JP2002535407A - Gaba受容体のリガンドとしてのトリアゾロピリダジン誘導体 - Google Patents

Gaba受容体のリガンドとしてのトリアゾロピリダジン誘導体

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Abstract

(57)【要約】 3位にジフルオロもしくはトリフルオロ置換フェニル環、6位にトリアゾリル−メトキシ部分ならびに7位にtert−ブチル基を有するある種の1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン誘導体は、GABA受容体に対する選択的リガンドであって、特に該受容体のα2および/またはα3サブユニットに対する親和力が高く、従って不安および痙攣などの中枢神経系の障害の治療および/または予防に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、ある種の置換トリアゾロピリダジン誘導体およびそれらの治療での
使用に関する。詳細には本発明は、GABA受容体のリガンドであることから
、有害な精神状態の治療に有用である置換1,2,4−トリアゾロ[4,3−b
]ピリダジン誘導体に関係するものである。
【0002】 (背景技術) 主要な抑制性神経伝達物質γ−アミノ酪酸(GABA)の受容体は、(1)リ
ガンド依存性イオンチャンネルスーパーファミリーに属するGABA受容体お
よび(2)G蛋白連結受容体スーパーファミリーに属すると考えられるGABA 受容体という2つの主要な種類に分けられる。個々のGABA受容体サブユ
ニットをコードする最初のcDNAがクローン化されて以来、哺乳動物の既知の
構成メンバーの数は次第に増えて、少なくとも6種類のαサブユニット、4種類
のβサブユニット、3種類のγサブユニット、1種類のδサブユニット、1種類
のεサブユニットおよび2種類のρサブユニットが含まれるようになった。
【0003】 GABA受容体遺伝子ファミリーの多様性が明らかになったことで、それの
リガンド依存性イオンチャンネルについての理解が大きく進んだが、亜型の多様
性の程度についての理解はなお初期の段階である。αサブユニット、βサブユニ
ットおよびγサブユニットは、cDNAを細胞中に一過性トランスフェクション
により発現される完全機能性GABA受容体を形成する上での最低要件を構成
することが示されている。上記のように、δ、εおよびρサブユニットも存在す
るが、GABA受容体群ではごくわずかに存在するのみである。
【0004】 受容体の大きさについての研究および電子顕微鏡による可視化から、他の種類
のリガンド依存性イオンチャンネルファミリー同様、天然GABA受容体は5
量体の形で存在するという結論が得られている。17種類から少なくとも1個の
αサブユニット、1個のβサブユニットおよび1個のγサブユニットを選択する
と、10000種類を超える5量体サブユニットの組み合わせが存在し得る。さ
らに、この計算では、イオンチャンネル周囲のサブユニットの配置に全く制限が
なかった場合に可能と考えられる別の順列を考慮していない(すなわち、5種類
のサブユニットから構成される受容体については、120種類の可能な変形があ
り得る)。
【0005】 存在する受容体サブタイプ組合せには、特にα1β2γ2、α2β2/3γ2
、α3βγ2/3、α2βγ1、α5β3γ2/3、α6βγ2、α6βδおよ
びα4βδなどがある。1個のα1サブユニットを含むサブタイプ組合せは脳の
ほとんどの領域に存在し、ラットにおけるGABA受容体の40%強に相当す
ると考えられている。α2およびα3サブユニットを含むサブタイプ組合せはそ
れぞれ、ラットにおけるGABA受容体の約25%および17%に相当すると
考えられている。α5サブユニットを含むサブタイプ組合せは主として、海馬お
よび大脳皮質で発現され、ラットにおけるGABA受容体の約4%を占めるも
のと考えられている。
【0006】 全ての既知GABA受容体の特徴的性質は、多数の調節部位の存在であり、
そのうちの一つはベンゾジアゼピン(BZ)結合部位である。BZ結合部位は、
GABA受容体調節部位の中で最も研究の進んだものであり、ジアゼパムおよ
びテマゼパムなどの不安緩解薬が働く部位である。GABA受容体遺伝子ファ
ミリーのクローニング以前では、ベンゾジアゼピン結合部位は従来から、放射性
リガンド結合研究に基づいて、BZ1およびBZ2という2種類の亜型に細分さ
れていた。BZ1亜型は、βサブユニットおよびγ2とともにα1サブユニット
を含むGABA受容体と薬理的に等価であることが明らかになっている。それ
は最も豊富なGABA受容体亜型であり、脳において全GABA受容体のほ
ぼ半分を占めると考えられている。
【0007】 他の2つの主要な群は、α2βγ2サブタイプおよびα3βγ2/3サブタイ
プである。これらを合わせると、GABA受容体の全種類のうちのさらに約3
5%を構成している。薬理的には、その組み合わせは、放射性リガンド結合によ
って以前に定義されたBZ2亜型と等価であるように思われる。ただし、BZ2
亜型には、ある種のα5含有亜型組合せも含まれていると考えられる。これまで
のところ、十分に選択的な作働薬および拮抗薬が知られていないことから、これ
らの亜型の生理的役割は不明である。
【0008】 現在、α1βγ2、α2βγ2またはα3βγ2サブユニットでBZ作働薬と
して作用する薬剤は、望ましい不安緩解性を有するであろうと考えられている。
BZ作働薬として作用することによってGABA受容体のベンゾジアゼピン結
合部位の調節剤となる化合物を、以後、「GABA受容体作働薬」と称する。
α1選択的GABA受容体作働薬であるアルピデム(alpidem)およびゾルピ
デム(zolpidem)は臨床的に催眠薬として処方され、BZ1結合部位で作用する
公知の不安緩解薬に関連する鎮静の少なくとも一部に、α1サブユニットを含む
GABA受容体が介在していることが示唆される。従って、α1よりα2およ
び/またはα3サブユニットと良好に相互作用するGABA受容体作働薬は、
不安治療に有効であって、しかも鎮静誘発性が軽減されるものと考えられる。さ
らに、α1で拮抗薬または逆作働薬である薬剤を用いて、α1作働薬によって生
じた鎮静や催眠を元に戻すことができると考えられる。
【0009】 従って、GABA受容体の選択的リガンドである本発明の化合物は、中枢神
経系の各種障害の治療および/または予防に有用である。そのような障害には、
広場恐怖症を伴うまたは伴わないパニック障害、パニック障害歴のない広場恐怖
症、社会恐怖症などの動物恐怖症その他の恐怖症、強迫性障害、外傷後および急
性ストレス障害などのストレス障害、全身性または物質誘発性不安障害などの不
安障害;神経症;痙攣;片頭痛;例えば単発もしくは再発の主要な抑鬱障害、気
分変調障害、双極性Iおよび双極性II躁病障害および循環病などの抑鬱障害ま
たは双極性障害;精神分裂症などの精神病障害;脳虚血から生じる神経変性;注
意欠乏性活動亢進障害;ならびに時差ボケまたは交代勤務の影響に苦しむ患者の
場合のような日周期リズムの障害などがある。
