JP2002541775A - フォンヒッペルリンドウ腫瘍サプレッサー複合体およびscfユビキチンリガーゼの新規成分 - Google Patents

フォンヒッペルリンドウ腫瘍サプレッサー複合体およびscfユビキチンリガーゼの新規成分

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JP2002541775A
JP2002541775A JP2000601023A JP2000601023A JP2002541775A JP 2002541775 A JP2002541775 A JP 2002541775A JP 2000601023 A JP2000601023 A JP 2000601023A JP 2000601023 A JP2000601023 A JP 2000601023A JP 2002541775 A JP2002541775 A JP 2002541775A
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ダブリュー コナウエイ,ジョアン
シー コナウエイ,ロナルド
カムラ,タクミ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォンヒッペルリンドウ腫瘍サプレッサー複合体の、およびSCFユビキチンリガーゼ複合体の成分である、単離および精製された生物学的に活性なcullinと相互作用するRING−H2フィンガータンパク質(「Ringボックスタンパク質」)を提供する。 【解決手段】 配列番号1に対応するアミノ酸配列を有する生物学的に活性なRingボックスタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクターで形質転換された宿主細胞を核酸分子の発現に適した条件下で培養し;そして、宿主細胞培養液から組換え生物活性Ringボックスタンパク質を回収する。 【効果】 (1)ある癌の素因となる可能性を検出、(2)それらの癌を治療的に処置するための分子標的として、(3)細胞増殖を操作する薬物による阻害の標的として、および(4)細胞ユビキチン化、あるアクチベータータンパク質の結合、フィブロネクチン沈着および細胞分裂プロセスの他の態様の様々な複雑な機序をより良く理解するための研究手段としての、細胞マーカーとして作用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体に影響を及ぼすおよび生体を処置する組成物、並びに、生物学
的診断剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
染色体第3p25.5上のフォンヒッペルリンドウ(VHL)腫瘍サプレッサ
ー遺伝子は、大半の散発性明細胞癌、および、罹患した個体の、明細胞腎癌、小
脳血管芽細胞および血管腫、網膜血管腫、およびクロム親和性細胞腫を含む様々
な腫瘍への素因となる常染色体優性家族性癌症候群であるVHL疾病において変
異している(Linehan等、1995、「フォンヒッペルリンドウ(VHL
)遺伝子の同定、その腎癌での役割」、JAMA 273:564〜570;G
narra等、1996、「フォンヒッペルリンドウ腫瘍サプレッサー遺伝子の
分子クローニングおよびその腎癌での役割」、Biochim Biophys
Acta 1242:201〜210;およびKaelin,W.G.および
E.R.Maher、1998、「VHL腫瘍サプレッサー遺伝子概念図式」、
Trends Genet 14:423〜426)。VHLタンパク質は、大
半の組織および細胞型で発現されており、低酸素症誘導遺伝子の一般的抑圧(I
lipoulos等、1996、「フォンヒッペルリンドウタンパク質による低
酸素症誘導遺伝子の負の調節」、Proc Natl Acad Sci US
A 93:10595〜10599;Gnarra等、1996、VHL腫瘍サ
プレッサー遺伝子の産物による血管内皮増殖因子mRNAの転写後調節」、Pr
oc Natl Acad Sci USA 93:10589〜10594;
およびSiemeister等、1996、「フォンヒッペルリンドウ腫瘍サプ
レッサータンパク質によるヒト腎癌細胞での血管内皮増殖因子の調節解除された
発現の復帰」、Cancer Res 56:2299〜2301);p27タ
ンパク質安定性の調節(Pause等、1998、「フォンヒッペルリンドウ腫
瘍サプレッサー遺伝子は、血清除去時に細胞周期から出るのに必要である」、P
roc Natl Acad Sci USA 95:993〜998;および
Kim等、1999、「フォンヒッペルリンドウ媒介細胞周期停止を発現してい
る組換えアデノウイルスは、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤p27Kiplの
誘導に関連している」、BBRC 253:672〜677);および細胞外フ
ィブロネクチンマトリックスの会合の調節(Ohh等、1998、「フォンヒッ
ペルリンドウ腫瘍サプレッサータンパク質は、細胞外フィブロネクチンマトリッ
クスの適切な会合に必要である」、Mol Cell 1:959〜968)を
含む、複数の機能を実施するようである。
【0003】 調べた全細胞型において、VHLタンパク質は、ユビキチン様Elongin
Bタンパク質、およびElonginCおよびcullinCUL2(これは、
Skp1−Cdc53p−F−ボックスタンパク質(SCF)ユビキチンリガー
ゼ複合体のそれぞれSkp1およびCdc53成分に配列類似性を共有する)を
含む多タンパク質複合体に認められる(Kibel等、1995、「フォンヒッ
ペルリンドウ腫瘍サプレッサータンパク質の、ElonginBおよびCへの結
合」、Science 269:1444〜1446;Duan等、1995、
「VHL腫瘍サプレッサータンパク質による転写伸長阻害」、Science
269:1402〜1406;Pause等、1997、「フォンヒッペルリン
ドウ腫瘍サプレッサー遺伝子産物は、Cdc53タンパク質ファミリーの一員で
ある、ヒトCUL−2と安定な複合体を形成する」、Proc Natl Ac
ad Sci USA 94:2156〜2161;およびLonergan等
、1998、「フォンヒッペルリンドウ腫瘍サプレッサータンパク質による低酸
素症誘導mRNAの調節は、ElonginB/CおよびCul2を含む複合体
への結合を必要とする」、Mol Cell Biol 18:732〜741
)。ElonginBおよびCは、VHLタンパク質の短いBCボックスモチー
フと相互作用し、その相互作用をCUL2に橋渡しする安定な亜複合体を形成す
る(Pause等、1997、Proc Natl Acad Sci USA
94:2156〜2161;Lonergan等、1998、Mol Cel
l Biol 18:732〜741)。散発性明細胞腎癌およびVHL家系に
見られる高い割合のVHL変異は、BCボックスの変異または欠失、VHL複合
体の破壊、および低酸素症誘導遺伝子発現の調節解除、p27タンパク質安定性
、およびフィブロネクチンマトリックス会合をもたらす(Gnarra等、19
96、Biochim Biophys Acta 1242:201〜210
;Pause等、1997、Proc Natl Acad Sci USA
94:2156〜2161;Lonergan等、1998、Mol Cell
Biol 18:732〜741;Ohh等、1998、Mol Cell
1:959〜968;およびKaelin,W.G.およびE.R.Maher
、1998、Trends Genet 14:423〜426)。
【0004】 VHLタンパク質、ElonginB、ElonginC、およびCUL2を
含む多タンパク質複合体に関して現在入手できる情報にも関わらず、この複合体
の全ての成分並びにこれらの成分の互いに対する結合関係が解明されているわけ
ではない。複合体の依然として不明の成分および他の成分とのその相互作用を特
徴づけ、複合体および疾病に対するその関係をさらに解明する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、フォンヒッペルリンドウ腫瘍サプレッサー複合体の、およびSCF
ユビキチンリガーゼ複合体の成分である、単離および精製された生物学的に活性
なcullinと相互作用するRING−H2フィンガータンパク質(「Rin
gボックスタンパク質」)及びその製法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本明細書に使用した「Ringボックスタンパク質」および「Rbx1」なる
語は、フォンヒッペルリンドウ腫瘍サプレッサー複合体の成分であるタンパク質
を意味する。この語は、任意の真核生物種、特に哺乳動物種、例えばウシ、ブタ
、ネズミ、ウマ、およびヒトから得られ、そして、天然、合成、半合成、または
組換えの任意の起源から得られるタンパク質を意味する。この語は、完全より少
ないアミノ酸配列を有するポリペプチドまたはタンパク質並びに生物学的活性変
異形および遺伝子産物を包含する。
【0007】 本明細書に使用した「天然」なる語は、動物組織または細胞から単離および精
製された内因性または外因性タンパク質を意味する。
【0008】 本明細書に使用した「単離および精製」なる語は、他のタンパク質またはポリ
ペプチドと実質的に会合していないタンパク質、例えば、抗体または他の方法の
使用により細胞性および他の混入物から分離された天然タンパク質としての、ま
たは、組換え宿主細胞培養液の精製産物としてのタンパク質を意味する。
【0009】 本明細書に使用した「生物学的に活性」なる語は、天然分子の構造的、調節的
または生化学的機能を有するタンパク質を意味する。
【0010】 本明細書に使用した「ヌクレオチド配列」なる語は、別々の断片の形の、また
は、実質的に純粋な形(すなわち混入内因性物質を含まない)で、そして標準的
な生化学法によるその成分のヌクレオチド配列の同定、操作および回収を可能と
する量または濃度の、少なくとも1回単離されたDNAまたはRNAから得られ
るより大きな核酸作成物の一成分としての、ポリヌクレオチド分子を意味する。
かかる配列は、好ましくは、内部非翻訳配列、すなわち真核生物遺伝子に典型的
に存在するイントロンにより中断されていないオープンリーディングフレームの
形で提供される。非翻訳DNAの配列は、オープンリーディングフレームの5’
に存在しても3’に存在してもよく、これは、コード領域の操作または発現を妨
害しない。
【0011】 本明細書に使用した「核酸分子」なる語は、一本鎖または二本鎖で、線形また
は共有結合的に閉じた分子の、RNAまたはDNA(cDNAを含む)を意味す
る。核酸分子はまた、全遺伝子またはそのかなりの部分に、またはその断片およ
び誘導体に対応するゲノムDNAであり得る。ヌクレオチド配列は、天然ヌクレ
オチド配列に対応し得るか、または、その断片を含む、1つまたは複数のヌクレ
オチド置換、欠失および/または付加を含み得る。核酸分子中の全てのこのよう
