JP2002532725A - センサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 開かれた上方端（１４）を有する上側を向いた孔（１２）が作られている外側部材（１０）を有するセンサである。管（１６）の形をした内側部材があって、孔（１２）内に置かれた下側部分（１８）と外側部材（１０）上に突出している上側部分（１９）とを有している。管（１６）の上側部分１９に加えられた太陽光が煙突作用を生じさせ、これが空気を管（１６）内部で上方へと流れるようにし、内側と外側との部材（１０，１６）間の空間（２２）を通って開かれた上側端（１４）から下方へ流れるようにする。センシングデバイス（２４，２６）で温度と湿度とを検知するものが外側部材（１０）と空気流経路内に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 発明の属する技術分野 この発明はセンサ、とくに雰囲気となっている周辺空気の温度もしくは温度あ
るいはその両方を検知するためのセンサに主として関係しているものである。

【０００２】 従来の技術 温度及び／又は温度を検知するのに使用されるセンサでの問題の１つは強い太
陽光がある場合に精度を維持するということである。スチーブンソン・スクリー
ン（Stevenson Screen）で太陽光の影響を最少とするために白色としたもののよ
うな、換気されたハウジング内にセンシングデバイスを設置することが知られて
いる。しかしながら、白はセンサを極めて見易いものとし、それはいつも望まし
いとはされない。

【０００３】 発明が解決しようとする課題 温度及び／又は温度を測定するときに、センシングデバイス上の空気の流れは
理想的なものとされていなければならない。スチーブンソン・スクリーンでは、
換気されたハウジングを通って空気が流れるが、そのためには僅かな風に流れが
依存している。晴れた太陽のさす日で顕著な空気の動きがないと、ハウジングの
内部の温度は上昇して、周囲温度の不正確な記録を与える。こういった問題をな
くすためにセンシングデバイス上で空気の流れを作るために動力付きのファンを
利用することが提案されてきてはいるが、ファンを使うことはほこりや砂のある
環境では好ましくなく、音がうるさいし、信頼性も欠如することになりかねない
。

【０００４】 この発明の目的は、こういった問題を克服するために役立つ改良されたセンサ
を提供することである。

【０００５】 課題を解決するための手段 この発明によると、第１の部分と第２の部分とを有する管と、内部に空洞を有
するシールド用部材と、周囲の空気の特性を検知するための少くとも１つのセン
シングデバイスとを含むセンサであって、該管の第１の部分は該シールド用部材
の空洞内部に置かれ、かつ該管の第２の部分は該空洞から突出するようにされて
いて、該管の第１の部分の外側表面と該空洞を囲んでいる該シールド用部分の表
面との間には隙き間があって、管の第１の部分に加えられた熱が管を通って第１
の部分から第２の部分に向かう方向に空気を流れるようにさせ、それによって新
鮮な空気を該管と該シールド用部材との間の隙き間を通って該空洞内に引き込む
ようにし、また該センシングデバイスが該シールド用部材の空洞内部に置かれて
いるセンサが提供されている。

【０００６】 発明の実施の形態 この管は第２の部分が例えば太陽光によって加熱されると煙突作用を生じさせ
て、僅かな風がないときでも空気が流れるようにさせる。さらに、センシングデ
バイスがシールド用部材の内部に置かれるときには、直接の太陽光から遮へいが
される。

【０００７】 前記センシングデバイスは前記管の第１の部分上に配置され、また、前記管の
第１の部分の内側に配置されているのが好い。こうしてセンシングデバイスは直
接の太陽光からとくに上手に遮へいされる。

【０００８】 前記空洞は閉じた下端をもつのがよい。

【０００９】 管の下部は第１の下端があって空洞の閉じた端の近くに配置されている。

【００１０】 管とシールド用部材との間の空気の下へ向う流れはセンシングデバイスが管上
に配置される場合に太陽光からセンシングデバイスを絶縁するのを助けることに
なるが、シールド用部材はプラスチックのような絶縁性材料から作られていて、
それによりシールド用部材がすぐには加熱されずに隙き間空間をまたいでセンシ
ングデバイスへ向けて熱を放射しないようにするのが望ましい。

