JP2002532118A - 人の網膜内部で流体により内境界膜(ilm)を分離(films)する手術を行う方法及び装置 - Google Patents

人の網膜内部で流体により内境界膜(ilm)を分離(films)する手術を行う方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 黄斑における神経網膜層(26)から内境界網膜層(22)を除去するために、流体により内境界膜を分離(FILMS)させる、人の網膜の内部を外科手術する方法と装置を特許請求の範囲としている。この方法は、中空の微小套管(14)を、網膜の内境界膜(ILM)(22)と、黄斑の位置若しくはその近傍の神経網膜層との間に挿入するステップを有し、これにより、ヒアルロン酸ナトリウムなどの無菌液(20)を微小套管(14)を通じて注入することにより、黄斑のILM網膜層(22)を神経網膜(26)から隔てる方向に持ち上げる。以て、それは、周知の手段で除去されることができ、同時に、神経網膜(26)は、局所的に圧力がかけられることによって、滑らかにされる。微小套管(14)の末端(12)は、網膜表面(26)の接線方向に維持される。鋭角になっている末端(14)は、流体を放出し、ILM網膜層(22)の下に挿入しやすくなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、一般に医療処置に関し、特に、視覚(斑、黄斑、macula)の中心に
おいて人の網膜の最も内側の層(内境界膜)をその下の神経網膜から取り除く医
療処置に関する。
【0002】 (背景技術) 眼(図1)に入り、見ていた対象のパターンを運ぶ光線は、角膜32、房水、
瞳孔、水晶体34、そして硝子体を通り、網膜26に達する。網膜は眼の背面の
3分の2にわたる感光膜(フィルム)である。その外見は濡れたちり紙(ティッ
シュペーパ)に似ている。その層は、内境界膜(ILM)と、感覚神経(知覚神
経)網膜と、そして網膜色素上皮とからなっているが、ILMは、最も内側にあ
り、硝子体ゲル腔42と網膜の境界になっている。眼の各部が正常で水晶体が適
切に調整されているならば、像は網膜の上に焦点を結ぶ。この状態によって、明
瞭な視覚(視力)が得られるのである。眼の背面、更に具体的に、網膜の背面部
には、その中心において窩を有している黄斑(斑、macula lutea)36が位置し
ている。この黄斑は、視神経38に隣接している、くちなし(オレンジイエロー
)色をした楕円形の網膜の小さい領域(約3mm×5mm)である。見ている対象の
像が黄斑に当たる視覚は最も鮮鋭な視覚で、全体の周辺視覚に対して、黄斑視覚
、または中心視覚と呼ばれている。
【0003】 内境界膜と神経網膜のしわは黄斑ひだ(しわ)と呼ばれている。これがあるこ
とによって、明確な視覚が損なわれ、法的失明のレベルになってしまう。このし
わは、収縮性細胞や線維細胞性膜(上黄斑の増殖、若しくはEMP)によって生
じ、通常は加齢に関連した過程である。
【0004】 結果的に黄斑の機能不全となってしまう黄斑の歪みや黄斑の水腫は、EMPの
続発症と認識されている。しばしば、黄斑は「しわの寄ったセロファン」のよう
な外見を呈する。ある理論によれば、この外見は、ILMの上の上黄斑増殖膜を
明確に有していない表面増殖細胞による内境界膜(ILM)の歪みを表していて
、これは外科的に除去できるものである。このILMのセロファン化は、EMP
をうまく除去したと思っても、何ヶ月か引き続いて持続したり、何ヶ月か後に生
じたりし、視力の回復を制限してしまう可能性がある。
【0005】 上黄斑膜(上斑膜)除去について顕微鏡を使って硝子体切除(硝子体および/
または関連した上網膜あるいは線維膜の部分の外科的な除去)を行った後に分析
した標本には、網膜のILM片が含まれていることがしばしばある。これらのI
LM片は、R.モーリス氏、F.クーン氏、C.D.ウィザースプーン氏によっ
てその病名が導入された「牽引黄斑症」(「テルソン症候群における網膜ひだお
よび黄斑嚢胞」眼科学(1994)101:1)を治療するのに意図的にあるい
は無意識に除去されたものである。ILM片の存在が視覚結果と関連があるか否
かということについては論文はまちまちである(M.トレーゼ氏等「黄斑ひだの
超微細構造」Graefe’s Arch Clin Exp Ophtham
ol.(1983)221:16−26、S.ド・ブストロス氏等「黄斑ひだの
ための硝子体切除:網膜裂孔あるいは網膜剥離の治療後の利用」 Arch O
phthalmol.(1988)106:758−760、A.シバリンガム
氏等「上網膜手術から得た組織病理学的標本における内境界膜の存在に関連した
視覚予後」眼科学(1990)97:1549−1552)。更に最近では、ウ
ィリアム・ハットン氏等がかなり小さな牽引でも糖尿病性の黄斑水腫を悪化させ
るということを示唆している。
【0006】 更に、ローガン・ブルックス氏とトム・ライス氏は、黄斑部孔手術(macular
hole surgery)において黄斑ILMを意図的に除去することを提唱した。(L.