な変異は、適切な宿主で発現されると生物学的に活性なタンパク質、またはその
生物学的に活性な断片をコードする能力を保持している。本発明の核酸分子は、
タンパク質をコードするヌクレオチド配列のみを含んでも、または、遺伝子をタ
ンパク質に進展するための遺伝子を含むより大きな核酸分子の一部であってもよ
い。より大きな核酸分子中のタンパク質をコードしていない配列は、ベクター、
プロモーター、終結因子、エンハンサー、複製、シグナル配列、または遺伝子の
非コード領域を含み得る。
【0012】 本明細書に使用した「変異形」なる語は、天然タンパク質に実質的に相同であ
るが、1つまたはそれ以上の欠失、挿入、誘導体化、または置換により、天然タ
ンパク質(ヒト、ウシ、ヒツジ、ブタ、ネズミ、ウマ、または他の真核生物種)
とは異なるアミノ酸配列を有するポリペプチドを意味する。変異アミノ酸配列は
、好ましくは、天然アミノ酸配列に少なくとも40%同一であるが、最も好まし
くは少なくとも70%同一である。変異形は、保存的に置換された配列を含み得
、ここでは、あるアミノ酸残基が、類似の物理化学的特徴を有する残基により置
換されている。保存的置換は当分野で公知であり、互いにIle、Val、Le
u、またはAlaなどの、ある脂肪族残基の別のものへの置換、または、Lys
とArg間;GluとAsp間;またはGlnとAsn間などの、ある極性残基
の別のものへの置換を含む。かかる変異形を作成および使用するために慣用的な
手順および方法を使用できる。類似した疎水性特徴を有する全領域の置換などの
他のかかる保存的置換も公知である。天然変異形も本発明に包含される。かかる
変異形の例は、タンパク質の生物学的活性を残し、その生物学的機能を実施でき
る、選択的RNAスプライシング事象から、およびタンパク質のタンパク質分解
的切断から生じたタンパク質である。mRNAの選択的スプライシングにより、
切断短縮されているが、生物学的に活性なタンパク質が生じ得る。タンパク質分
解に起因する変異は、1つまたはそれ以上の末端アミノ酸がタンパク質からタン
パク質分解的に除去されたことによる、様々な種類の宿主細胞における発現時の
、NまたはC末端の差異を含む。
【0013】 本明細書に使用した「実質的に同じ」なる語は、タンパク質の性質に、すなわ
ちタンパク質の構造および/または生物活性に物質的な影響を及ぼさない配列変
異を有する、核酸またはアミノ酸を意味する。特に核酸配列に言及すると、「実
質的に同じ」なる語は、発現を支配するコード領域および保存配列を言及すると
捉えられ、そして、主に、同じアミノ酸をコードする縮重コドン、または、コー
ドポリペプチド中の保存的に置換されたアミノ酸をコードする別のコドンに言及
する。アミノ酸配列に言及すると、「実質的に同じ」なる語は、一般に、構造ま
たは機能の決定に関与していないポリペプチド領域の保存的置換および/または
変異を意味する。
【0014】 本明細書に使用した「同一%」なる語は、ウィスコンシン大学から入手できる
UWGCG配列解析プログラムに定義されるようなアミノ酸配列間の比較を意味
する(Devereaux等、Nucl.Acids Res.12:387〜
397(1984))。
【0015】 本発明は、記載した特定の方法、プロトコル、細胞系、ベクター、および試薬
に限定されない。なぜならこれらは変更し得るからである。さらに、本明細書に
使用した専門用語は、単に特定の実施形態を説明するためであり、本発明の範囲
を限定するものではない。本明細書および添付の特許請求の範囲に使用したよう
に、単数形の「a」、「an」および「the」は、内容から明らかに別である
と示されない限り、複数の言及を含み、例えば、「宿主細胞」は、複数の前記宿
主細胞を含む。
【0016】 遺伝子コードの縮重のために、本明細書で言及したRbx1または他のRin
gボックスタンパク質をコードする複数のヌクレオチド配列が産生され得る。こ
れらの配列には高度に相同的なものもあり、任意の既知で天然の遺伝子のヌクレ
オチド配列に最小限に相同的であるものもある。本発明は、可能なコドン選択肢
に基づいて組合せを選択することにより作成できる、各々そしてあらゆる可能な
ヌクレオチド配列の変異を考える。これらの組合せは、天然Rbx1のヌクレオ
チド配列に適用したような、標準的なトリプレット遺伝子コードに従って作成さ
れ、全てのかかる変異を、明確に開示したものと考える。
【0017】 特記しない限り、本明細書に使用した全ての専門的および科学的用語および任
意の頭字語が、本発明の分野で当業者により一般に理解されるのと同じ意味を有
する。本明細書に記載したものと類似したまたは等価な任意の方法および物質を
、本発明の実施に使用でき、好ましい方法、装置および物質を本明細書では記載
する。
【0018】 本明細書に記載した全ての特許および刊行物を、本明細書に、本発明で使用し
得る本明細書で報告したタンパク質、酵素、ベクター、宿主細胞、および方法を
、記載および開示する目的で法律により許容される程度で参考として取込む。し
かし、本明細書のいずれの記載も、以前の発明によりかかる開示の日時を早める
権利がないという承認とは捉えない。
【0019】
【発明の実施の態様】
本発明は、フォンヒッペルリンドウ腫瘍サプレッサー複合体の、およびSCF
ユビキチンリガーゼ複合体の成分である、単離および精製された生物学的に活性
なcullinと相互作用するRING−H2フィンガータンパク質(「Rin
gボックスタンパク質」)、Ringボックスタンパク質をコードする核酸分子
、Ringボックスタンパク質をコードするDNAを有する発現ベクター、Ri
ngボックスタンパク質をコードするDNAを有する発現ベクターでトランスフ
ェクトまたは形質転換した宿主細胞、Ringボックスタンパク質をコードする
DNAを有する発現ベクターでトランスフェクトまたは形質転換した宿主細胞を
培養することによる組換えRingボックスタンパク質、単離および精製組換え
Ringボックスタンパク質、複合体の産生法、および、治療剤のスクリーニン
グにおけるRingボックスタンパク質の使用法、ある癌への患者の素因を診断
する方法、ヒトおよび他の動物において数個の列挙したいずれかの癌を処置また
は代謝的に欠乏した系を増大する方法、および、Ringボックス関連癌の治療
処置の効力を評価する方法を提供する。特に、本発明は、Rbx1と称される新
規Ringボックスタンパク質を提供する。
【0020】 Rbx1の単離および精製 ラット肝からの内因性VHL複合体を、最初に、以下に記載し図1Aに概略を
示した手順により精製した。VHL複合体を、360匹の雄Sprague−D
awleyラットの肝臓から調製した後核上清から精製し、以前に記載されたよ
うに(NHSO沈降により分画した(Conaway等、1996、「
ラット肝臓からのRNAポリメラーゼII一般転写因子の精製」、Meth E
nzymol 273:194〜207)。VHL複合体を含む画分を、VHL
タンパク質に対するモノクローナルのIG32を使用して、ウェスタンブロット
により同定した(Kibel等、1995、「フォンヒッペルリンドウ腫瘍サプ
レッサー遺伝子のElonginBおよびCへの結合」、Science 26
9:1444〜1446)。0〜38%の(NHSO画分を、0.5M
M PMSF、10μg/mlのアンチパイン、および10μg/mlのロイペ
プチンを含む緩衝液A[20mM Hepes−NaOH(pH7.9)、0.
5mM EDTA、1mM DTT、10%(v/v)グリセロール]に再懸濁
し、0.5mM PMSFを含む緩衝液Aに対する3時間の透析および同緩衝液
での希釈により、100mM KClを含む緩衝液Aと等しい伝導率とした。透
析液を、30分間、28,000×gで遠心分離し、上清を、〜45分間、10
0mM KClおよび0.5mM PMSFを含む緩衝液A中で予め平衡化した
800mlのホスホセルロース(P11、ホワットマン)と穏やかに混合した。
次いで、スラリーを、10.5cm直径のカラム中で500ml/時間でろ過し
た。画分を通るホスホセルロース流を、〜45分間、80mM KClを含む緩
衝液C[40mMトリス−HCl(pH7.9)、0.5mM EDTA、1m
M DTT、および10%(v/v)グリセロール]中に平衡化した250ml
のToyopearlDEAE−650M(TosoHaas)と穏やかに混合
した。スラリーを、5.0cm直径のカラム中で150ml/時間でろ過し、次
いで、同じ流速で80mM KClを含む緩衝液Cで洗浄した。カラムを、22
0mM KClを含む緩衝液Aで250ml/時間で段階的に溶出し、50ml
画分を集めた。VHLタンパク質を含む画分を、0.3mg/mlの(NH SO沈降により濃縮し、10μg/mlのアンチパインおよび10μg/m
lのロイペプチンを含む緩衝液A10mlに再懸濁し、300mM KClを含
む緩衝液Aに対して、500mM(NHSOを含む緩衝液Aと等価な伝
導率となるまで透析した。15分間12,000×gで遠心分離した後、得られ
た上清を、20ml/時間で、400mM KClを含む緩衝液A中で前以て平
衡化した、500mlの2.6cm直径のUltrogel AcA34ゲルろ
過カラム(IBF Biotechnics)に適用した。カラムを20ml/
時間で溶出し、10ml画分を集めた。330kDa〜200kDaの見かけの
天然分子量で溶出された、VHLタンパク質を含む画分を、2.0M (NHSOを含む、等容量の緩衝液E[40mM Hepes−NaOH(pH
7.9)、0.1mM EDTA、1mM DTT、および10%(v/v)グ
リセロール]で希釈した。20分間60,000×gで遠心分離後、得られた上
清を、1.0M (NHSOを含む緩衝液E中で前以て平衡化した、S
pherogelTSKフェニル5−PWカラム(21.5−×150−mm、
ベックマンインストルメンツ)に適用した。カラムを、5ml/分で、緩衝液E
中1.0M(NHSOから緩衝液Eの線形勾配で溶出し、5ml画分を
集めた。170mM〜80mM(NHSOで溶出された、VHLタンパ
ク質を含む画分をプールし、緩衝液Cに対して、60mM KClを含む緩衝液
Cと等価な伝導率になるまで透析した。20分間60,000×gで遠心分離後
、得られた上清を、60mM KClを含む緩衝液C中で予め平衡化した、Bi
o−GelSEC DEAE5−PWカラム(7.5−×75−mm、バイオラ
ッド)に適用した。カラムを、0.8ml/分で、緩衝液C中60mMから25
0mM KClの線形勾配40mlで溶出し、0.7ml画分を集めた。120
mM〜140mM KClで溶出された、VHLタンパク質を含む画分をプール
し、5mMリン酸カリウムとした。20分間60,000×gで遠心分離後、得
られた上清を、緩衝液P[5mMリン酸カリウム(pH7.6)、0.1mM
EDTA、1mM DTT、および10%(v/v)グリセロール]中で予め平
衡化した、結晶性ヒドロキシルアパタイトバイオ−スケールCHT−Iカラム(
7−×52−mm、バイオラッド)に適用した。カラムを、0.6ml/分で、
