JP2002544579A - 差動的圧力設定制御を有する流体圧力調整器 - Google Patents

差動的圧力設定制御を有する流体圧力調整器

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Abstract

(57)【要約】 半導体製造で使用される加圧ガスのバッチ式輸送に於ける様な流れと無流れの交互のモードでの使用に特に好適な流体圧力調整器とその動作方法。この様な調整器及び方法は主圧力設定力から独立に差動的圧力の力の印加法を提供する制御された差動的圧力の能力を有する。結果として、該調整器の動作は該調整器出口での圧力クリープを無くするよう制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
本発明は広くは流体圧力調整器と同品を動作させる方法に関し、特に、半導体
プロセス産業で見出される様な、例えば、バッチ式ガス供給応用(batchwise ga
s delivery applications)での使用時に改良された応答を提供する制御された
差動的圧力の能力を有する圧力調整器に関する。
【0002】 流体圧力調整器は加圧プロセスガス等の供給又は他の輸送を含む種々の流体輸
送応用で使用される。これらの応用では、調整された出口圧力(regulated outl
et pressure)での加圧ガス又は他の流体の流れを供給し、そして該ガス流量(g
as flow rate)から概ね独立した設定値にその圧力を保持するために圧力調整器
が提供される。その目的で、該圧力調整器はその入り口ポートで該望ましい出口
圧力より実質的に高い圧力が典型的な流体源(source of fluid)により供給さ
れる。該望ましい出口圧力は設定されそして該調整器は、実際の出口圧力と該設
定圧力との間のオフセットを最小化するためにその入り口及び出口のポート間の
可変通路(variable passage)の寸法を調節するために内部弁(internal valve
)を自動的に駆動する。
【0003】 共通に譲渡された米国特許第5、787、925号、第5、762、086号
、第5、755、428号、第5、732、736号、第5、458、001号
、第5、230、359号、第4、702、277号そして第4、257、45
0号でより充分に詳述されている様に、従来これに含まれる種類の圧力調整器は
力の平衡の原理で動作する。この点で、該調整器の内部ダイアフラム組立体(in
ternal diaphrgm assembly)は相対する方向に作用する力を受ける。これらの力
は、第1方向に作用しそしてコイル又は他のばねの手動圧縮により典型的に展開
され、該圧力設定に関連する第1力と、該第1方向と反対の第2方向に作用しそ
してそれらの圧力に曝される該ダイアフラムの有効面積に印加される入り口及び
出口圧力により展開される第2力とを含む。標準動作条件で、該圧力設定の第1
力は、該入り口又は出口圧力の何等かの変動が該ダイアフラムに印加されつつあ
る第2の、反対の力に比例的変化をもたらすように、一定に保持される。それに
よりこれらの相対する第1及び第2力間で創られる不平衡が該ダイアフラムをそ
らさせる。この反り(deflection)は該弁(valve)に直接伝達され、該弁は付
随する弁シート(valve seat)と協力して該弁と該シート間に規定されたオリフ
イス又は他の流体通路(fluid passage)の開く面積(open area)を変化させそ
して、結果として、該調整器の入り口からその出口への流体流れを変化させる。
【0004】 例えば、出口流量のステップ変化的増加(step change increase)は一般に出
口圧力を減じる傾向がありそして、比例的に、第2の、反対の力が該出口圧力に
より該ダイアフラムに印加される。それにより展開される力の不平衡は該ダイア
フラムのそりを介して該弁要素(valve element)へと移される(translated)
。この様なそりは該弁要素を、該要素とその付随弁シートとの間に規定された流
体流れオリフイスの面積を増加させる方向に動くよう促す。この増加は、今度は
、該調整器を通しての流体流量の対応する増加をもたらし終局的に該出口圧力の
減少が調節された定常状態条件(steady state condition)で平衡する。
【0005】 逆に、該出口流量のステップ変化的減少については、それにより展開された流
れの不平衡は反対方向へ該弁要素を動かす結果を有し、その流体流れオリフイス
の面積をそして、比例的に、該流量を減じる。かくして新しい平衡がもたらされ
そこでは該出口圧力は該ステップ変化的減少の前の出口流れに比して僅かに増加
させられる。
【0006】 上記説明の自動的動作は出口圧力の幾らかの変化が出口流れの変化を受け入れ
るため必要なことを図解する。従って圧力調整の目的は流れ変動の与えられた範
囲に対し出口圧力の変化を最小化することである。出口圧力に加えて、圧力調整
器の応答は該調整された出口圧力への入り口圧力変化の影響を、そして又該流量
がゼロに近付いた時の該影響を受け入れねばならない。後者は無流れ状態(no-f
low condition)での該圧力調整器の閉じる能力(ability of the pressure reg
ulator to close)として表現される。
【0007】 入り口圧力の変化の影響に関しては、弁通路の面積に印加された入り口圧力は
、前述の様に、圧力設定力のそれと反対方向に作用する力を展開する。例えば、
入り口圧力の減少は該ダイアフラムに印加される力での比例的減少に帰着し、該
力の平衡は出口圧力での対応する増加により回復される。順に、入り口圧力の該
減少は該圧力設定力に相対する力を減少させ、それは今度は該ダイアフラム組立
体をして該弁開口度を増加させる。それによる弁間の流れが増加され、加圧され
る出口は新しい値に増加しそれは該力の平衡を再び回復させる。従来約2、06
8.44−34,474hPa(30−500ピーエスアイ)の入り口圧力で動
作時、これに含まれる種類の圧力調整器は入り口圧力での各約6、894.8h
Pa(100ピーエスアイ)の変化に対し、典型的に約137.896−551
.584hPa(2−4ピーエスアイ)の増加又は、場合がそうであると、減少
を出口圧力で示す。
【0008】 入り口圧力減少と出口圧力増加の間の精密な関係は該弁通路と該ダイアフラム
との有効面積の比により決定される。この効果のより詳細な解析については、本
発明者の前の米国特許第5、230、359号、名称”供給圧力補償された流体
圧力調整器と方法(Supply Pressure Compensated Fluid Pressure Regulator A
nd Method)”、を参照されてもよい。
【0009】 使用点でプロセスガスのバッチ式供給を含む応用では特に、各供給サイクルの
