JP2003004024A - コネクティングロッド大端部の結合構造 - Google Patents

コネクティングロッド大端部の結合構造

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JP2003004024A
JP2003004024A JP2001185606A JP2001185606A JP2003004024A JP 2003004024 A JP2003004024 A JP 2003004024A JP 2001185606 A JP2001185606 A JP 2001185606A JP 2001185606 A JP2001185606 A JP 2001185606A JP 2003004024 A JP2003004024 A JP 2003004024A
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tooth
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Yasuo Okawa
泰雄 大川
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大端部とキャップとの接合部をセレーション
歯にて構成した斜め割り形コネクティングロッドにおい
て、コネクティングロッドの外形寸法及び重量を増大す
ることなく、セレーションの応力を該セレーションの長
手方向において均一化するとともに応力レベルを低下せ
しめてセレーションの破損の発生を防止し、コネクティ
ングロッドの耐久性を向上せしめ得るコネクティングロ
ッド大端部の結合構造を提供する。 【解決手段】 大端部と該大端部に対をなすボルトにて
締着されるキャップとの接合部を、ピッチ線がコネクテ
ィングロッド中心に対して所定角度傾斜されたセレーシ
ョン歯にて構成した斜め割り形コネクティングロッド大
端部の結合構造において、前記セレーション歯は、前記
ボルト挿通用のボルト穴よりも外側部位のピッチを内側
部位のピッチよりも大きく形成されてなることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関、往復動
圧縮機等の往復動機関用コネクティングロッドにおい
て、大端部と該大端部に対をなすボルトにて締着される
キャップとの接合部を、ピッチ線がコネクティングロッ
ド中心に対して所定角度傾斜されたセレーション歯にて
構成した斜め割り形コネクティングロッドにおける大端
部の結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関、往復動圧縮機等の往復動機関
用のコネクティングロッドは、大端部と該大端部にボル
トにて締着されるキャップとの接合部を、ピッチ線がコ
ネクティングロッド中心に対して所定角度傾斜されたセ
レーション歯にて構成し、ライナ上面から挿入を可能と
し、分解・組立作業性を確保しつつ、慣性力負荷時の斜
め分力を分担させ、ボルトの応力を低減しさらには該接
合部の位置決めを確実にした斜め割り形コネクティング
ロッドが、特に中小型往復動機関において多く用いられ
ている。
【0003】かかる斜め割り形大端部を備えた内燃機関
用のコネクティングロッド100は図3のように構成さ
れており、図において1は大端部、2は小端部、3は該
大端部1と小端部2とを結合するロッド部である。4は
前記大端部1に固着されるキャップである。該大端部1
とキャップ4とはセレーション20a、20bにて噛合
わせてボルト(図示省略)により締付け固定されており
(16は該ボルトの締付面)、両者の接合部を構成する
セレーションピッチ線12はコネクティングロッド中心
18に対して所定角度β傾斜して形成されている。
【0004】5及び6は前記大端部1とキャップ4とを
締付け固定するボルト(図示省略)が挿通されるボルト
穴で、大端部1側のボルト穴5はねじにて形成されキャ
ップ4側のボルト穴6はいわゆるバカ穴にて形成されて
いる。前記小端部2側は、これにピストンピンブッシュ
を介して挿通されるピストンピンによりピストン(何れ
も図示省略)に連結され、大端部1側は該大端部1及び
前記キャップの内周に挿通されるコネクティングロッド
軸受を介してクランク軸(何れも図示省略)に連結され
ている。19は小端部中心、8は大端部中心である。
【0005】前記セレーション20a、20bの詳細を
示す図4において、12はセレーションピッチ線、5及
び6はボルト穴、06はボルト穴中心である。前記セレ
ーション20a及び20bは全ての歯が同一形状であ
り、従って該セレーション20a及び20bのピッチP
、歯の高さH及び歯の傾斜角αは全ての歯につい