【００１１】 管は比較的熱を伝導する材料で作られているのが好ましく、一番好いのは少く
とも一部分が金属である材料で作られていることである。

【００１２】 管は最大熱転送を与えるために適宜フルート（たて溝）を付けてあるのがよい
。

【００１３】 センシングデバイスは温度とか湿度といった気象学的な空気特性を検知するの
が好ましい。

【００１４】 もし望むので有れば、複数のセンシングデバイスを用意できる。例えば、２つ
のセンサがそれぞれ温度と湿度とを検知するために用意されてよい。

【００１５】 好ましい実施形態では、空洞と管とが実質的に同軸状に作られていて、両者間
に円環状の空間を定義しているのがよい。

【００１６】 実施例 添付の図面を参照し例を挙げて、この発明によるセンサを記述して行く。

【００１７】 このセンサはプラスチックのような熱絶縁性材料で作られたポット(pot)状の
外側部材１０を含んでいる。この外側部材１０はその内部に垂直な孔１２を有し
、孔１２にはその上部端に開口１４がまた閉じた下端１５があることは図示の通
りである。延在する内側部材で薄い壁をした管１６の形のものが用意されていて
、そこには下側部分１８があって孔１２の中に位置し、また上側部分１９があっ
て、開口１４の外へ突出し、外側部材１０よりも上に延びている。

【００１８】 下側部分１８の底は孔１２の閉じた下端１５から間をとってある。図面から分
かるように、外側部材１０は壁２０を有し、それが管１６の壁よりもかなり厚い
（管壁は２１で示してある）。管１６の少くとも上側部分１９は金属性であり、
例えばアルミニウムで作られている。孔１２と管１６とは円形の横方向断面をし
ており、実質的に同軸状であって、両者間に円環状の隙き間空間２２を規定して
いる。

【００１９】 管１６の下側部分１８には２つのセンシングデバイス２４，２６があって、図
２に示すように、管壁２１の内側に取付けられている。ここに示した特定の実施
例では、センシングデバイス２４は温度センサであり、またセンシングデバイス
２６は湿度センサである。センシングデバイス２４，２６は管１６の下側部分１
８の底の端に向けて置かれている。センシングデバイス２４，２６からの信号は
それぞれの配線２８，３０を通って監視用回路（図示せず）に送られている。

【００２０】 使用時には、センサは適切とされる場所に置かれ、例えば温度と湿度とを監視
すべき場所である。太陽光を受けるときには、管１６の上側部分１９が暖められ
て、暖気がその中を上昇して行って管１６内に煙突効果を作り出す。図２に矢印
で示したように、管１６内の上昇する空気は新鮮な空気を下側部分１９の底に引
込み、入来空気は円環状の空間２２を通って、開いている孔１２の上側端１４か
ら外側部材１０内で下へ向って流れる。外側部材１０は太陽光を受けることにも
なるが、比較的厚い壁２０と外側部材が絶縁性材料から作られているという事実
とがセンシングデバイス２４，２６をこのような太陽光で生ずる熱から遮へいを
している。また別の絶縁が円環状空間２２を通って下へ向う周辺の空気流によっ
て作られてもいる。

【００２１】 空気は空気流路内に配置されたセンシングデバイス２４，２６上を流れて、管
１６の内側を流れ昇る空気からセンシングデバイスが正確な読取りを与えるよう
にする。外側部材１０に直接当った太陽光による熱の重畳から生ずる不正確な上
昇を生ずる危険性は最少となる。また外側部材１０の上側の開いた端１４と、同
じように向いている管１６の上側の開いた端との両方があって、平衡のとれた通
気管の形が作られていて、これが好ましくない空気流を作る風の影響を防いでい
る。

【００２２】 発明の効果 先行技術では太陽光が重大な問題であったところ、この発明は太陽光を有利に
使用して、センシングデバイスの精度を改善している。センサの構造は直截的で
あり、それを簡単にし、比較的金のかからない製造としており、とくに空気流を
作るためにファンがあることを要求するセンサと比較したときにそれがあてはま
ることは理解できよう。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明によるセンサの斜視図。