【0010】 GABA受容体の選択的リガンドが有効である可能性のあるさらに別の障害
には、疼痛および侵害受容;特に化学療法もしくは放射線療法によって誘発され
る嘔吐のような急性、遅発性および期待性の嘔吐などの嘔吐、ならびに手術後の
吐き気および嘔吐;神経性食欲不振および神経性多食症などの摂食障害;月経前
症候群;例えば対麻痺患者での筋痙攣もしくは痙直;ならびに聴力喪失などがあ
る。GABA受容体の選択的リガンドは、麻酔あるいは胃の内視鏡検査のよう
な内視鏡検査などの軽い手術前の前投与薬として有効な場合もある。
【0011】 WO98/04559には、不安および痙攣などの神経障害の治療および/ま
たは予防において有用なGABA受容体の選択的リガンドであると述べられて
いるある種の置換および7,8−環縮合1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]
ピリダジン誘導体が記載されている。
【0012】 本発明は、各種GABA受容体亜型で所望の結合性を有するトリアゾロピリ
ダジン誘導体類を提供するものである。本発明による化合物は、ヒトGABA 受容体のα2および/またはα3サブユニットのリガンドとして良好な親和性を
有するものである。本発明の化合物は、α1サブユニットよりα2および/また
はα3サブユニットと良好に反応することができる。実際に本発明の化合物は、
α1サブユニットと比較してα2および/またはα3サブユニットに対して、選
択的効力に関して機能的選択性を示すものである。
【0013】 本発明の化合物は、後述するアッセイで測定した場合に、α2および/または
α3サブユニットに対する結合親和力(K)が1nM未満であるGABA
容体亜型リガンドである。さらに本発明による化合物は、α1サブユニットと比
較したα2および/またはα3サブユニットに対する選択的効力に関して、機能
的選択性を示す。さらに本発明による化合物は、特には改善された経口生物学的
利用能に関して、興味深い薬物動態特性を有する。
【0014】 (発明の開示) 本発明は、下記式Iの化合物またはその化合物の塩を提供するものである。
【0015】
【化10】 式中、 Yは水素を表し、Zはフッ素を表すか;あるいはYはフッ素を表し、Zは水素
またはフッ素を表し; Rはメチルまたはエチルを表す。
【0016】 本発明による化合物は、WO98/04559の包括的範囲に含まれるもので
ある。しかしながら、上記で定義の式Iの化合物に相当する具体的な開示はその
明細書にはない。
【0017】 (発明を実施するための最良の形態) 医薬品で使用する場合、上記式Iの化合物の塩は医薬的に許容される塩である
。しかしながら、式Iの化合物またはその化合物の医薬的に許容される塩の製造
において、他の塩が有用な場合がある。式Iの化合物の好適な医薬的に許容され
る塩には、例えば、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸、コ
ハク酸、酢酸、安息香酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸またはリン酸など
の医薬的に許容される酸の溶液と式Iの化合物の溶液とを混合することで形成す
ることができる酸付加塩などがある。
【0018】 本発明はさらに、YおよびZがいずれもフッ素を表し、Rがメチルまたはエ
チルを表す上記で示した式Iの化合物またはその化合物の医薬的に許容される塩
をも提供するものである。
【0019】 本発明による化合物の特定の小群は、下記式IAの化合物およびその化合物の
医薬的に許容される塩によって表される。
【0020】
【化11】 式中、Y、ZおよびRは上記で定義の通りである。
【0021】 本発明による化合物の具体的な小群は、下記式IIA、IIBおよびIICの
化合物およびその化合物の医薬的に許容される塩によって表される。
【0022】
【化12】 式中、Rは上記で定義の通りである。
【0023】 本発明による化合物の1実施態様では、R部分はメチルを表す。
【0024】 本発明による化合物の別の実施態様では、R部分はエチルを表す。
【0025】 本発明の範囲に含まれる具体的な化合物には、 3−(2,5−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル)−6
−(2−メチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イルメトキシ)−1,
2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン; 3−(2,5−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル)−6
−(2−エチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イルメトキシ)−1,
2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン; 3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル)−6
−(2−エチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イルメトキシ)−1,
2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン; 7−(1,1−ジメチルエチル)−6−(2−エチル−2H−1,2,4−ト
リアゾール−3−イルメトキシ)−3−(2,3,6−トリフルオロフェニル)
−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン; 7−(1,1−ジメチルエチル)−6−(2−メチル−2H−1,2,4−ト
リアゾール−3−イルメトキシ)−3−(2,3,6−トリフルオロフェニル)
−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン; 7−(1,1−ジメチルエチル)−6−(1−メチル−1H−1,2,4−ト
リアゾール−3−イルメトキシ)−3−(2,3,6−トリフルオロフェニル)
−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンならびにこれら化合物の医
薬的に許容される塩などがある。
【0026】 本発明はさらに、処置を必要とする患者に対して、有効量の上記で定義の式I
の化合物または該化合物の医薬的に許容される塩を投与する段階を有してなる、
不安の治療および/または予防方法をも提供するものである。
【0027】 さらに本発明は、処置を必要とする患者に対して、有効量の上記で定義の式I
の化合物または該化合物の医薬的に許容される塩を投与する段階を有してなる、
痙攣(例えば、癲癇や関連障害を患う患者において)の治療および/または予防
方法をも提供するものである。
【0028】 ヒトGABA受容体のα3サブユニットに対する本発明による化合物の結合
親和力(K)は、簡便には、以下に記載のアッセイで測定されるものである。