ブルックス氏「全厚黄斑部孔手術におけるILM剥皮」 Vitreoreti
nal Surgery and Technology.(1995)7:2
、T.A.ライス氏「黄斑部孔手術における内網膜表面の除去技法」第28回レ
チナ・ソサイアティー年次学会.ニューメキシコ州サンタ・フェ 1995)。
黄斑部孔は、黄斑において網膜が接線方向に引っ張られる結果生じると考えられ
ており、これは、通常、法的失明に至る。
【0007】 このように、黄斑部孔手術におけるILM除去の重要性が多くの人に提唱され
ている。図2に示している以前の方法は、約20年にわたって開発されてきたも
のであるが、握り鉗子52を使った人手による機械的な方法を使用して黄斑IL
M54とEMP50を除去していた。この鉗子による施術は人体に対して行われ
るものとしては最も繊細な外科手術である。この施術は理想的な外科的条件と熟
練した技能とを必要とする。理想的には、手術の視力(視界、surgical view)
を悪くする白内障やその他の不透明にしているものについては、安全で予測可能
なILM/EMP除去を行うために、取り除かれる。外科的標本を電子顕微鏡で
見ると、ILMにしわを寄せる(ILMを縮ませる)細胞の増殖がしばしば見ら
れる。ILMを剥がされて動きやすくなった黄斑によって、孔が上手く塞がれる
と信じられている。
【0008】 更に、黄斑部孔手術におけるILMマキュロレクシス(maculorhexis)につい
ての結果が奨励されていた。引き続き2年間以内に行われた特発性の32の孔(
ホール)において、97%が塞がっていた。以前の黄斑孔の縁は殆ど認識できな
かった。視力は、91%の眼において、少なくとも2本のスネレン線で改善され
、41%の眼は、最後の追跡検査(治療)において、視力が20/40若しくは
それ以上に改善された。(R.モーリス氏、C.D.ウィザースプーン氏「牽引
黄斑症に対する内境界膜マキュロレクシス」Vitreoretinal Su
rgery and Technology(1997)8(4):1)。
【0009】 上記の条件の総ては、モーリス氏等により書かれた最初のものと同じような牽
引黄斑症の形態であると考えることができる。牽引黄斑症を治療する総ての手術
の究極の目的は、神経網膜を元の平坦な形(輪郭)に戻し、明瞭な視覚を回復し
て歪んだ視覚から開放することである。
【0010】 テルソン症候群と呼ばれている非常に珍しい病気においては、破裂した静脈や
毛細血管からの圧力のかかった血液が自然にILMを持ち上げ、結果として、出
血性の黄斑嚢胞(HMC)と呼ばれる症状になる(R.モーリス氏、F.クーン
氏、C.D.ウィザースプーン氏 アメリカ眼科学会 1990)。この出血は
、通常、ILMを通って硝子体に入っていく。硝子体と下内境界膜の出血は、動
脈瘤や閉鎖頭部外傷による頭蓋内の突発性出血の結果生じる。これらの出血のメ
カニズムは正確には知られていないが、突発的に頭蓋内の圧力が上がり、これが
視神経を介して網膜の小静脈や毛細血管に伝わりこれらを破裂させると考えられ
ている。黄斑において出血が発生すると、網膜の表面に円形あるいは舟形の嚢胞
(HMC)として表れる。このHMCは、通常、黄斑を取り囲む。その直径と高
さ、そしてその色は、出血の時間の長さによって異なる。早期に介入すると(即
ち、子供の弱視予防のため)、赤い嚢胞が見出される。その後、数カ月経つと、
外科医は黄色い損傷(変質した血液生成物)や、眼の空腔に広がっている透明な
膜や、つぶれた膜に出会ったりする。黄斑周辺のしわが、嚢胞の縁の感覚神経性
網膜からILMの境界の縁に沿って形成されているかもしれない。
【0011】 下(サブ)ILM出血性黄斑嚢胞は、テルソン症候群にほとんど特徴的である
。ゆられている赤ん坊症候群、あるいはそのあとの頭部外傷による網膜のしわに
ついての14の症例をいろいろな論文から分析した結果、それぞれが頭蓋内出血
や、HMCを含む種々の形態の眼内出血があった。HMCは、外傷により誘発さ
れるテルソン症候群の場合だけでなく、自然発生的なくも膜下出血の患者にも生