初めに速いスタートアップ(start-up)を提供することに関心が表明されて来た
。この様なスタートアップは、供給サイクルの開始の前の流れ無し(no flow)
から、与えられた供給流量へガス流れが増加する時、該調整器の出口圧力が定常
値(steady-state value)で速く安定するよう制御されると達成される。
【0010】 例えば、半導体産業は集積回路{アイシー(IC)}チップ(chips)又はダイ
(dies)の製造でプロセスガス(process gas)のバッチ式供給を使用する。半
導体素子の全体の量産では、数百の同一の”集積化された(integrated)”回路
(アイシー)のトレースパターン(trace patterns)が1つの半導体ウエーハ上
の数層上にフオトリゾグラフ式に(photolithographically)画像作成され、該
ウエーハは、今度は、数百の同一ダイ又はチップに切断される。該ダイ層の各々
内で、6フッ化タングステン(tungsten hexafluoride)(WF6)の様なメタ
ライズ用プロセスガス(metallizing process gas)から蒸着され、もう1つの
プロセスガスから蒸着された絶縁材料により次層から分離される。該プロセスガ
スは加圧源(pressurized supplies)から離散流れサイクル(discrete flow cy
cles)で又は”バッチ式”に供給されるのが典型的で、そこでは交互の流れと無
流れのモード(alternate flow and no-flow modes)で動作する種類の供給シス
テムを要する。
【0011】 この様な種類の代表的供給システム(representative delivery system)は図
1の略図で10で示される。図1を参照すると、供給システム10は従来、1連
の、ガス源(gas supply)12,空圧式分離弁(pneumatic isolation valve)
、14、圧力調整器(pressure regulator)、16、圧力変換器(pressure tra
nsducer)、18,手動弁(manual valve)、20、質量流れ制御器(mass flow
controller)、22、そして空圧式オン/オフ弁(pneumatic on/off valve)
、24を含むのが見られる。システム10を通しての流体流れは矢印30で参照
される方向にある。
【0012】 供給サイクルの始動(initiation)の前に、システム10はスタートアップ/
スタンバイ又は”無流れ”動作モードにありそこでは空圧式弁14と24は閉じ
るよう命じられ、手動弁20は開いて設定され、そして質量流れ制御器22はゼ
ロに設定される。”流れ”又は供給動作モードの始動では、空圧式弁14と24
とが開くよう命じられ質量流れ制御器22は望ましい流量での制御流れに設定さ
れる。その後、該流れモードの終了では、該空圧式弁14と24とは閉じるよう
命じられ該質量流れ制御器22の設定はゼロに戻される。両動作モード中は何時
も、該圧力調整器16は望ましい調整圧力に設定され、源又は入り口圧力は該調
整器の入り口に32に供給されそして出口又は供給圧力は該調整器の出口34か
ら質量流れ制御器22へ供給される。
【0013】 実際、システム10の様な流体システム内で、低い又は無流れから比較的高い
流れまでの該システムの動作モード間で変わるガス流量要求にも拘わらず概ね一
定のガス圧を保持する特別のニーヅがある。この点で、質量流れ制御器22の様
な、これらのシステムで使われる流れ調整装置は、該装置の入り口で安定なガス
圧力が保持出来れば、一般に高精度である。しかしながら、該供給システムの流
れ要求の変化に付随する大きな圧力降下は、安定なガス圧力保持をそして、ひい
ては、流れ調整装置の該精度を保証することを難しくさせることが多い。終局的
に該プロセスの欠陥率(defect rate)とイールド(yield)が損なわれるよう影
響される。
【0014】 更に、該供給モード(delivery mode)で流れが始動されるや否や調整器22
の出口圧力は減少を始め、そしてそれが該調整器の設定に対応する値に到達する
まで減少し続けることがシステム10の従来の動作に連携して観察されて来た。
該圧力減少は2つの成分、すなわち”クリープ(creep)”成分と”ドループ(d
roop)成分とを含む。これらの成分の影響は図2を参照して評価されてもよく、
そこではこれに含まれる種類の代表的圧力調整器の流れ曲線が与えられた入り口
圧力の流量(R)の対数に対する出口圧力(Po)の関数として40でプロット
される。矢印42で参照される方向で流量が約50から10、000×10-3
/minへ増加すると、該ドループ成分は該流量に比例した圧力降下で表される
。翻って、該クリープ成分は、該流量がゼロから約20−50×10-3l/mi
nの少ない値に増加すると圧力降下として表されるか、又は代わって該流れが2
0−50×10-3l/minからゼロに減少すると矢印44により参照される方
向で圧力増加で表される。
【0015】 従って調整器の該”クリープ(creep)”は該流れが小さな値から無流れ
条件に減少した時一定出口圧力を保持するその能力と規定される。この点で、シ
ート用材料(seating material)のコールドフロー(cold flow)又は他の変形
の結果として、何れの圧力調整器の内部弁もゼロ流れ条件で絶対的な流体不浸透
性シール(absolutely fluid-tight seal)を作ることが出来ない。従って該調
整器の出口圧力は時間が経つとゆっくり増加することが観察される。出口圧力の
この増加は該加圧ガス源からの該調整器への入り口圧力の対応した減少に伴われ
る。終局的に、該入り口での圧力と出口圧力は、初期出口圧力より高く該初期入
り口圧力より低い値で等しくなる。該出口圧力の増加は該無流れ条件の初期の該
入り口及び出口圧力間の初期圧力差の関数(function of the initial pressure
differential between the inlet and outlet pressures)である。増加率は一
般的に非線形で時間が経つと減少し、すなわち該出口圧力が約68.948hP
a(1ピーエスアイ)だけ増加するのに30秒、約137.896hPa(2ピ
ーエスアイ)に3分そして約206.844hPa(3ピーエスアイ)に30分
かかる。
【0016】 図1のシステム10の様な流体システムの動作へのクリープの影響は、該出口
圧力がより高い、クリープが誘起される無流れ値から、調整器設定により決定さ
れるより低い、動作又は設定値まで減少せねばならないので、定常流れに到達す
るために該システムの応答時間を増すことである。該出口圧力が該調整器の設定
点の値まで到達するために必要な時間は該流量と、該調整器16と該質量流れ制
御器22との間の流体容積と、の関数である。例えば、すなわち約1、172.
