JP2002540745A - 柔軟なワイヤレス通信とセルラ電話のシステムのための方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 複数のシステム内でのオペレーションのために選択されたモジュラ電子構成要素を備えた柔軟なワイヤレス・ハンドセットを含むワイヤレス通信システム。このユニットは、様々なカートリッジに対して取外し可能な接続をするように構成して、多機能の通信デバイスを提供することができる。ハンドセット内の１つまたは複数の既存カートリッジを取り替えるために、カートリッジを選択して、ハンドセットに関する異なる機能セットの選択、および異なるワイヤレス・システム内での互換性のあるオペレーションを含め、様々な程度の柔軟性を提供することができる。異なるシステム内でのオペレーションのためにセルラ電話機およびワイヤレス通信デバイスをアップグレードおよび再構成する方法が、さらに提供される。元の取外し可能カートリッジを備えた柔軟なワイヤレス電話機は、電話機の機能セットを改良または変更するための後に取り替えるカートリッジを含み、またユーザが、異なるワイヤレス・システム内で使用するための異なる内部エレクトロニクスで、ハンドセットの内部エレクトロニクスを置き換えられるようにもする。これにより、消費者は、同一の柔軟なワイヤレス電話ハンドセットを長期間、使用できるようになり、他方、それでも、選択したワイヤレス電話システム内に所望の機能セットを備えたカートリッジをインストールすることによって、新しいワイヤレス・システムに移行することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （発明の分野） 本発明は、一般に、ワイヤレス通信デバイスおよびそれに関連する装置を対象
とする。より詳細には、この発明は、様々なワイヤレス通信のシステムや機能セ
ットで使用するのに適合可能な互換性ワイヤレス遠隔通信構成要素の柔軟なシス
テムに関する。

【０００２】 （発明の背景） ワイヤレス通信およびセルラ電話製品の現在のプロバイダは、新しい機器およ
びそれに関連するサービスを常に開発している。こうしたワイヤレス通信の進歩
が、モバイル通信機器の機能性をますます要求するようになるなかで、こうした
可搬デバイスの相対コストは、上がり続け、その一方で、消費者は、入手可能な
最新の技術を追い求めようとする。

【０００３】 今日、利用できる多数のセルラ電話ネットワーク・システムがあることは、最
新技術のサービスおよび機器を維持しようとする消費者に、重い金銭的負担をか
けている。また、これは、市場にあるすべてのシステムをカバーするためにいく
つかのバージョンのワイヤレス・デバイスを製造しなければならないデバイス製
造業者にも、負担をかけている。一般に、世界の様々な国々に広がるモバイル電
話機は、様々なワイヤレス・ネットワーク・システム上で、つまり様々な規格上
で動作し、これらは、アナログ・システムまたはデジタル・システムに大きく分
けることができる。広く定着しているアナログ・システムの例には、ＡＭＰＳが
含まれ、これは、米国、ラテン・アメリカ諸国、オーストラリア、ニュージーラ
ンド、ロシア、およびアジア太平洋諸国で主に使用されている。他のタイプのア
ナログ型ネットワークには、ＥＴＡＣＳおよびＮＭＴが含まれ、これらは、ヨー
ロッパ諸国、ロシア、アジア太平洋諸国で広く使用されている。一方、ワイヤレ
ス通信における最近のデジタル技術は、当然のこととして、全世界にわたってそ
れ自体の一組のデジタル・ワイヤレス・システムを生み出した。例えば、モバイ
ル通信のためのグローバル規格（Ｇｌｏｂａｌ Ｓｔａｎｄａｒｄ ｆｏｒ Ｍ
ｏｂｉｌｅ ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ）（ＧＳＭ）が、アジア太平洋諸国で
かなり多く使用され、かつ、多数の人々によってヨーロッパのデジタル規格であ
ると考えられている。他の一般的なデジタル・システムには、多くの異なる国々
で使用されるＤＣＳ１８００が含まれる。ＰＣＳ−１９００およびＤ−ＡＭＰＳ
は、米国、カナダ、および様々なアジア太平洋諸国である程度、使用されている
別のデジタル・システムである。追加のデジタル・システムには、ＴＤＭＡ Ｉ
Ｓ−１３６、Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙ Ｓｙｓｔｅｍ、およびＤｉｇｉｔ
ａｌ Ｅｕｒｏｐｅａｎ Ｃｏｒｄｌｅｓｓ Ｔｅｌｅｐｈｏｎｅ（ＤＥＣＴ）
が含まれる。デジタル・ネットワーク・システムは、アナログ・ネットワーク・
システムより比較的新しいが、デジタル・システムが、より多くのセルラ電話機
能およびより高い伝送セキュリティを提供しつづけるであろうことが広く認めら
れている。今日、さらなるプロバイダが市場に参入し、さらに多くの規格と称す
ものを確立しようとするにつれ、新しいワイヤレス通信のシステムおよびワイヤ
レス通信プロトコルが出現し続けている。

【０００４】 特に、いくつかの新しいワイヤレス技術が徐々に出現しつつあるが、多くの国
々では一般に手に入らない、またはまだ受け入れられていない技術が存在する。
パーソナル通信システム（ＰＣＳ）には、現在、多くの需要があり、符号分割多
重アクセス（ＣＤＭＡ）システム、および米国東部で現在、使用されているＯｍ
ｎｉｐｏｉｎｔシステムにも同様に多くの需要がある。これらのシステムが、よ
り広く受け入れられ、手に入りやすくなるにつれ、消費者は、ＡＭＰＳまたはＴ
ＤＭＡなどのワイヤレス規格を使用するより古いシステムから、こうした新たに
開発された技術に移行することになる。残念ながら、現在のワイヤレス電話技術
を使用して新しいシステムに移行するには、しばしば、新しい電話ユニットの購
入を必要とする。今日のワイヤレス電話機は、特定のシステムで使用するように
設計されているので、しばしば、他のシステムで使用することができない。例え
ば、ＴＤＭＡネットワーク・システムのために設計された電話機は、ＧＳＭネッ
トワーク・システムで使用することができない。各ワイヤレス・ネットワーク・
システムは、それ独自の指定された周波数およびプロトコルを有し、かつそのワ
イヤレス電話機内に含まれるサポート・エレクトロニクスは、一般に、そのよう
な指定されたパラメータ内でのみ動作するように設計されている。

【０００５】 各特定ネットワーク・システム内において、基地局、ハンドセット、およびス
イッチなどのシステム内でワイヤレス構成要素を製造し、動作させるための規格
として広く定義されたワイヤレス規格が確立されている。ワイヤレス規格は、さ
らに、ワイヤレス電話機がどのように基地局と通信を行うか、基地局がどのよう
に別の基地局に信号をリレーするか、またどのタイプの信号を使用するかなどの
、規則およびプロトコルを指定する。

【０００６】 ほとんどの国々は、特定タイプのセルラ電話ネットワーク・システム内でその
加入者に異なる周波数を指定する。通常、各システム内の特定のワイヤレス規格
によって、搬送周波数範囲内での変更を含む様々な規格が実装できる。規格の複
数の実装は、しばしば、様々なハンドセットを必要とする。というのは、そうし
た実装形態のそれぞれが、実際的に、別のワイヤレス・システム、つまりサブシ
ステムを表すからである。異なるワイヤレス・システムによって使用される周波
数には、ほぼ、８００ＭＨｚから２．１ＧＨｚまでの間、またはそれ以上の違い
があるであろう。８００ＭＨｚ範囲内で動作するセルラ電話機の場合、ワイヤレ
ス・チップセットは、通常、シリコンで形成されている。しかし、２．１ＧＨｚ
範囲内で動作するデバイスに関しては、ガリウム砒素などの別の材料がしばしば
必要とされる。したがって、異なるシステムのために製造された電話機では、異
なるチップ・プロセス技術さえ使用される。実際、同一のワイヤレス・ネットワ
ーク・システムが、異なるセルラ電話ハンドセットを必要とするワイヤレス規格
の複数の実装形態またはサブシステムを含むことが可能である。例えば、世界中
でＧＳＭ規格が採用されているにしても、世界の各地域は、実質的に、異なるワ
イヤレス・システムを実装している。というのは、各システム内での周波数範囲
が異なるからである。他方、ワイヤレス・システムおよびワイヤレス規格が互い
に同じ広がりを持つように、米国中で一貫して実装されたＡＭＰＳシステムなど
の、いくつかのローカライズされたシステムが存在する。あるワイヤレス規格の
仕様からのずれが存在しない場合、または実質的に１つの実装形態しか存在しな
い場合、そのワイヤレス・システムが、実質的に、ワイヤレス規格そのものとな
る。

【０００７】 今日のワイヤレス・システムの間で広く見られる一様性の欠如は、新しいセル
ラ電話機が導入されるにつれ、継続している。ただし、そうしたワイヤレス・ユ
ニットのほとんどは、２つの基本セクションに概念的に分けることができる。一
方のセクションは、特定のワイヤレス通信システムをサポートする基本エレクト
ロニクスのほとんどを含むことが可能であり、内部エレクトロニクスと呼ぶこと
ができる。他方のセクションは、ディスプレイ、スピーカ、マイクロホン、キー
パッド、バッテリなど、残りのワイヤレス電話構成要素を含むことが可能であり
、外部構成要素と呼ぶことができる。内部エレクトロニクスは、一般に、特定の
ワイヤレス・システムでのオペレーションに合った特定の構成要素を含む。今日
、ワイヤレス電話機の内部構成要素および外部構成要素に関する少なくとも２つ
の業界コストの傾向が存在する。第１の傾向は、２つのセクションの相対コスト
での変化に関わる。内部エレクトロニクスのコストが、相当に低下している。よ
り単純なワイヤレス・チップセットが、設計コストを低下させており、大量生産
が、より経済的なコンピュータ・チップを提供している。しかし、外部構成要素
のコストは、外部構成要素技術が成熟していること、および外部構成要素がます
ます複雑さを要求されていることなどの様々な理由で、それほど急速には低下し
ていない。この傾向が進むにつれ、外部構成要素が、ワイヤレス電話機コストの
より大きなパーセンテージを占める可能性がある。観察される第２の傾向は、ワ
イヤレス電話機の合計コストの増加に関するものである。将来の高機能ワイヤレ
ス電話機は、おそらく、カラーのアクティブ・マトリックス・ディスプレイ、高
機能マイクロプロセッサ、大容量メモリ・デバイス、インターネット・アクセス
・システムおよび電子メール・システム、およびより優れたケーシング材料およ
びコンポーネント材料など、より広汎な構成要素を組み込むことになる。このよ
り高いコストの大部分は、ワイヤレス電話機の外部構成要素に帰することができ
る。このコスト傾向は、内部エレクトロニクスのコストに対して、外部構成要素
の相対コストをさらに高くすることになる。内部エレクトロニクスの低下するコ
ストとは異なり、高機能ワイヤレス電話機での外部構成要素のコストは、増大す
る可能性が高い。ワイヤレス通信およびセルラ電話機の業界は、新しいワイヤレ
ス電話機の増大するコスト、および増え続けるワイヤレス・ネットワーク・シス
テムに対応する準備ができていない。

【０００８】 また、ワイヤレス通信およびセルラ電話の業界は、利用可能なネットワーク・
サービスと機能の範囲が、同時に拡大しているのを経験している。ワイヤレス電
話機能は、呼出し元ＩＤ、最終番号再呼出し、短縮ダイヤル、テキスト・メッセ
ージ交換、音声メッセージ記録、信号強度インディケータ、電話番号と情報の記
憶など、基本オペレーションにとってクリティカルではないハンドセット・ユニ
ットの望ましい機能である。特定のワイヤレス電話とネットワークのシステムに
関する機能をすべてまとめて、機能セットと呼ぶことができる。ワイヤレス電話
機の耐用年数を長くするためには、新しい機能が利用可能となるにつれ、消費者
が、ワイヤレス電話機の機能セットを変更できなければならない。そうでなけれ
ば、電話機は、最新機能および能力が欠如して、比較的短い期間で時代遅れにな
る可能性がある。拡張可能な機能セットの欠如は、よく言っても、業界がほんの
わずかしか対処していない未解決の問題である。今日のいくつかのワイヤレス・
デジタル電話機は、現在、まだ利用可能ではないサービスのために、メニュー・
ユーザインターフェース内に予約済みロケーションを含ませることができる。後
に、新しい機能がシステム内で実装されたとき、そうした予期される機能は、活
動化されたとき、電話機によって既にサポートされていることが可能である。製
造業者は、もちろん、将来における各可能な機能を常に予期し、ユーザインター
フェース・メニュー内にそうした機能のための十分なスペースを予約するという
大変な作業に取り組まなければならない。また、そうした見込まれる機能は、そ
の機能がメニュー内に表示されているが、動作しないとき、消費者の間で初期の
混乱を引き起こす。

【０００９】 多くの点で、今日、手に入るほとんどのセルラ電話機は、複数のワイヤレス・
システムまたは単純な電話機能セット更新をサポートできないため、柔軟ではな
いと特徴づけることができる。今日、ワイヤレス電話機は、限られたまたは比較
的拡張されていない機能セットを有する。ワイヤレス電話機は、通常、特定の固
定範囲または限られた範囲の機能を有するように設計される。ハンドセットの機
能を越えたより多くの機能を手に入れるためには、通常、別のワイヤレス電話機
を購入しなければならない。例えば、加入者は、電話番号を記憶することができ
、また自動的に発信コールを開始することができる現行モデルのワイヤレス電話
機を購入することができる。以前には利用できなかった機能を備えた新しいワイ
ヤレス電話機が、翌年に導入され、そうした機能には、アクセス氏名、アドレス
、および電話番号をユーザが電話機内に記憶させることができるようにする英数
字キーパッドが含まれることがある。現在のワイヤレス電話機では、ユーザは、
将来、この機能または他のどの機能を手に入れるのにも、おそらく、完全に新し
い電話機を購入する必要がある。また、ネットワーク・システム自体も、ユーザ
が電話機器を買い換えざるを得なくなるほど変化する。ネットワーク・システム
は、近いうちに、ＧＰＲＳなどのより高いデータ速度のサービスを提供し始める
ことになり、ユーザが、そうしたより高いデータ速度を使用するのを所望する場
合、その新しいデータ速度に対応する新しい電話機が必要となる。新しい機能セ
ットまたは異なるネットワーク・システムのために別のワイヤレス電話機を購入
するのは、基本的ワイヤレス電話機が比較的安価であるため、現在は、受け入れ
られる慣行であり得るが、より高機能のワイヤレス電話機の全体コストが上がり
続けるにつれ、将来には、ずっと大きなコストがかかることになる。例えば、加
入者が、ＴＤＭＡシステムのために、２０００ドルのワイヤレス電話機を購入し
たとき、ＣＤＭＡ ＩＳ−９５システムなどの別のシステムに変えたとき、ワイ
ヤレス電話機を取り替えるのに、ほぼ同じ金額の費用がかかる。消費者は、特に
ビジネス環境では、ますますモバイルになっており、ワイヤレス電話システムを
変える可能性またはその要求は、極めて高い。この制約は、ワイヤレス電話機製
造業者が、電話機をいくらで販売できるかに関して、実質的に価格制限を課す。
というのは、多くの消費者は、近い将来、異なるシステムまたは異なる機能セッ
トに変えるまたはアップグレードするときに、ワイヤレス電話機を取り替えなけ
ればならない場合、高価なワイヤレス電話機を購入しない可能性があるからであ
る。比較的高価なワイヤレス電話機は、非常に役に立ち、利用できる最新の機能
を提供することができるが、それが時代遅れになったときのことを消費者が恐れ
るため、その販売は非常に限られる。グローバル・コミュニティのなかで移動し
、複数のワイヤレス電話機を購入するのを選択する個々人にとっては、相当な不
都合がさらに生じる可能性がある。ユーザは、一般に、重要な電話番号および情
報を特定の電話機内に記憶させるので、各システムごとに複数の電話機を使用す
ることは、極めて不都合である。例えば、異なる機器の使用には、通常、各電話
機ごとに加入者によって学習されなければならない新しいユーザインターフェー
スが関与する。また、すべての情報は、複数の電話機に入力する、または各ユニ
ット内で、整合性のある新しい情報に同期化することになる。

【００１０】 前記に説明するとおり、サービス・アップグレードまたは別のワイヤレス・シ
ステムへの移行のために、しばしば、新しい機器を購入しなければならない。新
しい電話機を購入するという発想は、機能セット・アップグレードまたは別のシ
ステム内のサービスを所望する現在の多くの消費者にとって、比較的簡単で実行
可能な解決法を提供する。ワイヤレス電話機は、今日、比較的安価であり、新し
いサービスのために加入するとき、しばしば、最低限のコストで提供される。し
かし、新しい機器を繰り返し購入することは、高機能セルラ電話機器のコストが
上がり続けるにつれ、最新技術の機器を所望する顧客にとって、実際的ではなく
なる。電話ハンドセット内に複数のワイヤレス・システムをサポートする必要な
構成要素を組み込むことが可能であろう。例えば、デジタル・システムのカバレ
ッジが、まだ不十分である可能性があるので、ＴＤＭＡとＡＭＰＳなどの２つの
規格を使用するセルラ・サービスのために、デュアルモード電話機が設計されて
いる。ユーザは、ときどき、あるエリア内では、ＡＭＰＳなどの代替ネットワー
ク・システムにアクセスする必要がある可能性がある。ただし、そうした電話機
は、元々そののために設計された限られた数のシステム以外のシステムをサポー
トすることができない。例えば、ＴＤＭＡ／ＡＭＰＳデュアルモード電話機は、
ＧＳＭシステムと互換性がないため、ヨーロッパでは使用することができない。
ユーザは、もう１つのネットワーク・システムで動作できる別の電話機を使用し
なければならないことになる。今日、使用されるすべての既知のワイヤレス・シ
ステムのために設計されたワイヤレス電話機は、法外に大きく、極めて高価にな
ろう。いずれにせよ、それでも、そのユニットは、将来に間違いなく開発される
ことになる利用可能なシステムには対応しない。

