JP2002533305A - 酢酸製造における工程管理方法 - Google Patents

酢酸製造における工程管理方法

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JP2002533305A JP2000589479A JP2000589479A JP2002533305A JP 2002533305 A JP2002533305 A JP 2002533305A JP 2000589479 A JP2000589479 A JP 2000589479A JP 2000589479 A JP2000589479 A JP 2000589479A JP 2002533305 A JP2002533305 A JP 2002533305A
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ハリナン、ノエル
ヒネンキャンプ、ジェームズ、エイ
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Abstract

(57)【要約】 メタノールの触媒カルボニル化により酢酸製造のための工程管理方法およびその工程管理方法を使った酢酸の製造方法が提案された。工程管理法は種々の反応成分特に活性触媒種、沃化メチル、水、メチルアセテートを赤外吸収で濃度測定すること、および少なくとも触媒種、沃化メチルおよび水の濃度を、酢酸反応を最大にするために測定値に対応して調整することを、含有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) この発明は、酢酸の製造における改良された工程管理法およびこの改良された
工程管理法を使用した酢酸の製造法に関する。
【0002】 (背景技術) 化学反応の工程にあっては、その化学反応が望みどおりに進行しているか確認
するために、反応の進行を監視し反応体の供給を調整することが必要である。重
要な生活必需品である酢酸の製造は、そのような化学工程の一つである。メタノ
ールまたは、例えばメチルアセテートまたは沃化メチルのようなその誘導体のカ
ルボニル化(carbonylation)による酢酸の現製造法の一つは、特に、沃素と水
の存在下イリジウムまたはロジウム配位化合物のごとき9族触媒系により開始さ
れる化学反応を伴っている。カルボニル化は酢酸を作るための好ましい方法にな
ってきている。にもかかわらず、このプロセスの実施に影響する、相殺しかねな
い憂慮すべき事柄がある。第一に、この基礎を成す化学反応は、多くの相互反応
、副生物および平衡などを伴っており、その工程を実用性あるものとなし原料使
用の効率を最大にするためには、あるものは他のものに対し適正にバランスして
いなければならないなどと、複雑なのである。また、カルボニル化に要求される
ロジウム、イリジウムおよび同族類の配位化合物のような触媒系は、一般的には
複雑かつ高価である。さらに、カルボニル化触媒系は、あらゆる反応パラメータ
ーの変化に対して異常に繊細であり、触媒の安定性と活性に次々に悪影響を与え
る。
【0003】 人の手で反応器の流体をサンプリングし、次いで多数の機器や水系の化学分析
を使って構成成分の濃度を別個に実験室(laboratory)で分析することは知られ
ている。このやり方は労働集約的かつ時間がかかり、サンプリングとそのサンプ
ルの特性評価との間に長い時間経過を生む。このサンプル特性評価方法は、実際
には1日あたり限られた回数、典型的には約3〜約8回、のデータ採取しか許容
しない。また、サンプリングとデータ発生の間の遅れのため、サンプル特性測定
は、その系の実際の状況より数時間遅れた反応系の評価を提供するだろう。
【0004】 化学工程のながれ中の構成要素の特性を掴むために、赤外分析が使われてきた
。赤外スペクトルは定量と定性分析を可能にしている。サンプルの分析は有機お
よび無機類共になされる。ほとんど全ての分子は赤外吸収スペクトルを持つので
、赤外分光分析法は、一般には、化学工程の流れ中のあらゆる分子成分を、それ
を壊すこともまたは修飾することもなく特性付けることが可能である。
【0005】 酢酸の製造を監視する際には、酢酸のヒドロキシ及びカルボニル基の伸縮振動
に対応する赤外エネルギー吸収が、ロジウム又はイリジウム触媒の存在を指示す
る赤外吸収帯と重複し、それゆえ該赤外吸収帯を覆い隠す傾向のある、広い吸収
帯を発生する。
【0006】 例えば、ロジウム触媒カルボニル化反応系中のロジウムの特性を掴む努力の中
には、原子吸光法および誘導結合高周波プラズマのような他の分析方法が採用さ
れてきた。しかしながら、原子吸光または誘導結合(inductively coupled)プ
ラズマ分析によって、許容できる正確さでロジウム濃度データを把握することは
、困難であった。その手段は両方とも、サンプルを液状基質へ作り変える作業を
伴う。サンプルを液状基質へ作り変える工程によって、サンプルの中に空気が入
り、そのためにロジウムの沈殿を生じるという危険性が増している。このように
分析を信頼できないために、反応系へのロジウムの追加は、炭酸ガス生成に基づ
く経験的な関係に基礎を置いて来た。しかしこの経験的な関係は、他の操作条件
が変わるとき、特に高操作速度のときは、エラーを起こしやすいのである。
【0007】 触媒の生産性や安定性を犠牲にせず水の少ない条件下で酢酸を生産できること
が、非常に望まれているのである。普通カルボニル化工程は、触媒を活性な形で
維持するために、水濃度が約11〜14重量%で進行する。しかしながら水の量
はこのプロセスで作られた酢酸から分けられなければならないが、このことは時
間もコストも懸かる。全体を引用してここに取りこまれた米国特許No5,817,86
9にはカルボニル化システムは、5価の15族、旧名はVA族だが、その酸化物を
加えることにより少量の水の存在下(低水、low water)でのカルボニル化が達
成できるように修正されている。15族にはN、P、As、SbおよびBiがある。この
新システムは、活性ロジウム触媒を安定化させながら高収率かつ高反応速度を達
成するのに成功したが、この低水プロセスを達成するための改良は、可溶なロジ
ウムの濃度を決定する信頼できる技術の必要性を増したのである。
【0008】 したがって、酢酸の製造、殊に低水下でのプロセス技術が使われる製造におい
て、化学反応をより高頻度に監視できる反応体の監視システムを提供することが
望まれている。更に加えて、触媒を使ったカルボニル化反応の複雑さのため、他
の反応体の監視を除外してしまう程に触媒の濃度を監視することは、反応系の状
況の正確な評価をあまり提供しそうにはない。したがって、反応体の直接的分析
に基づいて、触媒種を含めた全反応体までの濃度を監視し調整(adjust)できる
こともまた、望ましい。さらに、酢酸製造の効率を改善する触媒監視システムを
利用することが望ましい。
【0009】 (発明の要約) 本発明は、メタノールの触媒カルボニル化による酢酸の製造において、反応成
分の濃度を監視し制御する方法に関する。この方法は少なくとも活性触媒種、沃
化メチル、水およびメチルアセテート反応成分の濃度値を測定、少なくとも沃化
メチル、水および活性触媒種をその反応を最適にするよう調整するものである。
また本発明は、ここで述べる工程管理操作に基づく酢酸の製造法に関する。
【0010】 本発明の好ましい態様のなかで酢酸は、15族(Group 15)の酸化物を反応溶
液の中に入れる低水カルボニル化反応により製造される。そして本発明は15族
酸化物の濃度を監視し調整することをも含んでいる。好ましくは監視は、反応器
からサンプルを抜き出すとほぼ同時になされ、最も好ましくはオンラインでなさ
れることである。ここで述べたように、オンラインでの測定とは、関心のある工
程容器の中へ検知管を直接差込むか、または解析機を通して迅速に反応溶液を循
環し、続いてこの溶液をこのプロセスへ返すかにより、リアルタイムに又は部分
