JP2002531533A - 止血用コラーゲンフォーム - Google Patents

止血用コラーゲンフォーム

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Abstract

(57)【要約】 コラーゲン粒子で形成される止血用デバイス、前記止血用デバイスを製造するための方法、および前記止血用デバイスを使用して出血を抑えるための方法が提供されている。止血用デバイスのコラーゲン粒子は、止血用デバイスを構成するコラーゲン粒子の止血活性と同等の止血活性を有する。止血用デバイスがアビテン(Avitene)(登録商標)粉末で形成され、そして止血用デバイスのコラーゲン粒子がアビテン粉末の止血活性と同等の止血活性を有するのがさらに好ましい。本発明の止血用デバイスは、止血と創傷治癒をさらに促進するために、所望により止血剤および/または治療剤を含んでもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、出血を抑えるための止血用デバイスの分野に関する。
【0002】 発明の背景 出血が抑えられないと、ショックや死に至る場合がある。外科患者や抗凝血薬
治療を受けている患者では、例えば、血管、体組織、器官、または骨からの出血
によって急激な失血が起こると、生命の危険にさらされることがある。
【0003】 出血を抑えるための生分解性デバイスが市販されている。しかしながら、これ
らデバイスの多くは蛋白質薬剤(protein agent)(例えば、有効とされているトロ
ンビンやフィブリノゲン)を含浸させる必要がある。残念ながら、これら蛋白質
薬剤の止血活性を保持するためには、特別な貯蔵条件が必要とされる。例えば、
これらデバイスの多くは、蛋白質薬剤が含浸されている止血用デバイスの対生物
活性を保持するために冷凍条件下で貯蔵しなければならない。こうした要件があ
るために、冷凍設備が利用できない場合には、パッチ等の特定分野の用途が妨げ
られる。特定の市販止血用デバイスに付きもののもう一つの問題は、乾燥状態に
おけるフレキシビリティが不足していることである。止血用デバイスの多くは、
それが適用されている体表面の形状に簡単には適合しない。さらに、トロンビン
等の止血剤を含む止血用デバイスは一般に、出血を抑えるに足る止血活性をもっ
た柔軟性止血用デバイスとするためには、使用する直前に、トロンビンを元に戻
して乾燥デバイスに加える必要がある。
【0004】 発明の概要 本発明は、従来技術のデバイスがもつ上記問題点および他の問題点を解消する
止血用デバイスを提供する。本発明の止血用デバイスを製造するための方法も提
供する。本発明の止血用デバイスは、有効とされる蛋白質薬剤を外来的に加える
必要がない。従って、本発明の止血用デバイスは、高温に耐えることができ、止
血効能を保持するのに冷凍を施す必要がない。さらに、本明細書に開示の止血用
デバイスは、使用するのが簡単で、また体形に合わせて簡単に成形することがで
きる。従って本発明の止血用デバイスは、実質性の器官、脊椎、および脳のはっ
きりしない出血を処置するのに特に有用である。このような止血用デバイスは、
滅菌処理を施して医薬品用途向けの無菌パッケージにすることができる。
【0005】 本発明の1つの態様によれば、本発明の止血用デバイスを製造するための方法
が提供される。本発明の方法は、(a)複数のコラーゲン粒子を水中に懸濁してコ
ラーゲンスラリーを形成する工程、このとき前記コラーゲン粒子が水中懸濁液を
形成するに足る嵩密度を有し、前記コラーゲンスラリーが重量/体積の表示にて
約1%〜約2%の範囲の濃度を有する; および(b)前記コラーゲンスラリーを凍結乾
燥して止血用デバイスを形成する工程; を含む。本発明の方法に従って形成され
る止血用デバイスはフォームであり、好ましくは網状の連続気泡フォームである
。フォームは、当業界においては“スポンジ”とも呼ばれている。止血用デバイ
スのコラーゲン粒子は、止血用デバイスを構成するコラーゲン粒子の止血活性に
等しい止血活性を有するのが好ましい。止血用デバイスがアビテン(Avitene)(登
録商標)粉末で形成されていて、本発明の止血用デバイスのコラーゲン粒子が、
アビテン粉末の止血活性と同等の止血活性を有するのがさらに好ましい。
【0006】 止血は、出血の停止を表わす業界用語である。特定の理論もしくはメカニズム
に拘束されるつもりはないけれども、コラーゲン粒子と酸溶液との間の接触を防
ぎ、コラーゲン粒子が変性条件(たとえば、製造プロセスにおける過剰な機械的
剪断力、高温、または長いH2O滞留時間)にさらされるのを最小限に抑えると、コ
ラーゲン粒子は、このような変性条件にさらされる他の粒子に比較して、止血活
性の保持程度がより大きくなる、と考えられる。従って、本発明の止血用デバイ
スは、従来のコラーゲン止血用デバイス(製造プロセスに、コラーゲンの酸性溶
液中への溶解が含まれている)より大きな止血活性を有する。
【0007】 本発明の1つの実施態様においては、本発明の止血用デバイスを形成するため
の方法は、複数のコラーゲン粒子(好ましくはコラーゲンフィブリル)を水中に懸
濁してコラーゲンスラリーを形成する工程; および前記コラーゲンスラリーを凍
結乾燥に付して止血用デバイスを形成する工程; を含む。コラーゲン粒子は、水
中懸濁液を形成するに足る嵩密度を有する。一般に、コラーゲン粒子の嵩密度は
約24.1kg/m3〜約56.1kg/m3(約1.5〜約3.5ポンド/ft3)の範囲であり、さらに好ま
しくは約32.1kg/m3〜約48.4kg/m3(約2〜約3ポンド/ft3)の範囲である。コラーゲ
ン粒子を水中に懸濁して、重量/体積の表示にて約1%〜約2%(さらに好ましくは約
1.1%〜約1.64%)の範囲のコラーゲン濃度を得る。好ましい実施態様においては、
止血用デバイスは、酸溶解や他の変性条件による処理を受けていないコラーゲン
粒子で形成される。
【0008】 本発明の他の態様によれば、上記の方法によって製造される物品が提供される
。本発明の方法のある特定の実施態様が実施例に示されている。本発明の方法は
、たとえば、本発明のコラーゲン繊維を架橋を形成するに足る温度と時間にて加
熱することによって(好ましくはコラーゲン繊維の止血活性を実質的に低下させ
ることなく)、本発明の止血用デバイス内のコラーゲンを架橋する工程をさらに
含んでもよい。架橋止血用デバイスは、架橋を施す前の止血用デバイスの止血活
性と比較して少なくとも約80%の止血活性を保持するのが好ましく、少なくとも
約90%の止血活性を保持するのがさらに好ましく、そして少なくとも約95%の止血
活性を保持するのが最も好ましい。
【0009】 特定の好ましい実施態様においては、止血用デバイスは、止血用デバイスを構
成するコラーゲン粒子の止血活性と同等の止血活性を有するコラーゲン粒子で形
成される。好ましい実施態様においては、止血用デバイスは、酸溶解による処理
を受けていないコラーゲン粉末(好ましくはアビテン粉末)で形成される。これら
の実施態様および他の実施態様において、止血用デバイスは、約0.015〜約0.023
g/ccの密度、および約1.10〜約1.64重量%の固形物重量%を有するのが好ましい。
【0010】 さらに他の実施態様においては、本発明の止血用デバイスは、コラーゲンで形
成されていて、ブタの脾臓を使用する止血についての動物モデルにおいて、0.95
cm(3/8インチ)の厚さ、1.27cm(1/2インチ)の長さ、および1.27cm(1/2インチ)の
幅を有する止血用デバイスに対する1回のタンポナーデ(tamponade)に相当する
止血活性を有する。ブタの脾臓を使用する止血についての代表的な動物モデルが
実施例に示されている。
【0011】 特定の実施態様においては、本発明の止血用デバイスは、止血促進量の少なく
とも1種の止血剤をさらに含む。本明細書で使用している“止血促進量”とは、
ある表面(たとえば、創傷や外傷の表面)と止血用デバイスとの界面に血塊の形成
を促進するのに有効な量を表わしている。代表的な止血剤としては、トロンビン
分子、フィブリノゲン分子、カルシウムイオン供給源、RGDペプチド、硫酸プロ
タミン、ε-アミノカプロン酸、およびキチンなどがある。好ましい実施態様に
おいては、止血剤はトロンビンである。止血剤は、止血剤をコラーゲンスラリー
に加える段階、止血用デバイスの製造時において止血剤を止血用デバイス中に凍
結乾燥する段階、あるいは止血剤を止血用デバイスの後処理にて適用する段階を
含めて、止血用デバイス製造時のいかなる段階においても止血用デバイス中に導
入することができる。
【0012】 特定の実施態様においては、本発明の止血用デバイスは、治療学的有効量の少
なくとも1種の治療剤〔たとえば、創傷の治癒を促進するか又は痛み(たとえば
血管の痛み)を和らげる薬剤〕をさらに含む。創傷の治癒を促進する薬剤および/
または痛みを和らげる薬剤としては、ステロイド系および非ステロイド系の抗炎
症薬(たとえば、外科的損傷区域への白血球移行を妨げる薬剤)、抗ヒスタミン剤
、ラジカルの形成を阻害する薬剤、ならびに静菌剤もしくは殺菌剤などがある。
【0013】 本発明の止血用デバイスの止血活性を実質的に低下させることなく、本発明の
止血用デバイス中に種々の添加剤を所望により組み込むことができる。本明細書
で使用している“医薬用として許容しうるキャリヤー”とは、ヒトへの投与に適
した1種以上の相容性のある固体もしくは液体充填剤、希釈剤、あるいはカプセ
ル封入物質を表わしている。“キャリヤー”とは、天然もしくは合成の有機成分
または無機成分を表わしており、これらの成分と活性成分とが結びついて施用が
容易になる。医薬用組成物の成分も、所望の止血活性を実質的に損なう相互作用
が起こらないような仕方で、本発明のコラーゲンフィブリルと互いに混ぜ合わせ
ることができる。
【0014】 本発明の止血用デバイスは、市販の止血用デバイス〔たとえば、ゲルフォーム
(Gelfoam)(登録商標)100(アップジョン社)、アクチフォーム(Actifoam)(登録商
標)(ロードアイランド州クランストンのダボル社)、およびヘリスタット(Helist
at)(登録商標)(テキサス州アーリントンのジョンソン&ジョンソンメディカル社)
〕と同等か又はそれらより優れた1つ以上の機械的特性(たとえば、引張強さや湿
潤性)および/または機能特性(止血活性)を有するのが好ましい。ゲルフォーム(G
elfoam)(登録商標)は吸収性のゼラチンスポンジであり、米国特許第2,465,357号
に記載されている。アクチフォームは架橋コラーゲンスポンジであり、米国特許
第4,953,299号と第5,331,092号に記載されている。ヘリスタットは、腱コラーゲ
ンで形成されている吸収性のコラーゲンスポンジである。
【0015】 本発明の止血用デバイスは種々の形状に造り上げることができる。特定の実施
態様においては、止血用デバイスは、必要に応じて無菌パッケージにて包装され
