JP2002544559A - 焦点調整装置 - Google Patents
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Abstract
Description
た球状反射面を有する焦点調整鏡を備えた焦点調整装置に関する。
確な焦点調節のために各焦点調整鏡の精密な調節が必要である。従来の焦点調整
装置において、スライド又はころ軸受を備えた移動テーブル(並進又は計測テー
ブル)が焦点調整鏡用担体として使用されている。これらの構造用のコストは極
端に高く、常に存在する軸受のクリアランスにより要素の剛性が低減されてしま
う。
ことのできる、最初に規定されたタイプの焦点調整装置を提供することである。
上から見て少なくともほぼZ形状である揺動部材からなり、前記揺動部材は、横
断アームへその両方の端部において関節接合されている揺動長手アームを有し、
前記長手アームは、前記焦点調整鏡を担持し、前記横断アームは、前記担体の移
動する前記平面に直角な回動軸線周りで回動できるように配置され、前記焦点調
整鏡の前記球状反射面の湾曲の中心は、前記平面に直角でありかつ前記長手アー
ムの幾何学的中心を通って延びている軸線のほぼ上にあることを特徴としている
。
の球状反射面によって描かれる円の中心と一致するように寸法決められかつ配置
されたZ形状揺動部材が設けられている。Z形状揺動部材が移動する場合、揺動
部材はその幾何学的中心を通って延びている軸線周りで回転し、その結果、焦点
整鏡が対応して回転する。しかしながら、この焦点調整鏡が湾曲の中心回りで回
転し、すなわち、焦点調整鏡が「反射面に沿って回転」し、このような回転によ
って焦点合わせされたビームを偏向させない。それゆえ、焦点合わせされたビー
ムは、所定の直線に沿って延び続け、焦点は単にこの直線に沿って移動する。好
ましくは、前記焦点調整鏡の焦点が線に沿って移動し、前記焦点調整鏡の反射面
の湾曲の中心は、入射ビームと、前記線との間の中線上にある。
置、例えば、国際出願第98/10494号に記載されたタイプのレーザ装置を
用いて使用される。特に、本発明は、Herwig W. Kogelnik, Erich P. Ippen, An
drew Dienes, Charles Shankの1972年3月Journal of Quantum Electronics
, QE-8, 第3号の「連続発振色素レーザ用の非点収差の補償されるキャビティ」
に記載の非点収差補償レーザ共振器に使用することができる。このようなレーザ
共振装置では、レーザ媒体、すなわち、特にチタンサファイヤレーザ水晶などの
レーザ水晶が、レーザビームに関するブルースター角で、平面に平行な板の形態
で配置されている。レーザビームは、焦点調整鏡によりレーザ媒体内で焦点合わ
せされる。しかしながら、ブルースター角で配置されたレーザ媒体内で焦点合わ
せすることによって非点収差がもたらされ、この非点収差は焦点調整鏡を傾斜さ
せることによって補償される。
使用することができ、光ビーム又はレーザビームそれぞれが凹面鏡によって焦点
合わせされ、焦点は正確に調節されなければならない。
ブロックと、(「関節接合された」横断アームとしての)平坦な鋼ばねとを備え
た構成の一態様が考えられる。また、強固な横断アームは長手アームに関節接続
され、長手アームと反対の端部において回動可能に取り付けられている実施例が
考えられる。簡単な製造のため、Z形状揺動部材の長手アームと反対の横断アー
ムの端部は、一体ヒンジとして、薄い材料領域を介して基担体へ接続されている
と有利である。この場合、基担体は、好ましくは、板状の構成である。
域を介して前記長手アームへ接続されていると適切である。
び369頁中の語「撓曲装置」に記載されているように、弾性変形可能な軸受要
素を介して取り付けられている担体を用いた公知の技術を参照する。公知の装置
によれば、担体は、軸受部分を弾性変形させることによって調節され、この結果
、この用途には望ましくない平行な偏倚が生じる。このような平行な偏倚を避け
るために、非常に複雑であるが「複合撓曲装置」と呼ばれる構造が提案されてい
る。柔軟な取付物を備えたこの装置と比較して、このZ形状揺動部材はかなり製
造が簡単であり、さらに、操作時により安定している。
切である。製造は、(例えば約20mmの厚さの)比較的に薄い開始板から開始
し、開口用の各溝が、(例えば約15mmの)板の厚さの一部分にわたって例え
ばフライス削りで加えられる。次に、(例えば約5mmの)残りの厚さは、研削
