JP2002543441A - 圧電ストレンゲージ - Google Patents

圧電ストレンゲージ

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JP2002543441A JP2000616081A JP2000616081A JP2002543441A JP 2002543441 A JP2002543441 A JP 2002543441A JP 2000616081 A JP2000616081 A JP 2000616081A JP 2000616081 A JP2000616081 A JP 2000616081A JP 2002543441 A JP2002543441 A JP 2002543441A
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
  • Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 繊維強化熱硬化性樹脂からなる支持体(2)と、この支持体の少なくとも一面に熱的に接着されたピエゾセラミックスからなる層(4,5)とを備えた圧電ストレンゲージ(1)において、強化用の繊維(14)の材料として、−0.5×10-6/K以下の熱膨張係数を有するもの、好ましくはアラミドを使用する。このストレンゲージ(1)は、ガラス繊維で強化した熱硬化性樹脂からなる支持体を用いた従来のストレンゲージと比べて高い屈曲性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 この発明は、繊維強化熱硬化性樹脂からなる支持体と、この支持体の少なくと
も一面に熱的に接着されたピエゾセラミックスの層とを備えた圧電ストレンゲー
ジに関する。
【0002】 この種ストレンゲージは、例えばヨーロッパ特許第0542772号、ドイツ
特許第19620826号及び同特許出願公開第3046535号明細書から公
知である。繊維材料として、ヨーロッパ特許第0542772号及びドイツ特許
出願公開第3046535号明細書ではグラファイトを開示している。ドイツ特
許第19620826号明細書では他の繊維材料としてガラスを挙げている。ピ
エゾセラミックスは、例えば鉛−ジルコン酸塩−チタンセラミックスである。
【0003】 冒頭に挙げた種類の圧電ストレンゲージは、間接的又は相関的圧電効果を利用
するため、即ち電気エネルギーを機械エネルギーに変換するために好んで使用さ
れる。ストレンゲージには多数の技術的適用例がある。その適用例は、例えばイ
ンクジェット式プリンタの圧電印刷ヘッド、マイクロフォン又はスピーカの音響
ピックアップや発振器、加速度又は圧力測定用のセンサ、視覚障害者のための読
み取り器のブレイユ点字列、繊維機械、空気圧弁、記録測定器又は無接触表面測
定器における調整素子等々である。
【0004】 ヨーロッパ特許第0455342号及び同公開第0468796号明細書によ
れば、ストレンゲージは層構造に構成される。ピエゾセラミックスは、その場合
機械的安定性を向上させ或いは電気エネルギーから機械エネルギーへの変換効率
を向上するため支持体上に設けられる。ピエゾセラミックスは、電気的接触のた
め、場合により両側に導電性材料からなる平面状薄膜を電極として備える。
【0005】 適用例に応じ、この支持体は一面或いは両面に上述の層列を備える。ドイツ特
許第3434726号明細書では、電極を含むピエゾセラミックスの複数層を積
層している。ピエゾセラミックス層の数に応じ、単層、2層、3層等或いは一般
に多層圧電ストレンゲージと呼ばれる。
【0006】 各1つの電気絶縁性支持体を備えた圧電ストレンゲージは、ドイツ特許第43
27265号及び同公開第4025436号明細書で公知である。電気絶縁性の
支持体を使用することで、2層ストレンゲージでは支持体側のピエゾセラミック
スの面又はその上にある内側の電極が異なる電位に置かれる。このためストレン
ゲージは、内側にあり、支持体により互いに絶縁された内側の電極の面を介して
専ら制御され、他方外側の電極は零電位、即ちアース電位にある。この手段によ
り、この種圧電ストレンゲージでは不慮の電気的接触の危険がない。
【0007】 繊維強化熱硬化性樹脂を支持体材料として使用すると、加工が容易かつ問題な
く可能という利点がある。熱硬化性樹脂を、例えば所謂プリプレグ(未硬化の樹
脂で予備含浸された繊維を含む軟らかい素材)の形で加工する。プリプレグをピ
エゾセラミックスと共に適当な型に弛めに入れる。軽く加圧することでプリプレ
グはピエゾセラミックス又はその上に設けた電極の表面を濡らし、それに接着す
る。最後に熱処理することでプリプレグは非可逆的に熱硬化性樹脂に硬化し、こ
れにより簡単にストレンゲージの構成要素の永続的に安定な結合が得られる。金
属からなる支持体を使用するときは、ストレンゲージの構成に大きな困難が生ず
る。特に、このようなストレンゲージの長さの切断には、ピエゾセラミックスと
金属の組み合わせに基づき最大の問題が伴う。これらの問題は繊維強化熱硬化性
樹脂を使用する場合には発生しない。
【0008】 電気接触の危険のないストレンゲージが必要な場合、繊維材料としてグラファ
