JP2002541925A - 組織工学用多孔質ポリマー足場 - Google Patents

組織工学用多孔質ポリマー足場

Info

Publication number
JP2002541925A
JP2002541925A JP2000611965A JP2000611965A JP2002541925A JP 2002541925 A JP2002541925 A JP 2002541925A JP 2000611965 A JP2000611965 A JP 2000611965A JP 2000611965 A JP2000611965 A JP 2000611965A JP 2002541925 A JP2002541925 A JP 2002541925A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
scaffold
cells
solvent
poly
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000611965A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002541925A5 (ja
Inventor
ベー. コーン、ヨアヒム
ビー. レーベン、ハワード
エム. ロモー、クリステル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rutgers State University of New Jersey
Original Assignee
Rutgers State University of New Jersey
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rutgers State University of New Jersey filed Critical Rutgers State University of New Jersey
Publication of JP2002541925A publication Critical patent/JP2002541925A/ja
Publication of JP2002541925A5 publication Critical patent/JP2002541925A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/50Materials characterised by their function or physical properties, e.g. injectable or lubricating compositions, shape-memory materials, surface modified materials
    • A61L27/56Porous materials, e.g. foams or sponges

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 生体分解性および生体適合性多孔質足場は、径が約50〜約500ミクロンの円形大孔および径が20ミクロン未満の円形小孔を有する開放孔径の高度に相互連結された二様式分布を有する実質的に連続的なポリマー相を有することを特徴とし、小孔が大孔の壁内に規則的に直線的に配列されている。ポリマー性組織足場の製造方法も開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、組織工学および組織誘導再生において有用な生体分解性多孔質ポリ
マー足場(scaffold)に関する。詳しくは、本発明は、高度の相互連結性、大き
な内部表面積、および大きな孔の壁に沿って直線的に配列された複数の孔を与え
る、開放孔径の二様式分布を有する生体分解性多孔質ポリマー足場に関するもの
である。本発明はさらに、前記足場を製造して秩序的な二様式孔分布を得る方法
に関するものでもある。
【0002】 (背景技術) 分解性の合成ポリマー足場が、組織再生および修復の新たな手段として提案さ
れている。そのような足場はインビトロ培養およびその後のインビボ埋め込み時
における単離細胞の物理的支持体および付着基質の両方として役立つ。足場は、
細胞を身体の所望の部位に配置し、改変組織用の空間を区画形成し、組織発達プ
ロセスを誘導するのに利用される。足場上での細胞移植が、各種生体材料および
合成材料を用いて、皮膚、神経、肝臓、膵臓、軟骨および骨組織の再生用に研究
されている。
【0003】 別のアプローチでは、細胞をインビトロで事前に培養せずに、分解性ポリマー
足場を患者に直接埋め込む。その場合には最初に細胞を含まない足場を、周囲の
生きた組織に由来する細胞がその足場に付着し、足場の中に移動して、足場内部
で機能性組織を形成するように設計する必要がある。
【0004】 組織工学足場の製造には、各種の合成生体分解性ポリマーを利用することがで
きる。ポリ(グリコール酸)(PGA)、ポリ(乳酸)(PLA)およびそれら
の共重合体が、組織工学で最も一般的に使用される合成ポリマーである。しかし
ながら基本的には、無毒性の分解生成物を生じる生体分解性ポリマーであればい
かなるものも使用可能である。組織工学基質としてのポリマーの利用可能性は主
として、それを用いて3次元足場を容易に作製できるか否かによって決まる。従
って、高度に相互連結された多孔質網目構造を有する多孔質足場を製造する処理
方法を開発することが、重要な研究分野となっている。
【0005】 分解性ポリマー足場作製に最も広く用いられる方法の一つに溶媒注型法がある
(Mikos et al., Polymer, 35, 1068-77 (1994); de Groot et al., Colloid Po
lym. Sci. 268, 1073-81 (1991); Laurencin et al., J. Biomed. Mater. Res.,
30, 133-8 (1996) 参照)。米国特許5,514,378号には、ポリマー溶液
を塩結晶床上に注ぐ基本手法が開示されている。塩結晶はその後、浸出プロセス
で水によって溶解除去される。デグルート(De Groot)らは、共溶媒を加えるこ
とで、液−液脱混合によって冷却時の系の相分離を誘発する浸出法の変法を開示
している。この分離機構によって、ポリマー基質内に包埋された円形孔が形成さ
れるが、ほとんどの孔の大きさが、浸出によって形成された相対的に大きい孔間
に高度に相互連結された網目構造を形成するには不十分である。
【0006】 既存の製造方法では、特に米国特許5,514,378号に開示されている方
法などの基本的浸出法を用いる場合には、相互連結性の低い不十分な足場が生じ
る。ポリマー溶液に粒子を分散させると、粒子は溶液によって完全に取り囲まれ
るために、足場内の孔の相互連結性が制限される。
【0007】 米国特許5,686,091号には、スピノーダル分解が可能な条件下でポリ
マーの溶媒溶液を注型し、次に鋳型中のポリマー溶液の急冷と溶液からの溶媒昇
華を行うことで生体分解性多孔質ポリマー足場を製造する方法が開示されている
。均一な孔分布が開示されている。二様式孔分布では、孔間に別のチャンネルを
形成して全体的な有孔度および表面積を高めることで、孔の相互連結性の程度が
高まると考えられる。
【0008】 米国特許5,723,508号には、ポリマーの乳濁液、そのポリマーが溶け
る第1の溶媒、および第1の溶媒と混和性である第2のポリマーを形成し、次に
乳濁液の破壊やポリマーの溶液からの分離が起こらない条件下で乳濁液を凍結乾
燥することで生体分解性多孔質ポリマー足場を製造する方法が開示されている。
しかしながらこの方法でも、より均一な孔径分布が得られ、孔の大半の径が9〜
35ミクロンの範囲にある。
【0009】 現在でもなお、高度に相互連結された孔の網目構造を提供する二様式孔径分布
を有する組織工学用生体分解性多孔質ポリマー足場、ならびにそのような足場を
製造することができる方法が必要とされている。さらに進んだ科学的根拠によれ
ば、二様式孔径分布を有するポリマー足場はかなりの利点を有する可能性がある
。孔径範囲が50〜500ミクロンである孔は、足場内での機能性組織の形成に
十分な開放空間を提供し、大孔間にチャンネルを形成するかなり多数の小孔が存
在することで、細胞と細胞の接触、細胞への栄養素および酸素の拡散、細胞から
の代謝老廃物の除去、ならびに細胞を誘導する表面パターンが増加するものと考
えられる。分解性ポリマー足場についてのこの新たな設計概念では、孔径が50
〜500ミクロンの大孔と、その大孔間にチャンネルを形成する小孔とが存在す
る二様式孔径分布が存在することが必要とされる。
【0010】 (発明の開示) この要件は本発明によって満足され、相分離と浸出法を組み合わせることで、
新規な組織工学用構造を有するポリマー足場の作製を可能とする方法が提供され
る。
【0011】 本発明の1態様によれば、円形の大孔径および小孔径の高度に相互連結された
二様式分布を有し、大孔が約50〜約500ミクロンの径を有し、小孔が20ミ
クロン未満の径を有する実質的に連続的なポリマー相を有する生体分解性および
生体適合性多孔質足場であって、小孔が大孔の壁内に規則的に直線的に配列され
ている足場が提供される。大孔間にチャンネルを形成する小孔が存在することで
、孔の相互連結性は大きく高められる。それによって、有孔度が約90%超とな
り、比孔表面積が10m2/gを超える高いものとなる。
【0012】 小孔の網目構造は大孔の壁に形成され、予想に反して直線的な配列に良好に配
向している。これによって、足場全体にわたって細胞成長を誘導する表面パター
ンが提供される。この特定の構造によって、細胞接種、細胞成長および細胞外基
質形成に理想的な、大きい表面積および内部容量も得られる。さらに、孔が高度
に相互連結されていることで、足場全体における孔の分布、足場を通る細胞間シ
グナル伝達分子の移動、構造全体での栄養素の拡散、ならびに細胞成長を誘導す
る表面のパターン形成が可能となる。孔径と相互連結構造が、血管形成および組
織内部成長には重要である。
【0013】 3次元構造の開放有孔性によって拡散が促進され、血管の内部成長が埋め込み
足場内に伸びることができる。理想的には、ポリマーは時間が経つと完全に吸収
されて、新たに形成された組織のみが残る。
【0014】 本発明のポリマー足場は、生体分解性ポリマーが可溶である第1の溶媒および
該ポリマーが不溶であるが第1の溶媒とは混和性である第2の溶媒の混合液に溶
解させたそのポリマーの均一溶液から製造される。その均一溶液を、径が約50
〜約500ミクロンの水溶性粒子上に注ぎ、低温での急冷および凍結乾燥とそれ
