JP2002539892A - 接続手段を備えた投薬装置用乳首状ノズル - Google Patents

接続手段を備えた投薬装置用乳首状ノズル

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チリー,ジャック
バンデカッセリー,クリスティアン
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スミスクライン ビーチャム バイオロジカルズ ソシエテ アノニム
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Abstract

(57)【要約】 ソケットと係合可能であり、かつソケット内で雌ねじ部と係合できる少なくとも一つの係合部を有する管状導管を備えた、流体製薬の小児の経口服用に適した乳首状ノズル。この乳首状ノズルは、導管とソケットの接続を容易にする。注射器及びノズルを備えた圧縮可能なカプセルのような投薬装置及びこのようなソケットを有するガラス瓶用接続装置が開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の属する技術分野 本発明は、投薬注射器や折り畳み可能なカプセルなどの投薬装置から小児が流
体製薬を内服するのに適したノズルの新規装置に関する。特に、本発明は、流体
製薬用の容器間の接続を容易にするノズルなどに関する。本発明は、このような
ノズルを備えた投薬装置にさらに関する。また、このようなノズルを有する注射
器や折り畳み可能なカプセルなどの投薬装置が製薬用ガラス瓶などの容器に接続
されることを可能とするのに適したコネクタ装置に関する。
【0002】 従来の技術 一般に製薬用の容器、特に、ノズル開口部で終わっている製薬用導管の形態の
乳首状ノズルを備えた投薬注射器を備えた、小児患者に流体製薬を内服させる装
置が公知である。別のこのような装置は液体製薬を収納する、軟質プラスチック
材料で作られている圧縮可能なカプセルを備え、ノズル開口部で終わっている製
薬用導管の形態の乳首状ノズルが設けられている。このような装置は、カップ又
はスプーンから流体製薬を飲むことができない、乳から吸うことしかできない非
常に幼い子供や赤ん坊用に特に適している。使用時に、ノズルが小児患者の口の
中に挿入され、液体製薬が注射器から患者の口の中に注入される。このような流
体製薬は小児患者のロタウイルス感染症の治療(治癒及び/又は予防)用である
【0003】 注射等の装置が特に製薬用ガラス瓶などの第二の製薬用容器へ例えば螺合によ
って接続されることができるように、注射器等の装置に接続装置を設けることが
公知である。このようなガラス瓶は、しばしば、パンク可能なゴムシールを有す
る閉鎖部材によって閉鎖されている。このシールを通して駆動されうる中空のパ
ンクスパイクを有する、このようなガラス瓶用接続装置が公知である。製薬は、
ガラス瓶からスパイクの中空の内部を通して例えば投薬注射器に取り出されるこ
とができる。
【0004】 このような接続装置は、国際規格ISO594−1「注射器、針及び特定の他
の医療器具用の6%の勾配を有する円錐取付物(ルアー)」に応じることが要求
されている。この国際規格には、このような接続手段の相互接続性を可能とする
ように、円錐取付物の態様の構成、形状及び寸法が明記されている。
【0005】 国際規格に応じてつくられる投薬注射器ノズルには、小さな子供や赤ん坊の経
口服用の用途に容易に適合できる接続手段を提供することに問題がある。本発明
の目的は、この問題を少なくとも部分的に解決する接続手段を提供することであ
る。
【0006】 本発明によれば、流体製薬が導管のノズル開口に向けてそれに沿って流される
内側通路を有する管状導管を備えた、小児が流体製薬を経口服用するのに適した
乳首状ノズルにおいて、前記導管は雌ソケットと雄雌式で協働して係合可能であ
り、前記導管は、前記雌ソケットの雌ねじ部と係合できる少なくとも一つの係合
部分が外側に設けられており、前記導管と前記ソケットの接続を容易にする。
【0007】 前記導管は、外側がほぼ筒状の管の形態であり、前記ノズル開口部に直に隣接
しかつ前記開口部の上流にある部分を少なくとも有し、前記部分は前記ノズル開
口部の端部において最も狭くなっている浅い円錐状に傾斜している。このような
円錐の基部は、円錐の上流にある筒状部分に隣接しており、円錐の基部の断面は
、同じであるか異なる、例えば、直に隣接した筒状部分の断面よりも小さい。こ