た柔軟性シートの形態をとっている。より複雑な形状も可能である。本発明の止
血用デバイスは、出血部位の止血(たとえば、創傷からの出血を減らすか又は抑
える)を促進するのに有用である。従って本発明のさらなる態様は、止血を促進
するための方法を含む。一般には、本発明のこのような方法は、出血している表
面と止血用デバイスとの界面に血液凝固が起こるまでの時間にわたって、たとえ
ば実質性の器官(たとえば、ブタの肝臓、肺、または膵臓)、脊椎、および脳の出
血表面(たとえば、創傷表面、器官や組織上の損傷表面、あるいは他の出血表面)
に本発明の止血用デバイスを手で押し当てることを含む。
【0016】 本発明の多くの実施態様の概要を説明してきたが、理解しておかなければなら
ないことは、それぞれの実施態様において与えられている種々の制約点は手操作
の場合のみであって、従ってこれらの制約点を組合わせて本発明のさらなる態様
を得ることができる。
【0017】 好ましい実施態様の詳細な説明 本発明の1つの態様によれば、止血活性を有するデバイス(“止血用デバイス”
)が提供される。本発明の止血用デバイスは、酸溶解処理を受けていなくて、変
性条件への暴露が最少であるようなコラーゲン〔たとえばミクロフィブリルコラ
ーゲン(たとえば吸収性のアビテン粉末)〕で形成される生分解性マトリックスで
ある成形構造エレメントを含む。ある特定の理論もしくはメカニズムに拘束され
るつもりはないけれども、コラーゲンと酸溶液との間の接触を防ぎ、止血用デバ
イスを形成するためのプロセスの前およびプロセス中においてコラーゲンが変性
条件にさらされるのを最小限に抑えると、コラーゲン出発物質による止血活性の
保持程度がより大きくなる、と発明者らは考えている。好ましい実施態様におい
ては、好ましい実施態様においては、本発明の止血用デバイスは、酸溶解による
処理を受けていないか、あるいは変性条件(たとえば、過剰な機械的剪断力、高
温、または長いH2O滞留時間)にさらされていないコラーゲン粉末(好ましくはア
ビテン粉末)で形成される。
【0018】 従って本発明は、酸溶液中へのコラーゲン溶解または変性条件への暴露を含む
プロセスによって形成される従来技術の止血用デバイスに比べて、予想外に改良
された止血特性を有する止血用デバイスを提供する。
【0019】 本発明の1つの態様によれば、止血用デバイスを製造するための方法が提供さ
れる。本方法は、(a)複数のコラーゲン粒子(好ましくはコラーゲンフィブリル)
を水中に懸濁して“コラーゲンスラリー”を形成する工程、このとき前記コラー
ゲン粒子が水中懸濁液を形成するに足る嵩密度〔好ましくは約24.1〜約56.1kg/m 3 (約1.5〜約3.5ポンド/ft3)の範囲〕を有し、前記コラーゲンスラリーが重量/体
積の表示にて約1%〜約2%の範囲のコラーゲン濃度を有する; および(b)前記コラ
ーゲンスラリーを凍結乾燥して止血用デバイスを形成する工程; を含む。特定の
好ましい実施態様においては、本発明の止血用デバイスを形成するのに使用され
るコラーゲン粒子は約32.1〜約48.1kg/m3(約2〜約3ポンド/ft3)の範囲の嵩密度
を有する。これらの実施態様および他の好ましい実施態様において、コラーゲン
スラリーは、重量/体積の表示にて約1.1%〜約1.64%の範囲のコラーゲン濃度を有
する。
【0020】 本発明の方法では、酸溶液中にコラーゲンを溶解することを避け、またコラー
ゲンの変性を引き起こしてその止血活性に悪影響を及ぼすような他の処理工程へ
のコラーゲンの暴露を最小限に抑える。好ましい実施態様においては、コラーゲ
ンはミクロフィブリルコラーゲンであり、さらに好ましくはコラーゲン粉末(た
とえばアビテン粉末)である。従って特定の実施態様においては、本発明の止血
用デバイスのコラーゲン粒子は、アビテン粉末とほぼ同じ止血活性を有する。ア
ビテン粉末は、脳外科処置、血管処置、整形外科処置、泌尿器科処置、および他
の一般的な処置を含めたあらゆる外科的処置用に指示されているミクロフィブリ
ルコラーゲン止血剤である。アビテンは、ロードアイランド州クランストンのダ
ボル社から市販されている(製品番号 101001、101002、101003、101004、および
101034)。アビテン粉末を製造するための方法が、Battistaらによる米国特許第3
,742,955号に記載されている。
【0021】 本明細書で使用している“止血活性”とは、出血を止める能力を表わしており
、たとえば、インビボ効果を予測させると当業者に認識されている動物モデルに
て決定することができる。代表的な止血動物モデルとしては、ブタやイヌの脾臓
を使用する動物モデルがある。止血活性を評価するための好ましい動物モデルが
実施例に記載されている。
【0022】 本発明の止血用デバイスを製造するための方法は、コラーゲンスラリーを凍結
乾燥する前にコラーゲンスラリーを金型中に導入する工程を、所望によりさらに
含んでもよい。金型は、凍結乾燥時にコラーゲンスラリーを収容するに足る、ま
た最終寸法の止血用デバイスを確実に形成させるための型板をもたらすに足る充
分な寸法を有する。好ましい実施態様においては、本発明の方法はさらに、止血
用デバイスの表面層(止血用デバイスの表面上に形成されている薄いスキン)を凍
結乾燥時に取り除く〔“スカイビング(skiving)”〕工程をさらに含む。
【0023】 本発明の止血用デバイスを製造するための方法は、止血用デバイスを架橋して
架橋止血用デバイスを形成する工程を所望により含んでもよい。架橋は種々の方
法で行うことができ、架橋の程度は、たとえばデバイスの湿潤性またはデバイス
の引張強さを測定するアッセイにて評価することができる。これらのパラメータ
ーを測定するための代表的なアッセイが実施例において示されている。本発明の
止血用デバイスを架橋するための代表的な手順は、(1)コラーゲンスラリーと1-
エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミドHCl(EDC)とを、架橋止血用
デバイスを形成するに足る条件下にて所定時間接触させる工程; (2)凍結乾燥し
た止血用デバイスを、架橋止血用デバイスを形成するに足る条件下にて所定時間
加熱する工程; (3)凍結乾燥した止血用デバイスに電子ビームを、架橋止血用デ
バイスを形成するに足る条件下にて所定時間照射する工程; および(4)凍結乾燥
した止血用デバイスに殺菌性のγ線を、架橋止血用デバイスを形成するに足る条
件下にて所定時間照射する工程; を含む。
【0024】 本発明の他の態様によれば、本発明の止血用デバイスを形成するための方法は
、止血剤を止血用デバイス中に導入する工程をさらに含む。止血剤は、本発明の
止血用デバイス中に、デバイス形成工程の前(たとえば、スラリーに止血剤を加
えることによって)およびデバイス形成工程の後(たとえば、1種以上の止血剤を
含有する溶液中に止血用デバイスを浸漬することによって)を含めたプロセス中
のいかなる段階でも導入することができる。
【0025】 本発明の止血用デバイスは、出血(たとえば、実質性器官の出血)を抑えるよう
効果的に機能させるのに止血剤を必要としない、と考えられる。従って、止血剤
をさらに含有しない本発明の止血用デバイスは優れた熱安定性を有し、冷凍しな
くても、有効性の低下を起こすことなく数年間にわたって貯蔵することができる
。本発明のこのような実施態様は種々の医療状況に対して有用であり、また現場
での使用や緊急時の使用に対して特に有用である。なぜなら、冷凍しなくてもす
ぐに使える状態で長期間貯蔵できるからである。本発明のこのようなデバイスは
、同等レベルの止血活性を得るために止血剤をさらに含有している止血用デバイ
スと比べて、製造および/または使用が低コストで済む。
【0026】 本発明の止血用デバイスの1つの利点は、ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)等
の止血用デバイスと比べてフレキシビリティが高いことである。すなわち、本発
明の止血用デバイスは、器官または生物学的表面の輪郭に容易に適合する形態で
提供することができ、従ってデバイスを施す操作がより速やかになる。このため
、患者にとって全体としての失血がより少なくて済み、外科処置に費やされる時
間がより短くなる。さらに、本発明の止血用デバイスは、湿潤状態であっても乾
燥状態であっても出血部位に適用することができ、使用前に無菌溶液で湿潤させ
る必要がなく、またそれが適用される生物学的表面の輪郭に適合する必要がない
【0027】 本発明の止血用デバイスは、真皮コラーゲンや腱コラーゲン等の供給源からの
吸収性コラーゲンで形成されるのが好ましく、そしてコラーゲン粉末(たとえば
アビテン粉末)を含めたミクロフィブリルコラーゲンで形成されるのがさらに好
ましい。血塊の形成を促進する上での本発明のデバイスの有効性は、酵素基質相
互作用を促進するに足るサイズの格子構造によってさらに高められる。特に、本
発明の止血用デバイスの構造は、所望によりデバイス中に外来的に供給されるト
ロンビンと、たとえば実質性の器官、脊椎、または脳の創傷または外傷から滲出
する血液中に存在する内生的なフィブリノゲンとの接触を高めるように選定され
る。
【0028】 特定の実施態様においては、少なくとも1種の止血剤を本発明の止血用デバイ
ス中に組み込んでもよい。止血剤のある特定の組合わせが相乗的に作用すること
があるので、各止血剤の量は、止血剤を個別に使用した場合に本発明の止血用デ
バイスの止血活性を改良するのに必要とされる量より少なくてよい。従って、本
発明の止血用デバイス中に組み込む止血剤の合計量は“止血促進量”、すなわち
、ある表面(たとえば、創傷表面、あるいは実質性の器官、脊椎、または脳に対
する外傷表面)と本発明の止血用デバイスとの界面に血塊の形成を促進するのに
有効な少なくとも1種の止血剤の量である。
【0029】 本発明の止血用デバイスに止血を刺激するのに有効な量にて使用できる代表的
な止血剤としては、トロンビン(フィブリノゲンをフィブリンに変換する酵素);
止血を促進するカルシウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、ま
たは他のイオン; 硫酸プロタミン; ε-アミノカプロン酸; フィブリノゲン; お
よびキチンなどがあるが、これらに限定されない。止血用デバイスに使用するた
めの、ε-アミノカプロン酸および類似の化学構造と止血活性を有するその類縁
体が、米国特許第5,645,849号〔クラリオン・ファーマスーティカルズ社(Clario
n Pharmaceuticals)に譲渡〕に記載されている。カルシウムイオンをデバイス中
に導入するための好ましいイオン添加剤は、一般には塩化カルシウムである。
【0030】 これらに加えて、あるいはこれらとは別に、トリペプチドRGD(アルギニン、グ
リシン、およびアスパラギン酸で構成)および所望によりセリン"RGDS"を、本発