116hPa(17ピーエスアイ)から約1、934.22hPa(15ピーエ
スアイ)の標準動作圧力までの約137.896hPa(2ピーエスアイ)の減
少は8×10-3lの典型的な流体容積と200×10-3l/minの流量用で約
0.3秒要する。しかしながら、より低い流量、すなわち、20−50×10-3 l/minでは該応答時間は可成りに、すなわち1−3秒になり、1秒より短い
応答が一般的に望ましいので受け入れ不可能でさえある。
【0017】 別の、しかし同様に重要な考慮点は該出口圧力が流量のステップ変化に応答し
て定常状態条件に近付く仕方である。すなわち、もし該出口圧力応答が線形でな
いが、幾らかのオーバーシュート(overshoot)とリカバリー(recovery)を有
して振動的(oscillatory)であるなら、望ましい1秒の時間内に該質量流れ制
御器への定常状態流れを確立することは不可能である。この点で、該質量流れ制
御器の動作は圧力オーバーシュートで起こる圧力逆転により悪影響を受けること
が知られている。該クリープで誘起される無流れ弁から該動作設定点までの該出
口圧力減少が大きい程、該圧力オーバーシュートの可能性を増加させる。
【0018】 前記を見れば、プロセスガス供給及び他のバス(bath)プロセス用圧力調整器
の設計の更に進んだ改良が半導体製造産業により特に歓迎されることは評価され
る。無流れから該流体回路の流れ条件への圧力オーバーシュートのない急速応答
を提供し、かくしてバッチ当たりのより高いイールドに対しプロセスガスの使用
を節約する調整器が特に望まれている。
【0019】
【発明の概要】
本発明は流体圧力調整器構造と同品の動作方法に広く向けられている。特に、
本発明は半導体プロセス産業に於いてのみならず流れ及び無流れ動作モードを有
する他の応用に於いても見出される様な加圧ガスのバッチ式供給用に、例えば、
流体システムで使用される時、改良された応答を提供する制御された差動的圧力
能力を可能にするダイアフラム型調整器(diaphragm-type regulator)の構造と
方法に向けられている。この様な能力は差動的圧力が主圧力設定力(main press
ure setting force)から独立に該調整器のダイアフラムに印加されることを可
能にする。結果として、本発明の調整器は、圧力オーバーシュート他のシステム
不安定化ヒステレシス効果無し(without pressure overshoot other system de
-stabilizing hysteresis effects)の定常流れへのより急激な接近用に該出口
圧力へのクリープの影響を取り除くか又は少なくとも最小化する仕方で動作する
【0020】 本発明の指針に依れば、その調整器は従来の仕方で流体システム内で動作する
が例外は、出口圧力設定が、手動調節可能な主圧力設定力と、空圧的に又はもう
1つの圧力信号により制御される別の、差動的力(differential force)と、の
両者で決定されることである。この点で、該主圧力設定力は、該出口流れが質量
流れ制御器又は他の該流体システムの流れ要素用に指定された該出口圧力よりイ
ンクレメンタルに小さな出口圧力に調整されるように調節される。流れモードで
の該システムの動作のスタート付近では、該差動的力は、該流体流れが概略該指
定された出口圧力である出口圧力に該システムの流れモードで調整されるように
、該主圧力設定力と同じ方向で該ダイアフラムに印加される。その後、該流れモ
ードの該システムの動作の終わり、すなわち該無流れモードの始め付近で該差動
的力の印加は終了する。この方法で、代用的クリープ効果(ersatz creep effec
t)は、該出口圧力が該システムの無流れモードで該指定値に概略等しいか、又
はほんの僅かより大きい値で、ずっと、保持されたと、酷似したものになる。従
って、該差動的力に応答して該出口圧力が立ち上がる前に該差動的力が再印加さ
れ、該システム流れが始動させられると、定常状態動作に急速に近づき、該流量
が増加した時出口圧力内の僅かのドループ減少が出口圧力にあるに過ぎずそして
、結果として実質的に圧力オーバーシュートはない。従って、例えば、半導体の
製造で使われると、本発明の調整器と方法はバッチ当たりのより高いイールドに
対してプロセスガスの使用を節約する。
【0021】 好ましい実施例では、本発明の該調整器は該差動的力を印加するために空圧的
な又は他の圧力の信号に応答するよう提供される。この点で、該調整器は該ダイ
アフラムと力伝達式に連携して結合された、ばねコイルでもよい別の圧縮可能な
ばね部材を有する。該ダイアフラムに該差動的力を印加するように該コイルを圧
縮するために、ピストン部材が該圧縮可能な部材に動作可能に結合されるよう前
記調整器内で受けられる。該ピストン部材は、該信号の入力圧力に比例する差動
的力を前記ダイアフラムに印加するために、該圧力信号に応答して、普通に偏倚
された(normally-biased)第1位置から該圧縮可能な部材の圧縮をもたらす第
2位置まで該調整器の縦軸線に沿って変位可能である。有利なことは、該信号は
該差動的力の印加が該システムの流れモードと同時期の始動となるように該流体
システムの該調整器と空圧式弁との両者に供給されるべく制御されることである
【0022】 従って本発明は、下記詳細な開示で例示される装置と、構造、要素組み合わせ
、そして部品及び過程の配置とを具備している。本発明の利点は、より速い圧力
応答と定常状態動作用として交互の流れ及び無流れモードで動作する流体システ
ムで使用時圧力クリープを最小化する圧力調整器と同品の動作させる方法とを含
んでいる。追加的利点は一般的に頑丈で製造が経済で、多数段、電子制御、又は
追加的弁及びより安定な動作用に従来必要な部品の必要性を除く調整器構造を含
んでいる。これら及び他の利点はここに含まれる開示に基づけば当業者には容易
に明らかになるであろう。
【0023】
【本発明の詳細な説明】
何等か限定する目的よりむしろ便宜のために、或る用語が、下記説明で使用さ
れる。例えば、用語”前方向(forward)”、後方向(rearward)”、”右”、
”左”、”上部(upper)”、”下部(lower)”は、参照される図面内の方向を
称し、用語”内側”、”内部”又は”機内”そして”外側”、”外部”又は”機
外”は、それぞれ、参照要素の中央に向かう及び離れる方向を称し、用語”半径
方向”そして”軸方向”は、それぞれ、該参照要素の縦中央軸線に対し直角及び
平行な方向又は平面を称し、そして用語”下流”及び”上流”は、それぞれ、流
体流れのそれに対し同じ又は反対の方向を称する。上記で特定的に述べられた用
語の他の同様な意味の用語は同じく何等か限定する意味でよりむしろ便宜的な目
的で使用されていると考慮すべきである。
【0024】 下記議論の目的のために、ここに含まれる本発明の、該圧力調整器と、その制
御された差動的設定動作の指針を、図1に示す供給回路の様な、源から加圧ガス
がバッチ式に供給される、流体システム内でのこの様な調整器の使用法と連携し
て説明する。しかしながら、本発明の側面が交互の流れと無流れのモードで動作
する他の流体システムでも応用されることは評価されよう。従ってこの様な他の
応用での利用は明確に本発明の範囲内にあると考えられるべきである。
【0025】 幾つかの図を通して対応する要素を呼称するために対応する参照番号が使用さ
れているが、図3の断面図を参照すると、本発明の流体圧力調整器が全体で50
で示される。基本構造では、調整器50は、概ね環状の、上部キャップ部分、5
4と下部ボデイ部分56とを有する、52で参照されるハウジングを備える。ボ
