JP2002532201A - 生分解性phaコポリマーを含む吸収体製品 - Google Patents

生分解性phaコポリマーを含む吸収体製品

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JP2002532201A JP2000589230A JP2000589230A JP2002532201A JP 2002532201 A JP2002532201 A JP 2002532201A JP 2000589230 A JP2000589230 A JP 2000589230A JP 2000589230 A JP2000589230 A JP 2000589230A JP 2002532201 A JP2002532201 A JP 2002532201A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも2つのランダムな繰り返しモノマー単位を含む生分解性PHAコポリマーに関する。本発明はさらに、生分解性コポリマーを含むプラスチック製品に関するものであり、前述の生分解性コポリマーが少なくとも2つのランダムな繰り返しモノマー単位(RRMU)を含み、第1のRRMUは構造(I)を有し、式中RはH、またはCもしくはCアルキルであり、nは1または2であり;第2のRRMUは構造(II)を有し、そのRRMUの少なくとも50%は、前述の第1のRRMUの構造を有する。本発明はさらに、液体浸透性トップシート、本発明のPHAを含むフィルムを含む液体不浸透性バックシート、およびトップシートとバックシートとの間に位置する吸収剤コアを含む吸収体製品に関する。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、生分解性PHAコポリマーおよびこのような生分解性PHAコポリ
マーを含むプラスチック製品に関する。
【0002】 (背景) ポリマーは、フィルム、シート、繊維、フォーム、成形品、接着剤、および他
の多くの特殊製品を含めた、さまざまなプラスチック製品に使用されている。包
装、農業、家庭用品、および個人のケア製品の分野の適用では、ポリマーは通常
は短い(12カ月未満)使用サイクルを有する。たとえば、食品包装では、ポリ
マーは保護剤の役割を果たし、中身が消費された後にすぐに処分される。洗剤の
ボトルおよびおむつなどの家庭製品は、ひとたびその製品が使用されると即座に
捨てられる。
【0003】 大部分のプラスチック材料は、すぐに消えてしまい、ますます高価になるゴミ
処理場へとむかう、固形廃棄物の流れに行きつく。リサイクルに向けた若干の努
力はされているが、ポリマーの性質、およびポリマーを生成して製品に転換する
方法は、考えられるリサイクルの適用例の数を制限する。純粋なポリマーでさえ
繰り返し加工すると、材料を分解する結果となり、したがって機械的性質を悪化
させる。収集して混合された化学的に同等な異なる等級のプラスチック(たとえ
ば、ミルクポットおよび食料品袋などに使用されるような、分子量の異なるポリ
エチレン)は、再生材料を粗悪にまたは使用できなくしてしまうような加工の問
題を引き起こす可能性がある。
【0004】 おむつ、衛生ナプキン、パンティライナーなどの吸収体製品の適用には、異な
る種類のプラスチックがいくつか含まれる。これらの場合では、異なる成分を分
離するのが困難であるために、リサイクルには特に費用がかかる。一般にこの種
類の使い捨て製品には、数種類の流体透過性トップシート材料、吸収剤コア、お
よび流体不透過性バックシート材料が含まれる。以前は、このような吸収体の構
造は、たとえば織物、不織布または多孔質成形フィルムのポリエチレンまたはポ
リプロピレン材料から作製されるトップシート材料を使用することによって作製
されていた。バックシート材料は、典型的には、軟質のポリエチレンシートを含
む。吸収剤コア材料は、典型的には、木材パルプ繊維または吸収剤ゲル化材料と
組み合わせた木材パルプ繊維を含む。このような製品は、最終的には分解すると
考えられる材料を主に含み、この種類の材料は、毎年消費者によって生み出され
る全固形廃棄物材料のうちの非常に低いパーセンテージでしかないが、それにも
かかわらず、堆肥にできる(compostable)材料からこのような使い
捨て製品を考案する必要性が現在認められている。
【0005】 従来の使い捨て吸収体製品は、すでにかなりの程度堆肥にできる。たとえば、
典型的な使い捨ておむつは、約80%の堆肥にできる材料、たとえば木材パルプ
繊維などから成る。堆肥化プロセスでは、汚れた使い捨て吸収体製品は、それ自
体が堆肥化される前に、切り裂かれ有機廃棄物と混合される。堆肥化が完了した
後、堆肥にできない粒子は除かれる。このようにして、今日の吸収体製品でさえ
も、商業的な堆肥化プラントにおいて首尾よく加工することができる。
【0006】 それにもかかわらず、汚れた使い捨て吸収体製品中の堆肥にできない材料の量
を減らす必要がある。バックシートは、典型的には従来の使い捨て吸収体製品の
うちの堆肥にできない最も大きな構成要素の1つなので、吸収体製品中のポリエ
チレンバックシートを、堆肥にできる材料製の液体不浸透性フィルムに取り替え
る必要性が特にある。
【0007】 堆肥にできることに加えて、吸収体製品用のバックシートとして使用されるフ
ィルムは、他の多くの性能要求を満たさなければならない。たとえば樹脂は、従
来のフィルム加工方法を使用することができるように、熱可塑性でなければなら
ない。このような方法には、単層構造のキャストフィルムおよびインフレートフ
ィルム押出し、および多層構造のキャストまたはインフレートフィルム共押出し
がある。他の方法には、もう1枚のフィルム、不織布、またはペーパーウェブな
どの堆肥にできる支持体の、片面または両面上での1つの材料の押出被覆がある
【0008】 吸収体製品を作製するためにこれらのフィルムが使用される、製品二次加工作
業においては、さらに他の特性が不可欠である。引張り強さ、引張弾性率、引裂
強度、および熱軟化点などの特性は、フィルムが加工ライン上をどの程度良好に
動くかがかなりの程度決定する。
【0009】 前述した特性に加えて、吸収体製品のエンドユーザの要求を満たすために、さ
らに他の特性が必要とされる。装着中の吸収体製品の耐久性および封じ込めに影
響を与えるので、衝撃強さ、破壊強さ、および透湿性などのフィルム特性は重要
である。
【0010】 ひとたび吸収体製品が処分され堆肥化プロセスに入ると、他の特性が重要にな
る。入ってくる廃棄物が予め切り裂かれているか否かに関係なく、フィルムまた
は大きなフィルム断片が、堆肥化の初期段階中に非常により小さな粒子に最初に
分解されることが重要である。そうでないと、フィルムまたは大きな断片は、堆
肥の流れから除かれてしまう可能性があり、最終堆肥の一部になることは決して
できない。
【0011】 過去において、さまざまなポリヒドロキシアルカノエート(PHA)の生分解
性および物理的特性が研究されてきた。ポリヒドロキシアルカノエートは、バク
テリアおよび藻類などのさまざまな微生物によって生成されるポリエステル化合
物である。ポリヒドロキシアルカノエートは、その生分解性のために一般的な関
心を持たれてきたが、プラスチック材料としての実際の使用は、その熱不安定性
によって妨げられてきた。たとえば、ポリ−3−ヒドロキシブチレート(PHB
)は、バクテリアおよび藻類の天然のエネルギー貯蔵生成物であり、細胞の細胞
質内の個別の顆粒中に存在する。しかしながら、タンパク質および多糖類などの
生合成された他のポリマーと異なり、PHBは、高い結晶化度および約180℃
の明確な溶融温度を有する熱可塑性である。残念ながらPHBは、溶融温度付近
の高温では不安定になり分解する。この熱不安定性のために、PHBの商業上の
適用例は非常に限られてきた。
【0012】 その結果、研究者等は、実際の適用例に使用するために充分な熱安定性および
他の適切な化学的および物理的特性を有する、ポリヒドロキシアルカノエートを
発見することを望みながら、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒド
ロキシバレレート)(PHBV)などの他のポリヒドロキシアルカノエートを研
究してきた。残念ながら、PHBおよびPHBVなどのポリヒドロキシアルカノ
エートは、バックシートの適用例に適切なフィルムに加工するのが難しい。前に
論じたように、PHBの熱不安定性によって、このような加工がほぼ不可能にな
る。さらに、PHBおよびPHBVの遅い結晶化速度および流れ特性によって、
フィルム加工が難しくなる。PHBホモポリマーおよびPHBVコポリマーの例
は、1983年7月12日にHolmes他によって発行された米国特許第4,
393,167号、および1989年11月14日に発行された米国特許第4,
880,592号に記載されている。PHBVコポリマーは、BIOPOLの商
標でImperial Chemical Industriesから市販され
ている。現在PHBVコポリマーは、バレレート含有率約5から約24モル%で
生成される。バレレート含有率を増加させると、ポリマーの溶融温度、結晶化度
、および剛性が減少する。BIOPOLの技術の概要は、Business 2
000+(Winter,1990)に提供されている。
【0013】 結晶化速度が遅いために、PHBVから作成されたフィルムは冷却後でさえも
それ自体に粘着する。PHBVの大部分は、長期間非晶質で粘着性のままである
。フィルムがフィルムダイを離れた後に冷却ロール上で即座に冷却されるキャス
トフィルム作業では、溶融PHBVはしばしばロールに粘着し、フィルムが加工
されるスピードを制限し、またはフィルムが回収されることさえも妨げる。イン
フレートフィルムでは、円筒状フィルムが冷却され、巻き取るためにつぶされた
後に、PHBVの残留粘着のために円筒状フィルムがくっつき合う。
【0014】 Martini他によって1989年11月14日に発行された米国特許第4
,880,592号は、2層の犠牲用ポリマー、たとえばポリオレフィンの間の
PHBVを共押出しし、多層フィルムを延伸し、配向させ、次いでPHBVが結
晶化するための時間が経過した後にそのポリオレフィン層を剥ぎ取ることによっ
て、おむつのバックシート用のPHBV単層フィルムを得る手段を開示している
。次いで残ったPHBVフィルムは、水溶性フィルム、またはポリ塩化ビニリデ
ンまたは他のポリオレフィン類などの水に溶けないフィルムのいずれかにラミネ
ートされる。残念ながら、PHBVのフィルムへの加工に伴う固有の難点を避け
ようとすると、このような抜本的で面倒な加工対策が必要である。
【0015】 前述したことに基づくと、生分解できるプラスチック製品は必要とされている
。要するに、このような生分解性製品は、堆肥化を介してプラスチック製品を他
の使用可能な製品、即ち表土への「リサイクル」が促進すると思われる。この必
要性を満たすためには、使い捨て製品に使用されるプラスチック製品に容易に加
工することができる生分解性ポリマーがあらかじめ必要である。
【0016】 (発明の目的) 本発明の目的は、生分解性ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)コポリマ
ーを提供することである。
【0017】 本発明の目的は、生分解性ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を含むプ
ラスチック製品を提供することでもある。
【0018】 本発明の目的は、プラスチック製品を作成するために生分解性ポリヒドロキシ
アルカノエート(PHA)を使用する方法を提供することでもある。
【0019】 本発明の他の目的は、生分解性ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を含
むフィルムを含む使い捨て衛生衣類を提供することでもある。
【0020】 (概要) 本発明は、少なくとも2つのランダムな繰り返しモノマー単位を含む、新規の
生分解性ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)コポリマーに関する。
【0021】 本発明はさらに、生分解性コポリマーを含むプラスチック製品に関する。この
コポリマーは少なくとも2つのランダムな繰り返しモノマー単位を含み、第1の
モノマー単位は構造
【0022】
【化7】
【0023】 を有し、式中、RはH、またはCもしくはCアルキル、およびnは1また
は2であり;第2のモノマー単位は構造
【0024】
【化8】
【0025】 を有し、かつ、ランダムな繰り返しモノマー単位の少なくとも50%は、第1の
モノマー単位の構造を有する。このようなプラスチック製品には、フィルム、シ
ート、繊維、フォーム、成形品、不織布、エラストマー、および接着剤を含む。
【0026】 本発明はさらに、液体浸透性トップシート、生分解性PHAを含むフィルムを
含む生分解性液体不浸透性バックシート、およびトップシートとバックシートの
間に位置する吸収剤コアを含む、吸収体製品に関する。
【0027】 (詳細な説明) 本発明は、プラスチック製品に容易に加工することができる生分解性コポリマ
ーの必要性に対応するものである。本発明はさらに、生分解性および/または堆
肥化性が増大した使い捨てプラスチック製品の必要性に対応するものである。
【0028】 本明細書で使用される、「ASTM」とは、米国材料試験協会(Americ
an Society for Testing and Materials
)を意味する。
【0029】 本明細書で使用される、「含む(comprising)」とは、他の工程お
よび最終結果に影響を与えない他の成分を加えることができることを意味する。
この語は、「から成る(consisting of)」および「から本質的に
成る(consisting essentially of)」という語を包
含する。
【0030】 本明細書で使用される、「アルキル」とは、直線状または分枝状;および置換
された(モノまたはポリ)または置換されていない、飽和炭素含有鎖を意味する
