JP2003000022A - 鱗茎作物収穫機 - Google Patents

鱗茎作物収穫機

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JP2003000022A
JP2003000022A JP2001188351A JP2001188351A JP2003000022A JP 2003000022 A JP2003000022 A JP 2003000022A JP 2001188351 A JP2001188351 A JP 2001188351A JP 2001188351 A JP2001188351 A JP 2001188351A JP 2003000022 A JP2003000022 A JP 2003000022A
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pulling
foliage
bulb
bulb crop
conveying device
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JP2001188351A
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English (en)
Inventor
Akito Watanabe
章人 渡邊
Isao Otokura
勲 乙倉
Yasuhiro Shinohara
康浩 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Agribusiness Co Ltd
Original Assignee
Seirei Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のものはマルチ又は露地栽培された鱗茎
作物を分草装置や掻込装置を経て引抜搬送装置で引抜き
収穫する鱗茎作物収穫機が知られているが、生育の悪い
小玉鱗茎が引抜搬送装置に引抜かれてマルチフィルムか
ら飛出し、引抜搬送装置の挟持作用始端部で詰まりを生
じる場合があるので、引抜搬送装置の挟持作用始端部で
の詰まりを回避したものを提供する。 【解決手段】 本発明は引抜搬送装置の挟持作用始端部
に、引抜搬送装置と相関したガイド部材を近設して、その
先端部を左右引抜搬送体の先端死角範囲に臨み込ませ
て、該ガイド部材と前記引抜搬送装置との間隔を茎葉部
のみの通路として鱗茎部は規制されて、前記掻込装置に
引抜かれた小玉鱗茎でもガイド部材に誘導されて、引抜
搬送装置の先端部での詰まりを回避した収穫機を提供し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圃場に露地又はマ
ルチ栽培された玉葱等鱗茎作物を掘取収穫する鱗茎作物
収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のものは、鱗茎作物の茎葉部に対し
て引抜搬送装置を備え、上方に分草装置や掻込装置を下
方に鱗茎部の上端に当接して誘導する装置及び茎葉切断
装置を連設した鱗茎作物収穫機が知られている(例えば、
特願平10−219734号)。
【0003】ところが、この種の収穫機でマルチ栽培さ
れた鱗茎作物を収穫すると引抜搬送装置の作用始端位置
で、生育が悪い小玉の玉葱等がマルチフィルムから引抜
かれて引抜搬送装置の作用始端部で詰まりを生じ円滑な
作業が阻害され、作業能率の低下を誘発する問題点が潜
在している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の技術に
おいての前記不具合を解決するためになされたもので、
圃場条件や作物条件による鱗茎作物の生育状態に影響さ
れることなく、引抜搬送装置の作用始端部に詰まりを生
じないようにして、茎葉部の挟持位置を安定させ円滑な