明の止血用デバイス中に止血剤として組み込むことができる。RGDは、フィブリ
ノゲンおよびフィブロネクチンの活性部位である。RGDは創傷の治癒を促進し、
繊維芽細胞の移行を刺激すると考えられている。RGD添加剤はさらに、固相化学
を使用して合成できるので、フィブリノゲンよりかなり安価である。
【0031】 硫酸プロタミンは、本発明の止血用デバイスに、デバイスの局所環境における
ヘパリンを中和するのに有効な量にて加えることができる。硫酸プロタミンの量
は、一般には止血用デバイスの約1〜15mg/cm2であり、さらに好ましくは止血用
デバイスの創傷接触表面の2〜5mg/cm2である。
【0032】 同様に、RGDもしくはRGDSペプチドは、2回蒸留水(double distilled water)
中に溶解することができ、本発明の止血用デバイスの創傷接触表面上に噴霧する
ことができる。本発明のこのような実施態様は、血塊の形成を促進するのに有効
な量のRGDを含有するのが好ましい。たとえばRGDやRGDSは、約110〜130mg/cm2
量にて本発明の止血用デバイスに使用することができる。従って、ファブリック
である標準サイズの止血用デバイスは、約1〜10mg/ファブリックもしくは約5〜7
mg/ファブリックのRGDまたはRGDSを含有する。
【0033】 トロンビンは、他の止血用デバイス中に見られる活性成分である。本発明の止
血用デバイスのコラーゲン粒子は、止血用デバイスを構成するコラーゲン粒子の
止血活性と同等の止血活性を有すると考えられる。従って本発明(トロンビンを
含有しない)は、従来技術の止血用デバイスより高い止血活性を有するデバイス
を提供する。必要に応じて止血用デバイス中に止血剤を組み込むことによって、
本発明の止血用デバイスの止血活性をさらに高めることができる。
【0034】 止血活性に関して本明細書で使用している“同等”とは、同じ活性アッセイ(a
ctivity assay)で測定したときに、止血活性が実質的に同じであるということを
意味している。代表的な止血活性アッセイ(ブタの脾臓を使用する止血アッセイ)
が実施例に示されている。このアッセイを使用して本発明のデバイスの止血活性
を測定することができ、また例えば、切り口の上に粉末を載せ、この粉末を無菌
カーゼでオーバーレイし、そして本発明のデバイスに関して実施例に記載されて
いるのと同じ仕方で創傷に圧力を加えることによって、止血用デバイスを構成し
ているコラーゲン粒子(たとえばコラーゲン粉末)の止血活性も測定することがで
きる。ブタ脾臓アッセイに対する実験結果が、ブタ脾臓の切り口において止血を
達成するのに必要なタンポナーデの回数に関して記載してある。複数のサンプル
に対するタンポナーデの回数を調べて、タンポナーデの回数の分布状態を得る。
タンポナーデ回数の分布状態は、試験されるデバイスまたは粉末に対する止血活
性の1つの目安である。従って、同様のタンポナーデ回数分布状態を有するデバ
イスは、“同等”の止血活性を有する。たとえば、第1のデバイスについて100個
のサンプルのうちの80個が止血を達成するのに1回のタンポナーデを必要とし、
また第2のデバイスについて100個のサンプルのうちの70個が止血を達成するのに
1回のタンポナーデを必要とする場合、第2のデバイスの止血活性は第1のデバイ
スの止血活性の10%以内であると考えられる。同等の止血活性とは、2つのサンプ
ルに対する止血活性が少なくとも50%以内、さらに好ましくは60%、70%、80%、90
%以内、そして最も好ましくは95%以内であることを意味している。
【0035】 好ましい止血剤はトロンビン(たとえば、ヒトまたはウシのトロンビン)である
。トロンビンは、トロンビンが誘導される有機体からのウイルス汚染もしくは他
の汚染を避けるために、組換えトロンビンであるのが好ましい。本明細書で定義
している分子“トロンビン”と“フィブリノゲン”は、動物またはヒトを起源に
して誘導される天然のトロンビン分子およびフィブリノゲン分子、ならびに動物
またはヒトにおける酵素の血塊形成促進能を効果的に保持する機能活性類縁体(f
unctionally active analogs)を含めた合成形または組換え形の分子を含む。分
子が誘導される動物の化学種は多種多様であり、止血用デバイスの意図する用途
によって決まる。たとえば、安全性の点からヒトに使用するよう意図されている
止血用デバイスは、ヒト起源の組換えトロンビンまたはヒト起源でないトロンビ
ン(たとえばウシのトロンビン)を含有するのが好ましい。ヒトの組織から単離さ
れるヒトフィブリノゲンの使用を避けることによって、あるいはウイルス不活性
化したヒトトロンビンを使用することによって、精製血液物品のウイルス汚染に
関連したリスクを最小限に抑える。
【0036】 本発明の止血用デバイスの構成成分として説明されているトロンビンおよび/
または他の止血剤もしくは添加剤は、無菌状態下で行うのが好ましいいかなる方
法によっても止血用デバイスに適用することができる。トロンビンは、本発明の
止血用デバイスの特定の表面もしくは側面に層として施すことができる(以後、
この表面を創傷接触表面と称する)。たとえば、この処置は、粉末形態のトロン
ビンを本発明の止血用デバイス上に噴霧することによって行うことができる。こ
れとは別に、トロンビンの溶液を本発明の止血用デバイス上にコーティングし、
凍結乾燥もしくは従来法によって乾燥することもできる。トロンビンを施す他の
方法では、哺乳動物におけるフィブリン溶解を阻止するのに有効な充分な量のト
ロンビンが止血用デバイス内に蓄積されるように、本発明の止血用デバイスをト
ロンビンの無菌溶液中に完全に又は部分的に浸漬する。トロンビン溶液は、1000
I/Uのトロンビンを1mlの塩水中に溶解した状態で含有するのが好ましい。溶液に
て施すトロンビンの量は変えることができる。本発明の止血用デバイスもしくは
その表面に施されるトロンビンの総量は100〜1000ユニット/cm3であるのが好ま
しい。本明細書に記載の方法の他に、本発明の止血用デバイスに止血剤や添加剤
を施す別の方法も使用できることは言うまでもない。
【0037】 止血剤を含有するトロンビン溶液または他の溶液中に浸漬した本発明の止血用
デバイスは、必要に応じて乾燥することができる。乾燥工程は、凍結乾燥によっ
て行うことができる。活性蛋白質成分を含有する物質に適した他の乾燥法も、該
乾燥法が蛋白質の変性を引き起こさないか、あるいは蛋白質を不活性にしない限
り使用することができる。これとは別に、止血用デバイスは、室温で1〜3時間保
持し、次いで一晩冷凍することによって乾燥することもできる。
【0038】 特定の実施態様おいては、本発明の止血用デバイスは、治療学的有効量の1種
以上の治療剤(たとえば、創傷の治癒を促進する薬剤)をさらに含む。創傷の治癒
を促進する薬剤としては、抗炎症薬(たとえば、外科的損傷区域への白血球移行
を妨げる薬剤)、抗ヒスタミン剤、ラジカルの形成を阻害する薬剤、ならびに静
菌剤もしくは殺菌剤などがある。一般には、治療学的有効量とは、処置しようと
する特定状態に対する着手を遅らせるのに必要な量、あるいは処置しようとする
特定状態の進行を阻止するのに必要な量、あるいは処置しようとする特定状態を
完全に停止させるのに必要な量を意味している。一般には、治療学的有効量は、
患者の年齢、健康状態、および性別、ならびに患者が罹患している病気の特質と
程度によって変わる(当業者であれば決定することができる)。本発明の止血用デ
バイス中に組み込む治療剤の用量は、処置しようとする特定の患者および特定の
病気に適合するよう調節することができる。
【0039】 本明細書で使用している“創傷の治癒を促進する薬剤”とは、その投与が創傷
の自然治癒プロセスを促進するような薬剤を表わしている。創傷の治癒を促進す
る薬剤としては、抗炎症薬、ラジカルの形成を阻害する薬剤、および静菌剤もし
くは殺菌剤などがある。
【0040】 抗炎症薬は、インビボでの免疫反応を抑制もしくは妨げる薬剤であり、(i)外
科的損傷区域への白血球の移行を防止する薬剤("白血球移行防止剤")、および抗
ヒスタミン剤がある。代表的な白血球移行防止剤としては、スルファジアジン銀
、アセチルサリチル酸、インドメタシン、およびナファザトロム(Nafazatrom)な
どがある。代表的な抗ヒスタミン剤としては、ピリラミン、クロルフェニラミン
、テトラヒドロゾリン、アンタゾリン、および他の抗炎症薬(たとえば、コルチ
ゾン、ヒドロコルチゾン、β-メタゾン、デキサメタゾン、フルオコルトロン、
プレドニゾロン、トリアムシノロン、インドメタシン、スリンダク、スリンダク
の塩、およびそれに対応するスルフィドなど)がある。
【0041】 ラジカルの形成を阻害する代表的な薬剤としては、酸化物の形成および/また
は作用を阻害する酸化防止剤、スーパーオキシド・ジスムターゼ(SOD)、カタラ
ーゼ、グルタチオン・ペルオキシダーゼ、β-カロチン、アスコルビン酸、トラ
ンスフェリン、フェリチン、セルロプラスミン、ならびにデスフェリオキサミン
α-トコフェロールなどがある。
【0042】 代表的な静菌剤もしくは殺菌剤としては、β-ラクタム抗生物質等の抗菌性物
質(たとえば、セフォキシチン、n-ホルムアミドイルチエナマイシンと他のチエ
ナマイシン誘導体、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、ネオマイシン、
グラミシジン、バシトラシン、およびスルホンアミド); アミノグリコシド抗生
物質等の抗菌性物質(たとえば、ゲンタマイシン、カナマイシン、アミカシン、
シソマイシン、およびトブラマイシン); ナリジクス酸と類縁体(たとえば、ノル
フロキサシンおよびフルオロアラニン/ペンチジドン(pentizidone)の抗菌性組合
わせ物; ならびにニトロフラゾン; などがある。
【0043】 本発明の止血用デバイスは、1種以上の治療剤を単独にて、あるいは1種以上の
止血剤と組合わせて含むことができる。 止血活性を実質的に低下させることなく本発明の止血用デバイスに種々の添加
剤を所望により組み込むことができる。本明細書で使用している“医薬用として
許容しうるキャリヤー”とは、ヒトへの投与に適した1種以上の相容性の固体も
しくは液体の充填剤、希釈剤、またはカプセル封入性物質を意味している。“キ
ャリヤー”とは、活性成分と結びついて施用を容易にするような有機または無機
の成分(天然物質と合成物質を含む)を表わしている。医薬用組成物のこの成分は
、所望の止血活性を実質的に損なう相互作用が起こらないような仕方で、本発明
のコラーゲン粒子(たとえばフィブリル)と互いに混合することができる。
【0044】 本発明の他の態様によれば、上記の方法によって製造される物品が提供される
。本方法の特定の実施態様が実施例に示されている。 本発明のさらに他の態様によれば、ブタの脾臓を使用する止血についての動物
モデルにおいて、厚さ0.95cm(3/8インチ)、長さ1.27cm(1/2インチ)、および幅1.
