JP2002536095A - ペンシル - Google Patents

ペンシル

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Abstract

(57)【要約】 本発明は両端部に２つのリフィルを有するペンシルに関する。両リフィルは軸方向に調整可能である。調整スピンドル（１８，２４）が、リフィルを軸方向に調整する。第１の調整スピンドル（１８）は管状をなし、第２の調整スピンドル（２４）の第２のリフィルから離れた側の端部が、第１の調整スピンドル内に突出する少なくとも１つの第１の作動位置を有する。本発明によれば、第２の調整スピンドル（２４）の第２のリフィルから離れた側の端部が第１の調整スピンドルに突出しない少なくとも１つの第２の作動位置を有する。本発明は、第２の調整スピンドル（２４）の第２のリフィルから離れた側の端部が、少なくとも第２の作動位置において軸方向に対して横方向に傾斜することを防止する案内手段（２２）を備える。この案内手段は、第１の調整スピンドルとは異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 技術分野 本発明は、両端部を有する保持筒、前記保持筒に対して回転可能なように前記
保持筒の第１の端部に保持された第１の調整スリーブ、前記第１の調整スリーブ
の前記保持筒に対する回転によって該第１の調整スリーブの軸方向に移動するよ
うに、第１の調整スピンドルを有する第１の伝達手段により該第１の調整スリー
ブに接続された第１のリフィル、前記保持筒に対して回転可能なように前記保持
筒の第２の端部に保持された第２の調整スリーブ、および前記第２の調整スリー
ブの前記保持筒に対する回転によって該第２の調整スリーブの軸方向に移動する
ように、第２の調整スピンドルを有する第２の伝達手段により該第２の調整スリ
ーブに接続された第２のリフィルを備え、前記第１の調整スピンドルが管状をな
し、前記第２の調整スピンドルの前記第２のリフィルから離れた側の端部が、前
記第１の調整スピンドル内に突出する少なくとも１つの第１の作動位置を有する
ペンシルに関するものである。
【０００２】 背景技術 本明細書の冒頭においてに記載されているようなペンシルは、例えばヨーロッ
パ特許第０４９２２６６号に記載されているように公知である。このようなペン
シルは、例えば化粧用ペンシルを含んでいてもよい。しかしながら、このような
ペンシルは、例えば物書き用、描画用、色塗り用あるいはマーキング用等の他の
目的のための鉛筆あるいはクレヨンであってもよいことが理解されよう。スティ
ックまたはリフィルの自由端部に配設された取付部は、所望とされる任意の構造
を有することができ、また任意の方法により保持されることができる。例えば、
取付部を有するスティックあるいはリフィルを、固形のリフィルまたはスティッ
クと同様に、筆記用の液体に用いることも可能である。
【０００３】 既知のペンシルの問題点としては、第２の調整スピンドルが第１の調整スピン
ドル内に突出していないときに、第２の調整スピンドルが、第２のリフィルから
離れた側の端部において確実に支持および案内されないことである。
【０００４】 ２つの調整スピンドルまたはリフィルの最大変位量を、第２の調整スピンドル
が第１の調整スピンドルにギリギリ突出するような程度にまで制限することは理
論的に可能であることは明らかである。しかしながら、このように移動を制限す
ると、とくに自己消費型のリフィルを使用した場合に、リフィルの長さおよびこ
れに伴うリフィルの量に、それに相当する制限が含まれるであろう。
【０００５】 発明の概要 したがって、本発明は、本明細書の冒頭において記載したペンシルを、リフィ
ルの最大長さに相当する制限を加えることなく、第２の調整スピンドルが確実に
案内されるあるいは保持されるように改良することを目的とする。
【０００６】 本発明によれば、第２の調整スピンドルの第２のリフィルから離れた側の端部
が第１の調整スピンドル内に突出しない少なくとも１つの第２の作動位置を有し
、第２のリフィルから離れた側の第２の調整スピンドルの端部が、少なくとも第
２の作動位置において軸方向に対して横方向に傾斜しないようにするために、第
１の調整スピンドルと同一でない案内手段を設けることにより目的が達成される
。
【０００７】 換言すれば、本発明によれば、２つの調整スピンドルあるいは２つのリフィル