【0031】 本明細書で使用される、「アルケニル」とは、モノ不飽和(すなわち鎖中に1
個の二重結合)またはポリ不飽和(すなわち鎖中に2個以上の二重結合);直線
状または分枝状;および置換された(モノまたはポリ)または置換されていない
、炭素含有鎖を意味する。
【0032】 本明細書で使用される、「PHA」とは、本発明のポリヒドロキシアルカノエ
ートを意味する。
【0033】 本明細書で使用される、「PHB」とは、ポリ−(3−ヒドロキシブチレート
)ホモポリマーを意味する。
【0034】 本明細書で使用される、「PHBV」とは、ポリ(3−ヒドロキシブチレート
−co−3−ヒドロキシバレレート)コポリマーを意味する。
【0035】 本明細書で使用される、「PHBMV」とは、ポリ(3−ヒドロキシブチレー
ト−co−3−ヒドロキシ−4−メチルバレレート)コポリマーを意味する。
【0036】 本明細書で使用される、「生分解性」とは、微生物および/または自然の環境
的要因によって、化合物が最終的にCOと水またはバイオマスに完全に分解さ
れる能力を意味する。
【0037】 本明細書で使用される、「堆肥にできる(compostable)」とは、
次の3つの条件を満たす材料を意味する:(1)固形廃棄物のための堆肥化設備
において、その材料が処理され得る;(2)そのように処理されるならば、その
材料は最終堆肥に行きつく;(3)その堆肥が土壌中で使用されるならば、その
材料は最終的に土壌中で生分解する。
【0038】 たとえば、処理のために堆肥化設備に託される固形廃棄物中に存在するポリマ
ーフィルム材料は、必ずしも最終堆肥に行きつくわけではない。紙と他の材料を
分離するために、さらなる処理の前に、ある種の堆肥化設備では固形廃棄物の流
れを風力分級にかけている。ポリマーフィルムは、このような風力分級において
かなりの確率で固形廃棄物の流れから分離されるはずであり、したがって堆肥化
設備内では処理されないはずである。それにもかかわらず、前述の定義に従って
、ポリマーフィルムは依然として「堆肥にできる」材料でありうる。なぜなら、
それを堆肥化設備内で処理することが「可能である」からである。
【0039】 典型的には、材料が最終堆肥に行きつくための条件は、材料が堆肥化プロセス
中である種の分解を受けることである。典型的には、固形廃棄物の流れは堆肥化
プロセスの初期段階で、細断工程にかけられる。その結果、ポリマーフィルムは
、シートよりも細片として存在するはずである。堆肥化プロセスの最終段階では
、仕上がった堆肥は篩分け工程を施されるはずである。典型的には、細断工程の
直後に有していたサイズを保持していたなら、ポリマー細片はスクリーンを通過
しないはずである。本発明の堆肥にできる材料は、部分的に分解された細片がス
クリーンを通過するのを可能にするための堆肥化プロセス中で、その統合性を充
分失うであろう。しかしながら、堆肥化設備は固形廃棄物の流れに非常に苛烈な
細断およびかなり粗い篩分けを施すであろうことは明らかである。この場合、ポ
リエチレンのような分解しないポリマーが条件(2)を満たすであろう。したが
って、条件(2)を満たすことは、ある材料が本定義内で堆肥にできるために充
分なわけではない。
【0040】 本明細書で定義されるような堆肥にできる材料とポリエチレンのような材料を
区別するのは、材料が最終的に土壌中で生分解するという条件(3)である。こ
の生分解性要件は、堆肥化プロセスまたは堆肥化土壌の使用にとって必須ではな
い。そこから生成する固形廃棄物および堆肥は、あらゆる種類の非生分解性材料
、たとえば砂を含む可能性がある。しかしながら、土壌中での人工材料の蓄積を
避けるためには、このような材料が完全に生分解性であることが本明細書では要
求される。同様に、この生分解が速いものである必要はまったくない。材料自体
および中間分解生成物が毒性ではない、またはさもなければ土壌または穀物に対
して有害でない限り、その生分解が数カ月または数年さえもかかることは充分に
許容できる。なぜならこの要件は、土壌中に人工物質が蓄積することを避けるた
めのみに存在するからである。
【0041】 別に特に示されない限り、本明細書に列挙されたコポリマーの組成比はすべて
、モル比のことである。
【0042】 本発明は、プラスチック製品、特にホモポリマーPHBおよびコポリマーPH
BVと比較してフィルムに加工するのが驚くほど容易な、生分解性コポリマーに
関する。
【0043】 本明細書で使用される、「プラスチック製品」とは、フィルム、シート、繊維
、フォーム、成形品、不織布、エラストマー、および接着剤に加工されるコポリ
マーを意味する。
【0044】 本発明のプラスチック製品への加工に有用なPHAは、少なくとも2つのラン
ダムな繰り返しモノマー単位(RRMU(randamly repeating monomer unit)
を含む。第1のRRMUは構造
【0045】
【化9】
【0046】 を有し、式中、RはH、またはCもしくはCアルキル、およびnは1また
は2である。第2のRRMUは構造
【0047】
【化10】
【0048】 を有する。
【0049】 本発明の一実施形態では、100%より小さいが少なくとも約50パーセント
、より好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約70%、よ
り好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%のRRM
Uが、第1のRRMUの構造を有する。
【0050】 本発明のPHAが、フィルム、シート、または軟質弾性繊維に加工されるとき
、好ましくは約50%から約99.9%、より好ましくは約75%から約99%
、さらに好ましくは約85%から約98%、最も好ましくは約85%から約95
%のRRMUが第1のRRMUの構造を有する。
【0051】 本発明のPHAが、通常の繊維または成形品(たとえば射出または吹込み成形
された)に加工されるとき、好ましくは約80%から約99.5%、より好まし
くは約90%から約99.5%、さらに好ましくは約95%から約99.5%の
RRMUが第1のRRMUの構造を有する。
【0052】 本発明のPHAが、エラストマーまたは接着剤に加工されるとき、約50%か
ら約85%のRRMUが第1のRRMUの構造を有することが好ましい。
【0053】 本発明のPHAが、不織布に加工されるとき、好ましくは約85%から約99
.5%、より好ましくは約90%から約99.5%、さらに好ましくは約95%
から約99.5%のRRMUが第1のRRMUの構造を有する。
【0054】 本発明の一実施形態では、RはCアルキルであり、かつnは1であり、し
たがってモノマーの繰り返し単位、3−ヒドロキシブチレートを形成する。
【0055】 本発明の他の実施形態では、RはCアルキルであり、かつnは1であり、
したがってモノマーの繰り返し単位、3−ヒドロキシバレレートを形成する。
【0056】 本発明の他の実施形態では、RはHであり、かつnは2であり、したがって
モノマーの繰り返し単位、4−ヒドロキシブチレートを形成する。
【0057】 本発明の他の実施形態では、RはHであり、かつnは1であり、したがって
モノマーの繰り返し単位、3−ヒドロキシプロピオネートを形成する。
【0058】 他の実施形態では、本発明において有用なコポリマーは、構造
【0059】
【化11】
【0060】 を有する1つ以上の追加のRRMUを含み、 式中、RはH、またはC、C、C、C、C、C、C、C、C 、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C 、またはC19アルキルもしくはアルケニルであり;mは1または2であり;
追加のRRMUは第1のRRMUまたは第2のRRMUとは同じものではない。
コポリマーは3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、1
5、16、17、18、19、20個の、またはさらに異なるRRMUを含むこ
とが好ましい。
【0061】 本発明の好ましい実施形態では、RはC、C、C、C、C、C 、C、C、C、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C 、C17、C18、またはC19アルキルまたはアルケニルであり、およびm
は1である。
【0062】 本発明の好ましい実施形態では、RはCアルキルであり、かつmは1であ
り、したがってモノマーの繰り返し単位、3−ヒドロキシブチレートを形成する
【0063】 本発明の他の実施形態では、RはCアルキルであり、かつmは1であり、
したがってモノマーの繰り返し単位、3−ヒドロキシバレレートを形成する。
【0064】 本発明の他の実施形態では、RはHであり、かつmは2であり、したがって
モノマーの繰り返し単位、4−ヒドロキシブチレートを形成する。
【0065】 本発明の他の実施形態では、RはHであり、かつmは1であり、したがって
モノマーの繰り返し単位、3−ヒドロキシプロピオネートを形成する。
【0066】 好ましくは、2つのRRMUを含む本発明の新規な生分解性PHAは、以下の
構造を有する第1のRRMUと、
【0067】
【化12】
【0068】 [式中、RはH、またはCもしくはCアルキル、およびnは1または2で
ある。]以下の構造を有する第2のRRMUと、を有し、
【0069】
【化13】
【0070】 かつ、少なくとも50%のRRMUが、第1のRRMUの構造を有する。
【0071】 好ましくは、3つのRRMUを含む本発明の新規な生分解性PHAは、以下の
構造を有する第1のRRMUと、
【0072】
【化14】
【0073】 [式中、RはH、またはCもしくはCアルキルまたはアルケニル、および
nは1または2である。]以下の構造を有する第2のRRMUと、
【0074】
【化15】
【0075】 さらに以下の構造を有する第3のRRMUと、を有し、
【0076】
【化16】
【0077】 [式中、RはH、またはC、C、C、C、C、C、C、C
、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C 18 、またはC19アルキルまたはアルケニルであり、mは1または2である。
]かつ、少なくとも50%のRRMUが、第1のRRMUの構造を有し、さらに
、第3のRRMUは、第1のランダムな繰り返しモノマー単位または第2のラン
ダムな繰り返しモノマー単位とは同じものではない。
【0078】 生分解性PHAの合成 本発明の生分解性PHAは、合成化学または生物学に基づく方法によって合成
することができる。化学的手法の1つには、以下に記載されるようなβ−ラクト
ンモノマーの開環重合が含まれる。使用される触媒または開始剤は、アルミノキ
サン、ジスタノキサン、またはアルコキシ亜鉛およびアルコキシアルミニウム化
合物などの、さまざまな物質であってよい。(Agostini,D.E.,J
.B.Lando,and J.R.Shelton,J.Polym.Sci
.Part A−1,Vol.9,pp.2775〜2787(1971);G
ross,R.A.,Y.Zhang,G.Konrad,and R.W.L
enz,高分子,第21巻,第2657〜2668頁(1988);and D
ubois,P.,I.Barakat,R.Jerome,and P.Te
yssie,高分子,第26巻,第4407〜4412巻(1993);Le
Borgne,A.and N.Spassky,ポリマー,第30巻,第23
12〜2319頁(1989);Tanahashi,N,and Y.Doi
,高分子,第24巻,第5732〜5733頁(1991);Hori,Y.,
M.Suzuki,Y.Takahashi,A.Yamaguchi,and
T.Nishishita,高分子,第26巻,第4388〜4390頁(1
993);and Kemnitzer,J.E.,S.P.McCarthy
,and R.A.Gross,高分子,第26巻,第1221〜1229頁(
1993)を参照のこと。)アイソタクチックポリマーの生成は、立体中心の立
体配置を保持または反転させながら、鏡像異性的に純粋なモノマーとラセミ化を
起こさない開始剤の重合によって、または、1つの鏡像異性体を優先的に重合さ
せる開始剤によるラセミモノマーの重合によって、行うことができる。たとえば
以下のように示す。
【0079】
【化17】
【0080】 本発明の天然に誘導されるPHAはアイソタクチックであり、ポリマー主鎖の
立体中心においてR絶対立体配置を有する。代替方法として、立体中心の立体配
置が主にSである、アイソタクチックポリマーを作成することもできる。いずれ
のアイソタクチック材料も、酵素のような立体特異的試薬が関係するとき以外は
、同様の物理的性質およびほぼ同様の化学反応性を有するはずである。Rおよび
S立体中心がランダムに取り込まれているポリマー、アタクチックポリマーは、
ラセミモノマーおよび一方の鏡像異性体にのみ優先性を示さない重合開始剤また
は触媒によって生成することができるが、一方ではこのような開始剤または触媒
は、光学的純度の高いモノマーをアイソタクチックポリマー(たとえばジスタノ
キサン触媒)に重合させることがしばしばある(Hori,Y.,M.Suzu
ki,Y.Takahashi,A.Yamaguchi,and T.Nis
hishita,高分子,第26巻,第5533〜5534頁(1993)を参
照のこと)。代替方法として、アイソタクチックポリマーは、重合触媒が1つの
鏡像異性体に対してもう一方に対してよりもより反応性が大きいならば、ラセミ
モノマーから生成することができる。優先性の程度に応じて、別個のRまたはS
ステレオホモポリマー、ステレオブロックコポリマー、またはステレオブロック
コポリマーとステレオホモポリマーの混合物を生成することができる。(Le
Borgne,A.and N.Spassky,N.,ポリマー,第30巻,
第2312〜2319頁(1989);Tanahashi,N,and Y.
Doi,高分子,第24巻,第5732〜5733頁(1991);and B
envenuti,M.and R.W.Lenz,J.POLYM.SCI.