27cm(1/2インチ)を有する止血用デバイスに対する1回のタンポナーデに相当す
る止血活性を有する止血用デバイスが提供される。ブタ脾臓動物モデルの詳細な
説明が実施例に記載されている。
【0045】 本発明の止血用デバイスは、湿潤状態でも乾燥状態でも使用することができる
。本発明の止血用デバイスは、ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標) (トロンビン
を含有していない場合)の湿潤性インデックス以下の湿潤性インデックスを有す
る。本明細書で使用している“湿潤性インデックス”とは、既知寸法のサンプル
が完全に水和するのに要する時間を表わしている。実施例に記載の本発明の好ま
しい実施態様では、蒸留水中にて室温で1分以下の湿潤性インデックスを有する
【0046】 本発明の止血用デバイスは、湿潤状態の場合も乾燥状態の場合も、ゲルフォー
ム(Gelfoam)(登録商標) (トロンビンを含有している場合も、含有していない場
合も)の止血応答時間以下の止血応答時間を有するのが好ましい。ゲルフォーム(
Gelfoam)(登録商標)は、変性コラーゲンで形成されているコラーゲン止血剤であ
り、アップジョン社(ミシガン州, カラマズー49001)から市販されている(製品番
号 0342-01, 0315-01, 0353-01, 0315-02, 0349-01, 0301-01, 0323-01, 0433-0
1)。
【0047】 特定の実施態様においては、本発明の止血用デバイスは、従来技術の止血用デ
バイスにおいて一般的に見られるより高いパーセントの固形分を含む。固形分の
パーセントがより高いことから、止血用デバイスの機械的強度特性が増大するも
のと考えられる。本発明の止血用デバイスは、約0.01〜約0.030g/ccの範囲の密
度を有するのが好ましく(約0.015〜約0.023g/ccの範囲の密度を有するのがさら
に好ましい)、また凍結乾燥前のスラリー中に約1.0〜約2.0重量%の範囲の固形分
を有するのが好ましい(約1.10〜約1.64重量%の範囲の固形分を有するのがさらに
好ましい)。本発明の止血用デバイスは一般に、デバイスの含水率に依存して約9
3.4〜約105.7℃の範囲の融点(Tm)(示差走査熱量測定法により測定)を有する。
【0048】 上記基準(湿潤状態の場合)の一部または全部を満たす代表的な実施態様は、ゲ
ルフォーム(Gelfoam)(登録商標)100の急性機械的強度(acute mechanical streng
th)および慢性機械的強度(chronic mechanical strength)と同等もしくはそれよ
り大きい急性機械的強度と慢性機械的強度を有する。ゲルフォーム(Gelfoam)(登
録商標)100は、アップジョン社(ミシガン州, カラマズー49001)から市販されて
いるコラーゲン止血剤である(製品番号 0342-01, 0315-01, 0353-01, 0315-02,
0349-01, 0301-01, 0323-01, 0433-01)。本明細書で使用している“急性機械的
強度”とは、完全に湿潤させた後の即時引張試験による強度を表わしており、標
準的な方法(たとえば実施例に示されている方法)による引張試験によって測定さ
れる。機械的強度は、ある程度は、止血用デバイスの状態(湿潤状態対乾燥状態)
の関数であり、さらにまたその寸法の関数でもある。止血用デバイスが約0.95cm
(3/8インチ)の厚さと約1.27cm(1/2インチ)の幅を有する実施態様の場合、デバイ
スに対する急性最大荷重(acute maximum load)は、湿潤状態のときには≧0.036k
g(0.08ポンド)(最小)であり、平均急性最大荷重は約0.064kg(0.14ポンド)である
【0049】 本発明の特定の実施態様においては、乾燥状態のときの止血用デバイスは、ア
クチフォームと同等もしくはそれより大きいモジュラスを有する。アクチフォー
ムは、ロードアイランド州クランストンのダボル社から市販のコラーゲン止血剤
である。アクチフォームを製造するための方法が、米国特許第4,953,299号と第5
,331,092号に記載されている。本明細書で使用している“モジュラス”とは剛性
を表わしており、標準的な手順(たとえば実施例に記載の手順)に基づいた引張試
験によって測定する。特定の実施態様では、乾燥状態のときの止血用デバイスに
対するモジュラスは6.05kg/cm2(86psi)以下である。
【0050】 本発明の止血用デバイスは、出血(たとえば実質性器官の出血)を抑えるよう有
効に機能する止血剤を含有する必要がないのが有利である。この結果、止血剤を
含有しない本発明の止血用デバイスは、良好な熱安定性をもち、冷凍しなくても
有効性を失うことなく数ヶ月から数年にわたって貯蔵することができる。本発明
のこのような実施態様は、現場での使用や緊急時の使用を含めた種々の状況にお
いて有用である。なぜなら、すぐに使える状態で長期間貯蔵できるからである。
【0051】 本発明の1つの利点は、ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)(乾燥時には剛性で
ある)等の止血用デバイスに比較してフレキシビリティが高いことである。すな
わち、本発明の止血用デバイスは、器官または生物学的表面の輪郭に容易に適合
する形態にて提供することができ、このためデバイスに施す操作がより速やかに
なる。従って患者にとって全体としての失血がより少なくなり、外科処置に費や
される時間がより少なくなる。本発明の止血用デバイスを乾燥状態にて使用する
ことのさらなる利点は、生物学的表面から滲出する血液を乾燥デバイスが吸収す
ることができ、これによって止血用デバイスと生物学的表面との界面における止
血が促進される、という点である。
【0052】 本発明の止血用デバイスは、吸収性コラーゲン(たとえばミクロフィブリルコ
ラーゲン)をマトリックスとして形成されるのが好ましい。好ましい実施態様に
おいては、マトリックスは、アビテン粉末で形成されるミクロフィブリルコラー
ゲンフォームのフラット層である。血塊の形成を促進する上での本発明のデバイ
スの有効性は格子構造(酵素基質の相互作用を促進する)によって高められる。特
に、コラーゲンフォーム構造物は、所望によりデバイス中に外来的に供給される
トロンビンと、創傷または実質性器官の外傷から滲出する血液中に存在する内生
的なフィブリノゲンとの接触を増大させる。本明細書に開示の方法に従って製造
した代表的な止血用デバイスは、SEM画像(図1)のコピーに示されているように、
網状の連続気泡構造を有する。
【0053】 特定の実施態様によれば、本発明の止血用デバイスを無菌の密閉パッケージ中
に収容する。これにより、汚染されることなくデバイスの取り出しが容易になる
。このようなパッケージは、たとえば、アルミニウム箔パウチあるいは滅菌処理
が簡単な他の材料であってよい。放射線(たとえばγ線)を照射してデバイスと包
装材料の両方を滅菌処理することができる。さらに他の実施態様においては、第
1の区画が蒸留水、無菌塩水、または無菌緩衝液を収容し、第2の区画が本発明の
止血用デバイスを収容するという、二つの区画を含む容器が提供される。現場で
の使用においては、第2の区画のデバイスを開放状態の第1の区画中に簡単に浸漬
することができ、そして引き続きこれを創傷に施すことができる。
【0054】 本発明のさらに他の態様によれば、止血を促進する方法が提供される。本方法
は、創傷表面もしくは損傷表面と本発明の止血用デバイスとの界面に血液凝固が
起こるまでの時間にわたって、創傷表面あるいは器官、組織、もしくは他の生物
学的表面(たとえば、実質性の器官、脊椎、または脳)における損傷表面に本発明
の止血用デバイスを押し当てることを含む。本発明のデバイスは、乾燥状態にて
表面に使用してもよいし、あるいはこれとは別に、施用する前に無菌塩水中また
は止血剤含有無菌溶液中に浸漬してもよい。本発明の止血用デバイスを先ず最初
に塩水中に浸漬することなく使用することにより、たとえば救命士に偶然出会う
というような現場状況も含めて、種々の状況における簡単かつ速やかなデバイス
の使用が可能となる。特定の実施態様においては、使用前に止血用デバイスをト
ロンビン溶液中に浸漬して、治療学的有効量のトロンビンをデバイス中に導入す
る。従って、本発明の止血用デバイスは、デバイスの“創傷接触”表面(創傷と
接触するよう意図されていて、止血剤および所望により添加剤を含有している表
面)を、使用前に無菌溶液中に浸漬するか又は浸漬せずに、出血している創傷表
面もしくは外傷表面に施すことによって使用することができる。次いでデバイス
を、本発明の止血用デバイスと表面との界面に血液凝固が起こるだけの充分な時
間にわたって、そして出血が実質的に阻止されるだけの充分な時間にわたって表
面との接触状態を維持する。一般には約3〜20分、好ましくは3〜10分、さらに好
ましくは3〜5分にわたって、デバイスを表面と接触した状態にて保持する。
【0055】 トロンビンおよび/または他の止血剤が止血用デバイス上または止血用デバイ
ス中にさらに存在する場合は、接触時間は約5分であるのが好ましい。好ましく
は幾らかの圧力を加えて(たとえば、無菌塩水に浸漬したスポンジを使用して)、
止血用デバイスを生物学的表面に当てて所定の位置に保持する。これとは別に、
ガーゼや他の乾燥無菌材料を使用して、単に止血用デバイスに圧力を加えること
によって止血用ファブリックを所定の位置に保持することもできる。創傷の場所
にもよるが、止血用デバイスの周りに包帯を巻いて創傷表面に幾らかの圧力もた
らすこともできる。