のような円錐は、例えば、ノズル開口部から上流に延びている乳首状ノズルの2
5〜75%の長さからなる。あるいは、導管の全て又はほぼ全ては、外部が浅い
円錐形状である。あるいは、導管は、ノズル開口部に直に隣接しかつノズル開口
部から上流に延びている、さらなる上流部分において浅い円錐形状である筒状部
を有する。この筒状部分は円錐の頂点に交わっている。
【0008】 本明細書で使用される語「筒状」は、楕円又は他の歪んだ円形断面を含む。本
明細書で使用される語「円錐」は、円錐台を含み、真っ直ぐな側面と基部頂点軸
線に沿った全ての点において円形断面とを有する真の円錐と、段階状又は凸状又
は凹状に湾曲した側面と楕円及び他の円形断面とを有する歪んだ円錐の両方を含
んでいる。一般的な量の円錐の勾配は、円錐の角度が2〜10°である。例えば
、円錐は国際規格ISO594−1「6%のテーパを有する円錐取付物(ルアー
)」に形成されている6%テーパの円錐形状である。本明細書で使用されている
語「上流」及び「下流」は、患者への投薬中に流体製薬が投薬装置からノズルを
通して患者の口に向けて流れる方向についていう。
【0009】 このような浅い円錐形状は、小さな子供又は赤ん坊の口の中に投薬するために
、入れることができる乳首のように使用するのに特に有利である。この形状は、
このような患者に快適である。
【0010】 導管は、前述の国際規格ISO594−1には従わず、外側が形成かつ寸法決
めされており、特に、この規格で与えられている寸法よりも大きくつくられてお
り、標準の皮下注射器の針を導管に適合させることは不可能である。これにより
、口の使用に意図されている時にこのような針を用いて本発明のノズルを事故的
に使用するのを防いでいる。これは、口の使用に意図された注射器などの投薬装
置が殺菌した状態で必ずしも与えられず、その一方で、皮膚を通した注射用の皮
下注射器の針を用いる場合では、殺菌した投薬装置が使用されなければならない
ので重要である。
【0011】 導管が円錐状部分と上流筒状部分とを備えている時、係合部分は、好ましくは
円錐状部分の上流、例えば、円錐状部分の上流部に直に隣接して、又は円錐状部
分と筒状部分の間の交差部において設けられている。例えば、この係合部分は、
このような円錐状部分の広い基部に又は基部の上流部に設けられている。導管が
筒状部分と上流円錐状部分とを備えている時、係合部分は、好ましくは筒状部分
の上流、例えば、筒状部分の上流部に直に隣接して又は円錐状部分と筒状部分の
間の交差部において設けられている。例えば、この係合部分は、このような円錐
状部分の広い基部に又は基部の上流に設けられている。導管のほぼ全体の外部が
円錐形状である時、係合部分は、ノズル開口部の上流の任意の地点において設け
られている。好ましくは、係合部分は、ノズル開口部と乳首状ノズルの他端部の
間の長さの25〜75%、例えば、ノズルが投薬装置に接合された地点に設けら
れている。
【0012】 この少なくとも一つの係合部分は、雌ソケット上のらせん状の又は部分的にら
せん状の雌ねじ部と係合するのに適している。ねじによりきつい接続が形成され
ることができ、それにより、装置及びソケット内の圧力の生成に耐えるのを助け
る。好ましくは、係合部分は、導管の外面上において、少なくとも二つ、適切に
は二つの丸みの付いたこぶ部、例えば翼部を備えている。このようなこぶ部は、
例えば、ほぼ半球形状又は丸みの付けられた円錐形状のように例えば滑らかに湾
曲しており、規則的に周縁に導管周りに配置されている。例えば、もしこのよう
な二つのこぶ部があるならば、これらこぶ部は例えば180°離間して周縁周り
に対向して配置されている。このようなこぶ部は、こぶ部の断面に対応する断面
を有する雌ソケット上のらせん状雌ねじ部と係合することができる。このような
こぶ部は、装置が経口服用である場合にこれらのこぶ部が小さな子供や赤ん坊の
口部に快適である滑らかに丸みを付けられた形状を有することができると有利で
ある。
【0013】 別の態様では、本発明は、液体製薬を投薬するのに適した投薬装置を提供し、
特に、経口服用に適しかつ前述のような乳首状ノズルを備えたノズルを提供する
。このような投薬装置は好ましくは注射器であり、例えば、ノズルを通して注射
外筒の流体内容物、例えば一投薬量の製薬を供給するように、注射器のノズル開
口部に向けて駆動されうるピストンを備えた管状注射外筒であるか、又は、例え
ば、圧縮されて内部体積を減らしてカプセルのノズル部を通して流体内容物を駆
動することができる、一投薬量の製薬を含んだ折り畳み可能なカプセル、例えば