的リアルタイムに工程溶液を解析することを言っている。オフラインでの測定と
は、プロセスからサンプルを非可逆的に抜き、続いて解析を実験室での機器によ
りなすことを言っている。更に、成分濃度と必要とあれば反応因子の調整が、そ
のサンプルの特性把握を伴って、本質的には即座に達成されることが望ましい。
望ましくは、サンプルの物性に応じてこの調整が自動的になされることである。
最終的には、最適反応効率からの好ましくないズレ(drift)を最小にするため
に、サンプリングがしばしばなされることが望ましい。
【0011】 本発明のこれらの又は他の目的や利点は、添付図やその説明からさらに明らか
になるであろう。
【0012】 (詳細な記述) 幅広い側面を持つ方法が、少なくとも沃化メチル、水、メチルアセテートおよ
びロジウムとイリジウムからなる群から選ばれた触媒の活性触媒種を含む酢酸反
応混合物を収集することにより、また、沃化メチル、水、メチルアセテートおよ
び活性触媒種の濃度を赤外分析で測定することにより、また、沃化メチル、水、
メチルアセテートおよび活性触媒種の濃度測定値に応じて、酢酸反応混合物中の
少なくとも沃化メチル、水および活性触媒種の濃度を調整することにより、実践
される。少なくともこうした反応成分の改良された工程管理に基づいた酢酸の製
造方法が、また述べられている。
【0013】 赤外分析器はフーリエ転換赤外分光計が好ましい。反応成分の解析は1および
それ以上の中−赤外(mid-infrared)領域および拡張(extended)中−赤外領域
で作動している赤外セル中でなされる。好ましくは、酢酸反応混合物中の少なく
とも沃化メチル、水および活性触媒種濃度の調整が、酢酸の製造中、沃化メチル
、水、メチルアセテートおよび活性触媒種の個々に対し実質的に一定の濃度を作
ることが好ましい。
【0014】 工程管理は、酢酸反応缶中の反応物質成分を頻繁に測定することにより容易に
なされる。頻繁な測定が、酢酸の製造の間、少なくとも沃化メチル、水、メチル
アセテートおよび活性触媒種の濃度を実質的に一定に保つのに効果があるであろ
う。1時間に約30回の測定頻度がよい結果を生むということが判っている。
【0015】 活性触媒種はロジウムかイリジウムの活性種であり得る。ここに提供された例
のなかでは、使われた活性種はロジウム触媒のそれである。
【0016】 図1は、メタノールの酢酸へのカルボニル化反応をオンラインで監視し、必要
に応じ反応成分を調整する本発明ための一形態を図表現したものである。酢酸の
製造に対して反応系の構成物を監視するために、サンプルや後流(slip stream
)が反応液から集められ、赤外分析器を通って低圧の蒸留タンク(flash tank)
へ移送される。次ぎにそのサンプルが、この後に詳細に検討されるように解析さ
れ、その結果が、ディスプレイまたは制御盤へ供給される。1以上の反応要素の
濃度が、これに応じて反応効率を最大にするように調整される。こうした反応要
素は主に水、沃化メチル(MeI)およびロジウム触媒(Rh(CO)2I2 -)を含んでいる。
反応器への1以上の反応成分の添加は、代表的には蒸留タンクを通して行われる
。尤も、直接投入も選択肢としてはあるが、反応器で作られた酢酸は、蒸留タン
クを通して精製または他の工程へ導かれる。純粋な酢酸製品が反応系から取り出
され、残る大部分の成分は反応器へ再循環される。少量の副生成物がその系から
取り除かれ捨てられる。この系中のメチルアセテート(MeOAc)濃度は一般的には
1以上の沃化メチル、活性ロジウム種または水の濃度および反応温度を調整する
ことにより間接的に調整される。
【0017】 この反応系には、選択肢の1つとして、低水工程を通して酢酸を製造するため
に、式R3M=Oで表される5価の15族の酸化物を含むこともあり得る。このこと
は米国特許第.5,817,869号明細書、発明の名称“酢酸製造工程における5価のVA
族酸化物の使用”で公開されており、これは全体を引用して本明細書に取り込む
まれている。式R3M=Oの中でMは周期律表15族からの元素であり、各々のRは個
々に置換されまたは未置換のアルキル、アリール、アラルキルまたはアルカリー
ル(alkaryl)基である。15族の元素(古くはVA族と称した)は、上記出願で
公開したように好ましくは燐であるので、米国特許第5,817,869号明細書中に公
開された他の酸化物も使われ得るが、5価の15族の酸化物はこれ以降はホスフ
ィンオキサイドまたはトリフェニルホスフィンオキサイドと言う。ホスフィンオ
キサイド濃度は本発明の原理に従い解析され、調整され得る。
【0018】 メタノールのカルボニル化による酢酸の製造にあって、ロジウムまたはイリジ
ウムのような遷移金属触媒の使用は、無触媒反応に比べて遥かに低い圧および温
度で反応を進行させ得る。ここでは検討を容易にするために、ロジウム触媒カル
ボニル化系を述べる。しかしイリジウム触媒系は本発明の範囲内にあることは理
解されよう。ロジウム触媒カルボニル化システムにあっては、メタノールと一酸
化炭素を水、沃化メチル、酢酸および均質なロジウム触媒の存在下、反応器の中
で接触させる。メタノールと酢酸の急速なエステル化によりメチルアセテートと
水が生成する。したがって極く少量のメタノールしか反応液中には検知されない
。反応を促進するために、沃化メチルとメチルアセテート間の平衡反応によって
、沃化メチルの定常状態の濃度が維持される。
【0019】 均質なロジウム触媒がこの系へ、多数のロジウムを含む成分として添加され得
る。ロジウムを含む成分としては、限定的ではなく、以下のものがあげられる。
RhCl3;RhBr3;RhI3;RhCl3・3H2O;RhBr3・3H2O;RhI3・3H2O;Rh2(CO)4Cl2;Rh2(CO)4 Br2;Rh2(CO)4I2;Rh2(CO)8;Rh(CH3CO2)2; Rh(CH3CO2)3;Rh[(C6H5)3P]2(CO)I ;Rh[
(C6H5)P]2(CO)Cl; Rh金属;Rh(NO3)3;Rh(SnCl3)[(C6H5)3P]2;RhCl(CO)[(C6H5)3As
]2;RhI(CO)[(C6H5)3Sb]2;[Y][Rh(CO)2X2],ここではXはCl-,Br-またはI-;そしてY
は元素の周期律表の1族、例えばH,Li,NaおよびKのような正のイオンからなる群
より選ばれる陽イオンである。あるいはYはN,AsまたはPの四級イオンである。Rh
[(C6H5)3P]2(CO)Br;Rh[(n-C4H9)3P]2(CO)Br;Rh[(n-C4H9)3P]2(CO)I;RhBr[(C6H5) 3 P]3; RhI[(C6H5)3P]3; RhCl[(C6H5)3P]3;RhCl[(C6H5)3P]3H2; [(C6H5)3P]3Rh(C
O)H;Rh2O3;[Rh(C3H4)2Cl]2;K4Rh2Cl2(SnCl2)4;K4Rh2Br2(SnBr3)4;[H][Rh(CO)2I2 ]; K4Rh2I2(SnI2)4などである。ここに使われるロジウム種は水、酢酸可溶性で
あることが好ましい。より好ましい化合物は、Rh2(CO)4I2;Rh2(CO)4Br2;Rh2(CO) 4 Cl2;Rh(CH3CO2)2;Rh(CH3CO2)3または[H][Rh(CO)2I2]であり、最も好ましくは[H
][Rh(CO)2I2]、Rh(CH3CO2)2およびRh(CH3CO2)3である。
【0020】 代表的な温度および圧力の条件下ではその反応化学は複雑であり、いくつかの
従属関係にある化学平衡が、反応速度、触媒安定性および反応選択性に影響して
いる。ロジウム触媒は、配意化合物Rh(CO)2I2 -又はここで使われるRhIが優先的
に存在する。沃化メチルのRhIへの酸化付加反応により遷移状態の沃化アセチルC
H3COIが生成し、沃化アセチルは急速に水で加水分解され、酢酸と沃化水素にな
る。
【0021】 酢酸はこの反応を経由して作られるものの、酢酸生成速度は、重要な反応物を