に続く浸出によって相分離する。孔径の二様式分布は、浸出によって大孔が形成
され、ポリマーが可溶である溶媒の相分離時の結晶化によって小孔が形成される
ことで生じる。
【0015】 従って本発明の別の態様によれば、生体分解性および生体適合性多孔質ポリマ
ー足場の製造方法であって、生体適合性ポリマーをそのポリマーが可溶である第
1の溶媒およびそのポリマーが不溶である第2の溶媒の混和性溶媒混合液に溶解
させるものであり;第2の溶媒に対する第1の溶媒の比が、前記ポリマーが溶解
して均一溶液を形成する範囲にあり;前記第1の溶媒が約−40℃〜約20℃の
範囲の融点を有する方法が提供される。次に前記均一溶液を、有機溶媒に不溶で
あって約50〜約500ミクロンの径を有する水溶性で無毒性の粒子の入った型
に入れる。次にその溶液を、ポリマー溶液の液−液脱混合が生じる前に第1の溶
媒の結晶化を生じさせる上で効果的な速度で急冷する。次に、溶媒をポリマー相
から昇華させてから、粒子は可溶であるがポリマーが不溶である溶媒を用いる浸
出によって粒子を除去する。
【0016】 粒子表面で第2の溶媒存在下に第1の溶媒が結晶化することで、直線的な微小
構造が生じるものと考えられている。それによって、表面積が大きく、内部容量
の大きい高度に多孔性の足場発泡体が得られる。
【0017】 本発明の上記および他の目的、特徴、利点については、添付の図面を参照しな
がら、下記に述べた好ましい実施態様についての詳細な説明から、さらに理解を
深めることができる。
【0018】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明は、熱誘発相分離を用いて、組織工学用に最適な特性を有する高度に多
孔質の生体分解性足場を作製する。熱力学、動力学および冷却速度に応じて、相
分離は溶媒結晶化によって起こるか、液−液脱混合によって起こる。本発明は、
二様式孔径分布を有していることで高度の孔相互連結性と大孔壁内での高度に直
線配置された小孔構造とを与える多孔質ポリマー足場を得る上での相分離機構と
して溶媒結晶化が支配的となるような溶媒および処理条件を用いる。
【0019】 液−液脱混合が起こる前に溶媒結晶化を生じさせるには、溶媒および処理条件
の選択が非常に重要である。2種類の溶媒の混合液であって、一方の溶媒がポリ
マー可溶であり(明瞭を期するため「第1の溶媒」と称する)、他方がポリマー
不溶である(明瞭を期するため「第2の溶媒」と称する)ものを用いる。第1の
溶媒と第2の溶媒は混和性でなければならず、ポリマーが第2の溶媒中で不溶で
あっても、そのポリマーが可溶となる混合液を形成するものでなければならない
。ポリマー、第1の溶媒および第2の溶媒の量は、均一溶液を与えるように選択
する。
【0020】 第1の溶媒は、約−40℃〜約20℃の融点を持たなければならない。この範
囲内では、冷却速度が大きいと、結晶化が優先的な相分離機構となる。約−20
℃〜約+20℃の融点が好ましい。これらの要件を理想的に満足する溶媒は1,
4−ジオキサンである。それは融点が12℃であり、結晶化エネルギーが低い。
【0021】 特定の理論に拘束されるものではないが、結晶化は核形成剤として働くと考え
られる第2の溶媒によって開始すると考えられる。第2の溶媒としての使用に好
適なポリマーが不溶である溶媒には、水やメタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、tert−ブタノールおよび1,3−プロパンジオールなどの(これら
に限定されるものではない)アルコール類などがある。溶媒混合液中でポリマー
が可溶であることが必須である。
【0022】 第1および第2の溶媒の最も好ましい組合せは、1,4−ジオキサンと水から
なるものである。冷却速度が大きいと、1,4−ジオキサンの結晶化が優先して
起こると考えられている。さらに、結晶化の核形成剤として作用すると考えられ
る水によって、1,4−ジオキサンの結晶化が開始されると考えられている。
【0023】 組織工学用足場に用いられるポリマーは、細胞の付着基質として作用し、細胞
成長を促進し、分化細胞の機能の保持を可能とする以外に、生体適合性かつ生体
分解性でなければならない。そのような材料はまた、大きい表面/体積比、機械
的強度、および例えば骨代替物用などの複雑な形状への容易な加工を可能とする
物理的特性を有するものでなければならない。得られたポリマー装置はまた、イ
ンビボ条件下で所望の形状を維持するだけの剛性を持つものでなければならない
【0024】 本発明での使用に好適なポリマーは、実質的に生体分解性であり、無毒性であ
り、生理的に適合性である。ポリマーは埋め込み時の生体適合性で選択しなけれ
ばならず、それの分解プロセスの産物も生体適合性でなければならない。重要な
役割を果たす別のパラメータには、材料の機械的特性、特に機械的剛性などがあ
る。剛性が比較的高ければ、足場内で成長している細胞によって加えられる収縮
力に足場が耐えることができることため有利である。さらに重要な点は温度特性
、特にガラス転移温度Tgである。ガラス転移温度Tgは、足場における孔の網
目構造が溶媒除去時に崩壊しない程度に高くなくてはならない。ポリマーの生体
分解動態が治癒プロセスの速度に適合することも重要である。
【0025】 好適なポリマーの例としてはα−ヒドロキシカルボン酸類およびその共重合体
、例えばPGA、PLAおよびそれらの共重合体;リードらが開示している(Re
ed et al., Trans. Am. Soc. Artif. Intern. Organs, p.109 (1977))ポリエチ
レンオキサイド/ポリエチレンテレフタレート;乳酸もしくはグリコール酸また
はそれら2種類の組合せとヒドロキシ末端可撓性鎖、好ましくは米国特許4,8
26,945号に開示されている各種分子量のポリ(アルキレングリコール)類
との共重合体などがある。他の好適なポリマーには、生体分解性および生体適合
性のポリカプロラクトン類、ポリヒドロキシブチレート類ならびにポリエステル
類、ポリカーボネート類、ポリ無水物類およびポリ(オルトエステル)類の共重
合体などがある。
【0026】 ビスフェノール−Aをベースとしたポリリン酸エステル類も、生体分解性足場
設計での使用に向けて提案されている。そのようなポリマーには、ポリ(ビスフ
ェノール−Aフェニルホスフェート)、ポリ(ビスフェノール−Aエチルホスフ
ェート)、ポリ(ビスフェノール−Aエチルホスフェート)、ポリ(ビスフェノ
ール−Aフェニルホスフェート)、ポリ[ビス(2−エトキシ)ヒドロホスホニ
ックテレフタレート]およびビスフェノール−Aをベースとしたポリ(ホスホエ
ステル)類の共重合体などがある。これらのポリマーは米国特許5,686,0
91号で提案されているが、ビスフェノール−Aには細胞毒性があることが知ら
れていることから、埋め込み用の候補としてはあまり好ましくない。他方、別の
有用なポリマー系として、ポリエチレンオキサイド/ポリエチレンテレフタレー
トの共重合体がある。
【0027】 本発明の実施において特に好ましいポリマーは、チロシン由来ジフェノール化
合物のポリマーである。チロシン由来ジフェノールモノマーの製造方法は米国特
許5,587,507号および同5,670,602号に開示されており、それ
らの開示内容はいずれも参照により本明細書に含まれるものとする。好ましいジ
フェノールモノマーはデス−アミノチロシル−チロシン(DT)エステル類であ
る。このモノマーは、懸垂鎖を結合させるのに使用することができる遊離カルボ
ン酸基を有する。通常、各種アルキルエステル懸垂鎖が用いられる。本発明に関
して、それのエチルエステルをDTEと称し、ブチルエステルをDTBと称し、
ヘキシルエステルをDTHと称し、オクチルエステルをDTOと称し、ベンジル
エステルをDTBuと称する等の呼称を用いる。
【0028】 チロシン由来ジフェノール化合物は、ポリカーボネート類、ポリイミノカーボ
ネート類、ポリアリーレート類、ポリウレタン類、ポリエーテル類などのモノマ
ー原料として用いられる。ポリカーボネート類、ポリイミノカーボネート類およ
び製造方法については米国特許5,099,060号および同5,198,50
7号に開示されており、それらの開示内容は参照により本明細書に含まれるもの
とする。ポリアリーレート類および製造方法は米国特許5,216,115号に
開示されており、その開示内容も参照により本明細書に含まれるものとする。ポ
リカーボネートおよびポリアリーレートとポリ(アルキレンオキサイド)とのブ
ロック共重合体および製造方法は米国特許5,658,995号に開示されてお
り、その開示内容も参照により本明細書に含まれるものとする。厳密に交互配列
されたポリ(アルキレンオキサイドエーテル)共重合体および製造方法は199
8年11月6日出願の国際出願PCT/US98/23737に開示されており
、その開示内容も参照により本明細書に含まれるものとする。
【0029】 他の特に好ましいポリマーには、ポリカーボネート類、ポリイミノカーボネー
ト類、ポリアリーレート類、ポリウレタン類、厳密に交互配列されたポリ(アル
キレンオキサイドエーテル)類、ならびにα−、β−およびγ−ヒドロキシ酸お
よびチロシン誘導体から製造されるジヒドロキシモノマーから重合したポリ(ア
ルキレンオキサイド)ブロック共重合体などがある。そのジヒドロキシモノマー
の製造および重合方法は国際特許出願PCT/US98/036013に開示さ
れており、その開示内容も参照により本明細書に含まれるものとする。
【0030】 ヨウ素原子を有するか遊離カルボン酸懸垂鎖を有するポリカーボネート類、ポ
リイミノカーボネート類、ポリアリーレート類、ポリ(アルキレンオキサイド)
ブロック共重合体ならびにジフェノールとジヒドロキシチロシンモノマーのポリ
エーテル類も用いることができる。含ヨウ素ポリマーは放射線不透性である。こ
れらのポリマーおよび製造方法は、1998年11月6日出願の国際特許出願P
CT/US98/23777に開示されている。遊離カルボン酸懸垂鎖を有する
ポリマーおよび製造方法は、1998年4月7日出願の米国特許出願09/56
050号に開示されている。これら両出願の開示内容も、参照により本明細書に
含まれるものとする。
【0031】 組織工学用生体分解性足場の製造方法においては、最初にポリマーを混和性溶
媒混合液に溶かす。第2の溶媒の量は、冷却時に相分離を誘発する上で有効であ
るが、その手順を開始する前に相分離を誘発する上で有効な量より少ない量でな
ければならない。溶媒全量に対する第1の溶媒の容量比は、好ましくは約1〜約
40体積%、より好ましくは約5〜約15体積%である。
【0032】 溶媒混合液中のポリマー濃度は、好ましくは約0.5〜約25重量%、より好