【図２】 図１に示したセンサの垂直断面図。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｒ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ， ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 ウォーカー、ジェフェリー・チャールズ イギリス国、アイジー１・４エーキュー、 エセックス、イルフォード、ビカレージ・ レーン、ブリテッシュ・エアロスペース・ デフェンス・システムズ・リミテッド 内 (72)発明者 ディードマン、デビッド・ケネス イギリス国、アイジー１・４エーキュー、 エセックス、イルフォード、ビカレージ・ レーン、ブリテッシュ・エアロスペース・ デフェンス・システムズ・リミテッド 内 (72)発明者 フレミング、ナイゲル・ポール イギリス国、アイジー１・４エーキュー、 エセックス、イルフォード、ビカレージ・ レーン、ブリテッシュ・エアロスペース・ デフェンス・システムズ・リミテッド 内 (72)発明者 オートン、ブライアン・ウイリアム イギリス国、アイジー１・４エーキュー、 エセックス、イルフォード、ビカレージ・ レーン、ブリテッシュ・エアロスペース・ デフェンス・システムズ・リミテッド 内 (72)発明者 サンドー、 アイアイン・デレック イギリス国、エスオー51・８エフエイチ、 ハンプシャー、ロムゼイ、グレートブリッ ジ・ロード 94エー (72)発明者 ウイルトン、ポール・マイルス イギリス国、エスオー51・０ゼットエヌ、 ハンプシャー、ロムゼイ、ローク・メーナ ー・リサーチ 内 Ｆターム(参考） 2F056 WF01

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の部分と第２の部分とを有する管と、内部に空洞を有す
   るシールド用部材と、周囲の空気の特性を検知するための少くとも１つのセンシ
   ングデバイスとを含むセンサであって、該管の第１の部分は該シールド用部材の
   空洞内部に置かれ、かつ該管の第２の部分は該空洞から突出するようにされてい
   て、該管の第１の部分の外側表面と該空洞を囲んでいる該シールド用部分の表面
   との間には隙き間があって、管の第１の部分に加えられた熱が管を通って第１の
   部分から第２の部分に向かう方向に空気を流れるようにさせ、それによって新鮮
   な空気を該管と該シールド用部材との間の隙き間を通って該空洞内に引き込むよ
   うにし、また該センシングデバイスが該シールド用部材の空洞内部に置かれてい
   るセンサ。
2. 【請求項２】 前記センシングデバイスは前記管の第１の部分上に配置され
   ている請求項１記載のセンサ。
3. 【請求項３】 前記センシングデバイスは前記管の第１の部分の内側に配置
   されている請求項１記載のセンサ。
4. 【請求項４】 前記シールド用部材内の空洞は閉じた下部端を有する請求項
   １ないし３のいずれか１項記載のセンサ。
5. 【請求項５】 前記管の第１の部分は前記空洞の閉じた端の近くに配置され
   た第１の端を有する請求項１ないし４のいずれか１項記載のセンサ。
6. 【請求項６】 前記シールド用部材は絶縁性材料で作られている請求項１な
   いし５のいずれか１項記載のセンサ。
7. 【請求項７】 前記管は伝導性材料で作られている請求項１ないし６のいず
   れか１項記載のセンサ。
8. 【請求項８】 前記管は少くとも一部が金属である材料から作られている請
   求項７項記載のセンサ。
9. 【請求項９】 前記管はたて溝を付けている請求項１ないし８のいずれか１
   項記載のセンサ。
10. 【請求項１０】 温度を検知するセンシングデバイスを備える請求項１ない
    し９のいずれか１項記載のセンサ。
11. 【請求項１１】 温度を検知するセンシングデバイスを備える請求項１ない
    し９のいずれか１項記載のセンサ。
12. 【請求項１２】 前記管と空洞とは実質的に同軸状とされている請求項１な
    いし１１のいずれか１項記載のセンサ。
13. 【請求項１３】 前記空洞は円形の横断面をもつ孔である請求項１ないし１
    ２のいずれか１項記載のセンサ。
14. 【請求項１４】 前記管は円形の横断面としている請求項１ないし１３のい
    ずれか１項記載のセンサ。