JP2002529645A - 異なる理論トルク出力を有するギアモーター系列及び該ギアモーター系列を構成する個々のギアモーターの製造方法 - Google Patents
異なる理論トルク出力を有するギアモーター系列及び該ギアモーター系列を構成する個々のギアモーターの製造方法Info
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Abstract
Description
ー系列を構成する個々のギアモーターの製造方法に関するものである。
ら回転する排出部材として使用され、流体の流れに与えられたエネルギを所定の
トルクを伴う回転運動に変換するギアモーター形態の流体式モーターとしては、
種々のものが公知である。そのようなモーターは、排出部材のタイプによって2
種類に分類される。 a)外歯式ギアモーター b)内歯式ギアモーター
造ポケットブック)”第18版,H4〜H5も参照されたい。
。しかし、幾何学的排出容積、吸入容積、及び流体式モーターの常用圧力も個々
の流体式モーターの選択時には重要な要素である。広範囲に及ぶ用途と、それら
に基づく要求に応えるために、異なる理論トルク出力の流体式モーターが提供さ
れる。通常、モーター系列における個々の流体式モーターは、好ましくは同一の
構造を有するが、特性値、寸法諸元、及び幾何学的排出容積の相違に基づき理論
トルク出力が互いに著しく異なる形態で提供される。例えば、吸入容積の増大は
構成寸法の拡大によって達成される。排出容積の変更は、W.Gutbrod著“Forders
trom von Aussen-und Innenzahnradpumpen und seine Ungleichformigkeit(外
歯式及び内歯式ギアポンプの吐出流及びその不均一性)”、DE-Z Olhydraulik u
nd Pneumatic 18(1975)No.2,pp.97-104、及びその他に記載のポンプにおいて、
2つの吐出部材のうちの一方の歯先円を縮小または拡大して行われる吐出容量の
変更に類似して行うことができる。理論幾何学的排出容積の拡大はグループ間に
比較的大きな隔たりをもたらす。グループ間の特性を相違させるためには、排出
部材の半径方向寸法または軸線方向寸法を相違させる。グループ内における排出
容量の増大はギア歯幅の増大すなわち軸線方向への延長によって小さい刻みで行
われる。このようにすると、使用要求が変更された際に、駆動列に存在する個々
のモーターを自由に交換することは通常できない。なぜなら、駆動列同士は設置
スペースが著しく異なり、個々のタイプ間での類似性はほとんどないからである
。
できる限り個々のモーターの構造的特徴を共通化し、相互のわずかな変更のみで
異なる使用要求に対応することのできるものを提供することである。モーターそ
のものの設置スペースはできる限り小さく抑えられ、静液圧システムにおいて大
きな排出容積または小さな排出容積を有するモーターへの交換が駆動列全体の交
換または変更を伴わずに可能であるように構成される。特に、駆動列の速度変更
は避けるべきである。
利な実施形態は従属項に記載されている。
列は、少なくとも2つのギアモーターを備えている。各ギアモーターは、排出部
材として、互いに噛合う少なくとも2つのギアを有している。本発明によれば、
ギアモーター系列に含まれる各ギアモーターは、以下の寸法諸元が実質的に同一
であるという構造的特徴を有する。 a)互いに噛合う2つのギアの幾何学的軸線間の軸間距離及び互いに噛合う2つ
のギアの理論回転軸間の軸間距離 b)ギアの歯幅、つまり軸方向長さ
ギアを有する一連のギアモーターにおいて異なる理論トルク出力及びそれに伴う
幾何学的排出容積は本発明に従って調整される。この際、互いに噛合う2つのギ
アのうち少なくとも一方のギアの歯先円直径を変更すれば十分であるが、噛合う
ギアが2つのみである場合には、両ギアの歯先円直径を変更するとなお好ましい
。このような変更は、背高歯を用いるこによって好ましく実施することができる
。
能であることを確認した。なぜなら、歯先円直径または歯先円半径に対する排出
容積の変化の度合いは、背高歯の場合の方が普通歯の場合より著しく大きいから