本発明の化合物のα3サブユニット結合親和力(K)は10nM未満である。
【0029】 本発明による化合物は、ヒトGABA受容体のα1サブユニットを発現する
安定にトランスフェクションされた組換え細胞系で誘発されるGABA EC
応答の強化との比較で、ヒトGABA受容体のα3サブユニットを発現する
安定にトランスフェクションされた組換え細胞系におけるGABA EC20
答の選択的強化を誘発するものである。
【0030】 ヒトGABA受容体のα3およびα1サブユニットを発現する安定にトラン
スフェクションされた細胞系におけるGABA EC20応答の強化は、簡便に
は、ウォフォードらの報告(Wafford et al, Mol.Pharmacol., 1996, 50, 670-6
78)に記載のプロトコールに類似の方法によって測定することができる。その方
法は好適には、安定にトランスフェクションされた真核細胞、代表的には安定に
トランスフェクションされたマウスLtk線維芽細胞の培養物を用いて行う。
【0031】 本発明による化合物は、徐々に高度になる迷路試験(elevated plus maze)お
よび飲料水摂取の条件抑止試験での陽性応答によって示される不安緩解活性を示
す(Dawson et al., Psychopharmacology, 1995, 121, 109-117参照)。さらに
本発明の化合物は、応答選択性(鎖牽引)試験から得られる適切な結果によって
確認されたところでは、実質的に非鎮静性である(Bayley et al., J.Psychopha rmacol ., 1996, 10, 206-213参照)。
【0032】 本発明による化合物はさらに、抗痙攣活性をも示す場合がある。それは、ブリ
ストウら報告の方法(Bristow et al., J.Pharmacol.Exp.Ther., 1996, 279, 49
2-501)に類似のプロトコールに従って、ラットおよびマウスでのペンチレンテ
トラゾール誘発発作を遮断する能力によって示すことができる。
【0033】 行動効果を引き出すことから、本発明の化合物は明らかに脳浸透性である。す
なわち、この化合物は、いわゆる「血液−脳関門」を通過することができる。有
利には本発明の化合物は、経口投与することで、その有益な治療作用を行うこと
ができるものである。
【0034】 本発明はさらに、医薬的に許容される担体と組み合わせて、1以上の本発明の
化合物を含有する医薬組成物をも提供するものである。好ましくは該組成物は、
経口投与、非経口投与、経鼻投与、舌下投与もしくは経直腸投与用あるいは吸入
もしくは通気による投与用の錠剤、丸薬、カプセル、粉剤、粒剤、無菌の非経口
液剤もしくは懸濁液、計量エアロゾルもしくは液体噴霧剤、滴剤、アンプル、自
動注射装置または坐剤などの単位製剤とする。錠剤などの固体製剤を製造するに
は、主要有効成分を、コーンスターチ、ラクトース、ショ糖、ソルビトール、タ
ルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウムもしくは
ガム類などの従来の打錠成分ならびに水などの他の医薬用希釈剤と混和して、本
発明の化合物または該化合物の医薬的に許容される塩の均一混合物を含む固体予
備製剤組成物を得る。これらの予備製剤組成物が均一であると言う場合、有効成
分が組成物全体に均一に分散していることで、組成物を同等の効果を有する錠剤
、丸薬およびカプセルなどの単位製剤に容易に小分けできることを意味する。次
に、その固体予備製剤組成物を、本発明の有効成分0.1mg〜約500mgを
含む上記の種類の単位製剤に小分けする。代表的な単位製剤には、有効成分を1
〜100mg、例えば1、2、5、10、25、50もしくは100mg含有さ
せる。該新規組成物の錠剤もしくは丸薬には、コーティングその他の調合を行っ
て、作用期間延長の利点を与える製剤を得ることができる。例えば、錠剤もしく
は丸薬には、内側製剤成分と外側製剤成分を含有させ、外側成分を内側成分を覆
う外被の形態とすることができる。胃での崩壊に対して耐久性とする上で役立ち
、内側成分を十二指腸中に無変化のまま通過させるかまたは徐放させることがで
きる腸溶層によって、これら2種類の成分を分離することができる。そのような
腸溶層またはコーティング層には各種材料を用いることができ、そのような材料
には、多くのポリマー酸および例えばシェラック、セチルアルコールおよび酢酸
セルロースなどの材料とポリマー酸との混合物などがある。
【0035】 本発明の新規組成物を組み込んだ、経口投与用または注射用の液剤製剤には、
水溶液、好適に芳香を付けたシロップ、水系もしくは油系の懸濁液、および綿実
油、ゴマ油、ヤシ油または落花生油などの食用油との芳香を付けた乳濁液、なら
びにエリキシル剤および類似の医薬媒体などがある。水系懸濁液用の好適な分散
剤もしくは懸濁剤には、トラガカント、アカシア、アルギン酸化合物、デキスト
ラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニル
ピロリドンまたはゼラチン等の合成および天然のガムなどがある。
【0036】 不安の治療においては、好適な用量レベルは1日約0.01〜250mg/k
g、好ましくは1日約0.05〜100mg/kg、特には1日約0.05〜5
mg/kgである。該化合物は、1日1〜4回の投与法で投与することができる
【0037】 上記で定義した式Iの化合物は、下記式IIIの化合物と下記式IVの化合物
とを反応させる段階を含む方法によって製造することができる。
【0038】
【化13】 式中、Y、ZおよびRは上記で定義した通りであり;Lは好適な脱離基を
表す。
【0039】 脱離基Lは代表的にはハロゲン原子であり、特には塩素である。
【0040】 化合物IIIとIVとの間の反応は簡便には、好適な溶媒中、塩基存在下に反
応物を撹拌することで行う。代表的には溶媒はN,N−ジメチルホルムアミドで
あり、塩基は水素化ナトリウムなどの強塩基である。ある好ましい実施態様では
、溶媒はジメチルスルホキシドであり、塩基は炭酸セシウムである。別の好まし
い実施態様では、溶媒は1−メチル−2−ピロリジノンであって塩基は水酸化ナ
トリウムであるが、その場合反応は0℃付近の温度で行うのが有利である。
【0041】 上記式IIIの中間体は、式Vの化合物と実質的に等モル量の式VIのヒドラ
ジン誘導体とを反応させ、
【0042】
【化14】 (式中、Y、ZおよびLは上記で定義した通りであり;Lは好適な脱離基
を表す。)、次に必要に応じて、得られた異性体混合物を従来の手段によって分
離することで製造することができる。
【0043】 脱離基Lは代表的にはハロゲン原子であり、特には塩素である。式Vの中間
体において、脱離基LおよびLは同一でも異なっていても良いが、好適には
同一であり、好ましくはいずれも塩素である。
【0044】 化合物VおよびVIは、代表的にはキシレンまたは1,4−ジオキサンなどの
不活性溶媒中での還流下に、トリエチルアミン塩酸塩などのプロトン源存在下に
反応物を加熱することで簡便に行われる。
【0045】 別法として上記の式IIIの中間体は、式VIIのヒドラジン誘導体を式VI
IIのアルデヒド誘導体と反応させ、
