JP2002529964A - とくにオフセット変調モードのための等化方法 - Google Patents

とくにオフセット変調モードのための等化方法

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JP2002529964A
JP2002529964A JP2000580347A JP2000580347A JP2002529964A JP 2002529964 A JP2002529964 A JP 2002529964A JP 2000580347 A JP2000580347 A JP 2000580347A JP 2000580347 A JP2000580347 A JP 2000580347A JP 2002529964 A JP2002529964 A JP 2002529964A
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ジエームス アルデイス,
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アスコム・パワーライン・コミユニケーシヨンズ・アクチエンゲゼルシヤフト
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/01Equalisers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/03Shaping networks in transmitter or receiver, e.g. adaptive shaping networks
    • H04L25/03006Arrangements for removing intersymbol interference
    • H04L25/03012Arrangements for removing intersymbol interference operating in the time domain
    • H04L25/03114Arrangements for removing intersymbol interference operating in the time domain non-adaptive, i.e. not adjustable, manually adjustable, or adjustable only during the reception of special signals
    • H04L25/03146Arrangements for removing intersymbol interference operating in the time domain non-adaptive, i.e. not adjustable, manually adjustable, or adjustable only during the reception of special signals with a recursive structure

Abstract

(57)【要約】 本発明は、DFE構造(ディシジョン・フィードバック・イコライザ)によるディジタル受信機における受信信号の等化方法に関する。受信信号は、1次元の、又はこのようなものに変換可能な信号コンステレーション(例えばBPSK,GMSK,OQPSK)に基づいている。受信信号の誤差の二乗した実部の期待値が最小になるように、DFEの係数が確定される。したがって従来の技術とは相違して、それ自体複素値の誤差は、最適化の基礎として利用されない。それどころか計算は、実値に限定される。フィルタ係数は、複素値の代わりに同様に実値であることができる。ジャンプ点は、基本的に簡単なこの様式において、DFE構造の特性の改善を可能にする点にあり、その際、それどころか従来の技術に対して計算の手間を減少することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は、受信信号が、1次元の、又はこのようなものに変換可能な信号コン
ステレーションに基づいている、DFE構造(ディシジョン・フィードバック・
イコライザ)によるディジタル受信機における受信信号の等化方法に関する。
【0002】 従来の技術 典型的にはGSM(グローバル・システム・フォー・モービル・コミュニケー
ション)、HIPERLAN(ハイ・パーフォーマンス・ラディオ・ローカル・
エリア・ネットワーク)、DECT(データ・エクスチェンジ・フォー・コード
レス・テレフォン)等において生じるような伝送チャネルは、マルチパス伝搬の
妨害作用によって特徴づけられている。
【0003】 そのため、線形の周波数選択的プロセス(例えば無線チャネルにおけるマルチ
パス伝搬のように)によって妨害を受けた信号を、ディジタル通信システムにお
いて等化するために、ディシジョン・フィードバック・イコライザ(DFE)が
利用できることは、周知である。
【0004】 DFEの特性は、フィードフォワード及びフィードバック部分におけるフィル
タ係数が計算され又は確定される品質に依存している。未知のチャネルにおいて
係数は、典型的には適応訓練によって確定される。それに反してチャネルの衝撃
応答(パルスレスポンス)がわかっているとき、それによりDFEの最適な係数
を導き出すことができる。
【0005】 DFEの構造は、それ自体きわめて簡単であり、かつそれ故におおいに好んで
使用される。しかし常に望ましい特性が達成できるとは限らない。
【0006】 発明の表示 本発明の課題は、既知の又はあらかじめ評価されたチャネル衝撃応答に基づい