またはスティックがそのような範囲、より詳細には上述した第２の作動位置にま
で伸張可能であるため、第２の調整スピンドルはもはや第１の調整スピンドル内
に突出しない。それにも拘わらず、第１の調整スピンドルによるものでなくても
、第２のリフィルから離れた側の第２の調整スピンドルの端部の軸方向に対する
横方向への傾斜が防止される。
【０００８】 これにより、２つのリフィルの伸張量は、上述したように第１の調整スピンド
ルを用いることによる第２の調整スピンドルの傾斜防止の必要性によっては、も
やは制限されない。
【０００９】 本発明によれば、案内手段が、第２の調整スピンドルにおける第２のリフィル
から離れた側の端部が各作動位置において軸方向に対して横方向に傾斜すること
を防止することが好ましい。換言すれば、少なくとも第１の作動位置において、
第２の調整スピンドルが第１の調整スピンドルに突出することは明らかである。
しかしながら、この場合、第２の調整スピンドルは、第１の調整スピンドルが軸
方向に対して横方向に傾斜することを妨げない。本発明によれば、案内手段は、
この目的のために提供されることが好ましい。
【００１０】 第１の調整スピンドルにおける第１のリフィルから離れた側の端部が、軸方向
に対して横方向に傾斜することを防止可能であることが理解されよう。しかしな
がら、本発明によれば、案内手段が、各作動位置において、第１の調整スピンド
ルにおける第１のリフィルから離れた側の端部が、軸方向に対して横方向に傾斜
することを防止するように提供されることが好ましい。この防止動作は、他の防
止動作とは別個にあるいは他の防止動作とともに提供することができる。
【００１１】 案内手段は、基本的にはいかなる構造を有していてもよい。しかしながら、本
発明によれば、スリーブ形状をなしていることが好ましい。このような構造にお
いては、スリーブは一方で第２の調整スピンドルを収容し、他方で第１の調整ス
ピンドルに自身が収容される。これにより、両調整スピンドルが軸方向に対して
横方向に傾斜することを防止できる。
【００１２】 案内スリーブは、第２のリフィルから離れた側の端部が閉じていることが好ま
しい。これにより、例えば２つのリフィルは、例えば２つのリフィルのうちの１
つが揮発性成分を含有するが他方が粉体である場合に効果的な、液体に対する機
密性および気体に対する機密性を有する関係を保ちながら、互いに別々に保持さ
れる。この場合、詳細には、揮発性成分が粉体を汚染する危険性がある。
【００１３】 発明を実施するための最良の形態 本発明は、下記の図面を参照する好ましい実施形態により、さらなる特徴とと
もに詳細に説明される。
【００１４】 図１は本発明によるペンシルの好ましい実施形態の軸における断面図である。
【００１５】 図示のダブルリフィルあるいはダブルスティックペンシルは、化粧用ペンシル
であり、図示下側の端部において、平坦な塗布領域を備えたリフィルあるいはス
ティック、換言すれば例えばリップスティックを有し、図示上側に配設されたリ
フィルあるいはスティックは、例えばライナーのようなどちらかというと点また
は先端に収束するスティックまたはリフィルである。
【００１６】 図示のペンシルは、その下端部において第１の調整スリーブ１２が嵌合する保
持筒１０を有する。この場合、第１の調整スリーブ１２は、適切な手段（例えば
スナップ作用によるロック部材）によって、保持筒１０に対して軸方向に移動不
可能なように保持されていることは明らかである。しかしながら、第１の調整ス
リーブ１２は、保持筒１０に対して回転可能とされている。第１の調整スリーブ
１２内には、リフィル材料（不図示）を受容するための第１の空洞部１６を有す
る第１のリフィルホルダ１４が配設されている。第１のリフィルホルダ１４の図
示上側の端部には、中空で外面にネジ山が形成された第１の調整スピンドル１８
が取り付けられている。ネジ山の段列を図面における参照番号２０で示す。
【００１７】 案内スリーブ２２は、第１の調整スピンドル１８内に突出している。第１の調
整スピンドル１８は、案内スリーブ２２に対して軸方向に移動可能かつ回転可能
に保持されている。
【００１８】 案内スリーブ２２はその内部において、第２の調整スピンドル２４を収容する
。第２の調整スピンドル２４も、案内スリーブ２２に対して軸方向に移動可能か
