JP2003002611A - 灰洗浄濾液の処理方法 - Google Patents

灰洗浄濾液の処理方法

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JP2003002611A
JP2003002611A JP2001182508A JP2001182508A JP2003002611A JP 2003002611 A JP2003002611 A JP 2003002611A JP 2001182508 A JP2001182508 A JP 2001182508A JP 2001182508 A JP2001182508 A JP 2001182508A JP 2003002611 A JP2003002611 A JP 2003002611A
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chloride
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Kenichi Nakagawa
健一 中川
Kozo Osaki
功三 大崎
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Fuji Jukogyo KK
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼却主灰、焼却飛灰、セメントキルン塩素バ
イパスシステムから回収されるバイパスダスト、溶融炉
ダストなどの灰類を水洗処理して得られる灰洗浄濾液の
有効な処理方法を提供する。 【解決手段】 灰洗浄濾液に硫酸カリウムを作用させて
複分解反応を行なわせ、石膏と塩化カリウムとを得る第
1工程と、第1工程より得られた塩化カリウムに硫酸を
作用させて複分解反応を行なわせ、硫酸カリウムと塩酸
とを得る第2工程とを設け、硫酸カリウムを第1工程と
第2工程の間を循環させ、灰洗浄濾液と硫酸とから石膏
と塩酸とを生成させて回収することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却炉から排出さ
れる焼却主灰および飛灰、ゴミ・ガス化溶融炉や灰溶融
炉などの溶融炉から排出される溶融炉ダスト、セメント
キルン塩素バイパスシステムから回収されるバイパスダ
ストなどの灰類を水洗浄し、固形分を濾過分離した後の
灰洗浄濾液の処理方法に関するものであり、灰洗浄濾液
からの資源回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】焼却施設において都市ゴミ等を焼却した
場合、焼却灰として焼却炉本体から主灰が排出されるほ
かに、排ガスととも飛灰が排出される。飛灰中には溶出
性の重金属類やダイオキシン類といった有害物質が含ま
れていることから、現在では飛灰等の焼却灰の多くが次
に示すいずれかの方法で有害物質の溶出防止処理を施し
た後、埋立て処分されている。 (1)溶融固化法:焼却灰を加熱溶融した後、冷却し固
化する方法。 (2)セメント固化法:焼却灰にセメントを混合し、固
化する方法。 (3)キレート処理法:焼却灰にキレート剤を添加する
ことにより重金属類を安定化させ、溶出を防ぐ方法。 (4)酸又はその他溶媒による抽出処理法:焼却灰を酸
や溶媒で洗浄し、溶出しやすい重金属類等の有害物質を
予め除去し、洗浄液は別途処理する方法。
【0003】ところで、上記灰類には塩化カリウムや塩
化ナトリウムなどの塩化物が多く含まれている。特に、
塩素を含む都市ゴミ等を焼却する際に発生する排ガス中
には塩化水素が含まれ、これを中和処理するために石灰
が投入されている。したがって、排ガスに伴われる飛灰
中には、本来のゴミの灰分以外に、中和生成物である多
量の塩化カルシウムや未反応の石灰(消石灰)が混在す
る。
【0004】また飛灰を埋立て処分した場合には、雨水
により塩類が溶出しやすく、たとえ有害物質の溶出防止
処理を施したとしても、多量の塩類の溶出に伴って有害
物質が環境中に放出されないとは断言できない。また、
全国的に埋立て地が逼迫してきているという問題もあ
る。
【0005】そこで、埋立て処分を採らずに焼却灰を処
理する方法の一つとして、焼却灰をセメント原料として
再利用する方法が一部で採用されている。この方法は、
セメント製造工場に飛灰等の焼却灰を搬入し、そのうち
の飛灰に3〜5倍量の水を加えてセメントの性能に影響
する塩化カルシウムなどの可溶成分を水に溶解させた
後、固液分離し、飛灰ケーキ(灰分及び未反応石灰を含
有)及び主灰はセメント原料としてキルンに投入して灰
中に残存するダイオキシン類を熱分解しつつクリンカー
化させ、洗浄後の濾液はその中に含まれる重金属をpH
調整、薬品等による凝集沈殿等で除去して基本的には無
害化した後、放流するというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この方法によれば、焼
却灰をセメント原料として再利用可能となり、しかも埋
立地の問題及び有害物質が環境中に放出されるという問
題を解決することが可能となるが、上記放流液中には塩
化カルシウム等の塩類が多量に含まれており、下水道以
外の河川には放流できない。下水道設備を有するセメン
ト製造工場は極めて限定されることから上記方法は一般
的な処理方法として普及するには至っていないのが現状
である。
【0007】一方、従来の灰洗浄濾液を処理する方法と
して、図10のごとく、石膏生成槽30にて灰洗浄濾液
に硫酸を作用させて、下記反応式(1)に示すように石
膏と塩酸を生成させ、これらを分離回収する方法が提案
されている。 CaCl2+H2SO4+2H2O→CaSO4・2H2O↓+2HCl↑…(1) しかしながら、この方法においても下記のような問題点
がある。
【0008】[問題点1]従来の方法では図10に示す
ように、反応液を放散塔13において高温ガスと気液接
触させ、反応液から塩化水素ガスを放散させつつ反応液
の濃縮を行い、その後、塩酸回収塔19にて塩化水素ガ
スを塩酸として回収しているが、その際、反応液中に石
膏(CaSO4)が略2%と高い濃度で溶解しているの
で、これが液の濃縮工程中にハードスケールとして機器
の器壁に生成し問題を起こすことになる。また断熱冷却
のガス温度が70℃以上となり、したがって液温も70
℃程度で、塩酸濃度も7〜10%と高く、しかも高温ガ