て同一値に形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる斜め割り形のコ
ネクティングロッド100においては、大端部1と該大
端部1に対をなすボルトにて締着されるキャップ4との
接合部はセレーション20a、20bで構成されて、慣
性力負荷時の斜め分力を分担し、大端部1とをキャップ
4とを締め付けるボルトの応力を低減するとともに該接
合部の位置決めを確実にしているが、かかるセレーショ
ン20a、20bは従来技術においては図4に示される
ように、全ての歯が同一形状(セレーション20a及び
20bのピッチP、歯の高さH及び歯の傾斜角α
が全ての歯について同一値)いるため、次のような問題
点を有している。
【0007】即ち、機関の運転時において、前記セレー
ション20a、20bには、機関のガス圧及び慣性力に
よる曲げ応力が作用するが、かかる曲げ応力は歯の付け
根部に応力集中による極大応力が発生するとともに、該
極大応力はボルト穴5、6よりも外側つまり該ボルト穴
5、6の中心06に対し大端部内周面01側とは反対側
の部位における応力が大端部内周面01側の部位におけ
る応力よりも大きくなって、セレーション20a、20
bの長さ方向において不均一な応力分布となる。このた
め、かかる従来技術にあっては、前記セレーション20
a、20bの前記ボルト穴5、6よりも外側の該ボルト
穴5、6近傍に過大な応力が発生して該セレーション2
0a、20bの破損を誘発することが多々ある。かかる
破損の発生を防止する手段としてセレーション20a、
20bに肉盛りを施す手段が提案されているが、かかる
手段の場合はコネクティングロッド100の重量が増大
するという問題点がある。
【0008】本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、大
端部とキャップとの接合部をセレーション歯にて構成し
た斜め割り形コネクティングロッドにおいて、コネクテ
ィングロッドの外形寸法及び重量を増大することなく、
セレーションの応力を該セレーションの長手方向におい
て均一化するとともに応力レベルを低下せしめてセレー
ションの破損の発生を防止し、コネクティングロッドの
耐久性を向上せしめ得るコネクティングロッド大端部の
結合構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、請求項1記載の発明として、大端部と該大
端部に対をなすボルトにて締着されるキャップとの接合
部を、ピッチ線がコネクティングロッド中心に対して所
定角度傾斜されたセレーション歯にて構成した斜め割り
形コネクティングロッドにおいて、前記セレーション歯
は、前記ボルト挿通用のボルト穴よりも外側部位のピッ
チを内側部位のピッチよりも大きく形成されてなること
を特徴とするコネクティングロッド大端部の結合構造を
提案する。
【0010】かかる発明によれば、ボルト穴よりも外側
部位におけるセレーションにかかる曲げ荷重が内側部位
における曲げ荷重よりも大きくなるが、セレーションの
ボルト穴よりも外側部位のピッチを内側部位のピッチよ
りも大きく形成しているため、外側セレーションの歯形
が内側セレーションの歯形よりも大きくなって外側部位
のセレーション歯の根元部幅が内側部位のセレーション
歯の根元部幅よりも大きくなり、従って外側部位のセレ
ーション歯の曲げ応力が内側部位のセレーション歯の曲
げ応力よりも、前記根元部幅の増大分だけ低減される。
これによって、コネクティングロッドの外形寸法及び重
量を増大することなく、前記外側部位のセレーション歯
の曲げ応力の増大が抑制されて、セレーションの応力が
該セレーションの長手方向において均一化されるととも
に応力レベルも低減せしめられ、過大曲げ応力によるセ
レーションの破損の発生が回避される。
【0011】請求項2記載の発明は、大端部と該大端部
に対をなすボルトにて締着されるキャップとの接合部
を、ピッチ線がコネクティングロッド中心に対して所定
角度傾斜されたセレーション歯にて構成した斜め割り形
コネクティングロッドにおいて、前記セレーション歯
は、前記ボルト挿通用のボルト穴よりも外側部位におけ
る歯の高さを内側部位における歯の高さよりも低く形成
されてなることを特徴とするコネクティングロッド大端
部の結合構造にある。
【0012】請求項3記載の発明は請求項1の発明と請
求項2の発明とを組み合わせた発明に係り、請求項1に
おいて、前記セレーション歯は、前記ボルト挿通用のボ
ルト穴よりも外側部位における歯の高さを内側部位にお
ける歯の高さよりも低く形成されてなることを特徴とす
る。
【0013】かかる発明によれば、曲げ荷重が大きくな