つ回転可能に保持されている。第２の調整スピンドル２４は、その外周面にネジ
山を有しており、その段列を図面における参照番号２６で示す。第２の調整スピ
ンドル２４は、図示上側の端部において、第２のリフィルホルダ２８に強固に接
続されている。第２のリフィルホルダ２８は、第２の調整スリーブ３０内に突出
している。第２の調整スリーブ３０は、スティックまたはリフィルを受容する空
洞部３２を有する。
【００１９】 上述した２つの調整スピンドルにおける外面のネジ山との共働のために、保持
筒１０に回転不可能かつ軸方向に移動不可能に接続された内側ネジ山部材３４，
３６が提供される。
【００２０】 図示の実施形態において、内側ネジ山部材３４は、射出成形により第１の調整
スリーブ１２とともに一体的に生産される。内側ネジ山部材３４が図示下側に示
す保持筒１０の一端部に挿入された後、第１の調整スリーブ１２が保持筒１０に
対して回転される。保持筒１０の内側ネジ山部材３４に対応する領域および内側
ネジ山部材３４それ自体は、非球面の輪郭をなしているため、内側ネジ山部材３
４は保持筒１０に対しては回転することができない。逆に言うと、内側ネジ山部
材３４は、第１の調整スリーブ１２に対して保持筒１０とともに回転し、これに
より、内側ネジ山部材３４は、調整スリーブ１２から離脱する。望ましい離脱位
置は、その目的のためにそれら２つの構成部品の間に提供される。
【００２１】 図示の実施形態において、内側ネジ山部材３６は案内スリーブ３２と一体的に
形成される。内側ネジ山部材３６は中間スリーブ３８とも一体的に製造される。
この場合、内側ネジ山部材３６は半径方向に弾性を有するように設計される。し
たがって、解放した状態において、第２の調整スピンドルは、内側ネジ山部材３
６内に案内されることができる。第２の調整スピンドル２４を内側ネジ山部材３
６に案内させる唯一の目的は、内側ネジ山部材３６を第２の調整スピンドルに形
成された雄ネジ山と係合させて、第２の調整スピンドル２４を保持筒１０内に保
持することである。
【００２２】 第１のリフィルホルダ１４および第１の調整スリーブ１２は、回転不可能に一
体的に接続されているが、軸方向にはそれぞれ互いに移動可能であることは明ら
かである。第２の調整スリーブ３０および第２のリフィルホルダ２８も同様に接
続されている。軸方向に移動可能とすると同時に回転不可能とするこの種の回転
接続は一般的に知られており、このためここでは詳細な説明は省略する。この種
の接続は、例えば非球面の内部係止形状により実施可能である。
【００２３】 キャップ４０，４２が、それぞれのスティックまたはリフィルを、例えば乾燥
しないように保護するために、それぞれ図示のペンシルの両端部に取り付けられ
る。
【００２４】 同様の目的がその特徴により達成され、これにより案内スリーブ２２は図示下
側における端部が閉じられる。これにより、ペンシルの２つのリフィルが不要に
影響を与え合うことが防止される。例えば、一方のリフィルの揮発性成分が他方
を汚染することが防止される。さらに、このような構造により、第２の調整スピ
ンドルの図示下側への軸方向の移動を制限する境界部が形成される。
【００２５】 図面に示す実施形態の場合、リフィルの移動は下記のようにして行われる。
【００２６】 図示下側における端部においてリフィルを移動させるために、第１の調整スリ
ーブ１２が保持筒１０に対して回転される。これにより、第１の調整スリーブ１
２に取り付けられた第１のリフィルホルダ１４も、これに取り付けられた第１の
調整スピンドル１８とともに回転する。上述した回転移動において、保持筒１０
に回転不可能に取り付けられた内側ネジ山部材３４のネジ山の係合により、第１
のリフィルホルダ１４および第１の調整スピンドル１８が保持筒に対して軸方向
に移動し、これにより第１のリフィルホルダ１４に保持されたリフィルが保持筒
１０に対して軸方向に移動されることができる。
【００２７】 同様に、上側端部に配設されたリフィルの軸方向への移動は、第２の調整スリ
ーブ３０を保持筒１０に対して回転させることにより行われる。より詳細には、
第２の調整スリーブ３０とともに、第２のリフィルホルダ２８および第２の調整
スピンドル２４も回転し、内側ネジ山部材３６のネジ山の係合により、第２の調
整スピンドル２４および第２のリフィルホルダ２８が、保持されたスティックま
たはリフィルとともに軸方向に移動する。
