JP2002529096A - 転写アクチベータlec1核酸、ポリペプチドおよびそれらの使用 - Google Patents

転写アクチベータlec1核酸、ポリペプチドおよびそれらの使用

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JP2002529096A JP2000581224A JP2000581224A JP2002529096A JP 2002529096 A JP2002529096 A JP 2002529096A JP 2000581224 A JP2000581224 A JP 2000581224A JP 2000581224 A JP2000581224 A JP 2000581224A JP 2002529096 A JP2002529096 A JP 2002529096A
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ジョージ ジェイ. ホースター,
キャロライン アン グレゴリー,
ラムゴパル ナディムパリ,
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、単離された核酸を提供する。そして本発明はさらに、転写アクチベータとして作用する、単離された核酸がコードするタンパク質を提供する。また、本発明は、さらに単離された核酸、および転写アクチベータとして作用する、単離された核酸がコードするタンパク質の使用方法を提供する。本発明はさらに、発現カセットを提供する。本発明はなお、形質転換された宿主細胞を提供し、そしてさらにトランスジェニック植物および植物の部分、ならびに抗体組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、概して植物の分子生物学に関する。より詳細には、本発明は、核酸
および植物中でのその発現調節方法に関する。
【0002】 (発明の背景) 植物形質転換における主な進歩が、最近2〜3年にわたって生じている。しか
し、主な穀物植物(トウモロコシおよびダイズ)においては、重大な遺伝子型の
制限がなお存在する。農学的に重要なトウモロコシ近交系統の形質転換は、困難
かつ時間浪費の両方でありつづけている。伝統的に、培養応答を誘発する唯一の
方法は、培地成分および/または外植材料および供給源を最適化することによっ
ていた。これは、いくつかの遺伝子型においては成功を導いたが、ほとんどの選
りすぐりのハイブリッドは、好ましい培養応答を生じない。モデル遺伝子型の形
質転換は効率的であるとはいえ、生成近交系への導入遺伝子の商業的移入プロセ
スは、骨が折れ、高価でかつ時間浪費的である。遺伝子がハイブリッドに直接導
入され得、そして商業的ハイブリッド中で直接評価され得るならば、かなりの時
間および費用が節約される。
【0003】 トウモロコシにおける遺伝子操作のための現在の方法は、新しいDNAのレシ
ピエントとしての特異的細胞型を必要とする。これらの細胞は、比較的未分化で
迅速に生長するカルス細胞中で、または未成熟胚の胚盤表面(カルスを生じる)
で見出される。現在用いられる送達方法にかかわらず、DNAは、事実上、数千
の細胞に導入されているが、形質転換体は、一過性に発現する細胞に対して10 -5 の頻度で回収される。この問題、すなわち、DNA導入を伴う外傷を悪化させ
ることは、レシピエント細胞に細胞周期停止を指示し、そして蓄積する証拠はこ
れらの細胞の多くがアポトーシスまたはプログラムされた細胞死へ指示されるこ
とを示唆する。(参考文献 Bowenら、Third Internatio
nal Congress of the International So
ciety for Plant Molecular Biology、19
91、Abstract 1093)。従って、多数の細胞型において形質転換
効率を増加させ得る改善方法を提供することが所望される。
【0004】 形質転換細胞を回収するためには、代表的に選択マーカーが用いられる。伝統
的な選択スキームは、全ての細胞を植物毒性の因子に暴露し、そして形質転換体
を回収するための耐性遺伝子の導入に依存する。不幸にも、死亡する細胞の存在
が、安定な形質転換の効率を減少させ得る。従って、形質転換体を回収するため
に積極的な選択システムを提供することが有用である。
【0005】 収量および世界の収穫面積の増大にかかわらず、今後10年間にわたって、ト
ウモロコシについての需要を満たすには、現在の生産をさらに20%増やす必要
があると予想される(Dowswell、C.R.、Paliwal,R.L.
、Cantrell,R.P.,1996,Maize in the Thi
rd World、Westview Press、Boulder、CO)。
【0006】 ハイブリッド作物(穀物、脂肪種子、飼料、果実および野菜を含む)では、ハ
イブリッド種子の開発および生産に関する問題が存在する。植物の他家受粉のプ
ロセスは、面倒でかつ費用がかさむ。他家受粉のプロセスでは、雌性植物は、そ
れ自体の花粉により受精することを防がれなければならない。多くの方法、例え
ば、2〜3例をあげると、トウモロコシの場合、雄穂を取り除くこと、雄性不稔
性系統を開発および維持すること、ならびにそれ自体の花粉に不和合性である植
物を開発すること、が長年にわたって開発されてきた。ハイブリッドは実際には
交配繁殖しないので、このプロセスはあらゆるハイブリッド種子ロットの産生の
ために反復されなければならない。
【0007】 このプロセスをさらに複雑にするのは、近交系統の交雑である。例えば、トウ
モロコシの場合、近交系は低収量であり得る。これは、ハイブリッド種子トウモ
ロコシの産生における主要な難題を提供する。実際、特定のハイブリッドは、多
少なりとも近交系統の能力のせいで市販化され得ない。ハイブリッド種子の産生
は、引き続き高価であり、時間浪費的であり、そして既知の危険性および未知の
危険性を提供する。従って、ハイブリッド種子の産生効率の上昇に貢献する新し
い方法を開発することが有用である。
【0008】 遺伝子操作の手段により新しい形質が市販の作物に付加されるにつれ、「積み
重ね(スタッキング)」形質における問題が生じる。遺伝性の積み重なった形質
を開発するために、この形質は、集団分離のために連鎖されなければならない。
この形質の連鎖を必要としないハイブリッド種子を開発するための改善方法は、
市販のハイブリッド種子を開発するための時間を有意に短縮する。
【0009】 遺伝子サイレンシング(抑制)は、遺伝子操作による遺伝性形質開発における
別の問題である。遺伝子サイレンシングは、減数分裂後に頻繁に見られる。この
問題の排除または低減は、この領域での科学および産業の状態を進歩させる。
【0010】 (発明の要旨) 胚形成に関する核酸およびポリペプチドを提供することが本発明の目的である
【0011】 胚形成における転写調節に関与する相互作用タンパク質を同定するために用い
られ得る核酸およびポリペプチドを提供することが本発明の別の目的である。
【0012】 本発明のポリペプチドの抗原性フラグメントを提供することが本発明の別の目
的である。
【0013】 本発明の核酸を含有するトランスジェニック植物および植物の部分を提供する
ことが本発明の別の目的である。
【0014】 本発明の核酸の発現を、トランスジェニック植物において調節するための方法
を提供することが、本発明の別の目的である。
【0015】 形質転換頻度を改善するための方法を提供することが、本発明の別の目的であ
る。
【0016】 種々の供給源由来の細胞において形質転換効率を改善する方法を提供すること
が、本発明の別の目的である。
【0017】 積極的な選択システムのための方法を提供することが、本発明の別の目的であ
る。
【0018】 無配偶生殖を介してハイブリッド種子を効率的に生産する方法を提供すること
が、本発明の別の目的である。
【0019】 形質の連鎖を必要としない形質を積み重ねる方法を提供することが、本発明の
別の目的である。
【0020】 遺伝子サイレンシングの問題を減少させる方法を提供することが、本発明の別
の目的である。
【0021】 本発明は、HAP3型 CCAATボックス結合転写アクチベータのポリヌク
レオチドおよびポリペプチドに関し、詳細には、leafy cotyledo
n 1転写アクチベータ(LEC1)のポリヌクレオチドおよびポリペプチドに
関する。他の局面において、本発明は、必要に応じて、アンチセンス方向で連結
した発現カセット、少なくとも1つの発現カセットでトランスフェクトされた宿
主細胞、ならびにこの発現カセットを含むトランスジェニック植物および種子と
関連する。本発明のさらなる局面は、このポリヌクレオチドおよびポリペプチド
を使用する方法を含む。さらなる局面において、本発明は、植物における本発明
のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの発現を調節する方法に関する。
本発明のタンパク質をコードするポリヌクレオチドの発現は、非形質転換コント
ロール植物に対して増大または減少され得る。
【0022】 (発明の詳細な説明) (定義) 用語「単離された(単離した)」は、以下である、核酸またはタンパク質など
の材料をいう:(1)その天然に存在する環境において見出される物質を通常と
もなう成分、またはその物質と相互作用する成分を実質的にまたは本質的に含ま
ない、あるいは(2)その物質がその天然環境にある場合、その物質は、組成物
への意図的なヒトの介入により変更されているか、そして/またはこの物質に対
して天然の遺伝子座以外の細胞中の遺伝子座に配置されている。
【0023】 本明細書において用いる場合、「核酸」は、ポリヌクレオチドを意味し、そし
て一本鎖または二本鎖ポリマーのデオキシリボヌクレオチド塩基またはリボヌク
レオチド塩基を含む。核酸はまた、ポリメラーゼによる正しい読み通しを可能に
し、そしてこのポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドの発現を変更
しない改変ヌクレオチドを含み得る。
【0024】 本明細書において用いる場合、「LEC1核酸」は、LEC1ポリペプチドを
コードする核酸またはポリヌクレオチドを意味する。
【0025】 本明細書において用いる場合、「ポリペプチド」は、タンパク質、タンパク質
フラグメント、改変タンパク質、アミノ酸配列および合成アミノ酸配列を意味す
る。このポリペプチドはグリコシル化されても、またはされなくてもよい。
【0026】 本明細書において用いる場合、「LEC1ポリペプチド」は、HAP3ファミ
リーメンバーであるCCAATボックス結合転写アクチベータポリペプチド(こ
れは、胚発生中の遺伝子発現を調節し、そして配列番号23に示される保存配列
を含む)を意味する。
【0027】 本明細書において用いる場合、「植物」は、植物および植物の部分を含む。こ
れには、植物細胞、植物組織(例えば、葉、幹、根、花および種子)を含むがこ
れらに限定されない。
【0028】 本明細書において用いる場合、「プロモーター」は、転写の開始から上流であ
り、そして転写を開始するための、RNAポリメラーゼおよび他のタンパク質の
認識および結合に関与するDNAの領域への言及を含む。
【0029】 「フラグメント」とは、ヌクレオチド配列の一部またはアミノ酸配列の一部、
それ故、それによりコードされるタンパク質の一部を意図する。ヌクレオチド配
列のフラグメントは、ネイティブな核酸の生物学的活性を保持するタンパク質フ
ラグメントをコードし得る。あるいは、ハイブリダイゼーションプローブとして
有用なヌクレオチド配列のフラグメントは、一般に生物学的活性を保持するフラ
グメントタンパク質をコードしない。従って、ヌクレオチド配列のフラグメント
は、一般に20、30、50、100、150、200または300ヌクレオチ
ドより大きく、そして本発明のタンパク質をコードする全ヌクレオチド配列まで
である。概して、このプローブは1000ヌクレオチドより短く、そして好まし
くは500ヌクレオチドより短い。本発明のフラグメントは、本発明のポリヌク
レオチドの発現を減少させるために用いられたアンチセンス配列を含む。このよ
うなアンチセンスフラグメントは、少なくとも約20ヌクレオチド、約50ヌク
レオチド、約100ヌクレオチド、かつ全コード配列以下までの範囲で長さが変
化し得る。
【0030】 ポリヌクレオチドまたはタンパク質に関していう場合の「機能的等価」は、植
物細胞中でLEC1タンパク質活性のレベルを調節するのに十分な長さのポリヌ
クレオチドまたはタンパク質を意図する。ポリヌクレオチド機能的等価物は、セ
ンス方向またはアンチセンス方向であり得る。
【0031】 「改変体」とは、実質的に類似の配列を意図する。概して、本発明の核酸配列
改変体は、ネイティブのヌクレオチド配列に対して、少なくとも60%、65%
、または70%、好ましくは75%、80%または90%、より好ましくは少な
くとも95%、そして最も好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有する。
ここで配列同一性%は、配列全体に基づき、そして50のGap Weight
および3のLength Weightを用いるGAP分析により決定される。
概して、本発明のポリペプチド配列改変体は、ネイティブのタンパク質に対して
、少なくとも約50%、55%、60%、65%、70%、75%、または80
%、好ましくは少なくとも約85%または90%、そしてより好ましくは少なく
とも約95%の配列同一性を有する。ここで配列同一性%は、配列全体に基づき
、そして12のGap Weightおよび4のLength Weightを
用いるGAP分析により決定される。
【0032】 「応答性(responsive)植物細胞」または「応答性宿主細胞」は、
LEC1ポリペプチドもLEC1ポリヌクレオチドも導入されていない細胞に比
較して、LEC1ポリペプチドまたはLEC1ポリヌクレオチドの導入に正の応
答を示す細胞をいう。この応答は、組織培養応答を増強する、体細胞胚形成を誘
導する、無配偶生殖を誘導する、形質転換効率を増大させる、または再生植物の
回収を増大させるものであり得る。
【0033】 「不応性(recalcitrant)植物細胞」は、一般に組織培養応答、
形質転換効率または再生植物の回収などの正の応答を示さない応答性植物細胞で
ある。
【0034】 (核酸) 本発明は、HAP3型CCAATボックス結合転写アクチベータに関し、そし
て詳細には、leafy cotyledon 1転写アクチベータ(LEC1
)に関する。LEC1ポリヌクレオチドの発現は、胚様構造の形成を開始し、そ
して形質転換体の生長および回収を改善する。用語、無配偶生殖は、有性生殖方
法を置換または交換する無性生殖を記載するために用いられる。無配偶生殖が生
じる場合、胚は母性の組織から生成され、そして母性のゲノムのみを用いる。
【0035】 詳細には、本発明は、以下: (a)配列番号2、8、10、12、14、16、18、20または22のポ
リペプチドをコードするポリヌクレオチド; (b)配列番号3および4、5および6、9および10、または11および1
2のプライマー、またはVector nti Suite、InforMax
Version 5を用いることにより決定されたプライマーを用いて、植物
核酸ライブラリーから増幅されたポリヌクレオチド; (c)配列番号1、7、9、11、13、15、17、19または21の少な
くとも20の連続する塩基を含むポリヌクレオチド; (d)配列番号23の保存モチーフを有する植物HAP3型 ccaatボッ
クス転写アクチベータをコードするポリヌクレオチドであって、このポリヌクレ
オチドは、Arabidopsis以外の植物由来である、ポリヌクレオチド; (e)配列番号1、9、11、13、17または21に対して少なくとも60
%の配列同一性を有するかまたは、配列番号15もしくは19に対して65%の
配列同一性を有するか、または配列番号7に対して70%の配列同一性を有する
ポリヌクレオチドであって、この配列同一性%は、配列全体に基づき、そして5
0のGap Weightおよび3のLength Weightを用いるGA
P分析により決定される、ポリヌクレオチド; (f)少なくとも25ヌクレオチド長を含むポリヌクレオチドであって、この
ポリヌクレオチドは、配列番号1、7、9、11、13、15、17、19また
は21に示す配列を有するポリヌクレオチドに対して、高ストリンジェンシー条
件下でハイブリダイズする、ポリヌクレオチド; (g)配列番号2、8、10、12、14、16、18、20または22のタ
ンパク質をコードするポリヌクレオチドであって、ここでこのポリヌクレオチド
は、Arabidopsis以外の植物由来である、ポリヌクレオチド; (h)配列番号1、7、9、11、13、15、17、19または21に示す
配列を有するポリヌクレオチド;ならびに (i)(a)から(h)のポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレオチド、 からなる群より選択されるメンバーを含む、単離された核酸に関する。
【0036】 無配偶生殖の多くの場合、珠心または内珠皮のような母性組織は、「芽を出し
て(bud off)」体細胞胚を生成する。次いで、これらの胚は、正常に種
子へと発達する。減数分裂および受精が回避されるので、このような種子から発
生する植物は、母性植物と遺伝的に同一である。leafy cotyledo
n1遺伝子の珠心珠皮中での発現、または大胞子母細胞中での細胞特異的発現は
、母性組織からの胚形成を誘発する。
【0037】 親に同一な種子を産生することは多くの利点を有する。例えば、高収量のハイ
ブリッドが種子生成に用いられ、高収量ハイブリッド種子の同一コピーを増やし
得る。これは、種子のコストを大いに下げ、そして市販される遺伝子型の数を増
加させる。遺伝子は、市販のハイブリッドにおいて直接評価され得る。なぜなら
、子孫は分離しないからである。これにより戻し交配の年数が削減される。
【0038】 無配偶生殖はまた、雄性不稔と組み合わされた場合、導入遺伝子の封じ込めの
方法を提供する。雄性不稔自律性アガモスパーミーの構築は、遺伝的に操作した
形質が、雑草のような関連物とハイブリダイズすることを防ぐ。
【0039】 遺伝子の積み重ねは、無配偶生殖で比較的容易である。ハイブリッドは、種々
の新しい形質で首尾よく再形質転換され、そして無配偶生殖を介して繁殖され得
る。この形質は、連鎖される必要がない。なぜなら、無配偶生殖は分離に関連す
る問題を回避するからである。
【0040】 無配偶生殖は、遺伝子サイレンシングの低下を提供し得る。遺伝子サイレンシ
ングは減数分裂後に頻繁にみられる。減数分裂は決して生じないので、遺伝子サ
イレンシングの頻度を排除または減少することは可能であり得る。無配偶生殖は
また、雑種強勢のような複合形質を有する所望の表現型を安定化するために用い
られ得る。このような形質は、無配偶生殖を介して容易に維持され、そして同一
に繁殖され得る。
【0041】 カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーターは、Arabidopsi
sのAgrobacterium媒介性植物内(in planta)形質転換
の間、LEC1を過剰発現するために用いられた(Haradaら、WO98/
37184)。Haradaらにより指摘されたように、35Sは強力なプロモ
ーターであり、かれらの実験において、35S:LEC1は、形質転換を改善せ
ず、そして実際にそれを妨げるようであったことが見出された(35S:LEC
1での形質転換効率は、通常得られる効率の0.6%と見積もられた)。従って
、発生の配偶体段階における過剰発現のような細胞型の過剰発現は、形質転換プ
ロセスおよび形質転換された子孫の首尾よい回収にとって不適切かつ有害であり
得る。対照的に、本発明者らは、適切な制御エレメント(組織特異的プロモータ
ーおよび/または誘導性プロモーターを含む)下で、そして適切な植物細胞中で
のLEC1遺伝子の異所性の発現が、通常培養されにくい組織/遺伝子型中で胚
形成を刺激するために用いられ得ることを示している。同様に、培養されにくい
遺伝子型における異所性発現は、胚前駆細胞の数を増加させ得(または胚へと発
達する数を増加させ得)、これは形質転換頻度における増加を導く。RNAまた
はタンパク質を用いる一過性発現は、胚形成を導く事象のカスケードを開始する
のに十分であり得る。これは、トウモロコシ胚盤、未成熟葉基部、未成熟雄穂な
どのような標的組織において貴重である。LEC1遺伝子は、陽性の選択マーカ
ーとして用いられ得る。すなわち、これはトランスジェニック細胞中で周囲の野
生型細胞を殺傷することなく胚形成を誘発する。導入された遺伝子を受け取って
いる細胞が胚形成をうけるか、または既に組織中で胚形成をうけている組織中で
LEC1発現が体細胞胚のより迅速な再反復を刺激するために、これが起こる。
【0042】 Arabidopsis LEC1ポリペプチドが、真核生物転写アクチベー
タの「CCAAT−ボックス結合因子」クラスのHAP3サブユニットに相同で
あることは、配列類似性を通じて見出されている(Lotanら、1998、C
ell 93:1195〜1205)。Hap2/3/4および5からなるこの
クラスのタンパク質は、真核生物細胞において特定の遺伝子セットを活性化する
ようであるヘテロオリゴマー転写複合体を形成する。このファミリー(例えば、
Hap2およびHap5)の特定のメンバーは、遍在性に発現されるようである
。一方、異なるHap3メンバーは、発生性調節および環境性調節の下にある。
植物HAP3ポリペプチドは、このタンパク質の「Bドメイン」における他のH
AP3ホモログに対する高い程度の配列同一性により認識され得る。例えば、A
rabidopsis LEC1のBドメイン(アミノ酸残基28〜残基117
)は、HAP3ファミリーの他のメンバー(トウモロコシ(HAP3)、ニワト
リ、ヤツメウナギ、Xenopus、ヒト、マウス、Emericella n
idulens、Schizosaccharomyces pombe、Sa
