JP2002540582A5 - - Google Patents

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JP2002540582A5
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【書類名】 明細書
【特許請求の範囲】
【請求項1】 真空プラズマ処理チェンバ内で少なくとも1つのワークピースを処理する高周波プラズマを制御する方法であって、ワークピースがワークピースホルダーに載置されるものであり、それぞれパラメータのセットを含んでいる複数のレシピのうちの一つに従って実行される方法であり、それぞれのレシピに関係づけられている各パラメータが、(a)チェンバに供給される気体の流量、(b)チェンバ内の圧力、(c)プラズマ用の多重巻回励起コイルに供給され電力、(d)各レシピのために設けられているものであり、且つ、コイルの複数の径方向位置、及び/または、コイルの周方向の複数の角度位置における、プラズマとコイルとの間の間隔、を含んでいる方法であって、
前記各レシピのために設けられている、コイルの複数の径方向位置、及び/または、コイルの周方向の複数の角度位置における、プラズマとコイルとの間のそれぞれの間隔を第1の設定位置とする第1のレシピに従って、ある1つのワークピースを処理することと、
その後に、前記各レシピのために設けられている、コイルの複数の径方向位置、及び/または、コイルの周方向の複数の角度位置における、プラズマとコイルとの間のそれぞれの間隔を第2の設定位置とする第2のレシピに従って、他のワークピースを処理することを含む。
【請求項2】請求項1に記載の方法であって、前記第1の設定位置は、コイル中心からの第1の半径の位置におけるコイルの一部との高周波場の結合が第2の半径の位置における高周波場の結合よりも低くなり、前記第1の半径は前記第2の半径よりも大きい。
【請求項3】請求項1または2に記載の方法であって、コイルにおける複数の径方向位置とプラズマとの間のそれぞれの間隔をコイルの中心軸と実質的に同一の方向に異ならせることにより、前記コイルの位置が調整される。
【請求項4】請求項3に記載の方法であって、ある一方の側におけるコイルの外側巻回を他方の側におけるコイルの外側巻回よりもプラズマから遠くなるように、ある径方向位置での前記間隔が調整される。
【請求項5】真空プラズマ処理チェンバ内で高周波プラズマを励起するためのコイルであって、一対の高周波励起端子間に接続されるとともに径方向及び周方向に延びる多重巻回巻線と、(a)前記多重巻回巻線における径方向位置の異なる複数の位置とプラズマとの高周波場結合係数を、多重巻回巻線の前記異なる複数の径方向位置とプラズマとの間隔変更によって異ならせ、及び/または、(b)前記多重巻回巻線の周方向における角度方向位置の異なる複数の位置とプラズマとの高周波場結合係数を、多重巻回巻線の前記異なる複数の角度方向位置とプラズマとの間隔変更によって異ならせる調整装置とを備えた。
【請求項6】請求項に記載のコイルであって、前記調整装置は、(a)多重巻回巻線の前記異なる複数の径方向位置をプラズマに対して近づく方向及び離れる方向に移動させることが可能で、及び/または、(b)多重巻回巻線の周方向における前記異なる複数の角度方向位置をプラズマに対して近づく方向及び離れる方向に移動させることが可能に構成されている。
【請求項7】請求項5または6に記載のコイルであって、前記調整装置は複数のドライブシャフトを有しており、各ドライブシャフトは多重巻回巻線のそれぞれの径方向位置における、多重巻回巻線の周方向のそれぞれの角度方向位置に固定的に取付けられ、これにより、多重巻回巻線における前記それぞれの径方向位置及び周方向における前記それぞれの角度方向位置がプラズマに対してそれぞれ異なる間隔を持ち得るように構成されている。
【請求項8】請求項に記載のコイルであって、前記ドライブシャフトに取付けられている多重巻回巻線における前記それぞれの径方向位置及び前記それぞれの角度方向位置は、互いに可撓性を有する金属部材によって接続されている。
【請求項9】真空プラズマ処理チェンバと、請求項5〜8のいずれかに記載されているコイルと調整装置とを備えたプラズマプロセッサ。
【請求項10】 調整装置の動きの制御のための設定位置信号を導き出す信号源と、信号源によって導かれた信号に応じて調整装置を動かすように信号源に応答する信号カップラーをさらに含んでいる請求項に記載のプラズマプロセッサ。
【請求項11】 このプラズマプロセッサのための制御装置をさらに備え制御装置が、プラズマプロセッサによって処理される少なくとも1つのワークピースの異なった処理過程のための複数のレシピを格納しているメモリを含んでおりレシピがプラズマプロセッサの様々なパラメータのための設定点を含んでおり、該設定点として(a)プロセッサチェンバへ入る気体流量、(b)プロセッサチェンバ内の真空圧、(c)コイルに供給される電力、(d)ドライブ部材の位置、のための設定点を含んでおり前記制御装置が、(a)プロセッサ・チェンバへ入る気体流量、(b)プロセッサチェンバ内の真空圧、(c)コイルに供給される電力、(d)ドライブ部材の位置、を制御するために、格納されている設定点信号に応答する、請求項9または10に記載のプラズマプロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般的に、真空チェンバ内の気体をチェンバ内でワークピースを処理するプラズマへと励起する、電波周波(高周波)応答コイルを備えたプラズマプロセッサに関している。また、本発明は、特に当該プロセッサ、及び、ワークピースにおけるプラズマの密度が、コイルの異なる部分とプラズマの間の高周波場結合係数を変化させることによって制御される処理方法、及び、そのようなコイルに関している。