る外側部位のセレーション歯の歯の高さが内側部位のセ
レーション歯の歯の高さよりも低く形成されているた
め、外側部位のセレーション歯における曲げ荷重による
曲げモーメントのアーム即ち歯の高さが内側部位のセレ
ーション歯における曲げモーメントのアーム即ち歯の高
さよりも小さくなり、外側部位のセレーション歯の曲げ
応力がかかるアームの減少分だけ低減される。
【0014】請求項4記載の発明は、大端部と該大端部
に対をなすボルトにて締着されるキャップとの接合部
を、ピッチ線がコネクティングロッド中心に対して所定
角度傾斜されたセレーション歯にて構成した斜め割り形
コネクティングロッドにおいて、前記セレーション歯
は、前記ボルト挿通用のボルト穴よりも外側部位におけ
る歯の傾斜角を内側部位における歯の傾斜角よりも小さ
く形成されてなることを特徴とするコネクティングロッ
ド大端部の結合構造にある。
【0015】請求項5記載の発明は請求項1の発明と請
求項4の発明とを組み合わせた発明に係り、請求項1に
おいて、前記セレーション歯は、前記ボルト挿通用のボ
ルト穴よりも外側部位における歯の傾斜角を内側部位に
おける歯の傾斜角よりも小さく形成されてなることを特
徴とする。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項2記載の発
明と請求項4記載の発明とを組み合わせた発明にかか
り、前記セレーション歯は、前記ボルト挿通用のボルト
穴よりも外側部位における歯の傾斜角を内側部位におけ
る歯の傾斜角よりも小さく形成されてなることを特徴と
する。
【0017】かかる発明によれば、曲げ荷重が大きくな
る外側部位のセレーション歯の傾斜角が内側部位のセレ
ーション歯の傾斜角よりも小さく形成されているため、
外側部位のセレーション歯における根元部幅が内側部位
のセレーション歯の根元部幅よりも大きくなり、かつ応
力集中も緩和されることから、かかる根元部幅の増大分
と応力集中緩和分、外側部位のセレーション歯の曲げ応
力が低減される。
【0018】請求項7記載の発明は、請求項1、2及び
4を組み合わせた発明に係り、大端部と該大端部に対を
なすボルトにて締着されるキャップとの接合部を、ピッ
チ線がコネクティングロッド中心に対して所定角度傾斜
されたセレーション歯にて構成した斜め割り形コネクテ
ィングロッドにおいて、前記セレーション歯は、前記ボ
ルト挿通用のボルト穴よりも外側部位のピッチが内側部
位のピッチよりも大きく形成され、かつ前記ボルト挿通
用のボルト穴よりも外側部位における歯の高さが内側部
位における歯の高さよりも低く形成され、かつ前記ボル
ト挿通用のボルト穴よりも外側部位における歯の傾斜角
が内側部位における歯の傾斜角よりも小さく形成されて
なることを特徴とするコネクティングロッド大端部の結
合構造にある。
【0019】かかる発明によれば、セレーション歯のピ
ッチ、歯の高さ及び歯の傾斜角を組み合わせることによ
り、コネクティングロッドの大きさ、大端部締着用ボル
トの配置、該ボルトの内側及び外側におけるセレーショ
ン歯の長さ等によらず、セレーションの応力をセレーシ
ョンの長手方向において均一化しかつ低い応力レベルに
保持できる。また前記のように、セレーション歯のピッ
チ、歯の高さ及び歯の傾斜角を組み合わせることによ
り、コネクティングロッドの応力状態に合わせて最大応
力発生部である前記ボルトの外側部応力を調整(低減)
することが可能となり、応力過大化による破損の発生を
防止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
ている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置など
は特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれ
のみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎな
い。
【0021】図1は本発明の実施例に係るコネクティン
グロッドのセレーション部の拡大図(図3のZ部詳細
図)、図2は図1のY部拡大図である。図3は本発明が
適用されるコネクティングロッドの正面図である。
【0022】本発明が適用されるコネクティングロッド
を示す図3において、100はコネクティングロッド
で、1はその大端部、2は小端部、3は該大端部1と小
端部2とを結合するロッド部、19は小端部中心、8は
大端部中心である。4は前記大端部1に固着されるキャ
ップである。該大端部1とキャップ4とは詳細を後述す
るセレーション(11a、11b及び10a、10b、
図には従来技術に係るセレーション20a、20bが示
されている)にて噛合わせてボルト(図示省略)により