である。排出容量を増大させるためには歯先円のわずかな変更で十分である。個
々のギアモーターにおいて、排出部材の軸または排出部材の対称軸線から半径方
向への体積増大はわずかである。このことは、逆の場合、すなわち個々の排出部
材の歯先円直径または歯先円半径を縮小する場合にも同様にあてはまる。系列内
のギアモーターの軸方向長さは一定に保たれる。構造ユニットのサイズにおける
変更は半径方向についてのみ行われ、しかもその変更による体積増大は、ギアモ
ーターユニットの構造全体から見れば極めてわずかである。なぜなら、歯先円半
径の変化に対して排出容量は非常に敏感に変化するからである。上記変更の際、
ギアモーターユニット構造における軸方向長さは変化しないので、理論トルク出
力、すなわち排出容積の要求に応じて、駆動列内に配置されたギアモーターを、
この系列に含まれ排出容量が大きくまたは小さく構成された他のギアモーターに
、駆動列全体を交換することなしに、または駆動列をその流体式モーターに再適
合化させることなく交換することができる。
軸間距離が系列内の全てのモーターで一定している場合、特定の排出部材すなわ
ち系列内の個々の流体式モーターのギアに、一定のトランスバースピッチpが割
り当てられる。この場合、歯の寸法要素としての係数も全てのモーターにわたっ
て一定であり、従って、異なる排出容量を有する個々のギアモーターにおける排
出部材を、例えば本願請求項8に記載のように、統一された基本排出部材を備え
たモーター構成から形成することが可能となる。ここで、基本となるギアは、理
論最大排出容積を有する2つの背高歯排出部材のうちの少なくとも一方とされ、
最小排出容積は、ギアまたは個々の歯を、寸法縮小するか、または小さな歯先円
直径に一致するまで切削して実現される。この方法は、個々のギアモーターがと
りわけコンパクトであり、かつ個々の部材が極めて標準化された形態で、異なる
排出容量を有するギアモーター系列を構成することを可能にする。高度に標準化
されていることによって、製造コストが低減され、それがモーターの価格に反映
される。
成はギア対の基本寸法諸元に従って行われる。このことは、歯の形状にかかわら
ず歯の高さについてのみに適用される。特に好ましい実施形態では、最大排出容
積を有する排出部材の形成から始め、より少ない排出容積は、歯の高さを減少さ
せること、すなわち材料を削ることによって実現可能である。
アモーターであるかマルチステージ式ギアモーターであるかは重要ではない。
関して同様に構成・形成されることが好ましい。一方、デュアルステージ式また
はマルチステージ式ギアモーターでは、幾何学的に及び寸法的に異なる構成の排
出部材が用いられる。
系列内の個々のモーターの個々の排出部材間の歯先円直径を変更しても、吸入チ
ャンバと圧力チャンバとの間には歯面の接触によるシールが形成され、ギアモー
ターは完全な形で機能することを常に考慮すべきである。
ター系列内のギアモーター1の断面を示している。このモーターは、前側にカバ
ー3を有するハウジング2を備えている。2つの排出部材、すなわち第1排出部
材4及び第2排出部材5はハウジング内に配置されている。排出部材4,5は、
互いに噛合う外歯式平ギアとして形成されている。これらはハウジング2内で近
接して回転する。第1排出部材4は駆動シャフト6に取付けられている。駆動シ
ャフト6は、ベアリング7,8を介してハウジング2に装着され、カバー3がハ
ウジングを封止している。さらに、ギアモーター1は、排出される作動流体のた
めの接続部8と圧力接続部9とを備えている。接続部8及び圧力接続部9は、対
応する空間8.1と空間9.1とに接続されている。作動流体は、圧力接続部9
を経由して圧力チャンバへと流れ、排出部材にモーメントを与える。作動流体は
排出部材を回転させ、個々の歯の間に取込まれる。第2の排出部材は歯の噛合い
によって駆動される。作動流体は、排出部材の歯間隙間、つまり第1排出部材の
歯間隙間4.1と第2排出部材の歯間隙間4.2とによって接続部8へと搬送さ
れ、解放される。
。このような構成は、排出部材のベアリングを作動圧で一方向に片寄せするか、
作動圧で両方向から押すことによってなされる。この方式は、個々のギアの軸方
