JP2002542434A - クランクシャフトまたはカムシャフトの面を硬化させる方法および装置 - Google Patents

クランクシャフトまたはカムシャフトの面を硬化させる方法および装置

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JP2002542434A JP2000612522A JP2000612522A JP2002542434A JP 2002542434 A JP2002542434 A JP 2002542434A JP 2000612522 A JP2000612522 A JP 2000612522A JP 2000612522 A JP2000612522 A JP 2000612522A JP 2002542434 A JP2002542434 A JP 2002542434A
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ルドルフ シュバルツ,ハンス
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、クランクシャフト(K)またはカムシャフト(N)の、軸方向(A)に並置された硬化すべき面(10、11、12;39、40、41)を硬化させる方法と装置に関する。本発明によれば、硬化すべき面(10、11、12;39、40、41)をそれぞれ付属しているインダクター(14、15、16;33、34、35)で誘導的に加熱して、加熱後に焼き入れし、しかも隣り合って配置されているそれぞれ少なくとも2つの加熱すべき面(10、11、12;39、40、41)を同時に加熱する。本発明の目的は、密に隣接して配置された面を同時に加熱し、しかも誤った硬化結果が生じる危険を低減することである。この目的のために、本発明によれば、硬化すべき面(10、11、12;39、40、41)を同時に加熱する際に、当該面(10、11、12;39、40、41)の1つにそれぞれ付属しているインダクター(14、15、16;33、34、35)を、隣接した硬化すべき面(10、11、12;39、40、41)に付属しているインダクター(10、11、12;39、40、41)とは別の周波数(F1、F2;F3、F4)で駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、クランクシャフトまたはカムシャフトの、軸方向に並置された硬化
すべき面を硬化させる方法であって、硬化すべき面をそれぞれ付属しているイン
ダクターで誘導的に加熱して、加熱後に焼き入れし、しかも隣り合って配置され
た少なくとも2つの加熱すべき面を同時に加熱する方法に関する。本発明は、こ
のような方法の実施に非常に適している、クランクシャフトまたはカムシャフト
の面を硬化させる装置にも関する。
【0002】 クランクシャフトの主軸受とピン軸受の支承面またはカムシャフトのカム制御
面または支承面に必要な耐摩耗性を与えるには、これらの面を硬化させることが
必要である。それゆえ、クランクシャフトまたはカムシャフトを作製する過程で
これらに硬化処理が施される。
【0003】 誘導加熱によってクランクシャフトまたはカムシャフトを硬化させることの特
別の利点は、硬化すべき面を短時間で硬化温度にもたらすことができ、しかも加
熱の浸透深さを正確に設定できる点にある。しかしこの場合、硬化すべき面の耐
摩耗性に必要な硬化をできるだけ狭い範囲に制限することが必要である。さもな
いとシャフト材料の靭性の損失が大きすぎて、シャフトの寿命と負荷吸収能力が
低下する。これらのクランクシャフトにおいて特に問題となるのは、運転中、突
発的に発生する大きい負荷を吸収しなければならないことである。
【0004】 この問題は、特に慣用的なシャフトにおいて軸方向に隣り合って配置されたジ
ャーナルを互いに分離している側壁の領域で生じる。クランクシャフトを自動車
で使用している間に、これらの側壁に連接棒軸受によって加えられる横方向の力
で負荷されることがある。この負荷の結果として、側壁の負荷された領域が破損
し、クランクシャフトが使用できなくなるおそれがある。
【0005】 硬化された支承面の領域で材料の性質が大きく変化する危険を少なくするため
に、加工される面を加熱する間、それぞれ当該面に隣接する側壁を冷却する。こ
のようにすることによって熱が側方の側壁に過度に浸透するのを防ぐことができ
る。
【0006】 ピン軸受ジャーナルが密に隣接し、しかもそれらの間にある側壁が軸方向に並
置されている特殊なクランクシャフトでは、ピンジャーナルの一方の支承面を硬
化させる際に、それぞれ密に隣接している他方のピンジャーナルが再び加熱され
るという別の問題が生じる。この「焼き戻し」の結果として、それぞれ他方のピ
