JP2002538477A - マルチウェル分析物を培養及びモニタするための装置 - Google Patents

マルチウェル分析物を培養及びモニタするための装置

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JP2002538477A JP2000603345A JP2000603345A JP2002538477A JP 2002538477 A JP2002538477 A JP 2002538477A JP 2000603345 A JP2000603345 A JP 2000603345A JP 2000603345 A JP2000603345 A JP 2000603345A JP 2002538477 A JP2002538477 A JP 2002538477A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、分析物、特にマルチウェル分析物を培養し、動力学的にモニタすることができる装置に対するこれまで満たされなかった需要を満たすような、使いやすく、応用自在で、かつ便利な装置を提供するものである。特に、本発明は、様々な試験フォーマットに含まれる分析物のモニタリングに使用されるものであり、これらの試験フォーマットには、マイクロタイタープレート、小型化試験パネル(例えばMICROCARDS(登録商標))、及びペトリプレートなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分析物、特にマルチウェル分析物を培養し、動力学的にモニタする
ことができる装置に対するこれまで満たされなかった需要を満たすような、使い
やすく、応用自在で、かつ便利な装置を提供するものである。特に、本発明は、
様々な試験フォーマットに含まれる分析物のモニタリングに使用されるものであ
り、これらの試験フォーマットには、マイクロタイタープレート、小型化試験パ
ネル(例えばMICROCARDS(登録商標))、及びペトリプレートなどが含まれるが
、これらに限定されるものではない。
【0002】
【従来の技術】
反射光、透過光、紫外線及びルミネセンスを含む光学的分析法を用いて、様々
な方法で生物学的サンプルを分析することができる。多くの場合、分析の目的は
、例えば化学物質(栄養素、ホルモン、抗生物質、薬品、毒性化合物など)の存
在に対する細胞の反応を分析することである。
【0003】 しかしながら、現在用いられている手法や装置は、一般的に、その機械的信頼
性、使いやすさ、許容量、スピード、費用及びフォーマットに対する柔軟性とい
った面で限界がある。例えば、現在使われている装置は、決まった特定のフォー
マットをモニタすることができるものに限られており、多様なマイクロプレート
(例えば、96ウェル、384ウェル、及び1536ウェルのプレート)やペトリプレー
トのようなマルチフォーマットに適用できるようなものではない。存在するすべ
てのリーダが、1度に1つのマルチウェル分析物のプレートを読み込むようにな
っている。さらには、大多数又はすべての利用可能なリーダが、1度にマルチウ
ェル試験パネルの1列を読み込むようになっている。多数のマルチウェルプレー
トを培養し読み込む装置の例は、Vitck機器(5762873号、5853667号、5853666号
、5798085号、5798084号、5670375号、5843380号、5766553号、D382647号、5697
409号を参照)、MicroScan機器及びSensititre機器である。Vitck機器及びMicro
Scan機器は、読み込みのために各プレートを1度にスライドさせ、その後シェル
フに戻すための複雑なメカニズムを備えている。一方、Sensititre機器は、1度
の動作で、各プレートをまずエレベータ上に移動し、次に読み取りステーション
に移動し、そしてシェルフに戻すことができるエレベータ輸送システムを有する
単一の読み取りステーションを備えている。これらの特徴によりマルチプレート
の分析が可能となるが、これらのメカニズムは非効率的であり、マルチフォーマ
ットにおいては使用できないものである。したがって、機械的信頼性、使いやす
さ、許容量、スピード及び経済性が向上された、マルチフォーマットに適用可能
な装置に対する需要が存在している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、分析物、特にマルチウェル分析物を培養し、動力学的にモニタする
ことができる装置に対するこれまで満たされなかった需要を満たすような、使い
やすく、応用自在で、かつ便利な装置を提供することを目的とする。特に、本発
明は、様々な試験フォーマットに含まれる分析物のモニタリングに使用されるも
のであり、これらの試験フォーマットには、マイクロタイタープレート、小型化
試験パネル(例えばMICROCARDS(登録商標))、及びペトリプレートなどが含ま
れるが、これらに限定されるものではない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、1)収容キャビネットと、2)前記キャビネットに取り付けられ、
1個以上の分析物のプレートを保持することができるようになっている複数個の
スライディングシェルフと、3)1個以上の前記シェルフ上に配置された2個以上
の前記分析物のプレートの1以上の画像を視野内に同時に撮像するために前記キ
ャビネットに取り付けられた撮像装置と、4)前記撮像装置を駆動するための手
段とを含む装置であって、前記シェルフ上の前記分析物のプレートを動かすこと
なく前記撮像装置を選択的に配置することができるようになっており、前記シェ
ルフ上に配置された前記分析物のプレートの前記視野内のすべてのウェルの画像
を同時に撮像することができることを特徴とする装置を提供する。
【0006】 本発明の好ましい実施形態では、前記シェルフはおよそ8×8インチの寸法であ
り、実験室の作業台上で使いやすいようになっているが、本発明のシェルフは特
定のサイズに限定されるものではない。他の好ましい実施形態では、前記複数個
のスライディングシェルフは、少なくとも20個のスライディングシェルフからな
るが、これより多い数のシェルフも少ない数のシェルフも本発明に含まれている
。特に好ましい実施形態では、前記シェルフは少なくとも2個の分析物のプレー
トを保持することができるようになっている。例えば、分析物のプレートはマル
チウェル分析物のプレートやペトリプレートであってもよいが、本発明は使用す
る分析物のプレートの種類によって限定されるものではない。他の実施形態では
、前記シェルフは、少なくとも1個のマルチウェル分析物のプレートをシェルフ
底部から見るための1以上の開口部を含んでいる。シェルフはまた、サンプルの
着脱を容易にするための1以上の親指孔を含んでいる。
【0007】 ある実施形態では、前記撮像装置はカメラからなり、該カメラは、CCDカメラ
及びCMOSカメラからなる群から選択される。他の実施形態では、前記撮像装置は
スキャナからなるが、本発明は撮像装置の種類によって限定されることを意図し
たものではない。ある実施形態では、前記撮像装置を駆動するための手段は、モ
ータを含む。本発明には様々なモータが含まれるが、しかしながら、例えばステ
ッパモータに限定されるものではない。
【0008】 本発明のある実施例では、前記キャビネットは温度制御された培養器である。
好ましい実施形態では、前記キャビネットは気密性でありガスの制御レベルを維
持することができる。さらに他の実施形態では、前記キャビネットはアクセスド
アを含み、さらに特定の実施形態では、前記シェルフは前記ドアからアクセス可
能となっている。
【0009】 本発明のある実施形態では、前記装置はさらに、前記装置を制御するための手
段を有している。例えば、ある実施形態では、前記装置を制御するための手段は
、前記キャビネットの内部温度、前記キャビネットの内部ガスの組成、前記複数
個のスライディングシェルフの位置、前記撮像装置の位置、前記撮像装置を駆動
するための手段の動作、前記撮像装置による撮像、ドアの閉扉及び開扉、及びこ