てできるだけわずかな計算の手間によって、最適な係数の判定を可能にし、その
際、同時に従来の技術による周知のDFEに対して高い特性が達成される、初め
に挙げたような方法を提供することにある。
【0007】 課題の解決策は、特許請求の範囲第1項の特徴によって定義されている。本発
明によれば、誤差の二乗した実部の期待値が最小になるように、DFEの係数が
確定されている。
【0008】 したがって従来の技術と相違して、それ自体複素値の誤差は、最適化の基礎と
して利用されない。それどころか計算は、実値に限定される。フィードバックフ
ィルタのフィルタ係数は、複素値ではなく、フィードフォワードフィルタのもの
だけが、一般的である。この時、ジャンプ点は、基本的に簡単なこの様式におい
てDFE構造の特性の改善が可能になる点にあり、その際、それどころか計算の
手間は、従来の技術に対して減少することができる。
【0009】 2進BPSKの場合、係数は、なるべくさらに後に示す式(I)及び(II)
にしたがって計算される。
【0010】 本発明は、BPSK信号(BPSK=バイナリー・フェイズ・シフト・キーイ
ング)だけでなく、GMSK及びOQPSK変調方法(GMSK=ガウシアン・
ミニマム・シフト・キーイング、OQPSK=オフセット・クワドラチャー・フ
ェイズ・シフト・キーイング)にも適している。したがって1次元変調方法とし
て、2次元信号コンステレーションを有するが、(適当な変換によって)(少な
くとも近似的に)等価的な1次元表示に移すことができるようなものも考慮する
ことができる。
【0011】 本発明による方法の回路的な変換は、特別な困難を提供しない。典型的には、
プロセッサ又はASICにおける計算がプログラミングされる。
【0012】 本発明は、例えばHIPERLANシステムに適している。(とくに有利なシ
ステム構造は、例えばヨーロッパ特許出願公開第0795976号明細書、As
com Tech AGから明らかである。)いわゆるヨーロッパ通信規格(E
TS)は、無線ローカル大出力ネットワーク(HIPERLAN)の技術的な特
徴を定義している。HIPERLANは、高いデータ速度を有する短い到達距離
の通信サブシステムである(これについてはETSI 1995、ETS 30
0652、UDC:621396を参照)。ETS−HIPERLAN規格は、
周波数帯域5.15ないし5.30GHzに対して設けられている。
【0013】 次の詳細な説明及び特許請求の範囲の全体から、本発明のそれ以上の有利な構
成及び特徴組合せが明らかである。
【0014】 発明の実施の方法 次に本発明の基本方式を従来の技術との比較によって表現する。
【0015】 図1は、DFEのそれ自体周知のブロック構造を示している。搬送波によって
下方変調された受信信号Iは、DFEのフィードフォワードフィルタFFに与え
られる。その後、これは、判定器DD(ディシジョン・デバイス)からフィード
バックフィルタFBを介して戻された評価された信号I^と組合わされる(加算
)。それにより判定器DDの入力端子に信号I〜が生じる。従来の技術によれば
、係数f及びg(これらは、この場合、複数の係数成分を有するベクトルと解さ
れる)は、次のように計算される:
【0016】
【0017】 それに対して本発明は、次の最適化を行なう:
【0018】
【0019】 したがって従来の技術との相違点は、フィルタ係数の計算の様式にある。DF
Eのその他の構造は、そのままである。このことは、次に実施例によって詳細に
説明する。
【0020】 図2は、DFEの具体的な例を示している。これにより処理される信号は、−
現代のコヒーレントなディジタル受信機において通常のように−、複素数によっ
て表示される。その際、実部は、インフェイズ成分に対するものであり、かつ虚
部は、直角位相成分に対するものである。図2に示したDFEは、−一般に通用
する理解にしたがって−、複素値の係数及び複素値のデータを有する。
【0021】 MMSE判定基準にしたがって誤差の実値だけを最適化すれば(MMSE=ミ
ニマム・ミーン・スクエア・エラー)、フィードフォワードフィルタ係数は、次
の式システムによって与えられる:
【0022】
【0023】 これは、2Mの実値の式(1≦i≦M)である。その際、そのインデックスが
大きすぎる又は小さすぎる係数は、0と仮定することができる。インデックスは
、長さLのベクトルに対して1からLへ続いている。フィルタ係数の値は、線形
の式システムを解くそれ自体周知の方法によって得ることができる。これらの標
準的な方法に詳細に立入ることは不要である。
【0024】 フィードバックフィルタ係数は、次の式によって決められている:
【0025】
【0026】 これは、M+1≦i≦M+N−1なので、N−1の式である。
【0027】 式(I)及び(II)は、次の協約に基づいている: N チャネル衝撃応答の長さ; M フィードフォワードフィルタの長さ; hiR チャネル衝撃応答の実部、1≦i≦N; hiI チャネル衝撃応答の虚部、1≦i≦N; fiR DFEフィードフォワード部分のフィルタ係数の実部、1≦i≦M fiI DFEフィードフォワード部分のフィルタ係数の虚部、1≦i≦M giR DFEフィードフォワード部分のフィルタ係数の実部、1≦i≦N−
1 σ*2 DFE入力端子における雑音出力(雑音出力の実部と虚部は組合わさ
れる)。この値がわからないかぎり、これは、特性を著しく低下することなく、
定数にセットすることができる。
【0028】 ほとんどの場合、M=Nである。N<Mを有することに、利点はない。N>M
の場合、特性の負荷に対する複雑さが減少することがある。しかしそれにもかか