じる。従って、原因はどうであれ頭蓋内出血は、HMCとこれに付随する黄斑周
辺のしわの両方の形成における共通の特徴であることが提案されている。
【0012】 1990年に行われたアメリカ眼科学会の年次学会で初めて発表された一連の
ものの中に、テルソン症候群に対して行われた25の眼の硝子体切除に関して、
8(32%)例がHMCを示していた(R.モーリス氏、F.クーン氏、C.D
.ウィザースプーン氏「テルソン症候群における出血性黄斑嚢胞と黄斑手術に対
する意味」眼科学における発展(1997)29:44)。臨床試験と、光学又
は電子顕微鏡による評価を注意深く行って、ILMが5つの眼において前嚢胞壁
を形成していたと結論づけた。これらの出血性損傷を硝子体下あるいは増殖膜の
下にあると特徴づけている論文がいくつかあるが、モーリス氏等は、テルソン症
候群における出血性黄斑嚢胞の大部分が、実際は、硝子体下(網膜の前方)では
なく、むしろ膜の下(ILMの下)にあると信じている。
【0013】 希ではあるが、テルソン症候群の膜下のHMCは、黄斑ILMが病気の進行に
よって下に位置する感覚神経性網膜から自然発生的に持ち上げられる、最もあり
がちな損傷である。剥がされた黄斑が、表面の増殖による修復がなされていなく
ても、良好な機能を保っているなら、牽引黄斑症の特定の症例において硝子体切
除の間にILMの同様の非外傷的な除去手術が支持され得る点が主張された。(
R.モーリス氏、F.クーン氏、C.D.ウィザースプーン氏「テルソン症候群
における網膜しわと出血性黄斑嚢胞」眼科学(1994)101:1)。例えば
、本発明者と同僚が評価した5つのテルソン症候群の眼のいずれも、平均32ヶ
月(6−70ヶ月の範囲)追跡検査した間、修復的な増殖はなく、大人の眼は総
て20/25もの視覚明瞭度(視力)に達しこれを保っていた。
【0014】 従って、特定の形態の牽引黄斑症(traction maculopathy)において、黄斑I
LMを非外傷的に外科的除去を行う施術を開発することが望ましい点が提案され
た。(「テルソン症候群における出血性黄斑嚢胞と黄斑手術に対する意味」眼科
学における発展(1997)29:44)。最小の(極小の)ILM表面牽引で
あっても、様々な形態の黄斑症に進行し、結局、EMP/ILM層がしばしば融
合してしまって、EMPのみを外科的に除去することを不可能にしてしまうこと
があった。更に、ILMが無くても、長期的な黄斑の機能は変わらないか、ある
いは改善していくようである。(「テルソン症候群における出血性黄斑嚢胞と黄
斑手術に対する意味」眼科学における発展(1997)29:44)。従って、
ILMをその表面の総ての細胞および膜の増殖と一緒に除去するだけで、その下
に位置する視覚中心の視神経束上の総ての牽引が全体的に軽減(除去)されるの
であるから、ILMの除去は、あらゆる形態の牽引黄斑症の治療において重要な
技法なのである。しかし、そのようにILMを除去するべく、このように開発さ
れてきた方法ではあるが、或る欠点を持っている。黄斑ILMを鉗子を使って機
械的に引っ張って剥ぎ取るこの方法は、黄斑に重大な外傷を負わせることがあり
、この傷によって、手術の是正を意味する問題と同じ程度の重大な損傷を眼に与
え得る。
【0015】 EMPと黄斑ILMの両方を除去するのに用いられている現在の方法は、最大
外径が1mmの特別に設計されている微小鉗子(ピンセット)を使って黄斑EMP
/ILMを切って掴むか直接掴むステップと、そしてゆっくり神経網膜から引き
離すステップとを含んでいる。これは、感覚神経網膜と係合するのを避けるため
に注意深く行われる。
【0016】 現在の黄斑ILMを剥ぎ取る方法の問題の1つに、ILMをそれが分離するま
で引っ張ることに付随して物理的な損傷を与え、下の神経組織を圧迫してしまう
ことが避けられず、時として神経に修復不可能な損傷をもたらし、手術前の視力
よりも悪くしてしまうということがある。従って、外科医はゆっくり注意深く進
めるのであるが、遅過ぎた場合、外科医が視認できるようにするために眼球の中
に入れているファイバ・プローブからの軽い毒性によって網膜が傷められてしま