る収穫作業を可能にした構成を鱗茎作物収穫機にて提供
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】圃場に生育された鱗茎作
物の茎葉部を引起す分草装置を備え、該分草装置の後方
に少なくとも茎葉部の掻込装置や鱗茎作物を引抜き後上
方に搬送する引抜搬送装置等を連設した鱗茎作物収穫機
において、前記の引抜搬送装置の挟持始端側に、引抜搬送
装置と相関的にガイド部材を近設して、例え生育の悪い
鱗茎部でも前記ガイド部材に当接すると所定の位置に誘
導され、引抜搬送装置に挟み込まれない様にして、引抜搬
送装置の作用始端部での詰まりを回避する様に構成にし
た。
【0006】更に、前記の鱗茎作物収穫機において、引抜
搬送装置の挟持作用始端側に相関的に近設したガイド部
材と前記引抜搬送装置との間隔を茎葉部のみの通路とし
て、鱗茎部の通過を規制した適正幅を設定して、マルチフ
ィルムから抜けてもガイド部材に規制されて、引抜搬送
装置の作用始端部で詰まりを生じない様にした。
【0007】又、前記引抜搬送装置の挟持作用始端側に
相関的に近設したガイド部材の先端部を、左右引抜搬送
体の先端で左右の円弧状周回軌跡で作られる死角範囲に
臨み込ませ、両軌跡の当接始端部に接近させて、前記左右
引抜搬送体の先端部で鱗茎部が詰まらない様にし引抜搬
送の流れを円滑にした。
【0008】圃場にマルチ栽培された鱗茎作物の茎葉部
を引起す分草装置を備え、この分草装置の後方に少なく
とも茎葉部の掻込装置や鱗茎作物を引抜き後上方に搬送
する引抜搬送装置やマルチフィルム押え装置や誘導装置
及び茎葉切断装置等を連設した鱗茎作物収穫機におい
て、マルチフィルム押え棒とガイド部材を一体的に構成
して、マルチフィルム押え棒とガイド部材の相対位置を
固定し易くする事で、引抜搬送装置とガイド部材との所
定間隔を安定させ、茎葉部のみ通過させ鱗茎部を規制し
て、引抜搬送装置への詰まりを回避する様に構成した。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例について
図面を参照し記述する。図1は本発明の要部であるガイ
ド部材と引抜搬送装置の平面図で、ガイド部材と引抜搬
送装置との平面相対位置を示したものである。図2は分
草装置や掻込装置と本発明の要部であるガイド部材と引
抜搬送装置及び茎葉切断装置等である収穫作業部(A)側
面図である。図3は本発明に係わる実施例である玉葱収
穫機の全体側面図であり、図4は同全体平面図である。
図5は収穫作業部(A)正面図であり、図6は同相対位置
拡大側面図である。
【0010】まず、実施例としての玉葱収穫機の全体構
成について、図3及び図4に基づき説明すると、(1)は機
体の最前部に装着されている分草装置で、(2)は掻込装
置、(3)は引抜搬送装置で、(4)は茎葉切断装置で、(5)
は茎葉誘導装置で、(6)はマルチフィルム切断装置で、
(7)はマルチフィルム押え装置で、(8)は振動刃装置で、
(9)は下部搬送装置であり、これらの収穫作業部(A)は
走行車両部(B)に支持連結された動力による自走型収穫
機として構成されている。
【0011】分草装置(1)は左右方向の一定間隔毎に3
基設けた縦周回形の引起装置(1a)(1a)(1a)とその先端部
に突設された分草桿(1b)(1b)(1b)で構成され、各引起装
置(1a)は夫々駆動スプロケット(1c)と従動プ−リ(1d)に
巻掛けられ周回する引起タイン(1e)付きチェンからな
り、機体の進行中斜め上方(U1)へ移動される引起タイン
(1e)により玉葱などの鱗茎作物の茎葉部を掻き分けて引
起すように構成されている。中央引起装置(1a)の下部に
は図2に示す様に支持板(1f)が取り付けられていて、該
支持板(1f)にマルチフィルム押え棒(7a)が後方へ向けて
延設してある。
【0012】尚、分草桿(1b)は畝(W)に被せられたマルチ