わらず、本発明による計算は、平均二乗誤差に関する最適なフィルタ係数を提供
する。
【0029】 フィードバックフィルタの長さは、同じ長さであるか、又はチャネル衝撃応答
の長さより1だけ少ない長さである(すなわちN−1)。長さをそれより大きく
選択すると、追加的なタップの係数は、すべて0であるようになる。それよりわ
ずかな長さは、判定器の入力端子において、記号間干渉を引起こす。フィードバ
ックフィルタにタップを付け加えることは、総合的な複雑さをそれほど高めない
ので、通常全長さが利用される。
【0030】 フィードバックフィルタの係数は、虚部を持たない。このことは、フィードバ
ックフィルタへの入力が実値であり。かつその出力が同様であるからである。(
判定器の入力の虚部は、考慮されない。)
【0031】 本発明によるフィルタ係数の計算は、種々の適用に適している。次にHIPE
RLAN受信機の特性がどのように改善できるかを示す。その際、周知の複素値
MMSE方法を、本発明によるMMSE方法に対照させる。さらに受信機は、3
アンテナ選択ダイバーシティーを行なうことを前提とする。相応する受信機のシ
ミュレーションは、群誤り率の評価を可能にする。
【0032】 受信機において、10dB及び受信された信号出力のパラメータσ*2が存在
するものと仮定する。さらに45ns又は75nsの遅延広がりを有する無線チ
ャネルを前提とする。DFEは、8つのフィードフォワードタップ及び7つのフ
ィードバックタップを有する。
【0033】 図3に示した結果は、本発明による計算方法の両方の適用の重大な改善を示し
ている。誤り率は、大きな遅延広がり(75ns)について一層大きい。20d
B信号対雑音及び45ns遅延広がりの際に、測定能力閾値以下の誤り率が確認
された。
【0034】 本発明による方法の効果は、図4aないし4cにより説明することができる。
変調方法QPSKを利用した場合、判定器は、そのうちどれが判定器の入力値に
次に到来するかに依存して、4つの複素値1+j、1−j、−1+j、−1−j
のうちの1つを出力する。入力値は、雑音及び除去されない残留記号間干渉によ
って歪んでいる。このことは、図4a−cにおいて雲のような分配によって表現
されている。
【0035】 複素二乗誤差の最小化は、図4a及び4bに示すように、それぞれのコンステ
レーション点の回りの円板状の分配に通じる。それに反して二乗誤差の実部の本
発明による最小化は、楕円の擬似的に圧縮された分配に通じる(図4c)。複素
平面において考察して、(複素値の)二乗誤差の平均値は、従来の技術(図4a
、b)におけるものより大きい。しかし誤りは、虚軸に移されている。実軸にお
いて、これは、従来の技術におけるものより小さい。しかし判定器の出力は実値
だけしかないことにより、虚軸において増加した誤りは、役割を演じない。
【0036】 図5は、本発明がどのようにBPSK受信機内に統合されているかを示してい
る。データ1は、送信機においてBPSK変調器2によって搬送波振動に変調さ
れる。受信機において復調器3は、周波数ベースバンドへの受信信号の変換及び
相応するフィルタ処理を配慮している。その後、信号は、記号速度によってサン
プリングされる(サンプリング器4)。サンプリング器の出力は、一方において
チャネル評価器5によって、かつ他方においてDFE7によって処理される。本
発明による係数の計算は、係数計算機6において行なわれる。DFEの出力端子
に、伝送されたデータ8が存在する。受信機の構造は、それ自体周知である。係
数計算機6において係数がどのように検出されるかの前に説明した様式及び方法
が新しいものである。
【0037】 基本的に本発明は、QPSK方法にも利用することができる(その際、変調器
/復調器は相応して構成されている)。この時、BPSK受信機と相違して、D
FEは、いずれの場合にも複素数によって動作しなければならない。
【0038】 GMSK伝送方法の一般的な方式が、図6に示されている。データ9は、送信
機側においてプリデコーダ10において周知のように予備コーディングされ、G
MSK変調器11によって搬送波振動に変調される。受信機において復調器12
は、周波数ベースバンドへの受信信号の変換、及び相応するフィルタ処理を配慮
している。その後、信号は、記号速度でサンプリングされる(サンプリング器1
3)。サンプリング器の出力は、位相係数j*iによって掛け算され(位相シフ
タ14、掛け算器15)、かつそれから一方においてチャネル評価器16によっ
て、かつ他方においてDFE18によって処理される。本発明による係数の計算
は、係数計算機17において行なわれる。DFE18の出力端子に、伝送された
データ19が存在する。ここでも受信機の構造は、それ自体周知である。どのよ
うにして係数計算機6内において係数を検出するかの様式及び方法が新しい。
【0039】 次に、最初の一目で2次元信号コンステレーションを有すると思われるGMS
K及びOQPSK変調方法のために、本発明がどのように使用できるかを説明す
る。
【0040】 記号bk [−1、+1]、k=・・・−1、0、1、2・・・を有するビッ
ト流に対して、GMSK変調された信号は、複素ベースバンド表示において周知
のように次のように示すことができる:
【0041】
【0042】 A及びφ0は、振幅又は初期の搬送波位相を表わし;g(τ)は、(ガウスの
部分応答)パルスを表わし、このパルスは、位相変調を定義し、かつTは、記号
又はビット期間を表わしている。
【0043】 パルスg(τ)に依存して変調された信号は、次の線形部分応答QAM信号に
よって良好に近似することができる:
【0044】
【0045】 その際、項αkは、複素値のデータ記号であり、これらのデータ記号は、記号