によって除去され、Z形状揺動部材を有する基担体を形成している板が、約15
mmの厚さで形成される。溝又は開口それぞれを加えるために、当然、スパーク
エロージョン又はウォータートーチ切断などの他の手順を使用することもできる
。
mmの厚さ、特に約0.4mmの厚さである。このような寸法により、薄い材料
領域が破断することなくZ形状揺動部材の所望の弾性可動性が保証されている。
驚くべきことに、より厚い材料ウェブがこのような約十分の数mmの厚さの薄い
材料よりも容易に破断するということが示されている。
るために、板状基担体とZ形状揺動部材はアルミニウム製又はアルミニウムマグ
ネシウム合金製であることが適切である。
焦点調整装置の他の構成要素を収容する空間を提供すると、Z形状揺動部材の長
手アームは上から見るとクランク形状であることが適切である。
利な用途では、例えばレーザ水晶などのレーザ媒体は、Z形状揺動部材の外部で
、焦点調整鏡の焦点に配置されている。この例では、Z形状揺動部材はレーザ共
振器の焦点調整鏡の一つを担持している。
細に説明されている。しかしながら、本発明はこの好適な実施例に限定されない
。
を介してXに折り曲げられたレーザ共振器4に送られる。語「Xに折り曲げられ
た」は、端の反射鏡M3及びOCにそれぞれ向けられている二つのレーザビーム
アームd1、d2が互いに交差し、「X」を形成しているという事実に由来する
。
サファイヤ水晶5がこれら反射鏡M1とM2の間においてレーザ媒質として配置
されている。この水晶は、面平行体、すなわち、平行六面体であり、例えば、光
学的に非線形であり、カー要素を形成する。このレーザ水晶5は、損失を最小に
するようにいわゆるブルースター角度で配置されており、レーザビームは、この
レーザ水晶5内で焦点合わせされる。このブルースター角度で配置されたレーザ
水晶5内での焦点合わせによって、非点収差がもたらされるが、これは、焦点調
整鏡M1、M2を傾斜することによって補償される(角度β1及びβ2参照)。
の焦点調整鏡M1は、図1中の双頭矢印6で示されているように、レーザ水晶5
中で焦点を調節するように正確に調節される。なお、レンズ3と共に、レーザ水
晶5は、図1中のさらなる双頭矢印7、8で示されているように、取り付けコー
スにおいて直線的に移動させられる。これらの移動は、図3〜5においてより詳
細に説明されている。
おり、レーザビームアームd2は、上方に偏向させられ、レーザビームアームd
1は下方に偏向させられる。これら二つのビームアームd1、d2は、二つのレ
ーザ鏡M1、M2を接続した「Z」を形成する。
素に対応し、同じ参照番号が使用されており、さらなる説明を要しない。
して理解されうる。本焦点調整装置は、焦点調整のために使用される球状凹面鏡
を調整する時と同様に、例えば三つの鏡共振器、又は(五つ以上の鏡を有する)
複数の鏡共振器において使用されうる。
定したレーザの活動のためにレーザ共振器4の安定領域を見出すために、この焦
点調整鏡M1とレーザ水晶5の間のレーザビームの経路は、局地的に移動しない
ように、焦点調整鏡M1が移動しなければならない。このレーザビームの経路は
図1及び2において9で与えられる。このレーザビームの方向を維持するために
、複雑な移動テーブルが焦点調整鏡M1用担体として過去に使用されていた。こ
の複雑な移動テーブルの代りに、図3〜5から明らかなように、上から見てほぼ
Z形状揺動部材10がここで使用され、揺動部材10は、特定の方法で以下によ
り詳細に記載されているように配置及び寸法決めされており、長手方向に移動す
る間に回転しても、ビーム9の所定の方向を維持し、焦点調整鏡M1を移動させ
ることによって焦点F(図5参照)を単に移動させている。
する板状基担体11から浮き彫りにされる。したがって、図3中、レンズ3、二
つのレーザ鏡M2及びM1、二つの端の鏡M3及びOC、及びレーザ水晶5が基
担体11に取り付けられている。このように、図1によって以前に説明した、X
に折り曲げられた四つの鏡を有するレーザ共振器4が形成されている。
軸12が設けられており、調節軸12は基板11上の固定軸受13に支持されて
おり、平行に移動可能な担持要素14と係合する。担持要素14は、Z形状揺動
部材10と同様に基担体11から浮き彫りにされ、図3中に略図的に15で示さ
れているように上から見てほぼU字形状である。同様に、調節軸16がレンズ3
用担持要素17及び18において係合し、レンズ3を双頭矢印8に従って平行に