:PART A:POLYM.CHEM.,第29巻,第793〜805頁(1
991)を参照のこと)。ラセミモノマーから、交互RおよびS立体中心繰り返
し単位を有するポリマーである、シンジオタクチックポリマーを主に生成すると
知られている開始剤または触媒もあり(Kemnitzer,J.E.,S.P
.McCarthy,and R.A.Gross,高分子,第26巻,第12
21〜1229頁(1993)を参照のこと)、一方では、ステレオポリマーの
3タイプすべてを生成することができる開始剤または触媒もある。(Hocki
ng,P.J.and R.H.Marchessault,POLYM.BU
LL.,第30巻,第163〜170頁(1993)を参照のこと)。
【0081】 たとえば、3−ヒドロキシアルカノエートコモノマーが、3−アルキル−β−
プロピオラクトンであり、アルキル基が少なくとも3つの炭素原子長を含むポリ
(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシアルカノエート)コポリマ
ーの調製は、下記の方法によって行われる。空気および湿気を除くために、適切
な予防措置を行う。ラクトンモノマー(精製させ、乾燥させ、不活性雰囲気の下
で貯蔵された)、所望のモル比のβ−ブチロラクトンおよび3−アルキル−β−
プロピオラクトンを、シリンジまたは排管を介して、オーブンで乾燥させ、アル
ゴンパージし、火で殺菌消毒されたホウケイ酸ガラスチューブまたはゴム隔膜で
覆われたフラスコに装入する。重合触媒を、シリンジを介してトルエン溶液とし
て加える。そのチューブを注意深く回転させて、試薬を混合させ(ただしゴム隔
膜と接触させない)、次いで油浴中において所望の温度で規定時間加熱する。反
応が進行するにつれて、混合物が粘性になり凝固する可能性がある。アイソタク
チックポリマーが生成されるならば、物質全体が固化するまで固体ポリマーが沈
殿する。次いで生成物を冷却し、チューブから取り除き、真空乾燥によって残留
モノマーを除去することができる。代替方法として、生成物を適切な溶剤(たと
えばクロロホルム)中で溶解させ、非溶剤(たとえばエーテルとヘキサンの混合
物、3:1 v/v)中での沈殿によって回収し、真空乾燥することができる。
分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC、ゲル浸透クロマトグラフィ
ーすなわちGPCとしても知られている)などの標準的な方法によって決定され
る。ポリマーのコモノマー含有率は、核磁気共鳴(NMR)によって決定される
【0082】 本発明のPHAを合成する好ましい方法では、1997年7月13日に発行さ
れ、The Procter and Gamble Companyに譲渡さ
れた、L.A. Schechtman and J.J.Kemperの「ア
ルキル亜鉛アルコキシドによって開始されたベータ置換されたベータ−プロピオ
ラクトンの合成」という表題の、米国特許第5,648,452号で開示される
ように、開始剤はアルキル亜鉛アルコキシドである。このような開始剤は一般式
ZnORを有し、この式でRおよびRは独立してC〜C10アルキ
ルである。好ましい合成方法では、開始剤はエチル亜鉛イソプロポキシド、メチ
ル亜鉛イソプロポキシド、エチル亜鉛エトキシド、またはエチル亜鉛メトキシド
からなる群から選択され、エチル亜鉛イソプロポキシドが選択されるのがより好
ましい。
【0083】 本発明において有用な他のコポリマーは、前述の手順中の出発原料(モノマー
)を、最終コポリマー生成物において望まれるモノマー単位に対応する、3−ア
ルキル−β−ラクトンに置換することによって作成することができる。
【0084】 代替方法として、本発明において有用な生分解性PHAの生物学的合成は、適
切な微生物(天然または遺伝子工学的に処理された)、適切な供給原料(1つま
たは多数の成分)の発酵によって行うことができる。生物学的合成は、当該のコ
ポリマーを発現するために遺伝子工学的に処理された植物種を用いても行うこと
ができる(1993年2月4日に刊行された、Somerville,Poir
ier and Dennisの世界特許出願番号93−02178、および1
997年7月22日に発行されたDennis他の米国特許第5,650,55
5号、および1997年3月11日に発行されたNawrath他の米国特許第
5,610,041号、およびPoole,R.,科学,第245巻,第118
7〜1189頁(1989)を参照のこと)。
【0085】 結晶化度 半結晶性ポリマー(またはコポリマー)の体積百分率結晶化度(Φ)は、ポ
リマーがどのようなタイプの最終使用特性を有するかをしばしば決定する。たと
えば、高度に(50%より高い)結晶性のポリエチレンポリマーは強く硬く、プ
ラスチック製ミルク容器のような製品に適している。一方、低結晶性のポリエチ
レンは軟質で強靭で、食品ラップおよびゴミ袋などの製品に適している。結晶化
度は、X線回折、示差走査熱量測定(DSC)、密度測定、および赤外吸収を含
めた、いくつかの方法によって決定される。最も適切な方法は、測定される材料
に応じて変わる。
【0086】 X線回折は、材料の熱的性質についてほとんど知られていないとき、結晶構造
の変化が起こる可能性のあるときには最適である。その基本原理は、材料の非結
晶部分はX線を拡散した範囲または広範囲の角度に散乱させ、一方で結晶はX線
を鋭角、明確に定められた角度に回折させるという事実に基づく。しかしながら
、散乱強度はすべて一定である。非結晶性および結晶性の回折強度を区分するこ
とができるならば、このことはサンプル中の結晶性材料の量を計算するのを可能
にする。わずか2%という結晶化度の百分率の差を検出できる、非常に正確な方
法がRulandによって開発されてきた(Vonk,C.,F.J.Balt
a−Calleja,合成ポリマーからのX線散乱,Elsevier:Ams
terdam,(1989);and Alexander,L.,ポリマー科
学におけるX線回折法,Robert Kreiger Pub.Co.,Ne
w York,(1979)を参照のこと)。
【0087】 溶融の際に、結晶から溶融物質に転移する溶融温度では、結晶は一定量の熱を
必要とする。この溶融熱は、いくつかの熱に関する技術によって測定することが
でき、最も一般的なものはDSCである。100%結晶材料の溶融熱が分かって
いて、溶融体への加熱の際に大きなアニール、または溶解/再結晶化現象が起こ
らなければ、DSCによって非常に正確に結晶化度の重量分率を決定することが
できる。(ポリマー材料の熱特性,E.Turi,Ed.,Academic
Press,New York,(1980);and Wunderlich
,B.,高分子物理学,Academic Press,New York,(
1980)を参照のこと)。
【0088】 純粋な結晶性および純粋な非結晶性材料の密度が分かれば、材料の密度測定に
よって結晶化度を得ることができる。このことから一定の容量を加えることが考
えられるが、この条件は均質な構造のポリマー(またはコポリマー)に対して満
たされる。この方法は、サンプル中に泡または大きな隙間が存在しないような、
注意深いサンプル調製に依存する。
【0089】 純粋に結晶性および非結晶性の吸収帯を同定することができれば、赤外吸収ス
ペクトルによって結晶化度を決定する都合のよい方法が提供される(Tadok
oro,H.,結晶ポリマーの構造,John Wiley and Sons
,New York,(1979)を参照のこと)。
【0090】 異なる技術によってΦのわずかに異なる値が生じることがしばしばあること
に留意すべきである。なぜなら、これらの方法は異なる物理原理に基づくからで
ある。たとえば密度測定は、X線回折より高い値を与えることがしばしばある。
これは、結晶性と非結晶性ポリマー(またはコポリマー)材料の間の界面で、密
度が連続的に変化するためである。X線回折は結晶性のこのような物質を検出で
きない一方で、密度測定はこの界面領域によって影響を受けるはずである。
【0091】 一般的には、本発明のPHAは、X線回折による測定で、約0.1%から約9
9%、より好ましくは約2%から約80%、さらに好ましくは約20%から約7
0%の結晶化度であることが好ましい。
【0092】 本発明のPHAがフィルムに加工されるとき、このPHAの結晶化度の量は、
X線回折による測定で、約2%から約65%、より好ましくは約5%から約50
%、さらに好ましくは約20%から約40%の結晶化度であることがより好まし
い。
【0093】 本発明のPHAがシートに加工されるとき、このPHAの結晶化度の量は、X
線回折による測定で、約0.1%から約50%、より好ましくは約5%から約5
0%、さらに好ましくは約20%から約40%の結晶化度であることがより好ま
しい。
【0094】 本発明のPHAが通常の繊維、または不織布に加工されるとき、このPHAの
結晶化度の量は、X線回折による測定で、約60%から約99%、より好ましく
は約70%から約99%、さらに好ましくは約80%から約99%の結晶化度で
あることがより好ましい。
【0095】 本発明のPHAが軟質弾性繊維に加工されるとき、このPHAの結晶化度の量
は、X線回折による測定で、約30%から約80%、より好ましくは約40%か
ら約80%、さらに好ましくは約50%から約80%の結晶化度であることがよ
り好ましい。
【0096】 本発明のPHAが成形品に加工されるとき、このPHAの結晶化度の量は、X
線回折による測定で、約10%から約80%、より好ましくは約20%から約7
0%、さらに好ましくは約30%から約60%の結晶化度であることがより好ま
しい。
【0097】 本発明のPHAがエラストマーまたは接着剤に加工されるとき、このPHAの
結晶化度は、X線回折による測定で、約50%未満、より好ましくは約30%未
満、さらに好ましくは約20%未満であることがより好ましい。
【0098】 溶融温度 本発明の生分解性PHAは、約30℃から約160℃、より好ましくは約60
℃から約140℃、さらに好ましくは約90℃から約120℃の溶融温度(Tm
)を有することが好ましい。
【0099】 PHAを含むプラスチック製品 本発明のPHAは、フィルム、シート、繊維、フォーム、成形品、不織布、エ
ラストマー、および接着剤だけには限らないが、これらを含めたさまざまなプラ
スチック製品に加工することができる。
【0100】 A.フィルム 本発明の一実施形態では、プラスチック製品はフィルムである。本明細書で使
用される、「フィルム」とは、長さと厚さの比が大きく、幅と厚さの比が大きい
物質の非常に薄い連続的な一片を意味する。厚さの明確な上限についての条件は
ないが、好ましい上限は0.254mm、より好ましくは約0.01mm、さら
に好ましくは約0.005mmである。任意のフィルムの保護値は、それが連続
的であること、すなわち穴またはクラックがないことに依存する。なぜならフィ
ルムは、周囲の水蒸気および酸素などの分子に対する効率的な障壁でなければな
らないからである。本発明のフィルムは、使い捨ておむつ、収縮性包装材料(た
とえば食品用ラップ、消費者製品用ラップ、パレットおよび/またはクレート用
ラップなど)、または袋類(食品袋、食品貯蔵用袋、サンドウィッチ袋、再シー
ル可能なZiploc(登録商標)型の袋、ゴミ袋など)だけには限らないが、
これらを含めたさまざまな使い捨て製品において使用することができる。本発明
の好ましい実施形態では、本発明のフィルムは液体透過性であり、使い捨ておむ
つ、女性用衛生製品などの吸収剤使い捨て衛生衣類における使用に適切である。
より好ましくは増大した生分解性および/または堆肥にできる能力に加えて、本
発明のフィルムは以下の性質を有する。
【0101】 a)縦方向(MD)の引張り弾性率が約10,000から約100,000l
bs/平方インチ(6.895×10dynes/cmから6.895×1
dynes/cm)であり、 b)MDの引裂強さが、厚さ25.4μm当たり少なくとも70グラムであり
、 c)幅方向(CD)の引裂強さが、厚さ25.4μm当たり少なくとも70グ
ラムであり、 d)落球落下によって測定される衝撃強さが少なくとも12cmであり、 e)湿気の伝達率が16時間当たり1cm当たりで約0.0012グラム未
満であり、 f)60℃での弾性率が少なくとも5.52×10dynes/cm(8
00lbs/平方インチ)であり、 g)厚さが約12μmから約75μmである。
【0102】 このような性能基準を試験するための方法は、以下でより詳細に論じられてい
る。
【0103】 出願人の発明以前に、商業用プラスチック生産に使用するために研究されたポ
リヒドロキシアルカノエートは、それをプラスチックに使用することは相当な障
害であった。前に論じたように、PHBおよびコポリマーPHBVのようなポリ
ヒドロキシアルカノエートは、その熱不安定性のために加工するのが難しい。さ
らに、このようなポリヒドロキシアルカノエートは、結晶化速度が遅いために、
フィルムに加工するのが大変難しかった。出願人は、3つの炭素の分枝状アルキ
ルを有し、上に定義されるような第2のRRMUを含む、本発明のPHAコポリ
マーは、特にPHBまたはPHBVと比較すると、驚くほど容易にフィルムに加
工されることを発見した。驚いたことに出願人は、特にPHBまたはPHBVと
比較すると、3つの炭素を含む限られた数の中型分枝状アルキル鎖を有する、こ
のような直線状のランダムコポリマーは、生分解性に加えて以下のような特性を
提供することを発見した:a)より低い溶融温度、b)より低い結晶化度、およ
びc)改善された溶融流動性。このことは、この中型分枝状アルキル鎖の最も長
い直鎖分枝が2つの炭素しか含まない、という事実に照らしてみると特に驚きで
ある。
【0104】 特性a)およびb)は第1のRRMUの結晶格子から第2のRRMUを除くこ
とによって得られ、したがって熱処理の温度が下がり剛性および伸びの特性が改
善される結果になると、理論によって制限されることなく出願人は考えている。
さらに、特性c)は第2のRRMUの側鎖のために、コポリマー鎖の間のからみ
合いを増大させることによって得られると、理論によって制限されることなく出
願人は考えている。コポリマーの流体容積を増加させることによって(たとえば
、第2のモノマー単位は螺旋構造中にキンクを作り出す)、溶融中の異なるコポ
リマー主鎖上の側鎖の「フッキング」または「キャッチング」によって、または
より低いTmのために(たとえば熱処理窓の拡大)鎖の分断を減少させることに
よって、このような増大したからみ合いが起こる可能性がある。
【0105】 1.フィルムの性能基準および試験方法 フィルムが堆肥にできる使い捨ておむつのバックシートとして満足に機能する
ためには、フィルムは生分解性の樹脂または構造体でできていなければならず、
以下の性質、高い強度、充分な流体障壁、適切な弾性率または柔軟性、および充
分に高い融点を示さなければならない。
【0106】 使い捨ておむつのバックシートは、高速の使い捨ておむつ加工機において加工
され、幼児に対する使用において「耐水性の」障壁を提供するのに充分な強度を
有していなければならない。バックシートは、幼児または世話をする人のいずれ
かの衣類または寝具類が湿らないまたは汚れないように、充分に耐水性でなけれ
ばならない。バックシートは、幼児用おむつの外被として使用されるような軟性
で快適な材料となるほど充分低いが、これと同時に、高速の使い捨ておむつ加工
機においてしわができず、折りたたまれず、または折り目がつかずに容易に取り
扱えるほど充分高い、弾性率または柔軟性を有していなければならない。バック
シートは、典型的な高温貯蔵条件で変形、溶解、または永久に強度を失わないよ
うな、または典型的にはホットメルト接着剤を使用して使い捨ておむつの構成要
素を一緒に結合させる高速の使い捨ておむつ加工機において一体性を失わないよ
うな、十分な耐熱性を有していなければならない。
【0107】 使い捨ておむつ用の生分解性および/または堆肥にできるバックシートとして
適切であるほどに充分強力なフィルムは、以下の2つの性質を示すのが好ましい
:(a)落下した重りによる破裂に対する耐性および(b)製造の縦方向および
幅方向の両方の引き裂きに対する耐性。本発明の好ましいバックシートは、高さ
12センチメートルからの直径約19ミリメートル、および質量27.6から2
8.6グラムの球状の鋼製ボールの落下に耐えることができるので、試験の少な
くとも50%では、いかなるサイズの破裂も生じない結果となる(変形は許容さ
れる)。好ましい材料は、20センチメートルより高い高さからの落下に対して
50%またはそれ未満の破壊を示す材料である。同様に、ElmendorfM
odel No.60〜100のような標準Elmendorf pendul
um型試験装置が、TAPPI Method T 414om−88に従って
切返しまたは切り込みによって作製された16パイルの材料に対して使用される
とき、本発明の許容可能なバックシートは、製造の縦方向および幅方向に、材料
の厚さ25.4μm当たり70グラムの平均引き裂き耐性を示す。より好ましい
のは、幅方向で厚さ25.4μm当たり200グラムまたはそれより大きい引き
裂き耐性を示すバックシートである。なぜなら、これらのバックシートは、切開
によって使用できなくなる傾向を避けるには、特に優れているからである。
【0108】 湿気透過の充分な障壁となるフィルムは、試験用フィルムが赤ん坊用にシミュ
レートした圧力下で、吸収ペーパータオルと典型的な吸収ゲル化材料含有おむつ
のコアの間に位置するときに、16時間毎に吸収ペーパータオルの厚さ25.4
μm当たり面積1平方センチメートル当たりに、0.0012グラムより少ない
合成尿を通すフィルムであることも分かっている。試験の特定の条件は、コアの
面積が試験材料のそれより大きく、コアには理論容量まで合成尿が装入され、そ
してその重量は約35g/cm(0.5psi)未満であることである。
【0109】 耐熱性が充分な材料は、少なくとも45℃のビカット軟化点を示すことも分か
っている。ビカット軟化は、Heat Distortion Apparat
us Model No.CS−107またはその均等物およびASTM D−
1525の変法を使用して試験される。その変更形態は、サンプルの作製中にあ
る。厚さ4.5から6.5mmで19平方ミリメートルのフィルムが、少なくと
も2分のウォーミングアップ期間の後に2分間、温度120℃、および圧力7.