bkだけに依存し、かつ値範囲[+1、−1、+j、−j]を有する。g〜(t
)は、部分応答のパルス成形関数である。次の式が当てはまる。
【0046】
【0047】 前記の近似が、GSM及びHIPERLANにおけるように、0.3の時間帯
域幅積を有するGMSK変調に対してきわめて良好に使用することができること
は、公知である(バイエル,A他、“Bit Synchronization
and Timing sensitivity in Adaptive V
iterbi Equalizers for Narrowband−TDM
A Digital Radio Systems”、IEEE 1988、C
H2622−9/8/0000−0377)。
【0048】 この近似は、値範囲[+1、−1、+j、−j]からなるデータ記号を有する
線形QAM変調に正確に相当する。合計
【0049】
【0050】 は、交互に偶数及び奇数なので、伝送される記号αkは、交互に実及び虚であ
る。この変調は、OQPSK(オフセット・クワドラチャー・フェイズ・シフト
・キーイング)なる名称で周知である。記号αkとbkの間の移行はきわめて簡
単である。αkからbkへの移行は誤りに対して丈夫であり、それに反してこれ
は逆の移行に対して当てはまらないことを指摘しておく。シーケンスbkにおけ
る単一の誤りの結果、記号αkの導き出されるシーケンスにおけるきわめて多く
の(おそらく無限に多くの)誤りが生じる。
【0051】 受信機において伝送された記号αkは、再現されなければならない。次におい
て送信機及び受信機において同じフレーム同期が得られるものと仮定する。第1
の記号α0からこれが実値であることが(すなわち+1または−1)わかってい
る。第1の記号が虚である場合、次の形式のわずかな整合が必要である。伝送さ
れた信号はs〜0(t)であり、かつ受信信号はr(t)であり、この受信信号
は、チャネル衝撃応答との畳み込み及び受信機のアナログフィルタ処理を示して
いる:
【0052】
【0053】 その際、h(t)は、g〜(t)、初期位相シフト、チャネル衝撃応答及び受
信機側フィルタの全体の衝撃応答との伝送信号の畳み込みである。
【0054】 受信機において複素値のベースバンド信号は、チャネル記号速度に相応してサ
ンプリングされるので、時間的に個別の信号が発生される。これは、次のように
記述することができる:
【0055】
【0056】 サンプリング位相λが仮定される。時間遅延は、常にチャネル衝撃応答に含め
ることができるので、一般性を制限することなく、λ=0をセットすることがで
きる。
【0057】 信号がDFEに供給される前に、これは、位相j*−iに掛け算される:
【0058】
【0059】 ckは、akから導き出されたデータシーケンスである。位相j*−iは、値
[+1、−1、+j、−j]しかとることができないことに注意する。そのため
に受信信号をこの位相と掛け算することはきわめて簡単である(図6における掛
け算器14参照)。
【0060】
【0061】 フレーム同期が得られる場合、これらの場合の1つは避けることができる。そ
れ故に第2の可能性は無視される。したがって受信機側においてサンプリングさ
れた信号値が所定の関数h^(t)とのもっぱら実値のデータ列ckの畳み込み
であることが認識可能であり、この関数は、 ・変調のパルス成形 ・チャネル衝撃応答 ・搬送波信号の初期位相 ・サンプリングの時間オフセット、及び ・受信機における位相j*−iによる回転 を含んでいる。関数は、例えば受信機において訓練シーケンス及び相関計算に
よって検出することができる。これは、受信機においてDFEのフィルタ係数を
計算するために利用されるこの関数である。基礎となるデータがもっぱら実値(
ck)なので、DFEは、実値の出力だけしか発生してはいけない。最後に(イ
ンデックスkの知識において)当初のデータ記号αkが検出できる。
【0062】 さらに前に述べたように、GMSK変調は、OQPSK変調によってきわめて
良好に近似することができる(時間帯域幅積がわかっており、かつαkとbkと
の間のデータ流の変換が行なわれることを前提として)。このようにして本発明
によるDFEは、GMSK及びOQPSKにも使用することができる。追加的で
あるが簡単かつ丈夫なデータの変換が必要なだけである。送信機においてGMS
K変調の前に予備コーディングを利用すれば、追加的な簡単化が達成できる。
【0063】 不都合な時間帯域幅積の際、それでもやはりGMSKはデータ変換の後に正確
に線形ではないので、GMSKの本発明による等化は、OQPSKよりわずかに
粗悪な特性に通じる。ただし時間帯域幅積が通常のオーダにあれば、悪化は無視
することができる。
【0064】 要約すれば、本発明により、実際にきわめて強力に普及した1次元の変調方法
において、かつ有利なDFB構造を使用して、等化の改善が可能であることがわ
かった。フィードバックフィルタにおける評価は、複素値(英語ではコンプレッ
クスバリュー)による代わりに実値(英語ではリアルバリュー)によって行なう
ことができる。フィードフォワードフィルタの出力も実値である必要はない。相
応してこのフィルタにおいて、出力の実値に貢献する計算だけを行なえばよい。
本発明による受信機は、例えばGSM電話、又はコードレスDECT電話装置、
又はHIPERLANをベースにしたコンピュータ間のデータ通信に使用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 DFEの略図である。
【図2】 1つの実施例の略図である。
【図3】 従来の技術と比較して本発明による方法の特性を示す図である。