【００１１】 比較的高価な外部構成要素を備えた従来システムの別の例には、同一のタイプ
ＩＩＩのＰＣカードで順に動作するラップトップ・コンピュータおよびセルラ電
話機が含まれる。このカードには、セルラ電話機ハンドセットまたはコンピュー
タのどちらかの選択されたオペレーションに合わせて、限られた構成がなされて
いた。また、このカードは、イヤホンおよびそれに対応するハンドセット・ジャ
ック、目障りなまたは壊れやすい突出した構成要素、比較的複雑なユーザ・イン
ターフェースなどの付属部品を必要とする余計なレベルの複雑さを含んでいた。
また、タイプＩＩＩのＰＣカードは、ＡＭＰＳのワイヤレス・システムまたはワ
イヤレス・プロトコルに限られており、取り替えるまたはアップグレードするこ
とのできない電話機に組み込まれた融通のきかない、つまり固定の機能セットを
提供していた。さらに、ＰＣカードは、各製品に含まれる共通のワイヤレス構成
要素のコストまたは必要性を抑えようとして、特定のセルラ電話ハンドセットお
よび対応するラップトップ・コンピュータでだけ動作することができた。具体的
には、ＰＣカードは、ＡＭＰＳデータ通信をサポートするのにラップトップで使
用するか、あるいはＡＭＰＳ音声通信のために電話機で使用することが可能であ
った。このタイプＩＩＩのＰＣカードは、他のワイヤレス・システムのために設
計されておらず、ＡＭＰＳシステムに固有の構成要素だけを含んでいた。さらに
、このＰＣカードは、ＰＣＭＣＩＡ規格をサポートすることの高いコストのため
に、高価であった。例えば、ＰＣＭＣＩＡ規格は、すべての信号がデジタル形式
であることを必要とし、このデジタル化処理が、ＰＣカードおよび電話機のコス
トを増大させた。最後に、このＰＣカードは、ラップトップまたは電話機でアン
テナをサポートすることができず、ＰＣカードの多機能性を制限していた。前述
した他のデバイスと同様に、この高価なコンピュータとハンドセットのシステム
は、短期間だけ導入され、あるワイヤレス規格でだけ使用するための比較的柔軟
ではないワイヤレス製品および限られた範囲の機能を提供した。比較的高価な構
成要素を備えた従来システムのさらに別の例は、２０００年１月に導入されたＭ
ｏｔｏｒｏｌａ９５５０サテライト電話機である。この電話機は、Ｉｒｉｄｉｕ
ｍのサテライト・ネットワークで主に通信を行うために製造されたが、サテライ
ト電話機に追加し、またそこから取り外すことのできる取外し可能なカセットを
介して、他の地上ネットワークでの電話の使用を可能にしていた。残念ながら、
この電話機の内部エレクトロニクスは、Ｉｒｉｄｉｕｍのネットワークに固有で
あり、変更または取外しをすることができず、必要以上に電話機をずっと高価で
、かさばるものにしている。また、このカセットは、電話機でのアンテナを使用
することができず、カセット本体にアンテナが既に取り付けられて提供された。
このカセット・アンテナは、格納式または取外し可能ではなく、カセットを必要
以上にかさばるものにしている。また、このカセットは、９５５０のために特別
に設計されており、他の電話機のためには設計されていない。例えば、カセット
本体の形状は、９５５０の外形に対応している。これらすべての特徴は、９５５
０システムの有用性を制限する。現在のワイヤレス通信のシステムおよびサービ
スで柔軟性が引き続き欠如していることは、消費者が、機器を長い期間、維持す
るための妥当なまたは費用対効果の大きい代案を提供しない。

【００１２】 世界で複数のネットワーク・システムが存在することは、消費者にとってだけ
でなく、電話機製造業者にとっても問題を生じる。世界中で使用することのでき
る１つの電話機を製造する代りに、製造業者は、世界のワイヤレス消費者すべて
にデバイスを販売するためには、世界のネットワーク・システムのそれぞれに合
せた別々のワイヤレス・デバイスを設計しなければならない。米国の市場だけを
カバーするのにも、製造業者は、１つの電話機設計の６つの異なるバージョンを
製造しなければならない。各電話機バージョンは、１０Ｍドル近く費用がかかり
、設計するのに１年以上かかるので、これは、実に重大な問題である。

【００１３】 この問題に対処するのに製造業者が利用できる解決法はひどく不十分である。
いくつかの企業は、デバイス製造業者が電話機設計に組み込むことのできるワイ
ヤレスモジュールを提供し、今日、使用される多くのワイヤレス・システムのた
めのモジュールが存在する。残念ながら、あるモジュールをある電話機設計に組
み込もうとする作業は、別のモジュールを同じ電話機設計に組み込もうとする作
業とは完全に別である。というのは、電話機と異なるモジュールの間の接続が同
じではないからである。この結果、様々な規格に合った様々なモジュールを使用
することのできる１つの電話機設計を製作することができない。また、入手可能
な多くのモジュールのサイズおよび形状は、ワイヤレス電話機などのいくつかの
デバイス設計には不適切である。これらのモジュールは、固有の内蔵アンテナを
含まず、このため、デバイスがアンテナを提供することに頼っている。このこと
は、デバイスのアンテナが、現在および将来のすべてのワイヤレス・システムで
機能するように設計されることを必要とするが、これは、ほとんど不可能な課題
である。最後に、これらのモジュールは、取外し可能であるように設計されてお
らず、ワイヤレス・デバイスをアップグレードすること、または複数のシステム
でワイヤレス・デバイスを使用することに全く備えていない。柔軟なワイヤレス
・デバイス設計が引続き欠如していることが、世界のすべてのワイヤレス消費者
に電話機を提供しようとする製造業者に、相当な負担を課している。

【００１４】 （発明の概要） 本発明は、柔軟なワイヤレス通信システムを対象とする方法および装置を提供
する。モジュラ電子構成要素を有する柔軟なワイヤレス・ハンドセットを多くの
異なるアナログまたはデジタルのシステム内でのオペレーションのために選択す
ることができる。こうしたユニットは、様々なモジュラ・カートリッジとの取外
し可能な接続をするように構成して、多機能通信デバイスを提供することができ
る。カートリッジは、ハンドセット内にある１つまたは複数の既存のカートリッ
ジと取り替えるように選択して、ハンドセットに関する様々な機能セットの選択
、および様々なワイヤレス・システム内での互換性のあるオペレーションを含む
、様々な度合いの柔軟性を提供することができる。本発明の別の態様は、異なる
システムに合せて、またはシステム内でのより高いデータ速度に合せて、セルラ
電話機およびワイヤレス通信デバイスをアップグレードし、再構成する方法を提
供する。最初、柔軟なワイヤレス電話機を元の取外し可能なカートリッジととも
に選択し、このカートリッジを後に追加のカートリッジで取り替えて、その電話
機の機能セットを改良するまたは変更することができる。本明細書で提示する柔
軟なワイヤレス電話機は、また、ユーザが、ワイヤレス・システムの内部エレク
トロニクスを含む取外し可能カートリッジを異なるワイヤレス・システムで使用
するための異なる内部エレクトロニクスを備えた別のカートリッジで置き換えら
れるようにもする。これにより、消費者は、同一の柔軟なワイヤレス電話機を使
用し続けながらも、選択したワイヤレス電話機システム内に所望の機能セットを
備えたカートリッジをインストールすることによって、新しいワイヤレス・シス
テムに移行することができる。また、この発明は、ワイヤレス・デバイス製造業
者にとっても利点を有する。デバイス製造業者は、単一のデバイス・バージョン
を設計し、そのデバイスにどのカートリッジが取り付けられているかに応じて、
その単一バージョンを異なるネットワーク・システムで使用可能にするだけでよ
い。実際、製造業者は、デバイスをカートリッジなしに発送して、カートリッジ
の選択をユーザに任せることもできる。これは、製造業者の開発コストおよび開
発時間を節約することができる。というのは、市販のカートリッジを使用するデ
バイスは、組み込まれた内部エレクトロニクスを有するデバイスよりも設計する
のがずっと簡単だからである。

【００１５】 現在のセルラ電話機製品の柔軟性の欠如は、業界により、直接に認められる、
または表立ってそれに対する対応がとられることがなかった。既存のデバイスが
抱える柔軟性の欠如の問題が、ほとんど見過ごされてきたことは、ワイヤレス電
話の機器またはサービスのアップグレードすることを費用対効果の大きいものに
していない現在のワイヤレス電話機のコスト構造に帰することがでる。内部エレ
クトロニクス構成要素は、今日、一般ワイヤレス電話機のコストの比較的大きな
部分を占めるので、これらの部分を取り替えることは、実質的に、新しいユニッ
トを購入するのと同じようなことになる。しかし、ワイヤレス通信での継続する
開発をとおして、より多くの機能およびより大きな機能セットを提供するより高
価なハイエンドのセルラ電話機またはハンドセットの市場が出現しつつある。こ
うした可搬デバイスのための外部構成要素は、急速に、それらそれぞれの内部エ
レクトロニクスよりも高価なものになる可能性があり、そうした市場では、柔軟
性のないワイヤレス通信システムの問題は、さらに広がりを見せることになる。
柔軟性のないワイヤレス電話機およびワイヤレス・システムが引き続き存在して
いることは、消費者が新しい機器を購入するように常に促している業界の慣行に
、さらに帰することができる。これは、しばしば、コンピュータのハードウェア
およびソフトウェアの業界で最新バージョンまたは改良バージョンを購入する傾
向とほぼ同様に、新しいワイヤレス電話機に対する需要を煽る。さらに、加入者
自体、アップグレード可能で多機能の電話ハンドセットを現在、単に必要と認め
ていない可能性がある。現在のワイヤレス市場は、小型で軽量のデバイスに重点
を置き続け、他方、消費者もそれを要求し続けている。この結果、ワイヤレス電
話機製造業者の主な目標は、実質価値以上で売ることのできる可能な最小または
最軽量のユニットを製作することである。現在の加入者は、デバイスが異なるシ
ステムで動作できないことで直接に影響を受けていない可能性がある。多くの消
費者は、ワイヤレス電話機およびワイヤレス・システムの柔軟性の欠如を認識さ
えしておらず、したがって、より適した代替手段の必要性をはっきりさせること
ができない。柔軟性のないワイヤレス電話機の問題は、ほとんど見過ごされてき
たので、現在、利用できる解決法は、全く不十分である。

【００１６】 本発明は、柔軟なワイヤレス電話機およびワイヤレス・システムの必要性に向
けられている。本発明により形成されたセルラ電話機の構成要素は、異なるワイ
ヤレス・システムのオペレーションをサポートするため、かつ／またはユニット
の機能セットを変更するために取り替えることができる。本発明の結果、最小限
の開発労力で、製造業者は、どの構成要素をデバイス内で使用するかに応じ、現
在および将来のどのシステムでも使用することのできる１つの柔軟なワイヤレス
・デバイスを設計することができる。また、本発明は、モジュラ機能性を含み、
どのワイヤレス・システムでも動作するワイヤレス電話機、および拡張可能また
はアップグレード可能な機能セットを有して、将来のユーザ要求に対応するワイ
ヤレス通信とセルラ電話のシステムの必要性にも向けられている。例えば、セル
ラ電話システムのための一組の選択されたモバイル電話機能を提供する電子ワイ
ヤレス通信構成要素を有する取替えセルラ・カートリッジを含む構成可能なセル
ラ電話ハンドセットを更新するために、モジュラ・セルラ電話カートリッジ・キ
ットを選択することができる。このカートリッジは、セルラ電話システムのオペ
レーションを既にサポートしている既存のセルラ・カートリッジを有するセルラ
電話機ハンドセットに対する接続のために構成されたインターフェースを含むこ
とができる。また、このキットは、既存のセルラ・カートリッジを取替えセルラ
・カートリッジで取り替えることにより、セルラ電話ハンドセットを更新するた
めの一組の指示も含むことができる。カートリッジ構成要素には、ＲＦ／ＩＦサ
ブシステム、ベースバンド・サブシステム、音声処理サブシステム、および電力
管理サブシステムを含んでも良い。こうした構成要素は、少なくとも１つのコン
ピュータ・チップ上に統合することができ、ＡＭＰＳワイヤレス・システム、Ｇ
ＳＭシステム、ＴＤＭＡシステム、またはそれらの任意の組み合わせを含む様々
なシステムをサポートすることができる。取替えセルラ電話カートリッジは、既
成のＰＣＭＣＩＡ規格カードに実質的に適合する、またはそれには適合しないＰ
Ｃカードであることが可能である。

【００１７】 本発明の別の変形形態は、ワイヤレス通信集積回路キットを含み、これは、少
なくとも１つのワイヤレス通信システム内でアップグレード済みの一組の所定機
能を提供する複数のワイヤレス電子構成要素を有する１つまたは複数のモジュラ
集積回路を備えた構成可能なワイヤレス通信デバイスをアップグレードするため
のものである。そのコンピュータ・チップは、前記一組の所定機能をサポートす
るワイヤレス通信デバイスとの接続のために構成されたインターフェースを含む
ことができる。構成可能なワイヤレス通信デバイスをアップグレードする指示も
含まれていることが可能である。

【００１８】 本発明のさらに別の実施態様では、セルラ電話ネットワーク・システムのため
の一組の選択されたモバイル電話機能をサポートする少なくとも１つのワイヤレ
ス通信構成要素を備えた汎用セルラ電話ハンドセットが提供される。それぞれが
固有の一組の選択されたモバイル電話機能を提供する複数の電子ワイヤレス通信
構成要素を有する複数のモジュラ・セルラ電話カートリッジに対する接続のため
に、ユニット内でインターフェースを形成することができる。ハンドセットは、
コンピュータ・オペレーティング・システムを有するマイクロコントローラ、マ
イクロプロセッサ、メモリ・ストーレッジを含むことができる。ワイヤレス電話
ハンドセットのインターフェースは、実質的に、ＰＣＭＣＩＡによって確立され
たＰＣ Ｃａｒｄ規格に適合し、ソケット、またはスマートカードのポート、赤
外線通信、他のワイヤレスまたは非ワイヤレスのデバイスとのデータ交換として
構成された複数の接続を含むことができる。異なるモジュラ・セルラ電話カート
リッジをハンドセットに取外し可能な方式で接続することにより、前記一組の選
択されたモバイル電話機能またはセルラ電話ネットワーク・システムを変更する
ための一組の指示が、ハンドセットに伴うことが可能である。

【００１９】 本発明の別の実施態様は、少なくとも１つの選択されたワイヤレス通信システ
ムをサポートする第１組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素を有するワ
イヤレス通信ハンドセットを備えた汎用ワイヤレス通信デバイスを提供する。ハ
ンドセットは、複数のモジュラ・カートリッジとの通信のために構成された前記
第１組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素と通信するハンドセット・イ
ンターフェースを含むことができる。第２組の構成要素を有するモジュラ・カー
トリッジは、前記第２組の構成要素と通信するカートリッジ・インターフェース
を介して、一組のワイヤレス通信機能をハンドセットに提供することができる。
カートリッジは、ハンドセット・インターフェースに取外し可能な方式で接続し
て、少なくとも１つの通信構成要素の前記第１組と前記第２組の間で、共有の結
合または共有のアクセスを提供することができる。モジュラ・カートリッジは、
ワイヤレス通信デバイスを制御するための少なくとも１つのマイクロコントロー
ラ、集積回路、または任意の組み合わせのワイヤレス通信サブシステムを有する
ことが可能である。電話機は、通信デバイスに制御された電源を提供するスマー
ト・バッテリをさらに含むことができる。モジュラ・カートリッジおよびワイヤ
レス通信ハンドセットは、選択されたＰＣＭＣＩＡ規格に実質的に適合するよう
に構成することができる。また、ワイヤレス通信ハンドセットは、多数のスロッ
ト、つまり開口を有するように形成することができ、ハンドセット内にカートリ
ッジを保持し、それを隠す可動カバーを含むことができる。

【００２０】 本発明により提供されるさらに別の実施態様では、汎用ワイヤレス・システム
を複数のワイヤレス・システム用に実装することができる。この実施態様のため
のハンドセットは、第１セルラ・システムおよび第２セルラ・システムをサポー
トする通信構成要素を含むことが可能である。ハンドセット内に形成されたイン
ターフェースは、ハンドセットに対する取外し可能な接続をするように構成され
た第１カートリッジを介して第１セルラ・システムのための機能を提供する第１
モジュラ・カートリッジと通信していることが可能である。第２モジュラ・カー
トリッジは、ハンドセット・インターフェースに対する取外し可能な接続をする
ように構成できる第２カートリッジ・インターフェースを介して、第２セルラ・
システムのための一組の機能を提供することができる。また、第１組と第２組の
ワイヤレス通信機能は、同一であることも、異なっていることも可能である。こ
のように、汎用セルラ電話機は、本発明にしたがって再構成することができる。
ワイヤレス通信ハンドセットは、ハンドセット内の第１組のワイヤレス通信構成
要素と通信するハンドセット・インターフェースを有するように形成することが
できる。セルラ・システムのための選択された機能を提供する第２組の構成要素
を有する第１モジュラ・カートリッジを選択することができる。このカートリッ
ジは、ハンドセット・インターフェースとの取外し可能な接続をするように構成
された第２組の構成要素と通信するインターフェースを含むことが可能である。
ワイヤレス通信ハンドセットを再構成するための一組の指示を提供することがで
き、この再構成は、第２セルラ・システムのための第２組のワイヤレス通信機能
を提供する第３組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素と、ハンドセット
・インターフェースに対する取外し可能な接続をするように構成された前記第３
組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素と通信する第２カートリッジ・イ
ンターフェースとを有する第２モジュラ・カートリッジを選択するステップと、
前記ハンドセット・インターフェースから前記第１モジュラ・カートリッジ・イ
ンターフェースを接続解除するステップと、前記ハンドセット・インターフェー
スに対して、前記第２カートリッジ・インターフェースを接続するステップとを
含む。第１組と第２組のワイヤレス通信機能は、異なっていることも、同一であ
ることも可能であり、第１と第２のセルラ・システムもまた、異なっていること
も、同一であることも可能である。

【００２１】 さらに、本発明の原理は、音声、データ、または他の任意のタイプの伝送可能
な情報を交換するために、様々なワイヤレス通信デバイスに適用することができ
、これには、スマートホン、ハンドヘルド・コンピュータ、および運搬用車両が
含まれるが、そららには限定されない。

【００２２】 本発明の別の態様は、柔軟なワイヤレス通信システムを形成し、動作させる様
々な方法を含む。例えば、本発明は、柔軟なワイヤレス通信デバイスを再構成す
る方法を提供し、この方法は、少なくとも１つのハンドセット・インターフェー
スと通信するワイヤレス通信構成要素と、前記少なくとも１つのハンドセット・
インターフェースを介してハンドセットに取外し可能な方式で接続された第１ワ
イヤレス通信システムのための第１組の事前選択された機能を備えた第１取外し
可能ワイヤレス通信カートリッジとを有するワイヤレス・ハンドセットを選択す
るステップと、前記第１取外し可能ワイヤレス通信カートリッジを前記少なくと
も１つのハンドセット・インターフェースから接続解除するステップと、前記少
なくとも１つのハンドセット・インターフェースと接続するように構成された、
第２ワイヤレス通信システムのための第２組の事前選択された機能を備えた第２
ワイヤレス通信カートリッジを選択するステップと、前記第２ワイヤレス通信カ
ートリッジを前記少なくとも１つのハンドセット・インターフェースに接続して
、前記第２ワイヤレス通信カートリッジでのオペレーションのために前記柔軟な
ワイヤレス通信デバイスを再構成するステップとを含む。ワイヤレス・ハンドセ
ット内に形成した追加のハンドセット・インターフェースに複数のワイヤレス通
信カートリッジを接続することができる。第１ワイヤレス通信システムは、第２
ワイヤレス通信システムと同一であることも、異なっていることも可能であり、
同様に、第１と第２の取外し可能ワイヤレス通信カートリッジも、同一組または
異なる組の事前選択された機能を提供することができる。この取外し可能ワイヤ
レス通信カートリッジは、複数のワイヤレス・セルラ通信システムでもサポート
することができる。