締付け固定されており(16は該ボルトの締付面)、両
者の接合部を構成するセレーションピッチ線12はコネ
クティングロッド中心18に対して所定角度β傾斜して
形成されている。
【0023】5及び6は前記大端部1とキャップ4とを
締付け固定するボルト(図示省略)が挿通されるボルト
穴で、大端部1側のボルト穴5はねじにて形成されキャ
ップ4側のボルト穴6はいわゆるバカ穴にて形成されて
いる。前記小端部2側は、これにピストンピンブッシュ
を介して挿通されるピストンピンによりピストン(何れ
も図示省略)に連結され、大端部1側は該大端部1及び
前記キャップの内周に挿通されるコネクティングロッド
軸受を介してクランク軸(何れも図示省略)に連結され
ている。以上の構成は従来技術と同様である。本発明に
おいては、前記コネクティングロッドのセレーション部
を改良している。
【0024】即ち本発明の実施例を示す図1及び図2に
おいて、10a及び10bは前記ボルト穴5、6よりも
内側つまり大端部内周面01側、具体的にはボルト穴中
心06よりも内側に形成される内側セレーション内歯及
び該内歯10aに噛み合う内側セレーション外歯であ
る。また11a及び11bは前記ボルト穴5、6よりも
外側つまり反大端部内周面01側、具体的にはボルト穴
中心06よりも外側に形成される外側セレーション内歯
及び該内歯11aに噛み合う外側セレーション外歯であ
る。
【0025】前記セレーション部の第1実施例において
は、図1及び図2に示すように、前記外側セレーション
内歯11a及び該内歯11aに噛み合う外側セレーショ
ン外歯11bは、そのピッチPを前記内側セレーショ
ン内歯10a及び該内歯10aに噛み合う内側セレーシ
ョン外歯10bのピッチPよりも大きく形成してい
る。
【0026】かかるセレーション部の第1実施例におい
て、前記のように、セレーションにかかる曲げの極大応
力を発生せしめる曲げ荷重は、ボルト穴5、6よりも外
側(ボルト穴中心06よりも外側)部位における曲げ荷
重が内側部位における曲げ荷重よりも大きくなる。然る
にかかる第1実施例においては、前記外側セレーション
内歯11a及び外歯11bのピッチPを前記内側セレ
ーション内歯10a及び外歯10bのピッチPよりも
大きく形成しているため、該外側セレーション内歯11
a及び外歯11bの歯形が内側セレーション内歯10a
及び外歯10bの歯形よりも大きくなり、つまり曲げ荷
重による最大曲げ応力発生部位である前記外側セレーシ
ョン外歯11bの根元部幅Bおよび内歯11a根元部
幅でもよいが前記内側セレーション外歯10bの根元部
幅bおよび内歯10a根元部幅よりも大きくなる。
【0027】従って前記外側セレーション側(11a、
11b)の曲げ応力は、前記内側セレーション側(10
a、10b)の曲げ応力よりも、前記根元部幅Bの前
記根元部幅bからの増大分だけ低減される。これによ
って、前記外側セレーション側(11a、11b)の曲
げ応力の増大が抑制されて、セレーションの応力が該セ
レーションの長手方向において均一化されるとともに応
力レベルも低減せしめられ、過大曲げ応力によるセレー
ションの破損の発生が回避される。
【0028】前記セレーション部の第2実施例において
は、図2に示すように、前記外側セレーション内歯11
a及び該内歯11aに噛み合う外側セレーション外歯1
1bは、歯の高さHが前記内側セレーション内歯10
a及び該内歯10aに噛み合う内側セレーション外歯1
0bの歯の高さhよりも低くなるように形成されてい
る。
【0029】かかるセレーション部の第2実施例におい
ては、前記のように曲げ荷重が大きくなる外側セレーシ
ョン側(11a、11b)の歯の高さHが内側セレー
ション側(10a、10a)の歯の高さhよりも低く
形成されているため、外側セレーション側(11a、1
1b)における前記曲げ荷重による曲げモーメントのア
ーム即ち前記歯の高さHが内側セレーション側(10
a、10a)における前記曲げモーメントのアーム即ち
前記歯の高さhよりも小さくなり、さらに前記高さが
減少したことにより内側セレーション側(10a、10
a)の応力集中係数よりも外側セレーション側(11
a、11b)の応力集中係数が小さくなることから、こ
れらの減少分だけ曲げ応力が低減される。
【0030】前記セレーション部の第3実施例において
は、図2に示すように、前記外側セレーション内歯11
a及び該内歯11aに噛み合う外側セレーション外歯1
1bは、歯の傾斜角αが前記内側セレーション内歯1
0a及び該内歯10aに噛み合う内側セレーション外歯
10bの歯の傾斜角αよりも小さくなるように形成さ
れている。
【0031】かかるセレーション部の第3実施例におい
ては、前記のように曲げ荷重が大きくなる外側セレーシ