【図4a】 従来の技術及び本発明における誤差特性の対照を示す図である。
【図4b】 従来の技術及び本発明における誤差特性の対照を示す図である。
【図4c】 従来の技術及び本発明における誤差特性の対照を示す図である。
【図4d】 従来の技術及び本発明における誤差特性の対照を示す図である。
【図5】 BPSK受信機の略図である。
【図6】 GMSK受信機の略図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年10月9日(2000.10.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 とくにオフセット変調モードのための等化方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は、受信信号が、1次元の、又はこのようなものに変換可能な信号コン
ステレーションに基づいている、DFE構造(ディシジョン・フィードバック・
イコライザ)によるディジタル受信機における受信信号の等化方法に関する。
【0002】 従来の技術 典型的にはGSM(グローバル・システム・フォー・モービル・コミュニケー
ション)、HIPERLAN(ハイ・パーフォーマンス・ラディオ・ローカル・
エリア・ネットワーク)、DECT(データ・エクスチェンジ・フォー・コード
レス・テレフォン)等において生じるような伝送チャネルは、マルチパス伝搬の
妨害作用によって特徴づけられている。
【0003】 そのため、線形の周波数選択的プロセス(例えば無線チャネルにおけるマルチ
パス伝搬のように)によって妨害を受けた信号を、ディジタル通信システムにお
いて等化するために、ディシジョン・フィードバック・イコライザ(DFE)が
利用できることは、周知である。
【0004】 DFEの特性は、フ ードフォワード及びフィードバック部分におけるフィル
タ係数が計算され又は確定される品質に依存している。未知のチャネルにおいて
係数は、典型的には適応訓練によって確定される。それに反してチャネルの衝撃
応答(パルスレスポンス)がわかっているとき、それによりDFEの最適な係数
を導き出すことができる。
【0005】 DFEの構造は、それ自体きわめて簡単であり、かつそれ故におおいに好んで
使用される。しかし常に望ましい特性が達成できるとは限らない。
【0006】 J.C.Tuの刊行物、Optimum MMSE Equalizatio
n for staggered modulationsによれば、信号に対
するDFEが記載されており、ここではクワドラチャー及び及びインフェイズの
成分の変調は、ずらして(スタガして)行なわれる。記号評価の際、変調された
記号の次元においてのみ平均二乗誤差が最小にされる。
【0007】 発明の表示 本発明の課題は、既知の又はあらかじめ評価されたチャネル衝撃応答に基づい
てできるだけわずかな計算の手間によって、最適な係数の判定を可能にし、その
際、同時に従来の技術による周知のDFEに対して高い特性が達成される、初め
に挙げたような方法を提供することにある。
【0008】 課題の解決策は、特許請求の範囲第1項の特徴によって定義されている。本発
明によれば、誤差の二乗した実部の期待値が最小になるように、DFEの係数が
確定されている。
【0009】 したがって従来の技術と相違して、それ自体複素値の誤差は、最適化の基礎と
して利用されない。それどころか計算は、実値に限定される。フィードバックフ
ィルタのフィルタ係数は、複素値ではなく、フィードフォワードフィルタのもの
だけが、一般的である。この時、ジャンプ点は、基本的に簡単なこの様式におい
てDFE構造の特性の改善が可能になる点にあり、その際、それどころか計算の
手間は、従来の技術に対して減少することができる。
【0010】 2進BPSKの場合、係数は、なるべくさらに後に示す式(I)及び(II)
にしたがって計算される。
【0011】 本発明は、BPSK信号(BPSK=バイナリー・フェイズ・シフト・キーイ
ング)だけでなく、GMSK及びOQPSK変調方法(GMSK=ガウシアン・
ミニマム・シフト・キーイング、OQPSK=オフセット・クワドラチャー・フ
ェイズ・シフト・キーイング)にも適している。したがって1次元変調方法とし
て、2次元信号コンステレーションを有するが、(適当な変換によって)(少な
くとも近似的に)等価的な1次元表示に移すことができるようなものも考慮する
ことができる。
【0012】 本発明による方法の回路的な変換は、特別な困難を提供しない。典型的には、
プロセッサ又はASICにおける計算がプログラミングされる。
【0013】 本発明は、例えばHIPERLANシステムに適している。(とくに有利なシ
ステム構造は、例えばヨーロッパ特許出願公開第0795976号明細書、As
com Tech AGから明らかである。)いわゆるヨーロッパ通信規格(E
TS)は、無線ローカル大出力ネットワーク(HIPERLAN)の技術的な特
徴を定義している。HIPERLANは、高いデータ速度を有する短い到達距離
の通信サブシステムである(これについてはETSI 1995、ETS 30
0652、UDC:621396を参照)。ETS−HIPERLAN規格は、
周波数帯域5.15ないし5.30GHzに対して設けられている。
【0014】 次の詳細な説明及び特許請求の範囲の全体から、本発明のそれ以上の有利な構
成及び特徴組合せが明らかである。
【0015】 発明の実施の方法 次に本発明の基本方式を従来の技術との比較によって表現する。
【0016】 図1は、DFEのそれ自体周知のブロック構造を示している。搬送波によって