【0046】
【化15】 (式中、Y、ZおよびLは上記で定義の通りである)、次にそれによって得ら
れた中間体シフ塩基の環化によって製造することができる。
【0047】 化合物VIIとVIIIの間の反応は簡便には、塩酸などの無機酸存在下など
の酸性条件下で行う。次に、得られるシフ塩基中間体の環化は簡便には、好適な
溶媒、例えばエタノールなどのアルコール系溶媒中、高温、代表的には80℃付
近の温度で塩化鉄(III)で処理することで行うことができる。
【0048】 上記式VIIの中間体は、代表的には例えば90℃付近の高温でイソブチルア
ルコール中、または溶媒の還流温度で1,4−ジオキサンもしくはエタノール中
、上記で定義の式Vの適切な化合物とヒドラジン水和物と反応させ、次に必要に
応じて従来の手段によって得られる異性体混合物を分離することで製造すること
ができる。
【0049】 さらに別の方法では、上記の式IIIの中間体は、上記で定義の式VIIのヒ
ドラジン誘導体と下記式IXの化合物
【0050】
【化16】 (式中、YおよびZは上記で定義した通りであり、Qは反応性カルボキシキレー
ト部分を表す)とを反応させ、次に必要に応じて、それによって得られた下記式
Xのヒドラジド誘導体を環化させることで製造することができる。
【0051】
【化17】 (式中、Y、ZおよびLは上記で定義した通りである。) 反応性カルボキシレート部分Qの好適なものには、C1−4アルキルエステル
類などのエステル類;C1−4アルカン酸との混成無水物などの酸無水物;酸塩
化物などの酸ハライド;ならびにアシルイミダゾール類などがある。好適にはQ
は酸塩化物部分を表す。
【0052】 化合物VIIとIXの間の反応は簡便には、1−メチル−2−ピロリジノンな
どの溶媒中、代表的には160℃付近の温度まで加熱することで行う。
【0053】 別法として、化合物VIIとIXの間の反応は、例えばトリエチルアミン存在
下のような塩基性条件下、好適にはジエチルエーテルなどの不活性溶媒中、代表
的には0℃付近の温度で行うことができる。次に得られる式Xの化合物の環化は
簡便には、トリエチルアミンなどの塩基存在下で、好適にはアセトニトリルなど
の不活性溶媒中、代表的には0℃付近の温度で1,2−ジブロモ−1,1,2,
2−テトラクロロエタンおよびトリフェニルホスフィンで処理することで行うこ
とができる。化合物Vとヒドラジン水和物または化合物VIとの間の反応によっ
て、上記で示したように、ヒドラジン水素原子が脱離基LまたはLのいずれ
と置き換わるかに応じて、異性体生成物の混合物が生じる可能性がある。そこで
、式IIIの必要な生成物以外に、ヒドラジン部分が脱離基Lと置き換わった
異性体化合物がある程度得られる可能性があり、化合物VIIの場合も同様であ
る。そのため、クロマトグラフィーなどの従来の方法によって、得られる異性体
混合物を分離する必要があると考えられる。
【0054】 別の手順では、上記で定義の式Iの化合物は、下記式XIの化合物(またはそ
れの1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−オン互変異体)と
下記式XIIの化合物とを反応させる段階を有する方法によって製造することが
できる。
【0055】
【化18】 式中、Y、ZおよびRは上記で定義した通りであり、Lは好適な脱離基を
表す。
【0056】 脱離基Lは好適にはハロゲン原子であり、代表的には塩素または臭素である
【0057】 化合物XIとXIIの間の反応は簡便には、好適な溶媒、代表的にはN,N−
ジメチルホルムアミド中、水素化ナトリウムなどの強塩基存在下に反応物を撹拌
することで行う。
【0058】 上記の式IXの中間体は簡便には、上記で定義の式IIIの化合物を水酸化ナ
トリウムなどのアルカリ金属水酸化物と反応させることで製造することができる
。その反応は簡便には、含水1,4−ジオキサンなどの不活性溶媒中、理想的に
は溶媒の還流温度で行う。
【0059】 さらに別の手順では上記で定義の式Iの化合物は、トリメチル酢酸と式XII
Iの化合物
【0060】
【化19】 (Y、ZおよびRは上記で定義の通りである)とを硝酸銀および過硫酸アンモ
ニウムの存在下に反応させる段階を有する方法によって製造することができる。
【0061】 この反応は簡便には、水または含水アセトニトリルなどの好適な溶媒中、適宜
に酸性条件下に、例えばトリフルオロ酢酸または硫酸を用いて、代表的には高温
下で行う。
【0062】 式XIIIの中間体は、7位のtert−ブチル置換基が不在である上記で定
義の式Iの化合物に相当することから、相当する式Iの化合物を製造する前述の
方法に類似の方法によって製造することができる。
【0063】 さらに別の手順では、上記で定義の式Iの化合物は、下記式XIVの化合物と
下記式XVの化合物とを
【0064】
【化20】 (式中、Y、ZおよびRは上記で定義した通りであり;Mは−B(OH)
たは−Sn(Alk)を表し;AlkはC1−6アルキル基、代表的にはn−
ブチルであり;Lは好適な脱離基を表す)、遷移金属触媒存在下に反応させる
段階を有する方法によって製造することができる。
【0065】 脱離基Lは、好適にはハロゲン原子であり、例えば臭素である。
【0066】 化合物XIVとXVの間の反応で使用する好適な遷移金属触媒は、ジクロロビ
ス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)またはテトラキス(トリフェ
ニルホスフィン)パラジウム(0)を含む。
【0067】 化合物XIVとXVとの間の反応は簡便には、代表的には高温で、N,N−ジ
メチルホルムアミドなどの不活性溶媒中で行う。
【0068】 式XIVの中間体は、上記で定義の式IVの化合物と下記式XVIの化合物と
【0069】
【化21】 (式中、LおよびLは上記で定義した通りである)、化合物IIIと化合物
IVとの間の反応について前述した条件と同様の条件下で反応させることで製造
することができる。
【0070】 Rがメチルの場合、上記の式IVの関連する中間体は、EP−A−0421
210に記載の手順またはそれに類似の方法によって製造することができる。R がエチルの場合、式IVの関連する中間体は簡便には、添付の実施例に記載の
方法によって製造することができる。
【0071】 上記式Vの中間体は、下記式XVIIの化合物
【0072】
【化22】 (式中、LおよびLは上記で定義した通りである)とトリメチル酢酸とを、
トリメチル酢酸と化合物XIIIとの間の反応について前述の条件と同様の条件
下に、硝酸銀および過硫酸アンモニウム存在下に反応させることで製造すること
ができる。
【0073】 市販されていない場合、式VI、VIII、IX、XII、XV、XVIおよ
びXVIIの原料は、後述の実施例に記載の方法と同様の方法によって、あるい
は当業界で公知の標準的方法によって製造することができる。
【0074】 上記合成手順のいずれにおいても、関係するいずれかの分子上の感受性基もし
くは反応性基を保護することが必要および/または望ましい場合がある。それは
、マコーミーの編著(Protective Groups in Organic Chemistry, ed. J.F.W.Mc