031×10g/cm(10,000psi)(Carverまたは同等の
圧力で)試験される材料を溶かして型を成形することによって、ビカット針の侵
入試験用に作製される。ビカット軟化点とは、1平方ミリメートルの円形断面の
平先針が、1時間当たり50℃の均一な温度上昇速度を用いて、1000gの荷
重下で0.1cmの深さまでサンプルに侵入する温度である。
【0110】 縦方向の弾性率が充分な材料は、少なくとも約6.895×10dynes
/cm(10,00psi)より大きく、約6.895×10dynes/
cm(100,000psi)より小さい、1%割線型モジュラスを示すこと
も分かっている。この試験は、Instron Model 4201のような
電子式引っ張り試験機上で行われる。2.54cm幅で、好ましくは厚さ0.0
0254cmである材料の小片が、材料の縦方向に平行なより長い寸法を有する
約30cmの長さに切断される。この試験用小片は、試験される材料の寸法また
は実際の長さが25.4cmとなるように、引っ張り測定用テスタのあご部分に
固定される。あご部分は、1分当たり2.54cmから25.4cmの範囲の低
速で分離され、応力−歪曲線が付属の記録装置内のチャートにプロットされる。
1%割線モジュラスが、1%伸び率における歪点において、チャートから応力ま
たは引っ張り力を読み取ることによって決定される。たとえば1%歪点は、あご
部分間の距離が0.254cmまで増大したときに得られる。あご部分が1分当
たり2.54cmの速度で分離され、記録装置が1分当たり25.4cmのスピ
ードで動いているとき、1%歪点は開始点から2.54cmの距離に位置してい
るはずである。サンプル材料の厚さが0.00254cmではない場合、引っ張
り応答はサンプル材料の厚さによって分類される。特に軟質な、したがって好ま
しい材料は、6.895×10から2.068×10dynes/cm
10,000から30,000psi)の1%割線モジュラスを示す。
【0111】 吸収体製品は、倉庫での貯蔵中、またはトラックもしくは鉄道車両での出荷中
に華氏140度(60℃)もの高温になる可能性があるので、バックシートフィ
ルムおよび他の成分は、このような高温において結合性を保持していることが重
要である。フィルムの弾性率は20℃と60℃の間でいくぶん減少すると考えら
れるが、弾性率は減少しすぎてはならず、エンドユーザに達する前にパッケージ
内でフィルムを変形させてはならない。
【0112】 たとえば、室温で弾性率が約4×10dynes/cm(58,000p
si)であるポリエチレン製バックシートは、60℃で弾性率が1.2×10 dynes/cm(18,560psi)であってよく、これは許容できる。
室温で弾性率が約8.0×10dynes/cm(11,600psi)で
あるより軟質なポリエチレン製バックシートは、60℃で弾性率が約3.5×1
dynes/cm(5,076psi)であってよく、これも許容できる
。一般には、本発明の許容可能なバックシートフィルムは、60℃で少なくとも
5.52×10dynes/cm(800psi)の弾性率であるはずであ
る。
【0113】 弾性率/温度スペクトルとも呼ばれる、弾性率の温度への依存性は、Perk
in−Elmer Corporation of Norwalk、Conn
ecticutから入手でき、以後DMA 7と呼ばれる7シリーズ/ユニック
スDMA7温度/時間ソフトウェアパッケージを備えた、Perkin Elm
er 7シリーズ/ユニックスTMA7熱動力分析器(Thermomecha
nical Analyzer)などの動的機械的分析器(DMA)で最もよく
測定される。他にも多くの型のDMA装置が存在し、ポリマーの弾性率/温度ス
ペクトルを研究するための動的機械的分析の使用は、ポリマー(またはコポリマ
ー)特性の分野の当業者に良く知られている。この情報は2冊の本でうまく要約
されている。第1はポリマー材料の動的機械的分析、材料科学モノグラフ第1巻
、T.Murayama(Elsevier Publishing Co.,
1978)で、第2はポリマーおよび複合物の機械的特性,第1巻、L.E.N
ielsen(Marcel Dekker,1974)である。
【0114】 DMA 7を使用するための操作および手順のメカニズムは、共に1991年
5月の日付のPerkin−Elmerユーザーズマニュアル0993−867
7および0993−8679でわかる。DMA 7を使用する当業者にとって、
以下の実施条件は、以後に示される60℃での弾性率データを複製するのに充分
であるはずである。
【0115】 フィルム試験片の弾性率/温度スペクトルを測定するために、DMA 7は温
度スキャンモードで動くようにセットされており、伸び率測定システム(EMS
)を備えている。幅約3mm、厚さ0.0254mm、試験片グリップ間に6〜
8mmの長さを可能にするような充分な長さの、フィルム試験片がEMSに取り
付けられている。次いでこの装置は、ヘリウムガスによって連続的に清掃された
環境チャンバに封入される。フィルムに長さ方向に応力を加え、元の長さを変形
させるかまたは0.1%の歪度を得る。動的な正弦曲線の力が、1秒当たり5サ
イクルの周波数で試験片に加えられる。温度スキャンモードでは、25℃から試
験片が溶融または破壊するまで、温度は1分当たり3.0℃の割合で増加するが
、一方で周波数および応力は一定に保たれる。温度依存の性質は、歪みの変化お
よび応力と歪みの間の時間における相の変化を監視するという特徴がある。パス
カルの貯蔵弾性率の値は、コンピュータによって他のデータと共に計算され、ビ
デオディスプレイ端子の温度に応じて表示される。正常では、データはコンピュ
ータディスクに保存され、貯蔵弾性率/温度スペクトルのハードコピーがさらな
る観察のためにプリントされる。60℃における弾性率は、このスペクトルから
直接決定される。
【0116】 2.フィルム製造の方法 増大した生分解性および/または堆肥にできる能力を有するバックシートとし
て使用される本発明のフィルムは、従来型のフィルム作製装置で単層または多層
フィルムを生成するための従来の手順を使用して加工することができる。本発明
のPHAのペレットは、最初に乾燥配合し、次いでフィルム押し出し機中で溶融
混合することができる。代替方法として、フィルム押し出し機中で混合が充分に
起こらない場合は、ペレットを最初に乾燥配合し、次いで予備配合した押し出し
機中で溶融混合し、次にフィルム押し出しの前に再ペレット化することができる
【0117】 本発明のPHAは、キャストまたはインフレートフィルム押し出し方法を使用
することによって、フィルムに溶融加工することができ、これらは両方ともAl
lan A.Griff(Van Nostrand Reinhold−19
76)のプラスチック押出技術、第2版に記載されている。キャストフィルムは
、直線型のスロットダイを通して押し出される。一般にフラットウェブは、大き
な可動性の研磨された金属ロール上で冷却される。フラットウェブは急速に冷却
し、この第1のロールから剥離し、1つ以上の補助冷却ロールを通過し、次いで
1組のゴム被覆された引張りまたは「引取り」ロールを介して、最終的にはワイ
ンダーに行きつく。本発明の吸収体製品用のキャストバックシートフィルムを作
製するための方法は、以下の実施例に記載されている。
【0118】 インフレートフィルム押出では、溶融体は薄い環状ダイの開口部を通って上方
に押し出される。このプロセスはインフレーションとも呼ばれている。チューブ
を膨張させるためにダイのセンターを通して空気が導入され、したがってチュー
ブは膨張する。このようにして可動性の気泡が形成され、これらは内部の空気圧
を調整することによって一定の大きさに保たれる。フィルムのチューブは空気に
よって冷却され、チューブ周辺の1つ以上の裏当て輪を介してブローされる。次
いでチューブは、1対の引張りロールを介して扁平フレーム内に、およびワイン
ダー内に引き出されることによってつぶれる。バックシートの適用例では、扁平
チューブ状フィルムは後にスリットオープンされ、広げられ、さらに製品の使用
に適切な幅にスリットされる。
【0119】 キャストおよびインフレートフィルムプロセスは両方とも、単層または多層フ
ィルムの構造体を生成するために使用することができる。1つの熱可塑性材料ま
たは熱可塑性成分の配合物から単層フィルムを生成するためには、1つの押し出
し機および1つのマニホールドダイのみが必要とされる。
【0120】 本発明の多層フィルムを生成するためには、共押し出しプロセスが使用される
のが好ましい。多層フィルム構造を得るために、2個以上の押し出し機、および
共押し出しフィードブロックまたは複数のマニホールドダイシステムまたはこの
2つの組み合わせが、このプロセスでは必要である。
【0121】 米国特許第4,152,387号および第4,197,069号は、共押し出
しのフィードブロック原理を開示している。複数の押し出し機がフィードブロッ
クに接続されており、フィードブロックは可動の流れ仕切り片を使用して、流路
を通過するポリマーの容積と直接関係のある個々の流路の形状寸法を正比例的に
変化させる。この流路は、その合流地点において、界面応力および流れの不安定
性をなくすような同じ流量および圧力で材料が一緒に流れるように設計されてい
る。フィードブロック内でひとたび材料が合流すると、材料はある1つのマニホ
ールドダイへ複合構造物として流れ込む。このプロセスでは、材料の溶融粘度お
よび溶融温度が大きく異ならないことが重要である;そうでなければ、流れの不
安定性のために、ダイによる多層フィルム内の層の厚さの配分調整がうまくいか
なくなる可能性がある。
【0122】 フィードブロック共押し出しの代替方法の1つは、前述の米国特許第4,15
2,387号、第4,197,069号、および米国特許第4,533,308
号で開示されるような、複数のマニホールドまたは羽根型ダイである。フィード
ブロックシステムでは、溶融流れはダイ本体に入る前に外側で一緒にされるが、
複数のマニホールドまたは羽根型ダイでは、各溶融流れがダイ中にそれぞれのマ
ニホールドを有し、ポリマーはそれぞれ各マニホールドに拡がる。溶融流れは、
ダイの出口近くでダイ幅いっぱいの各溶融流れと一緒にされる。可動な羽根によ
って、流路を流れる材料の容積に正比例する各流路の出口が調整され、溶融体が
同じ直線的な流量、圧力、望ましい幅で一緒に流れるのを可能にする。
【0123】 加工される材料の溶融流れ特性および溶融温度は大幅に変化する可能性がある
ので、羽根型ダイを使用することでいくつか有利な点がある。このダイは熱単離
性に対して役立ち、溶融温度、たとえば華氏175度(80℃)まで、大きく異
なる材料を共に加工することができる。
【0124】 羽根型ダイ中の各マニホールドを設計し、特定のポリマー(またはコポリマー
)を製造することができる。したがって各ポリマーの流れは、他のポリマーに課
される力によってではなくそのマニホールドの設計によってのみ影響される。こ
れによって、溶融粘度が大きく異なる材料が多層フィルム内に共押し出しされる
のが可能になる。さらに、羽根型ダイは個々のマニホールドの幅を製造する能力
も提供し、したがって内部層、たとえばVinex 2034のような水溶性生
分解性ポリマーを、水の影響を受けやすい露出端をすべて水に不溶性の材料で完
全に取り囲むことができる。前述の特許では、より複雑な多層構造体を得るため
に、フィードブロックシステムと羽根型ダイを組み合わせた使用法も開示してい
る。
【0125】 本発明の多層フィルムは、2つ以上の層を含んでよい。一般的には、バランス
のとれたまたは対象な3層および5層フィルムが好ましい。バランスのとれた3
層の多層フィルムは、1つのセンターコア層および同一の2つの外側層を含み、
前述のセンターコア層は前述の2つの外側層の間に位置する。バランスのとれた
5層の多層フィルムは、1つのセンターコア層、同一の2つの結束層、および同
一の2つの外側層を含み、前述のセンターコア層は前述の2つの結束層の間に位
置し、結束層は前述のセンターコア層と各外側層の間に位置する。バランスのと
れたフィルムは、本発明のフィルムには本質ではないが、バランスのとれていな
い多層フィルムよりもカールまたは包装する傾向が低い。
【0126】 3層のフィルムでは、センターコア層はフィルム全体の厚さの30から80パ
ーセントを含んでよく、各外側層はフィルム全体の厚さの10から35パーセン
トを含む。結束層が使用されるときは、各層はフィルム全体の厚さの約5パーセ
ントから10パーセントを含む。
【0127】 B.シート 本発明の他の実施形態では、プラスチック製品がシートである。本明細書で使
用される、「シート」とは、長さと厚さの比が大きく、幅と厚さの比が大きい物
質の非常に薄い連続的な一片のことであり、その材料は0.254mmより厚い
。シート材料は、それが剛性で自己保持の性質を有していることを除けば、その
性質および製造の観点からフィルムと同じ特性を数多く共有している。剛性およ
び保持性質のこのような違いが、製造方法をいくらか改質する結果となる。
【0128】 1.製造の方法 厚さおよびその結果生じる剛性のために、シートをフィルムとしてブロー成形
することはできない。しかしながら、フィルムを作成するために使用される同じ
方法の他の多くを、シート材料を作成するために改質することができる。1つの
例は前述したキャスト押し出しである。押し出しに加えて、シート材料はローリ
ングおよびカレンダリングを介しても作成される。
【0129】 a.ローリング ローリングは、厚さを減少させる点であるニップポイントからフィルムを加速
させることによって、主に縦方向に延伸したフィルムを生成する(ポリマー科学
と技術の百科辞典,第8巻,第88〜106頁,John Wiley and
Sons,New York,(1986);以降では「EPSE−1」と呼
ぶことにする)。ニップポイントでは大きな力がみられるが、全体の延伸は他の
形の縦方向の延伸よりも増大させることができる。
【0130】 b.カレンダリング 非延伸キャストフィルムまたは押し出し量の多いシートを生成するために、カ
レンダリングが使用される(G.W.Eghmy,Jr.in MODERN
PLASTICS,J.Agrandoff,ed.Encyclopedia
第59巻(10A),第220〜222頁(1982)and R.A.El
den and A.D.Swan,プラスチックのカレンダリング,Amer
ican Elsevier Co.,Inc.,New York,(197
1))。カレンダリングプロセスでは、動作中にお互いに関連した位置で曲がっ
たりゆがんだりできるような方法で支えられた、特に硬質の伝導ロールを重ねた
ものを使用する。これは、カレンダリングされる材料の厚さを調整するためであ
る。通常カレンダーは、3つのニップを形成する4つのロールでできている。こ
れらのニップは、供給、計量、仕上げニップである。供給ニップにはポリマーが
供給され、混合され、加熱される。計量ニップはシートの厚さをほぼ最終厚さに