スに接触するという、材質面では極めて過酷な状態とな
る。
【0009】[問題点2]濾過装置5において生成二水
石膏(CaSO4・2H2O)の濾過操作が濃度の高い塩
酸液中で行われるが、二水石膏を製品化するには塩酸を
完全に除かねばならない。濾液成分が塩ならば濾過装置
としてベルトフィルターを用い、ベルト上の水洗工程で
ほぼ満足できる程度に濾液成分を除去できるが、酸を含
む場合では中和工程を必要とし、その中和工程で再スラ
リー化し、その後水洗をするというように2段濾過にす
る必要がある。そのための処理水が増加するのも好まし
くない。さらに石膏の濾過性が良好ではなく耐塩酸の材
質からも高価な分離装置が必要である。
【0010】[問題点3]各種の灰を洗浄する場合に
は、灰洗浄濾液中には単なる塩化カルシウム(CaCl
2)単味ではなく、アルカリ金属の塩化物である塩化カ
リウム(KCl)、塩化ナトリウム(NaCl)等の雑
塩を含んでいるので、これを二水石膏から分離し有効に
除去しなくてはならない。在来法においては、溶解して
いる石膏分がKClやNaClと略同程度に他の不純物
と共に折出されてくる。
【0011】また、前述のごとく、都市ゴミの焼却灰の
処理方法の一つとして、焼却灰を熱的に安定化する高温
溶融による溶融固化法がある。これには燃料による溶融
法と電気による溶融法とがあるが、いずれの方法も灰の
溶融点以上の高温に保持して灰分の溶融スラグ化を図る
ため、低沸点物のアルカリ金属、重金属の塩化物がまた
揮散し分離されてくる。この揮散したものを冷却捕集し
た溶融炉ダストの処理が新たな課題になってきている。
【0012】またさらに、近年セメント産業において
は、セメントの原燃料として各種の産業廃棄物を受入れ
ているが、廃棄物中の塩素分がセメントキルン内に蓄積
し、アルカリ金属や重金属の塩化物が揮散し、冷却過程
で機器、配管内に付着することによるキルンの安定運転
・操業上の問題が発生してきている。このため、塩素バ
イパスシステムを設置し、これらの塩化物を主成分とす
るダスト(以下、「バイパスダスト」と称する)を分離
回収しているものの、この回収したバイパスダストの処
理が、また新たな課題になってきている。
【0013】
【課題を解決するための手段】以下、各図を参照して灰
洗浄濾液の有効な処理方法を説明する。なお、「%」の
表示はすべて「重量%」を意味し、図中、「CW」とあ
るのは液冷却用の冷水を、「FIC」は流量調節器を、
「PHC」はpHコントローラをそれぞれ意味してい
る。
【0014】都市ゴミの焼却主灰、焼却飛灰、ゴミ・ガ
ス化溶融炉や灰溶融炉からの溶融炉ダスト、セメントキ
ルン塩素バイパスシステムからのバイパスダストなどの
灰類を水洗浄し、固形分を濾過分離した後の灰洗浄濾液
の処理方法において、本発明は、問題点1に対して、石
膏生成のない反応工程で、塩酸の放散作用を行い、問題
点2に対して、塩酸生成のない反応工程で石膏の生成反
応を行わせ、問題点3に対して、NaCl、KClの特
性を利用して石膏、Na塩、K塩を分別する方法を提供
するものである。
【0015】まず、本発明に関係する諸反応の反応式を
以下に示す。 CaCl2+H2SO4+2H2O=CaSO4・2H2O↓+2HCl↑…(1) 2KCl+H2SO4=K2SO4↓+2HCl↑ …(2) 2KCl+H2SO4+NaCl=K2SO4↓+2HCl↑+NaCl…(3) K2SO4+CaCl2+2H2O=CaSO4・2H2O↓+2KCl …(4) 2NaCl+MgSO4+10H2O=Na2SO4・10H2O↓+MgCl2 …(5)
【0016】次いで、本発明が成立するために重要な物
理的性質、すなわち上記反応式中の塩類であるKCl、
NaClおよびK2SO4の水に対する溶解度のグラフを
図8に示す。図8のグラフから分かるように、K2SO4
の水に対する溶解度は比較的に小さい。そのため、反応
式(2)は右へ進行するが、他の塩とのこの程度の差で
は右への移行率は必ずしも大きくはない。反応式(3)
は、反応式(2)にNaClを加えた場合で、いわゆる
塩折効果により、反応液中にNaClが溶け込みK2
4が沈殿しHClが揮散する。
【0017】[第1の方法]図1は本発明の灰洗浄濾液
の第1の処理方法を示す概略図である。処理物である灰
洗浄濾液は、灰類に水を加えてスラリー化して可溶性成
分を液中に抽出した後、ケーキを濾別した残液であり、
CaCl2を主とし、さらにKCl、NaClを含んで
いる。
【0018】焼却炉排ガスに消石灰を吹き込んだ場合の
焼却飛灰では、CaCl2、200gに対してKClは
20g、NaCl;20g程度であるが、バイパスダス
トの処理を行うとダストの量にもよるがKClは40g
程度に増加する。また溶融炉ダストの処理も合わせて行
なうとKCl、NaClがさらに増加する。
【0019】灰洗浄濾液は、第1反応槽3に導入され、
そこへ後述する次工程で生成するK 2SO4を加えると反
応式(4)が成立し、CaSO4・2H2O及びKClが
生成する。CaSO4・2H2Oは溶解度が小さいため、
反応は極めて効果的に右側に進行し、反応液を濾過装置
5で固液分離することによりCaSO4・2H2Oを回収
すると、主にKClを含有する溶液(以下、「KCl
液」と称する)を得ることができる。
【0020】このようにして得られたKCl溶液は、第
2反応槽7に導入され、そこへ廃硫酸等のH2SO4分を
含む液を作用させることにより、KClとH2SO4とで
複分解反応を生じさせる。このとき、灰洗浄濾液中には
NaClが溶解しており、灰洗浄濾液の成分と反応式
(3)を考えると、NaClによる塩折効果により、K
2SO4の沈殿が促進され、HClの揮散度が高くなり、
液中のHCl濃度の少ない理想的な条件が期せずしてで
きることが分かる。
【0021】以上、反応式(2)、(3)、(4)の反
応を組み合わせると、
【式1】 となり、反応式(2)+反応式(4)により CaCl2+H2SO4+2H2O=CaSO4・2H2O↓
+2HCl↑ となって、反応式(1)に戻り、K2SO4は系内を循環
しているだけになる。
【0022】以上のような方法によると、前記問題点1
を、石膏生成のない反応工程で塩酸の放散作用を行うこ
と、すなわち反応式(2)において解決する。問題点2
は、塩酸生成のない反応工程で石膏の生成反応を行わ
せ、反応式(4)において解決されることになる。さら
に反応式(3)により、NaClの溶け込みによる塩析
