JP2002541816A - プロスタグランジンプレカーサーの調製のための方法 - Google Patents

プロスタグランジンプレカーサーの調製のための方法

Info

Publication number
JP2002541816A
JP2002541816A JP2000611700A JP2000611700A JP2002541816A JP 2002541816 A JP2002541816 A JP 2002541816A JP 2000611700 A JP2000611700 A JP 2000611700A JP 2000611700 A JP2000611700 A JP 2000611700A JP 2002541816 A JP2002541816 A JP 2002541816A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
alcohol
ester
solution
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000611700A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4493856B2 (ja
JP2002541816A5 (ja
Inventor
マーティン・エドワード・フォックス
ジュリアン・サイモン・パラット
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chirotech Technology Ltd
Original Assignee
Chirotech Technology Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chirotech Technology Ltd filed Critical Chirotech Technology Ltd
Publication of JP2002541816A publication Critical patent/JP2002541816A/ja
Publication of JP2002541816A5 publication Critical patent/JP2002541816A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4493856B2 publication Critical patent/JP4493856B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P41/00Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture
    • C12P41/003Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture by ester formation, lactone formation or the inverse reactions
    • C12P41/004Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture by ester formation, lactone formation or the inverse reactions by esterification of alcohol- or thiol groups in the enantiomers or the inverse reaction
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C43/00Ethers; Compounds having groups, groups or groups
    • C07C43/02Ethers
    • C07C43/20Ethers having an ether-oxygen atom bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C43/23Ethers having an ether-oxygen atom bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring containing hydroxy or O-metal groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/18Compounds having one or more C—Si linkages as well as one or more C—O—Si linkages
    • C07F7/1804Compounds having Si-O-C linkages
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P7/00Preparation of oxygen-containing organic compounds
    • C12P7/02Preparation of oxygen-containing organic compounds containing a hydroxy group
    • C12P7/22Preparation of oxygen-containing organic compounds containing a hydroxy group aromatic