ccharomyces cerevisiaeおよびKluuyveromy
ces lactisを含む)に対して55%と63%との間の同一性(75〜
85%類似性)を共有する(Lotanら、1998)。
【0043】 形質転換細胞におけるLEC1遺伝子の発現は、胚発生を開始させ、そして既
に存在する胚の発生を刺激する。通常、LEC1発現は、胚発生の後期段階での
適切な胚成熟に必須であり、従ってLEC1導入遺伝子発現はまた、これらのプ
ロセスを促進し得る。体細胞胚形成へのこれらの影響の組み合わせた効果は、形
質転換細胞の生長を刺激することだけでなく、形質転換した体細胞胚が正常な生
存可能な様式で発生することを保証する(形質転換した体細胞胚が活発に発芽す
る能力を増大させる)ことでもある。胚成熟を超える継続した異所性の過剰発現
は、発芽および栄養性の植物生長(これらの発生段階の間のLEC1導入遺伝子
の下方調節を必要とし得る)に負に影響し得る。
【0044】 LEC1遺伝子の発現は、胚形成生長を開始または維持する能力を有する細胞
中で生長を刺激する。樹立された分裂組織における細胞または分裂組織由来細胞
系列は、胚への移行をうける傾向が低いかもしれない。さらに、特定の生殖組織
(または細胞)を標的とする形質転換方法(例えば、Arabidopsisへ
のAgrobacteriumの真空浸潤)は、形質転換体の回収に対して有害
な効果を有し得る(胚形成に関連する遺伝子を誘発することは、これらの細胞の
適切な機能を破壊し得る)。
【0045】 本発明の植物LEC1遺伝子によりコードされるポリペプチドは、配列番号2
3に示される診断モチーフを用いることにより非LEC HAP3タンパク質か
ら識別され得る。
【0046】 本発明の単離された核酸は、以下:(a)標準的組換え方法、(b)合成技術
またはそれらの組み合わせ、を用いて作製され得る。いくつかの実施形態におい
て、本発明のポリヌクレオチドは、クローニングされ、増幅され、または単子葉
類もしくは双子葉類から構築される。好ましい実施形態において、単子葉類はト
ウモロコシ、ソルガム、オオムギ、コムギ、キビ(millet)、またはイネ
である。好ましい双子葉類は、ダイズ、ヒマワリ、アブラナ、アルファルファ、
ジジャガイモまたはキャッサバを含む。
【0047】 本発明に含まれる機能的フラグメントは、ストリンジェントな条件下で選択的
にハイブリダイズするプライマーを用いて獲得され得る。プライマーは、一般に
、少なくとも12塩基長であり、そして200塩基ほどと長くともよいが、一般
に15〜75、好ましくは15〜50である。機能的フラグメントは、種々の技
術(例えば、制限分析、サザン分析、プライマー伸長分析、およびDNA配列分
析)を用いて同定され得る。
【0048】 本発明は、同一のアミノ酸配列をコードする複数のポリヌクレオチドを含む。
遺伝コードの縮重は、このような「サイレント改変体」を可能にする。これは、
例えば、本発明のポリヌクレオチドの対立遺伝子改変体を選択的にハイブリダイ
ズおよび検出するために用いられ得る。さらに、本発明は対立遺伝子改変体を含
む単離された核酸を含む。用語「対立遺伝子」は、本明細書において用いる場合
、同じ遺伝子の関連する核酸をいう。
【0049】 本発明に含まれる種々の核酸は、例えば、オリゴヌクレオチド指向性変異誘発
、リンカースキャンニング変異誘発、ポリメラーゼ連鎖反応を用いる変異誘発な
どにより獲得され得る。例えば、Ausubel、第8.0.3〜8.5.9頁
を参照のこと。また、一般には、McPherson(編)、DIRECTED
MUTAGENESIS:A Practical Approach、(I
RL Press、1991)を参照のこと。このように、本発明はまた、本発
明の配列と実質的な配列類似性を有するヌクレオチド配列を含むDNA分子を包
含する。
【0050】 本発明に含まれる改変体は、核酸配列またはポリペプチド配列に対する、個々
の置換、欠失または付加を含み得る。これらは、これらのコードされた配列中の
単一アミノ酸またはわずかな割合のアミノ酸を変更、付加または欠失しており、
ここで、「保存的に改変された改変体」は、この変更が、化学的に類似のアミノ
酸でのアミノ酸の置換を生じるものである。核酸が合成的に調製または変更され
る場合、意図される宿主の既知のコドン優先度が利用され得る。
【0051】 本発明はまた、所望の特徴を得るために本発明のポリヌクレオチドの配列シャ
ッフリングにより生成された「シャッフル体(shufflent)」を含む。
配列シャッフリングは、PCT公開番号96/19256に記載されている。ま
た、Zhang,J.H.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA
94:4504〜4509(1997)を参照のこと。
【0052】 本発明はまた、異種コード配列の翻訳の調節のための5’および/または3’
のUTR領域の使用を含む。陽性の配列モチーフは、翻訳開始コンセンサス配列
(Kozak、Nucleic Acids Res.15:8125(198
7))および7−メチルグアノシンキャップ構造(Drummondら、Nuc
leic Acids Res.13:7375(1985))を含む。陰性の
エレメントは、安定な分子内5’UTRステムループ(stem−loop)構
造(Muesingら、Cell 48:691(1987))、および5’U
TR中のAUG配列または適切なAUGに先導される短いオープンリーディング
フレーム(Kozak、前出、Raoら、Mol.and Cell.Biol
.8:284(1988))を含む。
【0053】 さらに、本発明のポリヌクレオチドのポリペプチドコードセグメントは、コド
ンの用法を変更するために改変され得る。変更されたコドン用法は、翻訳効率を
変更するために使用され得る。本発明のポリヌクレオチドのコード領域中のコド
ン用法は、市販のソフトウェアパッケージ(例えば、University o
f Wisconsin Genetics Computer Groupか
ら入手可能な「Codon Preference」(Devereauxら、
Nucleic Acids Res.12:387〜395(1984)を参
照のこと)またはMacVector 4.1(Eastman Kodak
Co.,New Haven,Conn))を用いて統計的に分析され得る。
【0054】 例えば、本発明の核酸は、目的の植物中の発現を強化するために最適化され得
る。例えば、EPA0359472;WO91/16432;Perlakら(
1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:3324〜
3328;およびMurrayら(1989)Nucleic Acids R
es.17:477〜498を参照のこと。この様式では、このポリヌクレオチ
ドは、植物の好ましいコドンを利用して合成され得る。例えば、Murrayら
(1989)Nucleic Acids Res.17:477〜498(こ
の開示は本明細書において参考として援用される)を参照のこと。
【0055】 本発明は、本発明の配列の少なくとも16の連続する塩基を含む単離された核
酸を含むサブ配列を提供する。例えば、単離された核酸は、本発明の配列の少な
くとも16、20、25、30、40、50、60、75、または100の連続
するヌクレオチドを含む核酸を含む。単離した核酸のサブ配列は、核酸に結合、
インターカレート、切断および/または架橋する化合物のサブ配列への導入によ
り遺伝子発現を調節または検出するために用いられ得る。
【0056】 本発明の核酸は、ポリヌクレオチドの単離を補助するための核酸に挿入された
1つ以上のエンドヌクレアーゼ制限部位を含むマルチクローニング部位を便利に
も含み得る。また、翻訳可能配列は、本発明の翻訳されたポリヌクレオチドの単
離において補助となるよう挿入され得る。例えば、ヘキサ−ヒスチジンマーカー
配列は、本発明のタンパク質を精製するための便利な手段を提供する。
【0057】 本発明のポリヌクレオチドは、本発明のポリヌクレオチドのクローニングおよ
び/または発現のためのベクター、アダプター、プロモーター、移行ペプチドま
たはリンカーに結合され得る。クローニングおよび/または発現におけるそれら
の機能を最適化するため、ポリヌクレオチドの単離を補助するため、またはポリ
ヌクレオチドの細胞への導入を改善するために、さらなる配列が、このようなク
ローニング配列および/または発現配列に付加され得る。クローニングベクター
、発現ベクター、アダプターおよびリンカーの使用は、当該分野で周知であり、
そして広範に記載されている。このような核酸の記載については、例えば、St
ratagene Cloning Systems,Catalogs 19
95、1996、1997(La Jolla,CA);およびAmersha
m Life Sciences,Inc,Catalog ’97(Arli
ngton Heights,IL)を参照のこと。
【0058】 本発明の単離された核酸組成物(例えば、RNA、cDNA、ゲノムDNA、
またはそれらのハイブリッド)は、当業者に公知の多数のクローニング方法論を
用いて植物の生物学的供給源から獲得され得る。いくつかの実施形態において、
ストリンジェントな条件下で本発明のポリヌクレオチドに選択的にハイブリダイ
ズするオリゴヌクレオチドプローブは、cDNAライブラリーまたはゲノムDN
Aライブラリーにおける所望の配列を同定するために用いられる。
【0059】 代表的な総RNAおよびmRNA単離プロトコールは、Plant Mole
cular Biology:A Laboratory Manual、Cl
ark、編、Springer−Verlag、Berlin(1997);な
らびにCurrent Protocols in Molecular Bi
ology、Ausubelら編、Greene Publishingおよび
Wiley−Interscience,New York(1995)に記載
されている。総RNAおよびmRNA単離キットは、Stratagene(L
a Jolla、CA)、Clonetech(Palo Alto、CA)、
Pharmacia(Piscataway、NJ)、および5’−3’(Pa
oli、PA)などの供給業者から市販されている。米国特許第5,614,3
91号;および同第5,459,253号もまた参照のこと。
【0060】 代表的なcDNA合成プロトコールは、当業者に周知であり、そしてPlan
t Molecular Biology:A Laboratory Man
ual、Clark編、Springer−Verlag,Berlin(19
97);およびCurrent Protocols in Molecula
r Biology、Ausubelら、編、Greene Publishi
ng and Wiley−Interscience,New York(1
995)などの標準的参考文献に記載されている。cDNA合成キットはStr
atageneまたはPharmaciaなどの種々の商業的供給業者から入手
可能である。
【0061】 95%より高い純度の全長cDNAライブラリーを構築する代表的方法は、C
arninciら、Genomics、37:327〜336(1996)によ
り記載されている。全長ライブラリーを生成するための他の方法は当該分野で公
知である。例えば、Ederyら、Mol.Cell Biol.15(6):
3363〜3371(1995);およびPCT出願WO96/34981を参
照のこと。
【0062】 ためcDNAライブラリーを正規化して、それぞれのクローンがより等しく提
示されるライブラリーを作製することはしばしば便利である。cDNAライブラ
リーを正規化するための多数のアプローチは、当該分野で公知である。正規化ラ
イブラリーの構築は、Ko,Nucl.Acids.Res.18(19):5
705〜5711(1990);Patanjaliら、Proc.Natl.
Acad.U.S.A.88:1943〜1947(1991);米国特許5,
482,685号、および同第5,637,685号;ならびにSoaresら
、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:9228〜9232
(1994)に記載されている。
【0063】 差引きしたcDNAライブラリーは、少ない量のcDNA種の割合を増加する
ための別の手段である。Footeら、Plant Molecular Bi
ology:A Laboratory Manual、Clark編、Spr
inger−Verlag、Berlin(1997);KhoおよびZarb
l、Technique 3(2):58〜63(1991);Siveおよび
St.John、Nucl.Acids Res.16(22):10937(
1988);Current Protocols in Molecular
Biology、Ausubelら、編、Greene Publishin
g and Wiley−Interscience、New York(19
95);ならびにSwaroopら、Nucl.Acids Res.19(8
):1954(1991)を参照のこと。cDNA差引きキットは、市販されて
いる。例えば、PCR−Select(Clontech)を参照のこと。
【0064】 ゲノムライブラリーを構築するため、ゲノムDNAの大きいセグメントが無作
為断片化により生成される。適切な分子生物学的技術および装置の例は、Sam
brookら、Molecular Cloning:A Laborator
y Manual,第二版、Cold Spring Harbor Labo
ratory、第1〜3巻(1989)、Methods in Enzymo
logy、第152巻:Guide to Molecular Clonin
g Techniques、BergerおよびKimmel、編、San D
iego:Academic Press、Inc.(1987)、Curre
nt Prptocols in Molecular Biology、Au
subelら、編、Greene Publishing and Wiley
−Interscience、New York(1995);Plant M
olecular Biology:A Laboratory Manual
,Clark編、Springer−Verlag、Berlin(1997)
に見出される。ゲノムライブラリーの構築のためのキットもまた市販されている
【0065】 cDNAライブラリーまたはゲノムライブラリーは、本明細書において開示さ
れるもののような、本発明の核酸の配列に基づくプローブを用いてスクリーニン
グされ得る。プローブは、同じ植物種または異なる植物種における相同ポリヌク
レオチドを単離するために、ゲノムcDNAまたはcDNA配列とのハイブリダ
イズに用いられ得る。当業者は、このアッセイにおいて、種々の程度のストリン
ジェンシーのハイブリダイゼーションが、使用され得ること;およびこのハイブ
リダイゼーションまたは洗浄媒体のいずれかがストリンジェントであり得ること
を理解する。ストリンジェンシーの程度は、温度、イオン強度、pHおよびホル
ムアミドのような部分的変性溶媒の存在により制御され得る。
【0066】 代表的に、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、pH7.0〜
8.3で、塩濃度が約1.5M Naイオン未満、代表的には約0.01〜1.
0M Naイオン濃度(または他の塩)であり、そして温度が短いプローブ(例
えば、10〜50ヌクレオチド)については少なくとも約30℃、そして長いプ
ローブ(例えば、50ヌクレオチドより長い)については少なくとも約60℃で
ある。ストリンジェントな条件はまた、ホルムアミドのような不安定化剤の添加
で達成され得る。
【0067】 本発明を規定する目的のために、以下の条件が提供される。代表的な低いスト
リンジェンシー条件は、37℃で、30〜35%のホルムアミド、1M NaC
l、1% SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)の緩衝溶液でのハイブリダイゼー
ション、および50℃での1×〜2× SSC(20× SSC=3.0M N
aCl/0.3M クエン酸3ナトリウム)での洗浄を含む。代表的な中度スト
リンジェンシー条件は、37℃で、40〜45%のホルムアミド、1M NaC
l、1% SDS中のハイブリダイゼーション、および55℃での0.5×〜1
× SSCでの洗浄を含む。代表的な高ストリンジェンシー条件は、37℃で、
50%のホルムアミド、1M NaCl、1% SDS中のハイブリダイゼーシ
ョン、および60℃での0.1× SSC中での洗浄を含む。代表的なハイブリ
ダイゼーション時間は4〜16時間である。
【0068】 核酸のハイブリダイゼーションへの広範な手引きは、以下に見出される:Ti
jssen、Laboratory Techniques in Bioch
emistry and Molecular Biology−Hybrid
ization with Nucleic Acid Probes,第I部
、第2章「Overview of principles of hybri
dization and the strategy of nucleic
acid probe assays」、Elsevier、New Yor
k(1993);およびCurrent Protocols in Mole
cular Biology、第2章、Ausubelら、編、Greene
Publishing and Wiley−Interscience、Ne
w York(1995)。しばしば、cDNAライブラリーは、比較的まれな
cDNAの再提示を増加させるために正規化される。
【0069】 本発明の核酸は、増幅技術を用いて核酸サンプルから増幅され得る。例えば、
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術は,本発明のポリヌクレオチドの配列およ
びゲノムDNAライブラリーまたはcDNAライブラリーに直接由来する関連ポ
リヌクレオチドを増幅するために用いられ得る。PCRおよび他のインビトロ増
幅方法はまた、例えば、発現されるべきタンパク質をコードする核酸配列をクロ
ーニングするため、サンプル中の所望のmRNAの存在を検出するためのプロー
ブとして使用するための核酸を作製するため、核酸配列決定のため、または他の
目的のために有用であり得る。
【0070】 インビトロ増幅方法に有用な技術の例は、以下に見出される:Berger、
Sambrook、およびAusubel、ならびにMullisら、米国特許
番号4,683,202(1987);およびPCR Protocols A
Guide to Methods and Applications、I
nnisら、編、Academic Press Inc.、San Dieg
o、CA(1990)。ゲノムPCR増幅のための市販のキットは当該分野で公
知である。例えば、Advantage−GC Genomic PCR Ki
t(Clontech)を参照のこと。T4遺伝子32タンパク質(Boehr
inger Mannheim)は、長いPCR産物の収量を改善するために用
いられ得る。PCRに基づくスクリーニング方法もまた、記載されている。Wi
lfingerらは、PCRに基づく方法を記載している。この方法では、最長
のcDNAが最初の工程で同定され、それにより不完全なクローンが研究から除
外され得る。Bio Techniques、22(3):481〜486(1
997)。
【0071】 本発明の1つの局面では、核酸は、植物核酸ライブラリーから増幅され得る。
核酸ライブラリーは、cDNAライブラリー、ゲノムライブラリー、またはイン
トロンプロセシングの任意の段階で核転写物から一般的に構築されたライブラリ
ーであり得る。ライブラリーは、種々の植物組織から作製され得る。有糸分裂的
に活性な組織(例えば、シュート分裂組織、シュート分裂組織培養物、胚、カル
スおよび懸濁培養物、未成熟の雌穂および雄穂、ならびに若い実生)を用いて良
好な結果が得られている。本発明のcDNAは、未成熟の接合体胚および再生中
のカルスライブラリーから得られた。
【0072】 あるいは、本発明の配列は、他の生物体、特に他の植物、より詳細には他の単
子葉類における対応する配列を単離するために用いられ得る。この様式において
、PCR、ハイブリダイゼーションなどのような方法が用いられ、本発明の配列
に実質的な配列類似性を有するような配列が同定され得る。例えば、Sambr
ookら(1989)Molecular Cloning:A Labora
tory Manual(第二版、Cold Spring Harbar L
aboratory Press、Plainview、New York)、
およびInnisら(1990)、PCR Protocols:A Guid
e to Methods and Applications(Academ
ic Press、New York)を参照のこと。本明細書に記載の本発明
のコード配列全体またはそれらのフラグメントに対するそれらの配列同一性に基
づいて単離されたコード配列は、本発明により包含される。
【0073】 本発明の単離された核酸はまた、以下のような方法による直接の化学合成によ
り調製され得る:Narangら、Meth.Enzymol.68:90〜9
9(1979)のホスホトリエステル方法;Brownら、Meth.Enzy
mol.68:109〜151(1979)のホスホジエステル方法;Beau
cageら、Tetra.Lett.22:1859〜1862(1981)の
ジエチルホスホルアミダイト方法;BeaucageおよびCaruthers
、Tetra.Letts.22(20):1859〜1862(1981)に
より記載される固相ホルホルアミダイトトリエステル方法(例えば、Needh
am−VanDevanterら、Nucleic Acids Res.12
:6159〜6168(1984)に記載のような、例えば、自動化シンセサイ
ザーを用いる);ならびに米国特許第4,458,066号の固体支持体方法。
