JP2003006113A - 文書配信サーバ及び方法 - Google Patents
文書配信サーバ及び方法Info
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Abstract
頼に応じて文書配信のための仮想的な文書保管庫である
ロッカー14を生成し、そのロッカー14の共用者のリ
ストを記憶する。文書配信サーバ10は、文書アップロ
ード先のロッカーを指定可能なウェブページを提供す
る。これを用いてユーザAがロッカー14を指定し文書
をアップロードすると、文書配信サーバ10はその文書
をロッカー14に保管し、ロッカー14の共用者リスト
に登録されているユーザBに対し、その文書のダウンロ
ードのためのウェブページのURLを含んだ電子メール
を送信する。ユーザBは、ダウンロード用ページからそ
の文書を取得して編集を加え、アップロード用のウェブ
ページを用いてロッカー14にその編集結果をアップロ
ードする。すると、上記と同様にユーザAがその文書を
ダウンロードできる。
Description
を介して電子文書を配信する技術に関する。
間で電子文書のやり取りをする機会が増えている。電子
文書の送信のための手法としては、インターネット上の
電子メール(e-mail)がよく利用されている。しかしな
がら、電子メールは、機密性の問題や到着確認ができな
いなどの問題があり、重要な文書の送信・配信には一般
に適さない。
して、米国タンブルウィード社による特開平11−27
2594号公報、特開平10−154110号公報、特
開平11−31127号公報に示されるシステムが知ら
れている。これらのシステムでは、送信側の装置から送
信先を指定して電子文書をインターネット上の配信サー
バにアップロードし、配信サーバからその送信先に対し
その電子文書へのアクセスのための情報を通知する。そ
して、その通知を受けた送信先のユーザが、そのアクセ
ス情報を用いて配信サーバ上の電子文書にアクセスし、
自分の装置にダウンロードする。この従来装置では、配
信サーバへのアップロード、ダウンロードの際に、SS
L(Secure Socket Layer)などの各種暗号通信プロト
コルを利用することで、やり取りする文書の機密性を確
保している。
複数人で1つの業務を進め、その業務に関する文書をそ
れら複数人の間でやり取りする場合が多い。また、ある
人が作成した文書を他の人に配布し、その人から意見や
提案などをフィードバックすることもよく行われてい
る。
受信者(群)への一方通行の文書配信しか想定しておら
ず、複数人での文書の双方向の「やり取り」に用いるに
は適していなった。例えば業務やプロジェクトなどの進
行に従って、各参加者が作成したり編集を加えたりした
文書をやり取りするような状況を考えた場合、従来シス
テムはそれら各文書を個別に他の参加者に配布すること
はできたが、それら文書が1つのプロジェクトに関連す
るものであるなどの関係は、配布を受けた個々の参加者
が個別に管理していない限り分からない。
作成される文書は、オリジナル(原本)とコピー(写
し)の区別が重要となることが多いが、上記従来システ
ムは、単にアップロードされた文書を指定の宛先に提供
するだけなので、文書をアップロードしたユーザ自身が
その文書のオリジナルを保持・管理するしかなかった。
たものであり、複数人の間で関連する電子文書群を双方
向に配信することのできる装置及び方法を提供すること
を目的とする。また本発明は、配信される文書とそのオ
リジナルの管理を可能とすることを目的とする。
め、本発明に係る文書配信サーバは、指示に応じて文書
配信のための仮想的な保管庫を生成するとともに、その
保管庫を共用する共用者の登録を受け付け、それら共用
者のリストである共用者リストを生成し管理する保管庫
管理手段と、通信ネットワークを介して、前記保管庫の
共用者に対してその保管庫に対する電子文書のアップロ
ードのためのユーザインタフェースを提供するアップロ
ード窓口手段と、前記保管庫の共用者からその保管庫に
対して電子文書がアップロードされた場合、その保管庫
の前記共用者リストに登録された共用者に対し、前記電
子文書へのリンク情報を通知するリンク通知手段と、前
記リンク情報を用いた前記共用者からの指示に応じ、そ
のリンク情報に対応する前記保管庫内の電子文書をその
共用者に配信する文書提供手段と、を含み、前記共用者
間での前記保管庫を介した双方向の文書配信サービスを
提供する。
保管庫の生成を指示した利用者をその保管庫の管理者と
して記憶し、その管理者に対して前記共用者リストに対
する共用者の追加及び削除のためのリスト操作手段を提
供する。
段は、前記共用者リストへの追加又は削除のための権限