デイ56のおねじを切られた上部端部、62とのねじ結合のために、キャップ、
54のフランジ付き下部端部、60の上で付随ナット、58、が受けられている
。キャップとボデイ部分54、56はそれらによりハウジング52内に、内部室
、63を規定するよう係合する。上部及び下部支持プレート、64,65は、そ
れぞれ、他の調整器部品を支持するために該キャップ及びボデイ部分、54,5
6間にクランプされる。プレート、64,65の各々はそれぞれ中央開口部、6
6,67を有するよう形成される。更にプレート65は、それらの1つが68で
参照される、複数の軸線方向に貫通するボア又はチャンネルを有するよう形成さ
れ、そして該調整器50を通り流れるガス又は他の流体の漏洩に対しバックアッ
プのシールをもたらすために、ボデイ56の隆起環状面、69と圧縮式に係合す
るよう作られている。
【0026】 ハウジング52のボデイ部分56自身は内部流体通路、70を有するよう形成
されており、それは、各々がボデイ56の軸線方向面72からその上部半径方向
面73へ延びる概ねL字型の上流及び下流部分71a及び71bに分かれている
。流体通路70自身は矢印76で参照される方向に通り抜ける流体の流れ用に該
調整器の入り口、74及び出口、75間に延びている。図1の流体回路10内に
は、ガスの高圧流れが源12から調整器入り口74へ供給され、そして調整され
た、より低い圧力の流れが調整器出口75から質量流れ制御器22へ供給される
。この点で、調整器入り口74は弁14を経由して源12と流体的に連通して結
合されており、出口75は弁20を経由して質量流れ制御器22に流体的に連通
して結合されている。従って入り口74と出口75の各々は、図示の様に、それ
ぞれフランジ付き延長配管(flanged tubing extension)76a−bの様に構成
され、それらはボデイ部分56とロー付けされる(brazed)か又は他の仕方で接
合される。流体回路10内の結合用に、延長部76aは付随雌嵌合コネクター、
78を有するよう示され、延長部76bは付随雌コネクター、80を有するよう
示される。
【0027】 通路70を通る流体流れを制御するために、室(chamber)63はポペット(p
opet)、82、及び付随弁シート(associated valve seat)、84、を有する
弁作用組立体(valving assembly)を収容するが、該弁シートは、通路70の上
流支持プレート71a上に支持され、下部支持プレート65の中央開口部67と
通路部分71aの開口部との間でボデイ部分56の上部半径方向面73内へクラ
ンプされた、デイスクに依る様に、通路70内に規定されている。弁シート84
は上流側、86、と下流側、88、を有するよう流れ方向76に対し配向され、
室63の下部プレナム(lower plenum)92内への流体圧受け入れ用にアパーチ
ャ90を有し、該プレナムは下部支持プレート65により部分的に規定される。
プレナム92からのそして通路70の下流部分71b内への流れはプレートチャ
ンネル69を経由して受け入れられる。弁シートデイスク84用該デイスクは好
ましくはプラスチック又は他のポリマー材料、最も好ましくはケルエフアール(
Kel-FR){ミネソタ州、セントポールの、スリーエム(3M,St.Paul.,MN)}の様
なフルオロポリマー(fluoropolymer)で形成されるのが良い。
【0028】 ポペット82は、その無流れモードで流体システム10(図1)の動作用に流
体流れに対し通路70を閉じる第1位置(図3に示す)と、その流れモードでの
システム10の動作用に通路70の通る流体流れをスロットルする可変第2位置
(variable second position)と、の間で調整器50の中央縦軸線、94に沿っ
て移動出来る。弁シート84との協同のために、ポペット82は、弁シート84
の上流側86に相対して配置された、下部ヘッド部分(lower head portion)、
96から、今度は、ヘッド部分96に結合された下部の近位の端部、100から
上部の遠位の端部、102までアパーチャ90及び下部プレート開口部67を通
して軸線94に沿って、延びる上部の、長いステム部分(upper elongate stem
)、98まで、軸線94に沿って延びるよう提供される。ポペットヘッド部分9
6は、アパーチャ90の相対的寸法を環状で変え、従って、該可変第2ポペット
位置で弁シート84の方へ又はそれから離れるよう動かされた時、該調整器を通
る流量を変えるように、図示の様に概ね円錐形の様な、形状をしている。
【0029】 軸線94に沿うポペット82の移動の制御のために、ダイアフラム、110、
は、プレナム92の柔軟な上壁を規定するべく通路70と流体的に連通して配置
されるよう、そしてポペット82と力伝達式に接触して結合されるよう、室63
内に受けられる。ダイアフラム10は従来の1つ又は多数ピース構造であり、周
辺に延びる、概ね柔軟な”膜(membrane)”部分112を有するが、それは、ア
ルミニウム、鋼、又は他の金属箔(metal foil)の薄い、コルゲートされた(co
rrugated)シートから構成されてもよい。膜部分112は外縁まで外方へ半径方
向に延びるが、該縁は該ダイアフラム110の外周を規定しそして該膜110の
室63内への設置用に上部及び下部プレート64、65間にクランプされている
。ダイアフラム110の2ピース構造では、膜部分112はバックアップ部分1
14に溶接されるか、ボンド(bonded)されるか、又は他の仕方で取付られるが
、該バックアップ部分は該膜112を支持しており、そして内部中央通路、11
6、及び外部肩部、118を有する円筒形延長部、115,を規定しつつそこか
らプレート64の開口部66を通って軸線方向に延びている。通路116はポペ
ットステム98の遠位の端部102を受けるよう構成され、ステム98の雄ねじ
部分120と係合するためめねじを切られてもよい。その様に室63内に受け入
れられ、ダイアフラム110は、調整器50への流体流れの入り口圧力(Pi)
と出口流体圧力(Po)との比例している、そしてポペット82を流体流れに対
し通路70を閉じるその第1位置の方へ動かすよう122で参照される方向に印
加される、流体圧力の力に応答するよう提供される。気圧(Pa)がそれぞれキ
ャップ54とナット58を通して形成されるポート124及び126を経由して
ダイアフラム110の下流側上で室63内に導入される。
【0030】 127で全体的に参照される、主圧力設定組立体(main pressure setting as
sembly)は、該流体圧力の力122に相対するためそしてポペット82を流体流
れに対し通路70を開くその第2位置の方に動かすために、128で参照される
方向にダイアフラム110にバランスさせる力を印加するよう駆動可能(actuab
le)である。この様な力128は、少なくとも部分的には、130で仮想的に示
す、主コイルばね、又は室63内で受けられた他の弾性部材の調節可能な圧縮に
より展開される。図3の図解された実施例では、ダイアフラム110と、軸線9
4に沿って並進可能になっている手動調節可能のノブ、132との間での圧縮用
に、ばね130が軸線94と同軸に配置されている。調整器50のコンパクトな
設計用に、ノブ132は134に於ける様に雄ねじが切られ、その雌ねじ部分、
136とねじ式に回転可能に係合されるようキャップ54内に収容されている。
図4に示す圧力設定組立体127の拡大正面図の瞬間的参照で最も良く分かる様
に、キャップ54は窓140を有して提供され(図3でも仮想的に示されている