う。外科医が掴むのが浅過ぎると、この動作は効果のないものになり、手術の時
間が長くなり、軽微な毒性を被る危険が増してしまう。外科医が掴むのが深すぎ
ると、神経に恒久的な損傷を与え出血してしまう。この違いは、通常、ミクロン
のオーダーの鉗子の動きの問題であって、外科医を、言い得て妙な「気が狂いそ
うになる」心理にさせるのである。鉗子の嵩(大きさ)は、非常に小さいのでは
あるが、外科医の視界を妨げるので、網膜に外科的な損傷を与える危険を更に高
めている。上記の要因によって、完全な牽引の解放は、標準的なこと(ルール)
ではなく例外的なことである。最後に、牽引から完全に解放された異例のケース
でも、通常、神経組織が平坦な形になって最良の視力が戻るのに数ヶ月を要する
であろう。従って、このおよそ20年間、黄斑上の増殖を除去して、法的失明に
なろうとしていた眼の中心視力を回復させるということは、世界中の硝子体網膜
の外科医を当惑させる問題であった。手術の潜在的な危険性と、恩恵を受けられ
るかどうかが確かでないということとともに、このような手術を行うのには高度
な技能を必要とするということによって、外科医の多くは介入することを嫌がり
、その内、視力が実質的になくなってしまうのである。EMPが残存することに
よって、視覚中心の神経機能が永久に破壊されてしまい、EMPが残存している
と、視覚の鮮鋭度は部分的にしか回復されず、次第に悪くなっていくという知識
があったにも拘わらず、これは真実であった。
【0017】 この20年間、鉗子をより小さく、より繊細にすることを含めて、解決法が熱
心に追求されて来た。ついに、1997年、外科医の欲求不満の実例として、タ
ノ氏が新しい概念を導入したが、これは、弾力性のあるゴムの器具で、黄斑の部
位若しくは近傍の網膜の表面を外科的にこすったり引っ掻いたりするものである
。この器具の上には、無数のダイヤモンドのチップが接着され、かろうじて見え
る膜および/またはILMをこの装置が保持できるようにしている。この装置は
案内されて実質的に使用されてきたが、網膜表面を意図的に祖面にした器具で擦
ったり引っ掻いたりすることによって、これらの薄い膜の下にある神経網膜に損
傷を与えるという明らかな危険性とともに、ダンヤモンドのチップが外れて眼の
中の網膜表面に永久に残ってしまうという危険性もあった。牽引の完全な解放を
達成しない内に、その手術に対する評価を下す必要が頻繁にあり、これらに対し
て外科的に優位(有利)にするために装置は付加的手段を加えたため、これらの
危険性は、牽引黄斑症に対する効果的な治療に対して、幾分絶望的な研究におい
て許容されてきた。
【0018】 ワング氏の米国特許第5,066,276号では、標準的な接着剤注入器を使
って眼の中に粘性材料を注入することが記載されている。しかし、ワング氏自身
は、この外科的処置を網膜自体の中に適用することはしなかった。むしろ、ワン
グ氏は、膠細胞膜と網膜との間に粘性材料を注入することを述べたのである。ワ
ング氏は、彼の手順(procedure)を、網膜への圧迫を軽減するために網膜に作
用する圧力が非常に拡散しやすく、しかも小さな領域に局在しないものとして記
述した。
【0019】 黄斑上の増殖と網膜の異常なILMの両方を除去して、ILMが原因となって
いるあらゆる形の牽引黄斑症(traction maculopathy)から完全に解放する方法
の改善に対する要望が依然としてある。この種の方法は、視覚(窩)の中心にお
いて下に位置する神経組織上の外科的な牽引を最小にすることを基本にしなけれ
ばならない。ここに述べられる方法と装置は、上記の問題を克服する。
【0020】 (発明の開示) 本発明は人の網膜の内側で、流体によりILMを分離(FILMS)すると同
時に網膜を滑らかにする手術を行うための新規な方法を提供し、これにより、従
来知られていた方法の欠点を克服するものである。
【0021】 簡潔に説明すると、本発明は、網膜の神経層から網膜のILM層を分離して黄
斑の内境界膜とその表面の総てのEMPを除去するための方法に向けられている
。この方法は、従来のどの套管(マイクロカニューレ)よりも相当に小さくその