向遊びが圧力依存形態で低減されるという利点を有する。
出部材4,5の個々のギア及びハウジング2の内壁面10によって形成される排
出容積、及び圧力接続部における作動流体の圧力によって規定される。詳しく言
えば、個々の排出部材4,5の隣接する2つの歯4A,4B間及び5A,5B間
のいわゆる歯間空間4.1,5.1によって規定される。これらについては、図
1a2におけるI−I線視で断面を示す図1a1を参照されたい。
すなわち、これらは同一の寸法諸元を有している。排出部材4及び排出部材5の
対称軸でもある回転軸R1及びR2は、実施形態ではaで示す所定間隔を有して
いる。ギアモーターユニット1の軸方向長さは寸法bで定義される。
ーター100を示す図1b1及び図1b2から明らかであるように、理論回転軸
すなわち対称軸R1,R2間の軸間距離a、及び軸方向長さbは、両モーターに
おいて同一とされている。個々の排出部材が装着される軸の間の間隔として通常
定義される軸間距離aは、第2排出部材がシャフトに固定されシャフトと一体に
回転するのであれば、2つの回転するシャフト間の間隔として理解することもで
きる。少なくとも第1排出部材は、駆動シャフトと一体に回転するように駆動シ
ャフトに接続される。
部材が異なる歯先円直径を有していることである。図1b2は、図1b1に示す
ギアモーター1に対して排出容積が小さくなるように構成されたモーターを示し
ている。ここで、ギアモーター1のための排出部材4,5、及びギアモーター1
00のための排出部材104,105は背高歯ギアとして形成されている。排出
部材104,105の歯先円直径dK1B,dK2Bは、ギアモーター1におけ
る歯4A、4Bの歯先円直径dK1,dK2より小さい。ギアモーター100の
個々の排出部材104,105の歯底円直径dF1B,dF2Bと、ギアモータ
ー1の排出部材4,5の歯底円直径dF1,dF2とは同一に形成されている。
歯高さZ1B,Z2BとZ1,Z2との相違によって、2つの隣接する歯104
A,104Bによって形成される排出容積と歯4A,4Bによって形成される排
出容積のそれぞれの間、2つの隣接する歯105A,105Bによって形成され
る排出容積と歯5A,5Bによって形成される排出容積のそれぞれの間には相違
が生じる。ここで、排出部材4,5の軸方向長さ、すなわち歯幅ZB1と、排出
部材104,105の軸方向長さ、すなわち歯幅ZB2とは同一である。
えた構成は特に好ましい形態である。この構成によれば、図1a,図1bに示す
排出部材4,5を備えたギアモーターを起点として、ギアモーター100の排出
部材104,105を形成するためには、排出部材を加工すればよい。すなわち
、既に説明したように、個々のギアの歯の歯高さを単純に削り落とせばよい。こ
の際、ギアを収容するハウジングボアは同一とされる。
インボリュート歯として形成される。しかし、個々の歯を互いに噛合うはす歯と
することもできる。このように構成すると、排出容積が大きくても小さくても発
生する音が低減されて好ましい。この場合、面噛合い率、横噛合い率はいずれも
2以上である。
び104,105における個々の歯の噛合いを示している。明瞭化のために、寸
法諸元に関する符号は再度付記している。ここでは、歯先円直径dK1B,dK
2B,dK1,dK2、歯底円直径dF1B,dF2B,dF1,dF1、歯高
さZ1B,Z2B,Z1,Z2に加えて基礎円直径d4,d104も示している
。図2a,図1bに示す実施形態において個々の排出部材4,5及び104,1
05は同一のピッチpを有している。
成とすることによって、モーター系列における個々のモーターの製造工程を標準
化することができる。歯そのものは全て同一に形成することができる。
200の断面図である。このモーターは、第1排出部材204及びさらに2つの
排出部材205.1,205.2と、計3つの排出部材を備えている。後者は、
好ましくは軸方向に形成されたハウジングカバー203を有するハウジング20
2内に配置され、取付けられている。ギアモーター200は、2つの吸入接続部
209.1,209.2と2つの圧力接続部208.1,208.2とを備えて
いる。これらの接続部は、それぞれ対応する吸入チャンバ211.1,211.