ンジャーナルの、それぞれ以前に硬化した支承面の硬さが減少する。この理由か
ら、たとえばDE3613909C1により、専門用語で「スプリットピン・ク
ランクシャフト」と呼ばれるシャフトに隣接して配置されているピンジャーナル
の全周を同時に硬化させることが提案された。この方策の別の構成が、DE40
01887C1、DE4236921C1、DE19530430C1およびD
E19638008C1に記載されている。
【0007】 隣り合って配置されているピンジャーナルの間に位置する側壁を同時に硬化さ
せることにより、「スプリットピン」クランクシャフトのピンジャーナルの支承
面を硬化させる際の問題は減少する。ピンジャーナルの間に側壁があるクランク
シャフトで、使用中に連接棒軸受により側壁に横方向の負荷がかかることに起因
して生じる問題は、そのような側壁のない「スプリットピン」クランクシャフト
では存在しない。それゆえ、硬化の際に、その都度硬化すべき支承面の、それぞ
れ別のピンジャーナルに向けられた側に接している側壁のみを冷却すれば、当該
クランクシャフトの良好な運転特性を維持できる。
【0008】 クランクシャフトを改善する過程で、重量と構成容積を低減するために、クラ
ンクシャフトの側壁の厚さを小さくするという要求が出された。このようなクラ
ンクシャフトの支承面を硬化させる試みにおいて、その都度使用するインダクタ
ーの出力に応じて、側壁の領域で過度な硬化または不十分な硬化をきたした。こ
の場合、主軸受とそれぞれ隣接するピンジャーナルとの間に配置されている側壁
で特別の問題が生じた。この問題は特に支承面それ自体だけでなく、凹み隅肉領
域も硬化させようとする場合に、支承面が横の側壁に移行する箇所における凹み
隅肉領域に当てはまる。
【0009】 上述したような問題は特にクランクシャフトで生じるが、この問題を取り除く
ために、本特許出願に先立っては公開されないドイツ特許出願19917241
.2で、クランクシャフトの軸方向でシャフトの主軸受のそれぞれ側方に配置さ
れ、当該主軸受からそれぞれ1つの側壁によって分離されたピン軸受を、主軸受
の支承面と一緒に同時に硬化させて、硬化後に連続した硬化ゾーンが形成される
ようにすることが提案されている。驚くべきことに、このような方策において側
壁の領域に生じる硬化ゾーンは、当該領域で材料の靭性が過度に失われることに
起因して側壁が早期に破壊する危険がないようになっている。
【0010】 実用においては、密に隣接して配置された面を同時に硬化させる際に、硬化す
べき面の領域で制御されない電流移動によって相互影響をきたすという問題が生
じることが確認された。この相互影響により、誤った硬化結果を招く。軸方向に
相前後して配置されたクランクシャフトの3つの支承面を同時に硬化させる際に
、それぞれ他方の支承面に移行する領域では磁界が入れ子状に重なっていること
により、過熱をきたすことが確認された。
【0011】 本発明の課題は、密に隣接して配置された面を同時に加熱し、しかも誤った
硬化結果が生じる危険を低減する方法を提供することである。さらに、本発明に
よる方法の実施に特に適した装置を提供しようとする。
【0012】 この課題を解決するために、冒頭に記載した種類の方法から出発して、硬化す
べき面を同時に加熱する際に、当該面の1つにそれぞれ付属しているインダクタ
ーを、隣接している硬化すべき面に付属しているインダクターとは異なる周波数
で駆動する。
【0013】 本発明に従い、硬化すべき1群の支承面を同時に加熱する際に、それぞれ直接
隣り合って配置されているインダクターを種々異なる周波数で駆動する。驚くべ
きことに、この運転方式により、それぞれの工作物がインダクターによってその
都度誘導された電磁界が相互に影響し合って、それらの制御不能な重畳により硬
化すべき支承面の移行領域で過熱を生じるということはないことが分かった。本
発明においては、それぞれの電磁界の作用がそれぞれのインダクターによって直
接形成された硬化ゾーンに限定されていることが保証される。これにより、硬化
すべき面の加熱を的確に、かつ場所的に制限して実施することが可能となり、電
磁界が直接誘導されない領域で、意図しない制御不能な過熱を招くことはなくな
る。このように構成することによって、それぞれのシャフトの軸方向における硬
化ゾーンの推移をあらかじめ正確に規定することが可能である。
【0014】 実用的な実験の結果、1つのインダクターを駆動する周波数が、別のインダク
ターを駆動する周波数の1.5ないし4倍であると、工作物の少なくとも2つの
面を同時に硬化する際にそれぞれのインダクターによって誘導された電磁界が相
互に影響するのを確実に避けることができることが分かった。
【0015】 本発明による方策において、たとえば側壁によって分離されたクランクシャフ