遠位の端(末端部)が網膜の表面に対して接線方向に準じるように形成された中
空の微小套管(マイクロカニューレ)を網膜ILMと神経網膜との間に挿入する
ステップを有している。この微小套管を挿入した後、この微小套管を通して無菌
(殺菌)流体を約25mmHgの圧力で網膜のILM層と網膜の神経層との間に注
入する。この流体の圧力によって、黄斑の内境界膜層が網膜の神経層から離れる
方向に持ち上げられ、当該持ち上げられる過程でそれを分離させ、以て、鉗子(
ピンセット)を使って、神経網膜にいかなる物理的損傷(外傷)も与えないで眼
から容易に除去することを可能にする。その持ち上げられた黄斑の内境界膜は、
鉗子を用いて自由に浮いている状態の黄斑内境界膜を掴み必要な距離だけ窩から
黄斑内境界膜を分離させ、その後、窩の周りで外周方向に引き裂いて眼から取り
除く。本発明によって、黄斑内境界膜の除去が窩からそれを機械的に剥いだり裂
いたりしないでできるようになり、以て、窩牽引と窩への物理的な損傷(外傷)
を最小限にすることができる。更に、本発明は、同時に、それが後部の境界であ
る発達(発育)中のFILMS嚢胞の境界内部に意図的に局所的な圧力を作用さ
せることによって、下に位置する歪んでしわが形成された神経網膜を積極的に滑
らかにする。従って、手術の究極の目的である視力の回復は、鉗子による牽引除
去後に網膜が消極的で自然に滑らかになるのに要する月日と比較して、実質的に
加速される。本発明の実施に使用されると共に、黄斑の内境界膜を完全に除去す
るのに使用される好適な物質は、ファーマシア・アンド・アップジョン・インコ
ーポレイテッド社が製造しているようなヒアルロン酸ナトリウム(Healon R )や、アルコン・インコーポレイテッドが製造しているようなヒアルロン酸コ
ンドロイチン・ナトリウム(ViscoatR)である。
【0022】 本発明によって、外科医は、初めて、人間の網膜の表面上ではなく、むしろ、
網膜の内部(網膜内)で手術をすることができるようになった。そうすることに
よって、外科医は、穏やかに、予想可能に、そして迅速に、神経網膜に粘着して
いるすべてのEMP及びILMを除去することができる。本発明の方法の穏やか
さ(やさしさ、gentleness)は、神経線維を引っ張って機械的に牽引する危険性
を無くす。この方法により、15分掛かっていたものが、典型的には、4分にな
り、軽度の毒性の危険性を低下させている。この方法の予想可能性(predictabi
lity)によって、手術から受ける恩恵が更に確実なものになっている。更に、こ
の方法は、牽引黄斑症を治療するのに必要とされる外科的技能(熟練)のレベル
を有意に下げ、しかも、視力の回復をより早く、より確実に、且つより完全なも
のにしている。総合(全体)的な効果として、どのようなタイプの牽引黄斑症(
traction maculopathy)にしろ、これによって視力を喪失している患者は、歪ん
で鮮鋭度が低下した視力からより早期により確実に解放されることが可能になる
一方、関係する神経網膜の異常は、さらに、回復可能である。
【0023】 本発明の主目的は、黄斑ILMを除去すると共に、網膜を滑らかにする(網膜
をならす、網膜のシワを伸ばす、網膜を平らにする)ための改良方法を提供する
ことである。本発明の他の目的と利点は、添付図面に関連付けられた以下の詳細
説明から容易に明らかになるであろう。
【0024】 (発明を実施するための好適な実施形態) 定義 「マキュロレクシス」とは、窩牽引を最小にしながら、窩と同心の円形の36
0°のILMの引き裂き(tear)を行うこと(production)により、黄斑内境界
膜(ILM)を除去することである。この手術(処置、procedure)は、ILM
が、基本的に非弾力であることの結果、あるいは線維細胞性増殖(EMP)の足
場(scaffold)としての活動(作用、action)の結果、寄与しているところの、
あらゆる形態の牽引黄斑症を解放するのに使用される。
【0025】 「牽引黄斑症」とは、接線方向あるいは前後方向の異常な力(黄斑孔、黄斑上