を当該保管庫の共用者に付与するための権限付与手段を
前記管理者に提供し、前記リスト操作手段は、その権限
付与手段により権限が付与された共用者に対して前記共
用者リストに対する共用者の追加又は削除のための手段
を提供する。
段は、前記アップロード窓口手段が提供する前記ユーザ
インタフェースにて、前記管理者又は前記権限の付与さ
れた共用者から入力されたアップロード文書の配信宛先
ユーザを、共用者として前記共用者リストに追加する。
プロードされた電子文書をオリジナル文書として変更不
能な状態でその保管庫に保管するとともに、その電子文
書から所定フォーマットのリファレンス文書を生成して
前記保管庫に保管する手段を備え、前記文書提供手段
は、このリファレンス文書を前記保管庫の共用者に配信
する。
プロードされるリファレンス文書に対して一意的な識別
情報を組み込む識別情報付与手段と、前記保管庫にアッ
プロードされる文書が、その保管庫に既に保管されてい
る第1のリファレンス文書と同じ識別情報を含んだ前記
所定フォーマットの第2のリファレンス文書であると判
断した場合、前記識別情報付与手段にそのアップロード
されたリファレンス文書に対して新たな識別情報を組み
込ませると共に、これら識別情報を用いて前記第2のリ
ファレンス文書が前記第1のリファレンス文書から派生
したものとしてその派生関係を管理する派生関係管理手
段と、を備える。
者からの要求を受けて、複数の共用者を設定可能な仮想
的な文書保管庫を生成し、前記利用者から共用者の登録
を受け付けて設定し、前記文書保管庫に対する利用者又
は共用者から電子文書のアップロードを受け付け、前記
電子文書のアップロードに応じて、利用者及び共用者の
少なくとも一部に対して前記電子文書へのリンク情報を
通知し、利用者又は共用者から前記リンク情報を用いた
ダウンロード要求を受け付け、この要求を行った利用者
又は共用者に対し、そのリンク情報に対応する前記文書
保管庫内の電子文書を配信する。
ネットワークを介して電子文書を配信する方法であっ
て、利用者の操作に応じ利用者装置が文書配信サーバに
対し、文書配信のための仮想的な保管庫の生成要求を行
うステップと、この生成要求に応じて前記文書配信サー
バが、前記利用者を管理者として、文書配信のための仮
想的な保管庫を生成するステップと、前記文書配信サー
バが、前記管理者から、前記保管庫を共用する共用者の
登録を受け付け、それら共用者のリストである共用者リ
ストを生成するステップと、前記文書サーバが、前記保
管庫の共用者からの要求に応じ、その共用者の装置に対
してその保管庫に対する電子文書のアップロードのため
のユーザインタフェースを提供するステップと、前記ユ
ーザインタフェースに対する共用者の操作に応じ、前記
共用者の装置が電子文書を前記保管庫にアップロードす
るステップと、前記文書配信サーバが、前記保管庫に対
して電子文書がアップロードされた場合、その保管庫の
前記共用者リストに登録された共用者に対し、前記電子
文書へのリンク情報を通知するステップと、前記リンク
情報の通知を受けた共用者の装置が、そのリンク情報を
用いて前記保管庫内の前記電子文書のダウンロード要求
を発するステップと、このダウンロード要求に応じ、前
記文書配信サーバが、その要求に対応する前記保管庫内
の電子文書をその共用者装置に配信するステップと、を
含む。
めの仮想的な保管庫を前記文書配信サーバ内に生成する
とともに、その保管庫を共用する共用者の登録を受け付
け、それら共用者のリストである共用者リストを生成す
る手順と、通信ネットワークを介して、前記保管庫の共
用者に対してその保管庫に対する電子文書のアップロー
ドのためのユーザインタフェースを提供する手順と、前
記保管庫の共用者からその保管庫に対して電子文書がア
ップロードされた場合、その保管庫の前記共用者リスト
に登録された共用者に対し、前記電子文書へのリンク情
報を通知する手順と、前記リンク情報を用いた前記共用
者からの指示に応じ、そのリンク情報に対応する前記保
管庫内の電子文書をその共用者に配信する手順と、をコ
ンピュータシステムに実行させるプログラムを提供す
る。
実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
全体像を説明するための図である。このシステムは、イ
ンターネット30上に設けられた文書配信サーバ10を
ベースに構成される。
るグループに対して、そのグループ内で共用するロッカ
ー14を提供する。ロッカー14は、電子文書を保管す
るための仮想的な保管庫である。ロッカー14は、ユー
ザの要求に応じて生成される。ロッカー14には、この
ロッカー14を共用するユーザ(共用者と呼ぶ)が登録