れらの組み合わせからなる群から選択される前記装置の要素を制御する。好まし
い実施形態では、前記装置を制御するための手段は、コンピュータを含む。ある
実施形態では、前記コンピュータは標準RS-232インタフェースにより前記装置に
接続される。特に好ましい実施形態では、前記コンピュータは、前記撮像装置か
らディジタル画像を受信するためのエレクトロニクスを含んでいる。さらに他の
好ましい実施形態では、前記コンピュータは、前記キャビネットの内部温度、前
記キャビネットの内部ガスの組成、前記複数個のスライディングシェルフの位置
、前記撮像装置の位置、前記撮像装置を駆動するための手段の動作、前記撮像装
置による撮像、ドアの閉扉及び開扉、及びこれらの組み合わせからなる群から選
択される前記装置の要素をモニタし、該要素にデータを記録し、及び/又は該要
素を制御する。他の実施形態では、前記コンピュータは前記分析物のプレートの
画像上にデータを記録する。
【0010】 本発明はさらに、1)収容キャビネットと、2)前記キャビネットに取り付け
られ、2個以上の分析物のプレートを保持することができるようになっている複
数個のスライディングシェルフと、3)前記シェルフのそれぞれに配置された2
個以上の前記分析物のプレートの1以上の画像を撮像するために前記キャビネッ
トに取り付けられた撮像装置とを含む装置であって、前記画像のそれぞれは、前
記シェルフのいずれか1個以上の上にある前記分析物のプレートのすべてを撮像
することを特徴とする装置を提供する。
【0011】 本発明はまた、1)収容キャビネットと、2)前記キャビネットに取り付けら
れた複数個のスライディングシェルフと、3)前記スライディングシェルフの少
なくとも1個の上に配置された2個以上の分析物のプレートと、4)2個以上の前
記分析物のプレートの1以上の画像を視野内に同時に撮像するために前記キャビ
ネットに取り付けられた撮像装置とを含むシステムを提供する。ある実施形態で
は、前記システムはさらに、5)前記撮像装置を駆動するための手段を含むこと
により、前記シェルフ上の前記分析物のプレートを動かすことなく前記撮像装置
を選択的に配置することができるようになっており、前記シェルフ上に配置され
た前記分析物のプレートの前記視野内のすべてのウェルの画像を同時に撮像する
ことができることを特徴とする。
【0012】 本発明のシステム及び装置は、分析物のプレートを動力学的にモニタする方法
に使用することができる。例えば、本発明によれば、1)収容キャビネットと、
2)前記キャビネットに取り付けられた複数個のスライディングシェルフと、3
)前記スライディングシェルフの少なくとも1個の上に配置された2個以上の分析
物のプレートと、4)2個以上の前記分析物のプレートの1以上の画像を視野内に
同時に撮像するために前記キャビネットに取り付けられた撮像装置とを含み、さ
らに前記撮像装置を用いて、2個以上の前記分析物のプレートの1以上の画像を、
2以上の時点において撮像することができるシステムが提供される。本発明のあ
る方法では、前記システムは、前記撮像装置を駆動するための手段をさらに含む
ことにより、前記シェルフ上の前記分析物のプレートを動かすことなく前記撮像
装置を選択的に配置することができるようになっており、前記シェルフ上に配置
された前記分析物のプレートの前記視野内のすべてのウェルの画像を同時に撮像
することができることを特徴とする。
【0013】
【発明の好ましい実施形態】
本発明は、分析物、特にマルチウェル分析物を培養し、動力学的にモニタする
ことができる装置に対するこれまで満たされなかった需要を満たすような、使い
やすく、応用自在で、かつ便利な装置を提供するものである。特に、本発明は、
様々な試験フォーマットに含まれる分析物のモニタリングに使用されるものであ
り、これらの試験フォーマットには、マイクロタイタープレート、小型化試験パ
ネル(例えば、米国特許第5589350号及び第5800785号に記載されているようなMI
CROCARDS(登録商標)であり、これらは参照により本明細書中に含まれる)、及
びペトリプレートなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。重要な
のは、本発明により、多数(例えば50個)のマイクロプレートを培養し、速く(
例えば15分毎に)読み込むことができ、着脱が容易であり、実験台のスペースを
取らないコンパクトなデザインであり、生産コストが低く、ペトリ皿のような円
形体を含む様々なフォーマット及び形状からなるマルチウェルプレートのモニタ
リングに適用できる装置が提供されることである。
【0014】 マルチウェル分析物を培養及びモニタするために、他の装置(例えば、米国特
許第5762873号、第5853667号、第5853666号、第5798085号、第5798084号、第567
0375号、第5843380号、第5766553号、第D382647号、第5697409号に記載された、
30又は45ウェル試験カード用いるVitekの装置や、非標準的な96ウェルのマイク
ロプレートを用いるMicroScan及びSensititreの装置などがあり、これらは参照
により本明細書に含まれる)が用いられているが、これらの装置のそれぞれは本
発明における課題を解決するものではない。さらに、本発明とは違い、可動部分
が分析物のプレートを一箇所から他の場所へ移動させる必要があるので、現在使
用されている何れの装置も信頼性の高いものではなく、高価なフィールドサービ
スが頻繁に必要となる。さらには、これらの装置はすべて、購入費用だけでなく
維持費用も膨大であり、またすべてが単一、特定のマルチウェル分析物のプレー
トのモニタリングでの使用に限られている。
【0015】 発明の一般的な説明 本発明のいくつかの実施形態のデザインを、図1及び2に示す。本発明の装置
は、マルチスライディングシェルフを特徴とするものであり、このシェルフのそ
れぞれが様々なサンプル分析フォーマット(例えばマイクロタイタープレート、
MICROCARDS(登録商標)のような微小化試験システム及びペトリプレートなど)
を保持することができるようになっている。本装置はまた、カメラ又は他の撮像
装置を有することを特徴とし、1個以上のシェルフ上の試験サンプルを撮像する
ようになっている。現在利用可能な技術とは違って、本発明の撮像装置は、与え
られたシェルフ上の全てのサンプルを同時に撮像することが可能であり、また読
み込みのたびに各プレートを機械的に動かすことなく各シェルフを撮像すること
ができる。
【0016】 本発明において、装置の寸法は重要な要素である。本装置は、表面積及び必要
な作業スペースを最小化して、実験室の環境に適応させたものであり、マルチ分
析サンプルの培養及び分析のための内部スペースを提供するものである。好まし
い実施形態では、寸法約8×8インチ(すなわち20×20センチメートル)のシェル
フ(111)が25個存在する。本発明は特定のサイズ又は形状に限定されるものでは
ないが、このシェルフの寸法はいくつかの理由により好ましいものである。第一
に、既存のCCD(charge-coupled device)カメラやCMOS(complementary metal oxi
de semiconductor)カメラの技術などの撮像装置により、相当狭いスペースにお
いて正確に撮像できるサイズがこの領域だからである。したがって、大きな視差
や歪みを防ぐためには、カメラ又は他の撮像装置(108)を、撮像する表面から約8
インチ(すなわち20センチメートル)離して配置するのが好ましい。
【0017】 カメラ技術(すなわち既存のCCD及びCMOS技術)は、非常に信頼性が高く、広
く応用可能で、また低価格である。これらのカメラは円形の視野を有するので、
長方形のエリアではなく、円形又は方形のエリアを撮るときに最も効果的となる
。したがって、図1の断面において示すように、2つの標準マイクロプレート(10
6)を、本発明のシェルフ(105)(例えば8×8インチのシェルフ)上に配置して、
単一のカメラ(108)などの撮像装置によってこれを同時に撮ることができる。本