の増殖、硝子状黄斑牽引症候群、拡散性糖尿病黄斑水腫、セロファン黄斑症など
)によって部分的に、あるいは全体的に派生する黄斑の病理学的機能不全である
【0026】 「流体」とは、その分子が容易に移動できる物質であって、液体か気体である
【0027】 「神経(性)網膜」とは、ILMと色素上皮との間の網膜の中間層であり、神
経組織からなり、究極的に視覚として認識される電気信号を発生し伝達する。
【0028】 好適な実施形態 ここに、流体分離を使って内境界膜を除去する手術を人の網膜の内側で行うこ
とができる新規な手順を開示する。図4を参照して、ILM除去の処理について
述べ始めるに当たって、最適な開始点として、窩から離れた弧脈管(arcade ves
sels)の内部を選んでいる。加えて、この選んだ開始点サイトは、乳頭黄斑束の
上に被さるべきではない。更に、この開始点は、ILMの外見を基に、外科的な
都合(便宜)に合わせて選択されている。図3を参照すると、好適な実施形態で
は、特別設計の中空の微小套管(マイクロカニューレと流体インジェクター)は
、近位の端(基端部)18と遠位の端(末端部)12とを有している。この微小
套管は、その近位の端18での外径が約800ミクロン(0.8mm)で、段階的
に細くなり遠位の端12では約100ミクロン(0.1mm)になっている。この
微小套管は、その遠位の端12で、網膜26の表面に対して接線方向10に位置
する(準じる)ように形成されている。この微小套管は、遠位の先端(末端部の
先端)14で斜めに切られており、網膜26の表面の黄斑ILM網膜層22(図
5)を通って効果的に入っていけるようになっていると共に、遠位の先端14で
は、図3の微小套管に取り付けてある貯蔵器(容器)16に入っている物質を放
出するように構成されている。微小套管の挿入点28は網膜26の表面であり、
黄斑ILM網膜層22を通る。この微小套管に取り付けてある貯蔵器16に収容
されている無菌物質(sterile substance)は、この微小套管を通して約25mm
Hgの圧力で注入され、網膜組織の中の黄斑ILM22の下に位置する遠位の先
端14から放出される。実際の注入圧力は、外科医が微小套管を眼の中に導入す
る直前に選択され、この注入圧力によって、注入流体が前記FILMS微小套管
内を所望の流量で流動し、網膜のILMと神経層との間を効果的かつ傷付けない
で(外傷を与えないで)分離(開裂、へき開、切断、cleavage)させるようにな
っている。次いで、この物質20は、神経網膜から隔てる方向に黄斑ILM22
を持ち上げて人の網膜を分離する。これにより、黄斑ILM22が神経網膜の表
面にくっ付くことにより神経網膜上に与えられる物理的な外傷を生じることなく
、次の鉗子による除去が可能となる。分離された黄斑ILM22は、鉗子(ピン
セット)でこの黄斑ILM22を把持し、黄斑を超えての上の方に穏やかに牽引
(traction)することにより更に分離し、窩と同心に円形に360度、前記黄斑
ILM22を引き裂くことにより、除去される。
【0029】 微小套管の遠位の先端14から放出され、黄斑ILM22を流体を使って神経
網膜から完全に分離させる好適な物質20は、ヒアルロン酸ナトリウム(sod
ium hyaluronate,HealonR)、またはヒアルロン酸コン
ドロイチン・ナトリウム(chondroitin sodium hyalu
ronate,ViscoatR)などの濃厚で透明な流体である。これらが好
ましいのは、濃厚であることによって、FILMS嚢胞を形成するのを助長し、
黄斑ILM22を持ち上げるのと同時に、FILMS微小套管挿入サイトにおけ
る有害な漏洩を無くして神経網膜を平坦化する(滑らかにする)からである。更
に、ヒアルロン酸ナトリウムは透明な視野を形成するので、手術中の網膜の検査
することを容易化する。しかし、無菌(殺菌、sterile)生理食塩水や気体など
、他の流体であってもよい。
【0030】 次いで、自由に浮動する持ち上げられた黄斑ILM22を鉗子で掴む。網膜2
6の表面から分離された黄斑ILM22を掴むのに鉗子を使うとき、黄斑ILM