フィルム(M)の上を滑走して、絡み合った茎葉部を分草す
るものである。本実施例は一行程で二条を収穫する構成
上3本装設されており、夫々収穫する条の左右両側に分
け入って分草する。更に、本実施例の分草桿(1b)は支持
棒(7e)に対して上下回動自在に枢着されていて、畝(W)が
凹凸していてもそれに追従できるようになっている。
又、前記引起装置(1a)(1a)(1a)の駆動系は一本の引起駆
動軸に集約され伝動筒(12)に内蔵されていて、該分草装
置(1)を固設した取付フレ−ムに、伸縮可能に構成した
作業部高さ調節装置(37)が外筒と連結板を介して付設固
着されている。(29)は機体の前部を適正高さに調節維持
する為のゲ−ジ輪で、(30)は該ゲ−ジ輪(29)を機体に対
し上下変位させる為のゲ−ジ輪調節ハンドルであり、該
ゲ−ジ輪調節ハンドル(30)により任意に地上高を適正な
る高さに調節する事が出来る。
【0013】掻込装置(2)は図1と図2の如く、突起付
きベルト(2a)を巻掛けて成る掻込み体(2b)(2c)を左右一
対に対向した構成で、各突起付きベルト(2a)を掻込装置
(2)の先端部外方から中央箇所へ向けて周回移動させ、
続いて斜め上後方へ直線移動させることにより、分草装
置(1)が引起した玉葱など鱗茎作物の茎葉部を該掻込装
置(2)の下部中央へ掻き込んで斜め上方へ押し上げるよ
うに構成されている。これにより、二条の分草された茎
葉部は中央に集められ一束に合体される。
【0014】引抜搬送装置(3)は図3又は図4の如く、
弾性無端帯搬送ベルト(3b)を一対の駆動プ−リ(3c)及び
受動プ−リに横周回構造で掛回してなる引抜搬送体(3a)
(3a)を左右一対で対向配設して、該引抜搬送体(3a)(3a)
相互の対向部を前記引抜搬送装置(3)の幅中央部に位置
させ、互いに押圧させて、前記対向部を引抜搬送通路(H)
として周回し、茎葉部を上後方に挟持搬送するのであ
る。
【0015】即ち、図1又は図2に示す様にこの引抜搬
送装置(3)は掻込装置(2)の掻き込んだ茎葉部の比較的
上部を引抜搬送通路(H)の搬送始端部で受け継ぎ、該引
抜搬送装置(3)の左右一対の弾性無端帯搬送ベルト(3b)
(3b)で挟持して、斜め上後方(U2)へ搬送するが、この搬送
過程に先行して前記引抜搬送装置(3)の下方に配設した
L形の振動刃装置(8)の振動作用によって畝(W)面を膨
軟にし、機体の前進に伴い鱗茎部を畝(W)から引抜き易く
して、後方斜め上方への引抜搬送作用によって茎葉部は
地中から円滑に引抜かれるように構成されている。前記
引抜搬送装置(3)の後端部には図3及び図4の如く、該
引抜搬送装置(3)が搬送した茎葉部を受け継いで畝間溝
へ誘導落下させる茎葉放出装置(3e)が装着してあり、更
に該茎葉放出装置(3e)と相対的な位置で機体に茎葉放出
ガイド(図示省略)が吊着され、該茎葉放出ガイドはゴム
板等からなり茎葉放出装置(3e)から放出された茎葉部を
畝間溝に導き落す。
【0016】なお、茎葉切断装置(4)は図1又は図2に
示す様に引抜搬送装置(3)の前部下方で下部搬送装置
(9)の下側近傍に配設され、下部搬送装置(9)に略沿わ
せた茎葉誘導装置(5)と該茎葉誘導装置(5)の後部上側
に水平状に装着した円板刃(4a)とで構成してある。該円
板刃(4a)は外周縁に鋸刃を刻設して、縦軸(4b)に軸着さ
れ矢印方向(S)へ回転駆動して、左右の通路(5c)(5c)に
よって誘導されてきた茎葉部をその下部位置で切断して
鱗茎部と切り離すのである。
【0017】尚、茎葉誘導装置(5)は隣接した左右の作
物条列の茎葉部が搬送方向へ通過する様に通路(5c)を形
成し、且つ該通路(5c)の幅は狭すぎると茎葉部の円滑な
流れを阻害し、逆に広すぎると鱗茎部が飛出し正確な誘
導作用を阻害するので、適正なる通路(5c)幅が要求され
るので、その幅は鱗茎部が飛出さない程度になってい