Omie, Plenum Press, 1973)やグリーンらの著作(T.W.Greene & P.G.M.Wuts, Pr otective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, 1991)に記載の
ものなどの従来の保護基によって行うことができる。保護基は、当業界で公知の
方法を用いて、簡便な後段階で脱離させることができる。
【0075】 以下、実施例によって本発明による化合物の製造を説明する。
【0076】 本発明による化合物は、Ltk細胞で安定に発現されるα2またはα3サブ
ユニットを含むヒトGABA受容体のベンゾジアゼピン結合部位に対する[ H]−フルマゼニル(flumazenil)の結合を強力に阻害する。
【0077】 試薬 ・リン酸緩衝生理食塩水(PBS) ・アッセイ緩衝液:10mM KHPO、100mM KCl(室温でのp
H7.4) ・[H]−フルマゼニル(α1β3γ2細胞については18nM;α2β3
γ2細胞については18nM;α3β3γ2細胞については10nM)のアッセ
イ緩衝液溶液 ・フルニトラゼパムの100μMアッセイ緩衝液溶液 ・アッセイ緩衝液に再懸濁させた細胞(1トレイを10mLに)。
【0078】 細胞の回収 細胞から上清を除去する。PBS(約20mL)を加える。細胞を掻き取り、
50mL遠心管に入れる。さらに10mLのPBSでその手順を繰り返して、ほ
とんどの細胞を取るようにする。卓上遠心装置で3000rpmにて20分間遠
心することで細胞をペレット状とし、所望に応じて冷凍する。ペレットを、細胞
トレイ(25cm×25cm)当たり10mLの緩衝液に再懸濁させる。
【0079】 アッセイ 深い96ウェルプレートまたは試験管中で行うことができる。各試験管には、 ・アッセイ緩衝液300μL ・[H]−フルマゼニル50μL(α1β3γ2細胞については1.8nM
;α2β3γ2細胞については1.8nM;α3β3γ2細胞については1.0
nMの最終濃度) ・化合物を10%DMSOに溶解させる場合には緩衝液または溶媒担体(例:
10%DMSO)50μL(合計);最終濃度10μMでの被験化合物またはフ
ルニトラゼパム(非特異的結合を求めるため) ・細胞100μL を入れる。
【0080】 アッセイ液を40℃で1時間インキュベーションし、細胞回収装置(Tomtecま
たはBrandelのいずれか)を用いてGF/Bフィルターで濾過し、次に氷冷アッ
セイ緩衝液3mLで3回洗浄する。フィルターを乾燥し、液体シンチレーション
カウンティングによってカウントを行う。総結合についての予想値は、液体シン
チレーションカウンティングを用いる場合には、総カウントで3000〜400
0dpm、非特異的結合で200dpm未満であり、メルチレックス(meltilex
)固体シンチラント(scintillant)を用いてカウンティングを行う場合には、
総カウントで1500〜2000dpm、非特異的結合で200dpm未満であ
る。結合パラメータを非線形最小二乗回帰分析によって求め、それから、各被験
化合物について阻害定数Kを計算することができる。
【0081】 添付の実施例の化合物を上記のアッセイで調べたところ、全ての化合物が、ヒ
トGABA受容体のα2および/またはα3サブユニットからの[H]−フ
ルマゼニルの置換について100nM以下のK値を有することが認められた。
【0082】 実施例1 3−(2,5−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル)−6
−(2−メチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イルメトキシ)−1,
2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン a)3,6−ジクロロ−4−(1,1−ジメチルエチル)ピリダジン 3,5−ジクロロピリダジン(50.0g、0.34mol)の水系懸濁液(
水1.25リットル)を撹拌しながら、それに濃硫酸(53.6mL、1.0m
ol)を注意深く加えた。この混合物を加熱して70℃(内部温度)としてから
、トリメチル酢酸(47.5mL、0.41mol)を加えた。硝酸銀(11.
4g、0.07mol)の水溶液(水20mL)を約1分間かけて加えた。それ
によって反応混合物は、外観がミルク状となった。過硫酸アンモニウム(230
g、1.0mol)の水溶液(水0.63リットル)を20〜30分間かけて加
えた。内部温度が約85℃まで上がった。添加中に生成物が粘稠沈殿物として生
成した。添加完了後反応液をさらに10分間撹拌し、次に放冷して室温とした。
混合物を氷に投入し、温度を10℃以下に維持する上での必要に応じて追加の氷
を加えながら濃アンモニア水で塩基性とした。水層を塩化メチレンで抽出した(
300mLで3回)。合わせた抽出液を脱水し(MgSO)、濾過し、溶媒留
去して、粗生成物55.8gを油状物として得た。それについて、溶離液を0%
から15%酢酸エチル/ヘキサンとするシリカゲルクロマトグラフィー精製を行
って、標題化合物37.31g(53%)を得た。標題化合物のデータ:
NMR(360MHz、d−DMSO)δ1.50(9H、s)、7.48(
1H、s);MS(ES)m/e205[MH]、207[MH]
【0083】 b)3−クロロ−4−(1,1−ジメチルエチル)−6−ヒドラジニルピリダ ジン 3,6−ジクロロ−4−(1,1−ジメチルエチル)ピリダジン(2.0g、
9.76mmol)のエタノール(30mL)溶液にヒドラジン水和物(0.3
4mL、10.9mmol)を滴下した。反応混合物を窒素雰囲気下に18時間
加熱還流した。溶媒を高真空下に除去して残留物を得て、それに5N塩酸(50
mL)を加えた。得られた溶液を氷とアンモニア水の混合物に投入した。生じた
固体を濾取し、減圧乾燥して、標題化合物(1.2g)を得た。標題化合物のデ
ータ:H NMR(360MHz、DMSO)δ1.39(3H、t、J=7
.3Hz)、4.35(2H)、7.07(1H、s)、8.07(1H、s)
;MS(ES)m/e201、203[MH]
【0084】 c)6−クロロ−3−(2,5−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメ チルエチル)−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン 3−クロロ−4−(1,1−ジメチルエチル)−6−ヒドラジニルピリダジン
(1.3g、6.5mmol)の0.1N塩酸(60mL)中スラリーに、2,
5−ジフルオロベンズアルデヒド(0.70mL、6.5mmol)を加え、反
応混合物を室温で30分間撹拌し、加熱して60℃として40分間経過させた。
反応混合物を放冷し、得られた固体を濾取し、乾燥し、エタノール(60mL)
に溶かした。その溶液に塩化鉄(III)6水和物(5.4g、32.5mmo
l)のエタノール(15mL)溶液を80℃で10分間かけて滴下した。反応混
合物を80℃で2時間撹拌し、放冷し、溶媒を減圧下での留去によって除去した