【0056】 本発明の止血用デバイスの効能は、当業界で認められている動物モデル(ヒト
におけるインビボでの止血効果に関して予測的であると考えられている)により
評価することができる。たとえば、ブタの実質性器官に引き起こされた外科的外
傷は、類似のヒト器官での止血に対する良好な動物モデル系となる(ブタをモデ
ル動物として使用する病状発現前研究によって証明されている)。たとえば“SWI
NE AS MODELS IN BIOMEDICAL RESEARCH, Swindle,M., アイオワ州立大学プレス(
1992)”を参照。
【0057】 本発明の止血用デバイスの好ましい用途は、実質性器官(たとえば肝臓、腎臓
、脾臓、膵臓、または肺臓)の出血を抑えるか又は完全に止めることである。他
の好ましい用途は、脊椎もしくは脳に対する創傷または外傷の出血を抑えるか又
は完全に止めることである。本発明の止血用デバイスに対するさらなる用途とし
ては、外科処置〔たとえば、体内/腹部処置、血管(特に接合に対して)処置、泌
尿器処置、婦人科的処置、甲状腺処置、神経学的処置、組織移植処置、歯科的処
置、心血管処置、心胸処置、ENT(耳、鼻、喉)処置、および整形外科的処置〕の
時の出血を抑えることがある。
【0058】 本発明の止血用デバイスの他の用途は、たとえば、やけどに対する組織移植や
硬膜置換等の局所的処置である。局所用途向けの本発明の止血用デバイスは、抗
感染薬、殺菌剤、殺真菌剤、および創傷治癒剤(たとえば、ネオマイシンやバシ
トラシン)等の添加剤を含むのが好ましい。
【0059】 本発明の止血用デバイスを使用して、止血を果たすことのほかに体組織を密封
することができる。たとえば、肺における創傷から空気が漏れる場合、本発明の
止血用デバイスを創傷を取り囲んでいる表面に施し、止血を果たすだけの、そし
て密封シールが形成されるだけの充分な時間にわたって所定位置に保持すること
ができる。
【0060】 本発明の止血用デバイスはさらに、家畜哺乳類や家畜も含めて動物(好ましく
はヒトまたは他の哺乳類)を処置するのに有用である。 本発明の止血用デバイスは、使用目的に応じて種々のサイズや形状で提供する
ことができる。本発明の止血用デバイスは通常、標準サイズの長方形フォームの
形態(たとえば、8cm×12.5cm×1cm; 8cm×12.5cm×3mm; 8cm×6.25cm×1cm; 8cm
×25cm×1cm; 2cm×6cm×7mm; 2.5cm×2.5cm×7mm)で提供され、外側寸法の許容
差は±0.32cm(1/8インチ)であり、厚さの許容差は±0.16cm(1/16インチ)である
。止血用デバイスは、はさみを使用して種々のサイズに切断することができる。
本発明の止血用デバイスは、球形であっても、円錐形であっても、立方形であっ
ても、または円筒形であってもよく、あるいは小さな正方形物品(たとえば、歯
科腔のような体腔中に詰め、次いで抜歯するためのもの)に作製することもでき
る。これとは別に、止血用デバイスを鼻出血(過度に出血している鼻孔)用あるい
は腔中への挿入用に造形することもできる。局所用途向けに造られている本発明
の止血用デバイスは、接着性裏材料に接着させる場合には、接着テープを使用し
て応急形態物として施すことができる。本発明の止血用デバイスに創傷手当用材
料の1つ以上の追加層(好ましくは血液または他の滲出物の吸収を促進する層)を
組み込んでより高強度の包帯を形成することができる。これとは別に、この追加
層を、本発明のデバイスの裏側(非創傷接触表面)に対する補足物として施すこと
もできる。特に局所用途の場合、追加層は、創傷部位からの滲出液を吸い上げる
ための高吸収性物質を含有してよい。内部外科的用途向けに意図された本発明の
止血用デバイスの場合(追加層がデバイスと一体である場合)、層は生分解性で且
つ医薬用として許容しうるものでなければならない。
【0061】 本発明の止血用デバイスは、処置されている(たとえば外科的に)血管または他
の体内腔の癒着端(fuse ends)への使用が容易になるように造り上げることがで
きる。止血用デバイスを接合に使用するためには、たとえば長方形のファブリッ
クをダクロン(Dacron)(登録商標)グラフトの端部の外表面に巻きつけ、グラフト
を所定の位置に配置する。グラフトの止血用デバイス部分が、グラフト中へのフ
ィブリンの成長を促進して、グラフトを止血作用的かつ密封作用的に所定の位置
にシールする。本発明の特定の実施態様によれば、こうした応用に対してキット
が提供される。このキットは、グラフトと、グラフトの端部と適合するように造
られた本発明の止血用デバイスとを含む。これとは別に、本発明の止血用デバイ
スをグラフトの少なくとも1つの端部にあらかじめ適合させた形のキットが提供
される。
【0062】 本発明のさらに他の態様によれば、特殊化した種々のキットを提供することが
できる。これらのキットは、本明細書に開示の止血用デバイス実施態様のいずれ
かとパッケージとを含み、このとき本発明の止血用デバイスが無菌の密閉パッケ
ージ中に収容されていて、これにより汚染を受けることなくファブリックの取り
出しが容易になる。キットは本発明の止血用デバイスを複数収容することができ
、このとき各止血用デバイスを個々の無菌密閉パッケージ内に収容するのが好ま
しい。自発的用途(たとえば現場/軍事用途)向けに造られているキットは、本発
明の止血用デバイスの他に、予備殺菌処理した使い捨て外科用器具および/また
はデバイス中に組み込むことのできる薬剤(たとえば、トロンビンや塩化カルシ
ウム)をさらに含んでもよい。
【0063】 特に明記しない限り、本明細書において使用している技術用語と科学用語はい
ずれも、当業者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有する。本明細
書に記載の方法および物質と類似または同等のいかなる方法および物質も本発明
の実施に際して使用することができるけれども、好ましい方法と物質について説
明してきた。特に明記しない限り、本明細書において使用もしくは意図されてい
る方法は当業者によく知られている標準的な方法である。物質、方法、および実
施例は単に例示のために記載しており、これらによって本発明が限定されること
はない。
【0064】 実施例 実施例1. 好ましい実施態様の準備 ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)の説明 ウルトラフォームは、精製したウシ真皮コラーゲンの水不溶性部分塩酸塩とし
て調製された、無菌で多孔質で柔軟な吸収性止血用スポンジである。ウルトラフ
ォーム(Ultrafoam)(商標)は、凍結乾燥したアビテン粉末と水からなる。その製
造においては、天然コラーゲンフィブリルの膨潤をエチルアルコールによって調
節して、コラーゲン分子上のアミン基への塩酸の非共有結合的結び付き(noncova
lent attachment)と天然コラーゲン分子の本質的なモルホロジーの維持とを果た
す。血液凝固メカニズムに及ぼす作用に本質的なコラーゲンの特性は実質的に保
持されるが、乾熱殺菌により、幾らかの架橋(水和特性の低下でわかる)と分子量
の減少(コラーゲン分子のある限られた量の分解を示す)が引き起こされる。
【0065】 ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)の寸法は以下の通りである。 1cm×1cm×7mm 2.5"×2.5"×1/4" 2cm×6cm×7mm 3/4"×2.5"×1/4" 8cm×6.25cm×1cm 3-1/8"×2.5"×3/8" 8cm×12.5cm×1cm 3-1/8"×5"×3/8" 8cm×25cm×1cm 3-1/8"×10"×3/8" USP標準精製水をアビテン粉末に加える工程、次いでこのスラリーを凍結乾燥
する工程により、アビテン粉末の物理的外観が、さらさらの粉末から柔軟な固体
軽量フォームへと変わる。コラーゲンの物理的外観は変わるものの、化学組成は
アゾテン粉末の化学組成と同じままである。追加の工程によってコラーゲンのミ
クロフィブリル構造物の化学組成は変わらないので、コラーゲンフォームの作用
の仕方と止血特性は保持される。
【0066】 出血を抑えるためには、一般にはウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)を所望
の寸法に切断し、出血源に直接使用する。止血が達成されるまで、幾らかの圧力
を加えてウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)を所定の位置に保つ。フォームに
対して圧力を保持する時間は、圧力の大きさと出血の程度によって異なる。ウル
トラフォーム(Ultrafoam)(商標)は、必要であれば出血部位のそのまま残しても
よい。取り除く前にフォームを塩水で湿らせて、血塊がはがれるのを避けなけれ
ばならない。
【0067】 製造プロセス フォーム物品を製造するためのプロセスは、アビテンバルク粉末にUSP水を加
える工程、および凍結乾燥プロセスによって水を除去する工程を含む。下記の説
明は、この好ましい実施態様に対する、製造法、品質管理法、および試験法にお
いて使用するプロセスと段階を大まかに記載したものである。
【0068】 一般には、アビテンバルク粉末とUSP精製水とを混合し、トレー中に注ぎ込み
、そして凍結乾燥する。プロセシング後、検査してから取り出し、クリーンルー
ムに移す。
【0069】 クリーンルームにおける第1の工程はスカイビングである。すなわち、物質の
表面層をバンド・ナイフ・スプリッター(band knife splitter)として知られて