ましくは約10〜約20重量%である。溶媒中のポリマー濃度は、粒子を通って
ポリマー溶液が十分に拡散することで大孔が形成されるように選択しなければな
らない。
【0033】 粒子は、本質的に、水には容易に可溶であるが有機溶媒には不溶な、無毒性で
生体適合性の結晶性物質である。好適な粒子の例としては、生理的に許容される
アルカリ金属およびアルカリ土類金属のハロゲン化物、リン酸塩、硫酸塩などが
ある。砂糖の結晶や、さらには水溶性ポリマーまたはアルブミンなどのタンパク
質のミクロスフィアも用いることができる。塩化ナトリウムが特に好ましい粒子
である。粒子の選択は、二様式の粒径分布の大径に望ましい直径を有するように
行わなければならない。約50〜約500ミクロンの粒径を有する粒子が好まし
く、約200〜約400ミクロンの粒径がより好ましい。
【0034】 ポリマーと溶媒の溶液を、約50〜約500ミクロンの所望の粒径となるまで
篩にかけた粒子上に注ぐ。粒子は、ディッシュなどの適切な鋳型に入れておく。 ポリマー溶液が粒子を通って拡散した後、ポリマー溶液の液−液脱混合が起こ
る前に第1の溶媒の結晶化を誘発する上で有効な速度で、ディッシュの内容物を
急冷する。例えば、ディッシュを液体窒素中またはそれと同等の低温液に入れ、
液体窒素に入れた状態に維持して、系の急速かつ完全な急冷を行うことができる
【0035】 次に、溶媒を完全に昇華させるのに必要な時間にわたり、真空ポンプにつなが
った容器にディッシュを入れる。この工程によって、冷凍物からの昇華による溶
媒除去が可能となることから、多孔質構造が残る。この系はまだ冷凍状態とし、
溶媒除去時にポリマーが弛緩しないようにする。
【0036】 最後に粒子を、粒子が可溶であってポリマーが可溶である溶媒(例えば第2の
溶媒)で、またはより好ましくは第2の溶媒として用いるか否かとは無関係に水
で、浸出する。浸出溶媒を数回変えることで、粒子が完全に除去されるようにす
る。得られる足場を浸出溶媒から取り出し、乾燥させて一定量とする。
【0037】 この方法によって、大孔径と小孔径の二様式分布が得られる。大孔は、ポリマ
ー溶液を注型した際の粒子の痕跡である。前述のように、大孔は約50〜約50
0ミクロンの平均孔径を有する。小孔は、ポリマー溶液について冷却下での相分
離を行う際に形成され、平均径は約20ミクロン未満である。本発明による好ま
しい方法は、平均粒径が約10ミクロン未満の小孔を与える。大孔の形状は、水
が無溶媒である場合にポリマー溶液に水を加えることで平滑化することができる
【0038】 得られる足場の有孔度は、約90%より大きい。本発明の好ましい方法は、有
孔度が95%を超える足場発泡体を提供する。その足場は10m2/gを超える
比孔表面積を有し、好ましい方法によって20m2/gを超える比孔表面積が得
られる。
【0039】 足場は、作製後にさらに変えることができる。例えば、所望の細胞群に対する
受容体または化学誘引物として機能する生理活性物質で足場をコーティングする
ことができる。そのコーティングは、吸収または化学結合によって施すことがで
きる。
【0040】 特に好ましい足場には、後に徐々に放出される添加剤が組み込まれる。その添
加剤は、ポリマー相の生理侵食によって、あるいはポリマー相の拡散によって放
出させることができる。別法として、添加剤を、それが活性となる足場構造のポ
リマー表面まで移動させてもよい。
【0041】 ポリマーならびに第1および第2の溶媒は、添加剤をそれに溶かす前に予め混
合することができる。別法として、添加剤をそれが最もよく溶ける溶媒に溶かし
てから、第1および第2の溶媒ならびにポリマーを混合することができる。
【0042】 添加剤は、生理的に許容される担体、賦形剤、安定剤などに入った状態で提供
することができ、徐放製剤で提供することができる。添加剤にはさらに、抗体、
抗体フラグメント、成長因子、ホルモンその他の添加剤が結合する標的部分など
の、添加剤の送達を促進する作用物質を加えることもできる。
【0043】 治療用に許容される医薬用担体は製薬業界で公知であり、例えばレミングトン
の著作(Remington, Pharmaceutical Science, Mac Pulishing Co., (A. R. Gen
naro edt. 1985) )に記載されている。そのような材料は、使用される用量およ
び濃度ではレシピエントに対して無毒性であり、希釈剤;可溶化剤;潤滑剤;懸
濁剤;包埋材;溶媒;増粘剤;分散剤;リン酸塩、クエン酸塩、酢酸塩および他
の有機酸塩などの緩衝剤;アスコルビン酸などの酸化防止剤;保存剤;ポリアル
ギニンなどの低分子量(残基約10個未満)ペプチド;血清アルブミン、ゼラチ
ンまたは免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリ(ビニルピロリジノン)などの
親水性ポリマー;グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアルギニンな
どのアミノ酸;セルロースもしくはその誘導体、グルコース、マンノースまたは
デキストリン類などの単糖類、二糖類および他の炭水化物;EDTAなどのキレ
ート化剤;マンニトールまたはソルビトールなどの糖アルコール;ナトリウムな
どの対イオン;および/またはTween、プルロニック類(pluronics )もし
くはPEGなどの非イオン性界面活性剤などがある。
【0044】 添加剤は、懸垂遊離カルボン酸基を有するポリマーに共有結合的に結合させる
ことができる。ポリマー結合遊離カルボン酸基への各種部分の結合のための詳細
な化学的手順については、文献に記載されている。例えば、米国特許5,219
,564号および同5,660,822号;Nathan et al., Bio. Cong. Chem.,
4, 54-62 (1992)およびNathan, Macromolecules, 25, 4476 (1992) を参照する
。これら両特許および両雑誌論文の開示内容は、参照により本明細書に含まれる
。これら刊行物は、懸垂遊離カルボン酸基を有するポリマーを反応性官能基を有
する部分、あるいは活性官能基を有するよう誘導体化された部分と反応させてポ
リマー結合体を形成する手順を開示している。
【0045】 添加剤が結合体型で活性の場合には、加水分解に対して安定な結合体を利用す
る。添加剤が結合体型で不活性の場合には、加水分解可能な結合体を利用する。 ある量の添加剤を多孔質ポリマー足場に組み込んで、処置を必要とする患者、
特に哺乳動物に対して最適な効力を得るようにする。投与の用量および方法は患
者ごとに変わる可能性があり、治療を受ける哺乳動物の種類、それの性別、体重
、食事、併用薬剤、全体的な臨床的状態、使用する特定の化合物、その化合物を
用いる具体的な用途、ならびに当業者には明らかな他の要素などの要素によって
決まる。多孔質ポリマー足場は、ヒトなどの霊長類、ヒツジ、ウマ、ウシ、ブタ
、イヌ、ネコ、ラットおよびマウスなどの哺乳動物における組織工学用および組
織誘導再生用の足場としてインビボで、あるいはインビトロで利用することがで
きる。本発明のポリマー−薬剤の組合せは、薬剤活性の保持に適した条件下での
保存用に、さらにはポリマーの完全性維持用に製造することができ、一般には室
温または冷蔵温度での保存に好適である。組織工学および組織誘導再生に用いら
れる多孔質ポリマー足場はまた、無菌でなければならない。滅菌は、放射線照射
あるいはガス処理または加熱などの従来の方法によって容易に行うことができる
【0046】 本発明での使用に好適な添加剤には、生理的または医薬的に活性な化合物など
がある。生理活性化合物の例には、細胞付着に影響することが知られている各種
「RGD」インテグリン結合配列を有するペプチドなどの細胞付着介在物質、生
理活性リガンド、ならびに特定の種類の細胞または組織の内部成長を促進または
妨害する物質などがある。そのような物質には例えば、骨形態発生タンパク質(
BMP)のような骨誘発物質、上皮成長因子(EGF)、線維芽細胞成長因子(
FGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、インシュリン様成長因子(IGF
−IおよびII)、TGF−βなどがある。
【0047】 医薬活性化合物の例としては、例えばアシクロビル、セフラジン、マルファレ
ン、プロカイン、アドリオマイシン、ダウノマイシン、プルンバギン、アトロピ
ン、キニーネ(quanine )、ジゴキシン、キニジン、生理活性ペプチド類、コリ
ンe6、セファロチン、プロリンおよびシス−ヒドロキシ−L−プロリンなどの
プロリン類縁体、ペニシリンV、アスピリン、イブプロフェン、ステロイド類、
ニコチン酸、ケモデオキシコリン酸、クロラムブチルなどがある。治療上有効な
用量は、インビトロまたはインビボでの方法によって決定することができる。各
特定の添加剤に関して個別に決定を行って、必要な最適用量を決定することがで
きる。有効用量レベル、すなわち所望の結果を得るのに必要な用量レベルの決定
は、当業者の裁量の範囲内である。さらに、添加剤の放出速度を当業界の通常の
技術の範囲内で変動させて、処置すべき治療状態に応じて有利なプロファイルを
決定することができる。
【0048】 代表的な添加剤用量は、約0.001mg/kg〜約1000mg/kg、好
ましくは約0.01mg/kg〜約100mg/kg、より好ましくは約0.1
0mg/kg〜約20mg/kgの範囲になる。添加剤は単独で用いてもよいし
、あるいは他の治療薬または診断薬と組み合わせて使用してもよい。
【0049】 本発明の多孔質ポリマー足場は、走査型電子顕微鏡検査(SEM)および水銀
多孔度測定法によって特性決定する。以下に具体例を示す。 多孔質ポリマー足場は、組織工学および再建手術などの組織誘導再生の分野の
物に成形される。足場の構造によって大量の細胞内部成長が可能となって、細胞
の前接種の必要性がなくなる。多孔質ポリマー足場はまた、外部支持臓器を形成
するためのインビトロ培養における支持体用の外部土台を形成するよう成形する
こともできる。
【0050】 足場は、身体の細胞外基質(ECM)を模倣する機能を有する。足場は、イン
ビトロ培養時およびその後の埋め込み時の単離細胞における物理的支持体および
付着基質の両方として役立つ。移植細胞群が成長し、細胞が正常に機能するにつ
れて、それらはそれ自体のECM支持体を分泌し始める。足場ポリマーは、人工
的支持体が消失するにつれて分解するよう選択される。
【0051】 軟骨および骨などの構造組織の再建では、組織形状は機能する上で非常に重要
であり、多孔質ポリマー足場を各種の厚さおよび形状の物に成形する必要がある