、柔軟な軟質プラスチック材料でつくられた薬袋である。本発明は計量された投
薬装置を用いて使用することができるが、本明細書で使用されている語「投薬装
置」は、管理される投薬量が計量器によって測定及び/又は制御される投薬装置
に限定されない。
【0014】 好ましくは、本発明の乳首状ノズルは、液体製薬用貯蔵装置を有する投薬装置
と一体につくることもでき、例えば、乳首状ノズルは、投薬注射器又は折り畳み
可能なカプセルの一体ノズル部を備えてもよい。それゆえ、本発明は、一体のノ
ズルとして前述のような乳首状ノズルを有する投薬装置をさらに提供する。この
ような一体の注射器及び乳首状ノズルは、ガラス又は好ましくはプラスチックな
どの従来の材料でつくることができる。このような一体の折り畳み可能なカプセ
ル及びノズルは、軟質プラスチックなどの従来の材料でつくることができる。
【0015】 あるいは、本発明の乳首状ノズルは、投薬注射器又は折り畳み可能なカプセル
などの、液体製薬用貯蔵装置を有する投薬装置に取り付けることができる別個の
部分としてつくることができる。このため、導管は、上流端部において例えば注
射器又は折り畳み可能なカプセルの投薬装置用の適切な接続部が設けられている
。例えば、接続部は、投薬装置の雌ノズル部分との接続が可能である広くなって
いる内側通路を有する。それゆえ、本発明は、上流端部において、例えば、注射
器や折り畳み可能なカプセルなどの投薬装置との接続を可能とする接続部が設け
られている導管を有する、投薬装置に取り付け可能な別個の部分である乳首状ノ
ズルをさらに提供する。もし別個の部分として設けられるならば、別個の部分が
経口服用の使用中に投薬装置から外れて結果として患者が部品を飲み込む危険を
招くことがないことを保証するように極端に注意しなければならない。
【0016】 本発明の乳首状ノズルには、汚物などを遮断するために、使用前に除去される
例えば柔軟なコンフォーミングキャップなどの除去可能な保護閉鎖部材が設けら
れる。
【0017】 導管の雌ソケットとの係合によって、導管はソケットと接続可能にされ、その
結果、流体製薬は導管とソケットの間で流れうる。もし導管とソケット自身が投
薬装置とガラス瓶の貯蔵装置などの各容器と連通するならば、流体製薬は、一方
の容器から他方の容器へ導管及びソケットを通して移送される。例えば、ガラス
瓶は、再構成用の製薬を収納し、注射器又は折り畳み可能なカプセルは、再構成
用媒体を収納し、媒体は、製薬を再構成するために、注射器又はカプセルから接
続部を介してガラス瓶内へ移送され、再構成された製薬は、患者への投薬のため
に、注射器又はカプセル内に移送されて戻される。あるいは、ガラス瓶から投薬
装置へ移送される液体製薬を収納するガラス瓶が与えられる。
【0018】 本発明の別の態様では、本発明の乳首状ノズルがそれによって製薬用容器へ接
続される接続手段が設けられている。
【0019】 好適な形態の接続手段は、パンク可能なシールで閉鎖される容器に設けられる
。接続手段は、ノズルがソケットと流体的に接続することができるように、乳首
状ノズルの係合部分と係合可能な雌ねじ部を有する雌ソケットと、ソケットと連
通している、内側通路を中に有する中空パンクスパイクであって、スパイクが容
器のパンク可能なシールを通して駆動されることができ、容器の内容物と乳首状
ノズルの流体連通を形成する、中空パンクスパイクとを有する。
【0020】 容器は例えば製薬用ガラス瓶からなり、容器は例えば水溶媒体などの再構成流
体で再構成するための乾燥固体製薬を収納している。製薬は、乳首状ノズル、ソ
ケット及びスパイクを介してガラス瓶に通され、その結果、同じ経路に沿って、
例えば、投薬注射器又は折り畳み可能なカプセルなどの投薬装置に引き出される
【0021】 雌ソケットは、好ましくは、本発明の第一の態様の乳首状ノズルの少なくとも
一部分の外側形状に内側の形状及び寸法がぴったりと対応している。
【0022】 接続手段は、種々の構成を備え、いくつかの適切な構成を以下に説明する。
【0023】 一つの適切な構成の接続手段は、パンク可能なシールを有する、それを製薬用
ガラス瓶の閉鎖部材に接続手段をぴったりと適合することができる内側の寸法、
形状及び大きさのほぼベル形状の構成を備え、このベルには、ベル形状の構造体
がガラス瓶の閉鎖部材上に保持されることができるクリップ手段が選択的に設け
られており、中空パンクスパイクは、好ましくは筒状のベルの長手軸線と同軸に
ベル内で下方に延び、雌ねじ部の付いた雌ソケットが、ベルの基部上に外側にお
