率を検出してこのコイン10の材質等を検出することが
可能となっている。
【0022】突起部11aは、図1に示すようにコ字形
の第1磁気センサ2aの自由端側から内側に向け突出す
るように設けられ、磁束が一方の突起部11aから他方
の突起部11aへ飛びやすくなるようにしている。ま
た、突起部11aは、コイン10の識別に有効な細い磁
束を形成できるようにスポット(点)状に形成され、端
面から発せられる磁束を集中させて高密度化し、電流効
率を向上させて高感度化をもたらしている。したがっ
て、一方の突起部11aから対向する突起部11aまで
ギャップ間を飛ぶ磁束をコイン10が横切った場合、コ
イン10の材質あるいは厚みの変化に関する挙動変化が
大きくなり、材質等に特化したデータを取り出すことが
できる。この場合、突起部11aの径は検出対象たるコ
イン(例えば500円コイン)10の径よりもできるだ
け小さくすることが効果的である。
【0023】また、各突起部11aには、励磁コイル4
(図1で符号4aで示す側)を巻回している。励磁コイ
ル4aを巻回する位置はこの突起部11aに限らずコア
6(図1で符号6aで示す側)の他の箇所であってもよ
いが、このように励磁コイル4aを突起部11aに設け
た場合は突起部11aを通過する磁束を制御しやすくな
る。特に、本実施形態のように突起部11aをスポット
形状化した場合においては、突起部11a以外の部分に
おける磁束漏れを減らし、磁束を集中化できるので励磁
コイル4aによる磁束制御が行いやすくなる。
【0024】さらに、この励磁コイル4aと同軸上に検
出コイル5(図1で符号5aで示す側)を巻回してい
る。この検出コイル5aは、スポット形状化された突起
部11aを通過する細い磁束を検出し、僅かな磁束変化
も検出できるので精度の高いコイン検出を可能とする。
なお、励磁コイル4と検出コイル5とは同心円上に重な
るように巻回されてもよい。
【0025】さらに、第1磁気センサ2aと等しい形状
・構造の第2磁気センサ2bをこの第1磁気センサ2a
と一体化してE字形とし、第1磁気センサ2aをコイン
10を検出する検出用磁気センサ、他方の第2磁気セン
サ2bを参照用磁気センサとしている。この場合、第1
磁気センサ2aの出力と第2磁気センサ2bの出力の差
分を最終的な出力とする差動型センサが構成され、より
精度の高い検出が可能となるので好適である。本実施形
態においては、第1磁気センサ2aの磁束をコイン10
が横切ったときの第1磁気センサ2aの検出値が小さく
なることに加え、第2磁気センサ2bの検出値は反対に
大きくなるので差分が大きくなり、感度が向上して精度
のよいデータを得ることができる。
【0026】また、励磁コイル4および検出コイル5
は、第1磁気センサ2aのみならず第2磁気センサ2b
にも同様に設けられている。図では、第2磁気センサ2
b側の励磁コイル、検出コイルを符号4bまたは5bに
よって示している。なお、本実施形態では突起部11上
の端面に近い側に検出コイル5a,5bを巻回している
が(図1)、これとは逆に励磁コイル4a,4bを端面
に近い側に巻回してもよい。
【0027】ここまで説明したように、材質・厚みセン
サ2は、突起部11を有するコア形状であり、その先端
に励磁コイル4を配置して発生磁束をスポット状として
いるため、両突起部11間に集中した磁界を形成するこ
とができる。これにより、コイン識別に有効な磁束を絞
り全ての発生磁束をコイン10に透過させて磁束の変化
量を測定することで材質または厚みに特化したコイン識
別が可能となっている。
【0028】続いて径センサ3について説明する。径セ
ンサ3の第1磁気センサ3aはコ字形をしており、2つ
の自由端の間にコイン搬送路9が設けられている。
【0029】本実施形態では上述の材質・厚みセンサ2
と同様、第1磁気センサ3aと同形状の第2磁気センサ
3bを設け、両センサ3a,3bを2つ1組として一体
化したE字形とするとともに、第1磁気センサ3aをコ
イン10を検出する検出用磁気センサ、第2磁気センサ
3bを参照用磁気センサとし、第1磁気センサ3aの出
力と第2磁気センサ3bの出力との差分を最終的な出力
とする差動型センサを構成してより精度の高い検出を可
能としている。
【0030】また径センサ3は、コイン10の径の検出
に好適な平行磁場を形成するため、励磁コイル14と検
出コイル15を自由端側と反対側である連結部17側に
巻回し、コ字形の2つの自由端にコイン10を挟むよう
にしている。本実施形態では、励磁コイル14a,14
bを逆向きの磁束を形成するように各磁気センサ3a,
3bの各連結部17a,17bに巻回するとともに、検
出コイル15a,15bを各励磁コイル14a,14b
と同軸上に巻回している。
【0031】このように平行磁場を形成した場合、径に
特化したコイン10の識別データを取り出し識別するこ
とが可能となる。すなわち、コア16(図中では符号1
6a,16bにより示す)のギャップ部分にコイン10
を置き、あるいはギャップ部分を通過させた場合、径の
大きさに従い磁束がよく変化して径に関する出力を得る
ことができる。
【0032】以上のように、この径センサ3によれば、
磁束を平行に発生させるコア形状とコイル位置を実現
し、コア16のギャップ内に平行かつ均等磁束密度を得