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (R)-エナンチオマーに富むプロパルギルアルコールは、式(I) 【化1】 (式中、RはC1-4アルコキシ、ハロゲンまたは、OHまたはハロゲンで置換されていてよいC1-4アルキルである)を有する。これは、(a)アシルドナーと第一酵素を用いるラセミ体のアルコールのエナンチオ選択的(R)-エステル化;(b)未反応の(S)-アルコールの除去;および、(c)第二酵素を用いる(R)-エステルのエナンチオ選択的加水分解から成るステップにより調製することができる。該アルコールは、公知の方法によりプロスタグランジンに転換することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、光学活性に富む形態のプロスタグランジンオメガ側鎖の調製に関す
る。 (発明の背景) 4-アリールオキシ-3-ヒドロキシ-1-(E)-ブテニルオメガ鎖を有する合成プ
ロスタグランジン、特に16-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-17,1
8,19,20-テトラノール-PGF2αおよびそのエステル、より詳細にはイ
ソプロピルエステルは、緑内障および高眼圧症の治療に有効な薬物である。この
目的のための4-アリールオキシ-3-ヒドロキシ-1-(E)-ブテニル側鎖を有する
11-オキサプロスタグランジンの使用が、WO-A-97/23223に開示され
ている。所望される活性は右旋性15R異性体型にある。(+)-16-[3-(トリフ
ルオロメチル)フェノキシ]-17,18,19,20-テトラノール-PGF2α
イソプロピルエーテルの構造を次に示す。
【0002】
【化4】
【0003】 US-A-4321275は、獣医薬において黄体融解剤および子宮平滑筋収縮
刺激剤として使用するための、対応するラセミ体遊離酸フルプロステノールの合
成を開示する。この化合物は、コーリーラクトンアルデヒド4β-ホルミル-2,
3,3αβ,6αβ-テトラヒドロ-2-オキソ-5α-(4-フェニルベンゾイルオ
キシ)-シクロペンテノ[b]フランから、ジメチル2-オキソ-3-[3-(トリフルオ
ロメチル)フェノキシ]-オキシプロピルホスホネートを用いてオメガ鎖のC14-
16を導入する反応により調製される。生じたエノンが、ケト基の対応するアル
コールへの非立体選択的還元、4-フェニルベンゾイル基の除去、2つの水酸基
のテトラヒドロピラニルによる保護、ラクトールへの還元、(4-カルボキシブチ
ル)トリフェニルホスホニウムブロマイドから調製されるイリドを用いたウィッ
ティッヒ・オレフィン化、およびテトラヒドロピラニル基の除去により、フルプ
ロステノールに転換される。活性15Rジアステレオ異性体が、クロマトグラ
フィー分離により得られる。
【0004】 EP-A-0639563は、エナンチオマーに富む16-[3-(トリフルオロメ
チル)フェノキシ]-17,18,19,20-テトラノール-PGF2αイソプロ
ピルエステルの調製を開示する。類似体、16-(3-クロロフェノキシ)-17,
18,19,20-テトラノール-PGF2αイソプロピルエステルの活性15R
ジアステレオ異性体は、対応するCoreyラクトンエノンのケト基の、(−)-
B-クロロジイソピノカンフェイルボランを用いた還元により立体選択的に形成
される。
【0005】 プロスタグランジンのオメガ鎖はまた、有機銅試薬と親電子性シクロペンタン
コアシントンの間のカップリング反応を用いて、その全体を導入することができ
る。この手段は、より集約的であるという利点を有し、これにより、必要とされ
るキラリティをすでに有するオメガ鎖を導入することができる。
【0006】 Danilova et al, DOKL Chem. USSR (Engl. Transl.), 1983, 273, 375-377は
、ラセミ体の4-(3-トリフルオロメチルフェノキシ)-3-(1-エトキシエトキシ
)-1-ヨード-1E-ブテンから形成されたアルケニル銅と2-シクロペンテノンの
、フルプロステノールの11-デオキシ類似体を調製するための有機銅カップリ
ング反応を開示する。 Tolskikov et al, J. Org. Chem. USSR (Engl. Transl), 1983, 19, 1624-163
1はさらに、この1-エトキシエトキシエーテルに対するラセミ体プレカーサー、
4-[(3-トリフルオロメチル)フェノキシ]-1-ブチン-3-オール、4-(3-トリ
フルオロメチルフェノキシ)-1-ヨード-1E-ブテン-3-オールと、その対応す
るトリメチルシリルエーテルを開示する。
【0007】 エナンチオマーに富むオメガ鎖プレカーサーの、PGF2αの調製のための使
用がDavies et al, J. Chem. Soc., Perkin Trans 1, 1981, 1317に開示されて
いるが、ここでは、鍵となるステップはアルケニル銅試薬のトリシクロヘプタノ
ンヘのカップリングである。
【0008】 WO-A-95/33845は、エナンチオマーに富む式
【化5】 (式中、RおよびRはそれぞれHまたはアルキルであり、および、Rは、
置換されていてよいフェニル、アルキルまたはシクロアルキルである)のプロパ
ルギルアルコールの、対応するラセミ体のエナンチオ選択的酵素媒介性生物分割
による調製を開示する。実施例では、ラセミ体の3-ヒドロキシ-4-フェノキシ-
1-ブチンをイソプロペニルアセテートおよびリパーゼPSで処理し、(S)-アル
コールが98%eeで得られている。(R)-アルコールは、生物分割ステップに
おいて生じた(R)-エステルの非酵素的加水分解により96%eeで得られてい
る。
【0009】 (発明の概要) 本発明は、最終的にプロスタグランジンオメガ側鎖を提供するための4-アリ
ールオキシ-3-ヒドロキシ-1-(E)-ブテンの単一エナンチオマーを得るために
、WO-A-95/33845の方法が必ずしも満足のいくものではないという発
見に基づく。特に、例えば鍵であるCFまたはCl基でアリール基がメタ置換
されている場合には、相対的に低いeeのものしか得られない。これらのオメガ
側鎖を有するプロスタグランジン剤の効果的な合成法、特に16-(3-トリフル
オロメチルフェノキシ)-17,18,19,20-テトラノールPGF2αおよ
びそのエステル誘導体に関するものを見出した。
【0010】 本発明に従い、(R)-エナンチオマーに富む式
【化6】 (式中、RはC1-4アルコキシ、ハロゲンまたは、OHまたはハロゲンで置換さ
れていてよいC1-4アルキルである) のプロパルギルアルコールの調製法は、 (a)アシルドナーと第一酵素を用いるラセミ体アルコールのエナンチオ選択的(
R)-エステル化; (b)未反応の(S)-アルコールの除去;および、 (c)第二酵素を用いる(R)-エステルのエナンチオ選択的加水分解、 のステップから成る。
【0011】 該プロパルギルアルコールは、式
【化7】 (式中、Rは前に定義するものであり、Rはブロッキング基であり、Xは金属
または金属含有基であり(その結果、該化合物は有機金属試薬となる)、または、
Xはこれに転換可能な基である)の保護アリルアルコールに次いで転換すること
ができ、これは前記ステップおよびさらに、 (d)ブロッキング基を導入すること; (e)C≡C基を(E)-CH=CH-X基に転換すること、 を含む。
【0012】 該アリルアルコールは次いで、基
【化8】 (式中、Rは前に定義したものである) を含むω側鎖を有するプロスタグランジンに転換することができ、この転換には
前記ステップ;Xが転換可能な基である場合、それを金属または金属含有基に転
換すること;および有機金属アリルアルコールをプロスタグランジンに転換する
こと、を含む。この転換は公知の方法により行うことができる。前記の引用例を
参照されたい。この転換は、「プロスタグランジンの合成のための新規中間体」
という標題の、同日に出願された係属中の、英国特許出願No.9908326.
3から優先権を主張する特許出願に記載され、権利が請求されているように、8
-アンチ{4-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-3R-ジメチル-tert-ブ
チルシリルオキシ-1E-ブテニル}-6-エンド-ジメチル-tert-ブチルシリ
ルオキシ-2-オキサビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オンが結晶形態で単離する
ことができるという発見により促される。
【0013】 本発明の方法により、80%の過剰、好ましくは少なくとも97%および最も
好ましくは少なくとも99%という良好なee値を有する新規なプロスタグラン
ジンω-側鎖を提供することができる。特に、本発明により、少なくとも97%
、好ましくは少なくとも99%eeで(R)-プロパルギルアルコールが提供され
る。
【0014】 (発明の記載) 前記のように、本発明の方法により、シクロペンタンまたは他のプロスタグラ
ンジンコア成分のためのシントンにω鎖を結合させるために用いられるトランス
-アルケニル銅(trans-alkenylcuprate)試薬に容易に転換することができるプロ
パルギルアルコールを得る。このアルケニル銅試薬は、水酸基が塩基安定基、例
えばtert-ブチルジメチルシリルで保護されている対応する単一のトランス-
アルケニル金属誘導体、例えばトランス-アルケニルリチウムから調製すること
ができる。このトランス-アルケニル金属誘導体は、対応するハロゲン化物(X=
ハロゲン化物、好ましくはヨウ化物)の金属化(例えばtert-ブチルリチウム
を用いるアルケニルリチウムの形成)または、対応するアルキンの水素金属化(hy
drometallation)(例えば、ジルコノセンジクロライドとtert-ブチルマグネ
シウムクロライドから形成される試薬を用いる水素金属化)のいずれかにより調