2と圧力チャンバ212.1,212.2とに接続されている。吸入チャンバ及
び圧力チャンバは排出部材の噛合い領域に形成されている。排出部材204,2
05.1,205.2は駆動部材として機能する。排出部材205.1,205
.2は、出力シャフト206と一体に回転するように、出力シャフト206と少
なくとも間接的に接続されている。図示の実施形態では排出部材は異なる寸法に
形成されている。とりわけ、それらは、歯先円直径dK、歯底円直径dF、基礎
円直径dにおいて相違している。図3に示すように、2つの第2排出部材205
.1,205.2は、好ましくは、軸方向及び半径方向の寸法諸元が同一に形成
される。しかし、第2排出部材205.1,205.2が相異なるように構成し
てもよい。図3に示す形態は、高度に標準化されているという観点で好ましい。
ここでは作動流体の流れを矢印で示している。図から明らかであるように、ギア
モーター200では、2つの流れ方向、すなわち2つの流体搬送方向が異なって
いるが、出力の回転方向は同一である。
系列においては、モーター系列における個々のギアモーター間で間隔a1及びa
2は一定に保たれ、図1及び図2に示した実施形態と同様に、歯高さのみが変更
される。本発明に従って構成されたギアモーター系列における個々のギアモータ
ーは、こうして先の実施形態と同様に、基本となる排出部材204,205.1
,205.2を備えた図3に示すギアモーターから容易に形成することができる
。個々の歯は、本実施形態でも背高歯として形成される。背高歯は、ギアモータ
ーの作動、特に吸入チャンバと圧力チャンバとの間にシールを一定に保った状態
において、理論排出容積を最も大きく変化させることができる点で優れている。
けるギアモーターの好ましい実施形態である。しかしながら、本発明の解決法を
応用した改良を加えることも可能である。当業者であれば用途に応じて具体的な
構成を考案することができる。
系列内のギアモーターを2方向から示す断面図、図1b1及び図1b2は、本発
明による2つの外歯シングルステージ式ギアモーターを対向状態で軸を含んで切
った断面図であり、図1b1には高いトルクを伝達可能なギアモーターを、図1
b2には低いトルクが伝達可能なギアモーターを示している。
いに噛合う排出部材の断面を示す断面図である。
状態を示す断面図である。
05.2 歯先円直径 R1,R2 理論回転軸 ZB1,ZB2 歯幅
Claims (8)
- 【請求項1】 異なる排出容積を有するギアモーター系列であって、 1.1 該ギアモーター系列は少なくとも2つのギアモーター(1,100)を
備え、 1.2 各ギアモーター(1,100)は、互いに噛合う少なくとも2つの排出
部材(4,5,104,105)、すなわちギアの形態である第1の排出部材(
4,104)と第2の排出部材(5,105)とを備え、 1.3 前記系列における各ギアモーター(1,100)は、 a)前記2つの排出部材(4,5,104,105)の理論軸線間及び理論回転
軸(R1,R2)間の軸間距離(a)が実質的に同一とされ、 b)前記ギアの軸線方向長さで定義される歯幅(ZB1,ZB2)が実質的に同
一とされ、 1.4 前記各ギアモーター(1,100)は、前記2つの排出部材(4,5,
104,105)のうち少なくとも1つの少なくとも歯先円直径(dK1,dK
2,dK1B,dK2B)において互いに相違していることを特徴とするギアモ
ーター系列。 - 【請求項2】 前記個々のギアモーター(1,100)及び/または前記系
列におけるギアモーター(1,100)の前記個々の排出部材(4,5,104
,105)の歯の幾何諸元は、一定のトランスバースピッチpによって定義され
ることを特徴とする請求項1に記載のギアモーター系列。 - 【請求項3】 前記排出部材(4,5,104,105)は、外歯を有する
ギアとして形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のギアモー
ター系列。 - 【請求項4】 前記系列内のギアモーター(1、または100)における前
記個々の排出部材(4,5、または104,105)は、同一の寸法と同一の幾
何学的構成を有していることを特徴とする請求項3に記載のギアモーター系列。 - 【請求項5】 請求項1から3のいずれか1項に記載のギアモーター系列で
あって、 5.1 各ギアモーター(200)は、2ステージ式ギアモーターとして構成さ
れ、 5.2 2つの第1排出部材(204,205.1)の一方と噛合う少なくとも
1つの第3の排出部材(205.2)をさらに備え、 5.3 少なくとも2つの排出部材(204,205.1,205.2)は異な
る歯先円直径を有していることを特徴とするギアモーター系列。 - 【請求項6】 前記第1の排出部材は内歯を備えたギアとして形成され、前
記第2の排出部材は、前記内歯ギアと歯合する外歯を備えたギアとして形成され
ていることを特徴とする請求項1または2に記載のギアモーター系列。 - 【請求項7】 前記ギアの歯は、はす歯であることを特徴とする請求項1か
ら6のいずれか1項に記載のギアモーター系列。 - 【請求項8】 排出部材の回転軸間の幾何学的軸間距離または理論軸間距離
が所定値に定められ、前記個々の排出部材における歯の軸線方向長さと歯先円直
径とが所定値に定められた基本ギアモーターユニットからギアモーター系列のギ
アモーターを製造する方法であって、 排出容量の少ないギアモーターは、前記基本ギアモーターユニットのギア材料
を削って歯高さを減少させることによって形成されることを特徴とする製造方法
。
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