る。具体的には図1に示す様に一枚の板部材を3分割し
て左右2本の通路(5c)(5c)を形成し、該通路(5c)を平面
視後方へ漸次幅を狭め逆ハ字状に配置して、さらに、通路
縁部を形成する左右誘導板(5a)(5a)及び中央誘導板(5b)
の下面に、合成樹脂又は相当品の左右摺らし板(5d)(5d)
及び中央摺らし板(5e)をハッチングで図示の如く付設し
た構成になっている。この事によって引抜搬送装置(3)
の引抜き作用でマルチフィルム(M)は鱗茎部を覆ったま
ま共に持上げられ、茎葉誘導装置(5)に当接し擦り付け
られながら移送されても鱗茎部の損傷を回避することが
できる。
【0018】一方、マルチフィルム切断装置(6)は鱗茎
作物が引抜かれるのに同期してマルチフィルム(M)を切
断して行くものであり、引抜搬送装置(3)の始端部の側
方近傍に装設された自由回転可能なる円盤刃(6a)で構成
されている。畝(W)はその側方に法面を有しているから、
図5及び図6に示す様に、この法面に被覆したマルチフ
ィルム(M)は鱗茎部と共に引抜搬送装置(3)で持ち上げ
られるので、円盤刃(6a)で切断するように設定されてい
る。この切断を確実にするために、円盤刃(6a)は法面に
略直角になるように傾斜して装着されている。この様
に、マルチフィルム(M)を切断するのは、前記の如くマル
チフィルム(M)の荷重を解放し鱗茎部の引抜き作用を容
易にする為であり、且つ後続して行われる鱗茎部の拾集
作業を容易にする為である。
【0019】前記の振動刃装置(8)も鱗茎部の引抜き作
用を容易にするためのものであり、本実施例では図5の
如く縦刀身部(8b)と畝(W)に生育する鱗茎部の下方に進
入する横刃部(8c)とで形成され正面視でL形の形状をな
した振動刃(8a)を、図3の如く前記縦刀身部(8b)の途中
で支持軸(8d)によって支持し、上端に連結した揺動ア−
ム(8e)とその基部に固着した偏心コマ(8f)で振動作用を
付与して鱗茎部の周辺土壌を膨軟にし引抜き作用を容易
にするのである。
【0020】尚、振動刃(8a)には図5の如く、マルチフィ
ルム切断装置(6)が連結装着され、円盤刃(6a)で切断さ
れたマルチフィルム(M)の破断部から縦刀身部(8b)が畝
(W)に進入する。又、前記円盤刃(6a)を保持する取付部(6
b)は前記の振動刃(8a)に取り付けられていて、円盤刃(6
a)も前後に振動して切断性を高めている。加えて、円盤
刃(6a)とその取付部(6b)との間には、円盤刃(6a)が前方
回転する時のみ、その回転が駆動される一方向クラッチ
(6c)が介装されていて、マルチフィルム(M)を確実に切断
するように切断性向上が図られている。
【0021】マルチフィルム押え装置(7)は、マルチフ
ィルム(M)を押えてこれが掻込装置(2)や引抜搬送装置
(3)に噛み込まないようにする為のものであり、本実施
例では図2及び図5に示すように、前記の円盤刃(6a)の近
傍位置と反対側で畝(W)面での略中央寄りに相互斜交す
る位置とに左右2連のロ−ラ(7b)(7c)を構成し、該ロ−
ラ(7b)(7c)はスポンジ等の軟質弾性体で形成されマルチ
フィルム(M)を軟らかく押えて破らないようにしてあ
る。該ロ−ラ(7b)(7c)は機体に固着されたロ−ラ取付板
(7d)に取り付けられて自由に回転するもので、収穫する
2条の左右両端でマルチフィルム(M)を押えながら転動
する比較的幅広のもので構成されている。
【0022】又、収穫する2条の条間に位置した中央の
引起装置(1a)先端部には、支持板(1f)を介してマルチフ
ィルム押え棒(7a)が後方へ延出され、該マルチフィルム
押え棒(7a)はその後端を茎葉誘導装置(5)下方近傍まで
至りマルチフィルム(M)を押えている。具体的に前記マ
ルチフィルム押え棒(7a)の形状を記述すると、図2に示
す様に側面視で上下に屈曲しその一端を前記支持板(1f)
にボルトで固着し後方へ延出させ、その後端を茎葉誘導