。残留物を塩化メチレン(100mL)に溶かし、水(100mLで3回)、ブ
ラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、濾過し、減圧下に濃縮して標題化合物
(0.75g)を得た。標題化合物のデータ:H NMR(250MHz、C
DCl)δ1.57(9H、s)、7.22〜7.29(2H、m)、7.6
5〜7.71(1H、m)、8.19(1H、s);MS(ES)m/e32
3[MH]
【0085】 d)3−(2,5−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル) −6−(2−メチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イルメトキシ)− 1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン (2−メチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メタノール(0
.069g、0.4mmol)および6−クロロ−3−(2,5−ジフルオロフ
ェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル)−1,2,4−トリアゾロ[4,3
−b]ピリダジン(0.10g、0.31mmol)のDMF(10mL)溶液
に水素化ナトリウム(オイル中60%分散品0.015g、1.2モル当量)を
加え、反応混合物を室温で40分間撹拌した。その後反応混合物を水(80mL
)で希釈し、沈殿した固体を濾取し、焼結漏斗で水にて数回洗浄した。固体を酢
酸エチル/ヘキサンから再結晶して、純粋な標題化合物(0.088g、65%
)を得た。標題化合物のデータ:H NMR(360MHz、CDCl)δ
1.41(9H、s)、3.89(3H、s)、5.54(2H、s)、7.2
3〜7.26(2H、m)、7.64(1H、m)、7.91(1H、s)、8
.00(1H、s)。MS(ES)m/e400[MH]。元素分析実測値
C、57.36;H、4.61;N、24.60%。C1919Oの
理論値C、57.14;H、4.79;N、24.55%。
【0086】 実施例2 3−(2,5−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル)−6
−(2−エチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イルメトキシ)−1,
2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン a)(2−エチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メタノール 1,2,4−トリアゾール(10g、0.145mol)のDMF(150m
L)溶液に室温で、水素化ナトリウム(オイル中60%分散品6.4g、0.1
6mol)を少量ずつ15分間かけて加えた。添加終了後、反応混合物を放冷し
て室温とし、氷浴で冷却し、ヨードエタン(14mL、0.174mol)を1
0分間かけて滴下した。反応混合物を昇温させて室温とし、3時間撹拌後に溶媒
を高真空下で除去して残留物を得た。それを水(300mL)と酢酸エチル(3
00mLで3回)との間で分配した。合わせた有機層を飽和ブラインで洗浄し、
脱水し(MgSO)、濾過し、減圧下に濃縮して油状残留物を得た。それを蒸
留(約20mmHgで120℃)によって精製して、約15%のDMFを不純物
として含む1−エチルトリアゾールを得た(2.4g)。粗生成物(2.4g、
0.025mol)を脱水THF(35mL)に溶かし、冷却して−40℃とし
、n−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液16.2mL、0.026mol
)を、温度を一定に維持しながら20分間かけてゆっくり加えた。DMF(2.
03mL、0.026mol)を加え、15分後に反応混合物を2時間かけてゆ
っくり昇温させて室温とした。反応混合物にメタノール(20mL)と次に水素
化ホウ素ナトリウム(1g、0.026mol)を加え、溶液を14時間撹拌し
た。溶媒を減圧下に除去し、残留物をブライン(50mL)と塩化メチレン(5
0mLで6回)との間で分配した。合わせた有機層を脱水し(MgSO)、濾
過し、減圧下に濃縮して残留物を得た。それについて溶離液を0%から5%メタ
ノール/塩化メチレンとするシリカゲルクロマトグラフィー精製を行って、標題
化合物をオフホワイト固体(0.5g、3%)として得た。標題化合物のデータ
H NMR(250MHz、CDCl)δ1.48(3H、t、J=7.
3Hz)、4.25(2H、q、J=7.3Hz)、4.75(2H、s)、5
.14(2H、brs)、7.78(1H、s)。
【0087】 b)3−(2,5−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル) −6−(2−エチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イルメトキシ)− 1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン 段階c)で(2−メチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メタ
ノールに代えて(2−エチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メ
タノールを用いた以外実施例1段階a)、b)、c)およびd)に記載の手順を
用いて、標題化合物を製造した。標題化合物のデータ:H NMR(360M
Hz、CDCl)δ1.40(9H、s)、1.47(3H、t、J=7.3
Hz)、4.20(2H、q、J=14.6および7.3Hz)、5.54(2
H、s)、7.23〜7.27(2H、m)、7.65(1H、m)、7.94
(1H、s)、8.00(1H、s);MS(ES)m/e414[MH] 。元素分析実測値C、58.17;H、5.01;N、23.79%。C20 21Oの理論値C、58.10;H、5.12;N、23.72%。
【0088】 実施例3 3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル)−6
−(2−エチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イルメトキシ)−1,
2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン a)6−クロロ−3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメ チルエチル)−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン 3,6−ジクロロ−4−(1,1−ジメチルエチル)ピリダジン(2g、9.