。鋏、メス、レーザー光または他のいずれかの切断具を用いて基質の一部を除去
することで、3次元構造で所望の間隙、開口または微細構造を形成することがで
きる。足場の利用例には、神経、筋骨格、軟骨、腱、肝臓、膵臓、眼球、皮膚、
動静脈、泌尿器または中実または中空の器官を形成する他の任意組織等の組織の
再生などがある。
【0052】 足場はさらに、軟骨細胞または肝細胞などの解離細胞用の基質として移植で用
いて、3次元の組織または器官を形成することもできる。任意の種類の細胞を足
場に加えて、培養および恐らくは埋め込みを行うことができ、それには軟骨細胞
、線維芽細胞、筋細胞および骨細胞などの筋・骨格系の細胞;肝細胞、膵臓細胞
(膵島細胞など)などの実質細胞;腸起源の細胞;神経細胞および皮膚細胞など
の他の細胞などがあり、それらは提供者から、確立された細胞培養系から、ある
いは遺伝子操作前後に、入手することができる。同じ構造中で多くの異なる細胞
種を提供することができる組織片も用いることができる。
【0053】 細胞は、好適な提供者、あるいは埋め込みされるべき患者から入手し、標準法
を用いて解離し、発泡体足場上およびその足場内に接種する。適宜に、インビト
ロ培養を行ってから、埋め込みを行うことができる。別法として、発泡体足場を
埋め込み、血管形成させ、次に細胞を足場に注入する。インビトロでの細胞培養
の方法および試薬ならびに組織足場の埋め込みは当業者には周知である。
【0054】 (産業上の利用可能性) 本発明の多孔質ポリマー足場は、組織工学および再建手術などの組織誘導再生
分野用の有用物へと作製することができる。足場はまた、外部支持臓器の形成の
ためのインビトロでの細胞培養の支持体用の外部足場を形成するよう成形するこ
ともできる。足場はまた、解離細胞用基質として移植に用いることもできる。
【0055】 以下に記載の実施例は本発明のある種の態様を説明するものであり、本発明を
限定するものではない。「部」および「パーセント」はいずれも、別段の断りが
ない限り重量基準であり、温度はいずれも摂氏単位である。
【0056】 実施例 実施例1〜6:各種ポリマーからの足場の製造 多孔質足場を表1に示したポリマーから製造した。 表1
【0057】
【表1】 実施例1:ポリ(DTEc)足場の製造 材料: 米国特許5,099,060号に開示の方法を用いてポリ(DTEカーボネー
ト)(Mw=206,000)を製造した。1,4−ジオキサン(証明済みAC
Sグレード)および塩化ナトリウム(NaCl)結晶をフィッシャー・サイエン
ティフィック(Fisher Scientific, ペンシルベニア州ピッツバーグ(Pittsburg
h)所在)から購入した。結晶を、開口が212μm(ni70)および425μ
m(ni40)の米国標準試験篩(ASTM−E11、Tyler, オハイオ州メンタ
ー(Mentor)所在)を用いて篩った。多孔度測定試験に用いた水銀は、3回蒸留
品(Bethlehem Apparatus, ペンシルベニア州ヘラータウン(Hellertown)所在
)であった。
【0058】 足場作製: 以下の処理法によって足場を製造した。 ポリ(DTEカーボネート)0.2gを、室温で磁気攪拌下に1,4−ジオキ
サン3mLおよび水0.3mLの混合液に溶かした。ポリマー溶解後に得られた
透明溶液を、適切なディッシュに入った篩にかけた塩化ナトリウム塩(平均径:
約200μm〜約400μm)7gに注ぎかけた。
【0059】 塩床を通ってポリマー溶液が拡散した後、ディッシュを液体窒素に沈め、その
状態に維持して系を完全凍結させた。次に、溶媒を完全に昇華させて多孔質構造
を残すのに必要な期間にわたって、真空ポンプに連結された容器にディッシュを
入れた。ポリマーは溶媒除去時に弛緩しなかった。
【0060】 最後に、塩を水中に浸出させた。感受性硝酸銀検査で水中へのそれ以上の塩素
イオン放出が示されなくなるまで、水を数回交換した。得られた足場を水から取
り出し、数日乾燥させて恒量とした。
【0061】 SEM走査型電子顕微鏡検査: SEMを行って、足場の形態を評価した。液体窒素(−196℃)中での足場
の凍結割断によって、SEM用にサンプルを製造した。凍結割断は、湿サンプル
について行った。足場について一連の加圧−除圧を行って、孔が水で充填される
ようにした。足場から気泡が発生しなくなり、サンプルがバイアルの底に沈んだ
時点で、それを液体窒素に沈めた。
【0062】 次に、サンプルを十分に真空乾燥し、粘着性タブを用いて金属スタブに乗せた
。それについて、バルザース(Balzers )SCD004スパッタコーティング装
置(BAL−TEC)を用いて銀コーティングした。ガス圧は3〜5Pa(3〜
5×10-2ミリバール)に設定し、電流は120秒間のコーティング時間におい
て30mAとした。検査には15kVの日立S450SEMを用いた。
【0063】 画像解析: SEMによって得られたデジタル画像の孔径を、NIHイメージ(NIH Image
)1.6ソフトウェアを用いて解析した。孔面積、周囲長さ、楕円の長軸および
短軸を、評価対象の画像パラメータとした。孔評価に先だって、デジタル画像の
調節を行う必要があった。全画像について同等の調節が行われるようにするため
、検査対象の孔径に用いた画像スケールに従ってパスカルマクロ(Pascal macro
)を書いた。
【0064】 番号を施した孔を実際のデジタル画像と比較して、孔の位置を確認した。適切
に表示されなかった一定の孔数は、統計データ解析から除外した。各足場につい
て、2種類の倍率(低倍率(200μmのスケールバー)および高倍率(10μ
mのスケールバー))で3種類のデジタル画像を解析した(n=3)。
【0065】 水銀多孔度測定: 乾燥足場は、総有孔率が高く、ポリマー係数が低いことから、非常に柔軟で、
容易に変形させることができた。さらに、平均径が約300μm(塩の最終痕跡
)を有するものと予想された最大孔は、この方法では過小評価されていたと考え
られる。そのため、足場の分析は塩がポリマー基質内にまだある時に行った。
【0066】 9540型水銀多孔度計(Micromeritics, ジョージア州ノークロス(Norcros
s)所在)を用いて、各種圧力での足場中への水銀侵入容量を記録することで、
孔体積および孔径分布を求めた。充填圧は、約20.7MPa(3000psi
a)まで記録した。この圧力は、0.06μm以上の孔に水銀を侵入させるのに
必要なエネルギーに相当する。孔径および有孔度の値は、径が310μmより小
さい同等の円筒形孔に関係する。
【0067】 これらの値は、下記のウォッシュバーン式から求めた。 D=−(1/P)4γ cos f 式中、Dは孔径(μm)であり;Pは加えた圧力(psia)であり;γは水
銀と足場表面の間の表面張力であり(ダイン/cm);φは接触角(度)である
【0068】 表面張力および接触角についての推奨値は、g=485ダイン/cm、φ=1
30° である。 結果は、平均孔径計算値の関数での増加水銀侵入量(mL/g)の曲線として
提供される。各足場について、サンプルの試験は3連で行った(n=3)。
【0069】 結果の考察: 表II:ポリ(DTEカーボネート)足場についてのSEM画像解析からの結
【0070】
【表2】 ポリ(DTEカーボネート)足場は、各種プロセスから得られる開放孔径の二
様式分布によって特性決定される(図1)。平均孔径200μm〜400μmの
最大孔は、溶液を注型した際の塩の痕跡である。平均孔径が20μm未満である
最小孔は、ポリマー溶液について冷却下に相分離を行う際に形成される。最小孔
は、最大孔の壁上と、最大孔間のポリマー相に認められる。
【0071】 孔の網目構造は、高度に相互連結されている。水銀多孔度測定からの興味深い
所見は、最小孔自体が高度に相互連結されているという点である。最大孔が測定
のためにNaClによって充填されているにも拘わらず、比較的高い圧力をかけ
た場合に、最小孔のほとんどにそれが達することが可能であるように思われる。
さらに、最大孔間の相互連結性は、最大孔間にチャンネルを形成する最小孔の存
在によって促進される。得られる足場の有孔度は90%を超える。最大孔の壁に
形成される小孔の網目構造は、驚くほど良好に直線的に配列されている。
【0072】 実施例2:低分子量ポリ(DTEカーボネート)足場の製造 総比表面積を評価し、有孔度を推定するために、低分子量ポリ(DTEカーボ
ネート)から足場を製造した。 材料: 実施例1と同様にしてポリ(DTEカーボネート)(Mw=89,000)を
製造した。
【0073】 足場作製: 低分子量ポリ(DTEカーボネート)0.3gを1,4−ジオキサンおよび水
(91/9体積%)の溶液に溶かした。この溶液を用いて実施例1と同様にして
足場を作製した。
【0074】 BET測定:総比表面積測定: クオンタソルブ(Quantasorb, Quantachrome, フロリダ州ボイントンビーチ
(Boynton Beach))を利用するブルナウアー−エロメット−テラー(Brunauer-
Eromett-Teller )(BET)法を用いて、比表面積を調べた。このBET装置
は、表面上に吸着された窒素の量を計算することで、サンプルの総比表面積を測
定するものである。
【0075】 有孔度推定: 大孔径を有する足場(本試験で用いたものと同様)では、Hg多孔度計では有
孔度が過小評価される。有孔度のより正確な測定は、各サンプルの重量、高さお
よび径を測定することで可能である。これらの測定値から、足場の見かけの密度
(ρ*)を計算することができ、有孔度(ε)は下記式によって求められる。
【0076】 ε= 1−ρ*/ρPDTEC 式中、ρPDTECポリマー密度である(1.2778)。 結果: ポリ(DTEカーボネート)足場の総孔表面積は、ほぼ20m2/gであった
。この値は、PLLAのナフタレン溶液を噴霧することで製造される足場につい
て報告されている値(水銀多孔度測定によって得たもの)の10倍高い値であっ
た。この値は、PLGAの塩化メチレン溶液から乳濁液法によって製造された足
場について報告の値(16〜99m2/g)(水銀多孔度測定によって得たもの
)の範囲内であるが、平均径は50μmより低い。推定有孔度は97%であった
【0077】 実施例3:ポリ(DTE co 30%DTカーボネート)足場の製造 本実施例では、実施例1に示した方法を用いて、遊離酸共重合体であるポリ(
DTE co 30%DTカーボネート)から足場を製造する。 材料: 1997年11月7日出願の米国特許出願09/056,050号(その開示
内容は参照により本明細書に含まれる)に開示の方法を用いて、ポリ(DTE c
o 30%DTカーボネート)(Mw=960,000)を製造した。
【0078】 足場作製: ポリ(DTE co 30%DTカーボネート)0.289gを1,4−ジオキサ