反応サイクルから除いてしまういくつかの競合副反応により減少している。この
副反応の中で最も目立つ反応が、水のガス化反応(WGS, water gas shift react
ion)であり、この反応ではロジウムは、一酸化炭素と水からの二酸化炭素と水
素ガスの生成の触媒となって働く。この副反応の結果、一酸化炭素の使用量増加
となり、過剰の炭酸ガスを除き一酸化炭素の設定分圧を維持するために反応器パ
ージ速度を上げる必要性を生じている。
【0022】 反応条件下ではロジウムは活性体RhIと不活性なRh(CO)2I4 -、即ちここではRhI II 、の混合物として存在しているだろう。後者の種は水のガス化サイクルの中間
体である。このRhIIIが定常状態濃度で存在することは、アセチル基生成速度に
悪影響を与えているばかりでなく、RhIII種がRhI種より沈殿しやすいので触媒の
安定性をも減じている。このようにRhIとしてロジウムを最大にすることが、メ
タノールのカルボニル化技術を改良する鍵である。
【0023】 本発明の反応器の条件は、約170℃から約200℃の温度および約350ps
igから450psigの圧を包含する(encompass)。より高温にあっては、代表的
にはハステロイTMB2で作られた反応装置構成物が受け入れ難い程の腐蝕危険性に
曝される。より低い温度にあっては、反応速度が受け入れ難い程に遅くなる。
【0024】 一つの態様では、収集したサンプルの温度は、サンプル中の反応の抑制と、固
体の沈殿の防止をともに最適にする範囲内に制御(調節)されている。もしも温
度が高すぎならば、一酸化炭素の含有量はサンプル中で引き続く反応により消耗
する。もしも温度が低すぎるならば、1以上のRhIIIや選択して選んだホスフィン
オキサイド促進剤が沈積しかねない。この沈殿は測定濃度値を変えるばかりでな
く、移送管中で目詰まりを起こす傾向もある。
【0025】 反応溶液をその場で監視する一つの方法は、適した結晶材料を備えた全反射吸
収測定(ATR)プローブ(検知針)を使うことである。検知機への光信号の伝達は
光管、窒化銅繊維または赤外分光学の技術の当業者に知られている他の方法によ
り達せられる。よく似た分析技術を使って、選択肢の1つとしてこのプローブが
オンライン分析の可能性を提供すべく、反応器または反応器後流(slipstream)
中へ差し込まれることもあり得る。反応器後流は、ATR室を通る流れか伝達室(t
ransmission cell)を通る流れかいずれかに備え付けられた赤外分析器を交互に
通される。好ましくは連続流れが使われ、そして反応溶液は続いて(低圧)蒸留
タンクを経由して反応系へ返される。溶液がセルを通った後に設置された背圧調
整器または同様な設備を使うことによって、本質的には圧力低下はセルを通して
は起こらない。これにより、反応器圧からの最小限度の変化で分析が行なわれる
ことが保証され、その結果セルの中ではガス発生や泡立ちは起こらない。ガス発
生や泡立ちがもし起こるならば、溶液成分の定量に重大な衝撃を与えるだろう。
後流の温度は周囲と工程の温度の間どこでも維持され得る。このように、20〜20
0℃の温度領域が期待される。最良の温度がいくつかのパラメーター、例えば固
体の沈降、セルの窓または結晶物質の反応条件との適合性および後流中の反応を
制御することなど、によって決定される。後流の最も好ましい温度領域は30〜12
0℃である。30℃以下の温度で反応することは、選ばれた反応器中の成分が温度
の低下に従い沈殿する傾向を示すので、一般的には望ましくない。また、120℃
以下の温度で反応することは、移送管中で反応を実質的に抑制し、かくして測定
した分析濃度が反応器中のサンプリング直前の代表濃度値に確実になるので、好
ましい。結局は、最適操作温度は使用される、そのセルの窓材質との関数である
【0026】 他の交互工程管理技術には、FTIRによるサンプルの実験室でのオフライン分析
がある。オンライン分析で提供されるようなリアルタイム測定法の最良の事例ほ
どには望ましくはないが、実験室で測定するFTIRは、通常の簡便なオフライン分
析以上の重大な利点を提供する。殊に全要素が一つの中−赤外測定により同時に
測定され得る。それに換わる簡便な交互分析法にはガスクロマトグラフ、カール
フィッシャー、湿度計、摘定法、誘導熱伝対プラズマ(ICP)または原子吸光(AA)
がある。加えて言うと、ICP/AAは分析前に広範な前処理が必要である。このよう
にして、工程管理のためのフィードバックの見地からすると、FTIRにより決定さ
れた反応成分の濃度が、実験室ではサンプル取得後、非FITR法の場合には最低1
時間かかるのと比較すると、わずか7分後に得られる。サンプルは上述したプロ
ーブか移送セル技術を使って周囲の圧、温度で分析され得る。
【0027】 採用した温度によって、セルの窓または結晶物質は、CaF2,ZnS,サファイア、A
MTIR(セレン−ゲルマニウム−砒素組成物)、Ge,ZnSe,Si,ダイヤモンド、KRS-5
(臭沃素化タリウム)または立方晶ジルコニアを含む一群の材料から選ばれる。
組成、透過領域などこうした材料の性質は、分光学の技術に熟達した人にとって
は良く知られており、かつ分光学および販売業者の文献で入手できる。後流の透
過セル分析をも含む本発明の好ましい態様では、サファイア窓が使われている。
サファイアはその分析が達成されるのを許容する適切な透過領域を持つ。また、
それはここまでに述べた工程中で良好な機械強度、耐薬品性および耐侵食性を示
す。
【0028】 反応の状態を監視する過程にあっては分析されるべきサンプルは、蒸留タンク
内圧力が約400psigから約20〜30psigの減圧下で、反応器から分析器へそ
して最後には蒸留タンクへと移送される。これまでに述べたように圧力低下の大
部分は、反応溶液がセルを通った後にのみ起こる。代表的には、差圧が、反応溶
液の反応器から赤外分析器へそして蒸留タンクへの動きを制御する。サンプルが
反応器から移動するには、わずか約10〜15psigの差圧で充分である。循環ポ
ンプもまた移送ラインを通して液体を動かすために使える。循環ポンプはこの系
の圧を下げる必要性を省いてくれる。そのかわりに、サンプル材料は反応器ユニ
ットからの測流として分析され得る。このサンプルは反応材料と同じ温度、圧条
件下で分析され、それ故、沈殿を起こし易くはない。しかしながら、その温度に
よって反応が続く結果になるので、サンプル分析が迅速に行われることが要求さ
れる。チューブ、バルブなど反応溶液が接触するものは、反応成分に対し化学的
に不活性で、反応条件下に腐食性の攻撃に耐えられなければならない。代表的な
製造装置材料はNi−Mo−Fe合金、ハステロイTMB2である。他の好ましい材料に
はハステロイTMB3(やはりNi−Mo−Fe合金)およびジルコニウムがある。
【0029】 いかにして酢酸反応成分の監視が達成されるかについては、多くの選択肢があ
る。
【0030】 監視は、従来の中−赤外(400〜4000cm-1)と拡張した中−赤外(40
00〜7000cm-1)領域の分光域を共同して分析することにより達成される。
選択肢の1つには、反応溶液が両方のセルを通って連続的に流れる2つの移送セ
ル、2つの検知器を持つ装置がある。これらのセルは通過距離(passlength)が
違うだけである。1つのセルは0.05〜0.15mmの通過距離を持っており、
1800〜5600cm-1間の分光領域で分析を可能にしており、それによって従
来の中−赤外および拡張中−赤外領域部分を取り込んでいる。第2のセルは0.
2〜3.0mmの通過距離を持っており、拡張中−赤外領域でのみ分析可能である
。異なった長さのセルが、酢酸の高吸着性を中和し、また反応成分の物性測定用
の2つの異なった分光領域もつ利点があるので、使われている。
【0031】 時には1個の透過セル、1個の検知装置を使って反応成分の監視が行われ得る
。選ばれたセルの通過距離に従って、異なる分光領域が使われる。上述した0.