製することができる。トランス-アルケニルヨウ化物は、アルキンの水素金属化
により形成することができるトランス-アルケニル金属誘導体(例えばトランス-
アルケニルジルコノセンクロライド)の、親電子性ヨウ素源(例えばヨウ素)との
反応により調製することができる。アルキンは、対応するプロパルギルアルコー
ルから、保護基ドナー(例えばtert-ブチルジメチルクロロシラン)を用いた
反応により調製することができる。
【0015】 本発明の鍵となる態様は、対応するラセミ体のプロパルギルアルコールからの
、エナンチオマーに富む(R)-プロパルギルアルコールの調製に関するものであ
る。これは、同一または(より一般的には)異なる酵素を用いる2つの酵素反応を
含む。ステップ(c)には、エナンチオマー過剰率を高めるカルボン酸エステルの
分解(例えば、酵素を用いた酪酸エステルの加水分解)が含まれる。ステップ(b)
の一例では、カルボン酸またはカルボン酸塩を用いた、(R)-カルボン酸エステ
ルおよび(S)-スルホン酸エステルの混合物中のスルホン酸エステルの反転によ
り、例えばメシレートのトリエチルアンモニウムブチレートとの反応により、カ
ルボン酸エステルが調製される。(R)-カルボン酸エステルと(S)-スルホン酸エ
ステルの混合物は、(R)-カルボン酸エステルと(S)-プロパルギルアルコールの
混合物(これは、ラセミ体のアルコールのエナンチオ選択的エステル化(ステップ
(a))(例えばビニルブチレートまたはビニルプロピオネートと酵素を用いるもの
)により得ることができる)のスルホニル化により調製することができる。別に、
ステップ(b)で(R)-カルボン酸エステルは、ステップ(a)により得られる(R)-
カルボン酸エステルと(S)-アルコールの混合物から、三酸化硫黄源、例えば三
酸化硫黄-ピリジン錯体を用いた処理により(S)-ヘミ硫酸エステル(これは、塩
基性水溶液中に選択的に抽出することができる)を形成させて、直接単離するこ
とができる。
【0016】 ラセミ体のプロパルギルアルコール(式中、Rはtert-ブチルジメチルシ
リルであり、Rはメタ置換フェニル基である)からエナンチオマーに富む形態
で所望のオメガ鎖ヨウ化物を調製する例示的方法を、スキームIを引用して、よ
り詳細にここに開示する。
【0017】 スキームのステップ(i)は、エナンチオ選択的エステル化反応(前記のステッ
プ(a))である。これは、適当なアシルドナーと酵素、好ましくはビニルブチレ
ートまたはビニルプロピオネートとムコール・ミエヘイ(Mucor miehei)リパーゼ
を用いて達成される。この反応は非極性溶媒、好ましくはヘプタン中で行うこと
ができる。RがCFであるプロパルギルアルコールを用いて行う有用酵素のス
クリーニングの結果、ムコール・ミエヘイリパーゼがこのステップのために好ま
しい。この予備スクリーニングでは、ノボザイム、リパーゼAK、キラザイムL
2(ベーリンガー・マンハイムからの固定化カンジダ・アンタークティカリパー
ゼ)およびリパーゼPS(アマノからのシュードモナス・セペチアリパーゼ)、リ
ポザイム(ノボからの固定化ムコール・ミエヘイリパーゼ)を用いても、エナンチ
オ選択性に関して最良の結果が得られた。
【0018】 ステップ(ii)はスルホニル化反応である。これは、塩基(トリエチルアミン
であってよい)と適当なスルホニルドナー、好ましくはメタンスルホニルクロラ
イドを用いて達成される。 ステップ(iii)は反転反応である。これは、カルボン酸またはカルボン酸塩
、好ましくは酪酸またはプロピオン酸または、酪酸塩またはプロピオン酸塩(ト
リエチルアンモニウムブチレートまたはプロピオネートであってよい)を用いて
達成される。
【0019】 ステップ(iv)は、ステップ(i)または(iii)いずれかの後で、カルボン酸
エステルから残存しているプロパルギルアルコールを除去するための精製法であ
る。これは、二酸無水物(これは、三酸化硫黄の錯体、好ましくは三酸化硫黄-ピ
リジン錯体または、酸塩化物と塩基、好ましくはクロロスルホン酸とピリジンの
錯体であってよい)を用いる対応する酸半エステル、好ましくは硫酸水素エステ
ルの形成および、それに次ぐ塩基性水性媒質(好ましくは重炭酸ナトリウム溶液)
を用いた分割により達成される。
【0020】 ステップ(v)は、エナンチオマー過剰率を高めるカルボン酸エステルの分解で
ある(前記ステップ(c))。これは、適当な酵素、例えばムコール・ミエヘイリパ
ーゼを用いる塩基性加水分解により達成することができるが、カンジダ・アンタ
ークティカ(Candida antarctica)リパーゼが好ましい。ステップ(i)に関し、適
当な酵素活性は、現在の知識および本明細書中に記載する情報に基づき、当業者
が容易に決定することができる。適当な反応条件、例えば溶媒も、容易に決定す
ることができる。
【0021】 ステップ(vi)は、(R)-プロパルギルアルコールの塩基安定保護基、好まし
くはシリル基、最も好ましくはtert-ブチルジメチルシリルとのカップリン
グである。これは、適当な保護基ドナーと塩基、好ましくはシリルクロライド、
最も好ましくはtert-ブチルジメチルシリルクロロシランとイミダゾールを
用いて達成することができる。
【0022】 ステップ(vii)は、シリルエーテル中に不純物として存在している全ての残
存カルボン酸エステルを除去するための任意精製法を含む。これは、塩基をアル
コール媒質中で用いる、好ましくは炭酸カリウムをメタノール中で用いるエステ
ルの分解および次いで、二酸無水物(フタル酸無水物または三酸化硫黄ピリジン
錯体または、酸塩化物と塩基、好ましくはクロロスルホン酸とピリジンであって
よい)を用いる反応による対応する酸半エステル(ヘミフタレートまたは硫酸水素
塩であってよい)の形成およびその後の、塩基性水性媒質、好ましくは炭酸ナト
リウム溶液を用いた分割により達成される。
【0023】 ステップ(viii)は、保護(R)-プロパルギルアルコールの水素金属化-ハロ
ゲン化反応である。これは、金属水素化物(好ましくはジルコノセンジクロライ
ドおよびtert-ブチルマグネシウムクロライドから形成される試薬)と、次い
でハロゲン化試薬(好ましくはヨウ素)を用いた反応により達成される。HがXの
代わりに存在する末端アルケンはこのステップの副産物であるが、4-アリール
オキシ-3-ヒドロキシ-1-(E)-ブテニルプロスタグランジンの調製におけるオ
メガ側鎖成分としてのトランス-アルケニルハロゲン化物の使用には影響しない
【0024】 反転処理は、工程から省略できる。つまり、ステップ(ii)および(iii)を
省略しても、ステップ(iv)の後で、ステップ(v)に直接用いることができる(
R)-エステルがまた得られる。この省略法を用いても、(R)-エステルは反転工
程後に得られるものよりも概してエナンチオマー過剰率が高く(>90%)、故に
、ステップ(v)の後で得られる(R)-アルコールはほとんど(S)-エステルを含ま
ない。ステップ(vii)および(viii)も省略でき、残存する(S)-エステル
を除去するには、簡単な精製方法、例えば非極性溶離剤、例えばヘプタンを用い
るシリカゲルカラムによる濾過で十分である。この省略法は、全収率が50%を
決して超えることができないという不利な点を有するが、必要とされる化学ステ
ップが4少ないという利点を有する。ステップ(v)の後、再結晶化による(R)-
アルコールの精製が可能な場合は、たとえ反転工程を用いたとしても、ステップ
(vii)および(viii)は省略してよい。
【0025】 このように、本発明により、4-アリールオキシ-3-ヒドロキシ-1-(E)-ブテ
ニルプロスタグランジンオメガ側鎖、特に16-(3-アリールオキシ)-17,1
8,19,20-エトラノール-PGF2αオメガ鎖のための新規なシントンへの
、所定の新規中間体を用いる実際的な経路が提供される。第二酵素反応を用いる
カルボン酸エステルの分解により、単一の酵素反応を用いて達成し得るよりも大
きなエナンチオマー過剰率で(R)-プロパルギルアルコールが得られる。 以下の実施例により本発明を説明する。
【0026】 実施例1 4-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-1-ブチン-3-オールの生
物分割 ラセミ体のプロパルギルアルコール(852g、3.70mol)を10Lのジ
ャケット付き容器に入れる。ヘプタン(4300ml)とビニルブチレート(58
0ml、4.82mol)を添加し、混合液を、窒素雰囲気下で効率よく攪拌しな
がら22℃へ平衡化する。ムコール・ミエヘイリパーゼ(173g)を混合液に添
加し、これを次いで43時間22℃にて攪拌する。懸濁液を濾過し、残存物をヘ
プタン(1200ml)で洗浄し、濾液を合わせた後、減圧下で溶媒を蒸発させる
。残存物をトルエン(1500ml)に溶解し、溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶
液(2×550ml)で洗浄する。合わせた水性洗浄物をトルエン(1×300m
l)で抽出し、合わせたトルエン溶液を飽和塩化ナトリウム水溶液(1×500m
l)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥させ、濾過し、および溶媒を減圧
下で蒸発させて、(S)-アルコール(92.8%eeまで)と対応する(R)-酪酸エ
ステル(96.7%)の等モル量の混合物(1059g)を得る。キラルGC分析に
より得られるこれら2つのee値から推定されるデータは、反応が49.1%の
転換で終結し、222のエナンチオマー比(E)を有することを示す。
【0027】 実施例2 メシル化 (1:1)アルコール/酪酸エステル混合物(アルコール中1059g、2.00
mol)をジクロロメタン(4000ml)に溶解し、溶液を0℃へ平衡化し、ト
リエチルアミン(640ml、4.60mol)を添加する。溶液を0℃に戻し、
