JP2003004540A - 焼却炉用の熱電対保護管 - Google Patents

焼却炉用の熱電対保護管

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JP2003004540A
JP2003004540A JP2001185213A JP2001185213A JP2003004540A JP 2003004540 A JP2003004540 A JP 2003004540A JP 2001185213 A JP2001185213 A JP 2001185213A JP 2001185213 A JP2001185213 A JP 2001185213A JP 2003004540 A JP2003004540 A JP 2003004540A
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Japan
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silicon carbide
incinerator
protective tube
thermocouple
corrosion resistance
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JP2001185213A
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Kazuo Ota
一雄 太田
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Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、遊離Siを含まず化学的に安定で
緻密質な常圧焼結炭化珪素を用いることで、高熱伝導
性、耐高温クリープ特性などを有するとともに、特に耐
食性に優れたゴミ焼却炉用の熱電対保護管を得ようとす
るものである。 【解決手段】気孔率3%以下、かさ密度2.9g/cm
以上の緻密質で常圧焼結炭化珪素からなる焼却炉用の
熱電対保護管である。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、常圧焼結炭化珪
素からなる焼却炉用の熱電対保護管に関し、特に耐食性
に優れた焼却炉用の熱電対保護管に関するものである。 【0002】 【従来の技術】高温炉などの炉内温度を制御するために
は炉内温度をモニタリングすることが必要であり、その
ために熱電対を用いた温度制御が一般に行われている。
既存のゴミ焼却炉または今後展開が予想される次世代ガ
ス化溶融炉などにおいても、炉の燃焼を制御するために
は炉内温度のモニタリングは欠かすことができないもの
である。 【0003】ゴミ焼却炉の内部は腐食性ガスが満たされ
る環境にあり、そこに設置される熱電対はこれを腐食性
の雰囲気から守るため、耐熱性、耐食性に優れた材料か
らなる保護管に入れ、炉内雰囲気をシールした状態で使
用されるものである。また、保護管の外側は直接焼却炉
の雰囲気にさらされ、ゴミ焼却に伴って生じる灰やその
溶融物などと直接接触することになる。さらに、ここで
発生する腐食性ガスは、保護管の気孔から基材内部に達
し保護管を内部からも腐食させる。廃棄物焼却炉の常用
炉内温度は、ダイオキシン対策などとも関連して近年さ
らに高温化される傾向があり、保護管材料に要求される
使用条件は一層厳しくなって行く傾向にある。 【0004】一方、熱電対を腐食性ガスから守るために
保護管を使用すると、熱電対が直接炉内雰囲気ガスと接
触しないことになり、炉内温度と熱電対の示す温度との
間にかい離や遅れを生じる恐れがあった。これを避ける
ためには薄肉で熱伝導性の良好な材料を選択することが
要請されていた。こうしたことで従来は熱電対保護管と
して高耐食性金属が使用されてきたが、現状で使用され
ている金属の例えばSUS310Sの保護管では腐食性
雰囲気の影響で寿命が半年程度しかなかった。また、耐
食性を高めるためにこの表面に高耐食性の合金を溶射す
ることも行われているが、この場合は溶射金属の熱変形
で保護管の形状が変わることがあった。熱電対は、例え
ば3月毎などの定期検査を行なって、完全に破損する前
に修理或いは交換を行なっているが、前記のように保護
管の形状変形が生じると、材質の寿命以前にあっても保
護管が設置した壁から抜けなくなるなどのトラブルが生
じていた。 【0005】アルミナに代表されるセラミックス材料は
耐食性では優れているが、熱伝導率が低いために保護管
内で温度勾配を生じ易く熱応答性が劣り、また熱衝撃性
に弱く耐高温クリープ特性も劣るものである。さらに、
出願人は、熱電対用SiC製保護管を特許第29584
28号で提案しているが、これは半導体の熱処理炉で用
いる保護管で、ゴミ焼却炉といった厳しい環境で使用で
きるようなものではなかった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】この発明は、遊離Si
を含まず化学的に安定で緻密質な常圧焼結炭化珪素を用
いることで、高熱伝導性、耐高温クリープ特性などを有
するとともに、特に耐食性に優れたゴミ焼却炉用の熱電
対保護管を得ようとするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明は、気孔率3%
以下、かさ密度2.9g/cm以上の緻密質で常圧焼
結炭化珪素からなる焼却炉用の熱電対保護管である。 【0008】 【発明の実施の形態】この発明の焼却炉用の熱電対保護
管は、気孔率3%以下、かさ密度2.9g/cm以上
の緻密質で常圧焼結炭化珪素からなるものである。この
発明の熱電対保護管は焼却炉で使用するために、ゴミ焼
却に伴って生じる灰やその溶融物と直接接触し耐食性が
強く要求されるものである。そのために、ここに使用さ