【００２３】 セルラ電話機をアップグレードする方法を本明細書でさらに示す。この方法は
、特定のワイヤレス・システムに対する既存の一組の機能を提供する電子ワイヤ
レス構成要素を含む第１セルラ電話カートリッジに接続されたセルラ電話ハンド
セットを選択するステップと、前記第１取外し可能セルラ・カートリッジを前記
セルラ電話ハンドセットから接続解除するステップと、前記ワイヤレス・システ
ムのためのアップグレード済みの一組の機能を提供する電子ワイヤレス構成要素
を含む第２取外し可能セルラ電話カートリッジで、前記取外し可能セルラ電話カ
ートリッジを取り替えるステップとを含む。

【００２４】 本発明による柔軟なワイヤレス通信デバイスを提供することにより、ハンドセ
ット・ユニットは、急速に時代遅れになることなしに、長い間、役立つことがで
きる。複数のシステムに対して同一の電話機が使用されるので、それを操作する
人は、単一のユニットの操作を習得または理解するだけでよく、ユーザ・データ
を中央ロケーション内に保持することができる。また、柔軟なワイヤレス電話機
により、国際的に移動する人々などの個人が、１つの電話機だけのユーザ・イン
ターフェースを習得し、それを操作すればよいようになる。別のシステムに合せ
て設計された構成要素を備えたその内部エレクトロニクスの全部または一部を取
り替えることにより、同一の電話機を異なるワイヤレス・システムで使用するこ
とができる。新しい機能を可能にする追加の構成エレクトロニクスで既存のエレ
クトロニクスを置き換えることにより、電話機は、新しい機能さえ獲得すること
が可能である。本明細書で記載する柔軟な電話機は、単にカートリッジを取り替
えることによって、ユニットをアップグレードするのに、可搬電子デバイス内の
バッテリを交換するぐらい容易な、比較的手間のかからない解決法を提供する。
このカートリッジ型取替えシステムは、回路基板取替えよりもさらに堅牢である
。さらに、モジュール性が、セルラ電話機などの通信ハンドセットの修復をより
容易にすることができる。ユニットが動作不良を起こしているとき、そのカート
リッジを単に取り替えて、より経済的な解決法を提供することができる。

【００２５】 さらに、この柔軟な電話機の発明は、ワイヤレス・デバイスを開発するための
設計および試験の作業を削減する。これは、製造業者が、既に設計済み、試験済
み、かつ認可済みの容易に入手可能なカートリッジを使用できるためである。そ
の結果の柔軟なデバイスは、どのシステムでも使用することができる。現在、入
手可能なモジュールは、まだ、様々な認可機関による試験および認可を必要して
いる可能性があり、また現在のモジュールの設計では、モジュール間でユーザが
交換を行うことはできない。本発明の原理により提供される電話ハンドセットは
、取換え可能のアンテナをさらに含むことができる。元の電話ハンドセットをさ
らに変更して、広範囲の最適周波数を提供することができるが、いくつかの現在
の電話機での回路基板アセンブリの取換えでは、アンテナ構成要素の取換えがで
きない。また、ユニットは、カートリッジ構成要素に対する比較的容易なアクセ
スを提供して、取換えができるようにする。他方、現在のハンドセットは、ユー
ザレベルのアップグレードまたは再構成するように設計されておらず、内部構成
要素にアクセスすることを意図していない。今日、ほとんどのセルラ電話機は、
開くことができず、その内部にアクセスできる場合でも、再組立てをすることが
特に困難である。現在のセルホンのモジュールまたは他の内部エレクトロニクス
は、容易に変更することができない。今日のデバイスを分解することは、再組立
て時に、有害なレベルの放射を放出するリスク、または通信信号の許可のない、
つまり不正な伝送を行うリスクを有する。しかし、本明細書で提示するハンドセ
ット・カートリッジは、事前に適切に製造することができ、ずっとＦＣＣに準拠
していることが可能である。さらに、製造業者が選択した実質的にどのような方
式にでも配置され得る現在の回路基板およびモジュールとは異なり、カートリッ
ジは、所定または一律の方式または場所で容易に取り替えることができる。ハン
ドセット構成要素およびカートリッジ構成要素は、ＰＣＭＣＩＡによって確立さ
れたものなど、構成要素アセンブリ間の規格化されたインターフェース構成に従
って、異なるベンダによって製造され得る。このモジュラ・アーキテクチャが、
内部エレクトロニクスの比較的簡単な取換えを可能にする。今日、ほとんどのユ
ニットは、選択されたサイズおよび重量のパラメータを満たすために、比較的統
合された内部のハードワイヤド構成要素を含むため、そうしたデバイスは、本発
明によって提供されるモジュール性、柔軟性、およびアップグレード可能性を提
供することができない。他方、本明細書で提示するワイヤレス通信ハンドセット
およびカートリッジのモジュール性は、広範囲の柔軟性を提供する。ハンドセッ
トとカートリッジのアセンブリは、特定のサブシステムまたは構成要素を固定セ
クション内にインストールすることを必要としない。カートリッジ、ハンドセッ
トのどちらも、モデム・エレクトロニクスまたは他のどの電子構成要素に関して
も、その特定または固定の構成を含むことを必要としない。したがって、本明細
書に記載する柔軟なワイヤレス・システムは、ワイヤレス・デバイスによってサ
ポートされる機能セットおよび／またはワイヤレス・システムを変更して、その
有用性および製品寿命を効果的に伸ばす効果的な方式を提供する。

【００２６】 本発明の他の目的および利点は、本明細書および図面をさらに考慮することで
、より明白となろう。下記の説明は、本発明の特定の実施態様を説明する多くの
特定の詳細を含み得るが、このことは、本発明の範囲に対する限定としてではな
く、好ましい実施態様の例示として解釈されたい。本発明の各態様ごとに、本明
細書に示唆する多くの変形形態が可能であり、それらは、当分野の技術者には周
知のものである。

【００２７】 （発明の詳細な説明） 本発明は、柔軟で多機能のワイヤレス通信システムのための方法および装置を
提供する。下記の説明で記載する実施形態の特定の特徴は、個別に、または本発
明の他の変形形態および態様と組み合せて考慮することができる。

【００２８】 図１は、本発明の原理に従って形成した柔軟なワイヤレス通信システム１０の
簡略図を提供する。ワイヤレス・システム１０は、セルラ電話ハンドセット１２
、ならびに１つまたは複数のモジュラ・カートリッジ１４Ａおよび１４Ｂを含む
ことができる。別々のカートリッジ１４Ａおよび１４Ｂは、ＡＭＰＳ、ＧＳＭ、
または他の任意のワイヤレス・システムまたはワイヤレス・プロトコルを含め、
世界中の様々なネットワーク規格および無線周波数のオペレーションをサポート
することができる。多くのセルラ電話機は、共通のワイヤレス・インフラストラ
クチャを共用しているが、しばしば、様々な異なる外部構成要素を含んでいる。
本発明の下記の説明では、ワイヤレス電話機は、特定のワイヤレス・システム内
または特定のワイヤレス・ネットワーク内の通信デバイスとして定義され得るも
のと理解されたい。ワイヤレス電話機の例には、セルラ電話機、コードレス電話
機、パーソナル・ハンディ電話機、赤外線電話機、ならびにスマートホン、ワイ
ヤレス・ハンドヘルド・コンピュータ、さらには、ワイヤレス機能を備えた運搬
用車両も含んで良い。これに対し、ワイヤド電話機の例には、通常、ツイストペ
ア・コードまたはＲＪ−１１コードなどのハードワイヤド接続を利用する地上回
線通信デバイスが含まれる。ワイヤレス電話機は、たいてい、小型で可搬である
が、その重量およびサイズは非常に様々である。本明細書に記載するハンドセッ
トおよびカートリッジの物理特性も非常に様々であることが可能であり、既知の
セルラ電話機設計または将来に開発される設計に適合することができる。

【００２９】 図１に示すとおり、柔軟なワイヤレス電話機１２は、事前選択したカートリッ
ジ１４Ａを備えたＡＭＰＳワイヤレス・システム内で動作することができる。こ
の装置は、柔軟な基本ハンドセット１２およびワイヤレス・システム１０内の機
能セットを含む第１事前選択カートリッジ１４Ａおよび１４Ｂを含むことができ
る。図１に一般的に示すハンドセットは、比較的簡略に記載しているが、本発明
は、同等に適合可能であり得る高機能のワイヤレス電話機設計を組み込むことが
できる。さらなる機能を含み、本発明に適用可能である他の柔軟なワイヤレス電
話機が、将来、市販される可能性がある。ハンドセット１２は、複数のワイヤレ
ス・システム内で動作することができ、ＧＳＭまたは他の任意のシステムでのオ
ペレーションのために、第２事前選択カートリッジ１４Ｂに選択的に接続するこ
とができる。ＧＳＭワイヤレス・システムのための第２カートリッジ１４Ｂは、
ＡＭＰＳカートリッジ１４Ａと同一または同様の基本構成要素、配線、および機
械的特徴を含み得るが、ワイヤレス構成要素は、ＧＳＭシステム内でのオペレー
ションに合わせて構成することができる。特定の各ワイヤレス通信システムに対
するこれらのカートリッジ内での特定無線周波数および個々のワイヤレス構成要
素は、Ｐｈｉｌｉｐｓ Ｓｅｍｉｃｏｎｄｕｃｔｏｒｓ ｆｏｒ Ｗｉｒｅｌｅ
ｓｓ Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎｓ Ｈａｎｄｂｏｏｋ（１９９７年）に記載
されるとおり、当分野の技術者には、周知のものであり、前記資料は、参照によ
り、その全体が本明細書に組み込まれる。

【００３０】 本発明の別の実施形態では、汎用セルラ電話システムが、図１に示したのと同
様な一組のカートリッジを有するセルラ電話キットとして提供される。このワイ
ヤレス・キットは、少なくとも第１セルラ・システムおよび第２セルラ・システ
ムをサポートする第１組の少なくとも１つのワイヤレス通信ハンドセットを含む
ことが可能である。第１セルラ・システムおよび第２セルラ・システムは、同じ
または異なるシステム、つまりＡＭＰＳまたはＧＳＭなどの同じまたは異なるワ
イヤレス規格であることが可能であり、さらには、異なる範囲の動作周波数およ
び異なるデータ速度を有する同様なワイヤレス・システムであることも可能であ
る。また、ハンドセットは、第１組のワイヤレス通信構成要素と通信するハンド
セット・インターフェースも含み得る。第１セルラ・システムに対して第１組の
機能を提供する第２組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素を有する第１
モジュラ・カートリッジを提供することができる。第１カートリッジは、第１カ
ートリッジ内にある第２組のワイヤレス構成要素と通信するインターフェースを
有するように形成することができる。また、このカートリッジ・インターフェー
スは、ハンドセットまたはハンドセット・インターフェースに対する取外し可能
な接続をするように構成することもできる。さらに、第２セルラ・システムのた
めの第２組の機能を提供する第３組の少なくとも１つのワイヤレス通信システム
を有するキットまたはシステム内に、第２モジュラ・カートリッジを含めること
も可能である。第２カートリッジ内にある第３組の構成要素と通信する第２カー
トリッジ・インターフェースも、同様に提供することができる。また、第２カー
トリッジ・インターフェースは、ハンドセット・インターフェースとの取外し可
能な接続をするように構成することもできる。各カートリッジ内での第１組およ
び第２組のワイヤレス通信機能は、同じまたは異なるサービスの集合を提供でき
るものと理解されたい。通話中着信および呼出し元ＩＤなどの全く同一の機能が
、各インスタンスで、ただし、異なるワイヤレス・システム内で、カートリッジ
によって提供またはサポートされ得る。同一ハンドセット上で、同一システム内
での費用対効果の大きいオペレーションのために、全く新しい組の機能が選択さ
れることも可能である。

【００３１】 本明細書で提供されるモジュラ・カートリッジおよび柔軟なハンドセットは、
拡張機能または改良機能を様々なワイヤレス・システム内で継続的にサポートす
ることができる。セルラ電話機の日々のオペレーションでは、例えば、個人は、
現在の他の任意のワイヤレス電話機と実質的に同じように柔軟なハンドセットを
使用することができる。加入者は、通常の会話のやりとりの電話コールを発信お
よび受信することができ、それと同時に、会議通話、通話中着信、またはコール
転送を含む、選択した他の利用可能なハンドセット機能を実行することができる
。ただし、ユーザが、異なるワイヤレス・システム内で操作すること、または同
一のワイヤレス・システム内で異なる機能またはデータ速度を使用することを所
望する、または余儀なくされるとき、ユーザは、今日のワイヤレス電話機の場合
とは異なり、別のワイヤレス電話機に切り替える必要がないことになる。代りに
、ユーザは、ハンドセット内で既存のカートリッジを取替えカートリッジに容易
に切り替えて、異なるワイヤレス・システム内でのオペレーションをサポートす
ることができる。ハンドセットによって提供される他の機能にアクセスするため
、選択したカートリッジ内に全く新しい機能セットを同時に追加することもでき
る。この結果、異なるワイヤレス・システムによるサービスを受けるエリア間を
移動する加入者により、同一システムに関する異なる組の動作周波数内で、また
は同一システム内の異なるデータ速度で、同一の電話ハンドセットが、継続的に
使用され得る。

【００３２】 図２Ａは、柔軟なワイヤレス・セルラ電話機内にインストールすることができ
る取外し可能なモバイル電話システム・カートリッジ２０の図である。本明細書
に記載するワイヤレス通信カートリッジの全体構成は、一般に認められた製品規
格に従って容易に変更することができる。例えば、セルラ電話カートリッジは、
タイプＩ、ＩＩ、またはＩＩＩのＰＣＭＣＩＡ構成を有するＰＣカードとして、
またはＣｏｍｐａｃｔ Ｆｌａｓｈカード構成として、基本的に構成することが
できる。カートリッジは、Ｃｏｍｐａｃｔ Ｆｌａｓｈ規格および現在または将
来のＰＣＭＣＩＡを含め、選択したどの規格に準拠することも可能である。さら
に、カートリッジは、アンテナ（図示せず）を含み、１つまたは複数のワイヤレ
ス通信システムをサポートすることもできる。世界中での多くのワイヤレス・シ
ステムにおけるＲＦ波またはＲＦ信号を受信するため、多くの異なるアンテナを
選択することができる。カートリッジに関する特定のアンテナ構成要素に対して
、適切な形状、サイズ、および長さを選択することができる。また、アンテナは
、格納式であることも、カートリッジ本体に対して固定の長さまたは位置に設定
することも可能である。別法では、カートリッジが着脱可能なアンテナを備える
ことが望ましい可能性があり、これは、修復を容易にする、あるいは新しいワイ
ヤレス・システムまたは異なるワイヤレス・システム内での動作周波数の変更を
サポートすることができる。あるいは、カートリッジが、ハンドセットでも、カ
ートリッジでもアンテナをサポートする機能を備えているのが望ましいこともあ
り得る。カートリッジおよびハンドセットは、ソフトウェア信号およびハードウ
ェア信号を交換し、どちらのアンテナを使用するかを交渉して決めることができ
る。カートリッジ、アンテナ、ハンドセット、またはワイヤレス・システムの他
のすべての構成要素および本明細書に記載する構成要素の全体的外観およびカラ
ーは、現在の仕様および将来に開発される仕様に応じて様々なものであり得る。
例えば、カートリッジ内のワイヤレス通信構成要素は、直接に露出していても、
実質的に透明な材料で形成したケーシングまたはハウジング内に密封されていて
も、あるいは、別様に操作者にある程度、可視であってもよい。別法では、ワイ
ヤレス通信構成要素は、プラスチックまたは適切な他の材料で形成したケーシン
グ内に完全にカバーされている、つまり見えないことが可能である。カートリッ
ジが、電話ハンドセットに接続されているとき、そのカートリッジの少なくとも
ある部分が可視であることも、あるいは構成要素が、操作者には全く見えないこ
とも可能である。

【００３３】 図２Ａに示すモジュラ・セルラ電話カートリッジ２０は、構成可能なセルラ電
話ハンドセット（図示せず）を更新するためのキットの一部として提供すること
ができる。このカートリッジ・キットは、少なくとも１つのセルラ電話システム
のための選択されたモバイル電話機能の一組または集合を提供するワイヤレス通
信構成要素を有する取替えセルラ・カートリッジ２０を含むことができる。そう
した機能には、ワイヤレス電話機によってサポートまたは提供されるどの機能も
含んでも良い。セルラ電話ハンドセットに接続するように構成した結合を有する
カートリッジ・インターフェースを形成することができる。セルラ・ハンドセッ
トは、ときとして、少なくとも１つのセルラ電話システムのオペレーションをサ
ポートする既存のセルラ・カートリッジを既に有していることが可能であり、ま
た取替えカートリッジ２０で更新またはアップグレードすることができる。カー
トリッジ・キットは、既存のセルラ・カートリッジを取替えセルラ・カートリッ
ジで置き換えることによってセルラ電話ハンドセットを更新するための一組の指
示を含むことができる。この指示は、カートリッジとパッケージになっている標
準シートの書面指示、パッケージまたはカートリッジの上に直接に印刷された記
載、ビデオテープまたはフロッピー（登録商標）・ディスクなどの電子媒体上に
記憶された指示、またはカートリッジを取替える指示を提供する別の任意の方式
を含め、任意の形式で提供することができる。セルラ電話カートリッジ・キット
は、カートリッジのワイヤレス通信構成要素によってサポートされるＡＭＰＳま
たはＧＳＭを含む、少なくとも１つのセルラ電話システムに合せてパッケージ化
することができる。単一の統合モジュラ・カートリッジが、ＡＭＰＳシステムお
よびＴＤＭＡシステム、またはシステムの他の任意の組み合わせなどの、複数の
セルラ電話規格をサポートすることができる。カートリッジは、プリペイド・ワ
イヤレス加入サービスをサポートする機能を有していることが可能であり、この
サービスでは、ユーザは、所定量の時間を有するカートリッジを購入し、ハンド
セットで使用することになる。時間を使い果したとき、ユーザは、カートリッジ
にさらに時間を追加する、カートリッジを返却する、またはカートリッジを廃棄
することができる。適切な一組の交換可能なカートリッジとの組み合わせで同じ
柔軟なハンドセットを使用して、多くの異なるワイヤレス通信システムまたはワ
イヤレス通信プロトコルをサポートすることができる。

【００３４】 本発明の原理に従って形成したモジュラ・カートリッジは、多種多様なワイヤ
レス通信の構成要素およびサブシステムを含むことができる。こうしたサブシス
テムのどれも、カートリッジ構成要素ではなく、それに対応するハンドセットに
交替にインストールすることができる。カートリッジ内のワイヤレス通信構成要
素は、無線周波数／中間周波数（ＲＦ／ＩＦ）サブシステムを含むことができる
。ＲＦ／ＩＦサブシステムは、任意数の送信機および受信機をさらに含むことが
可能であり、またＲＦ信号を減少させる、つまりそれを処理するＩＦ処理回路を
さらに含むことができる。さらに、ＲＦ／ＩＦサブシステムは、周波数合成構成
要素を含み、選択した信号を操作または生成することができる。カートリッジ内
の可能な別のサブシステムには、デジタル信号プロセッサ構成要素を備えたベー
スバンド・サブシステムを含んでも良い。可能な他のサブシステムは、音声処理
または電力管理を対象としていることが可能である。さらに別のサブシステムは
、カートリッジに、ハンドセットの機能に基づいてそのオペレーションを構成す
る機能を与えることができる。少なくとも１つのコンピュータ・チップ上に、任
意のサブシステムまたは関連ワイヤレス電子構成要素を統合することができる。
前記少なくとも１つのコンピュータ・チップは、少なくとも１つのマイクロコン
トローラ、中央処理装置、マイクロプロセッサ、メモリ記憶装置、またはデジタ
ル信号プロセッサをさらに含むことができる。