まで減少させる。仕上げニップは、第3のまたは中央のロールの位置を変化させ
ることによって、シートの厚さを調整する。(EPSE−2を参照のこと)
【0131】 C.繊維 本発明の他の実施形態では、プラスチック製品は繊維である。本明細書で使用
される、「繊維」とは長さと幅の比が大きく断面が小さい、軟質で肉眼で見て均
質な物体のことである。繊維類の一般的な概要は、ポリマー科学および技術の百
科辞典,第6巻,第647〜755頁および第802〜839頁,John W
iley and Sons,New York,(1986)(以降では「E
PSE−2」と呼ぶことにする)で見つけることができる。本発明の繊維は、衣
類用の糸の紡織繊維として有用である。本発明の繊維は、軽量の繊維材料を製造
するのにも有用であり、この材料は農業の応用分野において、植物の成長を保護
、促進または制御するのに有用である。繊維類は、温室のサーマルスクリーン、
作物の列カバー、芝生カバー、雑草の防壁および水栽培法にも使用される。重要
な性質は光、空気、および湿気透過性である。重量、強度、および寸法安定性の
観点で考えると、重要なことの1つはコスト面で効果的であることである。
【0132】 エラストマー繊維は、主なガラス転移温度が室温よりはるかに低いポリマー(
またはコポリマー)からなる繊維である(EPSE−2を参照のこと)。この基
準では、けん縮されたハードファイバーなどの弾性であるいくつかの繊維は除外
されるが、成分のうちの1つがエラストマーである多成分繊維は含まれる。エラ
ストマー繊維はすべて、破断点伸びが大きく、弾性率が低く、大きな変形からの
回復率が正常の繊維よりも大きいことが特徴である。
【0133】 1.繊維製造の方法 本発明の繊維は、溶融紡糸、乾式紡糸、および湿式紡糸だけには限らないが、
これらを含む分野でよく知られているさまざまな従来の技術によって加工するこ
とができる。この3つの基本的方法の組み合わせが、しばしば使用される。
【0134】 溶融紡糸では、本発明のPHAはその融点より高い温度に加熱され、溶融PH
Aは紡糸口金を通される。紡糸口金は多くの小さなオリフィスを有するダイであ
り、オリフィスの数、形状、および直径はさまざまである(EPSE−2を参照
のこと)。溶融PHAの噴流は、PHAが凝固する冷却ゾーンを通され、次いで
後延伸成形および巻き取り装置に移送される。
【0135】 乾式紡糸では、本発明のPHAが溶かされ、PHA溶液が圧力下で紡糸口金を
介して押し出される(EPSE−2を参照のこと)。PHA溶液の噴流は、溶媒
が蒸発しフィラメントが凝固する加熱ゾーンを通される。
【0136】 湿式紡糸では、本発明のPHAがやはり溶かされ、その溶液は、凝固浴中に浸
された紡糸口金を通される(EPSE−2を参照のこと)。PHA溶液が凝固浴
中の紡糸口金のオリフィスから出てくると、そのPHAは沈殿するかまたは化学
的に再生される。通常は、このような方法はすべて、たとえば紡織繊維として機
能するための、有用な性質が得られるようにさらなる延伸を必要とする。「延伸
」とは、繊維を引っ張り繊細化して不可逆的な伸びを得て、分子の配向現象を誘
発し、繊維微細構造を発展させることである(EPSE−2を参照のこと)。こ
の微細構造は、高い結晶化度、および微結晶および非結晶のPHA鎖セグメント
の両方の配向現象を特徴とする。
【0137】 D.フォーム 本発明の他の実施形態では、プラスチック製品は軟質フォームである。本明細
書で使用される、「フォーム」とは、バルク全体中に分布された無数の気泡の存
在によってその見掛密度が大幅に減少した、本発明のPHAのことである(AS
TM D 883−62T,米国材料試験協会,Philadelphia,P
a.,(1962))。固体が連続的で合成ポリマーまたはゴムからなる、この
2相の気体/固体系には、気泡ポリマー(またはコポリマー)、発泡プラスチッ
ク(expanded plastics)および発泡プラスチック(foam
ed plastics)が含まれる(化学技術の百科辞典,Vol.11,J
ohn Wiley and Sons,New York,(1980);以
降では「ECT」と呼ぶことにする)。
【0138】 この気相は気泡(cell)と呼ばれるポケットまたはボイドに分布し、連続型と
独立型の2タイプに分類される。連続気泡材料は、気体が気泡中を自由に通過で
きるように、気泡が内部で結びついているフォームである。独立気泡材料は、お
互いに離散して独立した気泡を有する。
【0139】 さらにフォームは、軟質フォームと硬質フォームに分類される。この分類は個
々のASTM試験手順に基づいている(ASTM D,Vol.37,pp.1
566〜1578,米国材料試験協会,Philadelphia,Pa.,(
1978)を参照のこと)。軟質フォームとは、20×2.5×2.5cm片が
約2.5cmのマンドレルのまわりに15〜25℃で1ラップ/5sの均一な速
度で巻きつけられるときに、破断しないフォームである。この試験で破断するフ
ォームは硬質フォームと呼ばれる。
【0140】 フォームには、包装材料、快適なクッション材、絶縁材、および構造部材など
の多くの応用例がみられる。包装材料のある分野では、増大した生分解性および
/または堆肥にできる能力を有する発泡材料は、ポリスチレン、紙、およびでん
粉フォームなどの現在使用されている包装材料に優れた利点を提供するはずであ
る。暖かい食品容器では、ポリスチレンは現在唯一の分解性代替品である紙ラッ
プよりも、大幅に高い断熱性を提供する。本発明のPHAを含む発泡製品はポリ
スチレンの断熱性を有するが、生分解性でありおよび/または堆肥にできる。こ
れらの材料は、暖かい食べ物のテイクアウトおよび冷たい食べ物の包装に理想的
である。
【0141】 発泡ポリスチレンチップは、消費者および産業用品用のクッション製包装材料
として使用される。このチップの多くは、ゴミ処理場に行き着く。本発明のPH
Aを含む発泡チップは、ポリスチレンと同じように機能し、増大した生分解性お
よび/または堆肥にできる能力を有する。でん粉のような、他の堆肥にできる包
装材料と異なり、このようなPHAチップは多くの一般的な溶媒および水を含め
た液体に対して抵抗力がある。
【0142】 1.フォーム製造の方法 本発明のフォームは、当業者によく知られている従来の手順を使用して加工す
ることができる。フォーム生成の主な方法は、流体ポリマー(またはコポリマー
)相を低密度の気泡相に発泡させ、次いでその状態を保つことである(ECTを
参照のこと)。他の方法には、ポリマー(またはコポリマー)中に予め分散させ
ていた材料を浸出させること、小さな粒子を焼結すること、およびポリマー(ま
たはコポリマー)中に気泡粒子を分散させることがある。発泡プロセスは3つの
ステップからなる。それは気泡の発生、気泡の増大、および気泡の安定化である
。気泡を作り出し、増大させ、安定化させるために多くの方法が使用される。
【0143】 発泡性配合物は、生まれた気泡内の圧力を周囲の圧力に対して増加させること
を利用するものである。気泡は、化学的(たとえば架橋、重合)または物理的手
段(結晶化、溶融ガラス転移)によって安定化される。ポリスチレンは、この種
のプロセスによって発泡されるポリマーの一例である。異性体のペンタンおよび
ヘキサンまたはハロカーボンなどの発泡剤(H.R.Lasman,現代プラス
チック,第42巻(1A),第314頁(1964))が、加熱および発泡剤を
ポリマーに浸透させることによって(F.Stastny and R.Gae
thによって1954年6月15日に発行され、BASFに譲渡された米国特許
第2,681,321号)、または発泡剤の存在下でポリスチレンを重合させる
ことによって(G.F.D′Alelioによって1961年5月9日に発行さ
れ、Koppers Co.に譲渡された米国特許第2,983,692号)、
ポリマー(またはコポリマー)と混合される。製品の加工は通常は複数の工程で
行われ、第1の工程では蒸気、湯または暖かい空気を使用し、ポリマーを発泡さ
せて密度の低い予備成形されたビーズにする。この予備成形されたビーズは、時
には気泡の大きさを正すための複数の工程中で熟成され、次いで金型に充填され
過熱およびさらなる発泡によって融合される(S.J.Skinner,S.B
axter,and P.J.Grey,Trans.J.PLAST.INS
T.第32巻,第180頁(1964))。安定化は、ポリマーをガラス転移温
度よりも低い温度まで冷却することによって行われる。
【0144】 減圧発泡プロセスでは、プロセス中に外部の圧力を下げることによって、気泡
を作り出し増大させる。気泡ポリエチレンおよびポリプロピレンは、しばしばこ
の方法によって作成される。分解性発泡剤が、それが部分的に分解するように、
ポリマー(またはコポリマー)と予め混合され、高温高圧下で押し出し機を介し
て供給される。材料は押し出し機から出ると、より圧力の低いゾーンに入る。発
泡と冷却が同時に起こり、ポリマーの素早い結晶化のために安定した気泡構造が
生じる結果となる。(R.H.Hansen,SPE J.,Vol.18,p
.77(1962),W.T.Higgins,MOD.PLAST.,Vol
.31(7),p.99,(1954))。
【0145】 分散プロセスでは、分散している固体または気体をポリマー(またはコポリマ
ー)相に向けることによって、必要なときは次いで混合物を安定化させることに
よってフォームを生成する(ECT)。あるプロセス、泡立てでは、気体がポリ
マーまたはモノマー相中に機械的に分散され、一時的に安定なフォームが生成す
る。次いでこのフォームは、架橋または重合によって化学的に安定化される。フ
ォームラバーは、このようにして製造される(ECTを参照のこと)。
【0146】 E.成形品 本発明の他の実施形態では、プラスチック製品は成形品である。本明細書で使
用される、「成形品」とは、ポリマーまたはコポリマー材料(たとえばPHA)
から形成される物体であり、材料は射出され、圧縮され、または雌型と定義され
る型に気体を送ることによってブロー成形される。この物体は、おもちゃ、また
はボトルおよび容器などの中空品のような固体物質になることができる。
【0147】 熱可塑性プラスチックの射出成形は、複数の工程からなるプロセスであり、本
発明のPHAが溶融するまで加熱され、次いで密閉金型に押し込まれ、そこで造
形され最終的には冷却によって凝固される。射出成形に使用される機械には、さ
まざまなものがある。一般的な3つのタイプは、ラム、スクリュー可塑化式射出
、往復スクリュー装置である(ポリマー科学および技術の百科辞典,第8巻,第
102〜138頁,John Wiley and Sons,New Yor
k,(1986);以降では「EPSE−3」と呼ぶことにする)。ラム射出成
形機は、シリンダ、スプレダー、およびプランジャから構成される。プランジャ
は、溶融体を金型に押し込む。第2段階の射出を行うスクリュープラスチケータ
は、プラスチケータ、方向バルブ、スプレダーのないシリンダ、およびラムから
なる。スクリューによる可塑化の後に、ラムは溶融体を金型に送る。往復スクリ
ュー射出装置は、バレルおよびスクリューから構成される。スクリューは回転し
て、材料を溶融混合させ、次いで溶融体を金型に送るために前方に動く。
【0148】 熱可塑性プラスチックの圧縮成形は、本発明のPHAを一定量、開口型押し出
しダイの下半分に装入することからなる。ダイの上半分と下半分は、圧力下で合
わせられ、次いで溶融PHAがダイの形状に合致する。次いで金型が冷却され、
プラスチックが硬化される(EPSE−3を参照のこと)。
【0149】 ブロー成形は、ボトルおよび他の中空品物体を生成するために使用される(E
PSE−3を参照のこと)。このプロセスでは、パリソンとして知られる溶融P
HAのチューブが、密閉中空型の金型に押し出される。次いでパリソンは気体に
よって膨張させられ、PHAを金型の壁に押し付ける。その後の冷却でプラスチ
ックが硬化される。次いで金型が開かれ、製品が取り除かれる。
【0150】 ブロー成形には、射出成形よりも有利な点がいくつかある。使用される圧力が
、射出成形よりもはるかに低い。典型的には、ブロー成形はプラスチックと金型
表面の間で、25〜100psi(1.75〜7気圧)で行われる。これと比べ
て、射出成形の圧力は、10,000〜20,000psi(700〜1400
気圧)におよぶ可能性がある(EPSE−3を参照のこと)。PHAの分子量が
金型を容易に流れるのに大きすぎる場合は、ブロー成形が選択される技術である
。分子量の大きなポリマー(またはコポリマー)は、分子量の小さい類似体より
も優れた性質を有することがしばしばある。たとえば、分子量の大きな材料は、
環境的な応力亀裂に対してより大きな抵抗力を有する(EPSE−3を参照のこ
と)。ブロー成形によって、生成物中に非常に薄い壁を作成することが可能であ
る。このことは、使用されるPHAが少なく、凝固時間がより短く、材料が保存
され押し出し量が増加することによってコストが低くなる結果となることを意味
する。ブロー成形のもう1つの重要な特徴は、ブロー成形では雌型しか使用しな
いので、パリソンノズルにおける押し出し条件のわずかな変化が壁の厚さを変え
る可能性がある、ということである(EPSE−3を参照のこと)。このことは
、必要な壁の厚さが前もって予測できない構造体に関しては有利点の1つである
。いくらかの厚さを有する製品の測定を行うことができ、最も薄い、したがって
最も軽くて安い、規格を満たす製品を使用することができる。
【0151】 F.不織布 本発明の他の実施形態では、プラスチック製品は不織布である。本明細書で使
用される、「不織布」とは、通常は平らなシートの形で、紡糸、製織、または編
成以外のプロセスによって製造されるウェブの中に組み込まれた繊維で主にまた
は全体的に構成される、多孔質で紡織繊維のような材料である。不織布の一般的
な概要は、ポリマー科学および技術の百科辞典,第2版,第10巻,第204〜
226頁(以降では「EPSE−4」と呼ぶことにする)において発見すること
ができる。この材料の他の名前には、貼り合せ布、成形繊維、または工業繊維が
ある。繊維シートの厚さは25mmから数センチメートルまで、重量は10g/
から1kg/mまで変化する可能性がある。不織布は、ウェブを形成する
のに使用される材料およびプロセスに応じて、広範囲の物理的性質を有する。繊
維は、紙のように自己保持的で剛性があり、従来の布繊維のようになじみやすい
ものであってよい。
【0152】 従来の紡織繊維とは対照的に、すべての不織布の基本構造は、ほぼランダムに
配置された繊維のウェブである(NONWOVENS IND.,第17巻,第
36頁(1986年3月),NONWOVENS WORLD,第1巻,第36
頁(1986年5月〜6月))。したがって、重要な要素は単一の繊維である。
不織布の引っ張り、引き裂き、および触質性は、接着剤または他の化学的および
物理的結合、からみ合いによって生み出される繊維間の摩擦、およびフォームお
よびフィルムなどの他の物質の補強から生じる(EPSE−4を参照のこと)。