メタンスルホニルクロライド(200ml、2.34mol)のジクロロメタン溶
液(400ml)を2時間かけて滴下し、2℃未満の反応温度に維持する。添加を
終え、反応液を1時間2℃未満で攪拌し、過剰のトリエチルアミン(60ml、
0.45mmol)とメタンスルホニルクロライド(20ml、0.29mmol)
のジクロロメタン溶液(60ml)を添加する。溶液をさらに1時間2℃未満で攪
拌した後、すばやく攪拌しながら10分間かけて5℃未満で水(1500ml)を
添加する。相を分離させた後、二層を分ける。有機相を1.5Nの塩酸(1500
ml)および飽和重炭酸ナトリウム水溶液(800ml)で洗浄する。有機溶液を
無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去して透明の淡褐
色オイル(1123g)を得る。GC分析は、メシレート/ブチレート混合物が残
存アルコールを含まないことを示した。
【0028】 実施例3 (R)-4-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-1-ブチン-3-イル-
ブチレート トリエチルアミン(327ml、2.35mol)を酪酸(230ml、2.52
mol)に、窒素パージしたフラスコ中で、温度を10℃未満に維持しながら4
0分かけて添加する。酪酸エステル/メシレート(1:1)混合物(1123g、メ
タンスルホネート中1.85mol)を添加し、溶液を110-120℃に3-4時
間加熱する。溶液を室温まで冷却させた後、ヘプタン(1600ml)、飽和重炭
酸ナトリウム溶液(800ml)および水(800ml)を添加する。混合液を激し
く攪拌し、そして相を分離する。水層をヘプタン(300ml)で抽出し、合わせ
た有機抽出物を1.2Nの塩酸(800ml)および飽和重炭酸ナトリウム溶液(8
00ml)で洗浄する。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、溶媒
を減圧下で除去して粗(R)ブチレートを褐色の液体(907g)として得る。キラ
ルGC分析は、エナンチオマー過剰率が92.6%であることを示し、およびア
キラルGCはいくらかのプロパルギルアルコールが存在していることを示した。
【0029】 実施例4 粗(R)-4-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-1-ブチン-3-イ
ルブチレートからの残存プロパルギルアルコールの除去 DMF(1L)を粗(R)-ブチレート(907g、3.02mol)に窒素下で添加
する。三酸化硫黄-ピリジン錯体(45g、0.28mol)を5分間かけて添加す
る。溶液を1-2時間攪拌し、次いでヘプタン(1.8L)で希釈する。飽和重炭酸
ナトリウム溶液(2.3L)を15分かけて添加する。層を分離させ、水相をヘプ
タン(0.5L)で抽出する。合わせた有機相を10%硫酸水素カリウム溶液(0.
9L)および飽和重炭酸ナトリウム溶液(0.9L)で洗浄する。有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、GCによりアルコールを
含まない粗(R)-ブチレートを黄色から褐色のオイル(865)として得る。
【0030】 実施例5 ブチレート過剰率が90%未満である(R)-4-[3-(トリフルオロメ
チル)フェノキシ]-1-ブチン-3-オール リン酸二水素カリウム(30.6g、0.225mol)を、温度計とpH探針を
装着した10Lのジャケット付き容器に入れる。水(4.4L)を添加し、懸濁液
を固体が溶解するまで攪拌する。溶液をpH7.0まで2Nの水酸化カリウム溶
液で滴定し、30℃へ平衡化する。酪酸エステル(865g、288g)のヘプタ
ン溶液(850ml)を添加する。カンジダ・アンタークティカリパーゼ(16.8
g)を添加し、反応液を30℃にて攪拌し、その間4Nの水酸化ナトリウム溶液
を用いてpH7まで滴定する。3時間後、トルエン(0.7L)を添加し、酵素を
濾過により除去する。有機相を分離し、水相をトルエン(400ml)で抽出する
。合わせた有機溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2×700ml)で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、および溶媒を減圧下で蒸発させて、
不要な(S)-酪酸エステル(キラルGCにより57%ee)を含む粗(R)-アルコー
ル(740g、キラルGCにより99%ee)を得る。
【0031】 実施例6 (R)-4-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-3-(tert-ブチ
ルジメチルシリルオキシ)-1-ブチン 粗(R)-アルコール(740g、約75%ピュア、2.41mmol)をDMF(
1L)に溶解し、溶液を窒素パージしたフラスコに入れる。イミダゾール(214
g、3.14mol)を添加する。溶液を0℃に冷却し、tert-ブチルジメチ
ルクロロシラン(364g、2.41mol)を部分添加し、内部の温度を10℃
未満に維持する。反応混合液を室温まで温め、15時間攪拌する。水(2.2L)
を30分間かけて添加する。混合液をヘプタン(2.2L+0.6L)で抽出する。
合わせた有機相を水(2×1L)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾
過し、減圧下で濃縮して粗(R)-シリルエーテル(988g)を得る。
【0032】 実施例7 (R)-4-[3-(トリフルオロメチル)-フェノキシ]-3-(tert-ブチ
ルジメチルシリルオキシ)-1-ブチンからの残存酪酸エステルの除去 粗(R)-シリルエーテル(988g、約75%ピュア、2.15mmol)をメタ
ノール(1.5L)に溶解し、炭酸カリウム(37g、0.27mol)を添加する。
混合液を3時間攪拌し、その後メタノールを減圧下で除去する。水(1.5L)お
よびヘプタン(1.5L)を残存物に添加し、混合液を攪拌し、層を分離させる。
有機層を水(0.7L)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、乾
燥状態まで蒸発させる。残存物をジクロロメタン(1.5L)に添加し、無水フタ
ル酸(78g、0.53mol)およびトリエチルアミン(87ml、0.63mo
l)を添加する。溶液を2時間攪拌し、その後溶媒を減圧下で除去し、10%炭
酸ナトリウム溶液(0.7L)、へプタン(2.2L)、水(4.5L)および塩化ナト
リウム(500g)を添加する。激しく攪拌した後混合液を分離させる。ヘプタン
層を分け、水層をヘプタン(0.5L)で抽出し、合わせた有機層を水(1.5L)で
洗浄する。ヘプタン溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、シリカ栓(321
g)を通過させる。化合物をヘプタン(1.5L)で溶離し、溶媒を蒸発させた後、
(R)-シリルエーテルを明黄色の移動性の液体(740g、ラセミ体のプロパルギ
ルアルコールから全58%)として得る。[α]23 D = -28.16 (c 0.98, CH2Cl2)。
1H nmr: 200MHz (CDCl3) δ ppm 0.12 (3H, s), 0.16 (3H, s), 0.93 (9H, s)
, 2.49 (1H, d, J 2Hz), 4.10 (2H, d, J 6Hz), 4.75 (1H, td, J 6.2Hz), 7.05
-7.16 (2H, m), 7.24 (1H, d, J 8Hz), 7.40 (1H, t, J 8Hz)。HCl/MeOH
を用いる小サンプルからのTBDMS基の除去の後、プロパルギルアルコールの
キラルHPLC分析は、エナンチオマー過剰が>99%であることを示した。
【0033】 実施例8 生物分割と、(S)-アルコールのヘミ硫酸エステルとしての除去によ
る(R)-4-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-1-ブチン-3-イルブチレー
ト 4-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-1-ブチン-3-オール(14.51k
g、63.0mol)、ヘプタン(49.6kg)およびビニルブチレート(9.96
kg、94.6mol)を窒素パージした容器に入れる。出発アルコールをヘプタ
ン(3.4kg)で洗浄する。容器の内部の温度を21-23℃に調整し、ムコール
・ミエヘイリパーゼ(2.94kg)を入れる。混合液を、(R)-ブチレートへの5
0%の転換が達成させるまで(約48時間)攪拌し、酵素を濾過により除去する。
容器をヘプタン(16.5kg)で満たし、フィルターを通してそれを排出して酵
素を洗浄する。容器を水および次いでメタノールを用いて洗浄し、乾燥し、全系
を清浄化した。合わせた有機相を容器に入れた後、3.4kgのヘプタンで洗浄
した。温度を50℃未満に維持しながら減圧と加熱を行い、ヘプタンを蒸留する
(目標68kg)。容器の内部を18-22℃まで冷却する。ジメチルホルムアミ
ド(16.5kg)を入れ、三酸化硫黄-ピリジン錯体(6.0kg、37.7mol)
を部分添加する。反応液の内部の温度は25℃未満に維持する。ヘプタン(18.
2kg)を入れ、次いで25%の炭酸ナトリウム溶液を、溶液のpHをチェック
しながら分けて入れる。pHが7.0-7.5(およそ15kgのカルボネート溶液
)になるまで、滴下にて添加を続ける。水(〜52.5kt)を、入れた炭酸ナトリ
ウム溶液と水を合わせた量が69.6kgになるまで入れる。混合液を固体が溶
解するまで(〜1時間)攪拌する。静置後、低い方の水相をドラムに移し、ヘプタ
ン溶液を、減圧下(最高温度50℃)でヘプタン(8.4kg)を蒸留して濃縮し、
標題化合物をヘプタン溶液(8.5kgの標題化合物を含有する10.4kg、4