05〜0.15mmの通過距離を持つセルは、1800〜5600cm-1の間の分光
領域で吸収する全ての成分の定量を許容している。この領域は普通非指紋領域と
言われ、上述したように従来の中−赤外と拡張された中−赤外領域部分共に取り
こんでいる。一方、はるかに短い通過距離、0.005〜0.015mmのセルは
、非指紋領域(1800〜5600cm-1)と指紋領域(1800〜400cm-1
両方へのアクセス(access)を許容している。この短い通過距離測定法は、透過
セルよりもむしろ全反射吸収測定(ATR)結晶を使って効果的に達成され得る。こ
の技術に熟練している者に知られているように、酢酸反応混合物の分析にあって
は、一個のセルまたはATR結晶を使用するということは、分析した赤外スペクト
ルの領域の範囲と混合物中にある成分濃度の定量的正確さとの間に、ある種の妥
協を受入れるということを含んでいる。測定精度と精密度は、異なったセル透過
距離を使う異なった分光領域にあっては、異なった反応成分に対して異なるので
ある。このように、特定の分析に対し要請される精度と精密度を得るために、セ
ルのタイプ、セルの通過距離および透過領域の選択が要求される。
【0032】 次の表1は、ここに記載され、ロジウム触媒により接触される酢酸反応の初期
の成分から成っている9つの溶液化学成分が定量され得る分光領域を、示してい
る。
【0033】
【0034】 分析器への流速は精密度と正確さが最良になるよう調節されており、代表的に
は約10から約100sccmである。
【0035】 この分析で得られた情報を元にした酢酸製造の反応管理は、手動または自動に
することができる。赤外分析で得られたデータはコンピューター化された管理装
置へ供給されるのが好ましい。コンピューターは、自動的に反応成分、特にロジ
ウム、水、沃化メチル、トリフェニルホスフィンオキサイドがある成分に対して
安定した値に達するように調節する。あるいは、そのデータは表示装置へ供給さ
れ、反応成分濃度を手動で調整する操作員によって解釈される。
【0036】 反応器からのこのタイプの直接分析は、従来、サンプル組成物がガスと液体成
分を含んでいるので、複雑であった。正確な測定値を得るのに障害となる他のも
のは、この系中の酢酸の存在と関係がある。吸収ピークの幅広さは透過距離に関
連がある。酢酸は赤外スペクトルでは1400〜1800cm-1領域にカルボニル
の吸収を示す。幅を広げるに連れてこの吸収はロジウムの吸収領域1900〜2
100cm-1と重なる。従来、この重なりがロジウムの正確な定量分析を妨げてい
た。
【0037】 本発明にあってロジウム、殊に活性ロジウム種Rh(CO)2I2 -即ちここでいうRhI
の濃度の分析は、4000〜400cm-1の中−赤外領域でなされる。ロジウム活
性種の測定に加えて赤外分析器は、不活性のロジウム種Rh(CO)2I4 -、即ちRhIII
、およびRh(CO)I4 -即ちここでいうRhIIImono、をも測定することができ、全ロジ
ウム濃度が活性種と不活性種の総和から得られる。同様に赤外分析は、反応液中
の沃化メチルと沃素イオン(I-)の濃度をも測定する。そして全沃素濃度は、沃素
イオンと沃化メチルの総和から得られる。沃化メチルと水の解析は、中−赤外領
域でもできるが、好ましくは拡張中−赤外領域で行う。
【0038】 分析に最も厄介な成分は、分光学的サイン(signature)が酢酸溶媒のサイン
と似ているので、メチルアセテートである。定量は拡張中領域または非指紋中領
域のどちらかで行なえるものの、現在達成できる最も効果的な分析は、0.00
5〜0.015mmと極めて短い通過距離のATRセルか透過セルを使った指紋領域
での分析である。
【0039】 本発明の一つの利点は、ロジウム、沃化メチルおよび水の濃度を迅速に決定し
、反応の状態についての信頼できる情報を取り、それによって過剰な触媒使用を
避けることができる点である。本発明は、本質的にリアルタイムで成分の濃度を
測ることができ、そしてより頻繁なサンプリングを許容にしている。濃度や他の
工程パラメーターの手動または自動での調整を許す情報を提供することによって
、本発明の工程は、ロジウム触媒の効率と反応物の使用量を改良でき、それによ
って製品品質を維持しながら、酢酸の生産コストを引き下げ得る。
【0040】 この管理方法の推論的利点は、他の反応体の濃度測定によるロジウム触媒の測
定から提供された情報を確かめることができる点にある。反応器中に多量に存在
する他反応体の濃度を監視することにより、反応条件のクロスチェックおよび反
応状態のより詳細な理解ができる。
【0041】 本発明の実施にあってはロジウム、沃化メチル、水および他の反応器構成物の
測定が、1分又は2分毎の頻度でなされ、このことは、工程制御が反応器中の実
際の操業条件をぴったり追跡することを許容している。これは同じ測定をオフラ
インでする操作に比べ実質的な改良である。
【0042】 メタノールの酢酸への低水カルボニル化反応にあっては、反応流出液(efflue
nt)はかなりの量のホスフィンオキサイドをも含んでいる。ホスフィンオキサイ
ドの濃度もまた測定することができ、そして本発明の工程制御法により調整され
る。促進剤ホスフィンオキサイドは上述した表1で特定したように、赤外領域内
で分析され得る。
【0043】 工程監視が反応溶液の組成を正確に反映することは、重要なことである。実験
室のまたはオンラインの赤外分析器により開発された種々の化学量論的補正モデ
ルの数テスト例を、以下に記載する。
【0044】 実験室でのFTIRで開発した個々の化学量論的補正モデルを確認するために、5
個の溶液が準備された。各々は既知の、異なる量のホスフィンオキサイド、水、
メチルアセテート、沃化メチル、沃化水素および酢酸を含んでおり、そして各々
は既知の測定された密度を持っていた。これらの溶液はモル濃度と密度を定量的
に分析され、個々のサンプルに3回の測定値が記録された。表2に表示された結
果は、あらゆる成分に対し実測値と予測値の間には良い一致があることを示し、
さらに個々の溶液中の個々成分に対してなされた3測定値の間には良い一致があ
ることを示している。説明のために本データはまた水とトリフェニルホスフィン
オキサイドについてグラフでも、それぞれ図2Aと2Bに示した。
【0045】
【0046】 オンライン分析器でロジウムについて開発された化学量論的補正モデルを確認
するために、既知濃度のRhIまたはRhIII溶液が実験室で調合され、続いてオンラ
イン分析器へ注入され定量された。このオンライン分析器については実施例1で
より詳細に述べられている。実測値対予測値が下の表3で表示され、図3にグラ
フで表されている。再び良い一致が見られた。
【0047】
【0048】 補正モデルを立証するための他の手段は、実際の工程が作動している間にオン
ラインモデルによって予測される濃度値を、独立したオフライン分析法により得
られた濃度値と比較することである。これらのデータは、適当な期間に連続ベン
チスケール反応器から手動でサンプリングし、これらのサンプルを都合のよい装
置または化学分析で測定し、手動でサンプリングした丁度その時にオンラインで
予測した値と比較することによって得られる。こうして、オンライン赤外分析に
よる沃化メチルの濃度が、水素炎イオン化検出器を装備した毛細管ガスクロマト
グラフを使ったオフラインでのガスクロマト法と比較された。オフラインでの水
濃度はカールフィッシャー法で測定された。オフラインでのロジウム濃度は、誘
導熱電対プラズマ(inductively coupled plasma;ICP)でサンプルを刺激した後
に測定された。オフラインでのホスフィンオキサイド濃度は、31PNMRにより測定
された。オフラインでのI-は、沃素選択電極または硝酸銀で滴定して測定された
【0049】 図4はこの確証のための数プロット(図4A〜4E)を含んでいる。個々の独
立した分析方法(沃素選択電極、ガスクロマト、31PNMR、誘導結合プラズマスペ
クトルおよびカールフィッシャー水測定法)は、それぞれの異なった正確さと精
密度限界を持っているので、こうした相関関係についての最も意味ある解釈は、
個々の成分に対し過大予測または過小予測のなにか一貫した傾向がないかを探す
ことである。もしもそのような傾向が無くデータが直線的に一致するなら、R因
子すなわち相関係数は、それぞれのオンラインとオフライン分析の間の一致度を
示す正確な指標なのである。図4のグラフに注釈を付けたR因子は全て0.99
より大きく、このことは、FTIRによるオンライン分析が少なくとも他の分析法に
よるオフライン測定同様良いということを、指示している。オンライン法の重要
な利点は、サンプリング頻度がオフライン法に比べて少なくとも100倍多く、
データは工程管理によりリアルタイムに得られる点にある。
【0050】 本発明の監視工程はまた、酢酸反応溶液中に溶解したガスとして炭酸ガス濃度
を測ることができる。炭酸ガスの生成は、それが競合する望ましくない水のガス
化反応(WGS)の中で水素を伴って発生するので、酢酸生成工程の選択性に対して
は逆の関係にある。WGS反応の程度を測定するもっと都合の良い方法は、質量分
析計により反応排ガス流中の水素含有量を分析することである。他の反応溶液成
分に対すると同様の技術、例えばオンライン赤外によってWSG反応を定量できる
と言うことは、オンライン赤外分析周辺に作られたいずれの工程管理の輪へもそ
の技術が結び付けられ得るということである。オンライン赤外分析で決定された
炭酸ガスの溶液濃度が、質量分析計により決定された水素濃度と相関するか確認
するために、両法に対する連続ベンチスケール反応器データが44時間の反応時
間の間比較された。その間に水は、WGS反応の程度の重大な変化に先駆けて、5
.5モルから3モルへと変わった。反応器は下のように設定された条件で作動さ