75mmol)、2,6−ジクロロ安息香酸ヒドラジド(2.52g、14.6
mmol)(WO95/24403)およびトリエチルアミン塩酸塩(2.01
g、14.6mmol)の1,4−ジオキサン(10mL)中混合物を3.5日
間にわたって撹拌下に加熱還流した。冷却後揮発分を減圧下に除去し、残留物を
塩化メチレンで磨砕した。不溶固体を濾過によて除去した。残留物について、溶
離液を0%から25%酢酸エチル/塩化メチレンとするシリカゲルでのクロマト
グラフィー精製を行って、所望の生成物(0.42g)を得た。標題化合物のデ
ータ:H NMR(250MHz、CDCl)δ1.57(9H、s)、7
.09〜7.16(2H、m)、7.51〜7.63(1H、m)、8.19(
1H、s);MS(ES)m/e323[MH]
【0089】 b)3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル) −6−(2−エチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イルメトキシ)− 1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン WO98/04559に記載の手順(水素化ナトリウム、DMF)に従って、
6−クロロ−3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエ
チル)−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンおよび(2−エチル
−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メタノールから標題化合物を製
造した。標題化合物のデータ:H NMR(400MHz、CDCl)δ1
.39〜1.45(12H、m)、4.10〜4.16(2H、m)、5.46
(2H、s)、7.09〜7.15(2H、m)、7.52〜7.59(1H、
m)、7.92(1H、s)、8.00(1H、s);MS(ES)m/e4
14[MH]。元素分析実測値C、58.19;H、5.05;N、23.8
0%。C2021Oの理論値C、58.10;H、5.12;N、2
3.72%。
【0090】 実施例4 7−(1,1−ジメチルエチル)−6−(2−エチル−2H−1,2,4−ト
リアゾール−3−イルメトキシ)−3−(2,3,6−トリフルオロフェニル)
−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン a)6−クロロ−7−(1,1−ジメチルエチル)−3−(2,3,6−トリ フルオロフェニル)−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン 3−クロロ−4−(1,1−ジメチルエチル)−6−ヒドラジニルピリダジン
(4g)の脱水1−メチル−2−ピロリジノン(50mL)溶液を冷却し(15
℃)、それに2,3,6−トリフルオロベンゾイルクロライド(4.0g)を滴
下した。添加後、反応混合物を160℃で24時間加熱した。反応混合物を冷却
して室温とし、酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(200mL)で2回洗
浄した。有機相を分液し、脱水し(硫酸ナトリウム)、減圧下に溶媒留去した。
残留物を、ジエチルエーテルでの希釈時に塩化メチレンから結晶化させて、標題
化合物(5.3g)を無色固体として得た。H NMR(400MHz、DM
SO−d)δ1.52(9H、s)、7.50(1H、m)、7.92(1H
、m)、8.45(1H、s);MS(ES)m/z341/343[MH]
【0091】 b)(2−エチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メタノール :別途法 1,2,4−トリアゾール(100.0g、1.45mol)の脱水THF(
950mL)溶液を冷却して0℃とし、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]
ウンデク−7−エン(DBU)(220g、1.45mol)を1回で加えた。
完全に溶解するまで反応混合物を30分間撹拌した。氷/水冷却浴を維持しなが
ら、ヨードエタン(317g、2.03mol)を15分間かけて滴下したとこ
ろ、内部温度は30℃まで上昇した。反応液を室温で16時間撹拌し、その後D
BUヨウ化水素酸塩を濾去した。乾燥窒素雰囲気下で濾液を冷却して−75℃と
した。ヘキシルリチウム(33%ヘキサン溶液458mL)を、内部温度を−5
5℃以下に維持しながら25分間かけて滴下した。反応混合物を30分間熟成さ
せ(−75℃まで戻った)、脱水N,N−ジメチルホルムアミド(108mL、
1.39mol)を、内部温度を−60℃以下に維持しながら10分間かけて滴
下した。反応混合物を−70℃で90分間熟成させ、30分間かけて昇温させて
0℃とした。エタノール(340mL)を10分間かけて加えた。水素化ホウ素
ナトリウム(26.3g、0.695mol)を、内部温度を6℃以下に維持し
ながら少量ずつ加えた。添加後、反応混合物を昇温させて室温とし、1時間撹拌
した。次に2M HSO(200mL)を注意深くゆっくり加え。混合物を
室温で20時間撹拌した。反応混合物を濃縮して675mLとし、硫酸ナトリウ
ム(135g)を1回で加えた。反応混合物を昇温させて35℃とし、15分間
撹拌した。溶液を温(45℃)イソブチルアルコールで抽出した(675mLで
2回)。合わせた有機層を減圧下に濃縮して約450mLの容量とした。その時
点で生成物が結晶化した。ヘプタン(1.125リットル)を加え、スラリーを
減圧下に濃縮することで、ほとんどのイソブチルアルコールを除去した。ヘプタ
ンを加えて、最終スラリー容量を680mLとした。冷却して0℃とした後、濾
過することで標題化合物を得た(137g、1,2,4−トリアゾールから74
%)。H NMRは実施例2段階a)と同様であった。
【0092】 c)7−(1,1−ジメチルエチル)−6−(2−エチル−2H−1,2,4 −トリアゾール−3−イルメトキシ)−3−(2,3,6−トリフルオロフェニ ル)−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン 段階a)の生成物(2.60g)および前出の生成物(1.0g)の脱水ジメ
チルスルホキシド(10mL)溶液に、炭酸セシウム(3.05g)を加え、混
合物を乾燥窒素雰囲気下に50℃で24時間撹拌した。室温まで冷却した後、混
合物を酢酸エチルと水との間で分配した。有機相を分液し、水で洗浄し、減圧下
に溶媒留去し、残留物についてシリカゲルでのクロマトグラフィーを行った(溶
離液2.5%メタノール−塩化メチレン)。生成物を酢酸エチル/ジエチルエー
テル/イソヘキサンから結晶化させて、標題化合物を無色固体として得た。
NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.26(3H、t、J=7.1
Hz)、1.38(9H、s)、4.10(2H、q、J=7.1Hz)、5.