【0002】
【従来の技術】
真空チェンバ内において高周波プラズマを用いてワークピースを処理するプロセッサのタイプの一つは、高周波源に応答するコイルを含んでいる。コイルは高周波源に反応し、電磁場を生み出し、チェンバ内のイオン化可能気体をプラズマへと励起させる。通常、コイルは誘電窓に接しているか、あるいは隣接していて、その誘電窓は普通、水平方向に平面状に延びる処理ワークピースの表面に並行方向に延びている。励起プラズマはチェンバ内でワークピースと相互に作用し、ワークピースをエッチングしたり、ワークピースに物質を堆積したりする。つまり、ワークピースを処理する。ワークピースは概して半導体ウエハで、円形で平らな表面を有しており、あるいは、固形誘電板(例えば、平らなディスプレイに使われている長方形状ガラス基板)または金属板を有している。
【0003】
Ogleによるアメリカ合衆国特許4,948,458号は、上記の結果を達成する多巻数螺旋状コイルを開示している。螺旋は一般にアルキメデスタイプで、インピーダンス整合回路網を介して、高周波源に接続された内部端部と外部端部の間を、径方向に円周を取り巻くように延びている。このような一般的タイプのコイルは、振動高周波場を作り出し、その場は、誘電窓を通って伝わる静電容量性磁場の成分を有していて、誘電窓に近いチェンバ中のプラズマの一部の気体中の電子を熱する。誘電窓に近いプラズマ部分内の磁場の空間的分布は、コイルの各巻回によってできた個々の磁場成分の総和とともに変化する。各々の巻回によって生まれた磁場成分は、高周波源の周波数でのコイルの電導線の影響のために、違った巻数では違う性質を示すそれぞれの巻回における高周波電流の大きさとともに変化する。
【0004】
Ogleにより特許4,948,458号で開示され、それを基本としている螺旋状コイルでは、コイル内の高周波電流は、誘電窓に近いプラズマの一部で、トロイド状磁場領域を生み出すように分布する。誘電窓は、気体がプラズマに励起するように、電力が気体によって吸収される部位である。低圧、1.0〜10mTorrの領域では、リング状領域からのプラズマの拡散のために、チェンバの中心部と周辺部にある、ワークピースのちょうど上にプラズマの密度のピークがくる。よって、ワークピースを処理するイオンや電子の密度のピークは、ワークピースの中心線と周辺に近接している。中間圧力領域、10〜100ミリトルの領域においては、プラズマ内での電子、イオン、及び、中性子の気体相衝突が、トロイド領域外でプラズマ性を帯びた粒子が、相当量拡散するのを妨げる。結果的に、ワークピースのリング状領域において、プラズマ束は比較的大きく、一方で、ワークピースの中心部、及び、周辺部分ではプラズマ束は小さい。
【0005】
これらの異なった稼動条件は、リングとリングの内側と外側の体積の間で、相当大きなプラズマ束(つまりはプラズマ密度)の変形を生み出す。また、それはワークピースに入射するプラズマ束の3を超える実質的標準偏差に帰着する。ワークピースに入射するプラズマ束の実質的標準偏差は、不規則性ワークピース処理の原因となる傾向がある。つまり、ワークピースの異なる部分が異なる程度にエッチングされ、そして、または異なる量の分子を堆積する。
【0006】
多くのコイルは、プラズマの一様性を改善するように設計されている。Hollandらによって1998年6月2日に発行され、譲受人に譲受されたアメリカ合衆国特許5,759,280号は、商業的実施において、直径約30cm(12インチ)で、内部壁の円の直径が約35cm(14インチ)である真空チェンバと共に稼動するコイルを開示している。コイルは、直径約37cm(14.7インチ)で約2cm(0.8インチ)の一様な厚さを有した石英窓を介して、チェンバの内部に電磁場をもたらす。円形半導体ウエハワークピースは、石英窓の底面の約12cm(4.7インチ)下のワークピース・ホルダにあり、それぞれのワークピースの中心は、コイルの中心線と一致している。
【0007】
5,759,280号特許のコイルは、4,948,458号特許のコイルよりもかなり小さい、ワークピースと交差したプラズマ束の変形を提供する。5mTorrにおいて作動しているチェンバ内の200mmのウエハで、5,759,280号特許のコイルによって作り出されるプラズマ束の標準偏差は約2.0で、同じ条件のもとで作動している4,948,458号特許のコイルの標準偏差約3.0と比べて、かなり改善されている。5,759,280号特許のコイルは、ワークピースの中心でのプラズマ密度が、ワークピースの中間部でのプラズマ密度よりも大きくなるように、磁場を調節している。同様に、ワークピースの中心でのプラズマ密度は、ワークピース周辺部分のプラズマ密度よりも大きい。5,759,280号特許のコイルを使用したチェンバの異なる部分でのプラズマ密度の変形は、同じ稼動条件下での4,948,458号特許のコイルのプラズマ密度の変形よりもかなり小さい。というのは、より低い標準偏差を示すからである。