【００３５】 図２Ａに示すモジュラ・カートリッジ２０は、既定の電気ピン構成で形成する
ことができる。カートリッジ・インターフェース２２は、それに対応するセルラ
電話ハンドセット・インターフェース（図示せず）との通信のために構成したイ
ンターフェース・ピン２４を含むことができる。本発明の一実施形態では、ハン
ドセット・インターフェースおよびカートリッジ・インターフェースは、１９９
５年型ＰＣ Ｃａｒｄ規格の機械仕様に準拠することができる。カートリッジ・
インターフェース２２またはその特定のピン・アーキテクチャは、任意の年度に
関して定められたＰＣ Ｃａｒｄ規格に対し、あるいはＰＣカード・ピン・アー
キテクチャと同様の他の機械設計に対して、実質上または完全に準拠することが
できる。カートリッジ・インターフェース２２に沿って形成する雌ピンホール２
４は、カートリッジが、ハンドセットに接続された、つまりそれに挿入されたと
き、ハンドセット・インターフェース内の雄ピンにはまることができる。インタ
ーフェース・ピン２４には、動作ピンも、予約済みピンを含んでも良い。動作ピ
ンは、特定ハンドセット内の特定機能をサポートするアクティブなピンに対応す
ることができる。予約済みピンは、異なるハンドセットとともに、または異なる
ワイヤレス・システム内で、将来に追加される機能性のために予約された、現在
は非アクティブなピンに対応することができる。カートリッジによって提供され
るピンホール指定は、ハンドセット／カートリッジ・インターフェースに関する
特定のピン機能性に適合することができる。適切などのピン構成でも選択するこ
とができ、またこれには、下記のピン番号構成とその指定済み機能性を含んでも
良いことが見て取れよう。１．ＧＮＤ；２．ＧＮＤ２；３．ＶＣＣ１；４．ＶＣ
Ｃ２；５．ＶＲＥＦ；６．Ｖｓｓ；７．ＳＣＬ（Ｉ²Ｃバス）；８．ＳＤＡ（Ｉ² Ｃバス）；９．パワー・トグル。アンテナ・ピンは、１０．ＡＮＴ１および１１
．ＡＮＴ２であり得る。ＬＣＤに関する一組のピンには、１２．Ｖｏ；１３．Ｖ
ＬＣＤ；１４．ＶＤＤを含んでも良い。下記の一群のピンは、マイクロホン・オ
ペレーションに割り当てることができる。１５．ＩＮ１（アナログ・オーディオ
・イン）；１６．ＩＮ２（アナログ・オーディオ・イン）；１７．マイクロホン
・ゲイン制御；１８．ＶＯＸ出力；またスピーカに対して、１９．ＯＵＴ１（ア
ナログ・オーディオ・アウト）；２０．ＯＵＴ２（アナログ・オーディオ・アウ
ト）を割り当てることができる。キーパッド・ピンには、２１．キーパッド・デ
ータおよび２２．キーパッド割込みが含まれる。バッテリ・ピンは、２３：正お
よび２４．負であることが可能である。他のアクティブなピンおよび予約済みピ
ンは、次のように指定することができる。２５．予約済み、２６．ＲＦバイパス
；２７．ＤＡＴＡイン；２８．ＤＡＴＡアウト；２９ＲＳＳＩ（Ｒｅｓｅｒｖｅ
ｄ Ｓｉｇｎａｌ Ｓｔｒｅｎｇｔｈ Ｉｎｄｉｃａｔｏｒ（予約済み信号強度
標識））；３０．ＴＥＳＴ；３１．ＣＬＫ；３２．フル・バッテリ指示；３３．
低バッテリ指示；３４．バッテリ充電器接続済み；３５〜３６．バッテリ充電出
力；３７．使用中ユニット標識；３８〜４０．バッテリ・レベル・ピン（ＳＣＩ
、Ｉｏｓｃ、ＳＣＡＮ）；４１．バッテリ電圧検出器（ＶＡＣ）；４２〜７６（
その他のピン）。さらなる機能に関し、ピン７７〜８４が、将来のアップグレー
ドまたは改良のための予約済みピンであることが可能である。また、ピン７７〜
８４は、それが必要な場合、カートリッジにさらなる電力を提供し、また接地接
続を提供するために使用することも可能である。すべてのピンは、必ずしも、１
つの特定のワイヤレス・サブシステムまたは回路だけに接続されているわけでは
ないことを理解されたい。例えば、ＳＣＬインターフェース・ピンおよびＳＤＡ
（Ｉ²Ｃ）インターフェース・ピンは、特に言及したものに加え、他の集積回路
にも接続することができる。やはりＳＣＬピンおよびＳＤＡピンに接続された様
々なマイクロコントローラ、例えば、Ｐｈｉｌｉｐｓ Ｐ８３ＣＬ５８０をカー
トリッジ内に含めることができる。ワイヤレス・サブシステムのどのような組み
合わせでも、カートリッジ・セクション内で提供することができるが、液晶ディ
スプレイ（ＬＣＤ）など、いくつかのワイヤレス通信構成要素は、カートリッジ
ではなく、ハンドセット内に配置する方がより実際的であろう。特定のピン構成
、ならびにカートリッジおよびそれに対応するハンドセットによってサポートさ
れる選択された機能に関するピン番号の割当ては、当分野の技術者によって採用
された周知の指定に従って実施することができる。

【００３６】 ハンドセット／カートリッジ・インターフェースは、６８ピン・アーキテクチ
ャを含め、任意数のＰＣカード・ピン構成のためのアクティブなピンと非アクテ
ィブなピンの両方を含むことができる。特定のピンが、前述したとおり、ハンド
セットおよびカートリッジ内で完全に動作可能な機能をサポートし、その他のピ
ンは、将来の使用のために予約されていることが可能である。例えば、ハンドセ
ットは、カートリッジおよびハンドセットが、現在それに対応する機能を何もサ
ポートしていなくても、予約済み雄ピンを有するように形成することができる。
これらの予約済みピンは、必要性が生じたとき、将来、拡張できるように、ハン
ドセット・ンターフェースおよびカートリッジ・インターフェース内に含める。
他の柔軟なワイヤレス電話機を動作させるため、追加のアクティブなピンが必要
になったとき、例えば、同じ６８ピン・インターフェース内にある利用可能な数
の予約済みピンをアクティブにして、新しい機能をサポートすることができる。

【００３７】 本明細書に記載するカートリッジの予約済みピンのアーキテクチャは、加入者
サービスを提供する上で、さらなるレベルの制御を与えながら、採用したインタ
ーフェース使用の寿命を実質的に延長する。将来の使用のためにピンを予約する
ことにより、製造業者は、後に開発された機能のために追加のピンが必要になっ
たとき、新しいインターフェースを最初から設計せざるを得ないということがな
くなる。例えば、製造業者は、最初、一般に認められた仕様およびアーキテクチ
ャに従ってその加入者にワイヤレス電話機を提供し、現在の一組の機能をサポー
トすることができる。ただし、製造業者は、後に、そのワイヤレス電話機に関し
て、赤外線ポートなどの追加の機能を開発することができる。この赤外線ポート
は、カートリッジ／ハンドセット・インターフェース内にある２つの追加のピン
を使用して動作し、カートリッジに対する、またそこからのデータを交換するこ
とができる。ハンドセット／カートリッジ・インターフェースは、予約済みピン
を含むので、製造業者は、未使用の、つまり利用可能なピンをその赤外線ポート
に割り当てる、または指定することができる。この予約済みピン・アーキテクチ
ャが存在しなければ、おそらく、高い費用をかけて、新しい部品設計およびツー
リングを伴う新しいインターフェースを製作することになる。また、同時に、本
発明の予約済みピンは、製造業者が、それにより、特定のハンドセット内での利
用可能な機能の範囲を制限または制御できる方式も提供する。ハンドセットは、
現時点で、加入者がその対価を払う用意がある機能を上回る、多数の機能を完全
に提供できる可能性がある。したがって、加入者には、比較的限られた一組の機
能および構成要素を有する適切なカートリッジが提供され、アクティブなピンを
介して、そうした選択された機能がサポートされることになる。この場合、予約
済みカートリッジ・ピンは、実質的に、何も即時の機能を果さない。ハンドセッ
トは、実際に、追加の機能をサポートすることができるが、これらの機能は、そ
れに対応する構成要素および指定済みのアクティブなピンを有する適切なカート
リッジないしには、アクセス可能にはならない。具体的には、柔軟なワイヤレス
電話機は、カートリッジ・インターフェース内の選択されたピンにそれでも信号
を送り得る、現在、未選択の機能に関する特定のコントロールまたはボタンを含
むことが可能である。カートリッジは、ある機能性だけに対するサポートを可能
にする、または提供することができ、未選択の機能またはそれに対応する選択さ
れたハンドセット・ピンをサポートする適切な構成要素を含まないことが可能で
あるため、この場合、コントロールによってカートリッジに送られる信号は、実
質的に無視することができる。ただし、起動されたとき、選択済みのピンおよび
／または信号を認識して選択された機能を実行する対応するインターフェースを
備えた、サポートするワイヤレス構成要素で取替えカートリッジを置き換え、そ
の機能にアクセスすることができる。ハンドセット内でのカートリッジの取替え
を利用する同じ方式で、サービス・アップグレードを容易に実行することができ
る。例えば、ハンドセット・インターフェースは、最後に入力された番号に対す
るリダイヤル機能を提供するハンドセット上のリダイヤル（ＲＤＬ）ボタン、お
よび特別機能または現在、未定義の機能に関する特別（ＳＰＬ）ボタンを含むこ
とができる。特別機能が、選択されたカートリッジによってサポートまたは定義
されていないとき、ＳＰＬボタン、つまり特別命令ボタンからカートリッジに送
られるハンドセット信号は、無視されることになる。ただし、電話機製造業者は
、予約済みＳＰＬボタンにタッチすることによって起動できるワンタッチ緊急番
号９１１機能を提供するのを後に決めることができる。したがって、ＲＤＬ機能
だけを有する既存のカートリッジは、緊急ダイヤル機能も含むカートリッジによ
って取り替えることができる。この取替えカートリッジは、この追加機能を提供
する適切な構成要素および指示を含み、また、この時点で、ＳＰＬボタンに割り
当てられたピンを介して送られる信号を認識することになる。シフト・キー（Ｓ
ＦＴ）または他の任意タイプの定義済みキーが、所与のインターフェースとピン
の構成内で、さらに追加の予約機能を提供することができる。この結果、同一の
ワイヤレス電話ユニットが、取替えカートリッジにより、少なくとも１つの新し
い機能または一組の新しい機能を得ることができる。キーパッド上または別個の
コントロール上のハンドセット・インターフェース内で予約済みピンおよび予約
済みボタンを使用することが、本明細書に記載する柔軟なワイヤレス電話機に、
さらに拡張した機能を提供する。これにより、異なるワイヤレス・システム内で
のハンドセットのオペレーションとその利用可能な機能の両方に関して、より高
レベルの柔軟性およびアップグレードを実現することができる。

【００３８】 図２Ｂは、ワイヤレス電話ハンドセットに対する接続のための動作ピン２６お
よび予約済みピン２８を含み得るカートリッジ・インターフェースを有する別の
モバイル電話カートリッジ２５を示している。ハンドセットとカートリッジの間
のインターフェースは、相補ピン構造と従来のＰＣカード構成以外の接続要素の
両方を含むことができる。このインターフェースは、多くの異なるタイプのコネ
クタ、雌と雄のピン構成、つまり信号伝送構造を含むことができる。また、この
インターフェースは、アンテナとの接続のための同軸コネクタも含むことができ
る。予約済みピン・アーキテクチャも同様に適用され、ハンドセットまたはカー
トリッジによって現在、使用されていないコネクタを提供することができる。こ
れらの接続のうち少なくともいくつかは、予約済みであり、将来のハンドセット
／カートリッジの組み合わせによって後に使用されて、後に開発される追加の機
能性または機能を提供する。さらに、１９９５年型ＰＣ Ｃａｒｄ規格などの特
定の規格、または他の任意のＰＣ Ｃａｒｄ規格実装形態を完全に採用するカー
トリッジを受ける柔軟なワイヤレス電話機を実現することも可能である。本発明
のＰＣカード実施形態の主な利点の１つは、ＰＣカード実装形態が、一般的で実
績のある規格であると広く考えられていることである。ただし、特定の規格に合
わせて前に構成されたワイヤレス・ハンドセットを適切なアダプタまたはインタ
ーフェースを使用して変更し、既存のカートリッジ構成または更新したカートリ
ッジ構成に適合させることが可能である。あるＰＣカード構成をそのまま採用す
るとき、システム要件に適合するように、ハンドセットのいくつかの構成要素を
それに応じて変更することになる。例えば、スピーカおよびマイクロホンに対す
るアナログ音声信号は、ＰＣカード・インターフェースを介して通信する前に、
ハンドセット内でデジタル化することができる。また、ディスプレイ、スピーカ
、および他のハンドセット制御信号などの他のワイヤレス通信構成要素も、ＰＣ
カード・バス・アーキテクチャのためのデジタル信号パラメータに適合すること
が可能である。別法では、ＰＣカードは、厳密に、機械的規格としてのみ採用す
ることができる。本発明のこの比較的単純な実施形態は、ある点でＰＣ Ｃａｒ
ｄ規格を利用し、ＰＣ Ｃａｒｄ規格の物理仕様のみを借用することができる。
カートリッジは、ある適用例では、６８のコネクタを有するＰＣカードのような
従来の形状をしていることが可能である。また同様に、相補ハンドセット・ソケ
ットも、ＰＣカード・ソケットのように構成することができる。したがって、本
明細書に提示するワイヤレス通信カートリッジに関するピン割当ては、業界ＰＣ
規格または選択された製造業者仕様に従ってマッピングすることができる。カー
トリッジが、ＰＣ Ｃａｒｄ規格に実質的に適合することには、多くの利点が存
在する一方で、不利な点もまた、存在する。ＰＣ Ｃａｒｄ規格は、カートリッ
ジが、内部にアンテナを含むことを余儀なくし、カートリッジが、ハンドセット
内のアンテナを使用することを許さない。このことは、ハンドセットが、カート
リッジよりもずっと強力なアンテナを提供できる運搬用車両であるときには重要
である。ＰＣカードは、複数のデータ・ピンおよびアドレス・ピンが必要とされ
るため、サポートするのに高くつくインターフェースである。ＰＣ Ｃａｒｄ規
格は、ハンドセットとカートリッジの間のアナログ通信をサポートせず、したが
って、ＡＭＰＳカートリッジの場合と同様に、音声信号がデジタル化される必要
がない場合でさえ、ハンドセットがすべての音声信号をデジタル化する必要があ
る。ＰＣ Ｃａｒｄ規格は、音声信号およびデータ信号に対して、別々の通信ピ
ンを提供せず、音声機能とデータ機能を共に備えたハンドセットを製作するのを
困難にしている。最後に、ＰＣ Ｃａｒｄ規格は、カートリッジが、いくつかの
ハンドセット適用例には広すぎる可能性のあるフォーム・ファクタを取ることを
余儀なくする。

【００３９】 図３Ａは、保護ハウジング内に密封されていない集積回路を有するプリント回
路基板として提供され、したがって、内部電子構成要素を見せている取外し可能
セルラ電話システム・カートリッジ３０を提供する本発明の別の実施形態である
。本明細書に記載する柔軟なワイヤレス電話機のためのカートリッジは、実際、
ハウジング、つまり外部ケーシングを全く欠いていることが可能である。カート
リッジは、実質的に透明な材料のケースに入った部分的に露出した部分またはセ
クションを含むことも可能である。こうした外から見えるシステムには、制御シ
ステム、デジタル信号プロセッサ（ＤＳＰ）、ＲＦ／ＩＦシステム、または、関
係のある情報を記憶するＲＡＭ構成要素さえ含んでも良い。回路基板構成によっ
て提供されるコンタクト・ポイント３２が、ハンドセットと通信することができ
る。取替え可能なコンピュータ・マザーボードまたはプリント回路基板と同様に
、ケースなしのカートリッジは、軽量化、小型化、構成要素費用の節約などの特
定の利点を有する。ただし、この構成は、いくつかの用途で望まれるものに満た
ない保護被覆しか提供しない可能性があり、より注意を要する取付け処理および
接続処理をもたらす可能性がある。ハンドセット内に取り付けると、ユニットの
ケーシングが、収納および十分な被覆を提供することができる。

【００４０】 また、本発明により提供される取替え可能なワイヤレス・システム・カートリ
ッジは、図３Ｂに示すとおり、取外し可能な単一の統合コンピュータ・チップ３
４としても形成することができる。集積回路３４は、例えば、ＧＳＭシステム内
でのワイヤレス通信をサポートするために、サブアセンブリとして、ハンドセッ
トから直接に、またはさらには、別のカートリッジから着脱方式で取り外すこと
ができる。さらに、デジタル信号プロセッサ（ＤＳＰ）を含め、各サブシステム
は、本明細書に記載する柔軟なハンドセットまたはカートリッジ内で、個々に更
新する、または取り替えることができる。構成可能なワイヤレス通信デバイスを
アップグレードするために、適切に選択した構成要素を有する完全なワイヤレス
通信集積回路キットを提供することができる。このキットは、少なくとも１つの
ワイヤレス通信システム内で、アップグレード済みの一組の所定機能を提供する
複数のワイヤレス電子構成要素を有するモジュラ集積回路を含むことができる。
コンピュータ・チップ３４は、提供される前記一組の所定機能のオペレーション
をサポートするワイヤレス通信デバイスとの接続するように構成されたインター
フェース３６を有するように形成することができる。このキットは、モジュラ集
積回路を構成可能なワイヤレス通信デバイスに接続することによって、そのデバ
イスをアップグレードする指示をさらに含むことができる。マイクロプロセッサ
構成要素または他のどの構成要素も、ある範囲の機能を実行する個々の、または
一組の取外し可能な集積回路、つまりコンピュータ・チップを含むことができる
。したがって、容易に取り替えることのできるチップセット上で、または単一の
ＩＣ上で、特定の規格内での所望の機能性を提供することができる。例えば、あ
るデジタル・システムから別のデジタル・システムに切り替えるのに、デジタル
信号プロセッサまたは読取り専用メモリなどの選択した数または最小数の構成要
素を取り替えることが可能である。ユニットがより多くの取外し可能なワイヤレ
ス構成要素を含むように構成して、アナログ・システムとデジタル・システムの
間での切替えなどの重要な変更さえできるようにすることによって、ワイヤレス
電話機の柔軟性と堅牢性を高めることができる。