れた。 温度:185℃ 圧:400psig 沃化メチル濃度:0.75モル トリフェニルホスフィンオキサイド濃度:0.5モル ロジウム濃度:5.5ミリモル メタノール供給速度:220g/hr 図5の相関プロットは、両方法の間に優れた一致があることを示している。図6
はC02ピークの強度変化を示す数種の多重中−赤外スペクトルを含んでいる。
【0051】 (実施例) 以下の詳細な操作例は、本発明の実施を最も好ましい形で例示しており、それ
によって、当業者は本発明を実行できるように説明している。本発明の原理、操
作パラメーターおよびそれらの他の自明な修正は、次の詳細な手順を考慮して理
解されるであろう。
【0052】 (実施例1) 連続2リッターベンチスケール反応器が、下のように設定された条件で数日間
動かされた。 反応温度:187℃〜189℃ 反応圧:400psig(130psig CO) 沃化メチル濃度:1.0モル 水濃度:3.5モル ロジウム濃度:6.5ミリモル トリフェニルホスフィンオキサイド濃度:0.5モル メタノール供給速度:320g/hr
【0053】 本プロセスはオンライン赤外分析器により得られたデータから自動的に制御さ
れた。この実施例に使われた分析器は1つの光源、2つの検知器、2つのセルモ
デルであり、サンプル区画と電子機器区画から構成されていた。サンプル区画は
セル、セルを通って反応溶液を流す管、流量計、フィルターおよびヒーターを有
していた。工程溶液と接する全部分はハステロイTMB2から作られていた。電子
部品区画には1個の多色彩赤外光源、光干渉計、検知器類、アナログ入力・出力
カード、電源のような関連周辺装置および分析器を制御する他の部品が入ってい
る。二つの区画は、光を光源からセルを通し検知器へ返す赤外透過窓を介して連
結されている。
【0054】 反応溶液は連続して分析器を通って流れ、低圧フラッシュ(蒸留)タンクを経
て反応系へ返された。中−赤外および拡張中−赤外分析が、それぞれ0.075
mmおよび2mm通過長さのセルを使い連続的に行なわれた。中−赤外セルを通った
赤外光は、重水素トリグリシンサルファイド(DTGS)検知器へと偏向され、拡張
中−赤外セルを通った赤外光は、インジュウム砒素(InAs)検知器へと偏向され
た。サファイアの窓が両セルに使われ、サンプル箱は100℃に保たれた。
【0055】 この実施例1で使用されたものと同じ連続2リッターベンチスケール反応器お
よび同じ赤外分析器が、後に続くすべての実施例用に使われた。
【0056】 3日間の操作データを含む多成分傾向(trend)ファイルが図7に示されてい
る。7つの反応溶液成分の濃度は、この図の中に傾向として示された。おのおの
7つの傾向線は2000以上のデータ点から成っている。個々の反応溶液成分は
自身の尺度を持つので、Y軸には濃度値は付けない。図7は単に各成分の代表的
な傾向である。また、この図のプロットされた点は沃化メチルとロジウムが追加
された時間である。沃化メチルとロジウムの追加を制御する方法は、水の追加を
制御する方法とはやや異なっている。沃化メチルとロジウムはこの方法では公式
には消費されないが、ロジウムの沈殿のため又ロジウムと沃化メチルの反応部分
の下方流のロスのため、いくらかの損失が起こっている。一方、水は、水のガス
化反応により、工程中で消費される。
【0057】 分析器により測定された成分濃度は、比例した4〜20mAのシグナルへ変換さ
れた。成分の追加は、それらのシグナルに基づいて論理工程制御器(PLC)により
調節された。操業の間中、シグナルはPLCへ平均して2分毎に送られた。しかし
その濃度は1時間の期間の平均値として評価した。ロジウムと沃化メチルの場合
、もし平均した期間に亘り平均モル濃度値が下に設定した調整限界以下に落ちた
なら、ロジウム溶液または沃化メチルの正常な管理限界へその成分を返すに十分
な量が、自動的にその系へ加えられた。この工程中水は急速に消耗されるので均
した期間は用いられない。その代わりに、水ポンプが連続的に作動し、ポンプ速
度は、予め設定した管理限界内に水を維持すべくあらゆるデータ点に応答して、
自動的に修正される。この例に用いられた下限管理値が表4に示された。この反
応は、分析された反応体成分を時が経てば消耗するので、上限管理値は要求され
ない。3日のテスト期間に亘りトリフェニルホスフィンオキサイドを添加する必
要はなかった。
【0058】
【0059】 平均濃度とゆったりした管理限界を使うことは、単に分析の精度と精密度の関
係する数字であるだけではないということは、注目されるべきである。反応器と
蒸留タンクの間に連続的な液の環流があるこの種の反応系では、反応成分濃度は
両反応缶中では定常ではありえない。こうして時間平均を用いることがこうした
効果を薄め、そして不必要な成分の添加を防いでいる。
【0060】 図7から赤外分析データの使用が、優れた工程管理を可能にしていると判る。
3日間に亘ってわずか2本の鋭い波形の尖塔が観察されたが、これは瞬間的な電
子機器のノイズにより起こされたと信じられる。反応速度はロジウム、沃化メチ
ル、水および(今回は)トリフェニルホスフィンオキサイド濃度の直接関数であ
る。反応器中のこうした成分濃度を連続して監視できかつ厳密に管理できること
が、生産性が最大化され、系の設定がすばやく認められ伝達されそしてロジウム
の沈殿が最小化されることを、許容している。更に加えて、反応水濃度の厳しい
管理の結果、水濃度が最小にしか変動しない酢酸製品となっている。言い換えれ
ば酢酸から水を抜く乾燥管のより安定した操業を、結果としてもたらせている。
【0061】 図8は図7の拡大版であり、そこではその反応の1時間区切り(3日操業の3
5時間目)が表されている。この特別な区切りは、水以外はなんら成分の添加が
無い理由で、また反応の水準が非常に厳密な管理下にある非常に安定な期間を表
している理由で、選ばれた。このように、この期間のいかなる乱れも測定精度を
優先的に反映するだろう。この傾向図上における7成分の1時間(30データ点
)の期間の最高濃度と最低濃度が、下の表5に示されている。
【0062】
【0063】 (実施例2) ロジウムの形すなわちRh(CO)2I2 -(RhI)またはRh(CO)2I4 -(RhIII)および酢酸反
応溶液中でのロジウムの沈殿に対する安定性は、反応液の化学組成の因子である
ばかりでなく、攪拌速度のような機械的変数の因子でもある。メタノールのカル
ボニル化技術を実業とする酢酸製造業者により使われる都合の良い液反応器中で
は、攪拌は溶液の均一性を保つために必要と考えられる。このことは溶液中の一
酸化炭素の分散にとっては殊に正しい。というのは、充分な溶解一酸化炭素のな
い反応溶液の孤立地帯は、ロジウムを沈殿させる傾向があるからである。
【0064】 下に略述した実験にあっては、連続ベンチスケール反応器中で用いられた条件
は以下の通りである。 温度:185℃ 圧:400psig ロジウム:6ミリモル 水:7モル 沃化メチル:0.8モル トリフェニルホスフィンオキサイド:0.0モル メタノール供給速度:220g/hr
【0065】 1時間のテスト期間に亘って、反応攪拌機は一時数分間スイッチを切り、ロジ
ウムに及ぼす効果を見るために再び回した。RhIが無攪拌の溶液中では急速にか
つ完全に消えるが、しかし図9に例示したように攪拌の再確立で、同様に急速に
現れると判った。分析スペクトルの検証ではRh(CO)I4 -、これ以降はRhIIImonoと
いうが、その生成が付随して起こるということを示している。この種の出現を説
明する多重(overlaid)赤外スペクトルが図10に示されている。RhIIImonoの
存在が一酸化炭素欠乏状態を示している。人手でサンプリングし実験室で赤外分
析することにより、RhIIImonoは反応器で生成するのではなく、分析器への移送
管中または分析器それ自体の中で生成していることが、示されている。この生成
は、移送管中の連続した反応(補充の可能性の無い一酸化炭素の消費反応)のた
め、起こっている。正常な、良く攪拌された条件下では、反応溶液中に充分な溶
解一酸化炭素があるので、RhIIImonoは移送ライン中では生成しない。
【0066】 この結果は、工程管理に関する本発明の他の利点は、攪拌問題の診断道具とし
て、または様々な反応溶液組成物および反応条件のための攪拌速度を最適にする
ための道具としての、オンラインの赤外分析器の使用であることを、示している
【0067】 (実施例3) 酢酸生成にあって活性なロジウムの形はRhIであると以前に推論してきた。さ
らにこの形は、沈降に関してはRhIIIに比較してより安定でもある。このように
、もしもアセチル化反応器中のリアルタイム情報が得られるならば、触媒使用量
、必要触媒濃度および滑らかな操業に関して得られる多量の利点がある。さらに
そのような情報が得られることが、反応条件を変える効果、または触媒の感度と
か形についての新しい技術をテストする効果が急速にかつ正確に評価されるとい
うことを容認している。反応器から手動で人手したサンプルの都合の良い元素分
析法または上述した実験室での赤外分析法による解析は、全ロジウムの正確な決
定を許しているが、サンプル入手時に反応器に現存するRhI/RhIIIが得られるこ
とを許していない。誘導結合高周波プラズマ(ICP)または原子吸光(AA)のような
元素分析法は、種を区別できない。実験室での赤外分析法は、RhIとRhIIIを区別
し定量できる。しかしRhIは少量の空気で急速に酸化する。この様にして、この
方法で測定されたRhI/RhIII比はほとんどサンプル時の反応器中のその比を表現
していない。測定した比は、サンプリングと分析の間の時間およびサンプリング
それに引き続く取扱いの際の空気混入の程度の様な因子に左右されやすい。この
様にして反応器中のRhI/RhIII比の情報を得る唯一の手段は、オンライン赤外分
析なのである。
【0068】 水のRhI濃度に及ぼす効果の説明が図11に示された。4日間に亘って、水は
下に略記したような条件下で2モルから6モルへと変化した。サンプリングと分