トの支承面を同時に加熱すると、インダクターによってその都度支承面および側
壁領域に導入された熱が、隣接するインダクターの熱に移行し、その結果として
側壁の領域内で連続した硬化ゾーンが生じることを計画的に達成できる。この場
合、インダクターによって形成された電磁界の直接的作用によって、または熱移
動による間接的な加熱の形で熱が側壁内に到達し得る。このような方策において
、側壁の領域に生じる硬化ゾーンは、当該領域で材料の靭性が過度に失われるこ
とにより側壁が早期に破壊するという危険がないようになっていることが確認さ
れた。これによって形成される一様な硬化ゾーンでは、従来技術で支承面を順次
加熱する場合とは異なり、相互焼き戻しによる品質低下の危険がない。
【0016】 本発明による方法は特にクランクシャフトを硬化させるのに適している。この
場合、硬化すべき面はそれぞれクランクシャフトの主軸受ジャーナルの支承面と
、2つのピン軸受ジャーナルの支承面であって、しかも一方のピン軸受ジャーナ
ルがクランクシャフトの軸受方向で主軸受ジャーナルの一方の側に配置されてい
て、他方のピン軸受ジャーナルが主軸受ジャーナルの他方の側に配置されている
【0017】 本発明によりクランクシャフトまたはカムシャフトの、インダクターによって
同時に加熱された領域が互いに入れ子状に移行していて、焼き入れ後にこれらの
領域から硬化ゾーンが生じることを問題なく保証できる。硬化ゾーンをこのよう
に構成することは、たとえば上述の理由から、クランクシャフトの支承面を切り
離している側壁を一緒に硬化させる場合に好都合である。
【0018】 硬化すべき面は原則として種々異なる寸法を有しているので、支承面に付属し
ているインダクターが、互いに異なる出力を放出することが有利である。同様に
可能な限り最適な硬化結果を達成するという観点で、硬化すべき面に付属してい
るインダクターが出力を放出する持続時間が、その都度異なっていることが合理
的である。
【0019】 誘導的に加熱された面の焼き入れが同時に行われることにより、プロセス工学
的なコストおよび加工時間をさらに少なくできる。
【0020】 本発明による方法の特に好ましい構成は、インダクターから放出される出力が
、クランクシャフトの回転角に応じて制御されることを特徴とする。補足的に、
または択一的に、加熱された面の焼き入れもその都度加工されるクランクシャフ
トの回転角に応じて引き起こされるようにすることができる。インダクターおよ
び/または焼き入れ装置の出力を回転角に応じて制御することは、従来技術で慣
用の時間に応じた制御に比べて、硬化すべき面の全部分に確実に同じ出力を加え
ることができるという利点を有している。シャフトのその都度の回転角と直接関
係づけることにより、それぞれの面がそれらの全周にわたって必要な仕方で処理
されてから初めて加熱の個々の段階または焼き入れが開始されることを簡単に保
証できる。
【0021】 上述した方法に従い、クランクシャフトまたはカムシャフトの面を硬化させる
装置であって、インダクターを有していて、それぞれ1つのインダクターがそれ
ぞれ1つの硬化すべき面に付属させられており、さらに給電装置を有していて、
それぞれ1つの給電装置が1つのインダクターに電力を供給し、さらに加熱され
た硬化すべき面を焼き入れるための焼き入れ装置を備えている装置は、隣り合っ
て配置された少なくとも2つの加熱すべき面に付属しているインダクターが、こ
れらに付属している硬化すべき面上に載置可能であり、さらに隣り合うインダク
ターの給電装置が、これらに付属しているそれぞれのインダクターに電力を供給
し、しかもその周波数は、それぞれ隣り合うインダクターの給電装置がこのイン
ダクターにエネルギーを供給する周波数とは異なる場合に、本発明による方法を
実施するのに特に適している。
【0022】 本発明のその他の有利な構成が従属請求項に記載されている。
【0023】 以下に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】 図1に示したクランクシャフトKは、主軸受ジャーナル1を有しており、その
横に軸方向Aで隣り合ってそれぞれ1つのピン軸受ジャーナル2、3が配置され
ている。この場合、ピン軸受ジャーナル2、3は主軸受1にそれぞれ1つの側壁
4、5を介して接続されている。それらの主軸受ジャーナル1と反対側では、ピ
ン軸受ジャーナル2、3がそれぞれ別の側壁6、7を介して別のピン軸受ジャー
ナル8、9と結合している。
【0025】 ピン軸受ジャーナル2、3もしくは主軸受1のそれぞれの支承面10、11、
12から側壁4、5への移行領域に、それぞれ1つの凹み隅肉13が形成されて
いる。
【0026】 側壁4、5は支承面10、11、12の幅に比べて厚さdが小さいが、主軸受