発明のある実施形態では、カメラを可動に設置し、これを制御して異なるシェル
フ上のサンプルを撮像するのに適した位置に動かすようにすることもできる。可
動カメラにより、サンプルをシェルフから動かすことなく、多くのサンプルを撮
像することが可能となる。
【0018】 図2に示すように、本発明では、2つの標準マイクロプレート(201)、4つのBio
log MICROCARDS(登録商標)(203)、又は4つの標準ペトリプレート(205)を、本
発明のシェルフ(例えば8×8インチのシェルフ)上に配置することにより、これ
らを同時にモニタすることができる。また図2に示すように、本発明の好ましい
実施形態においては、シェルフ(111)に親指孔(202,204,206)が設けられており、
サンプルプレート(201,203,205)の着脱が容易に行えるようになっている。
【0019】 本発明は、50個の標準マイクロプレート、100個のBiolog MICROCARD(登録商
標)又は100個の標準ペトリプレートを保持することができる25個のシェルフ(11
1)を備えたユニットとして、現在使用されている装置と比べて大きな利点を提供
する。さらに、本発明は、単一の又はマルチコンパートメントのペトリプレート
に加えて、実質的にあらゆる数のウェル(例えば、24、48、96、384、1536個な
ど)を有するマイクロプレートも読み込むことができる。本発明はまた、2種類
以上の分析物のプレートを保持することができるシェルフのほか、様々なマルチ
ウェル分析物のプレートを保持することができる交換可能なシェルフを有するよ
うにすることもできる。これは商用装置に使用する際の許容度と適用性の柔軟さ
を示す例である。本発明は、与えられたシェルフ上の2個以上のプレートを1度に
読み込むことにより、プレートをより速く読み込む手段を提供するほかに、視野
内の全ウェルを同時かつ瞬時に撮像し読み込むことができる。
【0020】 本発明は、好ましい実施例において示すように、実験室の空間的制約の問題を
解決しようとするものであり、全体の寸法(すなわち標準的な実験室の作業台に
収まるサイズ)からして、装置は高さ36インチ、奥行き21インチより小さくなけ
ればならない。25シェルフの装置の実寸は、およそ高さ32インチ、奥行き21イン
チ、幅21インチである。寸法が重要である他の理由は、もしシェルフが奥行き8
インチであり、これが読み込みの際に後方にスライドする場合、キャビネットは
すでに8+8=16インチの奥行きとなる。標準的な実験台はほとんどの場合、21イン
チの奥行きしかないため、このような場合に、本発明のシェルフは、標準的な実
験台スペースにおくことができるようなキャビネットに収まるようにすることが
できる。
【0021】 好ましい実施形態では、本発明のキャビネット(100)は、有効温度範囲(例え
ば20~42℃)にわたって正確な温度制御が可能な生物学的培養器シェルを有する
。キャビネット前面には、ドア(113)が配置されており、シェルフ(111) (例え
ばマイクロプレート、マイクロカード、又はペトリ皿など)に容易にアクセスし
て、スライディングシェルフ(105)を前面に引き出してサンプルを設置すること
ができるようになっている。好ましい実施形態では、キャビネット(100)は25個
のシェルフ(111)を収納している。キャビネットのドアを閉じると、シェルフ上
に配置した分析物のプレート(106)の観察サイクルが始まる。スライディングシ
ェルフ(105)は、(ある好ましい実施形態において)横方向又は後方にスライド
することができ、これによりマイクロウェル分析物のプレート(106)が撮像装置(
108)の視野に入るようになっている。この撮像装置(108)は、光路を折り重ねる
ための、また他の実施例では光をカメラの視野に向けるための、1個以上の反射
ミラー(109)を備えている。プレート(106)は撮像され、ディジタル画像が付属の
コンピュータ(例えば撮像システム)(図示していない)に転送されて、データ
の解析及び保存が行われる。好ましい実施形態では、安価で長持ちするランプ(1
07)により、光がキャビネット内から供給される。このランプ(107)は、蛍光バル
ブ(例えばF6T5)を含むがこれに限定されるものではなく、シェルフの上方及び
/又は下方に配置されて、適切な照明を供給する。本発明では、他の様々な長持
ちする照明装置が考慮されており、従来技術で知られているノートブックコンピ
ュータのディスプレイを照らすランプなどが含まれるが、これに限定されるもの
ではない。
【0022】 さらに、本発明のキャビネットは、気密性であり、したがってCO2などの制御
されたレベルのガスを収容できるようになっていることが好ましい。キャビネッ
トはまた、嫌気性有機物試験に用いるために使用されることも考えられる。この
新規な作用効果は、試験セル又は有機体が特別な雰囲気(例えば、高いCO2レベ
ル、減酸素圧下、嫌気的環境など)を要求する分析において有用である。
【0023】 好ましい実施例では、カメラ(108)又は他の撮像装置は垂直に(上下に)動き
、違うシェルを読み込むたびに適切な位置に移動する。この撮像装置の動きは、
トラック(112)及びステッパモータなどの撮像装置を駆動するための手段を用い
ることにより得られる。好ましい実施例(例えばマイクロプレートを用いた場合
)では、培養中及び/又は操作時に、マイクロプレートの蓋は曇っていたり、す
りガラスであったりする場合が多いので、プレートは下方から撮られる(すなわ
ち、カメラはウェルの底部を撮る)。マイクロプレートを下方から読み取ること
により、ウェル内の反応の明確な像がカメラへに提供される。図2に示すように
、本発明のある実施例において、シェルフは開口部(スロット)を含んでおり、
このスロットにより、図2において斜線部で表す分析物のプレートの底面部の一
部がシェルフ底部から開放される(見えるようになる)。このような実施例にお
いて、図2において斜線部と周囲の黒線(分析個所[201]、[203]、[205]を縁取
る線)の間のスペースによって表すリップにより、プレートはシェルフ上に支持
される。シェルフはさらに、サンプルプレートの着脱を容易にするための親指孔
(202,204,206)を含んでいてもよい。
【0024】 しかしながら、他の実施形態(例えば、ペトリプレートのモニタリングなどの
他の応用例)では、カメラにより上方及び/又は側方からサンプルエリアを撮る
ようにするのが好ましい。ある好ましい実施例では、マイクロプレート、MICROC
ARDS(登録商標)、又はペトリプレートのウェル又はサンプルエリアをカメラが
読み取り、カメラが撮像した画像を処理手段により処理して、試験結果(繁殖し
たかどうか、感受性、抵抗力等)を決定する。米国特許第4856073号、第4724215
号、第4270463号及び第4817785号、これらは全て参照により本明細書に含まれる
が、これらの他の装置とは違い、本発明の撮像装置は、キャビネット内を水平方
向にも垂直方向にも移動することができるように配置されている。これにより、
撮像装置は最適の位置に配置されることができ、したがって、得られる試験結果
は明確で、読み取りやすく、分析しやすいものである。
【0025】 本発明はまた、サンプルプレートを容易に着脱するための手段を提供する。現
在使用されている他の装置は、特定のプレートの寸法に合わせた単一のプレート
・シェルフ配置を有するが、これとは違って、本発明のいくつかの実施形態では
、引き出しシェルフ(111)は異なる種類のプレートに対応できるよう着脱及び交
換可能に作られているため、研究者には標準的培養器と同等な柔軟性が提供され
る。この柔軟性により、装置は多様な研究を扱うことができ、また装置の応用例
の数が増加する。さらに、好ましい実施形態では、本発明は単純な1次元的機械
運動のみを行うものである。スライディングシェルフ(111)は水平方向前後にス
ライドし、撮像装置(108)は垂直方向に上下運動することが好ましい。この簡単
なデザインは、現在使用されている他のシステム(例えば、1度にサンプルプレ
ートを撮像位置まで機械的に動かすシステム)よりも信頼性が高く低コストであ
る。