【００４１】 図３Ｃは、本発明により形成したシステム・カートリッジ３８の別の実施形態
を提示している。カートリッジ３８は、同一の機械的仕様を有するタイプＩＩＩ
または他のタイプのＰＣカード内に、ワイヤレス構成要素を含むことができる。
業界では、ＰＣＭＣＩＡ規格に準拠している場合が多いが、他のカートリッジ構
成を考案して、本明細書に提示するワイヤレス・ハンドセットの柔軟性を高める
ことができる。ただし、ＰＣカード実装形態は、多くの固有の利点を提供する。
ＰＣカードおよびＰＣカード・ソケットは、現在、入手可能な標準の既製部品で
ある。さらに、異なる数のＰＣタイプ構成が、カートリッジに関してある範囲の
サイズを提供して、ＡＭＰＳなどのシステムに合せてＰＣカード内に選択したワ
イヤレス・エレクトロニクスを含み、信号および制御のために、ＰＣ Ｃａｒｄ
規格内で、適切な数のピンまたは接続を提供する。本明細書に記載する電話機と
コンピュータＰＣカードの間での混乱のリスクを抑えるためには、取外し可能な
ワイヤレス・ユニットのケーシングまたはカバーを変更して、コンピュータとの
不意の直接の接続を最小限に抑える固有スロット、つまり溝３９を含めることが
より好都合である。

【００４２】 本発明の別の変形形態は、図４に示すとおり、内部に装着されたカートリッジ
４４を含むワイヤレス・セルラ電話ハンドセット４２を提供する。内部取替えは
、通常は隠れているカートリッジ４４を提供し、他方、このカートリッジに接続
されたアンテナ４６は、ハンドセット４２から突出するのが許されている。アン
テナ４６は、カートリッジ４４の一部としても形成することができ、またハンド
セット４２は、このアンテナが前記ハンドセットのケーシングまたはハウジング
を通って突出するのを可能にする開口または穴４８を含むことができる。この柔
軟なワイヤレス電話設計の場合、ユーザは、ハンドセット４２を分解または解体
して、カートリッジ４４を取り替えることができる。この構成は、カートリッジ
の交換または更新を実行するのに、より多くの時間を必要とする可能性があるが
、より単純な線を有するより見た目のよいハンドセット４２の外観をもたらすこ
とができる。カートリッジ４４およびハンドセット４２のこの設計は、カートリ
ッジが数年に一度だけ交換される場合、特に有用である。別の変形形態は、内部
構成と外部構成の組み合わせである混成設計を提供することができる。ハンドセ
ット４２の物理的外観は、今日、入手できるどのワイヤレス電話機にも似通った
ものである。これは、スピーカ５０、マイクロホン５２、ディスプレイ５４、パ
ワーボタン・ハードワイヤド・コントロール５６、およびキーパッド５８などの
、様々な構成要素を含むことができる。また、このハンドセット４２は、様々な
タイプおよび様々な数のコントロールおよびキー６０も含むことができる。マイ
クロコントローラまたはマイクロプロセッサ、およびコンピュータ・オペレーテ
ィング・システムを有するメモリ・ストーレッジを含め、ハンドセット４２内で
、様々なサブシステムまたはワイヤレス通信構成要素をさらに選択することがで
きる。さらに、ハンドセット４２にバッテリ６２に着脱可能な方式で接続するこ
とができる。バッテリ６２は、パワー・レベル標識および適切な充電モニタ回路
を含むことができる。基本セルラ電話スピーカ５０構成要素、マイクロホン５２
構成要素、キーパッド５８構成要素は、より高度な、つまりより高機能な構成要
素で補完することができ、また通信のために、ＩＥＥＥ１３９４ファイヤワイヤ
規格またはＵｎｉｖｅｒｓａｌ Ｓｅｒｉａｌ Ｂｕｓ規格を含む様々な設計仕
様を実装することができる。ワイヤレス電話機４０の内部エレクトロニクスは、
取外し可能なカートリッジ４４内に収納することができ、このカートリッジをハ
ンドセット４２に挿入する、またはそこから引き抜くことができる。ハンドセッ
ト／カートリッジ・インターフェースは、ソケットを含むことができ、カートリ
ッジ４４をハンドセット４２と接続するように動作する。ソケットは、ハンドセ
ット４２に対して、カートリッジ４４を保持することができ、インターフェース
の背面にあるピンにカートリッジを誘導することができる。また、ソケットの形
状も、カートリッジが誤った仕方で挿入されるのを防止することができる。

【００４３】 図４に示すとおり、モジュラ・セルラ電話カートリッジは、ハンドセットの内
部に配置することもできる。ハンドセットに対して異なるモジュラ・セルラ電話
カートリッジを選択することにより、一組の選択されたモバイル電話機能または
ネットワーク・システムを変更するための一組の指示を備えたキットとして、ハ
ンドセットおよびカートリッジを一緒に提供することができる。これにより、ハ
ンドセットは、異なるカートリッジとマッチしたとき、改良された機能または拡
張された機能能力を得ることができる。カートリッジは、少なくとも１つのセル
ラ電話システムのための一組の選択されたモバイル電話機能を提供するワイヤレ
ス通信構成要素を有することができる。ハンドセット・インターフェースとの通
信のためにカートリッジ・インターフェースを形成して、選択したセルラ電話シ
ステムのためのワイヤレス通信構成要素のオペレーションをサポートすることが
できる。ハンドセットは、カートリッジによって提供される機能性および少なく
とも１つのセルラ電話ネットワーク・システムのための一組の選択されたモバイ
ル電話機能をサポートする少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素を含むこと
ができる。ハンドセットは、マッチするカートリッジに対する接続のために設計
されたインターフェースまたはソケットを組み込むことが可能である。ソケット
は、ハンドセット／カートリッジ・インターフェースを含むことができる。ハン
ドセット内のソケットは、いくつかの点で、可搬コンピュータ上のＰＣカード・
スロットまたはホーム・ゲーム機上のゲーム・カートリッジ・スロットに似てい
る。カートリッジは、ＰＣカードまたはゲーム・カードと物理的に同様のもので
あり得るが、実際には、ワイヤレス電話機のために製作された内部エレクトロニ
クスを含むことができる。ソケットのあるセクションは、ハンドセット／カート
リッジ・インターフェースを含むことができ、このインターフェースは、カート
リッジと接続するための適切なピンを含む。ソケットおよびカートリッジは、カ
ートリッジの誤った挿入を防止する形状をしていることが可能である。また、ハ
ンドセット内のインターフェースまたはソケット接続も、一組の選択されたモバ
イル電話機能を提供する複数の電子ワイヤレス通信構成要素をそのそれぞれが有
する複数のモジュラ・セルラ電話カートリッジに接続するように構成することが
できる。このインターフェースは、実質的に、タイプＩＩＩスロットなどの、Ｐ
ＣＭＣＩＡによって定められたＰＣ Ｃａｒｄ規格に準拠する。このインターフ
ェースは、ハンドセットのアンテナに接続するための同軸ピンを設けることがで
き、またハンドセットおよびカートリッジの機能に基づいて、動作特性を処理す
るために、前記ハンドセットおよびカートリッジが使用することのできるハード
ウェア・プロトコルおよびソフトウェア・プロトコルを用いることができる。Ｐ
Ｃカード、ワイヤレス構成要素カートリッジ、スマートカードに対する接続のた
めのソケットとして、または赤外線通信のための赤外線ポートを含む他の任意の
接続機構として構成した複数のインターフェースをハンドセット内に形成するこ
とができる。

【００４４】 図４に示す汎用ワイヤレス・セルラ電話ハンドセットは、着脱可能な、または
組込み式の周辺機器を使用する様々な動作機能に合せて構成することができる。
ハンドセットは、物理的に押し下げ可能なキーから構成されるキーパッドまたは
コンピュータによって提供されるキー・イメージまたはアイコンのタッチスクリ
ーン表示を含むことができる。さらに、ハンドセットは、アクティブ・マトリッ
クス・ディスプレイを含む多種多様なディスプレイを備えていることが可能であ
る。ハンドセットは、他のワイヤレス・デバイスまたは非ワイヤレス・デバイス
と通信するためのデータ交換インターフェースをさらに含むことができる。一般
のセルラ電話適用例の場合、ハンドセットは、ハンドフリーのセルラ電話アクセ
サリとともに使用するように、特に、自動車などの移動車両でのオペレーション
のために構成されたインターフェースを有することが可能である。

【００４５】 図５に示すとおり、本明細書で提示する柔軟なワイヤレス電話機は、密封され
たモジュラ・ワイヤレス・システム・カートリッジ７０に対する便利なアクセス
を与えるヒンジ付きカバーを有するように形成することができる。カートリッジ
７０は、通常、隠れていて、ドア、つまりパネル７２を単に開いて、ハンドセッ
ト７５全体を解体するのを避けるようにカートリッジにアクセスを得ることによ
り、取替えを行う、または変更を加えることができる。さらに、このアーキテク
チャは、現在、入手可能なＰＣカード装置またはゲーム・カートリッジに類似し
たものであることが可能である。カートリッジ７０は、ハンドセット７５内部に
配置されたとき、隠れていることが可能であるが、ハンドセットのトラップ・ド
ア、つまり容易に取外し可能なセクション７２が、迅速な取替えのために、カー
トリッジに容易にアクセスすることができる。ハンドセット７５は、見た目がよ
いのと同時に、カートリッジ７０を容易に取替えることができる。さらに、複雑
な設備や専門的な技術者なしに、アップグレードを容易に行うことができる。本
明細書に記載する柔軟なワイヤレス・セルラ電話機をアップグレードまたは再プ
ログラミングするステップは、セルラ・システムをサポートする第１組のワイヤ
レス通信構成要素を有するワイヤレス通信ハンドセットを備えたキットを使用し
て達することができる。前記一組のワイヤレス構成要素に接続された、またはそ
れと通信するハンドセット・インターフェースを含んでも良い。さらに、このキ
ットは、第１セルラ・システムのための第１組のワイヤレス通信機能を提供する
第２組のワイヤレス通信構成要素も有する第１モジュラ・カートリッジを含むこ
とができる。第１カートリッジは、ハンドセット・インターフェースに取外し可
能な接続をするように構成された第２セットのワイヤレス通信構成要素と通信す
るインターフェースを有するように形成することができる。このキットは、ワイ
ヤレス通信ハンドセットを再構成するための一組の指示をさらに含むことができ
る。例えば、第２組のワイヤレス通信構成要素を有する第２モジュラ・カートリ
ッジが、第２セルラ・システムのための第２組のワイヤレス通信機能を提供する
ことができる。第２カートリッジは、第３組のワイヤレス構成要素と通信する第
２カートリッジ・インターフェースを有するように形成することができ、またハ
ンドセット・インターフェースに取外し可能な接続をするように構成することが
できる。第１モジュラ・カートリッジは、ハンドセットと第１カートリッジの間
のインターフェース接続を分離することによって、前記ハンドセットから接続解
除することができる。第１モジュラ・カートリッジは、ハンドセットに電源投入
したとき、前記ハンドセットから接続解除されることさえ可能である。この後、
ハンドセットと第２カートリッジの間のインターフェース接続を介して、第２カ
ートリッジが前記ハンドセットに接続され得る。第２カートリッジは、ハンドセ
ットに電源投入をしたとき、ハンドセットに接続されることさえ可能である。第
１組と第２組のワイヤレス通信機能は、同じであることも、相異なることも可能
であり、また同じ機能セットまたは更新済み機能セットを提供することができる
。操作者が、以前のシステムに戻ることを選択した場合、以前のシステムに戻る
ように切り替えることは、単に、ハンドセット内で元のカートリッジを再使用す
ることだけを伴う。このことは、例えば、ユーザがヨーロッパに滞在しながら、
ＧＳＭシステムに容易に切り替えることを可能にし、また、米国内で旅行してい
るとき、ＡＭＰＳワイヤレス・システム内で柔軟に操作を行うことを可能にする
。各場面で、同一の記憶済み情報を有する同一のハンドセットを使用することが
できる。さらに、現在、ワイヤレス電話機によってサポートされるさらなる機能
にユーザがアクセスすることを選択した場合、ユーザは、必ずしも別の電話機を
購入することにならない。ユーザは、単に、拡張機能セットを備えたワイヤレス
電話機を提供する取替えカートリッジを選択することができる。前述したとおり
、複数のワイヤレス・システムをサポートするマルチシステム・カートリッジを
提供することも可能である。利用可能なデュアル・モード電話機でのように、２
つ以上の異なるシステムのためのワイヤレス・サービスが利用可能なとき、追加
のシステムをサポートする１つまたは複数のカートリッジを提供することができ
る。マルチシステム・カートリッジは、２つ以上の異なるシステムの間で頻繁に
移動するユーザにとって、特に有用である。また、プリペイド・ワイヤレス・カ
ートリッジを提供することもできる。ユーザは、特定のネットワーク・システム
上での加入サービスに申し込む必要がなく、代りに、そのシステムのためのプリ
ペイド・カートリッジを購入して、カートリッジと既にバンドルされている時間
を使用することができる。本明細書に記載する、装置でのカートリッジの比較的
単純な取替えは、任意の時点で、１つまたは２つのシステムを容易にサポートす
ることができる。

【００４６】 図５に示す柔軟なハンドセット７５は、スピーカ７７、マイクロホン７９、デ
ィスプレイ８０、パワー・ボタン・ハードワイヤド・コントロール、キーパッド
８４、およびバッテリなどの多数の構成要素を含むことができる。これらの構成
要素のそれぞれは、ハンドセット・ケース、つまり本体８６に取り付けることが
でき、ハンドセット／カートリッジ・インターフェース（図示せず）に電子式に
結合することができる。スピーカ７７は、ハンドセット７５に取り付けることが
でき、ハンドセット・インターフェース内に配置されたＯＵＴ１ピンおよびＧＮ
Ｄピンに割り当てる、または接続することができる。スピーカ７７は、Ｐｈｉｌ
ｉｐｓ Ｄａｔａ Ｈａｎｄｂｏｏｋ ＩＣ１などの入手可能な文献に記載され
るＰｈｉｌｉｐｓ ＴＤＡ ７０５０Ｔチップを含む、既存のワイヤレス電話ハ
ンドセットの設計またはシステムに適合する様々な音を出す構成要素を含むこと
ができる。ＴＤＡ ７０５０Ｔが、カートリッジ内に配置され、ＯＵＴ１、ＯＵ
Ｔ２、およびＧＮＤなどのピンに接続されていることが可能である。また、マイ
クロホン７９も、インターフェースにつながる、またはその内部に２つの接続を
有することができ、ＩＮ１ピンおよびＧＮＤピンに接続されていることが可能で
ある。マイクロホン７９は、Ｐｈｉｌｉｐｓ Ｄａｔａ Ｈａｎｄｂｏｏｋｓな
どの業界文献に記載される既存のワイヤレス・ハンドセット設計と適合する様々
な音を受ける構成要素を含むこと可能である。さらに、Ｐｈｉｌｉｐｓ ＳＡ５
７５２チップがカートリッジ７０上に配置され、ＩＮ１、ＩＮ２、ＧＮＤ、マイ
クロホン・ゲイン・コントロール、およびＶＯＸ出力などの適切なピンに接続さ
れていることが可能である。ディスプレイ８０は、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）
であり、Ｐｈｉｌｉｐｓ技術ハンドブックに記載される当分野の技術者には周知
の方式で、Ｐｈｉｌｉｐｓ ＰＣＦ２１１６内のＬＣＤディスプレイ・コントロ
ーラに接続されていることが可能である。このコントローラは、ＳＣＬなどのイ
ンターフェースに対する少なくとも６つの接続、インターフェース上のＳＣＬピ
ンに接続されたＩ²Ｃバス回線、ＳＤＡ、インターフェース上のＳＤＡピンに接
続されたＩ²Ｃバス回線、周知の技法に従って計算され、インターフェース上の
適切な電圧ピンに接続されたＶｏ、ＶＬＣＤ、ＶＤＤ、Ｖｓｓを有することがで
きる。こうした電圧は、カートリッジ内の電力管理構成要素によって供給され得
る。パワー・ボタン・ハードワイヤド・コントロールは、パワー・トグル・ピン
に接続され、このピンは、電話機をオンにしたり、オフにしたりする電力管理構
成要素に接続されていることが可能である。以上およびその他の従来のセルラ電
話機能に加えて、ハンドセット７５に命令を入力するのに、キーパッド８４を使
用することができる。こうした命令は、電話番号または機能にアクセスするコマ
ンドであることが可能である。キーパッド８４は、比較的少数のキーを有するＰ
Ｃ／ＡＴキーボードとして動作することができ、押された特定のキーに応じて、
インターフェースにＰＣ／ＡＴキーボード信号を送ることができる。

【００４７】 本発明の概念により形成された他の柔軟なワイヤレス電話機は、複数カートリ
ッジのための複数のポートをさらに含むことができる。ワイヤレス通信ハンドセ
ットのハンドセット・インターフェースは、複数のモジュラ・カートリッジに取
外し可能な接続をするように構成することができる。所望に応じて、ハンドセッ
ト・ユニットに同時に、同じ構成または異なる構成を有する１つまたは複数のカ
ートリッジを接続することができる。複数のカートリッジのための複数のソケッ
トとともにハンドセットを形成することができる。さらに、カートリッジは、２
つ以上のカートリッジに分離する、つまりたとえて言えば、細分することができ
る。複数のカートリッジは、構成要素の取替えにおいて、より高い柔軟性を可能
にすることができる。内部エレクトロニクスの、一つのセクション全体ではなく
、選択したセクションまたは部品を交換することができる。例えば、１つのセク
ションが、ＲＦ／ＩＦエレクトロニクスを含み、その他のセクションは、残りの
内部エレクトロニクスを含むことが可能である。別のワイヤレス・システムが、
ＲＦ／ＩＦエレクトロニクスを取り替えることだけを必要とするとき、このシス
テムに切り替える代価のほうが安い可能性がある。というのは、ＲＦ／ＩＦ専用
カートリッジが取り替えられ、より少ない構成要素を有することになるからであ
る。以上およびその他の利点が、本明細書に記載する柔軟なワイヤレス・アーキ
テクチャ全体によって提供され得る。ハンドセットは、追加の取外し可能な構成
要素のための追加のポートをさらに含むことが可能であり、これは、比較的大き
く、さらにいっそう柔軟な可搬ユニットをもたらす可能性がある。