ン/水(91/9体積%)に溶かした。この溶液を用いて実施例1と同様に足場
を作製した。
【0079】 SEM、水銀多孔度測定および画像解析: ポリ(DTE co 30%DTカーボネート)足場を、実施例1のポリ(DTE
カーボネート)足場と比較した。 結果: SEM画像解析と水銀多孔度測定結果から、ポリ(DTEカーボネート)およ
びポリ(DTE co 30%DTカーボネート)から製造された足場は同様の孔径
分布を与えると言うことができる。2つの足場間に有意差は認められなかった。
足場を特性決定するのに用いられる方法の観点からすると、ポリマー溶液の粘度
を制御することで、ポリ(DTEカーボネート)およびポリ(DTE co 30%
DTカーボネート)から同様の孔径分布を有する足場を製造することが可能であ
る。
【0080】 実施例4:ポリ(DTE co 5%PEG1000カーボネート)足場の製造 本実施例では、実施例1に示した方法を用いて、PEGおよびポリ(DTEカ
ーボネート)の共重合体であるポリ(DTE c o 5%PEG1000カーボネ
ート)から足場を製造する。
【0081】 材料: 米国特許5,658,995号に開示の方法を用いて、ポリ(DTE co 5%
PEG1000カーボネート)(Mw=88,0000)を製造した。 足場作製: ポリ(DTE co 5%PEG1000カーボネート)0.246gを1,4−
ジオキサン/水(91/9体積%)3.3mLに溶かした。この溶液を用いて、
実施例1と同様にして足場を作製した。
【0082】 SEM、水銀多孔度測定および画像解析: ポリ(DTE co 5%PEG1000カーボネート)足場を、実施例1のポリ
(DTEカーボネート)足場と比較した。 結果: SEM画像解析と水銀多孔度測定結果から、ポリ(DTEカーボネート)およ
びポリ(DTE co 5%PEG1000カーボネート)から製造された足場は同
様の孔径分布を与えると言うことができる。2つの足場間に有意差は認められな
かった。足場を特性決定するのに用いられる方法の観点からすると、ポリマー溶
液の粘度を制御することで、ポリ(DTEカーボネート)およびポリ(DTE c
o 5%PEG1000カーボネート)から同様の孔径分布を有する足場を製造す
ることが可能である。
【0083】 実施例5:ポリ(DTBサクシネート)足場の製造 本実施例では、実施例1に示した方法を用いて、ポリカーボネートに代えてポ
リアリーレートから足場を製造する。ポリ(DTBサクシネート)は、実施例1
のポリ(DTEカーボネート)と比較してTgが低いこと(65℃)を特徴とす
る。
【0084】 材料: 米国特許5,216,115号に開示の方法を用いて、ポリ(DTBサクシネ
ート)(Mw=108,0000)を製造した。 足場作製: ポリ(DTBサクシネート)0.3gを1,4−ジオキサン/水(91/9体
積%)3.3mLに溶かした。この溶液を用いて、実施例1と同様にして足場を
作製した。
【0085】 SEM: ポリ(DTBサクシネート)足場を、実施例1のポリ(DTEカーボネート)
足場と比較した。 結果: SEM所見から、ポリ(DTBサクシネート)足場は実施例1のポリ(DTE
カーボネート)足場と同じ形態学的特徴を示している(実施例1の結果と考察参
照)。
【0086】 実施例6:ポリ(L−乳酸)(PLLA)足場の製造 本実施例では、実施例1に示した方法を用いて、ポリカーボネートに代えてP
LLAから足場を製造する。 足場作製: PLLA(Mw=108,000)(Medisolb polymers, Alkermes Inc., オ
ハイオ州シンシナチ(Cincinnati)所在)0.3gを1,4−ジオキサン/水(
91/9体積%)に溶かした。この溶液を用いて、実施例1と同様にして足場を
作製した。
【0087】 SEM: PLLA足場を、実施例1のポリ(DTEカーボネート)足場と比較した。 結果: SEM所見から、PLLA足場は実施例1のポリ(DTEカーボネート)足場
と同じ形態学的特徴を示している(実施例1の結果と考察参照)。
【0088】 実施例7:水の量を増加させた溶液からの足場の製造 本明細書の方法を用いて試験を実施して、ポリマー溶液中の水の添加量を増や
して多孔質足場の形態を最適化した。 足場作製: 実施例1のポリ(DTEカーボネート)0.3gを1,4−ジオキサン/水(
85/15体積%)3.3mLに溶かした。この溶液を用いて、実施例1と同様
にして足場を作製した。
【0089】 SEM: この足場を、実施例1で製造した足場と比較した。 結果: 水は、1,4−ジオキサン結晶化プロセスにおいて核形成剤のように作用する
。水は、ポリマー溶液を液体窒素中で急冷した際に溶媒結晶化の開始段階におい
て核化密度を高める。核化密度が上昇すると、得られる結晶の大きさは常に小さ
くなる。これによって、水の割合を上昇させていくと、最大孔間で認められる微
小構造が小さくなることが説明できると考えられる。非常に小さい孔(平均直径
が5μm未満)の体積割合は、溶液中の水分量に伴って上昇する。
【0090】 水を加えて、冷却下でのポリマー溶液の相分離を促進する。水の量が上昇する
と、溶媒中でのポリマー溶解度が徐々に低下する。溶液を急冷すると、ポリマー
溶液のL−L脱混合が誘発されるのが早くなる。核は形成量を多くすることがで
き、系が完全に凍結する前にポリマー基質中で成長することができる。そうして
最終的な足場において、さらに多くの円形孔(L−L脱混合によって生じる)が
存在するようになる。
【0091】 溶液中での水の存在は、溶液を注型するNaCl塩の溶解にも寄与する。水の
割合が上昇するに連れて、最大孔の形状における変化が認められる。見かけ上で
は、このプロセスによってNaCl塩が侵食されていた。そのため、溶液中で水
含有量が上昇するに連れて、最大孔間での相互連結性に大幅な上昇を本発明者ら
は認める。
【0092】 実施例8:足場中へのインビボ細胞成長 インビボの動物モデルで、高度の多孔質の足場を評価した。骨格が成熟した雄
のニュージーランド白色ウサギ32匹に対して、頭蓋冠(頭蓋骨)の両側に足場
を埋め込んだ。
【0093】 足場は実施例2に記載の方法に従って製造した。製造後、足場を真空乾燥し、
滅菌パウチ中に封入し、アンプロレン(Anprolene )AN72C自動換気滅菌装
置に入れてエチレンオキサイド曝露による滅菌を行った。滅菌後、サンプルを少
なくとも2週間大気中で平衡状態として、エチレンオキサイドを確実に除去した
【0094】 各手術において、完全滅菌法を用いてウサギの準備を行った。各手術で2個の
埋込物を埋め込んだ。各埋込物は、2つの直径8mmの欠損部のうちの一方に入
れた。
【0095】 埋め込んだ足場は直径8mmで厚さ2〜3mmとすることで、ウサギの頭蓋冠
の寸法に相当するようにした。足場には細胞の前接種は行わなかった。2週、4
週、8週および16週後、足場を回収し、組織学的分析を行った。中間の時点で
(例えば、4週間後の場合には2週間後)および屠殺前に、ウサギにオキシテト
ラサイクリンを注射して、骨の内部成長を標識した。サンプルを、70%、80
%、95%および100%エタノールの水/アルコール溶液中で脱水し、組織清
拭剤(FisherからのHemo-De )で清拭し、メタクリル酸メチル(Fisher)の重合
溶液中で固定して、サンプルをポリメタクリル酸メチルの固体ブロックに埋め込
んだ。サンプルを水平方向および垂直方向に切って、水平方向および垂直方向の
断面を得た。切片を乗せ、粉砕し、仕上げを行って、厚さが細胞1〜3個分の層
とした。サンプルを紫外線下に観察し、内部成長を分析した。次に、サンプルを
スティーブネル・ブルー(Stevenel’s blue)およびヴァン−ギーソンのピクロ
−フスシンで染色した。そのような染色において、骨は赤であり、線維組織は青
であり、類骨は緑であった。両方の染色において、サンプルの写真を撮影して、
肉眼観察と画像解析を行うようにした。
【0096】 骨内部成長の深さを測定して、高度多孔質足場構造の効果を反映させ、以前の
試験と比較した。その以前の試験では、1〜10ミクロンの孔なしで製造した足
場についてのデータが提供されている。その以前の足場は同じポリマーから形成
したものであるが、急冷段階を行わずに浸出を行って、異なる溶媒を用いて形成
したものである。
【0097】 3〜4週間後に、2種類のスポンジ間で測定可能な差が認められた。高度に多
孔質の足場の方が、大きい骨の内部成長量を示した。さらに、1〜10ミクロン
の孔の規則的配列が細胞配列に影響した。細胞は、孔が形成したパターンに配列
しているのが認められた。細胞はさらに、そのパターンに沿って石化した。
【0098】 高度に多孔質の足場は、先行技術の種類の足場に関して予想されると考えられ
る以上に、細胞成長を促進し、細胞増殖を誘導したという点で、先行技術の足場
より優れていた。
【0099】 実施例9:足場中へのインビボ細胞成長;比較試験 実施例8のウサギ頭蓋骨欠損モデルを用いたインビボの比較埋込試験で、新た
な骨の足場中への成長を支持する能力について、2種類の異なる足場構造を比較
した。この2種類の足場は孔径において均一であり(200〜500ミクロン)
、本発明で記載の二様式孔分布を有していた。足場は孔径分布以外の全ての面で
同一であったが、二様式分布を有する足場は骨治癒力が高かった。
【0100】 以上の実施例および好ましい実施態様の説明は、特許請求の範囲によって定義
される本発明を例示するものであって、限定するものと解釈すべきではない。容
易に理解されるように、特許請求の範囲に記載の本発明から逸脱しない限りにお
いて、多くの変更および上記の特徴の組合せを利用することができる。そのよう
な変更は、本発明の精神および範囲からの逸脱と見なされるものではなく、その
ような変更は全て特許請求の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法によって製造された発泡体のSEM顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 レーベン、ハワード ビー. アメリカ合衆国 08854−6220 ニュージ ャージー州 ピスキャタウェイ ハンプシ ャー コート 245 (72)発明者 ロモー、クリステル エム. アメリカ合衆国 08904 ニュージャージ ー州 ハイランド パーク フォレスト グレン ドライブ 68 Fターム(参考) 4C081 BA12 BA16 CA152 CA161 CA172 CA181 CA201 CC02 CE02 DB03 DC03 4F074 AA65 AA70 CB03 CB13 CB14 CB22 CB27 DA03 DA53