析の頻度は、4日間の期間に亘って1時間あたり約30回であった。 温度:185℃ 圧:400psig ロジウム:4.8〜6.4モル トリフェニルホスフィンオキサイド:0.50モル 沃化メチル:0.8モル メタノール供給速度:180g/hr
【0069】 図11は、4日間に亘るオンライン分析操作データから抜粋された60データ
点を表している。これらのデータ点は明晰にする為に選ばれ、そして傾向グラフ
を代表するものである。RhIが水へ依存することは、極めて明らかである。この
効果は、図12Aと図12B中で分光学的に説明される。その中では、中−赤外領
域でのロジウムの多重オンラインスペクトル、および拡張中−赤外領域での水の
多重オンラインスペクトルが、表されている。第12図および次図中の垂直な上
向き、下向き矢印は、個々の図中に示された個々の成分に対してピークの高さに
よって表されるような、一般的な濃度増加及び濃度減少の傾向を示している。こ
の種のデータが得られることが、この工程がメタノールの供給速度、ロジウムの
消費量および反応器の水濃度の最良のバランスを達成するようにこの工程が仕立
てられることを、許容している。
【0070】 この例の中で示されたRhIと水が相関し得るいうことが、本発明の利点を示し
ている。図11の、Y軸上のRhIとしての%Rhの絶対値は、最大化されてはいない
。なぜならばそれらはまたメタノール供給スピード、添加する混合物の存在等々
のような多くの他の変数の関数でもあるからである。
【0071】 (実施例4) トリフェニルホスフィンオキサイドの、オンライン赤外分析によって決定され
たRhI濃度に及ぼす効果の説明が、図13に示されている。8時間に亘る連続し
たベンチスケール反応器中で、トリフェニルホスフィンオキサイドの濃度が、下
に略述した条件下では0.25モルから0.55モルへ増加した。 温度:185℃ 圧:400psig 水:2.8モル 全ロジウム:3.5ミリモル メタノール供給:なし
【0072】 図13には、明確にするために傾向ファイルから持ってきた約35データ点が
含まれている。実施例3中の水の場合と同様、RhIとしてのRhのトリフェニルホ
スフィンオキサイド濃度との直接的な従属関連は、明らかである。図14は、ト
リフェニルホスフィンオキサイド濃度の増加を示す、拡張中−赤外領域からのい
くつかの多重スペクトルを含んでいる。前述した例のようにこの例は、オンライ
ン赤外分析から推論された反応器溶液組成物間の密接な相関を示すのに役立って
いる。図13に示されるようにRhIとしての%Rhの絶対値が決定できることが本
発明の利点を表しており、そしてこのことは、この例で使われた特殊な反応条件
の一機能に過ぎないのである。
【0073】 (実施例5) ロジウム触媒による一酸化炭素と水から炭酸ガスと水素を生成する反応を含む
水のガス化反応(WGS)は、メタノールのカルボニル化を通して酢酸を作る工程の
中では、望ましくない副反応である。それは一酸化炭素の使用速度を増加し、触
媒の安定性を低下させる。WGS速度に影響を与える成分を頻繁に正確かつ精密に
監視できることが、最良の操作条件が達せられ維持されることを可能にする適当
な演算子が反応工程中に作り上げられるように、導くことができたのである。こ
のような条件の維持が、より高い生産速度、より低い原料使用速度およびより低
い触媒の使用速度へと導くことができる。いくつかの反応器溶液組成物のWGS速
度に及ぼす効果が、下の実験に示されている。
【0074】 (a)下記の反応器条件下での連続したベンチスケール反応実験においては、水
の濃度は3時間に亘って7モルから5モルへと減少するに任された。そして、WG
S反応に及ぼす効果(炭酸ガス溶液の関数として)は、オンライン赤外分析によ
って追跡された。サンプリングと分析の頻度は1時間あたり約30回であった。 温度:185℃ 圧:400psig トリフェニルホスフィンオキサイド:0.30モル ロジウム:10.5モル 沃化メチル:0.85モル メタノール供給速度:320g/hr
【0075】 そのデータは図15にグラフで表された。またそのデータは、一定のロジウム
濃度にあってそのWGS速度は水の濃度と共に直線的に増加することを、示してい
る。
【0076】 (b)この実験的反応器にあって条件は下の通りであった。 温度:185℃ 圧:400psig トリフェニルホスフィンオキサイド:0.0モル 沃化メチル:0.0〜0.2モル I-:0.4〜0.6モル 水:3.5モル メタノール供給:なし
【0077】 この実験にあってはロジウムは、触媒の安定性にとっては極めて望ましくない
条件下で、減衰するに任されている。この減衰は、一定の水濃度でWGS速度に及
ぼすロジウム濃度の影響を検証するために、起こるままにされている。このデー
タは図16ではグラフで、図17では多重スペクトル図で表されている。両図は
、溶液中の炭酸ガスの直線的な減少がロジウム濃度の減少を伴なうことを示して
いる。
【0078】 (c)この実験は、反応器の開始すなわち初期の条件で原料供給のない条件から
、確立された供給を伴う工程条件までを、含んでいる。反応溶液の要素濃度は、
様々な相関平衡の中での偏向により、スタート時から安定した操業条件が確立さ
れるまでの間、かなり変わる。データは、水とロジウムの濃度がかなり一定に残
り、沃化メチル/イオン化可能な沃化物(I-)比がかなり変わる代表的な90分間
から、選ばれている。このことは、沃素(I-)のWGS速度へ及ぼす効果が決定され
ることを容認している。図18は、溶液炭酸ガスがぴったりI-濃度を追跡してい
るということを示している。このことはWGS反応のメカニズムと一致しており、
再び酢酸生成の追跡と強力な管理にオンライン赤外データを採用する利点を示し
ている。
【0079】 本発明は具体例の記述によって説明されているしまた、具体例はかなり詳細に
記述されてあるが、このような詳細に特許請求の範囲を制限したり、いかなる方
法でも限定する意図はない。追加する利点及び修正は、この技術に習得した者に
とっては容易に思い浮かぶであろう。例えば1個または2個のセルを持った赤外
分析システムは、本発明に成功裏に使用され得る。更に言えば、イリジウム触媒
のカルボニル化システムが、ロジウム触媒のカルボニル化システムよりむしろ本
発明の原理に一致して使用されるかもしれない。幅広い面をもつ本発明はそれゆ
え述べられたり示された特定の詳細、代表的な装置および方法、および説明例に
限られるものではない。したがって、出願人の一般的な発明概念の範囲または精
神から離れることなしに、それらの詳細から離れることができる。
【図面の簡単な説明】
添付した図面は、これらは取り込まれ明細書の一部を構成しているものである
が、この発明の態様を説明している。また、上述した一般的な記述と共に以下の
ような詳細な記述が、本発明の原理を説明するのに役立っている。
【図1】 本発明のオンライン分析の一形態の説明図である。
【図2A】 水に対する実験室での中−赤外補正モデルの確認を示す実測対予測の濃度値の
、相関プロットである。
【図2B】 トリフェニルホスフィンオキサイド(Ph3PO)に対する実験室での中−赤外補正
モデルの確認を示す実測対予測の濃度値の、相関プロットである。
【図3】 活性ロジウム種(RhI)と不活性ロジウム種(RhIII)に対する実験室での中−赤外
補正モデルの確認を示す実測対予測の濃度値の、相関プロットである。
【図4A】 イオン化する沃素(I-)に対する、オンライン赤外分析によリ予測される分析濃
度値対オフライン沃素選択電極によリ予測される分析濃度値の、相関プロットで
ある。
【図4B】 沃素メチル(MeI)に対する、オンライン赤外分析によリ予測される分析濃度値
対オフラインガスクロマトグラフによリ予測される分析濃度値の、相関プロット
である。
【図4C】 トリフェニルホスフィンオキサイド(Ph3PO)に対する、オンライン赤外分析に
よリ予測される分析濃度値対オフライン31PNMRによリ予測される分析濃度値の、
相関プロットである。
【図4D】 ロジウムに対する、オンライン赤外分析によリ予測される分析濃度値対オフラ
イン誘導結合高周波プラズマ(ICP)によリ予測される分析濃度値の、相関プロッ
トである。
【図4E】 水に対する、オンライン赤外分析によリ予測される分析濃度値対オフラインカ
ールフィッシャーによリ予測される分析濃度値の、相関プロットである。
【図5】 オンライン赤外分析によリ決定された炭酸ガス濃度対質量分析により決定され
た排気水素ガス濃度の、ベンチスケール反応器の、相関プロットである。
【図6】 炭酸ガスが反応器中の水濃度に関係するとして炭酸ガスピーク強度を示してい
る、オンライン多重(overlay)中−赤外スペクトルである。
【図7】 7種の反応器液成分に対す3日間の操業時間データを含んだ重ね合わせ成分傾
向ファイルである。
【図8】 図7の傾向ファイルを1時間区切りで見た拡張図である。
【図9】 活性ロジウム種濃度に対する連続ベンチスケール反応器オンライン赤外分析デ
ータを、反応液の撹拌の関数として時間に対してプロットしたものである。
【図10】 撹拌をしない結果として、RhIに加えてロジウムの不活種、Rh(CO)I4が存在す
ることを示す、オンライン中−赤外スペクトルの重ねグラフである。
【図11】 連続ベンチスケール反応器中のRhI種濃度のオンライン赤外データを、水の関
数として相関プロットしたものである。
【図12A】 ロジウムに対するオンライン多重中−赤外スペクトルである。
【図12B】 水に対するオンライン多重中−赤外スペクトルである。
【図13】 連続ベンチスケール反応器中の活性ロジウム種(RhI)濃度のオンライン赤外デ
ータを、トリフェニルホスフィンオキサイド(Ph3PO)濃度の関数として相関プロ
ットしたものである。
【図14】 トリフェニルホスフィンオキサイド(Ph3PO)のオンライン多重拡張中−赤外ス
ペクトルである。
【図15】 一定のロジウム濃度下に炭酸ガス濃度を変えて表現した水のガス化反応の連続
ベンチスケール反応器のオンライン赤外データを、水濃度の関数として相関プロ
ットしたものである。