化学合成は一般に、一本鎖オリゴヌクレオチドを生成する。これは相補的配列と
のハイブリダイゼーションにより、または鋳型としてこの一本鎖を用いるDNA
ポリメラーゼでの重合により、二本鎖DNAに転換され得る。当業者は、DNA
の化学合成は、約100塩基の配列に制限されるが、より長い配列は、より短い
配列の連結により獲得され得ることを理解する。
【0074】 本発明の核酸は、以下のプライマー対を用いて増幅された核酸を含む:配列番
号3および4、5および6、9および10、または11および12、あるいはV
ector nti Suite、InforMax Version 5を用
いることにより決定されたプライマー。
【0075】 (発現カセット) 別の実施形態において、本発明の単離された核酸を含む発現カセットが提供さ
れる。発現カセットは、代表的に、意図された宿主細胞(例えば、形質転換植物
の組織)中でポリヌクレオチドの転写を指向する転写開始調節配列に作動可能に
連結された本発明のポリヌクレオチドを含む。
【0076】 本発明と組み合わせて使用され得るこのような発現カセットの構築は、本発明
の開示を考慮すれば、当業者に周知である。例えば、Sambrookら;Mo
lecular Cloning:A Laboratory Manual;
Cold Spring Harbor、New York;(1989);G
elvinら;Plant Molecular Biology Manua
l(1990);Plant Biotechnology:Commerci
al Prospects and Ploblems、Prakashら編;
Oxford&IBH Publishing Co.;New Delhi、
India;(1993);およびHeslotら;Molecular Bi
ology and Genetic Engineering of Yea
ts;CRC Press,Inc.,USA;(1992)(それぞれは、そ
の全体が参考として本明細書に援用されている)を参照のこと。
【0077】 例えば、植物発現ベクターは、以下を含み得る:(1)5’および3’調節配
列の転写制御下のクローニングされた植物遺伝子、および(2)優性選択マーカ
ー。このような植物発現ベクターはまた、所望の場合、プロモーター調節領域(
例えば、誘導性発現、構成的発現、環境調節的発現もしくは発生調節的発現、ま
たは細胞もしくは組織特異的/選択的発現を付与するもの)、転写開始開始部位
、リボソーム結合部位、RNAプロセシングシグナル、転写終止部位、および/
またはポリアデニル化シグナルを含み得る。
【0078】 構成的な、組織優先プロモーターまたは誘導性プロモーターは、使用され得る
。構成的プロモーターの例は、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)35
S転写開始領域、Agrobacterium tumefaciensのT−
DNA由来の1’−プロモーターまたは2’−プロモーター、アクチンプロモー
ター、ユビキチンプロモーター、ヒストンH2Bプロモーター(Nakayam
aら、1992、FEBS Lett 30:167〜170)、Smasプロ
モーター、シンナミナルアルコールデヒドロゲナーゼプロモーター(米国特許第
5,683,439号)、Nosプロモーター、pEmuプロモーター、ルビス
コ(rubisco)プロモーター、GRP1−8プロモーター、および当該分
野で公知の種々の植物遺伝子由来の他の転写開始領域を含む。
【0079】 誘導性プロモーターの例は、低酸素または寒冷ストレスにより誘導性のAdh
1プロモーター、熱ストレスにより誘導性のHsp70プロモーター、光により
誘導性のPPDKプロモーター、毒性緩和剤によって誘導されるIn2プロモー
ター、エストロゲンによって誘導されるEREプロモーター、および光誘導され
るPepcarboxylaseプロモーターである。
【0080】 発生制御下のプロモーターの例は、特定の組織(例えば、葉、根、果実、種子
または花)中の転写を優先的に開始するプロモーターを含む。例示的プロモータ
ーは、別の特異的プロモーター5126(米国特許第5,689,049号およ
び同第5,689,051号)である。種子優先(seed−preferre
d)プロモーターの例としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:2
7kDγゼインプロモーターおよびwaxyプロモーター(Boronat,A
.,Martinez,M.C.,Reina,M.,Puigdomenec
h,P.およびPalau、J;Isolation and sequenc
ing of 28kD glutelin−2 gene from mai
ze;Common elements in the 5’flanking
regions among zein and glutelin gen
es;Plant Sci.47:95〜102(1986)およびReina
,M.、Ponte,I.,Guillen,P.,Boronat,A.およ
びPalau,J.、Sequence analysis of genom
ic clone encoding a Zc2 protein from
Zea mays W64 A、Nucleic Acids Res.18
(21):6426(1990))。waxyプロモーターに関する以下の部位
を参照のこと:Kloesgen,R.B.、Gierl,A.Schwarz
−Sommer,Z.S.およびSaedler,H.,Molecular
analysis of the waxy locus of Zea ma
ys,Mol.Gen.Genet.203:237〜244(1986)。こ
れらのそれぞれの開示は、その全体が参考として本明細書に援用される。
【0081】 好ましくは、弱い構成的プロモーター(例えば、Nosプロモーター)、誘導
性プロモーター(例えば、In2)、または珠心優先プロモーターまたは珠皮優
先プロモーターは、無胞子生殖を誘導するために用いられる。例えば、オオムギ
またはトウモロコシのNuc1プロモーター、トウモロコシのCim 1プロモ
ーターまたはトウモロコシのLTP2プロモーターが、珠心中で優先的に発現す
るために用いられ得る。例えば、1998年8月20日提出、米国出願番号60
/097,233号(この開示は参考として本明細書に援用される)を参照のこ
と。
【0082】 異種プロモーターまたは非異種プロモーター(すなわち内因性プロモーター)
のいずれかが本発明の核酸の発現を指向するために使用され得る。これらのプロ
モーターはまた、例えば、所望の組織中で本発明のタンパク質の濃度および/ま
たは組成を減少、増加、または変更するためにアンチセンス核酸の発現を駆動す
るように発現カセット中で用いられ得る。
【0083】 ポリペプチド発現が所望される場合、一般にポリヌクレオチドコード領域の3
’末端でポリアデニル化領域を含むことが所望される。ポリアデニル化領域は、
天然の遺伝子、種々の他の植物遺伝子、またはT−DNAから誘導され得る。付
加されるべき3’末端配列は、例えば、ノパリンシンターゼ遺伝子またはオクト
ピンシンターゼ遺伝子、あるいは別の植物遺伝子、または好適度は低いが他の任
意の真核生物遺伝子に由来し得る。
【0084】 イントロン配列は、部分的コード配列の5’非翻訳領域またはコード配列に付
加され、蓄積する成熟メッセージの量を増加させ得る。例えば、Buchman
およびBerg、Mol.Cell Biol.8:4395〜4405(19
88);Callisら、Genes Dev.1:1183〜1200(19
87)を参照のこと。トウモロコシイントロンAdh1−Sイントロン1、2、
および6、Bronze−1イントロンの使用は当該分野で公知である。一般に
、The Maize Handbook、第116章、Freelingおよ
びWalbot編、Springer、New York(1994)を参照の
こと。
【0085】 本発明のポリヌクレオチド由来の配列を含むベクターは、代表的に植物細胞に
選択可能表現型を付与するマーカー遺伝子を含む。通常、選択可能マーカー遺伝
子は、抗生物質耐性または除草剤耐性をコードする。適切な遺伝子としては、抗
生物質スペクチノマイシンおよびストレプトマイシンに対する耐性をコードする
遺伝子(例えば、aada遺伝子)、ストレプトマイシン耐性をコードするスト
レプトマイシンホスホトランスフェラーゼ(SPT)遺伝子、カナマイシンまた
はジェネティシン(geneticin)耐性をコードするネオマイシンホスホ
トランスフェラーゼ(NPTII)遺伝子、ハイグロマイシン耐性をコードする
ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ(HPT)遺伝子が挙げられる。
【0086】 除草剤に対する耐性をコードする適切な遺伝子としては、アセトラクテートシ
ンターゼ(ALS)の作用を阻害するように作用する遺伝子、特に、スルホニル
ウレア型除草剤の作用を阻害するように働く遺伝子(例えば、特にS4および/
またはHra変異において、このような耐性を導く変異体を含有するアセトラク
テートシンターゼ(ALS)遺伝子)、グルタミンシンターゼの作用を阻害する
ように働く遺伝子(例えば、ホスフィノトリシンまたはバスタ(basta)(
例えば、bar遺伝子))、または当該分野で公知の他のこのような遺伝子が挙
げられる。このbar遺伝子は、除草剤バスタに対する耐性をコードし、そして
ALS遺伝子は、除草剤クロルスルフロン(chlorsulfuron)に対
する耐性をコードする。上記の抗生物質および除草剤耐性選択マーカーと組み合
わせて有用である(すなわち、LEC1遺伝子の使用は、化学物質選択を用いる
場合に形質転換頻度を増大させ得る)が、LEC1発現の好ましい用途は、非形
質転換体の増殖を遅延させる阻害性化合物を要することなく、形質転換細胞に増
殖の利点を付与するこの遺伝子を利用する。従って、LEC1形質転換体は、単
にそれらの異なる増殖利点に基づいて回収される。
【0087】 高等植物における遺伝子の発現のために有用な代表的ベクターは、当該分野で
周知であり、そして、Rogersら、Meth.In Enzymol.15
3:253〜277(1987)により記載されるAgrobacterium
tumefaciensの腫瘍誘導性(Ti)プラスミドに由来するベクター
を含む。本明細書において有用な代表的A.tumefaciensベクターは
、Schardlら、Gene、61:1〜11(1987)およびBerge
rら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:8402〜84
06(1989)のプラスミドpKYLX6およびpKYLX7である。本明細
書において有用な別のベクターは、Clontech Laboratorie
s、Inc.(Palo Alto,CA)から入手可能なプラスミドpBI1
01.2である。
【0088】 ベクターとして使用され得る種々の植物ウイルスは、当該分野で公知であり、
そしてそれにはカリフラワーモザイクウイルス(CaMV)、ジェミニウイルス
(geminivirus)、ブロムモザイク(brome mosaic)ウ
イルス、およびタバコモザイクウイルスが挙げられる。
【0089】 本発明のポリヌクレオチドは、所望により、センス方向またはアンチセンス方
向のいずれかで発現され得る。植物細胞においては、アンチセンスRNAは、目
的の酵素をコードするmRNAの蓄積を妨げることにより遺伝子発現を阻害する
ことが示されている。例えば、Sheehyら、Proc.Natl.Acad
.Sci.USA 85:8805〜8809(1988);およびHiatt
ら、米国特許第4,801,340号を参照のこと。
【0090】 抑制の別の方法は、センス抑制である。センス方向に構成された核酸の導入は
、標的遺伝子の転写をブロックする効果的な手段であることが示された。内因性
遺伝子の発現を調節するこの方法の使用の例については、Napoliら、Th
e Plant Cell 2:279〜289(1990)および米国特許第
5,034,323号を参照のこと。
【0091】 最近の研究は二本鎖RNAの使用での抑制を示してきた。このような研究はT
abaraら、Science 282:5388:430〜431(1998
)に記載されている。
【0092】 触媒性RNA分子すなわちリボザイムはまた、植物遺伝子の発現を阻害するた
めに用いられ得る。アンチセンスRNA内へのリボザイム配列の包含は、アンチ
センスRNAにRNA切断活性を付与し、それにより構築物の活性を増加する。
標的RNA特異的リボザイムの設計および使用は、Haseloffら、Nat
ure 334:585〜591(1988)に記載されている。
【0093】 本発明のポリヌクレオチド上のペンダント基としての種々の架橋剤、アルキル
化剤、およびラジカル生成種は、核酸を結合、標識、検出および/または切断す
るために用いられ得る。例えば、Vlassov,V.V.ら、Nucleic
Acids Res(1986)14:4065〜4076は、一本鎖DNA
フラグメントと標的配列に相補的なヌクレオチドのアルキル化誘導体との共有結
合を記載している。同じグループによる類似の研究の報告は、Knorre、D
.G.ら、Biochimie(1985)67:785〜789によるもので
ある。IversonおよびDervanはまた、切断を活性化し得る改変ヌク
レオチドの組み込みにより媒介される一本鎖DNAの配列特異的切断を示した(
J.Am.Chem.Soc.(1987)109:1241〜1243)。M
eyer、R.B.ら、J.Am.Chem.Soc.(1989)111:8
517〜8519は、一本鎖標的ヌクレオチド配列に相補的なアルキル化剤を用
いて標的ヌクレオチドに対する共有架橋をもたらす。ソラレンにより媒介された
一本鎖オリゴヌクレオチドへの光活性化架橋は、Lee,B.L.ら、Bioc
hemistry(1988)27:3197〜3203により開示された。三
重らせん形成プローブにおける架橋の使用はまた、Homeら、J.Am.Ch
em.Soc.(1990)112:2435〜2437により開示された。一
本鎖オリゴヌクレオチドへの架橋のためのアルキル化剤としてのN4,N4−エ
タノシトシンの使用はまた、以下により記載されている:WebbおよびMat
teucci,J.Am.Chem.Soc.(1986)108:2764〜
2765;Nucleic Acids Res(1986)14:7661〜
7674;Feteritzら、J.Am.Chem.Soc.113:400
0(1991)。核酸を結合、検出、標識、および/または切断するための種々
の化合物は、当該分野で公知である。例えば、米国特許第5,543,507号
;同第5,672,593号;同第5,484,908号;同第5,256,6
48号;および同第5,681,941号を参照のこと。
【0094】 (タンパク質) 別の局面において、本発明は、以下: (a)配列番号2、8、10、12、14、16、18、20または22の少
なくとも25の連続するアミノ酸を含むポリペプチド; (b)胚発生および成熟の間遺伝子発現を調節する植物HAP3型CCATT
ボックス結合転写アクチベータである、ポリペプチド; (c)配列番号2、12、14、16、20または22に対して少なくとも6
0%の配列同一性、または配列番号8、10、または18に対して70%の配列
同一性を有するポリペプチドであって、この配列同一性%は、配列全体に基づき
、そして12のGap Weightおよび4のLength Weightを
用いるGAP分析により決定される、ポリペプチド; (d)請求項1の核酸によりコードされるポリペプチド; (e)配列番号1、7、9、11、13、15、17、19、または21の核
酸によりコードされるポリペプチド;ならびに (f)配列番号2、8、10、12、14、16、18、20または22に示
す配列を有するポリペプチド、 からなる群より選択されたメンバーを含む、単離されたタンパク質に関する。
【0095】 本発明のタンパク質は、ネイティブタンパク質における1つ以上の部位での1
つ以上のアミノ酸の欠失(いわゆる短縮)、付加または置換によるネイティブタ
ンパク質に由来するタンパク質を含む。このような改変体は、例えば、遺伝子多
型性またはヒトの操作から生じ得る。このような操作のための方法は、当該分野
で一般に公知である。
【0096】 例えば、ポリペプチドのアミノ酸配列改変体は、目的のネイティブタンパク質
をコードするクローン化DNA配列における変異により調製され得る。変異誘発
およびヌクレオチド配列変化のための方法は、当該分野で周知である。例えば、
WalkerおよびGaastra編(1983)Techniques in
Molecular Biology(MacMillan Publish
ing Company、New York);Kunkel(1985)Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA 82:488〜492;Kunk
elら(1987)Methods Enzymol.154:367〜382
;Sambrookら(1989)Molecular Cloning:A
Laboratory Manual(Cold Spring Harbor
,New York);米国特許第4,873,192号;およびその中で引用
される参考文献(参考として本明細書において援用される)を参照のこと。目的
のタンパク質の生物学的活性に影響しない適切なアミノ酸置換についての手引き
はDayhoffら(1978)Atlas of Protein Sequ
ence and Structure(Natl.Biomed.Res.F
ound.,Washington,D.C.)(参考として本明細書に援用さ
れる)のモデルに見出され得る。保存的置換(例えば、1つのアミノ酸を類似の
特性を有する別のアミノ酸で交換すること)は、好適であり得る。
【0097】 目的のタンパク質の改変体を構築することにおいて、改変体をコードするヌク
レオチド配列への改変は、改変体が所望の活性を保有し続けるようになされる。
明らかに、改変タンパク質をコードするDNAにおいて作製された任意の変異は
、リーディングフレームの外側に配列を配置してはならず、そして好ましくは二
次mRNA構造を生成し得る相補的領域を作製しない。EP特許出願公開番号7
5,444を参照のこと。
【0098】 本発明のこの単離されたタンパク質は、本発明の核酸のいずれか1つによりコ
ードされる少なくとも23の連続するアミノ酸を含むポリペプチド、またはその
保存的に改変された改変体であるポリペプチドを含む。本発明のタンパク質また
はそれらの改変体は、本発明のポリペプチド由来の多数の連続するアミノ酸残基
を含み得る。ここでその数は、23から本発明の全長ポリペプチドにおける残基
数からなる整数の群より選択される。必要に応じて、連続するアミノ酸のサブ配
列は、少なくとも25、30、35、または40アミノ酸長であり、しばしば少
なくとも50、60、70、80、または90アミノ酸長である。
【0099】 本発明は、触媒的に活性なポリペプチド(すなわち、酵素)を含む。触媒的に
活性なポリペプチドは、一般に、ネイティブ(非合成的)内因性ポリペプチドの
少なくとも20%、30%または40%、そして好ましくは少なくとも50%、
60%または70%、そして最も好ましくは少なくとも80%、90%または9
5%の比活性を有する。さらに、基質特異性(kcat/Km)は、必要に応じてネ
イティブ(非合成)の内因性ポリペプチドと実質的に類似である。代表的に、K m は、ネイティブ(非合成)の内因性ポリペプチドのKmの少なくとも30%、4
0%または50%;そしてより好ましくは少なくとも60%、70%、80%ま
たは90%である。酵素活性および基質特異性(kcat/Km)の尺度のアッセイ
および定量の方法は、当業者に周知である。
【0100】 本発明は、本発明のタンパク質に対してなされ得る改変を含む。詳細には、L
EC1遺伝子の活性を減じることが所望され得る。他の改変は、標的分子の融合
タンパク質へのクローニング、発現または組み込みを容易にするためになされ得
る。このような改変は当業者に周知であり、そして例えば、開始部位を提供する
ためアミノ末端に付加されたメチオニンを含むか、または都合良く配置された制
限部位もしくは末端コドンもしくは精製配列を作製するためにいずれかの末端に
配置されたさらなるアミノ酸(例えば、ポリHis)を含む。
【0101】 本発明の核酸を用いて、組換え的に操作した細胞(例えば、細菌、酵母、昆虫
、哺乳動物、または好ましくは植物細胞)中で本発明のタンパク質を発現し得る
。この細胞は、非天然条件(例えば、量、組成、位置および/または時間におい
て)でタンパク質を生成する。なぜならそれらは、生成するためにヒトの介入を
通じて遺伝的に変更されているからである。
【0102】 代表的に、中間宿主が本発明の実施において用いられクローニングベクターの
コピー数を増加させる。増加したコピー数を用いて、目的の遺伝子を含むベクタ
ーは、所望の植物細胞への導入のために有意な量で単離され得る。
【0103】 本発明の実施において用いられ得る宿主細胞としては、Eschericia
coli、Salmonella typhimurium、およびSerr
atia marcescensのような細菌宿主を含む原核生物が挙げられる
。酵母または糸状菌のような真核生物宿主はまた、本発明において用いられ得る
。これらの宿主はまた微生物であるので、細菌においてポリペプチドの発現を生
じない植物プロモーターがベクターに用いられることを確認することが必須であ
る。
【0104】 通常用いられる原核生物制御配列としては、βラクタマーゼ(ペニシリナーゼ
)およびラクトース(lac)プロモーター系(Changら、Nature
198:1056(1977))、トリプトファン(trp)プロモーター系(
Goeddelら、Nucleic Acids Res.8:4057(19
80))およびλ由来P LプロモーターならびにN−遺伝子(N−gene)