いる機械で除去し、次いで物質を適切な厚さにスライスするプロセスである。ス
カイビング後、ピースを切断操作工程に移し、そこでピースを適切な寸法に切断
する。
【0070】 切断後、ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)ピースを個別のポリカーボネー
トトレー中に置き、次いでタイベック・リッド(tyvek lid)で密閉する。このパ
ッケージ・ユニットをカート上に置き、デスパッチ・インデックス・乾燥オーブ
ン(Despatch Index drying oven)に通して特定の含水率になるまで乾燥する。乾
燥後、密閉したポリカーボネートトレーをPET/ナイロン/箔積層物パウチ中に置
き、ヒートシールし、ピースを滅菌操作に付す。使用される滅菌操作では、126
℃で20時間乾熱にて処理する。滅菌操作が完了したら、物質を包装し、カートン
に標識を付け、配送のために取り出されるまで隔離所に保存する。
【0071】 プロセスの主要な工程(すなわち、ミキシング、凍結乾燥、切断/スカイビング
/包装および滅菌処理、ならびに最終包装)のそれぞれについての詳細な説明を下
記に記載する。
【0072】 ミキシング: アビテンバルク粉末とUSP精製水とをUSP水1.00リットル当たり
アビテン粉末13.9gにて、蠕動ポンプを最高設定にして約1.5時間ミキシングして
固形分1.37%(公称)(物品の初期生成段階において測定)を確実に得る。
【0073】 フォーム物品の生成段階の初期に、フォームに対する所望の処方を決定するた
めの検討を完了した。これらの検討では、フォームに及ぼすコラーゲン%(コラー
ゲン対USP水の比)、コラーゲン繊維の長さ(公称および短くしたもの)、ミキシン
グと凍結乾燥との間の停止時間、および種々の架橋方法(加熱滅菌、γ線滅菌、
電子ビーム暴露、および化学架橋剤)の影響を調べた。上記の変数を種々組合わ
せてフォーム物品を製造した。プロトタイプユニットの物理的試験と物理的評価
に基づいて、フォームの製造に対する重要なファクターを、コラーゲン対水の比
、繊維の長さ、および架橋方法であると定義した。これらのファクターを、USP
水1リットル当たり粉末13.9g(粉末11.1〜16.7g/USP水1リツトルの範囲にて)、ア
ビテン粉末繊維の公称長さ、および加熱滅菌/架橋であるとして最適化した。ミ
キシングと凍結乾燥との間の停止時間は、それが27時間(検討において示された
最大停止時間)を越えない限り物品にそれほど影響を及ぼさないことがわかった
【0074】 アビテン粉末対USP水の比を決めた後、ミキシングプロセスを行い、粉末/水混
合物の全体にわたってコラーゲンを均一に配分して均一な固形分を得た。蠕動ポ
ンプを使用して、粉末の繊維長さを減少させないような仕方(低い剪断力)でミキ
シングを行った。ミキシングは、ステンレス鋼製容器中にて、ポンプをその最高
セッティングに設定した状態で約90分行った。混合物に対する固形分は、約1.10
%〜約1.64%の範囲であるのが好ましい。
【0075】 凍結乾燥: ミキシング後、生成物を約12×36インチのステンレス鋼製トレーに移し、凍結
乾燥器中に配置し、5.9℃/時間の温度、末端温度36℃で38時間、および100ミリ
トルの減圧という凍結乾燥サイクルにさらしてフォーム物品を得る。フォーム物
品を、厚さ、密度、および大まかな外観に関して調べる。許容しうると判断され
ると、製造のために取り出し、クリーンルームに移し、そこで下記のような製造
工程が施される。
【0076】 スカイビングプロセス: 凍結乾燥プロセスからの物質を約12×36インチのシ
ート中に受け取る。センターブレード(ステンレス鋼)(凍結乾燥プロセス時に形
成される“スキン”層を除去する)から所定の距離にセットされたローラーによ
ってこれらのシートをバンドナイフ・スプリッター中に供給する。幾つかのケー
スでは、適切な厚さが達成されるまで材料を何回も機械に通す。
【0077】 切断プロセス: スカイビング操作の後、材料を切断ステーションに移送し、そこにおいてスカ
イビング処理したピースを、ピースを所定のサイズに切断する調整ステーション
(indexing station)とステンレス鋼製ロータリーブレードカッターとからなる切
断機に通す。スカイビング操作と切断操作の後に、寸法(長さ、幅、厚さ)や含水
率が適切であるかについて及び大まかな外観についてピースを調べ、それから取
り出して次の操作(乾燥工程)にかける。
【0078】 包装・乾燥プロセス: 包装・乾燥工程は、ポリカーボネートトレー中に包装し、タイベック・リッド
でシールし、シールしたユニットをカート上に載せ、そしてこれらのユニットを
デスパッチ・インデックス・乾燥オーブン(このオーブンにおいて110℃で約2時
間というサイクルに暴露して、物品中の含水率を4%に減少させる)中に置く、と
いう連続的なプロセスである。
【0079】 乾燥プロセス時に全てのカートからサンプルを取り出して、物品の含水率を4%
以下にする。許容できるようであれば、物品を包装の第2段階(ホイル・パウチン
グ)に送る。物品が、乾燥サイクルへの1回の暴露後に水分規格を満たさない場
合は、物品または包装物に損傷を与えることなく2回目の乾燥サイクルに耐える
ことができるかどうかを調べるために追加の試験を行う。いったん乾燥したら、
物品をPET/ナイロン/ホイル積層パウチ中に配置し、ヒートシールする。
【0080】 実施例2. 引張強さを測定するためのアッセイ このアッセイは、アビテン粉末(ウルトラフォーム)から形成される本発明の止
血用デバイスの引張強さを測定し、ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)対照標準
の引張強さと比較するために行うものである。イヌの骨の形状のサンプルを使用
して、フォームサンプルを引張方向に試験した。フラット・フェース・グリップ
、ビーカー、カリパス、脱イオン水(室温)、1"×2"の骨形状の鋼製ロール・ダイ
(中央部の幅0.5")、クリッカー・プレス、ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標) (
製品コード:100)、およびウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)を備えたインスト
ロン引張試験機を使用して、フォームサンプルの湿潤状態での引張特性を試験し
た。
【0081】 試験に使用したウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)は、機械的ミキサー(2つ
のプロペラを有する可変速度の電気撹拌機)を使用してスラリー(アビテン粉末と
水-1.25%w/v)をミキシングすることによって製造した。スラリーを24時間混合し
た。最終的に得られたスラリーは、まだ混合物中にコラーゲンの小塊を含んでい
た。ミキシングはプロセス全体にわたっては行わなかったが、コンセプト・テス
ティングに対して充分であった。スラリーを4リットルのジャー中に入れ、凍結
乾燥した。凍結乾燥後、フォームをアルミニウムホイル中に入れ(ゆるく包み込
む)、125℃で22時間滅菌処理に付した。次いでフォームを試験用に調製した。ク
リッカー・プレスと骨形状の鋼製ロールダイを使用してゲルフォーム(Gelfoam)(
登録商標)をダイカットし、合計10個の骨形状ピースのゲルフォーム(Gelfoam)(
登録商標)を試験用にカットし、そして30ピースのウルトラフォーム(Ultrafoam)
(商標)を同様にカットした。サンプルを脱イオン水のビーカー中に入れ、ゲルフ
ォーム(Gelfoam)(登録商標)とウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)とを隔離状態
に保った。サンプルをもむことによって、サンプル中に捕捉された空気を除去し
た(ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)サンプルの場合にのみ必要であった)。
【0082】 インストロン引張試験機のグリップのゲージ長さを2.54cm(1インチ)に設定し
た。最初のゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)サンプルをグリップに配置し、フ
ットペダルを使用して閉めた。カリパスを使用してサンプルの厚さを測定し、該
サンプルに関してコンピュータにより記録した。サンプルを、30.5cm/分(12イン
チ/分)のクロスヘッド速度で引張方向に試験した。
【0083】 各サンプルに対して以下のデータを記録した: 最大荷重(ポンド); 破断点歪(%
); セカントモジュラス(psi); 最大荷重でのエネルギー(psi)。残りのゲルフォ
ーム(Gelfoam)(登録商標)サンプルに対して上記の手順を繰り返した。次いでウ
ルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)サンプルを試験するために手順を繰り返した
【0084】 ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)のサンプルを水中に2時間浸漬し、これをも
んでサンプル中に捕捉された過剰の空気を除去し、サンプルを完全に水和させた
。ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)のサンプルは速やかには水和しなかった。
サンプルの最大荷重に対する引張特性は0.068〜0.10kg力(0.15〜0.23ポンド力)
の範囲であり、平均値は0.077kg(0.17ポンド)であった。標準偏差は0.0091kg(0.