【0153】 1.不織布の製造の方法 本発明の不織布は、当業界で知られている慣用の技術によって作成することが
できる。不織布の生成には、以下のことが含まれる:1)さまざまな長さおよび
直径の繊維を作成する;2)この繊維のウェブを作り出す;3)接着剤、または
繊維の接触またはからみ合いによって生み出される機械的−摩擦的な力によって
、ウェブ内の繊維を結びつける。これらのステップに加えて、他の材料(たとえ
ば糸、スクリム、フィルム、ネット、および結びついていないウェブ)との複合
材料を形成することによって、ウェブを補強することが時には好ましい。これら
のステップの1つまたはいくつかを変化させることによって、とてつもない範囲
の不織布の型が可能になる。元来、「ステープルファイバー」という語は、エン
ドレスフィラメント、たとえばシルクを除き、元の長さが繊維機械で加工される
のに充分である繊維に適用された。この文脈では、本発明のPHAにあてはめら
れるように、「ステープルファイバー」は約1.3〜10.2cmの比較的均一
な長さであり、普通にクリンプされている。つまり、3次元の波状の形をしてい
る。再生される繊維および他の押し出し繊維は無限に形成される。それらの繊維
は製造プロセス中に、加工または市場の要求を満たすような指定された長さに切
断される。押し出し繊維は、クリンプのない連続的なフィラメントとしても生成
される。ステープルファイバーからウェブを形成するプロセスは、連続的なフィ
ラメントを使用するプロセスとは異なる。ステープルおよびフィラメント繊維か
ら得られる生成物は、性質が大幅に異なる可能性がある(EPSE−4を参照の
こと)。
【0154】 その化学組成によって定義される繊維の機械的性質によって、繊維の最終的な
性質が決定される。ウェブの構造および結合は、繊維の固有特性を最大にする(
EPSE−4を参照のこと)。PHAと組み合わせた本発明の不織布に使用する
ことができる他の材料には、木材パルプ、ビスコースレーヨンおよびセルロース
アセテートを含めた再生繊維、およびポリ(エチレンテレフタレート)(PET
)、ナイロン−6、ナイロン6,6、ポリプロピレン(PP)、およびポリ(ビ
ニルアルコール)などの合成繊維がある。本発明のPHA不織布から作成される
使い捨ておむつまたは衛生ナプキンの仕上げ面は、吸収剤、内側吸収層が飽和状
態であるときでも、乾燥しているように感じるのが好ましい。性能に影響を与え
る重要な繊維の特性は、長さ、直径、密度、クリンプ、断面の形、スピンフィニ
ッシュ(加工性を向上させるために、押し出し繊維の表面に加えられる潤滑剤)
、艶消し(白さを増加させる、または光沢を減少させるために、押し出しの前に
少量のTiO着色剤を加える)、および延伸比である。
【0155】 a.ウェブ作成方法 ファイバーウェブの特性によって、最終生成物の物理的性質が決定される。こ
の特性は、ウェブ形成の方法によって決定される繊維の構成に大きく依存する。
繊維の構成には、配向しているあるいはランダムである、繊維の主な方向性、繊
維の形状(直線状、フックされている、カールされている)、繊維内部のかみ合
いまたはからみ合いの程度、クリンプ、および圧縮(ウェブ密度の調整)がある
。ウェブの特性は、繊維の直径、長さ、ウェブの重量、およびポリマーの化学的
および機械的性質によっても影響される(EPSE−4を参照のこと)。
【0156】 ウェブを形成する方法の選択は、繊維の長さによって決定される。最初は、ス
テープル長の繊維(従来型の紡糸装置によって、エンドレスではなく通常は約1
.2から約20cmの長さに加工されるのに充分な長さの繊維)からウェブを形
成するための方法は、紡績繊維カーディングプロセスに基づいているが、その一
方で、短い繊維からのウェブ形成は、製紙技術に基づいている。このような技術
は依然として使用されているが、他の方法が引き続き発展している。たとえば、
長くてほぼエンドレスなフィラメントから、直接バルクポリマーから、ウェブは
形成される;ウェブと繊維の両方が同時に生成される(EPSE−4を参照のこ
と)。カーディング、空気堆積、湿式形成、紡糸結合、および溶融ブロー成形を
含めたさまざまなウェブ作成方法が知られている。
【0157】 カーディングプロセスは、繊維カーディングの昔の手動方法に由来するもので
あり、その方法では天然ステープルファイバーはニードルのベッドによって操作
された。カーディングでは、ステープルファイバーのクランプは個々のファイバ
ーに機械的に分離され、密接に位置するニードルの可動ベッドの機械的作用によ
って凝集性ウェブに形成される。
【0158】 空気堆積プロセスでは、カーディングによって生み出される配向が、空気流か
らスクリーン上の繊維を捕らえることによって、効果的に改善される(1967
年8月29日に発行され、E.I.du Pont de Nemours &
Co.,Inc.,に譲渡されたG.A.Kinneyの米国特許第3,33
8,992号を参照のこと)。繊維は歯またはニードルによって分離され、空気
流に導入される。ファイバーがスクリーン上で回収されるとき、全体のランダム
化によっていかなる好ましい配向もなくなるはずである。
【0159】 ウェブ形成プロセスは、非常に短い繊維を使用する。最初は、改質された製紙
技術によって、ウェブは短い繊維から形成される。繊維は多量の水中で連続的に
分散させられ、可動のエンドレスワイヤスクリーン上で捕らえられる。ひとたび
ウェブがスクリーン上で捕らえられると、それはベルトまたはフェルトに移送さ
れ、加熱されたドラム上で乾燥される(EPSE−4を参照のこと)。
【0160】 スパンボンドウェブプロセスは、直接バルクポリマーから、繊維とウェブを同
時に作成することを含む。バルクポリマーは溶融され、押し出しされ、そしてラ
ンダム化され連続ウェブとしてベルト上に堆積させられたフィラメントに引かれ
る(しばしば摩擦電気の力によって)。このフィラメントは、ほぼエンドレスで
ある。スパンボンドプロセスは、正常な直径の範囲が約1.7dtex(1.5
den)またはこれより少し大きい、低いクリンプのフィラメントのウェブを生
成する。複屈折およびこのフィラメントの直径の均一性は、標準的な紡織繊維お
よびフィラメントと同等である(EPSE−4を参照のこと)。各生産ラインは
、特定のポリマーおよび単結合システムに適切である(米国特許第4,163,
305号(1979年8月7日発行),V.Semjonow and J.F
oedrowitz(Hoechst AGへ)を参照のこと)。
【0161】 ウェブはまた、溶融ブロープロセスによって直接バルクポリマーから作成され
る(1967年5月30日に発行され、E.I.duPont de Nemo
urs & Co.,Inc.,に譲渡されたS.L.Jungの米国特許第3
,322,607号を参照のこと)。溶融PHAは、特殊なダイ中の非常に細か
い穴を通じて高速の空気流に押し込まれ、そこでPHAは不規則だが非常に微細
な、中間的な長さのフィラメントに形成される。このフィラメントは同時にウェ
ブに形成され、溶融および再凝固、および考えられる静的な力がフィラメントを
結びつける(EPSE−4を参照のこと)。このウェブは、主に非常に直径の小
さいフィラメントからなる。
【0162】 b.ウェブ結合 繊維の結合はウェブに強度を与え、他の性質に影響を及ぼす。接着剤および機
械的手段の両方が使用される。機械的結合は、摩擦力による繊維のかみ合いを使
用する。結合は、化学反応、すなわちバインダーと繊維の間の共有結合の形成に
よっても得ることができる(EPSE−4を参照のこと)。
【0163】 G.エラストマー 本発明の他の実施形態では、プラスチック製品はエラストマーである。本明細
書で使用される、「エラストマー」とは、応力を加えると長範囲の変形性を、応
力を取り除くと本質的に完全な回復を示す材料のことである。エラストマーに関
する一般的な議論は、ポリマー科学および技術の百科辞典、第2版,第5巻,第
106〜127頁(以降では「EPSE−5」と呼ぶことにする)で見つけるこ
とができる。本発明のエラストマーは、室温において、少なくとも2回は元の長
さに伸ばすことができ、引っ張り荷重を取り除いた後は、即座に力強くほぼ元の
長さに戻るのが好ましい。本発明のエラストマーは、ガラス転移温度Tgより温
度が高く、応力が加えられない状態では非結晶性で、変形に必要な局部的に高い
セグメントの移動度を示す。その鎖は柔軟であり、分子間(鎖間)力が弱い。本
発明のエラストマーは、相当数の化学的または物理的架橋を有し、鎖のすべりを
抑えるために連続的なネットワークを形成する。
【0164】 本発明の熱可塑性エラストマーは、加硫ゴムのような従来型のエラストマーの
性質の多くを有するが、熱硬化性プラスチックよりは熱可塑性プラスチックのよ
うに加工される。流動溶融体から固体への転移は可逆的である。本発明の熱可塑
性エラストマーは多相系であり、少なくとも1つの相が軟らかくゴム状であり、
もう1つは固い。熱可塑性エラストマーに関しては、加工可能な溶融体から固体
、ゴムのような物体への転移は速くて可逆的であり、転移は冷却の際に起こる。
エラストマーに加工される本発明のPHAは、熱可塑性エラストマーとして機能
するのが可能なほど分枝鎖の含有率が高く、結晶質部分が硬質セグメントとして
機能し、非結晶質部分が軟性セグメントとして機能するのが好ましい。本発明の
熱可塑性エラストマーは、射出成形機などの従来のプラスチック成形機で加工す
ることができる。
【0165】 熱可塑性エラストマーのために重要な構造上のパラメータは、分子量、軟性お
よび硬性セグメントの性質、および軟性セグメントと硬性セグメントの比である
。軟性セグメントと硬性セグメントの比は、エラストマーの全体の弾性率に影響
を与え、硬性セグメントの割合を増加させる。
【0166】 本発明のPHAを含む本発明のエラストマーは、エラストマーでないPHAで
あっても、他のポリマー(コポリマー)と配合させて使用することもでき、より
剛性な材料中の衝撃強さおよび靭性を増大させる。
【0167】 H.接着剤 本発明の他の実施形態では、プラスチック製品は接着剤である。本明細書で使
用される、「接着剤」とは、被着体と呼ばれる異なる2つの材料を接合させる材
料のことである。接着剤に関する一般的な議論は、ポリマー科学および技術の百
科辞典,第1巻,第547〜577頁(以降では「EPSE−6」と呼ぶことに
する)で見つけることができる。本発明の一実施形態では、接着剤は液体として
加えられ、粘度が低いことが好ましい。液体の形態で、接着剤は被着体表面を湿
らせ、被着体表面の隙間に流れる。接着剤の液体の形態は、流れが発生する点ま
で加熱することによって、材料を溶媒中で溶解または分散させることによって、
または塗布後に重合または反応する液状モノマーまたはオリゴマーから始めるこ
とによって得られる。次いで接着剤は、せん断力に抵抗するために必要な強度を
得るための接合部のために、冷却、溶剤蒸発、または反応によって固体への相変
化を経る。しかしながら、相変化が起こらないために、圧感接着剤は例外の1つ
である。
【0168】 本発明のPHAは、さまざまな接着剤に加工することができる。ホットメルト
、溶液、分散および圧感接着剤だけには限らないが、これらが含まれる。
【0169】 1.ホットメルト接着剤 本明細書で使用される、「ホットメルト接着剤」とは、流れることができる粘
度の液体を得るために加熱され、塗布後に固体を得るために冷却される熱可塑性
ポリマーまたはコポリマー(たとえば本発明のPHA)のことである。一般に、
接着剤の分子量は溶融体の流動性を提供するために調整されるが、固体の形態で
も塗布で経験するせん断力に抵抗できるほど充分に強度である。その熱可塑性の
性質のために、本発明のPHAはホットメルト接着剤として特に有用である。ホ
ットメルト接着剤の主な特徴は、ある温度、結合に通常使用される温度より高い
温度で熱可塑性材料を流す能力である。冷却の際に、1つの成分のガラス転移温
度、または結晶化温度を通過することによって、材料は硬化する。この硬化によ
って、結合に物理的結合性が与えられる。PHAでは、凝固の形態は結晶化であ
る。
【0170】 2.溶液および分散液 本発明の接着剤は、水または有機溶剤中に溶液として、または水性分散液の形
のいずれかで適用することができる。いずれの形でも、接着剤の塗布後には、必
要な固体形を得るために溶剤は取り除かれなければならない。通常溶液または分
散液は、結合される表面の1つに適用され、第2の表面が接合される前に溶剤が
取り除かれる;乾燥工程を促進するために、しばしば加熱が必要とされる。紙ま
たは木材などの多孔性の物質に関しては、結合の形成後に、最終乾燥が起こる可
能性がある。溶液の固体含有率は5から95%で変化するが、20から50%の
値が最も一般的である。
【0171】 本明細書で使用される、「分散液」とは、接着剤が真の乳化重合によって調製
されるか、またはあるキャリア流体中で大きな粒子として分散させられている場
合のことである。経済的な有利点に加えて、40〜50%の固体を含む分散液は
、その固体が分子量の大きなポリマー(EPSE−6)であったとしても、溶液
よりも低い粘度を提供する。本発明の接着剤分散液は、水性配合物を得るために
界面活性剤の存在下で大きなせん断力によって、当業者によく知られている手順
によって調製することができる。
【0172】 3.圧感接着剤 本発明の接着剤の他のタイプは、圧感接着剤である。他の接着剤とは異なり、
圧感接着剤は、最初の塗布から接着の最終的な破断まで、その物理的状態が変化
しない。圧感接着剤は永続的に変形したままであり、圧力をごくわずかに加えた
状態で変化する可能性がある。圧感接着剤は、室温において乾いた形で永続的に
粘着性の接着剤であり、単なる接触によって表面にしっかりと粘着する接着剤で
ある。圧感接着剤の最も一般的な形は裏材料上にあり、通常はテープの形をして
いる。たとえば、一般的なマスキングテープは、ユーザがロールから望ましい長
さを取り除いた後で、人の手によって適用される。バンデージの多くは、圧感接
着剤によって皮膚に固定される。
【0173】 使い捨てパーソナルケア製品 本発明はさらに、本発明のPHAを含む使い捨てパーソナルケア製品に関する
。たとえば、液体浸透性トップシートを含む堆肥にできる吸収体製品、本発明の
フィルムを含む液体不浸透性バックシート(すなわち本発明のPHAを含むフィ
ルム)、およびトップシートとバックシートの間に位置する吸収剤コアである。
このような吸収体製品には、幼児用おむつ、成人用失禁ブリーフおよびパッド、
および女性用衛生パッドおよびライナーがある。
【0174】 本発明のPHAを含む追加的なパーソナルケア製品には、個人のふき取り用ふ
きん;バンデージ、傷の手当て用品、傷ふき取り用パッド、手術用ガウン、手術
用カバー、手術用パッドなどの使い捨てヘルスケア製品;ガウン、ふきん、パッ
ドなどの他の規格化されたヘルスケア使い捨て品、シーツ、枕カバー、フォーム
マットレスパッドなどの寝具がある。
【0175】 A.吸収体製品 使い捨ておむつのように、本発明の吸収体製品において液体不浸透性バックシ
ートとして使用される本発明のフィルムは、典型的には0.01mmから約0.