【0008】
ワークピースに入射するプラズマ密度の一様性を改善するための他の手段は、幾何学的な原理に集約される。それらの例は、アメリカ合衆国特許5,304,279号、5,277,751号、5,226,967号、5,368,710号、5,800,619号、5,731,565号、5,401,350号、及び、5,847,704号などがあり、参照されたい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
我々の知る限りでは、異なるプロセスが異なったチェンバ・パラメータを必要とする異なるレシピを必要とするものであっても、全ての一般的に利用しうる従来技術によるコイルは固定された螺旋状の幾何学的形状を有するものだった。しかしながら、異なるプロセスは異なったチェンバ・パラメータを必要とする異なるレシピを要請するものである。その異なったレシピは、ワークピース実施される異なるプロセスと関係している。過去に開発されたある特定のレシピのためのチェンバ・パラメータは、一般に、気体流量、真空圧、気体の種類、高周波バイアスのような技術に参照されるような物を作り出すために、励起コイルにかけられる高周波電力、及び、静電チャックの電極にかけられる高周波電力に限られていた。ワークピースが同じチェンバ内で処理される間、プラズマに影響するさらなるパラメータの制御が必要とされる。加えて、同じレシピ段階にある間、コイルが時間に応じてプラズマと結合する高周波場を変化させることも、時には好ましい。
【0010】
プラズマ密度が一様であることは、通常、望ましいことであるが、ある処理過程においては、ワークピースの異なった部分で、プラズマ束密度が異なっていることが好ましい応用もある。第一処理段階、つまりは、一つ目のレシピが実行されている間で、プラズマ密度が一つ目の特有の望ましい非一様性を有していて、第二処理段階で、二つ目の特有の望ましい非一様性を有している他の場合もある。我々の知る限りでは、処理中の同じチェンバ内で、これらのタイプの結果を達成するのに一般的に利用できる先行技術も方法も装置もない。
【0011】
故に、ワークピースに入射するプラズマ密度が比較的高い一様性を有している新規で改良された真空プラズマプロセッサとその動作方法を提供することがこの発明の目的である。
【0012】
本発明のもう一つの目的は、従来技術のコイルと同じ幾何的形状の高周波コイルを有しているが、プラズマが比較的高い密度一様性を有することができるような方法で結合される、新規改良された真空プラズマプロセッサを提供することである。
【0013】
さらなるこの発明の目的は、高周波励起コイルがその異なる部分でプラズマとの高周波結合係数が違っていて、また、変化しうるように設定された、新規で改良された真空プラズマプロセッサ手段とその装置を提供することである。
【0014】
処理条件を確立する上での柔軟性を向上した新規で改良型のプラズマプロセッサを提供することも目的の一つである。
【0015】
また、同一の処理チェンバが、プラズマ密度の異なった望ましい空間的関係を得るために使用されうる、新規で改良されたプラズマプロセッサを提供することも本発明の目的である。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の一つの実施の態様によると、真空プラズマ処理チェンバ内高周波プラズマを励起するコイルは、一組の高周波励起端子の間に接続された径方向且つ周方向に延びている複数の巻回と、コイルの異なる半径方向や周方向における部分とプラズマ間の高周波場結合係数を変化させる駆動装置からなっている。
【0017】
本発明の他の実施の態様は、真空プラズマ処理チェンバ内のワークピースホルダ上の一つ、若しくは、それ以上のワークピースを処理する高周波プラズマを制御する方法と関係している。その方法は、それぞれがパラメータの組を含んでいる複数のレシピに従って実行される。それぞれのレシピのパラメータは、(a)そのレシピのためにチェンバに供給された気体の流量とチェンバに供給され気体の種類(b)チェンバ内の圧力、(c)プラズマのための多巻数励起コイルに供給され電力、(d)コイルがプラズマの異なる部分に与える高周波場成分の好ましい結合係数によって決定される関数、を含んでいる。その方法は、コイルの異なる部分から導き出された高周波場の成分とプラズマとの間に一つ目の関係ができるように、調節された結合係数を含む一つ目のレシピに従ってワークピース処理することを含んでいてまた、その後、コイルの異なる部分から導き出された高周波場の成分とプラズマとの間に二つ目の関係ができるように、調節された結合係数を含む二つ目のレシピに従ってワークピースを処理することも含んでいる。一つ目及び二つ目のレシピに従って処理されたワークピースは、同じワークピースになり得、また、異なったワークピースにもなり得る
【0018】