緩衝液P中50mMから400mMのリン酸カリウム(pH7.6)の線形勾配
24mlで溶出し、0.3ml画分を集めた。50mMから80mMリン酸カリ
ウムで溶出された、VHLタンパク質を含む画分をプールし、50mM KCl
を含む緩衝液Cで、80mM KCl中の緩衝液Cと等価な伝導率となるまで希
釈した。20分間60,000×gで遠心分離後、得られた上清を、80mM
KClを含む緩衝液C中で予め平衡化したMonoQカラム(5−×50−mm
、ファルマシア)に適用した。カラムを、0.4ml/分で、緩衝液C中80m
Mから300mM KClの線形勾配12mlで溶出し、0.2ml画分を集め
た。VHLタンパク質を含む画分は、180mMから200mM KClで溶出
された。
【0021】 図1Bおよび1Cに示したように、肝ホモジネート中の90%以上の検出可能
なVHLタンパク質が、CUL2、ElonginB、ElonginC、およ
び見かけの分子量〜16kDaを有する小ポリペプチドと共精製された。VHL
、CUL2、ElonginB、およびElonginCポリペプチドの実体は
、ウェスタンブロットおよび/またはペプチドシークエンスにより確認された。
図1Cに示したSDSポリアクリルアミドゲルから切出した〜16kDaタンパ
ク質の、以下に記載した方法を使用した(Eng等、1994、J.Am So
c Mass Spectrom 5:976およびChittum等、199
8、Biochemistry 37:10866)、オンラインイオントラッ
プHPLC/MS/MSペプチドシークエンスにより、それは、「Rbx1」ま
たは「Ring−ボックスタンパク質」と称される、新規RING−H2フィン
ガータンパク質であることが判明した。
【0022】 Rbx1のシークエンス VHL腫瘍サプレッサー複合体を、13%SDSポリアクリルアミドゲル電気
泳動により分画した。タンパク質を、クーマシーブルーでゲルを染色して可視化
し、切り出し、ゲル内還元、S−カルボキシアミドメチル化、およびトリプシン
消化にかけた。10%の消化混合物を使用して、ペプチド配列を、1回の操作で
、四重極イオントラップ質量分析計のエレクトロスプレーイオン化源(Finn
igan LCQ)に結合したミクロキャピラリー逆相クロマトグラフィーによ
り決定した。イオントラップのオンラインデータ依存的走査により、荷電状態お
よび正確な質量を決定するための高分解スペクトルおよび配列情報用のタンデム
質量分析スペクトルの自動獲得が可能となる。相対的衝突エネルギーは35%で
あり、単離幅は2.5ダルトンであった。TLASTINアルゴリズムを使用し
て実施したESTデータベースの探索により、ペプチド配列NHIMDLCIE
CQAN、QVCPLDNREWEFQK、WNAVALおよびWLKをコード
するヒトおよびマウスESTが同定され、これは、VHL複合体と同時精製され
た、16kDaポリペプチドのイオントラップ質量分析により決定された。同定
は、アルゴリズムSEQUEST(Eng等、1994、J Am Soc M
ass Spectrom 5:976)およびハーバード微量化学施設で開発
されたプログラム(Chittum等、1998、Biochemistry
37:10866)により容易になった。ヒト(H71993)およびマウス(
W66989およびAA260889)Rbx1の完全な108アミノ酸長のO
RFをコードしている、I.M.A.G.E.コンソーシアムcDNAクローン
(I.M.A.G.E.コンソーシアム:ゲノムおよびその発現の統合的分子解
析」、Genomics 33:151〜152)を、アラバマ、ハンツビル、
リサーチジェネティクスから得、両鎖のヌクレオチド配列を決定した。ヒトおよ
びマウスcDNAは、108アミノ酸の同一のポリペプチドをコードしていた。
ヒトおよびマウスRbx1のアミノ酸配列を図2および配列番号1に示す。ヒト
Rbx1DNAのヌクレオチド配列を、配列番号3のヌクレオチド7〜333に
示し、ネズミRbx1DNAのヌクレオチド配列を配列番号5のヌクレオチド1
8〜344に示し、終止コドンを含む。ヌクレオチド1〜6および1〜17は、
それぞれ5’非翻訳領域であり、334〜508および345〜504は、それ
ぞれ3’非翻訳領域である。
【0023】 図2に示したように、Rbx1は、D.melanogasterORF11
5C2.11、C.エレガンスORF ZK287.5、およびS.セレビジア
エORF YOL133wに高度に相同的である。サッカロミセスセレビジアエ
Rbx1のアミノ酸配列を配列番号2に示し、サッカロミセスセレビジアエRb
x1DNAのヌクレオチド配列を配列番号4のヌクレオチド4〜369に示し、
終止コドンを含む。推定アミノ酸配列の比較により、タンパク質は約80%の同
一性をもって高度に相同的であり、タンパク質は実質的に同じであることが実証
される。さらに、Rbx1は、サッカロミセスセレビジアエ分裂後期促進複合体
サブユニットAPC11に有意な配列類似性を示す(Zachariae等、1
998、「酵母からの分裂後期促進複合体の質量分析:cullinsに関連し
たサブユニットの同定」、Science 279:1216〜1219)。
【0024】 遺伝子コードの縮重のために、DNA配列は、配列番号3に示したものとは異
なり得るが、配列番号1に示したアミノ酸配列を有するRbx1タンパク質を依
然としてコードする。かかる変異DNA配列は、サイレント変異から、例えばP
CR増幅中に生じ得るか、または、天然配列の慎重な変異誘発の産物であり得る
。それ故、本発明は、(a)天然Rbx1遺伝子のコード領域;(b)配列番号
3に提示したヌクレオチド配列を含むcDNA;(c)中程度にストリンジェン
トな条件下で天然Rbx1遺伝子にハイブリダイズでき、生物学的に活性なRb
x1をコードする、DNA;および(d)遺伝子コードの縮重の結果、(a)、
(b)、または(c)に定義したDNAに変性し、そして、生物学的に活性なR
bx1をコードするDNA、から選択された生物学的に活性なRbx1をコード
する等価な単離DNA配列を提供する。かかるDNA等価配列によりコードされ
るRbx1は本発明に包含される。
【0025】 Rbx1の組換え発現 単離および精製組換えRbx1は、本発明に従って、対応するDNAを、発現
ベクターに取込み、DNAを適切な宿主細胞で発現してタンパク質を産生するこ
とにより提供される。
【0026】 発現ベクター タンパク質をコードする核酸配列を含む組換え発現ベクターは、公知の技法を
使用して調製できる。発現ベクターは、哺乳動物、微生物、ウイルスまたは昆虫
遺伝子から得られた配列などの、適切な転写または翻訳調節ヌクレオチド配列に
作動可能に連結したDNA配列を含む。調節配列の例は、転写プロモーター、オ
ペレーター、エンハンサー、mRNAリボソーム結合部位、および、転写および
翻訳開始および終結を制御する適切な配列を含む。ヌクレオチド配列は、調節配
列が、適切なタンパク質のDNA配列に機能的に関連する場合に「作動可能に連
結」している。従って、プロモーターヌクレオチド配列は、プロモーターヌクレ
オチド配列が、適切なDNA配列の転写を制御する場合に、Rbx1DNA配列
に作動可能に連結している。
【0027】 通常複製起点により付与される所望の宿主細胞での複製能、および、形質転換
体を同定する選択遺伝子を、さらに、発現ベクターに取込み得る。 さらに、天然にRbx1に会合していない適切なシグナルペプチドをコードす
る配列を、発現ベクターに取込むことができる。例えば、シグナルペプチド(分
泌リーダー)のDNA配列を、タンパク質配列にインフレーム融合し、よって、
タンパク質は最初、シグナルペプチドを含む融合タンパク質として翻訳される。
目的の宿主細胞で機能的なシグナルペプチドは、適切なポリペプチドの細胞外分
泌を増強する。シグナルペプチドは、細胞からのタンパク質の分泌時にポリペプ
チドから切断され得る。
【0028】 宿主細胞 Rbx1の発現に適した宿主細胞は、原核細胞、酵母、古細菌、および他の真
核細胞を含む。細菌、真菌、酵母、および哺乳動物細胞宿主で使用するに適切な
クローニングおよび発現ベクターは、当分野で公知である。例えば、Pouwe
ls等、クローニングベクター:実験マニュアル、Elsevier、ニューヨ
ーク(1985)。ベクターは、プラスミドベクター、一本鎖または二本鎖ファ
ージベクター、または一本鎖または二本鎖RNAまたはDNAウイルスベクター
であり得る。かかるベクターは、ポリヌクレオチド、好ましくはDNAとして、
DNAおよびRNAを細胞に導入するための公知の技術により、細胞に導入し得
る。ベクターが、ファージおよびウイルスベクターの場合も、感染および形質導
入の公知の技術により、パッケージングまたはカプセル化されたウイルスとして
細胞に導入し得、好ましくは導入する。ウイルスベクターは、複製コンピテント
または複製欠陥であり得る。後者の場合、ウイルス増殖は、一般に、宿主細胞を
捕捉した場合にのみ起こる。細胞非含有翻訳系も、本発明のDNA作成物から得
られたRNAを使用してタンパク質を産生するのに使用できる。
【0029】 本発明で宿主細胞として有用な原核生物は、E.コリまたは桿菌などのグラム
陰性またはグラム陽性生物を含む。原核宿主細胞では、ポリペプチドは、原核宿
主細胞での組換えポリペプチドの発現を容易にするためにN末端メチオニン残基
を含み得る。N末端Metは、発現されたRbx1ポリペプチドから切断し得る
。組換え原核宿主細胞発現ベクターに一般的に使用されるプロモーター配列は、
β−ラクタマーゼおよびラクトースプロモーター系を含む。
【0030】 原核宿主細胞に使用する発現ベクターは、一般に、1つまたはそれ以上の表現
型選択マーカー遺伝子を含む。表現型選択マーカーは、例えば、抗生物質耐性を
付与または独立栄養要求を供給するタンパク質をコードする遺伝子である。原核
宿主細胞に有用な発現ベクターの例は、クローニングベクターpBR322(A
TCC37017)などの市販で入手できるプラスミドから得られるものを含む
。pBR322は、アンピシリンおよびテトラサイクリン耐性遺伝子を含み、従
って、形質転換細胞を同定する簡単な手段を提供する。pBR322を使用して
発現ベクターを作成するために、適切なプロモーターおよびDNA配列をpBR
322ベクターに挿入する。他の市販で入手可能なベクターは、例えば、pKK
223−3(ファルマシアファインケミカルズ、ウプサラ、スウェーデン)、p
GEM1(プロメガバイオテック、マディソン、ウィスコンシン、USA)およ
びpET(ノバゲン、マディソン、ウィスコンシン、USA)およびpRSET
(Invitrogen社、カールズバッド、カルフォルニア、USA)、一連
のベクター(Studier,F.W.、J.Mol.Biol.219:37
(1991);Schoepfer,R.Gene 124:83(1993)
)を含む。
【0031】 組換え原核宿主細胞発現ベクターに一般に使用されるプロモーター配列は、T
7(Rosenberg,A.H.、Lade,B.N.、Chui,D−S.