)、該窓を通してノブ132のローレット切り部分(knurled portion)、14
2は、手でアクセス出来るように提供される。
【0031】 図3の断面図に戻ると、ばね130は上部リテーナー、150,及び下部リテ
ーナー、152、の間に配置されるよう室63内で受けられるのが見られる。上
部ばねリテーナー150は概ねデイスク形で、ノブ132のスラスト部分、15
4と隣接する、力伝達式接触をするよう配置されている。下部ばねリテーナー1
52は概ね円筒形で、そのおねじ部分156と力伝達式接触をしてねじ式に係合
されるようダイアフラムバックアップ延長部115上に同軸に受けられる。リテ
ーナー152はナット160で延長部115上に締結され、該ナットは付随Oリ
ング、162を有し、該Oリング上にはばね130の下端が該ばねの軸線94と
同軸整合を助けるために摩擦嵌合(friction fit)されている。該延長部上で該
リテーナーの移動の範囲を決めるために圧縮リング、164又は他のスペーサー
が延長部115上でリテーナー152を用いて受けられてもよい。
【0032】 矢印122の方向でのダイアフラム110への追加的力の印加用に、170で
仮想的に図示する、波形ばね(wave spring)又は他の圧縮可能な部材がリテー
ナー152上で同軸的に受けられる。ばね170はその間の圧縮用の上部支持プ
レート64とリテーナー152の半径方向に外方に延びるフランジ部分、172
との上に支持される。ばね170のこの様な圧縮は、圧力設定力128が無い時
流体通路70が普通閉じるようにポペット82をその第1位置の方へ更に動かす
偏倚力を提供する。ポペット82のその第1及び第2位置間の移動は、リテーナ
ー152とプレート64との間の圧縮用にダイアフラム延長部115上で同軸に
受けられた圧縮可能なフオームワッシャー(foam washer)、174で減衰され
る。その第2位置のポペット82の圧力設定力128の印加による変位はリテー
ナー152の下部停止面、176のプレート64との突き合わせ的係合により範
囲を決められる。
【0033】 調整器50は更に全体を180で参照される差動的圧力組立体(differential
pressure assembly)を有する。本発明の指針に依れば、差動的圧力組立体18
0は、差動的力を、第2コイルばね部材、181、の圧縮を介しての様に、矢印
128の方向でダイアフラム110へ印加し更にポペット82を流体流れへの通
路70を開く第2位置の方へ動かすために該主圧力設定組立体127から独立に
駆動され得るよう提供される。図3の図解された実施例では、差動的圧力組立体
180は与えられた入り口圧力(Ps)の空圧的オン/オフ制御信号(pneumati
c on/off control signal)に応答して駆動可能であり、該入り口圧力は、好ま
しくは、図1の流体システム10の空圧式弁14及び24の動作で従来使用され
たと同じレベルであるべき約2、757.92−4、136.88hPa(約4
0−60ピーエスアイジー)の間にあるのがよい。組立体180のみならずシス
テム10の弁14及び24への信号は、例えば、空圧的3方弁(pneumatic 3-wa
y valve)(図示せず)の共通の制御下で提供される。
【0034】 圧力制御信号は、例えば、上述の3方弁又は他の制御信号源への配管又は他の
接続用に構成された雌の端部、184と調整器ハウジング52のアダプター、1
90、とのねじ式接続用に構成された雄の端部、186とを有する配管又は他の
接続部品、182を経由して調整器50へ受け入れられる。アダプター190は
、今度は、キャップ54の雌ねじを切られた上部端部、194、とねじ接続する
よう構成された雄の端部、192と、嵌合端部186の寸法により、ブッシング
(bushing)又は他のレジューサー(reducer)、198を介してそれに接続され
る雌の端部、196とを有する。アダプター190の雌の端部196は更に、ハ
ウジング52内で第2室、202を規定する内部端部壁200へ延びる凹部を有
するよう構成される。該アダプターの雄の端部192は更に、軸線94に沿って
該ノブをガイドするのに役立つノブ132の概ね円筒形の深座ぐり孔(counter
bore)206内に嵌合される長いガイド部分、204,を有するよう構成される
【0035】 第2ばね部材181の圧縮を制御するために、付随Oリング又は他のシール又
はパッキングリング、211、を有するピストン、210は、室202の下部端
部壁200と上部端部壁、212、の間で変位可能なように室202内で受けら
れる。上部端部壁212は、アダプター190とレジューサー198との共通の
開口部、214,の付近に、レジューサー198の内部肩部部分を半径方向に内
方に延ばすことによる様に、規定されるが、該開口部214は信号流体圧力を室
202内に受け入れるポートとして機能する。
【0036】 ピストン210は長い力伝達部材、220を介してばね181に動作的に結合
される。この様な部材220は、ピストン220と突き合わせ接触して配置され
た上部端部224から、ばね181と突き合わせ接触して配置された下部端部、
226まで、アダプター190,ノブ132,そしてばねリテーナー150の各
々を通して形成された中央ボア(central bore)、222を通して同軸状に受け
られるよう、軸線94に沿って延びる。ばね181自身は、その肩部部分118
と、ばね181及び長い部材220の下部端部226の間に間挿された逆U字型
リテーナー(inverted U-shaped retainer)228と間での圧縮用に、ダイアフ
ラム延長部115上に設置されるように、主圧力設定ばね130内に同軸に配置
される。
【0037】 室202内では、ピストン210は、開口部213を通して受け入れられそし
て該ピストンの上部面、230、に印加される該制御圧力信号に応答して駆動可
能である。すなわち、ピストン210は普通の偏倚された上部位置から図3に示
す下部位置まで軸線94に沿って変位可能である。ピストンをその上部位置に偏
倚させるために、圧縮可能なばねコイル、232、はアダプター下部端部壁20
0に対して圧縮するためにピストンの下面236内に形成された凹部、234内
で受けられる。その下部位置では、ピストン210は長い部材220を押し下げ
、該部材は、今度は、約206.844−274.592hPa(約3−4ピー
エスアイジー)の間にある差動的力をダイアフラム10に印加するばね181の
圧縮をもたらす。この方法で、差動的力の制御された印加が該主圧力設定力の印
加から独立して達成される。
【0038】 ばね181により印加される力は、それが主圧力設定を変えることなく該調整
器出口圧力の比例的変化をもたらす階段関数(step function)として印加され
てもよい点で”微分的(differential)”である。例えば、調整器50の該主圧
力設定127が約0−2068.44hPa(約0−30ピーエスアイ)の間の
範囲に調節されていて、差動的圧力組立体180は有効調整器設定を公称約20
6.844hPa(3ピーエスアイ)だけ増加するよう制御信号により駆動可能
である。もし望むなら、該制御信号の圧力は該差動的力での概ね比例的増加又は
減少をもたらすよう調節されてもよい。
【0039】 次ぎに、図1のバッチ式ガス供給回路の様な代表的流体回路内で使われる本発
明の調整器50の動作を考えると、図5を追加的に参照するが、そこではこの様
な回路内の調整器50の典型的応答が、時間(t)対出口圧力(Po)の対数プ
ロットとして250にグラフ式に描かれている。約2、068.44−34、4