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径が約50〜約500ミクロンの円形開放大孔および径が2
    0ミクロン未満の円形開放小孔から成る高度に相互連結された二様式分布を有す
    る実質的に連続的なポリマー相を有することを特徴とする生体分解性および生体
    適合性多孔質足場であって、前記小孔が前記大孔の壁内に規則的に直線的に配列
    されている足場。
  2. 【請求項2】 有孔度が約90%を超えることをさらなる特徴とする請求項
    1に記載の足場。
  3. 【請求項3】 比孔表面積が約10m2/gを超えることをさらなる特徴と
    する請求項1に記載の足場。
  4. 【請求項4】 前記ポリマーが水に不溶であるが、水混和性溶媒に可溶であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の足場。
  5. 【請求項5】 前記ポリマーが、生体適合性および生体分解性のポリカーボ
    ネート類、ポリアリーレート類、ポリカーボネート類とポリ(アルキレンオキサ
    イド)類とのブロック共重合体、ポリアリーレート類とポリ(アルキレンオキサ
    イド)類とのブロック共重合体、α−ヒドロキシカルボン酸類、ポリ(カプロラ
    クトン)類、ポリ(ヒドロキシブチレート)類、ポリ無水物類、ポリ(オルトエ
    ステル)類、ポリエステル類およびビスフェノール−Aに基づくポリ(ホスホエ
    ステル)類からなる群から選択されることを特徴とする請求項4に記載の足場。
  6. 【請求項6】 前記ポリマーが、特定の各種細胞または組織内部成長を促進
    または防止する有効量の生理活性物質を含むことを特徴とする請求項1に記載の
    足場。
  7. 【請求項7】 前記ポリマーが有効量の医薬活性化合物を含むことを特徴と
    する請求項1に記載の足場。
  8. 【請求項8】 前記足場が、肝細胞、膵臓島細胞、線維芽細胞、軟骨細胞、
    骨芽細胞、外分泌細胞、腸起源の細胞、胆管細胞、上皮小体細胞、甲状腺細胞、
    副腎−視床下部−下垂体軸の細胞、心筋細胞、腎臓上皮細胞、腎臓尿細管細胞、
    腎臓基底膜細胞、神経細胞、血管細胞、骨および軟骨を形成する細胞、平滑筋細
    胞、筋骨格細胞、眼球細胞、外皮細胞、角質細胞および幹細胞からなる群から選
    択される細胞を含むことを特徴とする請求項1に記載の足場。
  9. 【請求項9】 前記細胞が培養組織細胞であることを特徴とする請求項8に
    記載の足場。
  10. 【請求項10】 ポリマー基質上での細胞付着、移動および増殖方法であっ
    て、生きた細胞、生きた組織または生きた細胞を含む生体液を請求項1に記載の
    足場と接触させることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 生体分解性および生体適合性多孔質ポリマー足場の製造方
    法であって、 約0.5〜約25重量%の生体適合性ポリマーをそのポリマーが可溶である第
    1の溶媒とそのポリマーが不溶である第2の溶媒との混和性溶媒混合液に溶かす
    工程であって、前記第2の溶媒に対する前記第1の溶媒の比が、前記ポリマーが
    溶解して均一溶液を形成する範囲にあり、第1の溶媒が約−40℃〜約20℃の
    範囲の融点を有する工程; 前記ポリマー溶液を、有機溶媒に不溶であって約50〜約500ミクロンの径
    を有する水溶性で無毒性の粒子の入った型に入れる工程; 前記溶液を、前記第1および第2の溶媒の液−液脱混合開始前に前記第1の溶
    媒の結晶化を生じさせるのに効果的な速度で急冷する工程; 前記ポリマーを昇華して前記第1及び第2の溶媒を除去する工程; 前記粒子が可溶であり前記ポリマーが不溶である溶媒で前記ポリマーを浸出し
    て、前記粒子を前記ポリマーから除去する工程;ならびに 前記ポリマーを乾燥する工程 から成ることを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 前記溶媒全量に対する前記第1の溶媒の比が約1体積%〜
    約40体積%であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記第1の溶媒が1,4−ジオキサンであり、前記第2の
    溶媒が水であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記ポリマーが、生体適合性および生体分解性のポリカー
    ボネート類、ポリアリーレート類、ポリカーボネート類とポリ(アルキレンオキ
    サイド)類とのブロック共重合体、ポリアリーレート類とポリ(アルキレンオキ
    サイド)類とのブロック共重合体、α−ヒドロキシカルボン酸類、ポリ(カプロ
    ラクトン)類、ポリ(ヒドロキシブチレート)類、ポリ無水物類、ポリ(オルト
    エステル)類、ポリエステル類およびビスフェノール−Aに基づくポリ(ホスホ
    エステル)類からなる群から選択されることを特徴とする請求項11に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 前記粒子が、アルカリ金属およびアルカリ土類金属ハロゲ
    ン化物、リン酸塩および硫酸塩、砂糖結晶、水溶液ポリマーミクロスフィア、並
    びにタンパク質ミクロスフィアからなる群から選択されることを特徴とする請求
    項11に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記粒子が塩化ナトリウム結晶であることを特徴とする請
    求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記急冷工程が、液体窒素中への前記溶液の浸漬を含むこ
    とを特徴とする請求項11に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記ポリマーを水で浸出することを特徴とする請求項11
    に記載の方法。
  19. 【請求項19】 請求項11の方法によって製造されるポリマー性組織足場
  20. 【請求項20】 前記ポリマーが、特定の種類の細胞組織内部成長を促進ま
    たは防止する有効量の生理活性物質を含むことを特徴とする請求項11に記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 前記ポリマーが、有効量の医薬活性化合物を含むことを特
    徴とする請求項11に記載の方法。
JP2000611965A 1999-04-16 1999-04-16 組織工学用多孔質ポリマー足場 Pending JP2002541925A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/US1999/008375 WO2000062829A1 (en) 1999-04-16 1999-04-16 Porous polymer scaffolds for tissue engineering