、Lin,S−W.、Dunn,J.J.およびStudier,F.W.(1
987)Gene(Amst.)56、125〜135)、β−ラクタマーゼ(
ペニシリナーゼ)、ラクトースプロモーター系(Chang等、Nature
275:615、(1978);およびGoeddel等、Nature 28
1:544(1979))、トリプトファン(trp)プロモーター系(Goe
ddel等、Nucl.Acids Res.8:4057(1980))、お
よびtacプロモーター(Maniatis、分子クローニング:実験マニュア
ル、コールドスプリングハーバーラボラトリー、412項(1982))を含む
【0032】 本発明で宿主細胞として有用な酵母は、サッカロミセス属、ピシア,K.、放
線菌、および、クリュイベロミセスからのものを含む。酵母ベクターは、しばし
ば、2μプラスミドの複製起点配列、自律複製配列(ARS)、プロモーター領
域、ポリアデニル化配列、転写終結配列、および選択マーカー遺伝子を含む。酵
母ベクターの適切なプロモーター配列は、とりわけ、メタロチオネイン、3−ホ
スホグリセレートキナーゼ(Hitzeman等、J.Biol.Chem.2
55:2073(1980))または他の糖分解酵素(Holland等、Bi
ochem、17:4900(1978))、例えばエノラーゼ、グリセルアル
デヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デヒドロゲ
ナーゼ、ホスホフルクトキナーゼ、グルコール−6−リン酸イソメラーゼ、3−
ホスホグリセレートムターゼ、ピルビン酸キナーゼ、トリオースリン酸イソメラ
ーゼ、ホスホグルコースイソメラーゼ、およびグルコキナーゼを含む。酵母発現
で使用する他の適切なベクターおよびプロモーターは、Fleer等、Gene
、107:285〜195(1991)にさらに記載されている。酵母および酵
母形質転換プロトコルの他の適切なプロモーターおよびベクターは、当分野で公
知である。
【0033】 酵母形質転換プロトコルは、当業者には公知である。1つのかかるプロトコル
は、Hinnen等、Proc Natl Acad Sci USA、75:
1929(1978)に記載されている。Hinnenプロトコルは、選択培地
でTrp.sup.+形質転換体を選択し、ここで、選択培地は、0.67%の
酵母窒素ベース、0.5%のカサミノ酸、2%グルコース、10μg/mlのア
デニン、および20μg/mlのウラシルからなる。
【0034】 当分野で公知の哺乳動物または昆虫宿主細胞系も、組換えRbx1を発現する
ために使用でき、例えば、昆虫細胞での異種タンパク質の産生のためにバキュロ
ウイルス系を(LuckowおよびSummers、Bio/Technolo
gy 6:47(1988))または哺乳動物発現にはチャイニーズハムスター
卵巣(CHO)細胞を使用し得る。哺乳動物宿主細胞発現ベクター用の転写およ
び翻訳制御配列は、ウイルスゲノムから切り出し得る。一般に使用されるプロモ
ーター配列およびエンハンサー配列は、ポリオーマウイルス、アデノウイルス2
、シミアンウイルス40(SV40)、およびヒトサイトメガロウイルスから得
られる。SV40ウイルスゲノムから得られるDNA配列を、哺乳動物宿主細胞
での構造遺伝子配列の発現用の他の遺伝子エレメント、例えば、SV40起点、
初期および後期プロモーター、エンハンサー、スプライス、およびポリアデニル
化部位を提供するために使用し得る。ウイルス初期および後期プロモーターが特
に有用である。なぜなら、両方共、容易にウイルスゲノムから、ウイルス複製起
点を含み得る断片として得られるからである。哺乳動物宿主細胞で使用する例示
的発現ベクターは、当分野で公知である。
【0035】 Rbx1および他のRingボックスタンパク質は、有益である場合、融合セ
グメントに付着したRingボックスタンパク質を有する融合タンパク質として
発現され得る。融合セグメントは、しばしば、例えば、融合タンパク質の単離お
よびアフィニティクロマトグラフィーによる精製を可能とすることにより、タン
パク質精製を補助する。融合タンパク質は、タンパク質のカルボキシルおよび/
またはアミノ末端に付着した融合セグメントを含むタンパク質をコードする融合
核酸配列で形質転換した組換え細胞を培養することにより産生できる。好ましい
融合セグメントは、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、β−ガラクトシダ
ーゼ、二価金属イオンに結合できるポリ−ヒスチジンセグメント、およびマルト
ース結合タンパク質を含むがこれに限定されない。
【0036】 発現および回収 本発明に従って、単離および精製Rbx1は、上記の組換え発現系により産生
し得る。この方法は、タンパク質をコードするDNA配列を含む発現ベクターで
形質転換した宿主細胞を、タンパク質の発現を促進するに十分な条件下で培養す
ることを含む。次いで、タンパク質を、使用した発現系に応じて、培養培地また
は細胞抽出物から回収する。当業者には公知のように、組換えタンパク質を精製
する手順は、使用する宿主細胞の種類および組換えタンパク質が培養培地に分泌
されるかどうかなどの因子によって変化する。組換えタンパク質を分泌する発現
系を使用する場合、培養培地を最初に濃縮し得る。濃縮段階後、濃縮液を、ゲル
ろ過媒体などの精製マトリックスに適用できる。別に、陰イオン交換レジン、例
えば遊離したジエチルアミノエチル(DEAE)基を有するマトリックスまたは
基質を使用できる。マトリックスは、アクリルアミド、アガロース、デキストラ
ン、セルロース、またはタンパク質精製に一般的に使用される他のタイプであり
得る。また、陽イオン交換段階も使用できる。適切な陽イオン交換体は、スルホ
プロピルまたはカルボキシメチル基を含む様々な不溶性マトリックスを含む。さ
らに、疎水性RP−HPLC媒体(例えば、遊離メチルまたは他の脂肪族基を有
するシリカゲル)、イオン交換−HPLC(例えば、遊離DEAEまたはスルホ
プロピル(SP)基を有するシリカゲル)、または疎水性相互作用−HPLC(
例えば、遊離フェニル、ブチル、または他の疎水性基を有するシリカゲル)を使
用した1つまたはそれ以上の逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC
)を、タンパク質をさらに精製するために使用できる。様々な組合せの、前記精
製段階のいくつかまたは全ては、当分野で公知であり、単離および精製組換えタ
ンパク質の提供に使用できる。
【0037】 細菌培養液中で産生された組換えタンパク質は、通常、最初に宿主細胞を破壊
し、遠心分離にかけ、不溶性ポリペプチドの場合には細胞ペレットから、または
可溶性ポリペプチドの場合には上清液体から抽出し、次いで、1回またはそれ以
上濃縮し、脱塩し、イオン交換、アフィニティー精製、またはサイズ排除クロマ
トグラフィー段階にかけることにより単離する。最後に、RP−HPLCを最終
精製段階に使用できる。微生物細胞は、凍結−解凍サイクリング、超音波処理、
機械的破壊、または細胞溶菌剤の使用を含む、任意の慣用的な方法により破壊で
きる。
【0038】 別の態様において、本発明は、SCF複合体による修飾に標的化した任意の基
質への、ユビキチンまたはユビキチン様タンパク質の添加のRbx1−依存性刺
激を妨害または増大するであろう、可能性ある治療剤についてスクリーニングす
るのに有用なタンパク質複合体を提供する。複合体は、補因子タンパク質、並び
に、cullinタンパク質、基質認識タンパク質、およびリンカータンパク質
からなる群から選択される1つまたはそれ以上のタンパク質を含む。ATPなど
の追加の成分を、複合体を含む溶液または組成物に加えて、複合体形成および使
用を容易にし得る。
【0039】 好ましい実施形態において、複合体は、cullinタンパク質;基質認識タ
ンパク質;リンカータンパク質;および補因子タンパク質を含むユビキチンリガ
ーゼタンパク質複合体である。複合体は、好ましくは、各群からの1つのタンパ
ク質を有するが、必要または好ましい場合、各群から1つ以上のタンパク質を有
することができる。好ましくは、複合体は、タンパク質から形成されるが、複合
体を含む溶液または組成物は、複合体形成および利用を容易にするために必要で
ある場合、追加の成分を含み得る。例えば、複合体を含む溶液または組成物は、
(1)Skp1、ElonginC、または他のリンカータンパク質;(2)β
−TRCP、Cdc4、Grr1、または他のF−ボックス基質認識タンパク質
またはVHLまたは他のElonginC結合基質認識タンパク質;(3)CU
L1、Cdc53、CUL2、または他のcullinタンパク質;(4)Cd
c34、UBC5C、または別のE2ユビキチンコンジュゲート酵素;(5)リ
ン酸化または他の適切に修飾された基質;(6)E1ユビキチン活性化酵素;(
7)ATP;および(8)ユビキチン、GST−ユビキチン、GST−ユビキチ
RA、ユビキチン誘導体、またはユビキチン様タンパク質、例えばSUMO、
NEDD8、またはRub1の様々な組合せを含むことができる。
【0040】 好ましくは、複合体は、cullinタンパク質、基質認識タンパク質、リン
カータンパク質、および補因子タンパク質を含む、ユビキチンリガーゼタンパク
質複合体である。最も好ましくは、複合体は、かかるタンパク質を含む、単離お
よび精製ユビキチンリガーゼタンパク質複合体である。
【0041】 一般に、本発明のcullinタンパク質は、Cdc53、Cullin1(
CUL1)、Cullin2(CUL2)、Cullin3(CUL3)、Cu
llin4A(CUL4A)、Cullin4B(CUL4B)、およびCul
lin5(CUL5)からなる群から選択されたタンパク質、好ましくはCUL
1またはCUL2である。基質認識タンパク質は、F−ボックスタンパク質、例
えばβ−TRCP(HOS)、Cdc4、Grr1、およびこのタンパク質ファ
ミリーの他のメンバーおよびVHLおよび他のElonginC結合タンパク質
からなる群から選択され、好ましくはF−ボックスまたはVHLである。リンカ
ータンパク質は、Skp1またはElonginCからなる群から選択される。
多くのこのようなCullin、基質認識、およびリンカータンパク質が当分野
で公知であり、本発明に使用できる。補因子タンパク質は、本発明のRingボ
ックスタンパク質であり、好ましくはRbx1である。
【0042】 図5は、本発明のユビキチンリガーゼを示す、SCFおよびVHLユビキチン
リガーゼ複合体の図を示す。cullinタンパク質は、SCF複合体ではCd
c53/Cull、およびVHL複合体ではCUL2であり、基質認識タンパク
質は、SCF複合体ではF−ボックスタンパク質、およびVHL複合体ではVH
Lタンパク質であり、リンカータンパク質は、SCF複合体ではSkp1、VH
L複合体ではElonginCである。VHL複合体はまた、ElonginB
も含む。補因子タンパク質Rbx1は、他のタンパク質に結合し、ユビキチンリ
ガーゼを活性化する。SCFユビキチンリガーゼは、Sic1、サイクリン、β
−カテニン、NF−κB阻害剤、例えばIκBα等の基質タンパク質を標的化し
、VHLユビキチンリガーゼ複合体は、低酸素症誘導因子1(HIF1)および
低酸素症誘導因子2(HIF2)などの基質タンパク質を標的化する。
【0043】 本発明はまた、VHL含有複合体のSCFによる修飾に標的化されたものを含
む、任意の基質への、ユビキチンまたはユビキチン様タンパク質の添加のRbx
1依存性刺激を妨害または増大するであろう、可能性ある治療剤についてスクリ
ーニングする方法を提供する。この方法は、補因子タンパク質、並びに、cul
linタンパク質、基質認識タンパク質、リンカータンパク質からなる群から選