【0026】 何れの試験フォーマット(例えば、マイクロタイタープレート、MICROCARDS(
登録商標)及びペトリプレート)においても、本発明の装置により検出される視
覚的結果は、濁度の変化、色の変化、又は化学ルミネッセンス、生物ルミネッセ
ンス、ストークスシフトのような発光などのあらゆる光学的に感知可能な変化で
ある。色のインジケータは、酸化還元インジケータ(例えば、テトラゾリウム及
び酸化還元紫)、pHインジケータ、発色性基質、又は様々な染料などであっても
よいが、これらに限定されるものではない。Barry R. Bochnerに与えられた米国
特許第4129483号、第4235964号、第5134063号には様々な染料が記載されており
、これらは参照により本明細書に含まれる(B. R. BochnerのNature 339:157 [1
989]及びASM News 55:536 [1990]を参照)。また、本発明を実施するのに有用な
一般的なインジケータは、Bochner及びSavageauによって記載されている(B. Bo
chner及びSavageau、Appl. Environ. Microbiol.、33:434 [1977]を参照)。ま
た、有機物を分離及び同定するための様々なフォーマットが、米国特許第562704
5号、及び米国特許出願第08/762656号、第09/116078号、第09/098066号に記載さ
れており、これらは参照により本明細書に含まれる。
【0027】 本発明のいくつかの実施形態においては、試験は酸化還元技術に基づいている
。酸化還元技術に基づいた試験は非常に簡単に行うことができて利便性がよい。
細胞溶液を用意し、これを装置の試験コンパートメント(例えば、本発明のシェ
ルフ上に配置したマイクロタイタープレートのウェル)に導入する。各コンパー
トメントはあらかじめ異なる基質で満たしておく。好ましい実施形態では、すべ
てのウェルに、微小有機物に養分を供給するための基礎媒体と、色変化インジケ
ータを含む試験フォーミュラをあらかじめ満たしておき、各コンパートメントに
は、微小有機物をテストするための異なる炭素化合物又は「試験基質」をあらか
じめ満たしておく。ここで「基礎媒体」とは、微小有機物に養分を供給するが、
インジケータの色反応が起こるのに十分な濃度の炭素化合物は含まない媒体のこ
とである。ここでは「炭素化合物」、「炭素源」及び「試験基質」は同等の語で
あり、微小有機体(例えば、GN、GP、YT及び他のBiolog市販のMICROPLATES(登
録商標))に対して用いた(代謝された)ときにインジケータの色反応が起こる
のに十分な濃度の炭素化合物を言うために用いる(例えば、米国特許第5627045
号、及び米国特許出願第08/762656号、第08/421377号、第09/116078号、第09/09
8066号を参照、これらはすべて参照により本明細書に含まれる)。
【0028】 また好ましい実施例では、シェルフ(105)の動作及び撮像装置(108)のあらゆる
動作を含めた装置の全体的操作は、ビデオ取り込み機能を備えた標準的な低コス
トのデスクトップ又はノートブックコンピュータにより制御されるのが好ましい
。また、好ましい実施形態では、コンピュータにより、温度、カメラ機能(例え
ば、フォーカス及び位置)、ドアの閉扉、及びデータの取り込みと分析をモニタ
及び/又は制御する。しかしながら、他の実施例においては、本発明が関与する
様々な目的に応じて、複数のコンピュータを使用することもある。したがって、
本発明はいかなる特定の種類又は数のコンピュータ又は自動化システムにも限定
されるものではない。
【0029】 発明の詳細な説明 好ましい実施形態において、本発明は、温度制御された断熱キャビネット(100
)を提供するが、このキャビネットは、装置の占有面積を最小限にし実験室の貴
重なスペースを奪わないよう、できるだけ小さい外寸(例えば、高さ36インチ以
下、奥行き21インチ以下)を有する。キャビネットの初期温度は、20〜42℃の範
囲で調節可能であるのが好ましく、より好ましくは約25〜37℃であって±1℃の
精度で制御可能である。本発明のキャビネットはまた、ガス循環系を備えており
、チャンバ内に温度勾配が生じるのを防ぐようになっている。しかしながら、キ
ャビネットのデザインにより、空気の移動は最小限に抑えられており、マイクロ
プレートや他のサンプルフォーマットには空気が流れないようになっている。こ
れにより試験サンプルの液体が空気の対流により乾燥するのを防いでいる。特に
好ましい実施形態では、本発明のキャビネットは閉じたときに気密性になってお
り、セルが高濃度のCO2ガス又は嫌気生活を必要とするときには、注CO2ガス又は
嫌気性(無酸素性)ガス混合物シリンダに接続された入口と制御バルブシステム
が用いられるようになっている。
【0030】 好ましい実施形態では、チャンバの左側側面(すなわち、図1に示すフロント
[102])は、25個の水平スライディングシェルフ(111)を含んでおり、好ましくは
これらのシェルフの寸法は約8×8インチである。本発明では、シェルフの数はこ
れより多くても少なくてもよい。図2に示すように、各シェルフ(111)は2個の標
準的面積のマイクロプレート(201)、及び/又は最大4個の標準的面積のMICROCAR
DS(登録商標)(203)、及び/又はペトリプレート(205)を保持できるようになっ
ている。ドア(113)はセンサを備えており、ドアを開けると自動的に中断される
ようになっている(例えば、米国特許第5469141号、第4529920号、第4234833号
を参照)。中断によりすべての装置の動きが止められる(例えば、カメラ及び/
又はシェルフのあらゆる動きがドアの開扉とともに止められる)。
【0031】 好ましい実施形態では、図1に示すように、シェルフ(105)は水平方向にスラ
イドしてカメラベースの撮像システム(108,109)の視野に入るようになっている
。シェルフは左右又は前後のいずれかの方向にスライドする。シェルフのスライ
ドは自動化することができ、また撮像装置の動作と連動させることもできる。例
えば、撮像装置が垂直方向に動いて所望のシェルフ上の撮像対象の分析物のプレ
ートに適合した範囲の位置に来ると、撮像装置を駆動するモータは、シェルフを
撮像位置に動かす機械装置(すなわち、シェルフを水平方向に視野内外に動かす
ことができるシェルフスライディングメカニズム(114))を配置する。しかしな
がら、シェルフの動作は撮像装置の動作と連携している必要はなく、本発明の実
施形態では、撮像装置又はシェルフのいずれか一方は可動でなくともよい。他の
好ましい実施形態では、カメラ又は他の撮像装置を垂直方向に自由に配置可能で
あり、シェルフ(105)上の2個のマイクロプレートにカバーされた8×8インチのエ
リアを、マイクロプレートを下方から見るようにして、撮像できるようになって
いる。他の実施形態では、複数のカメラ又は撮像装置を使用する。撮像装置には
動き及び振動に耐性があるカラーカメラ(すなわち、solid state)を用いるの
が好ましく、例えば、信頼性の高いメーカ(例えばCohuや東芝)から発売されて
いるCCDカメラやCMOSカメラで、高品質の高角度レンズ(例えば、フジノンや興
和)を備えたものを用いるのがよい。特に好ましい実施形態では、東芝IK-M30AK
又はIK-43SのCCDカラーカメラを用いる。しかしながら、本発明は特定のカメラ
及び/又はレンズに限定されるものではない。本発明はまた、いかなる特定のカ
メラ及び/又は光路の形状にも限定されるものではない。したがって、いくつか
の実施形態では、鏡(平面又は曲面)(109)を用いて光路を曲げたり偏向して、
キャビネット内の空間を最も効率よく活用することにより、キャビネットサイズ
を小さく保つようにしている。
【0032】 本発明の他の実施形態では、カメラ又は他の撮像装置に代えて、又はこれらと
組み合わせて、スキャナを用いる。ここのシェルフがスキャナのスキャン範囲に
移動できるように、スキャナを配置することができる。いくつかの実施形態では
、シェルフをスキャン範囲に移動させるが、他の実施形態では、スキャナをシェ