ある1つの実施の態様では、前記変化させる装置は、コイルの異なる位置がプラズマから異なった距離だけ離れるように、プラズマの方へ、あるいは、離れる方へ、コイルの異なる部分を動かす。また、第2の実施の態様では、前記変化させる装置は、コイルにより得られるプラズマ励起場の一部分を遮断し、前記遮断された場とプラズマが結合するのを防ぐための少なくとも1つの可動部を有するシールドを含んでいる。異なる位置のシールドがコイルの異なる部分からプラズマへの異なる量のプラズマ励起場の結合を生じるように、ドライブがシールド可動部分をコイルとプラズマに対して動かす。
【0019】
好ましい実施の態様では、プロセッサの制御装置は、プロセッサによって処理される少なくとも一つのワークピースの異なる複数の処理ステップのための複数のレシピを保存するメモリを含んでいる。それぞれのレシピは、プロセッサの様々なパラメータの複数の設定点を含んでいる。その設定点は、(a)プロセッサ・チェンバへの気体流量、(b)プロセッサ・チェンバ内の真空気圧、(c)コイルに与えられ電力、(d)ドライブ部材の位置である。制御装置は、保存されている複数の設定点信号に反応し、(a)プロセッサ・チェンバ内への気体流量、(b)プロセッサ・チェンバ内の真空圧、(c)コイルに与えられ電力、(d)高周波結合係数を制御するドライブ部材の位置、を制御する。
【0020】
本発明の上記の、及び、さらなる目的、特徴、そして、利点は、次のいくつかの特別な実施の態様の詳細な記述を考察することで明らかになるだろう。特に、添え付けの図を参照するとよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1で例示されるワークピース・プロセッサは、真空プラズマ処理チェンバ・アセンブリ10、チェンバ・アセンブリ10内で、イオン化可能気体をプラズマ状態へと励起させるコイルを稼動する励起電気回路12、チェンバ・アセンブリ10内でワークピース・ホルダに高周波バイアスをかける二つ目の回路14,チェンバ・アセンブリ10のプラズマに影響する装置の制御信号を導き出すチェンバ・アセンブリ10と関係した様々なパラメータに対応するセンサに反応する制御装置16を含んでいる。制御装置16は、回路12,14、及び、例えばキーボードの形をとってなされるオペレータ入力22からの信号、チェンバ10と関係したいろいろなセンサに反応するマイクロプロセッサ20を含んでいる。マイクロプロセッサ20は、ハードディスク26,ランダム・アクセス・メモリ(RAM)28、及び、リード・オンリ・メモリ(ROM)30を含んでいるメモリ・システム24と結合している。マイクロプロセッサ20は、与えられた様々な信号に反応して、典型的なコンピュータのモニタであるディスプレイ32を起動する。
【0022】
ハードディスク26とROM30は、マイクロプロセッサ20の動作を制御するプログラム、また、チェンバ10で実行する複数のプロセスのため互いに異なる複数のレシピと関係した予め設定されたデータとを格納している。その異なるレシピは、複数の異なるプロセスの間にチェンバ・アセンブリ10に適用される気体の種類と流量、回路12及び14に含まれる交流電源の出力電力、チェンバ10の内部に施され真空、回路12及び14の整合回路に含まれる可変リアクタンスの最初の値、及び、チェンバ・アセンブリ10内のプラズマにコイルが供給する高周波場のための結合係数のデータと関係している。
【0023】
ワークピース54を処理するプラズマ・チェンバ・アセンブリ10はチェンバ40を含んでいる。それは、金属製で、非磁性の円筒状側壁42,壁42上部延びる非磁性金属でできたシールド・カラー43,非磁製金属でできた基部44を含んでおり、それらは全て、電気的に接地されている。典型的には石英が使われる誘電窓46は、壁42の上端とカラー43の間に、固定して設置されている。壁42,基部44,及び、窓46は、適当なガスケットでお互いに精密に接続されていて、チェンバ40内部が真空になるようにしている。プラズマ励起コイル48は、径方向及び周方向に延びる複数の巻回を有している。例としては、Ogleによるアメリカ合衆国特許4,948,458号で開示された構造や、Hollandらによりアメリカ合衆国特許5,759,280号で開示された形状に似ている螺旋形状である。コイル48は、誘電窓46の上部表面に非常に近接している。コイル46は、図1において参照番号50を付して簡単に例示されているように、反作用的に電場及び磁場をチェンバ40内部に供給し、チェンバ内のイオン化可能気体をプラズマに励起させる。
【0024】
電気機械式駆動機構49は、コイル48と関係していて、コイル48がプラズマ50に与える高周波場の高周波場結合係数を制御するために、マイクロプロセッサ20が導き出す1つあるいは複数の信号に応答する。前記結合係数は、コイルの径方向または周方向の位置の関数として変動する。異なるレシピの結合係数は、コイル48の異なる部分がプラズマ50に供給する高周波電磁場の大きさを調節する。
【0025】