【００２８】 図示の状態においては、いわば両端のリフィルまたはスティックが完全に引き
込められると、２つの調整スピンドル１８，２４は一方が他方の内部に伸張する
ように配設され、これによりペンシル全体の軸方向の構造的な長さを最小限とし
ている。両リフィルが最大限まで引き出されると、第２の調整スピンドル２４の
図示下側の端部が第１の調整スピンドル１８の図示上側の端部の上方に位置する
。したがって、この状態においては、２つの調整スピンドルは、もはや軸方向に
対する横方向への傾斜防止を確保できない。しかしながら、リフィルが上述した
ように最大限に引き出された状態において、第１の調整スピンドル１８がなお案
内スリーブ２８を収容するとともに、第２の調整スピンドル２４がなおその内部
に伸張するという、案内スリーブ２２による安全機能が実行される。
【００２９】 明細書、請求の範囲および図面に示した本発明の特徴は、それぞれが本質的な
ものであるとともに、その種々の実施形態において本発明を実施するあらゆる組
み合わせも本質的なものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明によるペンシルの好ましい実施形態の軸における断面図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｂ４３Ｋ 29/20 Ｂ４３Ｋ 29/20 Ｃ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 両端部を有する保持筒（１０）、 前記保持筒（１０）に対して回転可能なように前記保持筒（１０）の第１の端
    部に保持された第１の調整スリーブ（１２）、 前記第１の調整スリーブ（１２）の前記保持筒（１０）に対する回転によって
    該第１の調整スリーブ（１２）の軸方向に移動するように、第１の調整スピンド
    ル（１８）を有する第１の伝達手段により該第１の調整スリーブ（１２）に接続
    された第１のリフィル、 前記保持筒（１０）に対して回転可能なように前記保持筒（１０）の第２の端
    部に保持された第２の調整スリーブ（３０）、および 前記第２の調整スリーブ（３０）の前記保持筒（１０）に対する回転によって
    該第２の調整スリーブ（３０）の軸方向に移動するように、第２の調整スピンド
    ル（２４）を有する第２の伝達手段により該第２の調整スリーブ（３０）に接続
    された第２のリフィルを備え、 前記第１の調整スピンドル（１８）が管状をなし、前記第２の調整スピンドル
    （２４）の前記第２のリフィルから離れた側の端部が、前記第１の調整スピンド
    ル（１８）内に突出する少なくとも１つの第１の作動位置を有するペンシルにお
    いて、 前記第２の調整スピンドル（２４）の前記第２のリフィルから離れた側の端部
    が前記第１の調整スピンドル（１８）に突出しない少なくとも１つの第２の作動
    位置を有し、 前記第２の調整スピンドル（２４）の前記第２のリフィルから離れた側の端部
    が、少なくとも前記第２の作動位置において軸方向に対して横方向に傾斜するこ
    とを防止する、前記第１の調整スピンドル（１８）とは異なる案内手段（２２）
    を備えたことを特徴とするペンシル。
  2. 【請求項２】 前記案内手段（２２）は、前記第２の調整スピンドル（２
    ４）の前記第２のリフィルから離れた側の端部が、各作動位置において軸方向に
    対して横方向に傾斜することを防止する手段であることを特徴とする請求項１記
    載のペンシル。
  3. 【請求項３】 前記案内手段（２２）は、前記第１の調整スピンドル（１
    ８）の前記第１のリフィルから離れた側の端部が、各作動位置において軸方向に
    対して横方向に傾斜することを防止する手段であることを特徴とする請求項１ま
    たは２記載のペンシル。
  4. 【請求項４】 前記案内手段（２２）がスリーブ形状をなしていることを
    特徴とする請求項１から３のいずれか１項記載のペンシル。
  5. 【請求項５】 前記案内スリーブ（２２）の前記第２のリフィルから離れ
    た側の端部が閉じていることを特徴とする請求項４記載のペンシル。
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