9%収率、〜93%ee)として得、これを直接次のステップに用いる。
【0034】 実施例9 ブチレートが>90%のエナンチオマー過剰率である(R)-4-[3-(
トリフルオロメチル)フェノキシ]-1-ブチン-3-オール リン酸二水素カリウム(310g、2.28mol)および水(44.0kg)を窒
素パージした容器に入れる。混合液をリン酸塩が溶解するまで攪拌し、温度を2
8-32℃に調整する。10%水酸化カリウム溶液(〜0.56%)を、pHが6.
9-7.1になるまで滴下する。酪酸エステル(8.5kg、28.3mol)/へプ
タン溶液を入れ、ヘプタン(4kg)により洗浄する。カンジダ・アンタークティ
カリパーゼ(190g)を添加し、混合液を30℃にて攪拌し、その間、4Nの水
酸化カリウム溶液(〜6.2kg)を用いてpH7に滴定する。12時間後、トル
エン(13.1kg)を入れる。酵素を濾過除去し、トルエン(3kg)で洗浄する
。容器を水、次いでメタノールを用いて洗浄し、乾燥させる。系を清浄化する。
混合液を容器に戻した後、トルエン(3kg)洗浄する。水層を除去し、真空(〜
130トル)にする。有機層を、50-60℃の最高温度での水の共沸除去により
乾燥させる。溶液をロータリーエバポレーターに移し、溶媒を減圧下で除去して
不要な酪酸エステル(〜4−8%)を含む橙色のオイル(6.3kg、〜90%w/
w、〜86%収率、>98%ee)として(R)アルコールを得た。
【0035】 実施例10 (R)-4-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-3-tert-ブチ
ルジメチルシリルオキシ-1-ブチン。ステップviiおよびviiiは省略する
。 粗(R)-アルコール(〜90%ee、6.3kg、5.7kgAI、24.8mo
l)、イミダゾール(2.4kg、35.3mol)およびDMF(10.8kg)を容
器に入れる。t-ブチルジメチルクロロシラン(4.03kg、26.7mol)を
分けて添加し、添加中、内部の温度を10℃未満に維持する。混合液を4℃に冷
却し、2時間攪拌し、容器の内部を18-25℃に調整する。水(25.0kg)お
よびヘプタン(17.1kg)を入れ、混合液を攪拌し、静置し、相を分離させる
。有機相をロータリーエバポレーターに入れ、溶媒を減圧下で蒸留し(最大浴温
60℃)、粗シリルエステルを淡黄色の移動性の液体(9.1kg、〜93%w/
wおよび8.4kgAIと想定)として得る。粗シリルエーテルを7×1.3kg
ずつシリカ栓(1.06kg、1.5:1の比率の幅対高さ:16.5cm対11.0
cm)を用いて精製し、ヘプタン(3×3.4kg)を微圧下で用いて溶離する。合
わせた有機相をロータリーエバポレーターに入れ、ヘプタンで洗浄しながら移し
(2×0.7kg)、ヘプタンを減圧下で蒸留し(10-20トル、最高温度、50-
55℃)、(R)-シリルエーテルを無色のオイル(バッチ当たり1.09kg、トー
タル7.5kgの生成物)として得る。
【0036】 実施例11 (R)-4-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-3-(tert-ブ
チルジメチルシリルオキシ)-1-ヨード-1E-ブテン 乾燥させた5Lの3つ首フラスコに窒素を入れ、ビス(シクロペンタジエニル)
-ジルコニウムジクロライド(459g、1.57mol)およびトルエン(2L)を
添加する。容器を光を遮断するためにアルミホイルで覆い、排気して窒素パージ
する。tert-ブチルマグネシウムクロライド(エーテル中2M、785ml)
を30分かけて添加する。混合液を50℃にて1時間加熱する。この間、ガスの
放出が認められる(イソブチレン)。アルキン(450g、1.31mol)のトル
エン溶液(500ml)を添加し、50-60℃で5時間加熱し続ける。反応混合
液を−40℃まで冷却し、ヨウ素(497g、1.96mol)のTHF溶液(60
0ml)を35分かけて添加する。混合液を室温まで1時間温め、1Mのメタ重
亜硫酸ナトリウム(2L)を添加する。ヘプタン(3L)を添加し、濃茶黄色の沈殿
を得る。混合液をNo3濾紙を通して濾過し、濾過ケーキをヘプタン(1L)で洗
浄する。有機層を分離し、水相をヘプタン(1L)で抽出して、合わせた有機相を
メタ重亜硫酸ナトリウム溶液(1M、3L)、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2L)お
よび塩水(2L)で洗浄する。有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で
濃縮する。残存液を活性化させた酸化アルミニウムのパッド(Neutral Brockmann
1、150メッシュ、750g)に通過させ、ヘプタン(6L)で溶離する。溶媒
を減圧下で濃縮し、残存物をヘプタン(1L)中に溶解し、セライトを通して濾過
する。溶媒を濃縮してヨウ素を赤/褐色オイル(441g、71.5%Th)とし
て得る。[α]23 D = -15.5 (c 0.96, CH2Cl2);1H nmr: 200MHz (CDCl3) δ ppm
0.11 (6H, s, 2), 0.92 (9H, s), 3.91 (2H, d, J 6Hz), 4.51 (1H, m, CH), 6
.50 (1H, dd, J 14 and 1Hz), 6.68 (1H, dd, J 14 and 5Hz), 7.04-7.11 (2H,
m), 7.24 (1H, m), 7.40 (1H, t, J 8Hz)。GC分析は、5−10%の4-(3-ト
リフルオロメチルフェノキシ)-3-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-1-
ブテンが存在していることを示す。
【0037】 実施例12 1-(3-クロロフェノキシ)-3-ブチン-2-オールの生物分割 1-クロロフェノキシ-3-ブチン-2-オール(19.1g、97mmol)をジャ
ケット付きフラスコに入れ、MTBE(17ml)およびヘプタン(95ml)を添
加した。混合液を22℃へ平衡化し、ビニルプロピオネート(13.2ml、12
1mmol)およびキラジム(Chirazume)-L9(4.46g)を添加した。混合液を
22℃にて46.5時間攪拌し、この時、キラルGC分析は、出発アルコールが
87%ee(S)であることおよび、プロピオネートが92%ee(R)、48.6
%の転換であることを示した。溶液を濾過し、溶媒を蒸発させて、アルコール/
プロピオネート混合物を淡黄色オイルとして得た。
【0038】 実施例13 メシル化 アルコール/プロピオネート混合物をMTBE(100ml)に溶解し、溶液を
5°まで冷却した。トリエチルアミン(10.8ml、78mmol)を添加した
。溶液を0−2℃まで冷却し、メタンスルホニルクロライド(3.75ml、48
.5mmol)を30分間かけて添加し、内部の温度は0−2℃に維持した。懸濁
液を0−2℃にて15分間攪拌し、過剰のメタンスルホニルクロライド(0.2m
l、2.6mmol)を次いで添加した。懸濁液を0-2℃にて5分間攪拌し、次
いで反応を水(85ml)で停止させた。水層を除去し、有機層を飽和硫酸水素カ
リウム溶液-水(1:1、80ml)、飽和重炭酸ナトリウム溶液(80ml)および
塩水(40ml)で洗浄した。乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を蒸発させた後
、メシレート/プロピオネート混合物を黄色オイル(26g)として得た。1H nmr
(200 MHz, CDCl3) δ ppm 7.27-6.92 (2H トータル, m), 6.84-6.78 (1H トー
タル, m) 5.74 (1H プロピオネート, td, J 5.8, 2.3 Hz), 5.51 (1H メシレー
ト, td, J 5.6, 2.4 Hz), 4.25 (2H, メシレート, d, J 4.9, 4.19 (1H プロピ
オネート, d, J 5.5 Hz), 3.16 (3H メシレート, s), 2.79 (1H メシレート, J
2.4 Hz), 2.53 (1H プロピオネート, J 2.1 Hz), 2.39 (2H プロピオネート, q,
J 7.6 Hz) および1.16 (3H プロピオネート, t, J 7.5 Hz)。
【0039】 実施例14 (R)-1-(3-クロロフェノキシ)-3-ブチン-2-イルプロピオネー
ト トリエチルアミン(12ml)をプロピオン酸(7.2ml、97mmol)に、
15分かけて添加した。メシレート/プロピオネート混合液(26g)を添加し、
トリエチルアミン(1.5ml、トータル13.5ml、97mmol)で洗浄した
。反応フラスコを窒素パージし、混合液を110-120℃まで4時間加熱し、
次いで室温まで冷却させた。混合液をヘプタン(80ml)で希釈し、飽和重炭酸
ナトリウム溶液(80ml)を注意深く攪拌しながら添加した。層を分離し、水層
をヘプタン(20ml)で抽出した。合わせた有機層を飽和硫酸水素カリウム溶液
-水(1:1、80ml)、飽和硫酸水素カリウム溶液(80ml)、飽和重炭酸ナト
リウム溶液(80ml)で洗浄し、乾燥させて(MgSO)および濾過した。溶媒
を蒸発させた後、粗プロピオネートを褐色オイル(20.3g)として得た。
【0040】 実施例15 粗(R)-プロピオネートからの残存アルコールの除去 粗プロピオネート(20.3g、80.3)を無水DMF(20ml)に溶解した。
三酸化硫黄-ピリジン錯体(1.28g、8.03mmol)を添加した。溶液を室
温で1時間攪拌した。溶液をヘプタン(80ml)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウ
ム溶液(40ml)を注意深く攪拌しながら添加した。水(40ml)を添加し、層
を分離した。有機層を飽和硫酸水素カリウム溶液-水(1:1、80ml)で洗浄し