移動させることができる。
要素14、17は、図4の上面図からより明確に見える。
けられており、開口19、20の形状が図4に示されている。薄い材料領域又は
ウェブ21、22及び23、24それぞれがこれら開口19と開口20の間に形
成され、図面の平面に直角なヒンジ軸を有する一体のヒンジを形成する。一方の
材料領域21、22は、Z形状揺動部材10の二つの外側横断アーム25、26
を残りの平面形状の基担体11に接続し、その一方で、他方の材料領域23、2
4の各々は、横断アーム25、26の一方をZ形状揺動部材10の中央の揺動長
手アーム27と接続する。
れぞれによって形成され、薄い材料ウェブは、同様に、32、33、34、35
及び36、37、38、39それぞれにおいて形成され、一体のヒンジを形成す
る。このように、これら担持要素14、17は、図1〜3において、双頭矢印7
及び8の方向に軸12及び16によってそれぞれに調節でき、軸12及び16に
横断したわずかな偏倚が発生するが、この偏倚は本用途の場合には問題ない。
移動させることができ、その焦点F又はF´それぞれが、図5中の点線に示され
ている同じ線40上で、例えば量Δの移動中に移動することである。図5におい
て、直線で略図的に示されているZ形状揺動部材10の開始位置は実線で示され
ており、開始位置に対して移動した位置は破線で10´において示されている。
1用支持手段と係合する基板11に適切に取り付けられている。
る。図5の上面図において、焦点調整鏡M1の球状反射面43の曲線の中心M、
すなわち、円44の中心は、Z形状揺動部材10の長手アーム27の中心(回動
軸線)と一致し(又は、より正確には、軸線が図5の図の平面に直角にこの中心
まで延びている)、円44の中心Mは、入射ビームd1と、焦点Fがそれに沿っ
て移動する線40との間の中線46上にあるということがわかる。
て、揺動部材10の長手アーム27が例えば、図5において右に移動し、かつ同
時に移動している真中の軸線Mの周りで回動した時に、焦点調整鏡M1が長手方
向移動及び回転で移動するが、焦点調整鏡M1が長手方向に移動した中心M回り
で回転するので、この焦点調整鏡M1の回りの回転により、焦点合わせされるレ
ーザビームに有害な影響をもたらさず、d1及び9それぞれを参照すると、反射
面43の球形状により、焦点F又はF´それぞれは図1及び2中のレーザビーム
経路9に対応する前記線40上にあるままであることが実現されるからである。
この例ではレーザ水晶5で焦点合わせされる構成部分がこの焦点F又はF´に配
置され、レーザの安定領域を調節するために移動量Δに対応する焦点F又はF´
それぞれをレーザ水晶5の所定の位置に正確に調節することができ、又はレーザ
鏡M1、M2の間の距離をそれぞれ変更できるということがわかる。
中のd1´を参照すると、長手方向コースに平行に幾分偏倚しており、このレー
ザビームの平行な偏倚にかかわらず、付随した端の鏡M3は、単に自身にレーザ
ビームd1を反射することができるほど大きくなければならない平面鏡であるの
で、この平行な偏倚は問題とならない。
置され、調節可能な焦点調整鏡M1がこの基担体11から浮き彫りにされている
Z形状揺動部材10上に配置されており、極端に小型で安定しかつ強固な配置が
得られ、この担体の形状は大量生産にも適している。板状の基担体11は、アル
ミニウム又はアルミニウムマグネシウム合金製であり、約15mmの厚さである
。基担体11は、生産時には例えば20mmの厚さを有する適切な金属板で開始
し、種々の開口19、20、28、29、30、31に対応した約15mmの深
さの溝が特にフライス削りで形成される。次に、この例では5mmである板の残
りの厚さは研削によって除去され、基担体11には厚さ全体を通して通過する開
口が形成される。これにより、残りの薄い材料領域の弾性変形の下で担持要素1
4、17又はZ形状揺動部材10それぞれの可動性が保証される。
形状揺動部材10の長手アーム27の中心を通って延びている軸線から反射面4
3の曲線の中心Mのわずかな偏差であれば許容できる。さらに、二つの横断アー
ム25、26は、長さが互いに幾分異なってもよい。図5の略図に示されている
ように、Z形状揺動部材10の長手アーム27は直線である必要がなく、図4中
の45において明らかであるように、クランク状に曲げられてもよい。このよう
に、焦点調整鏡M1と焦点調整鏡M2の間の焦点合わせされたレーザビーム9の
経路内にレーザ水晶5を配置することはより容易である。
