JP2002540427A5 - - Google Patents

Download PDF

Info

Publication number
JP2002540427A5
JP2002540427A5 JP2000608177A JP2000608177A JP2002540427A5 JP 2002540427 A5 JP2002540427 A5 JP 2002540427A5 JP 2000608177 A JP2000608177 A JP 2000608177A JP 2000608177 A JP2000608177 A JP 2000608177A JP 2002540427 A5 JP2002540427 A5 JP 2002540427A5
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reagent
analyte
liquid
zone
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000608177A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002540427A (ja
Filing date
Publication date
Priority claimed from US09/277,715 external-priority patent/US6602719B1/en
Priority claimed from US09/439,024 external-priority patent/US6511814B1/en
Priority claimed from US09/525,151 external-priority patent/US6551842B1/en
Application filed filed Critical
Publication of JP2002540427A publication Critical patent/JP2002540427A/ja
Publication of JP2002540427A5 publication Critical patent/JP2002540427A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Description

【書類名】 明細書
【発明の名称】 流体中の測定対象物質を検出するための方法およびデバイス
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも1つの測定対象物質を、該測定対象物質を含有していると疑われる流体試料中で、該測定対象物質と反応して検出可能可溶性反応生成物を形成しうる液体反応体を用いるとともに、該測定対象物質を測定対象物質と液体反応体の検出可能可溶性反応生成物に関連付けることにより、検出および定量するためのデバイスであって;
該測定対象物質を含有していると疑われる該流体試料をアプライするための第1のゾーン、および該液体反応体をアプライするための第2のゾーンを有する、液体を吸収して該液体の毛細管フローを引き起こしうる流体輸送材料であって、該流体試料が該第1のゾーンに添加され、該液体反応体が該第2のゾーンに添加されるときに、該流体試料は流体試料エッジから該第2のゾーンに向けて第1の方向に流れ、該液体反応体は液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と反対の第2の方向に流れることにより;
該流れている流体試料と該流れている液体反応体とが会合するときに、フローが停止し、該検出可能反応体が該液体反応体と該測定対象物質の反応によって形成され、安定反応界面が該流体試料と該液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成される流体輸送材料から成ることを特徴とするデバイス。
【請求項2】 該流体輸送材料が赤血球を全血から分離しうるものであることを特徴とする請求項1のデバイス。
【請求項3】 該流体輸送材料がHEMASEP L(登録商標)膜、HEMASEP V(登録商標)膜、CYTOSEP(登録商標)膜、SUPOR(登録商標)膜、およびニトロセルロースから成る群より選ばれたものであることを特徴とする請求項2のデバイス。
【請求項4】 該第1のゾーンと該第2のゾーンの少なくとも一方が試薬を含有していることを特徴とする請求項1のデバイス。
【請求項5】 該流体輸送材料がバッキング材料上に成形されたニトロセルロース材料であることを特徴とする請求項1のデバイス。
【請求項6】 該バッキング材料がポリ塩化ビニルまたはポリエステルフィルム(MylarTM)の一方であることを特徴とする請求項5のデバイス。
【請求項7】 該第1のゾーン上に位置するパッドをさらに具備することを特徴とする請求項1のデバイス。
【請求項8】 該パッドが赤血球を該流体試料から除去するのに有効であることを特徴とする請求項7のデバイス。
【請求項9】 該パッドがHemasep Vおよびガラス繊維から成る群より選ばれた材料でできていることを特徴とする請求項7のデバイス。
【請求項10】 ある量の該検出可能反応生成物を検出および任意に測定するための手段をさらに具備することを特徴とする請求項1のデバイス。
【請求項11】 ある量の該検出可能反応生成物を検出および任意に測定するための該手段が吸光度、反射率、透過度、蛍光強度、発光強度、およびコンダクタンスから成る群より選ばれた1つの要素を含むことを特徴とする請求項10のデバイス。
【請求項12】 ある濃度の該液体反応体を校正するための手段であって、ある量の該測定対象物質をアプライするための校正ゾーンを該第1のゾーンと該反応界面の間の位置に設けることで、該量の該測定対象物質が該校正ゾーンに添加されるときに、該量の測定対象物質中の該測定対象物質が該第2のゾーンに向かって第1の方向に流れ、該液体反応体が液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と反対の第2の方向に流れることにより;
該量の該測定対象物質中の該流れている測定対象物質と該流れている液体反応体とが会合するときに、フローが停止し、検出可能校正生成物が該量の該測定対象物質中の該測定対象物質と該液体反応体の反応によって形成され、安定校正反応界面が該量の該測定対象物質中の該測定対象物質と該液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成されることを特徴とする手段をさらに具備することを特徴とする請求項1のデバイス。
【請求項13】 該校正ゾーンに添加される該測定対象物質の該量が、ある量の該液体反応体の測定を可能にする量の該校正生成物を形成するのに十分である程度に、該校正ゾーンに添加される該測定対象物質の該量が該流体試料中の該測定対象物質の該量より過剰であることを特徴とする請求項12のデバイス。
【請求項14】 該流体試料を該第1のゾーンに、該液体反応体を該第2のゾーンに同時にアプライするための手段;および
該検出可能反応生成物を検出するのに有効であるセンサーをさらに具備することを特徴とする請求項1のデバイス。
【請求項15】 該センサーが少なくとも1つの≧250ナノメートルの所望の反射または吸収波長を有する該検出可能反応生成物を検出するのに有効であることを特徴とする請求項14のデバイス。
【請求項16】 該センサーが該検出可能反応生成物の反射または吸収のピーク強度に基づくある濃度の該測定対象物質に比例するある量の該検出可能反応生成物を検出および測定するのに有効であることを特徴とする請求項14のデバイス。
【請求項17】 該センサーがある濃度の該測定対象物質に比例する形成速度の該検出可能反応生成物を検出および測定するのに有効であることを特徴とする請求項14のデバイス。
【請求項18】 該速度が該検出可能反応生成物の反射または吸収のピーク強度の経時的変化として計算されることを特徴とする請求項17のデバイス。
【請求項19】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面に対して実質的に直角であるラインを横切って測定されることを特徴とする請求項18のデバイス。
【請求項20】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面の全体または一部を包含する多角形領域内で測定されることを特徴とする請求項18のデバイス。
【請求項21】 該センサーが該測定対象物質の存在の指標となる所定の反射または吸収閾値強度より大きいか等しい量の該検出可能反応生成物を検出および測定するのに有効であることを特徴とする請求項14のデバイス。
【請求項22】 該検出可能反応生成物が該流体試料ゾーンへの該流体試料のアプライ後約15秒以内に検出されるのに十分な速度で形成されることを特徴とする請求項13のデバイス。
【請求項23】 少なくとも1つの測定対象物質を、該測定対象物質を含有していると疑われる流体試料中で、該測定対象物質と反応して検出可能可溶性反応生成物を形成しうる液体反応体を用いるとともに、該測定対象物質を測定対象物質と液体反応体の検出可能可溶性反応生成物に関連付けることにより、検出および定量するための方法であって;
該測定対象物質を含有していると疑われる該流体試料をアプライするための第1のゾーン、および該液体反応体をアプライするための第2のゾーンを有する、液体を吸収して該液体の毛細管フローを引き起こしうる流体輸送材料を提供し;
該流体試料を該第1のゾーンに添加し、該液体反応体を該第2のゾーンに添加することで、その添加後に該流体試料が流体試料エッジから該第2のゾーンに向けて第1の方向に流れ、該液体反応体が液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と反対の第2の方向に流れるようにすることにより;
該流れている流体試料と該流れている液体反応体とが会合するときに、フローが停止し、該検出可能反応体が該液体反応体と該測定対象物質の反応によって形成され、安定反応界面が該流体試料と該液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成されるようにし;
該検出可能反応生成物を検出することを特徴とする方法。
【請求項24】 該流体輸送材料が赤血球を全血から分離しうるものであることを特徴とする請求項23の方法。
【請求項25】 該流体輸送材料がHEMASEP L(登録商標)膜、HEMASEP V(登録商標)膜、CYTOSEP(登録商標)膜、SUPOR(登録商標)膜、およびニトロセルロースから成る群より選ばれたものであることを特徴とする請求項24の方法。
【請求項26】 該第1のゾーンと該第2のゾーンの少なくとも一方が試薬を含有していることを特徴とする請求項23の方法。
【請求項27】 該流体輸送材料がバッキング材料上に成形されたニトロセルロース材料であることを特徴とする請求項23の方法。
【請求項28】 該バッキング材料がポリ塩化ビニルまたはポリエステルフィルム(MylarTM)の一方であることを特徴とする請求項27の方法。
【請求項29】 該第1のゾーン上に位置するパッドをさらに提供することを特徴とする請求項23の方法。
【請求項30】 該パッドが赤血球を該流体試料から除去するのに有効であることを特徴とする請求項29の方法。
【請求項31】 該パッドがHemasep Vおよびガラス繊維から成る群より選ばれた材料でできていることを特徴とする請求項29の方法。
【請求項32】 ある量の該検出可能反応生成物をさらに測定することを特徴とする請求項23の方法。
【請求項33】 ある量の該検出可能反応生成物を測定する該工程が吸光度、反射率、透過度、蛍光強度、発光強度、およびコンダクタンスから成る群より選ばれた1つの要素の測定を含むことを特徴とする請求項32の方法。
【請求項34】 該検出可能反応生成物が吸光度および反射率の一方によって測定されることを特徴とする請求項32の方法。
【請求項35】 該吸光度および反射率の一方が1つ以上の≧250ナノメートルの波長において測定されることを特徴とする請求項34の方法。
【請求項36】 該検出可能反応生成物の反射または吸収のピーク強度に基づくある量の該検出可能反応生成物がある濃度の該測定対象物質に比例することを特徴とする請求項23の方法。
【請求項37】 該検出可能反応生成物がある濃度の該測定対象物質に比例する速度で形成されることを特徴とする請求項23の方法。
【請求項38】 該速度が該検出可能反応生成物の反射または吸収のピーク強度の経時的変化として計算されることを特徴とする請求項37の方法。
【請求項39】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面に対して実質的に直角であるラインを横切って測定されることを特徴とする請求項38の方法。
【請求項40】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面の全体または一部を包含する多角形領域内で測定されることを特徴とする請求項38の方法。
【請求項41】 該検出可能反応生成物が該測定対象物質の存在の指標となる所定の反射または吸収閾値強度より大きいか等しい量で形成されることを特徴とする請求項23の方法。
【請求項42】 該流体試料エッジと該安定反応界面の中間点との間の距離、該液体反応体エッジと該安定反応界面の中間点との間の距離、該流体試料エッジと安定液体界面の中間点との間の距離、該液体反応体エッジと安定液体界面の中間点との間の距離、該安定反応界面の該中間点と安定液体界面の該中間点との間の距離、複数の固定タイムポイントにおける該検出可能反応生成物の反射または吸収、複数の固定タイムポイントにおける該安定液体界面の反射または吸収、該検出可能反応生成物の該反射または吸収の変化率、該安定反応界面の面積、該安定液体界面の面積、該流体試料のバックグランド値、および該液体反応体のバックグランド値から成る群より選ばれた1つの要素を測定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項23の方法。
【請求項43】 該少なくとも1つの測定対象物質がグルコース、カルシウム、アルブミン、アルカリホスファターゼ、アンモニア、ビリルビン、尿酸、γ-グルタミルトランスフェラーゼ、アミラーゼ、クレアチンキナーゼ、クレアチニン、コレステロール、総タンパク質、マグネシウム、乳酸デヒドロゲナーゼ、リパーゼ、リン、トリグリセリド、アラニンアミノトランスフェラーゼ、アスパラギン酸塩アミノトランスフェラーゼ、および血中尿素窒素から成る群より選ばれた1つの要素を含むことを特徴とする請求項23の方法。
【請求項44】 ある量の該測定対象物質を該第1のゾーンと該反応界面の間の位置に設けられた校正ゾーンにアプライすることにより、該量の該測定対象物質が該校正ゾーンに添加されるときに、該量の測定対象物質中の該測定対象物質が該第2のゾーンに向かって第1の方向に流れ、該液体反応体が液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と反対の第2の方向に流れるようにすることにより;
該量の該測定対象物質中の該流れている測定対象物質と該流れている液体反応体とが会合するときに、フローが停止し、検出可能校正生成物が該量の該測定対象物質中の該測定対象物質と該液体反応体の反応によって形成され、安定校正反応界面が該過剰量の該測定対象物質中の該測定対象物質と該液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成されるようにすることによってある濃度の該液体試薬を校正し;
該検出可能校正生成物を検出することを特徴とする請求項23の方法。
【請求項45】 該校正ゾーンに添加される該測定対象物質の該量が、ある量の該液体反応体の測定を可能にする量の該校正生成物を形成するのに十分である程度に、該校正ゾーンに添加される該測定対象物質の該量が該流体試料中の該測定対象物質の該量より過剰であることを特徴とする請求項44の方法。
【請求項46】 該検出可能校正生成物がある濃度の該測定対象物質に比例する速度で形成されることを特徴とする請求項44の方法。
【請求項47】 該速度が該検出可能校正生成物の反射または吸収のピーク強度の経時的変化として計算されることを特徴とする請求項46の方法。
【請求項48】 該反射または吸収のピーク強度が該校正界面に対して実質的に直角であるラインを横切って測定されることを特徴とする請求項47の方法。
【請求項49】 該反射または吸収のピーク強度が該校正界面の全体または一部を包含する多角形領域内で測定されることを特徴とする請求項47の方法。
【請求項50】 該検出可能反応生成物が該測定対象物質の存在の指標となる所定の反射または吸収閾値強度より大きいか等しい量で形成されることを特徴とする請求項44の方法。
【請求項51】 少なくとも1つの測定対象物質を、該測定対象物質を含有していると疑われる流体試料中で、該測定対象物質と反応して検出可能可溶性反応生成物を形成しうる液体反応体を用いるとともに、該測定対象物質を測定対象物質と液体反応体の検出可能可溶性反応生成物に関連付けることにより、検出および定量するためのデバイスであって;
該測定対象物質を含有していると疑われる該流体試料をアプライするための第1のゾーン、および再構成可能試薬を含有するパッドに液体をアプライするための第2のゾーンを有する、液体を吸収して該液体の毛細管フローを引き起こしうる流体輸送材料であって、該流体試料が該第1のゾーンに添加され、該液体が該第2のゾーンに添加されるときに、該流体試料が流体試料エッジから該第2のゾーンに向けて第1の方向に流れ、該試薬が再構成され、該試薬と該液体が該測定対象物質と反応して検出可能反応生成物を形成しうる液体反応体を含有する液体試薬を形成し、該液体反応体が液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と反対の第2の方向に流れるようにすることにより;
該流れている流体試料と該流れている液体反応体とが会合するときに、フローが停止し、該検出可能反応生成物が該液体反応体と該測定対象物質の反応によって形成され、安定反応界面が該流体試料と該液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成されることを特徴とする流体輸送材料から成ることを特徴とするデバイス。
【請求項52】 該流体輸送材料が赤血球を全血から分離しうるものであることを特徴とする請求項51のデバイス。
【請求項53】 該流体輸送材料がHEMASEP L(登録商標)膜、HEMASEP V(登録商標)膜、CYTOSEP(登録商標)膜、SUPOR(登録商標)膜、およびニトロセルロースから成る群より選ばれたものであることを特徴とする請求項52のデバイス。
【請求項54】 該第1のゾーンと該第2のゾーンの少なくとも一方が試薬を含有していることを特徴とする請求項51のデバイス。
【請求項55】 該吸収性材料がバッキング材料上に成形されたニトロセルロース材料であることを特徴とする請求項51のデバイス。
【請求項56】 該バッキング材料がポリ塩化ビニルまたはポリエステルフィルム(MylarTM)の一方であることを特徴とする請求項55のデバイス。
【請求項57】 該第1のゾーン上に位置するパッドをさらに具備することを特徴とする請求項51のデバイス。
【請求項58】 該パッドが赤血球を該流体試料から除去するのに有効であることを特徴とする請求項57のデバイス。
【請求項59】 該パッドがHemasep Vおよびガラス繊維から成る群より選ばれた材料でできていることを特徴とする請求項57のデバイス。
【請求項60】 ある量の該検出可能反応生成物を検出および任意に測定するための手段をさらに具備することを特徴とする請求項51のデバイス。
【請求項61】 ある量の該検出可能反応生成物を検出および任意に測定するための該手段が吸光度、反射率、透過度、蛍光強度、発光強度、およびコンダクタンスから成る群より選ばれた1つの要素を含むことを特徴とする請求項60のデバイス。
【請求項62】 ある量の該測定対象物質をアプライするための校正ゾーンであって、該第1のゾーンと該反応界面の間の位置に設けられ、該量の該測定対象物質が該校正ゾーンに添加されるときに、該量の測定対象物質中の該測定対象物質が該第2のゾーンに向かって第1の方向に流れ、該液体反応体が液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と反対の第2の方向に流れるようにすることにより;
該量の該測定対象物質中の該流れている測定対象物質と該流れている液体反応体とが会合するときに、フローが停止し、検出可能校正生成物が該量の該測定対象物質中の該測定対象物質と該液体反応体の反応によって形成され、安定校正反応界面が該量の該測定対象物質中の該測定対象物質と該液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成され、該校正界面がさらに該反応界面に隣接するようにすることを特徴とする校正ゾーンをさらに具備することを特徴とする請求項51のデバイス。
【請求項63】 該校正ゾーンに添加される該測定対象物質の該量が、ある量の該液体反応体の測定を可能にする量の該校正生成物を形成するのに十分である程度に、該校正ゾーンに添加される該測定対象物質の該量が該流体試料中の該測定対象物質の該量より過剰であることを特徴とする請求項62のデバイス。
【請求項64】 該流体試料を該第1のゾーンに、該液体反応体を該第2のゾーンに同時にアプライするための手段;および