【図16】 炭酸ガス濃度を変えて表現した水のガス化反応の連続ベンチスケール反応器の
オンライン赤外データを、ロジウム濃度の関数として相関プロットしたものであ
る。
【図17】 炭酸ガス濃度を変えて表現した水のガス化反応のオンライン赤外スペクトルを
、ロジウム濃度の関数とした多重スペクトルである。
【図18】 炭酸ガス濃度を変えて表現した水のガス化反応の連続ベンチスケール反応器の
オンライン赤外データを、イオン化可能な沃化物(I-)濃度の関数として相関プ
ロットしたものである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年11月21日(2000.11.21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】 本発明の反応器の条件は、約170℃から約200℃の温度および約350ps
iから450psi(2413から3102kPa)のゲージ圧を包含する(encompass
)。より高温にあっては、代表的にはハステロイTMB2で作られた反応装置構成物
が受け入れ難い程の腐蝕危険性に曝される。より低い温度にあっては、反応速度
が受け入れ難い程に遅くなる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】 反応の状態を監視する過程にあっては分析されるべきサンプルは、蒸留タンク
内ゲージ圧力が約400psi(2758kPa)から20〜30psi(138から2
07kPa)の減圧下で、反応器から分析器へそして最後には蒸留タンクへと移送
される。これまでに述べたように圧力低下の大部分は、反応溶液がセルを通った
後にのみ起こる。代表的には、差圧が、反応溶液の反応器から赤外分析器へそし
て蒸留タンクへの動きを制御する。サンプルが反応器から移動するには、わずか
約10から15psi(68.9から103.4kPa)の差圧で充分である。循環ポ
ンプもまた移送ラインを通して液体を動かすために使える。循環ポンプはこの系
の圧を下げる必要性を省いてくれる。そのかわりにサンプル材料は反応器ユニッ
トからの測流として分析され得る。このサンプルは反応材料と同じ温度、圧条件
下で分析され、それ故、沈殿を起こし易くはない。しかしながら、その温度によ
って反応が続く結果になるので、サンプル分析が迅速に行われることが要求され
る。チューブ、バルブなど反応溶液が接触するものは、反応成分に対し化学的に
不活性で、反応条件下に腐食性の攻撃に耐えられなければならない。代表的な製
造装置材料はNi−Mo−Fe合金、ハステロイTMB2である。他の好ましい材料には
ハステロイTMB3(やはりNi−Mo−Fe合金)およびジルコニウムがある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】 本発明の監視工程はまた、酢酸反応溶液中に溶解したガスとして炭酸ガス濃度
を測ることができる。炭酸ガスの生成は、それが競合する望ましくない水のガス
化反応(WGS)の中で水素を伴って発生するので、酢酸生成工程の選択性に対して
は逆の関係にある。WGS反応の程度を測定するもっと都合の良い方法は、質量分
析計により反応排ガス流中の水素含有量を分析することである。他の反応溶液成
分に対すると同様の技術、例えばオンライン赤外によってWSG反応を定量できる
と言うことは、オンライン赤外分析周辺に作られたいずれの工程管理の輪へもそ
の技術が結び付けられ得るということである。オンライン赤外分析で決定された
炭酸ガスの溶液濃度が、質量分析計により決定された水素濃度と相関するか確認
するために、両法に対する連続ベンチスケール反応器データが44時間の反応時
間の間比較された。その間に水は、WGS反応の程度の重大な変化に先駆けて、5
.5モルから3モルへと変わった。反応器は下のように設定された条件で作動さ
れた。 温度:185℃ ゲージ圧:400psi(2758kPa) 沃化メチル濃度:0.75モル トリフェニルホスフィンオキサイド濃度:0.5モル ロジウム濃度:5.5ミリモル メタノール供給速度:220g/hr(833L/hr) 図5の相関プロットは、両方法の間に優れた一致があることを示している。図6
はC02ピークの強度変化を示す数種の多重中−赤外スペクトルを含んでいる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】 (実施例1) 連続2リッターベンチスケール反応器が、下のように設定された条件で数日間
動かされた。 反応温度:187℃〜189℃ ゲージ圧:400psi(2758kPa) (130psi(896kPa)CO) 沃化メチル濃度:1.0モル 水濃度:3.5モル ロジウム濃度:6.5ミリモル トリフェニルホスフィンオキサイド濃度:0.5モル メタノール供給速度:320g/hr(1211L/hr)
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】 下に略述した実験にあっては、連続ベンチスケール反応器中で用いられた条件
は以下の通りである。 温度:185℃ ゲージ圧:400psi(2758kPa) ロジウム:6ミリモル 水:7モル 沃化メチル:0.8モル トリフェニルホスフィンオキサイド:0.0モル メタノール供給速度:220g/hr(833L/hr)
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0068】 水のRhI濃度に及ぼす効果の説明が図11に示された。4日間に亘って、水は
下に略記したような条件下で2モルから6モルへと変化した。サンプリングと分
析の頻度は、4日間の期間に亘って1時間あたり約30回であった。 温度:185℃ ゲージ圧:400psi(2758kPa) ロジウム:4.8〜6.4モル トリフェニルホスフィンオキサイド:0.50モル 沃化メチル:0.8モル メタノール供給速度:180g/hr(681L/hr)
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0071】 (実施例4) トリフェニルホスフィンオキサイドの、オンライン赤外分析によって決定され
たRhI濃度に及ぼす効果の説明が、図13に示されている。8時間に亘る連続し
たベンチスケール反応器中で、トリフェニルホスフィンオキサイドの濃度が、下
に略述した条件下では0.25モルから0.55モルへ増加した。 温度:185℃ ゲージ圧:400psi(2758kPa) 水:2.8モル 全ロジウム:3.5ミリモル メタノール供給:なし
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】 (a)下記の反応器条件下での連続したベンチスケール反応実験においては、水
の濃度は3時間に亘って7モルから5モルへと減少するに任された。そして、WG
S反応に及ぼす効果(炭酸ガス溶液の関数として)は、オンライン赤外分析によ
って追跡された。サンプリングと分析の頻度は1時間あたり約30回であった。 温度:185℃ ゲージ圧:400psi(2758kPa) トリフェニルホスフィンオキサイド:0.30モル ロジウム:10.5モル 沃化メチル:0.85モル メタノール供給速度:320g/hr(1211L/hr)
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】 そのデータは図15にグラフで表された。またそのデータは、一定のロジウム
濃度にあってそのWGS速度は水の濃度と共に直線的に増加することを、示してい
る。 (b)この実験的反応器にあって条件は下の通りであった。 温度:185℃ ゲージ圧:400psi(2758kPa) トリフェニルホスフィンオキサイド:0.0モル 沃化メチル:0.0〜0.2モル I-:0.4〜0.6モル 水:3.5モル メタノール供給:なし
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】 態様はかなり詳細に記述されてあるが、追加する利点及び修正は、この技術に
習得した者にとっては容易に思い浮かぶであろう。例えば1個または2個のセル
を持った赤外分析システムは、本発明に成功裏に使用され得る。更に言えば、イ
リジウム触媒のカルボニル化システムが、ロジウム触媒のカルボニル化システム
よりむしろ本発明の原理に一致して使用されるかもしれない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 2G057 AA01 AB02 AB06 AC01 BA01 BB10 DA13 2G059 AA01 BB01 CC02 CC12 DD01 DD05 DD12 DD13 DD16 EE10 EE12 HH01 KK01 MM17 4H006 AA02 AC21 AC46 BA22 BA24 BA48 BC37 BC38 BE40 BS10 4H039 CA65 CF30 CL45

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも沃化メチル、水、メチルアセテートおよびロジウ
    ムとイリジウムからなる群から選ばれる触媒の活性触媒種を含む酢酸反応混合物
    のサンプルを集めること、 沃化メチル、水、メチルアセテートおよび活性触媒種の濃度を赤外分析器によ
    り測定すること、および測定された沃化メチル、水、メチルアセテートおよび 活性触媒種の濃度に応じて、酢酸反応混合物中の沃化メチル、水および活性触
    媒種の濃度を調整すること を含有する、酢酸製造の反応において実施する工程管理方法。
  2. 【請求項2】 赤外分析器がフーリエ変換赤外分光器である、請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 さらに、中−赤外領域、拡張中−赤外領域およびそれらの組
    み合わせからなる群から選ばれる領域で作動する赤外セルの中で、沃化メチルの