イトはその導電性のため除外される。それ故、この場合ガラスを、従って支持体
としてガラス繊維で強化した熱硬化性樹脂を考慮せねばならない。しかし、ガラ
ス繊維ではストレンゲージの屈曲が制約される。ガラス繊維で強化した熱硬化性
樹脂からなる支持体を備えるストレンゲージは、グラファイト繊維で強化したプ
ラスチックからなる支持体を備えたストレンゲージより屈曲が小さい。
【0009】 この発明の課題は、冒頭に挙げた種類の圧電ストレンゲージにおいて、繊維強
化熱硬化性樹脂からなる支持体を備えた従来の技術による、比較可能なストレン
ゲージに較べその屈曲性を改善したものを提供することにある。
【0010】 この課題は、この発明によれば、冒頭に挙げた種類の圧電ストレンゲージにお
いて、繊維材料が−0.5×10-6/K以下の熱膨張係数を示すことによって解
決される。
【0011】 この発明は、グラファイト繊維で強化した熱硬化性樹脂の支持体を備えたスト
レンゲージが、ガラス繊維で強化した熱硬化性樹脂の支持体を備えたストレンゲ
ージに比し屈曲性がよいのは、繊維材料の熱膨張係数に関係があるという認識か
ら出発している。例えばガラスは5〜6×10-6/Kの熱膨張係数を示す。これ
に対しグラファイトは約−0.5×10-6/Kの熱膨張係数を示す。即ちガラス
が正の熱膨張係数を持つのに対し、グラファイトは負の熱膨張係数を示す。
【0012】 更にこの発明は、繊維強化熱硬化性樹脂製の支持体を備える圧電ストレンゲー
ジの製造時、通常、プリプレグが使用されるという認識から出発している。支持
体は、前述のように、プリプレグを圧電セラミックス上に置き、次いで圧力を加
えて予備圧縮し、熱処理時に熱硬化性樹脂を硬化して熱的に接着することで、ピ
エゾセラミックスと永続的に接着する。ピエゾセラミックスは、分極方向に対し
垂直方向に正の温度特性を持っているから、負の温度特性を持つ繊維を使用する
ときは、ピエゾセラミックスに熱処理中に幾分バイアスがかかる。ピエゾセラミ
ックスのこのバイアスは、熱硬化性樹脂が硬化するので、熱処理後も残留する。
最初の検討では、バイアスにより生ずるピエゾセラミックスの格子構造の歪みが
、分極を支援するように働くと想定した。支持体に熱接着したピエゾセラミック
スは、この種支持体を接着していないピエゾセラミックスより、同じ電圧でより
大きな長さの膨張又は収縮を示した。
【0013】 圧電ストレンゲージの特に良好な屈曲性は、繊維材料が−3・10-6/K以下
の熱膨張係数を持つときに得られる。
【0014】 ピエゾセラミックスとして、原則的に、必要に応じ電界内での分極後に圧電効
果を示す全てのセラミックスが適する。特に、当然に、その組成に関して種々の
要求に適合することのできる鉛−ジルコン酸塩−チタン−酸化物セラミックスが
適している。均質な電界を印加することによってピエゾセラミックスには圧電効
果の発生に必要な1つの極軸が作られる。
【0015】 繊維材料としては、原則的に、一方で熱硬化性樹脂を強化し、他方で所望の熱
膨張係数を持つ全ての材料が適する。しかし、繊維材料としてはポリアミドが好
適である。この材料の系列は強度、弾性が高く、形態安定性がよい点で優れる。
【0016】 この発明の特に好ましい構成において、ポリアミドはアラミド、即ち芳香族ポ
リアミドである。アラミド類の代表は高い強度と弾性並びに良好な形態安定性の
他に高い耐熱性を持ち、更に膨張が小さい点で優れている。好適なアラミドは、
例えばデュポン社から商品名「ケブラー」にて販売されているアラミド又はアク
ゾ・ノーベル社から商品名「トワロン」にて得られるアラミドである。
【0017】 さらに、アラミドは100〜130GPaの弾性率を持つものが好ましい。こ
の種アラミドは、例えばアクゾ・ノーベル社から商品名「トワロン」タイプ10
56として販売されている。
【0018】 この発明のさらに有利な構成では、繊維は単一方向に配置され、支持体の所定
の長さ方向に対し平行に延びる。これにより、プリプレグをピエゾセラミックス
層に熱的に接着する際、支持体が長さ方向に収縮する。この層のピエゾセラミッ
クスは、それ故、電界を電極に印加する際、その膨張又は収縮方向にバイアスが
かかる。単一方向整列配置により、その上、長さ方向に支持体の最大弾性率が得
られる。横方向効果は殆ど無視できる。
【0019】 その他の好ましい特性は、熱硬化性樹脂における繊維の単位面積当り重量が1
00〜900g/m2であるときに得られる。
【0020】 熱硬化性樹脂材料として、エポキシ樹脂が適する。繊維強化エポキシ樹脂のプ
リプレグは、容易かつ安価に圧電ストレンゲージに加工できる利点がある。
【0021】 その場合、支持体の特性としては、支持体におけるエポキシ樹脂の重量比が4
0〜60%であると特に有利である。これにより、充分に大きな硬度と充分に高
い可撓性が同時に得られる。
【0022】 電気接触に対し安全な圧電ストレンゲージが必要な適用例では、支持体を電気
絶縁性とするのが望ましい。
【0023】 この発明の実施例を図面において1つの例で詳しく説明する。なお図において
同じ部分は同じ符号を付けてある。
【0024】 図1は、支持体2と、この上に設けたピエゾセラミックスからなる第一及び第