2、8もしくは3、9の間の側壁6、7の厚さは側壁4、5の厚さdよりも大き
い。
【0027】 各々の支承面10、11、12にはそれぞれ1つのインダクター14、15、
16が付属しており、その熱導体と積層体は、インダクター14、15、16に
よって形成された電磁界がそれぞれの支承面10、11、12それ自体だけでな
くそれぞれの凹み隅肉13の領域もカバーするように構成されている。インダク
ター14、15、16はそれぞれ固有の給電装置17、18、19を介して電力
を供給される。この場合、インダクター14と16のエネルギー供給は、これら
に付属している給電装置17および19により周波数F1で行われるが、両イン
ダクター14と16の間に配置されたインダクター15は周波数F2で供給され
る。周波数の比F1:F2:F1は、14:8:14であり、それぞれ隣り合う
インダクター14と15もしくは15と16は、異なる周波数で駆動されて、支
承面10、11、12を硬化させる際に、制御されずに移動する渦電流による相
互影響が確実に回避される。
【0028】 給電装置17、18、19の出力放出は、制御装置20によって制御され、こ
の制御装置には給電装置17、18、19の制御入力端が接続されている。制御
装置20の入力側に回転角検出装置21の信号が出ている。この回転角検出装置
21は、加工中に長手方向軸心L1を中心に回転するクランクシャフトK1のそ
の時々の回転角βを検出する。
【0029】 支承面10、11、12を硬化させるために、インダクター14、15、16
は同時に支承面10、11、12に載せられ、支承面10、11、12を加熱す
る間、クランクシャフトK1が回転するに連れてその上を進む。支承面10、1
1、12、凹み隅肉13および側壁4、5の加熱は複数の段階で行われるが、こ
れらの段階はクランクシャフトK1がぞれぞれ経過した回転角βに応じて制御装
置20によって開始される。加熱作業の間、ピン軸受ジャーナル2、3と主軸受
ジャーナル1との間の側壁4および5に導入される熱は補い合って、これらの側
壁4、5の領域でも硬化温度が達成される。
【0030】 加熱開始から経過した回転角βを監視した結果、支承面10、11、12のす
べての部分が十分均一に加熱されていると、制御装置20は加熱作業を終了させ
て、液体を用いる焼き入れ装置(図示しない)によって実施される支承面10、
11、12と側壁4、5の焼き入れを引き起こす。焼き入れ後には、ピン軸受ジ
ャーナル2、3と、それらの間に位置する主軸受ジャーナル1の支承面10、1
1、12は連続した硬化ゾーンを有している。
【0031】 図2に示されたカムシャフトNでは、軸方向Aに3つのカム30、31、32
が並置されている。中央のカム31の幅Bは軸方向Aでその両隣に位置している
両カム30もしくは32よりも大きい。
【0032】 各々のカム30、31、32にはぞれぞれ1つのインダクター33、34、3
5が付属している。各々のインダクターはそれぞれ1つの給電装置36、37、
38から電力を供給される。
【0033】 カム30、31、32のカム制御面39、40、41を硬化させるために、イ
ンダクター33、34、35をこれらに付属しているそれぞれのカム制御面39
、40、41上に同時に載せる。次いで制御装置(図示しない)の制御信号によ
り、給電装置36、37、38からインダクター33、34、35に電力が供給
される。この場合、第1のインダクター33と第3のインダクター35は第1の
周波数F3で駆動され、これらの間に配置されているインダクター34は周波数
F4で駆動される。加熱中にカムシャフトN内で渦電流が発生するのを防ぐため
に、外側の両インダクター33、35を駆動する周波数F3は、中央のインダク
ター34に供給される電流の周波数の1.5ないし4倍、好ましくは1.5ない
し2倍である。このようにすることによって、一方では、カム30と31もしく
は31と32の間の領域42、43において、制御されずに移動する電流に起因
する過熱が生じないことが保証されている。他方では、インダクター33、34
、35の直接作用によって形成された電磁場の代わりに、これらの領域42、4
3においても熱移動によって過熱された加熱領域を計画的に重畳させることによ
りこれらの領域42、43においても硬化温度が達成され、硬化したゾーンを的
確に形成することができる。
【0034】 インダクター33、34、35の出力制御は制御装置(図示しない)により、
クランクシャフトK1の硬化について説明したように、硬化中にその長手方向軸
心L2を中心に回転するクランクシャフトK2の回転角βに応じて行われる。こ
の場合、カム制御面40は幅が大きいので、支承面39、41よりも多くの出力
が供給される。