リボソーム結合部位(Shimatakeら、Nature 292:128(
1981))のような通常用いられるプロモーターが挙げられる。E.coli
にトランスフェクトされたDNAベクター中の選択マーカーを含むこともまた有
用である。このようなマーカーの例は、アンピシリン、テトラサイクリン、また
はクロラムフェニコールに対する耐性を指定する遺伝子を含む。
【0105】 このベクターは、適切な宿主細胞への導入を可能にするために選択される。細
菌ベクターは、代表的にプラスミドまたはファージ起源のベクターである。本発
明のタンパク質を発現するための発現系は、Bacillus種およびSalm
onella(Palvaら、Gene 22:229〜235(1983);
Mosbachら、Nature 302:543〜545(1983))を用
いて利用可能である。
【0106】 酵母中の異種タンパク質の合成は周知である。Sherman、F.ら、Me
thods in Yeast Genetics,Cold Spring
Harbor Laboratory(1982)を参照のこと。真核生物タン
パク質の産生のための2つの広範に利用される酵母は、Saccharomyc
es cerevisiaeおよびPichia pastorisである。S
accharomycesおよびPichiaにおける発現のためのベクター、
株、およびプロトコールは、当該分野で公知であり、そして商業的供給業者(例
えば、Invitrogen)から入手可能である。適切なベクターは、通常、
所望により、発現制御配列(例えば、プロモーター)を有する。発現制御配列と
しては、3−ホスホグリセレートキナーゼまたはアルコールオキシダーゼ、およ
び複製起点、終結配列などが挙げられる。
【0107】 本発明のタンパク質は、一旦発現されれば、細胞を溶解すること、およびその
溶解物を標準的タンパク質単離技術に適用することにより酵母から単離され得る
。精製プロセスのモニタリングは、ウエスタンブロット技術または他の標準的イ
ムノアッセイ技術のラジオイムノアッセイを用いることにより達成され得る。
【0108】 本発明のタンパク質はまた、非細胞性合成方法を用いて構築され得る。約50
アミノ酸長未満のタンパク質の固相合成は、不溶性支持体へのその配列のC末端
アミノ酸付着、その後のその配列中の残りのアミノ酸の連続的付加により達成さ
れ得る。固相合成のための技術は、以下によって記載されている:Barany
およびMerrifield、Solid−Phase Peptide Sy
nthesis、第3〜284頁 The Peptides:Analysi
s、Synthesis,Biology.第2巻:Special Meth
ods in Peptide Synthesis,Part A.;Mer
rifieldら、J.Am.Chem.Soc.85:2149〜2156(
1963)、およびStewartら、Solid Phase Peptid
e Synthesis第2版、Pierce Chem.Co.,Rockf
ord,III(1984)。より短いフラグメントのアミノ酸末端とカルボキ
シ末端との縮合により、より長いタンパク質が合成され得る。カルボキシ末端の
活性化による(例えば、結合試薬N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(
N,N’−dicycylohexy carbodiimide)の使用によ
る)ペプチド結合形成の方法は、当業者に公知である。
【0109】 本発明のタンパク質(組換えタンパク質または合成タンパク質)は、当該分野
で周知の標準的技術によりかなりの純度まで精製され得る。この方法には、界面
活性剤可溶化、硫酸アンモニウムのような物質での選択的沈殿、カラムクロマト
グラフィー、免疫精製方法などが挙げられる。例えば、R.Scopes,Pr
otein Purification:Principles and Pr
actice,Springer−Verlag:New York(1982
);Deutscher、Guide to Protein Purific
ation,Academic Press(1990)を参照のこと。例えば
、抗体は、本明細書に記載のように、タンパク質に対して惹起され得る。E.c
oliからの精製は、米国特許第4,511,503号に記載の手順に従って達
成される。発現されたタンパク質の検出は、当該分野で公知の方法により達成さ
れる。この方法には、例えば、ラジオイムノアッセイ、ウエスタンブロット技術
または免疫沈降が挙げられる。
【0110】 本発明はさらに、植物またはそれらの部分において、本発明のポリペプチドの
濃度または組成を調節する(すなわち、増加するまたは減少する)ための方法を
提供する。改変は、植物中の濃度および/または組成(すなわち、本発明のポリ
ペプチドの比)を増加または減少させることによりもたらされ得る。
【0111】 本発明は、本発明のポリヌクレオチドを含む発現カセットを用いて植物細胞を
形質転換して形質転換植物細胞を得る工程、植物細胞中の濃度および/または組
成を調節するのに十分な量で、植物細胞中のポリヌクレオチドの発現を可能にす
る条件下でこの形質転換植物細胞を生長させる工程を包含する。
【0112】 いくつかの実施形態において、植物中の本発明のポリペプチドの含量および/
または組成は、本発明の単離されていない遺伝子のプロモーターを、インビボま
たはインビトロで変更して遺伝子発現を上方調節または下方調節することにより
調節され得る。いくつかの実施形態において、本発明のネイティブ遺伝子のコー
ド領域は、コードされた酵素の活性を低下させるために、置換、付加、挿入、ま
たは欠失を介して変更され得る。例えば、Kmiec、米国特許第5,565,
350号;Zarlingら、PCT/US93/03868を参照のこと。タ
ンパク質の下方調節の1つの方法は、タンパク質の分解のための標的を提供する
PEST配列を用いる工程を包含する。高レベルのLEC1が発芽を防ぐことが
観察されている。Lotanら、Cell 1998年6月26日;93(7)
:1195〜1205を参照のこと。従って、LEC1発現の時間的調節は、適
切な発芽、栄養増殖、開花および生殖を可能にするために特定の種において所望
され得る。
【0113】 いくつかの実施形態において、プロモーター配列を含む単離された核酸(例え
ば、ベクター)は、植物細胞にトランスフェクトされる。続いて、本発明のポリ
ヌクレオチドに作動可能に連結されるプロモーターを含む植物細胞は、当業者に
公知の手段(例えば、限定はしないがサザンブロット、DNA配列決定、または
このプロモーターおよびこの遺伝子に特異的なプライマーを用い、そしてそれら
から生成されるアンプリコンを検出するPCR分析)により選択される。前述の
実施形態により変更または改変された植物または植物の部分は、植物中での本発
明のポリペプチドの濃度および/または組成を調節するのに十分な時間で植物形
成条件下で生長させられる。植物形成条件は当該分野で周知である。
【0114】 概して、濃度または組成物は、前述の発現カセットを欠失する、ネイティブな
コントロールの植物、植物部分、または細胞に対して少なくとも5%、10%、
20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%まで増
加または減少される。本発明における調節は、所望の発生段階までの植物の生長
の間、および/またはそれに引き続いて生じ得る。時間的におよび/または特定
の組織において、核酸発現を調節することは、上記により詳細に記載されるよう
に、本発明のポリヌクレオチドに、例えば、センス方向またはアンチセンス方向
で作動可能に連結された適切なプロモーターを使用することにより制御され得る
。本発明のポリヌクレオチドの発現の誘導はまた、有効量の誘導化合物の外因性
投与により制御され得る。誘導性プロモーターおよび誘導化合物(これは、これ
らのプロモーターからの発現を活性化する)は、当該分野で周知である。好まし
い実施形態において、本発明のポリペプチドは、単子葉類または双子葉類、好ま
しくはトウモロコシ、ダイズ、ヒマワリ、ソツガム、アブラナ、コムギ、アルフ
ァルファ、イネ、オオムギおよびキビにおいて調節される。
【0115】 本発明のタンパク質を検出するための手段は、本発明の重要な局面ではない。
好ましい実施形態において、このタンパク質は、任意の多数の十分に認識された
免疫学的結合アッセイを用いて検出および/または定量される(例えば、米国特
許第4,366,241号;同第4,376,110号;同第4,517,28
8号;および同第4,837,168号を参照のこと)。一般的イムノアッセイ
の概説については、以下も参照のこと:Methods in Cell Bi
ology、第37巻:Antibodies in Cell Biolog
y、Asai編、Academic Press,Inc.New York(
1993);Basic and Clinical Immunology
第7版、StitesおよびTerr編(1991)。さらに、本発明のイムノ
アッセイは、例えば、以下に概説される任意のいくつかの構成で実行され得る:
Enzyme Immunoassay、Maggio編、CRC Press
、Boca Raton、Florida(1980);Tijan、Prac
tice and Theory of Enzyme Immunoassa
ys、Laboratory Techniques in Biochemi
stry and Molecular Biology、Elsevier
Science Publishers B.V.,Amsterdam(19
85);HarlowおよびLane(前出);Immunoassay:A
Practical Guide、Chan編、Academic Press
、Orlando、FL(1987);Principles and Pra
ctice of Immunoassays、Price and Newm
an編、Stockton Press、NY(1991);ならびにNon−
isotopic Immunoassays、Ngo編、Plenum Pr
ess、NY(1988)。
【0116】 代表的方法としては、ウエスタンブロット(イムノブロット)分析、分析的生
化学方法(例えば、電気泳動、キャピラリー電気泳動、高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、ハイパーディフュージ
ョンクロマトグラフィーなど)、および種々の免疫学的方法(例えば、液体また
はゲル沈降素反応、免疫拡散(1重または2重)、免疫電気泳動、ラジオイムノ
アッセイ(RIA)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、免疫蛍光アッ
セイなどが挙げられる。
【0117】 非放射性標識は、しばしば間接的手段により付着される。概してリガンド分子
(例えば、ビオチン)は、分子に共有結合される。次いでこのリガンドは固有に
検出可能であるか、またはシグナルシステム(例えば、検出可能酵素、蛍光化合
物、または化学発光化合物)に共有結合しているかのいずれかである抗リガンド
(例えば、ストレプトアビジン)分子に結合する。多数のリガンドおよび抗リガ
ンドが用いられ得る。リガンドが天然の抗リガンド(例えば、ビオチン、チロキ
シンおよびコルチゾール)を有する場合、それは、標識された天然に存在する抗
リガンドと組み合わせて用いられ得る。あるいは、任意のハプテン化合物または
抗原性化合物は、抗体と組み合わせて用いられ得る。
【0118】 この分子はまた、シグナル生成化合物に、例えば、酵素または発蛍光団(fl
uorophore)との結合体化により直接結合体化され得る。標識としての
目的の酵素は、主に加水分解酵素、特にホスファターゼ、エステラーゼおよびグ
リコシダーゼ、またはオキシドリダクターゼ、特にペルオキシダーゼである。蛍
光化合物としては、フルオレセインおよびその誘導体、ローダミンおよびその誘
導体、ダンシル、ウンベリフェロン(umbelliferone)などが挙げ
られる。化学発光化合物としては、ルシフェリン、および2,3−ジヒドロフェ
タラジンジオン(例えば、ルミノール)が挙げられる。用いられ得る種々の標識
システムまたはシグナル産生システムの概説については、米国特許第4,391
,904号(参考として本明細書において援用される)を参照のこと。
【0119】 いくつかのアッセイ形式は、標識成分の使用を必要としない。例えば、凝集ア
ッセイは、標的抗体の存在を検出するために用いられ得る。この場合、抗原被覆
粒子は、標的抗体を含むサンプルにより凝集される。この形式では、どの成分も
標識される必要がなく、そして標的抗体の存在は単純な視覚検査により検出され
る。
【0120】 本発明のタンパク質は、本発明の触媒的に活性なポリペプチドに結合する化合
物(例えば、基質)、そして/またはそのポリペプチドの酵素活性を増加もしく
は減少させる(すなわち、調節する)化合物を同定するために用いられ得る。こ
の方法は、本発明のポリペプチドと、酵素に結合する能力または酵素活性を調節
する能力が決定されるべき化合物とを接触させる工程を包含する。使用されるこ
のポリペプチドは、このポリペプチドは、本発明のネイティブの全長ポリペプチ
ド(例えば、酵素)の比活性の少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%
、または40%、より好ましくは少なくとも50%または60%、そして最も好
ましくは少なくとも70%または80%を有する。酵素の反応速度論を測定する
方法は当該分野で周知である。例えば、Segel,Biochemical
Calculations、第2版、John Wiley and Sons
,New York(1976)を参照のこと。
【0121】 抗体は、本発明のタンパク質に対して惹起され得る。このタンパク質としては
、天然に存在する(全長)形態、および組換え形態の両方で、個体、対立遺伝子
、株、または種の改変体、およびそれらのフラグメントが挙げられる。さらに、
抗体は、そのネイティブな構成または非ネイティブな構成のいずれかで、これら
のタンパク質に対して惹起される。抗イディオタイプ抗体がまた生成され得る。
抗体作製の多くの方法が当業者に公知である。
【0122】 いくつかの場合、種々の哺乳動物宿主(例えば、マウス、げっ歯類、霊長類、
ヒトなど)からのモノクローナル抗体の調製が所望され得る。このようなモノク
ローナル抗体を調製するための技術の記載は、以下に見出される:例えば、Ba
sic and Clinical Immunology、第4版、Stit
esら、編、Lange Medical Publication,Los
Altos、CA、およびその文献に引用される参考文献;Harlowおよび
Lane(前出);Goding,Monoclonal Antibodie
s:Principles and Practice第2版、Academi
c Press、New York、NY(1986);ならびにKohler
およびMilstein、Nature 256:495〜497(1975)
【0123】 他の適切な技術は、ファージまたは類似のベクター中の組換え抗体のライブラ
リーの選択を包含する(例えば、Huseら、Science 246:127
5〜1281(1989);およびWardら、Nature 341:544
〜546(1989);およびVaughanら、Nature Biotec
hnology、14:309〜314(1996)を参照のこと)。あるいは
、高いアビディティ(結合活性)のヒトモノクローナル抗体は、非再配列ヒト重
鎖Ig遺伝子座および軽鎖Ig遺伝子座のフラグメントを含むトランスジェニッ
クマウス(すなわち、ミニ遺伝子座トランスジェニックマウス)から獲得され得
る。Fishwildら、Nature Biotech.,14:845〜8
51(1996)。また組換えイムノグロブリンは生成され得る。Cabill
y、米国特許第4,816,567号;およびQueenら、Proc.Nat
l.Acad.Sci.86:10029〜10033(1989)を参照のこ
と。
【0124】 本発明の抗体は、本発明のタンパク質を単離することにおけるアフィニティー
クロマトグラフィーのために、正常タンパク質もしくは異常タンパク質のような
特定の発現産物についての発現ライブラリーをスクリーニングするために、また
はそれぞれの抗原の存在に関連する種々の病理学的状態を検出もしくは診断する
ために有用な抗イディオタイプ抗体を惹起するために用いられ得る。
【0125】 頻繁には、本発明のこのタンパク質および抗体は、検出可能シグナルを提供す
る物質を共有結合または非共有結合することのいずれかにより標識される。広範
な種々の標識および結合体化技術は、公知であり、そして科学論文および特許書
類の両方に広く報告されている。適切な標識としては、放射性核種、酵素、基質
、補因子、インヒビター、蛍光部分、化学発光部分、磁性粒子などが挙げられる
【0126】 (細胞のトランスフェクション/形質転換) 形質転換/トランスフェクションの方法は、本発明に重要ではない;形質転換
またはトランスフェクションの種々の方法が現在利用可能である。より新しい方
法が作物または他の宿主細胞を形質転換するために利用可能になってきており、
それらは直接適用され得る。従って、宿主細胞のゲノムにDNA配列を挿入し、
配列の転写および/または翻訳を得て、生物体の表現型変化を達成するための、
広範な種々の方法が開発されてきた。従って、効率的な形質転換/トランスフェ
クションを提供する任意の方法が使用され得る。
【0127】 本発明の所望のポリヌクレオチドをコードするDNA配列、例えば、全長タン
パク質をコードするcDNAまたはゲノム配列が、所望の植物に導入され得る発
現カセットを構築するために用いられ得る。本発明の単離された核酸は、当該分
野で公知の技術に従って植物に導入され得る。一般に上記のような、そして植物
細胞の形質転換に適切な発現カセットが調製される。
【0128】 広範な種々の高等植物種を形質転換するための技術は、周知であり、技術文献
、科学文献および特許書類に記載されている。例えば、Weisingら、An
n.Rev.Genet.22:421〜477(1988)を参照のこと。例
えば、DNA構築物は、エレクトロポレーション、PEGポレーション、粒子ボ
ンバードメント、ケイ素繊維送達、または植物細胞プロトプラストもしくは胚形
成カルスのマイクロインジェクションのような技術を用いて、植物細胞のゲノム
DNAに直接導入され得る。例えば、Tomesら、Direct DNA T
ransfer into Intact Plant Cells Via
Microprojectile Bombardment、第197〜213
頁、Plant Cell、Tissue and Organ Cultur
e、Fundamental Methods O.L.Gamborgおよび
G.C.Phillips編、Springer−Verlag Berlin
Heidelberg New York、1995を参照のこと。あるいは
、このDNA構築物は、適切なT−DNA隣接領域と結合され得、そして従来の
Agrobacterium tumefaciens宿主ベクターへ導入され
得る。Agrobacterium tumefaciens宿主のビルレンス
機能は、細胞がこの細菌によって感染される場合、植物細胞DNAへの構築物お
よび隣接するマーカーの挿入を指向する。米国特許第5,591,616号を参
照のこと。
【0129】 ポリエチレングリコール沈殿を用いるDNA構築物の導入は、Paszkow
skiら、Embo J.3:2717−2722(1984)に記載される。
エレクトロポレーション技術は、Frommら、Proc.Natl.Acad
.Sci.82:5824(1985)に記載される。バリスティック(bal
listic)形質転換技術は、Kleinら、Nature 327:70−
73(1987)に記載される。
【0130】 Agrobacterium tumefaciens媒介形質転換技術は、
科学論文に十分に記載される。例えば、Horschら、Science 23
3:496〜498(1984)、およびFraleyら、Proc.Natl
.Acad.Sci.80:4803(1983)を参照のこと。例えば、トウ
モロコシのAgrobacterium形質転換は、WO 98/32326に
記載される。ダイズのAgrobacterium形質転換は、米国特許第5,
563,055号に記載される。
【0131】 トランスフェクションまたは形質転換の他の方法は、以下を含む:(1)Ag
robacterium rhizogenes媒介形質転換(例えば、Lic
htensteinおよびFuller:Genetic Engineeri
ng、第6巻、PWJ Rigby編、London、Academic Pr
ess、1987;およびLichtenstein,C.P.およびDrap
er,J.、DNA Cloning、第II巻、D.M.Glover編、O
xford、IRI Press、1985を参照のこと)、出願PCT/US
87/02512(1988年4月7日に公開されたWO88/02405)は
、A.tumefaciensベクターpARC8またはpARC16に加えて
A.rhizogenes系統A4およびそのRiプラスミドの使用を記載する
、(2)リポソーム媒介DNA取りこみ(例えば、Freemanら、Plan
t Cell Physiol.25:1353、1984を参照のこと)、(
3)ボルテックス方法(vortexing method)(例えば、Kin
dle、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA 87:1228(
1990)を参照のこと)。
【0132】 DNAはまた、以下に記載のように花粉への直接DNA移入によって植物へ導
入され得る:Zhouら、Methods in Enzymology、10
1:433(1983);D.Hess、Intern Rev.Cytol.