装置(5)の中央誘導板(5b)にボルトで固着してある。支
持板(1f)から下方に円弧状に地面に接近して最下部でマ
ルチフィルム(M)を押え、更に後方へ延出する部材と上向
きに屈曲して前記茎葉誘導装置(5)に固定される部材が
分岐して一体構成をなしている。
【0023】更に、前記マルチフィルム押え棒(7a)の最
下部から上向き屈曲した部位から引抜搬送装置(3)の取
込み挟持始端側に向けてガイド部材(7f)が一体的に分岐
固着されているが、前記引抜搬送装置(3)とガイド部材
(7f)の相対位置はマルチフィルム押え棒(7a)及びガイド
部材(7f)を一体構造にする事で、その相対位置を適正に
維持確保し易くして、引抜搬送装置(3)とガイド部材(7
f)の相対的な所定間隔を安定させ、茎葉部のみ通過させ
る様に構成した。即ち、生育の悪い小玉の鱗茎部等が引
抜搬送装置(3)に持上げられ、マルチフィルム(M)から
抜け出したりすると、前記引抜搬送装置(3)の挟持作用
始端部で詰まりを誘発するので、鱗茎部をガイド部材(7
f)によって所定の位置に誘導して、引抜搬送装置(3)の
挟持作用始端部での詰まりを回避するものである。
【0024】その為に、前記引抜搬送装置(3)の取込み
挟持始端側に相関的にガイド部材(7f)を近設する必要が
あり、前記引抜搬送装置(3)の挟持作用始端部とガイド
部材(7f)との間隔を茎葉部のみの通路として、鱗茎部の
通過を規制する適正間隔に設けて、前記掻込装置(2)に
引抜かれてもガイド部材(7f)に規制されて、引抜搬送装
置(3)の挟持作用始端部で詰まりが生じない様にした。
【0025】更に、前記ガイド部材(7f)の先端部を、左右
引抜搬送体(3a)(3a)の先端で左右の円弧状周回軌跡から
外れた死角範囲に臨み込ませ、両軌跡の当接始端部に接
近させて、引抜搬送装置(3)の挟持作用始端部とガイド
部材(7f)が協働して構成する間隔を、茎葉部の通路とし
て茎葉部のみ通過させ、マルチフィルム(M)から抜け出
した小玉鱗茎部が左右引抜搬送体(3a)(3a)の先端部で詰
まりを生じないように誘導して引抜搬送の流れを円滑に
した。
【0026】又、図1及び図2の如く、引抜搬送装置(3)
の下方には下部搬送装置(9)が設けてあり、該下部搬送
装置(9)は左右一対の下部搬送体(9a)(9a)からなり、該
一対の下部搬送体(9a)(9a)の搬送方向の上向傾斜は引抜
搬送装置(3)のそれよりも緩やかにしてある。左右下部
搬送体(9a)(9a)は前後一対のプ−リに各々突起付下部搬
送ベルト(9b)を巻掛けて形成し、これら突起付下部搬送
ベルト(9b)は互いに対向し、相互の間を茎葉部の下部搬
送通路として茎葉部を挟持搬送するのである。ここまで
記述した収穫作業部(A)は走行車両部(B)の車軸(20)を
回動支点として、一体的に上下回動自在に構成されてい
る。
【0027】図3の如く、エンジン(E)に直結した走行
伝動装置(33)の前部に連設された出力ケ−スには出力軸
が内蔵され、該出力軸に連動し駆動ケ−ス(27)に内蔵さ
れた引抜搬送装置(3)の駆動軸は、左右駆動プ−リ(3c)
(3c)を介して引抜搬送装置(3)を駆動し、この引抜搬送
装置(3)の左右受動プ−リのプ−リ軸に連結された左右
チェン伝動部(28)(28)を介して左右一対の掻込装置(2)
と下部搬送装置(9)を駆動する構成で、一本の引起駆動
軸に集約した伝動筒(12)による引起装置(1a)(1a)(1a)の
駆動系と合わせて、収穫作業部(A)の各装置が駆動され
るように構成されている。(31)は操縦ハンドルであり、
(3e)は茎葉排出装置である。(26)は機体に装着された2
個構成の走行車輪で、(27)は引抜搬送装置(3)を駆動す
る駆動軸を軸支した駆動ケ−スである。
【0028】以下、上記の様に構成した玉葱収穫機で玉
葱を収穫する際の作動を説明する。実施例の収穫機は、1
条の畝(W)毎に4条生育された鱗茎作物を往復行で各2条