    濃度を測定することを含有する、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 さらに、中−赤外領域、拡張中−赤外領域およびそれらの組
    み合わせからなる群から選ばれる領域で作動する赤外セルの中で、水の濃度を測
    定することを含有する、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 さらに、中−赤外領域、拡張中−赤外領域およびそれらの組
    み合わせからなる群から選ばれる領域で作動する赤外セルの中で、メチルアセテ
    ートの濃度を測定することを含有する、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 さらに、中−赤外領域で作動する赤外セルの中で、活性触媒
    種の濃度を測定することを含有する、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 活性触媒種がロジウム触媒である、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 酢酸反応混合物中の少なくとも沃化メチル、水および活性触
    媒種濃度を調整することが、酢酸の製造の間、沃化メチル、水、メチルアセテー
    トおよび活性触媒種の各々に対し実質的に一定の濃度を作る、請求項1記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 活性触媒種がロジウム触媒である、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 沃化メチル、水、メチルアセテートおよび活性触媒種の濃
    度の測定頻度が1時間当たり少なくとも約30回である、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 さらに、サンプル温度を約20℃と約130℃の間の範囲
    に管理することを含有する、請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 赤外分析器が中−赤外領域で作動している第1セルと拡張
    中−赤外領域で作動している第2セルを有する、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 赤外分析器が一個の多彩光源を用いている、請求項12記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 さらに、測定した濃度を制御ユニットへ送ることを含有す
    る、請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 酢酸反応混合物が、式R3M=Oの15族元素の酸化物であっ
    て、Mは周期律表15族の元素、各々のRは個々に置換されまたは未置換のアルキ
    ル、アリール、アラルキルまたはアルカリール基である、酸化物を含む請求項1
    記載の方法。
  16. 【請求項16】 さらに、赤外セル分析器の中で15族酸化物の濃度を測定
    することを含有する、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 さらに、中−赤外領域、拡張中−赤外領域およびそれらの
    組み合わせからなる群から選ばれる領域で作動する赤外セルの中で、15族酸化
    物の濃度を測定することを含有する、請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 さらに、15族酸化物の濃度を調整することを含有する請
    求項16記載の方法。
  19. 【請求項19】 Mが燐である、請求項15記載の方法。
  20. 【請求項20】 R3M=Oがトリフェニルホスフィンオキサイドである、請求
    項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 赤外分析器が酢酸反応混合物を含む反応器とオンラインで
    繋がっている、請求項1記載の方法。
  22. 【請求項22】 赤外分析器が酢酸反応混合物を含む反応器と繋がっていな
    い、請求項1記載の方法。
  23. 【請求項23】 少なくとも沃化メチル、水、メチルアセテートおよびロジ
    ウムとイリジウムからなる群から選ばれる触媒の活性触媒種を含む酢酸反応混合
    物のサンプルを集めること、 沃化メチル、水、メチルアセテートおよび活性触媒種の濃度を赤外分析器によ
    り測定すること、 測定された沃化メチル、水、メチルアセテート及び活性触媒種の濃度に応じて
    酢酸反応混合物中の沃化メチル、水および活性触媒種の濃度を調整すること、お
    よび それらにより酢酸を製造すること を含有する、改良された工程管理法で酢酸を製造する方法。
  24. 【請求項24】 赤外分析器がフーリエ変換赤外分光器である、請求項23
    記載の方法。
  25. 【請求項25】 さらに、中−赤外領域、拡張中−赤外領域およびそれらの
    組み合わせからなる群から選ばれる領域で作動する赤外セルの中で、沃化メチル
    の濃度を測定することを含有する、請求項23記載の方法。
  26. 【請求項26】 さらに、中−赤外領域、拡張中−赤外領域およびそれらの
    組み合わせからなる群から選ばれる領域で作動する赤外セルの中で、水の濃度を
    測定することを含有する、請求項23記載の方法。
  27. 【請求項27】 さらに、中−赤外領域、拡張中−赤外領域およびそれらの
    組み合わせからなる群から選ばれる領域で作動する赤外セルの中で、メチルアセ
    テートの濃度を測定することを含有する、請求項23記載の方法。
  28. 【請求項28】 さらに、中−赤外領域で作動する赤外セルの中で、活性触
    媒種の濃度を測定することを含有する、請求項23記載の方法。
  29. 【請求項29】 活性触媒種がロジウム触媒である、請求項28記載の方法
  30. 【請求項30】 酢酸反応混合物中の少なくとも沃化メチル、水および活性
    触媒種濃度を調整することが、酢酸の製造の間、沃化メチル、水、メチルアセテ
    ートおよび活性触媒種の各々に対し実質的に一定の濃度を作る、請求項23記載
    の方法。
  31. 【請求項31】 活性触媒種がロジウム触媒のそれである、請求項30記載
    の方法。
  32. 【請求項32】 沃化メチル、水、メチルアセテートおよび活性触媒種の濃
    度の測定頻度が1時間当たり少なくとも約30回である、請求項23記載の測定
    法。
  33. 【請求項33】 さらに、サンプル温度を約20℃と約130℃の間の領域
    に管理することを含有する、請求項23記載の方法。
  34. 【請求項34】 赤外分析器が中−赤外領域で作動している第1のセルと拡
    張した中−赤外領域で作動している第2のセルを持つ、請求項23記載の方法。
  35. 【請求項35】 赤外分析器が1個の多彩光源を用いている、請求項34記
    載の方法。
  36. 【請求項36】 さらに、測定した濃度を制御ユニットへ送ることを含有す
    る、請求項23記載の方法。
  37. 【請求項37】 酢酸反応混合物が、式R3M=Oの15族元素の酸化物であっ
    て、Mは周期律表15族の元素であり各々のRは個々に置換されまたは未置換のア
    ルキル、アリール、アラルキルまたはアルカリール基である、酸化物を含む請求
    項23記載の方法。
  38. 【請求項38】 さらに、赤外分析器で15族酸化物の濃度を測定すること
    を含有する、請求項37記載の方法。
  39. 【請求項39】 さらに、中−赤外領域、拡張中−赤外領域およびそれらの
    組み合わせからなる群から選ばれる領域で作動する赤外セルの中で、15族酸化
    物の濃度を測定することを含有する、請求項38記載の方法。
  40. 【請求項40】 さらに、15族酸化物の濃度を調整することを含有する 、請求項38記載の方法。
  41. 【請求項41】 Mが燐である、請求項37記載の方法。
  42. 【請求項42】 R3M=Oがトリフェニルホスフィンオキサイドである、請求
    項41記載の方法。
  43. 【請求項43】 赤外分析器が酢酸反応混合物を含む反応器とオンラインで
    繋がっている、請求項23記載の方法。
  44. 【請求項44】 赤外分析器が酢酸反応混合物を含む反応器と繋がっていな
    い、請求項23記載の方法。
  45. 【請求項45】 少なくとも沃化メチル、水、メチルアセテートおよび活性
    ロジウム種の入った酢酸反応混合物のサンプルを集めること、 沃化メチル濃度を中−赤外領域、拡張中−赤外領域およびそれらの組み合わせ
    からなる群から選ばれた領域で作動する赤外セルの中で測定すること、 水濃度を中―赤外領域、拡張中―赤外領域およびそれらの組み合わせからなる
    群から選ばれた領域で作動する赤外セルの中で測定すること、 メチルアセテートの濃度を中−赤外領域、拡張中−赤外領域およびそれらの組
    み合わせからなる群から選ばれる領域で作動する赤外セルの中で測定すること、
    活性ロジウム種の濃度を中−赤外領域で作動する赤外セルの中で測定すること、
    および 酢酸製造の間、各々の沃化メチル、水、メチルアセテートおよび活性触媒種に
    対して実質的に一定の濃度を作るために、沃化メチル、水、メチルアセテートお
    よび活性触媒種の測定濃度に応じて、酢酸反応混合物中の少なくとも沃化メチル
    、水および活性触媒種の濃度を調整すること を含有する、酢酸製造反応中に行われる効果的な工程管理の方法。
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