効果によりK2SO4の沈殿が促進されるとともに、HC
lがよく揮散し、問題点3も解決できる。
【0023】第2反応槽における反応液は、濾過器9に
よりK2SO4が濾別される。濾別されたK2SO4の一部
は第1反応槽3に戻され、反応式(4)の原料として利
用され、残りは系外に取り出される。ここで、K2SO4
は、反応式(2)又は(3)と(4)とを連結する結合
役をはたすもので、石膏に比べて格段に粗大結晶ができ
て容易に脱水することが可能である。
【0024】K2SO4濾別後の濾液は、放散塔13に導
入され、高温ガスと直接接触することにより、塩化水素
ガスが放散される。塩化水素ガスは塩酸吸収塔19で水
に吸収され塩酸液として回収される。
【0025】ここにおいて、反応式(4)による複分解
反応を第1反応、反応式(2)(3)による複分解反応
を第2反応として区別し、第1反応を行う工程を第1工
程、第2反応を行う工程を第2工程と略記する。
【0026】[第2の方法]上記の反応式(3)(4)
を成立させるためには、当然CaCl2およびKClに
対して当量のH2SO4を加えなくてはならないが、灰洗
浄濾液はその発生源がまちまちでその組成も大きく変化
する。また、第1工程は少なくとも5時間、第2工程も
少なくも3時間を、全体で約8時間の滞留時間を要する
ため、瞬間、瞬間の対応は無理である。
【0027】そこで、図5に示すように、灰洗浄濾液
を、ある一定期間、たとえば、1日、2日または1週間
分を灰洗浄濾液タンク1に貯え、その液の水量、塩濃度
(CaCl2 、KCl、NaCl等)を分析して、少な
くともその期間分は一定成分とし、その供給量に対して
反応当量のH2SO4を供給する。
【0028】供給するH2SO4源としては工業用硫酸や
廃硫酸など特に制限なく使用することが可能であるが、
いずれの場合でも上記灰洗浄濾液と同様に、H2SO4
分の割合を均質一定化しておくために一定量を硫酸タン
ク2に貯え、そのH2SO4濃度を分析しておく。第2反
応槽7に供給するH2SO4の量は、反応式(4)に示す
ように、第1反応槽3から第2反応槽7に送られてくる
液中に含まれるKClの1/2当量モルとなる。
【0029】KCl量は、第1反応槽における複分解反
応により生成する分と、もともと灰類中に含まれていた
分とを合計した量となる。したがって、第1反応槽に供
給される灰洗浄濾液中にもともと含まれる塩化カルシウ
ム量をAモル、塩化カリウム量をBモルとすると、第2
反応槽7に送られてくる液中に含まれるKClは合計2
A+Bモルとなり、第2反応槽7に供給すべきH2SO4
量は、その半分のA+(B/2)モルとなる。実際にH
2SO4を供給する際には、流量調節器FIC−1、FI
C−2によって灰洗浄濾液の量に対応してその流量が設
定される。
【0030】[第3の方法]第1工程においては、Ca
Cl2成分に対し100%の反応率を必要とする。何故
ならば、未反応のCaCl2が残った状態の反応液を第
2工程に導入すると、H2SO4と反応してCaSO4
2H2Oを生成して液の濃縮工程中に器壁にハードスケ
ールを形成するからである。
【0031】したがって、第1工程における複分解反応
は、若干K2SO4が多い状態で反応させたい。しかし、
2SO4が3%以上になるとCaSO4とK2SO4が複
塩CaSO4・K2SO4・H2O(シンゲナイト)をつく
り易く、K2SO4のロスとなり、二水石膏中の塩成分を
増すことになり不都合である。
【0032】また一方、KCl液中においてはCaSO
4の溶解度が大きいので二水石膏の結晶成長は速いが、
2SO4が溶解して石膏と同じSO4 2-イオンが存在し
ているときは、CaSO4の溶解度が小さくなるために
結晶成長が遅くなる。従って、液中にK2SO4を含まな
い状態がよい。また、丁度100%反応して反応液中に
2SO4もCaCl2も含まない状態では、その液中の
溶解CaSO4が0.6%と大きく、これが第2工程に
持ち込まれるのも好ましくない。
【0033】そこで、本方法では、第1反応槽を直列に
配した複数槽から構成し、一段目の槽3aに灰洗浄濾液
中のCaCl2に対して略100%反応当量のK2SO4
を加え、二段目以降の槽へは合わせてシンゲナイトの生
成しない濃度となるように反応当量の10〜20%過剰
のK2SO4を加えて次工程へ移すことにする。
【0034】図2は、第1反応槽として、直列に2槽3
a,3bを配した構成例を示している。この場合、前段
槽3aには灰洗浄濾液中のCaCl2に対して略100
%反応当量のK2SO4を加え、後段槽3bでは10〜2
0%過剰のK2SO4を加えればよい。
【0035】当然、槽内3a,3bでは石膏のスラリー
として充分な折出表面積と時間を与えて微細結晶の生成
を防止する。スラリー濃度は20%程度とし、機械攪拌
しながら滞留時間は5〜7時間とする。第1工程の後段
槽3bの規模は、前段反応槽3aの1/4程度のもので
充分である。二水石膏の濾過は、ベルトフィルター5の
濾過部5aで行い、その後、水洗部5bでケーキを水洗
いする。濾液は、KClを主成分とし約0.15%の溶
解石膏を持って第2工程へ導入される。
【0036】[第4の方法]第2工程では、図3に示す
ように、反応槽7内へKClとH2SO4を加え、攪拌し
ながらスラリー濃度5%程度のK2SO4結晶を保持しな
がら反応を進行させた後、K2SO4の結晶を取り出し、
濾液は槽7へ戻す。
【0037】一方、反応液は、放散塔13に流入させ、
燃焼炉12から排出される約500℃の高温ガスと気液
接触させ、高温ガスは断熱冷却し、反応液はHClの気
化と水分の蒸発を行って、反応槽のレベルを保ちながら
濃縮する。HClガスはガス吸収塔19により水に吸収
されて約20%濃度の塩酸液として回収され、排ガスは
水分と共に外気に排出される。
【0038】この際、反応液はNaClを含んでいるた
め、反応式(3)の塩折効果によりK2SO4が晶折し易
く、反応液側はNaClの濃厚液となる。このようにし
て濾別されたK2SO4の一部は第1反応槽3に再び加え
られる。
【0039】[第5の方法]前記第4の方法において、
一つの反応槽を介して同時に反応、晶折、分離、蒸発
(濃縮)、HCl気化を行うことよりも、反応の一部と
濾過は別槽でしかも低温で行うほうが有利である。
【0040】図4に示すように、第2反応槽を直列に配
した2槽7a,7bから構成し、後段槽7bで槽液を冷
却して、K2SO4の晶折を一層良好にし、真空式濾過機