2mmの厚さであり、0.012mmから約0.051mmの厚さであることが
好ましい。
【0176】 一般に液体不浸透性バックシートは、液体浸透性トップシートとトップシート
およびバックシートの間に位置する吸収剤コアと組み合わされる。任意選択で、
弾性部材およびテープタブファスナーを含んでよい。トップシート、バックシー
ト、吸収剤コアおよび弾性部材を、さまざまなよく知られている形状に組み立て
ることができるが、好ましいおむつの形状は、1975年1月14日にKenn
eth B.Buellに発行された「使い捨ておむつの収縮性の側面」という
表題の米国特許第3,860,003号におおまかに記載されている。
【0177】 トップシートは、柔らかい感じがして、着用者の肌にひりひりしないものであ
ることが好ましい。さらに、トップシートは液体浸透性で、液体をその厚さ中に
容易に浸透させる。適切なトップシートは、多孔質フォーム、網状フォーム、開
かれたプラスチックフィルム、天然繊維(たとえば木材、綿繊維)、合成繊維(
たとえばポリエステルまたはポリプロピレン繊維)などの広範囲の材料から、ま
たは天然および合成繊維の組み合わせから製造することができる。トップシート
は、着用者の皮膚を吸収剤コア中の液体から隔てるために疎水性材料でできてい
るのが好ましい。
【0178】 特に好ましいトップシートは、約1.5デニールのステープル長ファイバーを
含む。本明細書で使用される、「ステープル長ファイバー」という語は、少なく
とも約16mmの長さを有するファイバーのことである。
【0179】 トップシートを製造するために使用される製造技術がいくつかある。たとえば
、トップシートを織ったり、不織したり、スパンボンデッドしたり、カードです
いたりなどすることができる。好ましいトップシートはカードですかれ、繊維分
野の当業者によく知られている手段によって熱的に結び付けられる。トップシー
トは、約18から約25g/mの重量であり、縦方向の最小乾燥引張り強さが
少なくとも約400g/cmであり、幅方向の湿潤引張り強さが少なくとも約5
5g/cmであることが好ましい。
【0180】 本発明の好ましい実施形態では、トップシートは本発明のPHAを含む。
【0181】 トップシートとバックシートは、いかなる適切な方法によっても接合される。
本明細書で使用される、「接合される」という語は、トップシートを直接バック
シートに貼ることによってトップシートが直接バックシートに合わせられた形状
、およびトップシートをバックシートに順番に貼られる中間部材に貼ることによ
ってトップシートが間接的にバックシートに合わせられた形状を包含する。好ま
しい実施形態では、トップシートとバックシートは、接着剤または当業界で知ら
れている他のいずれかの接着手段のような接着手段によって、おむつ周辺で直接
お互いに貼られる。たとえば、接着剤の均一で連続的な層、接着剤のパターン層
、または接着剤の分離ラインまたはスポットの配列を、トップシートをバックシ
ートに貼るために使用することができる。
【0182】 本発明の好ましい実施形態では、接着剤は本発明のPHAを含む。
【0183】 テープタブファスナーは、典型的にはおむつのバックウエストバンド領域に、
着用者のおむつを保持するための締結手段を提供するために貼られる。テープタ
ブファスナーは、1974年11月19日にKenneth B.Buellに
発行された米国特許第3,848,594号で開示されている締結テープなどの
、当業界で知られているいかなるものであってもよい。このテープタブファスナ
ーまたは他のおむつ締結手段は、典型的にはおむつのコーナー近くに貼られる。
【0184】 好ましいおむつは、おむつの周辺部に接して配置された、好ましくは弾性部材
が引っ張られて着用者の脚に対しておむつを保持するように各長手方向端に沿っ
て配置された、弾性部材を有する。弾性部材は、正常では制限されていない形状
で弾性部材が効果的に伸縮またはおむつを集めるように、伸縮できる状態でおむ
つに固定されている。弾性部材は、伸縮できる状態では、少なくとも2通りの方
法で固定することができる。たとえば弾性部材は、おむつが伸縮していない状態
のときには、引っ張って固定することができる。代替方法として、弾性部材が緩
和された、または引っ張られていない状態のときには、おむつに固定接続された
弾性部材を、たとえばプリーティングによって伸縮させることができる。
【0185】 弾性部材は、無数の形状をとり得る。たとえば、弾性部材の幅は約0.25m
mから約25mm以上まで変化する可能性がある;弾性部材は弾性材料のストラ
ンドを1本含んでよく、または弾性部材は長方形または曲線状であってよい。さ
らに弾性部材を、当業界で知られているいくつかの方法のうちのいずれかによっ
て、おむつに貼ることができる。たとえば弾性部材は、さまざまな結合パターン
を使用することによっておむつに超音波的に結合させることができ、ヒートシー
ルおよび圧力シールさせることができ、または弾性部材を単におむつに接着させ
ることができる。
【0186】 本発明の好ましい実施形態では、弾性部材は本発明のPHAを含む。
【0187】 おむつの吸収剤コアは、トップシートとバックシートの間に位置する。吸収剤
コアは、非常にさまざまな材料から、非常にさまざまな大きさおよび形状(たと
えば長方形、砂時計の形、不斉の形など)に製造することができる。しかしなが
ら、吸収剤コアの全吸収容量は、吸収体製品またはおむつの目的とする使用のた
めに設計された液体荷重に適合しなければならない。さらに、吸収剤コアの大き
さおよび吸収容量は、幼児から成人までの範囲の着用者に役立つように変化させ
てよい。
【0188】 おむつの好ましい実施形態は、砂時計型吸収剤コアを有する。吸収剤コアは、
ウェブまたはエアフェルトのバット、木材パルプ繊維、および/またはこれらの
内部に配置された粒状吸収性ポリマー組成物を含む、吸収部材であることが好ま
しい。
【0189】 本発明の好ましい実施形態では、吸収剤コアの吸収性ポリマー組成物は本発明
のPHAを含む。
【0190】 本発明の吸収体製品の他の例は、月経などの膣部からの排出を受けて含むよう
に設計された衛生ナプキンである。使い捨て衛生ナプキンは、肌着またはパンテ
ィーなどの衣類の作用で、または特別に設計されたベルトによって、人体に接し
て固定されるように設計されている。本発明に容易に適用される衛生ナプキンの
種類の例は、1987年8月18日にKees J. Van Tilburg
に発行された、「フラップを有する成形衛生ナプキン」という表題の米国特許第
4,687,478号、および1986年5月20日にKees J. Van
Tilburgに発行された、「衛生ナプキン」という表題の米国特許第4,
589,876号で見られる。本明細書に記載されている本発明のPHAを含む
本発明のフィルムを、衛生ナプキンのような液体不浸透性バックシートとして使
用することができるのは明らかなはずである。一方では、本発明はいかなる特定
の衛生ナプキン形状または構造にも制限されないことが理解されるはずである。
【0191】 一般に衛生ナプキンは、液体不浸透性バックシート、液体透過性トップシート
およびトップシートとバックシートの間に位置する吸収剤コアを含む。バックシ
ートは、本発明のPHAを含む。トップシートは、おむつに関して論じられるい
かなるトップシート材料を含んでよい。使用される接着剤も、本発明のPHAを
含んでよい。吸収剤コアは、本発明のPHAを含むおむつに関して論じられるい
かなる吸収剤コア材料を含んでよい。
【0192】 重要なことに、本発明に従った吸収体製品は、ポリオレフィン(たとえばポリ
エチレン)バックシートのような材料を使用する、従来型の吸収体製品よりもか
なりの程度で生分解性であり、および/または堆肥にできる。
【0193】 実施例1 ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシ−4−メチルバレレ
ート) 前に記載された一般的な方法に従い、β−ブチロラクトンの重合用のHori
他(Hori,Y.,M.Suzuki,Y.Takahashi,A.Yom
aguchi,and T.Nishishita,高分子,第26巻,第55
33〜5534頁(1993))が発表している手順に基づいて、ポリ(3−ヒ
ドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシ−4−メチルバレレート)を調製す
る。具体的には、精製[S]−3−メチルプロピオラクトン([S]−β−ブチ
ロラクトン)(9.50g、110mmol)および[S]−3−イソプロピル
プロピオラクトン(0.83g、5.8mmol)を、隔膜シールされ、アルゴ
ンパージされ、乾燥した、ガラス管にシリンジを介して装入する。R.Okaw
ara and M.Wada,(J.ORGANOMET.CHEM.(19
63),第1巻,第81〜88頁)に従って調製され、真空中で80℃で一晩乾
燥させた開始剤、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトラブチルジスタノキ
サンを、乾燥トルエンに溶解させて0.18M溶液を作成する。シリンジを介し
て、開始剤溶液0.65mL(0.12mmolジスタノキサン)を管に加える
。その管をゆっくりと回転させて中身を混合し、次いで管の下半分を油浴中に浸
すことによって、4時間かけて100℃まで加熱する。反応が進行すると、管の
中身は粘性になる。目的とする時間の後、油浴から管を取り除き、室温に冷却さ
せる。固体をクロロホルムに溶解させる。ヘキサン−エーテル混合液に沈殿させ
ることによってその固体を回収し、ろ過によって集め、真空中で乾燥させる。コ
ポリマーのコモノマー組成を、H−NMR分光法によって決定し、実験誤差の
範囲内で装入比(95:5)と同じであることが分かる。検量には移動相および
狭量のポリスチレン標準液が使用されるので、クロロホルムを用いたサイズ排除
クロマトグラフィーによって分子量を決定する。
【0194】 実施例2 ポリ(3−ヒドロキシバレレート−co−3−ヒドロキシ−4−メチルバレレ ート) [S]−3−エチルプロピオラクトン(9.50g、94.9mmol)およ
び[S]−3−イソプロピルプロピオラクトン(0.71g、5.0mmol)
をモノマー装入体として使用すること以外は、実施例1と同じ手順に従って、ポ
リ(3−ヒドロキシバレレート−co−3−ヒドロキシ−4−メチルバレレート
)を調製する。
【0195】 実施例3 ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレレート−co− 3−ヒドロキシ−4−メチルバレレート) [S]−3−メチルプロピオラクトン(7.20g、83.6mmol)、[
S]−3−エチルプロピオラクトン(1.14g、11.4mmol)、および
[S]−3−イソプロピルプロピオラクトン(0.71g、5.0mmol)を
モノマー装入体として使用すること以外は、実施例1と同じ手順に従って、ポリ
(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレレート−co−3−ヒ
ドロキシ4−メチルバレレート)を調製する。
【0196】 実施例4 ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシ−4−メチルバレレ ート−co−3−ヒドロキシオクタノエート) [S]−3−メチルプロピオラクトン(9.50g、110mmol)、[S
]−3−イソプロピルピオプロピオラクトン(0.41g、2.9mmol)、
および[S]−3−ペンチルプロピオラクトン(0.50g、2.9mmol)
をモノマー装入体として使用すること以外は、実施例1と同じ手順に従って、ポ
リ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシ−4−メチルバレレート
−co−3−ヒドロキシオクタノエート)を調製する。
【0197】 実施例5 ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレレート−co− 3−ヒドロキシ−4−メチルバレレート−co−3−ヒドロキシオクタノエート [S]−3−メチルプロピオラクトン(7.20g、83.6mmol)、[
S]−3−エチルプロピオラクトン(1.14g、11.4mmol)、[S]
−3−イソプロピルプロピオラクトン(0.36g、2.5mmol)、および
[S]−3−ペンチルプロピオラクトン(0.43g、2.5mmol)をモノ
マー装入体として使用すること以外は、実施例1と同じ手順に従って、ポリ(3
−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレレート−co−3−ヒドロ
キシ−4−メチルバレレート−co−3−ヒドロキシオクタノエート)を調製す
る。
【0198】 実施例6 堆肥にできる単層フィルム メチルバレレート5モル%/ブチレート95モル%の組成である、ポリ(3−
ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシ−4−メチルバレレート)コポリ
マー(PHBMV)を、スクリュー径が0.75インチ(約1.9cm)の一軸
スクリュー押し出し機(Rheomix Model 202)に導入する。長
さと直径の比が20:1、圧縮比が3:1である、定テーパー型スクリューを使
用する。押し出し機のバレルの加熱ゾーンの温度は両方とも25℃であり、PH
BMVの溶融温度より高い。この押し出し機は、幅6インチ(約15.24cm
)のダイおよび0.04インチ(約0.1cm)のダイギャップを備えている。
ダイは20℃に保たれており、PHBMVの溶融温度より高い。コポリマーを押
し出し機の内部で溶融させ、押し出し機の他端のダイにポンプで送りこむ。スク
リューの回転数を、30rpmで一定に保つ。コポリマーをダイに押し込み、引
き取り前にポリマーが結晶化されるような速度で、引き取りロールの収集システ
ム(Postex)によって収集する。このフィルムの幅は見た目には4インチ
(約10.16cm)であり、厚さは約0.002インチ(約0.005cm)
である。
【0199】 実施例7 堆肥にできる単層フィルム PHBMV(95:5)のフィルムを、Carver圧(Fred S.Ca
rver Inc.,Menomonee Falls,Wl)において、溶融
温度より高い20℃で、Teflonシ−ト間の材料を溶融することによって作
成する。シートの圧力を調整して、厚さ約0.25mmのフィルムを生成する。
次いでフィルムを、大きな(5kg)アルミニウムプレート間に金型を置くこと
によって同じように室温に冷却し、フィルムを室温に冷却させる。
【0200】 実施例8 堆肥にできる多層フィルム PHBMVフィルムのシートは、実施例6のPHBMV(95:5)とPHB
MV(50:50)の組成物として作製することができる。したがってこのシー
トは、優れた酸素バリア性質を有すが水蒸気の透過度が低い、ポリマーのシート
、またはポリ(ビニルアルコール)(PVA)のように水溶性であるポリマーフ
ィルムを包むことができる。フィルムをケイバ(carver)圧下に置き、以
下の順序で重ねる。PHBMV(95:5)、PHBMV(50:50)、PV
A、PHBMV(50:50)、PHBMV(95:5)。次いで材料を、PH
BMV(50:50)の溶融温度より高いが、PHBMV(95:5)の溶融温
度よりはるかに低い温度の5℃でプレスする。2000lbで30分間圧縮した
後、圧力を解放し、フィルムを室温に冷却させる。
【0201】 実施例9 堆肥にできる使い捨ておむつ 本発明の使い捨て赤ん坊用おむつを、以下のように作製する。記載されている
寸法は、6〜10キログラムの範囲の大きさの子供に使用することを目的とした
おむつ用である。この寸法は、標準的な方法に従って、異なる大きさの子供に合
わせて、または成人用失禁ブリーフ用に改質することができる。
【0202】 1.バックシート:92:8 ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−
ヒドロキシ−4−メチルバレレート)コポリマー(実施例1に記載されているよ
うに調製した)からなる0.020〜0.038mmのフィルム;上部と底部の
幅が33cm;両側が中央部の幅28.5cmまで内側に切り込まれている;長
さ50.2cm。
【0203】 2.トップシート:カードですかれ熱的に結合させたステープル長ポリプロピ
レンファイバー(Hercules type 151 ポリプロピレン);上
部と底部の幅が33cm;両側が中央部の幅28.5cmまで内側に切り込まれ
ている;長さ50.2cm。
【0204】 3.吸収剤コア:セルロース木材パルプ28.6gおよび吸収性ゲル化材料粒
子4.9g(Nippon Shokubaiからの商業的ポリアクリレート)
;厚さ8.4mm、カレンダーされている;上部と底部の幅が28.6cm;両
側が中央部の幅10.2cmまで内側に切り込まれている;長さ44.5cm。