される。共用者は、このロッカー14を指定して電子文
書をアップロードすることで、他の共用者に電子文書を
配信することができる。
トごとなど、必要に応じてロッカーを生成することがで
きる。また、他のユーザが生成したロッカーに、共用者
として参加することもできる。したがって、1人のユー
ザは、複数のロッカーの共用者となりうる。
にアップロードされると、その文書がロッカー14に保
管され、その保管文書へアクセスするためのリンク情報
(例えばURL)を含んだ通知が各共用者に通知され
る。通知を受けた共用者は、そのリンクを用いて、ロッ
カー14内の保管文書にアクセスし、これをダウンロー
ドする。
生成、格納、管理を行うシステムである。
たオリジナル文書を、配信用の所定フォーマットに変換
するためのシステムである。配信用の文書フォーマット
としては、この文書配信サーバ10を利用する各ユーザ
が閲覧、編集できるものが望ましく、さらには各ユーザ
が利用する様々なアプリケーションで作成した文書デー
タから変換可能なものが好ましい。このようなフォーマ
ットを採用することにより、各ユーザは、その文書フォ
ーマットの操作用のアプリケーションを持てば、配信さ
れる文書を閲覧したり、それに編集を加えたりすること
ができる。このようなフォーマットとしては、例えば米
国Adobe社が開発し広く用いられているPDF形式や、
富士ゼロックス社が開発したDocuWorks(登録商標)文
書形式などがある。PDF形式やDocuWorks(登録商
標)文書形式では、Acrobat(登録商標)やDocuWorks
(登録商標)などの文書取扱ソフトウエアを使うことに
より、閲覧や、文書中へのコメント書き込みなどの編集
を行うことができる。以下、このような配信用フォーマ
ットの文書をリファレンス文書と呼ぶ。
10によるサービスを受けるユーザの登録を行い、それ
ら各ユーザのユーザ情報を管理するシステムである。登
録されるユーザ情報には、ユーザ名、認証情報(パスワ
ード等)、電子メールアドレス等が含まれる。ロッカー
14は、ユーザ管理部18に登録済みのユーザのグルー
プにより共用される。
依頼や要求を入力するためのユーザインタフェースは、
ウェブページの形で提供する。文書配信サーバ10は、
このためのウェブサーバ機能を備える(図示省略)。
明した。一方、各ユーザが用いるクライアント装置2
0,22は、図2に示すように、ウェブページ閲覧用の
ブラウザ200,電子メール送受信用のメーラ202を
備えるほか、配信用フォーマットの文書の閲覧・編集の
機能を備えた文書取扱ソフトウエア204を備える。こ
の文書取扱ソフトウエア204は、文書配信サーバ10
内の文書取扱サーバ16と同じソフトウエアでよい。
いた文書配信の流れを一例を説明する。ここでは、二人
のユーザA,Bがロッカー14を介して文書のやり取り
を行う場合を例にとる。ここで、ユーザA,Bは、文書
配信サーバ10を利用可能な人として予めユーザ登録さ
れている多数人の中の2人であるものとする。ユーザ登
録では、ユーザ名や認証情報(パスワード等)、電子メ
ールアドレス等の情報が登録されているものとする。
信サーバ10に対して新規のロッカーの生成を依頼す
る。すなわち、この場合まずユーザAは、クライアント
装置20から文書配信サーバ10のログインページにア
クセスし、ユーザ名、パスワードなどを入力してユーザ
認証を受ける。ユーザ認証が成功すると、各種操作メニ
ュー項目が示されたウェブページがクライアント装置2
0に提供される。ユーザAが、このメニュー項目の中か
ら「ロッカー生成」のメニューを選択すると、それが文
書配信サーバ10に伝えられる。ここで例えば、ユーザ
認証の後、SSL(Secure Socket Layer)などの暗号
化プロトコルを利用して、文書配信サーバ10とクライ
アント装置20との間の通信情報の保護を行うことが好
適である。
は、リポジトリ12に新たなロッカー14を生成する。
このロッカー生成の際に、新たに生成するロッカー14
の属性情報の入力のためのウェブページをクライアント
装置20に提供する。属性情報としては、ロッカー14
の名称(ロッカー名)や、そのロッカーの共用者の情報
などがある。共用者情報の登録は、属性登録用ページ上
で例えば本システムに対してユーザ登録されているユー
ザ群のリストを提供し、その中からユーザAが共用者を
選べるようにするなどの方式でよい。また、ユーザA
に、共用者のユーザ名や電子メールアドレスなど、共用
者を特定できる情報を直接入力してもらうような形のペ
ージでもよい。いずれの場合でも、ロッカー生成を要求
したユーザA自身も共用者の1人として共用者リストに
登録される。また、ユーザAは、このロッカー14の管
理者として文書配信サーバ10に登録される。この共用