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002541925A true JP2002541925A (ja) 2002-12-10
JP2002541925A5 JP2002541925A5 (ja) 2006-06-22

Family

ID=22272581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000611965A Pending JP2002541925A (ja) 1999-04-16 1999-04-16 組織工学用多孔質ポリマー足場

Country Status (9)

Country Link
EP (1) EP1173235B1 (ja)
JP (1) JP2002541925A (ja)
AT (1) ATE266435T1 (ja)
AU (1) AU768478B2 (ja)
CA (1) CA2370810C (ja)
DE (1) DE69917339T2 (ja)
ES (1) ES2222700T3 (ja)
MX (1) MXPA01010530A (ja)
WO (1) WO2000062829A1 (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006034485A (ja) * 2004-07-26 2006-02-09 Gc Corp 生体吸収性顆粒状多孔質骨補填材及びその製造方法
JP2007191564A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Nitto Denko Corp 多孔質構造体の製造方法および多孔質構造体並びに多孔質構造体からなる細胞培養用足場基材
WO2007111205A1 (ja) 2006-03-20 2007-10-04 Jms. Co., Ltd. 多孔質生体吸収性材料およびその製造方法
US7445793B2 (en) 2002-09-09 2008-11-04 Kaneka Corporation Support for tissue regeneration and process for producing the same
EP2106811A2 (en) 2008-03-31 2009-10-07 GC Corporation Scaffold for tissue engineering and production method thereof
JP2009226148A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Gc Corp ブロック状細胞工学用支持体の製造方法
JP2010167040A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Ngk Spark Plug Co Ltd 薬剤徐放体
JP2010253195A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Ngk Spark Plug Co Ltd 生体インプラント及び生体インプラントの製造方法
WO2011021594A1 (ja) 2009-08-18 2011-02-24 国立大学法人東北大学 持続性ドラッグデリバリーシステム
JP2012507562A (ja) * 2008-10-30 2012-03-29 ダビド リウ 微小球性多孔質生体適合性足場並びにその製造方法及び装置
US8293046B2 (en) 2007-03-30 2012-10-23 Jms Co., Ltd. Process for production of porous body and uses thereof
JP2012532680A (ja) * 2009-07-10 2012-12-20 バイオ2 テクノロジーズ,インク. 生体組織工学のためのデバイスおよび方法
US8518432B2 (en) 2004-10-15 2013-08-27 Gc Corporation Block-shaped scaffold for tissue engineering and production method thereof
JP2015057964A (ja) * 2013-09-18 2015-03-30 株式会社ジーシー 組織工学用支持体
WO2015045762A1 (ja) 2013-09-24 2015-04-02 日本特殊陶業株式会社 生体インプラント
US9296846B2 (en) 2008-12-18 2016-03-29 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Porous polymer coating for tooth whitening
JP2019076070A (ja) * 2017-10-27 2019-05-23 株式会社豊田中央研究所 多孔質細胞足場及びその利用

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BR0113107A (pt) * 2000-08-08 2004-01-06 Bioamide Inc Armações para cabelo com manipulação tecidual
SE0004612D0 (sv) * 2000-12-14 2000-12-14 Terminus Biotec Ab Biokompatibelt, poröst material, förfarande för dess framställning och användning av detsamma
GB0129008D0 (en) * 2001-12-04 2002-01-23 Univ London Method for forming matrices of hardened material
US20030181978A1 (en) 2002-03-25 2003-09-25 Brown Kelly R. Channeled biomedical foams and method for producing same
CA2484012C (en) * 2002-03-28 2012-06-26 Japan As Represented By President Of National Cardiovascular Center Scaffold for tissue engineering, artificial blood vessel, cuff, and biological implant covering member
AU2005213499B2 (en) 2004-02-06 2010-09-02 Georgia Tech Research Corporation Surface directed cellular attachment
WO2005077304A1 (en) 2004-02-06 2005-08-25 Georgia Tech Research Corporation Load bearing biocompatible device
US7597885B2 (en) * 2004-03-26 2009-10-06 Aderans Research Institute, Inc. Tissue engineered biomimetic hair follicle graft
EP1748744A4 (en) 2004-05-11 2011-08-03 Synthasome Inc TISSUE SCAFFOLDING
CN101880449B (zh) 2005-03-18 2012-04-25 株式会社Jms 多孔体的制造方法以及使用该方法的多孔体
DE102005042707A1 (de) * 2005-09-01 2007-03-08 Polymedics Innovations Gmbh Formkörper zur medizinischen Behandlung von Wunden
US20070148138A1 (en) 2005-11-22 2007-06-28 Aderans Research Institute, Inc. Hair follicle graft from tissue engineered skin
DE102007037063B4 (de) * 2007-08-03 2012-12-06 Helmholtz-Zentrum Geesthacht Zentrum für Material- und Küstenforschung GmbH Verfahren zur Herstellung eines Multiblockcopolymers
KR101503962B1 (ko) * 2007-11-26 2015-03-18 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 미세다공성 항미생물성 용품의 형성 방법
GB0801935D0 (en) 2008-02-01 2008-03-12 Apatech Ltd Porous biomaterial
US9458357B2 (en) 2011-03-02 2016-10-04 Massachusetts Institute Of Technology ph-sensitive sacrificial materials for the microfabrication of structures
US10655120B2 (en) * 2011-03-21 2020-05-19 The University Of Newcastle Upon Tyne Transport of cells in hydrogels
WO2012162552A1 (en) 2011-05-26 2012-11-29 Cartiva, Inc. Tapered joint implant and related tools
CA2981064C (en) 2015-03-31 2024-01-02 Cartiva, Inc. Carpometacarpal (cmc) implants and methods
EP3753531A1 (en) 2015-03-31 2020-12-23 Cartiva, Inc. Hydrogel implants with porous materials
EP3282961A4 (en) 2015-04-14 2018-12-05 Cartiva, Inc. Tooling for creating tapered opening in tissue and related methods
KR101803179B1 (ko) * 2016-04-25 2017-11-29 성균관대학교산학협력단 pH 민감성 3차원 스캐폴드 제조방법 및 이를 이용한 세포배양용 스캐폴드
US11116622B2 (en) 2019-02-07 2021-09-14 Biorez, Inc. Composite scaffold for the repair, reconstruction, and regeneration of soft tissues