【００４８】 図６に示すとおり、多数のカートリッジ・インターフェース（図示せず）に対
する同時の、または選択された接続のためのいくつかのスロットを有するように
形成されたハンドセット８８に、１からｎ個の複数のカートリッジ（ｎ＞１）を
接続することができる。この概念は、ｎ個のソケットがワイヤレス電話機に組み
込まれた１つのワイヤレス電話機内のｎ個のカートリッジにさらに拡張すること
ができる。各ハンドセット・ソケットまたはハンドセット・スロットごとに、様
々なピン構成を選択することができる。ハンドセットは、５つのコネクタ構成、
リセット、Ｖｓｓ、データ、ＧＮＤ、およびクロック割込みが割り当てられたキ
ーパッドを含むことができる。リセット・コネクタは、必ずしも使用せず、Ｖｓ
ｓは、ハンドセット・インターフェース上の適切な１つの（または複数の）電圧
ピンに接続することができる。また、データ・コネクタは、ハンドセット・イン
ターフェース上のキーパッド・データ・ピンに接続し、クロックは、インターフ
ェース上のキーパッド割込みピンに接続することができる。カートリッジ内にＰ
ｈｉｌｉｐｓ ８７Ｃ７５１マイクロコントローラ・チップまたはそれに類する
制御回路を配置して、データ・ピンおよび割込みピンに接続することができる。
８７Ｃ７５１コントローラおよび他の適合するコントローラが、ＰＣ／ＡＴ型キ
ーボード信号をＰｈｉｌｉｐｓ Ｉ²Ｃバス信号に変換することができる。この
後、バス信号をメイン・マイクロコントローラに送ることができる。この変換お
よび信号伝送は、既知の技法に従い、入手可能なＰｈｉｌｉｐｓマニュアルに記
載される規格など、一般に認められた業界規格に準拠して実現することができる
。さらに、バッテリ・レベルを示す表示とともに、バッテリをハンドセット内に
含めることができる。また、ハンドセットのために、スマート・バッテリを選択
することもでき、これは、充電器との接続のために別のコンタクトを有すること
が可能である。スマート・バッテリは、このバッテリを監視し、充電を調整し、
バッテリ・レベルを表示する回路をさらに含むことが可能である。Ｐｈｉｌｉｐ
ｓハンドブックなどの既知の文献に記載されるとおり、以上およびその他の機能
を実行するのに、Ｐｈｉｌｉｐｓ ＳＡＡ１５００Ｔなどのコンピュータ・チッ
プを使用することができる。バッテリは、ワイヤレス電話機でのバッテリ管理を
全体的に担うことができ、３つのピン、正、負、および予約済みで、ハンドセッ
ト・インターフェースに接続されていることが可能である。カートリッジの電力
要件に応じて、さらなるピンが必要とされる可能性がある。そうした接続は、カ
ートリッジ内の電力管理構成要素に直接につながることができる。カートリッジ
の電力管理構成要素は、電話機に対して電力を制御または供給することができ、
ハンドセット内のスマート・バッテリ構成要素から直接または間接的に、電力を
受けることができる。こうして、使用可能な電力が、様々なインターフェース・
ピンを介して、電力管理構成要素により、他のカートリッジ構成要素およびハン
ドセットに送ることができる。また、電力管理構成要素は、自動電源オフ機能を
含むことができる。さらに、さらなる別個の、または内蔵カートリッジ構成要素
として、アンテナが含まれるてもよい。また、ハンドセット・インターフェース
は、将来のバージョンの柔軟なワイヤレス電話機のために予約されたＡＮＴ１ピ
ンおよびＡＮＴ２ピンを含むことも可能であり、このバージョンは、ハンドセッ
ト内にアンテナも含み得る異なる設計を有することができる。この構成では、カ
ートリッジと通信するのに、２つのピンを使用することができる。アンテナは、
ＡＮＴ１ピンを介してカートリッジ内のアンテナ・ハードウェアに接続すること
ができ、このピンは、Ｐｈｉｌｉｐｓ ＳＡ６０１（あるいはＳＡ６１１、ＳＡ
６２０、またはＳＡ６２１）および伝送増幅器に接続することができる。また、
こうしたアンテナ・ピンは、よりよいアンテナ効率のために同軸コネクタの形態
であることも可能である。アンテナ・ハードウェアは、二重フィルタ、インピー
ダンス整合構成要素、およびオプションのダイバーシティ・エレクトロニクスを
含むことができる。二重フィルタは、信号の送信と受信の両方に１つのアンテナ
を使用することができるように、送信および受信のために、８２４〜８４９ＭＨ
ｚ範囲および８６９〜８９４ＭＨｚ範囲の周波数を帯域通過させることができる
。アンテナは、以上またはその他の選択した周波数に同調させることができる。
さらに、２つのアンテナを使用して、さらなる信号ダイバーシティを実装するこ
とも可能である。

【００４９】 本明細書に提示する概念は、一般に、多数のワイヤレスの音声およびデータ通
信システムに適用することができる。示した実施形態の多くは、セルラ電話機な
どのワイドエリア音声デバイスを対象とするが、本発明は、コードレス電話機に
も同様に適用することができる。さらに、本発明は、世界中どこでも通信するた
めに、一般の人々にますますアクセス可能になってきているサテライト・ベース
の電話システムにも適用可能である。現在、およそ３０００ドルの費用がかかる
こうしたデバイスは、本明細書に記載するアーキテクチャに従って改変し、より
高いデータ速度およびアップグレード可能な機能セットを有する異なるワイヤレ
ス・システム内で動作するとき、ずっと長い耐用年数を享受し、より大きな魅力
を持つことになる。同様に、本明細書に提示するようにページャまたはモデムな
どのデータ伝送デバイスを構成して、より柔軟なワイヤレス・デバイスまたはワ
イヤレス・システムを提供することができる。本発明は、ワイヤレス通信システ
ムを使用するデバイス全般に適用可能である。例えば、本発明により提供される
柔軟性は、異なるシステム内または規格内で動作するスマートホン、パーソナル
・データ・アシスタント（ＰＤＡ）、または運搬用車両に適用することができる
。

【００５０】 図７は、取外し可能なシステム・カートリッジ９２を含む大きなタッチトーン
・スクリーンを備えた柔軟なスマートホン９０を提示している。本発明の他の実
施形態は、Ｎｏｋｉａ ９０００ Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｏｒなどの様々なスマ
ートホンのための柔軟なワイヤレス電話アーキテクチャを含むことができる。ス
マートホンは、一般に、とりわけ、デートブック・アプリケーション、コンタク
ト・マネージャ・アプリケーション、用件リスト・アプリケーションなどのオー
ガナイザ機能性、ならびにインターネット上のサービスなどのワイヤレス・サー
ビスに対するアクセスも提供できるワイヤレス電話機として説明することができ
る。スマートホンは、１つのユニットに基本的に組み合わされたハンドヘルド・
コンピュータおよびワイヤレス電話機として、多くの現在および将来の機能を提
供する。スマートホンは、いくつかの点で、実質的に、高機能ワイヤレス電話機
と見なすことができ、本発明により、改変することができる。柔軟なスマートホ
ン９０は、前述した柔軟なワイヤレス電話機の利点の多くを有し、それに加えて
、コンピュータ様オペレーションのさらなる機能性を有する。ワイヤレス電話機
に比べれば、通常、より大きなサイズであるにも関わらず、モジュラ・カートリ
ッジ９２およびインターフェースは、このユニットの内部構成要素と外部構成要
素の間に確立して、様々な異なるワイヤレス・システム内での汎用オペレーショ
ンをサポートする柔軟な電子デバイスを提供することができる。柔軟なスマート
ホン９０、つまりワイヤレス電話機のモジュラ性を高めるため、いくつかの取外
し可能な部品にハンドセット部分を分割することができる。少なくとも１つのワ
イヤレス規格上で動作する内部エレクトロニクスを含む、１つまたは複数のモジ
ュラ・カートリッジによってサポートされ得る基本ハンドセット・ユニットに、
どの種類の周辺機器あるいは追加コンピュータのアクセサリまたはデバイスでも
追加することができる。例えば、ハンドセットは、着脱可能なディスプレイ９４
またはキーパッド９６を含むことができる。コネクタ９８により、ワイヤレス・
システム・カートリッジ９２を含む電話キーパッド・セクション９６に、スクリ
ーン９４を取外し可能な方式で接続することができる。デバイスのどのセクショ
ンにもモジュラ・カートリッジ９２を接続することができ、このデバイスは、着
脱可能な周辺機器またはアクセサリを含まない一体型ユニットであることも可能
である。他の汎用ワイヤレス音声通信デバイスは、選択されたワイヤレス通信シ
ステムをサポートする第１組のワイヤレス通信構成要素を有するワイヤレス通信
ハンドセットも含むことができる。このユニットは、第１組のワイヤレス通信構
成要素に接続された、またはそれと通信するハンドセット・インターフェースを
含むことができる。さらに、このハンドセット・インターフェースは、１つまた
は複数のモジュラ・カートリッジと通信するように構成してもよい。各モジュラ
・カートリッジは、一組のワイヤレス通信機能を提供する第２組または別の組の
ワイヤレス通信構成要素を有することが可能である。カートリッジは、ハンドセ
ット・インターフェースに取外し可能な方式で接続された、第２組の構成要素と
通信するインターフェースをさらに含むことができる。この接続されたインター
フェースは、第１組のワイヤレス通信構成要素と第２組のワイヤレス通信構成要
素の間の共有結合または共有アクセスを提供することができる。また、ハンドセ
ットは、前記ハンドセット内にカートリッジを保持し、隠すための可動カバーも
含むことが可能である。モジュラ・カートリッジは、ワイヤレス通信デバイスを
制御する少なくとも１つのマイクロコントローラ、またはデジタル信号プロセッ
サ集積回路、読取り専用集積回路、およびフラッシュ・メモリ集積回路から構成
されるグループから選択された少なくとも１つの集積回路を含むことができる。
内蔵のＲＦまたはベースバンド処理サブシステム、音声処理サブシステム、また
は通信デバイスに制御された電源を提供する、電話機内のスマート・バッテリを
制御することができる電力管理サブシステムなど、多種多様なワイヤレス通信サ
ブシステムが、カートリッジ内に含んでも良い。汎用ワイヤレス音声通信デバイ
スは、選択されたＰＣＭＣＩＡ規格に実質的または厳密に準拠するように構成さ
れたモジュラ・カートリッジ・インターフェースおよびワイヤレス通信ハンドセ
ット・インターフェースを有することが可能である。

【００５１】 図８は、柔軟なパーソナル・データ・アシスタント（ＰＤＡ）１００を提供す
る本発明の別の実施形態である。従来の電話オペレーションを行うことに加え、
ＰＤＡ１００は、スマートホンと同様の方式でパーソナル・オーガナイザとして
、個人情報を管理するのを助ける電子構成要素を含むことができる。通常、ＰＤ
Ａ１００は、情報を表示するスクリーン１０２を含み、また様々なオペレーティ
ング・システムをサポートする。電話機のユーザ・インターフェースは、メニュ
駆動型インターフェースを含め、どの種類のものであってもよい。ディスプレイ
１０２またはユーザ・インターフェースは、ＬＣＤ、薄膜トランジスタ（ＴＦＴ
）などのアクティブ・マトリクスＬＣＤを含むフラット・パネルＬＣＤを含めた
様々なディスプレイ技術を使用することが可能である。その他、ユニットの本体
１１２は、アンテナ１０４、スピーカ１０６、およびマイクロホン１０８などの
従来のワイヤレス構成要素を含むことができる。ユニット１００は、少なくとも
１つの事前選択されたワイヤレス規格をサポートするワイヤレス通信カートリッ
ジ１１０、および前記ユニットの本体に対する取外し可能な接続のための適合す
るインターフェース（図示せず）をさらに含むことができる。ユニットは、少な
くとも１つのワイヤレス通信システムのための一組の選択された機能を提供する
第１組の少なくとも１つの電子ワイヤレス通信構成要素と、複数のモジュラ・カ
ートリッジのために構成され、前記モジュラ・カートリッジと通信して、前記第
１組の少なくとも１つの電子ワイヤレス通信構成要素に対するアクセスを提供す
るハンドセット・インターフェースを有するように形成された第２組の少なくと
も１つの電子ワイヤレス通信構成要素を有するワイヤレス通信ハンドセットとを
備えたモバイル・ワイヤレス遠隔通信デバイスとして構成することができる。ワ
イヤレス遠隔通信デバイスは、セルラ電話システム内でのオペレーションのため
の音声通信デバイスである、またはページャなどのデータ交換デバイスであるこ
とが可能である。カートリッジ・エレクトロニクスは、音声、ビデオ、およびデ
ータ信号の伝送を交換することができるワイドエリア・ネットワーク内またはロ
ーカルエリア・ネットワーク内で、デバイスのオペレーションをサポートするこ
とができる。

【００５２】 図９は、本明細書に記載する柔軟なデバイスのどれとでも使用することが可能
なワイヤレス電話キーパッドを提示している。示すキーは、追加のキーで補完し
て、ユニットの様々な拡張可能な機能セットをサポートすることができる。この
ハンドセット・キーパッドは、ユーザが、送出（ＳＮＤ）キー、終了（ＥＮＤ）
キー、またはシフト（ＳＦＴ）キーを使用して数または命令を入力することがで
き、そうした数または命令が、ワイヤレス電話機によって受け取られて、処理さ
れる。そうした命令には、電話番号またはコマンドを含めても良い。柔軟なワイ
ヤレス電話キーパッドは、従来のワイヤレス電話機で使用されるキーパッドと同
様に、多くの機能を実行することができ、また本発明による追加の利点をさらに
含むことが可能である。例えば、柔軟なワイヤレス電話キーパッドは、命令をリ
レーして有用な機能を実行し、またさらに、見たところ、確認できる機能を何も
提供していないことがあり得る命令もリレーすることができる。図９に示すとお
り、ＳＦＴキーは、コンピュータ・キーボード上のオプション・キーとほぼ同様
に動作することができる。ＳＦＴキーを押し、それに続いて１から６の任意の数
を押すことにより、それぞれ、バッテリ寿命、信号強度、またはメモリ・リコー
ルを表示すること、ハンドセット・ロックをかける、またははずすこと、バイブ
レーション・モードまたは電鈴モードを選択すること、電話ハンドセット番号を
検証することなど、カートリッジ内の特定の機能を起動することができる。他方
、ＳＦＴを押し、それに続いて７、８、または９を押すことが、他の機能を実行
または起動する、あるいは将来のアップグレードで使用するように選択されるま
で、何も行わないことが可能である。ただし、ユーザは、異なる機能セットまた
は同じ機能セットを有する別のカートリッジで、またはより高機能なバージョン
のソフトウェアでそのカートリッジを取り替えて、取替えカートリッジおよび電
話機によってサポートされる新しい機能を実行することができる。第１カートリ
ッジは、ＳＦＴ７信号を無視し、他方、取替えカートリッジは、それを認識して
、「９１１」をダイヤル呼出しするなどの新しい追加の機能、またはカートリッ
ジによってサポートされた他の事前プログラム済み機能を実行することが可能で
ある。したがって、本発明の別の態様は、少なくとも１つのハンドセット・イン
ターフェースと通信するワイヤレス通信構成要素を有するワイヤレス・ハンドセ
ットと、少なくとも１つのハンドセット・インターフェースを介して前記ハンド
セットに取外し可能な方式で接続される第１ワイヤレス通信システムのための第
１組の事前選択された機能を備えた第１取外し可能ワイヤレス通信カートリッジ
とを最初に選択することにより、柔軟なワイヤレス通信デバイスを再構成する方
法を提供する。第１取外し可能ワイヤレス通信カートリッジは、少なくとも１つ
のハンドセット・インターフェースから接続解除することができる。少なくとも
１つのハンドセット・インターフェースと接続するように構成された、第２ワイ
ヤレス通信システムのための第２組の事前選択された機能を備えた第２ワイヤレ
ス通信カートリッジを選択することができる。前記少なくとも１つのハンドセッ
ト・インターフェースに第２ワイヤレス通信カートリッジを接続して、第２ワイ
ヤレス通信カートリッジでのオペレーションのために柔軟なワイヤレス通信デバ
イスを再構成することができる。さらに、ワイヤレス・ハンドセット内に形成さ
れた追加のハンドセット・インターフェースに、複数のワイヤレス通信カートリ
ッジを取外し可能な方式で接続することができる。また、事前選択された構成ま
たは既定の規格に適合する１つまたは複数のカートリッジを選択することができ
る。取り替えカートリッジは、同じワイヤレス通信システムまたは異なるワイヤ
レス通信システムをサポートする電子構成要素を含むことができる。カートリッ
ジ内での同一構成要素の数を減らす、または最小限に抑えるため、特に、同一ワ
イヤレス・システム内での比較的簡単なサービス・アップグレードのために交換
するカートリッジと、ハンドセットとの間で、構成要素の分割を完了させること
ができる。同様に、取替えカートリッジは、同一のワイヤレス規格または異なる
ワイヤレス規格に応じた同一組または異なる組の機能を提供することができる。

【００５３】 図１０に示すとおり、本発明により形成した複数のカートリッジは、柔軟なワ
イヤレス電話機の機能セットを効果的に拡張することができる。また、本発明の
この変形形態は、特定のワイヤレス・システムのための既存の一組の機能を提供
する電子ワイヤレス構成要素を備えた第１取外し可能セルラ電話カートリッジに
ハンドセットが接続された、セルラ電話機のアップグレードの方法も提供する。
セルラ電話ハンドセットから、第１取外し可能セルラ電話カートリッジＡを接続
解除することができる。ワイヤレス・システムのためのアップグレード済みの一
組の機能を提供する電子ワイヤレス構成要素を備えた第２取外し可能セルラ電話
カートリッジＢで、第１取外し可能セルラ電話カートリッジＡを取り替えること
ができる。こうしたステップは、一組または一枚の指示に減らして、キットまた
はシステムとして装置とともにパッケージ化することができる。例えば、キーパ
ッド・データ・ピンおよびキーパッド割込みピンを介して、ユーザによってＳＦ
Ｔ１コマンドが入力されたとき、キーパッドは、適切な信号をカートリッジＡに
対するインターフェースに送り、再ダイヤル機能を実行することができる。ＳＦ
Ｔ８を押すことは、カートリッジＡ内では何も機能を提供せず、将来の使用のた
めの予約済み信号に対応していることが可能である。ユニット内のマイクロコン
トローラが、リレーされたキーパッド・コマンドを受け取り、そのキーストロー
クをカートリッジがサポートするかどうかに応じて、機能を実行する、またはそ
の信号を無視する。取替えカートリッジＢは、同一ワイヤレス・システム内また
は異なるワイヤレス・システム内のどちらかで、新しい一組の機能を提供するこ
とができる。ＳＦＴ１が押されたとき、取替えカートリッジＢは、再ダイヤル機
能を実行し続けることができ、また、ＳＦＴ８が押されたとき、「９１１」をダ
イヤル呼出しするなどの新しい機能を実行することができる。電子構成要素の信
号間の接続および対話について特定の詳細は、当分野の技術者には周知のことで
あり、参照により本明細書にその全体が組み込まれるＰｈｉｌｉｐｓデータ・ハ
ンドブックなどの文献に記載されている。