該検出可能反応生成物を検出するのに有効であるセンサーをさらに具備することを特徴とする請求項51のデバイス。
【請求項65】 該センサーが少なくとも1つの≧250ナノメートルの反射または吸収波長を有する該検出可能反応生成物を検出するのに有効であることを特徴とする請求項64のデバイス。
【請求項66】 該センサーが該検出可能反応生成物の反射または吸収のピーク強度に基づくある濃度の該測定対象物質に比例する量の該検出可能反応生成物を検出および測定するのに有効であることを特徴とする請求項64のデバイス。
【請求項67】 該センサーがある濃度の該測定対象物質に比例する形成速度の該検出可能反応生成物を検出および測定するのに有効であることを特徴とする請求項64のデバイス。
【請求項68】 該速度が該検出可能反応生成物の反射または吸収のピーク強度の経時的変化として計算されることを特徴とする請求項67のデバイス。
【請求項69】該反射または吸収のピーク強度が該反応界面に対して実質的に直角であるラインを横切って測定されることを特徴とする請求項68のデバイス。
【請求項70】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面の全体または一部を包含する多角形領域内で測定されることを特徴とする請求項68のデバイス。
【請求項71】 該センサーが該測定対象物質の存在の指標となる所定の反射または吸収閾値強度より大きいか等しい量の該検出可能反応生成物を検出および測定するのに有効であることを特徴とする請求項64のデバイス。
【請求項72】 少なくとも1つの測定対象物質を、該測定対象物質を含有していると疑われる流体試料中で、該測定対象物質と反応して検出可能可溶性反応生成物を形成しうる液体反応体を用いるとともに、該測定対象物質を測定対象物質と液体反応体の検出可能可溶性反応生成物に関連付けることにより、検出および定量するための方法であって;
該測定対象物質を含有していると疑われる該流体試料をアプライするための第1のゾーン、および再構成可能試薬を含有するパッドに液体をアプライするための第2のゾーンを有する、液体を吸収して該液体の毛細管フローを引き起こしうる流体輸送材料であって、該流体試料が該第1のゾーンに添加され、該液体が該第2のゾーンに添加されるときに、該流体試料が流体試料エッジから該第2のゾーンに向けて第1の方向に流れ、該試薬が再構成され、該試薬と該液体が該測定対象物質と反応して検出可能反応生成物を形成しうる液体反応体を含有する液体試薬を形成し、該液体反応体が液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と反対の第2の方向に流れるようにすることにより;
該流れている流体試料と該流れている液体反応体とが会合するときに、フローが停止し、該検出可能反応体が該液体反応体と該測定対象物質の反応によって形成され、安定反応界面が該流体試料と該液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成されるようにすることを特徴とする流体輸送材料を提供し;
該検出可能校正生成物を検出することを特徴とする方法。
【請求項73】 該流体輸送材料が赤血球を全血から分離しうるものであることを特徴とする請求項72の方法。
【請求項74】 該流体輸送材料がHEMASEP L(登録商標)膜、HEMASEP V(登録商標)膜、CYTOSEP(登録商標)膜、SUPOR(登録商標)膜、およびニトロセルロースから成る群より選ばれたものであることを特徴とする請求項73の方法。
【請求項75】 該第1のゾーンと該第2のゾーンの少なくとも一方が試薬を含有していることを特徴とする請求項72の方法。
【請求項76】 該流体輸送材料がバッキング材料上に成形されたニトロセルロース材料であることを特徴とする請求項72の方法。
【請求項77】 該バッキング材料がポリ塩化ビニルまたはポリエステルフィルム(MylarTM)の一方であることを特徴とする請求項76の方法。
【請求項78】 該第1のゾーン上に位置するパッドをさらに提供することを特徴とする請求項72の方法。
【請求項79】 該パッドが赤血球を該流体試料から除去するのに有効であることを特徴とする請求項78の方法。
【請求項80】 該パッドがHemasep Vおよびガラス繊維から成る群より選ばれた材料でできていることを特徴とする請求項78の方法。
【請求項81】 ある量の該検出可能反応生成物をさらに測定することを特徴とする請求項72の方法。
【請求項82】 ある量の該検出可能反応生成物を測定する該工程が吸光度、反射率、透過度、蛍光強度、発光強度、およびコンダクタンスから成る群より選ばれた1つの要素の測定を含むことを特徴とする請求項81の方法。
【請求項83】 該検出可能反応生成物が吸光度および反射率の一方によって測定されることを特徴とする請求項81の方法。
【請求項84】 該吸光度および反射率の一方が1つ以上の≧250ナノメートルの波長において測定されることを特徴とする請求項83の方法。
【請求項85】 該検出可能反応生成物の反射または吸収のピーク強度に基づくある量の該検出可能反応生成物がある濃度の該測定対象物質に比例することを特徴とする請求項72の方法。
【請求項86】 該検出可能反応生成物が該測定対象物質の濃度に比例する速度で形成されることを特徴とする請求項72の方法。
【請求項87】 該速度が該検出可能反応生成物の反射または吸収のピーク強度の経時的変化として計算されることを特徴とする請求項86の方法。
【請求項88】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面に対して実質的に直角であるラインを横切って測定されることを特徴とする請求項87の方法。
【請求項89】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面の全体または一部を包含する多角形領域内で測定されることを特徴とする請求項87の方法。
【請求項90】 該検出可能反応生成物が該測定対象物質の存在の指標となる所定の反射または吸収閾値強度より大きいか等しい量で形成されることを特徴とする請求項72の方法。
【請求項91】 該検出可能反応生成物が該流体試料ゾーンへの該流体試料のアプライ後約15秒以内に検出されるのに十分な速度で形成されることを特徴とする請求項72の方法。
【請求項92】 該流体試料エッジと該安定反応界面の中間点との間の距離、該液体反応体エッジと該安定反応界面の中間点との間の距離、該流体試料エッジと安定液体界面の中間点との間の距離、該液体反応体エッジと安定液体界面の中間点との間の距離、該安定反応界面の該中間点と安定液体界面の該中間点との間の距離、複数の固定タイムポイントにおける該検出可能反応生成物の反射または吸収、複数の固定タイムポイントにおける該安定液体界面の反射または吸収、該検出可能反応生成物の該反射または吸収の変化率、該安定反応界面の面積、該安定液体界面の面積、該流体試料のバックグランド値、および該液体反応体のバックグランド値から成る群より選ばれた1つの要素をさらに測定することを特徴とする請求項72の方法。
【請求項93】 該少なくとも1つの測定対象物質がグルコース、カルシウム、アルブミン、アルカリホスファターゼ、アンモニア、ビリルビン、尿酸、γ-グルタミルトランスフェラーゼ、アミラーゼ、クレアチンキナーゼ、クレアチニン、コレステロール、総タンパク質、マグネシウム、乳酸デヒドロゲナーゼ、リパーゼ、リン、トリグリセリド、アラニンアミノトランスフェラーゼ、アスパラギン酸塩アミノトランスフェラーゼ、および血中尿素窒素から成る群より選ばれた1つの要素を含むことを特徴とする請求項72の方法。
【請求項94】 ある量の該測定対象物質を該第1のゾーンと該反応界面の間の位置に設けられた校正ゾーンにアプライすることにより、該量の該測定対象物質が該校正ゾーンに添加されるときに、該量の測定対象物質中の該測定対象物質が該第2のゾーンに向かって第1の方向に流れ、該液体反応体が液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と反対の第2の方向に流れるようにすることにより;
該量の該測定対象物質中の該流れている測定対象物質と該流れている液体反応体とが会合するときに、フローが停止し、検出可能校正生成物が該量の該測定対象物質中の該測定対象物質と該液体反応体の反応によって形成され、安定校正反応界面が該量の該測定対象物質中の該測定対象物質と該液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成され、該校正界面が該反応界面に隣接するようにすることによりある濃度の該液体試薬を校正し;
該校正生成物を、該反応生成物と同じ少なくとも1つの所望の反射または吸収波長において測定することを特徴とする請求項72の方法。
【請求項95】 該校正ゾーンに添加される該測定対象物質の該量が、ある量の該液体反応体の測定を可能にする量の該校正生成物を形成するのに十分である程度に、該校正ゾーンに添加される該測定対象物質の該量が該流体試料中の該測定対象物質の該量より過剰であることを特徴とする請求項94の方法。
【請求項96】 該検出可能校正生成物がある濃度の該測定対象物質に比例する速度で形成されることを特徴とする請求項94の方法。
【請求項97】 該速度が該検出可能校正生成物の反射または吸収のピーク強度の経時的変化として計算されることを特徴とする請求項96の方法。
【請求項98】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面に対して実質的に直角であるラインを横切って測定されることを特徴とする請求項97の方法。
【請求項99】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面の全体または一部を包含する多角形領域内で測定されることを特徴とする請求項97の方法。
【請求項100】 該検出可能反応生成物が該測定対象物質の存在の指標となる所定の反射または吸収閾値強度より大きいか等しい量で形成されることを特徴とする請求項94の方法。
【請求項101】 少なくとも1つの測定対象物質を、該測定対象物質を含有していると疑われる流体試料中で、該測定対象物質に結合して検出可能反応生成物を基質から形成しうる試薬を用いることで、ある量の該測定対象物質をある量の該検出可能反応生成物に関連付けることにより、検出および定量するためのデバイスにおいて;
第1のパッドに実質的に不可逆的に結合された該測定対象物質を含有する該第1のパッドに該試薬を含有する該流体試料をアプライするための第1のゾーン、および再構成可能基質を含有する第2のパッドに液体をアプライするための第2のゾーンを有する、液体を吸収して該液体の毛細管フローを引き起こしうる流体輸送材料であって、該試薬を含有する該流体試料が該第1のパッドに添加され、該液体が該第2のパッドに添加されるときに、該第1のパッドに実質的に不可逆的に結合した該測定対象物質によって結合されていない該試薬を含有する該流体試料が流体試料エッジから該第2のゾーンに向けて第1の方向に流れ、該基質が該流体によって再構成されて該試薬と反応しうる液体反応体を形成し、該液体反応体が液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と反対の第2の方向に流れるようにすることにより;
該第1のパッドに実質的に不可逆的に結合した該測定対象物質によって結合されていない該試薬を含有する該流れている流体試料と該流れている液体反応体とが会合するときに、フローが停止し、該検出可能反応体が該液体反応体と該試薬の反応によって形成され、安定反応界面が該流体試料と該液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成されることを特徴とする流体輸送材料から成ることを特徴とするデバイス。
【請求項102】 該流体輸送材料がHEMASEP L(登録商標)膜、HEMASEP V(登録商標)膜、CYTOSEP(登録商標)膜、SUPOR(登録商標)膜、およびニトロセルロースから成る群より選ばれたものであることを特徴とする請求項101のデバイス。
【請求項103】 該流体輸送材料がバッキング材料上に成形されたニトロセルロース材料であることを特徴とする請求項101のデバイス。
【請求項104】 該バッキング材料がポリ塩化ビニルまたはポリエステルフィルム(MylarTM)の一方であることを特徴とする請求項103のデバイス。
【請求項105】 ある量の該検出可能反応生成物を検出および任意に測定するための手段をさらに具備することを特徴とする請求項101のデバイス。
【請求項106】 ある濃度の該液体試薬を校正するための手段であって、ある量の該試薬をアプライするための校正ゾーンが該第1のゾーンと該反応界面の間の位置に設けられ、該量の該試薬が該校正ゾーンに添加されるときに、該試薬が該第2のゾーンに向かって第1の方向に流れ、該液体反応体が液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と逆の第2の方向に流れるようにすることにより;
該流れている試薬と該流れている液体反応体とが会合するときに、フローが停止し、検出可能校正生成物が該試薬と該液体反応体の反応によって形成され、安定校正反応界面が該量の該試薬中の該試薬と該液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成されることを特徴とする手段をさらに具備することを特徴とする請求項101のデバイス。
【請求項107】 該校正ゾーンに添加される該試薬の該量が、ある量の該液体反応体の測定を可能にする量の該検出可能校正生成物を形成するのに十分である程度に、該流体試料中の該試薬の該量より過剰であることを特徴とする請求項106のデバイス。
【請求項108】 該流体試料を該第1のゾーンに、該液体反応体を該第2のゾーンに同時にアプライするための手段;および
該検出可能反応生成物を検出するのに有効であるセンサーをさらに具備することを特徴とする請求項101のデバイス。
【請求項109】 該センサーが少なくとも1つの≧250ナノメートルの所望の反射または吸収波長を有する該検出可能反応生成物を検出するのに有効であることを特徴とする請求項108のデバイス。
【請求項110】 該センサーが該検出可能反応生成物の反射または吸収のピーク強度に基づくある濃度の該測定対象物質に比例する量の該検出可能反応生成物を検出および測定するのに有効であることを特徴とする請求項108のデバイス。
【請求項111】 該センサーがある濃度の該測定対象物質に比例する形成速度の該検出可能反応生成物を検出および測定するのに有効であることを特徴とする請求項108のデバイス。
【請求項112】 該速度が該検出可能反応生成物の反射または吸収のピーク強度の経時的変化として計算されることを特徴とする請求項111のデバイス。
【請求項113】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面に対して実質的に直角であるラインを横切って測定されることを特徴とする請求項112のデバイス。
【請求項114】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面の全体または一部を包含する多角形領域内で測定されることを特徴とする請求項112のデバイス。
【請求項115】 該センサーが該測定対象物質の存在の指標となる所定の反射または吸収閾値強度より大きいか等しい量の該検出可能反応生成物を検出および測定するのに有効であることを特徴とする請求項108のデバイス。
【請求項116】 該検出可能反応生成物が該流体試料ゾーンへの該流体試料のアプライ後約15秒以内に検出されるのに十分な速度で形成されることを特徴とする請求項107のデバイス。
【請求項117】 該試薬がモノクローナル抗体またはその一部に連結された酵素またはその一部であって;
該酵素またはその一部は、該検出可能反応生成物を該基質から形成しうるものであること;
該モノクローナル抗体またはその一部は、該測定対象物質に結合しうるものであることを特徴とする請求項101のデバイス。
【請求項118】 該酵素がアルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼ、およびペルオキシダーゼから成る群より選ばれた1つの要素であることを特徴とする請求項117のデバイス。
【請求項119】 モノクローナル抗体の該部分がF(ab)断片、F(ab')断片、F(ab')2断片、Fv断片、およびscFv断片から成る群より選ばれたものであることを特徴とする請求項117のデバイス。
【請求項120】 該試薬が受容体タンパク質またはその一部に連結された酵素またはその一部であって;
該酵素またはその一部は、該検出可能反応生成物を該基質から形成しうるものであること;
該受容体タンパク質またはその一部は、該測定対象物質に結合しうるものであることを特徴とする請求項101のデバイス。
【請求項121】 該試薬がアブチドまたはその一部に連結された酵素またはその一部であって;
該酵素またはその一部は、該検出可能反応生成物を該基質から形成しうるものであること;
該アブチドまたはその一部は、該測定対象物質に結合しうるものであることを特徴とする請求項101のデバイス。
【請求項122】 少なくとも1つの測定対象物質を、該測定対象物質を含有していると疑われる流体試料中で、該測定対象物質に結合して検出可能反応生成物を基質から形成しうる試薬を用いることで、ある量の該測定対象物質をある量の該検出可能反応生成物に関連付けることにより、検出および定量するための方法において;
該試薬を含有する該流体試料を第1のパッドに実質的に不可逆的に結合された該測定対象物質を含有する該第1のパッドにアプライするための第1のゾーン、および再構成可能基質を含有する第2のパッドに液体をアプライするための第2のゾーンを有する、液体を吸収して該液体の毛細管フローを引き起こしうる流体輸送材料を提供し;
該試薬を含有する該流体試料を該第1のパッドに添加し、該液体を該第2のパッドに添加し、その添加後に該流体試料が流体試料エッジから該第2のゾーンに向けて第1の方向に流れ、該基質が該流体によって再構成されて該試薬と反応しうる液体反応体を形成し、該液体反応体が液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と反対の第2の方向に流れるようにすることにより;
該第1のパッドに実質的に不可逆的に結合した該測定対象物質によって結合されていない該試薬を含有する該流れている流体試料と該流れている液体反応体とが会合するときに、フローが停止し、該検出可能反応体が該液体反応体と該試薬の反応によって形成され、安定反応界面が該流体試料と該液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成されるようにし;
該検出可能反応生成物を検出することを特徴とする方法。
【請求項123】 該流体輸送材料がHEMASEP L(登録商標)膜、HEMASEP V(登録商標)膜、CYTOSEP(登録商標)膜、SUPOR(登録商標)膜、およびニトロセルロースから成る群より選ばれたものであることを特徴とする請求項122の方法。
【請求項124】 該流体輸送材料がバッキング材料上に成形されたニトロセルロース材料であることを特徴とする請求項122の方法。
【請求項125】 該バッキング材料がポリ塩化ビニルまたはポリエステルフィルム(MylarTM)の一方であることを特徴とする請求項124の方法。
【請求項126】 ある量の該検出可能反応生成物をさらに測定することを特徴とする請求項122の方法。
【請求項127】 ある量の該検出可能反応生成物を測定する該工程が吸光度、反射率、透過度、蛍光強度、発光強度、およびコンダクタンスから成る群より選ばれた1つの要素の測定を含むことを特徴とする請求項122の方法。
【請求項128】 該検出可能反応生成物が吸光度および反射率の一方によって測定されることを特徴とする請求項122の方法。
【請求項129】 該吸光度および反射率の一方が1つ以上の≧250ナノメートルの波長において測定されることを特徴とする請求項128の方法。
【請求項130】 該検出可能反応生成物の該量が該検出可能反応生成物の反射または吸収のピーク強度に基づくある濃度の該測定対象物質に比例することを特徴とする請求項126の方法。
【請求項131】 該検出可能反応生成物がある濃度の該測定対象物質に比例する速度で形成されることを特徴とする請求項122の方法。
【請求項132】 該速度が該検出可能反応生成物の反射または吸収のピーク強度の経時的変化として計算されることを特徴とする請求項131の方法。
【請求項133】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面に対して実質的に直角であるラインを横切って測定されることを特徴とする請求項132の方法。
【請求項134】 該反射または吸収のピーク強度が該反応界面の全体または一部を包含する多角形領域内で測定されることを特徴とする請求項132の方法。
【請求項135】 該検出可能反応生成物が該測定対象物質の存在の指標となる所定の反射または吸収閾値強度より大きいか等しい量で形成されることを特徴とする請求項132の方法。