二の層4,5とを備えた2層のストレンゲージ1を示す。ピエゾセラミックスは
、この場合、鉛−ジルコン酸塩−チタン−酸化物セラミックスである。支持体2
はアラミド繊維で強化したエポキシ樹脂である。繊維材料としてアクゾ・ノーベ
ル社から売り出されている「トワロン」のタイプ1056を使用した。このアラ
ミドは−3.5×10-6/Kの熱膨張係数を示す。支持体の原材料として、アラ
ミド繊維の単位面積当りの重量が167.4g/m2で、樹脂の質量成分が46
.4%であるエポキシ樹脂のプリプレグを使用した。このプリプレグを、熱処理
によってピエゾセラミックス層4,5に熱的に結合し、硬化させた。
【0025】 ストレンゲージ1は、更に、各ロウ付け接点を介して、支持体2に配置した電
極7及び8と電気的に接続したリード6を備える。ピエゾセラミックス層4、5
は、両側に平面状に電極9,11又は10,12を備える。支持体2の電極7、
8は、ここには図示しないが、ピエゾセラミックス層4、5を載置した支持体2
の位置で平面状でなく、織物として又は平行な小片の形に形成してある。プリプ
レグの熱処理時、それ故、未硬化のエポキシ樹脂が電極7、8を通して電極11
、12上に流れ、従って硬化時に支持体2を、電極を介してピエゾセラミックス
層4、5に接着する。ピエゾセラミックス層4、5の電極9,10,11,12
は、各々平面状薄膜としてカーボンポリマーから形成してある。アラミド繊維の
負の温度特性により、ピエゾセラミックスは熱接着時に予備バイアスを受ける。
【0026】 図2は、図1に示すストレンゲージ1の断面を拡大して示す。ここでもピエゾ
セラミックス層4、5と、この上に設けた電極9,11及び10,12とが見え
ている。支持体2上に設けた電極7,8は、支持体2の長手方向に延びる平行な
小片13として形成してある。アラミド繊維14を単一方向にかつ支持体2の長
さ方向に整列して配置したことが明瞭に判る。かくして、プリプレグをピエゾセ
ラミックス層4,5に熱接着する際、支持体2の長さ方向の収縮が生ずる。層4
,5のピエゾセラミックスは、それ故、電極に電界を加えた際、膨張又は収縮の
方向にバイアスされる。アラミド繊維14の単一方向への整列配向により、更に
支持体2の長さ方向に最大弾性率が得られる。横効果は殆ど無視できる。
【0027】 図1に示すストレンゲージ1を、構造的に同一で、但しガラス繊維で強化した
エポキシ樹脂からなる支持体を備えるストレンゲージと比較すると、同一の動作
電圧において60%大きい曲がりを測定した。動作電圧は200Vとした。比較
したストレンゲージは、38mmの自由長と0.75mmの厚さを持っていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 圧電ストレンゲージの構造を3次元で示す。
【図2】 圧電ストレンゲージの断面を拡大して示す。
【符号の説明】 1 ストレンゲージ 2 支持体 4,5ピエゾセラミックス層 6 端子リード 7、8、9、10、11、12 電極 13 小片 14 繊維

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維強化熱硬化性樹脂からなる支持体(2)と、この支持体(
    2)の少なくとも一面に熱的に接着されたピエゾセラミックスの層(4,5)と
    を備え、繊維(14)の材料が−0.5×10-6/K以下の熱膨張係数を持つこ
    とを特徴とする圧電ストレンゲージ。
  2. 【請求項2】繊維材料が−0.3×10-6/K以下の熱膨張係数を持つこと
    を特徴とする請求項1に記載のストレンゲージ。
  3. 【請求項3】繊維材料がポリアミドであることを特徴とする請求項1又は2
    記載のストレンゲージ。
  4. 【請求項4】ポリアミドがアラミドであることを特徴とする請求項3記載の
    ストレンゲージ。
  5. 【請求項5】アラミドが100〜130GPaの弾性率を持つことを特徴と
    する請求項3記載のストレンゲージ。
  6. 【請求項6】熱硬化性樹脂が、100〜900g/m2の単位面積当り重量
    を持つことを特徴とする請求項1から5の1つに記載のストレンゲージ。
  7. 【請求項7】支持体(2)が長手方向に延び、繊維が単一方向にかつこの長
    手方向に対し平行に配置されたことを特徴とする請求項1から6の1つに記載の
    ストレンゲージ。
  8. 【請求項8】熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1
    から7の1つに記載のストレンゲージ。
  9. 【請求項9】支持体(2)におけるエポキシ樹脂の重量比が40〜60%で
    あることを特徴とする請求項8記載のストレンゲージ。
  10. 【請求項10】電気絶縁性の支持体(2)を備えることを特徴とする請求項
    1から9の1つに記載のストレンゲージ。
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DE (2) DE19920576C1 (ja)
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