53(2H、s)、7.46(1H、m)、7.88(1H、m)、7.94(
1H、s)、8.18(1H、s);MS(ES)m/z432[MH]
【0093】 実施例5 7−(1,1−ジメチルエチル)−6−(2−メチル−2H−1,2,4−ト
リアゾール−3−イルメトキシ)−3−(2,3,6−トリフルオロフェニル)
−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン 実施例4段階a)の生成物(2.67g)および(2−メチル−2H−1,2
,4−トリアゾール−3−イル)メタノール(EP−A−421210に記載の
方法に従って製造)(0.93g)の脱水ジメチルスルホキシド(10mL)溶
液に、炭酸セシウム(3.14g)を加え、混合物を乾燥窒素雰囲気下に50℃
で24時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を酢酸エチルと水との間で分
配した。有機相を分液し、水で洗浄し、減圧下に溶媒留去し、残留物についてシ
リカゲルでのクロマトグラフィーを行った(溶離液2.5%メタノール−塩化メ
チレン)。生成物を酢酸エチル/ジエチルエーテル/イソヘキサンから結晶化さ
せて、標題化合物を無色固体として得た。H NMR(500MHz、DMS
O−d)δ1.39(9H、s)、3.74(3H、s)、5.50(2H、
s)、7.46(1H、m)、7.88(1H、m)、7.90(1H、s)、
8.17(1H、s);MS(ES)m/z418[MH]
【0094】 実施例6 7−(1,1−ジメチルエチル)−6−(1−メチル−1H−1,2,4−ト
リアゾール−3−イルメトキシ)−3−(2,3,6−トリフルオロフェニル)
−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン 実施例4段階a)の生成物(0.559g)および(1−メチル−1H−1,
2,4−トリアゾール−3−イル)メタノール(EP−A−421210に記載
の方法に従って製造)(0.20g)の脱水ジメチルスルホキシド(2mL)溶
液に、炭酸セシウム(0.67g)を加え、混合物を乾燥窒素雰囲気下に60℃
で48時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を酢酸エチルと水との間で分
配した。有機相を分液し、水で洗浄し、減圧下に溶媒留去し、残留物についてシ
リカゲルでのクロマトグラフィーを行った(溶離液2%メタノール−塩化メチレ
ン)。生成物を酢酸エチル/ジエチルエーテルから結晶化させて、標題化合物を
無色固体として得た。H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.3
9(9H、s)、3.85(3H、s)、5.30(2H、s)、7.46(1
H、m)、7.86(1H、m)、8.14(1H、s)、8.46(1H、s
);MS(ES)m/z418[MH]
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 25/18 A61P 25/18 25/22 25/22 25/24 25/24 (31)優先権主張番号 9912429.9 (32)優先日 平成11年5月27日(1999.5.27) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 カストロ・ピネイロ,ホセ・ルイス イギリス国、エセツクス・シー・エム・ 20・2・キユー・アール、ハーロウ、イー ストウイツク・ロード、ターリングス・パ ーク(番地なし) (72)発明者 ルイス,リチヤード・トーマス イギリス国、エセツクス・シー・エム・ 20・2・キユー・アール、ハーロウ、イー ストウイツク・ロード、ターリングス・パ ーク(番地なし) (72)発明者 ムーア,ケビン・ウイリアム イギリス国、エセツクス・シー・エム・ 20・2・キユー・アール、ハーロウ、イー ストウイツク・ロード、ターリングス・パ ーク(番地なし) (72)発明者 ストリート,レズリー・ジヨージフ イギリス国、エセツクス・シー・エム・ 20・2・キユー・アール、ハーロウ、イー ストウイツク・ロード、ターリングス・パ ーク(番地なし) Fターム(参考) 4C050 AA01 BB06 CC08 EE04 FF02 GG03 HH04 4C086 AA01 AA03 BC60 CB05 MA01 NA14 ZA02 ZA08 ZA12 ZA15

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式Iの化合物または該化合物の塩。 【化1】 [式中、 Yは水素を表し、Zはフッ素を表すか;あるいはYはフッ素を表し、Zは水素
    またはフッ素を表し; Rはメチルまたはエチルを表す。]
  2. 【請求項2】 YおよびZがいずれもフッ素を表し;Rがメチルまたはエ
    チルを表す請求項1に記載の式Iの化合物または該化合物の医薬的に許容される
    塩。
  3. 【請求項3】 下記式IAによって表される請求項1に記載の化合物および
    該化合物の医薬的に許容される塩。 【化2】 [式中、Y、ZおよびRは請求項1で定義の通りである。]
  4. 【請求項4】 下記式IIAによって表される請求項3に記載の化合物およ
    び該化合物の医薬的に許容される塩。 【化3】 [式中、Rは請求項1で定義の通りである。]
  5. 【請求項5】 下記式IIBによって表される請求項3に記載の化合物およ
    び該化合物の医薬的に許容される塩。 【化4】 [式中、Rは請求項1で定義の通りである。]
  6. 【請求項6】 下記式IICによって表される請求項3に記載の化合物およ
    び該化合物の医薬的に許容される塩。 【化5】 [式中、Rは請求項1で定義の通りである。]
  7. 【請求項7】 Rがメチルを表す請求項1ないし6のいずれかに記載の化
    合物。
  8. 【請求項8】 Rがエチルを表す請求項1ないし6のいずれかに記載の化
    合物。
  9. 【請求項9】 3−(2,5−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル)−6
    −(2−メチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イルメトキシ)−1,
    2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン; 3−(2,5−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル)−6
    −(2−エチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イルメトキシ)−1,
    2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン; および該化合物の医薬的に許容される塩から選択される化合物。
  10. 【請求項10】 3−(2,6−ジフルオロフェニル)−7−(1,1−ジメチルエチル)−6
    −(2−エチル−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イルメトキシ)−1,
    2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンおよび該化合物の医薬的に許容さ
    れる塩から選択される化合物。
  11. 【請求項11】 7−(1,1−ジメチルエチル)−6−(2−エチル−2H−1,2,4−ト
    リアゾール−3−イルメトキシ)−3−(2,3,6−トリフルオロフェニル)
    −1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン; 7−(1,1−ジメチルエチル)−6−(2−メチル−2H−1,2,4−ト
    リアゾール−3−イルメトキシ)−3−(2,3,6−トリフルオロフェニル)
    −1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン; 7−(1,1−ジメチルエチル)−6−(1−メチル−1H−1,2,4−ト
    リアゾール−3−イルメトキシ)−3−(2,3,6−トリフルオロフェニル)
    −1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン およびこれら化合物の医薬的に許容される塩から選択される化合物。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の式Iの化合物または該化合物の医薬的に
    許容される塩を医薬的に許容される担体とともに含有する医薬組成物。
  13. 【請求項13】 不安の治療および/または予防用の医薬品製造における請
    求項1に記載の式Iの化合物または該化合物の医薬的に許容される塩の使用。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の化合物の製造方法であって、 (A)下記式IIIの化合物と下記式IVの化合物 【化6】 [式中、Y、ZおよびRは請求項1で定義した通りであり;Lは好適な脱離
    基を表す。]とを反応させる段階;あるいは (B)下記式XIの化合物(またはそれの1,2,4−トリアゾロ[4,3−
    b]ピリダジン−6−オン互変異体)と下記式XIIの化合物 【化7】 [式中、Y、ZおよびRは請求項1で定義した通りであり、Lは好適な脱離
    基を表す。]とを反応させる段階;あるいは (C)トリメチル酢酸と式XIIIの化合物 【化8】 [Y、ZおよびRは請求項1で定義の通りである。)とを硝酸銀および過硫酸
    アンモニウムの存在下に反応させる段階;あるいは (D)下記式XIVの化合物と下記式XVの化合物 【化9】 [式中、Y、ZおよびRは請求項1で定義した通りであり;Mは−B(OH) または−Sn(Alk)を表し;AlkはC1−6アルキル基を表し;L は好適な脱離基を表す。]とを、遷移金属触媒存在下に反応させる段階 を有する方法。
  15. 【請求項15】 不安の治療および/または予防方法であって、そのような
    処置を必要とする患者に対して、有効量の請求項1に記載の式Iの化合物または
    該化合物の医薬的に許容される塩を投与する段階を有する方法。
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