択される1つまたはそれ以上のタンパク質を含む複合体をインビトロで形成し;
試験化合物を加えて複合体と相互作用させ;そして、複合体が無傷のままである
か、または化合物により破壊されているかを決定することを必要とする。複合体
が破壊されている場合、化合物は、癌または炎症疾患などの対応する疾病の処置
に有用な治療剤のようである。例えば、複合体は、Cdc53とRbx1の間で
インビトロで形成され得る。試験化合物を加えて、複合体と相互作用させること
ができる。SDS−PAGEおよび免疫ブロットまたは他の既知の技法などのア
ッセイを実施して、複合体が無傷のままであるか、または破壊されているかを決
定できる。SCFユビキチンリガーゼは、サイクリンおよびサイクリン依存性キ
ナーゼ阻害剤(これは細胞周期を調節する)およびIκB(これは炎症プロセス
を調節する)を含むがこれに限定されない、タンパク質の安定性を制御する。複
合体が破壊されている場合、化合物は、抗癌剤または抗炎症薬の候補のようであ
る。
【0044】 好ましくは、方法に使用する複合体は、本明細書に記載のユビキチンリガーゼ
タンパク質複合体であり、最も好ましくは、単離および精製ユビキチンリガーゼ
タンパク質複合体である。
【0045】 類似のアッセイにおいて、Rbx1は、様々なセットの標的タンパク質に、ユ
ビキチンまたはユビキチン様タンパク質をコンジュゲートするのを制御する、他
のCullin含有ユビキチンリガーゼの、およびVHL複合体の活性を増大ま
たは阻害する、薬剤についてスクリーニングするのに使用できる。低酸素症誘導
転写因子HIF1αは、VHL複合体によるユビキチン化の標的のようである(
Maxwell等、「腫瘍サプレッサータンパク質VHLは、酸素依存性タンパ
ク質分解の低酸素症誘導因子を標的化する」、Nature 399:271、
1999)。低酸素症誘導転写因子は、正常な血管新生並びに腫瘍の血管新生を
制御する、血管内皮増殖因子を含む、低酸素症誘導遺伝子の発現を調節する。従
って、VHL複合体の機能を破壊または妨害する化合物は、抗癌薬または血管新
生を促進する薬物の候補のようである。
【0046】 別の態様において、本発明は、ある癌への患者の素因を診断する方法を提供す
る。本発明は、ある患者組織または体液における、VHL関連タンパク質、すな
わちRingボックスタンパク質、例えばRbx1の非存在は、患者が、ある癌
の素因があることを示すという発見に基づく。この方法は、患者から組織または
体液サンプルを集め、組織または体液を、組織中のRingボックスタンパク質
の量について解析し、そして、組織または体液中のRingボックスタンパク質
の量に基づいてある癌への患者の素因を予測することを含む。特に、ある組織中
のRbx1タンパク質レベルの決定により、患者における、特異的で早期、好ま
しくは転移が起こる前の、癌の検出が可能となる。本発明の方法を使用して診断
できる癌は、明細胞腎癌を含むがこれに限定されない。
【0047】 別の態様において、本発明は、ヒトおよび他の動物における、数個の列挙した
いずれかのRingボックスタンパク質関連癌を処置する、または代謝的に欠乏
した系(例えばフィブロネクチン沈着)を増大する方法を提供する。1つの方法
は、標的Rbx1遺伝子の発現をインビボで増強または増大し、Ringボック
スタンパク質の発現をインビボで増強する化合物の治療有効量を、Ringボッ
クスタンパク質関連癌または細胞性欠乏症を有すると診断された、および、Ri
ngボックスタンパク質、好ましくはRbx1欠乏症と診断された患者に投与す
ることを含む。好ましい実施形態において、化合物は、Ringボックスタンパ
ク質をコードする核酸配列の配列を含む核塩基である。投与後、核酸配列は活性
化され、Ringボックスタンパク質が産生され、細胞中のRingボックスタ
ンパク質の量は増加する。Ringボックスタンパク質の量が増加すると、VH
L腫瘍サプレッサー活性、ユビキチン化、フィブロネクチン沈着、および類似の
活性は増加する。別の方法は、治療有効量のRingボックスタンパク質を、R
ingボックスタンパク質関連癌または細胞性欠乏症を有すると診断された、お
よび、Ringボックスタンパク質、好ましくはRbx1欠乏症と診断された患
者に投与することを含む。本発明の方法を使用して処置できる癌は、明細胞腎癌
を含むがこれに限定されない。
【0048】 別の態様において、本発明は、Ringボックス関連癌の治療処置の効力を評
価する方法を提供する。この方法は、Ringボックス関連癌に罹患している、
および、かかる癌の治療処置を受けている患者から組織または体液サンプルを集
め、組織または体液サンプル中のRingボックスタンパク質の量を決定し、そ
して、Ringボックスタンパク質の決定した量を、正常なRingボックスタ
ンパク質レベルを示す標準と比較することを含む。標準は、正常患者のRing
ボックスレベルの平均であり得るが、好ましくは、処置開始前の処置する患者の
Ringボックスタンパク質レベルである。標準に比べて上昇したRingボッ
クスタンパク質レベルは、処置が効果的であることを示す。
【0049】
【実施例】
実施例1 インビトロのSic1ユビキチン化アッセイにおけるSCFCdc4とRbx1
の使用 Rbx1は、細胞ユビキチン化の様々な複雑な機序をより良く理解するための
研究手段として使用できる。SCFCdc4機能のRbx1の役割を直接試験す
るために、Sic1リン酸化およびE2Cdc4に依存した、標準的なインビト
ロSic1ユビキチン化アッセイを使用した(Skowyra等、1997、C
ell 91:209)。SCFCdc4成分は、哺乳動物または酵母Rbx1
の存在下または非存在下で、昆虫細胞において共発現され、複合体を、MYC−
タグCdc53(MYC−Cdc53)またはFLAG−タグSkp1(FLA
G−Skp1)サブユニットを通して免疫精製した。免疫精製したSCFCdc 複合体を、免疫ブロットによるSic1コンジュゲートの解析前に、リン酸化
Sic1、Cdc4、E1ユビキチン活性化酵素、ATP、およびGST−Ub RA で補充した。GST−UbRAは、ポリユビキチン化産物を僅かにしか形成
せず、よって、Sic1コンジュゲートは、GST−UbRAのサイズとは、〜
35kd異なるバンドのはしごに取り込まれる。使用した反応条件下では、低い
が、検出可能な量のSic−GST−UbRAコンジュゲートが、60分間の反
応後に、SCFCdc4複合体により産生された。酵母または哺乳動物Rbx1
の存在下では、Sic1−GST−UbRAコンジュゲートの蓄積は、20分後
に劇的に増加し、かなりの量のより高分子量のコンジュゲートが60分後に蓄積
した。反応が、抗Cdc53または抗FLAG−Skp1免疫複合体を含む場合
、高い割合のリン酸化Sic1が、Sic1−GST−UbRAコンジュゲート
に;例えば、>95%が変換されるか、または、Sic1は、抗Skp1免疫複
合体を含む反応でコンジュゲートに変換された。これに対し、5%以下の基質が
、大量のCdc4またはCdc53の存在下にも関わらず、Cdc53またはS
kp1免疫複合体により、Rbx1の非存在下で、コンジュゲートしていた。活
性化の程度およびRbx1活性化の濃度依存性を調べるために、SCFCdc4 複合体を、様々なレベルのMYC−Rxb1を共発現している昆虫細胞から精製
し、次いで、Sic1ユビキチンコンジュゲート活性についてアッセイした。R
bx1の非存在下で、低レベルのコンジュゲートが観察された。Rbx1の量の
増加により、ユビキチン化レベルは増加し、活性化の最大程度は、20倍近くで
あった。この見積もりは、Rbx1がSic1−GST−UbRAコンジュゲー
トの蓄積速度を増加できる下限を示す。なぜなら、高い割合のリン酸化Sic1
基質が、反応の終了時に枯渇したからである。これらの複合体の免疫ブロット解
析により、Cdc53、Cdc4、およびSkp1のレベルは、Rbx1滴定を
通じて一貫していることが示された。
【0050】 実施例2 IκBαユビキチン化を刺激するための、SCFβ−TRCPとRbx1の使用 研究手段としてRbx1を使用する別の例として、Rbx1は、E1ユビキチ
ン活性化酵素、E2ユビキチンコンジュゲート酵素UBC5C、ATP、GST
−UbRA、およびSCFβ−TRCP(これはF−ボックスタンパク質β−T
RCPを含む)の存在下で、リン酸化IκBのユビキチン化を刺激するために使
用できる(Yaron等、1998、「IκBα−ユビキチンリガーゼの受容体
成分の同定」、Nature 396:590〜594;Winston等、1
999、「SCFβ−TRCP−ユビキチンリガーゼ複合体は、IκBαおよび
β−カテニンのリン酸化破壊モチーフと特異的に会合し、IκBαユビキチン化
をインビトロで刺激する」、Genes Dev 13:270〜283)。好
ましい実施形態において、Rbx1とSCFβ−TRCPの複合体は、SCFサ
ブユニットおよびRbx1をコードするバキュロウイルスで感染させたHi5ま
たはSf21昆虫細胞の溶菌液から精製できる。複合体は、Winstonの記
載したように調製したリン酸化IκB(Winston等、1999、Gene
s Dev 13:270〜283)、UBC5C、E1ユビキチン活性化酵素
、ATP、およびGST−UbRAで補充できる。インキュベート期間後、反応
産物を、SDS−PAGEにかけ、IκBαに対する抗体を使用してウェスタン
ブロットにより解析できる。IκBαへのGST−UbRAのコンジュゲートに
より、GST−UbRAのサイズと、〜35kD異なるIκBαコンジュゲート
のはしごが形成される。Rbx1を研究手段として使用できる確認は、刊行され
ている。例えばTan等、Mol Cell 3:527(1999)。
【0051】 実施例3 HIF1αユビキチン化を再構成するためのVHL複合体とRbx1の使用 研究手段としてRbx1を使用する別の例として、Rbx1を、HIF1α(
Maxwell等、「腫瘍サプレッサータンパク質VHLは、酸素依存性タンパ
ク質分解の低酸素症誘導因子を標的化する」、Nature 399:271、
1999)のユビキチン化アッセイに、E1ユビキチン活性化酵素、E2ユビキ
チンコンジュゲーション酵素UBC5a、ATP、GST−UbRA、および、
VHLタンパク質、ElonginB、ElonginC、CUL2、およびR
bx1からなる複合体の存在下で使用した。好ましい実施形態において、VHL
含有複合体は、VHL複合体のサブユニットをコードしているバキュロウイルス
で感染させたSf21昆虫細胞から精製する。VHL複合体に、HIF1または
HIF2をコードしているバキュロウイルスで感染させた昆虫細胞からの溶菌液
、および、UBC5a、E1ユビキチン活性化酵素、ATP、およびGST−U
RAを補充した。インキュベート期間後、反応産物を、SDS−PAGEにか
け、HIF1αに対する抗体を使用してウェスタンブロットにより解析した。H
IF1αへのGST−UbRAのコンジュゲートにより、GST−UbRAのサ
イズと、〜35kDサイズが異なるHIF1αコンジュゲートのはしごが形成さ
れる。
【0052】 実施例4 Cullinタンパク質のRub1(NEDD8)修飾を刺激するためのRbx
1の使用 Rbx1を使用して、Rub1活性化酵素Uba3/Ula1、Rub1−コ
ンジュゲート酵素Ubc12、ATP、GST−Rub1、および、Rbx1お
よびCdc53またはClu2からなる複合体の存在下で、ユビキチン様タンパ
ク質Rub1(NEDD8としても知られる)による、cullinタンパク質
Cdc53およびCUL2の修飾を刺激した(Kamura等、「SCFおよび
VHL E3ユビキチンリガーゼのRbx1サブユニットは、cullins
Cdc53およびCul2のRub1修飾を活性化する」、Gene Dev.