、乾燥させ(MgSO)および濾過した。溶媒を蒸発させた後、アルコールを含
まないプロピオネートを褐色オイル(19.3g、ラセミ体のアルコールから79
%)として得た。1H nmr (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.21 (1H, t, J 8.1 Hz), 6.
98 (1H, dt, J 7.9, 1.0 Hz), 6.95 (1H, t, J 2.2 Hz), 6.83 (1H, ddd, J 8.4
, 2.5, 1.0 Hz), 4.76-5.73 (1H, m), 4.23-4.10 (2H, m), 2.53 (1H, d, J 2.4
Hz), 2.47-2.32 (2H, m) および 1.16 (3H, t, J 7.6 Hz)。キラルGCにより
ee79%。
【0041】 実施例16 (R)-1-(3-クロロフェノキシ)-3-ブチン-2-オール 約50mMのリン酸バッファーを、オルトリン酸二水素カリウム(1.04g、
7.63mmol)を水(150ml)に溶解することによりジャケット付きフラス
コ中に調製した。溶液を30℃へ平衡化し、次いでpH7に、約2Mの水酸化カ
リウム溶液を用いて滴定した。水酸化ナトリウム(3.24g、81mmol)水
溶液(20ml)も調製した。(R)-プロピオネート(24.1g、95mmol)の
へプタン溶液(22ml)をバッファー溶液に添加した。キラジム-L2(440m
g)を添加し、混合液を激しく30℃にて4時間攪拌し、その間、水酸化ナトリ
ウム溶液を用いてpH7まで滴定した。19ml(約77mmol)の水酸化ナト
リウム溶液を用いた。混合液をトルエン(50ml)で希釈し、濾過(セライト)し
、トルエン(30ml)で洗浄し、層を分離した。有機層を飽和重炭酸水素ナトリ
ウム溶液(2×80ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、次いでシリカ栓(2
0g)を通して濾過し、ヘプタン-MTGE(2:1、200ml)で溶離した。溶
媒を蒸発させた後、トルエン(50ml)とヘプタン(150ml)を添加した。溶
液を−10℃まで30分かけて、攪拌しながら冷却した。結晶化は10℃で始ま
った。懸濁液を−10℃にて30分間攪拌し、次いで濾過した。結晶を冷たい(
−20℃)へプタン-トルエン(3:1)で洗浄し、次いで乾燥させて、(R)-アルコ
ールを細かい白色固体(10.9g、58.1%)として得た。DSCによりmpの
開始は48℃。[α]25 D -24.4°,[α]25 578 -25.4°, [α]25 546 -28.9°,
[α]25 436 -49.6°, [α]25 405 -60.0° および [α]25 365 -80.3° (c
= 1.0, CHCl3)。 1H nmr (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.20 (1H, t, J 8.1 Hz),
6.96 (1H, dt, J 7.9, 1.0 Hz), 6.93 (1H, t, J 2.2 Hz), 6.81 (1H, ddd, J 8
.4, 2.5, 1.0 Hz), 4.77-4.73 (1H, m), 4.11 (1H, dd, J 9.4, 3.9 Hz), 4.06
(1H, dd, J 9.9, 6.9 Hz), 2.65 (1H, d, J 5.4 Hz) および 2.53 (1H, d, J 2.
5 Hz)。実測値: C 61.09%, H 4.64% および Cl 17.91%; C10ClO
はC61.08%、H4.61%およびCl11.40%を要す。トリフルオロ酢
酸無水物を用いた導出後のeeはキラルGCにより>99%であった。
【0042】 実施例17 (R)-4-(3-クロロフェノキシ)-3-tert-ブチルジメチルシリ
ルオキシ-1-ブチン (R)-アルコール(10.8g、55mmol)をDMF(11ml)に溶解した。
イミダゾール(7.86g、115mmol)を添加した。溶液が均質化した時、
氷-水浴中で冷却し、tert-ブチルジメチルシリルクロライド(8.70g、5
7.7mmol)を15分かけて添加した。溶液を攪拌し、室温まで温め、室温に
て2時間攪拌した。反応を水(75ml)を注意深く15分かけて添加することに
より停止し、次いでヘプタン(75ml)を添加した。有機層を分離し、水(2×
75ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、次いでシリカパッド(5g)を通し
て濾過し、ヘプタン(75ml)で溶離して、シリルエーテルを無色の移動性オイ
ル(17.0g、99.5%)として得た。[α]25 D -30.7°, [α]25 578 -32.0
°, [α]25 546 -36.4°, [α]25 436 -61.5°, [α]25 405 -73.9°および[
α]25 365 -96.1° (c = 1.2, CHCl3)。 1H nmr (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.
19 (1H, t, J 8.1 Hz), 6.95-6.91 (2H, m), 6.80 (1H, ddd, J 8.4, 2.5, 1.0
Hz), 4.72 (1H, td, J 5.9, 2.5 Hz), 4.08-4.01 (2H, m), 2.47 (1H, d, J 2.0
Hz), 0.91 (9H, s), 0.16 (3H, s) および 0.13 (3H, s)。実測値: C 61.78%,
H 7.39%およびCl 11.45%; C1623ClOSiには、C61.81%、H
7.46%およびCl11.40%を要す。HCl/MeOHを用いたTBDMS
の除去およびトリフルオロ酢酸無水物を用いた導出の後、キラルGCによりee
は>99%であった。
【0043】 実施例18 (E)-1-ヨード-4-(3-クロロフェノキシ)-3(R)-tert-ブチ
ルジメチルシリルオキシ-1-ブテン ジルコノセンジクロライド(9.35g、32.0mmol)およびトルエン(5
0ml)を250mlの3つ首フラスコに添加し、次いで窒素で洗浄し、窒素雰
囲気下に置いた。フラスコを光を遮断するためにホイルで覆った。機械による攪
拌を開始し、tert-ブチルマグネシウムクロライド(2M、16.0ml、3
2.0mmol)を添加した。混合液を50℃まで1時間加熱し続けた。アルキン
(8.29g、26.66mmol)のトルエン溶液(20ml)を添加し、さらに5
時間加熱し続けた。加熱マントルを除去し、反応液を室温まで冷却した。フラス
コを次いでCO/アセトン浴中、−40℃まで冷却した。ヨウ素(10.15g
、40.0mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)を10分間かけて(温
度を−33℃未満に維持しながら)添加した。冷浴を除去し、反応液を室温まで
温めた(20℃の水浴を用いた)。20分後、反応液を10℃まで再冷却し、メタ
重亜硫酸ナトリウム水溶液(1M、100ml)を添加した(温度は18℃まで上
昇した)。混合液をヘプタン(100ml)およびメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(
1M、100ml)に注ぎ、次いで濾過して濃黄色沈殿を除去した。濾過ケーキ
をヘプタン(100ml)で洗浄した。有機相を分離し、水層をヘプタン(100
ml)で抽出した。合わせた有機層をメタ重硫酸ナトリウム水溶液(1M、100
ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)および塩水(100ml)で
洗浄し、乾燥させて(MgSO)、濾過および蒸発させた。粗生成物を、中性ア
ルミナのパッド(40g)を通した濾過により精製し、ヘプタン(300ml)、次
いで5%のMTBEへプタン溶液を用いて溶離した。溶媒を蒸発させて、わずか
に濁った黄/橙色のオイルを得た。精製ステップをセライトの土台にかぶせたア
ルミナのパッド(10g)を用いて反復し、ヘプタン(250ml)で溶離した。溶
媒を蒸発させて、ヨウ化ビニルを、およそ10%のアルケンを含む透明の黄/橙
色のオイル(8.77g、20.2mmol、75%)として得た。[α]20 D -13.8
° (c = 1.0, CH2Cl2). 1H nmr (200 MHz, CDCl3) δ ppm 7.20 (1 H, t, J 8)
, 6.97-6.88 (2 H, m), 6.80-6.74 (1 H, m), 6.67 (1 H, dd, J 14.5, 5), 6.4
8 (1 H, dd, J 14, 7), 4.51-4.43 (1 H, m), 3.85 (2 H, d, J 6), 0.91 (9 H,
s)および0.10 (6 H, s)。 m/z (GCMS, EI) 381 (M-tBu, 9%), 185 (100)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 7/18 C07F 7/18 G //(C12P 41/00 C12R 1:785 C12R 1:785) 1:72 (C12P 41/00 C12R 1:72) (C12P 41/00 C12R 1:72) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ジュリアン・サイモン・パラット イギリス、エルエル65・3エルジェイ、ア ングルシー、ホーリーヘッド、ティン・ロ ン、タル・グウィナ Fターム(参考) 4B064 AC21 AD64 AH06 BH01 BH04 BH07 CA21 CB03 CB26 CD27 DA01 4H006 AA01 AA02 AB20 AB84 GP03 UE32 UE51 UE52 4H049 VN01 VP01 VQ15 VU09