者リストは、ロッカー14の属性情報の一つとして管理
される。この例では、ユーザAに加え、ユーザBが共用
者リストに登録されるものとする。ロッカー14が生成
されると、電子文書のアップロードが可能になる。
者であるユーザAがまず電子文書をロッカー14にアッ
プロードする。この場合、ユーザAは、クライアント装
置20から文書配信サーバ10のウェブサイトにログイ
ンし、メニューから「文書アップロード」を選択するこ
とにより、アップロード用のウェブページにアクセスす
る。そして、ユーザAが、そのウェブページ上で、アッ
プロードする文書を特定する情報(当該クライアント装
置20のファイルシステム上でのその文書の格納場所・
ファイル名など)やアップロード先のロッカー14を指
定することで、文書がそのロッカー14にアップロード
される。ここでは、ユーザAはワードプロセッサなどの
アプリケーションソフトで作成した電子文書をアップロ
ードしたものとする。この電子文書はオリジナル文書1
00としてロッカー14に保管される。文書配信サーバ
10は、このオリジナル文書100に対するユーザ(共
用者)からの操作を受け付けないようにするなどによ
り、この文書が変更できないようにする。これにより、
文書作成者が自分で管理しなくても、オリジナル文書を
保全することができる。
を用いて、アップロードされる文書データの秘密保護を
行う。また、ここではユーザAがロッカー14の生成指
示の後、再度文書配信サーバ10にログインしたが、ロ
ッカー14の生成指示の後に続けて文書アップロードを
行うようにしてもよい。
バ10は、そのオリジナル文書100を文書取扱サーバ
16に渡して配信用フォーマットに変換させる。そし
て、この変換により得られた配信用フォーマットの文書
をリファレンス文書(#1)110として、オリジナル
文書100に関連づけてロッカー14に登録し保管す
る。
ロッカー14に登録すると、文書配信サーバ10は、ロ
ッカー14に文書が新規登録された旨を示した電子メー
ルを作成し、(6)そのロッカー14の共用者宛に送信
する。この電子メールには、ロッカー14内のそのリフ
ァレンス文書(#1)にアクセスするためのリンク情報
(例えばそのリファレンス文書(#1)のダウンロード
用ウェブページのURL)を含める。なお、この通知用
の電子メールは、当該ロッカー14の共用者リストに含
まれるすべての共用者のメールアドレス宛に送信しても
よいが、当該文書をアップロードした人は特定できてい
るのでこの人を宛先から除くことももちろん可能であ
る。図1の例では、ユーザAからアップロードされた文
書についてのアップロード通知メールが、もう一人の共
用者であるユーザBに送られている。
Bは、そのメールに示されたリンク情報を用いて、クラ
イアント装置22からそのリファレンス文書(#1)1
10のダウンロード用のウェブページにアクセスし、そ
の文書をダウンロードする。例えば、クライアント装置
22上のメーラ202がハイパーリンクに対応していれ
ば、その通知メールに記載されたURLをクリックする
ことにより、ブラウザ200を起動させ、そのダウンロ
ード用ウェブページにアクセスすることができる。この
とき、SSL等を利用してダウンロードデータを暗号化
し、秘密保護を図ることが好適である。また、ユーザが
ダウンロード用のウェブページにアクセスしてきた際
に、ユーザ名やパスワードなどの入力を求めてログイン
認証を行い、そのユーザが対象とするロッカー14の共
用者であるかどうかをチェックするようにすれば、ロッ
カー14の保護をより強化することができるので、好適
である。またこの場合、どの共用者が当該文書をダウン
ロードしたかがサーバ10側で把握でき、その情報をロ
ッカー14の管理者や共用者に提供することもできる。
ァレンス文書(#1)に対してクライアント装置22上
の文書取扱ソフトウエア204を起動して、そのリファ
レンス文書(#1)を閲覧し、コメントを書き込むなど
の編集を加える。文書取扱ソフトウエア204がブラウ
ザ200にプラグイン可能なものであれば、ブラウザ2
00上でその文書を閲覧し、編集を加えることができ
る。この場合、文書取扱ソフトウエア204が、ダウン
ロードした電子文書のレイヤとは別のレイヤを、当該ユ
ーザBの書き込み用レイヤとして生成し、ユーザBの記
入・入力した内容はこの書き込み用レイヤに保持するよ
うにすることも好適である。こうすることにより、ユー
ザは紙文書に対して書き込みを行う感覚でコメント書込
などの編集を行うことができるとともに、ユーザBの編
集結果の文書(この後文書配信サーバ10にアップロー
ドされる)で、そのユーザBが書き込んだ内容を区別す
ることができる。