【請求項136】 該流体試料エッジと該安定反応界面の中間点との間の距離、該液体反応体エッジと該安定反応界面の中間点との間の距離、該流体試料エッジと安定液体界面の中間点との間の距離、該液体反応体エッジと安定液体界面の中間点との間の距離、該安定反応界面の該中間点と安定液体界面の該中間点との間の距離、複数の固定タイムポイントにおける該検出可能反応生成物の反射または吸収、複数の固定タイムポイントにおける該安定液体界面の反射または吸収、該検出可能反応生成物の反射または吸収の変化率、該安定反応界面の面積、該安定液体界面の面積、該流体試料のバックグランド値、および該液体反応体のバックグランド値から成る群より選ばれた1つの要素をさらに測定することを特徴とする請求項122の方法。
【請求項137】 ある量の該試薬を、該第1のゾーンと該反応界面の間の位置に設けられた校正ゾーンにアプライすることにより、該試薬が該校正ゾーンに添加されるときに、該試薬が該第2のゾーンに向かって第1の方向に流れ、該液体反応体が液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と反対の第2の方向に流れるようにいすることにより;
該流れている試薬と該流れている液体反応体とが会合するときに、フローが停止し、検出可能校正生成物が該試薬と該液体反応体の反応によって形成され、安定校正反応界面が該過剰量の該試薬中の該試薬と該液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成されるようにするある濃度の該液体試薬を校正すること;および
該検出可能校正生成物を検出することをさらに特徴とする請求項122の方法。
【請求項138】 該校正ゾーンに添加される該試薬の該量が、ある量の該液体反応体の測定を可能にする量の該校正生成物を形成するのに十分である程度に、該校正ゾーンに添加される該試薬の該量が該流体試料中の該試薬の該量より過剰であることを特徴とする請求項137の方法。
【請求項139】 該検出可能校正生成物がある濃度の該試薬に比例する速度で形成されることを特徴とする請求項137の方法。
【請求項140】 該速度が該検出可能校正生成物の反射または吸収のピーク強度の経時的変化として計算されることを特徴とする請求項139の方法。
【請求項141】 該反射または吸収のピーク強度が該校正界面に対して実質的に直角であるラインを横切って測定されることを特徴とする請求項140の方法。
【請求項142】 該反射または吸収のピーク強度が該校正界面の全体または一部を包含する多角形領域内で測定されることを特徴とする請求項140の方法。
【請求項143】 該検出可能校正生成物が該試薬の存在の指標となる所定の反射または吸収閾値強度より大きいか等しい量で形成されることを特徴とする請求項137の方法。
【請求項144】 該試薬がモノクローナル抗体またはその一部にコンジュゲート化された酵素またはその一部であって;
該酵素またはその一部は、該検出可能反応生成物を該基質から形成しうるものであること;
該モノクローナル抗体またはその一部は、該測定対象物質に結合しうるものであることを特徴とする請求項122の方法。
【請求項145】 該酵素がアルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼ、およびペルオキシダーゼから成る群より選ばれた1つの要素であることを特徴とする請求項144の方法。
【請求項146】 モノクローナル抗体の該部分がF(ab)断片、F(ab')断片、F(ab')2断片、Fv断片、およびscFv断片から成る群より選ばれたものであることを特徴とする請求項144の方法。
【請求項147】 該試薬が受容体タンパク質またはその一部にコンジュゲート化された酵素またはその一部であって;
該酵素またはその一部は、該検出可能反応生成物を該基質から形成しうるものであること;
該受容体タンパク質またはその一部は、該測定対象物質に結合しうるものであることを特徴とする請求項122の方法。
【請求項148】 該試薬がアブチドまたはその一部にコンジュゲート化された酵素またはその一部であって;
該酵素またはその一部は、該検出可能反応生成物を該基質から形成しうるものであること;
該アブチドまたはその一部は、該測定対象物質に結合しうるものであることを特徴とする請求項122の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本願は、1999年3月26日出願の米国特許同時係属出願第09/277,715号の一部継続出願であった1999年11月12日出願の米国特許同時係属出願第09/439,024号の一部継続出願である。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、液体中に存在している可能性がある測定対象物質を測定するための試験デバイスおよび方法に関する。
【0003】
(発明の背景)
全血、血漿、血清および尿などの試料水溶液中の化学的および生物学的成分の定量は、様々な疾患をタイミングよく正確に診断する上で、また、疾患の医学的治療の進捗状況をモニターする上で、重要である。多くの場合、測定されている測定対象物質は非常に微量でしか存在せず、はるかに大量の無関係成分や妨害成分と混在していることが多い。赤血球など一部の成分が存在すると、試料の分析が妨げられる。測定対象物質の検出や測定に使用される試薬や指示薬は着色度が高く、吸収スペクトルが反応生成物とよく似ている場合が多いが、これらのものも問題になる。また、測定対象物質の測定は、個別に保存し連続的に添加しなければならない多くの非相溶性の試薬を要することが多い。これらの要素はいずれも、液体試料中の測定対象物質の検出や定量を複雑にする可能性がある。
【0004】
これらの問題や課題は、これまで様々な形で指摘されてきた。臨床化学検査やその他の用途に使用される分析方法は、アッセイ方式により2つの範疇に大別することができる。すなわち、液体化学方式と乾式化学方式である。液体化学系は、試料と液体試薬を時間的に連続させて反応槽に分注する必要がある。試料は、特殊な緩衝液で希釈して、妨害成分を減少または除去した後に、特定の測定対象物質と反応するように設計された試薬に添加しなければならないことが多い。場合によっては、安定性の問題ゆえに、多くの試薬を使用直前に予備混合しなければならない。発色性の読み取り可能な反応を起こさせるために、さらに別の試薬を要する場合もある。結果は、流体試料による光の吸収を測定することによって得られる。反応色の退色または色変化の小さな違いを伴う反応の場合、結果を標準化したり、対照として使用するために、別の試験管の試薬をさらに要することもある。
【0005】
乾式化学系は、吸収性表面上で乾燥させた試薬を利用するものである。ほとんどの市販品は、サンドイッチ状に挟みこまれた複数層の反応体を有する。垂直に配置されたものもあれば、垂直配置と水平配置を併用したものもある。いずれの場合も、呈色反応を利用する乾式化学系は、最終試薬パッドの上面または底面のいずれか一方から反射される光を測定することを原理としている。全血をアッセイする場合は、遠心分離法や分析用血漿を分離する単数または複数の血液分離フィルターの使用など、試料から赤血球を分離するための分離手段が必要であるため、さらに別の問題が起きる。乾式化学分析の本質は、着色された反応生成物が可視化されうるような液体反応を取り入れていることである。これは、たとえばVitros(Johnson & Johnson社)などのゲルおよびポリマー、またはSeralyzer(Bayer Diagnostics社)などの繊維質紙状材料を用いて行われる。いずれの場合も、反応は、試料、希釈剤、反応体および生成物の混合物の中で観察されなければならないが、このことが、生成物と非生成物の識別を困難にすることがある。また、元の反応体の全体または一部が消費されるため、試薬ベースラインを決めるなどの目的で出発材料に戻って参照することが不可能になることがある。一方、本発明は、全ての成分をさらに評価できるように保持することができる。
【0006】
急速反応が必要な方法や変化速度を測定する方法など厳密な反応タイミングの決定を要する方法においては、反応の厳密な開始時間を決めるのが困難なことが多い。ほとんどの場合、アッセイのパフォーマンスそして結果の信頼性は、試験系がある量の液体(通常は血漿または血清)を最終反応体材料に均一に送達する能力によって決まる。結果が有用であるためには、この材料は、既知量の液体を、極めて高い正確性と再現性をもって吸収するものでなければならない。これらのタイプのアッセイにより正確な結果を得るのに必要な厳密容量測定は、特別な問題を引き起こし、アッセイの実施を困難にする。
【0007】
液体化学系と乾式化学系はいずれも、使用可能な反応体の濃度が制限される。これらの濃度制限は、同様の波長における光を吸収または反射する可能性がある反応生成物の検出を妨害または不正確にする波長において光を吸収または反射する高度着色反応体の存在が原因となっている場合が多い。この問題を解決するために、様々な方法が用いられている。ホッホストラッサー(Hochstrasser)の米国特許第3,964,871号は、簡便な表示で直接読み取られることで色濃度スケールとの比較への依存度を下げる指標により、任意の生物学的流体中の物質の濃度を表示する使い捨ての物質測定用指示薬を記載している。キムら(Kim et al.)の米国特許第4,303,408号は、反応ゾーンの前に妨害物質を除去する妨害物質低減ゾーンを備えたエレメントを記載している。これらの試みにも関わらず、方法そのものに内因する物理的制約ゆえに、大幅な改良は望めない。
【0008】
ヤーガーら(Yager et al.)に付与された米国特許第5,716,852号は、1つの層状フローチャンネル、およびそれぞれ測定対象物質粒子と接触させたときに検出可能物性変化により測定対象物質粒子の存在を表示する指示物質から成るものであってよい指示薬流と試料流とを該層状フローチャンネルに伝達するために該層状フローチャンネルと流体連絡している2つのインレットから成る試料流中での測定対象物質粒子を存在検出および/または測定するためのチャンネル-細胞系を教示している。層状フローチャンネルは、層状フローを流れさせるのに十分に浅い深さと、測定対象物質の粒子を指示薬流に拡散させるのに十分な長さを有し、試料中のより大型の粒子を実質的に排除して検出領域を形成するものである。1つのアウトレットが、流れを層状フローチャンネルの外に導いて、単一の混合流を形成する。ヤーガーは、毛細管内を同方向に移動する2つの流体の間に形成される反応界面の形成を開示している。本発明者らは、2つの液体が反対方向から運搬された後で、フローマトリクス中で会合し停止する際に形成される安定界面の発明を開示する。ヤーガー特許は、当該分野において公知である液体層状フローの原理に基づき予見されるものである。一方、本発明は、吸収性物質を用いて、上記液体界面を物理的に封じ込めるものである。
【0009】
マットジンガーら(Matzinger et al.)に付与された米国特許第5,187,100号は、多孔質試薬ストリップと組み合わせて使用する対照溶液について論じているが、該特許は、適当な対照グルコース濃度レベルを有するポリビニル酢酸蒸留水分散液など可撓性半固体状ポリマー水分散液から成るものである。この溶液は、多孔質試薬ストリップと併用して全血を模倣することで、すでに設定済みの測定およびパフォーマンス基準に対するストリップおよびメーターの適合性を判定するのに有用である。
【0010】
チャールトンら(Charlton et al.)に付与された米国特許第5,147,606号は、血液中測定対象物質を、2マイクロリットルという少ない試料容積で0%ないし60%以上のヘマトクリット範囲で検出する診断デバイスを教示している。これは、血液を処理するための様々なチャンバーとコンパートメントを備えたハウジングを使用することにより達成される。ハウジング内の試料アプライポートを用いて、血液が測定チャンバー内に導入される。血液は、測定チャンバーから血中測定対象物質分析用反応チャンバーに流入する。測定チャンバーに入った血液は、適正量の血液が測定チャンバー内に受容されたことを示す流体毛細管に流入する。反応コンパートメントには試薬とフィルターが入っているが、後者は、試薬が濾過済み血液と反応するように、測定チャンバーと試薬の間に設置される。
【0011】
フライターグら(Freitag et al.)に付与された米国特許第4,839,297号は、1つの底層と、試験キャリヤーの初期状態において、測定を実施する前に、互いに分離されるが外部操作により互いに接触させることができる少なくとも2つの平面試験層とを備えた体液成分分析測定用試験装置を教示している。実質的に互いに隣接し合うが初期段階ではギャップにより分離される第一の試験層と第二の試験層が底層上に配置されており、該ギャップにブリッジすることができるような寸法を有し、かつ、第一の位置においては試験層の少なくとも一方とは接触することができないが、外部圧力により、試験層間の液体交換が可能となるように両試験層と接触する第二の位置に移動させることができるようにマウントされ配設されている毛細管活性材料から成る接触エレメントが付設されている。
【0012】
ダッペン(Dappen)に付与された米国特許第4,637,978号は、全血中の測定対象物質の測定に有用なアッセイを開示している。とりわけ、このアッセイは、全血中のグルコースやコレステロールなどの過酸化物生成測定対象物質の定量測定に有用である。このアッセイは、順に流体接触した状態の表示ゾーンと試薬/スプレッドゾーンを上に有する支持体から実質的に成るマルチゾーンエレメントを利用するものである。試薬/スプレッドゾーンは、全血を収容するのに有効なボイド容積と平均孔隙サイズを有し、分析に必要な相互作用性組成物を含んでいる。上記組成物は、測定対象物質と相互作用すると、約600nmを超える波長において分光測定法により検出することができる色素を付与しうるものである。
【0013】
ハワード三世ら(Howard, III et al.)に付与された米国特許第5,408,535号は、固体ベースの臨床アッセイに使用されるものなどの多試薬試験ストリップの位置決めと色分析と経時的トラックを同時に行うことができるビデオ試験ストリップ読取装置を開示している。該読取装置は、画像を表現するデジタル信号に変換されるアナログ信号を生成するビデオイメージャーを含んでいる。該デジタル信号は、色情報を含むピクセル列の形で保存される。次いで、該デジタル信号が処理され、構成成分の濃度またはその他の測定可能物性など所望の試験結果が計算される。
【0014】
フェノケッティら(Fenocketti et al.)に付与された米国特許第4,160,008号は、液体試料構成成分の存在を決定するための試験デバイスを教示している。該デバイスは、該試料構成成分の存在下で、色変化などの検出可能応答を生成する指示薬部材が付設されたベース支持体から成る。指示薬部材は、上部試薬層、下部吸収性層、および上部層と下部層の間にある実質的に試料不透過性のバリヤー層から成る。指示薬部材は、吸収性層の下側に沿ってベース部材に付設される。
【0015】
クレメント(Clement)に付与された米国特許第4,042,335号は、生化学的および生物学的液体などの液体を分析するための多層エレメントを開示している。この発明は、所定の分析されるべき物質(測定対象物質)の存在下で相互作用を示して、たとえば色素などの拡散性検出可能種を提供する組成物を含む試薬層を含んでいる。試薬層と表示層の間に半透明反射層などの放射光ブロック層があって、表示層内の拡散性種の検出を強化することができることが好ましい。1つのスプレッド層が、1つの試薬層によって表示層から分離されている。操作時には、分析中の流体試料が試薬層にアプライされるが、スプレッド層が存在する場合は、それにアプライされる。試料が測定対象物質を含んでいる場合、試薬層内の化学反応またはその他の相互作用が、放射光ブロック層などの妨害層を介して、反射分光測定法のような放射光測定技術によるなどして、その部分における検出のために表示層に拡散する検出可能種を付与する。
【0016】
プルジビロウィクズら(Przybylowicz et al.)に付与された米国特許第3,992,158号は、液体の分析に使用されうる積分分析エレメントであって、スプレッド層と試薬層を含む少なくとも2つの重なり合う層を流体接触状態で有するエレメントを開示している。スプレッド層は等方的多孔質層であってよく、エレメントにアプライされた液体試料の少なくとも1つの成分またはそのような成分の反応生成物をそれ自体の内部でスプレッドすることで、試薬層に対面するスプレッド層の表面において少なくとも1つの上記スプレッド物質を均一な濃度で得る。試薬層は、液体試料の少なくとも1つの溶解または分散成分またはそのような成分の反応生成物に対して均一に透過性であることが好ましく、たとえば測定対象物質または測定対象物質反応生成物と相互作用して、電磁波の測定によって検出可能なものなどの検出可能変化を該エレメント中に引き起こすことができる物質が分布させらているマトリクスを含むことができる。1つの好ましい態様においては、相互作用物質は、測定対象物質または測定対象物質反応生成物と化学反応を起こして、色変化をエレメントに引き起こすことができるものである。別の好ましい態様においては、試料スプレッド層は、化学的妨害物質またはその他の好ましくない物質を濾去し、試料成分を選択的にスプレッドすることができ、および/または、分析結果を得る際に有用であることが多い反射バックグランドを提供することができる。
【0017】
バウアーら(Bauer et al.)に付与された米国特許第3,811,840号は、所定の限定エリアのアパチャーが中に形成されている流体不透性シースに封じ込められた実質的に平坦な表面部分を有する吸収性ウイックを含む、試験流体中の低濃度の物質を検出するための試験デバイスを教示している。アパチャーは、検出中の物質と特異的に反応されうる試薬を組み入れた、ウイックの平坦表面部分の所定の限定エリアと連続しており、かつそれを露出させている。使用時には、デバイスは、アパチャーが液面下になってデバイスが中にとどまれるように試験流体に浸漬され、試験流体は、アパチャーに隣接する試薬エリアと接触し、ウイックの残り部分へと移動する。試薬は、液体に対して不動化されている。
【0018】
ランゲら(Lange et al.)に付与された米国特許第4,061,468号は、液体中特に体液中の成分を検出するための試験ストリップを開示している。該試験ストリップは、ホルダーと、検出試薬を含んでいる少なくとも1つの指示薬と備えている。指示薬層の1つの表面はホルダーに付設されており、他の表面は細かい網目構造体で覆われている。
【0019】
しかしながら、上記従来技術の分析デバイスは、単一方向のみの流体移動を利用するものである。2つの流体の反対方向への移動によっては反応界面は形成されないため、上記従来技術引例を用いて、本発明によって開示されるように、反応界面において反応強度または反応速度を測定することはできない。
【0020】
本発明は、上述した既存の系の問題および欠点に対する解決策を提供する。すなわち、本発明は、試料調製と測定対象物質検出に必要な全ての反応体を含むデバイス、ならびにそれらの使用方法を提供する。本発明は、一部の方法で求められる容量測定における極めて高い精度を必要としないデバイスおよび方法を提供する。本発明を用いて実施されたアッセイの結果は、デバイスの通常の読み取りエリア内で読み取られる、試薬の化学的性質および濃度に関して多様性と汎用性が提供される。
【0021】
(発明の概要)
本発明は、少なくとも1つの測定対象物質を、該測定対象物質を含有していると疑われる流体試料中で、該測定対象物質と反応して検出可能可溶性反応生成物を形成しうる液体反応体を用いることにより、検出および定量するためのデバイスを提供する。該デバイスは、該流体試料を流体試料アプライ部位でアプライするための第1のゾーン(「流体試料ゾーン」)および液体反応体を液体反応体アプライ部位でアプライするための第2のゾーン(「液体反応体ゾーン」)を有する流体輸送材料であって、流体試料が第1のゾーンに添加され、該液体反応体が第2のゾーンに添加されるときに、該流体試料は流体試料エッジから第2のゾーンに向けて第1の方向に流れ、液体反応体は液体反応体エッジから第1のゾーンに向けて第1の方向と反対の第2の方向に流れることを特徴とする流体輸送材料から成る。流れている流体試料と流れている液体反応体とが会合すると、フローが停止し、反応体は互いに向かって拡散し、検出可能反応生成物が、液体反応体と測定対象物質の反応によって、流体試料と液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成された安定反応界面において形成される。
【0022】
別の態様においては、本発明は、少なくとも1つの測定対象物質を、該測定対象物質を含有していると疑われる流体試料中で検出および定量するためのデバイスであって、該流体試料を流体試料アプライ部位でアプライするための第1のゾーン(「流体試料ゾーン」)および液体反応体を液体反応体アプライ部位でアプライするための第2のゾーン(「液体反応体ゾーン」)を有する流体輸送材料から成るデバイスにおいて、試薬と液体は、流体試料中に存在する測定対象物質と反応して検出可能反応生成物を形成しうる反応体試薬を含有する液体試薬を形成し、流体試料が第1のゾーンに添加され、液体反応体が第2のゾーンに添加されるときに、流体試料は流体試料エッジから第2のゾーンに向けて第1の方向に流れ、試薬は再構成され、液体は測定対象物質と反応して検出可能反応生成物を形成しうる液体反応体を含有する液体試薬を形成し、液体反応体は液体反応体エッジから該第1のゾーンに向けて該第1の方向と反対の第2の方向に流れることを特徴とするデバイスも提供する。流れている流体試料と流れている液体反応体とが会合すると、フローが停止し、反応体は互いに向かって拡散し、検出可能反応生成物が、液体反応体と測定対象物質の反応によって、流体試料と液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部で形成された安定反応界面で形成される。