02ポンド)であった。
【0085】 ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)のサンプルは、空気を除去するのにもむ
必要はなかった。しかしながら、ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)のサンプル
の処理との整合性を保つためにもみ操作を行った。ウルトラフォーム(Ultrafoam
)(商標)のサンプルは長い浸漬時間を必要とせず、速やかに吸収して完全に水和
した。サンプルの最大荷重に対する引張特性は0.059〜0.091kg力(0.13〜0.20ポ
ンド力)の範囲であった。平均値は0.073kg(0.16ポンド)であり、標準偏差は0.01
4kg力(0.03ポンド力)であった。
【0086】 引張方向における最大荷重に関しては、ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)
のサンプルはゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)のサンプルと同等であった。ウ
ルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)の水和特性は、ゲルフォーム(Gelfoam)(登録
商標)のサンプルよりはるかに速やか(2分以内)であった。
【0087】 実施例3. 密度を測定するためのアッセイ 本アッセイは、乾燥ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)の密度を、滅菌処理
前と滅菌処理後のサンプルについて行うためのものである。使用する装置は、デ
ジタル式カリパス、正方形もしくは長方形の鋼製ロールダイ、フラットプレキシ
ガラス、ゴム製の槌、およびトップ-ローディング・スケール(top-loading scal
e)(少なくとも0.001gまで測定可能)で構成されている。
【0088】 鋼製ロールダイを使用し、フォームをダイ上に配置することによって、上記フ
ォームから試験用のサンプルをダイカットした。次いで、フラットプレキシガラ
スの小片(ダイを覆う程度に充分大きい)をフォームの上に置き、ゴム製の槌を使
用してプレキシガラスを軽く叩くことによって、フォームから所定形状のフォー
ムを切り取った。必要な数のサンプルが得られるまで、この手順を繰り返した。
【0089】 デジタル式カリパスを使用して、長さ(L)、幅(W)、および厚さ(T)を測定した(
各寸法について少なくとも3回測定を行い、その平均値を使用した)。サンプルの
寸法の平均測定値を記録し、次いでサンプルをスケール上に置いてサンプル重量
を測定して記録した。全てのサンプルを測定するまで、この手順を繰り返した。
【0090】 寸法をインチの単位で測定した場合は、インチ(in)をセンチメートル(cm)に変
換し、変換値をセンチメートル単位で記録した。下記の計算式を使用してフォー
ムサンプルの密度を求めた。
【0091】 密度 = [重量(g)/(L(cm)*W(cm)*T(cm))] 密度の結果は、各サンプルについて1立方センチメートル当たりのグラム数(g/cc
)の単位にて記録した。
【0092】 実施例4. 止血活性についてのウルトラフォーム(Ultafoam)(商標)とゲルフォ
ーム(Gelfoam)(登録商標)との比較 試験法 ブタの脾臓モデル(J&J止血プロトコル)を使用して、トロンビンを含む場合と
含まない場合のウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)(ロット081398)の止血応答
時間と、トロンビンを含む場合と含まない場合のゲルフォーム(Gelfoam)(登録商
標)(ロット40CAR)の止血応答時間とを下記のように比較した。麻酔をかけた若年
性ヨークシャー・ピッグの収縮処理した脾臓にわずかな切り込みを入れた。脾臓
1つ当たりの切り込みの数は8〜18であった。必要としたブタの数は8匹であった
。サンプルをトロンビン溶液中に完全に飽和するまで浸漬することによってデバ
イスにトロンビンを加えた。試験用デバイス(約0.5"×0.5")を創傷上に置き、20
秒間指圧をかけて該デバイスを挿入し、次いで指圧を除き、創傷部位が再び出血
するかどうかを2分間観察した。2分以内に再出血が観察された場合は、再び指
圧を加え、このサイクルを繰り返した。止血アッセイの終点は、再出血の停止を
達成するために行ったタンポナーデの回数である。試験は、下記のサンプルを対
にして行った: ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)対ゲルフォーム(Gelfoam)(
登録商標)、ウルトラフォーム対ゲルフォーム-トロンビン、ウルトラフォーム-
トロンビン対ゲルフォーム-トロンビン。ここでいう一対とは、脾臓に関して、
交互かつ互いに隣接した状態の2つの試験サンプルと定義した。各対に関して、
第1の試験サンプルを交互にとった。それぞれの動物に関して、各対を少なくと
も1回、通常は2回、場合によっては3回試験して、動物による変動性をより正
確に特徴づけた。
【0093】 統計的方法 対になったグループ内の各タイプの物品に対するタンポナーデ回数の度数を、
フィッシャーの直接確率検定とスチュアート-マクスウェル検定(どちらも片側検
定)をα値0.05にて使用して解析した。トロンビンを含まないウルトラフォーム(
Ultrafoam)(商標)は、トロンビンを含まないゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)
よりタンポナーデが少なくて済むが、トロンビンを含むゲルフォーム(Gelfoam)(
登録商標)より多くのタンポナーデを必要とする、と推定される。対になったこ
れらのグループを別々に解析した。従って、推定結果に基づいた片側検定が適切
であった。
【0094】 SASソフトウェアパッケージを使用して、各対グループに対するフィッシャー
の直接確率検定結果を計算した。n×n分割表(フォームタイプ×タンポナーデ回
数)を使用して、フィッシャーの直接確率検定により、実際に観察されたものと
しての多くの関連証拠をもたらす表を観察する確率が得られ、従って帰無仮説が
真実であるということになる。全ての可能な表について超幾何確率(p値)を算出
する(SAS/STATユーザーズガイド6.03リリース版から)。1/2×両側検定p値(片側
検定p値)が0.05以下であれば、度数分布は有意差があるとみなした。
【0095】 スチュアート-マクスウェル試験(MaNemar試験を一般化したもの)では通常、「
“Statistical Methods for Rates and Proportions”, Joseph L. Fleiss, 第
2版, ニューヨーク州ニューヨークのJohn Wiley & Sonsから出版」の120ページ
に記載の表8.5および式8.18と8.19を使用して算出する。スチュアート-マクスウ
ェル試験は、同じ結果を有する対と異なる結果を有する対の数を調べること、お
よび一対組合せに対して、自由度2にてスチュアート-マクスウェルのカイ2乗値
を算出すること(これにより3つの相互独立的結果を得る)を含む。片側検定のα
値は0.10(0.05×2の両側検定値)であった。この算出の目的に沿った3つの結果は
1、2、または3タンポナーデであった。2つのケース〔1つはトロンビンを含まな
いゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)、もう1つはトロンビンを含まないウルトラ
フォーム(Ultrafoam)(商標)〕では、スチュアート-マクスウェル試験を使用でき
るようにするために、4タンポナーデを必要としたサンプルは3として処理した。
【0096】 結果 止血応答時間を比較するために、全体的な動物モデルを作成した。タンポナー
デ法は、実際の物品の使用法を表わしている。試験した全ての物品サンプルは、
性能程度は異なるが充分な止血活性を示した。
【0097】 ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)/ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)-トロ
ンビン対において1、2、3、または4タンポナーデを必要とするウルトラフォーム
サンプルの度数(%)は、それぞれ80、15、0、および5であった。ゲルフォーム(Ge
lfoam)(登録商標)-トロンビンの場合は、それぞれ85、15、0、および0であった
。2つの度数分布を1タンポナーデに非対称化した(Both frequency distribution
s were skewed to 1 tamponade.)。フィッシャーの直接確率検定(片側検定p値≧
0.500)とスチュアート-マクスウェル試験(片側検定p値≧0.303)によれば、ウル
トラフォーム(Ultrafoam)(商標)のタンポナーデの度数分布とゲルフォーム(Gelf
oam)(登録商標)-トロンビンのタンポナーデの度数分布との間に有意差は認めら
れなかった。この結果は重要である。なぜならこの動物モデルにおいて、ウルト
ラフォーム(Ultrafoam)(商標)は、トロンビンを含むゲルフォーム(Gelfoam)(登
録商標)と同程度に有効であるためにトロンビンを必要としない、ということを
この結果は示しているからである。
【0098】 ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)-トロンビン/ゲルフォーム(Gelfoam)(登
録商標)-トロンビン対において、1、2、3、または4タンポナーデを必要とするウ
ルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)-トロンビンサンプルの度数は、それぞれ80、
10、5、および0であった。ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)-トロンビンの場合
は、それぞれ85、15、0、および0であった。2つの度数分布を1タンポナーデに非
対称化した。フィッシャーの直接確率検定(片側検定p値≧0.500)とスチュアート
-マクスウェル試験(片側検定p値≧0.274)によれば、ウルトラフォーム(Ultrafoa
m)(商標)-トロンビンのタンポナーデの度数分布とゲルフォーム(Gelfoam)(登録
商標)-トロンビンのタンポナーデの度数分布との間に有意差は認められなかった
。この結果は重要である。なぜならこの動物モデルにおいて、ウルトラフォーム
(Ultrafoam)(商標)はトロンビンと相溶性があること、そしてトロンビンはウル
トラフォーム(Ultrafoam)(商標)と相乗作用的に反応しないということをこの結
果は示しているからである。
【0099】 ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)/ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)対に
おいて、1、2、3、または4タンポナーデを必要とするウルトラフォーム(Ultrafo
am)(商標)サンプルの度数は、それぞれ55、25、20、および0であった(図2)。ゲ
ルフォーム(Gelfoam)(登録商標)の場合は、それぞれ30、60、5、および5であっ
た(図2)。ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)の分布を1タンポナーデに非対称
化した。ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)の分布を2タンポナーデに非対称化し
た。フィッシャーの直接確率検定(片側検定p値≧0.035)によれば、ウルトラフォ
ーム(Ultrafoam)(商標)に対するタンポナーデ度数分布は、ゲルフォーム(Gelfoa
m)(登録商標)に対するタンポナーデ度数分布に対して有意差を示した。スチュア
ート-マクスウェル試験は、タンポナーデ度数分布が有意差とするかどうかのボ
ーダーライン(片側検定p値≧0.054)であることを示した。この結果は重要である
。なぜならこの動物モデルにおいて、トロンビンを含まないウルトラフォーム(U
ltrafoam)(商標)は、トロンビンを含まないゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)に
比べて大きな有意差を示して良好に挙動したことをことをこの結果は示している
からである。
【0100】 ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)/ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)対に
おけるウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)に関しての1タンポナーデに対するパ
ーセンテージ(55%)は、ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)/ゲルフォーム(Gelf
oam)(登録商標)-トロンビン対におけるウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)に関
しての1タンポナーデに対するパーセンテージ(80%)より低かった。この差を説明
できる唯一の実験的ファクターは、外科用メスのブレードを変えるタイミングで
あった。ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)/ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標
)群における対の多数(70%)を、新たな外科用メスのブレードで作製した脾臓切断
物について試験した。ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)/ゲルフォーム(Gelfo
am)(登録商標)-トロンビン群における対のいずれも、新たな外科用メスのブレー
ドで作製した脾臓切断物について試験しなかった。ウルトラフォーム(Ultrafoam