下方変調された受信信号Iは、DFEのフィードフォワードフィルタFFに与え
られる。その後、これは、判定器DD(ディシジョン・デバイス)からフィード
バックフィルタFBを介して戻された評価された信号I^と組合わされる(加算
)。それにより判定器DDの入力端子に信号I〜が生じる。従来の技術によれば
、係数f及びg(これらは、この場合、複数の係数成分を有するベクトルと解さ
れる)は、次のように計算される:
【0017】
【0018】 それに対して本発明は、次の最適化を行なう:
【0019】
【0020】 したがって従来の技術との相違点は、フィルタ係数の計算の様式にある。DF
Eのその他の構造は、そのままである。このことは、次に実施例によって詳細に
説明する。
【0021】 図2は、DFEの具体的な例を示している。これにより処理される信号は、−
現代のコヒーレントなディジタル受信機において通常のように−、複素数によっ
て表示される。その際、実部は、インフェイズ成分に対するものであり、かつ虚
部は、直角位相成分に対するものである。図2に示したDFEは、−一般に通用
する理解にしたがって−、複素値の係数及び複素値のデータを有する。
【0022】 MMSE判定基準にしたがって誤差の実値だけを最適化すれば(MMSE=ミ
ニマム・ミーン・スクエア・エラー)、フィードフォワードフィルタ係数は、次
の式システムによって与えられる:
【0023】
【0024】 これは、2Mの実値の式(1≦i≦M)である。その際、そのインデックスが
大きすぎる又は小さすぎる係数は、0と仮定することができる。インデックスは
、長さLのベクトルに対して1からLへ続いている。フィルタ係数の値は、線形
の式システムを解くそれ自体周知の方法によって得ることができる。これらの標
準的な方法に詳細に立入ることは不要である。
【0025】 フィードバックフィルタ係数は、次の式によって決められている:
【0026】
【0027】 これは、M+1≦i≦M+N−1なので、N−1の式である。
【0028】 式(I)及び(II)は、次の協約に基づいている: N チャネル衝撃応答の長さ; M フィードフォワードフィルタの長さ; hiR チャネル衝撃応答の実部、1≦i≦N; hiI チャネル衝撃応答の虚部、1≦i≦N; fiR DFEフィードフォワード部分のフィルタ係数の実部、1≦i≦M fiI DFEフィードフォワード部分のフィルタ係数の虚部、1≦i≦M giR DFEフィードフォワード部分のフィルタ係数の実部、1≦i≦N−
1 σ*2 DFE入力端子における雑音出力(雑音出力の実部と虚部は組合わさ
れる)。この値がわからないかぎり、これは、特性を著しく低下することなく、
定数にセットすることができる。
【0029】 ほとんどの場合、M=Nである。N<Mを有することに、利点はない。N>M
の場合、特性の負荷に対する複雑さが減少することがある。しかしそれにもかか
わらず、本発明による計算は、平均二乗誤差に関する最適なフィルタ係数を提供
する。
【0030】 フィードバックフィルタの長さは、同じ長さであるか、又はチャネル衝撃応答
の長さより1だけ少ない長さである(すなわちN−1)。長さをそれより大きく
選択すると、追加的なタップの係数は、すべて0であるようになる。それよりわ
ずかな長さは、判定器の入力端子において、記号間干渉を引起こす。フィードバ
ックフィルタにタップを付け加えることは、総合的な複雑さをそれほど高めない
ので、通常全長さが利用される。
【0031】 フィードバックフィルタの係数は、虚部を持たない。このことは、フィードバ
ックフィルタへの入力が実値であり。かつその出力が同様であるからである。(
判定器の入力の虚部は、考慮されない。)
【0032】 本発明によるフィルタ係数の計算は、種々の適用に適している。次にHIPE
RLAN受信機の特性がどのように改善できるかを示す。その際、周知の複素値
MMSE方法を、本発明によるMMSE方法に対照させる。さらに受信機は、3
アンテナ選択ダイバーシティーを行なうことを前提とする。相応する受信機のシ
ミュレーションは、群誤り率の評価を可能にする。
【0033】 受信機において、10dB及び受信された信号出力のパラメータσ*2が存在
するものと仮定する。さらに45ns又は75nsの遅延広がりを有する無線チ
ャネルを前提とする。DFEは、8つのフィードフォワードタップ及び7つのフ
ィードバックタップを有する。
【0034】 図3に示した結果は、本発明による計算方法の両方の適用の重大な改善を示し
ている。誤り率は、大きな遅延広がり(75ns)について一層大きい。20d
B信号対雑音及び45ns遅延広がりの際に、測定能力閾値以下の誤り率が確認
された。
【0035】 本発明による方法の効果は、図4aないし4cにより説明することができる。
変調方法QPSKを利用した場合、判定器は、そのうちどれが判定器の入力値に
次に到来するかに依存して、4つの複素値1+j、1−j、−1+j、−1−j
のうちの1つを出力する。入力値は、雑音及び除去されない残留記号間干渉によ
って歪んでいる。このことは、図4a−cにおいて雲のような分配によって表現
されている。
【0036】 複素二乗誤差の最小化は、図4a及び4bに示すように、それぞれのコンステ
レーション点の回りの円板状の分配に通じる。それに反して二乗誤差の実部の本
発明による最小化は、楕円の擬似的に圧縮された分配に通じる(図4c)。複素
平面において考察して、(複素値の)二乗誤差の平均値は、従来の技術(図4a
、b)におけるものより大きい。しかし誤りは、虚軸に移されている。実軸にお
いて、これは、従来の技術におけるものより小さい。しかし判定器の出力は実値