ルフ上のサンプルの撮像が容易となるような位置にスキャナを移動させる。本発
明では、様々な種類のスキャナの使用が考慮される。例えば、本発明では、Micr
ocontrolled Image Scanner(Peripheral Dynamics社、Plymouth Meeting、ペン
シルバニア州)の使用が考えられる。
【0033】 カメラ、スキャナ又はたの撮像装置のビデオ出力は、フレームグラバーボード
(例えば、NogatechやMatrox)を介してコンピュータに転送される。ほとんどの
応用例において、ユニットの25個のシェルフ(111)すべてを撮像する完全なサイ
クルにかかる時間は、15分以下である(すなわち、各シェルフにつき36秒以下)
。また、サンプルのバーコード読み込みが可能となるような出力を用いることが
考えられる。これらの実施形態においては、さらに、サンプル情報とともにバー
コード情報をコンピュータに提供(転送)して、記憶及び/又は分析することが
考えられえる。
【0034】 本発明の好ましい実施形態では、カメラベースの撮影システム又は他の撮像シ
ステムを垂直面に沿って移動させて、1個以上のシェルフ(111)上のサンプルの撮
像及び分析を自動化することが可能となる。撮像システム(108,109)は、撮像装
置と、該撮像装置に取り付けられて該撮像装置を、所定距離、複数回、サンプル
平面と垂直な所定の平面(平面aシェルフ[105])上を移動させて、複数の異なる
サンプル位置における画像を提供するための手段と、分析及び/又は記憶のため
にデータを転送する手段とからなる。好ましい実施形態では、撮像システムは固
定されたベースに取り付けられており、このベースはキャビネット(100)に可動
に取り付けられている。固定ベースとキャビネット(100)との間に取り付けられ
た様々なスピードモータ(例えば、ステッパモータ)は、カメラベースの撮影シ
ステムを限られた範囲で移動させることができる。調整可能に配置できるリミッ
トスイッチを用いて、位置転換のプリセットリミットを感知し、その地点でモー
タを止めるようにすることができる。好ましくは、電気スイッチ配置を提供して
、撮像システムの動作を、コンピュータ制御されたプリセットプログラムを通し
て制御する。
【0035】 光学エンコーダなどの相対位置センサにより駆動されるサーボ機構を用いて、
サンプル平面に対するカメラベースの撮影システムの必要な相対的動作を行わせ
ることができることを、当該技術分野の通常の知識を有する者は理解できるだろ
う。さらに、このようなサーボシステムは、カメラ(108)のパン及び傾き調整の
ために、当業者が容易に提供できるものである。プログラマブルマイクロプロセ
ッサコントローラは、特に、本発明のカメラシステムの光学的環境において用い
るこのようなサーボシステムの制御に適している。
【0036】 本発明の好ましい実施形態では、サンプルは少なくとも1つのライト(107)によ
り照明されている。特に好ましい実施形態では、1個以上の9インチ蛍光バルブ(
例えば、F6T5ロッド型)を用いる。他の好ましい実施形態では、ノートブックコ
ンピュータに用いられるランプを使用する。本発明のいくつかの実施形態では、
サンプル(例えば、マイクロプレート分析)は、頂部表面及び底部表面の両側か
ら照明される(フロントライト及びバックライト)。照明は、およそ8×8インチ
の光学的にモニタされるエリアに均一に分散されなければならない。特に好まし
い実施形態では、ドア、又は図1に示すように後面(104)にある簡単に取り除か
れるアクセスパネル(110)、頂部(101)、前面(102)、又は側面(103)によりライト
バルブ(107)へのアクセスが可能となる。ドア又はアクセスパネル(110)は、また
、キャビネット内へのアクセスも提供するので、使用者はレンズ及び鏡の埃を拭
き取り、またカメラ撮影システムにおいて必要となる様々な修理や調整を行うこ
とができる。したがって、本発明は、できる限り小型で軽量な、また実験室の有
効スペースを最大化できるようなキャビネットデザインを備え、さらに装置内の
部品の保守及び修理のためにアクセスが容易であるような装置を提供する。
【0037】 特に好ましい実施形態では、キャビネットには、容易に読み取れるステータス
ライトが備えられており、動力ステータス(電源ON/OFF)、キャビネット内の温
度、及び中断などが示されている。他の好ましい実施形態では、ステータスライ
トは、キャビネット内の環境が所望の状態から逸脱したときに、使用者に警告を
発するのに用いられる。例えば、キャビネット内の温度をモニタし、温度情報を
コンピュータ又は他のプロセッサに転送し分析することができる。温度がプリセ
ットの所望の範囲から逸脱した場合、ライトが作動し、使用者に温度が所望の範
囲から逸脱しているということを警告する。本装置は国際的に使用され得るもの
であるが、好ましい実施形態では、ステータスライト、バルブ、及び電源供給は
、様々な国の使用者の必要に応じて使用できるようになっている。例えば、代替
的な好ましい実施形態では、電源供給は110ボルト又は220ボルトのいずれかを使
用することができ、またCEマークが得られるように設計されている。
【0038】 本発明のいくつかの実施形態では、カメラからの画像を処理するためのシグナ
ル処理及び制御ユニットが存在する。他の実施形態では、シグナル処理及び制御
ユニットは、また、装置の様々な他の機能(例えば、温度、ガス存在量、湿度な
ど)を制御する。ユニットのシグナル処理部分は、「System 20,000H」(Unitro
n Imagetek Systems、Plain View ニューヨーク州)、IP-512(Imaging Technol
ogy社、Woburnマサチューセッツ州)、Model 1000(Image Technology社、Deer
Park、ニューヨーク州)、Scan 78/99(Eikonix社、Bedford、マサチューセッツ
州)、Datatech 565(Datatech)及びModel 109RM(LogE/Spatial Data Systems
Goleta カリフォルニア州)などの画像プロセッサを含んでいていもよい。好ま
しい実施形態では、シグナル処理ユニットは、画像情報をコンピュータ又は他の
プロセッサに転送し、画像の分析だけでなく、この分析から各ウェル(あるいは
試験エリア)又は各パネル(例えば、各マイクロプレート、MICROCARDS(登録商
標)、又はペトリプレート)に対する部分的な試験結果、そして全体的な試験結
果又は各テストパネルの試験結果を決定する。
【0039】 好ましい実施形態では、また、シグナル処理及び制御ユニットは、カメラ及び
/又はスライディングシェルフの動作を制御する。例えば、シグナル処理及び制
御ユニットは、カメラ及び/又はスライディングシェルフを動かすことができる
モータドライブの作動によりこれらのコンポーネントの動作に含まれる操作を制
御するための制御回路を含んでいる。例えば、本発明のくつかの実施形態では、
シグナル処理及び制御ユニットは、装置を制御するのに適したプログラムがされ
たマイクロコンピュータを含んでおり、また、他の実施形態では、配線接続され
た回路を用いて装置を制御し、特に、装置の様々なコンポーネントを決まった方
法で動作させるモータドライブを制御する。
【0040】 いくつかの実施形態では、制御回路は、キャビネットのハウジングに対し静止
しているフランジに固定されたホール効果センサにより撮像装置の位置を決定す
る。カメラとともに動く部材にマグネットを適切に取り付ける。各シェルフに対
応したセンサがあり、カメラの位置決めの際にカメラが上下に動かされると、マ
グネットが動くので、ホール効果センサがマグネットを検出する。
【0041】 図3は、本発明のいくつかの実施形態のプロセスステップの基本的フロー図を
示す。特に、ステップAにおいて使用者は、検査される分析物及び検査パラメー
タを特定するための様々な変数及び構成データを入力する。これらの変数には、
分析物の数、温度、サイズ閾値、関連するカテゴリ、異なるセーブオプションの