ずつ収穫するが、この時鱗茎部をマルチフィルム(M)から
引抜くのでなく、マルチフィルム(M)も一緒に持ち上げて
畝(W)面上に引き上げるが、以下手順を追うと図3又は4
に示す様に畝(W)に沿わせて左右の走行車輪(26)(26)を
畝間溝に位置させ畝(W)を跨ぎながら機体を走行させる
と、畝(W)面に生育されている玉葱の茎葉部を分草装置
(1)が引起すが、この時、該分草装置(1)の地上高を適正
なる高さに調節する為に、調節ハンドル(30)を廻して、ゲ
−ジ輪(29)を支点に高さ調節装置(37)の伸縮調整をや
り、玉葱の生育状況や茎葉部の状態及び畝(W)高さに適合
させて分草装置(1)の地上高や振動刃(8a)・マルチフィ
ルム切断装置(6)・マルチフィルム押え装置(7)・引抜
搬送装置(3)の高さを調節する事で、収穫作業に最適な
高さでマルチフィルム押え装置(7)やマルチフィルム切
断装置(6)及び振動刃(8a)が作用させ、分草装置(1)の
作動により引起タイン(1e)が斜め上方(U1)へ移動し茎
葉部を掻き分け引起していき、掻込装置(2)に受継いだ
後引続き、突起付きベルト(2a)が斜め上後方へ移動しな
がら茎葉部を引抜搬送装置(3)の始端部に掻き込んでい
くが、この行程に先行して振動刃(8a)は畝(W)面を適正に
調節された深さで膨軟にすると同時に引抜搬送装置(3)
は茎葉部の比較的上部を挟持して玉葱を引抜き、後方の
斜め上方(U2)へ搬送する。
【0029】一方では、マルチフィルム切断装置(6)の
円盤刃(6a)が振動刃(8a)の振動に連動して一方向クラッ
チ(6b)を介して断続的に円盤刃(6a)の回転を付勢して、
畝(W)の法面でマルチフィルム(M)を切断する。振動刃(8
a)は円盤刃(6a)で切断されたマルチフィルム(M)の開口
から畝(W)の中に進入して、その横刃部(8b)が収穫中の鱗
茎部下方の土を振動して膨軟にし、引抜搬送装置(3)の
引抜き作用を助勢し容易にする。更にマルチフィルム
(M)は畝(W)の法面で切断されているので、その持ち上げ
が容易になる。この時、収穫中の2条間のマルチフィル
ム(M)はマルチフィルム押え棒(7a)が押え、左右隣接した
条との間のマルチフィルム(M)は2連のロ−ラ(7b)(7c)が
押えてマルチフィルム(M)の捲れ等の不具合が防止され
る。
【0030】又、引抜搬送装置(3)による茎葉部の挟持
搬送が進行すると、鱗茎部は条別に茎葉誘導装置(5)の
下面に到達し、通路(5c)を通過して茎葉切断装置(4)の
円板刃(4a)へ向け誘導され、茎葉部は更に引抜搬送装置
(3)によって上後方へ搬送されるが、鱗茎部は茎葉誘導
装置(5)に規制されて茎葉部は緊張され切断を容易にす
る。この様に茎葉誘導装置(5)の通路(5c)内での移動中
は、鱗茎部は摺らし板(5a)(5b)に圧接されるが摺らし板
(5a)(5b)の軟質性で損傷する事なく誘導される。
【0031】この様にして、搬送される玉葱の茎葉部は
下部搬送装置(9)の搬送始端部に供給され、この後は下
部搬送ベルトがこの茎葉部の下部を挟持し、略水平方向
の後部へ搬送するのである。
【0032】引抜搬送装置(3)と下部搬送装置(9)とに
よる搬送中、引抜搬送装置(3)は茎葉部を上方へ引張し、
一方では下部搬送装置(9)の下部搬送ベルトが茎葉部の
下部を支持して後方へ搬送させるので、下部搬送装置
(9)と茎葉誘導装置(5)の摺らし板(5d)(5e)との間で茎
葉部に引上げ力が付与され、茎葉部は緊張状態になるの
である。
【0033】こうして、下部搬送装置(9)等による鱗茎
作物の搬送が進行すると、この搬送過程で、茎葉切断装置
(4)が前記の如く緊張状態になった茎葉部を一定高さに
調節した位置で切断し、茎葉部を切断された鱗茎部は一
度持上ったマルチフィルム(M)と共に畝(W)上に落下し戻
される。このような作動は機体の進行中に引抜かれた各