だけしかないことにより、虚軸において増加した誤りは、役割を演じない。
【0037】 図5は、本発明がどのようにBPSK受信機内に統合されているかを示してい
る。データ1は、送信機においてBPSK変調器2によって搬送波振動に変調さ
れる。受信機において復調器3は、周波数ベースバンドへの受信信号の変換及び
相応するフィルタ処理を配慮している。その後、信号は、記号速度によってサン
プリングされる(サンプリング器4)。サンプリング器の出力は、一方において
チャネル評価器5によって、かつ他方においてDFE7によって処理される。本
発明による係数の計算は、係数計算機6において行なわれる。DFEの出力端子
に、伝送されたデータ8が存在する。受信機の構造は、それ自体周知である。係
数計算機6において係数がどのように検出されるかの前に説明した様式及び方法
が新しいものである。
【0038】 基本的に本発明は、QPSK方法にも利用することができる(その際、変調器
/復調器は相応して構成されている)。この時、BPSK受信機と相違して、D
FEは、いずれの場合にも複素数によって動作しなければならない。
【0039】 GMSK伝送方法の一般的な方式が、図6に示されている。データ9は、送信
機側においてプリデコーダ10において周知のように予備コーディングされ、G
MSK変調器11によって搬送波振動に変調される。受信機において復調器12
は、周波数ベースバンドへの受信信号の変換、及び相応するフィルタ処理を配慮
している。その後、信号は、記号速度でサンプリングされる(サンプリング器1
3)。サンプリング器の出力は、位相係数j*iによって掛け算され(位相シフ
タ14、掛け算器15)、かつそれから一方においてチャネル評価器16によっ
て、かつ他方においてDFE18によって処理される。本発明による係数の計算
は、係数計算機17において行なわれる。DFE18の出力端子に、伝送された
データ19が存在する。ここでも受信機の構造は、それ自体周知である。どのよ
うにして係数計算機6内において係数を検出するかの様式及び方法が新しい。
【0040】 次に、最初の一目で2次元信号コンステレーションを有すると思われるGMS
K及びOQPSK変調方法のために、本発明がどのように使用できるかを説明す
る。
【0041】 記号bk [−1、+1]、k=・・・−1、0、1、2・・・を有するビッ
ト流に対して、GMSK変調された信号は、複素ベースバンド表示において周知
のように次のように示すことができる:
【0042】
【0043】 A及びφ0は、振幅又は初期の搬送波位相を表わし;g(τ)は、(ガウスの
部分応答)パルスを表わし、このパルスは、位相変調を定義し、かつTは、記号
又はビット期間を表わしている。
【0044】 パルスg(τ)に依存して変調された信号は、次の線形部分応答QAM信号に
よって良好に近似することができる:
【0045】
【0046】 その際、項αkは、複素値のデータ記号であり、これらのデータ記号は、記号
bkだけに依存し、かつ値範囲[+1、−1、+j、−j]を有する。g〜(t
)は、部分応答のパルス成形関数である。次の式が当てはまる。
【0047】
【0048】 前記の近似が、GSM及びHIPERLANにおけるように、0.3の時間帯
域幅積を有するGMSK変調に対してきわめて良好に使用することができること
は、公知である(バイエル,A他、“Bit Synchronization
and Timing sensitivity in Adaptive
Viterbi Equalizers for Narrowband−TD
MA Digital Radio Systems”、IEEE 1988、
CH2622−9/8/0000−0377)。
【0049】 この近似は、値範囲[+1、−1、+j、−j]からなるデータ記号を有する
線形QAM変調に正確に相当する。合計
【0050】
【0051】 は、交互に偶数及び奇数なので、伝送される記号αkは、交互に実及び虚であ
る。この変調は、OQPSK(オフセット・クワドラチャー・フェイズ・シフト
・キーイング)なる名称で周知である。記号αkとbkの間の移行はきわめて簡
単である。αkからbkへの移行は誤りに対して丈夫であり、それに反してこれ
は逆の移行に対して当てはまらないことを指摘しておく。シーケンスbkにおけ
る単一の誤りの結果、記号αkの導き出されるシーケンスにおけるきわめて多く
の(おそらく無限に多くの)誤りが生じる。
【0052】 受信機において伝送された記号αkは、再現されなければならない。次におい
て送信機及び受信機において同じフレーム同期が得られるものと仮定する。第1
の記号α0からこれが実値であることが(すなわち+1または−1)わかってい
る。第1の記号が虚である場合、次の形式のわずかな整合が必要である。伝送さ
れた信号はs〜0(t)であり、かつ受信信号はr(t)であり、この受信信号
は、チャネル衝撃応答との畳み込み及び受信機のアナログフィルタ処理を示して
いる:
【0053】
【0054】 その際、h(t)は、g〜(t)、初期位相シフト、チャネル衝撃応答及び受
信機側フィルタの全体の衝撃応答との伝送信号の畳み込みである。
【0055】 受信機において複素値のベースバンド信号は、チャネル記号速度に相応してサ
ンプリングされるので、時間的に個別の信号が発生される。これは、次のように
記述することができる:
【0056】
【0057】 サンプリング位相λが仮定される。時間遅延は、常にチャネル衝撃応答に含め
ることができるので、一般性を制限することなく、λ=0をセットすることがで
きる。
【0058】 信号がDFEに供給される前に、これは、位相j*−iに掛け算される:
【0059】