74hPa(約30−500ピーエスアイ)の間の与えられた入り口流体圧力、
そして約1、034.22hPa(約15ピーエスアイ)の指定出口圧力設定点
に対して、該システムは流れモードで時刻t0の前に動作させられる。この様な
モードでは、ガスは、例えば、200×10-3l/minの定常流量と、約1、
020.43hPa(約14.8ピーエスアイ)の調整された出口圧力で調整器
50を通して供給される。この様な圧力が、約827.38hPa(12ピーエ
スアイ)の公称圧力に調節された該調整器50の主圧力設定の制御下で、そして
公称約206.844hPa(3ピーエスアイ)の差動的圧力を印加するよう該
調整器に信号圧力が供給されて、もたらされた。該主圧力及び差動的圧力の両者
は、例えば、50ピーエスアイのより低い流量で設定されてもよい。この点で、
該流量が無流れ又は低流れからその定常状態流れに増加した時定常流れの実際の
調整器出口圧力が”ドロップ(drop)”(図2参照)の効果のため該設定点より
約13.8hPa(約0.2ピーエスアイ)少ないことが注目される。
【0040】 約時刻t0では、該流れモードの終了に対応して、該質量流れ制御器22(図
1)は”オフ”と命じられる。その直ぐ後、すなわち、0.5秒以下の後、空圧
式オン/オフ弁24は流体流れが定常状態流量からゼロに減少するように閉じる
べく駆動される。弁24の駆動と概ね同時に、該差動的圧力を除去するために調
整器50への信号圧力が遮断される。この点で、弁24と調整器50の動作は共
通の信号圧力の制御下で同期化されてもよい。
【0041】 該差動的圧力が除去されて、調整器50の設定は有効に約827.376hP
a(約12ピーエスアイ)に減少させられる。該出口圧力が約1、020.43
hPa(約14.8ピーエスアイ)の動作圧力に留まるから、該調整器は該出口
圧力が実質的に約1、020.43hPa(14.8ピーエスアイ)に保持され
るように閉じる。無流れ期間の長さ及び/又は、該無流れモードが始動される時
と該調整器の閉じ動作をもたらすよう該制御圧信号が除去される時の間の、典型
的には0.5秒の、期間(interval)に依って、該出口圧力は該期間Δt0に亘
り、僅かに、恐らくは約1、034.22hPa(15ピーエスアイ)に増加す
る。しかしながら、制御された差動的圧力のために、例え該システムが非常の長
い期間、すなわち1時間以上、該流れモード間で動作させられても、感知される
程のクリープ効果は現れないことは評価される。
【0042】 次いでトレース250に沿って続け、次の流れモードの始動に対応して、時刻
t1で、該圧力信号が、弁24を開き、該調整器に差動的力を再印加するよう再
開される。その後直ぐ、該質量流れ制御器22は再び流れを制御するよう命じら
れる。この様な動作で、流れは、約827.376hPa(12ピーエスアイ)
から約1、034.22hPa(15ピーエスアイ)への該調整器設定の有効な
変化から誘起されるクリープの結果として該出口圧力での何等かの感知される増
加の前にゼロから定常状態値に増加される。かくして、該流量が増加すると、該
出口圧力は、約0.5秒以下の非常に短い期間Δt1内に該動作圧力に速く安定
するために約13.80hPa(約0.2ピーエスアイ)減少するだけである。
重要なことは、オーバーシュート(overshoot)又は他の振動的効果が観察され
ないので、ゼロから定常状態流れへの移行が1秒以下で確立出来ることである。
【0043】 比較の目的で、約1、034.22hPa(15ピーエスアイ)の一定圧力設
定で従来式に動作する調整器の圧力トレースが250’で示される。時刻t0で
そして100秒以上の期間Δt0’に亘り続けると、該出口圧力のトレース25
0’は該動作圧から約137.896hPa(約2ピーエスアイ)だけ増加する
ことが気付かれる。本発明の弁50についての約13.80hPa(0.2ピー
エスアイ)の増加に比して、この様な増加は可成りであり、それは幾らかのオー
バーシュート又は他の振動的結果が明らかである1.5秒以上の期間Δt1’が
そうであるのと同様である。
【0044】 かくして、ユニークで効率的な流体圧力調整器構造と動作方法を説明したが、
それは圧力クリープの影響を和らげそして、それは、交互の流れと無流れのモー
ドで動作する流体システムで使用時、改良されたプロセスガス使用や他のシステ
ム経済性のためのより速い圧力応答及び定常状態動作を可能にする。
【0045】 他の仕方の指定がなければ、構造材料は関与する使用法で従来考えられたもの
とすべきである。この様な材料は概ね耐食性でありそして輸送される流体との両
立性又は望ましい機械的特性用に他の仕方で選択される。
【0046】 或る種の変更がここに含まれる指針から離れることなく本発明内で行われるこ
とが予想されるが、前記説明に含まれる全ての内容は限定する意味よりも図解的
なものとして解釈されるよう意図されている。ここで行われた引用は全て引用に
より組み入れられるよう表明するものである。
【0047】 本発明の性質と目的とのより充分な理解用には、付属する図面と連携して行わ
れる上記詳細な説明を参照されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 源から半導体製造用工具(semiconductor manufacturing tool)への加圧プロ
セスガスの調整された、バッチ式流れを供給するために本発明と連携して使用さ
れる代表的流体回路の略図的線図である。
【図2】 ダイアフラム型圧力調整器用の与えられた入り口又は源の圧力で典型的流れカ
ーブであり、該カーブは流量に対する該調整器出口圧力又は供給圧力の対数プロ
ットとして示されている。
【図3】 本発明のダイアフラム型圧力調整器の代表的実施例の断面図であり、それは手
動調節可能な主圧力設定組立体と該主圧力設定力から独立に該調整器ダイアフラ
ム上に差動的力を印加するために駆動可能な空圧的に制御可能な差動的圧力組立
体を含んでいる。
【図4】 図3の調整器の拡大図であり、その手動主圧力設定調節部を更に詳細に示す。
【図5】 制御された差動的圧力設定を有する本発明で動作する調整器の代表的圧力応答
であり、該応答は、時間の周期的関数としてトレースされた調整器出口圧力とし
て、そして一定圧力設定で従来式に動作する調整器の応答と比較して示される。 該図面は上記本発明の詳細な説明と連携して更に説明される。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年4月20日(2001.4.20)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】 共通に譲渡された米国特許第5、787、925号、第5、762、086号
、第5、755、428号、第5、732、736号、第5、458、001号
、第5、230、359号、第4、702、277号そして第4、257、45
0号でより充分に詳述されている様に、従来これに含まれる種類の圧力調整器は
力の平衡の原理で動作する。この点で、該調整器の内部ダイアフラム組立体(in
ternal diaphrgm assembly)は相対する方向に作用する力を受ける。これらの力
は、第1方向に作用しそしてコイル又は他のばねの手動圧縮により典型的に展開
され、該圧力設定に関連する第1力と、該第1方向と反対の第2方向に作用しそ
してそれらの圧力に曝される該ダイアフラムの有効面積に印加される入り口及び
出口圧力により展開される第2力とを含む。標準動作条件で、該圧力設定の第1
力は、該入り口又は出口圧力の何等かの変動が該ダイアフラムに印加されつつあ
る第2の、反対の力に比例的変化をもたらすように、一定に保持される。それに
よりこれらの相対する第1及び第2力間で創られる不平衡が該ダイアフラムをそ
らさせる。この反り(deflection)は該弁(valve)に直接伝達され、該弁は付
随する弁シート(valve seat)と協力して該弁と該シート間に規定されたオリフ
イス又は他の流体通路(fluid passage)の開く面積(open area)を変化させそ
して、結果として、該調整器の入り口からその出口への流体流れを変化させる。 米国特許第4、066、091号は大気密度の変動に応答した開閉動作を補償す るためにダイアフラムと係合する大気密度補償機構(atmospheric density comp ensating mechanism)を有する圧力スイッチング弁(pressure switching valve )を説明している。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧流体源を有する流体システム内で使用する流体圧力調整
    器であるが、前記調整器は前記源と流体的に連通して接続可能な入り口と出口と
    を有し、そして前記システムは、指定された出口圧力で前記調整器の出口から前
    記加圧流体の流れが供給されるべき流れモードと、交互に、無流れモードと、で
    動作可能である、様な前記調整器が、 前記流体の通過流れ用に該入り口と前記調整器の出口との間に規定された流体
    通路と、 前記無流れモードでの前記システムの動作用に前記流体の流れに対し前記流体
    通路を閉じる第1位置と、前記流れモードでの前記システムの動作用に前記通路
    を通る前記流体の流れをスロットルする可変的第2位置との間で前記調整器の縦
    軸線に沿い移動可能なポペットを有する弁組立体と、 前記ポペットと力伝達式に連携して結合され、前記流体の流体圧力の力がそれ
    に印加されるように前記流体通路に流体的に連通して配置されたダイアフラムと
    を具備しており、前記流体圧力は前記弁要素を前記第1位置の方へ動かす第1方
    向で前記ダイアフラムに印加されており、前記調整器は又、 前記弁要素を前記第2位置の方へ動かすよう前記第1方向と反対の第2方向に
    選択出口圧力設定力を前記ダイアフラムに印加するための調節可能な主圧力設定
    組立体と、そして 前記弁要素を前記第2位置の方へ更に動かすよう前記第2方向に差動的力を前
    記ダイアフラムに印加するために駆動可能な差動的圧力組立体とを具備しており
    、前記差動的力は前記出口圧力設定力から独立に前記ダイアフラムに印加されて
    おり、 前記ダイアフラムは前記第1又は第2位置で前記ポペットをバランスさせるた
    めに該流体圧力の力と、出口圧力設定力と、そして差動的力との正味の和に応答
    することを特徴とする加圧流体源を有する流体システム内で使用する流体圧力調
    整器であるが、前記調整器は前記源と流体的に連通して接続可能な入り口と出口
    とを有し、そして前記システムは、指定された出口圧力で前記調整器の出口から
    前記加圧流体の流れが供給されるべき流れモードと、交互に、無流れモードと、
    で動作可能である、様な前記調整器。
  2. 【請求項2】 請求項1の調整器に於いて、前記圧力設定組立体は前記指定
    出口圧力より低い出口圧力での前記調整器からの流体流れを制御するよう調節さ
    れており、前記差動的圧力組立体は、前記調整器からの前記流体の流れが概略前
    記指定出口圧力である出口圧力に調整されるように、前記差動的力を前記ダイア
    フラムに印加するために前記流れモードで前記システムの該動作のスタート付近
    で駆動可能であり、そして前記差動的圧力組立体は前記差動的力の前記ダイアフ
    ラムへの印加を終了するために前記無流れモードで前記システムの該動作のスタ
    ート付近で駆動可能であることを特徴とする調整器。
  3. 【請求項3】 請求項1の調整器に於いて、前記差動的圧力組立体は与えら
    れた入力圧力の空圧的制御信号により駆動可能であり、そして前記差動的圧力組
    立体は、 前記ダイアフラムと力伝達式に連携して結合された圧縮可能な部材と、 前記調整器内に受けられ前記圧縮可能な部材と動作可能に結合されたピストン
    部材とを備えており、前記ピストン部材は、前記制御信号の入力圧力に比例した
    前記差動的力を前記ダイアフラムに印加するために、前記制御信号に応答して、
    普通に偏倚された位置から前記圧縮可能な部材の圧縮をもたらす変位位置まで前
    記縦軸線に沿って変位可能であることを特徴とする調整器。
  4. 【請求項4】 請求項1の調整器が更に、前記弁要素を前記第1位置の方へ
    更に動かすよう前記第1方向に偏倚力を前記ダイアフラムに印加するために偏倚
    部材を具備しており、前記ダイアフラムが更に、前記第1位置又は前記第2位置
    でバランスされるよう前記偏倚力に応答することを特徴とする調整器。
  5. 【請求項5】 請求項1の調整器に於いて、前記ダイアフラムに選択出口圧
    力設定力を印加するための前記圧力設定組立体は、 前記縦軸線に沿って回転可能式に変位可能な手動調節ノブと、そして 前記ノブと前記ダイアフラム組立体との間に間挿された圧縮可能な部材とを備
    えており、前記圧縮可能な部材は前記ダイアフラム組立体に前記選択出口圧力設
    定力を印加するために前記ノブの前記縦軸線に沿った変位により圧縮されること
    を特徴とする調整器。
  6. 【請求項6】 請求項5の調整器が更に、 前記流体通路が中に形成される下部ボデイと、そして 頂部端部と、前記ボデイに結合された底部端部と、そして前記頂部及び底部端
    部間に形成された開口部とを有する上部キャップとを備えるハウジングを具備し
    ており、 前記ノブは前記開口部を通して手動的にアクセス可能なように前記キャップ内
    にねじ式に受けられていることを特徴とする調整器。
  7. 【請求項7】 請求項6の調整器に於いて、前記差動的圧力組立体は与えら
    れた入力圧力の空圧的制御信号により駆動可能で、前記圧縮可能な部材は第1ば
    ね部材として構成され、前記キャップは前記制御信号を受け入れるための信号ポ
    ートを有しており、そして前記差動的圧力組立体は、 前記第1ばね部材内に同軸状に配置され、前記ダイアフラム組立体と力伝達式
    に連携して結合された第2ばね部材と、 前記信号ポートと前記ノブとの間で前記キャップ内に受けられそして前記圧縮
    可能な部材に動作的に結合されたピストン部材とを備えており、前記ピストン部
    材は、前記制御信号の入力圧力に比例した前記差動的力を前記ダイアフラム組立
    体に印加するために、前記制御信号に応答して、普通に偏倚された位置から前記
    圧縮可能な部材の圧縮をもたらす変位位置まで前記縦軸線に沿い変位可能であり
    、そして前記差動的圧力組立体は又、 前記ピストン部材の変位に応答してそれと圧縮性接触をするために、前記ピス
    トン部材と係合する第1端部から前記第2ばね部材と係合する第2端部まで、前
    記ノブ及び前記第1ばね部材を同軸に通って前記縦軸線に沿って延びる長い力伝
    達部材を備えることを特徴とする調整器。
  8. 【請求項8】 請求項7の調整器に於いて、 前記弁組立体は前記通路内に規定された弁シートを備えており、前記弁シート