いてパンクスパイクの中空通路と連通して設けられている。
【0024】 別の適切な構成の接続手段は、管状体であって、この管状体は、(例えば公知
の手段によって)ガラス瓶に取り付けられることができ、かつガラス瓶内の所定
位置にある時にガラス瓶の口部から上方に延び、下端部においてパンク可能なシ
ールを有する管状室を内側に形成する管状体と、シールから比較的に離れた第一
上側位置に設けられたピストンであって、ピストンはシールから比較的に離れて
いない第二下側位置に管状体内で移動可能であり、ピストンは雌ソケットを備え
た接続ポートを有する、ピストンと、ピストンから下方に延びている管状パンク
部材であって、管状パンク部材は、それを通して接続ポートと連通するカニュー
レを有し、第一位置から第二位置へのピストンの移動により、パンク部材がシー
ルをパンクさせ、第二位置において、接続ポート及びガラス瓶の内部はカニュー
レを介して互いに連通させられる、管状パンク部材とを備えている。
【0025】 この実施の形態において、ピストンは最初に(好ましくは、管状スリーブ内に
パンクスパイクを有する)管状スリーブ上で管状スリーブの内側で少なくとも部
分的に延びている。ピストンは、例えばピストン上への下方の力によって容易に
分解されうるリンクによって管状体内に取り付けられることができる。このよう
な構成のピストン及び管状体は、ピストンが下方向すなわちガラス瓶のシールに
向けて移動するのを促進し、かつピストンと管状体の相対回転を妨げる協働ガイ
ドを有する。ピストン及び管状体は協働固定手段を有し、ピストンは下方への移
動の最下端において管状体内の所定位置に固定されうる。
【0026】 前述の雌ねじ部の付いた雌ソケットのない前述の一般的なタイプの接続手段が
、例えば、欧州特許第351643号、欧州特許第587347号、欧州特許第
126718号、米国第4564054号、英国特許第1452418号、米国
特許第3977555号及び米国特許第5350372号に開示されている。
【0027】 使用時に、このような接続手段は、パンクスパイクがシールの上方でシールに
向けられるように、パンク可能なシールを備えた製薬用ガラス瓶に関して位置決
めされて公知の手段によってガラス瓶に取り付けられている。パンクスパイクが
シールをパンクさせてガラス瓶の内部と雌ソケットを連通させるように、ピスト
ンがガラス瓶に向けて下方に移動させられる。乳首状ノズルが、雌ソケットに挿
入され、係合部分は、ソケットの雌ねじ部と係合して通路とガラス瓶の内部とを
連通し、ガラス瓶の内部と、例えば、投薬注射器又は折り畳み可能なカプセルな
どの、乳首状ノズルと連通した容器とを連通させる。
【0028】 あるいは、注射器又は折り畳み可能なカプセルなどの投薬装置の一部分を備え
た乳首状ノズルは、雌ソケットと係合させられ、投薬装置に力が加えられて前述
の方法と同様に下方にピストンを移動させる。この用途の態様は、使用者の指と
ソケットの接触が最小化されるという利点を有する。
【0029】 この用途の一態様では、注射器又は折り畳み可能なカプセルなどの投薬装置は
再構成液を収納し、ガラス瓶は、例えば凍結乾燥された再構成製薬などの固体を
収納している。投薬装置とガラス瓶の内部との間の連通が前述のように形成され
る時、再構成液体は乳首状ノズル、ソケット及びスパイクを通してガラス瓶内に
移送され、製薬がガラス瓶内で再構成される。例えば溶液などの再構成製薬は、
投薬装置に引き出される。
【0030】 本発明の装置及び接続手段の前述の部分の全ては、射出成形又は吹込成形処理
によってプラスチック材料でつくられている。このようなプラスチック材料は、
特に液体製薬などの製薬物質との接触のために容認できる。それゆえ、さらなる
態様において、本発明は、前述の装置又は接続手段の製造に適した型を提供する
【0031】 前述の乳首状ノズル及び/又は投薬装置及び本発明の接続手段は、一つ以上の
乳首状ノズル及び/又は投薬装置及び一つ以上の接続手段を備えたキットとして
、一緒に設けられる。このようなキットは、本発明のさらなる態様を備えている
。前述の接続手段はガラス瓶へ取り付けられており、コネクタとガラス瓶の組み
合わせは本発明のさらなる態様である。
【0032】 発明の実施の形態 本発明は添付図面を参照して例示的にのみ記載されている。図1及び2を参照
すると、流体製薬の小児の経口服用に適した乳首状ノズルが1で全体的に示され
ている。乳首状ノズル1は、内側通路3を有する管状導管2を備えている。流体