【0023】
別の態様においては、本発明は、少なくとも1つの測定対象物質を、該測定対象物質を含有していると疑われる流体試料中で検出および定量するためのデバイスであって、該測定対照物質に結合して検出可能反応生成物を基質から生成しうる試薬を用いて、ある量の測定対象物質をある量の検出可能反応生成物に関係付けることを特徴とするデバイスも提供する。該デバイスは、液体を吸収して液体の毛細管フローを引き起こしうる流体輸送材料から成る。該流体輸送材料は、検出および/または定量中の同じ測定対象物質が実質的に不可逆的に結合されている流体第1のパッドに試薬を含有する流体試料をアプライするための第1のゾーン、および再構成可能基質を含有する第2のパッドに液体をアプライするための第2のゾーンを有する。試薬を含有する流体試料が第1のパッドに添加されると、第1のパッドに実質的に不可逆的に結合された測定対象物質によって結合されていない試薬を含有する流体試料は流体試料エッジから第2のゾーンに向けて第1の方向に流れる。液体が第2のパッドに添加されると、第2のパッド中の基質が液体によって再構成され、試薬と反応しうる液体反応体が形成され、液体反応体は液体反応体エッジから第1のゾーンに向けて第1の方向とは反対の第2の方向に流れる。その結果、第1のパッド上で測定対象物質によって結合されていない試薬を含有する流れている流体試料と流れている液体反応体とが会合すると、フローが停止し、検出可能反応生成物が、液体反応体と試薬の反応によって形成され、安定反応界面が、流体試料と液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成される。
【0024】
本発明において使用される流体輸送材料は、毛細管作用を支持することで該材料を通る流体試料の移動を促進することによって、流体試料と液体試薬を輸送しうるものであることが好ましい。さらに、流体輸送材料は、拡散を起こさせながら、対向する液体の混合がほとんどない状態で、一定の界面を維持しうるものであることが好ましい。特に好ましい態様においては、流体輸送材料は、ポリ塩化ビニルまたはポリエステル(すなわちMylarTM)バッキング材料上に成形されたニトロセルロース材料から成る。
【0025】
1つ以上の再構成可能試薬が、1つ以上の試薬ゾーン中の吸収性物質上に含まれていてもよい。流体試料によって再構成されるべき試薬は、希釈剤溶液のアプライ部位よりも流体試料のアプライ部位により近接する部位において流体輸送材料上に位置することができる。逆に、希釈剤溶液によって再構成されるべき試薬は、流体試料のアプライ部位よりも希釈剤溶液のアプライ部位により近接する部位において流体輸送材料上に位置することができる。これらの試薬ゾーンを通る流体フローが試薬を再構成し、試料を効果的に前処理し、1つの試薬を別の試薬と混合および/または反応させる。他の態様においては、単数または複数の試薬が、液体試薬ゾーンにおいて流体輸送材料と接触させられている吸収性パッドに含まれていてもよい。吸収性パッドは、セルロース、ガラス繊維、ポリエステル、または吸収性ポリマーから成る群より選ぶことができる。たとえば、赤血球含有試料から赤血球を除去する目的で、1つの吸収性パッドを、流体試料アプライ部位上に置き、流体試料が吸収性物質に入る前に、流体試料を前処理してもよい。単数または複数の試薬は、流体輸送材料上の複数の位置に存在していてもよい。
【0026】
別の態様においては、流体輸送材料は、流体試料が吸収性材料を通る際に赤血球を全血から分離しうるものであってよい。様々な態様において、流体輸送材料は、HEMASEP L(登録商標)膜、HEMASEP V(登録商標)膜、またはSUPOR(登録商標)膜(それぞれPall-Gelman, Port Washington, NYから入手可能)、CYTOSEP(登録商標)膜(Allstrom Filtration, Mount Holly Springs, PA)、またはニトロセルロース膜であってよい。
【0027】
試料中に存在する測定対象物質の量は、検出可能反応生成物の量を測定し、反応生成物の測定量から測定対象物質の量を求めることによって、求めることができる。検出可能反応生成物は、当該分野に熟練せる者にとって公知の適当な手段によって測定することができる。たとえば、反応生成物が特定波長における光を吸収する場合、その波長における吸光度を測定し、測定対象物質の量に関連付けることができる。あるいは、反応生成物は、透過度、反射率、蛍光強度、発光強度により、またはたとえば電気伝導度などの電気化学的方法によって、適宜に測定することができる。
【0028】
流体輸送材料上の未反応試薬の濃度が、アッセイの基準値、対照、またはブランクを提供してもよい。吸収性材料上の未反応試料の濃度が、試料の基準値、対照、またはブランクを提供してもよく、たとえば赤血球含有試料の溶血をチェックすることができる。本発明のデバイスは、第1のゾーンにおける流体試料添加位置に隣接するが、その位置とは明確に区別される位置において、測定対象物質と、液体反応体とが会合して検出可能校正生成物を生成するような量の測定対象物質を添加することにより、液体試薬の濃度を校正するための手段をさらに含んでいてもよい。本発明のデバイスは、流体試料を第1のゾーンに、液体反応体を第2のゾーンに同時に添加する手段、および検出可能反応生成物を検出するのに有効なセンサーをさらに備えていてもよい。センサーは、たとえばCCD撮像カメラまたは光学撮像デバイスであってよい。
【0029】
本発明は、また、流体試料中の少なくとも1つの測定対象物質を検出および定量するための方法において、流体試料が該定対象物質を含有していると疑われる流体試料であって、該測定対象物質と反応して検出可能可溶性反応生成物を形成しうる液体反応体を用いることを特徴とする方法を提供する。該方法は、流体試料を流体試料アプライ部位でアプライするための第1のゾーン(「流体試料ゾーン」)および液体反応体を液体反応体アプライ部位でアプライするための第2のゾーン(「液体反応体ゾーン」)を有する流体輸送材料において、流体試料が第1のゾーンに添加され、液体反応体が第2のゾーンに添加されるときに、流体試料は流体試料エッジから第2のゾーンに向けて第1の方向に流れ、液体反応体は液体反応体エッジから第1のゾーンに向けて第1の方向と逆の第2の方向に流れることを特徴とする流体輸送材料を提供する工程を含む。流れている流体試料と流れている液体反応体とが会合すると、フローが停止し、反応体は互いに向かって拡散し、検出可能反応生成物が、液体反応体と測定対象物質の反応によって、流体試料と液体反応体の間にあってそれらと区別される連結部で形成された安定反応界面で形成される。次いで、検出可能反応生成物が検出され、任意に測定される。検出可能反応体は、たとえば、吸光度、蛍光強度、発光強度、透過度、またはコンダクタンスの変化などの電気化学的パラメーターなどの適当な方法にによって、検出され、任意に測定することができる。
【0030】
別の態様においては、本発明は、測定対象物質を含有していると疑われる流体試料中の該測定対象物質を検出および定量するための方法であって、該測定対象物質に結合して検出可能反応生成物を基質から形成しうる試薬を用いて、ある量の測定対象物質をある量の検出可能反応生成物の量に関係付けることを特徴とする方法も提供する。該方法は、液体を吸収して該液体の毛細管フローを引き起こしうる流体輸送材料であって、実質的に不可逆的に結合された測定対象物質を含有する第1のパッドに試薬を含有する流体試料をアプライするための第1のゾーン、および再構成可能な基質を含有する第2のパッドに液体をアプライするための第2のゾーンを有する流体輸送材料を提供することを特徴とする。試薬を含有する流体試料は第1のパッドに添加され、液体は第2のパッドに添加されるが、次いで、流体試料は流体試料エッジから第2のゾーンに向けて第1の方向に流れ、基質は液体によって再構成されて測定対象物質と反応しうる液体反応体を形成し、液体反応体は液体反応体エッジから第1のゾーンに向けて第1の方向と反対の第2の方向に流れる。その結果、第1のパッド上の測定対象物質によって結合されていない試薬を含有する流れている流体試料と流れている液体反応体とが会合すると、フローが停止し、検出可能反応生成物が液体反応体と試薬の反応によって形成され、安定反応界面が流体試料と液体反応体の間にあってそれらと視覚的に区別される連結部において形成される。次いで、検出可能反応生成物が検出されるが、このものはさらに定量されてもよい。
【0031】
試薬は、流体輸送材料上の複数の位置における複数の試薬であってよい。流体試料は、全血、血漿、血清、尿、または体液であってよい。また、本発明は、乳汁、環境試料、および標的測定対象物質を含有するその他の試料など多様な物質中の測定対象物質の検出に有用である。試薬は、さらに、流体輸送材料と接触させる前に、流体試料と希釈剤溶液の一方または両方に添加されてもよい。この場合、本発明の方法は、上述のような流体輸送材料の提供が含まれ、吸収性材料は試薬を全く含んでいなくてもよいし、流体輸送材料中に、または流体輸送材料を含有するパッド中に乾燥させた形の試薬をさらに含んでいてもよい。
【0032】
以下、上記およびその他の本発明の目的、特徴、および長所について、添付図面を参照しながら、下記説明により明らかにする。
【0033】
(発明の詳細な説明)
本発明は、液体反応体を流体試料と反応させ、検出可能反応生成物を形成させることにより、流体試料中に存在している可能性がある測定対象物質を検出するためのデバイスを提供する。本発明のデバイスは、流体試料、試薬、および希釈剤液体を毛細管作用により吸収、輸送しうる流体輸送材料(「吸収性材料」)からできている吸収性ストリップから成る。該吸収性ストリップに溶解され、分配されうる分析試薬を、吸収剤ストリップ中または吸収剤ストリップと接触している試薬パッド中で乾燥させることができる。本発明のデバイスは、臨床化学用途に特に有用である。
【0034】
本発明者らは、吸収性材料の対側端から収束する2つの液体が、数分間にものぼる長時間にわたり該2つの対向溶液がほとんど混合しないで、非常にシャープに区切られた界面で会合するという予想外の知見を得た。これにより、互いに反応しうる試薬または測定対象物質を含有する該2つの対向溶液が会合し、拡散し、検出可能生成物を形成する安定反応界面の創出が可能になる。生じた生成物は、有意な時間にわたり界面に局在化され、開始試薬量を測定しなくても、反応速度および反応生成物バンド濃度を分析することができる。反応生成物は反応体とは視覚的に区別されるため、高濃度の反応体を使用することができる。これにより、近似する吸光度スペクトルまたは密度の未反応試薬により結果が不正確になることなく、内因性妨害化合物に対して反作用しうる特定の試薬を大量に使用することができる。本発明は、検出可能反応体ゾーンが未反応試薬から区別および分離されていることにより、微妙な変化のみを示す反応指示薬ならびに極めて高濃度の反応体の使用を可能にするという点で、従来の使い捨て分析試薬系を大幅に改良したものである。
【0035】
反応体、すなわち流体試料と液体反応体は反応生成物と視覚的に区別されるため、本発明の系は、未反応流体試料と未反応液体反応体溶液の両者のビルトイン試料を含んでいる。これらのものは、スペクトル変化ではなく濃度変化が関与するものや、開始試薬値または基準値を必要とするものなど、ある種の分析反応の基準として使用することができる。
【0036】
本発明のデバイスは、対向する液体がほとんど混合せずに、一定の反応生成物界面を維持しながら、液体を吸収し、デバイス上の高濃度エリアから低濃度エリアへの毛細管フローを引き起こしうる材料から構成されていてよい。本発明のデバイスの材料は、ニトロセルロース膜、セルロースシート、多孔質ポリエチレン、ポリエーテルスルホン、または様々なその他の材料の膜で構成されていてよい。ポリエチレン、ポリスチレン、またはポリプロピレンなど様々なポリマーからできている多孔質プラスチック使用することもできる。PVCまたはMylarTM(または別のポリエステルフィルム)などのバッキング材料上に成形されたニトロセルロースからできている吸収性材料が最も好ましい。このタイプの吸収性材料の具体例としては、Schleicher and Schuell社から入手できるカタログ番号FF-170の製品が挙げられる。ニトロセルロースを使用する場合、ニトロセルロース材料をまず前処理して、膜を親水化させておかなければならない。流体輸送材料は、取り扱い上の耐久性を付与するために、PVCまたはポリスチレンなどの固体バッキングに付着させることができる。これらの材料は、あくまでも例示の目的で列挙されたものであり、本発明を限定するものではない。通常の技術を有する者にとっては、試料を吸収し、毛細管作用を支持することで、材料を通る流体試料の移動を促進し、対向する液体がほとんど混合しない状態で、一定の界面を維持しうるという性質を有するものであれば、様々な材料を本発明において活用することができることは自明である。
【0037】
親水性の吸収性材料に関しては、2つの因子が本発明における有用性に影響を及ぼす。まず、孔隙サイズが反応界面の統合性に影響を及ぼす。孔隙サイズが増大すると、反応界面が広がり、拡散性が高くなる。次に、膜中の固形分(v/v)が増大すると、おそらく界面における反応液体の量が少ないために、反応界面の信号強度が低下する。孔隙サイズは、現在入手可能な材料に基づく限り、5μm程度であることが好ましい。孔隙サイズが小さくて固形分の低い材料が優れた材料であると思われる。
【0038】
不要な赤血球を含有する全血または血液製剤を含有する試料をアッセイするための好ましい態様においては、流体輸送材料は血漿または血液製剤を赤血球から分離する材料であってよい。これらの態様においては、流体輸送材料は、HEMOSEP V(登録商標)またはHEMOSEP L(登録商標)膜(Pall-Gelman Inc., Port Washington, NY)から入手可能)またはCYTOSEP(登録商標)膜(Allstrom Filtration, Mount Holly Springs, PA)であってよい。
【0039】
本発明の方法またはデバイスは、試料調製と分析を同一デバイス上で1つのステップにおいて実施することが可能である。デバイスは、ほぼ矩形状の形のストリップであってよい。あるいは、吸収性材料は、複数の測定対象物質を単一のアッセイにおいて分析することができるというさらに別の長所を有する円状または直線状アレーまたは星型構成体であってもよい。無論、通常の技術を有する者にとっては、吸収性材料は特定の状況下で有利ないかなる形状のものであってよいことが自明である。
【0040】
本発明は、生物学的流体中に普通に存在する測定対象物質の化学的評価を行いうる試薬系を用いることができる。そのような試薬系は、当該分野において公知である。単一の成分を利用する試薬系、すなわち複数の時間差インキュベーション工程を要するものではなく、反応が単一容器中で起こる系がとくに興味深い。本発明は、いくつかの異なる化学試薬から成る単一成分試薬系であって、試薬がストリップ上の空間的に分離されたゾーン内で乾燥させられることを特徴とする系を提供する。図1および2に示すように、本発明の乾燥試薬ストリップは、希釈剤溶液(「希釈剤溶液」とは、試薬を溶解させうる液体であるものと定義される。希釈剤溶液に添加されるか希釈剤溶液によって再構成される試薬は、希釈剤溶液の一部として上記定義に包含されるものとする)をストリップの1端にアプライし、アッセイされるべき流体試料(「流体試料」とは、アッセイされるべき測定対象物質を含有する流体であるものと定義される。流体試料に添加されるか流体試料によって再構成される試薬は、流体試料の一部として上記定義に包含されるものとする)を別の端にアプライすることにより、使用することができる。図1を参照しながら説明すると、流体試料は、流体試料ゾーン(「流体試料ゾーン」とは、液体反応体アプライ部位よりも流体試料アプライ部位に近い吸収性材料上のエリアであるものと定義される)中の流体試料アプライ部位にアプライされてよく、液体反応体は、液体反応体ゾーン(「液体反応体ゾーン」とは、流体試料アプライ部位よりも液体反応体アプライ部位に近い吸収性材料上のエリアであるものと定義される)中の液体反応体アプライ部位にアプライされてもよい。2つの液体がストリップ中を互いに向かって移動すると、試料は成分に分離してよい。たとえば、細胞分離ストリップを使用する場合、流体試料は血漿と赤血球に分離してよい。流体試料は、流体輸送材料を通る際に、1つ以上の試薬を再構成してもよく、それによって最終反応が起こる前に該流体試料は前処理される。同時に、液体反応体はストリップの対側端から移動するが、ストリップの液体反応体ゾーン中に存在しうる1つ以上の乾燥試薬を任意に連続的に溶解させてもよい。流体試料と液体反応体とが会合すると、反応界面が輸送液体間に形成される。反応生成物は界面において非常に狭いバンドを占め、形成の速度と強度が測定される。通常、形成された生成物の量の増大(または提供された試薬および/または測定対象物質の量の減少)は、時間の関数として測定される。あるいは、生成物、試薬および/または測定対象物質の量は、1つ以上の固定タイムポイントにおいて測定することができる。形成された生成物の量の変化は、最大吸光度が検出される波長における吸光度の経時的増大または減少を測定することによって測定されるのが普通である。好ましい態様においては、反応生成物は反射を利用して測定される。しかしながら、通常の技術を有する者にとっては、電気化学的方法(たとえばコンダクタンスの変化の測定)、蛍光、発光、透過、または当該分野において公知のその他の方法を利用するなど、反応生成物の存在および/または量に関係する検出可能信号を提供する他の反応生成物測定手段を利用してもよいことが自明である。生じる反応体バンドは、周辺エリアへの生成物拡散がほとんどない状態で数分間にわたり安定であるが、これにより、発色の速度と強度の測定に適した時間が得られる。
【0041】
図2は、吸収性材料上に存在しうる1つ以上の試薬が乾燥試薬パッド3の形で存在しうる本発明の別の態様を説明するものである。本態様においては、乾燥試薬パッド3は希釈剤溶液アプライ部位2の一部分の上に位置する。
【0042】
流体試料アプライ部位は、試薬への曝露の前に流体試料を処理するための1つ以上のパッドをさらに含んでいてもよい。具体例として、流体試料アプライ部位は、全血試料または全血含有試料の前処理のための血液試料処理パッドを含んでいてもよい。そのようなパッドの具体例としては、Hemasep−Lまたはより好ましくはHemasep−V(Pall Corporation社)またはガラス繊維が挙げられる。また、試薬アプライ部位はさらに、希釈剤の添加によって再構成されうる乾燥試薬を含有するパッドを含んでいてもよい。これにより、液体試薬をアプライせずに、希釈剤を用いて乾燥試薬をはるかに簡便に再構成することができるようになる。
【0043】
場合によっては、生成物の出現ではなく、試薬または測定対象物質の消失を測定することが好ましい場合がある。たとえば、多くの酵素のコファクターである還元ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)は、酸化型であるNADの形を取っているときよりも、340nmにおける吸光度がはるかに強い。すなわち、NADHをコファクターとして利用する酵素の活性を測定する場合、340nmにおける吸光度の低下を測定することが有利である場合がある。あるいは、NADHの形成を、340nmにおける吸光度の増大として測定してもよい。
【0044】
図3は、吸収性材料に沿う位置におけるアッセイされるべき測定対象物質、反応生成物、および反応体の理論的相対濃度のグラフ表示である。図示した相対濃度は、アッセイ実施中に吸収性材料上で見られる典型的なものであってよい。図3は、吸収性材料上で行われてもよい4つのタイプのアッセイを図示したものである。ライン70は、形成された生成物を示す。ライン50および60は、それぞれ「消費された測定対象物質」と「消費された試薬」を示し、反応が起きるときに、色素が測定対象物質に結合され色素と測定対象物質の両者が複合体中で「消費される」色素結合アッセイなど、試薬または測定対象物質が消費される反応を図示したものである。反応界面においては、反応生成物の濃度が急上昇するのに伴い、未消費測定対象物質と未消費試薬の濃度が急低下する。他のタイプの反応では、試薬は反応において消費されない。たとえば、酵素アッセイにおいては、酵素は消費されずに、測定対象物質(または基質)を検出可能生成物に変換するだけである。この場合、未消費試薬はライン80で示され、消費された測定対象物質はライン50で示される。別のタイプのアッセイにおいては、血清酵素(ライン90で示される)の場合など、試薬は消費され、測定対象物質は消費されなくてもよい。したがって、図3に示す4つのタイプのアッセイが行われてもよい。すなわち、測定対象物質は消費され試薬は消費されないもの、測定対象物質は消費されず試薬は消費されるもの、測定対象物質と試薬の両者が消費されるもの、および両者ともに消費されないものである。
【0045】