を使うようにする。濾液は反応槽7aに戻され濃縮が続
行される。
【0041】[第6の方法]第2工程で生成するK2
4は、第1工程に送られてCaCl2との複分解反応に
利用される。ところが、前述のごとく、灰洗浄濾液には
もともとKClが含まれており、その分だけ第2工程に
おいて余剰のK2SO4が生成する。従って、第2工程で
生成するK2SO4を、循環用K2SO4と系外排出分とに
分割する必要が生じる。前記第2の方法の例では、8
7:13となる。
【0042】そこで、図5に示すように、濾過装置とし
て連続濾過器であるベルトフィルター5を用い、このベ
ルトフィルター5上に硫酸カリウムを厚みが一定になる
ようにして搬送し、フィルター落下口で上記Cl比によ
る分岐板を入れて落下口を変えて分取し連続的に第1反
応前段槽7aに供給すれば、槽内にはCaCl2とH2
4とが常に当量ずつ存在することになり、粒径が大き
く不純物の少ない商品価値の高い二水石膏を得ることが
可能となる。
【0043】また、K2SO4結晶は脱水率がよく、結晶
の付着液は5%以下なので、付着液中のHClは、灰洗
浄濾液がpH12.6程度で同伴しているCa(OH)
2と略等モルとなり、従って水洗する必要はない。しか
し製品として系外に取り出す分については、あらためて
水洗処理をする必要がある。
【0044】[第7の方法]第1工程および第2工程間
において、反応を繰り返しK2SO4を循環していると、
灰洗浄濾液中の他の成分(NaCl、その他重金属の塩
化物等)が次第に濃縮増加してくるので、これらの成分
を系外に取り出す必要がある。また、第2工程内で二水
石膏の折出防止に関する濃縮率の限度からも、液抜き出
しが必要となる。
【0045】ここで、灰洗浄濾液(CaCl2;200
kg、KCl;40kg、NaCl;20kg、水分2
000kg)が第1工程に流入し、KCl液が第1工程
を出るとすると、その際の溶解CaSO4が0.15
%、これが第2工程で濃縮されて、HCl;8%、Na
Cl存在下では、CaSO4の溶解度は2%と大きくな
る。
【0046】従って、二水石膏の析出を防止するために
は、液の濃縮率は13倍程度がその許容限界である。こ
の濃縮率においては、液を略150kg系外に抜き出す
と、NaCl;20kg分が抜き出されることになる。
【0047】液の抜き出し量の設定は第1反応槽の出口
液量により決められるが、第2反応後段槽7b内のNa
Cl濃度は反応式(3)の塩析反応の点から25%前後
が好ましい。しかし、上記の例では、NaClは13.
3g/100cc・H2Oであり、NaClの濃度を上
げるには第2反応における反応液を濾過した後に一部抜
き出して系内に戻してリサイクルする必要がある。
【0048】従って、上記150kgの抜き出し液の1
/2を第1工程へ戻すと、第1工程ではNaCl;20
kg/2000kg水、すなわちNaCl;1%であっ
たものが2%に、第2工程では約25%程度に維持する
ことができる。このリサイクル操作量も灰洗浄濾液タン
ク1の液成分の分析値より決める。図5に示すように、
濾過装置9から第反応前段槽7aに濾液を戻す配管を途
中で分岐して、流量調節器FIC−3を介して濾液を第
1反応前段槽3aへ送るようにする。
【0049】また一方、灰洗浄濾液が濃縮されていて上
記の灰洗浄濾液の水分が、例えば、1000kgであれ
ば、第1反応前段槽3aへの戻しは必要なくなる。した
がって、灰洗浄濾液の塩濃度はできるだけ高いことが望
ましく、高い分だけ水分蒸発の熱エネルギーも少なくて
済むことになる。
【0050】以上により、(イ)第2工程で石膏の折出を
さけ、(ロ)KCl塩の存在下で(HCl存在下ではな
く)石膏の濾過ができ、(ハ)灰洗浄濾液中のKCl分を
2SO4の固形物として取り出し、一部循環に供し残部
を系外に取り出し、(ニ)NaClとその他不純物を溶液
状態にて外部に抜き出すことが可能となる。
【0051】[第8の方法]上記第7の方法における抜
き出し液の組成は、主なものとして、大略NaCl;2
0kg、それにHClガスと平衡するHCl;8%(6
kg)、塩折効果によるK2SO4は3%(2kg)、水
75kgである。その他は、重金属等の不純物である。
廃硫酸、廃塩酸使用を使用する場合には、金属塩化物等
の不純物がさらに加わってくる。
【0052】NaClの量は他の2成分(CaCl2、K
Cl)に比べて少ないので、回収コストを考慮すれば、
できれば飛灰などの灰類を水洗した後のケーキと共にキ
ルンに投入してセメント原料として処理したい。その
際、セメントは、塩素分を嫌うのでNaClのままでは
キルンに投入できない。
【0053】そこで、本方法においては、NaClを硫
酸塩であるNa2SO4に変換した後、セメント原料とし
て利用することを特徴とする。具体的な操作としては、
図5に示すように、第2反応における反応液からK2
4を濾別した後の濾液を中和槽21に導入し、そこ
へ、pHコントロール用として消石灰スラリー槽20内
に貯蔵される一定濃度のCa(OH)2スラリーをpHが
中性になるように加える。加える量としては、HCl;
6kgに対して10%濃度のCa(OH)2スラリーを使
用する場合には約60kgが必要となる。
【0054】中和後の液は、ボウ硝生成槽22にて冷却
されつつMgSO4と反応させて、前述した反応式
(5)によりボウ硝(Na2SO4・10H2O)が生成
し、これを濾別し飛灰などの灰類水洗ケーキと共にキル
ンに投入する。
【0055】一方、ボウ硝を濾別した後の濾液は、Mg
Cl2、少量のK2SO4及び重金属類を含むが、これは
灰類洗浄槽(図示せず)へ投入する。MgCl2は飛灰
中のCa(OH)2と反応して次式(6)のごとくMg(O
H)2が生成する。このMg(OH)2は最終的にケーキと
共にキルンに導入されてセメント原料として利用され
る。
【0056】 MgCl2+Ca(OH)2=CaCl2+Mg(OH)2 …(6) また、塩素分は、CaCl2となって灰洗浄濾液タンク
1を経て、再度、第1反応槽3の中に戻る。ボウ硝生成
槽22に加えられるMgSO4は略20kg、生成Na2
SO4・10H2Oは54kg、Mg(OH)2は20kg
であり、飛灰1000kgのうち、固形物の750kg
に対して、Mg(OH)2は2.6%程度である。その他
の重金属の大部分は沈殿してケーキと共にキルンに入
る。
【0057】以上により、灰洗浄濾液にH2SO4を加え