製薬は、この内側通路3に沿って、導管のノズル開口4、すなわち「下流」方向
に向けて流される。導管2には、導管2の周縁付近で180°離間して配置され
た導管の外面上の二つの丸みが付けられたこぶの形態の二つの係合部5が外側に
設けられている。これらこぶ部はほぼ半球状である。乳首状ノズル1は、投薬注
射器6の一体のノズルとしてつくられている。導管2及び注射器6は共にプラス
チックでつくられている。
【0033】 導管2は、その一部分2Aを有するほぼ筒状の管の形態であり、かつ円錐角が
勾配角度5°の先細りした浅い円錐形状であり、ノズル開口4に直に隣接しかつ
開口4の上流にあり、円錐のノズル開口4の端部において最も狭くなっている。
係合部5の導管2の上流の部分2Bは筒状であり、円錐の基部の断面は、筒状部
2Bの断面よりもわずかに小さい。こぶ部5は、部分2A及び2Bの交差部、す
なわち、注射器6から遠いノズルの開口4の端部と注射器と合流する注射器6に
近い導管2の端部との間の中途付近に位置決めされている。
【0034】 図1には、乳首状ノズル1を保護しかつ閉鎖するために乳首状ノズル1に適合
させられた保護カバー7が示されている。保護カバー7は、乳首状ノズル1を覆
って弾性的に適合するように軟質ゴムでつくれられている。
【0035】 図3及び4を参照すると、接続手段8、9が示されている。本発明のノズル1
は、接続手段8、9によって製薬用ガラス瓶10に接続されており、ガラス瓶1
0の口部は、公知のタイプのパンク可能なゴムシール11で閉鎖させられている
【0036】 図3において、図3Aで示されている接続手段8は、接続手段8が、ガラス瓶
10のパンク可能なシールを含む閉鎖部材(詳細には示されていない)にぴった
りと適合することができるようになる、内側の寸法、形状及び大きさのほぼベル
形状構造12を備えている。ベル12には、ベル12がガラス瓶の閉鎖部材上で
保持されることを可能とするクリップ手段13が設けられている。中空のパンク
スパイク14は、ベルと同軸でベル12内で下方に延びている。雌ねじ部の付け
られたソケット15は、ベル12の基部16上で外側に設けられ、パンクスパイ
ク14の中空の内部と連通している。ノズル1がソケット15との接続部を形成
するように、ソケット15の雌ねじ部は乳首状ノズル1の係合部5と係合可能で
ある。ソケットの内側の形状及び寸法はノズル1の外側の形状及び寸法にぴった
りと一致する。パンクスパイク14は、ガラス瓶10のパンク可能なシール11
を通して駆動することができ、ガラス瓶10の内容物とノズル1の間で流体的連
通を形成する。
【0037】 使用時には、接続手段8は、パンクスパイク14がシール11の上方でシール
11に向けられるように、パンク可能なシール11内に設けられた製薬用ガラス
瓶10に関して位置決めされる。パンクスパイク14がシール11をパンクさせ
てガラス瓶10の内部と雌ソケット15、21を連通させるように、接続手段8
は、ガラス瓶10に向けて下方に移動させられる。図3Cに示すように、ノズル
1は、雌ソケット15に挿入され、係合部5は、ソケット15、21の雌ねじ部
と係合して螺合され、注射器6とガラス瓶10の内部とを連通させる。
【0038】 図4を参照すると、接続手段9の別の適切な構成が示されている。接続手段9
は、製薬用ガラス瓶10のパンク可能なシール11を有する閉鎖部材(詳細には
示されていない)に接続手段9がぴったりと適合することを可能とする内側の寸
法、形状及び大きさのスカート部17を備えている。スカート部17には、スカ
ート部17がガラス瓶の閉鎖部材上で保持されることを可能とする(公知のタイ
プの)クリップ手段13が設けられている。スカート部17がガラス瓶10の閉
鎖部材上の所定位置にありかつ内側管状室19を形成する時に、管状体18は上
方に延びている。雌ねじ部の付けられたソケット21と下方に延びている中空パ
ンクスパイクとを有するピストン20が、延長部18の開放した上部の中でその
上部の上方に延びている。ピストン20は、例えば、ピストン上への下方の力に
よって容易に分解されうるリンク23によって最初にスリーブ19内に取り付け
られている。適切なリンクは薄いプラスチックフィルムである。ピストン20は
シール11に向けて下方に駆動されることができ、パンクスパイク22がシール
11をパンクさせる。ピストン20及び管状体18は協働するガイド24、25
を有する。このガイドにより、ピストン20はガラス瓶のシールに向けて下方に
移動が促進され、管状体18とピストン20の相対的な回転を妨げる。ピストン