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (R)-エナンチオマーに富む式 【化1】 (式中、RはC1-4アルコキシ、ハロゲンまたは、OHあるいはハロゲンで置換
    されていてよいC1-4アルキルである)のプロパルギルアルコールの調製のため
    の方法であって、 (a)アシルドナーおよび第一酵素を用いるラセミ体アルコールのエナンチオ選択
    的(R)-エステル化; (b)未反応の(S)-アルコールの除去;および、 (c)第二酵素を用いる(R)-エステルのエナンチオ選択的加水分解、 のステップから成る方法。
  2. 【請求項2】 生成物が少なくとも97%エナンチオマー過剰である請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 生成物が少なくとも99%エナンチオマー過剰である請求項
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】 第一酵素がムコール・ミエヘイリパーゼである前記請求項い
    ずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 除去が、未反応の(S)-アルコールの、それ以上に容易に(R
    )-エステルから分離できる誘導体への転換および誘導体の分離を含む、前記請求
    項いずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 誘導体がヘミ硫酸エステルである請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 除去が、アシルオキシ基で置換することができる遊離基への
    OH基の転換およびアシルオキシドナーを用いた反転による置換により、未反応
    の(S)-アルコールを(R)-エステルへ転換することを含む、請求項1〜4のいず
    れかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 遊離基がアルケンスルホネートまたはアレンスルホネート基
    であり、置換がカルボン酸またはその塩を用いることから成る請求項7記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 遊離基がメタンスルホネートまたはp-トルエンスルホネー
    トである請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 エステルがブチレートまたはプロピオネートである前記請
    求項いずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 第二酵素がカンジダ・アンタークティカリパーゼである前
    記請求項いずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 RがCFである前記請求項いずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 RがClである請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 少なくとも97%エナンチオマー過剰である、請求項1に
    定義する(R)-プロパルギルアルコール。
  15. 【請求項15】 (R)-4-[3-(トリフルオロメチル)-フェノキシ]-1-ブチ
    ン-3-オールである請求項14記載のプロパルギルアルコール。
  16. 【請求項16】 (R)-1-(3-クロロフェノキシ)-3-ブチン-2-オールで
    ある請求項14記載のプロパルギルアルコール。
  17. 【請求項17】 式 【化2】 (式中、Rは請求項1、12および13のいずれかに定義するものであり、R
    はブロッキング基であり、Xは金属または金属含有基であり(このため、該化合
    物は有機金属試薬となる)またはXは、金属または金属含有基に転換可能な基で
    ある)の(R)-エナンチオマーに富む保護アリルアルコールの調製法であって、前
    記請求項いずれかのステップおよび、追加として (d)ブロッキング基を導入すること; (e)C≡C基を(E)-CH=CH-X基に転換すること、 を含む調製法。
  18. 【請求項18】 金属が銅である請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 Xがハロゲン化物である請求項17記載の方法。
  20. 【請求項20】 Xがヨウ化物である請求項17記載の方法。
  21. 【請求項21】 ブロッキング基がtert-ブチルジメチルシリルである
    請求項17〜20のいずれかに記載の方法。
  22. 【請求項22】 基 【化3】 (式中、Rは請求項1、12および13のいずれかに定義するものであり、---
    単結合または二重結合である)を含むω側鎖を有するプロスタグランジンの調製
    法であって、請求項17〜21のいずれかのステップを含み、Xが当該転換可能
    な基である場合、それを金属または金属含有基に転換すること;および、保護有
    機金属アリルアルコールをプロスタグランジンに転換すること、を含む調製法。
  23. 【請求項23】 プロスタグランジンが11-オキサプロスタグランジンで
    ある請求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】 プロスタグランジンが(+)-16-[3-(トリフルオロメチル
    )フェノキシ]-17,18,19,20-テトラノールPGF2αイソプロピルエ
    ステルである請求項22記載の方法。
JP2000611700A 1999-04-12 2000-04-11 プロスタグランジンプレカーサーの調製のための方法 Expired - Fee Related JP4493856B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB9908327.1A GB9908327D0 (en) 1999-04-12 1999-04-12 Process for the preparation of prostaglandin precursors
GB9908327.1 1999-04-12
PCT/GB2000/001373 WO2000061777A1 (en) 1999-04-12 2000-04-11 Process for the preparation of prostaglandin precursors