【0060】 ckは、akから導き出されたデータシーケンスである。位相j*−iは、値
[+1、−1、+j、−j]しかとることができないことに注意する。そのため
に受信信号をこの位相と掛け算することはきわめて簡単である(図6における掛
け算器14参照)。
【0061】
【0062】 フレーム同期が得られる場合、これらの場合の1つは避けることができる。そ
れ故に第2の可能性は無視される。したがって受信機側においてサンプリングさ
れた信号値が所定の関数h^(t)とのもっぱら実値のデータ列ckの畳み込み
であることが認識可能であり、この関数は、 ・変調のパルス成形 ・チャネル衝撃応答 ・搬送波信号の初期位相 ・サンプリングの時間オフセット、及び ・受信機における位相j*−iによる回転 を含んでいる。関数は、例えば受信機において訓練シーケンス及び相関計算に
よって検出することができる。これは、受信機においてDFEのフィルタ係数を
計算するために利用されるこの関数である。基礎となるデータがもっぱら実値(
ck)なので、DFEは、実値の出力だけしか発生してはいけない。最後に(イ
ンデックスkの知識において)当初のデータ記号αkが検出できる。
【0063】 さらに前に述べたように、GMSK変調は、OQPSK変調によってきわめて
良好に近似することができる(時間帯域幅積がわかっており、かつαkとbkと
の間のデータ流の変換が行なわれることを前提として)。このようにして本発明
によるDFEは、GMSK及びOQPSKにも使用することができる。追加的で
あるが簡単かつ丈夫なデータの変換が必要なだけである。送信機においてGMS
K変調の前に予備コーディングを利用すれば、追加的な簡単化が達成できる。
【0064】 不都合な時間帯域幅積の際、それでもやはりGMSKはデータ変換の後に正確
に線形ではないので、GMSKの本発明による等化は、OQPSKよりわずかに
粗悪な特性に通じる。ただし時間帯域幅積が通常のオーダにあれば、悪化は無視
することができる。
【0065】 要約すれば、本発明により、実際にきわめて強力に普及した1次元の変調方法
において、かつ有利なDFB構造を使用して、等化の改善が可能であることがわ
かった。フィードバックフィルタにおける評価は、複素値(英語ではコンプレッ
クスバリュー)による代わりに実値(英語ではリアルバリュー)によって行なう
ことができる。フィードフォワードフィルタの出力も実値である必要はない。相
応してこのフィルタにおいて、出力の実値に貢献する計算だけを行なえばよい。
本発明による受信機は、例えばGSM電話、又はコードレスDECT電話装置、
又はHIPERLANをベースにしたコンピュータ間のデータ通信に使用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 DFEの略図である。
【図2】 1つの実施例の略図である。
【図3】 従来の技術と比較して本発明による方法の特性を示す図である。
【図4a】 従来の技術及び本発明における誤差特性の対照を示す図である。
【図4b】 従来の技術及び本発明における誤差特性の対照を示す図である。
【図4c】 従来の技術及び本発明における誤差特性の対照を示す図である。
【図4d】 従来の技術及び本発明における誤差特性の対照を示す図である。
【図5】 BPSK受信機の略図である。
【図6】 GMSK受信機の略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU ,ZA,ZW

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号が、1次元の、又はこのようなものに変換可能な信
    号コンステレーションに基づいている、DFE構造(ディシジョン・フィードバ
    ック・イコライザ)によるディジタル受信機における受信信号の等化方法におい
    て、受信信号の誤差の二乗した実部の期待値が最小になるように、DFEの係数
    が確定されることを特徴とする、DFE構造(ディシジョン・フィードバック・
    イコライザ)によるディジタル受信機における受信信号の等化方法。
  2. 【請求項2】 信号コンステレーションが、BPSK変調に相当し、かつD
    FEの係数が次のように確定されている: ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 信号コンステレーションが、GMSK又はOQPSK変調に
    相当し、かつ受信機においてサンプリング値が、位相j*−iによって回転され
    、その際、iが、サンプリング値の継続的なインデックスを表わすことを特徴と
    する、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 受信信号が、1次元の、又はこのようなものに変換可能な信
    号コンステレーションに基づいている、ディジタル受信機における受信信号を等
    化するDFE(ディシジョン・フィードバック・イコライザ)を有する回路装置
    において、受信信号の誤差の二乗した実部の期待値が最小であるように、DFE
    の係数を計算する回路を有することを特徴とする、ディジタル受信機における受
    信信号を等化するDFE(ディシジョン・フィードバック・イコライザ)を有す
    る回路装置。
JP2000580347A 1998-10-30 1999-10-29 とくにオフセット変調モードのための等化方法 Pending JP2002529964A (ja)

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