20及び管状体18は協働する固定手段24、26をさらに有し、ピストン20
は、下方への移動の最下端部においてスリーブ19内で所定位置に固定すること
ができる。固定手段24、26は、本体18の内面上の対応の楔形状の穴26内
でスナップ嵌めして固定するピストン20上の楔形状の突出部24を備えている
。ソケット21は、剥ぎ取られうるフォイルシールによって最初に閉鎖されてい
る。
【0039】 図4Aに示すように、使用時に、接続手段9には、標準でシールされた製薬用
ガラス瓶10上に所定位置に設けられており、パンクスパイク22はシール11
の上方でシール11に向けられている。図4Bに示すように、パンクスパイク2
2を下方にガラス瓶10に向けて移動させるように、ピストン20に力が加えら
れ、パンクスパイク22はシール11をパンクさせ、ガラス瓶10の内部と雌ソ
ケット21の間で連通させる。図4Cに示すように、フォイルシール27は剥ぎ
取られてソケット21を開放する。図4Dに示すように、ノズル1は、雌ソケッ
ト21に挿入され、係合部5は、ソケット21の雌ねじ部と係合するように螺合
され、注射器6とガラス瓶10の内部とで連通させる。あるいは、フォイルカバ
ー27が最初に剥ぎ取られ、次いで注射器6のノズルがソケット21に係合され
、ピストン20が注射器に加えられた力によって下方に押される。
【0040】 図5を参照すると、図5Aは、流体製薬30の小児の経口服用に適した投薬装
置(全体)を示している。この投薬装置の乳首状ノズル31が一体部分を形成し
ている。乳首状ノズル31は、内側通路33を有する、全体的にほぼ浅い(円錐
角度の勾配角度5°)円錐形状の管状導管32を備えている。流体製薬は、この
内側通路33に沿って導管のノズル開口34に向けて流されうる。導管32には
、導管32の周縁付近で180°離間して配置された導管の外面上の二つの丸み
が付けられたこぶの形態の二つの係合部35が外側に設けられている。これらこ
ぶはほぼ半球状であり、開口部34の上流に設けられている。ノズル開口部34
は、開口部34のリムと一体であるが容易に引き裂いて除去することができるよ
うにつくられた小さな閉鎖部材36によって閉鎖させられる。
【0041】 乳首状ノズル31は、折り畳み可能なカプセル37の一体のノズルとしてつく
られている。ノズル及びカプセル37は、共にポリエチレンなどの軟質プラスチ
ックでつくられている。その結果、こぶ部35は、カプセルから遠いノズル31
の端部と、カプセル37から遠くかつカプセルに隣接しているノズル31の端部
との間で、カプセルから遠い端部からの距離の約30%で設けられている。
【0042】 図5Bに示すように、乳首状ノズル31は、最初に、開口部34を保護しかつ
閉鎖するために乳首状ノズル31に適合される保護カバー38が設けられている
。カバー38は、例えば、乳首状ノズル31及びカプセル37と同じプラスチッ
クの軟質プラスチックでつくられており、乳首状ノズル31に弾性的に適合する
。カバーが、こぶ部35と係合するように、内側凹部39内に設けられている。
【0043】 使用時には、図5Bに示すように、投薬装置30には適合されるカバー38が
設けられている。図5Aに示すように、カバー38は取り外される。図5Cに示
すように、カバー38には、閉鎖部材36と係合させることができるソケット4
0が設けられている。カバー38をねじると閉鎖部材36が引き裂かれる。
【0044】 現在開放した端部を有する乳首状ノズル31は、図3及び4に示すタイプの接
続手段8、9の雌ソケット15、21と係合させられることができ、ガラス瓶1
0と連通させられうる。図5Dにおいて、接続手段9(部分的に断面図で示され
ている)と図4に示すガラス瓶10との係合が示されており、こぶ部35は、雌
ソケット21のねじ部と係合している。接続手段8、9は、前述と同様な方法で
カプセル37とガラス瓶10を連通させるために使用されることができる。
【0045】 一態様の用途において、投薬注射器6又はカプセル37は、再構成液を含み、
ガラス瓶10は、固体、例えば、再構成用の凍結乾燥させられた製薬を含みうる
。前述及び図3C、4D又は5Dに示すように、投薬注射器6又はカプセル37
とガラス瓶10の内側との間の連通が形成される時、再構成液は、ノズル1、3
1、ソケット15、21及びスパイク14、22を通してガラス瓶10内に移送
され、製薬はガラス瓶10内で再構成される。例えば溶液としての再構成された
製薬は、投薬注射器6又はカプセル37内へ引き出される。投薬注射器6又はカ