ョン側(11a、11b)の歯の傾斜角αが内側セレ
ーション側(10a、10a)の歯の傾斜角αよりも
小さく形成されているため、前記第1実施例と同様に、
外側セレーション側(11a、11b)における根元部
幅Bが前記内側セレーション外歯10bの根元部幅b
よりも大きくなり、かかる根元部幅の増大分だけ曲げ
応力が低減される。
【0032】また、前記セレーション部の第1実施例と
第2実施例とを組み合わせて、外側セレーション側(1
1a、11b)のピッチPを内側セレーション側(1
0a、10b)のピッチP2よりも大きく形成するとと
もに、外側セレーション側(11a、11b)の歯の高
さHを内側セレーション側(10a、10b)の歯の
高さhよりも低く形成することができる。
【0033】また、前記セレーション部の第1実施例と
第3実施例とを組み合わせて、外側セレーション側(1
1a、11b)のピッチPを内側セレーション側(1
0a、10b)のピッチPよりも大きく形成するとと
もに、外側セレーション側(11a、11b)の歯の傾
斜角αを内側セレーション側(10a、10b)の歯
の傾斜角αよりも小さく形成することができる。
【0034】さらに、前記セレーション部の第1実施例
と第2実施例と第3実施例とを組み合わせて、外側セレ
ーション側(11a、11b)のピッチPを内側セレ
ーション側(10a、10b)のピッチP2よりも大き
く形成し、かつ外側セレーション側(11a、11b)
の歯の高さHを内側セレーション側(10a、10
b)の歯の高さhよりも低く形成し、かつ外側セレー
ション側(11a、11b)の歯の傾斜角αを内側セ
レーション側(10a、10b)の歯の傾斜角α より
も小さく形成することもできる。
【0035】このように、セレーション歯のピッチP、
歯の高さH及び歯の傾斜角αを組み合わせることによ
り、コネクティングロッド100の大きさ、大端部締着
用ボルトの配置、該ボルトの内側及び外側におけるセレ
ーション歯の長さ等によらず、セレーションの応力をセ
レーションの長手方向において均一化しかつ低い応力レ
ベルに保持できるとともに、コネクティングロッド10
0の応力状態に合わせて最大応力発生部である前記ボル
トの外側部応力を調整(低減)することが可能となり、
応力過大化による破損の発生を防止できる。
【0036】尚、本発明は、前記各実施例における内燃
機関用コネクティングロッドに限らず、往復動圧縮機
等、全ての往復動機関用コネクティングロッドに適用で
きる。
【0037】
【発明の効果】以上記載の如く請求項1の発明によれ
ば、セレーションのボルト穴よりも外側部位のピッチを
内側部位のピッチよりも大きく形成しているため、該外
側セレーションの歯形が内側セレーションの歯形よりも
大きくなり、従って外側部位のセレーション歯の曲げ応
力が内側部位のセレーション歯の曲げ応力よりも、前記
歯形の増大分だけ低減される。これによって、コネクテ
ィングロッドの外形寸法及び重量を増大することなく、
前記外側部位のセレーション歯の曲げ応力の増大が抑制
されて、セレーションの応力が該セレーションの長手方
向において均一化されるとともに応力レベルも低減せし
められ、過大曲げ応力によるセレーションの破損の発生
が回避される。
【0038】請求項2及び3の発明によれば、外側部位
のセレーション歯における曲げ荷重による曲げモーメン
トのアーム即ち歯の高さが内側部位のセレーション歯に
おける曲げモーメントのアーム即ち歯の高さよりも小さ
くなり、外側部位のセレーション歯の曲げ応力がかかる
アームの減少分だけ低減される。
【0039】請求項4及び5の発明によれば、曲げ荷重
が大きくなる外側部位のセレーション歯の傾斜角が内側
部位のセレーション歯の傾斜角よりも小さく形成されて
いるため、外側部位のセレーション歯における根元部幅
が内側部位のセレーション歯の根元部幅よりも大きくな
り、かかる根元部幅の増大分だけ外側部位のセレーショ
ン歯の曲げ応力が低減される。
【0040】さらに請求項7の発明によれば、セレーシ
ョン歯のピッチ、歯の高さ及び歯の傾斜角を組み合わせ
ることにより、コネクティングロッドの大きさ、大端部
締着用ボルトの配置、該ボルトの内側及び外側における
セレーション歯の長さ等によらず、セレーションの応力
をセレーションの長手方向において均一化しかつ低い応
力レベルに保持できるとともに、コネクティングロッド
の応力状態に合わせて最大応力発生部である前記ボルト
の外側部応力を調整(低減)することが可能となり、応
力過大化による破損の発生を防止できる。
【0041】要するに本発明によれば、コネクティング
ロッドの外形寸法及び重量を増大することなく、セレー
ションの応力を該セレーションの長手方向において均一