この異なる結合係数は、ワークピース54でのプラズマ密度の一様性異なったレシピに対して、例えば、同じワークピースでの主なステップやエッチングステップを通して、達成されるようにすることができる。主なステップやエッチングステップ全体は、チェンバ40内の圧力がそれぞれ10mTorr及び60mTorrになるようにマイクロプロセッサ20がポンプ80を制御するようなメモリ・システム24内のレシピに応じて、通常、実行される。これらの圧力を異ならせることのために、ワークピース54におけるプラズマ密度の空間的分布は、ワークピースの異なった部分では異なる傾向にある。駆動機構49はマイクロプロセッサ20からの信号に反応し、これらの2つの異なった圧力のもとで実質的に一様なプラズマ束がワークピース48で形成されるように、コイル48の異なる部分とプラズマ50間の高周波結合係数を変化させる。同様に、メモリ24は、供給源68がチェンバ40の内部に供給する違った種類の気体のために違った場結合係数と関係したデータを格納しており、実質的に一様なプラズマ密度をワークピース48で実現する。(図1では供給源はひとつのみ例示されているが、ひとつ以上の供給源が含まれ得ると考えるべきであり、レシピはどの気体供給源がチェンバ40に気体を供給するかを制御し得ると考えるべきである。)さらに、メモリ24は、ワークピース54におけるプラズマ密度のある好ましい非一様な空間的関係のための異なる場の結合係数と関係しているデータを格納し得る
【0026】
ある実施の態様では、下に図2とともに詳細に説明されているが、駆動機構49は複数の電気モータ、あるいは、空気圧搾モータを含んでいて、それらはコイル48の異なる部分を誘電窓46の異なる高さに持ってくる。つまり、モータはコイルの異なる半径部分、あるいは、周辺部分を、プラズマ50から異なる距離に持ってくるのである。メモリ24は、それぞれのレシピのために各モータのシャフトの誘電窓46に対する好ましい位置を示す信号を格納している。マイクロプロセッサ20は、メモリ24からの信号に応答して、モータ・シャフトのモータ制御信号を発する。
【0027】
また、図3で詳しく説明される第2の実施の態様では、駆動機構49はコイル48と誘電窓49の間に位置した金属アイリスの開閉のためのシャフトを含んでいる。アイリスはコイル48の異なった部分がプラズマ50に供給する高周波場の大きさを制御するように、コイル48が作り出す高周波場を弱めるための高周波シールドである。アイリスは接地された非磁性体の金属片を含んでいることが望ましい。ある装置では、アイリス、コイル48,及び、チェンバ40の中心は、同軸上に固定されている。他の装置(図示せず)では、内部直径が固定された金属板、あるいは、内部直径が変化するアイリスと、接地されたシールドを、概して窓46と平行なある面内で、コイル48の中心に対して駆動させる少なくとも二つのモータとを含む駆動機構49とを採用し得る。
【0028】
底板44の上面は、典型的には円形半導体ウエハ、あるいは、フラット・パネル・ディスプレイで使われているような長方形誘電板、あるいは、金属板であるワークピース54のためのワークピース・ホルダ52を備えてい。ワークピース・ホルダ52は一般に誘電層58備え、また、誘電層60上にある金属板電極56を含んでおり、その誘電層60は、基部44の上面によって保持されている。ワークピース操縦機構(図示せず)は、ワークピース54誘電層58の上面に置く。ワークピース54は、ヘリウムを適当な供給源62から導管64及び電極を56の溝(図示せず)を介して誘電層58の下部に供給することによって冷却される。誘電層58ワークピース54が載置されることに伴って、直流電源66は適した電圧をスイッチ(図示せず)を介して、ワークピース54をワークピース・ホルダ(チャック)52にクランプ(チャック)するために、電極56に供給する。
【0029】
ワークピース54がチャック52にしっかりと固定されることに伴って、ひとつあるいは複数の供給源68から、ひとつあるいは複数のイオン化可能気体が、側壁42のダクト70とポート72を通ってチェンバ42の内部に流れ込む。便宜上、図1には気体供給源68はひとつのみ表されている。ダクト70の内部はポート72を通る気体の流量をそれぞれ制御するためにバルブ74と流量メータ76を含んでいる。バルブ74はマイクロプロセッサ20が導く信号に応答する。一方で、計器76はマイクロプロセッサにポート72を通過する気体流量を表示する電気信号を与える。メモリ・システム24はチェンバ40で処理されるワークピース54のレシピのために、ダクト70の好ましい気体流量を格納している即ち、マイクロプロセッサ20は、格納されている好ましい流量信号と、バルブ74を制御するためにゲート76が導き出す流量に応答する
【0030】
ダクト84によってチェンバ40の基部44におけるポート82に接続された真空ポンプ80は、チェンバ内部を適した圧力、一般的には1〜100mTorrの範囲まで排気する。チェンバ40の内部の圧力計86は、マイクロプロセッサ20にチェンバ40の真空圧を示す信号を与える。
【0031】
メモリシステム24は、チェンバ40の内部の好ましい真空圧を保つ。マイクロプロセッサ20は、チェンバ40内の圧力を各レシピの設定点か各レシピのための予め設定された値に維持するために、メモリ・システム24が導き出すレシピのための格納された好ましい圧力信号、圧力計86からの電気信号に応答し、真空ポンプ80に電気信号を与る。
【0032】