反応界面は吸収性材料上の流体試料と試薬溶液から視覚的に区別されたままであるため、本発明のデバイスは、試薬と流体試料の両者の濃度と希釈度を求めるためのビルトイン手法を含んでいる。乾燥試薬が再構成される場合、デバイスは、希釈剤溶液中および流体試料中の試薬の希釈度を考慮に入れた基準値(すなわち、存在していてもよい乾燥試薬が希釈剤溶液または流体試料中にどの程度まで溶解していてよいかを反映する)の内部計算、およびバックグランド信号の測定が可能であるが、これらはいずれもある種のタイプの分析化学フォーマットにおいて有用である。たとえば、ある種の流体試料は、反応生成物の波長と同じかそれに近い波長において光を反射する物質を含んでいてもよく、したがって、最終的な反応生成物色濃度からこの信号を差し引かなければならない。他のフォーマット、たとえば、測定対象物質が過剰に存在する速度反応におけるものなど、結果が試薬濃度に直接的に関連付けられるフォーマットにおいては、開始時の試薬濃度と生成物濃度の両者を、異なる波長における反射光強度によって同時に測定することで、試薬溶解度の変動に基づき、生じた測定対象物質濃度を調節することができる。通常の技術を有する者にとっては、本発明の方法が、操作安定性の測定に有用な他の多くのパラメーターの測定、ならびにバックグランドまたは基準値の校正または計算を可能にすることは自明である。そのようなパラメーターの具体例としては下記のものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
1.試料アプライ部位エッジと反応界面の間の距離、および該距離の継時的変化(図21におけるA);
2.試薬アプライ部位エッジと反応界面の間の距離、および該距離の継時的変化(図21におけるB);
3.試料アプライ部位エッジと液体界面の間の距離、および該距離の継時的変化(図21におけるC);
4.試薬アプライ部位エッジと液体界面の間の距離、および該距離の継時的変化(図21におけるD);
5.反応界面と液体界面の間の距離、および該距離の継時的変化(図21におけるE);
6.液体界面の面積(図21におけるI);
7.試料バックグランドの吸光度または反射率(図21におけるJ);
8.試薬バックグランドの吸光度または反射率(図21におけるK);および
9.液体界面の吸光度または反射率、および同じパラメーターの継時的変化の速度(図21におけるL);
臨床化学アッセイは、液体ベースであるか固体ベースであるかを問わず、カイネティック分析(生成物形成の速度;図21におけるG)またはエンドポイント分析(1つ以上の特定のタイムポイントにおける生成量、図21におけるF)によって読み取ることができる。検出可能反応生成物は、生成物形成の速度を求めることによって測定されることが好ましい(図21におけるG)。固体ベースの臨床化学アッセイに関しては、本発明は、反応の開始をミリ秒以内に可視化し、タイミングを取ることができるため、真の時間ゼロポイントから速度を測定する唯一の手段を提供する。これにより、アッセイの最初の数秒以内に速度を測定することができるが、これはユニークかつ有用である。また、測定対象物質濃度と相関しうる反応界面バンドの幅を測定することができる。最後に、関心領域内の界面バンドのエリアの全体または一部を、合計生成物形成量の測定として測定することができる(図21におけるH;図22)。これらのパラメーターは経時的に測定することもできるし、同じ領域を異なる試料どうしで比較して、生成物生成量の相対測定値を提供することで、測定対象物質濃度を求めることもできる。
【0047】
所望のパラメーターは、適当な撮像デバイスを用いることにより測定することができる。たとえば、パラメーターの測定値をコンピューター処理に適したデータに変換するなどして、測定パラメーターの定量ができる撮像デバイスがとくに好ましい。そのようなデバイスの具体例としては、光学系と回転フィルターホイールを用いうる3色CCD撮像カメラまたは3チップ撮像管が挙げられる。
【0048】
別の態様においては、非妨害成分を吸収性材料の流体試料側で乾燥させ、前進する試料流体フロントに溶解されつつ吸収性材料沿いのいくつかのポイントでアッセイすることで、界面における試料の存在を判定することができる。たとえば、生成物と明確に区別される吸収スペクトルを有する色素をパッドの流体試料側で乾燥させてもよい。反応界面の流体試料側でその色素の測定を行って、反応部位における流体試料の存在を判定することができる。
【0049】
別の態様においては、検出および/または測定されるべきある量の測定対象物質を、流体試料アプライ部位と液体試薬アプライ部位の間にある吸収性材料上のスポットにおいて乾燥させることができる。測定対象物質は希釈剤で再構成され、液体試薬と測定対象物質は、上述のように、互いに向かって流れる。液体試薬と測定対象物質とが会合し、検出可能校正生成物を形成する。反応生成物の量の計算は、検出可能校正生成物の量の関数である反応界面に存在する試薬の量を求めることにより、補助される。一般に、測定対象物質の濃度の測定を目的とする本発明の方法においては、測定対象物質よりも大過剰量の試薬が存在する。しかしながら、反応界面における試薬の量を校正するために、比較的大量の測定対象物質を流体試料アプライ部位と同一ライン上にあるが該部位とは明確に区別される位置で吸収性材料上にスポットすることにより、試薬に対して過剰の測定対象物質を生成させるように、状況が逆転される(図23)。測定対象物質は単一の高濃度スポットの形でアプライすることができるが、同じ量の測定対象物質をより低濃度でアプライすることで、測定対象物質の沈殿や結晶化など高濃度の測定対象物質に関係する諸問題が起きる可能性を回避することができるという理由により、ストライプまたはスロット状の測定対象物質としてアプライされることがより好ましい(図23)。このようにしてアプライされた測定対象物質は試料とともに試薬アプライ部位に向かって移動し、反応界面で大型の生成物スポットを形成する(図24)。このスポットは、測定対象物質試料によって生成される反応生成物と同様にして測定することができる。校正スポットの測定において期待値から逸脱があれば、たとえば試薬分解、試薬送達困難、試薬溶解不十分、試薬沈殿など試薬濃度に影響を及ぼしかねない項目のいずれかが発生したことを示している可能性がある。
【0050】
上記校正方法は、陰性結果が予想されることが多いアッセイの活性を確認するために、溶性対照法として使用することもできる。この態様においては、少量の測定対象物質が吸収性材料に添加され、試薬アプライ部位に向かって移動する。校正界面で検出可能校正生成物が形成されたら、アッセイが正しく機能していること、およびあらゆる陰性結果は同時測定液体試料中に測定対象物質が存在しないためであることの証拠を提供するものである。
【0051】
以下、本発明を用いて同定することができる測定対象物質の例示的非包括的リストを示す。アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)(酵素基質)、アルブミン(色素結合)、アルカリホスファターゼ(酵素基質)、アンモニア(酵素性)、アミラーゼ(酵素基質)、アスパラギン酸塩アミノトランスフェラーゼ(AST)(酵素基質)、総ビリルビン(色素結合)、カルシウム(色素結合)、コレステロール(総)(酵素性)、クレアチンキナーゼ(CK)(酵素基質)、クレアチニン(色素結合)、2-グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)(酵素基質)、グルコース(酵素性)、乳酸デヒドロゲナーゼ(酵素基質)、リパーゼ(酵素基質)、マグネシウム(色素結合)、リン(色素結合)、タンパク質(総)(色素結合)、トリグリセリド(酵素性)、尿素窒素(BUN)(酵素性)、および尿酸(酵素性)。上記反応タイプ、酵素基質、色素結合および酵素性は、上掲の測定対象物質を同定するための発色および/または紫外線反応を引き起こしうる。
【0052】
本発明はまた、測定対象物質と反応しうる液体反応体の代わりに、測定対象物質に結合しうる試薬を利用するものであってよい。該試薬は、抗体、受容体、受容体本体(receptor body)、抗体断片、アブチドなど、関心測定対象物質に結合しうる分子であればよい。試薬は、試薬を適当な基質とともにインキュベートすると検出可能反応生成物を生成する酵素または酵素断片をさらに含んでいてもよい(すなわちコンジュゲート化または連結されていてもよい)。そのような試薬への測定対象物質の結合を検出することが知られている多くの方法がある。本明細書中の図34で説明する1つの態様においては一定量の試薬が、関心測定対象物質を含んでいると疑われる液体試料と混合される。混合後ただちに、試薬は液体試料中に存在する測定対象物質に結合し、測定対象物質と試薬の間に強固に結合した複合体を形成する。次いで、混合物は吸収性流体輸送材料の1端にあるパッドにアプライされる。パッドは、パッドを校正している材料に実質的に不可逆的に結合している一定量の測定対象物質を含有している。実質的に不可逆的に連結しているとは、アッセイの実施中、検出可能量の測定対象物質がパッドから解離しないことをいう。液体試料中の未結合試薬はパッドに固定された測定対象物質に結合し、液体試料中に存在する先に結合されている測定対象物質を有する液体試料中の試薬はパッド上の測定対象物質に結合しない。次いで、この試薬は、むしろ試薬/測定対象物質複合体の形で、流体輸送材料を通る。
【0053】
同時に、吸収性流体輸送材料の対側端に存在する基質は液体試料に向かって流れさせられる。基質と液体試料とが会合するポイントにおいて、検出可能反応生成物が試薬の酵素部分と基質の作用によって形成される。上述の通り、生じた生成物は相当な時間にわたり反応界面に局在化されるので、反応速度と反応生成物濃度を容易に分析することができる。反応速度および/または生成物濃度は、校正反応または標準曲線を用いるなど適当な手段により、液体試料中の測定対象物質の濃度または量に関連付けることができる。
【0054】
試薬は、関心測定対象物質に結合しうる分子であればよい。そのような分子は、モノクローナル抗体またはその一部、受容体タンパク質またはその一部、またはアブチドまたはその一部であってよい。公知の抗体結合部分の具体例としては、F(ab)断片、F(ab')断片、F(ab')2断片、Fv断片、scFv断片などが挙げられるが、これらに限定されない。本発明において用いることができる受容体部分の一例は、受容体本体である。そのような抗体結合部分および受容体本体を作成するための手順、およびそれらを結合反応において用いる手順は、当該分野に熟練せる者にとって公知である。試薬は、形の如何を関わらず、該複合体が、複合体の相当な部分の解離を起こさずに複合体を吸収性流体輸送材料の一端に位置するパッドを通過させるのに十分な親和性をもって、液体試料中の関心測定対象物質に特異的に結合しうるものでなければならない。万一、そのような解離が起きると、試薬はパッドに固定された測定対象物質に結合してしまい、パッドを通過して吸収性流体輸送材料中の基質と反応できなくなってしまう。
【0055】
液体試料に添加される試薬の量は、パッド中の測定対象物質の量によって、および液体試料中の測定対象物質の予想量によって規定される範囲内になければならない。該量は、少なくとも、液体試料中に存在する測定対象物質全部を結合させるのに必要な量でなければならない。添加される試薬の量が試料中に存在する測定対象物質の量より少ない場合、液体試料中の測定対象物質の真の濃度より低い結果が得られることになる。しかしながら、液体試料に添加される試薬の量は、パッドに結合された測定対象物質の量を上回ってはならない。液体試料に添加される試薬の量がパッド中に存在する測定対象物質の量より多いと、液体試料中の測定対象物質の真の濃度より高い結果が得られることになる。さらに、パッド中の測定対象物質の量は、液体試料中に存在していることが期待される測定対象物質の量よりはるかに過剰でなければならない。パッド中に存在する測定対象物質の量が液体試料中の未結合試薬を結合させるのに不十分である場合も、やはり、液体試料中の測定対象物質の真の濃度より高い結果が得られることになる。
【0056】
試薬は、流体輸送材料の対側端から移動する基質と反応することができる酵素に連結される。試薬と酵素は、共有結合、ジスルフィド架橋など当該分野に熟練せる者にとって一般的に公知の手段により、互いに連結させることができ、多様な供給者(たとえばSigma Chemical Co., St. Louis, MO, USA)から市販されている。基質と酵素は、酵素が基質に作用して検出可能反応生成物を生成するように、互いにマッチングされている。そのような酵素の具体例としては、アルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼ、およびペルオキシダーゼなどが挙げられる。アルカリホスファターゼの場合、許容される基質は、p-ニトロフェノールリン酸;4-メチルウンベリフェリルリン酸;またはBCIP/NBT(5-ブロモ-4-クロロ-インドリルリン酸/ニトロブルーテトラゾリウム)であってよいが、これらに限定されない。アルカリホスファターゼはp-ニトロフェノールリン酸基質に作用して、検出可能反応生成物p-ニトロフェノールを生成する。アルカリホスファターゼは4-メチルウンベリフェリルリン酸に作用して、蛍光生成物メチルウンベリフェロンを生成する。β-ガラクトシダーゼの場合、許容される基質としては、o-ニトロフェニルβ-D-ガラクトシドまたは5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-D-ガラクトピラノシド(「X-gal」)などが挙げられるが、これらに限定されない。基質o-ニトロフェニルβ-D-ガラクトシドはβ-ガラクトシダーゼによって分解されて、D-ガラクトシドと検出可能反応生成物o-ニトロフェノールを生成する。ペルオキシダーゼの場合、許容される基質としては、3-アミノ-9-エチルカルバゾール(「AEC」);o-フェニレンジアミン二塩酸(「OPD」);4-クロロ-1-ナフトール;3,3'-ジアミノベンジジン四塩酸(「DAB」)などが挙げられる。本発明における使用に許容されるレベルの検出可能生成物を生成するのに要する基質の濃度は、選ばれた試料、アッセイ、および条件の必要性に応じて変更することができるので、当該分野に熟練せる者によって容易に確認されるものである。これらの酵素の上記以外の基質は当該分野に熟練せる者にとって広く公知であり、適宜に置きかえることができる。また、当該分野に熟練せる者にとって公知の上記以外の酵素/基質の組み合わせも、本発明の方法およびデバイスにおいて適宜に用いることができる。
【0057】
以下、実施例により、流体試料中の特定の成分を検出および定量するための本発明の用途を説明する。これらの実施例はあくまで説明の目的で示されるものであり、本発明を限定するものではない。熟練者にとっては、以下に説明する原理および技術を応用して、様々な流体試料中の様々な測定対象物質を検出することができることが自明である。
【0058】
(実施例1)
本実施例は、本発明のデバイスをどのように用いて、全血試料中のグルコースの存在および濃度(246mg/dl)を測定したかを説明するものである。
【0059】
HEMOSEP L(登録商標)膜を粘着性プラスチック製バッキングに貼付し、4mm×25mmのストリップ状に切断した。グルコースオキシダーゼ(15,000U/L)、4-アミノアンチピリン(0.5mM)、p-ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩(20mM)およびペルオキシダーゼ(10,000U/L)を含有するpH約7.0のTrinder試薬(15μl)(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO, USA)を、各試験ストリップの一端上で乾燥させ、ストリップの全面積の約半分を占めさせた。この操作は、10μlの水をストリップの一端(流体試料側)に、10μlのTrinder試薬(5倍濃度にて)をストリップの対側端(希釈剤溶液側)に同時に分配することによって、行われた。次いで、ストリップを室温で1時間乾燥させた。
【0060】
乾燥後、15μlの水を希釈剤溶液アプライ部位におけるストリップの希釈剤溶液側の外側端に添加し、15μlの全血を流体試料アプライ部位におけるストリップの流体試料側の外側端に添加した。2つの液体は互いに向かって流れ、最終的にストリップ上に4つの明確なバンドを生じた。すなわち、赤血球バンド、血漿バンド、赤色/褐色キノンイミン色素反応生成物バンド(反応界面)、および未反応Trinder試薬のバンドである。図4A〜4Fに示すように、キノンイミン色素着色生成物界面バンドが数分間にわたり出現し続け、その出現速度と最終色濃度は試料中のグルコースの開始濃度に比例していた。
【0061】
(実施例2)
本実施例は、本発明をどのように適用して、ウシ胎仔血清中のカルシウムを検出および定量したかを説明するものである。
【0062】
3枚のポリエーテルスルホン膜を実施例1に従い調製し、pH2.0の希塩酸50μlで洗浄した。本発明における使用に適したポリエーテルスルホン膜の一例は、SUPOR(登録商標)膜(Pall-Gelman, Port Washington, NY)である。通常の熟練を有する者にとっては、同様の特性をもった他の多孔質膜も本発明に適応できることが自明である。6.8、13および18.6mg/dlのカルシウムを含有するウシ胎仔血清15マイクロリットルを流体試料アプライ部位における各ストリップの流体試料側に添加するとともに、15μlの酸性化Arsenazo III赤色/紫色色素溶液(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO;カタログ番号588;メーカーの指示に従い調製したもの)を希釈剤溶液アプライ部位におけるストリップの希釈剤溶液側に同時に添加した。それぞれの場合において、2つの液体は互いに向かって流れ、会合すると同時に明確な界面を形成した。青色反応生成物カルシウム-arsenazo IIIが生成物界面に出現した。図5A〜5Iに示すように、発色時間と最終青色濃度はいずれも流体試料中のカルシウムの開始濃度に比例していた。
【0063】
(実施例3)
本実施例においては、ウシ胎仔血清中の1.2g/dlおよび1.9g/dl濃度のアルブミンを、pH5.5に調節後のブロモクレゾールグリーン色素を用いて、本発明により試験した。
【0064】
HEMOSEP L(登録商標)膜を粘着性プラスチック製バッキングに貼付し、4mm×25mmのストリップ状に切断した。BCG試薬(15μl;Sigma Chemical Co., St. Louis, MO;カタログ番号631;試薬の10倍濃度溶液を用いた以外は、メーカーの指示に従い調製したもの)を各試験ストリップの一端に添加し、ストリップの全面積の約半分を占めさせた。同時に、血清(15μl)を流体試料アプライ部位におけるストリップの流体試料側の外側端に添加した。2つの液体は互いに向かって流れ、最終的にストリップ上に3つの明確なバンドを生じた。すなわち、血清バンド、色素/アルブミン複合体を含む反応生成物バンド(反応界面)、および未反応BCG試薬のバンドである。図5、7および10は、1.2g/dlおよび1.9g/dl試料の両者の反応生成物色濃度の経時的変化のグラフ表示、図5および9は数値表示である。これらのグラフは、本発明に従って行われるアッセイは、本発明の試験ストリップへの試料のアプライから5秒以内に、勾配および最終色濃度に基づく元の測定対象物質濃度に比例する相当な色濃度を生じることを示している。
【0065】
図11ないし14は、界面形成後200ミリ秒(試験ストリップへの試料アプライ後2.0秒)および3.0秒(試験ストリップへの試料アプライ後5.0秒)における1.2g/dlおよび1.9g/dl試験ストリップのデジタル写真である。これらのデジタル画像は、ソニー社製プログレッシブ3CCDカメラで記録されたもので、デジタルデータはGateway社製PCにロードされ、画像の特定列のピクセルがMatrox社製INSPECTOR色吸収ソフトウエアを用いて解析された。1.2g/dl試料について図11と図12、1.9g/dl試料について図13と図14を比較すると、図11ないし14において、反応界面を横切る赤色吸収の増加(緑色が強い)を表すライン「R」によって示されるように、赤色吸収(緑色)の大幅な増加が3秒以内に起きた。一般に、この適用例では、特定の色における吸収の増加は、カラーグラフにおける下方偏向として反映される。したがって、本発明の試験プロトコルは、試料添加から5秒以内かつ界面形成後3秒以内に試験を行うことができるような反応速度における確認可能反応をもたらすものである。
【0066】
(実施例4)
本実施例は、実施例1のプロトコルを用いた別の実施例であり、本発明のデバイスをどのように用いて、全血試料中のグルコースの存在と濃度を測定したかを説明するものである。本実施例においては、50mg/dl、150mg/dlおよび250mg/dl試料を用いた。
【0067】
HEMOSEP L(登録商標)膜を粘着性プラスチック製バッキングに貼付し、4mm×25mmのストリップ状に切断した。グルコースオキシダーゼ(15,000U/L)、4-アミノアンチピリン(0.5mM)、p-ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩(20mM)およびペルオキシダーゼ(10,000U/L)を含有するpH約7.0のTrinder試薬(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO、;カタログ番号315;5倍濃度の試薬溶液を用いた以外は、メーカーの指示に従い調製したもの)15μlを各試験ストリップの一端に添加し、ストリップの全面積の約半分を占めさせた。同時に、血清(15μl)を流体試料アプライ部位におけるストリップの流体試料側の外側端に添加した。2つの液体は互いに向かって流れ、最終的にストリップ上に3つの明確なバンドを生じた。すなわち、血清バンド、赤色/褐色キノンイミン色素反応生成物バンド(反応界面)、および未反応Trinder試薬のバンドである。図15ないし18は、キノンイミン色素生成物の出現速度を示している。これらのグラフは、本発明に従って行われるアッセイは、本発明の試験ストリップへの試料のアプライから2〜4分以内に、相当な色濃度を生じることを示している。