ためのフラグ、分析後のデータ解析の指示、及び分析の標準発光が含まれる。
【0042】 図3のステップBは、この分析の照明レベルを設定する手続きに対応する。こ
れは、各分析に選択的な発光組み合わせを与えるための照明設定を提供するため
のものである。発光組み合わせは、サンプルウェルが同じ条件で検査されるよう
にするために有益なものである。
【0043】 図3のステップCは、各シェルフ上のサンプルのディジタル画像を処理するた
めの手続きに対応する。本発明のいくつかの実施形態では、コンピュータが一旦
特定のシェルフの画像を捕らえると、特定のエンハンスメント手続きが実行され
て、画像が修正(例えば、クリーン、明瞭化)される。
【0044】 定義 本明細書及び特許請求の範囲中の「サンプル」及び「標本」という語は、最も
広い意味において用いられる。一方では、標本や培養物を意味し、他方では、生
物学的及び環境的サンプルの両方を含んでいる。これらの語は、人及び他の動物
から得られるすべての種類のサンプルを含むものであり、尿、血液、体液、便、
脳脊髄液(CSF)、精液及び唾液、さらに固体組織を含むが、これらに限定され
るものではない。これらの語は、また、スワッブ、及び微小有機物の培養地から
サンプルを得るために通常用いられる他のサンプリング装置をも示すものである
【0045】 生物学的サンプルは、人を含む動物の細胞、体液又は組織、植物の細胞、体液
又は組織、バクテリアや菌類を含むすべての種類の微小有機物、食品、さらに日
用品、野菜、食肉、食肉加工品、及び老廃物などである。環境的サンプルは、表
面物質、土壌、水及び人工的サンプルなどの環境材料のほか、食物、日用器具、
装置類、廃棄物、非廃棄物などから得られるサンプルを含む。これらの例は、本
発明に適用できるサンプルの種類を限定するものではない。
【0046】 ここで使用される「培養地」の語は、1種類以上の細胞を含むと考えられるあ
らゆるサンプル及び標本を示すものである。「純粋培養地」は、存在する細胞が
特定の一種属に限られる培養地である。これに対して、「混合培養地」は、2種
類以上の細胞が存在する培養地である。
【0047】 ここで使用される「有機物」の語は、あらゆる種又は種類の微小有機物を示す
ものであり、バクテリア、酵母、及び他の菌類を含むが、これらに限定されるわ
けではない。ここで「菌類」の語は、二形性菌類も含めて、コケ類や酵母などの
真核生物を示すものである。
【0048】 ここで使用される「抗細胞剤」、「抗菌性物質」又は「毒性化合物」は、微小
有機物又は他の種類の細胞の成長を抑制し又は殺す化合物を示すものである。こ
の語は、最も広い意味で使われており、天然の又は合成された抗生物質、毒物、
殺生剤などの化合物を含むがこれらに限定されるわけではない。また、この語は
、微小有機物又は他の種類の細胞の成長を抑制し又は殺すのに有用な化合物及び
要素も含む。
【0049】 ここで使用される「発色性基質」の語は、吸光又は発光特性に基づいた検出シ
ステムにおいて有用なあらゆる化合物を示すものである。この語は、視覚的に又
は光学機器により検出できる、可溶性又は不溶性のあらゆる酵素剥離化合物を含
んでいる。「発色性」の意味には、色変化として検出可能な最終生成物を生み出
すすべての酵素基質が含まれる。これには、藍、青、赤、黄、緑、オレンジ、茶
などの従来の感覚で用いられる「色」のすべてが含まれ、さらには、蛍光分析に
より検出可能な色を発光する蛍光性化合物(例えば、フルオレセインの緑黄色、
ローダミンの赤など)も含まれるが、これらに限られるわけではない。染料(例
えば、pH)及び発光性化合物などの他のインジケータもこの定義に含まれる。
【0050】 ここで使用する「pHインジケータ」、「酸化還元インジケータ」及び「酸化−
還元インジケータ」の語は、これらの語が一般的に使用される場合の意味を示す
ものである。したがって、「pHインジケータ」は、pH変化の検出に一般に用いら
れるすべての化合物を含む語であり、フェノールレッド、ニュートラルレッド、
ブロムチモールブルー、ブロムクレゾールパープル、、ブロムクレゾールグリー
ン、ブロムクロロフェノルブルー、m-クレゾールパープル、チモールブルー、ブ
ロムクレゾールパープル、キシレノールブルー、メチルレッド、メチルオレンジ
及びクレゾールレッドが含まれるが、これらに限られるわけではない。「酸化還
元インジケータ」及び「酸化−還元インジケータ」の語は、酸化/還元ポテンシ
ャル(「eH」)の検出に一般に用いられるすべての化合物を含む語であり、様々
な種類及び形状のテトラゾリウム、酸化還元紫、レザズリン及びメチレンブルー
が含まれるが、これらに限られるわけではない。
【0051】 ここで使用する「接種溶液」又は「接種剤」の語は、試験する細胞が接種され
ている可能性のある溶液のことをいう。「接種溶液」の語は、特定の液体又は液
状物質を限定するものではない。例えば、接種溶液は、水、食塩水、又は少なく
とも1つのゲル化剤を含む水溶液から構成されていてもよい(例えば、米国特許
出願第08/762656号、第08/819452号、第09/116078号を参照、これらは参照によ
り本明細書中に含まれる)。また、接種溶液は、水、食塩水、生化学的養分、色
素化合物、又はあらゆる有用な材料を加えた成分も含んでいる。ある実施形態で
は、この成分は、目的の細胞培養に有用な少なくとも1の成分を含むものとされ
ている。本発明は特定の成分に限定されるものではない。
【0052】 ここで使用する「撮像装置」の語は、画像を撮像(すなわち、サンプルの視覚
的画像を再現すること)し、記憶し及び転送することができるあらゆる装置を示
すものである。撮像装置には、カメラ及びスキャナが含まれるが、これらに限定
されるわけではない。
【0053】 ここで使用する「キット」又は「パネル」の語は、試薬と他の材料の組み合わ
せに関して使われるものである。
【0054】 ここで使用する「炭素源」の語は、バクテリアの成長及び/又は代謝のための
炭素の供給源として(例えば、細胞などにより)利用され得るあらゆる化合物に
関して使われるものである。炭素源には様々な形状があり、ポリマー、炭水化物
、酸、アルデヒド、ケトン、アミノ酸及びペプチドが含まれるが、これらに限定
されるわけではない。
【0055】 ここで使用する「窒素源」、「リン酸源」及び「硫黄源」の語は、成長及び/
又は代謝のために、それぞれ窒素、リン酸又は硫黄の供給源として(例えば、細
胞などにより)利用され得るあらゆる化合物に関して使われるものである。炭素
源同様に、窒素源、リン酸源及び硫黄源も、有機物及び無機物の両方を含む様々
な形状がある。
【0056】 ここで使用する「試験基質」の語は、生化学的特性に基づいて細胞を識別する
のに利用され得るあらゆる炭素源及び/又は、窒素源、リン酸源又は硫黄源に関
して使われるものである。例えば、1つの細胞種は1つの試験基質を利用すること
ができるが、この試験基質は他の細胞種には利用できないかもしれない。こうし
てこれら2つの培養地を識別することができる。多数の試験基質を組み合わせて
使用することができる。試験基質は個々に試験してもよく(例えば、1つの試験
ウェル又は試験エリアに1つの基質)、または組み合わせて試験してもよい(例
えば、複数の試験基質を混合して「カクテル」として利用)。
【0057】 炭素源、窒素源、リン酸源又は硫黄源、又は抗細胞剤などの試験基質に晒した
後、細胞培養地の反応を検出する。検出は視覚的(裸眼による)に行ってもよい
が、好ましい実施形態においては、本発明の装置を利用して行う。例えば、試験
基質を有機体として利用した場合、炭素源に対する細胞の反応は、溶液の混濁と
して検出される。同様に、成長を見ることにより、有機体が特定の抗菌性物質で
は抑制されないことが示される。ある実施形態では、色を利用して、有機体の成
長/代謝が存在するかどうかを示している。
【0058】 ここで使用する「試験装置」、「試験パネル」及び「分析物のプレート」は、
少なくとも1種の細胞を少なくとも1つの試験特性について試験する試験システム
に関して使われるものである。ここでいう試験特性は、炭素源、窒素源、リン酸
源、硫黄源及び発色性基質として利用できる特性、及び/又は抗細胞剤への感受