【0035】 実際に調整された周波数F1とF2もしくはF3とF4の大きさは、インダク
ター33、34、35に供給される電圧、それぞれのインダクター33、34も
しくは35と、これらに付属しているそれぞれの支承面30、31もしくは32
との間の結合間隔およびそれぞれ使用するインダクター33、34、35のジオ
メトリーによって決まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 支承面を硬化する装置に固定したクランクシャフトの部分側面図である。
【図2】 同様にカム制御面を硬化させる装置に固定したカムシャフトの部分側面図であ
る。
【符号の説明】
1…主軸受ジャーナル 2、3…ピン軸受ジャーナル 4、5、6、7…側壁 8、9…ピン軸受ジャーナル 10、11、12…支承面 13…凹み隅肉 d…側壁4、5の厚さ 14、15、16…インダクター 17、18、19…給電装置 20…制御装置 21…回転角検出装置 F1、F2…周波数 K…クランクシャフト 30、31、32…カム 33、34、35…給電装置 39、40、41…カム30、31もしくは32のカム制御面 42、43…カム30と31もしくは31と32との間の領域 B…カム31の幅 F3、F4…周波数 N…カムシャフト A…軸方向 β…回転角 L1、L2…長手方向軸心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01L 1/04 F01L 1/04 J F16C 3/02 F16C 3/02 F16H 53/02 F16H 53/02 Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),BR,JP,U S Fターム(参考) 3G016 AA19 BA25 BA33 BA34 EA02 FA16 FA19 GA01 GA02 3J030 EA01 EB07 EB09 EC04 EC07 3J033 AA01 AA02 AB03 AC01 BA01 BA15 4K042 AA16 BA01 BA03 DA01 DB01 DC05 EA03 【要約の続き】 (F1、F2;F3、F4)で駆動される。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフト(K)またはカムシャフト(N)の、軸方
    向(A)に並置された硬化すべき面(10、11、12;39、40、41)を
    硬化させる方法であって、硬化すべき面(10、11、12;39、40、41
    )をそれぞれ付属させられているインダクター(14、15、16;33、34
    、35)で誘導的に加熱して、加熱後に焼き入れし、しかも隣接する少なくとも
    2つの加熱すべき面(10、11、12;39、40、41)を同時に加熱する
    方法において、 硬化すべき面(10、11、12;39、40、41)を同時に加熱する際に
    、当該面(10、11、12;39、40、41)の1つにそれぞれ付属してい
    るインダクター(14、15、16;33、34、35)を、隣接している硬化
    すべき面(10、11、12;39、40、41)に付属しているインダクター
    (10、11、12;39、40、41)とは異なる周波数(F1、F2;F3
    、F4)で駆動することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 1つのインダクター(14、16;33、35)を駆動する
    周波数(F1;F3)が、別のインダクター(15;34)を駆動する周波数(
    F2;F4)の1.5ないし4倍であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 同時に加熱された硬化すべき面(10、11、12;39、
    40、41)が、それぞれ側壁(4、5)によって互いに分離されていることを
    特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 硬化すべき面(10、11、12;39、40、41)が、
    それぞれクランクシャフト(K)の主軸受ジャーナル(1)の支承面(11)と
    、2つのピン軸受ジャーナル(2、3)の支承面(10、12)であって、しか
    も一方のピン軸受ジャーナル(2)がクランクシャフト(K)の軸受方向(A)
    で主軸受ジャーナル(1)の一方の側に配置されていて、他方のピン軸受ジャー
    ナル(3)が主軸受ジャーナル(1)の他方の側に配置されていることを特徴と
    する請求項1から3のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 クランクシャフト(K)またはカムシャフト(N)の、イン