【0068】
(実施例5)
本実施例は、実施例2のプロトコルを用いた別の実施例であり、本発明をどのように適用して、ウシ胎仔血清中のカルシウムを検出および定量したかを説明するものである。本実施例においては、9.3mg/dlおよび13mg/dl試料を用いた。
【0069】
ポリエーテルスルホン膜を実施例1に従い調製し、pH2.0の希塩酸50μlで洗浄した。9.3mg/dlおよび13mg/dlのカルシウムを含有するウシ胎仔血清15マイクロリットルを流体試料アプライ部位における各ストリップの流体試料側に添加するとともに、15μlの酸性化Arsenazo III赤色/紫色色素溶液を希釈剤溶液アプライ部位におけるストリップの希釈剤溶液側に同時に添加した。それぞれの場合において、2つの液体は互いに向かって流れ、会合すると同時に明確な界面を形成した。青色反応生成物カルシウム-arsenazo IIIが界面に出現した。本実施例のグラフ表示および数値表示を示す図19および20を参照すると、図19は、本発明に従って行われるアッセイは、本発明の試験ストリップへの試料のアプライから1分以内に相当な色濃度を生じることを示している。
【0070】
図20は、界面幅の経時的相対的安定性を示している。界面幅は、100秒から250+秒へとほぼ倍増する。
【0071】
(実施例6)
本実施例は、本発明をどのように適用して、ウシ胎仔血清中の総アルカリホスファターゼを検出および定量したかを説明するものである。本実施例においては、10倍範囲濃度のアルカリホスファターゼの連続希釈液を用いた。
【0072】
ニトロセルロース膜ストリップをpH10の希水酸化ナトリウムで洗浄した。様々な希釈度のアルカリホスファターゼを含有するウシ胎仔血清15マイクロリットルを流体試料アプライ部位における膜ストリップの流体試料側に添加するとともに、15μlのアルカリホスファターゼ試薬(シグマ社カタログ番号245;2倍濃縮試薬溶液を用いた以外は、メーカーの指示に従い調製したもの)を希釈剤溶液アプライ部位におけるストリップの希釈剤溶液側に同時に添加した。それぞれの場合において、2つの液体は互いに向かって流れ、会合すると同時に明確な界面を形成した。反応生成物p-ニトロフェノールが生成物界面に出現した。図25は、試験ストリップへの試料アプライ後15秒および120秒における生成物形成を示す試験ストリップの一方のデジタル写真である。これらのデジタル画像は、実施例3に従い記録されたものである。図25は、本発明に従って行われるアッセイは、本発明の試験ストリップへの試料のアプライから15秒以内に検出可能色濃度を生じ、120秒までに相当な色濃度を生じることを示している。
【0073】
(実施例7)
本実施例は、本発明をどのように適用して、ウシ胎仔血清中の総ビリルビンを検出および定量したかを説明するものである。本実施例においては、0.65mg/dl、2.55mg/dl、4.73mg/dl、9.39mg/dl、および19.57mg/dl試料を用いた。
【0074】
ポリエーテルスルホン膜を実施例1に従い調製し、pH7.0の水で洗浄した。0.65mg/dl、2.55mg/dl、4.73mg/dl、9.39mg/dl、または19.57mg/dlのビリルビンを含有する市販標準溶液15マイクロリットルを流体試料アプライ部位における各ストリップの流体試料側に添加するとともに、15μlの総ビリルビン試薬(シグマ社カタログ番号550-4;20倍濃縮試薬溶液を用いた以外は、メーカーの指示に従い亜硝酸ナトリウムで再構成したもの)を希釈剤溶液アプライ部位におけるストリップの希釈剤溶液側に同時に添加した。それぞれの場合において、2つの液体は互いに向かって流れ、会合すると同時に明確な界面を形成した。反応生成物アゾビリルビンが生成物界面に出現した。図26は、4.73mg/dl試料のデジタル写真である。図26は、試験ストリップへの試料アプライ後15秒および275秒における生成物形成を示している。これらのデジタル画像は、実施例3に従い記録されたものである。図26は、本発明に従って行われるアッセイは、本発明の試験ストリップへの試料のアプライから15秒以内に相当な色濃度を生じることを示している。
【0075】
(実施例8)
本実施例は、本発明をどのように適用して、ウシ胎仔血清中の尿酸を検出および定量したかを説明するものである。本実施例においては、0.15mg/dlから15.5mg/dl試料の範囲の試料を用いた。
【0076】
ポリエーテルスルホン膜を実施例1に従い調製し、pH7.0の水で洗浄した。0.15mg/dl、0.3mg/dl、0.6mg/dl、1.0mg/dl、3.7mg/dl、7.3mg/dl、および15.5mg/dlの尿酸を含有するウシ胎仔血清15マイクロリットルを流体試料アプライ部位における各ストリップの流体試料側に添加するとともに、15μlの尿酸試薬(シグマ社カタログ番号685;3.3倍濃縮試薬溶液を用いた以外は同じ)を希釈剤溶液アプライ部位におけるストリップの希釈剤溶液側に同時に添加した。それぞれの場合において、2つの液体は互いに向かって流れ、会合すると同時に明確な界面を形成した。反応生成物である520nmに最大吸収を有するキノンイミン色素が生成物界面に出現した。図27は、試験ストリップへの試料アプライ後5秒および295秒以内の生成物形成を示す0.3mg/dl試験ストリップのデジタル写真である。これらのデジタル画像は、実施例3に従い記録されたものであり、相当な生成物濃度が295秒後に出現したことを示している。
【0077】
(実施例9)
本実施例は、本発明をどのように適用して、ウシ胎仔血清中のγ-グルタミルトランスフェラーゼを検出および定量したかを説明するものである。本実施例においては、8単位/リットル(U/L)から725U/L試料の範囲の試料を用いた。
【0078】
ニトロセルロース膜をpH7.0の水で洗浄した。8、37、107、380、および725U/Lのγ-グルタミルトランスフェラーゼを含有するウシ胎仔血清15マイクロリットルを流体試料アプライ部位に添加するとともに、15μlのγ-グルタミルトランスフェラーゼ試薬(シグマ社カタログ番号419;2倍濃縮試薬溶液を用いた以外は、メーカーの指示に従い調製したもの)を希釈剤溶液アプライ部位におけるストリップの希釈剤溶液側に同時に添加した。それぞれの場合において、2つの液体は互いに向かって流れ、会合すると同時に明確な界面を形成した。反応生成物である405nmに最大吸収を有する5-アミノ-2-ニトロベンゾエートが生成物界面に出現した。図28は、試験ストリップへの試料アプライ後5秒および285秒における生成物形成を示す380U/L試験ストリップのデジタル写真である。これらのデジタル画像は、実施例3に従い記録されたものであり、相当な生成物出現が285秒後に起きたことを示している。
【0079】
(実施例10)
本実施例は、本発明をどのように適用して、ウシ胎仔血清中のアミラーゼを検出および定量したかを説明するものである。本実施例においては、88単位/リットル(U/L)から16,800U/L試料の範囲の試料を用いた。
【0080】
ニトロセルロース膜をpH7.0の水で洗浄した。88、362、1,680、および16,800U/Lのアミラーゼを含有するウシ胎仔血清15マイクロリットルを流体試料アプライ部位に添加するとともに、15μlのアミラーゼ試薬(シグマ社カタログ番号419;2倍濃縮試薬溶液を用いた以外は、メーカーの指示に従い調製したもの)を希釈剤溶液アプライ部位におけるストリップの希釈剤溶液側に同時に添加した。それぞれの場合において、2つの液体は互いに向かって流れ、会合すると同時に明確な界面を形成した。反応生成物である405nmに最大吸収を有するp-ニトロフェノールが生成物界面に出現した。図29は、試験ストリップへの試料アプライ後35秒および275秒における生成物形成を示す16,800U/L試験ストリップのデジタル写真である。これらのデジタル画像は、実施例3に従い記録されたものである。有意レベルの生成物出現が275秒後に起きた。
【0081】
(実施例11)
本実施例は、本発明をどのように適用して、ウシ胎仔血清中のクレアチニンを検出および定量したかを説明するものである。本実施例においては、75mg/dlから300mg/dlの範囲の試料を用いた。
【0082】
ニトロセルロース膜をpH7.0の水で洗浄した。75mg/dl、150mg/dl、および300mg/dlのクレアチニンを含有するウシ胎仔血清15マイクロリットルを流体試料アプライ部位に添加するとともに、15μlのクレアチニン試薬(シグマ社カタログ番号557-Aおよび557-B;2倍濃縮試薬溶液を用いた以外は、メーカーの指示に従い調製したもの)を希釈剤溶液アプライ部位におけるストリップの希釈剤溶液側に同時に添加した。それぞれの場合において、2つの液体は互いに向かって流れ、会合すると同時に明確な界面を形成した。反応生成物である480nmと520nmの間に最大吸収を有するジャノヴスキー複合体(Janovski complex)が生成物界面に出現した。図30は、試験ストリップへの試料アプライ後5秒および295秒における生成物形成を示す150mg/dl試験ストリップのデジタル写真である。これらのデジタル画像は、実施例3に従い記録されたものであり、有意レベルの生成物が295秒後に形成されたことを示している。
【0083】
(実施例12)
本実施例は、本発明をどのように適用して、コレステロールを検出および定量したかを説明するものである。本実施例においては、61mg/dlから183mg/dlの範囲の試料を用いた。
【0084】
ニトロセルロース膜をpH7.0の水で洗浄した。61mg/dl、96mg/dl、160mg/dl、または183mg/dlのコレステロールを含有する市販コレステロール標準溶液15マイクロリットルを流体試料アプライ部位に添加するとともに、15μlのコレステロール試薬(シグマ社カタログ番号352)を希釈剤溶液アプライ部位におけるストリップの希釈剤溶液側に同時に添加した。それぞれの場合において、2つの液体は互いに向かって流れ、会合すると同時に明確な界面を形成した。反応生成物である500nmに最大吸収を有するキノンイミン色素が生成物界面に出現した。図31は、試験ストリップへの試料アプライ後10秒および300秒における生成物形成を示す96mg/dl試験ストリップのデジタル写真である。これらのデジタル画像は、実施例3に従い記録されたものである。検出可能レベルの生成物が試験ストリップへの試料アプライ後10秒以内に形成され、300秒後には相当に増加していた。
【0085】
(実施例13)
本実施例は、本発明をどのように適用して、総タンパク質を検出および定量したかを説明するものである。本実施例においては、2.1g/dlから8.2g/dlの範囲の試料を用いた。
【0086】
ニトロセルロース膜をpH7.0の水で洗浄した。2.1g/dl、4.1g/dl、6.2g/dlおよび8.2g/dlの総タンパク質を含有するウシ胎仔血清またはイヌ血清15マイクロリットルを流体試料アプライ部位に添加するとともに、15μlのアルカリビウレット試薬(シグマ社カタログ番号541;15倍濃縮試薬溶液を用いた以外は、メーカーの指示に従い調製したもの)を希釈剤溶液アプライ部位におけるストリップの希釈剤溶液側に同時に添加した。それぞれの場合において、2つの液体は互いに向かって流れ、会合すると同時に明確な界面を形成した。反応生成物である540nmに最大吸収を有する紫色銅-タンパク質複合体が生成物界面に出現した。図32は、試験ストリップへの試料アプライ後5秒および295秒における生成物形成を示す6.2g/dl試験ストリップのデジタル写真である。これらのデジタル画像は、実施例3に従い記録されたものである。有意レベルの生成物が5秒後に検出可能になり、相当量の生成物が295秒後に形成された。
【0087】
(実施例14)
本実施例は、本発明をどのように適用して、ウシ胎仔血清中のマグネシウムを検出および定量したかを説明するものである。本実施例においては、4.7mg/dlマグネシウムを含有する試料を用いた。
【0088】
ニトロセルロース膜をpH10.0の希水酸化ナトリウムで洗浄した。4.7mg/dlのマグネシウムを含有するウシ胎仔血清15マイクロリットルを流体試料アプライ部位に添加するとともに、15μlのマグネシウム試薬(シグマ社カタログ番号595;大過剰のマグネシウム試薬(〜〜100倍)を用いた以外は、メーカーの記述に従い調製したもの)を希釈剤溶液アプライ部位におけるストリップの希釈剤溶液側に同時に添加した。それぞれの場合において、2つの液体は互いに向かって流れ、会合すると同時に明確な界面を形成した。反応生成物である520nmに最大吸収を有するマグネシウム複合体が生成物界面に出現した。図33は、試験ストリップへの試料アプライ後5秒および295秒における生成物形成を示す4.7mg/dl試験ストリップのデジタル写真である。これらのデジタル画像は、実施例3に従い記録されたものである。生成物は5秒後に検出可能になり、295秒後には相当量になった。
【0089】
(実施例15)
本実施例は、本発明をどのように適用して、ハプテンであるチロキシン(「T4」)がBSAに結合したものを測定対象物質として検出および定量したかを説明するものである。T4-BSAは、アルカリホスファターゼにコンジュゲート化させたマウス抗T4に結合させた。本実施例においては、5μg/mlおよび50μg/mlの濃度の抗T4-BSAを用いた。
【0090】
ニトロセルロース膜をトリトンX-100中で洗浄し、水ですすいだ。T4-BSAを流体輸送材料の一方側上のパッドに結合させるとともに、アルカリホスファターゼの基質であるp-ニトロフェノールリン酸塩を流体輸送材料の対側端にあるパッド中で乾燥させた。マウス抗T4-アルカリホスファターゼ・コンジュゲートを、結合T4-BSAを含有するパッドに添加するとともに、基質を含有する他のパッドに水を同時に添加した。液体は互いに向かって流れ、明確な界面を形成した。反応生成物p-ニトロフェノールが生成物界面に出現し、405nmにおいて測定された。図34は、マウス抗T4-アルカリホスファターゼ・コンジュゲートと基質の反応から形成された生成物のデジタル写真である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 流体試料と希釈剤溶液のアプライ部位の位置、希釈剤溶液および流体試料フローの方向、および試験終了後の反応生成物位置を示す本発明の試験ストリップの等角投影図である。
【図2】 1つ以上の試薬を含有する乾燥試薬パッドが試験ストリップの一端に付設され、希釈剤溶液アプライ部位が乾燥試薬パッドの一部の上に位置している本発明の別の態様の等角投影図である。
【図3】 吸収性材料に沿う位置における測定対象物質、試薬、および反応生成物の濃度の模式図であり、界面において、未反応測定対象物質と試薬が反応して反応生成物を形成する際に、それらの濃度が急低下すること、およびそれに応じて反応生成物の濃度が界面において急上昇することを示している。
【図4】 図4A〜4Fは、本発明を用いて実施されたグルコースアッセイの経時的結果を示す写真である。
【図5】 図5A〜図5Iは、本発明を用いて実施された3つの濃度のカルシウムアッセイの経時的結果を示す写真である。
【図6】 本発明を用いて実施されたアッセイに基づく1.2g/dlのアルブミン濃度を有する試料から得られた反応界面の6つの独立的に読み取られた反射値の色濃度経時的変化のグラフである。
【図7】 本発明を用いて実施されたアッセイに基づく1.2g/dlのアルブミン濃度を有する試料の反応界面の6つの独立的に読み取られた反射値の色濃度経時的変化、平均値、および勾配の数値要約図である。
【図8】 本発明を用いて実施されたアッセイに基づく1.9g/dlのアルブミン濃度を有する試料から得られた反応界面の6つの独立的に読み取られた反射値の色濃度経時的変化のグラフである。
【図9】 本発明を用いて実施されたアッセイに基づく1.9g/dlのアルブミン濃度を有する試料の反応界面の6つの独立的に読み取られた反射値の色濃度経時的変化、平均値、および勾配の数値要約図である。
【図10】 本発明を用いて実施され15秒間にわたり読み取りされたアッセイに基づく、1.2g/dlおよび1.9g/dlのアルブミン濃度を有する試料の平均赤色反射値の色濃度経時的変化のグラフである。
【図11】 界面形成の200ミリ秒以内かつ試料アプライから2.0秒後に本発明を用いて実施された1.2g/dlのアルブミン濃度を有する試料のアッセイのデジタルカラー画像、ならびに該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。
【図12】 界面形成から3秒後かつ試料アプライから5秒後に本発明を用いて実施された1.2g/dlのアルブミン濃度を有する試料のアッセイのデジタルカラー画像、ならびに該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。
【図13】 界面形成の200ミリ秒以内かつ試料アプライから2.0秒後に本発明を用いて実施された1.9g/dlのアルブミン濃度を有する試料のアッセイのデジタルカラー画像、ならびに該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。
【図14】 界面形成から3秒後かつ試料アプライから5秒後に本発明を用いて実施された1.9g/dlのアルブミン濃度を有する試料のアッセイのデジタルカラー画像、ならびに該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。
【図15】 本発明を用いて実施されたアッセイに基づく50mg/dlのグルコース濃度を有する試料について3つの異なるデバイスで読み取られた色濃度経時的変化のグラフである。
【図16】 本発明を用いて実施されたアッセイに基づく150mg/dlのグルコース濃度を有する試料について3つの異なるデバイスで読み取られた色濃度経時的変化のグラフである。
【図17】 本発明を用いて実施されたアッセイに基づく250mg/dlのグルコース濃度を有する試料について3つの異なるデバイスで読み取られた色濃度経時的変化のグラフである。
【図18】 本発明を用いて実施され4.5秒間にわたり読み取られたアッセイに基づく50mg/dl、150mg/dlおよび250mg/dlのグルコース濃度を有する試料の平均値の色濃度経時的変化のグラフである。
【図19】 本発明を用いて実施されたアッセイに基づく9.3mg/dlおよび13mg/dlのカルシウム濃度を有する試料の色濃度経時的変化のグラフである。
【図20】 本発明を用いて実施されたアッセイに基づく9.3mg/dlおよび13mg/dlのカルシウム濃度を有する試料の界面幅経時的変化のグラフである。
【図21】 本発明の方法およびデバイスにおいて測定することができる様々なパラメーターの模式図である。
【図22】 グルコース濃度のアッセイにおける生理活性の測定として実施される生成物界面エリアの一部の測定の模式図である。
【図23】 ストリップフォーマット中の試料パッド付近への過剰量の測定対象物質のアプライ、およびそれに引き続く反応生成物界面における測定対象物質スポットの形成を示す、本発明の方法およびデバイスにおいて使用される内部校正手順の模式図である。
【図24】 本発明の内部校正手順を明らかにするグルコースアッセイのデジタルカラー画像である。校正された測定対象物質(グルコース)を約100mg/dlの過剰濃度でアプライし、本発明の方法に従いグルコースアッセイを実施した。反応界面における生成物は、試料アプライから20秒および60秒後に測定した。
【図25】 試料アプライから15秒および120秒後に本発明の方法に従い実施されたアルカリホスファターゼアッセイのデジタルカラー画像、ならびに各タイムポイントにおける該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。
【図26】 4.73mg/dlの総ビリルビン濃度において本発明の方法に従い実施され、試料アプライから15秒および275秒後に測定された総ビリルビンのアッセイのデジタルカラー画像、ならびに各タイムポイントにおける該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。
【図27】 0.3mg/dlの尿酸濃度において本発明の方法に従い実施され、試料アプライから5秒および295秒後に測定された尿酸のアッセイのデジタルカラー画像、ならびに各タイムポイントにおける該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。
【図28】 380U/lのγ-グルタミルトランスフェラーゼ活性の濃度において本発明の方法に従い実施され、試料アプライから15秒および285秒後に測定されたγ-グルタミルトランスフェラーゼ活性のアッセイのデジタルカラー画像、ならびに各タイムポイントにおける該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。