13:2928、1999)。1つの実施形態において、Cdc53−Rbx1
複合体は、Cdc53およびRbx1をコードするバキュロウイルスで感染させ
たSf21細胞から精製する。複合体に、Uba3/Ula1、Ubc12、A
TP、およびGST−Rub1を補充する。インキュベート期間後、反応産物を
SDS−PAGEにかけ、Cdc53を認識する抗体を使用してウェスタンブロ
ットにより解析する。Cdc53へのGST−Rub1のコンジュゲートにより
、非修飾Cdc53は消失し、Cdc53−GST−Rub1コンジュゲートに
対応する、新規でよりゆっくりと移動しているバンドが出現した。別の実施形態
において、CUL2−Rbx1複合体は、CUL2およびRbx1をコードする
バキュロウイルスで感染させたSf21細胞から精製する。複合体に、Uba3
/Ula1、Ubc12、ATP、およびGST−Rub1を補充する。インキ
ュベート期間後、反応産物をSDS−PAGEにかけ、CUL2を認識する抗体
を使用してウェスタンブロットにより解析する。CUL2へのGST−Rub1
へのコンジュゲートにより、非修飾CUL2は消失し、Cdc53−GST−R
ub1コンジュゲートに対応する新規でよりゆっくりと移動しているバンドが出
現する。
【0053】 実施例5 VHL複合体の再構成 VHL複合体およびその部分会合物の昆虫細胞での細菌発現タンパク質による
インビトロでの再構成により、Rbx1は、VHL、CUL2、およびElon
ginBC複合体と相互作用できることが示される。 Rbx1およびVHLを、それぞれ、N末端HisタグおよびN末端mycお
よびC末端FLAGタグを用いて、pBacPAK8にサブクローニングした。
CUL1を、C末端HAタグを用いて同ベクターに導入し、CUL2を、N末端
HisおよびHAタグを用いてpBacPAK−His1に導入し、組換えバキ
ュロウイルスを、BacPAKバキュロウイルス発現系(クロンテック)を使用
して作成した。S.セレビジアエCDC53(Willems等、1996、「
Cdc53は、ユビキチンタンパク質分解経路により、分解のためにリン酸化G
1サイクリンを標的化する」、Cell 86:453〜463)およびElo
nginsBおよびCをコードする、バキュロウイルスベクターが記載されてい
る(Kamura等、1998、「ElonginBC複合体は、SOCS、r
as、WD−40リピート、およびアンキリンリピートFAMILIESのメン
バーに存在する保存SOCS−ボックスモチーフと相互作用する」、Genes
Dev 12:3872〜3881)。Sf21細胞を、27℃で、5%ウシ
胎児血清を含むSf−900IISFM中で培養し、myc−Rbx1、FLA
G−VHL、HA−CUL2、HPC4−ElonginB、およびHSV−E
longinCをコードする様々な組合せのバキュロウイルスで同時感染した。
感染の60時間後、Sf21細胞を集め、40mM Hepes−NaOH、p
H7.9、150mM NaCl、1mM DTT、0.5%(v/v)グリセ
ロール、5μg/mlのロイペプチン、5μg/mlのアンチパイン、5μg/
mlのペプスタチンA、および5μg/mlのアプロチニンを含む氷冷緩衝液中
で穏やかにボルテックスをかけることにより溶菌した。溶菌液を、10,000
×gで20分間4℃で遠心分離した。上清を免疫沈降に使用した。
【0054】 E.コリ中での組換えタンパク質の発現および精製のために、全長マウスRb
x1を、N末端6−ヒスチジンおよびmycエピトープタグを有するpRSET
B(インビトロジェン)で発現させた。ヒトVHLを、N末端6−ヒスチジン
およびC末端FLAGエピトープタグを有するpRSET Bで発現させた。E
longinBおよびCの封入体および発現作成物からの組換えタンパク質の精
製は以前に記載されている(Kamura等、1998、Genes Dev
12:3872〜3881)。
【0055】 免疫沈降およびウェスタンブロットの手順は以下の通りである。抗T7および
抗HSV抗体はノバゲンから得た。抗HA(12CA5)および抗c−myc(
9E10)抗体はベーリンガー−マンハイムから得た。抗FLAG(M2)はイ
ーストマンコダックから得た。抗ElonginCモノクローナル抗体はトラン
スダクションラボラトリーズから得た。抗VHLモノクローナル抗体(Ig32
)は、ファーミンゲンから得た。抗Sic1(yN−19およびyC−19)お
よび抗Cdc53(yC−17)抗体は、サンタクルツバイオテクノロジー社か
ら得た。抗ElonginBウサギポリクローナル抗体は、以前に記載されてい
た(Garrett等、1995、「尾ユビキチン相同体による一般転写SII
Iの正の調節」、Proc Natl Acad Sci USA 92:71
72〜7176)。抗HPC4モノクローナル抗体(Stearns等、198
8、「プロテインC活性化ペプチド領域と、Ca2+依存性モノクローナル抗体
の相互作用。抗原および抗体の両方への不可避的なCa2+結合の証拠」、J
Biol Chem 263:826〜832)は、同僚から得た。昆虫細菌溶
菌液および再度折り畳まれた細菌発現タンパク質のウェスタンブロットおよび免
疫沈降は記載の通りに実施した(Kamura等、1998、Genes De
v 12:3872〜3881)。
【0056】 図3Aに示したように、VHL複合体の全5つの成分が、抗FLAG(レーン
5)または抗myc(レーン9)抗体と共に、Sf21細胞溶菌液から共に同時
免疫沈降し得る。さらに、Rbx1、VHL、およびElonginCB複合体
は、抗FLAG(レーン6)または抗myc(レーン10)抗体と共に、CUL
2の非存在下で、Sf21細胞溶菌液から同時免疫沈降し;そして、Rbx1、
CUL2、およびElonginBC複合体は、VHL(レーン11)の非存在
下で、抗myc抗体と共に、Sf21細胞溶菌液から同時免疫沈降し得る。図3
Bおよび3Dに示したように、Rbx1は、myc−Rbx1およびFLAG−
VHL、myc−Rbx1およびHA−CUL2、またはmyc−Rbx1、H
PC4−ElonginB、およびHSV−ElonginCで共感染したSf
21細胞の溶菌液からの、VHL、CUL2、またはElonginBC複合体
と共に、抗myc抗体で同時免疫沈降し得る。これらの結果と一致して、図3C
に示したように、Rbx1は、細菌で発現されるFLAG−VHL、HPC4−
elonginB、およびHSV−ElonginCでインビトロで再構成され
た、VHL−ElonginBCおよびElonginBC部分会合物と共に同
時免疫沈降し得る。
【0057】 CUL2は、多タンパク質Cullinファミリーの一員であり(Kipre
os等、1996、「Cul−1は、C.エレガンスの細胞周期出口に必要であ
り、新規遺伝子ファミリーを同定する」、Cell 85:829〜839)、
これはまた、SCF成分CUL1およびそのS.セレビジアエ相同体Cdc53
を含む。Rbx1は、図3Aに示したようにCUL2と相互作用するので、CU
L1およびCdc53と相互作用し得る可能性を調べた。図3Dに示したように
、Rbx1は、ヒトCUL1およびS.セレビジアエCdc53の両方に結合す
る。Myc−Rbx1およびヒトHA−CUL1は、myc−Rbx1およびH
A−CUL1をコードするバキュロウイルスで同時感染したSf21細胞の溶菌
液からの抗myc抗体で同時免疫沈降し得る。さらに、myc−Rbx1および
Cdc53は、myc−Rbx1およびCdc53をコードするバキュロウイル
スで同時感染したSf21細胞の溶菌液からの抗myc抗体と同時免疫沈降し得
る。
【0058】 実施例6 SCFCdc4ユビキチンリガーゼの機能に対するRbx1の効果 Cdc53/CUL1は、近年記載されたSCFユビキチンリガーゼ複合体の
一成分であり、これは、細胞周期、転写および発達に重要な役割を有する多様な
集合のタンパク質のユビキチン化を触媒する(Patton等、1998、「C
dc53は、酵母で細胞分裂およびメチオニン生合成を調節する、複数のCdc
34/Skp1/F−ボックスタンパク質複合体の足場タンパク質である」、G
enes Dev 12:692〜705;Bai等、1996、「SKP1は
、細胞周期調節因子を、新規モチーフのF−ボックスを介して、ユビキチンタン
パク質分解機械に接続する」、Cell 86:263〜274;Patton
等、1998、「ユビキチン依存性タンパク質分解の組合せ制御:dont’s
Skp the F−box hypothesis」、Trends Bi
ochem Sci 14:236〜243;Skowyra等、1997、「
F−ボックスタンパク質は、リン酸化基質を、SCFユビキチン−リガーゼ複合
体に補充する受容体である」、Cell 91:209〜219;およびFel
dman等、1997、「Cdc4p、Skplp、およびCdc53p/Cu
llinの複合体は、リン酸化CDK阻害剤のSiclpのユビキチン化を触媒
する」、Cell 91:221〜230)。SCF複合体は、Cdc53/C
UL1、Skp1、および、基質をユビキチン化のためにSCFに補充する、様
々なF−ボックスタンパク質の1つを含む(Patton等、1998、Gen
es Dev 12:692〜705;およびBai等、1996、Cell
86:263〜274)。結果により、Rbx1は、CUL1および追加のSC
F成分のSkp1を含む複合体をに会合できる。なぜなら、Myc−Rbx1は
、myc−Rbx1、T7タグSkp1(T7−Skp1)およびHA−CUL
1をコードするウイルスで同時感染したSf21細胞の溶菌液からの抗T7抗体
で同時免疫沈降し得るからである。
【0059】 SCFCdc4複合体によるユビキチン化のためにcdk阻害剤のSic1を
補充する、WD40リピートタンパク質Cdc4、および、SCFGrrl複合
体によるユビキチン化のためにG1サイクリンCln2を補充するロイシンリッ
チリピートタンパク質Grrlは、酵母で見られる数個のF−ボックスタンパク
質に含まれる。Rbx1は、細胞において、CUL2およびVHL複合体と相互
作用するだけでなく、SCF成分のCdc53/CUL1(図3A)およびSk