る磁場を形成できるので、径に対する識別分解能が向上
する。また、材質・厚みセンサ2と同様、差動型センサ
を構成して温度特性・分解能を向上させているので精度
よく検出できる。
【0033】また、材質・厚みセンサ2と径センサ3と
は、ギャップが向かい合うように対向した状態でモール
ド12により一体成形されている。特に図示しないが、
モールド12は両センサ2,3の干渉を防ぐシールドを
備えている。また、モールド12には両センサ2,3の
ギャップに跨るコイン搬送路9を設け、コイン10を一
度通過させれば材質・厚み・径が識別できるようにして
いる。なお、コイン搬送路9は、コイン10の外周縁が
常にコイン搬送路9の材質・厚みセンサ2側のガイド9
aに接触するように設けられ、コイン10の径の違いが
径センサ3で検出されるようになっている。コイン搬送
路9の直上にはコイン10を摺動面上に支持しながらガ
イド9aに沿って搬送する搬送ベルト13が設けられて
いる。
【0034】また、コイン識別センサ1において実際に
コイン10を識別するための手段は特に図示しないが材
質等に関するデータメモリやCPU等によって構成され
ており、材質・厚みセンサ2及び径センサ3の出力に基
づき検出すべきコイン10に関し識別を行う。識別手段
は、例えばA/D変換器(図示省略)によってデジタル
データに変換された各センサ2,3の出力信号を用いて
コイン10を識別する。
【0035】ここで、本実施形態の材質・厚みセンサ2
は、図1中四角で囲んで示すように、本来の材質センサ
として機能する材質センサ部(符号2xで示す)に加
え、径センサ3の位置変動を検出する位置変動補正部
(符号2yで示す)が設けられ、コイン位置変動補正機
能を併有する構成となっている。具体的には、第1磁気
センサ2a(第2磁気センサ2b)のコア6a(6b)
の連結部7a(7b)寄り位置にコイン縁に向け上下か
ら突出する1組の段部8(図中では符号8a,8bで示
す)が設けられ、磁束の一部がこれら段部8を通過して
ショートカットできるようになっている。この場合、シ
ョートカットした磁束中をコイン縁が横切ることになる
から、コイン10の位置に変動が生じたとしてもショー
トカット磁束の変化を検出してコイン位置を補正するこ
とが可能となる。
【0036】この場合、コア6a,6b内で2種類の磁
束を同時に走らせることになるので、材質検出用と位置
変動補正検出用とで各々の駆動周波数を変更し、電気回
路に設けられたローパスフィルタ、ハイパスフィルタに
より各検出信号に対してフィルタ処理を施し、材質・厚
み信号と位置変動補正用信号とに分離する必要がある。
例えば本実施形態では、コア6a(6b)の連結部7a
(7b)に励磁コイル18a(18b)と検出コイル1
9a(19b)を設けるとともに、材質・厚み用の励磁
周波数を4kHz、径用の励磁周波数を250kHzと
し、各信号をフィルタで分離するようにしている。
【0037】以上のように、材質・厚み・径を独立に検
出するセンサを一体とした本実施形態のコイン識別セン
サ1によれば、材質・厚みセンサ2によってコイン10
の材質・厚みに特化したデータを得、径センサ3によっ
てコイン10の径に特化したデータを得ることができ
る。したがって、対象コイン10を精度よく識別するこ
とが可能となる。
【0038】しかも、両センサ2,3がコイン搬送方向
に関し同位置に配置されているので、図2に示すように
両センサ2,3における出力信号間での時間差がなくな
り、出力が遅い側の信号を待つ必要がなくなるためコイ
ン識別に要する待機時間を短縮することが可能となる。
また、材質・厚みセンサ2と径センサ3とをコイン搬送
方向に沿って前後にずらすことが不要となるので、コイ
ン識別センサ1の薄型化、小型化に有利となる。しか
も、位置変動補正が可能なのでコイン10の位置が幅方
向に変動したとしても変動による影響を排除し精度の高
い径情報を検出することができる。
【0039】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば、本実施形態では材質・厚みセンサ2の一
部にコイン位置変動補正部2yを設けセンサの一部を共
用化する構成を示した。ただし、材質・厚み検出、径検
出、位置変動補正の各信号を分離することができれば共
用・一体化の態様は適宜変更して構わず、例えば図3に
示す第2の実施形態のように、材質・厚みセンサ2の検
出用磁気センサ(図中2aで示す)を右側の材質・厚み
センサ2側に設け、対となる参照用磁気センサ(図中3
bで示す)を左側の径センサ3側に設けても構わない。
このように検出用磁気センサと参照用磁気センサを左右
に設け、材質センサ部2xが分離して構成されたとして
も、材質検出用、位置変動補正検出用の各駆動周波数を
異ならせ、これらを分離して回収することができれば問
題はない。なお、径センサ3についても検出用磁気セン
サ(図中3aで示す)と参照用磁気センサ(図中2bで
示す)が左右に分離して設けられている。
【0040】また、第1の実施形態では第1磁気センサ
2a側と第2磁気センサ2b側とにそれぞれ段部8a,
8bを設けたが、図3のコイン識別センサ1では、第1
磁気センサ(検出用磁気センサ)2a側にのみ段部8が
設けられている。