光学分光計90は、プラズマによって放出されスペクトロメータと結合した光学エネルギーに反応して、側壁42の窓92を介してプラズマ50の光学的放出をモニタする。分光計90は、プラズマ50によって放出された光学エネルギーに反応して、マイクロプロセッサ20に電気信号を供給する。マイクロプロセッサ20は、スペクトロメータ90が導き出した信号に反応し、プラズマ50がワークピース54で実行するプロセス(エッチング、あるいは、蒸着)の終点を感知する。マイクロプロセッサ20は、レシピが完了したことを示す適当な信号をメモリに供給するために、スペクトロメータ90が導く信号と、終点と関係する分光計90の出力性質を示唆するメモリ・システム24が格納している信号に応答する。マイクロプロセッサ20は、それからメモリ・システム24からの信号に反応して、完了したレシピと関連するある動作を停止する。そして、チェンバ40内のワークピースで以前に処理された新しいレシピを開始する。あるいは、チャック52からのワークピース54の脱離、及び、チャックへの新しいワークピースの輸送を命令する。そして、他の処理レシピが連続して続いていく。
【0033】
起動コイル48の励起回路12は一定周波数高周波源100のを含んでいて、典型的には13.56mHzの周波数である。電源100は可変利得の電力増幅器102を起動させ、通常は100W〜3000Wの範囲に出力は設定される。増幅器102は一般に50Ωの出力インピーダンスを示し、その成分は抵抗成分のみで、リアクタンス成分はない。よって、 増幅器102の出力端子に入る方向にあらわれるインピーダンスは、一般的に(50+j0)で表される。
【0034】
全ての特定のレシピについて、メモリ・システム24は、増幅器112の望ましい出力信号を蓄える。メモリ・システム24は、増幅器102の望ましい出力信号をマイクロプロセッサ20によって増幅器に供給する。増幅器102の出力は、メモリ・システム24に蓄えられた信号に応じて、開ループ方法で制御される。あるいは、閉ループ・フィードバック・ベースによっても制御される。
【0035】
増幅器102は、ケーブル106と整合回路網108を介してコイル48を起動させる。整合回路網108はT構造で、ふたつの直列支脈を有し、それぞれ可変容量コンデンサ112と116をふくんでいる。また、固定容量コンデンサ114を備えた分岐支脈も有している。コイル48は、入力端子122と出力端子124を含んでいて、それぞれコンデンサ112の片側電極と連続しているコンデンサ126の第一電極に接続されている。コンデンサ126の第二電極は接地されている。コンデンサ126の値は、譲受人に譲受された前述のBarnesら、そして、または、Hollandらによる特許で説明されているように決定する。
【0036】
電気モータ118と120は、ステップ・タイプのものがよく、マイクロプロセッサ20からの信号に反応し、比較的小さな増分でコンデンサ112と116の値を制御する。そして、増幅器102の出力端子からケーブル106の方を見て観察されたインピーダンスと、ケーブル106から増幅器102の出力端子の方を見て観察されたインピーダンスの整合を維持する。よって、前述の増幅器102の(50+j0)Ωの出力インピーダンスで、マイクロプロセッサ20はモーター118と120を制御し、増幅器102から、方向性結合器104の方へ見て得られたインピーダンスは、(50+j0)オームに可能なかぎり近くなる。
【0037】
増幅器102の出力端子の方へみて得られるインピーダンスと、増幅器102が駆動するインピーダンスの整合状態を維持するモータ118と120を制御するために、マイクロプロセッサ20は、ケーブル106がケーブル106に再結合する反射電圧あるいは反射電流を示唆する信号に反応する。センサ104は反射電圧・反射電流とそれらの位相角度を示唆する信号を導く回路(図示せず)を含む。あるいは、センサ104は、増幅器102が出力端子に供給する電力と、整合回路網108によってケーブル106に反射された電力を示唆する信号を導く回路(図示せず)を含む。マイクロプロセッサ20はセンサ104の出力信号に応答し、整合状態を達成するように、モータ118,及び、120を制御する。
【0038】
プラズマ50に影響を与えるチェンバ40内の状態の変動のために、プラズマは可変インピーダンスを有している。その状態は、流量とポート72に流入する気体の種類によって変化し、チェンバ40内の圧力、他の要因によっても変化する。さらに、時にノイズがモータ118と120に与えられる。これらの要因の全ては、増幅器102の出力端子に反射される、プラズマ50を含む負荷による、インピーダンスに影響を及ぼす。マイクロプロセッサ20は、センサ104に含まれた回路の出力信号に応答して、モータ118及び120を制御し、コンデンサ112と116の容量を変化させ、増幅器102の出力によって生み出されたインピーダンスを比較的一定に維持する。
【0039】
電極56を介してワークピース54に高周波バイアスを供給する回路14は、回路12に似た構成をしている。回路14は一定周波数高周波源130を備えており、一般的に周波数は400kHz、2.0mHz、若しくは、13.56mHzである。源130の一定周波数出力は可変利得の電力増幅器132を駆動し、順にケーブル136と整合回路網138を含んだカスケード装置を駆動する。整合回網路138は、固定されたインダクタ140と可変コンデンサ142の連続連結からなる直列支脈をもち、また、固定されたインダクタ144と可変コンデンサ146を含んでいる分岐支脈も持っている。モータ148と150は、望ましくはステップ・モータなのであるが、コンデンサ142及び146の値をそれぞれマイクロプロセッサ20からの信号に応答して変化させる。