プセル37は、接続手段8、9から外され、ノズル1、31は穏やかに小児患者
の口内に挿入される。注射器6の穏やかな操作又はカプセル37の圧縮によって
、調合された液体製薬は患者の口に導入される。ノズル1、31の形状は、小児
患者に快適で喜ばれるということがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 注射器である投薬装置の一部分として一体に形成された本発明の装置の長手方
向断面図を示す。
【図2】 線A−Aに沿った図1の注射器のノズルの断面図を示す。
【図3】 使用時の図1及び2の装置を用いた用途に適した接続装置の長手方向断面図を
示す。
【図4】 使用時の図1及び2の装置を用いた用途に適した別の接続装置の長手方向断面
図を示す。
【図5】 折り畳み可能なカプセルである投薬装置の一部分として一体に形成された本発
明の装置の長手方向断面図を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年5月4日(2001.5.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】 注射等の装置が特に製薬用ガラス瓶などの第二の製薬用容器へ例えば螺合によ
って接続されることができるように、注射器等の装置に接続装置を設けることが
公知である。このようなガラス瓶は、しばしば、パンク可能なゴムシールを有す
る閉鎖部材によって閉鎖されている。このシールを通して駆動されうる中空のパ
ンクスパイクを有する、このようなガラス瓶用接続装置が公知である。製薬は、
ガラス瓶からスパイクの中空の内部を通して例えば投薬注射器に取り出されるこ
とができる。独国特許第3152033号及び欧州特許第499481号には、 注射器等の装置の円錐形状のノズルを容器と接続するためのコネクタが開示され ている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 バンデカッセリー,クリスティアン ベルギー国,ベー−1330 リクサンサー ル,リュ ドゥ ランスティテュ 89,ス ミスクライン ビーチャム バイオロジカ ルズ ソシエテ アノニム

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体製薬が導管のノズル開口に向けてそれに沿って流される
    内側通路を有する管状導管を備えた、小児が流体製薬を経口服用するのに適した
    乳首状ノズルにおいて、 前記導管は雌ソケットと雄雌式で協働して係合可能であり、前記導管は、前記
    雌ソケットの雌ねじ部と係合できる少なくとも一つの係合部分が外側に設けられ
    ており、前記導管と前記ソケットの接続を容易にすることを特徴とする小児が流
    体製薬を経口服用するのに適した乳首状ノズル。
  2. 【請求項2】 前記導管は、外側がほぼ筒状の管の形態であり、 前記ノズル開口部に直に隣接しかつ前記開口部の上流にある部分を少なくとも
    有し、前記部分は前記ノズル開口部の端部において最も狭くなっている浅い円錐
    状に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の乳首状ノズル。
  3. 【請求項3】 前記導管は円錐状部分と上流筒状部分を備え、前記少なくと
    も一つの係合部分は、前記円錐状部分の上流に又は前記円錐状部分と前記筒状部
    分の交差部に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の乳首状ノズル。
  4. 【請求項4】 前記導管の全て又はほぼ全ては、外側が浅い円錐形状である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の乳首状ノズル。
  5. 【請求項5】 前記導管は、前記ノズル開口部に直に隣接しかつ前記ノズル
    開口部の上流で延びている浅い円錐形状の筒状部分をさらなる上流部分において
    有し、前記筒状部分は前記円錐の頂点と合流していることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の乳首状ノズル。
  6. 【請求項6】 前記少なくとも一つの係合部分は、前記雌ソケット上のらせ
    ん状の又は部分的にらせん状の雌ねじ部と係合するのに適していることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか1項に記載の乳首状ノズル。