ンス文書(#1)をロッカー14にアップロードするこ
とができる。アップロードは、前述のユーザAの場合と
同様、アップロード用のウェブページにアクセスして行
えばよい。アップロードされた文書は、リファレンス文
書(#2)112としてロッカー14に保管される。
を保管すると、文書配信サーバ10は、オリジナル文書
100のアップロード時と同様、その文書へのリンク情
報を含んだ電子メールを生成し、(11)そのロッカー
14の共用者に対して送信する。なお、このように、ダ
ウンロードした文書を編集して作成した文書をアップロ
ードする場合、上述のようにロッカー14の共用者全員
(又はアップロード者を除く全員)に配信する方式だけ
でなく、その元のリファレンス文書の作成者だけに配信
できるようにすることも好適である。これには、アップ
ロード指示入力用のウェブページに対し、元文書作成者
のみへの配信を指示する選択項目を設けるなどすればよ
い。この指示を受けた文書配信サーバ10では、リファ
レンス文書に付した識別情報(詳細は後述)から、アッ
プロードされたリファレンス文書の元となったリファレ
ンス文書を特定し、このリファレンス文書の作者に対し
て通知メールを送信するようにすればよい。
け取ると、前述したユーザBの場合と同様、そこに示さ
れたリンク情報を利用してリファレンス文書(#2)を
ダウンロードするためのウェブページにアクセスし、ダ
ウンロードを行って閲覧する。
これにユーザBがコメントを付けてユーザAに送り返す
までの流れを説明した。これ以降、同様の手順を繰り返
すことで、ユーザAとBの間でリファレンス文書のやり
取りを行うことができる。
による双方向配信サービスである。この基本機能の他、
文書配信サーバ10は、共用者間での文書のやり取りに
よって形成される文書間の派生関係を管理する機能を備
える。
のシステムによる1つの典型的な双方向配信の流れで
は、ある共用者が配信(アップロード)した文書に対
し、別の共用者が編集を加えて再度配信し、この文書を
受けた共用者(最初にアップロードした人の場合もあり
得る)が更に編集を加えて配信する、といった作業が繰
り返される。このように、元の文書(親)に対し、編集
を加えることにより別の文書(子)ができるという派生
関係があるので、これを文書配信サーバ10で管理す
る。
明する。この例では、まず最初にロッカー14にアップ
ロードされたオリジナル文書から、同じ表示内容を示す
配信用フォーマットのリファレンス文書Ref-1が生成さ
れている。そして、このリファレンス文書Ref-1が配信
され、配信先で編集を加えられることにより、2つのリ
ファレンス文書Ref-1.1、Ref-1.2が派生し、更に例えば
Ref-1.2からRef-1.2.1が派生している。
配信サーバ10は、各リファレンス文書に対してID番
号等の識別情報を付与する。この識別情報は、配信サー
バ10内で一意的なものであることが望ましい。そし
て、このリファレンス文書のデータ構造中に、当該文書
に付与した識別情報を組み込む。Acrobat(登録商標)
やDocuWorks(登録商標)などの文書取扱ソフトウエア
では、文書の表示内容とは別に、属性情報等を非表示デ
ータとして組み込む機能を持つものがあるので、これを
利用すればよい。共用者が、ロッカー14からダウンロ
ードしたリファレンス文書に対して編集を加え、編集結
果をロッカー14にアップロードした場合、文書配信サ
ーバ10は、そのアップロード文書に含まれる識別情報
を調べる。その識別情報が、ロッカー14内に既登録の
リファレンス文書の識別情報と同じものであれば、アッ
プロード文書はその既登録文書を編集したものと判断で
きる。文書配信サーバ10は、そのアップロード文書に
対して新たに一意的な識別情報を組み込んでロッカー1
4に保管し、その派生元の既登録リファレンス文書との
派生関係を記録する。派生関係は、例えば各リファレン
ス文書の識別情報のツリーとして記述できる。そして、
このツリーのルートに対してオリジナル文書の識別情報
を対応づけることで、オリジナル文書と、そこから派生
したリファレンス文書群とを対応づけることができる。
で、ロッカー14の管理者などからの要求に応じて派生
関係情報を提供することができる。派生関係を見ること
で、文書の変遷や、配信された文書に対する各共用者の
反応などを、知ることができる。この場合、派生関係は
ウェブページに掲載する形でユーザに提供することがで
き、提供する相手も、当該ロッカーの共用者全員、ある
いは管理者のみ、に限定することができる。
ロッカーのデータ構造の一例である。この例では、1つ
のロッカーには、ロッカー名400,共用者リスト40
2,文書ツリー404,及び文書データ406が含まれ
る。