    ダクター(14、15、16;33、34、35)によって同時に加熱された、
    領域(4、5、10、11、12;39、40、41、42、43)が互いに入
    れ子状に移行していて、焼き入れ後にこれらの領域から連続した硬化ゾーンが生
    じることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 硬化すべき面(10、11、12;39、40、41)に付
    属しているインダクター(14、15、16;33、34、35)が、互いに異
    なる出力を放出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の方法
  7. 【請求項7】 硬化すべき面(10、11、12;39、40、41)に付
    属しているインダクター(14、15、16;33、34、35)がそれぞれ出
    力を放出する持続時間が、異なっていることを特徴とする請求項1から6のいず
    れか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 加熱された硬化すべき面(10、11、12;39、40、
    41)の焼き入れが同時に行われることを特徴とする請求項1から7のいずれか
    1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 インダクター(14、15、16;33、34、35)から
    放出される出力が、クランクシャフト(K)またはカムシャフト(N)の回転角
    (β)に応じて制御されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載
    の方法。
  10. 【請求項10】 加熱された硬化すべき面(10、11、12;39、40
    、41)の焼き入れがクランクシャフト(K)の回転角(β)に応じて引き起こ
    されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の方法。
  11. 【請求項11】 クランクシャフト(K)またはカムシャフト(N)の面(
    10、11、12;39、40、41)を硬化させる装置であって、インダクタ
    ー(14、15、16;33、34、35)を有していて、それぞれ1つのイン
    ダクター(14、15、16;33、34、35)がそれぞれ1つの硬化すべき
    面(10、11、12;39、40、41)に付属しており、さらに給電装置(
    17、18、19;36、37、38)を有していて、それぞれ1つの給電装置
    が1つのインダクター(14、15、16;33、34、35)に電力を供給し
    、さらに加熱された硬化すべき面(10、11、12;39、40、41)を焼
    き入れるための焼き入れ装置を有しているものにおいて、 隣り合って配置された少なくとも2つの加熱すべき面(10、11、12;3
    9、40、41)に付属しているインダクター(14、15、16;33、34
    、35)が、これらに付属している硬化すべき面(10、11、12;39、4
    0、41)上に載置可能であり、さらに隣り合うインダクター(14、15、1
    6;33、34、35)の給電装置(17、18、19;36、37、38)が
    、これらにそれぞれ付属しているインダクター(14、15、16;33、34
    、35)に電力を供給し、しかもその周波数(F1;F3)は、それぞれ隣り合
    うインダクター(14、15、16;33、34、35)の給電装置(17、1
    8、19;36、37、38)がこのインダクターにエネルギーを供給する周波
    数(F2;F4)とは異なることを特徴とする装置。
  12. 【請求項12】 インダクター(14、15、16;33、34、35)か
    ら放出された出力を、クランクシャフト(K)またはカムシャフトの回転角(β
    )に応じて制御する制御装置(20)が設けられていることを特徴とする請求項
    11記載の装置。
  13. 【請求項13】 制御装置(20)が焼き入れ装置をクランクシャフト(K
    )またはカムシャフト(N)の回転角(β)に応じて制御することを特徴とする
    請求項11または12のいずれか1項記載の装置。
  14. 【請求項14】 請求項11から13のいずれか1項記載の装置を、請求項
    1から10のいずれか1項記載の方法を実施するために使用すること。
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