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002541816A true JP2002541816A (ja) 2002-12-10
JP2002541816A5 JP2002541816A5 (ja) 2007-02-15
JP4493856B2 JP4493856B2 (ja) 2010-06-30

Family

ID=10851380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000611700A Expired - Fee Related JP4493856B2 (ja) 1999-04-12 2000-04-11 プロスタグランジンプレカーサーの調製のための方法

Country Status (8)

Country Link
EP (1) EP1169467B1 (ja)
JP (1) JP4493856B2 (ja)
AT (1) ATE457968T1 (ja)
AU (1) AU3830700A (ja)
CA (1) CA2366637C (ja)
DE (1) DE60043843D1 (ja)
GB (1) GB9908327D0 (ja)
WO (1) WO2000061777A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013231053A (ja) * 2003-12-19 2013-11-14 Johnson Matthey Plc プロスタグランジン合成

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005514929A (ja) 2002-01-10 2005-05-26 テバ ファーマシューティカル インダストリーズ リミティド エピマービタミンd類似物の酵素による選択的なエステル化及び加溶媒分解及びエピマーの分離
CA2594742A1 (en) * 2005-01-14 2006-07-20 Schering Corporation Preparation of chiral propargylic alcohol and ester intermediates of himbacine analogs
JP2022537785A (ja) * 2019-06-21 2022-08-29 カウンスィル オブ サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ ホモプロパルギルアルコールを調製するための化学酵素的プロセス

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995033845A1 (fr) * 1994-06-02 1995-12-14 Taisho Pharmaceutical Co., Ltd. Procede de production d'un compose d'alcool propargylique optiquement actif

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CS209290B1 (cs) * 1979-10-11 1981-11-30 Stanislav Dolezal 1-(3-chlorfenoxy)-3-butin-2-ol a způsob jeho výroby

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995033845A1 (fr) * 1994-06-02 1995-12-14 Taisho Pharmaceutical Co., Ltd. Procede de production d'un compose d'alcool propargylique optiquement actif

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013231053A (ja) * 2003-12-19 2013-11-14 Johnson Matthey Plc プロスタグランジン合成

Also Published As

Publication number Publication date
CA2366637A1 (en) 2000-10-19
GB9908327D0 (en) 1999-06-09
EP1169467A1 (en) 2002-01-09
WO2000061777A1 (en) 2000-10-19
AU3830700A (en) 2000-11-14
DE60043843D1 (de) 2010-04-01
EP1169467B1 (en) 2010-02-17
JP4493856B2 (ja) 2010-06-30
CA2366637C (en) 2011-03-22
ATE457968T1 (de) 2010-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6852880B2 (en) Process for preparing prostalglandin derivatives and stereospecific starting material thereof
JP3233403B2 (ja) 光学活性な中間体および該製造法
JPH08509730A (ja) 抗カビ剤合成用中間体の製造方法
JP4493856B2 (ja) プロスタグランジンプレカーサーの調製のための方法
LU86404A1 (fr) Ethers cyclopentyliques,leur procede de preparation et compositions pharmaceutiques
FR2562541A1 (fr) Procede stereocontrole de preparation d'acetoxyazetidinone
JP2023165632A (ja) カルバプロスタサイクリン類縁体の製造のための方法及び中間体
US6214611B1 (en) Process for the preparation of prostaglandin precursors
JP2546559B2 (ja) ジイソピノカンフェイルクロロボランのインシトゥー製造
JPH0592963A (ja) Paf拮抗剤として有用な2,5−ジアリールテトラヒドロフラン類及びその類縁体の製造方法
Fox et al. An enantioconvergent synthesis of (R)‐4‐aryloxy‐1‐butyne‐3‐ols for prostanoid side chains
CN117886850B (zh) 一种叠氮化合物的制备方法
JPH029585B2 (ja)
EP0232822B1 (en) Process for preparing optically active fluorine-containing compounds
JP2709807B2 (ja) 3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類の製造法
JP3712077B2 (ja) ヒドロインダン−4−オール誘導体およびその製造方法
CN117886850A (zh) 一种叠氮化合物的制备方法
JPH07238046A (ja) フェニル置換ヒドロキシシクロペンテノン類、ペンタノン類及びフェニル置換プロスタグランジンi2類中間体並びにその製造法及び光学分割法
EP0153212A1 (fr) Nouveaux dérivés de la 4,4-diméthyl tétrahydro-2H-pyran-2-one, leur procédé de préparation et leur application à la synthèse de dérivés cyclopropaniques
JP4135258B2 (ja) 新規化合物、その製造方法及び中間体
JP2002265412A (ja) 新規シクロペンテノン誘導体
JPH0124147B2 (ja)
JPH0873485A (ja) 6−デオキシ−6,6,6−トリフルオロ糖類誘導体の製造方法
JP2002114749A (ja) 光学活性2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピオニトリル誘導体の製造法
JPH08193086A (ja) (e)−エノールチオエーテル誘導体の立体選択的な製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061221

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090901

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20091201

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20091208

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100104

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100323

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100407

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140416

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees