JP2002532466A - α−ヒドロキシ−β−アミノ酸およびアミド誘導体の合成のための方法 - Google Patents

α−ヒドロキシ−β−アミノ酸およびアミド誘導体の合成のための方法

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JP2002532466A JP2000588130A JP2000588130A JP2002532466A JP 2002532466 A JP2002532466 A JP 2002532466A JP 2000588130 A JP2000588130 A JP 2000588130A JP 2000588130 A JP2000588130 A JP 2000588130A JP 2002532466 A JP2002532466 A JP 2002532466A
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ジョセフ イー. センプル,
オディール イー. レビー,
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Abstract

(57)【要約】 α−ヒドロキシ−βアミノ酸およびアミド誘導体およびα−ケトアミド誘導体の合成方法、ならびにこれらの方法によって作製される新規の誘導体が提供される。これらの方法は、N−末端ブロック(保護)アミノアルデヒドを、イソニトリルおよびカルボン酸と反応させて、アミノ−α−アシルオキシカルボキサミドを得る工程を包含する。アシルオキシ基は、除去されて、誘導体が得られ得る。あるいは、この保護基は除去され、そしてアシルシフトが起こり、誘導体が得られる。これらの誘導体は、ペプチジルα−ケトアミドおよびα−ヒドロキシ−β−カルボン酸およびアミド誘導体のような化合物の合成に有用である。特定のこれらの化合物は、プロテアーゼ(例えば、セリンプロテアーゼおよびシステインプロテアーゼ)のインヒビターとしの活性を有することが報告された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、α−ヒドロキシ−β−アミノ酸およびアミド誘導体の合成のための
方法、ならびに種々のより複雑なペプチジルα−ケトアミドおよびα−ヒドロキ
シ−β−アミノカルボン酸誘導体の合成における、これらの中間体の使用の方法
に関する。
【0002】 (発明の背景および序言) α−ヒドロキシ−β−アミノカルボン酸およびアミド誘導体は、種々の天然産
物および薬学的物質において見出される。α−ヒドロキシ−β−アミノカルボン
酸モチーフを組み込むサブユニットは、「ノルスタチン(norstatine
)」誘導体と呼ばれており、そしてセリンプロテアーゼまたはシステインプロテ
アーゼの一般的クラスのP1−α−ケトカルボン酸遷移状態インヒビターの合成
のための重要な中間体として役立つ。このようなインヒビターは、血栓症、癌、
および骨粗しょう症を含む、疾患状態の多種多様なアレイの処置のための、医薬
における適用を増大させることを見出している。この目標(α−ヒドロキシ−β
−アミノカルボン酸)に対して、エステル誘導体およびアミド誘導体は、これら
のαーケトーカルボン酸組み込み薬物候補の調製のための、最も一般的な前駆体
として役割を果たす。
【0003】 求電子性α−ジカルボニル化合物は、無数の変換(transformati
on)を受け得る、興味深くかつ高反応性の機能的アレイとしてみなされる。こ
のような化学的特性は、これらの反応性α−ケトカルボン酸部分を、ペプチドマ
トリックス、またはペプチド模倣物マトリックス中に戦略的に組み込むことによ
り、新規でかつ治療的に有用な方法において活用され得る。α−ケト−カルボニ
ル基は、隣接する電子吸引性のアミド官能基の存在により、非常に電気陽性であ
る。それ故、それは、ヒドロキシル求核試薬、チオール求核試薬、およびアミノ
求核試薬を含む、プロテアーゼ活性部位の触媒トリアド(triad)で衝突さ
せる従来の生物学的求核試薬に対して、非常に反応性である。
【0004】 適切なインヒビターが設計されるべきである、プロトタイプのセリンプロテア
ーゼの基質は、図1Aに示される、化合物1−1である。このプロテアーゼに対
する標的部位は、以下の4つのアミノ酸残基から構成される:P3、P2、P1
1’。この標的部位および誘導体化ケトアミドインヒビター構造1−2におい
て、記号P1、P2、....Pnは、切断をうける基質のP1−P1’として定義
される、切れやすい結合に対応するペプチド残基の部位を表す(Schecht
erおよびBerger、Biochem.Biophys.Res.Comm
un.1967,27:157−162)。
【0005】 セリンプロテアーゼおよびシステインプロテアーゼの活性部位に入りそしてド
ッキングする際に、標的インヒビター1−2のペプチド骨格部分またはペプチド
模倣物骨格部分Pn...Pn’は、安定化し、かつエネルギー的に好ましい、
重要な接触点のアレイを提供する。このような重要な幾何的、疎水的、および静
電気的な相互作用は、プロテアーゼに対するインヒビターの結合を助けるが、戦
略的に配置されたP1 α−ケトアミド官能基は、S1部位での重要なセリンヒ
ドロキシル官能基またはシステインチオール官能基を用いる遅い可逆的な共有結
合の形成を介して、プロテアーゼを不活化するのに役立つ。このような四面体中
間体の形成は、活性部位を効果的に拘束し、従って、不活化し、最終的に酵素の
阻害をもたらす。
【0006】 酵素活性部位でのいくつかの重要な相互作用の高度に立体特異的な特性により
、P1−α−位およびβ−位の相対的および絶対的な立体化学は、これらのモチ
ーフが組み込まれる標的薬物(例えば、プロテアーゼインヒビター)の全体的な
生物学的活性プロファイルおよび選択性プロファイルに対する著しい効果を有す
る。結果として、化合物のこれらのクラスの立体特異的合成は、過去10年にわ
たり注目を高めてきている。
【0007】 α−ヒドロキシ−β−アミノカルボン酸およびアミド誘導体(図1B〜1Dを
参照のこと)の多様性および重要性を例証する、いくつかの顕著な例が、最近現
れてきている。例えば、天然産物であるパクリタキセル(Taxol(登録商標
))(強力な抗癌剤)は、二価アルコール官能基にエステル化した生物学的に必
須のC−13 N−ベンゾイル−3−フェニルイソセリン側鎖を特徴とする。図
1Bは、N−ベンゾイル−3−フェニルイソセリン側鎖を示す。この天然産物の
ベスタチン(図1Cに示される構造)(またα−ヒドロキシ−β−アミド誘導体
)は、抗癌性、免疫応答変更因子、ならびにアミノペプチダーゼB(AP−B)
、ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)、およびプロリルエンドペプチダーゼ
(PEP)の酵素阻害活性を有することが報告された。アマスタチン(図1Dに
示される構造)(同類のペプチド天然産物)は、アミノペプチダーゼA(AP−
A)およびロイシンアミノペプチダーゼの酵素阻害特性を実証することが報告さ
れている。
【0008】 α−ヒドロキシ−β−アミノアミド酸誘導体はまた、アスパルチルプロテアー
ゼの有用なインヒビターである(図2Aを参照のこと)。アロフェニルノルスタ
チン(allophenylnorstatine)(Apn)(2−1)部分
を組み込む、有望な合成HIVプロテアーゼインヒビターであるKynosta
tin(2−2)(Mimotoら、Chem.Pharm.Bull.40(
8):2251−2253(1992))は、α−ヒドロキシ−β−アミノアミ
ド誘導体である。いくつかの合成レニンインヒビター(2−4および2−5)は
、同類のシクロヘキシルノルスタチン(cyclohexylnorstati
ne)(Chn)残基(2−3)を特徴とする(図2Bを参照のこと)(Iiz
ukaら、J.Med.Chem.33:2707−2714(1990);D
hanoaら、Tetrahedron Letters,33(13):17
25−1728(1992))。HIVインヒビターおよびレニンインヒビター
において、α−ヒドロキシ−β−アミノ−カルボン酸(すなわち、「ノルスタチ
ン(norstatin)」)残基は、ヒドロキシメチルカルボニルペプチド結
合同位体として用いられ、次いで、これは、ペプチド加水分解のP1遷移状態模
倣物として役立つ。
【0009】 トロンビンの阻害(血液凝固カスケードにおいて重要な最終のセリンプロテア
ーゼ)は、最近の集約的な研究の対象であった。化合物(3−1)のα−ヒドロ
キシ−β−アミノエステル基において、トロンビンインヒビターBMS 181
316は、α−ヒドロキシ−β−アミノエステル残基(3−2)由来のP1−リ
ジンを取込む(図3Aを参照のこと)。(Iwanowiczら、Bioorg
anic & Medicinal Chemistry Letters,2
(12);1607−1612(1992))。
【0010】 種々の求電子性P1−遷移状態化合物は、トロンビンインヒビターとして使用
するために発見されそして開発された。インヒビターのこの一般的ファミリーか
ら、顕著な阻害能力に関して、α−ケトアミド誘導体は傑出して目立っている。
このような、ペプチド模倣物インヒビターは、インビトロおよびインビボ(例え
ば、小静脈血栓症および深静脈血栓症(DVT)の動物モデルにおいて)の両方
で有効である。α−ヒドロキシホモアルギニン前駆体(図3Bの3−3)の同化
作用により、一連のP1−ケトアルギニンアミド誘導体が調製され、この誘導体
は、強力なトロンビン阻害特性を発現した(例えば、米国特許第5,371,0
72号;同第5,597,804号;同第5,656,600号;および同第5
,670,479号を参照のこと)。P2−P4残基、およびP1’残基における
多数のバリエーションが研究され、これらのバリエーションは、活性かつ選択的
なトロンビンインヒビターのファミリーを提供した。例えば、図3Bの3−4を
参照のこと。
【0011】 プロテアーゼインヒビターの同類のクラスにおいて、P1−ケトノルバリンア
ミドペプチド誘導体は、細胞内カルパインのファミリーに対して高い阻害活性を
示した。このカルパインは、神経変性の原因であるシステインプロテアーゼであ
り、全体または巣状のいずれかの大脳虚血に付随する。このような中性P1−ケ
トアミドインヒビターは、2−ヒドロキシ−3−アミノヘキサン酸から調製され
た(図3Cの3−5)。いくつかの同類の中性脂質親和性P1−ケトアミド誘導
体は、広範囲のシステインプロテアーゼ酵素に対するインヒビターとしての適用
を見出している。例えば、図3Cの3−6を参照のこと(Harbesonら、
J.Med.Chem.,37:2918−2929 (1994))。
【0012】 ペプチダル(peptidal)α−ケトアミド誘導体の合成を記載する報告
が存在しており、この誘導体は、酵素インヒビターとして有用である。最も広範
に利用される調製方法は、簡便な多工程の液相アプローチに基づき、そして図4
A/スキーム1に概略される。(米国特許第5,371,072号;同第5,5
97,804号;同第5,656,600号;および同第5,670,479号
;Sempleら、Bioorg.Med.Chem.Lett.7:315(
1997);Maryanoffら、J.Am.Chem.Soc.117:1
225(1995);およびHarbesonら、J.Med.Chem.37
:2918 (1994)を参照のこと)。保護されたアミノ酸誘導体4−2(
PGは保護基を表す)は、公知の方法を介して保護されたα−アミノアルデヒド
誘導体4−3に合成される。α−ヒドロキシ−β−アミノエステル中間体4−4
は、4つの工程を介して4−3から調製される。従って、硫酸水素ナトリウム飽
和水溶液を用いる4−3の反応は、対応する硫酸水素添加付加物を生成する。塩
基性シアン化カリウム水溶液を用いるこの付加体の処理は、シアノヒドリン中間
体を生成する。シアノヒドリン中間体の加水分解は、通常、無機酸(例えば、塩
酸)を用いて、およそ灌流温度で達成される。幾分激しい反応条件により、この
プロセスは、一般に、完全に脱保護されたα−ヒドロキシ−β−アミノ酸中間体
を生じる。次いで、標準的な酸触媒条件下での、メタノールのような適切なアル
コールを用いるこの物質のエステル化は、α−ヒドロキシ−β−アミノエステル
中間体4−4を生じる。
【0013】 4−4のアミノ基は、例えば、2相溶媒系(代表的には、テトラヒドロフラン
および水から構成される)中の穏和な塩基性条件下でBoc無水物を用いること
によりN−Boc誘導体として再保護され、そして、ここで、効率的に引き続き
ペプチドカップリング反応させるように適切に保護される、4−5を生じる。水
酸化リチウムのようなアルカリ水酸化物水溶液を用いる、4−5のエステル基の
加水分解および酸性化は、カルボン酸中間体を生じる。標準的なペプチドカップ
リング試薬を介する、P1’−アミノエステル中間体と、この中間体カルボン酸
とのカップリングは、4−6を生成する。
【0014】 次いで、P1−Bocアミノ保護基は、トリフルオロ酢酸または塩酸のような
酸触媒により切断され、そして得られたアミン塩は、標準的なペプチドカップリ
ングプロトコルを介して再び相互作用する(reiterative)様式で合
成されて、Pn.....P1ペプチドPl−α−ヒドロキシアミド誘導体を生じ
る。ペプチド側鎖の任意のオルソログ脱保護に続く最後の酸化工程は、標的ペプ
チダルα−ケトアミド誘導体4−1を生じる。
【0015】 注目を受けているが、一般的に緩やかに進行して全体の収量に乏しい、ペプチ
ダルα−ケトアミド誘導体についての代替のまたはより穏和な経路は、図4B/
スキーム2に示される(Iwanowiczら、Bioorg.Med.Che
m.Lett.2:1607(1992);Schreiberら、J.Am.
Chem.Soc.114:6570(1992)を参照のこと)。この反応手
順は、エチルオルトチオホルメートのリチウム塩を用いて、約−78℃〜−20
℃の低い温度での、ブロックアミノアルデヒド4−7の反応により開始する。次
いで、得られた中間体のメタノール環境における切断を補助する、塩化第二水銀
−酸化水銀は、中間体4−8を生成する。このアミノ官能基は、種々の基(第1
の経路により上記で調製された4−5について議論されたBoc基を含む)によ
り保護され得る。この中間体は、適切なP1’アミノ酸残基とカップリングされ
た、対応するカルボン酸に加水分解され得、そして上記のように合成されて、ペ
プチダルα−ケトアミド標的4−1を生じる。
【0016】 平易性を増大させることが見出されている他のプロトコルは、この方法論に適
用され、そして固相合成技術を利用する。(例えば、Abelesら、Proc
.Natl.Acad.Sci.(USA)92:6738(1995)を参照
のこと)。
【0017】 二価炭素原子を保有することによって、イソニトリル官能基は、独特な反応性
プロフィールを示す。そして、これは、それ自体、複数成分の反応に関与する傾
向を示した。1921年に、Passeriniは、イソニトリルR1NC(5
−1)の、カルボニル化合物(例えば、アルデヒドR2CHO(5−2))およ
びカルボン酸誘導体R3CO2H(5−3)との、独特でかつ潜在的に非常に有用
な3成分反応を記載した。図5/スキーム3において示されるように、この3成
分は、中間体5−4を生成するように構築する。引き続くアシルシフトおよびプ
ロトン移動に際して、著しくより複雑なα−アシルオキシカルボキサミド誘導体
5−5が、得られる。このような反応は、非常に穏やかな条件下で(代表的に、
約−78℃〜約80℃の温度範囲において、必要に応じて、適切な溶媒(メタノ
ールまたはジクロロメタンを含む)の存在下において)生じる。
【0018】 その発見以来、いわゆるPasserini反応は、むしろ散発的に研究され
てきており、そして一般的に有用な予備的プロトコルを誘導し得る決定的な系統
的な研究は、報告されていないようである。種々の分子間改変体および分子内改
変体が記載されてきたが、これらの報告は、一般的に有用な合成方法を提供して
いない(一般に、Passerini,Gazz.Chim.Ital.51:
126(1921);PasseriniおよびRagni,Gazz.Chi
m.Ital.61:964(1931);Ugiら、「Isonitrile
Chemistry」、第7章、Academic Press,NY,NY
(1971)を参照のこと。分子内バージョンについては、FalckおよびM
anna,Tet.Lett.22:619(1981)を参照のこと。酸触媒
バージョンについては、HagedornおよびEholzer,Chem.B
er.Jahrg.98:936(1965);Kaiserら、J.Med.
Chem.20:1258(1977);ならびにLummaら、J.Org.
Chem.46:3668(1981)を参照のこと。α−ヒドロキシアミドを
直接生成するためのルイス酸触媒バージョンについては、MullerおよびZ
eeh,Liebigs Ann.Chem.696:72(1966);Mu
llerおよびZeeh,Liebigs Ann.Chem.715:47(
1968);Mukaiyamaら、Chem.Lett.1994 1457
−1458(1994);SeebachおよびSchiess,Helv.C
him.Acta 66:1618(1983);Seebachら、Chem
.Ber.121:507(1988);Florianiら、Organom
etallics 12:2726(1993)を参照のこと。Eurysta
tin Aの全合成については、SchmidtおよびWeinbrenner
,J.Chem.Soc.Chem.Commun.1994 1003(19
94)を参照のこと)。
【0019】 本発明は、α−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体およびα−ヒドロキシ−
β−アミノカルボン酸誘導体(これらは、公知の合成における中間体として使用
され得、そしてα−ケトアミド結合を組み込む新たな化合物であり得る)の合成
のための新たな方法を提供する。
【0020】 (発明の要旨) 本発明は、α−ヒドロキシ−β−アミノ酸およびアミド誘導体の合成のための
新規な方法を提供する。これらの誘導体は、ペプチジルα−ケトアミドおよびα
−ヒドロキシル−β−アミノカルボン酸誘導体(これらは、特定のプロテアーゼ
(セリンプロテアーゼおよびシステインプロテアーゼを含む)のインヒビターと
して有用である)の合成のための中間体として有用である。
【0021】 これらの方法は、N末端をブロックされた(保護された)アミノ無水物を、イ
ソニトリルおよびカルボン酸とともに反応させて、アミノα−アシルオキシカル
ボキサミドを得る工程を包含する。アシルオキシ基が除去されて、この誘導体を
与え得る。あるいは、この保護基が除去され、そしてアシルシフトが生じて、こ
の誘導体を与える。
【0022】 他の因子のうちで、本発明は、α−ヒドロキシル−β−アミノエステルまたは
α−ケトアミド部分を組み込む化合物の改善された収率を伴う、より直接的な合
成経路を可能にする新規な方法を提供する。発明の背景および序言に述べられる
ように、α−ヒドロキシ−β−アミノエステルまたはα−ケトアミド部分を有す
る多くの化合物は、特定のプロテアーゼのインヒビターとして同程度に有用であ
ることが報告されている。本発明の方法は、合成の節約、すなわち、より少ない
合成工程、改善された収率、試薬のより少ない消耗、および以下の従来の合成経
路から得られるよりも少ない副生成物を伴う、末端標的化合物のための中間体に
対する改善された合成経路を提供する。
【0023】 従って、本発明の1つの局面に従って、式(A):
【0024】
【化25】 の、α−ヒドロキシル−β−アミノカルボン酸を作製するための方法が、提供さ
れ、 ここで、 (i)Rxは、−PGまたは−C(O)R3であり、ここで、PGは、保護基であ
り; (ii)(a)Rl、R2およびR3は、独立して、1〜約12個の炭素原子のア
ルキル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子の
アルケニル、5〜約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個
の炭素原子のアルキニルからなる群から選択され、全て、必要に応じて、Y1
2および/またはY3から独立して選択される1〜3個の置換基で置換される;
必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3で一置換、二置換または三置換され
る約5〜約14個の炭素原子のアリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリ
ールであって、この環原子は、炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで
、このヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そして、これは、必
要に応じて、Y1、Y2および/またはY3で一置換、二置換または三置換される
;約6〜約18個の炭素原子のアラルキルであって、これは、必要に応じて、ア
リール環上で、Y1、Y2および/またはY3で一置換、二置換または三置換され
る;ならびに、約5〜約14個の環を有する約5〜約18個の炭素原子のヘテロ
アラルキルであって、この環原子は、炭素原子およびヘテロ原子から選択され、
ここで、このヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そして、これ
は、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3で一置換、二置換または三置換
される; (b)あるいは、R1は、−CH(R5)C(O)Wl、または式−(Xaa1 n2のペプチジル置換体であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原
子のアルキル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素
原子のアリール、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、全て、
必要に応じて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、ア
ミド、アミノ、アルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミル−インドリル、
ベンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたはイ
ミダゾール(必要に応じて、アルコキシアルキルで置換される)から独立して選
択される、1〜3個の置換基で置換される;W1およびW2は、独立して、−OH
、−OZ1、−SH、−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZl2から選択さ
れ;各Xaa1は、独立して、アミノ酸残基から選択され、そしてnは、1〜1
0の整数であり;あるいは、 (c)あるいは、R3C(O)−は、WlCH(R5)C(O)−またはR4であ
り、ここで、R4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチド置換体であり、ここで、
各Xaa2は、独立して、アミノ酸残基から選択され、rは、1〜10の整数で
あり、そしてxは、−C(O)−、−S(O)2−、−OC(O)−、または直
接結合であり; (iii)各Y1、Y2およびY3は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
テトラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2
3、−CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32 、−OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O
)NZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2
−NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NHZl2、−C(O)OH、−C(
O)Zl、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−P(
O)32、−P(O)3(Zl2、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1、−
OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12、および−S(O)m(CF2
qCF3からなる群より選択され、ここで、mは、0、1または2であり、qは
、0〜5の整数であり;ならびに (iv)各Z1およびZ2は、独立して、1〜約12個の炭素原子のアルキル、
約6〜約14個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約
14個の原子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、およ
び約3〜約9の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアルキルからな
る群より選択され; この方法は、以下の工程: (a)式PGNHCH(R2)CHOの保護されたアミノアルデヒド、式R1
Cのイソニトリルおよび式YCO2H(ここで、Yは、CF3またはR3である)
のカルボキシ化合物を反応させて、式(B):
【0025】
【化26】 のアミノアシルオキシカルボキサミドを得る工程;ならびに (b)(i)ここで、Rxは、PGであり、アシルオキシ基除去条件下で工程
(a)からアミノアシルオキシカルボキサミド中間体を処理して、上記式(A)
の化合物を得る工程;または (ii)ここで、Rxは、−C(O)R3であり、PG基除去条件下(約6〜約
9のpHを含む)で工程(a)からアミノアシルオキシカルボキサミド中間体を
処理して、上記式(A)の化合物を得る工程、 を包含する。
【0026】 1つの好ましい実施形態に従って、Rxは、PGである。
【0027】
【化27】 この実施形態の1つの局面に従って、Yは、トリフルオロメチルである。好まし
いアシルオキシ基除去条件は、抽出水性手順を含む。このような手順は、好まし
くは、有機生成物ならびに有機相と水相との間の副生成物を分配して、所望の有
機生成物を副生成物から分離することを容易にする。工程(a)において穏やか
な有機塩基を含むことが、特に好ましい。適切な穏やかな有機塩基としては、ピ
リジンおよびそのアルキル誘導体が挙げられる。この実施形態の代替の局面に従
って、YはR3である。好ましいアシルオキシ基除去条件としては、アルカリ金
属アルコキシドを用いる選択的加水分解が挙げられる。
【0028】 本発明のこの局面の代替の好ましい実施形態に従って、Rxは、−C(O)R3 である。適切なPG基除去条件は、PG基に依存し、そして本明細書中以下で発
明の詳細な説明において要約される。
【0029】 必要に応じて、本発明の方法は、さらに、工程を包含し得、ここで、式(A)
の誘導体は、酸化条件に供されて、その結果、α−ヒドロキシ基はカルボニルに
酸化されて、式(C)のα−ケトアミド誘導体を得る。
【0030】 適切な酸化条件としては、DMSOおよびトルエン中でのEDCおよびDCA
の使用が挙げられ、そして本明細書中以下で発明の詳細な説明において記載され
る。
【0031】 本発明に従って、多くの実施形態が提供される。1つの群は、トリフルオロ酢
酸を利用する方法(「TFA方法」)に関し、そして別の群は、式R3COOH
のカルボン酸を利用する方法(「複合体方法」)に関する。
【0032】 トリフルオロ酢酸を使用する本発明の局面に従って、本明細書中で「TFA方
法」と名付けられた実施形態の群が、提供される。この群の実施形態には、「T
FA方法I」と名付けられた方法が、含まれる。この方法は、以下の工程を包含
する、α−ヒドロキシル−β−アミノ鎖誘導体を調製する方法である: (a)トリフルオロ酢酸および式R1NCのイソニトリル化合物と、式PGN
HCH(R2)CHOのブロックアミノ無水物とを、穏やかな有機塩基の存在下
で接触させて、一過性のアミノアシルオキシトリフルオロアセテート誘導体を得
る工程;ならびに (b)工程(a)のアミノオキシトリフルオロアセテート誘導体を、アシルオ
キシ除去条件下で処理して、式(TFA−I):
【0033】
【化28】 のα−ヒドロキシ−βアミノアミド誘導体を得る工程であって、 ここで、 (i)PGは、保護基であり;そして (ii)(a)RlおよびR2は、独立して、1〜約12個の炭素原子のアルキ
ル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアル
ケニル、5〜約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭
素原子のアルキニルからなる群から選択され、全て、必要に応じて、Y1、Y2
よび/またはY3から独立して選択される1〜3個の置換基で置換され;必要に
応じて、Y1、Y2および/またはY3で一置換、二置換または三置換される約5
〜約14個の炭素原子のアリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリールで
あって、この環原子は、炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、この
ヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そして、これは、必要に応
じて、Y1、Y2および/またはY3で一置換、二置換または三置換される;約6
〜約18個の炭素原子のアラルキルであって、これは、必要に応じて、アリール
環上で、Y1、Y2および/またはY3で一置換、二置換または三置換され;なら
びに、約5〜約14個の環原子を有する約5〜約18個の炭素原子のヘテロアラ
ルキルであって、この環原子は、炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここ
で、このヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そして、これは、
必要に応じて、環上でY1、Y2および/またはY3で一置換、二置換または三置
換されるか;あるいは (b)あるいは、R1は、−CH(R5)C(O)Wl、または式−(Xaa1 n2のペプチジル置換体であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原
子のアルキル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素
原子のアリール、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、全て、
必要に応じて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、ア
ミド、アミノ、アルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミルインドリル、ベ
ンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたはイミ
ダゾール(必要に応じて、アルコキシアルキルで置換される)から独立して選択
される、1〜3個の置換基で置換される;W1およびW2は、独立して、−OH、
−OZ1、−SH、−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZl2から選択され
;各Xaa1は、独立して、アミノ酸残基から選択され、そしてnは、1〜10
の整数であり; (iii)各Y1、Y2およびY3は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
テトラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2
3、−CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32 、−OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O
)NHZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2
、−NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NHZl2、−C(O)OH、−C
(O)Zl、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−P
(O)32、−P(O)3(Zl2、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1
−OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12、および−S(O)m(CF 2qCF3からなる群より選択され、ここで、mは、0、1または2であり、q
は、0〜5の整数であり;ならびに (iv)そして各Z1およびZ2は、独立して、1〜約12個の炭素原子のアル
キル、約6〜約14個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約
5〜約14個の原子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル
、および約3〜約9の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアルキル
からなる群より選択される。
【0034】 さらなる局面に従って、「TFA法II」と呼ばれる方法を提供し、この方法
はさらに、(c)方法TFA−1の工程(b)の生成物(式TFA−I)を、加
水分解条件下で酸性試薬と接触させて、式(TFA−II)
【0035】
【化29】 のα−ヒドロキシ−β−アミノ酸を得る工程を包含する。
【0036】 本発明はまた、「TFA法III」と呼ばれる、式(TFA−III)
【0037】
【化30】 のα−ケトアミド誘導体を調製する方法を提供し、 ここで、 (i)PGは、保護基であり;そして (ii)(a)R1およびR2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、3〜約
12個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケニル、5
〜約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子のア
ルキニル(これらすべては、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3から独
立して選択される1〜3個の置換基で置換される);約5〜約14個の炭素原子
のアリールであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3で一置換、二
置換または三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリール
であって、この環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、この
ヘテロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2
および/またはY3で一置換、二置換または三置換される、ヘテロアリール;約
6〜約18個の炭素原子のアラルキルであって、必要に応じてY1、Y2、および
/またはY3でこのアリール環上で一置換、二置換または三置換される、アラル
キル;ならびに約5〜約18個の炭素原子のヘテロアラルキルであって、約5〜
約14個の環原子を有し、この環原子が、炭素原子およびヘテロ原子から選択さ
れ、ここで、このヘテロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応
じて、Y1、Y2、および/またはY3で、この環上で一置換、二置換または三置
換される、ヘテロアラルキルからなる群から独立して選択されるか;あるいは (b)R1は、−CH(R5)C(O)W1または式−(Xaa1n2のペプ
チジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキ
ル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のアリ
ール、または約7個〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらの全ては
、独立して、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、アミ
ド、アミノアルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミルインドリル、ベンジ
ルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノ、または必要に
応じてアルコキシアルキルで置換されるイミダゾリルから選択される1〜3個の
置換基で必要に応じて置換され;W1およびW2は、独立して、−OH、−OZ1
、−SH、−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZ12から選択され、各X
aa1は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてnは、1〜10の整
数であり; (iii)各Y1、Y2およびY3は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
テトラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2
3、−CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32 、−OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O
)NHZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2
、−NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NHZ12、−C(O)OH、−C
(O)OZ1、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−
P(O)32、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1
、−OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12および−S(O)m(CF 2qCF3からなる群から選択され、ここで、mは、0、1または2であり、q
は、0〜5の整数であり、そして (iv)各Z1およびZ2は、独立して、1〜約12個の炭素原子のアルキル、
約6〜約14個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約
14個の原子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、およ
び約3〜約9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキルか
らなる群から選択され; この方法は、以下の工程: (a)式PGNHCG(R2)CHOのブロックアミノアルデヒドと、トリフル
オロ酢酸および式R1NCのイソニトリル化合物とを穏やかな有機塩基の存在下
で接触させ、過渡的なアミノアシルオキシトリフルオロアセテート誘導体を得る
工程; (b)アシルオキシ除去条件下で、工程(a)のアミノアシルオキシトリフルオ
ロアセテート誘導体を処理し、式(TFA−I)のα−ヒドロキシ−β−アミノ
酸誘導体を得る工程;および (c)工程(b)の誘導体を、酸化条件下で処理して、式(TFA−III)の
α−ケトアミド誘導体を得る工程を包含する。
【0038】 本発明の代替の局面に従って、TFA法IVを提供し、この方法は、式(TF
A−IV)
【0039】
【化31】 のセミカルバゾン保護ケトアミド誘導体を調製する方法に関し、 ここで、 (i)PGは保護基であり;そして (ii)(a)R1およびR2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、3〜約
12個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケニル、5
〜約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子のア
ルキニル(これらすべては、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3から独
立して選択される1〜3個の置換基で置換される);約5〜約14個の炭素原子
のアリールであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3で一置換、二
置換または三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリール
であって、この環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、この
ヘテロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2
および/またはY3で一置換、二置換または三置換される、ヘテロアリール;約
6〜約18個の炭素原子のアラルキルであって、必要に応じてY1、Y2、および
/またはY3で、このアリール環上で一置換、二置換または三置換される、アラ
ルキル;ならびに約5〜約18個の炭素原子のヘテロアラルキルであって、約5
〜約14個の環原子を有し、この環原子が、炭素原子およびヘテロ原子から選択
され、ここで、このヘテロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に
応じて、Y1、Y2、および/またはY3で、この環上で一置換、二置換または三
置換される、ヘテロアラルキルからなる群から独立して選択されるか;あるいは (b)R1は、−CH(R5)C(O)W1、または式−(Xaa1n2のペプ
チジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキ
ル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のアリ
ール、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらのすべては
、必要に応じて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、
アミド、アミノアルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミル−インドリル、
ベンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたはイ
ミダゾリル(必要に応じてアルコキシアルキルで置換される)から独立して選択
される1〜3個の置換基で置換され;W1およびW2は、−OH、OZ1、−SH
、−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZ12から独立して選択され;各X
aa1は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてnが1〜10の整数
であり; (iii)各Y1、Y2およびY3は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、テトラゾリ
ル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2CH3、−C
2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32、−OC
3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O)NHZ1 、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2、−NHC
(O)NHZ1、−NHC(O)NHZ12、−C(O)OH、−C(O)OZ1 、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−P(O)32 、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1、−OZ1、−
OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12および−S(O)m(CF2qCF3から
なる群から独立して選択され、ここで、mが、0、1または2であり、qが、0
〜5の整数であり;そして (iv)各Z1およびZ2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、約6〜約1
4個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約14個の原
子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、および約3〜約
9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキルからなる群か
ら独立して選択され;そして (v)−SCが、式−NHC(O)NHQのセミカルバゾン基であり、ここで
、Qが、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキル、3〜約12個の炭素原子の
アルケニル、3〜約12個の炭素原子のアルキニル、5〜約18個の炭素原子の
アリール、5〜約14個の環原子のヘテロアリール(この環原子が、炭素原子お
よびヘテロ原子から選択され、ここで、このヘテロ原子が、酸素、窒素および硫
黄から選択される)、ジ−アリールアルキルおよびトリ−アリールアルキルから
なる群から選択され; ここで、この方法は、式(TFA−III)
【0040】
【化32】 のα−ケトアミド誘導体と、式NH2NHC(O)NHQのセミカルバジドとを
反応条件下で接触させ、式(TFA−IV)のセミカルバゾン誘導体を得る工程
を包含する。
【0041】 「TFA法V」と呼ばれる本発明の局面に従って、式(TFA−V)
【0042】
【化33】 のペプチジルケトアミドを調製する方法を提供し、 ここで、 (i)(a)R1およびR2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、3〜約1
2個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケニル、5〜
約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子のアル
キニル(これらすべては、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3から独立
して選択される1〜3個の置換基で置換される);約5〜約14個の炭素原子の
アリールであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3で一置換、二置
換または三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリールで
あって、この環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、このヘ
テロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2、お
よび/またはY3で一置換、二置換または三置換される、ヘテロアリール;約6
〜約18個の炭素原子のアラルキルであって、必要に応じてY1、Y2、および/
またはY3で、このアリール環上で一置換、二置換または三置換される、アラル
キル;ならびに約5〜約18個の炭素原子のヘテロアラルキルであって、約5〜
約14個の環原子を有し、この環原子が、炭素原子およびヘテロ原子から選択さ
れ、ここで、このヘテロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応
じて、Y1、Y2、および/またはY3で、この環上で一置換、二置換または三置
換される、ヘテロアラルキルからなる群から独立して選択されるか;あるいは (b)R1は、−CH(R5)C(O)W1、または式−(Xaa1n2のペプチ
ジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキル
、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のアリー
ル、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらのすべては、
必要に応じて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、ア
ミド、アミノアルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミル−インドリル、ベ
ンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたはイミ
ダゾリル(必要に応じてアルコキシアルキルで置換される)から独立して選択さ
れる1〜3個の置換基で置換され;W1およびW2は、−OH、OZ1、−SH、
−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZ12から独立して選択され;各Xa
1は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてnが1〜10の整数で
あり; (iii)各Y1、Y2およびY3は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、テトラゾリ
ル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2CH3、−C
2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32、−OC
3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O)NHZ1 、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2、−NHC
(O)NHZ1、−NHC(O)NHZ12、−C(O)OH、−C(O)OZ1 、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−P(O)32 、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1、−OZ1、−
OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12、N−モルホリノ、−S(CF2qCF 3 および−S(O)m(CF2qCF3からなる群から独立して選択され、ここで
、mが、0、1または2であり、qが、0〜5の整数であり、そして各Z1およ
びZ2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、約6〜約14個の炭素原子のア
リール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約14個の原子のヘテロアリール
、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、および約3〜約9個の炭素原子を有
する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキルからなる群から独立して選択され
;そして (iv)R4が、Z1−X−(Xaa2r−であり、ここで、Xは、−C(O)
−、−S(O)2−、−OC(O)−、または直接結合であり、各Xaa2は、独
立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてrが、1〜10の整数であり; ここで、この方法が、以下: (a)式(TFA−III)
【0043】
【化34】 の保護されたα−ケトアミド誘導体から、保護基PGを除去する工程であって、
ここで、PGが、保護基である、工程;および (b)工程(a)からの脱保護されたα−ケトアミド誘導体と、式R4−LG
の化合物とを、カップリング条件下で接触させ、式(FTA−V)の中間体を形
成する工程であって、ここで、LGが脱離基である工程を包含する。
【0044】 本発明の代替の局面は、「複合体方法(Complex Methods)」
と呼ばれる本発明の1群の実施形態を提供する。これらの複合体方法は、式R3
COOHのカルボン酸を使用する。
【0045】 従って、「複合体方法 I」と呼ばれる方法は、式(CI)のα−ヒドロキシ
−β−アミノアミド誘導体を調製する方法に関する:
【0046】
【化35】 ここで、 (i)(a)R1、R2およびR3は独立して、以下からなる群から選択される
:1〜約12個の炭素原子を有するアルキル、3〜約12個の炭素原子を有する
シクロアルキル、2〜約12個の炭素原子を有するアルケニル、5〜約12個の
炭素原子を有するシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子を有するア
ルキニル(これらは全て、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3から独立
して選択される1〜3個の置換基で置換される);約5〜約14個の炭素原子を
有するアリール(これは、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3で一置換
、二置換、または三置換される);環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択
される、約5〜約14個の環原子を有するヘテロアリール(ここでこのヘテロ原
子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そしてこれは必要に応じて、Y1
2および/またはY3で一置換、二置換、または三置換される);約6〜約18
個の炭素原子を有するアラルキル(これは、必要に応じて、Y1、Y2および/ま
たはY3でアリール環が一置換、二置換、または三置換される);ならびに約5
〜約14個の環原子を有し、この環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択さ
れる、約5〜約18個の炭素原子を有するヘテロアラルキル(ここでこのヘテロ
原子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そしてこれは必要に応じて、Y1
、Y2および/またはY3で環が一置換、二置換、または三置換される); (b)あるいは、R1は、−CH(R5)C(O)W1または式−(Xaa1n
2のペプチジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子
を有するアルキル、3〜約12個の炭素原子を有するシクロアルキル、5〜約1
4個の炭素原子を有するアリール、または約7〜約15個の炭素原子を有するア
ラルキル(これらは全て、必要に応じて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキ
ルチオ、カルボキシル、アミド、アミノアルキルアミノ、インドリル、3−N−
ホルミルインドリル、ベンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニト
ログアニジノもしくは必要に応じてアルコキシアルキルで置換されるイミダゾリ
ルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換される)であり、;W1およ
びW2は独立して、−OH、−OZ1、−SH、−SZ1、−NH2、−NHZ1
よび−NZ12から選択され;各Xaa1は独立して、アミノ酸残基から選択さ
れ、そしてnは1〜10の整数である;あるいは (c)あるいは、R3C(O)−は、W1CH(R5)C(O)−またはR4であ
り、ここで、R4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチド置換基であり、ここで、
各Xaa2は独立して、アミノ酸残基から選択され、rは1〜10の整数であり
、そしてXは−C(O)−、−S(O)2−、−OC(O)−、もしくは直接結
合であり; (ii)各Y1、Y2およびY3は独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、テト
ラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2CH3
、−CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32
−OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O)
NHZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2
−NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NHZ12、−C(O)OH、−C(
O)OZ1、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−P
(O)32、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1
−OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12、および−S(O)m(CF 2qCF3からなる群から選択され、ここでmは0、1または2であり、qは0
〜5の整数であり;そして (iii)各Z1およびZ2は独立して、1〜約12個の炭素原子を有するアル
キル、約6〜約14個の炭素原子を有するアリール、約5〜約14個の原子を有
し、1〜約9個の炭素原子を有するヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子
を有するアラルキル、および約6〜約11個の原子を有し、約3〜約9個の炭素
原子を有するヘテロアラルキルからなる群から選択される; この方法は、以下の工程: (a)式PGNHCH(R2)CHO(ここで、PGは保護基である)のN末
端ブロックアミノアルデヒドを、式R1NCのイソニトリルおよび式R3CO2
のカルボン酸と、溶媒中で反応させて、以下の式:
【0047】
【化36】 のアミノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体を得る工程;ならびに (b)約6〜約9のpHを含み、これによってアシル移動が起こる、PG基を
除去する条件下で、工程(a)のアミノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体
から保護基PGを除去して、式(CI)のα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘
導体を得る工程、 を包含する。
【0048】 「複合体方法 II」と呼ばれる、さらなる局面に従って、本発明は、式(C
II)のα−ケトアミド誘導体を調製する方法を提供する:
【0049】
【化37】 ここで、 (i)(a)R1、R2およびR3は独立して、以下からなる群から選択される
:1〜約12個の炭素原子を有するアルキル、3〜約12個の炭素原子を有する
シクロアルキル、2〜約12個の炭素原子を有するアルケニル、5〜約12個の
炭素原子を有するシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子を有するア
ルキニル(これらは全て、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3から独立
して選択される1〜3個の置換基で置換される);約5〜約14個の炭素原子を
有するアリール(これは、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3で一置換
、二置換、または三置換される);環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択
される、約5〜約14個の環原子を有するヘテロアリール(ここでこのヘテロ原
子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そしてこれは必要に応じて、Y1
2および/またはY3で一置換、二置換、または三置換される);約6〜約18
個の炭素原子を有するアラルキル(これは、必要に応じて、Y1、Y2および/ま
たはY3でアリール環が一置換、二置換、または三置換される);ならびに約5
〜約14個の環原子を有し、この環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択さ
れる、約5〜約18個の炭素原子を有するヘテロアラルキル(ここでこのヘテロ
原子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そしてこれは必要に応じて、Y1
、Y2および/またはY3で環が一置換、二置換、または三置換される); (b)あるいは、R1は、−CH(R5)C(O)W1または式−(Xaa1n
2のペプチジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子
を有するアルキル、3〜約12個の炭素原子を有するシクロアルキル、5〜約1
4個の炭素原子を有するアリール、または約7〜約15個の炭素原子を有するア
ラルキル(これらは全て、必要に応じて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキ
ルチオ、カルボキシル、アミド、アミノアルキルアミノ、インドリル、3−N−
ホルミルインドリル、ベンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニト
ログアニジノもしくは必要に応じてアルコキシアルキルで置換されるイミダゾリ
ルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換される)であり、;W1およ
びW2は独立して、−OH、−OZ1、−SH、−SZ1、−NH2、−NHZ1
よび−NZ12から選択され;各Xaa1は独立して、アミノ酸残基から選択さ
れ、そしてnは1〜10の整数である;あるいは (c)あるいは、R3C(O)−は、W1CH(R5)C(O)−またはR4であ
り、ここで、R4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチド置換基であり、ここで、
各Xaa2は独立して、アミノ酸残基から選択され、rは1〜10の整数であり
、そしてXは−C(O)−、−S(O)2−、−OC(O)−、もしくは直接結
合であり; (ii)各Y1、Y2およびY3は独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、テト
ラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2CH3
、−CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32
−OCF3、−OCF2H、OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O)N
HZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2、−
NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NZ12、−C(O)OH、−C(O)
OZ1、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−P(O
32、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1、−O
1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12、および−S(O)m(CF2q CF3からなる群から選択され、ここでmは0、1または2であり、qは0〜5
の整数であり;そして (iii)各Z1およびZ2は独立して、1〜約12個の炭素原子を有するアル
キル、約6〜約14個の炭素原子を有するアリール、約5〜約14個の原子を有
し、1〜約9個の炭素原子を有するヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子
を有するアラルキル、および約6〜約11個の原子を有し、約3〜約9個の炭素
原子を有するヘテロアラルキルからなる群から選択される; この方法は、以下の工程: (a)式PGNHCH(R2)CHO(ここで、PGは保護基である)のN末
端ブロックアミノアルデヒドを、式R1NCのイソニトリルおよび式R3CO2
のカルボン酸と、溶媒中で反応させて、式(CIA):
【0050】
【化38】 のアミノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体を得る工程; (b)約6〜約9のpHを含み、これによってアシル移動が起こる、PG基を
除去する条件下で、工程(a)のアミノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体
から保護基PGを除去して、式(CI)のα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘
導体を得る工程;ならびに (c)酸化条件下で、工程(b)の式(CI)の誘導体を処理して、式(CI
I)のα−ケトアミド誘導体を得る工程、 を包含する。
【0051】 本発明の別のさらなる局面は、「複合体方法 III」と呼ばれ、そして式(
CII)のα−ケトアミドを使用して、式(CIII)のセミカルバゾン保護ケ
トアミド誘導体を調製する方法を提供する。従って、複合体方法 IIIは、式
(CIII)のセミカルバゾン保護ケトアミド誘導体を調製する方法に関する:
【0052】
【化39】 ここで、 (i)(a)R1、R2およびR3は独立して、以下からなる群から選択される
:1〜約12個の炭素原子を有するアルキル、3〜約12個の炭素原子を有する
シクロアルキル、2〜約12個の炭素原子を有するアルケニル、5〜約12個の
炭素原子を有するシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子を有するア
ルキニル(これらは全て、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3から独立
して選択される1〜3個の置換基で置換される);環原子が炭素原子およびヘテ
ロ原子から選択される、約5〜約14個の環原子を有するアリール(ここでこの
ヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そしてこれは必要に応じて
、Y1、Y2および/またはY3で一置換、二置換、または三置換される);約6
〜約18個の炭素原子を有するアラルキル(これは、必要に応じて、Y1、Y2
よび/またはY3でアリール環が一置換、二置換、または三置換される);なら
びに約5〜約14個の環原子を有し、この環原子が炭素原子およびヘテロ原子か
ら選択される、約5〜約18個の炭素原子を有するヘテロアラルキル(ここでこ
のヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そしてこれは必要に応じ
て、Y1、Y2および/またはY3で環が一置換、二置換、または三置換される)
; (b)あるいは、R1は、−CH(R5)C(O)W1または式−(Xaa1n
2のペプチジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子
を有するアルキル、3〜約12個の炭素原子を有するシクロアルキル、5〜約1
4個の炭素原子を有するアリール、または約7〜約15個の炭素原子を有するア
ラルキル(これらは全て、必要に応じて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキ
ルチオ、カルボキシル、アミド、アミノアルキルアミノ、インドリル、3−N−
ホルミルインドリル、ベンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニト
ログアニジノもしくは必要に応じてアルコキシアルキルで置換されるイミダゾリ
ルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換される)であり、;W1およ
びW2は独立して、−OH、−OZ1、−SH、−SZ1、−NH2、−NHZ1
よび−NZ12から選択され;各Xaa1は独立して、アミノ酸残基から選択さ
れ、そしてnは1〜10の整数である;あるいは (c)あるいは、R3C(O)−は、W1CH(R5)C(O)−またはR4であ
り、ここで、R4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチド置換基であり、ここで、
各Xaa2は独立して、アミノ酸残基から選択され、rは1〜10の整数であり
、そしてXは−C(O)−、−S(O)2−、−OC(O)−、もしくは直接結
合であり; (ii)各Y1、Y2およびY3は独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、テト
ラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2CH3
、−CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32
−OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O)
NHZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2
−NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NHZ12、−C(O)OH、−C(
O)OZ1、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−P
(O)32、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1
−OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12、および−S(O)m(CF 2qCF3からなる群から選択され、ここでmは0、1または2であり、qは0
〜5の整数であり; (iii)各Z1およびZ2は独立して、1〜約12個の炭素原子を有するアル
キル、約6〜約14個の炭素原子を有するアリール、約5〜約14個の原子を有
し、1〜約9個の炭素原子を有するヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子
を有するアラルキル、および約6〜約11個の原子を有し、約3〜約9個の炭素
原子を有するヘテロアラルキルからなる群から選択され;そして (iv)SCは、−NHCONHQであり、ここで、Qは、水素、1〜約12
個の炭素原子を有するアルキル、2〜約12個の炭素原子を有するアルケニル、
3〜約12個の炭素原子を有するアルキニル、5〜約18個の炭素原子を有する
アリール、環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択される、5〜約18個の
環原子を有するヘテロアリール(ここで、このヘテロ原子は、酸素、窒素、およ
び硫黄から選択される)、アラルキル、ジアリールアルキルならびにトリアリー
ルアルキルからなる群から選択される; この方法は、複合体方法 IIにより調製される、式(CII)の化合物を、式
NH2NHCONHQのセミカルバジドと、式(CIII)のセミカルバゾン保
護ケトアミド誘導体の形成を可能にする条件下で処理する工程を包含する。
【0053】 「複合体方法IV」と名付けられた本発明の代替的な局面は、式(CIV)の
ペプチジルケトアミドを調製する方法を提供する:
【0054】
【化40】 ここで、 (i)R1は、−CH(R5)C(O)W1または式−(Xaa1n2のペプチ
ジル置換基であり、ここでR5は、水素、1〜約12炭素原子のアルキル、3〜
約12炭素原子のシクロアルキル、5〜約14炭素原子のアリール、または約7
〜約15炭素原子のアラルキルであり、アルコキシアルキルで必要に応じて置換
された、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、アミド、
アミノアルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミルインドリル、ベンジルオ
キシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノ、またはイミダゾリ
ルから独立して選択される1〜3の置換基ですべて必要に応じて置換され;W1
およびW2は、独立して、−OH、−OZ1、−SH、−SZ1、−NH2、−NH
1、および−NZ12から選択され;各Xaaは独立して、選択されたアミノ
酸残基であり、そしてnは1〜10の整数であり; (ii)R2は、以下からなる群より独立して選択される:1〜約12炭素原
子のアルキル、3〜約12炭素原子のシクロアルキル、2〜約12炭素原子のア
ルケニル、5〜約12炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12炭素原子
のアルキニル(すべて必要に応じて、Y1、Y2、および/またはY3から独立し
て選択される1〜3の置換基で置換される);必要に応じて、Y1、Y2、および
/またはY3でモノ置換、ジ置換、またはトリ置換される約5〜約14炭素原子
のアリール;炭素原子およびヘテロ原子から選択される環原子を有する、約5〜
約14環原子のヘテロアリール、ここでヘテロ原子は、酸素、窒素、および硫黄
から選択され、そしてこれは、必要に応じて、Y1、Y2、および/またはY3
モノ置換、ジ置換、またはトリ置換される、ヘテロアリール;約6〜約18炭素
原子のアラルキルであって、これは、必要に応じて、Y1、Y2、および/または
3で、アリール環上でモノ置換、ジ置換、またはトリ置換される、アラルキル
;ならびに、炭素原子およびヘテロ原子から選択される環原子を有する約5〜約
14環原子を有する、約5〜約18炭素原子のヘテロアラルキル、ここで上記ヘ
テロ原子は、酸素、窒素、および硫黄から選択され、そして、これは、必要に応
じて、Y1、Y2、および/またはY3で、環上で、モノ置換、ジ置換、またはト
リ置換される、ヘテロアラルキルであり; (iii)R4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチジル置換基であり、ここで
各Xaa2は、独立してアミノ酸残基から選択され、rは1〜10の整数であり
、そしてXは、−C(O−)、−S(O)2−、−OC(O)−、または直接的
な結合であり; (iv)各Y1、Y2、およびY3は、独立して、以下からなる群より選択され
る:ハロゲン、シアノ、ニトロ、テトラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチル
グアニジノ、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、−CH(CH32
−CH2CF3、−CH(CF32、−OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3
−OC(O)NH2、−OC(O)NHZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(
O)Z1、−NHC(O)NH2、−NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NH
12、−C(O)OH、−C(O)OZ1、−C(O)NH2、−C(O)NH
1、−C(O)NZ12、−P(O)32、−P(O)3(Z12、−S(O) 3 H、−S(O)m1、−Z1、−OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12、N−モルホリノ、−S(CF2qCF3、および−S(O)m(CF2q
3、ここでmは、0、1、または2であり、qは0〜5の整数であり;そして (v)各Z1およびZ2は、独立して、1〜約12炭素原子のアルキル、約6〜
約14炭素原子のアリール、1〜約9炭素原子を有する約5〜約14原子のヘテ
ロアリール、約7〜約15炭素原子のアラルキル、および約3〜約9炭素原子を
有する約6〜約11原子のヘテロアラルキルからなる群より選択され; 以下の工程を包含する: (a)式PGNHCH(R2)CHOの、N末端ブロックアミノアルデヒド(
ここでPGは保護基である)を、溶液中で式R1NCのイソニトライト(iso
nitrite)および式R4OHのペプチジルカルボン酸と反応させて、以下
の式:
【0055】
【化41】 のβ−アミノ α−アシルオキシカルボキサミド誘導体を与える工程; (b)工程(a)からのβ−アミノ α−アシルオキシカルボキサミド誘導体
から、約6〜約9のpHを含むPG除去条件下で、保護基のPGを取り除き、以
下の式のα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体を与える工程;および
【0056】
【化42】 (c)工程(b)からのα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体を、酸化的
条件下で処理して、式(CIV)のペプチジルケトアミド誘導体を与える工程。
【0057】 「複合体方法V」と名付けられた本発明のさらなる局面は、式(CV):
【0058】
【化43】 のα−ヒドロキシル−β−保護化アミノアミド誘導体を調製する方法を提供し、
以下の工程を包含する: (a)式PGNHCH(R2)CHOのN末端ブロックアミノアルデヒド、式
1NCのイソニトリル、および式R3CO2Hのカルボン酸を、溶液中で反応さ
せて、以下の式:
【0059】
【化44】 のアミノα−アシルオキシカルボキサミドを与える工程;および (b)アミノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体を、選択的加水分解条件
下で処理して、α−アシルオキシ基を、式(CV)のα−ヒドロキシβ−保護化
アミノアミド誘導体に加水分解する工程であって、 ここで、 (i)PGは保護基であり;そして (ii)R1、R2、およびR3は、以下からなる群より独立して選択される:
1〜12炭素原子のアルキル、3〜約12炭素原子のシクロアルキル、2〜約1
2炭素原子のアルケニル、5〜約12炭素原子のシクロアルケニル、および3〜
約12炭素原子のアルキニル(すべて必要に応じて、Y1、Y2、および/または
3から独立して選択される1〜3の置換基で置換される);必要に応じて、Y1 、Y2、および/またはY3でモノ置換、ジ置換、またはトリ置換される約5〜約
14炭素原子のアリール;炭素原子およびヘテロ原子から選択される環原子を有
する、約5〜約14環原子のヘテロアリール、ここでヘテロ原子は、酸素、窒素
、および硫黄から選択され、そしてこれは、必要に応じて、Y1、Y2、および/
またはY3でモノ置換、ジ置換、またはトリ置換される、ヘテロアリール;約6
〜約18炭素原子のアラルキルであって、これは、必要に応じて、Y1、Y2、お
よび/またはY3で、アリール環上でモノ置換、ジ置換、またはトリ置換される
、アラルキル;ならびに、炭素原子およびヘテロ原子から選択される環原子を有
する約5〜約14環原子を有する、約5〜約18炭素原子のヘテロアラルキル、
ここで上記ヘテロ原子は、酸素、窒素、および硫黄から選択され、そして、これ
は、必要に応じて、Y1、Y2、および/またはY3で、環上で、モノ置換、ジ置
換、またはトリ置換される、ヘテロアラルキルであり; (b)あるいは、R1は、−CH(R5)C(O)W1または式−(Xaa1n
2のペプチジル置換基であり、ここでR5は、水素、1〜約12炭素原子のアル
キル、3〜約12炭素原子のシクロアルキル、5〜約14炭素原子のアリール、
または約7〜約15炭素原子のアラルキルであり、アルコキシアルキルで必要に
応じて置換された、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル
、アミド、アミノアルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミルインドリル、
ベンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノ、または
イミダゾリルから独立して選択される1〜3の置換基ですべて必要に応じて置換
され;W1およびW2は、独立して、−OH、−OZ1、−SH、−SZ1、−NH 2 、−NHZ1、および−NZ12から選択され;各Xaa1は独立して、選択さ
れたアミノ酸残基であり、そしてnは1〜10の整数であるか;または (c)あるいは、R3C(O)−は、W1CH(R5)C(O)−またはR4であ
り、ここでR4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチド置換基であり、そして各X
aa2は、独立してアミノ酸残基から選択され、rは1〜10の整数であり、そ
してXは、−C(O−)、−S(O)2−、−OC(O)−、または直接的な結
合であり; (iii)各Y1、Y2、およびY3は、独立して、以下からなる群より選択さ
れる:ハロゲン、シアノ、ニトロ、テトラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチ
ルグアニジノ、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、−CH(CH32 、−CH2CF3、−CH(CF32、−OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3 、−OC(O)NH2、−OC(O)NHZ1、−OC(O)NZ12、−NHC
(O)Z1、−NHC(O)NH2、−NHC(O)NHZ1、−NHC(O)N
HZ12、−C(O)OH、−C(O)OZ1、−C(O)NH2、−C(O)N
HZ1、−C(O)NZ12、−P(O)32、−P(O)3(Z12、−S(O
3H、−S(O)m1、−Z1、−OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−N
12、N−モルホリノ、−S(CF2qCF3、および−S(O)m(CF2q CF3、ここでmは、0、1、または2であり、qは0〜5の整数であり;そし
て (iv)各Z1およびZ2は、独立して、1〜約12炭素原子のアルキル、約6
〜約14炭素原子のアリール、1〜約9炭素原子を有する約5〜約14原子のヘ
テロアリール、約7〜約15炭素原子のアラルキル、および約3〜約9炭素原子
を有する約6〜約11原子のヘテロアラルキルからなる群より選択される。
【0060】 複合体方法Vのために使用される好ましい選択的加水分解条件は、アルカリ金
属アルコキシドを含む。
【0061】 本発明はまた、本明細書中に記載される方法によって調製される、特定の新規
なα−ヒドロキシ−β−アミノ酸およびアミド誘導体およびα−ケトアミド誘導
体に関する。
【0062】 (定義) 本発明に従って、そして本明細書中で使用される場合、以下の用語は、明白に
他に言及されない限りは、以下の意味を有すると定義される。
【0063】 「アシル移動」または「アシルシフト」とは、アシル部分、すなわち、R(C
O)−の、1つの分子位置から別の分子位置への移動または移行をいう。本発明
の状況において、アシル移動は、通常酸素原子から窒素原子へである。
【0064】 「アルカリ金属アルコキシド」とは、一般式MORの塩基性試薬をいい、ここ
でMは、Li、Na、またはKのようなアルカリ金属カチオンであり、そして代
表的には、Rはメチル、エチル、イソプロピル、または別の単純な低級アルキル
基である。
【0065】 用語「アルケニル」とは、少なくとも1つの二重結合を有する不飽和脂肪族基
をいう。
【0066】 用語「アルキル」とは、飽和脂肪族基をいい、これには、直鎖基、分枝基、お
よび環状基(多環を含む)が含まれる。
【0067】 用語「アルコキシ」および「アルコキシル」とは、式R−O−を有する基をい
い、ここでRは、アルキル基である。
【0068】 用語「アルコキシカルボニル」とは、−C(O)ORをいい、ここでRはアル
キルである。
【0069】 用語「アラルケニル」とは、アリール基で置換されたアルケニル基をいう。
【0070】 用語「アラルキル」とは、アリール基で置換されたアルキル基をいう。適切な
アラルキル基には、ベンジル、フェネチルなどが含まれ、これらのすべては、必
要に応じて置換され得る。
【0071】 用語「アリール」とは、共役π電子系を有する少なくとも1つの環を有する芳
香族基をいい、これには、炭素環式アリール、複素環式アリール、およびビアリ
ール基が含まれ、これらのすべてが必要に応じて置換され得る。
【0072】 用語「アリールオキシ」とは、式R−O−を有する基をいい、ここでRはアリ
ール基である。
【0073】 用語「アラルコキシ」とは、式R−O−を有する基をいい、ここでRはアラル
キル基である。
【0074】 用語「アミノ酸」とは、それらの構造がそのような立体異性型およびそれらの
アナログを許容する場合に、それらのD型およびL型の立体異性体である、天然
アミノ酸、非天然アミノ酸の両方をいう。天然のアミノ酸には、アラニン(Al
a)、アルギニン(Arg)、アスパラギン(Asn)、アスパラギン酸(As
p)、システイン(Cys)、グルタミン(Gln)、グルタミン酸(Glu)
、グリシン(Gly)、ヒスチジン(His)、イソロイシン(Ile)、ロイ
シン(Leu)、リジン(Lys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン
(Phe)、プロリン(Pro)、セリン(Ser)、スレオニン(Thr)、
トリプトファン(Trp)、チロシン(Tyr)、およびバリン(Val)が含
まれる。非天然アミノ酸には、アゼチジンカルボン酸、2−アミノアジピン酸、
3−アミノアジピン酸、β−アラニン、アミノプロピオン酸、2−アミノ酪酸、
4−アミノ酪酸、6−アミノカプロン酸、2−アミノヘプタン酸、2−アミノイ
ソ酪酸、3−アミノイソ酪酸、2−アミノピメリン酸、2,4−ジアミノイソ酪
酸、デモシン(demosine)、2,2’−ジアミノ−ピメリン酸、2,3
−ジアミノプロピオン酸、N−エチルグリシン、N−エチルアスパラギン、ヒド
ロキシリジン、アロ−ヒドロキシリジン、3−ヒドロキシプロリン、4−ヒドロ
キシプロリン、イソデスモシン、アロ−イソロイシン、N−メチルグリシン、N
−メチルイソロイシン、N−メチルバリン、ノルバリン、ノルロイシン、オルニ
チン、およびピペコリン酸が含まれるがこれらに限定されない。アミノ酸アナロ
グには、例えば、メチオニンスルホキシド、メチオニンスルホン、S−(カルボ
キシメチル)−システイン、S−(カルボキシメチル)−システインスルホンド
、およびS−(カルボキシメチル)−システインスルホンのような、可逆的もし
くは不可逆的に化学的にブロックされるか、またはそれらのN末端アミノ基もし
くはそれらの側鎖基が修飾される、天然アミノ酸および非天然アミノ酸が含まれ
る。
【0075】 用語「アミノ酸アナログ」とは、C末端のカルボキシ基、N末端のアミノ基ま
たは側鎖官能基のいずれかが別の官能基に化学的に改変されたアミノ酸をいう。
例えば、アスパラギン酸−(β−メチルエステル)は、アスパラギン酸のアミノ
酸アナログであり;N−エチルグリシンは、グリシンのアミノ酸アナログであり
;またはアラニンカルボキサミドは、アラニンのアミノ酸アナログである。
【0076】 用語「アミノ酸残基」とは、以下の構造を有するラジカルをいう:(1)−C
(O)−R−NH−(ここで、Rは、代表的には、−CH(R’)−であり、こ
こでR’は、Hもしくは炭素含有置換基;または(2)
【0077】
【化45】 (ここで、pは、1、2または3であり、それぞれ、アゼチジンカルボン酸、プ
ロリンまたはピペコリン酸残基を示す)。
【0078】 「ビアリール」とは、本明細書中で規定される場合、フェニル環の結合の位置
に対して、オルト、メタ、パラで、炭素環式アリールまたは複素環式アリールに
より置換されたフェニルをいう。
【0079】 「ブライン」とは、塩化ナトリウムの水性飽和溶液をいう。
【0080】 「炭素環式アリール」とは、芳香族基をいい、ここで。この芳香族環上にある
環原子は、炭素原子である。炭素環式アリール基は、単環式炭素環式アリール基
およびナフチル基を含み、これらの全ては、必要に応じて置換され得る。適切な
炭素環式アリール基としては、フェニルおよびナフチルが挙げられる。適切な、
置換された炭素環式アリール基としては、1〜2の置換基(例えば、有利には、
低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルコキシカルボニル、ハロ
ゲン、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、ニトロおよびシアノである)に
より置換されたインデンおよびフェニルが挙げられる。置換されたナフチル基と
は、1〜3の独立して選択される置換基により置換された、ナフチル(より好ま
しくは、1−ナフチルまたは2−ナフチル)である。
【0081】 「シクロアルケニル」とは、環式アルケニル基である。適切なシクロアルケニ
ル基としては、例えば、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニル基が挙げられ
る。
【0082】 「シクロアルキル」とは、少なくとも1つの環を有する環式アルキル基をいい
、そして縮合環環式アルキル基を含む多環式基が挙げられる。適切なシクロアル
キル基としては、例えば、シクロヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、
およびシクロヘプチルが挙げられる。
【0083】 「シクロヘキシルメチル」とは、CH2に結合したシクロヘキシル基をいう。
【0084】 「縮合単環式」とは、芳香族環および非芳香族環の両方を有する多環式縮合炭
素環式環をいう。適切な縮合炭素環式環としては、フルオレニル、テトラリンな
どが挙げられる。
【0085】 「縮合炭素環式アルキル」とは、縮合炭素環式環部分、好ましくは、多環式縮
合炭素環式環(芳香族環および非芳香族環の両方を含む)で置換されたアルキル
基をいう。適切な縮合炭素環式アルキル基としては、フルオレニルメチルなどが
挙げられる。
【0086】 用語「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素をいう。
【0087】 「ヘテロアラルケニル」とは、ヘテロアリール基で置換されたアルケニル基を
いい、そして「Handbook of Chemistry and Phy
sics」第49版、1968、編者R.C.Weast;The Chemi
cal Rubber Co.,Cleveland,OHに記載されるそれら
の複素環式系が挙げられる。具体的には、C節、Rules for Nami
ng Organic CompoundsのB.Fundamental H
eterocyclic Systemsを参照のこと。好ましくは、このアル
ケニル基は、2〜約6の炭素原子を有する。
【0088】 「ヘテロアラルキル」とは、ヘテロアリール(例えば、ピコリル)で置換され
たアルキル基をいい、そして「Handbook of Chemistry
and Physics」,第49版,1968,編者R.C.Weast;T
he Chemical Rubber Co.,Cleveland,OH)
に記載されるそれらの複素環式系が挙げられる。具体的には、C節、Rules
for Naming Organic CompoundsのB.Fund
amental Heterocyclic Systemsを参照のこと。好
ましくは、アルキル基は、1〜約6の炭素原子を有する。
【0089】 「ヘテロアリール」とは、1〜9の炭素原子を有するアリール基をいい、そし
て環原子の残りがヘテロ原子であり、そして「Handbook of Che
mistry and Physics」,第49版,1968,編者R.C.
Weast;The Chemical Rubber Co.,Clevel
and,OH)に記載されるそれらの複素環式系が挙げられる。具体的には、C
節、Rules for Naming Organic Compounds
のB.Fundamental Heterocyclic Systemsを
参照のこと。適切なヘテロ原子としては、酸素、窒素、およびS(O)iが挙げ
られ、ここでiは0、1または2であり、そして適切な複素環式アリールとして
は、フラニル、チエニル、ピリジル、ピロリル、ピリミジル、ピラジニル、イミ
ダゾイルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0090】 「ヘテロシクロ」とは、炭素、窒素、酸素および/または硫黄の原子から構成
される還元された複素環式環系をいい、そして「Handbook of Ch
emistry and Physics」,第49版,1968,編者R.C
.Weast;The Chemical Rubber Co.,Cleve
land,OH)に記載されるそれらの複素環式系が挙げられる。具体的には、
C節、Rules for Naming Organic Compound
sのB.Fundamental Heterocyclic Systems
を参照のこと。
【0091】 「ヘテロシクロアルキル」とは、ヘテロシクロ基で置換されたアルキル基をい
い、そして、「Handbook of Chemistry and Phy
sics」,第49版,1968,編者R.C.Weast;The Chem
ical Rubber Co.,Cleveland,OH)に記載されるそ
れらの複素環式系が挙げられる。具体的には、C節、Rules for Na
ming Organic CompoundsのB.Fundamental
Heterocyclic Systemsを参照のこと。好ましくは、アル
キル基は、約1〜約6の炭素原子を有する。
【0092】 有機ラジカルまたは基に関して本明細書中でいわれる用語「低級」とは、1〜
5の炭素原子(好ましくは1〜4の炭素原子を含む)、そして有利には1または
2の炭素原子を有するこのようなラジカルまたは基を規定する。このようなラジ
カルまたは基は、直鎖または分枝鎖であり得る。
【0093】 「過フルオロアルキル」とは、全ての水素がフッ素で置換されたアルキル基を
いう。
【0094】 「過フルオロアリール」とは、全ての水素がフッ素で置換されたアリール基を
いう。
【0095】 「過フルオロアリールアルキル」とは、アリール部分上の全ての水素がフッ素
で置換されたアラルキル基をいう。
【0096】 「薬学的に受容可能な塩」とは、本発明の化合物および有機酸または無機酸の
結合から誘導されたこのような化合物の塩を含む。実施する際には、塩形態の使
用は、実質的に塩基形態を使用することになる。本発明の化合物は、フリーの塩
基または塩形態の両方が有用であり、その両方の形態は、本発明の範囲内である
とみなされる。
【0097】 「アスパルチルプロテアーゼ」とは、P1−アスパラギン酸残基を含み、触媒
作用にこれを利用するタンパク質分解酵素のクラスをいい、そして例として、レ
ニンおよびHIVプロテアーゼのような酵素をいう。
【0098】 「α−アミノアルデヒド」とは、一般式H2NC(R)(R’)CHOの反応
性有機種をいい、ここでRおよびR’は、H、アルキルなどであり得る。
【0099】 「α−ジカルボニル化合物」とは、一般式R(CO)(CO)R’の2つの連
続するカルボニル基を含む反応性有機種をいい、ここでRおよびR’は、同じ置
換基を含んでいてもよいし、異なる置換基を含んでいてもよい。
【0100】 「α−ヒドロキシ−β−アミノカルボン酸」とは、一般式H2NC(R)(R
’)C(R”)(OH)CO2Hの官能化カルボン酸誘導体をいい、ここで、R
、R’およびR”は、同じ置換基または異なる置換基を表す。
【0101】 「α−ケトカルボン酸の」とは、一般式R(CO)CO2R’の反応性の不安
定な有機残基をいい、ここで、RおよびR’は、同じ置換基または異なる置換基
を示し、好ましくは水素ではない。ケトカルボン酸は、R’がHである化合物に
より表される。
【0102】 「カルパイン」すなわち、カルシウム活性化中性プロテアーゼについての接頭
辞とは、種々の重大な疾患状態(骨粗鬆症および癌、神経変性、発作(stro
ke)、アルツハイマー病、筋ジストロフィー、血小板凝集および炎症を含む)
に関連したシステインプロテアーゼ酵素ファミリーの重要なメンバーをいう。
【0103】 「カルボキサミド」とは、一般式RCON(R)(R’)の有機官能基をいい
、ここで、RおよびR’は、同じ置換基または異なる置換基を示す。
【0104】 「水性抽出手順」とは、化学合成分野において慣用的に使用される手順をいい
、これらの手順としては、液相化学が挙げられ、これは、有機相と水相の間の有
機生成物および副生成物を分離して、所望の有機生成物と副生成物との分離を可
能にする。
【0105】 「HIV」とは、ヒト免疫不全ウイルスをいう。
【0106】 用語「加水分解」および「選択的加水分解」とは、有機基質への水分子の付加
を含む切断反応をいう。
【0107】 「加水分解処理(hydrolytic work up)」とは、有機分子
における官能基の加水分解を引き起こす水性抽出処理プロセスをいう。
【0108】 「不活性有機溶媒」とは、非反応性の溶媒をいう。
【0109】 「イソニトリル」または「イソシアニド」とは、一般式R−NCの反応性官能
基をいい、ここでRは、アルキル、アリールまたは他のヒドロカルビル置換基を
示す。
【0110】 「ケトアミド」とは、基−C(=O)−C(=O)−N−をいう。
【0111】 「LG」とは、脱離基をいう。
【0112】 「穏和な有機塩基」とは、非求核性干渉有機塩基(non−nucleoph
ilic hindered organic base)をいう。
【0113】 「ノルスタチン(norstatine)」とは、一般式H2NCH(R)C
H(OH)CO2Hのα−ヒドロキシ−β−アミノ酸誘導体をいい、ここでRは
、アルキル、アリールまたは他のヒドロキシカルビル置換基である。
【0114】 本発明の状況において「酸化」とは、本質的には、式−CH(OH)−の種に
由来する炭素原子から2つの電子を除去して、式−(C=O)−の生成物を生成
する化学的プロセスをいう。正式には、炭素の酸化状態の変化が増加し、そして
基質が2つの水素原子を失っている。
【0115】 「ペプチド」とは、アミド結合により互いに結合された2つ以上のアミノ酸を
有する化合物をいう。代表的には、ペプチドは、約30までのアミノ酸を有する
【0116】 「ペプチド模倣物(peptidemimetic)」または「ペプチド模倣
物(peptide mimic)」とは、ペプチドの構造と似ているか、また
はそれを模倣する合成有機分子をいう。
【0117】 「PG」とは、保護基をいう。
【0118】 用語「保護される(た)」または「再び保護する」とは、保護基の存在または
その付加、すなわち、分子の他の部分における化学的反応の実施を可能にするよ
うに、通常は反応性官能基を一時的に保護するか、または不活化するプロセスを
いう。
【0119】 「セミカルバゾン」とは、セミカルバジドと、一般式R1(R2)C=NNH(
CO)NHRR’のアルデヒドまたはケトンとの反応によって形成された誘導体
をいい、ここでR1、R2、RおよびR’は、H、アルキル、アリールおよび他の
通常の有機基を示し得る。
【0120】 「セミカルバジド」とは、一般式H2NNH(CO)NH2またはH2NNH(
CO)NRR’の基本的な試薬(これは、アルデヒドおよびケトンのような、種
々の求電子性カルボニル化合物と反応することが公知である)をいう。Rおよび
R’は、H、アルキルまたは他の代表的な有機基を示し得る。
【0121】 「Ac」とは、アセチルをいう。
【0122】 「Acm」とは、アセトアミドメチルをいう。
【0123】 「Alloc」とは、アリルオキシカルボニルをいう。
【0124】 「BH3・THF」とは、ボラン−テトラヒドロフラン複合体、すなわち、通
常の還元試薬またはヒドロホウ素化試薬をいう。
【0125】 「Boc」とは、tert−ブトキシカルボニルをいう。
【0126】 「(Boc)2O」とは、ジ−tert−ブチルジカーボネートをいう。
【0127】 「Bom」とは、ベンジルオキシメチルをいう。
【0128】 「Bz」とは、ベンゾイルをいう。
【0129】 「Cbz」とは、ベンジルオキシカルボニルまたはカルボベンジルオキシをい
う。
【0130】 「CHO」とは、ホルミル基をいう。
【0131】 「2−ClZ」とは、2−クロロベンジルオキシカルボニルをいう。
【0132】 「DCA」または「DCAA」とは、ジクロロ酢酸をいう。 「DCC」とは、N,N’−ジクロヘキシルカルボジイミドをいう。 「DCM」とは、ジクロロメタンをいう。 「DIBALH」または「(i−Bu)2AlH」とは、水素化ジイソブチルア
ルミニウムをいう。 「DIEA」または「DIPEA」とは、N,N−ジイソプロピルエチルアミン
をいう。 「DMF」とは、N,N−ジメチルホルムアミドをいう。 「DMSO」とは、ヂメチルスルホキシドをいう。 「Dnp」とは、2,4−ジニトロフェニル−をいう。 「dPsc」とは、ジフェニルメチル セミカルバゾン保護基をいう。 「EDC」または「EDC・HCl」とは、1−エチル−3−(3−ジメチルア
ミノ−プロピル)カルボジイミド塩酸塩をいう。 「Et3SiH」とは、トリエチルシラン(還元剤)をいう。 「Et3N」とは、トリエチルアミンをいう。 「EtOAc」とは、酢酸エチルをいう。 「Fmoc」とは、9−フルオレニルメチルオキシカルボニルをいう。 「HCA」とは、ヒドロシンナモイル基をいう。 「HF」とは、フッ化水素をいう。 「HOBt」とは、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物をいう。 「IBCF」とは、イソブチルクロロホルメートをいう。 「IBX試薬」とは、ペルヨージナン酸化剤の接頭辞をいう。 「IPA」とは、イソプロピルアルコールまたは2−プロパノールをいう。 「LAH」とは、LiAlH4をいう。 「LTEPA」とは、水素化リチウムトリス[(3−エチル−3−ペンチル)オ
キシ]アルミニウムをいう。 「MBHA樹脂」とは、メチル−ベンズヒドリルアミン樹脂をいう。 「MeO(Me)NH」または「HNMeOMe」とは、N−メトキシ−N−メ
チルアミンをいう。 「Mtr」とは、2,3,6−トリメチル−4−メトキシフェニルスルホニルを
いう。 「Mts」とは、メシチレン−2−スルホニルをいう。 「NMM」とは、N−メチルモルホリンをいい、4−メチルモルホリンとも称さ
れる。 「NMR」とは、核磁気共鳴分析法をいう。 「[O]」とは、酸化または酸化することをいう。 「PAM樹脂」とは、フェニル酢酸誘導体をアミノメチルポリスチレンに結合す
ることにより調製される樹脂をいう。 「PCC」とは、ピリジニウムクロロクロメートをいう。 「Pd/C」とは、炭素担持パラジウム、すなわち水素結合触媒をいう。 「PDC」とは、ピリジニウムジクロメートをいう。 「Pdn」とは、ピリドン部分をいう。 「PhCO」とは、ベンゾイル部分をいう。 「PMA可視化」とは、モリブドリン酸溶液を用いるTLC板の可視化をいう。
「Pmc」とは、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル
をいう。 「pMeBzl」とは、4−メチルベンジルをいう。 「pMeOBzl」とは、4−メトキシベンジルをいう。 「PrPent」とは、2−プロピルペンタノイル部分をいう。 「PTSA触媒」とは、パラトルエンスルホン酸をいう。 「Pyr・SO3」とは、ピリジン三酸化硫黄錯体をいう。 「RP−HPLC」とは、逆相高圧液体クロマトグラフィーをいう。 「RT」とは、室温をいう。 「TBTU」とは、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3
,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレートをいう。 「tBu」とは、tert−ブチルをいう。 「TEA」とは、トリエチルアミンをいう。 「TEMPO」(4−メトキシ−TEMPOまたはTEMPO触媒の場合のよう
に)とは、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル ニトロキシド ラジカ
ル酸化試薬をいう。 「TFA」とは、トリフルオロ酢酸またはトリフルオロ酢酸塩をいう。 「TFMSA」とは、トリフルオロメタンスルホン酸をいう。 「THF」とは、テトラヒドロフランをいう。 「tlc」または「TLC」とは、薄層クロマトグラフィーをいう。 「TMSOTF」とは、トリメチルシリルトリフルオロアセテートをいう。 「Tos」とは、p−トルエンスルホニルをいい、「Tosyl」または「Ts
」としても参照される。 「トリチル」とは、トリフェニルメチルをいう。 「Z」とは、ベンジルオキシカルボニル保護基をいう。
【0133】 (発明の詳細な説明) (一般的方法) 本発明は、以下の式(A):
【0134】
【化46】 のα−ヒドロキシアミノアミド誘導体を作製する方法に関し、この式において、 (i)Rxは、−PGまたは−C(O)R3であり、PGは、保護基であり; (ii)(a)R1、R2、およびR3は、1〜約12個の炭素原子のアルキル
、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケ
ニル、5〜約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素
原子のアルキニル(これらはすべて、Y1、Y2および/またはY3から独立して
選択される1〜3個の置換基で必要に応じて置換される)、約5〜約14個の炭
素原子のアリール(必要に応じてY1、Y2および/またはY3で一置換、二置換
または三置換されている);約5〜約14個の環原子のヘテロアリール(炭素原
子およびヘテロ原子から選択される環原子を有し、このヘテロ原子は、酸素、窒
素および硫黄から選択され、そして必要に応じてY1、Y2および/またはY3
一置換、二置換または三置換されている);約6〜約18個の炭素原子のアラル
キル(アリール環上で必要に応じてY1、Y2および/またはY3で一置換、二置
換または三置換されている);ならびに約5〜約14個の環原子を有する約5〜
約18個の炭素原子のヘテロアラルキル(炭素原子およびヘテロ原子から選択さ
れる環原子を有し、このヘテロ原子は、酸素、窒素、および硫黄から選択され、
必要に応じて環上でY1、Y2および/またはY3で一置換、二置換または三置換
されている)からなる群より独立して選択され; (b)あるいは、R1は、−CH(R5)C(O)W1または式−(Xaa1n
2のペプチジル置換基であり、この式においてR5は、水素、1〜約12個の炭
素原子のアルキル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の
炭素原子のアリール、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキル(これらは
すべて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、アミド、
アミノ、アルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミルインドリル、ベンジル
オキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたはイミダゾリ
ル(必要に応じてアルコキシアルキルで置換された)から独立して選択される1
〜3個の置換基で必要に応じて置換されている);W1およびW2は、−OH、−
OZ1、−SH、−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZ12(各Zaa1
、独立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてnは、1〜10の整数である
);あるいは (c)あるいは、R3C(O)−は、W1CH(R5)C(O)−またはR4であ
り、ここでR4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチド置換基であり、この式にお
いて、各Xaa2は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、rは1〜10の
整数であり、そしてXは−C(O)−、−S(O)2−、−OC(O)−、また
は直接の結合であり; (iii)各Y1、Y2およびY3は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、テトラゾイ
ル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2CH3、−C
2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32、−OC
3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O)NHZ1 、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2、−NHC
(O)NHZ1、NHC(O)NHZ12、−C(O)OH、−C(O)OZ1
−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NHZ12、−P(O)32 、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1、OZ1、−O
H、−NH2、−NHZ1、−NHZ12、および−S(O)m(CF2qCF3
らなる群より独立して選択され、ここで、mは0、1または2であり、そしてq
は0〜5の整数であり;そして (iv)各Z1およびZ2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、約6〜約1
4個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約14個の原
子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、および約3〜約
9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキルからなる群よ
り独立して選択される。
【0135】 これらの方法は、以下に示されるような以下の工程(a)、(b)そして必要
に応じて(c)を包含する。
【0136】 (a)第1に、式PGNHCH(R2)CHOの保護化アミノアルデヒド、式
1NCのイソニトリルおよび式YCO2Hのカルボキシ化合物(Yは−CF3
たは−R3であり、そしてR1、R2およびR3は式(A)と一緒になって規定され
る)が、不活性有機溶媒中で混合されて、式:
【0137】
【化47】 のアミノアシルオキシカルボキサミド誘導体を生じる。この反応は、温度約−2
0℃〜約40℃にて一般に行われ、そして一般に、約12〜約240時間内に完
了する。適切な有機溶媒としては、ジクロロメタン、メタノール、テトラヒドロ
フラン、これらの組み合わせなどが、挙げられる。YがCF3である場合、ピリ
ジンのような穏やかな有機塩基を含むことが好ましい。
【0138】 (b)(1)式(A)(RxはPGである)の化合物を調製するために、式(
B)の誘導体を選択的加水分解条件に供して、α−アシルオキシ基を除去して、
RxがPGである式(A)の化合物を得る。YがCF3である化合物について適
切な加水分解条件としては、塩基性および酸性水性抽出を含む、水性抽出手順が
挙げられる。実施例3もまた参照のこと。YがR3である適切な加水分解条件は
、アルコール(好ましくはメタノールまたはエタノール)中にあるアルカリ金属
アルコキシドを含む。
【0139】 (b)(2)Rxが−C(O)R3である式(A)の化合物を調製するために、
式(B)の誘導体がPG基除去条件に供され、そして必要ならば、pHが約6〜
約9に調整されて、アシルの転移をもたらし、そしてRxが−C(O)R3である
式(A)の化合物を得る。適切なPG基除去条件は、そのPG基に依存し、そし
て本明細書中以下に要約されるものを含む。
【0140】 代替的局面に従って、この方法は、以下の工程(c)をさらに包含し得る: (c)次いで、式(A)の誘導体が酸化されて、以下の式(C)のα−ケトア
ミド誘導体を得る:
【0141】
【化48】 ここで、R1、R2およびRxは、式(A)と一緒になって規定されるようなも
のである。α−ヒドロキシアミドをα−ケトアミド官能基に酸化するための種々
の適切かつ穏やかな方法が、開発されている。酸化は、以下の系を用いて行われ
得る:EDC、DCAA、DMSO、トルエン、0℃〜室温;ジクロロメタン中
にあるPyr・SO3、DMSO、トリアルキルアミン(Et3N、DIPEA)
、約−78℃〜室温;約0℃〜室温でのDess−Martinペルヨージナン
(periodinane)法;あるいは約0℃〜室温のDMFまたはジクロロ
メタン中にあるPDCまたはPCC。
【0142】 好ましい酸化条件は、DMSOおよびトルエン中にあるEDCおよびDCAの
使用を含む。酸化条件のさらなる説明は、本明細書中以下に示される。
【0143】 従って、RxがPGでありそしてYCO2HがTFAである、本発明の1つの実
施形態に従って、この実施形態は、「TFAスキーム」または「TFA法」と呼
ばれ得る。代替的実施形態に従って、Rxは、PGまたは−C(O)R3のいずれ
かであり得、そしてYCO2HはR3CO2Hであり;この実施形態は、「複合ス
キーム」または「複合法」と呼ばれる。
【0144】 (I.TFAスキームおよびTFA方法) 1つの実施形態に従うと、本発明の方法は、図6の6−4(スキーム4)のよ
うに示される、α−ヒドロキシ−β−アミノ酸誘導体の新規かつ迅速なアセンブ
リのために有用な合成プロトコルを生じた、Passerini反応の新規なバ
リエーションを提供する。図6(スキーム4)に示される、1つの新規なバリエ
ーションに従うと、温和な有機塩基(例えば、ピリジンおよびそのアルキル誘導
体)の存在下、好ましくは不活性な有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中での
約−10℃〜約室温の温度での、イソニトリルR1NCおよびトリフルオロ酢酸
とのブロックアミノアルデヒド6−1の反応は、中間体を介して、不安定なトリ
フルオロ酢酸誘導体(6−3)を生じ、これは、温和な加水分解条件(例えば、
温和な塩基性水性抽出ワークアップ(workup))および/またはシリカゲ
ルフラッシュクロマトグラフィー精製の際に、トリフルオロアセチル基の迅速な
消失を導き、そしてα−ヒドロキシ−β−保護アミノアミド誘導体(6−4)を
直接的に提供する。
【0145】 無機酸(例えば、硫酸)またはトリフルオロ酢酸のいずれかを用いるPass
erini反応が報告されているが、これらの結果は、基質依存性であった。報
告において使用された硫酸条件は、非常に激しかった(Hagedornおよび
Eholzer、Chem.Ber.Jahrg.98:936(1965)を
参照のこと)。報告された手順において使用されたトリフルオロ酢酸の条件は、
通常、有意な量の所望されない副生成物および有用なα−ヒドロキシアミド生成
物の低〜中程度の収率のみによって達成される出来の悪い生成物の分布を導く(
Lumma,J.Org.Chem.46:3668(1981)を参照のこと
)。
【0146】 出願人らの発明の方法は、中間体6−4を提供し、この中間体は、α−ケトア
ミドプロテアーゼインヒビター6−6(中間体(6−5)を介する)およびα−
ヒドロキシ−β−アミノ酸誘導体6−7の両方の調製物について有用な前駆体で
ある。代表的には無機酸(例えば、塩酸)による、約50℃から還流までの温度
での、中間体6−4(R1が、t−ブチルである場合)の酸性加水分解、および
必要に応じてβ−アミノ基(ここでPGは、Bocである)を再び保護すること
により、α−ヒドロキシ−β−アミノカルボン酸誘導体6−7を得る。あるいは
、6−4のβ−アミノ基の脱保護、続いてのアセチル化反応により、適切に進行
した中間体6−5を得る。多くの種々の官能基(感受性部分および感度のよい部
分を含む)が、6−5のP1−P3残基の状況において含まれ得る。6−5の酸化
は、所望のα−ケトアミド誘導体6−6を与える。
【0147】 α−ケトアミド誘導体6−6の得られたケトアミド部分は、適切なセミカルバ
ゾン保護基でマスクされ得る。これは、この分子に対する第2の機能的ハンドル
を提供する、付加された利点を提供し、その後の化学(例えば、ライブラリーの
合成および所望の化学実体の固相合成)が実行され得る、特殊化された樹脂マト
リクス上に適切なリンカーを介する都合のよい係留を可能にする。終了時に、こ
のセミカルバゾン基を除去して、最終生成物を生成する。図15を参照のこと。
【0148】 従って、この実施形態に従うと、本発明のTFAスキームは、以下に記載され
るTFA方法I〜Vを含む方法を提供する。
【0149】 1つの局面において、本発明は、以下の式(TFA−I):
【0150】
【化49】 を有し、ここでPGが保護基であり、R1およびR2が本明細書中上記の式(A)
と関連して規定され、そしてR1がイソニトリルR1NCから誘導される、α−ヒ
ドロキシβ保護アミノアミド誘導体を作製する方法(TFA方法I)である。こ
の方法は、以下の工程: (a)不活性な有機溶媒中で、N末端がブロックアミノアルデヒドPGNHC
H[R2] CHO、イソニトリルR1NC、トリフルオロ酢酸、および温和な有
機塩基を、約12時間〜約72時間の時間、約−10℃〜約室温の温度で組み合
わせて、以下の式:
【0151】
【化50】 のトリフルオロ酢酸誘導体を得る工程; (b)工程(a)からのトリフルオロ酢酸誘導体を、抽出水性手順を介する加
水分解ワークアップの加水分解条件で処理する工程であって、それによってトリ
フルオロアセチル基が加水分解して、α−ヒドロキシβ−保護アミノアミド誘導
体を生成する、工程;ならびに (c)必要に応じて、そのように作製された工程(b)のα−ヒドロキシβ保
護アミノアミド誘導体を単離する工程、 を包含する。
【0152】 本発明はまた、TFA方法Iにより作製された、特定のα−ヒドロキシβ−保
護アミノアミド誘導体、ならびにα−ヒドロキシβ−保護アミノアミド誘導体を
含むかまたは取り込む、組成物を提供する。
【0153】 TFA方法Iはさらに、実施例3および5〜8、表1において、ならびに本明
細書の他の部分において記載されかつ例示される。
【0154】 第2の局面において、本発明は、以下の式(TFA−II):
【0155】
【化51】 を有し、ここでPGおよびR2が式(A)と関連して規定される、α−ヒドロキ
シ−β−アミノカルボン酸誘導体を作製する方法(TFA方法II)に関する。
この方法は、以下の工程: (a)TFA方法Iにより作製されたα−ヒドロキシβ−保護アミノアミド誘
導体(TFA−I)を加水分解に供する工程;および (b)必要に応じて、加水分解のα−ヒドロキシ−β−アミノカルボン酸誘導
体生成物(TFA−II)を回収する工程、を包含する。PGがBocである場
合、TFA方法IIはさらに、工程(b)の後にβ−アミノ官能基を再び保護す
るさらなる工程を包含する。
【0156】 本発明はまた、TFA方法IIにより作製された、特定のα−ヒドロキシル−
β−アミノカルボン酸誘導体、ならびにα−ヒドロキシル−β−アミノカルボン
酸誘導体を含むかまたは取り込む、組成物を意図する。
【0157】 TFA方法IIはさらに、実施例6において、および本明細書中の他の部分に
おいて記載かつ例示される。
【0158】 さらなる局面において、本発明は、以下の式(TFA−III):
【0159】
【化52】 を有し、ここでPG、R1、およびR2が、式(A)と関連して規定され、そして
1がイソニトリルR1NCから誘導される、α−ケトアミド誘導体を作製する方
法(TFA方法III)を提供する。この方法は、以下の工程: (a)TFA方法Iにより作製されたα−ヒドロキシβ−保護アミノアミド誘
導体(TFA−I)のα−ヒドロキシ基を酸化して、α−ケトアミド誘導体を得
る工程;および (b)必要に応じて、そのα−ケトアミド誘導体を単離する工程、 を包含する。
【0160】 本発明はまた、TFA方法IIIにより作製された特定のα−ケトアミド誘導
体、ならびにα−ケトアミド誘導体を含むかまたは取り込む組成物を提供する。
【0161】 TFA方法IIIはさらに、実施例5(パートa)、実施例7、および実施例
8において、ならびに本明細書の他の部分において記載かつ例示される。
【0162】 本発明のさらなる局面は、以下の式(TFA−IV):
【0163】
【化53】 を有し、ここでPG、R1およびR2が、式(A)と関連して規定され、R1が、
式R1NCのイソニトリルから誘導され、そしてSCが、式−NHCONHQの
セミカルバゾンであり、ここでQが、水素、1〜約12の炭素原子のアルキル;
2〜約12の炭素原子のアルケニル;3〜約12炭素原子のアルキニル、5〜約
18炭素原子のアリール;炭素原子およびヘテロ原子(ここでヘテロ原子は、酸
素、窒素および硫黄から選択される)から選択される環原子を有する、5〜約1
8環原子のヘテロアリール;アラルキル;ジアリールアルキルおよびトリアリー
ルアルキル、からなる群より選択される、セミカルバゾン保護ケトアミド誘導体
を作製する方法(TFA方法IV)に関する。この方法は、以下の工程: (a)TFA方法IIIより作製されるα−ケトアミド誘導体と、式NH2
HCONHQのセミカルバジドとを、セミカルバゾン保護ケトアミド誘導体の形
成を可能にする条件下で、組み合わせる工程;および (b)必要に応じて、そのように形成されたセミカルバゾン保護α−ケトアミ
ド誘導体を単離する工程、を包含する。
【0164】 さらなる局面に従うと、TFA方法IVは、以下のさらなる工程:(a)保護
α−ケトアミド誘導体から基=N−SCを除去して、式(TFA−III)の脱
保護α−ケトアミド誘導体を得る工程;および (c)必要に応じて、この脱保護α−ケトアミド誘導体を単離する工程、を包
含する。
【0165】 本発明はまた、TFA方法IVまたはIV’により作製される、特定のセミカ
ルバゾン保護またはセミカルバゾン脱保護されたα−ケトアミド誘導体、ならび
にセミカルバゾン保護またはセミカルバゾン脱保護されたα−ケトアミド誘導体
を含むかまたは取り込む、組成物を提供する。
【0166】 TFA方法IVおよびIV’はさらに、実施例5(パートbおよびc)、およ
び実施例8において、ならびに本明細書の他の部分において、記載かつ例示され
る。
【0167】 本発明のさらなる局面は、以下の式(TFA−V):
【0168】
【化54】 を有し、ここでR1、R2およびR4が、式(A)に関連して規定される、ペプチ
ジルケトアミド酵素インヒビターを作製する方法(TFA方法V)に関する。好
ましい局面に従うと、R1、R2、およびR4は、式(TFA−V)の得られる化
合物が、P1−P1’の切断性(scissile)結合に対するペプチド残基の
3−P2−P1−P1’位を含むように選択される(ここでR2は、P1’でアミノ
酸側鎖であり、R1は、P1’に対応するペプチジル置換基であり、そしてR4
、P3−P2に対応するペプチジル置換基である)。TFA方法Vは、以下の工程
: (a)TFA方法II、III、IVまたはIV’のいずれかにより作製され
る誘導体から保護基PGを除去して、脱保護誘導体を形成させる工程; (b)脱保護誘導体と式R4−LG(ここでLGが脱離基である)の中間体と
を、この誘導体の脱保護アミノとR4基との間の結合の形成を可能にする条件下
で組み合わせて、伸長したペプチジル組成物を形成させる工程、 (c)TFA方法IまたはIVにより作製される誘導体が工程(a)において
使用される場合、伸長したペプチジル組成物を酸化に供して、式(TFA−V)
のペプチジルケトアミド酵素インヒビターを形成させる工程(式(TFA−II
I)または式(TFA−IV)のいずれかの誘導体が、工程(a)において使用
される場合、酸化工程が必要とされない;しかし、式(TFA−IV)の誘導体
が使用される場合、=N−SCの除去をもたらす工程が必要とされる);ならび
に (d)必要に応じて、そのように形成されるペプチジルケトアミド酵素インヒ
ビターを単離する工程、を包含する。
【0169】 中間体R4−LGについて適切な脱離基LGとしては、ハロゲン、−OH、低
級アルコキシ、−OSO2CF3、−OSO2CH3、−OSO2(p−Me−フェ
ニル)などが挙げられる。好ましいハロゲンとしては、Cl、FおよびBrが挙
げられる。
【0170】 本発明はまた、TFA方法Vにより作製される特定の新規ペプチジルケトアミ
ド酵素インヒビター、ならびにそのような、ペプチジルケトアミド酵素インヒビ
ターを含むかまたは取り込む組成物を提供する。
【0171】 TFA方法Vはさらに、実施例8において、および本明細書の他の部分におい
て記載かつ例示される。
【0172】 (II.複合体スキームおよび複合体方法) 本発明の第2の実施形態(複合体スキームと呼ばれ、そして図7/スキーム5
に概略される)は、出願人が開発したPasserini反応のさらなる拡張を
含む。この実施形態は、α−ヒドロキシ−β−アミノ酸誘導体7−5またはα-
ケトアミド誘導体7−6を提供し、ここで、PG、R1、R2およびR3は、式(
A)と関連して定義されたとおりである。
【0173】 この実施形態に従って、直列の3工程プロセスが実行され、これは、連続的な
付加反応、α−アミノ基脱保護、およびこの反応溶液のpHの約6〜9への調整
を含み、ここで、アシル転移が生じる。この直列プロセスの各工程は、高効率か
つ温和な条件下で生じる。従って、適切な溶媒(例えば、メタノール、エタノー
ル、ジクロロメタン、テトラヒドロフランまたはそれらの混合物)において、約
−20℃〜約40℃の温度範囲にわたる、保護化α−アミノアルデヒド7−1の
イソニトリルR1NCおよびカルボン酸R3CO2Hとの付加反応は、中間体7−
2を生じ、これは、迅速にアシル転移およびプロトン移動を受け、β−保護化ア
ミノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体7−3を生じる。従来の脱保護手順
を使用するβ−アミノ−保護基の除去、および必要な場合、有機合成の分野の当
業者に公知の条件を使用する、適切な不活性な水性溶媒および/または有機溶媒
中での溶液のpHの5〜12の値(代表的には、6〜9のpH値)への調整によ
って、中間体7−4を生じる。中間体7−4は、約−20℃〜約80℃の温度(
好ましくは、約0℃〜約25℃の温度)でのこれらの温和な条件下で、容易なア
シル転移を受け、そして官能化されたα−ヒドロキシアミド生成物7−5を生じ
る。記載されるような、任意の直交方向の脱保護、それに続く7−5の酸化は、
ケトアミド標的化合物7−6を生成する。
【0174】 1つの局面において、本発明は、α−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体を
作製する方法(複合体方法I)に関し、この誘導体は、以下の式(CI):
【0175】
【化55】 を有し、ここで、PG、R1、R2およびR3は、式(A)と関連して定義された
とおりであり、そしてR1は、イソニトリルR1NCから誘導され、そしてR3
、カルボン酸R3CO2Hから誘導される。この方法は、以下の工程を包含する: (a)式PGNHCH(R2)CHOのN末端ブロックアミノアルデヒド、イ
ソニトリルR1NCおよびカルボン酸R3CO2Hを、約−20℃〜約40℃の温
度の適切な不活性な有機溶媒中で、約12時間〜約240時間合わせて、以下の
式のアミノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体7−3(CIA)を含む混合
物を形成させる工程:
【0176】
【化56】 (b)このアミノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体からPGを除去し、
そして必要な場合、pHの約6と約9との間に調整して、アシル転移および式C
Iのα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体7−5の形成をもたらす工程;お
よび (c)必要に応じて、このように形成されたα−ヒドロキシ−β−アミノアミ
ド誘導体を単離する工程。
【0177】 本発明はまた、複合体方法Iによって作製される特定のα−ヒドロキシ−β−
アミノアミド誘導体、ならびにα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体を含む
かまたは取り込む組成物に関する。
【0178】 複合体方法Iはさらに、実施例4、実施例9(工程a、b、c)、実施例10
(工程f、g、h)、ならびに表2および3、および本明細書中の他の部分に、
記載かつ例示される。
【0179】 別の局面において、本発明は、α−ケトアミド誘導体を作製する方法(複合体
方法II)に関し、この誘導体は、以下の式(CII):
【0180】
【化57】 を有し、ここで、R1、R2およびR3は、式(A)と関連して定義されたとおり
であり、そしてR1は、イソニトリルR1NCから誘導され、そしてR3は、カル
ボン酸R3CO2Hから誘導される。この方法は、以下の工程を包含する: (a)複合体方法Iによって作製される特定のα−ヒドロキシβ−アミノアミ
ド誘導体(CI)、7−5を酸化して、式CIIのα−ケトアミド誘導体7−6
を生じさせる工程、および (b)必要に応じて、α−ケトアミド誘導体酸化生成物を単離する工程。
【0181】 本発明はまた、複合体方法IIによって作製される特定のα−ケトアミド誘導
体、ならびにこのようなα−ケトアミド誘導体を含むかまたは取り込む組成物に
関する。
【0182】 複合体方法IIはさらに、実施例9(工程d)および本明細書中の他の部分に
、記載かつ例示される。
【0183】 必要に応じて、複合体方法IIは、さらに以下の式(CIII)を有するセミ
カルバゾン保護化ケトアミド誘導体を作製する工程(複合体方法III)を包含
し得る:
【0184】
【化58】 ここで、R1、R2およびR3は、式(A)と関連して定義されたとおりであり、
1は、イソニトリルR1NCから誘導され、そしてR3は、カルボン酸R3CO2
Hから誘導され、そしてSCは、式−NHCONHQを有するセミカルバゾンで
あり、ここで、Qは、水素、1〜約12炭素原子のアルキル、2〜約12炭素原
子のアルケニル、3〜約12炭素原子のアルキニル、5〜約18炭素原子のアリ
ール、炭素原子およびヘテロ原子から選択される環原子を有する5〜約18環原
子のヘテロアリール(ここで、このヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄である
)、アラルキル、ジアリールアルキルおよびトリアリールアルキルからなる群よ
り選択され、この方法は、以下のさらなる工程を包含する: (a)複合体方法IIによって作製された特定のα−ケトアミド誘導体を、式
NH2NHCONHQを有するセミカルバジドと、式(CIII)のセミカルバ
ゾン保護化ケトアミド誘導体の形成を可能にする条件下で組み合わせる工程;お
よび (b)必要に応じて、このように形成されたセミカルバゾン保護化ケトアミド
誘導体を単離する工程。
【0185】 さらに、複合体方法IIIは、以下のさらなる工程(複合体方法III’)を
包含し得る:(a)このセミカルバゾン保護化ケトアミド誘導体から基=N−S
Cを除去して、脱保護したケトアミド誘導体を形成する工程;および (b)必要に応じて、このように形成されたケトアミド誘導体を単離する工程
【0186】 本発明はまた、複合体方法IIIまたはIII’によって作製される特定のセ
ミカルバゾン保護化α−ケトアミド誘導体またはセミカルバゾン脱保護化α−ケ
トアミド誘導体、ならびにセミカルバゾン保護化α−ケトアミド誘導体またはセ
ミカルバゾン脱保護化α−ケトアミド誘導体を含むかまたは取り込む組成物に関
する。
【0187】 複合体方法IIIおよびIII’はさらに、TFA方法IVおよびIV’につ
いての実施例5、7および8に、記載かつ例示される(ただし、出発物質として
TFA方法IIIの生成物を使用する代わりに、複合体方法IIIの生成物を、
出発物質として使用する)。複合体方法IIIおよびIII’はまた、本明細書
中の他の部分に記載かつ例示される。
【0188】 本発明の別の局面は、以下の式(CIV)を有するペプチジルケトアシド酵素
インヒビターを作製する方法(複合体方法IV)に関する:
【0189】
【化59】 ここで、R1、R2およびR4は、式(A)と関連して定義されたとおりである。
この方法の好ましい局面に従って、R1、R2およびR4は、P1−P1’の切断性
結合に関連するペプチド残基のP3−P2−P1−P1’を定義するように選択され
る。ここで、R2は、P1でのアミノ酸側鎖であり、R1は、P1’に対応するペプ
チジル置換基、そしてR4は、P3−P2に対応するペプチジル置換基である、複
合体方法IVは、以下の工程を包含する: (a)式PGNHCH(R2)CHOのN末端ブロックアミノアルデヒド、イ
ソニトリルR1NCおよびカルボン酸R3CO2H(ここで、カルボン酸基のR3
(O)−基は、ペプチジル生成物ケトアミド酵素インヒビターのR4基を提供す
る)を、約−20℃〜約40℃の温度の適切な不活性な有機溶媒中で、約12時
間〜約240時間合わせて、以下の式のβ−アミノα−アシルオキシカルボキサ
ミド誘導体を含む混合物を形成させる工程:
【0190】
【化60】 (b)このβ−アミノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体から保護基PG
を除去し、そして必要な場合、pHを約6と約9との間の値に調整して、アシル
転移および以下の式のα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体の形成をもたら
す工程:
【0191】
【化61】 (c)α−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体を酸化して、式(CIV) のペプチジルケトアミド酵素インヒビターを形成する工程;および (d)必要に応じて、このように形成された生成物ペプチジルケトアミド酵素
インヒビターを単離する工程。
【0192】 本発明はまた、複合体方法IVによって作製される特定のペプチジルケトアミ
ド酵素インヒビター、ならびにペプチジルケトアミド酵素インヒビターを含むか
または取り込む組成物に関する。
【0193】 複合体方法IVはさらに、実施例9(工程a〜e)および本明細書中の他の部
分に、記載かつ例示される。
【0194】 別の局面において、本発明は、α−ヒドロキシβ保護化アミノアミド誘導体を
作製する方法(複合体方法V)に関し、この誘導体は、以下の式(CV):
【0195】
【化62】 を有し、ここで、PGは、保護基であり、R1およびR2は、式(A)と関連して
定義されたとおりであり、そしてR1は、イソニトリルR1NCから誘導される。
この方法は、以下の工程を包含する: (a)式PGNHCH(R2)CHOのN末端ブロックアミノアルデヒド、イ
ソニトリルR1NCおよびカルボン酸R3CO2H(ここで、R3は、式(A)と関
連して定義されたとおりである)を、約−20℃〜約40℃の温度の適切な不活
性な有機溶媒中で、約12時間〜約240時間合わせて、アミノα−アシルオキ
シカルボキサミド誘導体を含む混合物を形成させる工程; (b)このアミノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体を、アルカリ金属ア
ルコキシドでの選択的加水分解に供し、式(CV)のα−ヒドロキシβ−保護化
アミノアミド誘導体を形成する工程;および (c)必要に応じて、このように形成されたα−ヒドロキシβ−保護化アミノ
アミド誘導体を単離する工程。
【0196】 本発明はまた、複合体方法Vによって作製される特定のα−ヒドロキシβ−保
護化アミノアミド誘導体、ならびにこのようなα−ヒドロキシβ−保護化アミノ
アミド誘導体を含むかまたは取り込む組成物を提供する。
【0197】 複合体方法Vによって作製される特定のα−ヒドロキシβ−保護化アミノアミ
ド誘導体は、TFA方法Iによって作製された式と同じ式を有し、そして上記の
TFA方法II、IIIおよびVにおける使用を含む、全ての局面においてTF
A方法I化合物を置き換え得る。
【0198】 複合体方法Vは、実施例11および本明細書の他の部分において記載かつ例示
される。
【0199】 (III.Tfaおよび複合反応の一般的説明、考慮、および好ましい局面) (A.TFAおよび複合反応の両方に関する説明) (1.保護基) 本発明の方法を実施する際に、以下の考慮は、α−アミノ保護基、側鎖保護基
、およびカルボキシ保護基の選択を適用する。式(6−1)および(7−1)(
図6および7を参照のこと)のN末端ブロックアミノアルデヒドの合成の間に使
用される適切なα−アミノ保護基(PG)を選択する際、α−アミノ保護基は、
(i)カップリング反応において採用される条件下でα−アミノ機能を不活性に
し、(ii)側鎖またはカルボキシ末端保護基を除去しない条件下でのカップリ
ング反応後に容易に除去可能であり、そして(iii)カップリングの前の活性
化の際のラセミ化の可能性を排除するべきである。
【0200】 適切なα−アミノ保護基、PG、は、当業者にとって公知の酸不安定なα−ア
ミノ保護基からなる群から選択され得る(このような基の切断可能な条件は以下
で括弧またはテキストで示される)。適切な保護基、PG、として、以下が挙げ
られる: (a)トリフェニルメチル(trityl);この基は非常に穏やかな酸条件
[1%TFA]下で切断される; (b)tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)、t−アミルオキシカル
ボニル、アダマンチルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニ
ル;これらの保護基は、それらの除去のための適度に強い酸を必要とし、それら
の基を除去し得るこのような酸として、トリフルオロ酢酸、塩酸、または酢酸中
の三フッ化ホウ素が挙げられる;ならびに (c)ベンジルオキシカルボニル(CBz)、2−クロロベンジルオキシカル
ボニル(2−ClZ)、シクロアルキルオキシカルボニル、およびイソプロピル
オキシカルボニル;これらの保護基は、それらの除去のためのより強い酸を必要
とし、このような酸として、トリフルオロ酢酸中のフッ化水素、臭化水素または
三フッ化ホウ素が挙げられる。CBz基および2ClZ基はまた、メタノール中
の炭素担持パラジウム下での水素化によって切断され得る。
【0201】 適切なα−アミノ保護基、PG、はまた、塩基不安定なα−アミノ保護基から
なる群から選択され得る。これらの基として、フルオレニルメチルオキシカルボ
ニルおよびアリルオキシカルボニルが挙げられる。例えば、フルオレニルメチル
オキシカルボニル(Fmoc)は、THF中の20%ピペリジン/DMFまたは
過剰のジエチルアミンを使用して切断され得る。別の適切なα−アミノ保護基、
アリルオキシカルボニル(Alloc)の切断は、モルホリン、ジメドン、トリ
ブチルスズヒドリドおよびN−メチルアニリンのような求核剤へのアリル基のP
d(0)触媒移動によって補助され得る。
【0202】 好ましいα−アミノ保護基(PG)として、Boc、Fmoc、Alloc、
およびCbzが挙げられる。
【0203】 アミノ酸側鎖保護基は、(i)カップリング反応に採用される条件下で保護さ
れた側鎖官能基を不活性にし、(ii)α−アミノ末端保護基またはカルボキシ
末端保護基を除去する際に採用される条件下で安定であり、そして(iii)ペ
プチド鎖の構造を変更しない反応条件下で所望のペプチドの完了の際に容易に除
去されるべきである。
【0204】 適切なアミノ酸側鎖保護基(これらの保護基の切断のための方法が括弧[]内
に示される)は、当業者にとって公知のこのような群から選択され得、以下が挙
げられる: (a)リジンアミノ基の保護のためであり、α−アミノ基の保護のための上記
の基のいずれか; (b)アルギニングアニジノ基の保護のためであり、好ましい保護基として、
ニトロ[H2/Pd/C、HF]、ベンジルオキシカルボニル(CBz)[HF
、TFMSA、TMSOTf、H2/Pd/C]、tert−ブチルオキシカル
ボニル(Boc)[TFA]、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6
−スルホニル(Pmc)[TFA]、2,3,6−トリメチル−4−メトキシフ
ェニル−スルホニル(Mtr)[TFA]、p−トルエンスルホニル(Tos)
[HF、TFMSA]、メシチレン−2−スルホニル(Mts)[HF、TFM
SA]、アリルオキシカルボニル(Alloc)[Pd(0)、モルホリンまた
はジメドン]が挙げられる; (c)セリンおよびトレオニンのヒドロキシル基の保護のためであり、適切な
保護基として、トリチル基[1%TFA]、tert−ブチル基[TFA]、ベ
ンジル基、および置換されたベンジル基(例えば、4−メトキシベンジル、4−
クロロベンジル、2−クロロベンジル、および2,6−ジクロロベンジルであり
、これらは同様の方法[HF、TFMSA、H2/Pd/C]によって切断され
る)が挙げられる; (d)チロシンフェノール基の保護のためであり、適切な保護基として、te
rt−ブチル[TFA]、トリチル[1%TFA]、およびベンジル、2−ブロ
モベンジルおよび2,6−ジクロロベンジルが挙げられ、これらは全て同じ試薬
[HF、TEMSA、H2/Pd/C]によって切断される; (e)アスパラギン酸およびグルタミン酸の側鎖カルボキシ基の保護のためで
あり、適切な保護基として、メチル基[OH-、H+]、エチル基[OH-、H+
、t−ブチル基[TFA]、アリル基[Pd(0)、モルホリン]、シクロヘキ
シル基[HF、TMSOTf]、またはベンジル基[HF、TFMSA、TMS
OTf、H2/Pd/C]が挙げられる; (f)アスパラギンおよびグルタミンの側鎖の保護のためであり、適切な保護
基として、トリチル[TFA]およびキサンチル[TFA]が挙げられる; (g)ヒスチジンイミダゾール基の保護のためであり、適切な保護基として、
2,4−ジニトロフェニル(Dnp)[チオフェノール]、トリチル[TFA]
、ベンジルオキシメチル(Bom)[HF、TFMSA、TMSOTf、H2
Pd/C]、p−トルエンスルホニル(Tos)[HF,TFMSA]、および
ベンジルオキシカルボニル(Cbz)[HF、H2/Pd/C]が挙げられる; (h)システインスルフヒドリル基の保護のためであり、適切な保護基として
、トリチル[TFA]、4−メチルベンジル(pMeBzl)[HF、TFMS
A]、4−メトキシベンジル(pMeOBzl)[HF,TFMSA]、アセタ
ミドメチル(Acm)[I2、Hg2+]、tert−Butyl(tBu)[H
2+]が挙げられる;ならびに (i)トリプトファンインドール基の保護のためであり、適切な保護基として
、ホルミル[DMF中10%ピペリジン、次いでHF]およびtert−ブチル
オキシカルボニル(Boc)[TFA]が挙げられる。
【0205】 カルボキシ末端保護基(R1NCのR1内のPG2)は、(i)カップリング反
応に採用される条件下において保護された官能基を不活性にし、(ii)α−ア
ミノ保護基または側鎖保護基を除去する際に採用される条件下において安定であ
り、そして(iii)ペプチド鎖の構造を変更しない反応条件下において所望さ
れるペプチドの完了時に容易に除去可能であるべきである。
【0206】 アミノ酸のカルボキシ末端の保護のための適切な保護基として、メチル[OH - 、H+]、エチル[OH-、H+]、tert−ブチル[TFA]、ベンジル[O
-、H2/Pd/C]およびアリル[Pd(0)、モルホリン]基が挙げられる
【0207】 酸化を採用する本発明の方法における工程に関して、直交脱保護(ortho
gonal deprotection)は任意である。
【0208】 (2.R2基) 本発明の好ましい局面によれば、N末端脱ブロックアミノアルデヒドPGNH
CH(R2)CHO開始物質のR2基は、天然または非天然のアミノ酸の任意の適
切に保護された側鎖から選択される。開始アミノアルデヒドは、当該分野におい
て公知の方法によって得られ、および/または本明細書中の実施例1に記載され
る。
【0209】 (3.イソニトリル化合物(R1NC)) 任意のイソニトリルは、本発明の方法における使用に適切であり、Seeba
ch、Chem.Ber.121:507−517(1988)、およびPos
pisek、Collection Czechoslovak Chem.C
ommun.52:514−521(1987)の方法によって生成されるイソ
ニトリルを含む。アリルイソシアノアセテートの合成は、イソニトリルが好まし
く、その合成は本明細書中の実施例2に提供される。市販のイソニトリルはまた
、本発明における使用のために適切であり、これらは、tert−ブチルイソシ
アニド、1,1,3,3−テトラメチルブチルイソシアニド、ベンジルイソシア
ニド、p−トルエンスルホニルメチルイソシアニド、シクロヘキシルイソシアニ
ド、ヘキシルイソシアニド、2,6−ジメチルフェニルイソシアニド、i−プロ
ピルイソシアニド、2−モルホリンエチルイソシアニド、および(トリメチルシ
リル)メチルイソシアニドからなる群から選択されるイソニトリルを含む。
【0210】 本発明の方法における使用のための好ましいイソニトリルとして、R1NCが
エチル、アリル、およびt−ブチルイソシアノアセテートであるイソニトリルが
挙げられる。特に好ましいイソニトリルは、メチルイソシアノアセテート、エチ
ルイソシアノアセテート、tert−ブチルイソシアニド、tert−ブチルイ
ソシアノアセテート、およびアリルイソシアノアセテートであり、tert−ブ
チルイソシアニドおよびアリルイソシアノアセテートが最も好ましい。
【0211】 (4.穏やかな有機塩基) 本発明の方法における使用に適切な穏やかな有機塩基は、非求核性のヒンダー
ド有機塩基の特徴を有する塩基である。適切な穏やかな有機塩基として、ピリジ
ン、コリジン、ルチジン、2,6−ジ−tert−ブチルピリジンが挙げられる
。好ましい穏やかな有機塩基として、コリジンおよび2,6−ジ−tert−ブ
チルピリジンが挙げられる。
【0212】 (5.好ましい有機溶媒) 本発明の方法における使用のために適切な好ましい有機溶媒として、ジクロロ
メタン、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、およ
びそれらの混合物が挙げられる。言及される不活性の有機溶媒は、ジクロロメタ
ンである。
【0213】 (6.酸化条件) 本発明の方法において使用される酸化条件は、当該分野において通常公知の条
件であり、Moffatt、Von−DoeringおよびDess−Mart
in反応、ならびに以下が挙げられる: (i)ジクロロメタンまたはDMF中のピリジニウムクロロクロメート(J.
Org.Chem.50:2607(1985)); (ii)ジクロロメタンまたはDMF中のピリジニウムジクロメート(J.O
rg.Chem.41:380(1976)); (iii)ジクロロメタン中のピリジニウムジクロメート、無水酢酸(Tet
.Lett.26:1699(1985)); (iV)ジクロロメタン中のピリジン−硫黄トリオキシド、トリエチルアミン
、ジメチルスルホキシド(Von Doering酸化;実施例1bを参照のこ
と); (V)ジクロロメタン中のピリジン−硫黄トリオキシド、N,N−ジイソプロ
ピルエチルアミン、ジメチルスルホキシド(Von Doering酸化;実施
例1bを参照のこと); (vi)ジクロロメタン中の塩化オキサリル、ジメチルスルホキシド、トリエ
チルアミン(Swern酸化;実施例1bを参照のこと); (vii)ジクロロメタンまたはトルエン中のジクロロ酢酸、EDC、ジメチ
ルスルホキシド(Moffat酸化;実施例1bを参照のこと); (viii)ジクロロメタン中のDess Martin Periodin
ane(実施例1bを参照のこと); (ix)ジクロロメタン中のIBX試薬(Tet.Lett.35:8019
(1994)); (x)ジクロロメタン/水二相系における4−メトキシTEMPOまたはTE
MPO触媒、NaOCl(J.Am.Chem.Soc.106:3374(1
984))。
【0214】 (7.セミカルバゾン形成および除去) 図8/スキーム6は、一般的なケトアミド(8−5)からセミカルバゾン誘導
体(8−6)への転化、および最終の合成された標的ケトアミド誘導体(8−7
)を生成するための、交換プロセスを介する選択的切断によるセミカルバゾン保
護基の除去を記載する。ケトアミド(8−5)からセミカルバゾン誘導体(8−
6)への転化は、0.001M〜0.25Mの濃度範囲(典型的には約0.01
M〜0.1Mの濃度が使用される)にわたって水性アルコール溶媒の組み合わせ
の存在下における適切なセミカルバジド(ジフェニルメチルセミカルバジド)誘
導体による縮合によって古典的な条件下で実行される。好ましくは、穏やかな塩
基性無機塩(例えば、酢酸ナトリウム)は、約6〜約9のpHに反応を維持する
ために添加される。この反応は、還流するためのおよそ周囲の温度で、好ましく
は約70℃〜約100℃の還流温度付近で慣用的に実施され、セミカルバゾン誘
導体(8−6)を得る。
【0215】 中間体(8−6)は、用途が広く、さらなる種々の化学に供され得る。任意の
側鎖脱保護および新たに曝らされた官能基の選択的合成操作が可能である。例え
ば、8−6のR31'−基は除去され得、そして対応するセミカルバゾン誘導体
8−6を得るためにその位置で結合された異なるR3−基であり得、セミカルバ
ゾン基の切断は、α−ケトアミド8−7を与える。
【0216】 TFA方法IVおよび複合体方法IIIにおいて、式H2NNHCONHQを
有するセミカルバジドが適切であり、ここでQは水素、アルキル、アリールまた
はアラルキルである。好ましいセミカルバジドは、ジフェニルメチルセミカルバ
ジドおよび単純なセミカルバジドである。工程(a)における使用のための好ま
しいアルコールは、メタノール、エタノール、およびイソプロパノールである。
特に好ましい反応条件は、(a)において、TFA方法IIIまたは複合体方法
IIの生成物を、それぞれ、i)ジフェニルメチルセミカルバジド、NaOAc
・3H2O、EtOH、およびH2O、またはii)メタノールおよびピリジンを
有するセミカルバジドのいずれかとを組み合わせることである。
【0217】 TFA方法IV’および複合体方法III’において、セミカルバゾン保護基
は、交換プロセスを介して選択的に切断され、最終の合成された標的ケトアミド
誘導体(8−7)(複合体方法III’について)を生成する。交換/脱保護工
程のための適切な試薬として、以下からなる群から選択される条件が挙げられる
: (i)12N HCl、アセトン、水、DCM(2:1:1:1); (ii)12N HCl、水、アセトン、ピルビン酸(4:3:2:2) (iii)6N HCl、2,4−ペンタンジオン、DCM、アセトン(3:
1:1:1); (iv)12N HCl、水、2,4−ペンタンジオン、DCM、アセトン(
4:3:2:2:2); (v)TFA、水、DCM、2,4−ペンタンジオン(9:1:2:2); (vi)12N HCl、水、ピルビン酸メチル、アセトン(4:3:2:2
);および (vii)TFA、水、DCM、ピルビン酸(9:1:2:2)。
【0218】 この交換は、約−10℃〜約60℃、好ましくは約20℃〜約30℃の温度範
囲にわたって、そして約30分〜約20時間、典型的には約6〜約8時間にわた
って、生じる。
【0219】 実施例5、7、および8は、TFA反応を使用して生成されるケトアミドのセ
ミカルバゾン保護および脱保護を記載する。それらの実施例の教示、ならびに当
該分野において利用可能な教示は、複合反応を使用して生成されるケトアミドの
セミカルバゾン保護および脱保護を実施するために適用される(複合体方法II
IおよびIII’)。
【0220】 (8.一般的な反応条件) 反応進行を、従来の分析技術(例えば、RP−HPLCまたはTLC分析(シ
リカゲル;UV、PMA可視化;EtOAc、ヘキサン;エーテル、ヘキサン、
ジクロロメタン、ヘキサン;ジクロロメタン、エチルアセテート混合物);ジク
ロロメタン、メタノール混合物;ジクロロメタン、イソプロパノール混合物)に
より慣用的にモニタする。
【0221】 (9.R1、R2、およびR3の好ましい選択) 本発明の方法を、好ましくは、セリンプロテアーゼのインヒビターおよびシス
テインプロテアーゼのインヒビターを合成するために、使用する。好ましいイン
ヒビターは、標的トロンビン、第Xa因子、C型肝炎ウイルスのNS3プロテア
ーゼ、カルパイン、およびアスパルチルプロテアーゼのインヒビターである。
【0222】 従って、特定の好ましい選択を、表Iに記載する。
【0223】
【表1】 本発明の方法により作製される化合物を含む組成物は、ペプチドまたはペプチ
ド模倣物であり得る。本発明の方法により作製される組成物のための好ましい使
用は、薬剤または治療剤(例えば、酵素インヒビター)、研究ツール(例えば、
コンビナトリアル化学ライブラリーのメンバー)または精製のために有用である
アフィニティーカラムのリガンドである。好ましい組成物は、セリンプロテアー
ゼまたはシステインプロテアーゼのペプチドインヒビターである。セリンプロテ
アーゼの好ましいインヒビターは、トロンビン、第Xa因子、またはC型肝炎ウ
イスルのNS3プロテアーゼを阻害するインヒビターである。システインプロテ
アーゼの好ましいインヒビターは、カルパインインヒビターである。アスパチル
プロテアーゼの好ましいインヒビターは、HIV酵素インヒビターである。
【0224】 本発明の方法により作製される化合物を含む組成物か、または組み込んだ組成
物は、固体支持体を含む。メリーフィールド樹脂、PAM樹脂およびMBHA樹
脂のような固体支持体は、好ましい。この点において、ペプチドの合成に使用さ
れる固体支持体または本発明の方法により作製される化合物を組み込んだコンビ
ナトリアル化学ライブラリーを作製するために使用される固体支持体は、特に好
ましい。
【0225】 (B.TFA反応により詳しく関する解説) TFA法Iにおいて、αヒドロキシβ保護化アミノアミド誘導体は、好ましく
は、塩基性水溶液抽出および酸性水溶液抽出、クロマトグラフィー、ならびに再
結晶化からなる群から選択される方法により精製される。水溶液抽出は、特に好
ましい。水溶液抽出が、所望する精製レベルで産物を生じない場合には、次いで
、カラムクロマトグラフィーが好ましい。再結晶化は、産物の純度を向上するた
めに使用されるさらなる方法である。反応を、好ましくは、24時間、室温で行
う。
【0226】 (C.複合体方法に関する解説) (1.複合体方法I) 1つの実施形態において、複合体方法Iの工程(a)はまた、穏やかな有機塩
基を含む。
【0227】 代表的に、反応を約0℃で開始し、そして約0.5〜約2時間後、氷浴を除き
、そして反応物を周囲温度で攪拌する。アルデヒド成分が、本来低い反応性の成
分である場合、反応を、約1〜約8日間、周囲温度で蓋を外して攪拌し、溶媒を
緩やかに蒸発させる。反応は、抽出可能手順を介して、徐々に進行し、そして好
ましくは、粗残渣は、エチルアセテート、ヘキサン;ジクロロメタン、エチルア
セテート;ジクロロメタン、メタノール;ジクロロメタン、エタノールまたはジ
クロロメタン、イソプロパノール混合物の勾配系を用いて溶出するシリカゲルで
のフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製される。
【0228】 この反応方法は、付加物を中程度から高い全体の収率にもっていく。個々の出
発物質の全ての原子は、付加物中に残っているので、このような反応を、効果的
な「原子経済的」プロセスの例として、考慮する。例えば、純産物を、無色から
黄色の泡として、表IIIに示した収率で得る。表IIIにおいて、19付加物
は、広範な構造的多様性および機能性を包含する。
【0229】 反応物濃度は、反応速度だけでなく所望の付加物8−2(図8/スキーム6を
参照のこと)の収率および質を決定するのに、しばしば重要である。約0.05
〜約0.5M、代表的に約0.25Mの反応物濃度の範囲は、このプロセスのた
めに好ましい。
【0230】 次の工程は、αアミノ保護基の除去を伴う。PGがCbzである場合、除去を
、触媒(例えば、メタノール、エタノール、エチルアセテートまたはテトラヒド
ロフランを含む適切な不活性溶媒中の木炭上のパラジウム)の存在下で水素ガス
を用いて物質8−2の処理により達成する。この反応の条件下で、中間体α−ア
シルオキシ−β−アミノアミド8−3を、遊離塩基形態として生成し、従って、
インサイチュで所望のアシル転位を自発的に受け、所望の付加物8−4を提供し
得る。
【0231】 中間体8−3の単離を、これらの条件下で望む場合、適切な無機酸(例えば、
塩酸、硫酸など)を反応の開始前に溶液に添加し、対応する塩の形態において、
アミンを捕捉する。8−3の塩形態は、安定であり、そして塩基性試薬を続いて
添加し、遊離アミノ中間体を再形成する場合を除いて、アシル転位を受けない。
【0232】 αアミノ保護基がBocである場合、酸性試薬を脱ブロッキングのために使用
する。安定な強酸試薬(例えば、トリフルオロ酢酸)を用いて、必要に応じて、
不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)の存在下で、約−20℃〜約30℃での
付加物8−2の処理は、8−3の安定なトリフルオロ酢酸塩を提供する。あるい
は、適切な酸性試薬(例えば、塩化水素)を用いて、必要に応じて、不活性溶媒
(例えば、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、またはエチルアセテート)の存在下で、約−20℃〜約30℃での付
加物8−2の処理は、8−3の安定な塩化水素塩を提供する。
【0233】 αアミノ保護基が、Fmocである場合、塩基性有機試薬を通常、脱ブロッキ
ングのために使用する。従って、ジメチルアミンまたはピペリジンのような適切
な第2アミン試薬を用いて、通常、不活性溶媒(ジクロロメタン、アセトニトリ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、またはエチルアセテート)の存在下で、
約−20℃〜約30℃での付加物8−2の処理は、遊離アミン8−3を提供する
。これらの条件下またはさらなる反応時間(代表的に、約2〜120時間)後、
中間体遊離塩基α−アシルオキシ−β−アミノアミド8−3は、インサイチュで
アシル転位を受け、付加物8−4を提供し得る。
【0234】 次いで、中間体8−3の単離を、これらの条件下で所望する場合、既に述べた
ように、適切な無機酸(例えば、塩酸、硫酸など)を、反応溶液に添加し、対応
する塩の形態においてアミンを捕捉する。この場合、無機酸を、Fmoc保護基
の完全な除去後、添加しなければならない。
【0235】 αアミノ保護基が、Allocである場合、有機パラジウム触媒(例えば、テ
トラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム)を特徴付ける試薬系を、脱ブ
ロッキング手順のために使用する。パラジウム試薬は、最初に保護基と複合体化
し、そしてアリル基から分裂し、π−アリルパラジウム種を形成する。得られた
中間体を直ちに、脱カルボキシル化し、アミン8−3を形成する。π−アリルパ
ラジウム複合体は、適切なアクセプター種(例えば、モルフォリン、ピペリジン
またはジメドン)と反応し、アリル部分を転位し、次いで脱ブロッキングプロセ
スを終結し、そして中間体8−3を生じる。
【0236】 これらの条件下またはさらなる反応時間(代表的に、約2〜約120時間)後
、中間体遊離塩基α−アシルオキシ−β−アミノアミド8−3は、インサイチュ
でアシル転位を受け、付加物8−4を提供し得る。中間体8−3の単離を、これ
らの条件下で所望する場合、適切な無機酸(例えば、塩酸、硫酸など)を反応溶
液に添加し、対応する塩の形態において、アミンを捕捉する。この場合、無機酸
をAlloc保護基の完全な除去後、添加しなければならない。反応を、不活性
溶媒(例えば、ジクロロメタン、アセトニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、またはエチルアセテート)中で、約−20℃〜約30℃、好ましくは、約
20℃〜約30℃で行う。反応が、このような無機酸の存在下で行われない場合
、中間体α−アシルオキシ−β−アミノアミド8−3は、インサイチュでまたは
溶媒エバポレーションの際にアシル転位を受け、所望の付加物8−4を提供し得
る。
【0237】 中間体8−3またはその塩形態を、上記したように調製する。Cbz、Fmo
c、またはAlloc前駆体の脱保護から遊離塩基として、インサイチュで生成
された中間体8−3は、反応の経過中か、または反応溶液の濃縮の際に、部分的
なアシル転位を受け得る。使用された試薬の効力により、Boc誘導体の脱保護
が、塩化水素塩形態またはトリフルオロ酢酸塩形態を直接引き起こす。これらの
塩誘導体は、比較的安定であり、そして長期間保存し得、そしてpHを7以上に
調節後、転位のみを受ける。8−4への中間体8−3の鍵となるアシル転位は、
約−20℃〜約50℃の温度範囲、好ましくは、約0℃〜周囲温度にわたり、約
7〜約10のpH範囲、好ましくは、pH約8〜9で、最も効率的に行われ得る
【0238】 8−3の塩形態に関して、中間体を適当な溶媒(例えば、メタノール、エタノ
ール、水、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、
ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルアセテート、またはそれの組み合わせ
)に溶解し、約0℃に冷却し、そしてpHを上記したように調節する。その反応
を、約1〜約120時間、周囲温度で攪拌し、進行をtlc、RP−HPLCお
よびニンヒドリン色分析によりモニタし、そして転位の完了後、後処理する。上
記で議論したように、8−3の遊離アミン形態を、Cbz−もしくはFmoc−
、またはAlloc−前駆体の脱保護によりインサイチュで生成する場合、転位
反応を、自発的に起こし、8−4を生成し得る。適切な塩基としては、アルカリ
金属水酸化物、ジアルキルアミン、トリアルキルアミンおよびピリジン誘導体が
挙げられる。
【0239】 進行中のα−ヒドロキシ−β−アシルアミド中間体8−4とともに、任意の側
鎖の脱保護および新たに曝露された官能基の選択的な合成操作は、可能である。
【0240】 (2.複合体方法II) 複合体方法IIにおいて、ケトアミド8−5に対する第2の水酸基の酸化を、
上記および実施例中の緩やかな酸化条件の範囲を使用して容易に達成する。
【0241】 適切な不活性溶媒(上記した溶媒を含む)の範囲を、約−78℃〜約50℃の
温度範囲で使用し得る。
【0242】 (3.複合体方法III) セミカルバゾン誘導体8−6へのジェネリックケトアミド8−5の変換を、先
に記載したような水性アルコール溶媒の存在下で適切なセミカルバジド誘導体と
の縮合による古典的な条件下で行う。
【0243】 (4.複合体方法III’) 最終的に、セミカルバゾン保護基を変換プロセスを介して選択的に切断し、最
終的に得られる標的ケトアミド誘導体8−7を生成する。変換/脱保護工程のた
めの適切な試薬および条件は、先に記載された試薬および条件である。
【0244】 (5.複合体方法V) 複合体方法Vにおいて、工程(b)加水分解は、好ましくは、アルカリ金属ア
ルコキシドを用いて行う;好ましいアルコキシドとしては、リチウムまたはアル
コキシドナトリウムが挙げられる。メタノールまたはエタノールは、この工程に
おいて、同様に好ましい試薬である。
【0245】 本発明を理解することを補助するために、以下の実施例は、いくつかの実験の
結果を記載することを含む。当然、本発明に関する実験は、本発明を特に制限す
るように解釈するべきではなく、本発明のこのようなバリエーション(現在公知
のバリエーションまたは後に開発されるバリエーション)は、当業者の範囲内で
あり、本明細書に記載および上記の特許の請求の範囲に記載されたような本発明
の範囲に含むことが考慮される。
【0246】 (実施例1) (TFA−I法、複合体I法、および複合体V法において使用される保護アミ
ノ酸出発物質の合成) 保護アミノ酸誘導体を、以下に概説される手順、および当該分野において公知
の手順を使用する手順に従って、保護のα−アミノアルデヒド誘導体に変換する
。既述の構造式中の出発物質は、市販されており、そして/または従来の方法を
用いて合成され得る。各場合において、既述のプロトコルは、TFA反応および
複合体反応のいずれかまたはその両方において使用され得る、保護α−アミノア
ルデヒド誘導体を生じる。それについての実施例を本明細書中で以下に提供する
【0247】 α−アミノアルデヒドは、主にα−アミノ酸から得られる。これらの化合物に
ついての合成経路は通常、エステルまたはα−アミノ酸の活性アミド(次いで還
元される)を経て進行する。第2のアプローチは、α−アミノ酸から得られるα
−アミノアルコール(酸化されて所望のα−アミノアルデヒドを与える)に基づ
く。還元手順および酸化手順の詳細な概要は、Chem.Rev.89:149
−164(1989)に列挙される。以下に、より一般的に用いられる方法のい
くつかを記載する。
【0248】 (A.還元方法) (1.活性アミドの形成および還元) PG−α−アミノアルデヒドの調製は、N−メトキシ−N−メチルカルボキサ
ミドの水素化リチウムアルミニウムを用いる還元に基づく(J−A Fehre
ntzおよびB.Castro,Syhthesis 676頁(1983)を
参照のこと)。図9Aは、試薬i〜iiiを使用する反応についての反応スキー
ムを提供し、ここでi〜iiiは以下のように定義される:i)EDC、HOB
t、MeO(Me)NH、NMM、25℃、またはIBCF、NMM、THF、
−5℃、それに続くMeO(Me)NH、−5℃〜室温;ii)LiAlH4
THF、−40℃;およびiii)H+
【0249】 図10Bは、以下に記載される手順から生じる、保護アルギニンアルデヒド
10B−3の合成を示す。
【0250】 市販のBoc−Arg(NO2)−OH 10B−1(5g、15.7mmo
l)のアセトニトリル(62ml)溶液に、塩酸N,O−ジメチルヒドロキシル
アミン(2g、20.4mmol)およびN−ヒドロキシベンゾトリアゾール(
2.76g、18.1mmol)を連続的に添加した。反応フラスコを0℃まで
冷却し、そしてEDC・HCl(3.31g、17.3mmol)およびN−メ
チルモルホリン(2.24ml、20.41mmol)を添加した。15分後、
バスを取り外し、そして反応を室温で一晩進行させた。アセトニトリルを減圧下
で除去し、そして残った残渣を酢酸エチルに溶解し、そして50ml分量の水、
1N飽和硫酸水素ナトリウム、飽和重炭酸ナトリウム、およびブラインで3回洗
浄した。有機相を濃縮し、白色泡(3.87mg、68%)を得た。TLC(シ
リカゲル、酢酸エチル)は、ただ一つのスポットの存在を確認した(Rf=0.
37)。生成物
【0251】
【化63】 を、さらに精製せずに次の工程において使用した。NMR δ ppm(CDC
3):5.65(d、1H)、4.7(t、1H)、3.8(s、3H)、3
.6(m、1H)、3.3(m、1H)、3.2(s、3H)、1.7−1.8
(m、3H)、1.6−1.7(m、1H)、1.4(s、9H)。
【0252】 温度計を備えた三口丸底フラスコ中の1M LAHのTHF(70ml)溶液
を、窒素下で、ドライアイス/アセトンバスを用いて−78℃まで冷却した。1
0B−2(3.8g、10.5mmol)のTHF(30ml)溶液を、カニュ
ーレを介して最初のフラスコに滴下して添加した。反応混合物を−78℃で20
分間撹拌し、次いでゆっくりと0℃にし、そして0℃でさらに40分撹拌した。
反応混合物を、ドライアイス/アセトンバスを用いて冷却し、そして発泡が完全
に止まるまで1N NaHSO4を滴下して添加することによりクエンチした。
次いで、反応混合物を酢酸エチル(50ml)を用いて希釈し、そして1N N
aHSO4(各20ml)溶液を用いて2回抽出した。有機相を硫酸ナトリウム
で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。得られた粗黄色固体
【0253】
【化64】 を、さらに精製せずに次の工程において使用した(実施例6bを参照のこと)。
【0254】 (2.PG−α−アミノエステルの形成、およびPG−α−アミノアルデヒド
への還元) 参考文献:(Chem.Pharm.Bull.23:3081−3087(
1975))。図9Bは、試薬i〜iiiを使用する反応についての反応スキー
ムを示し、ここでi〜iiiは以下のように定義される:i)SOCl2、Me
OH;ii)(i−Bu)2AlH(DIBALH)、n−ヘキサン、トルエン
、−50℃;およびiii)H+
【0255】 (3.N−保護N−カルボキシ無水物の還元による、キラルN−保護α−アミ
ノアルデヒドの合成) 参考文献:(Tet.Lett.35:9031−9034(1994);お
よびJ.Am.Chem.Soc.112:7414−7416(1990))
【0256】 図9Cは、試薬iおよびiiを使用する反応についての反応スキームを示し、
ここでiおよびiiは以下のように定義される:i)LTEPA(水素化リチウ
ム トリス[(3−エチル−3−ペンチル)オキシ]アルミニウムまたはLi(
OtBu)3AlH、THF、−5℃;およびii)H+
【0257】 (4.N−Fmoc−保護α−アミノチオエステルのトリエチルシラン還元反
応による、キラルN−保護α−アミノアルデヒドの合成) 参考文献:(J.Org.Chem.58:2313−2316(1993)
;およびJ.Am.Chem.Soc.112:7050−7051(1990
))。
【0258】 図9Dは、試薬iおよびiiを使用する反応についての反応スキームを示し、
ここでiおよびiiは以下のように定義される:i)BnSH(またはEtSH
)、DCC、THF;およびii)Et3SiH、Pd/C、アセトン。
【0259】 (5.対応する酸ハロゲン化物の還元による、キラルN−保護α−アミノアル
デヒドの合成) 参考文献:(Tetrahedron Lett.36:7281−7284
(1995))。
【0260】 図9Eは、試薬i〜iiiを使用する反応についての反応スキームを示し、こ
こでi〜iiiは以下のように定義される:i)SOCl2、DCM、室温;i
i)LiAlH(OtBu)3、THF、−78℃、20分;およびiii)H+
【0261】 (B.酸化方法) これらの方法は、例えば、Von Doering酸化、Moffatt酸化
、Swern酸化、またはDess−Martin過ヨウ化物(periodi
nane)酸化の手順のいずれか1つの使用による、α−アミノアルコールの酸
化に基づく。N−保護α−アミノアルコールは、N−保護αアミノ酸のボラン−
テトラヒドロフラン還元、または対応するメチルエステルの水素化ホウ素ナトリ
ウム−塩化リチウム還元および水素化ホウ素ナトリウム−塩化カルシウム還元に
より得られ得る。N−保護α−アミノアルコール中間体の合成(工程1)、およ
びそのN−保護α−アミノアルデヒドへの酸化(工程2)を以下に議論する: (1.工程I:N−保護α−アミノアルコール中間体の合成) (a.N−保護α−アミノ酸のボラン−テトラヒドロフラン還元) 参考文献:(J.Org.Chem.46:4799(1981))。
【0262】 図9Fは、これらの反応についての一般的な反応スキームを示す。図10Aは
、10A−2(Nα−tert−ブチルオキシ−カルボニル−シクロヘキシル−
アラニノール)の合成についての反応スキームを示す。
【0263】 tert−ブチルオキシカルボニル−シクロヘキシルアラニン・DCHA塩(
10.57g、23.35mmol)のメタノール(200ml)溶液および水
(50ml)溶液に、Dowex(50 X8−400)イオン交換樹脂を十分
添加し、酸性溶液(pH紙により判定される場合、pH〜3)を得た。30分間
撹拌した後、濾過により樹脂を除去した。濾過液を濃縮し、そして真空中で乾燥
し、透明な油10A−1(6.31g、99.6%)を得た。ジクロロメタン9
:メタノール1での薄層クロマトグラフィは、ただ一つのスポットを与えた(R f =0.35)。
【0264】 10A−1(6.31g、23.25mmol)の冷却したテトラヒドロフラ
ン(93ml)溶液に、ジボラン・テトラヒドロフラン複合体(THF中の1M
溶液、93ml、93mmol)を添加した。反応は、0℃で10分間、続いて
室温で90分間、進行した。0℃で1N 硫酸ナトリウム(5ml)を滴下して
添加することにより、反応をクエンチした。次いで、反応混合物を酢酸エチルで
希釈し、そして20ml分量の水およびブラインで2回洗浄した。有機相を乾燥
し、そして透明な油(5.46g、91.3%)に濃縮した。ジクロロメタン9
:メタノール1での薄層クロマトグラフィは、ただ一つのスポット(Rf=0.
69)を与えた。NMR δ ppm(CDCl3):4.5(bs、1H)、
3.8(bs、1H)、3.7(dd、1H)、3.5(dd、1H)、2.4
(bs、1H)、1.6−1.8(m、5H)、1.4(s、9H)、1.1−
1.3(m、5H)、0.8−1.0(m、3H)。
【0265】 (b.水素化ホウ素ナトリウム−塩化リチウムおよび水素化ホウ素ナトリウム
−塩化カルシウムによる、N−保護α−アミノ酸メチルエステルの還元) 参考文献:(Tetrahedron Lett.23:1193(1982
))(J.Org.Chem.52:1487(1987))。
【0266】 図9Gは、試薬iおよびiiを使用するこれらの反応についての一般的な反応
スキームを示し、ここでiおよびiiは以下のように定義される:i)SOCl 2 、MeOH;およびii)NaBH4、SOCl2(またはLiCl)、MeO
H、THF。
【0267】 図11は、11−2b、9−フルオレニルメトキシ−カルボニル−ノルバリノ
ールの合成についての反応スキームを示し、その合成の記載が続く。Fmoc−
ノルバリン(25g、73.75mmol)の冷却した無水メタノール(469
ml)溶液に、塩化チオニル(53.76ml、737.5mmol)を、1時
間にわたって添加した。1時間後の酢酸エチルでの薄層クロマトグラフィは、反
応の完結を確認した(Rf=0.85)。反応混合物を濃縮し、そして残った残
渣を酢酸エチルに溶解した。有機相を、それぞれ200ml分量の飽和重炭酸ナ
トリウム、続いてブラインにより、洗浄した。有機相を乾燥し、そして濃縮し、
表題の化合物9−フルオレニルメトキシ−カルボニル−ノルバリンメチルエステ
ル11−2aを、白色固体(26.03g)として、定量的収率で得た。NMR
δ ppm(CD3OD):7.7(m、2H)、7.6(m、2H)、7.
4(m、2H)、7.3(m、2H)、4.3(m、2H)、4.1(m、2H
)、3.7(s、3H)、1.7(m、1H)、1.6(m、1H)、1.4(
m、2H)、4.1(m、2H)、0.95(t、3H)。
【0268】 前の工程の生成物11−2a(26.03g、73.75mmol)のTHF
(123ml)およびメタノール(246ml)溶液に、塩化カルシウム(16
.37g、147.49mmol)を添加した。反応混合物を0℃まで冷却し、
そして水素化ホウ素ナトリウム(11.16g、294.98mmol)を数回
に分けて添加した。得られた厚いペーストに、500mlのメタノールを添加し
、そして反応を90分間室温で撹拌した。酢酸エチル2:ヘキサン3での薄層ク
ロマトグラフィは、反応の完結を確認した(Rf=0.25)。0℃で水100
mlをゆっくり添加することにより、反応をクエンチした。減圧下でメタノール
を除去し、そして残った水相を酢酸エチルで希釈した。有機相を、500ml分
量の水、飽和重炭酸ナトリウム、およびブラインで各々3回洗浄した。有機相を
硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮し、白色固体9−フルオレニルメトキシ
−カルボニル−ノルバリノール11−2b(21.70g、90.5%)を得た
。NMR δ ppm(CD3OD):7.8(m、2H)、7.7(m、2H
)、7.4(m、2H)、7.3(m、2H)、4.3−4.5(m、2H)、
4.2(m、1H)、3.6(s、1H)、3.5(s、2H)、1.5(m、
1H)、1.3−1.4(m、3H)、0.99(m、3H)。
【0269】 (2.工程II:N−保護α−アミノアルコール(工程Iで得られた中間体)
の、N−保護α−アミノアルデヒドへの酸化) (a.von−Doering酸化) 使用される試薬は以下である:Pyr・SO3、DMSO、TEA 参考文献:(J.Am.Chem.Soc.89:5505(1967);C
hem.Pharm.Bull 30:1921−1924(1982);J.
Org.Chem.51:3921−3926(1986);およびJ.Org
.Chem.45:1864(1980))。
【0270】 図9Hは、この型の反応についての一般的な反応スキームを示す。図10Aは
、以下で(a)において概説されるような、von−Doering酸化による
(10A−3)(N−α−tert−ブチルオキシカルボニル−シクロヘキシル
アラニナール)の合成についての反応スキームを示す。図11は、von−Do
ering酸化による、11−2c(9−フルオレニルメトキシ−カルボニル−
ノルバリナール)の合成についてのスキームを提供する。
【0271】 (i.von−Doering酸化による、N−α−tert−ブチルオキシ
−カルボニル−シクロヘキシル−アラニナール(10A−3)の合成) α−アミノアルコール10A−2(図10Aを参照のこと)(5.46g、2
1.22mmol)の無水ジクロロメタン(194ml)溶液に、トリエチルア
ミン(17.74ml、127.29mmol)を添加し;得られた溶液を0℃
まで冷却した。ピリジン三酸化硫黄複合体(20.26g、127.3mmol
)の無水ジメチルスルホキシド(32ml)懸濁液を、冷却した溶液に添加した
。90分後、酢酸エチル1:ヘキサン1でのTLCは、反応の完結を確認した。
ジクロロメタンを減圧下で除去し、そして残った残渣を酢酸エチルに溶解し、そ
してそれぞれ50ml分量の水、1N飽和硫酸水素ナトリウム、飽和重炭酸ナト
リウム、およびブラインで2回洗浄した。有機相を濃縮し、白色固体を得た。理
論的収量(5.42g)が想定され、そして生成物は、さらに精製せずに次の合
成工程(実施例3を参照のこと)において用いられた。
【0272】 (ii.von−Doering酸化による9−フルオレニルメトキシ−カル
ボニル−ノルバリナル(norvalinal)11−2cの合成) ジクロロメタン(668ml)中のα−アミノアルコール11−2b(21.
70g、66.8mmol)へ、トリエチルアミン(37.23ml、267.
1mmol)を添加し、そしてこの溶液を0℃に冷却した。ジメチルスルホキシ
ド(96ml)中のピリジン三酸化硫黄錯体(42.51g、267.1mmo
l)の懸濁液を冷却した溶液へ添加した。1時間後、2:3の酢酸エチル:ヘキ
サン中でのTLCにより、この反応の完了を確認した。ジクロロメタンを減圧下
で除去し、そして残渣を、酢酸エチル中に溶解し、そして水50mlの数部分、
1Nの飽和硫酸水素ナトリウム、飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで洗浄
した。有機層を濃縮し、白色の固体を得た。理論収量(21.57g)を仮定し
、この反応をさらなる精製を伴わずに、次の段階へ行かせた。
【0273】 (b.Moffatt酸化) 使用する試薬は、EDC、DCA、DMSO、トルエンであり、そして0℃〜
室温で行う。(参考文献:J.Am.Chem.Soc.110:7217−7
218(1988))。
【0274】 図9Hは、この種の反応についての一般的反応スキームを示す。
【0275】 (c.Swern酸化) 使用する試薬は、:オキサリルクロリド、DMSO、DCMであり、そして−
60℃で行う。(参考文献:J.Org.Chem.,43:....(197
8);Org.Prep.and Proced.Int.25:437−44
3(1993))。図9Hは、この種の反応についての一般的反応スキームを示
す。
【0276】 (d.Dess−Martin Periodinane酸化) 使用する試薬は、室温にて、Dess Martin試薬およびDCMである
。(参考文献:J.Am.Chem.Soc.113:7277−7287(1
991))。図9Hは、この種の反応について一般的反応スキームを示す。
【0277】 (実施例2) (アリルイソシアノアセテートの合成) 本実施例に従って合成される化合物は、TFA Methodsおよび複合体
方法の両方において、使用され得るイソニトリル試薬であり、これらの方法につ
いての実施例は、本明細書中の下に提供される。合成スキームは、図12中に示
される。
【0278】 エチルイソシアノアセテート(96.6ml、0.88mol)を、エタノー
ル(1.5L)および水酸化カリウム(59.52g、1.06mol)の冷却
した溶液へ滴下した。この反応混合物を、ゆっくりと室温まで温めた。2時間後
、沈殿した生成物をガラス漏斗上で濾過し、そして冷却したエタノールの数部分
で洗浄した。そのように得たイソシアノ酢酸のカリウム塩を、減圧下で乾燥して
金色−茶色の固体(99.92g、91.8%)とした。
【0279】 アセトニトリル(810ml)中に溶解した前段階の生成物(99.92g、
0.81mol)へ、アリルブロミド(92ml、1.05mol)を添加した
。4時間の還流の後、濃褐色の溶液を得た。この反応混合物を濃縮し、残渣をエ
ーテル(1.5L)中に溶解し、そして水(500ml)で三回洗浄した。有機
層を乾燥し、そして濃褐色のシロップへ濃縮した。粗生成物を、7mmHg(9
8℃)で減圧蒸留により透明な油状物(78.92g、77.7%)へ精製した
。NMRδppm(CDCl3):5.9(m,1H)、5.3(m,2H)、
4.7(d,2H)、4.25(s,2H)。
【0280】 (実施例3) (保護α−アミノアルデヒド誘導体(TFA Method I)からのα−
ヒドロキシ−β−保護アミノ酸誘導体(Passerini付加体)の形成のた
めの一般的プロトコル) 下に詳述され、そして図6/スキーム4中に示される一般的手順は、保護α−
アミノアルコール(実施例1または他の方法に従って作製された)を酸化する工
程[O]、および次いで、0℃と40℃との間の温度で、生じたα−アミノアル
デヒドとイソニトリル(例えば、実施例2由来のアリルイソシアノアセテート、
t−ブチルイソシアニド)、トリフルオロ酢酸、マイルドな有機塩基(例えば、
ピリジン)および不活性の有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)とを併合させる
工程を包含する。
【0281】 トリフルオロ酢酸(2当量)を、ジクロロメタン(0.25M〜0.5M)中
の、酸化後に形成された粗製保護α−アミノアルデヒド(1当量;実施例1を参
照のこと)、アリルイソシアノアセテート(1.2当量;実施例2を参照のこと
)、およびピリジン(4当量)の冷却溶液(0℃)へ滴下した。0.5時間後、
浴を除去し、この反応物を周囲温度でふたをせずに12〜48時間撹拌しながら
放置した。濃い黄色〜茶色のスラリーを酢酸エチル中に溶解し、そして1Nの塩
酸、飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで各々3回連続して抽出した。有機
層を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮した。黄色〜茶色の油状物を、酢酸エ
チル/ヘキサン混合物またはジクロロメタン/メタノール混合物中でフラッシュ
カラムクロマトグラフィーにより精製した。純粋な生成物を、白〜黄色の発泡体
として60〜87%の収率で得た。
【0282】 表IIは、実施例1〜3の手順を用いて種々のα−ヒドロキシ−β−保護アミ
ノ酸誘導体を合成するために使用される代表的な種々の開始アミノ酸およびその
側鎖、α−アミノPGならびにイソニトリルを示す。これらの化合物を、マイル
ドな塩基(例えば、ピリジン)および不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン
)を用いて合成した。
【0283】 ピリジンに加えて、他のマイルドな有機塩基を使用し得る。他の代表的な有機
塩基を用いて、ジクロロメタン中でのFmoc−ノルバリンアルデヒドとアリル
イソシアノ−アセテートとの間の本発明のTFAスキームを行うことにより得た
結果は、図20中に要約されている。これらの結果は、より妨害的なピリジンの
類似体(例えば、2,6−ジ−t−ブチル−ピリジン、2,4,6−コリジンお
よび2,6−ルチジン)は、所望の生成物付加体14−3のより高い収率を生じ
る(図14を参照のこと)こと、および、従って、それらの使用はピリジンにま
さって好ましくあり得ることを示す。
【0284】
【表2】 (実施例4) (保護α−アミノアルデヒド誘導体(複合体方法 I)からのα−ヒドロキシ
−β−保護アミノアミド誘導体(Passerini付加体)の形成のための一
般的プロトコル) 下に記載され、そして図7/スキーム5中に示される一般的手順は、保護α−
アミノアルコール(実施例1または他の方法に従って作製された)を酸化する工
程、および次いで、0℃と40℃との間の温度で、生じたα−アミノアルデヒド
7−1とイソニトリル(例えば、実施例2のアリルイソシアノアセテート)、カ
ルボン酸誘導体(例えば、Alloc−Pro、BnSO2−7Lac−Gly
)、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、メタノール)および必要に応じてマイ
ルドな有機塩基(例えば、ピリジン)とを併合させる工程を包含する。α−アミ
ノPGの除去および引き続くアシル基の転移の後、所望のα−ヒドロキシ−β−
保護アミノアミド誘導体が形成される。
【0285】 カルボン酸(R3CO2H、1〜2当量)を、0℃にて、ジクロロメタン、エタ
ノールまたはメタノール中の保護α−アミノアルデヒド(PGNHCH[R2
CHO,1当量)およびイソニトリル誘導体(R1NC、1.0〜1.3当量)
の溶液(0.05〜0.5Mの濃度範囲、典型的に0.25M)へ添加した。約
0.5〜2時間後、氷浴を除去し、この反応を周囲温度で約1日〜8日間撹拌し
、進行をRP−HPCLまたはTCL分析(シリカゲル;UV、PMA可視化;
EtOAc、ヘキサン;エーテル、ヘキサン、ジクロロメタン、ヘキサン;ジク
ロロメタン、酢酸エチル混合物)によりモニターした。出発アミノアルデヒドの
反応性に依存して、この反応を、溶媒のゆっくりとしたエバポレーションを可能
にするように周囲温度でふたをせずに約1〜8日間撹拌させた。より反応性の出
発アミノアルデヒドは、より反応性の低いアルデヒドより反応に必要とされる時
間はより短い。溶媒の除去により、濃い黄色〜茶色のスラリーを生じ、これを酢
酸エチルまたはジクロロメタン中に溶解し、1Nの塩酸、飽和炭酸水素ナトリウ
ムおよびブラインで各々3回連続して抽出した。有機層を硫酸ナトリウムまたは
硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。粗製の残渣をシリカゲル
で、酢酸エチル/ヘキサン、ジクロロメタン/酢酸エチル、ジクロロメタン/メ
タノール、ジクロロメタン/エタノール、またはジクロロメタン/イソプロパノ
ールの混合物の勾配系で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精
製した。純粋な生成物を、無色から黄色の発泡体として表III中に示される収
率で得た。
【0286】 実施例9および10の手順に従って、保護基であるPGを除去し、そしてアシ
ル転移を起こし新しいα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体を形成した。概
して、これらの工程は、α−アミノ保護基の除去を必然的に伴う。除去を起こす
ために使用される試薬および条件は、本明細書中の上記のように、除去される保
護基の性質に依存する。生じたα−アシロキシ−β−アミノアミド中間体は、遊
離塩基として得る場合、インサイチュでアシル転移を受け、所望のα−ヒドロキ
シ−β−アミノアミド誘導体生成物をもたらす。しかし、α−アシロキシ−β−
アミノアミドが、その塩形態で生成される場合、アシル転移は起こりそうにない
。何故なら、このような塩誘導体は、比較的安定であるからである。その場合、
この反応のpHを約8〜9に調整することにより、アシル転移を実施し、そして
所望のα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体生成物を得る。
【0287】 表IIIは、本実施例中に記載されるComplex Procedureを
用いて、記載される収率で、種々のα−ヒドロキシ−β−保護アミノアミド誘導
体を合成するために使用される、代表的な種々のα−アミノPG、R2アミノ酸
側鎖、R3カルボン酸基、R1イソニトリル基および不活性溶媒を示す。
【0288】
【表3】 表IVは、本実施例中に記載される手順を用いて、種々のα−ヒドロキシ−β
−保護アミノアミド誘導体を合成するために使用される、さらなる種々の開始ア
ミノ酸およびそれらの側鎖(R2カルボニル)、N末端保護基(PG)、カルボ
ン酸(R3)、イソニトリル(R1)、マイルドな有機塩基(ピリジン)、および
不活性有機溶媒(ジクロロメタン)を示す。表IIIおよび表IVの中間体は、
表中に示されるように、種々の標的プロテアーゼ阻害剤を作製するために使用さ
れた。
【0289】
【表4】 (実施例5 実施例3のTFA法由来のα−ヒドロキシ−β保護アミノ酸誘導
体を使用するセミカルバゾン保護α−ケトアミド誘導体の合成のための一般的な
プロトコル(TFA法III、IVおよびIV’)) 図13は、本実施例における手順に対応する反応スキームを示す。
【0290】 窒素気流下で、実施例3由来のα−ヒドロキシ−β保護アミノ酸誘導体(1当
量)を、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびトルエンの1:1混合物に溶
解した(最終濃度0.05M)。次いで、水溶性のカルボジイミド(EDC、1
0当量)を、1つのバッチで添加した。反応混合物を0℃に冷却し、そしてジク
ロロ酢酸(DCA、5当量)を滴下した。ジクロロ酢酸の添加の完了後、反応を
、0℃で15分間、そして室温で1時間攪拌した。0℃で水を添加し、減圧下で
トルエンを除去した。残存する残渣を酢酸エチルで希釈し、そして飽和炭酸水素
ナトリウム溶液を用いて数回、続けて1N硫酸水素ナトリウムおよび食塩水を用
いて洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮した。理論収量
を想定し、そして酸化付加物13−1をさらに精製をすることなく、次の工程に
用いた。
【0291】 エタノールおよび水の3:1混合物に溶解した酸化付加物13−1(1当量)
(0.06M)に、ジフェニルメチルセミカルバジド(2当量)および酢酸ナト
リウム・3H2O(1.2当量)を連続的に添加した。反応混合物を、反応の完
了がTLCによって確認できるまで、還流した。減圧下でエタノールを除去し、
そして残存する残渣を酢酸エチルに溶解し、そして1N硫酸水素ナトリウム、飽
和炭酸水素ナトリウムを用いて2回、続けて食塩水を用いて洗浄した。有機層を
乾燥そして濃縮し、そして残存する残渣を酢酸エチル/ヘキサン溶媒系でフラッ
シュカラムクロマトグラフィーにかけた。純粋な生成物13−2を、白色泡とし
て60〜98%の収率で得た。
【0292】 アリルイソシアノアセテートが、α−ヒドロキシ−β保護アミノ酸誘導体を製
造するための実施例3の手順において使用されるイソニトリルであった場合、以
下の工程を、セミカルバゾン保護α−ケトアミド誘導体のアリルエステル脱保護
のために続けた。
【0293】 THF中の保護された生成物13−2(1当量)(0.02M)に、ジメドン
(5当量)を、続けてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
触媒(0.1当量)を添加した。反応の完了は、ジクロロメタン:メタノール(
9:1)TLC系を使用して90分後に確認した。反応混合物を濃縮し、そして
残存する残渣を酢酸エチルに溶解し、そして0.1M二リン酸カリウムを用いて
3回抽出した。次いで、有機層を亜硫酸水素ナトリウムを用いて処理し、そして
2相系を15分間攪拌した。この相を分離し、そして後の手順をさらに2回繰り
返した。有機層を乾燥し、そして濃縮し、そしてフラッシュカラムクロマトグラ
フィーによる精製に供した。純粋な生成物13−3を77〜100%の収率で白
色固体として得た。
【0294】 表Vは、実施例5の手順を使用して種々のセミカルバゾン保護α−ケトアミド
誘導体を合成するために使用された種々の出発アミノ酸、ならびにそれらの側鎖
ならびにN末端保護基およびC末端保護基を示す。
【0295】 (表V 実施例5において記載された手順を使用して調製された製法(TFA
−IV)のセミカルバゾン誘導体)
【0296】
【表5】 実施例3のTFA手順を使用したセミカルバゾン保護α−ケトアミド誘導体の
合成、およびこの実施例に記載されるアリルエステル脱保護の特定の実施例を、
実施例7に提供する。実施例8および本明細書中の上記に示した手順に従って、
セミカルバゾン基を除去し、脱保護されたαケトアミド誘導体を得る。
【0297】 (実施例6 実施例3のTFA法I由来のα−ヒドロキシ−β−保護アミノ酸
誘導体を使用するα−ヒドロキシ−β−アミノ酸の合成のための一般的なプロト
コル(TFA法II)) 実施例3のTFA法Iの生成物は、生物学的に活性な化合物(例えば、トロン
ビンおよび第Xa因子のインヒビターのようなセリンプロテアーゼインヒビター
が挙げられる)の合成のための有用な中間体であるα−ヒドロキシ酸を作るため
の出発物質である。
【0298】 α−ヒドロキシ−β−N−(tert−ブチルオキシ−カルボニル)アミノ−
4−シクロヘキシルブタン酸の合成を、以下の実施例6(A)および図10Aに
例示する。α−ヒドロキシ−3−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ
−6−ω−ニトログアニジノ)ヘキサン酸10B−5の合成を、(B)および図
10Bに例示する。
【0299】 (A シクロヘキシルアラニン) 合成スキームを、図10Aに示す。
【0300】 ジクロロメタン(85ml)中のtert−ブチルオキシカルボニル−シクロ
ヘキシルアラニナール10A−3(5.42g、21.22mmol;実施例1
より)の溶液に、tert−ブチルイソシアニド(2.88ml、25.46m
mol)およびピリジン(6.86ml、84.86mmol)を添加した。反
応混合物を0℃に冷却し、そしてトリフルオロ酢酸(4.23ml、42.43
mmol)を滴下した。反応を0℃で1時間攪拌し、次いで、室温で48時間蓋
をせず攪拌した。酢酸エチル:ヘキサン(1:1)で得たTLC(Rf=0.3
6)で、反応の完了を確認した。反応混合物を濃縮し、そして酢酸エチル:ヘキ
サン(30:70)〜酢酸エチル:ヘキサン(40:60)の勾配実行を使用す
るシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーにかけた。所望の生成物
N−Boc−シクロヘキシル−ノルスタチン(norstatine)tert
−ブチルアミド10A−4を含む画分をプールし、そして濃縮し、オフホワイト
の泡を得た(3.49g、46.2%)。NMR δppm(CDCl3):6
.5−6.6(2s,1H),4.8−5.(m,1H),3.9−4.05(
2dd,2H),3.85(m,1H),1.6−1.9(m,7H),1.4
(s,1H),1.35(s,1H),1.1−1.3(m,3H),0.8−
1.0(m,1H)。
【0301】 生成物10A−4(3.29g、9.24mmol)を、60mlの6N H
Clに溶解し、そして12時間還流した。反応を室温まで冷却し、そしてジクロ
ロメタンの100mlずつで3回抽出し、有色の不純物を除去した。水層を、共
沸混合物としてトルエンを使用して濃縮した。得られたオフホワイトの泡(2.
7g)は、正確な質量(MH+ 201.5)を与えられ、そしてこの2−ヒド
ロキシ−3−アミノ−4−シクロヘキシルブタン酸(または「シクロヘキシルノ
ルスタチン(cyclohexylnorstatine)」)生成物を、さら
に精製をすることなく、次の工程に用いた。
【0302】 前の工程からの粗生成物である、10A−4(1.92g、8.03mmol
)を、それぞれ20mlのジオキサンおよび水に溶解した。炭酸カリウム(2.
22g、16.07mmol)、続いてジ−tert−ブチルジカーボネート(
3.51g、16.07mmol)を連続的に添加し、そして反応混合物を室温
で一晩、攪拌した。減圧下でジオキサンを除去し、そして残存する残渣を水で希
釈し、そして20mlずつのジエチルエーテルで2回抽出した。水層を1N硫酸
水素ナトリウムを用いてpH2〜3に酸性化し、そして25mlずつの酢酸エチ
ルを用いて3回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして2−ヒド
ロキシ−3−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−シクロヘキシルブタ
ン酸(または「N−Bocシクロヘキシルノルスタチン」)10A−5を濃縮し
、白色泡を得た。(1.74g、72%)。NMR δppm(CD3OD):
4.1(m,3H),1.9(m,2H),1.7(m,6H),1.4−1.
45(2s,9H),1.1−1.4(m,4H),0.8−1.05(m,1
H)。
【0303】 (B アルギニン) 合成スキームを図10Bに提供する。
【0304】 ジクロロメタン(6ml)中のtert−ブチルオキシカルボニル−アルギニ
ル(ニトロ)アルデヒド 10B−3(0.45g、1.5mmol;実施例1
より)溶液に、tert−ブチルイソシアニド(201ml、1.8mmol)
およびピリジン(485μl、6mmol)を添加した。反応混合物を0℃まで
冷却し、そしてトリフルオロ酢酸(233μl、3mmol)を滴下した。反応
を、0℃で1時間攪拌し、次いで室温で48時間攪拌した。酢酸エチルで得たT
LC(Rf ジアステレオマー=0.26、0.37)で、反応の完了を確認し
た。反応混合物を、5mlずつの1N硫酸水素ナトリウム、飽和炭酸水素ナトリ
ウムおよび食塩水を用いてそれぞれ、3回抽出した。有機層を乾燥し、そして濃
縮し、オフホワイトの泡を得た(0.56g、92%)。さらなる精製工程は、
2−ヒドロキシ−3−(N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ−6−(ω
−ニトログアニジノ)ヘキサン酸、tert−ブチルアミド10B−4を得るた
めに必要でないと考えられた。NMR δppm(CDCl3):6.75−6
.8(2s,1H),5.5(d,1H),3.9−4.2(m,1H),3.
3−3.4(m,2H),1.6−1.8(m,4H),1.4−1.45(2
s,9H),1.35(s,9H)。
【0305】 前の工程の生成物である、10B−4(0.56g、1.38mmol)を1
0mlの6N HClに溶解し、そして12時間還流した。反応を室温まで冷却
し、そして水層を、ジクロロメタン(5ml)で2回抽出し、有色の不純物を除
去した。次いで、それを濃縮し、粘着性の黄色の固体を得た。100%水(0.
1%トリフルオロ酢酸を含む)で流される、300オングストロームの孔サイズ
を有する5ミクロンのサイズのゲル粒子から構成されるC−18樹脂を含む、4
.6×250mm逆相カラムを使用する分析用HPLCは、それぞれ、3.8分
および4.2分の保持時間の2つのジアステレオマーピークを示した。低分解能
マススペクトルにより、所望の質量を確認した(MH+=250)。理論収量(
0.39g)を想定し、そして化合物、2−ヒドロキシ−3−アミノ−6−(ω
−ニトログアニジノ)ヘキサン酸、10B−5aを、さらに精製をすることなく
、次の工程に用いた。NMR δppm(D2O):4.45−4.6(m),
3.7−3.8(m),3.3−3.4(m),3.1(m),2.1(s),
1.8−1.9(m),1.4(s)。
【0306】 前の工程からの粗生成物である、10B−5a(0.39g、1.38mmo
l)を、それぞれ3mlのジオキサンおよび水に溶解した。炭酸ナトリウム(3
26mg、3.08mmol)、続いてジ−tert−ブチルジカーボネート(
744mg、3.41mmol)を連続的に添加し、そして反応混合物を一晩、
室温で攪拌させた。減圧下でジオキサンを除去し、そして残存する残渣を水で希
釈し、そして2〜5mlずつのジエチルエーテルを用いて2回抽出した。水層を
、1N硫酸水素ナトリウムを用いてpH2〜3に酸性化し、そして3mlずつの
酢酸エチルを用いて3回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃
縮し、白色泡を得た。粗生成物を、水で希釈し(5〜10ml)、そして、水(
0.1%トリフルオロ酢酸を含む)中のアセトニトリルが5〜20%の範囲の勾
配で溶出させる、300オングストロームの孔サイズを有する10ミクロンサイ
ズのゲル粒子のC−18樹脂を含む2.2×25cmの逆相カラムを使用するH
PLC精製にかけた。表題の化合物、2−ヒドロキシ−3−N−(tert−ブ
トキシカルボニル)アミノ−6−(ω−ニトログアニジノ)ヘキサン酸、10B
−5bを含む画分(250mg、52%)をプールし、そして凍結乾燥した。水
(0.1%トリフルオロ酢酸を含む)中のアセトニトリルが5〜50%の範囲の
勾配を使用する、300オングストロームの孔サイズを有する5ミクロンのサイ
ズのゲル粒子から構成されるC−18樹脂を含む4.6×250mmの逆相カラ
ムを使用する分析用HPLCは、それぞれ、9.5分および10.5分の保持時
間の2つのジアステレオマーピークを示した。NMR δppm(CD3OD)
:4.38(d),4.15(d),4.33(bs),4.19(bs),3
.95(m,1H),3.3(m,2H),1.7(m,4H),1.4(s,
9H)。
【0307】 (実施例7) (実施例3のTFA手順および実施例5のセミカルバゾン保護手順を使用する
、セミカルバゾン保護中間体合成の特定の実施例:9−フルオレニルメトキシカ
ルボニル−ノルバリル−α−ケトアミド(ジフェニル−メチルセミカルバゾン)
−グリシン(14−6)の合成(TFA法I、II、IV、IV)) この実施例についての合成スキームが、図14に示され、これは、システイン
プロテアーゼインヒビターおよびセリンプロテアーゼインヒビターの合成におい
て有用な中間体を与える。
【0308】 (A.
【0309】
【化65】 −Fmoc−ノルバリル−(CHOH)−グリシン−O−アリルエステル(14
−3)の合成) ジクロロメタン(170ml)中のFmoc−ノルバリル−アルデヒド(14
−2c;実施例1を参照のこと)(5.47g、16.90mmol)の溶液に
、アリルイソシアノアセテート(2.46ml、20.28mmol;実施例2
を参照のこと)およびピリジン(5.47ml、67.61mmol)を添加し
た。この反応混合物を0℃に冷却し、そしてトリフルオロ酢酸(3.38ml、
33.80mmol)を滴下した。この反応を0℃で1時間、次いで室温で48
時間攪拌した。酢酸エチルで調べたTLCにより、反応の完了を確認した。この
反応混合物を濃縮し、そして20:80の酢酸エチル:ヘキサン〜70:30の
酢酸エチル:ヘキサンから構成される勾配を使用して、フラッシュカラムクロマ
トグラフィーにかけた。所望の生成物を含むフラクションをプールし、そして濃
縮して白色泡を得た(6.88g、87.3%)。50:50の酢酸エチル:ヘ
キサンでのTLCは、1つのスポット(Rf=0.37)を示す。NMR δ
ppm(CD3OD):7.8(m,2H),7.65(m,2H),7.4(
m,2H),7.3(m,2H),5.9(m,1H),5.1−5.4(m,
2H),4.55−4.65(m,2H),4.3−4.4(m,2H),4.
15−4.25(m,1H),4.01(s,1H),3.9−4.0(m,3
H).1.5−1.6(m,2H),1.35−1.45(m,3H),0.9
(m,3H)。
【0310】 (B.
【0311】
【化66】 −Fmoc−ノルバリル−(CO)−グリシン−O−アリルエステル(14−4
)の合成) 窒素気流下、実施例7(A)からの化合物14−3(5.01g、10.77
mmol)を、100mlのジメチルスルホキシドおよび100mlのトルエン
に溶解した。次いで、水溶性カルボジイミド(EDC、20.6g、107.7
mmol)を、一度に添加した。この反応混合物を0℃に冷却し、そしてジクロ
ロ酢酸(4.44ml、53.83mmol)を滴下した。ジクロロ酢酸の添加
が完了した後、この反応を、0℃で15分間攪拌し、そして室温で1時間攪拌し
た。水(70ml)を0℃で添加し、そしてトルエンを減圧下で除去した。残っ
た残渣を酢酸エチルで希釈し、そして飽和炭酸水素ナトリウム溶液で数回洗浄し
、続いて1N硫酸水素ナトリウムおよびブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナト
リウムで乾燥し、そして濃縮した。4.99gの理論収量を想定し、この反応を
、さらなる精製なしに次の段階へ進めた。50:50の酢酸エチル:ヘキサンで
のTLCは、1つのスポット(Rf=0.73)を示す。
【0312】 (C.
【0313】
【化67】 −Fmoc−ノルバリル−(dPsc)−グリシン−O−アリルエステル(14
−5)の合成) 130mlのエタノールおよび42mlの水に溶解した、実施例7(B)の生
成物(4.99g、10.75mmol)に、ジフェニルメチルセミカルバジド
(7.6g、21.5mmol)および酢酸ナトリウム・3H2O(1.76g
、12.9mmol)を続けて添加した。この反応混合物を90分間還流した。
反応の完了を、1:1の酢酸エチル:ヘキサンを用いたTLCにより確認した。
エタノールを減圧下で除去し、残った残渣を酢酸エチルに溶解し、10mlずつ
の1N硫酸水素ナトリウム、飽和炭酸水素ナトリウム、続いてブラインで2回洗
浄した。有機層を乾燥し、そして濃縮し、残った残渣を、20:80の酢酸エチ
ル:ヘキサン、続いて50:50の酢酸エチル:ヘキサンでフラッシュカラムク
ロマトグラフィーにかけた。純粋な生成物に対応するフラクションを取り、そし
て濃縮して白色固体(5.76g、78%)を得た。50:50の酢酸エチル:
ヘキサンでのTLCは、それぞれRf=0.42およびRf=0.5の二つのスポ
ット(syn異性体およびanti異性体)を示す。
【0314】 (D.
【0315】
【化68】 −Fmoc−ノルバリル−(dPsc)−グリシン(14−6)の合成) THF(300ml)中の実施例7(C)の生成物(4.53g、6.59m
mol)に、ジメドン(4.62g、32.97mmol)を添加し、続いてテ
トラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)触媒(0.76g、0.
66mmol)を添加した。反応の完了を、90分後に9:1のジクロロメタン
:メタノールTLC系を使用して確認した。この反応混合物を濃縮し、残った残
渣を酢酸エチルに溶解し、50mlずつの0.1Mリン酸水素カリウムで3回抽
出した。次いで有機層を50mlの硫酸水素ナトリウムで処理し、そしてこの二
相系を15分間攪拌した。この二相を分離し、そしてこの手順を2回以上繰り返
した。有機層を乾燥し、そして濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィーに
かけ、20:80の酢酸エチル:ヘキサンで始めて徐々に酢酸エチルの濃度を1
00%まで増加した。これに続いて9:1のジクロロメタン:メタノール溶液を
用いた。純粋な生成物に対応するフラクションをプールし、そして濃縮して白色
固体(3.99g、94%)を得た。9:1のジクロロメタン:メタノールでの
TLCは、それぞれRf=0.03およびRf=0.13の2つのスポット(sy
n異性体およびanti異性体)を示す。NMR δ ppm(CD3OD):
7.75(m,2H),7.6(m,3H),7.2−7.4(m,14H),
6.1−6.2(m,1H),4.25−4.4(m,2H),4.1−4.2
(m,2H),3.85(s,2H),1.6−1.8(m,2H),1.3−
1.5(m,2H),0.95(t,3H)。
【0316】 (実施例8) (ケトアミドライブラリーの固相合成のためにTFA手順を使用するための一
般的な手順(TFA法I、III、IV、IV’、V)) 実施例3のTFA手順を固相ケトアミドライブラリーを構築するために使用し
た。ここでライブラリーの各メンバーは以下の11残基長: Ac−P654321(CO)P1’ P2’ P3’ P4’ P 5 ’−NH2 であった。
【0317】 このライブラリーを、残基P2’およびP3’を除いて、全ての残基が不変なま
まであるように設計した。P2’およびP3’は、変化し、並行した合成の間にペ
プチドに組み込んだ。P1(CO)−P1’部位は、一般式Fmoc−HN−(C
HR)−(C=dPsc)−CO−Gly−OHである部分的に保護されたジペ
プチドであり(ここで、dPscは、ケトアミド上のジフェニルメチルセミカル
バゾン保護基を示す)、そして実施例3および5に示される手順から得た。この
実施例の手順は、図15に示される。
【0318】 ライブラリの個々のメンバーを、Kan(登録商標)容器(Irori(11
149 North Torrey Pines Rd.,La Jolla,
CA 92037)から得られる)のような反応容器中で、標準的ペプチド合成
技術を使用して、それらのカルボキシ末端から合成した。
【0319】 全部で256個の反応容器を使用した。出発樹脂(NovaBiochemか
ら購入した33mgのMBHA樹脂;置換:0.46mmol/g)を、256
個の容器の各々にて秤量し、そしてDMF中の5%DIEA溶液で20分間中和
した。次いでこのKanを排液し、そしてDMF、DCMおよびIPAで完全に
洗浄した。
【0320】 これらの容器を3つのグループに分割し、そして各グループを500mlのポ
リプロピレンビン中に配置した。洗浄、脱保護およびカップリング反応について
各回で、各ビンにおいて250mlの溶媒を使用した。標準のFmoc/tBu
保護ストラテジーを行い、3.5当量のカップリング試薬を、各段階で使用した
。全てのカップリングを、DMF中でTBTU/HOBt/DIEAカップリン
グ試薬を使用して、達成した。
【0321】 第1の残基(P5’)のカップリングを、室温で4時間行った。6つの反応容
器をランダムに取り上げ、そしてカップリングの程度を各容器について定量的な
Kaiserニンヒドリン試験を使用して決定した。新鮮な試薬を使用する2重
カップリングを、必要な場合に行った。反応容器を排液し、そしてDMF、DC
M、IPA、DCMおよびエーテルで続けて洗浄した。次いでこの樹脂を標準F
moc開裂(DMF中で20%ピペリジン(30分間)を使用して)させ、そし
て次いでもう1回アシル化を行った。このサイクルを全ペプチドが集成されるま
で続けた。可変領域P3’およびP2’に対するカップリングの場合、分割および
プールの方法を適合させた。
【0322】 反応容器を真空下で乾燥し、各容器からの樹脂を、フリッティングした使い捨
ての4mlポリプロピレンカラムに移した。セミカルバゾン脱保護のために、各
カラムの樹脂を、トリフルオロ酢酸:水:ピルビン酸:DCMの9:1:2:2
溶液からなるセミカルバゾン開裂混合物(1ml)で、2時間処理した。開裂カ
クテルを排液した後、新鮮な試薬を添加し、そしてこの手順を3回以上繰り返し
た。最後に、もう一晩放置した。
【0323】 これらのカラムを排液し、そして樹脂をDMF、DCMおよびIPAで1度ず
つ洗浄し、真空下で乾燥した。
【0324】 次いでペプチドケトアミドを、標準プロトコルを使用して、HF開裂させた。
粗製ペプチドを、HPLCにより精製し、質量分析法および1NMR分光法によ
り分析した。ペプチドの全収率は、ほとんどの場合2%から28%の範囲で、>
97%の純度であった。
【0325】 (実施例9) (実施例4の複合反応(複合体方法CI、CII、CIV)を使用するP1
ケトアルギニンアミドトロンビンインヒビターの合成) 図16は、この実施例の反応スキームを示す。
【0326】 (A.16−1の合成) 無水エタノール(4ml)中の、Boc−Arg(NO2)−H(303.3
mg、1.0mmol)およびl−3−ベンジルスルホンアミド−2−アゼピノ
ン−1−酢酸(米国特許第5,703,208号の実施例27〜31に従って調
製した)(R31CO2H)(341.4mg、1.0mmol)の溶液に、エ
チルイソシアノアセテート(R1NC)(113.1mg、109ml、1.0
mmol)を添加した。この淡赤色の溶液を、周囲温度で16時間攪拌し、蓋を
はずし、そして溶媒をゆっくり蒸発させた。数日後、生じた濃厚な残渣を100
mlの酢酸エチルに溶解し、そして20mlずつの1N HCl、飽和NaHC
3溶液(2回)、水、ブラインで続けて抽出し、そして次いで無水MgSO4
乾燥した。濾過および溶媒除去により粗生成物を得、溶離剤としてジクロロメタ
ン:イソプロパノール(98:2)を使用するフラッシュシリカゲルクロマトグ
ラフィーによりこれを精製し、297mg(収率39.2%)の生成物16−1
を非晶質無色固体として得た。
【0327】 (B.中間体16−2を得るための脱保護) 1.5mlの無水酢酸エチル中の16−1(259.0mg、0.34mmo
l)の溶液に、0℃でエタノール中の12N HCl(566mL、6.8mm
ol)を添加した。1時間後、溶媒を真空下で除去した。残渣を10mlずつの
新しい無水アセトニトリルに溶解し、そして再エバポレート(2回繰り返した)
し、そして次いで10mlのジクロロメタンから1回エバポレートした。高真空
ポンプで数時間吸引することにより、237mg(定量的収率)の黄褐色粉末を
得た。
【0328】 (C.アシル基の転位、(16−2から16−3):BnSO2−7Lac−
G−R(NO2)CH(OH)−Gly−OEt(16−3)の調製) 1.7mlのエタノール中の16−2(237mg、0.34mmole)の
溶液に、Et3N(68.9mg、0.68mmol、94ml)を添加した。
この溶液を周囲温度で4日間攪拌し、真空下で溶媒を除去し、残渣を70mlの
酢酸エチルに溶解し、そして10mlずつの1N HCl(2回)、飽和NaH
CO3溶液(2回)、水、ブラインで続けて抽出し、そして次いで無水MgSO4 で乾燥した。濾過および溶媒除去により158mg(63.2%)の生成物を得
、これは、TLC分析およびNMR分析より本質的に純粋であった。RP−HP
LC分析は、ジアステレオα−ヒドロキシ中心の存在に起因する2つのピークを
示した。
【0329】 (D.BnSO2−7Lac−G−R(・HOAc)CH(OH)−Gly−
OEt(16−4)の調製) 10mlのエタノール、H2O、酢酸(4、1、1)中の16−3(143m
g、0.22mmol)の溶液に、10%Pd/C(72mg)を添加し、そし
てこの混合物をParr振盪器(shaker)で一晩45psiで水素化した
。16時間後、この溶液を濾過し、乾固するまでエバポレートし、そして残渣を
アセトニトリルに溶解して再エバポレートし(2回繰り返した)、そして次いで
10mlずつのジクロロメタン溶液からエバポレートした(2回繰り返した)。
高真空ポンプで3日間吸引することにより、138mg(収率95%)の生成物
を非晶質泡として得、これはTLC分析およびNMR分析により、本質的に純粋
であった。RP−HPLC分析(5−75)は、11.5分と12分に、ジアス
テレオα−ヒドロキシ中心の存在に起因する2つのピークを示した。
【0330】 (E.BnSO2−7Lac−G−R(・TFA)(CO)−Gly−OEt
(16−5)の調製) 700mlの乾燥DMSOおよび700mlの乾燥トルエン中の乾燥酢酸塩1
6−4(120mg、0.179mmol)の溶液に、ジクロロ酢酸(111.
7mg、0.87mmol、5当量)を添加した。この溶液を0℃に冷却し、E
DC(329.7mg、1.73mmol)を5分間かけて分割して添加した。
冷却浴を外し、そしてこの黄色溶液を周囲温度で90分間攪拌した。反応を20
mlのH2Oでクエンチし、そして水層を一晩4℃で静置した。0.1%TFA
含有15〜30%アセトニトリル−水勾配を40分間にわたって使用して、分取
RP−HPLCで精製し、続いてフラクションをプールし、そして凍結乾燥し、
無色非晶質固体として65mg(収率51%)の生成物16−5を得た。これは
TLCおよびRP−HPLCで純一であった。マススペクトル:610 MH+
. この生成物は、他のプロテアーゼと比較して、トロンビンに対するインヒビタ
ーの阻害活性および選択性を測定するために設計された標準インビトロアッセイ
において、トロンビン阻害活性を有することが示された。
【0331】 (実施例10) (実施例4の複合手順を用いた高反応性P1−α−ケトアルギニンアミド転移
状態インヒビター機能性の合成(複合体方法CI)) 図17Aおよび17Cに本実施例に記載された反応スキームを示す。
【0332】 本実施例の方法に従って合成された化合物17−8は、大環状ペプチドのcy
clotheonamideファミリー属のペプチドの合成における中間体であ
り、それは強力なセリンプロテアーゼインヒビターである。図17Bは、特定の
cyclotheonamide化合物の構造を示す。中間体17−Bを用いた
図17Bに示される化合物の調製の反応スキームの概要を示した。図17Cにイ
リド17−10の調製の反応スキームを示す。
【0333】 (A.Tyr(2,6−Cl2Bn)−OMe・塩酸塩 17−1の調製) アセチルクロライド(19.63g、0.25mol、17.8ml)をゆっ
くりと、湿気を排除しながら(CaCl2乾燥管)、−5℃から5℃で、200
mlの無水メタノールに添加した。溶液を5分間攪拌した後、Boc−Tyr(
2,6−Cl2)−OH(11.04g、0.025mol)を2分間以上すば
やく添加した。透明溶液を0℃で1時間攪拌し、浴を除去し、そして溶液を15
時間周囲温度で攪拌した。1時間還流の後、メタノールを減圧除去し、残渣を1
00mlの新たなメタノールに溶解し、そしてエバポレートした。この手順を繰
り返し、そして得られた無色固体を少量のメタノールで2回洗浄し、吸引濾過に
より収集した。終夜の減圧乾燥により無色固体17−1を9.56g(収率98
%)を得、NMRおよびtlc分析により純度を判断した。
【0334】 (B.Fmoc−d−Phe−Tyr(2,6−Cl2Bn)−OMe 17
−2の調製) 100mlの無水アセトニトリルおよび100mlの無水DMF中のFmoc
−d−Phe−OH(7.75g、0.020mol)、17−1(8.60g
、0.022mol)およびHOBt(3.66g、0.024mol)の混合
物に、EDC(4.27g、0.022mol)を添加し、次いでN−メチルモ
ルホリン(6.07g、0.060mol、6.60ml)を添加した。得られ
た濃スラリーを終夜周囲温度で攪拌し、そして溶媒を除去した。残渣を1700
mlのジクロロメタンに溶解し、そして100mlの1NHCl(2回)、飽和
NaHCO3溶液(2回)、水、ブラインで連続的に抽出し、次いで無水MgS
4で乾燥した。濾過および溶媒除去により無色固体の粗生成物を27g得、そ
れを少量の冷メタノールでの粉砕により精製し、吸引濾過により収集されそして
減圧下で乾燥し、無色固体の17−2を14.5g(定量的収率)得た。TLC
(シリカゲル;EtOAc、Rf=0.37;UV、PMA可視化)。NMR分
析により純粋であった。
【0335】 (C.d−Phe−Tyr(2,6−Cl2Bn)−OMe 17−3の調製
) 100mlのジクロロメタン中の17−2スラリー(7.23g、10.0m
mol)に、ジエチルアミン(7.34g、100mmol、10.4ml)を
添加した。この反応混合物を2時間加熱還流し、次いで終夜、周囲温度で攪拌し
た。溶媒を除去し、そして残渣を50mlのエーテルで粉砕し、終夜冷蔵し、そ
して吸引濾過で収集し、アミノ中間体17−3を4.95g(収率99%)得、
それをNMR分析により純度>95%と判断し、そしてこれを実施例10(D)
で中間体として利用した。
【0336】 (D.N−Formyl−d−Phe−Tyr(2,6−Cl2Bn)−OM
e 17−4の調製) 10mlの96%蟻酸および10mlのジクロロメタン中の17−3スラリー
(2.50g、5.00mmol)に、無水酢酸(3.06g、30mmol、
2.83mL)を添加した。反応混合物を終夜、周囲温度で攪拌し、次いで激し
く攪拌しながら60mlの氷水にそれを注いだ。混合物を200mLのジクロロ
メタンで3回抽出した。合わせた有機層を50mlの1N HCl、飽和NaH
CO3溶液(2回)、水、ブラインで連続的に抽出し、次いで無水MgSO4で乾
燥した。濾過および溶媒除去により粗生成物を得、それをエーテルで粉砕し、無
色固体の生成物17−4を2.08g(収率78.8%)得た。TLC(シリカ
ゲル;EtOAc、Rf=0.41;UV、PMA可視化)。生成物はNMR分
析により純度を判断した。
【0337】 (E.イソシアノ−d−Phe−Tyr(2,6−Cl2Bn)−OMe 1
7−5の調製) 20mlの無水ジクロロメタン中の17−4スラリー(1.58g、3.0m
mol)にN−メチルモルホリン(0.758g、7.5mmol、820mL
)を添加した。−40℃へ冷却した後、5mLの無水ジクロロメタンに溶解した
ジホスゲン(326.4mg、1.65mmol、199mL)を滴下した。得
られた茶色懸濁物を−40℃で2時間攪拌し、0℃に暖め、そして6mlの水で
失活させた。100mLのジクロロメタンでの希釈に続いて2×20mlの飽和
NaHCO3溶液および10mLの水で抽出した。無水Na2SO4で乾燥して、
濾過および溶媒除去により粗生成物を得た。粗生成物は、ジクロロメタン:酢酸
エチル(1:1)で溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより
精製し、赤色固体の17−5を600mg(収率39.2%)得た。この生成物
は窒素下で4℃で保存し、そして次の実施例10(F)の反応にて直ぐに使用し
た。TLC(シリカゲル;EtOAc、ヘキサン:1、1、Rf=0.45;U
V、PMA可視化)。NMR分析により純粋であった。
【0338】 (F.複合体方法CIを用いた17−6の合成) 無水ジクロロメタン(4.6ml)中のBoc−Arg(NO2)−H(38
2.2mg、1.26mmol(実施例1参照))、N−Alloc−プロリン
(R31CO2Hとして)(298.0mg、1.50mmol)およびイソニ
トリル17−5(R1NCとして)(590.0mg、1.15mmol)の溶
液を周囲温度で16時間攪拌し;次いで、キャップを取り外し、そして溶媒をゆ
っくりエバポレートした。1日後、得られた濃い残渣を200mlの酢酸エチル
に溶解し、そして50ml部の1N HCl、飽和NaHCO3溶液(2回)、
水、ブラインで連続的に抽出し、次いで無水MgSO4で乾燥した。濾過および
溶媒除去により粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてジクロロメタン:イ
ソプロパノール98:2を用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによ
り精製し、非結晶無色固体として生成物17−6を690mg(収率59.3%
)得た。RP−HPLC分析(5−75)で、残存する4つのキラルセンターの
キラル完全性の保持を指し示す、ジアステレオ異性のα−アシルオキシセンター
の存在による、それぞれ、21.1分および21.3分の2つのピークが示され
た。
【0339】 TLC(シリカゲル;ジクロロメタン:イソプロパノール、9:1、Rf=0
.61;酢酸エチル、Rf=0.38、0.31;UV、PMA可視化)。マス
スペクトル:MH+1013、MNa+1036。1H−NMR(400MHz)
分析により、新しく形成されたα−アシルオキシセンターで、化学的に純粋なジ
アステレオマーのおおよそ1、1混合物を示した。
【0340】 (G.塩酸塩17−7を得る付加体17−6の脱保護化) 0℃の5mlの無水メタノール中の17−6溶液(675mg、0.666m
mol)へ無水メタノール中の新しく調製した5NHCl(10ml、50mm
ol)を添加した。0℃で40分後、溶媒を減圧で除去した。残渣を新たな10
ml部の無水アセトニトリルに溶解し、そして再びエバポレートし(2回繰り返
した)、次いで10mlのジクロロメタンから1度エバポレートした。数時間の
高減圧吸引により、明茶色泡状物の17−7を659mg(理論値の103%、
〜定量収率)を得、これは次の反応で直ぐに用いた。この生成物はNMR分析に
より>95%純度と判断した。
【0341】 (H.17−7におけるアシルの転移:Alloc−Pro−Arg(NO2
)CH(OH)−d−Phe−Tyr(2,6−Cl2Bn)−OMe 17−
8の調製) 3.33mlの無水メタノール中の17−7(625mg、0.658mmo
l)の溶液にEt3N(134.6mg、1.33mmol、185ml)を添
加した。溶液を周囲温度で2時間攪拌し、その間に濃黄色スラリーが形成された
。溶媒を除去し、そして残渣を200mlの酢酸エチルに溶解しそして20ml
の1NHCl、飽和NaHCO3溶液(2回)、水、ブラインで連続して抽出し
、次いで無水MgSO4で乾燥した。濾過および溶媒除去により、生成物17−
8を588mg(97.9%)得、それはTLCおよびNMR分析により、本質
的に純粋であった。RP−HPLC分析はジアステレオ異性のα−ヒドロキシセ
ンターの存在による2つのピークを示した。マススペクトル:913MH+、9
35Mna+
【0342】 (I.イリド17−10の調製) 図17Cにこの反応スキームを示す。
【0343】 市販の開始物質α−N−Fmoc−β−N−Boc−1−DAPAから4工程
反応スキームにより、中間体17−10を調製し得る。開始物質をアリルアルコ
ールおよびPTSA触媒で処理した(工程xviii)。得られたβ−アミノア
リルエステルをトリエチルアミンのような適切な塩基の存在下で臭化ブロモアセ
チルでアシル化し(工程xix)、次いで対応するホスホニウム塩を生成するた
めに、トリフェニルホスフィンと反応した(工程xx)。ホスホニウムは、TH
F溶媒中でリチウムビストリメチルシリルアミドのようなヒンダード塩基で、所
望のグライド17−10へ変換する(工程xxi)。
【0344】 (J.中間体17−8からのcyclotheonamideの調製) 中間体17−8を、t−BuMe2SiCl、イミダゾールおよびDMFで保
護し(工程ix)、次いで反応性アルデヒド中間体17−9を生成するために、
DIBALHで還元した(工程x)。
【0345】 工程xiにおいて、新しく調製したアルデヒド中間体17−9を安定化したイ
リド17−10とWittig型オレフィン化を起こし17−11を得る。Fm
oc保護基を、工程xiiにおいてジエチルアミンで脱離する。得られた遊離ア
ミンを、必要に応じて工程xiiiにおけるDMAP触媒の存在下で、無水酢酸
または無水酢酸−蟻酸でアシル化する。工程xivにおけるTHF中の(Ph3
4Pdおよびジメドンで両方のアリル部分の同時切断により中間体17−12
を得、それはN−アセチルまたはN−ホルミル−DAPA部分のいずれかを有す
る。工程xvにおいて、分子内大環状化はDPPA(ジフェニルホスホリルアジ
ド)またはBOP−ClおよびDMAPのような適切な結合化剤で高希釈状態下
で影響される。工程xviにおいて、すべての残存保護基をチオアニソール中の
無水フッ化水素で脱離する。工程xviにおいて、二級アルコール基のMoff
att酸化またはDess−Martin酸化により、図17Bに示した化合物
を得る。cyclotheonamideAはN−ホルミル基を有する;cyc
lotheonamideBはN−アセチル基を有する。
【0346】 (実施例11) (α−ヒドロキシ−β−保護アミノアミド誘導体を得る複合反応;縮合−脱ア
シル化−脱保護化プロトコール(複合体方法CV)) この実施例に記載された反応、および番号で同定された化合物を図18に示す
【0347】 (A.(Boc−Arg(NO2)CH(O2C−フェネチル)CO−Gly−
OEt 18−1の合成) 無水エタノール(40ml)中のBoc−Arg(NO2)−H(3.03g
、10.0mmol)およびハイドロ桂皮酸(1.50g、10.0mmol)
のスラリーへエチルイソシアノアセテート(1.13g、1.09ml、10.
0mmol)を添加した。得られた明赤色溶液を、周囲温度で14時間攪拌し、
反応容器からキャップを取り外し、そして溶媒をゆっくりエバポレートした。4
日後、得られた濃い残渣を300mlの酢酸エチルに溶解し、そして30ml部
の飽和NaHCO3溶液、水、ブライン(2回)で連続的に抽出し、次いで無水
MgSO4で乾燥した。濾過および溶媒除去により粗生成物を得、溶出液として
ジクロロメタン:イソプロパノール(96:4)を用いたフラッシュシリカゲル
クロマトグラフィーにより精製し、非結晶無色泡状物の生成物18−1を3.3
6g(収率59.4%)得た;TLC(シリカゲル、EtOAc):Rf=0.
52。
【0348】 (B.アシル部位の選択的切断および(Boc−Arg(NO2)CH(OH
)CO−Gly−OEt) 18−2の合成) 窒素下周囲温度で無水エタノール(25ml)中の18−1(3.40g、6
.31mmol)の溶液に、NaOEt溶液(21重量%溶液0.77ml、1
.89mmol、0.3当量)を添加した。30分後、反応混合物を酢酸(2m
l)の添加により失活させ、そして溶媒を減圧で除去した。溶出液としてジクロ
ロメタン:イソプロパノール(9:1)を用いたフラッシュシリカゲルクロマト
グラフィーにより、粗生成物を精製し、淡黄色泡状物の生成物18−2を2.4
8g(収率91.0%)得た。TLC(シリカゲル;ジクロロメタン、エタノー
ル:9、1):Rf=0.40および0.32。
【0349】 (C.中間体18−2の脱保護化。(HCl・Arg(NO2)CH(OH)
CO−Gly−OEt) 18−3の合成) 中間体18−2(1.30g、3.00mmol)をエタノール(10ml)
中の12N HClに溶解させた。周囲温度で10分後、溶媒を減圧で除去した
。残渣を10mlの新たな無水エタノールに溶解し、そして再びエバポレートし
(2回繰り返した)、次いで10ml部のアセトニトリルから1度エバポレート
した。数時間の高減圧吸引により無色泡状物の18−3を1.18g(定量的収
率)得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aは、プロティピカル(protypical)な内在性セリンプロテア
ーゼ基質(1−1)およびセリンプロテアーゼ基質のプロティピカルなペプチド
1−ケトアミド酵素インヒビター(1−2)を示す。この基質内のアミノ酸は
、P3、P2、P1、およびP1’であり、P1とP1’との間に反応部位を有する。
図1B、1Cおよび1Dは、3つのα−ヒドロキシ−β−アミノアミド化合物に
ついての構造を示す。図1Bは、タキソール(登録商標)のN−ベンゾイル−3
−フェニルイソセリン側鎖についての構造を示す。図1Cは、べスタチンを示し
、そして図1Dは、アマスタチンを示す。べスタチンは、免疫応答モジュレータ
ーおよび鎮痛薬である。アマスタチンは、アミノペプチダーゼAおよびロイシン
アミノペプチダーゼインヒビターである。
【図2】 図2Aは、アロフェニルノルスタチン(Apns)のsyn異性体(2−1)
およびHIVプロテアーゼインヒビターキノスタチン(KNI−272)(2−
2)(これは、Apnsを組み込む)についての構造を示す(Mimotoら、
Chem.Pharm.Bull.40(8):2251−2253(1992
))。図2Bは、シクロヘキシルノルスタチン(Chns)のanti異性体(
2−3)および2つのレニンインヒビター(Chnsイソプロピルエステル誘導
体(Y.Kiso、Kyoto Pharm Univ.)(2−4)Iizu
kaら、J.Med.Chem.33:2707−2714(1990))およ
びChns大環状エステル誘導体(W.Greenleeら、Merck)(2
−5)(Dhanoaら、Tetrahedron Letters、33(1
3)1725−1728(1992))(これは、Chnsを組み込む))につ
いての構造を示す。
【図3】 図3Aは、α−ヒドロキシホモリジン誘導体(3−1)、およびα−ヒドロキ
シホモリジン誘導体を組み込む、P1−α−ヒドロキシホモリジン誘導体トロン
ビンインヒビター(3−2)(E.J.Iwanowiczら、Bioorga
nic&Medicinal Chemistry Letters 2(12
):1607−1612(1992))についての構造を示す。図3Bは、α−
ヒドロキシホモアルギニン誘導体(3−3)、および誘導体(P1−ケトアルギ
ニンアミド誘導体を組み込む、トロンビンインヒビター(T.Webb、米国特
許第5,371,072号(3−4)))についての構造を示す。図3Cは、2
−ヒドロキシ−3−アミノ−ヘキサン酸(3−5)および酸(P1−ノルバリン
ケトアミドペプチド誘導体)を組み込むシステインプロテアーゼインヒビター(
3−6)についての構造を示す。
【図4A】 図4Aは、スキーム1を示し、これはP1−α−ケトアミド酵素インヒビター
(4−1)についての前駆体として、α−ヒドロキシ−βアミノ酸誘導体を合成
するための従来のアプローチについてのスキームである。図4Aにおいて、(i
)〜(xiv)は、以下のように定義される:(i)NaHSO3、H2O;(i
i)KCN、KHCO3、THF、H2O;(iii)HCl、還流;(iv)M
eOH、H+;(v)アミノ基を再保護(reprotect):Boc2O;(
vi)NaHCO3、THF、H2O;(vii)LiOH;MeOH・H+、H2 OH+;(viii)P1’アミノ酸カップリング;(ix)P1アミンを脱ブロ
ック;(x)カップリング反応;(xi)必要に応じて、P1’酸を脱ブロック
;(xii)必要に応じてP1’を残基を合成、カップリング;(xiii)側
鎖を脱保護(deprotect);および(xiv)ケトアミドを得るために
酸化。
【図4B】 図4Bは、スキーム2を示し、これは、例えば4−1のような化合物を合成す
るために使用されるα−ヒドロキシ−β−アミノ酸誘導体を合成するための代替
的アプローチである。図4Bにおいて、(i)から(v)は、以下のように定義
される:(i)(EtS)3CLi、−78℃、THF;(ii)HgCl2、H
gO、95%MeOH(全体として、あまり収率はよくなかった);(iii)
LiOH、MeOH、H2O、H+;(iv)P1’アミノ酸カップリング;およ
び(v)4−1を得るために図4Aのixからxivに従う。
【図5】 図5は、スキーム3を示し、これはPasserini反応のための反応スキ
ームである。
【図6】 図6は、スキーム4を示し、これは、本発明のトリフルオロ酢酸(TFA)反
応方法(「TFA−スキーム」)における反応工程を示す。この反応スキームは
、α−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体(6−4)の合成およびα−ケトア
ミド誘導体(6−6)の調製におけるそれらの使用ならびにα−ヒドロキシ−β
−アミノカルボキシ誘導体(6−7)を示す。この図において、(i)から(v
i)は、以下のように定義される:(i)CF3CO2H、R1NC;(ii)C
2Cl2、ピリジンのような温和な有機塩基;(iii)アシルシフト;(iv
)CF3CO基の選択的加水分解のための加水分解性の後処理;(v)酸化;お
よび(vi)R1がt−ブチルである場合について;酸加水分解、再保護。
【図7】 図7は、スキーム5を示し、これは本発明の複合体反応方法の一つの局面の反
応工程を示す(「複合体スキーム」)。この反応スキームは、α−ヒドロキシ−
−β−アミノアミド誘導体(7−5)の合成およびαケトアミド誘導体(7−6
)の合成の際のそれらの使用を示す。この図において、(i)から(vi)は、
以下のように定義される:(i)R3CO2H、R1NC;(ii)CH2Cl2
たはMeOH、0℃〜室温;(iii)アシルシフト;(iv)アミノ保護基(
PG1)の除去;(v)7−5を得るためにアシル基を転移;(vi)7−6を
得るために酸化。
【図8】 図8は、スキーム6を示し、これはケトアミド標的化合物の形成およびセミカ
ルバゾン保護化中間体の形成のための複合体スキームの一つの局面の反応工程、
ならびに本発明の方法によって作製されるα−ケトアミド誘導体のセミカルバゾ
ン保護および脱保護における工程を示す。この方法は、ケトアミド標的化合物ま
たは中間体(8−5)の合成を示し、これは引き続き使用されて合成したケトア
ミド標的化合物または中間体(8−7)を合成し得る。この図において(i)か
ら(ix)は、以下のように定義される:(i)R1 NC、R3CO2H、溶媒;
(ii)保護基(PG)の除去;(iii)アシル転移;(iv)随意の側鎖脱
保護;(v)酸化;(vi)セミカルバゾン形成;(vii)随意の側鎖脱保護
;(viii)随意のさらなる化学;および(ix)側鎖基の脱ブロック、セミ
カルバゾンの脱ブロック。
【図9】 図9A〜9Hは、本発明の方法TFA−I、CI、およびCVのための開始物
質として使用される保護化α−アミノアルデヒド誘導体の合成について実施例1
において記載される反応スキームを示す。図9A〜図9Hにおいて示される反応
は、さらに実施例1において記載される。図9A〜9Hにおいて、記号(i)、
(ii)、(iii)は、実施例1において使用され、かつ本明細書中に列挙さ
れる試薬をいう。
【図10】 図10Aは、実施例1bにおいて記載される保護化シクロヘキシルアラニンア
ルデヒド(10A−3)の合成および実施例6aにおいて記載されるα−ヒドロ
キシ−β−アミノ(tert−ブチルオキシカルボニル)シクロヘキシルアラニ
ン(10A−5)を合成するためのその使用を示す。図10Aにおいて、(i)
から(v)は、以下に定義される:(i)BH3・THF、THF;(ii)ピ
リジン・SO3、DMSO、TEA;(iii)t−ブチルイソシアニド、TF
A、ピリジン、DCM;(iv)6N HCL、熱;および(v)(Boc)2
O、K2 CO3、ジオキサン。図10Bは、実施例1aに記載される保護化アル
ギニンアルデヒド(10B−3)の合成および実施例6bに記載されるα−ヒド
ロキシ−β−アミノ(tert−ブチルオキシカルボニル)(ニトロ)ホモアル
ギニン(10B−5b)を合成するためのその使用を示す。図10Bにおいて、
(i)から(v)は、以下のように定義される:(i)HNMeOMe・HCl
、EDH・HCl、HOBt、NMM、CH3CN;(ii)LAH、−78℃
、THF;(iii)t−ブチルイソシアニド、TFA、ピリジン、DCM;(
iv)6N HCl、10B−5aを得るために加熱;および(v)(Boc) 2 O、K2CO3 、ジオキサン。
【図11】 図11は、実施例1bに記載される保護化ノルバリンアルデヒド(11−2c
)の合成を示す。この図において、(i)から(iii)は、以下のように定義
される:(i)SOCl2、MeOH(無水);(ii)CaCl2、NaBH4
、MeOH、THF;および(iii)ピリジン・SO3、DMSO、DCM、
TEA。
【図12】 図12は、実施例2に記載されるアルキルイソシアノアセテートについての合
成スキームを示す。この図において、(i)および(ii)は、以下のように定
義される:(i)KOH、エタノール;および(ii)臭化アリル、アセトニト
リル、加熱。
【図13】 図13は、実施例5に記載されるように、TFAスキームに由来するα−ヒド
ロキシ−β−保護化アミノ酸誘導体を使用する、セミカルバゾン保護化α−ケト
アミド誘導体の合成を示す。この図において、(i)から(iii)は、以下の
ように定義される:(i)EDC、DCA、DMSO、トルエン、0℃〜室温;
(ii)ジフェニルメチルセミカルバジド、NaOAc・3H2O、エタノール
、水、加熱;および(iii)ジメドン、Pd(PPh34、THF。
【図14】 図14は、実施例7に記載されるセミカルバゾン保護化中間体を合成するため
の反応スキームを示す。この図において、(i)から(iv)は、以下のように
定義される:(i)CNCH2CO2アリル、TFA、ピリジン、CH2Cl2、0
℃〜室温;(ii)EDC、DCA、DMSO、トルエン、0℃〜室温;(ii
i)ジフェニルメチルセミカルバジド、NaOAc・3H2O、エタノール、水
、加熱;および(iv)ジメドン、Pd(PPh34、THF。
【図15】 図15は、実施例8に記載されるように、固相ケトアミドライブラリーを合成
するために使用される反応を示す。この図において、(i)から(v)は、以下
のように定義される:(i)図15において示される連続的なカップリングは、
(a)TBTU/HOBt/DIEA/DMFを用いるカップリング工程および
(b)脱保護工程を含む;(ii)ポリプロピレン充填カラムにおけるセミカル
バゾン脱保護、TFA/H2O/ピルビン酸/DCM(9:1:2:2)(4×
2時間、次いで、一晩);(iii)樹脂を洗浄し、乾燥し、そして重量を測る
;(iv)HF、チオアニソール;および(v)HPLC。
【図16】 図16は、実施例9に記載されるα−ケトアミドトロンビンインヒビターを合
成するために使用される反応を示す。この図において、(i)〜(vi)は、以
下のように規定される:(i)CNCH2CO2Et、エタノール、室温、収率3
9%;(ii)HCl、EtOAc、0℃〜室温、ほぼ定量的収率;(iii)
Et3N、エタノール、pH約8.5〜9、0℃〜室温、収率63%;(iv)
2、Pd/C、HOAc、エタノール、水、45psi、収率95%;(v)
EDC、DCAA、DMSO、トルエン、0℃〜室温;および(vi)HPLC
、収率57%。
【図17】 図17Aは、実施例10に記載されるP1−α−ケトアルギニンアミド中間体
(17−8)を合成するために使用される反応(これを用いて、セリンプロテア
ーゼインヒビターを生成する)および図17Bによって示されるシクロテオンア
ミド(cyclotheonamide)を合成するために17−8を使用する
反応スキームを示す。この中間体は、セリンプロテアーゼインヒビター生成する
ために使用される。この図において、(i)〜(xvii)は、以下のように規
定される:MeOH、HCl、0℃〜室温、収率98%のTyr(2,6−Cl 2 Bn)−OMe・HCl(17−1);(ii)Fmoc−d−Phe−OH
、EDC、HOBt、NMM、CH3CN、室温、定量的収率;(iii)Et2 NH、CH2Cl2、0℃〜室温、99%の収率のPhe−Tyr(2,6−Cl 2 Bn)−OMe(17−3);(iv)HCO2H、Ac2O、CH2Cl2、還
流ために室温、79%の収率のN−ホルミル−d−Phe−Tyr(2,6−C
2Bn)−OMe(17−4);(v)CCl3OCOCl、NMM、−40℃
〜0℃、CH2Cl2、収率39%;(vi)Alloc−Pro−OH、Boc
−Arg(NO2)−H、CH2Cl2、0℃〜室温、 2日、収率59%;(vii)HCl、MeOH、0℃〜室温、定量的収率の塩
酸塩(17−7);および(viii)Et3N、pH約8〜9、MeOH、室
温、収率98%、中間体(17−8)を生成するためにアシルシフト;(ix)
t−BuMe2SiCl、イミダゾール、DMF;(x)DIBALHによって
還元してアルデヒド中間体(17−9)を生成;(xi)安定なイリイド17−
10と反応して17−11を生成;(xii)ジエチルアミンによるFmocの
除去;(xiii)酢酸無水物または酢酸−ギ酸無水物による遊離アミンのアシ
ル化、必要に応じてDMAP触媒;(xiv)DMF中にある(Ph34Pdお
よびジメドンによりアリル部分を同時切断して中間体(17−12)を生成;(
xv)カップリング薬剤(例えば、DPPA(ジフェニルホスホリルアジドまた
はBOP−ClおよびDMAP)との高希釈条件下での分子内大環化;(xvi
)無水HFによる保護基の除去;ならびに(xvii)二級アルコールを酸化し
て図17Bの化合物を生成。図17Bは、シクロテオンアミドAおよびBの構造
を示す。シクロテオアミドAは、N−ホルミル基を有し、そしてシクロテオアミ
ドBは、N−アセチル基を有する。図17Bの化合物は、非常に反応性であるP 1 −α−ケトアルギニンアミド遷移状態官能基を取り込む大環状ペプチドである
シクロテオンアミドのメンバーであり、セリンプロテアーゼインヒビターとして
活性である。図17Cは、α−N−Fmoc−β−N−Boc−l−DAPAか
ら4段階のプロトコルによって調製される中間体(17−10)についての反応
スキームを示す。この図において、(xviii)〜(xxi)は以下のように
規定される:(xviii)アリルアルコールおよびPTSA触媒;(xix)
ブロモアセチルブロマイドおよび塩基(例えば、トリエチルアミン)によるβア
ミノアリルエステルのアシル化;(xx)ホスホニウム塩を生じるためのトリフ
ェニルホスフィン;ならびに(xxi)イリイド(17−10)を生じるための
THF中の嵩高い(hindered)塩(例えば、リチウムビス−トリメチル
シリルアミド)。
【図18】 図18は、TFA法Vにおいて使用され、そして実施例11に記載される反応
を示す。特に、この図は、α−ヒドロキシ−β−保護化アミノアミド誘導体を合
成するために使用され得る、複合反応方法を示す。この図において、(i)〜(
iv)は、以下のように規定される:(i)Ph(CH22CO2H、CNCH2 CO2Et、エタノール、室温、5日、収率59%;(ii)NaOEt(触媒
量)、エタノール、30分間、0℃;(iii)HOAc、収率91%、ならび
にHCl、エタノール、0℃、10分、ほぼ定量的収率。
【図19】 図19A〜19Dは、表2中のいくつかの化合物の構造を示す。図19Aは、
米国特許第5,703,208号の実施例34に記載されるトロンビンインヒビ
ターである、化合物Bを示す。図19Bは、米国特許第5,656,645号の
実施例90に記載されるトロンビンインヒビターである、化合物Cを示す。図1
9Cは、プロリルエンドペプチダーゼインヒビターである、Eurystati
nを示す。図19Dは、米国特許第5,492,895号の実施例37に記載さ
れるトロンビンインヒビターである、化合物Gを示す。
【図20A】 図20Aは、ジクロロメタン中にあるFmoc−ノルバリンアルデヒドおよび
アリルイソ−シアノアセテートを使用し、そして多数の穏やかな有機塩基を利用
する、TFAスキームを使用する、α−ヒドロキシ−β−保護化アミノ酸誘導体
の調製のための反応スキームを示す。
【図20B】 図20Bは、各穏やかな有機塩基について得られる収率を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 レビー, オディール イー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 92122, サン ディエゴ, アベニダ ナビダッ ド ナンバー3 8278 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC41 AC52 AC53 AC59 AC80 BN10 BS10 BT12 BU32

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(A): 【化1】 の化合物を調製する方法であって、 ここで、 (i)RXは、−PGまたは−C(O)R3であり、ここでPGは、保護基であ
    り; (ii)(a)R1、R2およびR3は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、
    3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケニ
    ル、5〜約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原
    子のアルキニル(これらすべては、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3
    から独立して選択される1〜3個の置換基で置換される);約5〜約14個の炭
    素原子のアリールであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3で一、
    二または三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリールで
    あって、該環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、該ヘテロ
    原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2、および
    /またはY3で一、二または三置換される、ヘテロアリール;約6〜約18個の
    炭素原子のアラルキルであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3
    該アリール環上で一、二または三置換される、アラルキル;ならびに約5〜約1
    8個の炭素原子のヘテロアラルキルであって、約5〜約14個の環原子を有し、
    該環原子が、炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、該ヘテロ原子が
    、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2、および/また
    はY3で、該環上で一、二または三置換される、ヘテロアラルキルからなる群か
    ら独立して選択されるか;あるいは (b)R1は、−CH(R5)C(O)W1、または式−(Xaa1n2のペ
    プチジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアル
    キル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のア
    リール、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらのすべて
    は、必要に応じて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル
    、アミド、アミノ、アルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミルインドリル
    、ベンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたは
    イミダゾリル(必要に応じてアルコキシアルキルで置換される)から独立して選
    択される1〜3個の置換基で置換され;W1およびW2は、−OH、−OZ1、−
    SH、−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZ12から独立して選択され;
    各Xaa1は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてnが1〜10の
    整数であるか;あるいは (c)R3C(O)−は、W1CH(R5)C(O)−もしくはR4であり、こ
    こでR4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチド置換基であり、ここで、各Xaa 2 は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、rは、1〜10の整数であり、
    そしてXは、−C(O)−、−S(O)2−、−OC(O)−、もしくは直接結
    合であり; (iii)各Y1、Y2およびY3は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
    テトラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2
    3、−CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32 、−OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O
    )NHZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2
    、−NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NHZ12、−C(O)OH、−C
    (O)OZ1、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−
    P(O)32、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1
    、−OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12および−S(O)m(CF 2qCF3からなる群から選択され、ここで、mは、0、1または2であり、q
    は、0〜5の整数であり;そして (iv)各Z1およびZ2は、独立して、1〜約12個の炭素原子のアルキル、
    約6〜約14個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約
    14個の原子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、およ
    び約3〜約9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキルか
    らなる群から選択され; 該方法は、以下の工程: (a)式PGNHCH(R2)CHOの保護されたアミノアルデヒドと、式R1
    Cのイソニトリルと式YCO2Hのカルボキシ化合物(ここで、Yは、CF3また
    はX13である)とを反応させ、以下の式(B): 【化2】 のアミノアシルオキシカルボキサミド化合物を得る工程;および (b)(i)RXが、PGである場合、工程(a)の該アミノアシルオキシカル
    ボキサミド中間体を、アシルオキシ基除去条件下で処理し、式(A)の該化合物
    を得る工程、 (ii)RXが、−C(O)R3である場合、工程(a)の該アミノアシル
    オキシカルボキサミド中間体を、約6〜約9のpHを含むPG基除去条件下で処
    理し、式(A)の該化合物を得る工程、を包含する方法。
  2. 【請求項2】 RXが、PGである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 Yが、−CF3である、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記アシルオキシ基除去条件が、抽出可能水性手段を含む、
    請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程(a)が、穏やかな有機塩基を含む、請求項3に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 Yが、R3である、請求項2に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記アシルオキシ基除去条件が、アルカリ金属アルコキシド
    を用いる選択的加水分解を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 RXが、−C(O)R3である、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 式(C): 【化3】 のα−ケトアミド誘導体を調製する方法であって、該方法は、請求項1に記載の
    方法によって調製された式(A)の化合物を、酸化条件下で処理して、式(A)
    の化合物を酸化して、式(C)の化合物を得る工程を包含する、方法。
  10. 【請求項10】 前記酸化条件が、DMSOおよびトルエン中にEDCおよ
    びDCAを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 α−ヒドロキシ−β−アミノ酸誘導体を調製する方法であ
    って、該方法は、以下の工程: (a)式PGNHCH(R2)CHOのブロックアミノアルデヒドと、トリフル
    オロ酢酸および式R1NCのイソニトリル化合物とを穏やかな有機塩基の存在下
    で接触させ、過渡的なアミノアシルオキシトリフルオロアセテート誘導体を得る
    工程;および (b)アシルオキシ除去条件下で、工程(a)の該アミノアシルオキシトリフル
    オロアセテート誘導体を処理し、以下の式(TFA−I): 【化4】 のα−ヒドロキシ−β−アミノ酸誘導体を得る工程、を包含する方法であって、
    ここで: (i)PGは、保護基であり;そして (ii)(a)R1およびR2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、3〜約1
    2個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケニル、5〜
    約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子のアル
    キニル(これらすべては、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3から独立
    して選択される1〜3個の置換基で置換される);約5〜約14個の炭素原子の
    アリールであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3で一、二または
    三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリールであって、
    該環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、該ヘテロ原子が、
    酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2、および/または
    3で一、二または三置換される、ヘテロアリール;約6〜約18個の炭素原子
    のアラルキルであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3で該アリー
    ル環上で一、二または三置換される、アラルキル;ならびに約5〜約18個の炭
    素原子のヘテロアラルキルであって、約5〜約14個の環原子を有し、該環原子
    が、炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、該ヘテロ原子が、酸素、
    窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2、および/またはY3
    、該環上で一、二または三置換される、ヘテロアラルキルからなる群から独立し
    て選択されるか;あるいは (b)R1は、−CH(R5)C(O)W1または式−(Xaa1n2のペプ
    チジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキ
    ル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のアリ
    ール、または約7個〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらの全ては
    、独立して、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、アミ
    ド、アミノアルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミルインドリル、ベンジ
    ルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノ、または必要に
    応じてアルコキシアルキルで置換されるイミダゾリルから選択される1〜3個の
    置換基で必要に応じて置換され;W1およびW2は、独立して、−OH、−OZ1
    、−SH、−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZ12から選択され、各X
    aa1は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてnは、1〜10の整
    数であり; (iii)各Y1、Y2およびY3は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
    テトラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2
    3、−CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32 、−OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O
    )NHZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2
    、−NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NHZ12、−C(O)OH、−C
    (O)OZ1、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−
    P(O)32、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1
    、−OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12および−S(O)m(CF 2qCF3からなる群から選択され、ここで、mは、0、1または2であり、q
    は、0〜5の整数であり;そして (iv)各Z1およびZ2は、独立して、1〜約12個の炭素原子のアルキル、
    約6〜約14個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約
    14個の原子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、およ
    び約3〜約9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキルか
    らなる群から選択される、方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の方法であって、該方法は、以下の工程
    : (c)工程(b)の前記生成物を、加水分解条件下で酸性試薬と接触させて、
    以下の式(TFA−II)のα−ヒドロキシ−β−アミノ酸: 【化5】 を得る工程を包含する、方法。
  13. 【請求項13】 式(TFA−III) 【化6】 のα−ケトアミド誘導体を調製する方法であって、 ここで、 (i)PGは、保護基であり;そして (ii)(a)R1およびR2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、3〜約
    12個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケニル、5
    〜約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子のア
    ルキニル(これらすべては、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3から独
    立して選択される1〜3個の置換基で置換される);約5〜約14個の炭素原子
    のアリールであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3で一、二また
    は三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリールであって
    、該環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、該ヘテロ原子が
    、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2、および/また