107:367(1987);Luoら、Plane Mol.Biol.Re
porter、6:165(1988)。ポリペプチドをコードするポリヌクレ
オチドの発現は、Penaら、Nature、325:274(1987)によ
って記載されるような植物の生殖器官へのDNAの注入によって得られ得る。D
NAはまた、以下に記載のような未成熟胚の細胞および乾燥胚の再水和物へ直接
注入され得る:Neuhausら、Theor.Appl.Genet.75:
30(1987);およびBenbrookら、Proceedings Bi
o Expo 1986、Butterworth、Stoneham、Mas
s.、27−54頁(1986)。
【0133】 動物および下等真核生物(例えば、酵母)宿主細胞は、種々の手段によってト
ランスフェクションにコンピテントであるかまたはコンピテントにされる。動物
細胞へDNAを導入するいくつかの周知の方法が、存在する。これらは、以下を
含む:リン酸カルシウム沈殿、DNAを含む細菌プロトプラストとのレシピエン
ト細胞の融合、DNAを含むリポソームでのレシピエント細胞の処理、DEAE
デキストラン、エレクトロポレーション、バイオリスティック(biolist
ics)、および細胞への直接的なDNAのマイクロインジェクション。トラン
スフェクトされた細胞は、当該分野において周知の手段によって培養される。K
uchler,R.J.、Biochemical Methods in C
ell Culture and Virology、Dowden、Hutc
hinson and Ross、Inc.(1977)。
【0134】 (形質転換された植物細胞の積極的選択手段を提供するための非形質転換の植
物細胞および/または組織における体細胞胚形成抑制のための培養培地の変更) 体細胞胚形成を制御するための以下の方法を用い、目的の植物種における体細
胞胚形成の抑制のための植物組織培養培地成分(この効果に影響を与えるように
潜在的に調節され得る複数の成分をしばしば有する)を変更することが可能であ
る。このような条件は野生型組織にとって陰性または毒性のインビトロ環境与え
ないが、代わりに、単に体細胞胚形成生長形態を生成するのでもない。LEC1
のような導入遺伝子を導入することは、形質転換された細胞または組織において
、体細胞胚形成および生長を刺激し、形質転換体を同定するために有用な明白に
異なる生長スクリーニングを提供する。
【0135】 広範な種々の培地成分を変更することは、体細胞胚形成を調節(種および特定
の培地成分に依存して胚形成を刺激または抑制のいずれかを行う)し得る。変更
した場合、体細胞胚形成を刺激または抑制し得る培地成分の例としては、以下が
挙げられる; 1)基本培地自体(多量養素、微量養素およびビタミン;T.A.Thorpe
、1981 概説として「Plant Tissue Culture:Met
hods and Applications in Agriculture
」、Academic Press,NYを参照のこと)、 2)オーキシン(インドール酢酸、インドール酪酸、2,4−ジクロロフェノキ
シ酢酸、ナフタレン酢酸、ピクロラム、ジカンバ(dicamba)、および他
の機能的アナログ)、サイトカイニン(ゼアチン、カイネチン、ベンジルアミノ
プリン、2−イソペンチルアデニンおよび機能的関連化合物)アブシジン酸、ア
デニンおよびジベレリン酸のような植物の植物ホルモン、 3)「生長調節」効果を発揮する他の化合物(例えば、ココナッツ水、カゼイン
加水分解物、およびプロリン)、ならびに 4)ゲル化剤の型および濃度、pH、ならびにスクロース濃度。
【0136】 上記列挙した個々の成分における変化(またはある場合には、成分の組み合わ
せ)が、広範な双子葉植物種および単子葉植物種にわたりインビトロで体細胞胚
形成を調節することが文献中で実証されている。例の編集物については、E.F
.Georgeら、1987.Plant Tissue Culture M
edia.第1巻:Formulations and Uses.Exerg
etics,Ltd.,Publ.、Edington,Englandを参照
のこと。
【0137】 (トランスジェニック植物の再生) 上記の任意の形質転換技術によって誘導される形質転換された植物細胞は、そ
の形質転換された遺伝子型を有する植物全体を再生するように培養され得る。こ
のような再生技術は、しばしば組織培養増殖培地中の特定の植物ホルモンの操作
に依存し、代表的に本発明のポリヌクレオチドとともに導入された生物致死剤マ
ーカーおよび/または除草剤マーカーに依存する。トウモロコシの形質転換およ
び再生に関しては、Gordon−Kammら、The Plant Cell
、2:603−618(1990)を参照のこと。
【0138】 植物発現ベクターによって形質転換された植物細胞は、例えば、標準的な植物
組織培養技術によって単一細胞、カルス組織または葉ディスクより再生され得る
。ほとんど任意の植物由来の種々の細胞、組織、および器官が、首尾よく培養さ
れて植物全体を再生し得ることは当該分野において周知である。培養されたプロ
トプラストからの植物再生は、以下に記載される:Evansら、Protop
lasts Isolation and Culture、Handbook
of Plant Cell Culture、Macmillan Pub
lishing Company、New York、124−176頁(19
83);およびBinding、Regeneration of Plant
s、Plant Protoplasts、CRC Press、Boca R
aton、21−73頁(1985)。
【0139】 Agrobacteriumによって導入された外来遺伝子を含む植物の再生
は、Horschら、Science、227:1229−1231(1985
)およびFraleyら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A
.、80:4803(1983)によって記載されるように達成され得る。この
手順は、代表的に2〜4週間以内にシュートを生じ、そしてこれらの形質転換体
のシュートは、次いで細菌の増殖を防ぐ選択薬剤および抗生物質を含む適切な根
誘導培地(root−inducing medium)に移植される。本発明
のトランスジェニック植物は、稔性であってもまたは不稔性であってもよい。
【0140】 再生物はまた、植物カルス、外植片、器官、またはその一部より入手し得る。
このような再生技術は、Kleeら、Ann.Rev.of Plant Ph
ys.38:467−486(1987)に一般的に記載される。単一植物プロ
トプラストまたは種々の外植片のいずれかからの植物の再生は、当該分野におい
て周知である。例えば、Methods for Plant Molecul
ar Biology、A.WeissbachおよびH.Weissbach
編、Academic Press、Inc.、San Diego、Cali
f.(1988)を参照のこと。トウモロコシの細胞培養および再生に関して、
一般的に以下を参照のこと:The Maize Handbook、Free
lingおよびWalbot編、Springer、New York(199
4);Corn and Corn Improvement、第3版、Spr
agueおよびDudley編、American Society of A
gronomy、Madison、Wisconsin(1988)。
【0141】 当業者は、組換え発現カセットがトランスジェニック植物に安定して組み込ま
れかつ作動可能であることが確認されたあと、有性交雑によって他の植物へ導入
され得ることを認識する。任意の多数の標準育種技術は、交雑されるべき種に依
存して用いられ得る。
【0142】 栄養繁殖される作物において、成熟トランスジェニック植物は、挿し木を行う
ことによってか、無配偶生殖を通してか、または組織培養技術によって多数の同
一植物を産生するために繁殖され得る。望ましいトランスジェニックの選択が行
われ、そして新しい品種が得られ、そして商業的な使用のために栄養繁殖される
。種子繁殖される作物において、成熟トランスジェニック植物は、ホモ接合性近
交系植物を産生するために自家交雑され得る。近交系植物は、新しく導入された
異種核酸を含む種子を産生する。これらの種子を生長させて、選択された表現型
を生じる植物を産生し得る。
【0143】 再生された植物から得られる部分(例えば、花、種子、葉、枝、果実など)は
、本発明に含まれる。ただし、これらの部分は、本発明の単離された核酸を含む
細胞を含む。再生植物の子孫および改変体、ならびに変異体もまた、本発明の範
囲内に含まれる。ただし、これらの部分は、導入された核酸配列を含む。
【0144】 選択マーカーを発現するトランスジェニック植物は、例えば、標準イムノブロ
ット技術およびDNA検出技術によって、本発明の核酸の伝達についてスクリー
ニングされ得る。トランスジェニック系統はまた代表的に、異種核酸の発現レベ
ルについて評価される。RNAレベルでの発現は、発現陽性植物を同定および定
量するのに最初に決定され得る。RNA分析のための標準技術が用いられ得、そ
して異種RNA鋳型のみを増幅するように設計されたオリゴヌクレオチドプライ
マーを用いるPCR増幅アッセイおよび異種核酸特異的プローブを用いる溶液ハ
イブリダイゼーションアッセイを含む。次いでこのRNA陽性植物は、本発明の
特異的に反応性の抗体を用いるウエスタンイムノブロット分析によってタンパク
質発現について分析され得る。さらに、標準プロトコルによるインサイチュハイ
ブリダイゼーションおよび免疫細胞化学は、トランスジェニック組織内の発現の
部位を局在化するために、それぞれ異種核酸特異的なポリヌクレオチドプローブ
および抗体を用いて行われ得る。一般的に、多数のトランスジェニック系統は、
最も適切な発現プロフィールを伴う植物を同定および選択するために、組み込ま
れた核酸について通常スクリーニングされる。
【0145】 好ましい実施形態は、付加された異種核酸に関してホモ接合性であるトランス
ジェニック植物である;すなわち、2つの付加された核酸配列を含むトランスジ
ェニック植物であって、1つの遺伝子が、染色体対の各々の染色体上の同一の遺
伝子座に存在するトランスジェニック植物である。ホモ接合性トランスジェニッ
ク植物は、単一の付加された異種核酸を含むヘテロ接合性トランスジェニック植
物を有性交配(自家受粉)し、産生された種子のいくつかを出芽させ、そしてコ
ントロール植物(すなわち、ネイティブな、非トランスジェニック)と比べて、
本発明のポリヌクレオチドの変化した発現について、産生された得られた植物を
分析することによって得られ得る。親植物への戻し交配および非トランスジェニ
ック植物との異系交雑もまた、意図される。あるいは、ヘテロ接合性トランスジ
ェニック植物の増殖は無配偶生殖を通じて達成され得る。
【0146】 本発明は、本発明のポリヌクレオチドを含む植物を遺伝子型決定する方法を提
供する。遺伝子型決定は、染色体対のホモログを識別する手段を提供し、そして
植物集団における分離個体を識別するために用いられ得る。分子マーカー方法は
、系統発生研究のため、作物品種間の遺伝的関係を特徴付けるため、交雑または
体細胞ハイブリッドを同定するため、単一遺伝子形質に影響を与える染色体セグ
メントを位置付けるため、マップに基づいたクローニングのため、そして量的遺
伝の研究のために使用され得る。例えば、Plant Molecular B
iology:A Laboratory Manual、第7章、Clark
編、Springer−Verlag、Berlin(1997)を参照のこと
。分子マーカー方法については、一般的に、Andrew H.Paterso
n 1996(第2章)Genome Mapping in Plants(
Andrew H.Paterson編)(Academic Press/R
.G.Landis Company、Austin、Texas、第7〜21
頁)によるThe DNA Revolutionを参照のこと。
【0147】 本発明における遺伝子型決定の特定の方法は、制限断片長多型(RFLP)の
ような(しかし、これに限定されない)、かなり多数の分子マーカー分析技術を
使用し得る。RFLPは、ヌクレオチド配列の変異性により引き起こされるDN
A制限フラグメント間の対立遺伝子差異の産物である。従って、本発明はさらに
、本発明の遺伝子または核酸ならびにこれらの遺伝子または核酸に遺伝的に連鎖
した染色体配列の分離を、RFLP分析のような技術を使用して追跡するための
手段を提供する。
【0148】 本発明の方法において用いられ得る植物は、単子葉植物種および双子葉植物種
を含む。好ましい植物としては、トウモロコシ、コムギ、イネ、オオムギ、カラ
スムギ、ソルガム、キビ、ライムギ、ダイズ、ヒマワリ、アルファルファ、アブ
ラナおよびワタが挙げられる。
【0149】 形質転換された植物細胞、植物の部分または植物組織から再生された植物由来
の種子、または再生された形質転換植物から由来の子孫は、飼料または食餌とし
て直接用いられ得るか、またはさらなる処理が生じ得る。
【0150】 本出願に引用される全ての刊行物は、それぞれの個々の刊行物または特許出願
が参考として援用されることが詳細におよび個々に示されたのと同じ程度に、本
明細書において参考として援用されている。
【0151】 本発明は以下の詳細な実施例に参考としてさらに記載される。しかし、実施例
および詳細な説明に示されるものをこえて本発明の基礎的な主題に多くの伸展、
変化および改変が存在すること、それが本発明の精神および範囲内であることが
理解される。
【0152】 (実施例) (実施例1) (トウモロコシLEC1 ESTのために使用されるライブラリーの構築) (A.総RNA単離) 総RNAをトウモロコシ胚より単離し、そしてChomczynskiおよび
Sacchi(Chomczynski,P.、およびSacchi,N.An
al.Biochem.162,156(1987))により記載されるグアニ
ジンイソチオシアナート/酸−フェノール手順の改変を使用して、TRIzol
Regent(Life Technology Inc.Gaithers
burg,MD)を用いてカルス組織を再生した。簡潔には、植物組織サンプル
を、TRIzol Regentの添加の前に液体窒素中で微粉砕し、次いで、
さらに乳鉢および乳棒を用いてホモジナイズした。水相と有機相の分離のために
クロロホルムを添加し、次に遠心分離を行った。総RNAを水相からイソプロピ
ルアルコールを用いる沈澱により回収した。
【0153】 (B.ポリ(A)+RNA単離) 総RNAからポリ(A)+RNAの選択を、PolyATact系(Prom
ega Corporation.Madison,WI)を使用して実施した
。簡潔には、ビオチン化オリゴ(dT)プライマーを使用して、mRNAの3’
ポリ(A)テイルにハイブリダイズさせた。このハイブリッドを常磁性粒子およ
び磁気分離スタンドと結合したストレプトアビジンを使用して捕獲した。このm
RNAを高ストリンジェントな条件にて洗浄し、そしてRNaseを含まない脱
イオン水により溶出した。
【0154】 (C.cDNAライブラリー構築) cDNA合成を実施し、そして一方向性cDNAライブラリーをSuper
Script Plasmid System(Life Technolog
y Inc.Gaithersburg,MD)を使用して構築した。cDNA
の第1鎖をNot I部位を含むオリゴ(dT)プライマーをプライミングする
ことにより合成した。この反応を、Super Script Reverse
Transcriptase IIにより45℃にて触媒した。cDNAの第
2鎖をα−32P−dCTPを用いて標識し、そして反応物の一部をアガロースゲ
ル電気泳動により分析して、cDNAサイズを決定した。500塩基対より小さ
なcDNA分子および非連結アダプターをSephacryl−S400クロマ
トグラフィーにより除去した。選択されたcDNA分子をNot I部位とSa
l I部位との間においてpSPORT1ベクター中に連結した。
【0155】 (実施例2) (トウモロコシLEC1 ESTのために使用される配列決定およびcDNA
サブトラクション手順) (A.鋳型調製物の配列決定) 個々のコロニーを選び、そしてDNAを、M13正方向プライマーおよびM1
3逆方向プライマーを用いるPCRまたはプラスミド単離のいずれかによって調
製した。すべてのcDNAクローンをM13逆方向プライマーを使用して配列決
定した。
【0156】 (B.Q−botサブトラクション手順) サブトラクション手順に供されるcDNAライブラリーを、1プレート当り約
3,000コロニーの密度で22×22cm2寒天プレート上にプレートアウトし
た。このプレートを37℃インキュベーターにおいて12〜24時間インキュベ
ートした。コロニーをロボットコロニーピッカー(Q−bot(GENETIX
Limited)、により384ウェルプレートに選出した。これらのプレー
トを37℃にて一晩インキュベートした。
【0157】 一旦十分なコロニーが選ばれると、Q−botを使用して、コロニーを22×
22cm2ナイロンメンブレン上に固定した。各メンブレンは9,216コロニー
または36,864コロニーを含んだ。これらのメンブレンを適切な抗生物質と
ともに寒天プレート上に置いた。このプレートを37℃にて一晩インキュベート
した。
【0158】 コロニーをその次の日に回収した後、これらのフィルターを変性溶液で予め湿
らせておいたろ紙上に4分間置き、次いで、さらに4分間、沸騰水浴の頂部でイ
ンキュベートした。次いで、このフィルターを中和溶液で予め湿らせておいたろ
紙上に4分間置いた。過剰な溶液を、乾燥ろ紙上にそのフィルターを置くことに
より除去した後、そのフィルターのコロニー面をProteinase K溶液
中に置き、37℃で40〜50分間インキュベートした。このフィルターを乾燥
ろ紙上に置き、一晩乾燥した。次いで、DNAをUV光処理によりナイロンメン
ブレンに架橋させた。
【0159】 コロニーハイブリダイゼーションをSambrook,J.、Fritsch
,E.F.およびManiatis,T.、(Molecular Cloni
ng:A laboratory Manual,第2版)に記載されるように
実行した。以下のプローブをコロニーハイブリダイゼーションにおいて使用した
: 1.最も重複するクローンを除去するために作製されたライブラリーと同じ組織
由来の第1鎖cDNA。 2.以前の配列決定データに基づく、同じライブラリー由来の48〜192の最
も重複するcDNAクローン。 3.コーン配列全体のデータベースにおいて、192の最も重複するcDNAク
ローン 4.Sal−A20オリゴヌクレオチド:TCG ACC CAC GCG T
CC GAA AAA AAA AAA AAA AAA AAA、これはポリ
Aテイルを含むがcDNAを含まないクローンを除去する。 5.rRNA由来のcDNAクローン。
【0160】 オートラジオグラフィーの画像をコンピューターにスキャンし、そしてシグナ
ル強度および各コロニーの非放射性コロニーのアドレスを分析した。384ウェ
ルプレートから96ウェルプレートへの非放射性コロニーの再配列をQ−bot
を使用して実行した。
【0161】 (実施例3) (コンピューター相同性検索からのトウモロコシLEC ESTの同定) 遺伝子同一性を、BLAST(Basic Local Alignment
Search Tool;Altschul,S.F.ら、(1993)J.
Mol.Biol.215:403−410;www.ncbi.nlm.ni
h.gov/BLAST/もまた参照のこと)検索をBLAST「nr」データ
べース(すべての非重複GenBank CDS翻訳物、3次元構造Brook
haven Protein Data Bank、SWISS−PROTタン
パク質配列データベース、EMBL、およびDDBJデータベースの最近の主な
発表に由来する配列を含む)に含まれる配列に対する類似性に関するデフォルト
パラメーター下において実行することにより決定した。このcDNA配列を、B
LASTNアルゴリズムを使用して、「nr」データベースに含まれる公に入手可
能なすべてのDNA配列に対する類似性について分析した。このDNA配列をす
べてのリーディングフレームにおいて翻訳し、そしてNCBIにより提供される
BLASTXアルゴリズム(Gish,W.およびStates,D.J.(1
993)Naure Genetics 3:266−272)を使用して「n
r」データベースに含まれる公に入手可能なすべてのタンパク質配列に対する類
似性を比較した。いくつかの場合において、DNAの重複セグメントを含む2つ
以上のクローンに由来する配列決定データを使用して、連続したDNA配列を構
築した。
【0162】 (実施例4) (単離するために使用されたcDNAライブラリーの組成物およびさらなるc
DNAクローンの配列) 種々のコーン、ケシ、ダイズおよびVernonia組織由来のmRNAを表
すcDNAライブラリーを調製した(表1参照のこと)。このライブラリーの特
徴を以下に記載する。
【0163】
【表1】 cDNAライブラリーを製造業者のプロトコールに従ってUni−ZAPTM
Rベクターにおいて調製した(Stratagene Cloning Sys
tems,La Jolla,CA)。Uni−ZAPTMXRライブラリーのプ
ラスミドライブラリーへの転換をStratageneにより提供されたプロト
コールに従って達成した。転換に関して、cDNAインサートをプラスミドベク
ターpBluescriptに包含した。組換えpBluescriptプラス
ミドを含むランダムに選出された細菌コロニー由来のcDNAインサートを、挿
入されたcDNA配列に近接するベクター配列に対して特異的なプライマーを使
用するポリメラーゼ連鎖反応を介して増幅するか、またはプラスミドDNAを、
培養細菌細胞から調製した。増幅されたインサートDNAまたはプラスミドDN
Aを色素プライマー配列決定反応において配列決定し、部分的cDNA配列を生
成した(発現された配列タグすなわち「EST」;Adams,M.Dら(19
91)Science 252:1651を参照のこと)。得られたESTをP
erkin Elmer Model 377蛍光シークエンサーを使用して分
析した。
【0164】 (実施例5) (表1に記載される組織より得られたcDNAクローンの同定) 植物転写因子をコードするESTを、BLAST(Basic Local
Alignment Search Tool;Altschul,S.F.ら
、(1993)J.Mol.Biol.215:403−410;www.nc
bi.nlm.nih.gov/BLAST/もまた参照のこと)検索をBLA
ST「nr」データべース(すべての非重複GenBank CDS翻訳物、3
次元構造Brookhaven Protein Data Bank、SWI
SS−PROTタンパク質配列データベース、EMBL、およびDDBJデータ
ベースの最近の主な発表に由来する配列を含む)に含まれる配列に対する類似性
について実行することにより同定した。実施例1において得られたcDNA配列
を、National Center for Biotechnology
Information(NCBI)により提供されるBLASTNアルゴリズ
ムを使用して、「nr」データベースに含まれる公に入手可能な全てのDNA配列
に対する類似性について分析した。このDNA配列をすべてのリーディングフレ
ームにおいて翻訳し、そしてNCBIにより提供されるBLASTXアルゴリズ
ム(Gish,W.およびStates,D.J.(1993)Naure G
enetics 3:266−272ならびにAltschul、Stephe
n Fら、(1997)Nucleic Acids Res 25:3389
−3402)を使用して「nr」データベースに含まれる公に入手可能なすべて
のタンパク質配列に対する類似性について比較した。
【0165】 (実施例6) (LEC1遺伝子についての診断的タンパク質モチーフの同定) LEC1遺伝子についての構造要求を決定するために、HAP3ホモログを、
本発明者らのESTデータベースにおいて同定し、そして整列した。転写活性因
子の植物HAP3ファミリーの間で配列相同性を分析することにより、これらの
配列を観察して、少なくとも2つの異なる群に分類した。種子または胚の特定の
ライブラリーに由来する全てのHAP3配列は、共通の進化起源を示唆する異な
るLEC1群を形成する(系統樹により確かめられた)。例えば、試験されたす
べての植物のLEC1配列の「Bドメイン」内において、高度に保存されたCC
AATボックス結合モチーフは、非可変残基のメチオニン、プロリン、イソロイ
シン、アラニン、アスパラギン、バリン、およびイソロイシン(MPIANVI
)を含むことが見出されている。LEC1遺伝子は、DNA結合モチーフおよび
サブユニット相互作用モチーフにおよぶ領域を除いて、高度に分岐している。こ
れらの遺伝子間の低レベルの相同性が、単にハイブリダイゼーションストラテジ
ーに基づいてこれらを同定することを困難にする。トウモロコシ、ダイズ、ムギ
、有棘ケシ、Vernonia、およびシロイヌナズナ由来の配列を使用して、
LEC1遺伝子についての診断モチーフを同定し、これらの種についての特定の
アミノ酸置換を明らかにし(図1)、そしてLEC1群内でアミノ酸置換が生じ
る位置を決定した(配列番号23)。Blastを使用して、配列番号23にお
けるモチーフを使用し、LEC1を他の近縁する植物HAP3転写活性因子と正
確に区別した。
【0166】 (実施例7) (トウモロコシカルスの形質転換および再生) 温室または野外で生長したHigh typeIIドナー植物由来の未熟なト
ウモロコシ胚を、本発明(LEC1)のポリヌクレオチドを含むプラスミドを用
いて衝撃(bombarded)した。このLEC1ポリヌクレオチドを構成プ
ロモーター(例えば、nos)または誘導性プロモーター(例えば、ln2)に
作動可能に連結し、緑色蛍光タンパク質と融合した除草剤Bialaphosに
対する耐性を与える選択マーカー遺伝子PAT(Wohllebenら、(19
88)Gene70:25−37)を含むプラスミドを加えた。形質転換を以下
のように実施した。
【0167】 穂を、0.5%Micro洗剤を添加した50%Chlorox漂白剤中で2
0分間表面滅菌し、そして滅菌水を用いて2回リンスした。未熟胚を切除し、そ
して1プレート当り25胚を胚軸側面を下にして(胚盤側を上)置いた。これら