化できるとともに応力レベルを低下することができ、こ
れによってセレーションの破損の発生を防止してコネク
ティングロッドの耐久性を向上せしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るコネクティングロッド
のセレーション部の拡大図(図3のZ部詳細図)であ
る。
【図2】 図1のY部拡大図である。
【図3】 本発明が適用されるコネクティングロッドの
正面図である。
【図4】 従来技術を示す図1対応図である。
【符号の説明】
1 大端部 2 小端部 3 ロッド部 4 キャップ 5 ボルト穴 6 ボルト穴 06 ボルト穴中心 8 大端部中心 10a 内側セレーション内歯 10b 内側セレーション外歯 11a 外側セレーション内歯 11b 外側セレーション外歯 12 セレーションピッチ線 18 コネクティングロッド中心 100 コネクティングロッド

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大端部と該大端部に対をなすボルトにて
    締着されるキャップとの接合部を、ピッチ線がコネクテ
    ィングロッド中心に対して所定角度傾斜されたセレーシ
    ョン歯にて構成した斜め割り形コネクティングロッドに
    おいて、前記セレーション歯は、前記ボルト挿通用のボ
    ルト穴よりも外側部位のピッチを内側部位のピッチより
    も大きく形成されてなることを特徴とするコネクティン
    グロッド大端部の結合構造。
  2. 【請求項2】 大端部と該大端部に対をなすボルトにて
    締着されるキャップとの接合部を、ピッチ線がコネクテ
    ィングロッド中心に対して所定角度傾斜されたセレーシ
    ョン歯にて構成した斜め割り形コネクティングロッドに
    おいて、前記セレーション歯は、前記ボルト挿通用のボ
    ルト穴よりも外側部位における歯の高さを内側部位にお
    ける歯の高さよりも低く形成されてなることを特徴とす
    るコネクティングロッド大端部の結合構造。
  3. 【請求項3】 前記セレーション歯は、前記ボルト挿通
    用のボルト穴よりも外側部位における歯の高さを内側部
    位における歯の高さよりも低く形成されてなることを特
    徴とする請求項1記載のコネクティングロッド大端部の
    結合構造。
  4. 【請求項4】 大端部と該大端部に対をなすボルトにて
    締着されるキャップとの接合部を、ピッチ線がコネクテ
    ィングロッド中心に対して所定角度傾斜されたセレーシ
    ョン歯にて構成した斜め割り形コネクティングロッドに
    おいて、前記セレーション歯は、前記ボルト挿通用のボ
    ルト穴よりも外側部位における歯の傾斜角を内側部位に
    おける歯の傾斜角よりも小さく形成されてなることを特
    徴とするコネクティングロッド大端部の結合構造。
  5. 【請求項5】 前記セレーション歯は、前記ボルト挿通
    用のボルト穴よりも外側部位における歯の傾斜角を内側
    部位における歯の傾斜角よりも小さく形成されてなるこ
    とを特徴とする請求項1記載のコネクティングロッド大
    端部の結合構造。
  6. 【請求項6】 前記セレーション歯は、前記ボルト挿通
    用のボルト穴よりも外側部位における歯の傾斜角を内側
    部位における歯の傾斜角よりも小さく形成されてなるこ
    とを特徴とする請求項2記載のコネクティングロッド大
    端部の結合構造。
  7. 【請求項7】 大端部と該大端部に対をなすボルトにて
    締着されるキャップとの接合部を、ピッチ線がコネクテ
    ィングロッド中心に対して所定角度傾斜されたセレーシ
    ョン歯にて構成した斜め割り形コネクティングロッドに
    おいて、前記セレーション歯は、前記ボルト挿通用のボ
    ルト穴よりも外側部位のピッチが内側部位のピッチより
    も大きく形成され、かつ前記ボルト挿通用のボルト穴よ
    りも外側部位における歯の高さが内側部位における歯の
    高さよりも低く形成され、かつ前記ボルト挿通用のボル
    ト穴よりも外側部位における歯の傾斜角が内側部位にお
    ける歯の傾斜角よりも小さく形成されてなることを特徴
    とするコネクティングロッド大端部の結合構造。
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CN102369364A (zh) * 2009-03-31 2012-03-07 德雷瑟股份有限公司 连杆

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