【図29】 16,800U/lのアミラーゼ濃度において本発明の方法に従い実施され、試料アプライから35秒および275秒後に測定されたアミラーゼのアッセイのデジタルカラー画像、ならびに各タイムポイントにおける該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。
【図30】 150mg/dlのクレアチニン濃度において本発明の方法に従い実施され、試料アプライから5秒および295秒後に測定されたクレアチニンのアッセイのデジタルカラー画像、ならびに各タイムポイントにおける該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。
【図31】 96mg/dlのコレステロール濃度において本発明の方法に従い実施され、試料アプライから10秒および300秒後に測定されたコレステロールのアッセイのデジタルカラー画像、ならびに各タイムポイントにおける該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。
【図32】 6,200mg/dlの総タンパク濃度において本発明の方法に従い実施され、試料アプライから5秒および295秒後に測定された総タンパクのアッセイのデジタルカラー画像、ならびに各タイムポイントにおける該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。
【図33】 4.7mg/dlのマグネシウム濃度において本発明の方法に従い実施され、試料アプライから5秒および295秒後に測定されたマグネシウムのアッセイのデジタルカラー画像、ならびに各タイムポイントにおける該デジタルUV吸収画像の特定部分の関連UV吸収グラフである。
【図34】 本発明の方法に従い実施され、試料アプライから5分後に測定されたT4の免疫アッセイのデジタルカラー画像、ならびに該デジタルカラー画像の特定部分の関連色吸収グラフである。

JP2000608177A 1999-03-26 2000-03-24 流体中の測定対象物質を検出するための方法およびデバイス Pending JP2002540427A (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/277,715 1999-03-26
US09/277,715 US6602719B1 (en) 1999-03-26 1999-03-26 Method and device for detecting analytes in fluids
US09/439,024 US6511814B1 (en) 1999-03-26 1999-11-12 Method and device for detecting analytes in fluids
US09/439,024 1999-11-12
US09/525,151 US6551842B1 (en) 1999-03-26 2000-03-14 Method and device for detecting analytes in fluids
US09/525,151 2000-03-14
PCT/US2000/007965 WO2000058730A1 (en) 1999-03-26 2000-03-24 Method and device for detecting analytes in fluids

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002540427A JP2002540427A (ja) 2002-11-26
JP2002540427A5 true JP2002540427A5 (ja) 2007-04-26

Family

ID=27402933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000608177A Pending JP2002540427A (ja) 1999-03-26 2000-03-24 流体中の測定対象物質を検出するための方法およびデバイス

Country Status (9)

Country Link
US (1) US6551842B1 (ja)
EP (1) EP1082614B1 (ja)
JP (1) JP2002540427A (ja)
AT (1) ATE365918T1 (ja)
AU (1) AU773121B2 (ja)
BR (1) BR0006058A (ja)
CA (1) CA2332240A1 (ja)
DE (1) DE60035316T2 (ja)
WO (1) WO2000058730A1 (ja)

Families Citing this family (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002524295A (ja) * 1998-09-12 2002-08-06 ユニバーズィテート ゲゼームトクシューレ カッセル 半導体材料における開口及びその製造方法並びにその使用
US6136610A (en) 1998-11-23 2000-10-24 Praxsys Biosystems, Inc. Method and apparatus for performing a lateral flow assay
US6528323B1 (en) 1999-06-14 2003-03-04 Praxsys Biosystems, Inc. Bidirectional lateral flow test strip and method
JP2004538453A (ja) * 2001-07-18 2004-12-24 スーリャン ゾー, 全細胞を含有するサンプルに対するラテラルフローアッセイのための試験片
US6723500B2 (en) * 2001-12-05 2004-04-20 Lifescan, Inc. Test strips having reaction zones and channels defined by a thermally transferred hydrophobic barrier
US7425302B2 (en) * 2003-02-24 2008-09-16 Binax, Inc. Dry chemistry, lateral flow-reconstituted chromatographic enzyme-driven assays
ATE510605T1 (de) * 2003-03-14 2011-06-15 Univ Columbia Systeme und verfahren für auf blut basierende therapien mit einer membranlosen mikrofluid- austauschvorrichtung
US20060076295A1 (en) 2004-03-15 2006-04-13 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Systems and methods of blood-based therapies having a microfluidic membraneless exchange device
GB0403369D0 (en) * 2004-02-16 2004-03-17 Pa Consulting Services Devices and methods for testing analytes
DE602005023183D1 (de) * 2004-07-29 2010-10-07 Relia Diagnostic Systems Llc Querstromsystem und assay
US7442557B1 (en) 2004-10-22 2008-10-28 Idexx Laboratories, Inc. Bi-directional flow assay device with reagent bridge
US7545272B2 (en) 2005-02-08 2009-06-09 Therasense, Inc. RF tag on test strips, test strip vials and boxes
WO2006098804A2 (en) 2005-03-11 2006-09-21 Chembio Diagnostic Systems, Inc. Dual path immunoassay device
US7189522B2 (en) 2005-03-11 2007-03-13 Chembio Diagnostic Systems, Inc. Dual path immunoassay device
US7939342B2 (en) 2005-03-30 2011-05-10 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Diagnostic test kits employing an internal calibration system
CN101534917A (zh) 2006-05-22 2009-09-16 纽约市哥伦比亚大学理事会 采用萃取流体排出流过滤的微流无膜交换系统和方法
GB2450351B (en) * 2007-06-20 2012-01-18 Cozart Bioscience Ltd Monitoring an Immunoassay
CA2703254A1 (en) * 2007-10-18 2009-04-23 Jacob Mullerad A diagnostic device for identifying rupture of membrane during pregnancy
EP2090365A1 (en) 2008-01-23 2009-08-19 Koninklijke Philips Electronics N.V. Combined cell and protein analysis on a substrate
AU2009212396A1 (en) * 2008-02-04 2009-08-13 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Fluid separation devices, systems and methods
US20100022916A1 (en) 2008-07-24 2010-01-28 Javanbakhsh Esfandiari Method and Apparatus for Collecting and Preparing Biological Samples for Testing
US8638441B2 (en) * 2009-04-07 2014-01-28 Nexus Dx, Inc. Hand-held scanner systems and methods for reading point of care test results
US20100317033A1 (en) * 2009-06-10 2010-12-16 Matthew Philip Abdel Methods and materials for detecting food containing allergens
WO2011100075A2 (en) * 2010-02-15 2011-08-18 Carnegie Mellon University Apparatus and process for producing patterned, micron and nanometer size reaction and mixing zones for fluids deposited on smooth, rough and porous surfaces and applications of that process
US10101326B2 (en) 2010-02-23 2018-10-16 B.R.A.H.M.S Gmbh Method for determining a marker in small volume of a sample of a bodily fluid
US8603835B2 (en) 2011-02-10 2013-12-10 Chembio Diagnostic Systems, Inc. Reduced step dual path immunoassay device and method
JP6226872B2 (ja) * 2011-11-22 2017-11-08 シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッドSiemens Healthcare Diagnostics Inc. キャリブレーションおよび/またはクオリティ・コントロール溶液として再構成用の乾燥試薬を含むデバイスとその製造および使用方法
ES2906853T3 (es) 2014-04-02 2022-04-20 Chembio Diagnostic Systems Inc Inmunoensayo que utiliza conjugado de atrapamiento
US20160116466A1 (en) 2014-10-27 2016-04-28 Chembio Diagnostic Systems, Inc. Rapid Screening Assay for Qualitative Detection of Multiple Febrile Illnesses
US10677780B2 (en) * 2014-12-17 2020-06-09 Siemens Healthcare Diagnostics Inc. Compositions, kits, and devices for generating and accurately measuring different oxygen levels in calibration and/or quality control reagents and methods of production and use thereof
US9759651B2 (en) 2014-12-23 2017-09-12 Magellan Diagnostics, Inc. Combination optical hemoglobin and electrochemical lead assay
CN108780076A (zh) 2016-01-27 2018-11-09 隐蔽色彩股份有限公司 用于检测液体中目标物质的可穿戴装置
CN113748321A (zh) * 2018-11-29 2021-12-03 前沿诊疗股份有限公司 单次使用的临床分光光度计
TW202321665A (zh) * 2019-01-07 2023-06-01 美商伊路米納有限公司 用於檢測和分析流體的系統和方法
CN111678755B (zh) * 2020-05-21 2023-09-19 桂林优利特医疗电子有限公司 一种尿液有形成分分析仪用管型质控物及其制备方法
CN114280312B (zh) * 2020-09-27 2023-09-15 河北特温特生物科技发展有限公司 一种用于免疫荧光层析检测的全血分离膜及其制备方法和应用
WO2023095132A1 (en) * 2021-11-23 2023-06-01 Labrador Sciences Ltd. Self-calibrating diagnostic device and systems and methods for use thereof

Family Cites Families (90)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3607093A (en) 1968-02-15 1971-09-21 Schering Corp Devices for testing biological liquids
US3615222A (en) 1968-09-04 1971-10-26 New England Nuclear Corp Method and apparatus for measuring the amount of a component in a biological fluid
US3811840A (en) 1969-04-01 1974-05-21 Miles Lab Test device for detecting low concentrations of substances in fluids
US3791933A (en) 1971-02-25 1974-02-12 Geomet Rapid methods for assay of enzyme substrates and metabolites
DE2118455B1 (de) 1971-04-16 1972-09-21 Boehringer Mannheim Gmbh Teststreifen
BE786291A (fr) 1971-07-20 1973-01-15 Technicon Instr Compositions de diagnostic pour determination de la glutamate-oxalate-transaminase (got) et de la glutamate-pyruvate-transaminase (gpt)
US3801466A (en) 1971-12-02 1974-04-02 American Monitor Corp Uric acid assay and reagents therefor
US4059405A (en) 1972-04-11 1977-11-22 Damon Corporation Method and apparatus for analysis of constituent carried in fibrous medium
US3902052A (en) 1973-06-11 1975-08-26 Technicon Instr Method and apparatus for the peak monitoring the results of analysis apparatus
US3992158A (en) 1973-08-16 1976-11-16 Eastman Kodak Company Integral analytical element
DE2436598C2 (de) 1974-07-30 1983-04-07 Boehringer Mannheim Gmbh, 6800 Mannheim Stabiler Teststreifen zum Nachweis von Inhaltsstoffen in Flüssigkeiten
US3964871A (en) 1974-12-18 1976-06-22 Becton, Dickinson And Company Method and device for detecting glucose
JPS51114985A (en) 1975-04-01 1976-10-09 Kyoto Daiichi Kagaku:Kk Mothod to analyse urine, etc.
US4042335A (en) 1975-07-23 1977-08-16 Eastman Kodak Company Integral element for analysis of liquids
FR2341865A1 (fr) 1976-02-19 1977-09-16 Api Labor Support pour le dosage d'activites enzymatiques et procede de dosage a l'aide de ce support
US4160008A (en) 1978-01-26 1979-07-03 Miles Laboratories, Inc. Multilayered test device for determining the presence of a liquid sample component, and method of use
US4233029A (en) 1978-10-25 1980-11-11 Eastman Kodak Company Liquid transport device and method
US4288228A (en) 1979-01-31 1981-09-08 Technicon Instruments Corporation Whole blood analyses and diffusion apparatus therefor
US4303408A (en) 1980-02-05 1981-12-01 Eastman Kodak Company Removal of interferents in analytical assays in a two phase interferent-removal zone
US4426451A (en) 1981-01-28 1984-01-17 Eastman Kodak Company Multi-zoned reaction vessel having pressure-actuatable control means between zones
US4588696A (en) 1983-02-17 1986-05-13 Eskelson Cleamond D Pellet process for the detection of formaldehyde and/or glutaraldehyde
US4734360A (en) 1983-07-12 1988-03-29 Lifescan, Inc. Colorimetric ethanol analysis method and test device