玉葱について連続的に行われるので、あたかも波がうね
り伝播するかのような運動をする。
【0034】また茎葉切断装置(4)で切り離された茎葉
部の先部は、引抜搬送装置(3)により更に上方へ搬送さ
れた後、茎葉排出装置(3e)により横方へ搬送され、機体側
方へ放出されるのである。以上の収穫作業は1往復で4
条植えの各畝(W)の作業が終るが、畝(W)の左右法面で各
々マルチフィルム(M)は切断されるので、畝(W)面と左右
両法面との部分で三分割されたものとなる。この様にし
て、収穫畝(W)を走行終了すると、鱗茎部は茎葉部と分断
されて畝(W)面上に浮上った状態で転がっている。そこ
で、マルチフィルム(M)を剥がしながら鱗茎部を拾い集め
ることになる。この場合、マルチフィルム(M)は畝(W)面
と左右両側の法面とが三分割されているから、中央部の
畝(W)面上の部分の剥がしが容易になり、鱗茎部を拾い集
める作業が楽になる。
【0035】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記述されるような効果を奏する。
【0036】圃場に生育された鱗茎作物の茎葉部を引起
す分草装置(1)を備え、該分草装置(1)の後方に少なく
とも茎葉部の掻込装置(2)や鱗茎作物を引抜き後上方に
搬送する引抜搬送装置(3)等を連設した鱗茎作物収穫機
において、前記引抜搬送装置(3)の挟持作用始端側に、引
抜搬送装置(3)と相関的にガイド部材(7f)を近設したの
で、生育の悪い小玉の鱗茎部等がマルチフィルム(M)か
ら引抜かれても、搬送直前で鱗茎部はガイド部材(7f)に
よって誘導され引抜搬送装置(3)に挟み込まれない様に
なり、引抜搬送装置(3)の挟持作用始端部での詰まりを
回避する事ができ、収穫作業を円滑にする事が出来る。
【0037】圃場に生育された鱗茎作物の茎葉部を引起
す分草装置(1)を備え、該分草装置(1)の後方に少なく
とも茎葉部の掻込装置(2)や鱗茎作物を引抜き後上方に
搬送する引抜搬送装置(3)等を連設した鱗茎作物収穫機
において、該引抜搬送装置(3)の挟持作用始端側に相関
的に近設したガイド部材(7f)と前記引抜搬送装置(3)と
の間隔を茎葉部のみの通路として鱗茎部の通過を規制す
る適正間隔に設定したので、生育の悪い小玉の鱗茎部等
が前記引抜搬送装置体(3)に引抜かれてもガイド部材(7
f)に規制されて、引抜搬送装置(3)の挟持作用始端部で
の詰まりを防止する事ができ、収穫作業の能率向上が図
れる。
【0038】前記の鱗茎作物収穫機において、引抜搬送
装置(3)の挟持作用始端側に相関的に近設したガイド部
材(7f)の先端部を、左右引抜搬送体(3a)(3a)の先端で左
右の円弧状周回軌跡で作られる死角範囲に臨み込ませ、
両軌跡の当接始端部に接近させたので、引抜搬送装置
(3)の挟持作用始端部とガイド部材(7f)が協働して構成
する間隔を茎葉部のみの通路として茎葉部のみ通過さ
せ、マルチフィルム(M)から抜け出した小玉鱗茎部が左
右引抜搬送体(3a)(3a)の先端部で詰まりを生じないよう
にガイド部材(7f)で誘導して茎葉部の流れを円滑にして
作業性の向上が図れる。
【0039】圃場にマルチ栽培された鱗茎作物の茎葉部
を引起す分草装置(1)を備え、この分草装置(1)の後方
に少なくとも茎葉部の掻込装置(2)や鱗茎作物を引抜き
後上方に搬送する引抜搬送装置(3)やマルチフィルム押
え装置(7)や誘導装置(5)及び茎葉切断装置(4)等を連
設した鱗茎作物収穫機において、マルチフィルム押え棒
(7a)とガイド部材(7f)を一体的に構成したので、マルチ
フィルム押え棒(7a)とガイド部材(7f)の相対位置を固定
的に維持確保し易くなり、引抜搬送装置(3)との所定間
隔を安定させる事ができ、生育の悪い小玉の鱗茎部等が
ガイド部材(7f)によって所定の位置に誘導され引抜搬送
装置(3)に挟み込まれない様になり、引抜搬送装置(3)
の挟持作用始端部での詰まりを回避する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要部であるガイド部材と引抜搬送装置
の平面図である。
【図2】本発明の要部であるガイド部材と引抜搬送装置
の側面図である。
【図3】本発明の実施例である玉葱収穫機の全体側面図
である。
【図4】本発明の実施例である玉葱収穫機の全体平面図
である。
【図5】本発明の要部に係る収穫作業部(A)正面図であ
る。
【図6】本発明の要部であるガイド部材と引抜搬送装置
の相対位置拡大側面図である。
【符号の説明】
E エンジン A 収穫作業部 B 走行車両部 1 分草装置 1a 引起装置 2 掻込装置 3 引抜搬送装置 3e 茎葉排出装置 4 茎葉切断装置 5 茎葉誘導装置 6 マルチフィルム切断装置 7 マルチフィルム押え装置 7a マルチフィルム押え棒 7f ガイド部材 8 振動刃装置 9 下部搬送装置 26 走行車輪 27 駆動ケ−ス 28 チェン伝動部 33 走行伝動装置 37 作業部高さ調節装置 H 引抜き搬送経路 W 畝 M マルチフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B072 AA03 BA02 BA21 BA30 CA12 DA02 DA05 DA08 DA12 DA19 EA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圃場に生育された鱗茎作物の茎葉部を引
    起す分草装置(1)を備え、該分草装置(1)の後方に少な
    くとも茎葉部の掻込装置(2)や鱗茎作物を引抜き後上方
    に搬送する引抜搬送装置(3)等を連設した鱗茎作物収穫
    機において、前記の引抜搬送装置(3)の挟持作用始端側
    に、該引抜搬送装置(3)と相関的にガイド部材(7f)を近
    設したことを特徴とする鱗茎作物収穫機。
  2. 【請求項2】 圃場に生育された鱗茎作物の茎葉部を引
    起す分草装置(1)を備え、該分草装置(1)の後方に少な
    くとも茎葉部の掻込装置(2)や鱗茎作物を引抜き後上方
    に搬送する引抜搬送装置(3)等を連設した鱗茎作物収穫
    機において、該引抜搬送装置(3)の挟持作用始端側に相
    関的に近設したガイド部材(7f)と前記引抜搬送装置(3)
    との間隔を茎葉部のみの通路として鱗茎部の通過を規制
    する適正幅を設定した事を特徴とする鱗茎作物収穫機。
  3. 【請求項3】 前記の鱗茎作物収穫機において、引抜搬
    送装置(3)の挟持作用始端側に近設したガイド部材(7f)
    の先端部を、左右引抜搬送体(3a)(3a)の先端で左右の円
    弧状周回軌跡で作られる死角範囲に臨み込ませ、両軌跡
    の当接始端部に接近させた事を特徴とする請求項1又は
    2いずれかに記載の鱗茎作物収穫機。
  4. 【請求項4】 圃場にマルチ栽培された鱗茎作物の茎葉
    部を引起す分草装置(1)を備え、この分草装置(1)の後
    方に少なくとも茎葉部の掻込装置(2)や鱗茎作物を引抜
    き後上方に搬送する引抜搬送装置(3)やマルチフィルム
    押え装置(7)や誘導装置(5)及び茎葉切断装置(4)等を
    連設した鱗茎作物収穫機において、マルチフィルム押え
    棒(7a)とガイド部材(7f)を一体的に構成した事を特徴と
    する鱗茎作物収穫機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008154561A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Iseki & Co Ltd 作物引抜収穫機

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