ることにより、二水石膏、20%HCl及び粗K2SO4
を得ることになる。NaClは少量のためNa2SO4
10H2Oとしてキルンに入り、大部分はクリンカの構
成成分として処理できることになる。
【0058】[第9の方法]灰洗浄濾液タンク1および
硫酸タンク2中の塩類成分及びH2SO4成分を分析し、
反応当量のH2SO4を供給していても、本発明に係る処
理方法は循環形式に近いために、供給量の誤差が次第に
集積されてくる。そのため原料供給量の全体のバランス
チェックと、その微調整機構が是非とも必要になる。
【0059】そこで、図5に示すように、第2工程から
外部にK2SO4を濾別した後の濾液を抜き出す際に原料
供給量の全体のバランスをチェックするようにする。す
なわち、第2工程において、供給するH2SO4の量が不
足するとKClが増加する。一方、H2SO4が過剰にな
ると、K2SO4→K(HSO4)2となってK2SO4の結晶
量が減少するという傾向になる。しかし、KClとK
(HSO4)2については直接の連続的成分検出は難しいの
で、間接的に見出す方法が必要になってくる。
【0060】次の二つの条件、(i)第1工程に供給され
る灰洗浄濾液中のCaCl2の濃度がおおよそ一定(例:
CaCl2濃度;200g/2000cc)、(ii)第2工
程内のNaClの濃度が25g/100cc前後で略一
定、が成立する場合には、第2反応槽7内のHCl濃度
は略一定、すなわち8〜9%に保たれるので、この液を
抜き出してアルカリを加えて中和すると、アルカリ量は
或る範囲内に収まる。従って、中和に使用されるアルカ
リの消費量を前記範囲よりもやや多くなるようにH2
4量を調整すれば、第2反応槽7内において、H2SO
4がやや過剰な状態を保持することが可能となる。
【0061】具体的には、図5に示すように、一定濃度
のCa(OH)2スラリーの液量を操作して、中和槽21
のpHが所定の値になるようにし、その液量と連動して
第2工程へのH2SO4の供給量を微調整する。すなわ
ち、図5の流量調節器FIC−2とFIC−5とを連動
させることにより微調整ができる。
【0062】また、NaClの濃度は抜き出し液量によ
り比較的精度よく決まるので、時々チェックをする程度
でよい。以上により、長期間の連続運転の安全性を確保
することができる。
【0063】[第10の方法]このプロセスに経済的な
影響を及ぼすその第一は、多量の水分を蒸発させ液を濃
縮するための燃料費である。そこで、本発明では、大量
の水蒸気を含んだHClガスから吸収塔で約20%のH
Cl液を回収するために、ガス中の水蒸気を冷却して凝
縮する水量でHCl水分をバランスさせる方式を採用可
能とした。
【0064】すなわち、図9に示すように、第2反応前
段槽7a内の反応液の一部は放散塔13に導入され、燃
焼炉12から送られてくる高温ガスと気液接触して塩化
水素ガスと水蒸気を発生する。この塩化水素ガスと水蒸
気は吸収塔19に導入され、塔内を流下するシャワー水
に吸収される。このとき、シャワー水は、塩化水素ガス
が水中に溶解する際に発生する熱及び水蒸気が有する凝
縮潜熱によって高温化する。そこで、塔内に散布された
シャワー水はいったん回収して、吸収塔19に付設され
た熱交換器15内を通過させ、冷却した後に再びシャワ
ー水として使用される。
【0065】一方、上記シャワー水を冷却する相手液と
しては、第1工程から第2工程に送られる途中のKCl
液を使用する。すなわち、KCl液が熱交換器15内を
通過するようになっており、上記水蒸気が有する凝縮潜
熱等は、最終的に熱交換器15を介してKCl液に与え
られる。与えられた熱量はKCl液を真空蒸発させて濃
縮するのに利用される。結局、吸収塔は凝縮した水蒸気
からHCl吸収用の水分を得ることができる。また、K
Cl液は濃縮され、そのとき蒸発した水は真空蒸発缶の
凝縮部で凝縮されて水として回収される。この水は二水
石膏の水洗水その他に利用できる。
【0066】灰洗浄濾液中のCaCl2;200kg処
理の例として、第1工程よりKCl液350kg/20
00kg・H2Oが連続的に第2工程に送られ、その途
中で熱交換器15を通過し、その際、熱交換器15より
吸収塔19の熱を受け取る。ここで、16は凝縮器、1
7は凝縮水溜、18は真空ポンプである。加熱されたK
Cl液は、真空蒸発缶14に投入され、水588kgが
蒸発して350kg/1412kg・H2Oに濃縮され
て蒸発缶底部より第2工程に移送される。
【0067】塩酸吸収塔19は、通常2〜3段のHCl
吸収段とその上部にアルカリによる除害塔19dを設け
たもので、各段には循環ポンプにより吸収用のシャワー
水を散布する散布装置が備えられ(図示せず)、塔内を
通過する気体と気液接触するように構成されている。前
述のごとく、放散塔13から送られる塩化水素ガス及び
水蒸気は吸収塔19の下部から導入され、吸収部の上段
部19cからHClの吸収及び水分凝縮により得られた
中間濃度のHCl液がシャワー水として下降し、下段部
19bでさらにHClガスが吸収された後、濃度の高い
HCl液として底部19aから抜き出される。水との共
沸の関係で20%以上のHCl液は得られない。
【0068】その際、熱交換器15を介して、吸収部の
上段部19cを循環するシャワー水とKCl液との間で
熱交換し、約32万Kcalの熱の授受を行う。吸収塔
の下段のシャワー水の温度は約65℃→55℃となり、
相手液と約10℃の温度差がとれるので熱交換器15の伝
熱面積も11m2と経済的である。吸収塔19では、約
70℃のガスが64℃の飽和ガスとなって、余分の水分
を持って大気に放出される。また20%HClは必要に
応じてH2SO4等による抽出蒸留によって30%以上の
高濃度塩酸を回収することもできる。
【0069】[第11の方法]本発明の処理方法におい
て、経済的なもう一つの要素は、反応用H2SO4の費用
である。工業用98%硫酸は、当然一番使用し易いが、
廃硫酸を使用すれば硫酸の購入費が不要なことはもとよ
り、廃棄物の処理費用も運転費の一部となり、経済的に
は極めて有効な対応である。
【0070】使用可能な廃硫酸としては、無機・有機ス
ラッジの多いもの以外はおおよそ使用可能といえる。特
に、重金属を含有する濃淡硫酸は、その濃度管理をする
ことで充分に使用でき、さらに有価重金属を回収するこ
とも可能である。
【0071】また、量的な関係で廃硫酸と工業用硫酸を
併用することもできる。さらに、HClとの混酸も使用