を、暗室で衝撃する前に560L培地上で4日間培養した。培地560Lは、エ
リクソン(Eriksson’s)ビタミン、チアミン、スクロース、2,4−
Dおよび硝酸銀を含むN6ベース培地である。衝撃の日、この胚を560Y培地
に4時間移し、そして2.5cmの標的ゾーン内に配置した。培地560Yは、
高浸透圧培地(高スクロース濃度を有する560L)である。
【0168】 選択されたプロモーターと作動可能に連結された本発明のポリヌクレオチドを
含むプラスミドベクターを構築した。PAT選択マーカーを含むプラスミドDN
Aが加えられたこのプラスミドDNAを以下のようなCaCl2沈澱手順を使用
して、1.1μm(平均直径)のタングステンペレット上に沈澱させた:水中に
調製されたタングステン粒子(0.6mg)100μl、TrisEDTA緩衝
液(合計1μg)中の20μl(2μg)DNA、100μlの2.5M Ca
Cl2、40μlの0.1Mスペルミジン。
【0169】 各試薬をタングステン粒子懸濁液に続けて添加した。最終混合物を単時間超音
波処理した。沈澱期間の後、この管を単時間遠心分離して、液体を除去し、50
0mlの100%エタノールを用いて洗浄し、そして再び30秒間遠心分離した
。再び、液体を除去して、そして60μlの100%エタノールを最終タングス
テン粒子ペレットに添加した。パーティクルガンボンバードメントのために、こ
のタングステン/DNA粒子を単時間超音波処理し、そして5μlを各マクロキ
ャリアの中央にスポットし、衝撃の前に約2分間乾燥させた。
【0170】 このサンプルプレートをDupont biolisticsヘリウムパーテ
ィクルガンを使用して、遮断スクリーンから組織までの8cmの距離において衝
撃した。全てのサンプルは、調製された粒子/DNAの各管から選出された合計
10アリコートを用いて650PSIにて1ショットを受けた。
【0171】 衝撃後4〜12時間、この胚を560Pに移し(低硝酸銀を有する以外は、5
60Lと類似する低浸透圧カルス開始培地)、次いで、3〜7日間560R選択
培地(3mg/リットルBialaphosを含む560Pと類似するN6ベー
ス培地)に移し、そして2週間毎に継代培養した。多細胞性GFP細胞クラスタ
ーが2週間後に可視化し、そしてその数を定期的に記録した。選択からおよそ1
0週後、選択耐性GFP陽性カルスクローンをPCRおよび目的のポリヌクレオ
チドの活性のためにサンプリングした。陽性系統を288J培地(低いスクロー
スレベルおよびホルモンレベルを有するMSベース培地)に移し、植物再生を開
始した。体細胞胚成熟(2〜4週間)後、十分に発達した体細胞胚を発芽のため
に培地に移し、そして明るい培養室に移した。約7〜10日後、発達した小植物
を7〜10日間、小植物が良く定着するまで、試験管内の培地に移した。次いで
、植物を鉢植え用土を含むインサートに平らに移し(2.5’’ポットに相当す
るもの)、そして1週間、生長チャンバー内で生長させ、引き続きさらに1〜2
週間温室内で生長させて、次いで、ClassicTM600ポット(1.6ガロ
ン)に移し、そして成熟するまで生長させた。植物を目的のポリヌクレオチドの
発現についてモニターする。
【0172】 (実施例8) (体細胞胚発生を誘導するためためのトウモロコシLEC1の異所的発現) 例として、遺伝子型High typeIIを使用して、胚を単離し、そして
560L培地上で3〜5日間培養した。衝撃4〜12時間前に、これらの胚を高
浸透圧560Y培地に移した。次いで、LEC1cDNAを含む発現カセットを
、実施例7に記載される方法を使用して、緑色蛍光タンパク質と融合したPat
遺伝子を含む発現カセットと共にこれらの胚の胚盤(scutella)に同時
導入した。単一穂由来の胚を、処理の間に、均等に分割した。衝撃4〜12時間
後、次いで胚を低浸透圧カルス開始培地(560P)に戻し、26℃にて暗室に
おいてインキュベートした。培養3〜7日後、これらの胚を560R選択培地に
移した。次いで、培養物を、形質転換コロニーが現れるまで2週間毎移した。ま
た、培養物をGFP発現について顕微鏡的に検査した。LEC1発現は、外来植
物胚形成を刺激することが期待された。これは、培養物をコントロール(LEC
1 cDNAを伴わずに形質転換されたものか、または非誘導のもの)と比較し
た場合、明らかであった。
【0173】 (A.タバコにおけるトウモロコシLEC1ポリヌクレオチドの局所的発現は
、タバコの葉における体細胞胚発生を誘導するのに十分である。) トウモロコシLEC1ポリヌクレオチドをトウモロコシセーフナー(safe
ner)誘導ln2プロモーター(このプロモーターは漏出性であり、誘導を伴
わずに低レベルにて発現する)により駆動されるアグロバクテリウム発現カセッ
トに配置した。また、左T−DNA境界と右T−DNA境界との間に、35Sプ
ロモーターにより駆動されるbar遺伝子およびユビキチンプロモーターにより
駆動される緑色蛍光タンパク質が存在した。類似の構築物が、コントロールとし
て使用されるべきLEC1ポリヌクレオチドを用いずに作製された。種々のSR
1に由来するタバコ葉ディスクを、カナマイシンよりはむしろビアラホス(bi
alaphos)を用いて選択したことを除いて、Horschら(1985、
Science 227:1229−1231)により記載されるようにアグロ
バクテリウムを用いて同時培養した。形質転換体を、3mg/lのビアラホスを
含む培地上で選択した。得られた多数の形質転換苗条のうち、異所的胚が単一L
EC形質転換体の葉上に見られた。コントロール植物には何も見られなかった。
頻度は低いが、異所体細胞胚形成はまた、シロイヌナズナLEC1形質転換体に
おいて稀な事象であることが報告された(Lotanら、1988)。
【0174】 (B.形質転換頻度を粒子媒介DNA送達を使用して導入されるLEC1によ
り改善した。) 一連の発現カセットを作製して、トウモロコシ形質転換に対するLEC1発現
の効果を評価した。トウモロコシLEC1ポリヌクレオチドをln2プロモータ
ー(通常の培養条件下で使用されるオーキシンレベル用いて弱く誘導され、そし
てセーフナーを用いて強く誘導される)、オオムギNUC1プロモーター(珠心
で強く発現される)ユビキチンプロモーター(恒常的に強く発現される)および
nosプロモーター(恒常的に弱く発現される)の制御下に配置した。ln2:
LEC1カセットのフレームシフトバージョンを、ネガティブコントロールとし
て使用するために、ln2:ZM−NF−YB(これからはln2:HAP3と
称する)構築物(トウモロコシZM NF−YBは非LEC1型のHAP3転写
活性化因子である(Liら、Nucleic Acids Res.20:10
87−1091))と共に作製した。全てのこれらの構築物をhigh typ
eII胚に実施例7に記載されるようにPat〜GFP融合構築物(PAT〜G
FPと称する)とともに同時衝撃した。また、実施例7のように、未熟な胚を別
個の穂から収集し、そして各穂に由来する胚を処理の間に等しく分割し、穂対穂
可変性を説明した(例えば、コントロールプラスミドとそのプラスミドにLEC
1を加えたプラスミドとの比較実験において、各穂に由来する全胚の2分の1を
各処理について使用した)。いくつかの場合において、コントロール処理は、G
USを用いて同時衝撃されたPat〜GFP構築物を含んだ。形質転換頻度を、
大きな多細胞性GFPポジティブ細胞クラスターを有する胚の数をGFP顕微鏡
を使用して計数することにより決定し、これらを最初の数の衝撃された胚のパー
センテージとして表した。単一事象または複数事象を有する胚の間における区別
は生成されなかった。全ての場合において、機能的LEC1発現カセットは、コ
ントロール処理を超えて形質転換頻度を増加させた(LEC1発現カセットはま
た、同じ未熟胚から増殖する複数、すなわち2〜3の多細胞性トランスジェニッ
ククローンの発生率を増加させたが、上記で言及されたように、本発明者らは、
単にこれらを単一事象として記録し、そして形質転換を改善するLEC1の能力
の保存的表示を提供している)。例えば、コントロール処理における形質転換頻
度は、3つの連続実験について、5.1%、7.4%および0.8%であった。
同じ3つの試験についてのバランスのとれた並行比較において、LEC1ポリヌ
クレオチド(ln2::LEC1::pinII)を用いた形質転換頻度は、各
々28.8%、25.7%および12.4%であった。所定の量の標的組織から
回収された形質転換体の絶対数を増加させることに加えて、LEC1形質転換体
は、コントロール形質転換体よりも初期に出現した(これはLEC1ポリヌクレ
オチドはまた、生長速度を刺激したことを示唆している)。
【0175】 よりストリンジェントなコントロールとして、LEC1遺伝子を開始コドンの
直後からフレームシフトされるようにln2プロモーターの後方に配置した発現
ベクターを構築した。3つの別々の穂に由来する胚を使用するこの実験において
、コントロール(フレームシフトLEC1)処理における形質転換頻度は、2.
7%、6.0%および2.0%であったが、LEC1処理についての形質転換頻
度は、62.7%、26%および42.7%であった。これは明らかに、インフ
レームLEC1ポリヌクレオチドの発現は、形質転換効率の劇的な増加に関連し
たことを実証した。
【0176】 プロモーター強度(LEC1発現を駆動する)を増加させることは、形質転換
頻度を増加させた。例えば、実験を実施して、ln2プロモーター、nosプロ
モーターおよびUBIプロモーターを比較した。他の遺伝子を駆動するこれら2
つのプロモーターを用いる本発明者らの経験に基づいて、ln2プロモーター(
培地由来のオーキシンとは異なるインデューサーの非存在下において)は非常に
低いレべルにおいて発現を駆動する。nosプロモーターは、中程度から低いレ
ベルの導入遺伝子発現を駆動することが示されている(この実験にて使用される
培養条件下で、トウモロコシユビキノンプロモーターよりもおよそ10倍〜30
倍低いが、なおln2も強い)。2つのコントロール処理(ln2プロモーター
により駆動されるフレームシフトLEC1、またはトウモロコシln2:HAP
3ポリヌクレオチド(LEC1が属する転写因子ファミリーの代表である「非−
LEC1型」))をこの実験において使用した。両方のコントロール処理は、低
い形質転換頻度を生じた。3週間後、ln2:フレームシフトLEC1(FS)
処理についての形質転換頻度は、4.8%だったが、ln2:HAP3処理につ
いては、形質転換頻度は2%を生じた。ln2:LEC1、nos:LEC1お
よびUBI:LEC1処理は、それぞれ、14%の形質転換頻度、28%の形質
転換頻度、および30%の形質転換頻度を生じた。これらの処理の範囲内で、大
きく、迅速に生長するカルスの全体頻度における増加もまた存在した。コントロ
ール処理について、大きく、活力のあるGFP添加カルスの頻度(胚の開始数と
関連して)は低いものであった(フレームシフトまたはln2:HAP3につい
てそれぞれ1.6%および0%であった)。ln2、nosおよびUBI処理に
ついて、大きく、活力のあるカルスの全体頻度は、それぞれ4%、13.3%お
よび20%であった。これは、増加したLEC1発現はトランスジェニック組織
のより迅速なインビトロ増殖を生じたという解釈と一致する。この様式において
記録される形質転換実験に関して代表的であるように、3〜6週間の間、回収さ
れた形質転換体の数は増加し続ける。5週間後(衝撃後)、良好に増殖する形質
転換体の頻度は、FSコントロールおよびHAP3コントロールについて4.8
%および7.3%であったが、ln2、nosおよびUBI駆動LEC処理につ
いての頻度は、22%、29.3%および35.3%であった。
【0177】 (C.アグロバクテリウムを使用して導入されたLEC1により、形質転換頻
度を改善した。) 実施例8Aにおいて記載されるスーパーバイナリー(superbinary
)プラスミドを含むアグロバクテリウム株を形質転換High typeII胚
に対して使用した。簡潔には、操作されたアグロバクテリウムを含むコロニーを
最小A培地において対数期まで増殖させた。対数期細胞を遠心分離により収集し
て、561Q培地(N6塩、エリクソンビタミン、1.5mg/l、2,4−D
、68.5g/lスクロース、36g/lグルコース、および20mg/lのア
セトシリンゴン添加)に再懸濁した。未熟胚(長さ1.5〜2mm)を切除し、
5×108細菌細胞/mlの濃度において、この溶液中に浸した。この培地中で
胚をボルテックスし、5分間静置した。次いで、この胚を取り出して、562P
培地(100mMアセトシリンゴンを有する562P培地)に置き、20℃にて
3日間インキュベートした。再び、胚を563N培地(100mg/lのカルベ
ニシリン、0.5g/l MESおよび還元2,4−Dを有する560Pに類似
の寒天凝固培地)に移し、28℃にて3日間培養した。次いで、胚を563O培
地(3mg/lのビアラホスを有する563N培地)に移し、その後14日毎に
新鮮な563O培地に移した。
【0178】 ビアラホス耐性GFP+コロニーを、GFP顕微鏡を使用して計数し、形質転
換頻度を実施例8Bにおいて記載されるように決定した。パーティクルガン実験
と同様に、形質転換頻度をLEC1処理においてかなり増加された。例えば、7
つの別個の穂から得られる胚に対するコントロール処理に対する形質転換頻度は
、7.1%、40.9%、11.1%、7.4%、11.5%、12%、30.
8%および16.6%であった。LEC処理についての並行比較(上記の穂と同
じ順序において)は、形質転換頻度が、13.5%、47%、55.8%、37
.1%、40.6%、30%、57.1%および40.8%であることを示した
。7穂すべてに渡って平均すると、コントロールに対する平均の形質転換頻度は
、16.6%であったが、LEC1処理の平均は、40.8%であった。これは
、アグロバクテリウム媒介性形質転換により産生されるすでに高いベースライン
に対する実質的な増加を表す。穂を全体に渡って比較すると、形質転換頻度に対
する有益な効果は、コントロール頻度が低い場合に最も大きかったことが観察さ
れた。
【0179】 (D.培地において、減少したオーキシンレベル下またはオーキシンの非存在
下および除草剤または抗生物質選択の非存在下におけるLEC1発現を使用して
、形質転換体を回収した。) LEC1がポジティブ選択スキームにおいて使用され得るか否かを決定するた
めに、パーティクルガン形質転換実験を実施例4において記載されるように開始
し、そして形質転換体を通常のオーキシンレベルを有する培地上で、または減少
したオーキシンもしくはオーキシンを含まない培地上で、または視覚的に(GF
Pを使用して)ビアラホスを含まない培地上で選択した。形質転換頻度は、1つ
以上の多細胞性GFPポジティブ細胞クラスターを有する胚の数に基づいた。こ
の概念を試験するための第1の実験において、2つの可変処理が存在した。第1
は、未熟胚をコントロールプラスミド(UBI:PAT〜GFP)またはUBI
:PAT〜GFP+ln2:LEC1を用いて衝撃したことであった。第2の可
変は、衝撃した胚を通常のビアラホス含有選択培地(2mg/l 2,4−Dの
通常オーキシンレベルを有する)か、またはビアラホスを含まず、かつ減少した
2,4−Dレベル(0.5mg/l)を有する培地のいずれかに分割したことで
あった。以前の結果から予期されるように、ビアラホス選択に対して、LEC1
処理は、コントロールより高い形質転換頻度を生じた(5.7%対2.5%)。
低濃度のオーキシン培地(0.5mg/l 2,4−D)は、減少した増殖速度
を生じるもまた予期された。このことに一致して、コントロールプラスミド処理
(UBI:PAT〜GFP)について、GFP発現(蛍光)コロニーの回収率は
、非常に効果的なビアラホス選択処理に関連して減少し、0.6%まで落ちた。
対照的に、LEC1発現は、胚発生の刺激の間中、低濃度のオーキシン環境を補
い、トランスジェニックコロニーに増殖利益を供給し、そして4.0%において
形質転換体回収率の効率(それでもまだ、LEC1/ビアラホス選択処理と同じ
範囲において)を維持していたかもしれないようであった。この結果から、LE
C1の封入が、コントロールと比較して、減少したオーキシンに対するコロニー
増殖を改善したことが明らかである。
【0180】 完全にオーキシンを含まない培地上で、LEC1処理においてのみ、コロニー
が観察された。この実験において、未熟胚をコントロールプラスミド(UBI:
PAT〜GFP)を用いてか、またはUBI:PAT〜GFP+ln2:LEC
1のいずれかを用いて衝撃し、次いで、3.0mg/lビアラホス、2.0mg
/l 2,4−D培地またはビアラホスを含まず、2,4−Dも含まない培地(
この後者の処理において、野生型のトウモロコシカルスは胚形成増殖を示さなか
った)のいずれかの培地にプレートした。再び、予期されるように、LEC1ポ
リヌクレオチドは、通常のオーキシン含有ビアラホス選択培地上で、形質転換を
コントロールプラスミド値の8%を超える22.7%まで増加させた。また、予
期されたように、外来性オーキシンを欠く培地上のコントロールプラスミドを有
する形質転換体は回収されなかった。驚くべきことに、LEC1処理された胚に
おいて、形質転換体を4%頻度にて回収した(これは、ビアラホス選択に対する
コントロールプラスミドよりさらに高かった)。
【0181】 オーキシン含有培地に対してさえも、GFP+発現と組み合わせたLEC1ポ
リヌクレオチドを使用して、化学的選択を伴わずに形質転換体を回収し得る。例
えば、これらの条件下において、形質転換体の回収は、比較的効率的であった(
ビアラホス選択の18%と比較して16%)が、これは、増殖するカルス集団か
らGFP発現コロニーを分離するために、上記の低濃度オーキシン処理または非
オーキシン処理より多くの注意を要求した。
【0182】 (E.LEC1は、近交系の胚形成表現型および再生能力を改善する) 近交系PHP38に由来する未熟胚を単離し、培養し、そして以下の変化とと
もに実施例4に記載されるように形質転換をした。初めに、胚を601H培地(
0.1mg/lゼアチン、2mg/l2,4−D、MSおよびSHビタミン、プ
ロリン、硝酸銀、余剰な硝酸カリウム、カゼイン加水分解物、ゲルライト(ge
lrite)、10g/lグルコースおよび20g/lスクロースを有するMS
ベース培地)上で培養した。衝撃の前、胚を高浸透圧培地(2mg/l 2,4
−Dおよび12%スクロースを有する改変Duncan培地)に移した。衝撃後
、胚を3mg/lのビアラホスを有する601H培地に2週間移した。次いで、
胚をプロリンおよびカゼイン加水分解物を含まず、3mg/lビアラホスを含む
601H培地に移し、2週間毎に移した。形質転換頻度を、ビアラホス耐性GF
Pポジティブコロニーの数を計数することにより決定した。また、コロニーが胚
形成表現型(再生可能な)または非胚形成表現型を有するか否かに関してコロニ
ーを記録した。PHP38において、LEC1ポリヌクレオチドは、形質転換頻
度を増加させ、そしてそのカルスの再生の可能性を改善した。例えば、平衡実験
(収穫された各穂に由来する胚を処理の間に等しく分割した)を実施し、この試
験においてPHP38の未熟胚をコントロールプラスミド(UBI::PAT〜
GFP::pinII)を用いて衝撃し、1つの処理において、UBI::PA
T〜GFP::pinIIプラスミド+ln2::LEC1を用いて衝撃し、ま
たはUBI::PAT〜GFP::pinIIプラスミド+nuc1::LEC
1(LEC発現を駆動するトウモロコシ珠心特異的プロモーター)を用いて衝撃
した。ビアラホス含有培地上で増殖するGFP+カルスの頻度(胚の開始数と比
較して)は衝撃6週間後に決定した。コントロール処理について、形質転換頻度
は、1.2%であったが、ln2:LEC1およびnuc1::LEC1処理に
ついての形質転換頻度は、それぞれ3.2%および2.0%であった。さらに、
LEC1ポリヌクレオチドの存在は、回収された形質転換体の再生能力を大幅に
改善しているようであった。コントロール形質転換体(UBI::PAT〜GF
P::pinII単独)は、胚形成表現型、再生表現型を有しなかったが、ln
2:LEC1処理およびnuc1::LEC1処理から回収された全ての形質転
換体は、より活力のある胚形成増殖パターンを示した。これは、植物を回復させ
る能力から生まれた。ln2:LEC1およびnuc1::LEC1処理に由来
するカルスは、多数の健常な植物を産生した。
【0183】 (実施例9) (体細胞性胚形成を誘導するためのLEC1ポリヌクレオチド産物の一過性発
現) LEC−1ポリヌクレオチド産物を一過性発現させることにより体細胞胚形成
を「キックスタート(kick start)」することが、所望され得る。こ
れは、LEC1 5’キャップポリアデニル化RNA、LEC−1 DNAを含
む発現カセット、またはLEC−1タンパク質を送達することによりなされ得る
。全てのこれらの分子は、微粒子銃を使用して送達され得る。例えば、5’キャ
ップポリアデニル化LEC1 RNAは、Ambion’s Message
mMachine kitを使用して、容易にインビトロで作製され得る。その
手順の概要に従って、上記RNAを、農学的に有用な発現カセットを含むDNA
とともに同時送達する。そのRNAを受けた細胞は、直ぐに体細胞胚を形成し、
そしてこれらの大部分は農学的遺伝子を統合する。次いで、これらの胚から再生
された植物は、農学的遺伝子の存在についてスクリーニングされ得る。
【0184】 (実施例10) (無配偶生殖を誘導するためのトウモロコシLEC1の使用) LEC1発現を内側の珠皮または珠心に対して方向づけるトウモロコシ発現カ
セットは、容易に構築され得る。LEC1ポリヌクレオチドの発現を珠心に対し
て方向づける発現カセットを、オオムギNuc1プロモーターを使用して作製し
た。胚を、上記の珠心特異的LEC1発現カセットとともにGFP遺伝子に融合
した選択マーカーPATを用いて同時衝撃した。近交系(PHP38)形質転換
体およびGS3形質転換体を実施例4および5に記載されるように得、そして再
生した。形質転換頻度はまた、nuc1:LEC1ポリヌクレオチドを使用して
コントロール以上に増加した(上記の実施例8を参照のこと)。
【0185】 次いで、再生した植物は、LEC1発現珠心細胞から胚をデノボ産生し得るこ
とが予期される。これは、穂を受粉することにより補完され、正常な中心細胞受
精および胚乳発達を促進させる。このスキームの別の変化において、nuc1:
LEC1形質転換が、受精を伴わないデノボ胚発生および胚乳発生の両方を促進
するFIE無効遺伝子背景を使用してなされ得る(Ohadら、1999 Th
e Plant Cell 11:407−415;また1999年、8月31
日に出願された米国係属出願第60/151575号もまた参照のこと)。発生
胚の顕微鏡的試験に関して、無配偶生殖は珠心を発芽させる胚の存在により生じ
ることが明らかである。このスキームのさらに別の変化において、LEC1ポリ
ヌクレオチドは、ホモ接合性接合子−胚−致死遺伝子型に上記のように送達され
得る。体細胞性珠心組織から産生された不定胚のみが、種子の中で発達する。
【0186】 (実施例11) (微生物細胞におけるキメラ遺伝子の発現) インスタント転写因子をコードするcDNAは、T7 E.coli発現ベク
ターpBT430に挿入され得る。このベクターは、バクテリオファージT7
RNAポリメラーゼ/T7プロモーター系を使用するpET−3a(Rosen
bergら、(1987)Gene 56:125−135)の誘導体である。
プラスミドpBT430を、pET−3aのEcoRI部位およびHindII
I部位をその本来の位置にて最初に破壊することにより構築した。EcorRI
およびHindIII部位を含むオリゴヌクレオチドアダプターをpET−3a
のBamHI部位に挿入した。これは、その発現ベクターに遺伝子を挿入するた
めのさらに独特のクローニング部位を有するpET−3aMを作成した。次いで
、翻訳開始位置のNdeI部位を、オリゴヌクレオチド特異的突然変異誘発を使
用して、NcoI部位に変換した。この領域におけるpET−3aMのDNA配
列(5’−CATATGG)を、pBT430において5’−CCCATGGに
変換した。
【0187】 cDNAを含むプラスミドDNAは、このタンパク質をコードする核酸フラグ
メントを放出するように適切に消化され得る。次いで、このフラグメントを1%
NuSieveGTGTM低融点アガロースゲル(FMC)上で精製し得る。緩衝
液およびアガロースは、DNAフラグメントの視覚化のために、10μg/ml
臭化エチジウムを含む。次いで、このフラグメントを製造業者の指示に従ってG
ELaseTM(Epicentre Technologies)を用いる消化
によりそのアガロールから精製され得、エタノール沈澱され得、乾燥され得、そ
して20μLの水に再懸濁され得る。適切なオリゴヌクレオチドアダプターは、
T4DNAリガーゼ(New England Biolabs,Beverl
y,MA)を使用してそのフラグメントに連結され得る。連結されたアダプター
を含むそのフラグメントは、上記のような低融点アガロースを使用して、余分な
アダプターから精製され得る。ベクターpBT430をアルカリホスファターゼ
(NEB)を用いて消化、脱リン酸化し、そして上記のようにフェノール/クロ
ロホルムを用いて徐タンパクする。次いで、調製したベクターpBT430およ
びフラグメントを16℃で15時間連結させ、続いて、DH5エレクトロコンピ
テント細胞(GIBCOBRL)に形質転換する。形質転換体は、LB培地およ
び100μg/mLのアンピシリンを含む寒天プレート上で選択され得る。次い
で、この転写因子をコードするポリヌクレオチドを含む形質転換体を、制限酵素
分析により、T7プロモーターに関する正確な方向についてスクリーニングする
【0188】 高レベル発現について、そのT7プロモーターに関連して正確な方向にあるc
DNAインサートを有するプラスミドクローンは、E.coli株BL21(D
E3)に形質転換され得る(Studierら、(1986)J.Mol.Bi
ol.189:113−130)。培養物をアンピシリンを含む(100mg/
L)LB培地において25℃にて増殖させる。600nmにおける吸光度がおよ
そ1の時点で、IPTG(イソプロピルチオ−β−ガラクトシド、誘導物質)が
、0.4mMの最終濃度に添加され得、そしてインキュベーションを25℃にて
3時間続け得る。次いで、細胞を遠心分離により収集して、そして0.1mM
DTTおよび0.2mMフェニルメチルスルホニルフルオライドを含むpH8.