)(商標)とゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)との比較は有効であった。なぜなら
、どちらのサンプルも、新たな外科用メスのブレードで作製したほぼ同数の脾臓
切断物について試験したからである。従って、外科用メスのブレードを変えるタ
イミングによって導入されることのあった変動性が、対になっている結果に有意
な程度に影響を及ぼすことはなかった。
【0101】 考察 全体的なタンポナーデ度数分布は、トロンビンを含まないゲルフォーム(Gelfo
am)(登録商標)を除く全てのサンプルに対して同様であった。トロンビンを含ま
ないウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)、トロンビンを含むウルトラフォーム(
Ultrafoam)(商標)、およびトロンビンを含むゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)
はいずれも、1タンポナーデに非対称化されたタンポナーデ度数分布を示した。
トロンビンを含まないウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)がトロンビンを含む
ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)と同等の挙動を示したという事実は、明らか
に重要な発見である。動物モデルから臨床状況および臨床ユーザーを推定するこ
とにより、トロンビンを含まない乾燥状態のウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標
)を使用するよう選択することができるために時間とコストの節約になる。なぜ
なら、2種の物品の代わりに1種だけの物品が使用されるからである。ウルトラ
フォーム(Ultrafoam)(商標)の取扱特性が軟質で且つ柔軟性であることから、乾
燥状態での使用が可能になる。
【0102】 トロンビンを含まないゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)は2タンポナーデに非
対称化されたタンポナーデ度数分布を示したが、トロンビンを含まないウルトラ
フォーム(Ultrafoam)(商標)は1タンポナーデに非対称化された。この検討におい
ては、第1の統計的解析法では2つの分布が異なっていて、第2の解析法では2つの
分布が異なっていないという結果になったが、この第2の試験はボーダーライン
であった。しかしながら、データから確実にわかるように、ゲルフォーム(Gelfo
am)(登録商標)よりウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)のほうが高い止血性能を
示した。トロンビンを含まないウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)のほうがト
ロンビンを含まないゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)より止血活性が高いとい
うのは予想外の結果であった。なぜなら、ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)
は活性のミクロフィブリルコラーゲンで構成されているが、ゲルフォーム(Gelfo
am)(登録商標)は不活性のコラーゲンまたはゼラチンで構成されているからであ
る。さらに、ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)はゲルフォーム(Gelfoam)(登
録商標)より体液を速やかに吸収し、血液を速やかに吸収し、そして血液凝固の
カスケード(clotting cascade)を刺激する。
【0103】 この検討におけるデータは、トロンビンを含んでいても含んでいなくても、ウ
ルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)が効果的な止血剤であること、業界の標準的
なゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)-トロンビンと同等の止血剤であること、そ
して場合によってはこれを越える止血剤であることを示している。
【0104】
【表1】
【0105】
【表2】
【0106】
【表3】
【0107】
【表4】 本明細書に記載のすべての文献、特許、および特許公開の全開示内容を参照に
より本明細書に含める。
【0108】 幾つかの特定の実施態様に関して本発明を説明してきたが、これら実施態様の
詳細によって本発明が限定されることはない。本発明の精神と範囲を逸脱するこ
となく種々の等価物、変形、および改良形を得ることが可能であり、このような
等価実施態様も本発明の一部であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の代表的な止血用デバイスに対するSEM画像のコピーにお
ける網状連続気泡フォーム構造物を示している。
【図2】 ゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)と比較したときの本発明の止
血用デバイス〔ウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)と称する〕に対する止血応
答を示しており、トロンビンを含まないウルトラフォーム(Ultrafoam)(商標)の
ほうが、トロンビンを含まないゲルフォーム(Gelfoam)(登録商標)より大幅に優
れた挙動を示したことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 イアムピエトロ,マーク・ヴイ アメリカ合衆国マサチューセッツ州01721, アシュランド,インディアン・ブルック・ ロード 37 (72)発明者 エルドリッジ,スティーヴン・エヌ アメリカ合衆国ロードアイランド州02921, クランストン,ヘイゼルブッシュ・ドライ ブ 11 (72)発明者 トーガーソン,ロバート・ディー アメリカ合衆国ロードアイランド州02879, ウェイクフィールド,ポイント・アベニュ ー 62エイ Fターム(参考) 4C081 AA02 BA11 CD121 DA02 EA03 4C084 AA02 AA03 BA03 BA44 CA20 DC50 MA02 NA14 ZA53 ZA89

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 複数のコラーゲン粒子を水中に懸濁してコラーゲンス
    ラリーを形成する工程、このとき前記コラーゲン粒子が水中懸濁液を形成するに
    足る嵩密度を有し、前記コラーゲンスラリーが重量/体積の表示にて約1%〜約2%
    の範囲のコラーゲン濃度を有する; および (b) 前記コラーゲンスラリーを凍結乾燥して止血用デバイスを形成する工程;
    を含む止血用デバイスの製造法。
  2. 【請求項2】 前記コラーゲン粒子がコラーゲン繊維を含む、請求項1記載
    の製造法。
  3. 【請求項3】 前記コラーゲン粒子が約1.5ポンド/ft3〜約3.5ポンド/ft3
    範囲の嵩密度を有する、請求項1記載の製造法。
  4. 【請求項4】 前記製造法が、コラーゲンスラリーを凍結乾燥する前にコラ
    ーゲンスラリーを金型中に導入する工程をさらに含む、請求項1記載の製造法。
  5. 【請求項5】 前記製造法が、止血用デバイスを架橋して架橋止血用デバイ
    スを形成する工程をさらに含む、請求項1記載の製造法。
  6. 【請求項6】 コラーゲンスラリーと止血用デバイスの一方または両方に止
    血剤を導入する工程をさらに含む、請求項1記載の製造法。
  7. 【請求項7】 コラーゲンスラリーと止血用デバイスの一方または両方に治
    療剤を導入する工程をさらに含む、請求項1記載の製造法。
  8. 【請求項8】 止血用デバイスの表面層を取り除く工程をさらに含む、請求
    項1記載の製造法。
  9. 【請求項9】 (a) 複数のコラーゲン粒子を水中に懸濁してコラーゲンス
    ラリーを形成する工程、このとき前記コラーゲン粒子が水中懸濁液を形成するに
    足る嵩密度を有し、前記コラーゲンスラリーが重量/体積の表示にて約1%〜約2%
    の範囲のコラーゲン濃度を有する; および (b) 前記コラーゲンスラリーを凍結乾燥して止血用デバイスを形成する工程;
    を含む方法によって製造される止血用デバイス。
  10. 【請求項10】 前記コラーゲン粒子がミクロフィブリルコラーゲンを含む
    、請求項9記載の物品。
  11. 【請求項11】 前記コラーゲン粒子が約1.5ポンド/ft3〜約3.5ポンド/ft3 の範囲の嵩密度を有する、請求項9記載の物品。
  12. 【請求項12】 前記方法が、コラーゲンスラリーを凍結乾燥する前にコラ
    ーゲンスラリーを金型中に導入する工程をさらに含む、請求項9記載の物品。
  13. 【請求項13】 前記方法が、止血用デバイスを架橋して架橋止血用デバイ
    スを形成する工程をさらに含む、請求項9記載の物品。
  14. 【請求項14】 前記方法が、止血用デバイスの表面層を取り除く工程をさ
    らに含む、請求項9記載の物品。
  15. 【請求項15】 前記方法が、創傷表面と止血用デバイスとの界面に血塊の
    形成を促進するのに有効な、止血促進量の少なくとも1種の止血剤を止血用デバ
    イス中に導入する工程をさらに含む、請求項9記載の物品。
  16. 【請求項16】 前記方法が、治療学的に有効な量の少なくとも1種の治療
    剤を止血用デバイス中に導入する工程をさらに含む、請求項9記載の物品。
  17. 【請求項17】 請求項9記載の止血用デバイスを収容する無菌パッケージ
  18. 【請求項18】 請求項9記載の止血用デバイスを、出血している表面と止
    血用デバイスとの界面に血液凝固が起こるまでの時間にわたって出血表面に手で
    押し当てることを含む、止血を促進するための方法。
  19. 【請求項19】 止血用デバイスのコラーゲン粒子が、止血用デバイスを構
    成するコラーゲン粒子の止血活性と同等の止血活性を有する、止血用デバイス。
  20. 【請求項20】 前記止血用デバイスがフォームである、請求項19記載の止
    血用デバイス。
  21. 【請求項21】 前記止血用デバイスがトロンビンを含有せず、そして前記
    止血用デバイスが、ブタの脾臓の動物モデルにおいて、トロンビンを含んだゲル
    フォームより高い止血活性を有する、請求項19記載の止血用デバイス。
  22. 【請求項22】 前記止血用デバイスが約3/8インチの厚さと0.08ポンド以
    上の急性最大荷重を有する、請求項19記載の止血用デバイス。
  23. 【請求項23】 前記止血用デバイスが乾燥していて86psi以下のモジュラ
    スを有する、請求項19記載の止血用デバイス。
  24. 【請求項24】 前記止血用デバイスが蒸留水中にて室温で1分以下の湿潤
    性インデックスを有する、請求項19記載の止血用デバイス。
  25. 【請求項25】 創傷表面と止血用デバイスとの界面に血塊の形成を促進す
    るのに有効な、止血促進量の少なくとも1種の止血剤をさらに含む、請求項19記
    載の止血用デバイス。
  26. 【請求項26】 治療学的に有効な量の少なくとも1種の治療剤をさらに含
    む、請求項19記載の止血用デバイス。
  27. 【請求項27】 創傷表面と止血用デバイスとの界面に血塊の形成を促進す
    るのに有効な、止血促進量の少なくとも1種の止血剤をさらに含む、請求項19記
    載の止血用デバイス。
  28. 【請求項28】 請求項19記載の止血用デバイスを収容する無菌パッケージ
  29. 【請求項29】 請求項19記載の止血用デバイスを、出血している表面と止
    血用デバイスとの界面に血液凝固が起こるまでの時間にわたって出血表面に手で
    押し当てることを含む、止血を促進するための方法。
  30. 【請求項30】 コラーゲンを含み、ブタの脾臓を使用する止血についての
    動物モデルにおいて、3/8インチの厚さ、1/2インチの長さ、および1/2インチの
    幅を有する止血用デバイスに対する1回のタンポナーデに相当する止血活性を有
    する止血用デバイス。
  31. 【請求項31】 前記止血用デバイスがトロンビンを含有せず、そして前記
    止血用デバイスが、ブタの脾臓の動物モデルにおいて、トロンビンを含んだゲル
    フォームより高い止血活性を有する、請求項30記載の止血用デバイス。
  32. 【請求項32】 前記止血用デバイスが約0.015g/cc〜約0.023g/ccの範囲の
    密度を有する、請求項30記載の止血用デバイス。
  33. 【請求項33】 前記止血用デバイスが固形物を約1.10重量%〜約1.64重量%
    の範囲にて含む、請求項30記載の止血用デバイス。
  34. 【請求項34】 前記止血用デバイスが約3/8インチの厚さと0.08ポンド以
    上の急性最大荷重を有する、請求項30記載の止血用デバイス。
  35. 【請求項35】 前記止血用デバイスが乾燥していて86psi以下のモジュラ
    スを有する、請求項30記載の止血用デバイス。
  36. 【請求項36】 前記止血用デバイスが蒸留水中にて室温で1分以下の湿潤
    性インデックスを有する、請求項30記載の止血用デバイス。
  37. 【請求項37】 創傷表面と止血用デバイスとの界面に血塊の形成を促進す
    るのに有効な、止血促進量の少なくとも1種の止血剤をさらに含む、請求項30記
    載の止血用デバイス。
  38. 【請求項38】 治療学的に有効な量の少なくとも1種の治療剤をさらに含
    む、請求項30記載の止血用デバイス。
  39. 【請求項39】 コラーゲンを含み、乾燥していて、生物学的表面の輪郭に
    適合して生物学的表面に存在する滲出物を吸収する程度に充分にフレキシブルで
    ある止血用デバイス。
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