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63272355A (ja) * 1987-01-19 1988-11-09 スティクティング サイエンス パーク グロニンゲン 組織特異多孔性を有する再建手術による治療に適した移植片及びその製造方法
JPH08500387A (ja) * 1992-08-13 1996-01-16 ラトガーズ,ザ・ステートユニバーシイテイ・オブ・ニュージャージー 天然アミノ酸l−チロシンの誘導体を含むポリアリーレート
JPH10234844A (ja) * 1997-02-25 1998-09-08 Gunze Ltd 軟骨組織再生用基材及びこれを用いた軟骨組織再生法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5244799A (en) * 1987-05-20 1993-09-14 Anderson David M Preparation of a polymeric hydrogel containing micropores and macropores for use as a cell culture substrate
EP0612791B1 (en) * 1992-01-31 1997-04-02 VAINERMAN, Efim Semenovich Porous polymer material and method of obtaining it
US5288763A (en) * 1992-12-23 1994-02-22 The Johns Hopkins University School Of Medicine Porous, polymer beads and process of their preparation
US5514378A (en) * 1993-02-01 1996-05-07 Massachusetts Institute Of Technology Biocompatible polymer membranes and methods of preparation of three dimensional membrane structures
EP0713364A4 (en) * 1993-08-13 1996-12-27 Shalaby W Shalaby MICROPOROUS POLYMERIC FOAMS AND MICROTEXTURED SURFACES
US5502092A (en) * 1994-02-18 1996-03-26 Minnesota Mining And Manufacturing Company Biocompatible porous matrix of bioabsorbable material
US5939323A (en) * 1996-05-28 1999-08-17 Brown University Hyaluronan based biodegradable scaffolds for tissue repair
WO1998036013A1 (en) * 1997-02-18 1998-08-20 Rutgers, The State University Monomers derived from hydroxy acids and polymers prepared therefrom
AU736102B2 (en) * 1997-03-31 2001-07-26 Regents Of The University Of Michigan, The Open pore biodegradable matrices
WO1999009149A1 (en) * 1997-08-01 1999-02-25 Massachusetts Institute Of Technology Three-dimensional polymer matrices

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63272355A (ja) * 1987-01-19 1988-11-09 スティクティング サイエンス パーク グロニンゲン 組織特異多孔性を有する再建手術による治療に適した移植片及びその製造方法
JPH08500387A (ja) * 1992-08-13 1996-01-16 ラトガーズ,ザ・ステートユニバーシイテイ・オブ・ニュージャージー 天然アミノ酸l−チロシンの誘導体を含むポリアリーレート
JPH10234844A (ja) * 1997-02-25 1998-09-08 Gunze Ltd 軟骨組織再生用基材及びこれを用いた軟骨組織再生法

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7445793B2 (en) 2002-09-09 2008-11-04 Kaneka Corporation Support for tissue regeneration and process for producing the same
JP2006034485A (ja) * 2004-07-26 2006-02-09 Gc Corp 生体吸収性顆粒状多孔質骨補填材及びその製造方法
JP4694163B2 (ja) * 2004-07-26 2011-06-08 株式会社ジーシー 生体吸収性顆粒状多孔質骨補填材の製造方法
US8518432B2 (en) 2004-10-15 2013-08-27 Gc Corporation Block-shaped scaffold for tissue engineering and production method thereof
JP2007191564A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Nitto Denko Corp 多孔質構造体の製造方法および多孔質構造体並びに多孔質構造体からなる細胞培養用足場基材
JP2007283096A (ja) * 2006-03-20 2007-11-01 Jms Co Ltd 多孔質生体吸収性材料およびその製造方法
WO2007111205A1 (ja) 2006-03-20 2007-10-04 Jms. Co., Ltd. 多孔質生体吸収性材料およびその製造方法
US8293046B2 (en) 2007-03-30 2012-10-23 Jms Co., Ltd. Process for production of porous body and uses thereof
JP2009226148A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Gc Corp ブロック状細胞工学用支持体の製造方法
EP2106811A2 (en) 2008-03-31 2009-10-07 GC Corporation Scaffold for tissue engineering and production method thereof
JP2012507562A (ja) * 2008-10-30 2012-03-29 ダビド リウ 微小球性多孔質生体適合性足場並びにその製造方法及び装置
US9296846B2 (en) 2008-12-18 2016-03-29 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Porous polymer coating for tooth whitening
JP2010167040A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Ngk Spark Plug Co Ltd 薬剤徐放体
JP2010253195A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Ngk Spark Plug Co Ltd 生体インプラント及び生体インプラントの製造方法
JP2012532679A (ja) * 2009-07-10 2012-12-20 バイオ2 テクノロジーズ,インク. 生体組織工学のためのデバイスおよび方法
JP2012532680A (ja) * 2009-07-10 2012-12-20 バイオ2 テクノロジーズ,インク. 生体組織工学のためのデバイスおよび方法
WO2011021594A1 (ja) 2009-08-18 2011-02-24 国立大学法人東北大学 持続性ドラッグデリバリーシステム
JP2015057964A (ja) * 2013-09-18 2015-03-30 株式会社ジーシー 組織工学用支持体
WO2015045762A1 (ja) 2013-09-24 2015-04-02 日本特殊陶業株式会社 生体インプラント
US10238774B2 (en) 2013-09-24 2019-03-26 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Biological implant
JP2019076070A (ja) * 2017-10-27 2019-05-23 株式会社豊田中央研究所 多孔質細胞足場及びその利用

Also Published As

Publication number Publication date
DE69917339D1 (de) 2004-06-17
DE69917339T2 (de) 2005-05-12
ES2222700T3 (es) 2005-02-01
WO2000062829A1 (en) 2000-10-26
EP1173235B1 (en) 2004-05-12
AU768478B2 (en) 2003-12-11
EP1173235A1 (en) 2002-01-23
CA2370810A1 (en) 2000-10-26
CA2370810C (en) 2007-06-19
MXPA01010530A (es) 2002-03-14
AU3566399A (en) 2000-11-02
ATE266435T1 (de) 2004-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002541925A (ja) 組織工学用多孔質ポリマー足場
US6337198B1 (en) Porous polymer scaffolds for tissue engineering
US7674408B2 (en) Channeled biomedical foams an method for producing same
US6334968B1 (en) Method of forming polysaccharide sponges for cell culture and transplantation
JP4353510B2 (ja) 組織再生用支持体及びその製造方法
US7022522B2 (en) Macroporous polymer scaffold containing calcium phosphate particles
KR100664772B1 (ko) 생분해성 중합체 스캐폴드
US6797738B2 (en) Open pore biodegradable matrices
EP2793962B1 (en) Process for modifying the surface morphology of a medical device
WO1999009149A9 (en) Three-dimensional polymer matrices
JP2010524644A (ja) 内腔器官用の組織工学装置及び方法
KR100737167B1 (ko) 조직공학용 다공성 뼈-연골 복합 지지체의 제조 방법
Qi et al. Preparation and properties of a biodegradable poly (lactide-co-glycolide)/poly (trimethylene carbonate) porous composite scaffold for bone tissue engineering
Annabi Porous biomaterials
Pietro et al. The influence of triethylcitrate on the biological properties of poly (L-lactic-co-glycolic acid) membranes
Wang Improving 3D matrices for tissue engineering using advanced drug delivery techniques
WO2001082988A1 (fr) Procede de fabrication d'un support multipore de reparation de tissus et d'organes faisant appel a un filtre de separation

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060414

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091201

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100301

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100526

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100831