0の50mM Tris−HClの50μL中に再懸濁する。少量の1mmガラ
スビーズが添加され得、そしてその混合物は、マイクロプローブ超音波処理器を
用いて1回につき約5秒間の3回の超音波処理をされ得る。この混合物を遠心分
離し、そして上清のタンパク質濃度を決定する。その培養物の可溶性画分に由来
する1μgのタンパク質は、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により分
離され得る。ゲルは、予期される分子量の地点に移動するタンパク質バンドにつ
いて観察され得る。
【0189】 (実施例12) (植物転写因子の活性を阻害する能力について化合物を評価する工程) 本明細書中に記載される転写因子は、当業者に公知の多くの任意の方法を使用
して産生され得る。そのような方法には、実施例6に記載されるような細菌にお
ける発現、または真核生物細胞培養における発現、植物細胞培養における発現、
および適切に感染した生物体または細胞株におけるウイルス発現系の使用が挙げ
られるが、それらに限定されない。インスタント転写因子は、インビボにおいて
観察されるようなそのタンパク質の成熟形態として、または種々の酵素、タンパ
ク質、もしくは親和性タグに対する共有結合性接着による融合タンパク質として
のいずれかとして発現され得る。共通の融合タンパク質パートーナーには、グル
タチオンSトランスフェラーゼ(「GST」)、チオレドキシン(「Trx」)
、マルトース結合タンパク質、およびC−末端ヘキサヒスチジンポリペプチド(
「His)6」)および/またはN−末端ヘキサヒスチジンポリペプチド(「Hi
s)6」)が挙げられる。この融合タンパク質は、その融合地点において、プロテ
アーゼ認識部位を用いて操作され得、その結果、インタクトな成熟タンパク質を
産生するように、融合パートナーがプロテアーゼ消化により分離され得る。その
ような、プロテアーゼの例には、トロンビン、エンテロキナーゼおよびXa因子
が挙げられる。しかし、融合タンパク質および酵素を結合するペプチドを特異的
に切断する任意のプロテアーゼが使用され得る。
【0190】 所望される場合、インスタント転写因子の精製は、タンパク質精製分野におけ
る当業者によく知られる多くの任意の分離技術を利用し得る。そのような方法の
例には、均質化、ろ過、遠心分離、熱変性、硫酸アンモニウム沈澱、脱塩、pH
沈澱、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィーおよ
びアフィニティークロマトグラフィーが挙げられるが、それらに限定されず、こ
こで、アフィニティーリガンドは、基質、基質アナログまたはインヒビターを示
す。転写因子が融合タンパク質として発現される場合、精製プロトコールは、発
現される酵素に接続された融合タンパク質タグに対して特異的なアフィニティー
樹脂またはその酵素に対して特異的なリガンドを含むアフィニティー樹脂の使用
を含み得る。例えば、転写因子は、チオレドキシンのC末端と結合した融合タン
パク質として発現され得る。さらに、(His)6ペプチドは、アフィニティー
精製についてさらなる機会を与えるために融合されたチオレドキシン部分のN末
端に操作され得る。他の適切なアフィニティー樹脂は、適切なリガンドを例えば
Sepharose−4Bのような任意の適切な樹脂に連結させることにより、
合成され得る。代替的実施形態において、チオレドキシン融合タンパク質は、ジ
チオスレイトールを使用して、溶出され得るが、溶出は、その樹脂からチオレド
キシンをはずすように相互作用する他の試薬を使用して達成され得る。これらの
試薬は、β−メルカプトエタノールまたは他の還元チオールを含む。所望される
場合、溶出された融合タンパク質は、上記で言及されたような伝統的な手段によ
るさらなる精製に供され得る。チオレドキシン融合タンパク質およびその酵素の
タンパク質分解性切断は、その融合タンパク質が精製された後か、またはそのタ
ンパク質がThioBondTMアフィニティー樹脂もしくは他の樹脂にまだ結合
している間に、達成され得る。
【0191】 粗製の酵素、部分的に精製された酵素、または精製された酵素(単独または融
合タンパク質のいずれか)を、本明細書中に開示される転写因子の酵素的活性を
阻害する能力について化合物を評価するためのアッセイにおいて利用し得る。ア
ッセイは、最適な酵素活性を可能にする周知の実験条件下で実施され得る。
【0192】 (実施例13) (LEC1発現は、増加した増殖速度を生じ、これは形質転換体のポジティブ
選択のためのスクリーニング基準として使用され得る。) トウモロコシにおけるLEC1発現を駆動する強度を増大させる2つのプロモ
ーターを使用すると、LEC1は、コントロール処理以上にカルス増殖を刺激し
、そしてLEC1を駆動するより強いプロモーターは、低レベルのプロモーター
を有するものよりも、より速い増殖を生じた。例えば、実験を実施して、ln2
およびnosプロモーターを比較した。上記のように、他の遺伝子を駆動するこ
れら2つのプロモーターを用いる本発明者らの経験に基づいて、ln2プロモー
ター(培地に由来するオーキシンとは異なる誘導物質の非存在下において)は、
非常に低いレベルで発現を駆動する。そのnosプロモーターは、中程度〜低レ
ベルの導入遺伝子発現(この実験に使用される培養条件下において、トウモロコ
シユビキチンプロモーターよりも、およそ10倍〜30倍低いが、ln2よりさ
らに強い)を示した。1つのコントロール処理をこの実験において使用した(U
BI:PAT〜GFPmo:pinII構築物それ自体(LEC1を含まない)
)。Hi−II未熟胚を以前に記載されるように衝撃し、そしてトランスジェニ
ック事象、増殖事象を3週目および6週目に記録した。そのコントロール処理は
、0.8%の形質転換頻度を生じた。ln2:LEC1処理およびnos:LE
C1処理は、それぞれ26.5%および40.7%の形質転換頻度を生じた。
【0193】 これらの処理の範囲内で、コントロール処理と比較して、大きく、迅速に増殖
するカルスの全体頻度における増加もまた存在した。このデータについて、形質
転換カルスの生重量を、衝撃後2ヶ月目に記録した。全てのトランスジェニック
事象が、衝撃して数日以内に1つの形質転換細胞として開始したと仮定すると、
これらの重量は、この期間の間のこれらの形質転換体の相対増殖速度を示す(す
べての組織を継代培養して、各形質転換体について重さを量り、平均重量および
標準偏差を各処理について計算した)。コントロール処理について、2ヶ月後の
形質転換体の平均重量は、37+/−15mg(n=6)であった。ln2:L
EC1処理およびnos:LEC1処理について、形質転換体の平均重量は、そ
れぞれ126+/−106mgおよび441+/−430mgであった。コント
ロール処理を、1.0の相対増殖値に設定した場合、これは、ln2:LEC1
処理およびnos:LEC1処理の形質転換体は、コントロールの3.4倍およ
び12倍の速さで増殖したことを意味する。このデータから、増加したLEC1
発現が、カルスの増殖速度の同時的増加を生じたことが明らかである。
【0194】 (実施例14) (コムギの形質転換のため、そしてコムギ組織の再生能力を改善するためのポ
ジティブ選択系としてのLEC1ポリヌクレオチドの使用) (方法) (植物材料) コムギ種子Hybrinova系統NH535およびBO014をプラグトレ
ー内の土壌に蒔き、6℃にて8週間春化処理した。春化処理した実生を8’’ポ
ット内に移し、そして制御された環境室で増殖させた。使用された増殖条件は、
以下であった1)土壌成分:75%L&Pファイングレードピート、12%の篩
にかけられた滅菌ローム、10%6mmの篩にかけられた石灰を含まない沈砂、
3%の培地グレードのバーミキュライト、土壌1m3あたり3.5kgのOsm
ocote(徐放性肥料、15−11−13NPK+微量栄養素)、1m3あた
り0.5kgPGミックス(14−16−18NPK顆粒状肥料添加微量栄養素
、2)16時間の明期(約750μEs-1-2の衝撃量を供給する400Wナト
リウムランプ)、日中は18℃〜20℃そして夜間は14℃〜16℃の温度、5
0〜70%の相対大気湿度ならびに3)ペストコントロール:4〜6週間毎の硫
黄スプレーおよびAmblyseius caliginosus(Novar
tis BCM Ltd、UK)を使用するアザミウマの生物学的コントロール
【0195】 (外植体の単離および培養開始) 主要な外植体の2つの供給源(胚盤(scutellar)および花序組織)
を使用した。胚盤について、未熟な半透明胚を含む初期から中期の乳段階の穎果
を収集し、そして70%エタノールで5分間および0.5%次亜塩素酸塩溶液で
15〜30分、表面滅菌した。花序について、0.5〜1.0cmの花序を含む
分げつ枝を花序を保有する節の下を切断することにより収集した(分げつ枝の第
2節)。分げつ枝を切りとって、およそ8〜10cmの長さまで調節し、Nes
cofilm(Bando Chemicl Ind.Ltd,Japan)を
用いてシールした上部末端を用いて上記のように表面滅菌した。
【0196】 無菌条件下において、長さがおよそ0.5〜1.0mmの胚を単離し、そして
胚軸を除去した。花序を分げつ枝から解体し、そしておよそ1mm片に切り分け
た。30の胚盤または1mm花序外植体を、MD0.5またはL7D2培養培地
を含む90mmペトリ皿の中心(18mmの標的円)に配置した。胚軸側を胚盤
を衝撃に対して曝露した培地に接触させて配置したが、花序片をランダムに配置
した。衝撃前に、培養物を25±℃にて、暗室において、およそ24時間インキ
ュベートした。衝撃後、衝撃された各プレートに由来する外植体を、カルス誘導
のために3枚のプレートの全域にスプレッドした。
【0197】 (培養培地) 胚盤組織(MD0.5)のための標準的なカルス誘導培地は、9%スクロース
、10mgl-1 AgNO3および0.5mgl-1 2,4−D(Rasco−
Gauntら、1999)を補充した凝固(0.5%Agargel、Sigm
a A3301)改変化MS培地から構成された。花序組織を、9%マルトース
および2mgl-1 2,4−D(Rasco−GauntおよびBarcelo
,1999)を補充した凝固(0.5%Agargel)L3培地上から構成さ
れたL7D7上で培養した。基本の苗条誘導培地、RZ含有L塩、ビタミンおよ
びイノシトール、3%w/vマルトース、0.1mgl-12,4−Dおよび5m
gl-1ゼアチン(Rasco−GauntおよびBarcelo、1999)。
再生された小植物を、RZと同じ組成物を有するが、2,4−Dおよびゼアチン
を有しないRO培地において維持した。
【0198】 (DNA沈澱手順および粒子衝撃) 本来のBio−Rad手順(BarceloおよびLazzeri,1995
)から改変されたプロトコールに従って、サブミクロン金粒子(0.6μMic
ron Gold,Bio−Rad)を、トウモロコシln−2:LEC1構築
物を含むプラスミドを用いて被覆した。標準的な沈澱混合物は、50μl SD
W中1mgの金粒子、50μlの2.5M塩化カルシウム、20μlの100m
Mスペルミジンを含まない塩基および5μlDNA(1μgμl-1濃度)から構
成された。この成分を合成後、この混合物をボルテックスして、上清を捨てた。
次いで、その粒子を150μlの無水エタノールを用いて洗浄し、最後に85μ
lの無水エタノールに再懸濁した。このDNA/金エタノール溶液を、エタノー
ル蒸発を最小にするために氷上に保持した。各衝撃について、5μlのDNA/
金エタノール溶液(約60μgの金)をマクロキャリアに充填した。
【0199】 650psi加速圧および28in.Hgチャンバー真空圧にて、停止プレー
トから5.5cmの標的距離を有するDuPont PDS 1000/He銃
を使用して粒子衝撃を実行した。
【0200】 (形質転換体の再生) カルス誘導について、衝撃外植体を、最初の皿および他の2つの皿において培
地の表面に渡って分配し、暗室において3週間、25±1℃にて培養した。各カ
ルスに由来する体細胞胚の発生を定期的に記録した。苗条誘導について、カルス
をRZ培地に移し、12h光(250μEs-1-2、冷白色蛍光灯由来)下にお
いて、25℃±1℃で3週間、2回培養した。同じカルスに由来して再生する全
ての植物を記述した。R0培地において6〜9週間後、コントロール培養よりも
より活発に増殖する植物を土壌に植えた。その小植物を増殖因子中で1〜2週間
、気候順応させた。その後、上記の生長条件下で、成熟するまで生長させた。
【0201】 (カルスおよび葉組織からのDNA単離) ゲノムDNAを、StaceyおよびIsaac(1994)により記載され
るCTAB(セチルトリエチルアンモニウム臭化物、Sigma H5882)
方法の改変版を使用してカルスまたは葉から抽出した。およそ、100〜200
mgの凍結組織を液体窒素中で粉末状に粉砕し、1mlのCTAB抽出緩衝液(
2%CTAB、0.02M EDTA、0.1M Tris−Cl pH8、1
.4M NaCl、25mM DTT)中、65℃にて30分間ホモジェナイズ
した。およそ1mlの24:1v/vクロロホルム:オクタノールを用いる単一
タンパク質抽出がなされる前に、ホモジェナイズされたサンプルを室温にて15
分間冷却させた。サンプルを7分間、13,000rpmにて遠心分離し、そし
て上清の上層を大きな口のピペットチップを使用して収集した。DNAを、氷上
で1時間95%エタノール中でのインキュベーションにより上清から沈澱させた
。DNAスレッドをガラスフック上にスプールし、0.2Mの酢酸ナトリウムを
含む75%エタノールで10分間洗浄し、5分間風乾し、TE緩衝液中に再懸濁
した。5μlのRNAse Aをサンプルに添加し、そして37℃で1時間イン
キュベートした。
【0202】 ゲノムDNAの定量化について、ゲル電気泳動を0.8%アガロールゲルを使
用して、1×TBE緩衝液中で実施した。1μlのサンプルを、200、400
、600および800ngμl-1 のλアンカットDNAマーカーを並べて分画
した。
【0203】 (ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)分析) トウモロコシLEC1ポリヌクレオチドの存在を100〜200ngのテンプ
レートDNAを1×濃度酵素緩衝液(10mM Tris−HCl pH8.8
、1.5mM塩化マグネシウム、50mMの塩化ナトリウム、0.1%のTri
ton X−100)、200μMのdNTP、0.3μMのプライマーおよび
0.022UのTaqDNAポリメラーゼ(Boehringer Mannh
eim)を含む30mlのPCR反応混合物中で使用するPCRにより分析した
。温度サイクリング条件は、以下のようであった(30サイクル):95℃30
秒における変性、55℃1分におけるアニーリングおよび72℃1分における伸
長。使用されたプライマー配列(F=正方向;R=逆方向)は、(F)5’−C
GC TCT GTC ACC TGT TGT ACT C−3’(R)5’
−CGT GAT GAA GCT GAT GTA CTC C−3’であっ
た。おおよそのPCR産物長は、620bpであった。
【0204】 (結果) 増加した再生能力およびトウモロコシLEC1の発現によるトウモロコシ形質
転換頻度の改善を示すような実験後、次いで、そのポリヌクレオチドをコムギ胚
盤および花序外植体に導入し、トウモロコシln2プロモーターにより駆動した
。両方の組織をコムギ形質転換のために使用する。
【0205】 2,4−D−含有誘導培地上で3週間後の両組織に由来する体細胞胚の誘導に
続いて、カルスを、苗条再生培地上に移す前に評価する。カルス評価は以下:a
)カルスを0=非胚形成カルス、1=25%のカルス表面胚形成、2=25%の
カルス表面胚形成、3=50〜75%のカルス表面胚形成、4=75〜100%
のカルス表面胚形成として記録する工程、およびb)胚形成カルスの数/評価さ
れるカルス(胚盤または花序)の総数としての割合において表される胚形成能力
を決定する工程を含む。
【0206】 (胚盤カルス) コントロールコムギNH535系統の胚盤組織の平均カルス得点(1.4±0
.3)およびLEC−衝撃コムギNH535系統の胚盤組織の平均カルス得点(
1.4±0.3)には、有意な差異は存在しなかった。しかし、コムギBO 0
14系統のLEC衝撃杯盤のカルス得点(1.5±0.5)は、コントロールと
比較して(0.5±0.2)有意に改善された。同様に、NH535系統の胚形
成能力は、LEC処理により影響されるようには観察されなかった(LECカル
ス=84.3±9.3%、コントロールカルス=90%)。しかし、LEC衝撃
BO 014系統は、胚形成カルス頻度において明らかな増加を有した(LEC
カルス=75.4±16.8%、コントロールカルス=36.7±4.7%)。
形成された胚形成カルスの質を試験すると、両方の系統は、産生された「良好」
カルス(すなわち、3または4の得点を有するカルス)の数において有意な増加
を示した。NH535系統の「良好な」質カルスは、5%から22.3%に増加
したが、BO 014系統は、0%から23.6%に増加した。これらのカルス
は、一般的に大きく、迅速に増殖し、そして活発である。
【0207】 カルス誘導および評価の後、カルスを合計6週間、苗条誘導培地に移した。カ
ルスの苗条再生を、苗条再生カルスの数/評価されたカルスの総数(パーセンテ
ージとして表される)として決定した。培養物の苗条再生は、各カルスにおいて
産生された体細胞胚の質および量と対応した。故に、NH535系統のLEC衝
撃カルス組織(71.9±12.1)およびコントロールカルス組織(70±1
4)の再生に、有意な差異は存在しなかった。しかしコムギBO 014系統の
LEC衝撃カルスの再生(52.3±26.9)は、コントロール(15.6±
6.3)と比較して有意に改善された。
【0208】 コムギに対するポジティブ選択系としてLECの適合性を試験するために、活
発なカルスに由来するサンプル組織を、LEC配列の存在について分析した。4
1のBO 014および13NH535カルスを選択した。結果は、10/41
BO 014カルスおよび8/13NH535は、PCRポジティブであった。
従って、形質転換系統を選択を伴わずに24.4%および61.5%の頻度にて
同定した。これらの頻度は、従来の選択系(例えば、除草剤耐性系、および抗生
物質耐性系(例えば、bar、nptII))と比較可能であり、選択「逸脱」
頻度が一般的に高く、かつ可変性であるコムギ形質転換において適用される。さ
らに、本発明者らは、選択薬剤の非存在下における形態学的選択によるコムギ形
質転換の報告を知らない。
【0209】 カルス形質転換頻度は、NH535系統およびBO014系統において、それ
ぞれ5.6%および4.4%であった。またトランスジェニック植物をLEC−
ポジティブカルス系統から回収した。7つの非クローン植物をNH535から回
収し、6つの非クローン植物をBO 014から回収して、衝撃された外植体の
数に基づいて、それぞれ植物形質転換頻度3.9%および3.3%を示した。
【0210】 (花序カルス) 外植体として、コムギの組織培養および形質転換のための花序組織の使用は、
種子外植体(例えば、胚盤)以上のいくつかの利点を提供する(Rasco−G
auntおよびBarcelo、1999)。しかし、この組織の培養に対する
応答は、非常に遺伝子型依存性であり、そしてカルスはしばしば非再生的である
にもかかわらず、「高度な胚形成の」外見を有する。従って、LECを花序組織
に導入すると、BO 014のような再生の乏しい系統に対して、再生が増強さ
れ得るか否かが分かる。
【0211】 BO 014系統を使用して、苗条再生をLEC衝撃組織において有意に改善
したが、カルスの質は、衝撃組織およびコントロール組織のおいて類似している
ようであった。コントロール培養物からは苗条は再生しなかったが、LEC衝撃
カルスからは8つの植物が再生し、10.7%の苗条再生頻度を生じた。
【0212】
【表2】
【0213】
【表3】
【0214】
【表4】 (実施例15) (双子葉植物細胞におけるキメラ遺伝子の発現) LEC1ポリヌクレオチドはまた、ダイズの形質転換を改善するために使用さ
れ得る。これを実証するために、ln2プロモーターおよびLEC1コード領域
からなる構築物を、Parrott,W.A.、L.M.Hoffman,D.