p1と相互作用することが示されたので、染色体RBX1遺伝子を欠失した変異
酵母株を、Rbx1がSCFCdc4およびSCFGRRlの機能に影響を及ぼ
し得る可能性を試験するために作成した。
【0060】 Rbx1遺伝子を欠失したS.セレビジアエ株は以下の通りに作成した。Rb
x1遺伝子は、MCY453(Mata/MAThis3)−200/his3
)−200 can1R/can1R cyh2Rcyh2R ura3/ur
a3 leu2/leu2 trp1/trp1 lys2/lys2)におい
て、完全なRbx1ORF(YOL133w)を、HIS3遺伝子と交換するこ
とにより破壊した(Baudin等、1993、「サッカロミセス・セレビジア
エの直接的遺伝子欠失のための簡単で効率的な方法」、Nucleic Aci
ds Res 21:3329〜3330)。rbx1欠失株(MCY557)
を哺乳動物RBX1で救出するために、野生型および変異哺乳動物RBX1遺伝
子を、プラスミドYep352−GALのGAL1,10プロモーターに融合さ
せた。これらのプラスミドを、MCY557に形質転換し、URA3+形質転換
体を選択した。無作為な胞子が、ガラクトース培地(ヒスチジン(−))上で発
芽し、4日間30℃で発芽させた。生じたコロニーを交配について試験した。救
出が、SCF発現プラスミドの存在に起因するかを確認するために、細胞を、ウ
ラシルを含む培地中での長期増殖後にFOA中での増殖能について試験した。胞
子形成および四分子解体により、生存率について2:0の分離が示され、全ての
生存可能な胞子はHISであり、RBX1は必須な遺伝子であることが示され
る。生存不能の胞子は、10〜20個の細胞を含むミクロコロニーを産生し、そ
の多くが異常に伸長しているか、または複数の異常な形の芽を含んでいた。SC
F成分のCdc53、Skp1、Cdc4、およびCdc34をコードする遺伝
子の変異を含むS.セレビジアエ株は、類似の形態を示す。この表現型は、RB
X1欠失に起因した。なぜなら、rbx1欠失株は、yRbx1の発現により救
出できるからである。
【0061】 Rbx1欠失株はまた、mycタグ哺乳動物Rbx1(mRbx1)または変
異mRbx1(M4)の発現により救出され、ここで、推定環フィンガーシステ
イン53およびシステイン56は、セリンで置換されていた。しかし、rbx1
欠失株は、変異mRbx1(M3)の発現により救出されず、ここで、推定環フ
ィンガーシステイン42およびシステイン45はセリンにより置換されていた。
rbx1欠失株または野生型背景で発現される場合、mycタグmRbx1は、
内因性酵母Cdc53タンパク質と同時免疫沈降し、これは、それは細胞中でC
dc53と会合していることを示唆する(図4A)。さらに、野生型および変異
型mRbx1タンパク質と、Cdc53の同時免疫沈降は、欠失表現型を救出す
る能力に関連していた。なぜなら、有意により多くのCdc53が、非捕捉M3
変異体とよりも、捕捉mRbx1M4変異体と同時沈降したからである(図4A
)。
【0062】 これらの結果により、酵母Rbx1(yRbx1)は、SCFCdc4ユビキ
チンリガーゼのサブユニットおよびアクチベーターであり、哺乳動物Rbx1(
mRbx1)は、活性SCFCdc4複合体の再構成の酵母対応物と置換できる
ことが示される。
【0063】 SCFcdc4複合体は、Sicl(その分解はG1/S移行に必須である)
を含む様々な細胞周期調節タンパク質のユビキチン化および標的化分解に必要で
ある。SCFGrrl複合体は、G1サイクリンCln2のユビキチン化および
標的化分解に必要である。これらのプロセスでのRbx1の役割を伝える1つの
手段として、mycタグ野生型またはM4変異mRbx1は、GAL1,10プ
ロモーターの制御下で、高コピー数のプラスミドでのrbx1欠失株で発現され
た。プラスミドを有する細胞をガラクトース培地からグルコース培地へ移すと、
Rbx1タンパク質は枯渇し、伸長した発芽形態を示す細胞の割合は劇的に増加
した(図4C)。M4変異体を発現している細胞は、グルコースを移動した数時
間以内に増殖が停止し、一方、野生型Rbx1を発現している細胞は、ゆっくり
と増殖し続け、これはおそらく、少量の残留Rbx1の存在に起因する。期待さ
れるように、M4細胞が、少なくとも一部、ユビキチン化できないために、Si
clおよびCln2を停止する場合、M4細胞は、グルコースに移した場合、S
iclおよびCln2タンパク質を蓄積した(図4B)。
【0064】 Rbx1がSCFユビキチン−リガーゼの一般的なサブユニットであることを
示すことにより、(1)Rbx1は、SCFユビキチン−リガーゼ複合体を含む
、Cdc53/CUL1のサブユニットと相互作用する、(2)Rbx1変異体
が、SCFユビキチンリガーゼのCdc53サブユニットに結合する能力は、染
色体Rbx1を欠失した酵母株での細胞周期停止を防ぐ能力に関連する、および
(3)酵母からのRbx1の枯渇は、SCFcCdc4およびSCFGrr1
機能を妨害することが実証される。Rbx1はまた、CUL2含有VHL複合体
の一成分であるので、Rbx1は、ここで、依然として同定されていないセット
の標的タンパク質の可能性あるユビキチンリガーゼおよびユビキチン様リガーゼ
としての、VHL複合体およびおそらく他のCullin複合体の機能の描写に
適用できる。多タンパク質VHL複合体は、cdk阻害剤p27のレベルの制御
を通して、低酸素症誘導遺伝子の減退において、および細胞外フィブロネクチン
マトリックスの会合において、細胞周期調節に役割を果たしていることが示され
たので、Rbx1をVHL複合体の再構成に適用して、VHL複合体の解離を引
き起こす治療剤を決定できる。さらに、Rbx1は、SCFCdc4複合体の一
成分であり、一般的なSCFサブユニットとして機能し、Swe1および転写調
節因子のIκBおよびβ−カテニンなどの標的タンパク質のユビキチン化を指令
する、MET30およびβ−TRCPを含む追加のF−ボックスタンパク質を含
むSCF複合体によるユビキチン化の調節に関与する。従って、Rbx1は、他
のSCF複合体を介してユビキチン化を調節できる治療薬の決定に適用できる。
【0065】 本発明は、大半の散発性明細胞癌、並びに、罹患した個体の、明細胞腎癌、小
脳血管芽細胞および血管腫、網膜血管腫、およびクロム親和性細胞腫を含む様々
な腫瘍への素因となる常染色体優性家族性癌症候群に見られるVHL腫瘍サプレ
ッサー活性;低酸素症誘導遺伝子の一般的抑制;および、p27タンパク質安定
性の調節およびフィブロネクチンマトリックス会合の成分に関する。記載のRi
ngボックスタンパク質は、(1)ある癌の素因となる可能性を検出、(2)そ
れらの癌を治療的に処置するための分子標的として、(3)細胞増殖を操作する
薬物による阻害の標的として、および(4)細胞ユビキチン化、あるアクチベー
タータンパク質の結合、フィブロネクチン沈着および細胞分裂プロセスの他の態
様の様々な複雑な機序をより良く理解するための研究手段としての、細胞マーカ
ーとして作用する。
【0066】 本発明を説明するために好ましい実施形態を示すが、当業者により物質および
方法に数多くの変更を実施できる。かかる全ての変更は、添付の特許請求の範囲
により定義された本発明の精神に包含される。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1A〜Cは、ラット肝サイトゾルからのRbx1とVHL複合体の同時精製
を記載する。 Aは、VHL複合体の精製に使用した様々な段階を示す図解であり、ここで、
P−cell=ホスホセルロースP11である。 Bは、VHL複合体とRbx1のクロマトグラフィーであり、ここで、VHL
=フォンヒッペルリンドウタンパク質;CUL2=CUL2タンパク質またはc
ullin;EloB−ElonginB;EloC=ElonginCである
。MonoQカラムからのカラム画分のアリコートを、12%SDS−ポリアク
リルアミドゲル電気泳動にかけ、タンパク質を銀染色により検出した。 Cは、ペプチドシークエンスに使用したサンプルの5〜20%SDS−ポリア
クリルアミドゲルを示す。
【図2】 図2は、ヒト、マウス、キイロショウジョウバエ、カエノラブディティス・エ
レガンス、およびサッカロミセス・セレビジアエの予測Rbx1タンパク質配列
と、S.セレビジアエ由来のAPC11のアラインメントを示すチャートであり
、ここで、DROS−キイロショウジョウバエ;ELEGANS=カエノラブデ
ィティス・エレガンス;およびYEAST=サッカロミセス・セレビジアエであ
る。アラインメントは、MACAWプログラムを使用して作成した(Schul
er等、1991、「マルチプルアラインメント作成および解析のワークベンチ
」、Proteins;Struct Funct Genet 9:180〜
190)。暗い影は、異なる種由来のRbx1タンパク質間の実体の位置、およ
び、Rbx1とAPC11タンパク質の間の実体の位置を示す。灰色の影は、類
似した位置を示す。
【図3】 図3A〜Dは、Rbx1含有複合体の再構成を示す。 Aは、ElonginBCの存在下で、VHLとCUL2と複合体を形成して
いるRbx1を示す。示したウイルスを発現しているSf21細胞の溶菌液を、
抗FLAGまたは抗MYC抗体で免疫沈降させ、免疫沈降したタンパク質を、免
疫ブロットにより検出した。 Bは、Rbx1と、ElonginBCおよびVHLの独立的な会合を示す。
示したウイルスを発現しているSf21細胞の溶菌液を、抗HPC4、抗FLA
Gまたは抗MYC抗体で免疫沈降させ、免疫沈降したタンパク質を、免疫ブロッ
トにより検出した。 Cは、組換えRbx1、VHL、およびElonginBCのインビトロでの
結合を示す。E.コリで発現されE.コリから精製されたタンパク質を、示した
組合せで共に混合し、希釈および透析により再生し、抗HPC4で免疫沈降した
。免疫沈降したタンパク質を、示した抗体での免疫ブロットにより検出した。 Dは、Rbx1と、Cul1、Cul2、およびCdc53の独立的な会合を
示す。示したウイルスを発現しているSf21細胞の溶菌液を、抗MYC抗体で