    は前記ダイアフラム組立体への前記流体圧を受け入れるためのアパーチャを有し
    、前記流体の流れの方向に対し上流側と下流側とを有するよう配向されており、 前記ポペットは前記アパーチャの上流側に相対して配置され、前記アパーチャ
    の方へ及びそれから離れる方へ前記縦軸線に沿って動く時前記アパーチャの相対
    的寸法を変えるよう構成された下部ヘッド部分を有するよう、そして前記アパー
    チャを通して前記ダイアフラム組立体と力伝達式接触に入るよう延びる上部ステ
    ム部分を有するよう形成されていることを特徴とする調整器。
  9. 【請求項9】 請求項8の調整器に於いて、前記ダイアフラムは前記ポペッ
    トステム部分が中へ受けられる内部中央通路と前記ピストン力伝達部材によりそ
    れを圧縮するために第2ばね部材を支持する外部肩部部分とを有するよう形成さ
    れることを特徴とする調整器。
  10. 【請求項10】 加圧流体源を有する流体システムで、前記源と流体的に連
    通して接続された入り口と出口とを有する調整器を制御する方法であるが、前記
    システムは前記流体流れが指定出口圧力で前記調整器の出口から供給されるべき
    流れモードで動作可能であり、そして前記調整器は前記流体流れに対し前記調整
    器を閉じたり、交互して、前記調整器を通る前記流体流れをスロットルしたりと
    、駆動可能である弁要素を有する種類であり、前記弁要素はそれと力伝達式に連
    携して結合されそしてその流体圧の力に応答するよう前記流体と流体的に連通し
    て配置されたダイアフラムにより駆動され、そして前記調整器は更に前記ダイア
    フラムに選択圧力設定力を印加するために調節可能な圧力設定組立体を有してお
    り、前記方法は、 (a)それからの前記流体の流れが前記指定出口圧力より低い出口圧力で調整
    されるように前記調整器の該圧力設定組立体を調節する過程と、 (b)前記流れモードで前記システムの動作のスタート付近で、前記流れモー
    ドでのそれからの前記流体の流れが概略前記指定出口圧力である出口圧力に調整
    されるように、前記圧力設定力から独立の差動的力を前記ダイアフラムに印加す
    る過程と、そして (c)前記流れモードでの前記システムの動作の終わり付近で前記差動的力の
    印加を終了する過程とを具備することを特徴とする加圧流体源を有する流体シス
    テムで、前記源と流体的に連通して接続された入り口と出口とを有する調整器を
    制御する方法であるが、前記システムは前記流体流れが指定出口圧力で前記調整
    器の出口から供給されるべき流れモードで動作可能であり、そして前記調整器は
    前記流体流れに対し前記調整器を閉じたり、交互して、前記調整器を通る前記流
    体流れをスロットルしたりと、駆動可能である弁要素を有する種類であり、前記
    弁要素はそれと力伝達式に連携して結合されそしてその流体圧の力に応答するよ
    う前記流体と流体的に連通して配置されたダイアフラムにより駆動され、そして
    前記調整器は更に前記ダイアフラムに選択圧力設定力を印加するために調節可能
    な圧力設定組立体を有している、前記方法。
  11. 【請求項11】 請求項10の方法が更に、 (d)該方法の過程(b)へ戻る追加的過程を具備することを特徴とする方法
  12. 【請求項12】 請求項10の方法に於いて、前記差動的力は空圧的制御信
    号に応答して過程(b)で印加されることを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 請求項12の方法に於いて、過程(b)で印加される前記
    差動的力は前記空圧的制御信号の圧力に比例することを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 請求項12の方法に於いて、 前記システムは更に、前記流れモードで前記システムの動作をもたらすために
    空圧的制御信号により駆動される空圧式弁を有しており、そして 前記差動的力は前記調整器に供給される前記空圧的制御圧力信号に応答して過
    程(b)で印加されることを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 加圧流体源と、前記源と流体的に連通して結合された入り
    口と出口とを有する圧力調整器と、そして空圧的制御信号に応答する空圧式弁と
    を備えた流体回路であり、該空圧的制御信号は前記回路を通して前記加圧流体の
    流れを受け入れるためである該流体回路に於いて、指定出口圧力で前記調整器か
    ら前記流体の流れのバッチ式供給用に前記回路を動作させる方法であるが、前記
    調整器は前記流体流れに対し前記調整器を閉じたり、交互して、前記調整器を通
    る前記流体流れをスロットルしたりするよう駆動可能な弁要素を有する種類であ
    り、前記弁要素はそれと力伝達式に連携して結合されそしてその流体圧の力に応
    答するよう前記流体と流体的に連通して配置されたダイアフラムにより駆動され
    ており、そして前記調整器は更に前記ダイアフラムに選択圧力設定力を印加する
    ために調節可能な圧力設定組立体を有している、前記方法が、 (a)それからの前記流体の流れが前記指定出口圧力より低い出口圧力に調整
    されるように前記調整器の該圧力設定組立体を調節する過程と、 (b)前記回路を通しての前記加圧流体の流れを受け入れるために前記空圧式
    弁と前記調整器に前記空圧的制御信号を供給する過程とを具備しており、前記調
    整器は、それからの前記流体の流れが概略前記指定出口圧力である出口圧力に調
    整されるように前記圧力設定力から独立の差動的力を前記ダイアフラムに印加す
    るために前記制御信号に応答するよう提供されており、そして前記方法は又、 (c)前記回路を通しての前記加圧流体の流れと前記ダイアフラムへの前記差
    動的力の印加とを遮断するために前記空圧式弁と前記調整器への過程(b)の前
    記信号の供給を終了する過程とを具備することを特徴とする加圧流体源と、前記
    源と流体的に連通して結合された入り口と出口とを有する圧力調整器と、そして
    空圧的制御信号に応答する空圧式弁とを備えた流体回路であり、該空圧的制御信
    号は前記回路を通して前記加圧流体の流れを受け入れるためである該流体回路に
    於いて、指定出口圧力で前記調整器から前記流体の流れのバッチ式供給用に前記
    回路を動作させる方法であるが、前記調整器は前記流体流れに対し前記調整器を
    閉じたり、交互して、前記調整器を通る前記流体流れをスロットルしたりするよ
    う駆動可能な弁要素を有する種類であり、前記弁要素はそれと力伝達式に連携し
    て結合されそしてその流体圧の力に応答するよう前記流体と流体的に連通して配
    置されたダイアフラムにより駆動されており、そして前記調整器は更に前記ダイ
    アフラムに選択圧力設定力を印加するために調節可能な圧力設定組立体を有して
    いる、前記方法。
  16. 【請求項16】 請求項15の方法に於いて、 (d)該方法の過程(b)へ戻る追加的過程を具備することを特徴とする方法
  17. 【請求項17】 請求項16の方法に於いて、過程(b)で印加される前記
    差動的力は前記空圧的制御信号の圧力に比例することを特徴とする方法。
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