22を窩や周辺の網膜26の黄斑表面に直接くっ付いている状態から引き裂いた
り剥いだりするする必要がなく、鉗子ILM除去により窩に対する垂直方向若し
くは接線方向の力のベクトルが除かれ、非常に穏やか且つ正確に制御されたタン
ポナーデ圧力となるので、操作(手技、術)は予想可能になり損傷(外傷)を与
えない。次いで、黄斑FILMS嚢胞を越えてILMを機械的に更に剥がした後
、外科医によって選択された窩からの所定距離をもって窩に対する同心の円形パ
ターンでILMをゆっくりと引き裂くことにより(滑らかな縁の連続した引き裂
き)「レクシス」が形成される。1回の動作で完全に360°のレクシスを形成
する外科医もしばしばいるであろう。しかし、引き裂きが不完全であれば、IL
Mは、新たな縁で掴み直され、レクシスの形成がやり直される。
【0031】 くっ付き(粘着)の問題や、網膜の表面(窩と黄斑視覚中心)から黄斑ILM
を引き裂き剥がす必要があるという問題、そしてその結果としてこれらの領域に
物理的損傷(外傷)を与えてしまうという問題が完全に払拭される。網膜組織内
に流体(流動性)物質を注入(インジェクト)することにより、それを把持して
網膜から取り除かれる前に、黄斑ILMは、神経網膜との接触から分離される。
従って、黄斑ILMは、実際には、網膜から引き裂かれたり剥がされたりせず、
また、鉗子を使ってそれが取り除かれる前に注入された流体が網膜から離れる方
向に膜を持ち上げるので、黄斑ILMが神経網膜にくっ付く(粘着する)ことに
より生じせしめられる物理的損傷(外傷)はない。
【0032】 本発明の実施形態および適用を示し説明してきたが、当業者であれば、発明の
概念から逸脱しない範囲で多くの更なる変形形態が可能であることは明らかであ
ろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲に記載されたもののほかは、限
定されるべきではない。
【0033】 例 ここ、および添付の請求項に使用した、単数形での「1つの」「および」およ
び「その」は、文脈の中で明確に言明していない限りは、複数も含んでいる。従
って、例えば、「1つの公式化」といった場合は、異なる公式を混ぜたものを含
んでおり、また、「その治療方法」といった場合は、当業者であれば公知の同等
のステップおよび方法を含んでいる。
【0034】 特に定義しない限りは、ここで使用した総ての技術的、科学的用語は、本発明
が属する分野における通常の技術を有する者によって一般に理解されているもの
と同じ意味を持っている。ここで説明した方法と材料と似た、あるいは同等のも
のは、本発明の実施やテストに使うことができるが、ここでは好適な方法と材料
とを記載した。ここで言及した総ての出版物は、ここに、参考文献として全体が
挿入される。
【図面の簡単な説明】
添付図面と関連付けて以下の詳細説明を読めば、本発明がよりよく理解できよ
う。
【図3】 流体ILM分離(FILMS)を行うための新規な方法を実施す
るのに使用する微小套管器具(マイクロ・カニューレ装置)を示した図である。
【図4】 検眼鏡を通して見た左眼の後ろ側半分の内部を示す図であって、
視覚の最も鮮鋭な領域である黄斑とその中心にある窩中心とを示す図である。
【図5】 本発明の方法によって黄斑FILMS処置を受けている眼の断面
図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月26日(2000.1.26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黄斑の位置にある網膜内境界膜若しくは黄班近傍の網膜内境
    界膜と、神経網膜との間に中空のマイクロカニューレを挿入するステップと、 無菌流体物質を前記マイクロカニューレを通して神経網膜と網膜内境界膜との
    間に注入するステップであって、これにより、網膜が押し分けられて分離された
    黄斑内境界膜を神経網膜の表面から隔てる方向に持ち上げ、同時に、積極的に、
    局所的な圧力によって、歪んだ神経網膜をその自然で滑らかな外形に回復させる