免疫沈降させ、免疫沈降したタンパク質を、免疫ブロットにより検出した。
【図4】 図4A〜Cは、Rbx1の存在または非存在に関連した様々な活性を示す。 Aは、Rbx1タンパク質の、内因性酵母Cdc53への結合が、機能に関連
することを示す。上のパネルは、野生型または変異型哺乳動物Rbx1(mRb
x1)タンパク質を発現しているrbx1Δ細胞の表現型を示す。下のパネルに
示したように、rbx1欠失株(欠失)または親株MCY453(野生型)にお
いて、野生型および変異型哺乳動物MYC−Rbx1タンパク質を発現している
細胞からの溶菌液を、抗MYC抗体での免疫沈降にかけた。免疫沈降したタンパ
ク質を、抗MYCまたは抗Cdc53抗体での免疫ブロットにより検出した。 Bは、Sic1タンパク質が、Rbx1枯渇細胞に蓄積することを示す。Rb
x1Δ/pGAL−mrbx1(M4)細胞を、ガラクトース含有培地中OD6
00が1となるまで増殖し、次いでグルコース培地に移した。細胞をグルコース
中8時間増殖した後に収集し、細胞溶菌液を、抗MYCおよび2つの異なる抗S
ic1抗体での免疫ブロットにより解析した。 Cは、Rbx1枯渇に関連した形態変化を示す。Rbx1Δ/pGAL−mr
bx1(M4)細胞を、ガラクトース(gal)中、またはグルコースを移した
後8時間(glu)増殖し、その後固定および染色した。核形態を、DAPI(
4,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール)染色により可視化した(パネル
AおよびC、DIC;パネルBおよびD、DAPI)。
【図5】 図5は、SCFユビキチンリガーゼ複合体およびVHLユビキチンリガーゼ複
合体の図を示し、本発明のユビキチンリガーゼを図解する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/47 ZNA C12N 1/21 4C084 C12N 1/15 9/00 4H045 1/19 C12P 21/02 C 1/21 G01N 33/15 Z 5/10 33/50 Z 9/00 33/68 C12P 21/02 C12N 15/00 A G01N 33/15 5/00 A 33/50 A61K 37/02 33/68 37/60 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 コナウエイ,ジョアン ダブリュー アメリカ合衆国オクラホマ 73151 オク ラホマ シティ イースト アップル バ レイ ロード 10801 (72)発明者 コナウエイ,ロナルド シー アメリカ合衆国オクラホマ 73151 オク ラホマ シティ イースト アップル バ レイ ロード 10801 (72)発明者 カムラ,タクミ アメリカ合衆国オクラホマ 73132 オク ラホマ シティ チェストマウント ドラ イブ 7016 Fターム(参考) 2G045 AA34 AA35 CB01 CB21 DA13 DA36 FB01 FB02 FB03 4B024 AA01 AA11 AA12 BA21 CA04 DA02 DA05 DA06 DA12 EA02 EA04 HA03 HA15 4B050 CC03 CC07 DD07 DD11 LL01 LL03 4B064 AF27 AG01 CA10 CA19 CA21 CC24 DA03 4B065 AA26X AA80X AA90X AA90Y AA91X AB01 BA01 BA02 BA25 CA23 CA24 CA44 CA46 4C084 AA02 AA06 AA07 AA17 BA01 BA08 BA22 CA17 CA18 CA20 CA21 CA23 CA53 DA27 DC28 NA14 ZB26 ZC41 4H045 AA10 AA30 BA09 BA54 CA40 DA22 DA89 EA20 EA28 EA51 FA72 FA74

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1に対応するアミノ酸配列を有するポリペプチドを
    含む、単離および精製された生物学的に活性なRingボックスタンパク質。
  2. 【請求項2】 配列番号1に対応するアミノ酸配列を有する生物学的に活性
    なRingボックスタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む単離および
    精製核酸分子。
  3. 【請求項3】 配列番号3を含む請求項2に記載の核酸分子。
  4. 【請求項4】 請求項2または3のいずれか一項に記載の核酸分子を含む発
    現ベクター。
  5. 【請求項5】 請求項4の発現ベクターを含む宿主細胞。
  6. 【請求項6】 請求項5の宿主細胞を、核酸分子の発現に適した条件下で培
    養し;そして、宿主細胞培養液から組換え生物活性Ringボックスタンパク質
    を回収する段階を含む、組換え生物活性Ringボックスタンパク質を産生する
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項6の方法に従って調製した組換えRingボックスタ
    ンパク質。
  8. 【請求項8】 補因子タンパク質、並びに、cullinタンパク質、基質
    認識タンパク質、およびリンカータンパク質からなる群から選択される1つまた
    はそれ以上のタンパク質を含むSCF複合体による修飾に標的化された任意の基
    質への、ユビキチンまたはユビキチン様タンパク質の添加のRbx−1依存性刺
    激を妨害または増大するであろう可能性ある治療剤についてスクリーニングする
    のに有用なタンパク質複合体。
  9. 【請求項9】 複合体は、ユビキチンリガーゼタンパク質複合体である、請
    求項8に記載のタンパク質複合体。
  10. 【請求項10】 ユビキチンリガーゼタンパク質複合体は、SCFおよびV
    HLからなる群から選択される、請求項9に記載のタンパク質複合体。
  11. 【請求項11】 補因子タンパク質はRbx1である、請求項8に記載のタ
    ンパク質複合体。
  12. 【請求項12】 cullinタンパク質;基質認識タンパク質;リンカー
    タンパク質;および補因子タンパク質を含む、単離および精製ユビキチンリガー
    ゼタンパク質複合体。
  13. 【請求項13】 cullinタンパク質は、Cdc53、Cullin1
    、Cullin2、Cullin3、Cullin4A、Cullin4B、お
    よびCullin5からなる群から選択される、請求項12に記載のユビキチン
    リガーゼタンパク質複合体。
  14. 【請求項14】 基質認識タンパク質は、β−TRCP、Cdc4、Grr
    1、VHLおよびElonginC結合タンパク質からなる群から選択される、
    請求項12に記載のユビキチンリガーゼタンパク質複合体。
  15. 【請求項15】 リンカータンパク質は、Skp1およびElonginC
    からなる群から選択される、請求項12に記載のユビキチンリガーゼタンパク質
    複合体。
  16. 【請求項16】 補因子タンパク質はRbx1である、請求項12に記載の
    ユビキチンリガーゼタンパク質複合体。
  17. 【請求項17】 任意の基質へのユビキチンまたはユビキチン様タンパク質
    の添加のRbx−1依存性刺激を妨害または増大するであろう可能性のある治療
    剤をスクリーニングする方法であって、補因子タンパク質、並びに、culli
    nタンパク質、基質認識タンパク質、およびリンカータンパク質からなる群から
    選択される1つまたはそれ以上のタンパク質を含む複合体をインビトロで形成し
    ;試験化合物を加えて複合体と相互作用させ;そして、複合体が無傷のままであ
    るか、または化合物により破壊されているかを決定することを含む、前記方法。
  18. 【請求項18】 補因子タンパク質はRbx1である、請求項17に記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 ある癌への患者の素因を診断する方法であって、患者から
    組織または体液サンプルを集め;組織中のRingボックスタンパク質の量につ
    いて組織または体液を解析し;そして、組織または体液中のRingボックスタ
    ンパク質の量に基づいてある癌への患者の素因を予測することを含む、前記方法
  20. 【請求項20】 動物において、Ringボックスタンパク質関連癌を処置
    、または、代謝的に欠乏した系を増大する方法であって、Ringボックスタン
    パク質関連癌または細胞性欠乏症を有すると診断された、および、Ringボッ
    クスタンパク質欠乏症と診断された患者に、Rbx1遺伝子のインビボでの発現
    を増強または増大およびRingボックスタンパク質のインビボでの発現を増強
    する化合物の治療有効量を投与することを含む、前記方法。
  21. 【請求項21】 動物において、Ringボックスタンパク質関連癌を処置
    、または代謝的に欠乏した系を増大する方法であって、治療有効量のRingボ
    ックスタンパク質を、Ringボックスタンパク質関連癌または細胞性欠乏症を
    有すると診断された、およびRingボックスタンパク質欠乏症と診断された患
    者に投与することを含む、前記方法。
  22. 【請求項22】 Ringボックス関連癌の治療処置の効力を評価する方法
    であって、Ringボックス関連癌に罹患している、およびかかる癌の治療処置
    を受けている患者からの組織または体液サンプルを集め;組織または体液サンプ
    ル中のRingボックスタンパク質の量を決定し;そして、決定したRingボ
    ックスタンパク質の量を、正常Ringボックスタンパク質レベルを示す標準と
    比較することを含む、前記方法。
  23. 【請求項23】 Ringボックスタンパク質はRbx1である、請求項1
    9、20、21、および22に記載の方法。
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