可能である。いずれも第2工程に加える方法としては工
業硫酸の場合と何ら変わらない。また、一部スラッジを
有する廃酸も前処理可能なものは使用できる。
【0072】[第12の方法]さらに経済的に有利な点
として、廃塩酸を利用して工業用HCl液を回収するこ
とが可能となる。これも上記のごとくスラッジを含まな
いものは使用に有利である。第2工程、特に図4の第2
反応前段槽7aに廃塩酸を投入すれば、先ず、HCl分
が気散して吸収塔で回収され、その他不純物は図5のブ
ローと共に系外へ移されキルンで焼成、一部の有価重金
属は別方法で回収され得る。従って、この方法では廃塩
化金属類も処理が可能である。これらは定量供給装置に
より第2反応後段槽に連続投入すればよい。
【0073】[第13の方法]近年、農業用ビニールシ
ート等ポリ塩化ビニル(PVC)の廃棄物の処理が問題
になっている。PVCの熱分解または焼却に対しては多
量のHClガスを発生し、ガス洗浄による中和剤の経費
や排水の対応等に問題がある。とくにPb等の重金属類
の存在も、大量の塩と共にPVC廃棄物の処理を難しく
している。
【0074】そこで、本方法では、このPVCの焼却、
熱分解の高温ガスを、放散塔13に導入する構成を採用
可能とし、これにより次の3つのメリットが得られる。
(イ)ガス中のHClガスを吸収、濃縮して工業塩酸を
得ることができる,(ロ)燃焼の高温ガスの熱を反応液の
濃縮に用いることができる、(ハ)重金属Pb等はブロー
水を経由してセメントキルン→バイパスダスト→Pb回
収にいたる。
【0075】具体的な方法としては、図6のように断熱
冷却部となる放散塔13迄を別々に設ける方法、図7の
ように、PVC焼却炉12bと燃料燃焼炉12aとを別
々に設けて一つの放散塔13(断熱冷却部)を経て共通
HClガス吸収塔19に入れる方法がある。
【0076】図6に示す構成は、PVCが断続的に処理
される場合に対応され、図7に示す構成は、比較的コン
スタントにPVCが処理される場合でPVCの量の変動
を燃焼炉12で調整をしながら運転することになる。い
ずれにしても、第2反応槽7又は第2反応前段槽7a内
の液面レベルが一定になるように燃焼高温ガス量を調整
する。
【0077】通常の熱バランスからは、飛灰1トンの処
理に対してPVC約200kgの処理となるが、その他
の系で濃縮を必要とする排水は多いので、PVCの処分
量が多い場合には、本方式はその排水の濃縮にも利用さ
れて効果的である。このように、廃PVCが工業用HC
lとなり、また、燃焼熱はそのまま濃縮工程に利用さ
れ、重金属の問題も処理されるので極めて経済的な方法
といえる。
【0078】[第14の方法]図9に示すような塩酸の
吸収塔19においては、吸収段を3段設けても排ガス中
になお数百ppmの塩酸が残るので、そのまま大気中に
放出できない。したがって、その後にさらに吸収塔を設
けアルカリを加え排ガスを除害し、大気に放出されなけ
れならない。
【0079】しかしながら、ここに少量の消石灰スラリ
ーを加えるにしても、変動に対するバッファーがないた
め中和反応のpH調整が難しく、その上、余分の中和塩
液を生成させるのも好ましくない。そこで第1工程から
出る石膏ケーキ中の塩分除去のため、ケーキを水洗し、
その水洗濾液をこの除害塔19dに供給し、残っている
塩酸ガスの除去に供する構成を採用可能とした。除害塔
19dを出た液は、第1反応槽3に返送される。
【0080】
【実施の形態】図9は本発明に係る処理方法の全体像を
示す概略図である。まず、灰洗浄濾液タンク1に、ある
一定期間操業のための灰洗浄濾液が貯められ、その濾液
中のCaCl2、KCl、NaClなどの塩類濃度が測
定される。また、硫酸タンク2に貯められた廃硫酸中の
2SO4成分、その他塩類の濃度も測定される。
【0081】灰洗浄濾液は、第1反応前段槽3aに一定
流量で送られ、濾液中のCaCl2成分に対し、当量の
2SO4結晶が供給され、反応式(4)の反応により二
水石膏が生成し、次槽の第1反応後段槽3bに移送され
る。ここでさらに、10〜20%過剰のK2SO4が供給
され、溶解K2SO4の共存下で溶解石膏が減少する。
【0082】かくして得られた二水石膏とKCl溶液の
スラリーが、ベルトフイルター5の濾過部5aにて二水
石膏の結晶とKCl濾液とに分けられる。二水石膏はベ
ルトフィルターの水洗部5bにて洗浄水で洗浄されて製
品として取出される。
【0083】KCl濾液は、後述のNaClなどの雑塩
を含むK2SO4濾過器9の濾液と混合されて石膏の溶解
度を上げて石膏のスケールの付着防止を図ったうえで、
熱交換器15で加熱され、その後、真空蒸発缶14で水
分を一部蒸発させて予備濃縮されて第2反応前段槽7a
に導入される。
【0084】ここで、灰洗浄濾液中のCaCl2、KC
lに対応する量の硫酸液が硫酸タンク2から供給され、
反応式(2)、(3)の反応で塩酸とK2SO4結晶とが
生成する。この第2反応前段槽7aのスラリー溶液は、
塩酸放散塔13に移送されて燃焼炉12からの高温ガス
と接触し、溶液中の塩化水素が放散される。
【0085】この塩化水素ガスは、塩酸吸収塔19で上
段部19cと熱交換器15における冷却凝縮によって生
成する凝縮水で吸収され、下段部19bを落下し塩酸2
0%液として回収される。
【0086】第2反応前段槽7aを出たK2SO4結晶ス
ラリーは、冷却水CWで冷却された第2反応後段槽7b
で間接的に冷却を受けながら、K2SO4がさらに結晶成
長する。そのスラリーをK2SO4濾過器9に導入し、K
2SO4結晶を濾別する。濾別されたK2SO4結晶の一部
(灰洗浄濾液中のKCl当量分)は製品として系外に取
出す。残部のK2SO4結晶は、先に記したように第1反
応前段槽3aに供給し、系内を循環することになる。
【0087】一方、K2SO4濾過器9の濾液は、石膏の
スケール生成防止のため、第1反応前段槽3a、ベルト
フイルター5出口のKCl濾液および第2反応前段槽7
aに循環され、さらにNaClなどの雑塩の濃度を制御
するために、その一部を系外に取出す。
【0088】またNaClの量がある程度まとまれば、
それを資源として回収したい。先に記したように、K2
SO4濾過器9出口から系外に取出された濾液を中和
し、しかる後にMgSO4を加えてNaClと反応させ
てボウ硝(Na2SO4・10H2O)を生成させ、これ
を濾別する。このボウ硝は量的にさほど多くはなく、セ