名であり、例えば文書アップロード先のロッカーを指定
する際などに用いられる。
用者として登録されているユーザのリストである。これ
は、例えば各共用者のユーザ名やユーザIDのリストで
よい。ただし、文書アップロード通知の電子メールを送
る必要上、ユーザの電子メールアドレスが何らかの形で
求められるようにしておく必要がある。本実施形態で
は、ユーザ管理部18でユーザ名と電子メールアドレス
が管理されているので、これを参照すればよい。もちろ
ん、共用者リスト402に各ユーザの電子メールアドレ
スを登録するようにしてもよい。また、共用者リスト4
02には、各共用者の属性情報を登録できるようにする
ことも好ましい。例えば、ロッカーの生成を依頼したユ
ーザ(すなわち、管理者)には、管理者権限を有するこ
とを示す情報を登録するなどである。また、共用者の属
性情報として、ロッカーに対する操作権限を登録するこ
とも好適である。権限には、例えばロッカーへの文書ア
ップロードを許可するか否か、共用者リストへのユーザ
の追加及び/又は削除を許可するか否か、など様々なも
のが考えられる。文書配信サーバ10は、この属性情報
に従って、ユーザからの操作を認めるかどうかを制御す
ることができる。
された各文書の派生関係(階層関係と見ることもでき
る)を示すツリーのデータである。なお、図3の例で
は、1つのオリジナル文書から派生したツリーの例を模
式的に示したが、1つのロッカー中に複数のオリジナル
文書をアップロードすることも可能なので、それら複数
のオリジナルを起点とする複数の派生関係ツリーができ
ることもある。例えば、プロジェクトのための文書を数
人で分担して作成し、各人の作成分を全員に配布して批
評や要望などを受け付けるなどの場合である。
れる個々の文書のデータである。保管される文書は、前
述のようにオリジナル文書とリファレンス文書に大別さ
れる。リファレンス文書には、文書の表示内容を示すデ
ータの他に、当該文書の属性情報が含まれる。属性情報
には、前述した識別情報の他に、その文書を作成又は編
集したユーザ名を含めることも好適である。また、この
ほかに、例えば当該文書の親文書の識別情報(あるいは
ツリーのルートから当該文書までの識別情報の系列)な
どを含めたり、親文書のユーザ名などを含めることもで
きる。
た。この説明から分かるように、本実施形態では、文書
配信サーバ10上に仮想的なロッカー14を生成し、こ
のロッカーの共用者として登録されたユーザが、ロッカ
ーを介して文書を他の共用者に文書を配布できるように
したので、共用者間での双方向の文書配信が可能にな
る。また、以上の例では、最初にアップロードされたオ
リジナル文書を文書配信サーバ10に保管するようにし
たので、作成者のオリジナル文書管理負担を軽減するこ
とができる。また、文書配信サーバ10は、オリジナル
文書を、全共用者が取扱可能な配信用フォーマットに変
換した上で配信するので、各共用者は、アップロードさ
れる可能性のあるワードプロセッサやドローイング、表
計算などの多様なアプリケーションの文書を、それらア
プリケーションを持っていなくても閲覧し、書き込みな
どの編集を加えることができる。
合のものであったが、以上の説明からも明らかに分かる
ように、本実施形態の文書配信サーバ10では、3人以
上の場合でも同様に文書の双方向配信を実現することが
できる。
ロッカー作成時に登録したが、その後で共用者リストに
変更(追加や削除)を加えられるようにすることもでき
る。これには、例えば共用者リスト編集用の専用ウェブ
ページを、文書配信サバ10からユーザに提供すればよ
い。また、共用者リストの変更権限を、ロッカー管理者
以外の共用者に与えることも可能である。この場合、ロ
ッカーの管理者と、その管理者がリスト変更権限を付与
した共用者のみが、そのロッカーの共用者リストに対し
て追加や削除などの変更を加えることができる。
ードした文書は、そのロッカーの共用者リストの全員
(又はアップロード者を除く全員)に配布されるように
したが、この代わりに、アップロードする文書の配布先
を共用者リストの中から選択できるようにすることも可
能である。図5に、このような配布先指定が可能なアッ
プロード用のウェブページの一例を挙げる。
ユーザが入力する項目として、ロッカー名500,配布
先502,コメント504,及びファイル506があ
る。ロッカー名500には、アップロード先として選ん
だロッカーの識別名を入力する。ここで、文書配信サー
バ10が、ログイン時の認証で判明しているユーザ名な
どをもとに、そのユーザが共用者として登録されている
ロッカー群を求め、それらロッカー群のロッカー名のリ
ストを例えばプルダウンメニューの形でアップロード用