US4637978A (en) 1983-10-28 1987-01-20 Eastman Kodak Company Assay for analysis of whole blood
US4594327A (en) 1983-11-02 1986-06-10 Syntex (U.S.A.) Inc. Assay method for whole blood samples
EP0165288B1 (en) 1983-12-02 1990-03-14 Vertrik Bioteknik Ab A device for chemical analyses and use thereof
US4654127A (en) 1984-04-11 1987-03-31 Sentech Medical Corporation Self-calibrating single-use sensing device for clinical chemistry and method of use
JPH0673472B2 (ja) 1985-02-05 1994-09-21 コニカ株式会社 分析素子
US4627918A (en) 1985-11-04 1986-12-09 Sepragen Corporation Chromatography column using horizontal flow
US4962021A (en) 1986-06-20 1990-10-09 Personal Diagnostics, Inc. Analyte determination using gel including a reagent system reacts with analyte to change transmissive property of gel detectable by light beam transmitted through gel by total internal reflectance
US4812400A (en) 1986-07-14 1989-03-14 Steinman Gary D Process for measuring sodium levels in biological fluids
US4935346A (en) 1986-08-13 1990-06-19 Lifescan, Inc. Minimum procedure system for the determination of analytes
US4790979A (en) 1986-08-29 1988-12-13 Technimed Corporation Test strip and fixture
DE3638654A1 (de) 1986-11-12 1988-05-26 Boehringer Mannheim Gmbh Testtraeger zur analytischen bestimmung eines bestandteils einer koerperfluessigkeit
CA1338736C (fr) 1986-12-05 1996-11-26 Roger Baurain Microcristaux comportant une substance active presentant une affinite pour les phospholipides, et au moins un phospholipide, procede de preparation
US4774192A (en) 1987-01-28 1988-09-27 Technimed Corporation A dry reagent delivery system with membrane having porosity gradient
US4800162A (en) 1987-04-01 1989-01-24 Sepracor, Inc. Method for resolution of steroisomers in multiphase and extractive membrane reactors
US4857453A (en) 1987-04-07 1989-08-15 Syntex (U.S.A.) Inc. Immunoassay device
US4943522A (en) 1987-06-01 1990-07-24 Quidel Lateral flow, non-bibulous membrane assay protocols
US5104793A (en) 1988-02-16 1992-04-14 Boehringer Mannheim Corporation Method for determining an analyte in a liquid sample using a zoned test device and an inhibitor for a label used in said method
US5096809A (en) 1988-07-25 1992-03-17 Pacific Biotech, Inc. Whole blood assays using porous membrane support devices
US5082626A (en) 1988-08-08 1992-01-21 Boehringer Mannheim Gmbh Wedge shaped test strip system useful in analyzing test samples, such as whole blood
US5252293A (en) 1989-01-17 1993-10-12 Vladimir Drbal Analytical slide with porous filter membrane
US5114350A (en) 1989-03-08 1992-05-19 Cholestech Corporation Controlled-volume assay apparatus
US5135716A (en) 1989-07-12 1992-08-04 Kingston Diagnostics, L.P. Direct measurement of HDL cholesterol via dry chemistry strips
DK374889D0 (da) 1989-07-28 1989-07-28 Koege Kemisk Vaerk Fremgangsmaade til procesovervaagning
US5104812A (en) 1989-11-27 1992-04-14 Syntex (U.S.A.) Inc. Device and method for interrupting capillary flow
JP2618727B2 (ja) 1990-01-19 1997-06-11 富士写真フイルム株式会社 全血中の被検成分の定量方法
US5141850A (en) 1990-02-07 1992-08-25 Hygeia Sciences, Inc. Porous strip form assay device method
US5091188A (en) 1990-04-26 1992-02-25 Haynes Duncan H Phospholipid-coated microcrystals: injectable formulations of water-insoluble drugs
US5212060A (en) 1990-04-27 1993-05-18 Genesis Labs, Inc. Dry test strip comprising a dextran barrier for excluding erythrocytes
SE465086B (sv) 1990-05-16 1991-07-22 Mats Malmquist Reagenskapillaerer, reaktionskaerl, beredningssaett och anvaendning daerav
US5187100A (en) 1990-05-29 1993-02-16 Lifescan, Inc. Dispersion to limit penetration of aqueous solutions into a membrane
US5122284A (en) 1990-06-04 1992-06-16 Abaxis, Inc. Apparatus and method for optically analyzing biological fluids
US5242606A (en) 1990-06-04 1993-09-07 Abaxis, Incorporated Sample metering port for analytical rotor having overflow chamber
US5061381A (en) 1990-06-04 1991-10-29 Abaxis, Inc. Apparatus and method for separating cells from biological fluids
US5186844A (en) 1991-04-01 1993-02-16 Abaxis, Inc. Apparatus and method for continuous centrifugal blood cell separation
US5147606A (en) 1990-08-06 1992-09-15 Miles Inc. Self-metering fluid analysis device
US5726064A (en) 1990-11-22 1998-03-10 Applied Research Systems Ars Holding Nv Method of assay having calibration within the assay
US6027944A (en) 1990-11-22 2000-02-22 Applied Research Systems Ars Holding Nv Capillary-fill biosensor device comprising a calibration zone
EP0516814B1 (en) 1990-12-28 1996-09-04 Dade MicroScan Inc. Method and composition for determining antimicrobial susceptibility of the majority of clinically significant gram positive organisms
US5877028A (en) * 1991-05-29 1999-03-02 Smithkline Diagnostics, Inc. Immunochromatographic assay device
DE69110032T2 (de) 1991-06-08 1995-12-21 Hewlett Packard Gmbh Verfahren und Gerät zur Feststellung und/oder Konzentrationsbestimmung von Biomolekülen.
US6007999A (en) 1991-07-31 1999-12-28 Idexx Laboratories, Inc. Reversible flow chromatographic binding assay
US5726010A (en) 1991-07-31 1998-03-10 Idexx Laboratories, Inc. Reversible flow chromatographic binding assay
US5413732A (en) 1991-08-19 1995-05-09 Abaxis, Inc. Reagent compositions for analytical testing
US5397710A (en) 1991-10-28 1995-03-14 David Diagnostics, Inc. Process for measuring magnesium in biological fluids
US5304348A (en) 1992-02-11 1994-04-19 Abaxis, Inc. Reagent container for analytical rotor
AU4047493A (en) 1992-04-02 1993-11-08 Abaxis, Inc. Analytical rotor with dye mixing chamber
WO1994019690A1 (en) 1993-02-17 1994-09-01 Cardiovascular Diagnostics, Inc. Dry chemistry cascade immunoassay and affinity assay
US5478750A (en) 1993-03-31 1995-12-26 Abaxis, Inc. Methods for photometric analysis
US5591643A (en) 1993-09-01 1997-01-07 Abaxis, Inc. Simplified inlet channels
US5409665A (en) 1993-09-01 1995-04-25 Abaxis, Inc. Simultaneous cuvette filling with means to isolate cuvettes
US5408535A (en) 1993-09-07 1995-04-18 Miles Inc. Video test strip reader and method for evaluating test strips
US5403415A (en) 1993-11-17 1995-04-04 Abaxis, Inc. Method and device for ultrasonic welding
GB9325718D0 (en) 1993-12-16 1994-02-16 Ars Holding 89 Nv Sensor device for sandwich assay
US5779867A (en) 1994-10-07 1998-07-14 Biomedix, Inc. Dry chemistry glucose sensor
WO1996035952A1 (en) 1995-05-09 1996-11-14 Smithkline Diagnostics, Inc. Devices and methods for separating cellular components of blood from liquid portion of blood
WO1996036878A1 (en) 1995-05-19 1996-11-21 Universal Healthwatch, Inc. Rapid self-contained assay format
US5716852A (en) 1996-03-29 1998-02-10 University Of Washington Microfabricated diffusion-based chemical sensor
AUPN527995A0 (en) * 1995-09-07 1995-09-28 Agen Biomedical Limited Method and apparatus for semiquantification of an analyte
US5981298A (en) 1995-12-13 1999-11-09 Surmodics, Inc. Immunoassay device and method
US5753497A (en) 1995-12-22 1998-05-19 Universal Health Watch Inc Diagnostic assay providing blood separation
US5948684A (en) 1997-03-31 1999-09-07 University Of Washington Simultaneous analyte determination and reference balancing in reference T-sensor devices
US5776719A (en) 1997-07-07 1998-07-07 Mercury Diagnostics, Inc. Diagnostic compositions and devices utilizing same
US5802842A (en) 1996-07-29 1998-09-08 Trw Inc. Dimensionally stable throat insert for rocket thrusters
US6001658A (en) 1996-09-13 1999-12-14 Diagnostic Chemicals Limited Test strip apparatus and method for determining presence of analyte in a fluid sample
US5998221A (en) 1996-09-25 1999-12-07 Becton, Dickinson And Company Non-instrumented assay with quantitative and qualitative results
US5989924A (en) 1997-09-30 1999-11-23 Becton, Dickinson And Company Device for determining an analyte in a sample
US5962336A (en) 1997-10-20 1999-10-05 Sun; Ming Multi-test panel
US6136610A (en) 1998-11-23 2000-10-24 Praxsys Biosystems, Inc. Method and apparatus for performing a lateral flow assay

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6551842B1 (en) Method and device for detecting analytes in fluids
US6511814B1 (en) Method and device for detecting analytes in fluids
JP2002540427A5 (ja)
US6602719B1 (en) Method and device for detecting analytes in fluids
US6312888B1 (en) Diagnostic assay for a sample of biological fluid
KR100828450B1 (ko) 면역센서
US4144306A (en) Element for analysis of liquids
US4274832A (en) Analytical element and method for analysis of multiple analytes
US20030207441A1 (en) Devices and methods for analyte concentration determination
MXPA06012675A (es) Sistemas analiticos, dispositivos y cartuchos para los mismos.
US6096268A (en) Chromogenic and turbidimetric assay device
JP3476828B2 (ja) フラクトサミンをアッセイするための多層試験デバイスおよび方法
JPH0629852B2 (ja) 偏倚乾式分析要素を用いた液体試料中の被検物質の定量分析方法
EP0169055B1 (en) Polymeric single layer analytical element
JPH0695954B2 (ja) クレアチニン又はクレアチンの測定要素及び測定方法
JP2611890B2 (ja) 乾式分析要素を用いた測定方法及び乾式分析要素
US20050032089A1 (en) Sample preparation for colorimetric and fluorescent assays as implemented on optical analysis discs
EP0141648A2 (en) Reflective particle-containing analytical device
JPS61500152A (ja) 流動体迅速定量分析用装置
WO2002033407A1 (en) Diagnostic assay for a sample of biological fluid
EP0464934B1 (en) Element for assay of catechol and catechol generating substances
JPH05211894A (ja) 血清コリンエステラーゼ活性についてのアッセイ方法及び分析要素
MXPA00011697A (en) Method and device for detecting analytes in fluids
US11982680B2 (en) Devices, systems, and methods for measuring biomarkers in biological fluids
JPH01107136A (ja) 液体分析方法