メントキルンへ投入して処理することができる。
【0089】[実施計画例]上記実施形態に基づいた実施
計画例について説明する。飛灰100トンを洗浄処理し
て得られた濃厚な灰洗浄濾液126トンを、ある一定期
間で処理するものとする。その濾液中に溶解している塩
類は、CaCl2 20トン、KCl 4トン、NaCl
2トンで、水分量は100トンである。モル換算する
と、CaCl2;180kgmol、KCl;54kg
mol、NaCl;34kgmolである。
【0090】CaCl2;20トン、KCl;4トンを
処理するために必要なH2SO4成分は、20トン(20
7kgmol)である。一方、生成する二水石膏及び塩
酸は31トン及び15トンであり、20%濃度の塩酸液
であれば75トンである。また、製品として取出される
2SO4は4.7トンである。
【0091】次ぎに図9に示す系の水バランスを見る
と、灰洗浄濾液の水分量が100トンで、これに硫酸が
持ち込む水分が加わる。一方、系から出て行く水分は、
20%塩酸が持って出る分が60トンで、結晶製品であ
る二水石膏とK2SO4が持ち去る水分は略10トンであ
り、NaCl液が持ち去る分が、NaCl濃度が25%
とすると6トンである。
【0092】したがって、24トン以上の水分を大気に
または凝縮水として排出する必要がある。このように灰
洗浄濾液の水分量が100トンと少なく、灰洗浄濾液の
塩濃度が高い場合でも、24トン以上の水分を蒸発する
必要がある。灰洗浄濾液の水分量が200トンであれ
ば、さらに100トンの水分を系外に排出しなければな
らない。それゆえ、新たに水を系内に持ちこまないため
に、濾過分離された二水石膏の水洗にあたっては、図9
に示すように系内の凝縮水を循環利用する。
【0093】また、水分蒸発に必要な燃料に要する費用
を節約するため、高温ガス発生用の燃料として高い発熱
量をもつプラスチック廃棄物の利用が有用である。HC
lガスを発生するPVC製の廃棄物は、20%塩酸(し
たがって排出される水分)の回収量が増え、この系には
特に有用である。
【0094】ベルトフイルター5の石膏濾過部5bで得
られた濾液であるKCl液には、K 2SO4結晶濾過器9
の濾液である濃度25%NaCl液をKCl液の約10
%すなわち15トンを加え、石膏の溶解度を上げて熱交
換器15、第2反応後段槽7bに導入する。また第2反
応後段槽7bにはK2SO4結晶濾過器9の濾液を循環
し、この濾液中のNaCl濃度を保つ。
【0095】また一方、K2SO4結晶濾過器9で濾別さ
れたK2SO4結晶36トンは、第1反応前段槽3aに供
給される。灰洗浄濾液中のCaCl2に対し、反応当量
分の31トンが第1反応前段槽3aに、残部5トンが第
1反応後段槽3bに供給される。灰洗浄濾液中のKCl
分に当量のK2SO4約5トンは製品として系外に取出さ
れる。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
反応式(3)、(4)、すなわち、 2KCl+H2SO4+NaCl=K2SO4↓+2HCl↑+NaCl…(3) K2SO4+CaCl2+2H2O=CaSO4・2H2O↓+2KCl …(4) を工程間において巧みに組合せることにより、石膏生成
のない反応工程で、塩酸の放散作用を行いつつ、塩酸生
成のない反応工程で石膏の生成反応を行わせ、NaC
l、KClの特性を利用して石膏、Na塩、K塩を分別
回収することができる。
【0097】本発明の効果を以下に列挙する。 1.二水石膏のハードスケールを生せずに塩酸の揮散回
収が可能になる。 2.生成した二水石膏の濾過、水洗が容易に行える。 3.灰洗浄濾液中のKClをK2SO4として単独分離す
ることができる。 4.NaCl等少量雑塩は硫酸塩化してセメントキルン
処理に処することができる。 5.廃硫酸、廃塩酸を同時に系内で処理できる。 6.PVCの熱分解ガスを効果的に処理し、塩酸回収も
できる。
【0098】K2SO4はカリ肥料として有用であり、精
製して肥料規格に合う製品とすることができる。塩酸に
ついては20%塩酸として使用できるところと35%濃
厚塩酸向けにより、各々の工程に移す。また、二水石膏
はそのままセメント配合用や石膏ボード用として使用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の方法を示す概略図
【図2】第3の方法を示す概略図
【図3】第4の方法を示す概略図
【図4】第5及び第12の方法を示す概略図
【図5】第2、第6、第7、第8、第9及び第12の方
法を示す概略図
【図6】第13の方法を示す概略図
【図7】第13の方法を示す概略図
【図8】水に対するKCl、NaCl、K2SO4それぞ
れの溶解度を示すグラフ
【図9】第10の方法、第14の方法及び実施の形態を
示す概略図
【図10】従来の灰洗浄濾液の処理方法を示す概略図
【符号の説明】
1 灰洗浄炉液タンク 2 硫酸タンク 3 第1反応槽 5 ベルトフイルター 7 第2反応槽 9 K2SO4結晶濾過器 10 K2SO4結晶(製品) 11 NaCl液 12 燃焼炉 13 塩酸放散塔 14 真空蒸発缶 15 熱交換器 16 凝縮器 17 凝縮水溜 18 真空ポンプ 19 塩酸吸収塔 20 アルカリスラリー槽 21 中和槽 22 ボウ硝生成槽 23 ボウ硝濾過器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C01F 11/46 C08J 11/12 ZAB 4G076 C02F 1/58 C08L 27:06 C08J 11/12 ZAB B01D 53/34 134B // B09B 3/00 B09B 3/00 304G C08L 27:06 (72)発明者 中川 健一 奈良県生駒市新旭ケ丘16番49号 (72)発明者 大崎 功三 千葉県船橋市大穴北3丁目3−3 Fターム(参考) 4D002 AA19 AB01 AC10 BA02 BA12 BA13 CA01 DA35 EA20 FA10 HA02 HA04 HA08 4D004 AA36 AA37 AB06 BA06 CA13 CA22 CA34 CA40 CA47 CB01 CC11 CC12 4D038 AA10 AB39 AB58 AB59 BA04 BB01 BB02 BB13 BB17 4D076 AA06 AA15 AA24 BA01 BC12 BC27 DA14 DA28 FA02 FA04 FA12 FA17 FA18 FA25 FA31 HA03 HA10 JA03 JA04 4F301 AA17 CA09 CA25 CA27 CA41 CA52 CA62 4G076 AA14 AB08 AB26 BA13 BE11