性のことである。この定義には、少なくとも1のゲル化剤(米国特許出願第08/76
2656号、第08/819452号、第09/116078号を参照、これらはすべて参照により本明
細書に含まれる)を有するマイクロタイタープレートが含まれる。このゲル化剤
は、複数のウェル又はコンパートメントのそれぞれに含まれているが、ある実施
形態では、ゲル化剤が全く使われていない。この定義はまた、MICROCARDS(登録
商標)(Biolog;米国特許第5589350号、第5800785号を参照)、又は機能が似て
いるが標準のマイクロタイタープレートよりも小さい他の微小化プレート又はカ
ードを含んでいる(例えば、多くのテスト装置は使用者の手中に収まるようにな
っている)。本発明は、特定のサイズ又は形状のテスト装置に限定されるもので
はない。例えば、本発明には様々なフォーマットを用いることができ、マイクロ
タイタープレート、マイクロカード、ペトリプレート(プレート内の異なる媒体
を分離するため内部の間仕切りによりコンパートメント化されたプレートを含む
)などが含まれるが、本発明はこれらに限定されるわけではなく、さらに多くの
他のフォーマットを用いることが可能である。
【0059】 マイクロタイタープレート又は「マイクロプレート」は、多数の試験が同時に
行われる実験室において、試験を容易にするために、1960年代に導入されたもの
である。最も典型的なマイクロプレートは、96個の成形プラスチックウェル(8
×12配列)を有し、典型的なサンプル容量は約0.2mlである。本発明の分析は特
定のプレートフォーマットにおいて行われるものではなく、一定範囲のウェル容
量(例えば、およそ0.001〜0.200ml)において行われることが考えられる。
【0060】 現在、多様な機械的液体処理装置が利用可能であり、これらを用いて標本、化
学溶液及び他の液体をマイクロプレートのウェルに移すことができる。通常、8
ウェル又は12ウェルの列に同時に液体が満たされるが、液体処理装置を用いれば
、すべてのウェルにサンプルを同時に加えることができる。本発明は、特定の材
料で作られたマイクロプレートや、特定の寸法又は容量のマイクロウェルに限定
されるものではない。ある実施形態では、マイクロプレートをポリスチレンのよ
うな硬質プラスチックから作っている。プラスチックは透明であっても不透明で
あってもよい。また、マルチウェルプレートの側部又は底部を、テフロン(登録 商標)などのフィルタ材料で作ってもよい。
【0061】 好ましい実施形態では、マイクロプレート、MICROCARDS(登録商標)、及び/
又はペトリプレートに、試験する標本を接種した後、チャンバ内に配置し、培養
し、モニタし、そして試験分析する。様々な時点で(例えば、制御及びシグナル
処理ユニットにプログラムされた一定の時間間隔ごとに)、撮像装置により標本
を撮像する。こうして、本発明では、培養期間中に各サンプルを継続的にモニタ
することができる。これを診断に利用した場合には、試験が「陽性(positive)」
と判明するか、テストパネルが完了したらすぐに、使用者に警告されるようにな
っているので、非常に有利である。多くの場合、このように決定的診断を下すス
ピードが速まることは、患者の病状に応じた適切な抗微生物剤又は他の養生の早
急な実施につながるので、患者の治療にとって大変重要である
【0062】 要約すると、本発明は従来技術に比べて、コスト低減、信頼性の向上、マルチ
フォーマットへの適応性及び占有面積の減少を含む、多数の進歩と利点を提供す
るものである。これらの利点はすべて、微小有機物の特徴を明らかにし及び/又
は同定し、及び/又は抗微生物剤への感受性を決定する研究において、試験結果
をスコアする際の利便性、スピード及び正確さを向上させるものである。本発明
はまた、動物及び植物の細胞にも応用することができ、例えば、成長シミュレー
ション実験(栄養)や成長抑制物質の実験(毒物)にも使用できる。
【0063】 本明細書中で言及したすべての刊行物及び特許は、参照により本明細書に含ま
れる。ここで記載した本発明の方法及びシステムには、本発明の範囲と精神を逸
脱しない様々な修正及び変形例が存在するが、これらは当業者にとって明らかで
あろう。本発明を特定の好ましい実施形態に沿って記載したが、特許請求された
本発明は、このような特定の実施形態に限定されるものではない。実際、ここに
本発明の実施態様の様々な修正例を記載したが、これらは、診断微生物学、細胞
生物学、細胞培養学、免疫学、免疫化学及び核酸プローブ分析法の分野において
通常の知識を有する者にとって自明であろう。さらに、装置のデザイン及び使用
、及び/又はその関連分野は、ここに特許請求する本発明の範囲内のものである
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の1実施形態を示す斜視図であり、明確にするため各部
品は分解されている。
【図2】図2は、3つのシェルフフォーマット代替例の概略図である。パネルA
は2個のマイクロプレート用のフォーマットを示し、パネルBは4個のMICROCARDS
(登録商標)用のフォーマットを示し、パネルCは4個のペトリプレート用のフォ
ーマットを示す。
【図3】図3は、本発明の自動画像分析法のプロセスステップを示す基本フロー
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),JP Fターム(参考) 2G045 AA40 BB20 BB50 CA01 CA25 CB01 CB03 CB04 CB07 CB14 CB21 FA19 HA16 JA07 2G057 AC01 BA03 EA06 2G059 AA05 BB12 BB13 DD16 FF01 FF11 GG10 KK03 KK04 MM09 MM10 PP04 4B029 AA07 AA23 AA27 BB01 BB15 BB20 CC01 CC02 CC03 FA15 4B063 QA20 QQ01 QQ21 QQ41 QQ61 QS39 QX10

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1)収容キャビネットと、2)前記キャビネットに取り付けられ
    、1個以上の分析物のプレートを保持することができるようになっている複数個
    のスライディングシェルフと、3)1個以上の前記シェルフ上に配置された2個以
    上の前記分析物のプレートの1以上の画像を視野内に同時に撮像するために前記
    キャビネットに取り付けられた撮像装置と、4)前記撮像装置を駆動するための
    手段とを含む装置であって、前記シェルフ上の前記分析物のプレートを動かすこ
    となく前記撮像装置を選択的に配置することができるようになっており、前記シ
    ェルフ上に配置された前記分析物のプレートの前記視野内のすべてのウェルの画
    像を同時に撮像することができることを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 前記スライディングシェルフは、前記撮像装置の視野内にスライ
    ドすることができることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記撮像装置は、カメラからなることを特徴とする請求項1に記
    載の装置。
  4. 【請求項4】 前記撮像装置は、スキャナからなることを特徴とする請求項1に
    記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記キャビネットは温度制御された培養器であることを特徴とす
    る請求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記キャビネットは機密性であり、ガスの制御レベルを保持する
    ことができることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記シェルフのそれぞれは、8×8インチの寸法を有することを特