    ようにするステップと、 黄斑内境界膜を、総ての黄斑上増殖あるいは硝子体黄斑牽引とともに除去する
    ステップと、 を有する、人の網膜内部で流体により内境界膜を分離する手術を行う方法。
  2. 【請求項2】 上記無菌物質は、ヒアルロン酸ナトリウムである請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 上記無菌物質は、色素と一緒に、若しくは色素なしで、注入
    される請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記ヒアルロン酸ナトリウムは、約25mmHgの圧力で、上
    記マイクロカニューレを通して注入される請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記無菌物質は、等張性生理食塩水溶液である請求項1記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 上記無菌物質は、気体である請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 上記中空のマイクロカニューレは、末端部と基部とを有し、 上記マイクロカニューレは、毛様体扁平部の眼壁進入サイトから挿入されてい
    る間、その末端部において、黄斑近傍の網膜の表面に沿うように該表面に対して
    接線方向に位置する形状となり、 上記マイクロカニューレは、末端部の先端において、上記無菌物質を該先端か
    ら放出するように構成されており、 上記先端は、網膜内境界膜を通して容易に進入することができると共に、最小
    限の案内でマイクロカニューレの内腔をその上に位置する内境界膜によって最適
    に閉塞させることができ、 上記マイクロカニューレは、ILMの下に案内されたとき、神経網膜を実質的
    に傷つけない程の微小さである請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 上記分離された黄斑内境界膜は、上記持ち上げられた黄斑内
    境界膜をピンセットで把持すると共に、該持ち上げられた黄斑内境界膜を窩と同
    心の円形沿いに360°移動させて引き裂くことにより、除去されるようにした
    請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 人の網膜内部で流体により内境界膜を分離する手術を行うの
    に用いられる装置であって、 末端部と、基端部と、中央縦方向軸と、先端とを有する中空のマイクロカニュ
    ーレであって、毛様体扁平部における眼球入口部位を通して挿入されたとき、そ
    の末端部において黄斑近傍の網膜の表面に沿うように該表面に対して接線方向に
    位置する形状になると共に、流体物質を上記先端から放出して、黄斑の位置にあ
    る網膜内境界膜若しくは黄班近傍の網膜内境界膜を、神経網膜層から分離させる
    ように構成されたマイクロカニューレ、 を有する装置。
  10. 【請求項10】 上記基端部の外径は、約800ミクロンであり、上記末端
    部の外径は、約100ミクロンであり、ILMの下に案内されたときに神経網膜
    を実質的に傷つけない程度に十分に微小である請求項9記載のマイクロカニュー
    レ。
  11. 【請求項11】 上記末端部は、毛様体扁平部における眼球入口部位を通し
    て挿入されたとき、黄斑近傍の網膜の表面に対して接線方向に沿うように構成さ
    れた連続的な曲率を有する請求項9記載のマイクロカニューレ。
  12. 【請求項12】 上記先端は、斜めに鋭利に形成されており、これにより、
    ILMへの貫通が最適にできるようになっていると共に、最小限の挿入で、上に
    位置するILMによる管腔の視覚的な閉塞ができるようになっている請求項9記
    載のマイクロカニューレ。
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