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却主灰、焼却飛灰、セメントキルン塩
    素バイパスシステムから回収されるバイパスダスト、溶
    融炉ダストなどの灰類を水洗処理して得られる塩化カル
    シウムを主成分とし、塩化カリウム及び塩化ナトリウム
    を含有する灰洗浄濾液を第1反応槽に導入し、そこに硫
    酸カリウムを作用させて複分解反応を行なわせ、石膏と
    塩化カリウムとを得る第1工程と、第1工程より得られ
    た塩化カリウムを第2反応槽に導入し、そこに硫酸を作
    用させて複分解反応を行なわせ、硫酸カリウムと塩酸と
    を得る第2工程とを設け、硫酸カリウムを第1工程と第
    2工程の間を循環させ、灰洗浄濾液と硫酸とから石膏と
    塩酸とを生成させて回収することを特徴とする灰洗浄濾
    液の処理方法。
  2. 【請求項2】 灰洗浄濾液と硫酸液とをそれぞれ一定量
    貯槽にためて、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化ナ
    トリウムおよび硫酸の成分濃度を確認し、第1反応槽に
    供給される灰洗浄濾液量から液中に含まれる塩化カルシ
    ウム量(Aモル)及び塩化カリウム量(Bモル)を算出
    し、前記灰洗浄濾液の供給と同時に、A+(B/2)モ
    ルのH2SO4を含む硫酸液を第2反応槽に供給すること
    を特徴とする請求項1記載の灰洗浄濾液の処理方法。
  3. 【請求項3】 第1反応槽を直列に配した複数槽から構
    成し、灰洗浄濾液中に含まれる塩化カルシウムと当量モ
    ルの硫酸カリウムを第1反応槽の一段目の槽に加えて複
    分解反応させて二水石膏を晶出させ、第1反応槽の二段
    目以降の各槽にさらに少量の硫酸カリウムを添加するこ
    とによって反応液中に溶存する石膏を晶出させた後、二
    水石膏を濾別回収することを特徴とする請求項1又は2
    記載の灰洗浄濾液の処理方法。
  4. 【請求項4】 第2工程で晶出する硫酸カリウムを濾別
    する手段として連続濾過器を用い、この連続濾過器上を
    搬出される硫酸カリウムから第1反応槽に連続供給され
    る灰洗浄濾液中の塩化カルシウム量と当量モルの硫酸カ
    リウムを分取して連続的に第1反応槽に供給し、残部を
    系外に取り出すことを特徴とする請求項1、2又は3記
    載の灰洗浄濾液の処理方法。
  5. 【請求項5】 第2工程における反応液から硫酸カリウ
    ムを濾別した後の濾液の一部を第1工程へ返送し、残部
    を系外に抜き出すことを特徴とする請求項1、2、3又
    は4記載の灰洗浄濾液の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記系外抜き出し液にアルカリを加えて
    中和し、これに硫酸マグネシウムを加えて液中の塩化ナ
    トリウムと反応させることによりボウ硝を生成させて濾
    別し、ボウ硝を含む固形分は灰水洗ケーキと共にセメン
    トキルンに導入し、濾液は焼却飛灰の洗浄用水として利
    用することを特徴とする請求項5記載の灰洗浄濾液の処
    理方法。
  7. 【請求項7】 前記抜き出し液の中和用アルカリ量と連
    動して、第2工程に供給する反応用硫酸の微調整を行う
    ことを特徴とする請求項6記載の灰洗浄濾液の処理方
    法。
  8. 【請求項8】 前記第2工程において、塩化カリウムと
    硫酸との複分解反応により生成する塩化水素及び硫酸カ
    リウムのうち、反応液中に晶出する硫酸カリウムは濾別
    して回収し、濾液中に溶解する塩化水素は、高温ガスと
    直接接触させることにより塩化水素ガスとして水蒸気と
    ともに放散させた後に冷却し、水蒸気が凝縮することに
    よって得られた水に塩化水素ガスを吸収させて塩酸液と
    して回収することを特徴とする請求項1〜7記載の灰洗
    浄液の処理方法。
  9. 【請求項9】 前記第2反応槽を複数槽から構成し、反
    応液中に晶出した硫酸カリウムの結晶成長と、高温ガス
    との接触による塩化水素の放散並びに反応液の濃縮とを
    それぞれ別の槽で行うことを特徴とする請求項8記載の
    灰洗浄濾液の処理方法。
  10. 【請求項10】 前記塩化水素ガス及び水蒸気が有する
    熱エネルギーによって第1工程の反応により得られる塩
    化カリウム液を加熱し、加熱された第1工程の反応液は
    真空蒸発によって濃縮した後に第2反応槽に供給するこ
    とを特徴とする請求項8及び9記載の灰洗浄濾液の処理
    方法。
  11. 【請求項11】 前記第1工程の反応液に予め第2工程
    の反応液の一部を加えてから濃縮操作を行うことを特徴
    とする請求項10記載の灰洗浄濾液の処理方法。
  12. 【請求項12】 前記高温ガスが、ポリ塩化ビニルを熱
    分解して発生する高温排ガスであることを特徴とする請
    求項8〜11のいずれかに記載の灰洗浄濾液の処理方
    法。
  13. 【請求項13】 前記塩化水素ガスを吸収塔に導入して
    凝縮水に吸収させ、吸収塔の最上段に除害塔を設け、第
    1工程で生成した二水石膏を濾別して得られたケーキの
    水洗後液を除害塔に導入して未吸収の塩化水素ガスを吸
    収させた後、その液を第1反応槽へ導入することを特徴
    とする請求項8〜12のいずれかに記載の灰洗浄濾液の
    処理方法。
  14. 【請求項14】 硫酸として、廃硫酸及び/又は工業硫
    酸を用いることを特徴とする請求項1〜13のいずれか
    に記載の灰洗浄濾液の処理方法。
  15. 【請求項15】 第2反応槽に廃塩酸を加えて、塩酸
    を回収することを特徴とする請求項1〜14のいずれか
    に記載の灰洗浄濾液の処理方法。
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