【００５４】 図１１〜１５は、本明細書で提示するハンドセット内およびカートリッジ内の
様々な構成要素間の様々な関係を示している。こうした構成要素は、セルラ電話
機を含むが、それには限定されないワイヤレス通信デバイスの柔軟なオペレーシ
ョンのために、ハンドセットとカートリッジの間で、事前選択したグループに様
々に分割することができる。図１１は、ワイヤレス通信カートリッジ・ユニット
の内部電子構成要素を一般的に示すブロック図を提供する。この簡略図は、追加
のカートリッジのサブシステムおよび構成要素の表現を含み得る。カートリッジ
のために任意の数のワイヤレス半導体を選択することができ、これには、多くの
ワイヤレス規格での一般的ワイヤレス通信サブシステム内に見られる構成要素が
含まれる。特定の実施形態または特定の通信システムに関わらず、セルラ電話機
などのワイヤレス・デバイスは、音声またはデータなどの情報の伝送を可能にす
る共通の機能性を共有する。例えば、操作者がハンドセットに向かって話したと
き、ハンドセット内のマイクロホンが、その音を電子信号に変換する。この電子
信号は、音声処理サブシステム１３０内の音声プロセッサ構成要素（ＶＰＣ）に
宛てることができる。ＶＰＣは、この信号をフィルタにかけて、ベースバンド・
プロセッサ・サブシステム１２６を有するベースバンド・プロセッサ構成要素（
ＢＰＣ）に送り、この構成要素が、変調のために信号を処理する。この後、信号
は、実際の変調のためにＲＦ／ＩＦ構成要素に渡される。最終的に、信号は、ア
ンテナに渡され、これが信号を無線信号に変換する。無線波が電話機によって受
信されたとき、一般に、ハンドセットのアンテナが、その無線信号をＲＦ／ＩＦ
構成要素に転送する。ＲＦ／ＩＦ構成要素は、信号をフィルタにかけ、ＢＰＣの
ためにそれを復調する。ＢＰＣは、着信するベースバンド信号の処理および復号
化を実行し、次に、それをＶＰＣに渡すことができる。ＶＰＣは、信号に対して
等化および他の変更を行い、その信号を認識可能にする。スピーカが、音声プロ
セッサからの信号を放出する音、つまり受話者によって認識され得る音声に変換
する。これらの共通のステップおよび処理は、ほとんどの形式のワイヤレス通信
が従うものであり、本発明も、それを利用する。本明細書に提示する選択された
サブシステムの交換は、異なるが互いに関連する構成要素を単一のユニットまた
はコンピュータ・チップに集約することに向かって技術が進んでいる中で、より
多くのサブシステムを統合するという最近の傾向にさらに寄与することができる
。こうした柔軟な電話ハンドセットおよびカートリッジは、ワイヤレス通信をサ
ポートする取替え可能な構成要素と組込み構成要素を組み合わせたものであると
見なすことができる。

【００５５】 図１１に示すとおり、カートリッジ部分１１６内にサービス固有マイクロコン
トローラ（service-specific microcontroller：ＳＳＭＣ）１１４を配置して、
様々なサブシステム間の対話の相当な部分を制御することができる。ＳＳＭＣ１
１４は、いつワイヤレス電話ハンドセットをオンにするか、様々な時点でどの信
号を送出するか、別のチャネルにいつ切り替えるかを含め、様々なコマンドを指
示することができる。ハンドセット固有マイクロコントローラ構成要素（ＨＳＭ
Ｃ）１１８は、ハンドセットのために選択されたオペレーションのための論理を
制御することができ、周辺機器との通信のために、データ・インターフェース１
２２に接続されている。例えば、ＨＳＭＣは、ハンドセット・ユニットのために
メモリ・アーキテクチャを処理すること、自動コールバックを行うこと、ボリュ
ーム制御および表示制御を可能にすること、バッテリを制御することなどの、ハ
ンドセット構成要素１２０内の機能、ならびにワイヤレス・システムに固有では
ない他のどの役割を制御または実行することができる。いくつかの構成では、Ｓ
ＳＭＣ１１４およびＨＳＭＣ１１８は統合して、同一コンピュータ・チップ上に
あることが可能である。さらに、ＳＳＭＣ１１４またはＨＳＭＣ１１８は、ＲＡ
Ｍ構成要素および／またはＲＯＭ構成要素、あるいは他のメモリ構成要素を含む
ことができる。また、ワイヤレス・ハンドセット・カートリッジ内の他の構成要
素も、同様の機能性を有する異なるシステムのための他の構成要素で取り替える
ことができる。例えば、ＧＳＭワイヤレス・システム内でのオペレーションのた
めに、カートリッジ内に、ＲＦ／ＩＦサブシステム１２４、アンテナ１２５、ベ
ースバンド・プロセッサ・システム１２６、電力管理システム１２８、および他
の選択された構成要素を含む取外し可能なカートリッジを提供することができる
。特に異なるワイヤレス・システム内でのオペレーションのために、同様の構成
要素を備えた別のカートリッジを適合し、設計することができる。こうしたカー
トリッジは、やはり本発明と組み合せて使用することができるスマートカードを
使用するように構成することができる。自ら集積回路を有するこうしたタイプの
モジュラ・デバイスは、そのそれぞれのデバイスに関して追加の機能性を含むこ
とができるが、本明細書に提示する概念は、複数のワイヤレス・システム内での
その柔軟な使用を円滑にし、高める。本発明により形成した取外し可能カートリ
ッジおよび柔軟なハンドセットは、完全に異なるワイヤレス・システムのオペレ
ーションを効果的にサポートすることができる。

【００５６】 図１２は、ワイヤレス・セルラ電話ハンドセット１３２に関する様々な外部ハ
ンドセット構成要素を示すブロック図である。このハンドセットのための内部エ
レクトロニクス１３６は、ハンドセット・ケースに永久的に、または取外し可能
な方式で取り付けられた独立したカートリッジ・セクション１３４内に配置する
ことができる。本明細書では、多くの異なるカートリッジ構成要素変形形態を提
供することができる。というのは、ハンドセット／カートリッジの区画が、ワイ
ヤレス電話アセンブリを少なくとも２つの別の部分、ハンドセットおよび少なく
とも１つのカートリッジに分割することができるからである。例えば、カートリ
ッジ内に通常、配置されるいくつかの構成要素は、実際には、カートリッジ１３
４の外部かつハンドセット１３２の内部に配置することができる。また、ハンド
セット１３２内に通常、見られる他の構成要素も、カートリッジ１３４内に配置
することができる。構成要素の分割は、様々な仕方で実現して、様々な柔軟性目
標を達成し、様々なワイヤレス・システムの要求に応えることができる。一般的
なワイヤレス電話アーキテクチャを詳しく見て、複数の構成要素分離を提供する
という概念をさらに説明する。柔軟なワイヤレス電話機は、マイクロホン・シス
テム１３８、スピーカ・システム１４０、バッテリ１４２、キーパッド・システ
ム１４４、ハードワイヤド・ハンドセット・コントロール１４６、ディスプレイ
またはＬＣＤ構成要素システム１４８、アンテナ、データ・インターフェース・
システム１５０、ＲＦ／ＩＦ構成要素、ベースバンド・プロセッサ、音声プロセ
ッサ、ＳＳＭＣ、ＨＳＭＣ、および電力管理構成要素など、多数の構成要素をケ
ース内に含むことができる。キーパッドは、ＰＣ−ＡＴキーボードである必要は
なく、特定のレイアウトを有する必要もないことに留意されたい。どのキーパッ
ド構成でも、今日のワイヤレス電話機で使用することができる。電話機は、個人
識別番号ロック機能を含むようなセキュリティ・システム、またはキーパッド・
コンピュータで起動することのできる追跡回復システムさえ含むことが可能であ
る。同様に、ディスプレイ、マイクロホン、スピーカ、アンテナ、またはケース
に関して、多くの変形形態が利用可能である。ハンドセットは、ユーザに視覚情
報を提供するための表示装置を含むことができる。カートリッジ内のマイクロコ
ントローラは、ディスプレイが更新されたとき、そのディスプレイにＩ²Ｃ信号
を送ることができる。ハンドセット・ケースは、ワイヤレス電話機の物理的スケ
ルトンであることが可能であり、１つのユニット内にハンドセット構成要素を保
持することができる。ハンドセットは、カートリッジと接続するための見えるま
たは隠れたソケットをさらに含むことができる。また、多くの異なるタイプのバ
ッテリ・アーキテクチャも使用することができる。複数のバッテリを選択するこ
とができ、電力管理構成要素を分けて、ハンドセットとカートリッジの間に分割
することさえ可能である。電話ハンドセットは、バッテリ充電器および様々な他
のアクセサリをサポートするように構成することさえ可能である。バッテリは、
バッテリ再充電構成要素を含み、カートリッジ内の電力管理サブシステムに電力
を供給するなどの機能を実行することができる。電力管理サブシステムは、ワイ
ヤレス電話機内の他のシステムに対して、バッテリからの電気エネルギーを制御
し、変換することができる。また、電力管理サブシステムは、ユニットが実際に
使用されているとき、オンになっているが、アイドル状態、スリープ状態、また
はスタンドバイ状態に置かれているとき、またはプロセッサが低速で動作してい
るとき、電力消費を制御する回路も含むことができる。さらに、電話機は、ワイ
ド・エリア・ネットワーク（ＷＡＮ）または「Ｂｌｕｅ Ｔｏｏｔｈ」などのロ
ーカル・エリア・ワイヤレス・ネットワーク（ＬＡＷＮ）を含むローカル・エリ
ア・ネットワーク（ＬＡＮ）を介して通信するためのハードウェアおよびソフト
ウェアを実装することができる。データ・インターフェース・システムが、こう
した機能性をサポートすることができ、２方向ページング・サービスなどのデー
タ・ワイヤレス・ネットワーク内でのオペレーションもサポートすることができ
る。

【００５７】 図１３は、柔軟なワイヤレス電話機およびシステム・カートリッジを含む本発
明の代替実施形態を示すブロック図である。システムのこの構成は、ＲＦ／ＩＦ
システム１５２およびアンテナ１５４が、カートリッジ１６０から分離してハン
ドセット１７０内に含まれることで、低コストのシステムを提供することができ
る。また、ハンドセット固有マイクロプロセッサ１５６構成要素も、ハンドセッ
ト・セクション１７０内に配置して、カートリッジ１６０内の構成要素の数をさ
らに減らすことができ、これが、カートリッジ・セクションのサイズおよびコス
トを抑えることができる。また同時に、データ１５８およびスピーカ／マイクロ
ホン１６２システムも、ハンドセット１７０内に含めることができる。この構成
では、こうしたハンドセット構成要素は、もはやアップグレードして電話機の機
能セットを変更することができない。例えば、アンテナがハンドセット・セクシ
ョン１７０内に配置されているとき、カートリッジ１６０は、突出したアンテナ
がモジュラ・カートリッジからなくなるので、相当に小さなサイズになることが
可能であり、比較的簡単な設計を提供することができる。ただし、カートリッジ
とアンテナが一緒に含まれるとき、その両方を別々に取替える必要がなくなるな
ど、多くの理由で、システムのカートリッジ・セクション１６０内にアンテナが
提供されるのが好ましいことがあるであろう。また、カートリッジ・エレクトロ
ニクスは、インピーダンス整合および他の最適化など、単一のアンテナに関して
最適化することもできる。アンテナとカートリッジの間の回路の複雑さは、ハン
ドセット内にアンテナが含まれない場合、さらに単純化することができる。新し
いシステムにアップグレードまたは変更するとき、アンテナおよびカートリッジ
という２つの構成要素を別々に交換することを回避することができ、どのアンテ
ナがどのカートリッジに対応し得るかに関する混乱のリスクを抑えることができ
る。本発明の別の好ましい実施形態は、カートリッジ内でアンテナを使用する、
またはハンドセット・セクション内でオプションのアンテナを使用する選択をカ
ートリッジが有する適合可能なシステムを提供する。ハンドセットとカートリッ
ジは、ある状況で、どちらのアンテナが使用に適しているかを判断することがで
きる。例えば、電話内にあるとき、カートリッジは、カートリッジ自体の内部ア
ンテナを使用するのを選択することができるが、強力なアンテナを備えた運搬用
車両内にあるとき、カートリッジは、その車両のアンテナを使用するのを選択す
ることができる。ハンドセット内のアンテナは、それ自体、取外し可能であり得
る。この場合も、本発明は、サブシステムに関して、多くの異なるタイプの分割
および組み合わせの可能性を提供し、これが、さらなる柔軟性を提供する。ただ
し、柔軟なワイヤレス電話機のハンドセットは、スピーカなどの少なくとも１つ
の電気的構成要素を含むのが好ましいであろう。ハンドセットのためのケーシン
グは、他の構成要素および関連する電気接続をさらに含むことができる。さらに
、ハンドセット構成要素は、相当に汎用性があることが可能であり、複数のワイ
ヤレス・システムで動作することができる。複数のワイヤレス・システムでのハ
ンドセットの使用の可能性を排除する構成要素をハンドセットが含むとき、これ
は、システムが柔軟なワイヤレス電話機を提供する能力を制限する傾向がある。
例えば、電話ハンドセットが、ＡＭＰＳ規格でだけ使用されるフィルタを含み、
ＧＳＭシステム内で動作しないとき、この電話機は、柔軟なワイヤレス電話機を
提供する能力が限られる可能性がある。ただし、別のワイヤレス・システムと通
信するとき、ＡＭＰＳフィルタを制御可能な方式で無効にする、またはバイパス
すれば、複数のシステムで使用する柔軟な電話機を提供することができる。多く
の異なるワイヤレス・システムで一般に動作するハンドセット・フィルタが、好
ましくは、柔軟なワイヤレス電話機を提供することができる。

【００５８】 図１４に、本明細書に提示する別の柔軟なワイヤレス電話機およびカートリッ
ジ・システムを示している。ハンドセット固有マイクロコントローラまたはマイ
クロプロセッサ１８２構成要素、およびデータ・システム１８４およびスピーカ
／マイクロホン・サブシステム１８６などの外部構成要素を除き、大部分の内部
エレクトロニクス構成要素が、カートリッジ・セクション１８０内に含まれても
良い。ハンドセット固有マイクロプロセッサ１８２構成要素は、必ずしも、カー
トリッジ・セクション１８０には組み込まれず、ハンドセット１９０に永久的に
組み込む、または別個のカートリッジ内に含めることができる。前述したとおり
、選択されたサブシステムが、カートリッジ部分１８０内ではなくハンドセット
１９０内で提供されるとき、このタイプの構成により、特定の利点が提供される
。

【００５９】 図１５に記載するとおり、本明細書では、別の柔軟なワイヤレス電話機および
カートリッジ・システムがさらに提示される。電話番号などのユーザ・データを
記憶するため、別個の読取り／書込みメモリ・サブシステム２０２をハンドセッ
ト２１０に含めることができる。このメモリは、データバスを介して、カートリ
ッジ２００内に配置されたマイクロプロセッサに接続され、それと通信すること
ができる。このオプションの構成要素は、ユーザ・データのストーレッジを提供
することができる。また、オプションのメモリ構成要素は、ユーザが、電話番号
および氏名などの情報、またはモバイル識別番号（ＭＩＮ）などのワイヤレス・
システム固有データを記憶させることができるようにもする。いくつかの適用例
では、ユーザ・データのメモリ・ストーレッジを含めることが特に好ましいかも
しれない。メモリ構成要素は、ハンドセット２１０内またはカートリッジ２００
内のどちらかに配置することができる。メモリ構成要素は、カートリッジ２００
が交換されたとき、あるいはカートリッジを交換することにより、ユニットがア
ップグレードされた、または別のワイヤレス・システムに切り替えられたとき、
ユーザ情報が失われないように、ハンドセット内に配置することができる。別法
では、メモリ構成要素は、第２カートリッジまたはミニ・フラッシュ・カード内
に含めることができる。第２カートリッジは、ＰＣＭＣＩＡメモリ・カード、ス
マートカード、ＧＳＭ電話機内で使用されるもののような加入者識別モジュール
（ＳＩＭ）、または対応するハンドセット・ポートまたはソケットに接続するこ
とができる他の何らかの取外し可能構成として構成することができる。メモリ構
成要素が、カートリッジとは別個であるとき、本明細書に記載するハンドセット
／カートリッジ・インターフェース・ピン出力は、アドレス・ピン、データ・ピ
ン、および制御ピンを含むデータ・バスによって強化することができる。このイ
ンターフェースは、ハンドセット／カートリッジ・インターフェースを介するデ
ータのアクセスを提供することができる。データ・バスは、Ｐｈｉｌｉｐｓから
の技術文献に記載されるあるＡＭＰＳ実装形態で示唆される８ビット設計、ＧＳ
Ｍ実装形態で示唆される１６ピン設計、ＰＣＩまたはＣａｒｄｂｕｓなどの３２
ビット、またはＵｎｉｖｅｒｓａｌ Ｓｅｒｉａｌ Ｂｕｓ（ＵＳＢ）またはＩ
ＥＥＥ−１３９４などのシリアル・バスさえ含むことができる。ハンドフリー操
作のためにハンドセットに接続する外部ジャック、モデムまたはコンピュータに
ワイヤレス電話機を接続するためのデータ・インターフェース２０４、バッテリ
寿命警告および他の信号のための追加のＬＥＤ、スピーカ／マイクロホン２０６
ボリューム制御、振鈴ボリューム制御、および逆光照明などのパラメータのため
の追加のコントロールなどの追加の構成要素をハンドセット・セクション内に含
ませても良い。いくつかの適用例に関して、こうしたオプションの構成要素を柔
軟なワイヤレス電話機内に含め、より多機能で機能的なワイヤレス電話機を提供
できることが好ましい可能性がある。電話機は、こうした追加要素を含めること
を避け、比較的簡略な設計パラメータで済ますこともできる。

【００６０】 本発明のさらに別の実施形態で、図１６の図は、異なるカートリッジが、共通
のハンドセット／カートリッジ・インターフェースを介して多種多様なハンドセ
ット・デバイスで動作できるようにする柔軟なワイヤレス・デバイス・システム
を示している。ハンドセット・デバイスは、ワイヤレス電話機、ワイヤレスＰＤ
Ａ、ワイヤレス運搬用車両、または他のどのワイヤレス・デバイスであってもよ
い。各デバイスは、ＩＳ−１３６、ＡＭＰＳ、ｉＤＥＮ、ＧＳＭ、およびＩＳ−
９５を含む様々なワイヤレス・システムをサポートするカートリッジと結合する
ハンドセット／カートリッジ・インターフェースを含む。こうしたインターフェ
ースは、同一の電気的仕様および機械的仕様に適合し、カートリッジおよびデバ
イスが、同一の電気的仕様および機械的仕様をサポートする限り、任意の数のデ
バイスに任意の数のカートリッジを結合するのを可能にする。これにより、１つ
の車両設計、電話設計、またはＰＤＡ設計が、所望のシステムに合った適切なカ
ートリッジを選択し、そのカートリッジをデバイス内のインターフェースに結合
することにより、複数のワイヤレス・システムにアクセスを得ることができる。