【0041】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1記載のコイン識別センサによると、材質・厚みセンサ
と径センサとが搬送方向に関し同位置に並び、ピーク検
出タイミングに時間差が生じないことからコイン識別に
要する情報の高速処理が可能となる。したがって、コイ
ン識別に要する待機時間が短縮する。
【0042】しかも、両センサが一体化されコアなど一
部の機能の共用が可能となることから、部品点数や材料
費の低減の点、さらにはセンサユニットの小型化の点で
有利となり、部品点数を減らしてのコストダウンも可能
となる。
【0043】また、請求項2記載のコイン識別センサに
よると、段部からもう一方の段部へショートカットする
磁束によりコイン位置変動を検出できる。この場合、材
質・厚みセンサの一部が径センサの一部として共用さ
れ、材質・厚みセンサの機能を維持したまま径センサの
一部として機能させることが可能となるので両センサを
対向配置することができる。
【0044】また、請求項3記載のコイン識別センサに
よると、集中した磁束が高密度化して電流効率が向上し
高感度化するのでコインの識別に有効となり、材質等に
特化したデータを取り出してコインを精度よく識別する
ことができる。しかも、コインを挟み込むコア形状なの
で出力信号電圧が大きくなって識別分解能が向上し、微
細な材質変化でも変化電圧値が大きくなる。
【0045】さらに、請求項4記載のコイン識別センサ
によると、検出用磁気センサと参照用磁気センサとで差
動型センサが構成され、両センサの差動出力を検出でき
ることから温度特性と分解能が向上してセンサとしての
性能が増す。また、検出用磁気センサ、参照用磁気セン
サのいずれともコ字形とし、連結部によって上下のコア
を連結する形状とすることにより、逃げる磁束を全て引
き込んで導体(コア)中を通過させることができるた
め、磁束抵抗が少なくなって電流効率が飛躍的に向上し
識別分解能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すコイン識別センサの
正面図である。
【図2】本発明のコイン識別センサにより出力される材
質センサ出力と径センサ出力の一例を示すグラフであ
る。
【図3】本発明の第2の実施形態を示すコイン識別セン
サの正面図である。
【図4】従来の径センサの一例を示す正面図である。
【図5】従来の材質・厚みセンサの一例を示す正面図で
ある。
【図6】従来の複合型コイン識別センサの一例を示す
(A)正面図、(B)側面図、(C)背面図である。
【図7】従来のコイン識別センサにより出力される材質
センサ出力と径センサ出力の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 コイン識別センサ 2 材質・厚みセンサ 3 径センサ 4 励磁コイル 5 検出コイル 6 コア 7 連結部 8 段部 9 コイン搬送路 10 コイン 11 突起部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイン搬送路を搬送されるコインの材質
    または厚みを磁気検出する材質・厚みセンサと、上記コ
    インの径を磁気検出する径センサとを備え、上記コイン
    の材質または厚みと径とに関する磁気情報から上記コイ
    ンを識別するコイン識別センサにおいて、上記材質・厚
    みセンサと径センサとを一部共用化し、一体化した状態
    で上記コインの搬送方向に関し同位置に配置しているこ
    とを特徴とするコイン識別センサ。
  2. 【請求項2】 上記材質・厚みセンサのコアの内側に、
    この材質・厚みセンサの磁束の一部をショートカットさ
    せてコイン径検出用の磁束を形成する段部が設けられて
    いることを特徴とする請求項1記載のコイン識別セン
    サ。
  3. 【請求項3】 上記材質・厚みセンサは、コ字形のコア
    と、該コアの自由端から突出し互いに端面を対向させる
    突起部と、該突起部に巻回された励磁コイルおよび検出
    コイルとを有することを特徴とする請求項1または2記
    載のコイン識別センサ。
  4. 【請求項4】 コ字形のコイン識別センサを2つ1組と
    し、一方のコイン識別センサを上記コインを検出する検
    出用磁気センサとし、他方のコイン識別センサを参照用
    磁気センサとし、上記検出用磁気センサと上記参照用磁
    気センサとの出力に基づき上記コインを検出することを
    特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のコイン識
    別センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105264575A (zh) * 2013-05-31 2016-01-20 日本电产三协株式会社 硬币状被检测体识别装置
JP2017157228A (ja) * 2017-05-08 2017-09-07 ローレル精機株式会社 硬貨処理装置

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