ウェブページに組み込むなどすれば、ユーザは容易に自
分の望むロッカーを指定することができる。もちろん、
キーボードから直接ロッカー名を入力することもでき
る。
配布先とするユーザの識別情報を入力する欄である。図
示の例では、配布先ユーザの電子メールアドレスが入力
されている。もちろん、文書配信サーバ10側で電子メ
ールアドレスと対応付け可能なユーザ識別情報であれ
ば、どのようなものを用いてもよい。例えば、文書配信
サーバ10側で、ユーザ名とその電子メールアドレスを
対応づけて管理している場合に、配布先502にユーザ
名を指定するなどである。また、スクリプトなどを用い
て、この配布先502の欄に対し、共用者リストに登録
された各共用者のユーザ識別情報のリストをデフォルト
として組み込んでおくことも好適である。この場合、ユ
ーザは、そのリストから配布不要な人を削除するなどの
操作を行うことができる。
者リストに未登録のユーザを配布先として入力可能と
し、入力された未登録ユーザを新たに共用者リストに登
録する構成も好適である。これによれば、文書をアップ
ロードする操作により、ロッカー共用者の追加も同時に
可能になる。なお、この操作による共用者の追加ができ
るのは、ロッカー管理者、及びこの管理者からリスト変
更権限を与えられた者のみに限定される。
書について付すコメントを入力することができる。この
コメントは、文書ダウンロード用のウェブページにおい
て、この文書に関するコメントとして表示することがで
きる。
書のファイルを特定する情報(ファイル名や、クライア
ント装置上での当該文書ファイルの格納場所など)を入
力する欄である。
ーからダウンロードしたリファレンス文書に対して編集
を加えたものをロッカーにアップロードする際にクリッ
クするGUIボタンである。このボタンをクリックし、
前述のロッカー名500,配布先502、ファイル50
6等の欄に入力を行い、「SUBMIT」(送信)ボタンをク
リックすると、指定したファイル(編集したリファレン
ス文書)が指定したロッカーに対してアップロードされ
る。この場合、「UPDATE」ボタン押下の旨を示す情報が
併せて文書配信サーバ10に送信されるので、サーバ1
0は、アップロードされたリファレンス文書ファイルに
含まれる識別情報を調べるなどして、既保管のどのリフ
ァレンス文書の子文書かを判定するなどの処理を行うこ
とができる。
書をアップロードする場合に選択するボタンである。こ
のボタンをクリックし、前述のロッカー名500,配布
先502,ファイル506等の欄に入力を行い、「SUBM
IT」(送信)ボタンをクリックすると、指定したファイ
ルが指定したロッカーに対してアップロードされる。こ
の場合、新規文書である旨の情報が文書配信サーバ10
に送信される、サーバ10はその文書をオリジナル文書
として指定ロッカーに保管するとともに、配信用のリフ
ァレンス文書を作成する。
文書のアップロード・ダウンロードを行ったが、本実施
形態の仕組みはLANやイントラネットなど他のネット
ワークにも適用可能である。
した各機能を記述したプログラムをコンピュータシステ
ムに実行させることにより実現することができる。
書配信システムの全体像を示す模式図である。
である。
例を示す図である。
示す図である。
カー、16 文書取扱サーバ、18 ユーザ管理部、2
0,22 クライアント装置、30 インターネット。
Claims (9)
- 【請求項1】 指示に応じて文書配信のための仮想的な
保管庫を生成するとともに、その保管庫を共用する共用
者の登録を受け付け、それら共用者のリストである共用
者リストを生成し管理する保管庫管理手段と、 通信ネットワークを介して、前記保管庫の共用者に対し
てその保管庫に対する電子文書のアップロードのための
ユーザインタフェースを提供するアップロード窓口手段
と、 前記保管庫の共用者からその保管庫に対して電子文書が
アップロードされた場合、その保管庫の前記共用者リス
トに登録された共用者に対し、前記電子文書へのリンク
情報を通知するリンク通知手段と、 前記リンク情報を用いた前記共用者からの指示に応じ、
そのリンク情報に対応する前記保管庫内の電子文書をそ
の共用者に配信する文書提供手段と、 を含み、前記共用者間での前記保管庫を介した双方向の
文書配信サービスを提供する文書配信サーバ。 - 【請求項2】 前記保管庫管理手段は、保管庫の生成を
指示した利用者をその保管庫の管理者として記憶し、そ
の管理者に対して前記共用者リストに対する共用者の追
加及び削除のためのリスト操作手段を提供することを特
徴とする請求項1記載の文書配信サーバ。 - 【請求項3】 前記保管庫管理手段は、前記共用者リス
トへの追加又は削除のための権限を当該保管庫の共用者