【００６１】 また、図１６の柔軟なワイヤレス・デバイス・システム１６００は、カートリ
ッジ１６０５が、デバイス１６１５Ａ〜１６１５Ｃの特性に基づいて、そのオペ
レーションをどのように構成することができるかも示している。例えば、システ
ム１６００は、カートリッジ１６０５内に含まれるアンテナ１６１０を使用する
か、あるいはデバイス１６１５Ａまたは１６１５Ｂ内に含まれるアンテナ１６２
０Ａまたは１６２０Ｂを使用するかをカートリッジ１６０５が決定できるように
することが可能である。カートリッジ１６０５が、ワイヤレス電話機１６１５Ａ
内に配置されたとき、カートリッジ１６０５Ｆと電話機１６１５Ａは、インター
フェース（図示せず）を介して送られる電気信号を介して情報を通信することが
できる。この情報を使用して、カートリッジ１６０５Ｆは、電話機１６１５Ａに
接続されているとき、カートリッジ１６０５Ｆ内のアンテナ１６１０が使用され
得ないのを認識することができ、したがって、カートリッジのアンテナ１６１０
の代りに、デバイスのアンテナ１６２０Ａを使用して、無線信号を送信および受
信することができる。カートリッジが、車両１６１５Ｂ内に配置されたとき、カ
ートリッジ１６０５Ｇと車両１６１５Ｂは、インターフェース（図示せず）を介
して送られる電気信号を介して、やはり通信することができる。この情報を使用
して、カートリッジ１６０５Ｇは、カートリッジ１６０５Ｇ内のアンテナ１６１
０が利用可能であるが、デバイス１６１５Ｂ内のアンテナ１６２０Ｂの方がずっ
と強力であり、したがって、代りに使用されるべきことを認識することができる
。カートリッジ１６０５Ｈが、ＰＤＡ１６１５Ｃ内に配置されたとき、カートリ
ッジ１６０５ＨとＰＤＡ１６１５Ｃは、インターフェース（図示せず）を介して
送られる電気信号を介して情報を通信することができる。カートリッジ１６０５
Ｈは、ＰＤＡ１６１５Ｃ内にアンテナが存在せず、このため、無線信号を送信お
よび受信するのに、カートリッジ１６０５Ｈ内の格納式アンテナ１６１０を使用
するのを認識することができる。

【００６２】 図１７および１８は、本明細書に提示する柔軟なワイヤレス・システムをサポ
ートするのに、この共通ハンドセット／カートリッジ・インターフェース１７０
５をどのように構造化することができるかを示している。図１７に見られるとお
り、カートリッジ１６０５は、カートリッジ１６０５がデバイス内のインターフ
ェースと結合されたとき、インターフェース１７０５上の３２個のストレート・
ピンに接続する３２個のピン差し込み口１７１５を含むことができる。また、カ
ートリッジ１６０５は、インターフェース上の１つまたは複数の同軸プラグに接
続する１つまたは複数の同軸ジャック１７１０も含むことができる。図１８に示
すとおり、ピン３、４、６、８、２４、２６は、図２Ｂ内の予約済みピンと同じ
ように、予約済みであることが可能である。ピン２、７、９、１３、２０、３０
は、接地のために使用することができる。ピン１９、２３、２５、２７、２９は
、内部エレクトロニクスに電力を供給するのに使用することができる。カートリ
ッジ１６０５内の他のエレクトロニクスに電力を供給するのに、ピン１０を使用
することができる。ストレート・シリアル、Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｓｅｒｉａｌ
Ｂｕｓ（ＵＳＢ）、ＩＥＥＥ １３９４などの業界に共通の規格、または所有
データ伝送スキームを使用して、シリアル・データ通信をサポートするのに、ピ
ン１、３１、３２を使用することができる。カートリッジ１６０５およびハンド
セットは、インターフェース１７０５を介して、どの伝送スキームを使用するか
を決める情報を送ることができ、あるいはピン２８を使用して、ストレート・シ
リアルを使用して伝送するが、ＵＳＢを使用して伝送するかを決めることができ
る。これらのピンを介して送られるデータには、業界に共通のＡＴコマンド、ま
たは所有メッセージ交換スキームを含んでも良い。ピン５を使用して、ハンドセ
ット内のアンテナを使用するか、またはカートリッジ１６０５内のアンテナ１６
１０を使用するか、カートリッジ１６０５が選択するのを助けることができる。
この決定および他の動作特性の交渉において、ピン１および３２を介して送られ
るデータも使用することが可能である。インターフェース１７０５を介してアナ
ログ音声信号を通信するのに、ピン１１、１２、２１、２２も使用することがで
きる。これは、ハンドセットから、音声信号をデジタル化する負担を取り除き、
それをカートリッジ１６０５に負わせ、これにより、より少ない構成要素を有す
るハンドセットを提供する。また、これは、ＡＭＰＳシステムを介するより効率
的な音声伝送を可能にする。ピン１４を使用して、カートリッジ１６０５および
インターフェース１７０５のオペレーションをリセットすることができる。ピン
１５、１６、１７、１８を使用し、インターフェース１７０５を介してＰｕｌｓ
ｅ Ｃｏｄｅ Ｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ（パルス符号変調）（ＰＣＭ）音声信号を
通信することができる。これは、多くのハンドセットおよびデバイス内に共通に
見られる既存のＰＣＭエレクトロニクスを利用することができ、カートリッジ１
６０５にかかる処理負荷を軽減する。カートリッジ１６０５は、ピン１および３
２またはアナログピンおよびＰＣＭピン自体を介してハンドセットとカートリッ
ジ１６０５の間で通信される信号に基づいて、アナログ音声ピンまたはＰＣＭピ
ンのどちらかを使用するようにそのオペレーションを構成することができる。ピ
ンＡ１およびＡ２を使用して、カートリッジ１６０５とハンドセット上のアンテ
ナの間でＲＦ信号を通信することができる。

【００６３】 本発明は、前記に詳細に説明した前記適用例に関連して説明してきたが、好ま
しい実施形態および方法の説明および図示は、制限する意味で解釈されるべきも
のではない。本発明のすべての態様は、様々な条件および変量に依存する、本明
細書に提示した特定の記載、構成、または相対的な割合には限定されないものと
理解されたい。開示した発明の様々な実施形態の形態および詳細を変更した様々
な形態、および本発明の他の変形形態が、本開示を参照したとき、当分野の技術
者には明白となろう。したがって、記載する実施形態のそうしたどの変更形態、
変形形態、または等価形態も本発明の真の趣旨および範囲のなかにあるものとし
て、添付の請求項の範囲がカバーすることが企図されている。

【図面の簡単な説明】

【図１】 異なるセルラ・ネットワーク・システム、つまりＡＭＰＳおよびＧＳＭのワイ
ヤレス・システムなどの異なる規格で使用するためのセルラ電話ハンドセットお
よびカートリッジを含む柔軟なワイヤレス通信システムを示す簡略図である。

【図２Ａ】 柔軟なワイヤレス・セルラ電話機内にインストールすることのできる内部ワイ
ヤレス通信構成要素を含む取外し可能モバイル電話システム・カートリッジの透
視図である。

【図２Ｂ】 ワイヤレス電話ハンドセットに対する接続のための操作ピンおよび予約済みピ
ンを含むことのできるハンドセット／カートリッジ・インターフェースを示すモ
ジュラ・モバイル電話カートリッジの簡略化した側面図である。

【図３Ａ】 保護ハウジング内に密封されていない集積回路を備えたプリント回路基板であ
る取外し可能セルラ電話システム・カートリッジを示す図である。

【図３Ｂ】 単一のＧＳＭ集積回路として形成された取外し可能システム・カートリッジの
簡略化した透視図である。

【図３Ｃ】 ＰＣＭＣＩＡタイプＩＩＩ構成または他のＰＣカード構成を備えたシステム・
カートリッジの簡略化した透視図である。

【図４】 ハンドセット・ユニットを越えて延びるアンテナを有するように形成された内
部取付けカートリッジを有するセルラ電話ハンドセットの展開した透視図である
。

【図５】 パネルを勢いよく開くことによってハンドセットを分解するのを回避するよう
に、見た目には隠れていることが可能な、モジュラ・ワイヤレス・システム・カ
ートリッジに対する便利なアクセスを提供するヒンジ付きカバー、つまりカート
リッジにアクセスを得るためのカバーを有する柔軟なワイヤレス電話機の簡略化
した透視図である。

【図６】 複数のカートリッジの複数のポートを含む、本発明により形成された柔軟なワ
イヤレス電話機の簡略化した透視図である。

【図７】 ユニットを２つの別々の構成要素に分けることができる、本発明の別の態様に
より提供される、大きなタッチ・スクリーンおよびカートリッジを有する柔軟な
モジュラ・スマートホンを示す図である。

【図８】 ＧＳＭなどの少なくとも１つの選択的ワイヤレスシステムで動作するカートリ
ッジを有する柔軟なワイヤレスＰＤＡである本発明の別の実施形態を示す図であ
る。

【図９】 拡張可能な機能セットをサポートする柔軟なセルラ電話機のためのワイヤレス
電話キーパッドの簡略化した前面図である。

【図１０】 本発明により形成したシステム・カートリッジがどのように柔軟なワイヤレス
電話機の既存の機能セットを拡張することができるかを示す簡略化した流れ図で
ある。

【図１１】 セルラ電話カートリッジおよびセルラ電話ユニットの内部電子構成要素を一般
的に示すブロック図である。

【図１２】 内部エレクトロニクスおよび様々な外部ハンドセット構成要素を含む通常のワ
イヤレス・セルラ電話機の構成要素を示すブロック図である。

【図１３】 ＲＦ／ＩＦシステムおよびアンテナが、そこで、カートリッジから分離され、
ハンドセット内に含まれる、低コストの柔軟なワイヤレス電話機およびシステム
・カートリッジを提供する本発明の代替の実施形態を示すブロック図である。

【図１４】 ハンドセット固有のマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサを除いた
ほとんどの内部エレクトロニクス構成要素、ならびにスピーカおよびマイクロホ
ンを含んだ外部構成要素を含む、さらに別の柔軟なワイヤレス電話機およびシス
テム・カートリッジを示すブロック図である。

【図１５】 データ・バスを介してカートリッジ内でマイクロコントローラと通信すること
ができるハンドセット・セクション内にある、電話番号などのユーザ・データを
記憶するための別個のメモリ構成要素を含む柔軟なワイヤレス電話機およびシス
テム・カートリッジを示す図である。

【図１６】 複数のワイヤレス通信規格をサポートする一連の１つまたは複数の交換可能な
カートリッジおよびデバイスを組み込んだ簡略化したシステムを示す図である。

【図１７】 ＰＤＡ、車両内テレマティクス・システム、および電話機を含む様々なデバイ
スと通信する、またはそれらとインターフェースを取る一連のピンおよび少なく
とも１つの同軸ピンを有するように形成されたカートリッジの拡大透視図である
。

【図１８】 デバイス構成要素およびシステムに対する対応する接続のための同軸位置およ
びピン位置を示すインターフェース・ピン・チャートおよびその図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｒ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ， ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ 【要約の続き】 より、消費者は、同一の柔軟なワイヤレス電話ハンドセ ットを長期間、使用できるようになり、他方、それで も、選択したワイヤレス電話システム内に所望の機能セ ットを備えたカートリッジをインストールすることによ って、新しいワイヤレス・システムに移行することがで きる。

Claims (35)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 構成可能なセルラ電話ハンドセットを更新するためのモジュ
   ラ・セルラ電話カートリッジ・キットであって、 少なくとも１つのセルラ電話システムのための一組の選択したモバイル電話機
   能を提供する少なくとも１つの電子ワイヤレス通信構成要素を有し、かつ少なく
   とも１つのセルラ電話システムのオペレーションをサポートするセルラ電話ハン
   ドセットに対する接続に合わせて構成されたインターフェースを有する取替えセ
   ルラ・カートリッジと、 前記取替えセルラ・カートリッジを挿入することによって前記セルラ電話ハン
   ドセットを更新するための一組の指示とを含むキット。
2. 【請求項２】 取替えセルラ電話カートリッジのインターフェースが、対応
   するセルラ電話ハンドセット・インターフェースとの通信に合わせて構成された
   複数のインターフェース・ピンを含む請求項１に記載のセルラ電話カートリッジ
   ・キット。
3. 【請求項３】 インターフェース・ピンが動作ピンおよび予約済みピンを含
   む請求項２に記載のセルラ電話カートリッジ・キット。
4. 【請求項４】 インターフェース・ピンが同軸ピンを含む請求項２に記載の
   セルラ電話カートリッジ・キット。
5. 【請求項５】 インターフェース・ピンのうちのいくつかがシリアル・デー
   タ通信のために使用される請求項２に記載のセルラ電話カートリッジ・キット。
6. 【請求項６】 インターフェース・ピンのうちのいくつかがアナログ信号を
   通信するために使用される請求項２に記載のセルラ電話カートリッジ・キット。
7. 【請求項７】 インターフェース・ピンのうちのいくつかが、デジタル化し
   た音声信号を通信するためだけに使用される請求項２に記載のセルラ電話カート
   リッジ・キット。
8. 【請求項８】 インターフェースが１つだけのコネクタを有する請求項１に
   記載のセルラ電話カートリッジ・キット。
9. 【請求項９】 カートリッジがプリペイド・ワイヤレス・カートリッジであ
   る請求項１に記載のセルラ電話カートリッジ・キット。
10. 【請求項１０】 少なくとも１つのセルラ電話ネットワーク・システムのた
    めの一組の選択したモバイル電話機能をサポートする少なくとも１つのワイヤレ
    ス通信構成要素と、 一組の選択したモバイル電話機能を提供する少なくとも１つの電子ワイヤレス
    通信構成要素をそのそれぞれが有する複数のモジュラ・セルラ電話カートリッジ
    に対する接続に合わせて構成されたインターフェースとを含むワイヤレス・セル
    ラ電話ハンドセット。
11. 【請求項１１】 ハンドセットが、ソケットとして構成された複数のインタ
    ーフェースを含む請求項１０に記載のワイヤレス・セルラ電話ハンドセット。
12. 【請求項１２】 ハンドセットが、赤外線通信のための赤外線ポートを含む
    請求項１０に記載のワイヤレス・セルラ電話ハンドセット。
13. 【請求項１３】 ハンドセットが、他のワイヤレス・デバイスまたは非ワイ
    ヤレス・デバイスとの通信のためのデータ交換インターフェースを含む請求項１
    ０に記載のワイヤレス・セルラ電話ハンドセット。
14. 【請求項１４】 ハンドセットが、ハンドフリー・セルラ電話アクセサリと
    ともに使用するように構成された請求項１０に記載のワイヤレス・セルラ電話ハ
    ンドセット。
15. 【請求項１５】 ハンドセットが、スマートカード・インターフェースを含
    む請求項１０に記載のワイヤレス・セルラ電話ハンドセット。
16. 【請求項１６】 アンテナをさらに含む請求項１０に記載のワイヤレス・セ
    ルラ電話ハンドセット。
17. 【請求項１７】 ハンドセットが、運搬用車両である請求項１０に記載のワ
    イヤレス・セルラ電話ハンドセット。
18. 【請求項１８】 ハンドセットが、ハンドヘルド・コンピュータである請求
    項１０に記載のワイヤレス・セルラ電話ハンドセット。
19. 【請求項１９】 インターフェースが、シリアル・データ通信のためのピン
    を含む請求項１０に記載のワイヤレス・セルラ電話ハンドセット。
20. 【請求項２０】 インターフェースが、アナログ信号のためのピンを含む請
    求項１０に記載のワイヤレス・セルラ電話ハンドセット。
21. 【請求項２１】 インターフェースが、デジタル化した音声のためだけに使
    用するピンを含む請求項１０に記載のワイヤレス・セルラ電話ハンドセット。
22. 【請求項２２】 少なくとも１つの選択したワイヤレス通信システムをサポ
    ートする第１組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素を有し、かつ少なく
    とも１つのモジュラ・カートリッジとの通信のために構成された前記第１組の少
    なくとも１つのワイヤレス通信構成要素と通信するハンドセット・インターフェ
    ースとを有するワイヤレス通信ハンドセットと、 一組のワイヤレス通信機能を提供する第２組の少なくとも１つのワイヤレス通
    信構成要素を有し、かつ前記ハンドセット・インターフェースに取外し可能な方
    式で接続され、前記第１組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素と前記第
    ２組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素の間の共有結合を提供する前記
    第２組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素と通信するカートリッジ・イ
    ンターフェースを有するモジュラ・カートリッジとを含むワイヤレス通信デバイ
    ス。
23. 【請求項２３】 ワイヤレス通信デバイスが運搬用車両である請求項２２に
    記載のワイヤレス通信デバイス。
24. 【請求項２４】 ワイヤレス音声通信デバイスがモジュラ・カートリッジと
    ワイヤレス通信ハンドセットの間で渡される情報に基づいてそのオペレーション
    を構成する請求項２２に記載のワイヤレス通信デバイス。
25. 【請求項２５】 ワイヤレス通信ハンドセットがアンテナを含む請求項２２
    に記載のワイヤレス通信デバイス。
26. 【請求項２６】 ワイヤレス通信ハンドセットがアンテナを含まない請求項
    ２２に記載のワイヤレス通信デバイス。
27. 【請求項２７】 ハンドセット・インターフェースとカートリッジ・インタ
    ーフェースがデータをシリアル方式で交換する請求項２２に記載のワイヤレス通
    信デバイス。
28. 【請求項２８】 ハンドセット・インターフェースとカートリッジ・インタ
    ーフェースがアナログ信号を交換する請求項２２に記載のワイヤレス通信デバイ
    ス。
29. 【請求項２９】 ハンドセット・インターフェースとカートリッジ・インタ
    ーフェースが、デジタル化された音声のために排他的に使用されるピンを介して
    データを交換する請求項２２に記載のワイヤレス通信デバイス。
30. 【請求項３０】 少なくとも第１セルラ・システムと第２セルラ・システム
    をサポートする第１組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素と、前記第１
    組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素と通信するハンドセット・インタ
    ーフェースとを有するワイヤレス通信ハンドセットと、 前記第１セルラ・システムのための第１組のワイヤレス通信機能を提供する第
    ２組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素を有し、かつ前期第２組の少な
    くとも１つのワイヤレス通信構成要素と通信し、前記ハンドセット・インターフ
    ェースに対する取外し可能な接続に合わせて構成された第１カートリッジ・イン
    ターフェースを有する第１モジュラ・カートリッジと、 前記第２セルラ・システムのための第２組のワイヤレス通信機能を提供する第
    ３組の少なくとも１つのワイヤレス通信構成要素を有し、かつ前期第３組の少な
    くとも１つのワイヤレス通信構成要素と通信し、前記ハンドセット・インターフ
    ェースに対する取外し可能な接続に合わせて構成された第２カートリッジ・イン
    ターフェースを有する第２モジュラ・カートリッジとを含むワイヤレス・セルラ
    電話システム。
31. 【請求項３１】 モジュラ・カートリッジを受けるインターフェースを有す
    る第１ハンドセットと モジュラ・カートリッジを受けるインターフェースを有する第２ハンドセット
    と、 前記第１ハンドセットまたは前記第２ハンドセットのいずれかで使用すること
    のできるモジュラ・カートリッジとを含むワイヤレス・セルラ電話システム。
32. 【請求項３２】 第１ハンドセットが、車両内、ハンドヘルド・コンピュー
    タ内、または電話機内の構成要素である請求項３１に記載のワイヤレス・セルラ
    電話システム。
33. 【請求項３３】 第２ハンドセットが、車両内、ハンドヘルド・コンピュー
    タ内、または電話機内の構成要素である請求項３２に記載のワイヤレス・セルラ
    電話システム。
34. 【請求項３４】 取替えセルラ・カートリッジがアンテナを含む請求項１に
    記載のセルラ電話カートリッジ・キット。
35. 【請求項３５】 モジュラ・カートリッジがアンテナを含む請求項２２のワ
    イヤレス通信デバイス。