【0040】
整合回路網138の出力端子152は、連続的に結合したコンデンサ154によって高周波バイアス電圧を電極56に供給する。コンデンサ154は、直流電源66のチャッキング電圧から整合回路網138を分離する。回路14が電極56に加える高周波エネルギーは、誘電層48,ワークピース54、及び、ワークピースとプラズマの間のプラズマの覆いを介して、チャック52と近接しているプラズマの一部と容量的に結合する。チャック52がプラズマ50と結合する高周波エネルギーは、プラズマ内に直流バイアスを生み出す。その直流バイアスは、一般的には、50〜1000Vの間の値をとる。回路14が電極52に加える高周波エネルギーに起因する直流バイアスは、プラズマ50のイオンをワークピース54へと加速する。
【0041】
マイクロプロセッサ20は、センサ134に含まれた回路(図示せず)によって導かれた信号に応答し、モータ148及び150、コンデンサ142及び146の値を、整合回路網108のコンデンサ112及び116の制御に関して上述しているのと同じような様式で制御する。それに応じて、センサ134に含まれた回路は、ケーブル136が増幅器132の出力端子に反射する電流や電圧や、反射した電圧及び電流の間の位相角度を示唆する信号を導く。
【0042】
図2に例示された高周波係数結合装置は、チェンバ40内のワークピースの各処理レシピのためにメモリ・システム24がマイクロプロセッサ20に供給する各信号にそれぞれ応答するステップ・モータ201,202,及び、203を含んでいる。モータ201,203,及び、204は、リードネジ211,212,及び、213を鉛直方向、つまり、窓46の方または窓46から離れる方向に動かすために信号に応答する。各リードネジ211213の端は、螺旋状で径方向及び周方向に延びているコイル(巻線)216の異なる部分に、しっかりと固定されている。略図を図1のコイル48のように例示する。(図2を簡略化するために、シールド43図示されていない) マイクロプロセッサ20がモータ201203に供給する信号は、このように、コイル216の異なる部分をチェンバ40の窓46及びプラズマ50に対して異なる距離だけ移動可能である
【0043】
コイル216は、四つの一定直径の伝導性巻回221〜224を含んでいる。それらは、銅バンドでできているのが望ましい。巻回221〜224は、コイル216の中心軸225と同心である。内部巻回221は、整合回路網108の出力端子に固定された銅ストラップ(図示せず)によって接続された内部端子部分226を含んでいる。一方で、外側の巻回214は、可撓性を有するとともに上方に延びているコンダクタ230によってコンデンサ126の一方の電極に接続された外部端子部分228を含んでいる。コンダクタ203は銅で編まれたストラップが理想的である。径方向及び周方向に延びる導電性金属(銅が望ましい)ストラップ231,232,及び、223は、巻回221〜224の近接している端部を互いに接続している。
【0044】
絶縁性のブロック241〜246は、巻回221〜224を構成しているストラップの上端に固定され、隣接する巻回を互いに径方向に結合している。ブロック241〜243は、互いに120度の角度で離れていて、内部巻回221〜222の異なる三つの部分を固定的に接続し、ブロック244〜246は、ブロック241〜24とそれぞれ等しい角度位置に配置され、外側の巻回223及び224を固定的に接続している。誘電窓46に対してブロック241〜243の移動を防ぐように、定ロッド(図示せず)が各ブロックに取付けられた板(図示せず)に固定的に取付けられていて、それにより、内部巻回221及び222誘電窓46に対して固定的に取り付けることが出来る。ブロック241〜243に取付けられたロッドを備えている板は、モータ201〜203をも持ち合わせている。
【0045】
各リードネジ211213の末端は、ブロック244〜246にそれぞれ固定的取付けられており、ブロック244〜246及びブロック244〜246に接続されている巻線の部分を鉛直方向に動かす。径方向に延びている巻線部分232及び233、それらに接している巻回部分222,223及び224と同様に可撓性を有する編まれた伝導性のストラップである。結果として、マイクロプロセッサ20がモータ201〜203に供給する信号は、窓48の上表面に対して、外部巻回223及び224を上下させる
【0046】
モータ201〜203は、巻回223及び224を、これらのすべての部分内部巻線221,222及び窓48に対して同じ間隔だけ上方に移動するように動かすことができる。あるいは、モータ201〜203は外部巻回223及び224を動かことができる。例えば、(1)ブロック224に接続されている外部巻回223及び224の部分が、ブロック245と接続されているこれらの巻回部分よりも窓46に近いところにあり、(2)ブロック246に接続されている巻回223及び224の部分、ブロック245に接続されているこれらの外部巻回の部分よりも窓48から遠いところにあるようにすることができる
【0047】