上面図であり、焦点調整鏡の一つは、基担体内で一体にされ、かつ基担体内で移
動可能に取り付けられ、かつ上から見てZ形状の揺動部材上に取り付けられてい
る。
る。
置を破線で示している。
Claims (15)
- 【請求項1】 一つの平面内で移動可能な担体上に配置されかつ球状反射面
を有する焦点調整鏡(M1)を備えた焦点調整装置において、 前記移動可能な担体は、上から見て少なくともほぼZ形状である揺動部材(1
0)からなり、前記揺動部材は、横断アーム(25、26)へその両方の端部に
おいて関節接合されている揺動長手アーム(27)を有し、前記長手アームは、
前記焦点調整鏡(M1)を担持し、前記横断アーム(25、26)は、前記担体
の移動する前記平面に直角な回動軸線周りで回動できるように配置され、前記焦
点調整鏡(M1)の前記球状反射面(43)の湾曲の中心(M)は、前記平面に
直角でありかつ前記長手アーム(27)の幾何学的中心を通って延びている軸線
のほぼ上にあることを特徴とする焦点調整装置。 - 【請求項2】 前記焦点調整鏡(M1)の焦点(F)が線(40)に沿って
移動し、前記焦点調整鏡(M1)の反射面(43)の湾曲の中心(M)は、入射
ビーム(d1)と、前記線(40)との間の中線(46)上にあることを特徴と
する請求項1に記載の焦点調整装置。 - 【請求項3】 前記Z形状揺動部材(10)の前記横断アーム(25、26
)の端部は、一体ヒンジとして、薄い材料領域(21、22)を介して基担体(
11)へ接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の焦点調整装置
。 - 【請求項4】 前記基担体(11)は板状部分を有することを特徴とする請
求項3に記載の焦点調整装置。 - 【請求項5】 前記Z形状揺動部材(10)の横断アーム(25、26)は
、一体ヒンジとして、薄い材料領域(23、24)を介して前記長手アーム(2
7)へ接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の焦
点調整装置。 - 【請求項6】 前記Z形状揺動部材(10)は、開口(19、20)を設け
ることによって、前記板状基担体(11)から分離され、その一方で、前記薄い
材料領域(21、22、23、24)を形成することを特徴とする請求項4及び
5に記載の焦点調整装置。 - 【請求項7】 前記板状基担体(11)と前記Z形状揺動部材(10)は約
15mmの厚さであることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の焦
点調整装置。 - 【請求項8】 前記薄い材料領域(21、22、23、24)は約0.3〜
0.5mmの厚さであることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の
焦点調整装置。 - 【請求項9】 前記薄い材料領域(21、22、23、24)は約0.4m
mの厚さであることを特徴とする請求項3〜8のいずれか1項に記載の焦点調整
装置。 - 【請求項10】 前記板状基担体(11)と前記Z形状揺動部材(10)は
アルミニウム製であることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の焦
点調整装置。 - 【請求項11】 前記板状基担体(11)と前記Z形状揺動部材(10)は
アルミニウムマグネシウム合金製であることを特徴とする請求項6〜9のいずれ
か1項に記載の焦点調整装置。 - 【請求項12】 前記Z形状揺動部材(10)の長手アーム(27)は上か
ら見てクランク形状であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記
載の焦点調整装置。 - 【請求項13】 例えばレーザ水晶(5)などのレーザ媒体は、前記Z形状
揺動部材(10)の外部で、前記焦点調整鏡(M1)の焦点(F)に配置されて
いることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の焦点調整装置。 - 【請求項14】 前記Z形状揺動部材(10)は、レーザ共振器(4)の焦
点調整鏡の一つ(M1)を担持していることを特徴とする請求項13に記載の焦
点調整装置。 - 【請求項15】 請求項1〜14のいずれか1項に記載の焦点調整装置を備
えたレーザ装置(1)。
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