【0205】 4.弾性レッグバンド:4つの個々のゴム製ストリップ(サイドあたり2個)
;幅4.77mm;長さ370mm:厚さ0.178mm(前述の寸法はすべて
緩和された状態でのものである)。
【0206】 おむつは、トップシートで覆われたコア材料をバックシ−トに置くこと、およ
び接着による、標準的な方法で作製する。
【0207】 弾性バンド(コアに近い方およびコアから遠い方にそれぞれ対応して「内側」
と「外側」が設計されている)を約50.2cmまで引っ張り、コアの各長手方
向側に沿って(サイドあたりバンド2個)トップシートとバックシ−トの間に置
く。各側に沿った内側バンドを、コアの最も狭い幅から約55mmのところに置
き(弾性バンクの内側端から測定する)。これによって、内側弾性体とコアの曲
線上端の間に軟質トップシート/バックシ−ト材料を含む、おむつの各側に沿っ
たスペース要素が提供される。内側バンドを、引っ張った状態でその長さに沿っ
て接着させる。外側バンドを内側バンドから約13mmのところに置き、引っ張
った状態でその長さに沿って接着させる。トップシート/バックシ−トアセンブ
リは軟質で、接着されたバンドは収縮し、おむつの側部を弾性化させる。
【0208】 実施例10 堆肥にできる軽量パンティライナー 生理期間中に使用するのに適した軽量パンティライナーは、吸収性ゲル化材料
粒子1.0g(商業的ポリアクリレート;Nippon Shokubai)を
含むパッド(表面積117cm;SSKエアフェルト3.0g)を含み、前述
のパッドは、米国特許第4,463,045号に記載の多孔質熱形成フィルムト
ップシートと、実施例1に従って作製される厚さ0.03mmの92:8 ポリ
(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシ−4−メチルバレレート)
コポリマーフィルムを含むバックシ−トの間に挿入されている。
【0209】 実施例11 堆肥にできる衛生ナプキン 吸収材コアから外側に伸びている2つのフラップを有する、衛生ナプキンの形
である生理用製品を、1987年8月18日のVan Tillburgによる
米国特許第4,687,478号の設計に従った、実施例10の方法でパッド(
表面積117cm;SSKエアフェルト8.5g)を使用して作製する。バッ
クシ−トおよびトップシート材料は、実施例10に記載のものと同じである。
【0210】 実施例12 堆肥にできるシート 実施例6のフィルム作製手順を、押し出し機のダイを厚さ約0.25cmで幅
15cmのスロットダイに取り替えることによって改質する。押し出し後の引き
取りを、2つの逆回転シリンダの間から出ているシートを挿入することによって
行う。シートをこのようにして押し出し機から引き、32cmの長さに切断する
。幅約13cmで厚さ0.18cmのシートを得る。
【0211】 実施例13 堆肥にできる繊維 メチルバレレート5モル%/ブチレート95モル%の組成であるPHBMVを
、スクリュー径が0.75インチ(約1.9cm)の一軸スクリュー押し出し機
(Rheomix Model 202)に導入する。長さと直径の比が20:
1、圧縮比が3:1である、定テーパー型スクリューを使用する。押し出し機の
バレルの加熱ゾーンの温度は両方とも25℃であり、PHBMVの溶融温度より
高い。この押し出し機は、直径500mmのオリフィスを5つ含むノズルダイを
備えている。ダイは20℃に保たれており、PHBMVの溶融温度より高い。ポ
リマーを押し出し機の内部で溶融させ、押し出し機の他端のダイにポンプで送り
こむ。スクリューの回転数を、30rpmで一定に保つ。ポリマーをダイに押し
込み、溶融した押し出し繊維を、ポリマー繊維が伸び、オリフィスの直径のほぼ
5分の1(約100mm)まで薄くするように、速い空気流が加えられる領域に
送る。繊維を、カードボードマット上で収集する。広分布の繊維の長さが、長さ
数cmまで得られる。繊維の長さの大部分(50%より多い)は、1.3から1
5cmの範囲である。
【0212】 実施例14 堆肥にできる硬質フォーム メチルバレレート5モル%/ブチレート95モル%の組成であるPHBMV(
40g)と一般的な発泡剤、p,p′−オキシ−ビスベンゼンスルホンヒドラジ
ド4gを、ローラブレードを備えたRheomix type 600溶融配合
機の混合チャンバに装入する。混合チャンバの温度をPHBMVの溶融温度より
高いが、発泡剤の分解温度(158℃)より低い温度に加熱する。60rpmで
10分間混合した後、コポリマー混合物を収集し、加熱されたアルミニウムパン
に移送し、生成する本体が厚さ約0.5cmであるように拡げる。次いでこのコ
ポリマーをオーブン(National Appliance Company
、model 5830)の中に置き、PHBMVの溶融温度まで再度加熱し、
コポリマーが完全に溶融するまで(約5分)その温度で保持する。次いでオーブ
ンの温度を、発泡剤が分解しコポリマーが発砲し始める温度である、160℃ま
で上昇させる。このポイントでコポリマーのフォームをオーブンから取り除き、
PHBMVの結晶化速度が最大である温度(約80℃)の第2のオーブンに置く
。コポリマーをこのオーブン中に6時間放置する。
【0213】 実施例15 堆肥にできる軟質フォーム 実施例14の手順を、下記の変更で使用する:メチルバレレート60モル%/
ブチレート40モル%の組成である(PHBMV(40:60))の、ポリ(3
−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシ−4−メチルバレレート)コポ
リマー40gをPHBMV(95:5)の代わりに使用する。
【0214】 実施例16 堆肥にできる成形品 Mini Max Molder model CS−183(Custom Scientific Instrument,Whippeny,N.J)
を使用することによって、射出成形品を得る。ロータおよび固定子カップの温度
を、使用されるポリヒドロキシアルカノエートの溶融温度より高い20℃で一定
に保つ。PHBMV(95:5)約0.5gを固定子カップに装入し、3分間溶
融させる。溶融コポリマーを、ロータチップを5回上げたり下げたりすることに
よって、放射状に混合させる。ダンベル型鋼金型に、金型シリコーン剥離剤の薄
いコーティングでスプレイする。その金型を、Mini Max Molder
の金型支持用ホイールに置き、溶融ポリマーロータチップの作用によって金型に
射出する。コポリマーを、厚さ0.03インチ(約0.07cm)、長さ1イン
チ(約2.54cm)、片の中央の幅が0.125インチ(約0.31cm)お
よび端部の幅が0.25インチ(約0.63cm)のダンベル型片に成形する。
このような金型部品は、機械的試験に適している。
【0215】 実施例17 堆肥にできる不織布 メチルバレレート2モル%/ブチレート98モル%の組成である、ポリ(3−
ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシ−4−メチルバレレート)コポリ
マー(PHBMV)を、スクリュー径が0.75インチ(約1.9cm)の一軸
スクリュー押し出し機(Rheomix Model 202,Paramus
,NJ)に導入する。長さと直径の比が20:1、圧縮比が3:1である、定
テーパー型スクリューを使用する。押し出し機のバレルの加熱ゾーンの温度は両
方とも25℃であり、PHBMVの溶融温度より高い。この押し出し機は、直径
500mmのオリフィスを5つ含むのノズルダイを備えている。ダイは20℃に
保たれており、PHBMVの溶融温度より高い。ポリマーを押し出し機の内部で
溶融させ、押し出し機の他端のダイにポンプで送りこむ。スクリューの回転数を
、30rpmで一定に保つ。ポリマーをダイに押し込み、溶融した押し出し繊維
を、ポリマー繊維が伸び、オリフィスの直径のほぼ5分の1(約100mm)ま
で薄くするように、速い空気流が加えられる領域に送る。繊維を、カードボード
マット上で収集する。10cm×10cmの領域が繊維で均一に覆われるような
方法でマットを動かす。厚さ約0.5cmの繊維のマットが存在するまで、マッ
ト上での繊維の収集を続ける。広分布の繊維の長さが、長さ数インチまで得られ
る。繊維の長さの大部分(50%より多い)は、0.5〜6インチ(約1.27
〜15.24cm)の範囲である。次いでこのマットをCarver圧(Fre
d S.Carver Inc.,Menomonee Falls,Wl)に
移送し、PHBMVの溶解温度よりも低い温度の5℃で1000lbの力で10
分間プレスする。生成する不織布シートをプレス機から取り除く。
【0216】 実施例18 堆肥にできるエラストマー PHBMV(70:30)のフィルムを、溶融温度より高い20℃で、Tef
lonシ−ト間の材料を溶融することによって作成する。シートの圧力を調整し
て、厚さ約0.5mmのフィルムを生成する。次いでフィルムを、大きな(5k
g)アルミニウムプレート間に金型を置くことによって同じように室温に冷却し
、フィルムを室温に冷却させる。このフィルムを2日間熟成させ、次いでその後
長さ10cm、幅1cmのストリップに切断する。次いでこのストリップを、イ
ンストロン型万能材料試験機(Model 1122 Canton,MA)上
に置き、元の長さの300%の伸び率が得られるまで1インチ(約2.54cm
)/分の割合で伸ばす。フィルムは、結晶性がさらに発展するまで、伸ばされた
状態で2日間保持する。ストリップをインストロンから取り除き、その後の伸張
によって材料は以前(インストロンによる処理後)の長さに戻る。
【0217】 実施例19 堆肥にできる接着剤 PHBMV(50:50)は、下記の方法でホットメルト接着剤として使用す
ることができる。PHBMV(50:50)約1gを、ポリ(ビニルアルコール
)(PVA)、またはポリ(3−ヒドロキシブチレート)(PHB)またはPH
BMV(50:50)より少なくとも10℃高い溶融温度を有する他のいずれか
のPHAなどの、2つのポリマーフィルムの間に置く。フィルム/接着剤アセン
ブリを、Carver圧(Fred S.Carver Inc.,Menom
onee Falls,Wl)に置き、次いでPHB:MV(50:50)の溶
融温度より高い5℃でプレスする。2000lbの力で30分間圧縮した後、圧
力を解放し、結合したフィルムアセンブリを室温に冷却させる。
【0218】 前述の刊行物はすべて、ここでは参照によってその全容が組み込まれる。
【0219】 本明細書に記載されている実施例および実施形態は、例示的な目的のものにす
ぎず、そこからのさまざまな変更形態および変化が当業者に示唆され、それらは
本出願の精神および範囲、および添付の特許請求の範囲に含まれるはずであるこ
とが理解される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61F 13/551 A41B 13/02 E B32B 27/36 ZBP A61F 13/18 320 C08G 63/06 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 3B029 BB05 BC05 BD21 4C003 AA21 BA03 BA07 BA08 CA05 4C098 AA09 CC03 CC08 CC10 CC27 CE06 DD02 DD03 DD05 DD06 DD08 DD10 DD12 DD13 DD14 DD23 DD25 DD26 DD28 DD30 4F100 AJ06 AK07 AK41B AK41K AL03B AR00A AR00C BA03 BA07 BA10A BA10B DG00A DG01 DG03 GB66 GB72 JC00B JD05A JD05B JD15C 4J029 AA02 AB01 AC02 AE18 EA02 EG02 EG05 HB02

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収体製品であって、 a)液体透過性トップシートと、 b)生分解性コポリマーを含む液体不浸透性バックシートであり、前記生分解
    性コポリマーが少なくとも2つのランダムな繰り返しモノマー単位を含み、第1
    のランダムな繰り返しモノマー単位は、構造 【化1】 を有し、式中、RはH、またはCもしくはCアルキルであり、かつnは1
    または2であり、第2のランダムな繰り返しモノマー単位は、構造 【化2】 を有し、前記ランダムな繰り返しモノマー単位の少なくとも50%は、前記第1
    のランダムな繰り返しモノマー単位の構造を有する液体不浸透性バックシートと
    、 c)トップシートおよびバックシートの間に位置する吸収剤コアと、 を含むことを特徴とする吸収体製品。
  2. 【請求項2】 RがCまたはCアルキルであり、かつnが1であるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の吸収体製品。
  3. 【請求項3】 RがCアルキルであることを特徴とする、請求項2に記
    載の吸収体製品。
  4. 【請求項4】 RがHであり、かつnが2であることを特徴とする、請求
    項1に記載の吸収体製品。
  5. 【請求項5】 前記生分解性コポリマーが、構造 【化3】 を有する1つまたは複数の追加のランダムな繰り返しモノマー単位を含み、式中
    、RはH、またはC〜C19アルキルもしくはアルケニルであり、かつmは
    1または2であり、前記追加のランダムな繰り返しモノマー単位は、前記第1の
    ランダムな繰り返しモノマー単位または前記第2のランダムな繰り返しモノマー
    単位とは同じものではないことを特徴とする、請求項1に記載の吸収体製品。
  6. 【請求項6】 RがCまたはCアルキルであり、かつnが1であるこ
    とを特徴とする、請求項5に記載の吸収体製品。
  7. 【請求項7】 RがCアルキルであることを特徴とする、請求項6に記
    載の吸収体製品。
  8. 【請求項8】 mが1であることを特徴とする、請求項6に記載の吸収体製
    品。
  9. 【請求項9】 mが2であることを特徴とする、請求項6に記載の吸収体製
    品。
  10. 【請求項10】 RがHであり、かつnが2であることを特徴とする、請
    求項5に記載の吸収体製品。
  11. 【請求項11】 mが1であることを特徴とする、請求項10に記載の吸収
    体製品。
  12. 【請求項12】 mが2であることを特徴とする、請求項10に記載の吸収
    体製品。
  13. 【請求項13】 使い捨ておむつ、衛生ナプキン、またはパンティライナー
    の形であることを特徴とする、請求項1に記載の吸収体製品。
  14. 【請求項14】 使い捨ておむつ、衛生ナプキン、またはパンティライナー
    の形であることを特徴とする、請求項5に記載の吸収体製品。
  15. 【請求項15】 吸収体製品であって、 a)生分解性コポリマーを含む液体浸透性トップシートであり、前記生分解性コ
    ポリマーが少なくとも2つのランダムな繰り返しモノマー単位を含み、第1のラ
    ンダムな繰り返しモノマー単位は、構造 【化4】 を有し、式中、RはH、またはCもしくはCアルキルであり、かつnは1
    または2であり、第2のランダムな繰り返しモノマー単位は、構造 【化5】 を有し、前記ランダムな繰り返しモノマー単位の少なくとも50%は、前記第1
    のランダムな繰り返しモノマー単位の構造を有する液体浸透性トップシートと、 b)液体不浸透性バックシートと、 c)トップシートおよびバックシートの間に位置する吸収剤コアと、 を含むことを特徴とする吸収体製品。
  16. 【請求項16】 RがCまたはCアルキルであり、かつnが1である
    ことを特徴とする、請求項15に記載の吸収体製品。
  17. 【請求項17】 RがHであり、かつnが2であることを特徴とする、請
    求項15に記載の吸収体製品。
  18. 【請求項18】 前記生分解性コポリマーが、構造 【化6】 を有する1つまたは複数の追加のランダムな繰り返しモノマー単位を含み、式中
    、RはH、またはC〜C19アルキルもしくはアルケニルであり、かつmは
    1または2であり、前記追加のランダムな繰り返しモノマー単位は、前記第1の
    ランダムな繰り返しモノマー単位または前記第2のランダムな繰り返しモノマー
    単位とは同じものではないことを特徴とする、請求項15に記載の吸収体製品。
  19. 【請求項19】 使い捨ておむつ、衛生ナプキン、またはパンティライナー
    の形であることを特徴とする、請求項15に記載の吸収体製品。
  20. 【請求項20】 使い捨ておむつ、衛生ナプキン、またはパンティライナー
    の形であることを特徴とする、請求項18に記載の吸収体製品。
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