に付与するための権限付与手段を前記管理者に提供し、
前記リスト操作手段は、その権限付与手段により権限が
付与された共用者に対して前記共用者リストに対する共
用者の追加又は削除のための手段を提供する請求項2記
載の文書配信サーバ。 - 【請求項4】 前記リスト操作手段は、前記アップロー
ド窓口手段が提供する前記ユーザインタフェースにて、
前記管理者又は前記権限の付与された共用者から入力さ
れたアップロード文書の配信宛先ユーザを、共用者とし
て前記共用者リストに追加することを特徴とする請求項
3記載の文書配信サーバ。 - 【請求項5】 前記保管庫にアップロードされた電子文
書をオリジナル文書として変更不能な状態でその保管庫
に保管するとともに、その電子文書から所定フォーマッ
トのリファレンス文書を生成して前記保管庫に保管する
手段を備え、 前記文書提供手段は、このリファレンス文書を前記保管
庫の共用者に配信することを特徴とする請求項1記載の
文書配信サーバ。 - 【請求項6】 前記保管庫にアップロードされるリファ
レンス文書に対して一意的な識別情報を組み込む識別情
報付与手段と、 前記保管庫にアップロードされる文書が、その保管庫に
既に保管されている第1のリファレンス文書と同じ識別
情報を含んだ前記所定フォーマットの第2のリファレン
ス文書であると判断した場合、前記識別情報付与手段に
そのアップロードされたリファレンス文書に対して新た
な識別情報を組み込ませると共に、これら識別情報を用
いて前記第2のリファレンス文書が前記第1のリファレ
ンス文書から派生したものとしてその派生関係を管理す
る派生関係管理手段と、 を備える請求項5記載の文書配信サーバ。 - 【請求項7】 利用者からの要求を受けて、複数の共用
者を設定可能な仮想的な文書保管庫を生成し、 前記利用者から共用者の登録を受け付けて設定し、 前記文書保管庫に対する利用者又は共用者から電子文書
のアップロードを受け付け、 前記電子文書のアップロードに応じて、利用者又は共用
者の少なくとも一部に対して、前記電子文書へのリンク
情報を通知し、 利用者又は共用者から前記リンク情報を用いたダウンロ
ード要求を受け付け、この要求を行った利用者又は共用
者に対し、そのリンク情報に対応する前記文書保管庫内
の電子文書を配信する、 文書配信方法。 - 【請求項8】 通信ネットワークを介して電子文書を配
信する方法であって、 利用者の操作に応じ利用者装置が文書配信サーバに対
し、文書配信のための仮想的な保管庫の生成要求を行う
ステップと、 この生成要求に応じて前記文書配信サーバが、前記利用
者を管理者として、文書配信のための仮想的な保管庫を
生成するステップと、 前記文書配信サーバが、前記管理者から、前記保管庫を
共用する共用者の登録を受け付け、それら共用者のリス
トである共用者リストを生成するステップと、 前記文書サーバが、前記保管庫の共用者からの要求に応
じ、その共用者の装置に対してその保管庫に対する電子
文書のアップロードのためのユーザインタフェースを提
供するステップと、 前記ユーザインタフェースに対する共用者の操作に応
じ、前記共用者装置が電子文書を前記保管庫にアップロ
ードするステップと、 前記文書配信サーバが、前記保管庫に対して電子文書が
アップロードされた場合、その保管庫の前記共用者リス
トに登録された共用者に対し、前記電子文書へのリンク
情報を通知するステップと、 前記リンク情報の通知を受けた共用者の装置が、そのリ
ンク情報を用いて前記保管庫内の前記電子文書のダウン
ロード要求を発するステップと、 このダウンロード要求に応じ、前記文書配信サーバが、
その要求に対応する前記保管庫内の電子文書をその共用
者装置に配信するステップと、 を含み、前記保管庫の共用者間で双方向の文書配信を可
能とする文書配信方法。 - 【請求項9】 コンピュータシステムに、 指示に応じて文書配信のための仮想的な保管庫を前記文
書配信サーバ内に生成するとともに、その保管庫を共用
する共用者の登録を受け付け、それら共用者のリストで
ある共用者リストを生成する手順と、 通信ネットワークを介して、前記保管庫の共用者に対し
てその保管庫に対する電子文書のアップロードのための
ユーザインタフェースを提供する手順と、 前記保管庫の共用者からその保管庫に対して電子文書が
アップロードされた場合、その保管庫の前記共用者リス
トに登録された共用者に対し、前記電子文書へのリンク
情報を通知する手順と、 前記リンク情報を用いた前記共用者からの指示に応じ、
そのリンク情報に対応する前記保管庫内の電子文書をそ
の共用者に配信する手順と、 を実行させる文書配信プログラム。
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