  7. 【請求項7】 前記係合部分は、丸みが付けられた少なくとも二つのこぶ部
    を前記導管の外面上に備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の乳首状ノズル。
  8. 【請求項8】 前記こぶ部はほぼ半球形状又は丸みの付けられた円錐形状で
    あり、前記導管の周りに規則的に周縁に配置されていることを特徴とする請求項
    7に記載の乳首状ノズル。
  9. 【請求項9】 二つのこぶ部があり、前記二つのこぶ部は、周縁付近で18
    0°離間して反対に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の乳首状ノ
    ズル。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の乳首状ノズルを備え
    た液体製薬用投薬装置。
  11. 【請求項11】 前記乳首状ノズルは、液体製薬用貯蔵装置を有する前記投
    薬装置と一体につくられていることを特徴とする請求項10に記載の投薬装置。
  12. 【請求項12】 前記乳首状ノズルは、投薬注射器又は折り畳み可能なカプ
    セルの前記一体のノズル部を備えていることを特徴とする請求項11に記載の投
    薬装置。
  13. 【請求項13】 前記乳首状ノズルは、投薬装置に取り付け可能な別個部分
    としてつくられ、前記乳首状ノズルには投薬装置用の適切な接続部が上流端部に
    おいて設けられていることを特徴とする請求項11に記載の投薬装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の乳首状ノズルがそれ
    によって製薬用容器に接続される接続手段。
  15. 【請求項15】 雌ソケットは、前記ノズルが前記ソケットと流体的に接続
    するように、前記乳首状ノズルの係合部分と係合可能な雌ねじ部を有し、中空パ
    ンクスパイクは、前記ソケットと連通する内側通路を前記中空スパイクの中に有
    し、前記パンクスパイクは、前記容器のパンク可能なシールを通して駆動される
    ことができ、前記容器の内容物と前記乳首状ノズルを連通させることを特徴とす
    るパンク可能なシール部を有する容器のために設けられた請求項14に記載の接
    続手段。
  16. 【請求項16】 前記接続手段であって、前記接続手段が製薬用ガラス瓶の
    閉鎖部材にぴったりと適合することができる内側寸法、形状及び大きさを有する
    ほぼベル形状の構造体は、パンク可能なシールを有し、前記中空パンクスパイク
    が前記ベルの内部で下方に延びており、雌ねじ部の付いた雌ソケットは、前記ベ
    ルの基部上に外側において前記パンクスパイクの中空通路と連通して設けられて
    いることを特徴とする請求項15に記載の接続手段。
  17. 【請求項17】 管状体が、前記ガラス瓶に取り付けられることができ、か
    つ前記ガラス瓶上で所定位置にある時に前記ガラス瓶の口部から上方に延びて下
    側端部において前記パンク可能なシールを有する管状室を内側で形成し、前記シ
    ールから比較的に離れた第一上側位置に設けられたピストンは、前記シールから
    比較的に離れていない第二下側位置に前記管状体内において移動可能であり、前
    記ピストンは前記雌ソケットを備えた接続ポートを有し、管状パンク部材は前記
    ピストンから下方に延び、前記パンク部材は、それを通して前記接続ポートと連
    通するカニューレを有し、前記ピストンの前記第一位置から前記第二位置への移
    動により、前記パンク部材が前記シールをパンクさせ、前記第二位置において、
    前記接続ポート及び前記ガラス瓶の内部は前記カニューレを介して互いに連通さ
    せられることを特徴とする請求項15に記載の接続手段。
  18. 【請求項18】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の一つ以上の乳首状ノ
    ズル、又は、前記乳首状ノズルを備えた請求項10〜13のいずれか1項に記載
    の一つ以上の投薬装置と、請求項14〜17のいずれか1項に記載の一つ以上の
    接続手段とを備えたキット。
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