    はY3で一、二または三置換される、ヘテロアリール;約6〜約18個の炭素原
    子のアラルキルであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3で該アリ
    ール環上で一、二または三置換される、アラルキル;ならびに約5〜約18個の
    炭素原子のヘテロアラルキルであって、約5〜約14個の環原子を有し、該環原
    子が、炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、該ヘテロ原子が、酸素
    、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2、および/またはY3
    で、該環上で一、二または三置換される、ヘテロアラルキルからなる群から独立
    して選択されるか;あるいは (b)R1は、−CH(R5)C(O)W1または式−(Xaa1n2のペプ
    チジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキ
    ル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のアリ
    ール、または約7個〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらの全ては
    、独立して、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、アミ
    ド、アミノアルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミルインドリル、ベンジ
    ルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノ、または必要に
    応じてアルコキシアルキルで置換されるイミダゾリルから選択される1〜3個の
    置換基で必要に応じて置換され;W1およびW2は、独立して、−OH、−OZ1
    、−SH、−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZ12から選択され、各X
    aa1は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてnは、1〜10の整
    数であり; (iii)各Y1、Y2およびY3は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
    テトラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2
    3、−CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32 、−OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O
    )NHZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2
    、−NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NHZ12、−C(O)OH、−C
    (O)OZ1、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−
    P(O)32、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1
    、−OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12および−S(O)m(CF 2qCF3からなる群から選択され、ここで、mは、0、1または2であり、q
    は、0〜5の整数であり、そして (iv)各Z1およびZ2は、独立して、1〜約12個の炭素原子のアルキル、
    約6〜約14個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約
    14個の原子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、およ
    び約3〜約9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキルか
    らなる群から選択され; 該方法は、以下の工程: (a)式PGNHCG(R2)CHOのブロックアミノアルデヒドと、トリフル
    オロ酢酸および式R1NCのイソニトリル化合物とを穏やかな有機塩基の存在下
    で接触させ、過渡的なアミノアシルオキシトリフルオロアセテート誘導体を得る
    工程; (b)アシルオキシ除去条件下で、工程(a)の該アミノアシルオキシトリフル
    オロアセテート誘導体を処理し、式(TFA−I)のα−ヒドロキシ−β−アミ
    ノ酸誘導体を得る工程;および (c)工程(b)の該誘導体を、酸化条件下で処理して、式(TFA−III)
    のα−ケトアミド誘導体を得る工程を包含する、方法。
  14. 【請求項14】 式(TFA−IV) 【化7】 のセミカルバゾン保護ケトアミド誘導体を調製する方法であって、 ここで、 (i)PGは保護基であり;そして (ii)(a)R1およびR2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、3〜約
    12個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケニル、5
    〜約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子のア
    ルキニル(これらすべては、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3から独
    立して選択される1〜3個の置換基で置換される);約5〜約14個の炭素原子
    のアリールであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3で一置換、二
    置換または三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリール
    であって、該環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、該ヘテ
    ロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2、およ
    び/またはY3で一置換、二置換または三置換される、ヘテロアリール;約6〜
    約18個の炭素原子のアラルキルであって、必要に応じてY1、Y2、および/ま
    たはY3で該アリール環上で一置換、二置換または三置換される、アラルキル;
    ならびに約5〜約18個の炭素原子のヘテロアラルキルであって、約5〜約14
    個の環原子を有し、該環原子が、炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここ
    で、該ヘテロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1
    、Y2、および/またはY3で、該環上で一置換、二置換または三置換される、ヘ
    テロアラルキルからなる群から独立して選択されるか;あるいは (b)R1は、−CH(R5)C(O)W1、または式−(Xaa1n2のペプ
    チジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキ
    ル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のアリ
    ール、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらのすべては
    、必要に応じて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、
    アミド、アミノ、アルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミル−インドリル
    、ベンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたは
    イミダゾリル(必要に応じてアルコキシアルキルで置換される)から独立して選
    択される1〜3個の置換基で置換され;W1およびW2は、−OH、OZ1、−S
    H、−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZ12から独立して選択され;各
    Xaa1は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてnが1〜10の整
    数であり; (iii)各Y1、Y2およびY3は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、テトラゾリ
    ル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2CH3、 【化8】 からなる群から独立して選択され、ここで、mが、0、1または2であり、qが
    、0〜5の整数であり;そして (iv)各Z1およびZ2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、約6〜約1
    4個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約14個の原
    子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、および約3〜約
    9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキルからなる群か
    ら独立して選択され;そして (v)−SCが、式−NHC(O)NHQのセミカルバゾン基であり、ここで
    、Qが、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキル、2〜約12個の炭素原子の
    アルケニル、3〜約12個の炭素原子のアルキニル、5〜約18個の炭素原子の
    アリール、5〜約14個の環原子のヘテロアリール(該環原子が、炭素原子およ
    びヘテロ原子から選択され、ここで、該ヘテロ原子が、酸素、窒素および硫黄か
    ら選択される)、ジ−アリールアルキルおよびトリ−アリールアルキルからなる
    群から選択され; ここで、該方法は、式(TFA−III) 【化9】 のα−ケトアミド誘導体と、式NH2NHC(O)NHQのセミカルバジドとを
    反応条件下で接触させ、式(TFA−IV)のセミカルバゾン誘導体を得る工程
    、 を包含する、方法。
  15. 【請求項15】 式(TFA−V) 【化10】 のペプチジルケトアミドを調製する方法であって、 ここで、 (i)(a)R1およびR2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、3〜約1
    2個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケニル、5〜
    約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子のアル
    キニル(これらすべては、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3から独立
    して選択される1〜3個の置換基で置換される);約5〜約14個の炭素原子の
    アリールであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3で一置換、二置
    換または三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリールで
    あって、該環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、該ヘテロ
    原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2、および
    /またはY3で一置換、二置換または三置換される、ヘテロアリール;約6〜約
    18個の炭素原子のアラルキルであって、必要に応じてY1、Y2、および/また
    はY3で該アリール環上で一置換、二置換または三置換される、アラルキル;な
    らびに約5〜約18個の炭素原子のヘテロアラルキルであって、約5〜約14個
    の環原子を有し、該環原子が、炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで
    、該ヘテロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1
    2、および/またはY3で、該環上で一置換、二置換または三置換される、ヘテ
    ロアラルキルからなる群から独立して選択されるか;あるいは (b)R1は、−CH(R5)C(O)W1、または式−(Xaa1n2のペプチ
    ジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキル
    、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のアリー
    ル、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらのすべては、
    必要に応じて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、ア
    ミド、アミノ、アルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミル−インドリル、
    ベンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたはイ
    ミダゾリル(必要に応じてアルコキシアルキルで置換される)から独立して選択
    される1〜3個の置換基で置換され;W1およびW2は、−OH、OZ1、−SH
    、−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZ12から独立して選択され;各X
    aa1は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてnが1〜10の整数
    であり; (iii)各Y1、Y2およびY3は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、テトラゾリ
    ル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2CH3、 【化11】 N−モルホリノ、−S(CF2qCF3および−S(O)m(CF2qCF3から
    なる群から独立して選択され、ここで、mが、0、1または2であり、qが、0
    〜5の整数であり、そして各Z1およびZ2は、1〜約12個の炭素原子のアルキ
    ル、約6〜約14個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5
    〜約14個の原子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、
    および約3〜約9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキ
    ルからなる群から独立して選択され;そして (iv)R4が、Z1−X−(Xaa2r−であり、ここで、Xは、−C(O)
    −、−S(O)2−、−OC(O)−、または直接結合であり、各Xaa2は、独
    立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてrが、1〜10の整数であり; ここで、該方法が、以下: (a)式(TFA−III) 【化12】 の保護されたα−ケトアミド誘導体から、保護基PGを除去する工程であって、
    ここで、PGが、保護基である、工程;および (b)工程(a)からの該保護されたα−ケトアミド誘導体と、式R4−LG
    の化合物とを、カップリング条件下で接触させ、式(FTA−V)の中間体を形
    成する工程であって、ここで、LGが脱離基である工程、 を包含する、方法。
  16. 【請求項16】 式(CI) 【化13】 のα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体を調製する方法であって、 ここで、 (i)(a)R1、R2およびR3は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、3
    〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケニル
    、5〜約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子
    のアルキニル(これらすべては、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3
    ら独立して選択される1〜3個の置換基で置換される);約5〜約14個の炭素
    原子のアリールであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3で一置換
    、二置換または三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリ
    ールであって、該環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、該
    ヘテロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2
    および/またはY3で一置換、二置換または三置換される、ヘテロアリール;約
    6〜約18個の炭素原子のアラルキルであって、必要に応じてY1、Y2、および
    /またはY3で該アリール環上で一置換、二置換または三置換される、アラルキ
    ル;ならびに約5〜約18個の炭素原子のヘテロアラルキルであって、約5〜約
    14個の環原子を有し、該環原子が、炭素原子およびヘテロ原子から選択され、
    ここで、該ヘテロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、
    1、Y2、および/またはY3で、該環上で一置換、二置換または三置換される
    、ヘテロアラルキルからなる群から独立して選択されるか;あるいは (b)R1は、−CH(R5)C(O)W1、または式−(Xaa1n2のペプ
    チジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキ
    ル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のアリ
    ール、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらのすべては
    、必要に応じて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、
    アミド、アミノ、アルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミルインドリル、
    ベンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたはイ
    ミダゾリル(必要に応じてアルコキシアルキルで置換される)から独立して選択
    される1〜3個の置換基で置換され;W1およびW2は、−OH、−OZ1、−S
    H、−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZ12から独立して選択され;各
    Xaa1は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてnが1〜10の整
    数であるか;あるいは (c)R3C(O)−は、W1CH(R5)C(O)−またはR4であり、ここで
    、R4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチド置換基であり、ここで、各Xaa2
    は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、rが1〜10の整数であり、そし
    てXが、−C(O)−、−S(O)2−、−OC(O)−、または直接結合であ
    り; (ii)各Y1、Y2およびY3は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、テトラゾリル
    、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2CH3、 【化14】 からなる群から独立して選択され、ここで、mが0、1または2であり、qが0
    〜5の整数であり;そして (iii)各Z1およびZ2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、約6〜約
    14個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約14個の
    原子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、および約3〜
    約9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキルからなる群
    から独立して選択され; ここで、該方法は、以下: (a)式PGNHCH(R2)CHO(ここで、PGは、保護基である)のN−
    末端ブロックアミノアルデヒドと、式R1NCのイソニトリルおよび式R3CO2
    Hのカルボン酸とを、溶媒中で反応させ、式 【化15】 のアミノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体を得る工程、および (b)約6〜約9のpHを含むPG基除去条件下で、工程(a)からの該アミ
    ノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体から、保護基PGを除去し、それによ
    って、アシル移動を行い、式(CI)のα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導
    体を得る工程、 を包含する、方法。
  17. 【請求項17】 式(CII) 【化16】 のα−ケトアミド誘導体を調製する方法であって、 ここで、 (i)(a)R1、R2およびR3は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、3
    〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケニル
    、5〜約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子
    のアルキニル(これらすべては、必要に応じて、Y1、Y2および/またはY3
    ら独立して選択される1〜3個の置換基で置換される);約5〜約14個の炭素
    原子のアリールであって、必要に応じてY1、Y2、および/またはY3で一置換
    、二置換または三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリ
    ールであって、該環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、該
    ヘテロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、Y1、Y2
    および/またはY3で一置換、二置換または三置換される、ヘテロアリール;約
    6〜約18個の炭素原子のアラルキルであって、必要に応じてY1、Y2、および
    /またはY3で該アリール環上で一置換、二置換または三置換される、アラルキ
    ル;ならびに約5〜約18個の炭素原子のヘテロアラルキルであって、約5〜約
    14個の環原子を有し、該環原子が、炭素原子およびヘテロ原子から選択され、
    ここで、該ヘテロ原子が、酸素、窒素および硫黄から選択され、必要に応じて、
    1、Y2、および/またはY3で、該環上で一置換、二置換または三置換される
    、ヘテロアラルキルからなる群から独立して選択されるか;あるいは (b)R1は、−CH(R5)C(O)W1、または式−(Xaa1n2のペプ
    チジル置換基であり、ここで、R5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキ
    ル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のアリ
    ール、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらのすべては
    、必要に応じて、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、
    アミド、アミノ、アルキルアミノ、インドリル、3−N−ホルミル−インドリル
    、ベンジルオキシ、ハロベンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたは
    イミダゾリル(必要に応じてアルコキシアルキルで置換される)から独立して選
    択される1〜3個の置換基で置換され;W1およびW2は、−OH、−OZ1、−
    SH、−SZ1、−NH2、−NHZ1および−NZ12から独立して選択され;
    各Xaa1は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、そしてnが1〜10の
    整数であるか;あるいは (c)R3C(O)−は、W1CH(R5)C(O)−またはR4であり、ここで
    、R4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチド置換基であり、ここで、各Xaa2
    は、独立して選択されたアミノ酸残基であり、rが1〜10の整数であり、そし
    てXが、−C(O)−、−S(O)2−、−OC(O)−、または直接結合であ
    り; (ii)各Y1、Y2およびY3は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、テトラゾリル
    、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2CH3、 【化17】 からなる群から独立して選択され、ここで、mが0、1または2であり、qが0
    〜5の整数であり;そして (iv)各Z1およびZ2は、1〜約12個の炭素原子のアルキル、約6〜約1
    4個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約14個の原
    子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、および約3〜約
    9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキルからなる群か
    ら独立して選択され; ここで、該方法は、以下: (a)式PGNHCH(R2)CHO(ここで、PGは、保護基である)のN−
    末端ブロックアミノアルデヒドと、式R1NCのイソニトリルおよび式R3CO2
    Hのカルボン酸とを、溶媒中で反応させ、式 【化18】 のアミノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体を得る工程; (b)約6〜約9のpHを含むPG基除去条件下で、工程(a)からの該アミ
    ノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体から、保護基PGを除去し、それによ
    って、アシル移動を行い、式(CI)のα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導
    体を得る工程;および (c)酸化条件下で工程(b)からの該式(CI)の誘導体を処理して、式(
    CII)のα−ケトアミド誘導体を得る工程、 を包含する、方法。
  18. 【請求項18】 式(CIII)のセミカルバゾン保護ケトアミド誘導体を
    調製する方法であって: 【化19】 ここで、 (i)(a)R1、R2およびR3は、独立して、1〜約12個の炭素原子のア
    ルキル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子の
    アルケニル、5〜約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個
    の炭素原子のアルキニル(これらの全ては、Y1、Y2および/またはY3から独
    立して選択される1〜3個の置換基で必要に応じて置換される);約5〜約14
    個の炭素原子のアリールであって、Y1、Y2および/またはY3で必要に応じて
    一置換、二置換または三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘテ
    ロアリールであって、該環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここ
    で、該ヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そして該ヘテロアリ
    ールは、Y1、Y2および/またはY3で必要に応じて一置換、二置換または三置
    換される、ヘテロアリール;約6〜約18個の炭素原子のアラルキルであって、
    アリール環上で、Y1、Y2および/またはY3で必要に応じて一置換、二置換ま
    たは三置換される、アラルキル;ならびに約5〜約18個の炭素原子のヘテロア
    ラルキルであって、約5〜約14個の環原子を有し、該環原子は炭素原子および
    ヘテロ原子から選択され、ここで該ヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から選
    択され、そして該ヘテロアラルキルは、その環上で、Y1、Y2および/またはY 3 で必要に応じて一置換、二置換または三置換されるヘテロアリールからなる群
    から選択されるか;あるいは (b)R1は、−CH(R5)C(O)W1または式−(Xaa1n2のペプ
    チジル置換基であり、ここでR5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキル
    、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のアリー
    ル、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらは全て、ヒド
    ロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、アミド、アミノアルキ
    ルアミノ、インドリル、3−N−ホルミルインドリル、ベンジルオキシ、ハロベ
    ンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたはイミダゾリル(アルコキシ
    アルキルで必要に応じて置換される)から独立して選択される1〜3個の置換基
    で必要に応じて置換され;W1およびW2は、−OH、−OZ1、−SH、−SZ1 、−NH2、−NHZ1および−NZ12から独立して選択され;各Xaa1は独
    立して選択されるアミノ酸残基であり、そしてnは1〜10の整数であるか;あ
    るいは (c)R3C(O)−は、W1CH(R5)C(O)−またはR4であり、ここ
    で、R4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチド置換基であり、ここで、各Xaa 2 は独立して選択されるアミノ酸残基であり、rは、1〜10の整数であり、そ
    してXは、−C(O)−、−S(O)2−、−OC(O)−または直接結合であ
    り; (ii)各Y1、Y2およびY3は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、テ
    トラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2CH 3 、−CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32
    −OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O)
    NHZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2
    −NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NHZ12、−C(O)OH、−C(
    O)OZ1、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−P
    (O)32、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1
    −OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12および−S(O)m(CF2
    qCF3からなる群から選択され、ここで、mは、0、1または2であり、qは
    、0〜5の整数であり; (iii)各Z1およびZ2は、独立して、1〜約12個の炭素原子のアルキル
    、約6〜約14個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜
    約14個の原子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、お
    よび約3〜約9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキル
    からなる群から選択され;そして (iv)SCは、−NHCONHQであり、ここで、Qは、水素、1〜約12
    個の炭素原子のアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケニル、3〜約12個
    の炭素原子のアルキニル、5〜約18個の炭素原子のアリール、5〜約18個の
    環原子のヘテロアリールであって、該環原子は炭素原子およびヘテロ原子から選
    択され、ここで該ヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から選択される、ヘテロ
    アリール、アラルキル、ジアリールアルキルおよびトリアリールアルキルからな
    る群から選択され; 該方法は、請求項17に記載の方法によって調製される式(CII)の化合物を
    、 式(CIII)のセミカルバゾン保護ケトアミド誘導体の形成を可能にする条件
    下で、式NH2NHCONHQのセミカルバジドで処理する工程を包含する、方
    法。
  19. 【請求項19】 式(CIV)のペプチジルケトアミド化合物を調製する方
    法であって: 【化20】 ここで、 (i)R1は、−CH(R5)C(O)W1または式−(Xaa1n2のペプチ
    ジル置換基であり、ここでR5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキル、
    3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のアリール
    、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらは全て、ヒドロ
    キシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、アミド、アミノアルキル
    アミノ、インドリル、3−N−ホルミルインドリル、ベンジルオキシ、ハロベン
    ジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたはアルコキシアルキルで必要に
    応じて置換されたイミダゾリルから独立して選択される1〜3個の置換基で必要
    に応じて置換され;W1およびW2は、−OH、−OZ1、−SH、−SZ1、−N
    2、−NHZ1および−NZ12から独立して選択され;各Xaa1は独立して
    選択されるアミノ酸残基であり、そしてnは1〜10の整数であり; (ii)R2は、独立して、1〜約12個の炭素原子のアルキル、3〜約12
    個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子のアルケニル、5〜約
    12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12個の炭素原子のアルキ
    ニル(これらの全ては、Y1、Y2および/またはY3から独立して選択される1
    〜3個の置換基で必要に応じて置換される);約5〜約14個の炭素原子のアリ
    ールであって、Y1、Y2および/またはY3で必要に応じて一置換、二置換また
    は三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘテロアリールであって
    、該環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、ここで、該ヘテロ原子は
    、酸素、窒素および硫黄から選択され、そして該ヘテロアリールは、Y1、Y2
    よび/またはY3で必要に応じて一置換、二置換または三置換される、ヘテロア
    リール;約6〜約18個の炭素原子のアラルキルであって、アリール環上で、Y 1 、Y2および/またはY3で必要に応じて一置換、二置換または三置換される、
    アラルキル;ならびに約5〜約18個の炭素原子のヘテロアラルキルであって、
    約5〜約14個の環原子を有し、該環原子は炭素原子およびヘテロ原子から選択
    され、ここで該ヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そして該ヘ
    テロアラルキルは、その環上で、Y1、Y2および/またはY3で必要に応じて一
    置換、二置換または三置換されるヘテロアラルキルからなる群から選択され; (iii)R4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチジル置換基であり、ここで
    、各Xaa2は独立して選択されるアミノ酸残基であり、rは、1〜10の整数
    であり、そしてXは、−C(O)−、−S(O)2−、−OC(O)−または直
    接結合であり; (iv)各Y1、Y2およびY3は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、テ
    トラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2CH 3 、−CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32
    −OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O)
    NHZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2
    −NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NHZ12、−C(O)OH、−C(
    O)OZ1、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−P
    (O)32、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1
    −OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12、N−モルホリノ、−S(
    CF2qCF3および−S(O)m(CF2qCF3からなる群から選択され、こ
    こで、mは、0、1または2であり、qは、0〜5の整数であり;そして (v)各Z1およびZ2は、独立して、1〜約12個の炭素原子のアルキル、約
    6〜約14個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約1
    4個の原子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、および
    約3〜約9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキルから
    なる群から選択され; 該方法は、以下の工程: (a)溶媒中、式PGNHCH(R2)CHO(ここで、PGは保護基である
    )のN末端ブロックアミノアルデヒドを、式R1NCのイソニトリルおよび式R4 OHのペプチジルカルボン酸と反応させて、以下の式のβ−アミノα−アシルオ
    キシカルボキサミド誘導体: 【化21】 を得る工程; (b)約6〜約9のpHを含むPG除去条件下、工程(a)からの該β−アミ
    ノα−アシルオキシカルボキサミド誘導体から、保護基PGを除去して、以下の
    式のα−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘導体: 【化22】 を得る工程;ならびに (c)酸化条件下、工程(b)からの該α−ヒドロキシ−β−アミノアミド誘
    導体を処理して、式(CIV)のペプチジルケトアミド誘導体を得る工程、を包
    含する、方法。
  20. 【請求項20】 式(CV)のα−ヒドロキシβ−保護アミノアミド誘導体
    を調製する方法であって: 【化23】 該方法が、以下の工程: (a)溶媒中、式PGNHCH(R2)CHOのN末端ブロックアミノアルデ
    ヒドと、式R1NCのイソニトリルと式R3CO2Hのカルボン酸とを反応させて
    、以下の式のアミノα−アシルオキシカルボキサミド: 【化24】 を得る工程;ならびに (b)選択的加水分解条件下で、該アミノα−アシルオキシカルボキサミド誘
    導体を処理して、該α−アシルオキシ基を加水分解分解して、式(CV)のα−
    ヒドロキシβ−保護アミノアミド誘導体にする工程、を包含し、 ここで、 (i)PGは、保護基であり;または (ii)(a)R1、R2およびR3は、独立して、1〜約12個の炭素原子の
    アルキル、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、2〜約12個の炭素原子
    のアルケニル、5〜約12個の炭素原子のシクロアルケニル、および3〜約12
    個の炭素原子のアルキニル(これらの全ては、Y1、Y2および/またはY3から
    独立して選択される1〜3個の置換基で必要に応じて置換される);約5〜約1
    4個の炭素原子のアリールであって、Y1、Y2および/またはY3で必要に応じ
    て一置換、二置換または三置換される、アリール;約5〜約14個の環原子のヘ
    テロアリールであって、該環原子が炭素原子およびヘテロ原子から選択され、こ
    こで、該ヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から選択され、そして該ヘテロア
    リールは、Y1、Y2および/またはY3で必要に応じて一置換、二置換または三
    置換される、ヘテロアリール;約6〜約18個の炭素原子のアラルキルであって
    、アリール環上で、Y1、Y2および/またはY3で必要に応じて一置換、二置換
    または三置換される、アラルキル;ならびに約5〜約18個の炭素原子のヘテロ
    アラルキルであって、約5〜約14個の環原子を有し、該環原子は炭素原子およ
    びヘテロ原子から選択され、ここで該ヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から
    選択され、そして該ヘテロアラルキルは、その環上で、Y1、Y2および/または
    3で必要に応じて一置換、二置換または三置換されるヘテロアラルキルからな
    る群から選択されるか;あるいは (b)R1は、−CH(R5)C(O)W1または式−(Xaa1n2のペプ
    チジル置換基であり、ここでR5は、水素、1〜約12個の炭素原子のアルキル
    、3〜約12個の炭素原子のシクロアルキル、5〜約14個の炭素原子のアリー
    ル、または約7〜約15個の炭素原子のアラルキルであり、これらは全て、ヒド
    ロキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、カルボキシル、アミド、アミノアルキ
    ルアミノ、インドリル、3−N−ホルミルインドリル、ベンジルオキシ、ハロベ
    ンジルオキシ、グアニジノ、ニトログアニジノまたはイミダゾリル(アルコキシ
    アルキルで必要に応じて置換される)から独立して選択される1〜3個の置換基
    で必要に応じて置換され;W1およびW2は、−OH、−OZ1、−SH、−SZ1 、−NH2、−NHZ1および−NZ12から独立して選択され;各Xaa1は独
    立して選択されるアミノ酸残基であり、そしてnは1〜10の整数であるか;あ
    るいは (c)R3C(O)−は、W1CH(R5)C(O)−またはR4であり、ここ
    で、R4は、式Z1X(Xaa2r−のペプチジル置換基であり、ここで、各Xa
    2は独立して選択されるアミノ酸残基であり、rは、1〜10の整数であり、
    そしてXは、−C(O)−、−S(O)2−、−OC(O)−または直接結合で
    あり; (iii)各Y1、Y2およびY3は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
    テトラゾリル、グアニジノ、アミジノ、メチルグアニジノ、−CH3、−CH2
    3、−CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CH(CF32 、−OCF3、−OCF2H、−OCF2CF3、−OC(O)NH2、−OC(O
    )NHZ1、−OC(O)NZ12、−NHC(O)Z1、−NHC(O)NH2
    、−NHC(O)NHZ1、−NHC(O)NHZ12、−C(O)OH、−C
    (O)OZ1、−C(O)NH2、−C(O)NHZ1、−C(O)NZ12、−
    P(O)32、−P(O)3(Z12、−S(O)3H、−S(O)m1、−Z1
    、−OZ1、−OH、−NH2、−NHZ1、−NZ12、N−モルホリノ、−S
    (CF2qCF3および−S(O)m(CF2qCF3からなる群から選択され、
    ここで、mは、0、1または2であり、qは、0〜5の整数であり;そして (iv)各Z1およびZ2は、独立して、1〜約12個の炭素原子のアルキル、
    約6〜約14個の炭素原子のアリール、1〜約9個の炭素原子を有する約5〜約
    14個の原子のヘテロアリール、約7〜約15個の炭素原子のアラルキル、およ
    び約3〜約9個の炭素原子を有する約6〜約11個の原子のヘテロアラルキルか
    らなる群から選択される、 方法。
  21. 【請求項21】 前記選択的加水分解条件が、アルカリ金属アルコキシドを
    含む、請求項21に記載の方法。
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