れる本発明の保護管は緻密質として焼却炉内の雰囲気の
影響を内部にまで受けないようにすることが好ましく、
その気孔率を3%以下、かさ密度を2.9g/cm
上とするものである。 【0009】炭化珪素は高い熱伝導率を有するために、
これを用いた熱電対の保護管は高い熱応答性が期待でき
る。中でも遊離Siを含まず化学的に安定な常圧焼結炭
化珪素は、緻密質で焼却灰に対する耐食性も良好で腐食
性ガスに対しても強い。しかも、常圧焼結炭化珪素は優
れた耐高温クリープ特性を有している。こうしたこと
で、本発明にあってはゴミ焼却炉の熱電対の保護管とし
て、気孔率を3%以下、かさ密度を2.9g/cm
上とする常圧焼結炭化珪素を用いるものである。 【0010】以上のようにして、気孔率を3%以下、か
さ密度を2.9g/cm以上とする常圧焼結炭化珪素
を用いた熱電対の保護管は、緻密質で遊離Siを含んで
なく化学的に安定しているので、耐熱性、耐食性、熱応
答性が優れ、また耐高温クリープ特性を有したものとす
ることが出来る。そのために、この保護管は外側面で腐
食を避けることができるとともに、腐食ガスが保護管基
材の内部に侵入することも抑制できるようになる。そし
て仮に、腐食性ガスが保護管基材に侵入しても炭化珪素
内部の遊離Siと反応してその耐食性を低下せしめるよ
うなことがなく、保護管を内側から腐食させることも回
避できるようになる。特に、ゴミ焼却で発生する塩素ガ
スが基材内部の遊離Siと反応して保護管を損傷させる
恐れがあるが、この発明によるとこうしたことを有効に
回避することができるようになったものである。 【0011】 【実施例】(実施例1)炭化珪素粉末を用いて厚さ4mm
で30mm×30mmの気孔率3%以下でかさ密度2.9g
/cm以上の常圧炭化珪素プレートの試料を準備した。
別に、実機のゴミ焼却炉から採取したゴミ焼却灰を粉砕
したものを前記の常圧炭化珪素プレートに20mg/c
の割で塗布した。これを空気中で24時間加熱して
最終的には1200℃まで加熱した。その後、塗布した
焼却灰を取除いて試料の重量変化を調べて試料の耐食性
を評価した。 【0012】上記の常圧炭化珪素プレートと同じ大きさ
の試料に、高温炉の熱電対保護管に使用される耐熱鋼S
US310、耐熱性・耐食性に優れいている合金インコ
ネル(商標名)、耐熱鋳鋼SCH22を用い、同じよう
に実機の焼却炉から採取したゴミ焼却灰を塗布して加熱
しその耐食性を評価した。この結果を図1に示した。 【0013】図1に示すように、この発明で用いる常圧
焼結炭化珪素は、耐熱鋼SUS310、合金インコネ
ル、耐熱鋳鋼SCH22のいずれと比較しても重量の減
少が少なく、ゴミ焼却灰に対する耐食性で極めて優れて
いることが分かる。 【0014】(実施例2)実施例1と同様の常圧炭化珪
素プレートで3mm×10mm×15mmのの試料を用意し
た。これにHClガスを接触させてその耐食性試験を行
った。試験は、試験試料を置いた密閉室にHClガス1
50ml/minとNガス350ml/minの混合ガスを流
し、500℃/hの割で昇温して1300℃とし5時間
保持した。その後はNガスを50ml/min流して冷却
し常温とした。 【0015】その後、塗布した焼却灰を取除いて試料の
重量変化を調べて試料の耐食性を評価した。この結果を
図2に示した。比較として、シリコン含浸炭化珪素につ
いて同様の試験を実施した。その結果を同様に図2に示
した。 【0016】図2に示すように、この発明で用いる常圧
焼結炭化珪素は、シリコン含浸炭化珪素と比較して重量
の減少が少なく、ゴミ焼却で発生するHClガスに対す
る耐食性でも優れていることが分かる。 【0017】(実施例3)実施例1で用いたと同じ炭化
珪素粉末を用いて、外径22mm、内径14mm、長さ95
0mmの一端封じの気孔率3%以下でかさ密度2.9g/
cm以上の常圧炭化珪素製保護管を作成し、これに既存
の熱電対を装填して温度測定システムを用いて1年間の
操業テストを実施した。その結果、その間操業に全く支
障がなくさらに継続して使用することができることが分
かった。また、1年間使用後の保護管の熱変形を調べた
ところ変形もほとんど認められなかった。 【0018】 【発明の効果】以上のように、この発明は緻密質の常圧
焼結炭化珪素を用いて焼却炉用の熱電対保護管としたの
で、基材の常圧焼結炭化珪素は遊離Siを含まず化学的
に安定し、高温下で腐食性のガス雰囲気の厳しい環境で
長期間使用しても腐食を回避し長寿命を保つことができ
るものである。また、常圧焼結炭化珪素は耐熱性にも優
れているところがら、長期使用によっても熱変形を最小
限に止めることができるとともに、耐クリープ特性を有
してゴミ焼却炉の熱電対保護管としては最適なものとい
えるものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明に用いる常圧焼結炭化珪素及び各種耐
食鋼の処理温度と重量減少の関係を示す線図。 【図2】この発明に用いる常圧焼結炭化珪素及Si含浸
炭化珪素の温度と重量減少率の関係を示す線図。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】気孔率3%以下で、かさ密度2.9g/c
    以上の緻密質で常圧焼結炭化珪素からなる焼却炉用
    の熱電対保護管。
JP2001185213A 2001-06-19 2001-06-19 焼却炉用の熱電対保護管 Pending JP2003004540A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013190425A (ja) * 2012-03-14 2013-09-26 Heraeus Electro-Nite International Nv 溶融金属中の温度を測定するための装置

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