    徴とする請求項1に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記複数個のスライディングシェルフは、少なくとも20個のスラ
    イディングシェルフからなることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記シェルフの1個以上は、少なくとも2個の分析物のプレートを
    保持することができることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記シェルフは、少なくとも1個のマルチウェル分析物のプレ
    ートをシェルフ底部から見るための1以上の開口部を含んでいることを特徴とす
    る請求項9に記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記シェルフは、マイクロプレート、MICROCARDS(登録商標)
    及びペトリ皿からなる群から選択された1個以上の分析物のプレートを保持する
    ことができることを特徴とする請求項9に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記キャビネットは、アクセスドアを含むことを特徴とする請
    求項1に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記シェルフは、前記ドアからアクセス可能であることを特徴
    とする請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記カメラは、CCDカメラ及びCMOSカメラからなる群から選択
    されることを特徴とする請求項3に記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記撮像装置を駆動する手段は、モータを含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記モータは、ステッパモータであることを特徴とする請求項
    15に記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記装置を制御するための手段をさらに含む請求項1に記載の
    装置。
  18. 【請求項18】 前記装置を制御するための手段は、前記キャビネットの内部温
    度、前記キャビネットの内部ガスの組成、前記複数個のスライディングシェルフ
    の位置、前記撮像装置の位置、前記撮像装置を駆動するための手段の動作、前記
    撮像装置による撮像、ドアの閉扉及び開扉、及びこれらの組み合わせからなる群
    から選択される前記装置の要素を制御することを特徴とする請求項17に記載の
    装置。
  19. 【請求項19】 前記装置を制御するための手段は、コンピュータを含むことを
    特徴とする請求項18に記載の装置。
  20. 【請求項20】 前記コンピュータは、標準RS-232インタフェースにより前記装
    置に接続されていることを特徴とする請求項19に記載の装置。
  21. 【請求項21】 前記コンピュータは、前記撮像装置からディジタル画像を受信
    するためのエレクトロニクスを含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記コンピュータは、前記キャビネットの内部温度、前記キャ
    ビネットの内部ガスの組成、前記複数個のスライディングシェルフの位置、前記
    撮像装置の位置、前記撮像装置を駆動するための手段の動作、前記撮像装置によ
    る撮像、ドアの閉扉及び開扉、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され
    る前記装置の要素をモニタすることを特徴とする請求項19に記載の装置。
  23. 【請求項23】 前記コンピュータは、前記キャビネットの内部温度、前記キャ
    ビネットの内部ガスの組成、前記複数個のスライディングシェルフの位置、前記
    撮像装置の位置、前記撮像装置を駆動するための手段の動作、前記撮像装置によ
    る撮像、ドアの閉扉及び開扉、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され
    る前記装置の要素にデータを記録することを特徴とする請求項19に記載の装置
  24. 【請求項24】 前記コンピュータは、前記キャビネットの内部温度、前記キャ
    ビネットの内部ガスの組成、前記複数個のスライディングシェルフの位置、前記
    撮像装置の位置、前記撮像装置を駆動するための手段の動作、前記撮像装置によ
    る撮像、ドアの閉扉及び開扉、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され
    る前記装置の要素を制御することを特徴とする請求項19に記載の装置。
  25. 【請求項25】 前記コンピュータは、前記分析物のプレートの画像上にデータ
    を記録することを特徴とする請求項19に記載の装置。
  26. 【請求項26】 1)収容キャビネットと、2)前記キャビネットに取り付けら
    れ、2個以上の分析物のプレートを保持することができるようになっている複数
    個のスライディングシェルフと、3)前記シェルフのそれぞれに配置された2個
    以上の前記分析物のプレートの1以上の画像を撮像するために前記キャビネット
    に取り付けられた撮像装置とを含む装置であって、前記画像のそれぞれは、前記
    シェルフのいずれか1個以上の上にある前記分析物のプレートのすべてを記録す
    ることを特徴とする装置。
  27. 【請求項27】 前記スライディングシェルフは、前記撮像装置の視野内にスラ
    イドすることができることを特徴とする請求項26に記載の装置。
  28. 【請求項28】 4)前記撮像装置を駆動するための手段をさらに含むことによ
    り、前記シェルフ上の前記分析物のプレートを動かすことなく前記撮像装置を選
    択的に配置することができるようになっており、前記シェルフ上に配置された前
    記分析物のプレートの前記視野内のすべてのウェルの画像を同時に撮像すること
    ができることを特徴とする請求項26に記載の装置。
  29. 【請求項29】 1)収容キャビネットと、2)前記キャビネットに取り付けら
    れた複数個のスライディングシェルフと、3)前記スライディングシェルフの少
    なくとも1個の上に配置された2個以上の分析物のプレートと、4)2個以上の前
    記分析物のプレートの1以上の画像を視野内に同時に撮像するために前記キャビ
    ネットに取り付けられた撮像装置とを含むシステム。
  30. 【請求項30】 5)前記撮像装置を駆動するための手段をさらに含むことによ
    り、前記シェルフ上の前記分析物のプレートを動かすことなく前記撮像装置を選
    択的に配置することができるようになっており、前記シェルフ上に配置された前
    記分析物のプレートの前記視野内のすべてのウェルの画像を同時に撮像すること
    ができることを特徴とする請求項29に記載のシステム。
  31. 【請求項31】 a)請求項29に記載のシステムを提供するステップと、b)
    前記撮像装置を用いて、2個以上の前記分析物のプレートの1以上の画像を、2以
    上の時点において撮像するステップとからなる、分析物のプレートを動力学的に
    モニタする方法。
  32. 【請求項32】 前記撮像装置を駆動するための手段をさらに含むことにより、
    前記シェルフ上の前記分析物のプレートを動かすことなく前記撮像装置を選択的
    に配置することができるようになっており、前記シェルフ上に配置された前記分
    析物のプレートの前記視野内のすべてのウェルの画像を同時に撮像することがで
    きることを特徴とする請求項31に記載のシステム。
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