巻回221と222と比較した際の、窓48から巻回223と224までの距離の前記違いのために、コイル216における巻線の互いに異なる部分とプラズマとの間のそれぞれの高周波場結合係数は互いに異なっている。よって、内部巻線221と222からのプラズマへの高周波電磁場結合は、外部巻線223と224からのプラズマへの高周波電磁場結合より強い。コイル216の異なる部分とプラズマ50との間の高周波場結合を制御することによって、前に説明したような望ましい結果を得ることができるようになる。
【0048】
図3は、励起コイルの異なる部分がプラズマ50に供給する高周波場を制御する別の実施の態様における上面図を表したものである。図3に描かれたコイル250(図1ではコイル48として簡単に図示している)は、譲受人に譲受されたHollandらによるアメリカ合衆国特許5,759,280号によるコイルと同じ構成をしている。
【0049】
特に、コイル250は、同心で一定半径で静止した巻回251,252,253,254を含んでいて、それらは伝導性(銅が望ましい)ストラップであり、また、それらがお互いに、かつ、窓46に関して強固に位置づけられている。巻回251〜254では、コイル250の中心軸256に関して、次第に半径は大きくなっていく。内部巻線251は、ふたつの離れた対称的に配置した部分を有し、同じ長さで弓状である。部分258と259は、内部端子262と264を含んでおり、鉛266と268によって、整合回路網108の出力端子、及び、コンデンサ126の電極、それぞれに接続している。部分258と259はまた、端子270と272を含んでおり、径方向に、また、周辺を取り囲むように延びる金属製でU字型をしたバー274、及び、まっすぐなストラップ276によって、最外部巻回254の端子278と巻回252の隣接した端子280のそれぞれに接続している。径方向及び周辺へ取り囲むように延びている真っ直ぐの金属ストラップ282と284はそれぞれ、巻回252と253の隣接する端子を互いに接続し、巻回253と254の隣接した端子を互いに接続する。外側の巻回254はスリーブ状シールド43の内部壁に比較的近接している。
【0050】
伝導性で非磁性、かつ、接地した金属アイリスは、巻線251〜254の底端と誘電窓46の間に位置しており、コイル250とプラズマ50の間の高周波電磁場の結合係数を制御する。アイリス298は、コイル250の中心軸256と同心の中心軸300を有している。アイリス298は九つの同一の金属片(銅が望ましい)301〜309を有しており、それぞれスタブ・シャフト310によって誘電板(図示せず)の固定点と接続された、幾分か中心に位置している中心軸を含んでいる。誘電板は回転251〜254の底端に並行で近傍にある板に、強固に取り付けられている。金属ピン312は機械的にまた電気的に隣接する片301〜309の組をともに接続する。そして、ピン312を軸として旋回する。片301〜309の隣接組は、バネ状のバイアスをかけられた平らな表面の接触を有していて、全ての片を接地エネルギーに維持するのを助ける。それによって、それらはコイル258とプラズマ50による電磁場と静電場の高周波シールドとして、ともに働く。
【0051】
電気機械ドライブ49の回転式の出力シャフト314は、片301の外部端316にぴったりと接続していて、マイクロプロセッサ20からの信号に反応する。そして、回転軸310に関して片310を回転させる。片301は順々にピン312を通して片302を駆動する。そして、片302の回転は、片303を回転させる。この様式で、シャフトの回転314はすべての片301〜309の回転を導き、アイリスの開閉を行う。また、コイル250がプラズマに結合する高周波電磁場を変化させる。アイリスの開口部は、その全ての直径に関して円形で、典型的には、巻回222の直径とおよそ等しい最小の直径、あるいは、巻回224の直径を少し超えた最大の直径を有している。
【0052】
図3で例示されているようなアイリス298は、コイル250の中心軸256に関して対称で、アイリスの遮蔽効果は対称的である。遮蔽効果を非対称的にする必要があり、コイル250の片側が反対側のコイルよりも強い量の高周波束を供給するならば、アイリス298は、互いに垂直な軸(x及びy)の方向へ、鉛ネジの組(図示せず)によって動かせることができる。それらの鉛ネジの組は、窓46の上面に並行な面を延びていて(つまり、片301〜309とほぼ同じ面)、片301〜309のスタブ・シャフト310を有している誘電板の互いに垂直な末端に強固に接続している。
【0053】
発明の具体的な実施の態様を説明し、図示してきたが、具体的に例証し描写してきた実施例の詳細の変形が、添付している請求項において明示されるように、発明の真の趣旨と範囲から離れないことによって、行うことができるのは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空プラズマプロセッサの略図で、処理チェンバ内でコイルがプラズマに供給する高周波場の結合係数を変化させる装置を含んでいる。
【図2】第一の実施の態様の透視図で、プラズマに関してコイルの異なった部分の間隔を変化させることによって結合係数を変化させる機構を表している。
【図3】コイルとプラズマの間に設置されたシールドのアイリスの直径を変えることで、結合係数を変化させる機構の2番の実施の態様の上面図である。
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