F.Hildebrand,E.G.Williams、およびG.B.Col
lins、(1989)Recovery of primary trans
formants of soybean、Plant Cell Rep.7
:615−617に記載される方法を本質的に使用して、粒子ボンバードメント
によりダイズの胚形成懸濁培養物に導入した。改変を伴うこの方法は、以下に記
載される。
【0215】 子葉が3mmと5mmの間の長さであった場合、種子をpodから除去した。
その種子をChlorox溶液(0.5%)中で15分滅菌し、その後、その種
子を滅菌蒸留水を用いてリンスした。胚軸を含む種子の一部を最初に切り取るこ
とによりその未熟子葉を切除した。次いで、小刀葉(scalpel blad
e)の平滑末端を有する種子の遠位端を穏やかに押すことによりその子葉を種皮
から除去する。次いで、その子葉をSB1開始培地(MS塩、B5ビタミン、2
0mg/L2,4−D、31.5g/lスクロース、8g/L TC Agar
、pH5.8)に置いた(平らな面を上に)。ペトリ皿を26℃にて明所でイン
キュベートした(1日に16時間;75〜80μE)。4週間のインキュベーシ
ョンの後、子葉を新鮮なSB1培地に移した。さらに2週間後、増殖領域を示す
球状段階の体細胞胚を切除し、FN Lite 液体培地(Samoylov,
V.M.、D.M.TuckerおよびW.A.Parrott(1998)S
oybean[Glycine max(L.)Merrill]embryog
enic cultures:the role of sucrose an
d total nitrogen content on prolifer
ation.In Vitro Cell Dev.Biol.−Plant
34−13)に移した。体細胞胚の約10〜12の小クラスターを、35mlの
SB172培地を含む250mlフラスコに置いた。ダイズ胚形成懸濁培養物を
回転振盪機上(150rpm)で、26℃にて、蛍光灯(20μE)を用いて昼
16時間/夜8時間のスケジュールで35mL液体培地において維持した。およ
そ35mgの組織を35mLの液体培地に接種することにより、2週間毎に培養
物を継代培養した。
【0216】 次いで、ダイズ胚形成懸濁培養物をパーティクルガンボンバードメントを使用
して形質転換した(Kleinら、(1987)Nature(London)
327:70,米国特許第4,945,050号)。BioRad Bioli
sticTMPDS1000/HE機器をこれらの形質転換のために使用した。ダ
イズ形質転換を促進するために使用された選択マーカー遺伝子は、カリフラワー
モザイクウイルスに由来する35Sプロモーター(Odellら、(1985)
Nature 313:810−812)、プラスミドpJR225に由来する
ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ(E.coliに由来する;Gri
tzら、(1983)Gene 25:179〜188)、およびAgroba
cterium tumefaciensのTiプラスミドのT−DNAに由来
するノパリンシンターゼ遺伝子の3’領域から構成されるキメラ遺伝子である。
【0217】 50μLの60mg/mL1μm金粒子懸濁液に、(順番に)5μLDNA(
1μg/μL)、20μlスペルミジン(0.1M)、および50μLCaCl 2 (2.5M)を添加した。この粒子調製物を3分間攪拌し、微量遠心器におい
て10秒間回転し、そして上清を除去した。DNA被覆粒子を400μLの70
%エタノールで一回洗浄し、40μLの無水エタノールに再懸濁した。このDN
A/粒子懸濁液を1秒ずつ3回超音波処理した。次いで、5μLのDNA被覆金
粒子を各マクロキャリアーディスクに充填した。
【0218】 およそ、300〜400mgの2週間経過懸濁培養物を空の60×15mmペ
トリ皿に置いて、ピペットを用いて組織から残りの液体を除去した。膜破裂圧を
1100psiに設定し、チャンバーから、28インチ水銀の真空まで空気を抜
いた。この組織を固定スクリーンから、およそ8cm離れた所に置き、そして3
回衝撃した。衝撃後、この組織を半分に分割し、35mLのFN Lite培地
に戻した。
【0219】 衝撃後5〜7日間、液体培地を新鮮な培地に交換した。衝撃後11日目に、こ
の培地を50mg/mLのヒグロマイシンを含む新鮮な培地と交換した。この選
択培地を毎週、新たにする。衝撃後7〜8週目に、緑色の形質転換組織は、形質
転換されていない壊死性の胚形成クラスターに由来する増殖が観察された。単離
された緑色の組織を除去し、そして個々のフラスコに接種して、新たな、クロー
ン増殖性(clonally propagated)の形質転換胚形成懸濁培
養物を産生した。各々の新しい系統を、独立した形質転換事象として処理した。
次いで、これらの懸濁液を継代培養し、そして未熟胚のクラスターとして維持し
たか、または組織を個々の胚の成熟および出芽によって植物全体に再生した。
【0220】 2つの異なる遺伝子型(92B91および93B82)をこれらの実験におい
て使用した。組織のサンプルを、ヒグロマイシン耐性遺伝子単独か、またはヒグ
ロマイシン耐性遺伝子およびLEC1構築物の1:1混合物のいずれかを使用し
て衝撃した。92B91から産生された胚形成培養物は、一般的に形質転換事象
を生成するが、93B82に由来する培養物を形質転換することは非常に難しい
。92B91を用いる形質転換実験について、およそ等しい数の形質転換体を、
LEC1ポリヌクレオチドを含まないものとしてLEC1ポリヌクレオチドを用
いて実行された衝撃体から回収した。29の形質転換体をLEC1処理92B9
1組織から回収したが、27の形質転換体をヒグロマイシン耐性遺伝子のみを受
けた組織から回収した。対照的に、形質転換体をLEC1ポリヌクレオチドを受
けた93B82組織からのみ回収した(ヒグロマイシン耐性遺伝子のみを使用す
る処理からは回収されなかった)。5つの形質転換体をLEC1ポリヌクレオチ
ドを用いて衝撃された93B82組織から回収したが、ヒグロマイシン耐性遺伝
子のみを用いて処理された組織からは形質転換体は回収されなかった。これらの
結果は、LEC1ポリヌクレオチドは、ダイズの困難な遺伝子型への遺伝子移入
について非常に価値がある。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、種々の配列の比較および保存領域の整列を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年1月19日(2001.1.19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】 カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーターは、Arabidopsi
sのAgrobacterium媒介性植物内(in planta)形質転換
の間、LEC1を過剰発現するために用いられた(Haradaら、WO98/
37184)。Haradaらにより指摘されたように、35Sは強力なプロモ
ーターであり、かれらの実験において、35S:LEC1は、形質転換を改善せ
ず、そして実際にそれを妨げるようであったことが見出された(35S:LEC
1での形質転換効率は、通常得られる効率の0.6%と見積もられた)。従って
、発生の配偶体段階における過剰発現のような細胞型の過剰発現は、形質転換プ
ロセスおよび形質転換された子孫の首尾よい回収にとって不適切かつ有害であり
得る。WO 99/67405 Haradaらは、Arabidopsis Lec1プロモーターを開示している。 対照的に、本発明者らは、適切な制御エ
レメント(組織特異的プロモーターおよび/または誘導性プロモーターを含む)
下で、そして適切な植物細胞中でのLEC1遺伝子の異所性の発現が、通常培養
されにくい組織/遺伝子型中で胚形成を刺激するために用いられ得ることを示し
ている。同様に、培養されにくい遺伝子型における異所性発現は、胚前駆細胞の
数を増加させ得(または胚へと発達する数を増加させ得)、これは形質転換頻度
における増加を導く。RNAまたはタンパク質を用いる一過性発現は、胚形成を
導く事象のカスケードを開始するのに十分であり得る。これは、トウモロコシ胚
盤、未成熟葉基部、未成熟雄穂などのような標的組織において貴重である。LE
C1遺伝子は、陽性の選択マーカーとして用いられ得る。すなわち、これはトラ
ンスジェニック細胞中で周囲の野生型細胞を殺傷することなく胚形成を誘発する
。導入された遺伝子を受け取っている細胞が胚形成をうけるか、または既に組織
中で胚形成をうけている組織中でLEC1発現が体細胞胚のより迅速な再反復を
刺激するために、これが起こる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS, JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,L R,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN ,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,T R,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ローエ, ケイス エス. アメリカ合衆国 アイオワ 50131, ジ ョーンストン, ハーバー オークス ド ライブ 6407 (72)発明者 ゴードン−カム, ウィリアム ジェイ. アメリカ合衆国 アイオワ 50322, ア ーバンデール, 67ティーエイチ ストリ ート 3916 (72)発明者 クレイン, セオドア エム. アメリカ合衆国 デラウェア 19810, ウィルミントン, ローズウッド ドライ ブ 2229 (72)発明者 ラスコ−ゴーント, サンリザ イギリス国 エーエル6 0ピーワイ ハ ートフォードシェア, ウェルウィン, オークランズ, キャノンズフィールド ロード 29 (72)発明者 カホーン, レベッカ イー. アメリカ合衆国 デラウェア 19806, ウィルミントン, ウエスト 18ティーエ イチ ストリート 2331 (72)発明者 サン, キシファン アメリカ合衆国 アイオワ 50322, ア ーバンデール, 66ティーエイチ ストリ ート 4609 (72)発明者 ホースター, ジョージ ジェイ. アメリカ合衆国 アイオワ 50310, デ ズ モインズ, ペイン ロード 2623 (72)発明者 グレゴリー, キャロライン アン アメリカ合衆国 アイオワ 50325, ク ライブ, エヌ.ダブル. 137ティーエ イチ コート 1411 (72)発明者 ナディムパリ, ラムゴパル アメリカ合衆国 ニュー ジャージー 07003, ブルームフィールド, フーバ ー アベニュー 364 ユニット 124, ビルディング 8 Fターム(参考) 2B030 AA02 AB03 AD20 CA06 CA17 CA19 CB02 CD03 CD07 CD10 CD13 CD17 4B024 AA08 BA80 CA04 DA01 EA04 FA02 GA11 HA01 HA12 4B065 AA88X AA88Y AA89X AB01 AC14 AC20 BA02 BA25 CA24 CA53 4H045 AA10 AA30 BA10 BA21 CA31 CA32 CA33 EA05 FA74

Claims (60)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単離された核酸であって、以下: (a)配列番号2、8、10、12、14、16、18、20または22のポ
    リペプチドをコードするポリヌクレオチド; (b)配列番号1、7、9、11、13、15、17、19または21の少な
    くとも50の連続する塩基を含むポリヌクレオチド; (c)植物HAP3型 ccaat−ボックス転写アクチベータを有するポリ
    ヌクレオチドであって、該ポリヌクレオチドは、Arabidopsis以外の
    植物由来である、ポリヌクレオチド; (d)配列番号1、7、9、11、13、15、17、19または21の全体
    配列に対して少なくとも75%の配列同一性を有するポリヌクレオチドであって
    、該配列同一性%は、50のGap Weightおよび3のLength W
    eightを用いるGAP分析により決定される、ポリヌクレオチド; (e)少なくとも300ヌクレオチド長を含むポリヌクレオチドであって、該
    ポリヌクレオチドは、配列番号1、7、9、11、13、15、17、19また
    は21に示す配列を有するポリヌクレオチドに対して、高ストリンジェンシー条
    件下でハイブリダイズする、ポリヌクレオチド; (f)配列番号23のポリペプチドをコードする保存領域を含むポリヌクレオ
    チドであって、該ポリヌクレオチドは、Arabidopsis以外の植物由来
    である、ポリヌクレオチド; (g)配列番号1、7、9、11、13、15、17、19または21に示す
    配列を有するポリヌクレオチド;ならびに (h)(a)から(g)のポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレオチド、 からなる群より選択されたメンバーを含む、単離された核酸。
  2. 【請求項2】 (d)中の前記転写アクチベータが、トウモロコシ、ダイズ
    、コムギ、イネ、Veronia、またはArgemone由来である、請求項
    1に記載の単離された核酸。
  3. 【請求項3】 (f)中の前記ポリヌクレオチドが、機能的等価物である、
    請求項1に記載の単離された核酸。
  4. 【請求項4】 請求項1の少なくとも1つの核酸を含む、ベクター。
  5. 【請求項5】 プロモーターに作動可能に連結された、請求項1に記載の少
    なくとも1つの核酸を含む発現カセットであって、該核酸がセンス方向またはア
    ンチセンス方向である、発現カセット。
  6. 【請求項6】 前記核酸が、前記プロモーターにアンチセンス方向で作動可
    能に連結される、請求項5に記載の発現カセット。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の少なくとも1つの発現カセットを含む、植
    物宿主細胞。
  8. 【請求項8】 植物細胞である、請求項7に記載の宿主細胞。
  9. 【請求項9】 請求項5に記載の少なくとも1つの発現カセットを含むトラ
    ンスジェニック植物。
  10. 【請求項10】 前記植物が、トウモロコシ、ダイズ、ソルガム、コムギ、
    イネ、アルファルファ、ヒマワリ、アブラナ、またはワタである、請求項9に記
    載のトランスジェニック植物。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載のトランスジェニック植物由来の種子。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載のトランスジェニック植物由来の種子。
  13. 【請求項13】 単離されたタンパク質であって、以下: (a)配列番号2、8、10、12、14、16、18、20または22の少
    なくとも25の連続するアミノ酸を含むポリペプチド; (b)配列番号23の保存モチーフを含むLEC1転写アクチベータであるポ
    リペプチドであって、該ポリペプチドは、Arabidopsis以外の植物由
    来である、ポリペプチド; (c)配列番号2、12、14、16、20もしくは22に対して少なくとも
    60%の配列同一性、または配列番号8、10もしくは18に対して70%の配
    列同一性を有するポリペプチドであって、該配列同一性%は、配列全体に基づき
    、そして12のGap Weightおよび4のLength Weightを
    用いるGAP分析により決定される、ポリペプチド; (d)請求項1に記載の核酸によりコードされるポリペプチド; (e)配列番号1、7、9、11、13、15、17、19、または21の核
    酸によりコードされるポリペプチド;ならびに (f)配列番号2、8、10、12、14、16、18、20または22に示
    す配列を有するポリペプチド、 からなる群より選択されたメンバーを含む、単離されたタンパク質。
  14. 【請求項14】 (b)中の前記転写アクチベータが、トウモロコシ、ダイ
    ズ、コムギ、イネ、Veronia、またはArgemone由来のLEC1タ
    ンパク質である、請求項13に記載のタンパク質。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載のタンパク質をコードするリボ核酸配列
  16. 【請求項16】 植物中のLEC1活性を調節するための方法であって、以
    下: (a)請求項5に記載の少なくとも1つの発現カセットを用いて植物細胞を形質
    転換する工程、および (b)該植物中のLEC1活性を調節するのに十分な量で前記少なくとも1つの
    核酸を発現する形質転換された植物を再生する工程、 を包含する、方法。
  17. 【請求項17】 前記植物が、トウモロコシ、ダイズ、ソルガム、コムギ、
    イネ、アルファルファ、ヒマワリ、アブラナ、またはワタである、請求項16に
    記載の方法。
  18. 【請求項18】 LEC1活性が増加している、請求項16に記載の方法。
  19. 【請求項19】 LEC1活性が減少している、請求項16に記載の方法。
  20. 【請求項20】 植物細胞中のLEC1活性のレベルを一過性に調節する方
    法であって、請求項1に記載の少なくとも1つの核酸を導入する工程を包含する
    、方法。
  21. 【請求項21】 前記少なくとも1つの核酸がリボ核酸である、請求項20
    に記載の方法。
  22. 【請求項22】 植物細胞中のLEC1活性のレベルを一過性に調節する方
    法であって、請求項13に記載の少なくとも1つのポリペプチドを導入する工程
    を包含する、方法。
  23. 【請求項23】 植物細胞中の組織培養応答を増強する方法であって、少な
    くとも1つのLEC1ポリペプチドまたは少なくとも1つのLEC1ポリヌクレ
    オチドを、組織培養応答を増強するために十分な条件下で、該植物細胞に導入す
    る工程、を包含する、方法。
  24. 【請求項24】 前記植物細胞が、少なくとも1つのLEC1ポリヌクレオ
    チドを用いて形質転換される、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 少なくとも1つのポリヌクレオチドが、前記植物細胞にお
    いて発現を駆動し、そして該植物細胞を生長させるプロモーターに作動可能に連
    結されている、請求項23に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記植物細胞が不応性細胞である、請求項23に記載の方
    法。
  27. 【請求項27】 前記植物細胞が近交系植物細胞である、請求項26に記載
    の方法。
  28. 【請求項28】 植物細胞中の体細胞胚形成を誘導する方法であって、少な
    くとも1つのLEC1ポリペプチドまたは少なくとも1つのLEC1ポリヌクレ
    オチドを、応答性植物細胞に導入する工程を含み、ここで該応答性植物細胞は、
    形質転換された胚の生成を刺激するために十分な条件下で形質転換され、そして
    生長され、そして該植物細胞はArabidopsis細胞以外である、方法。
  29. 【請求項29】 前記植物細胞が、少なくとも1つのLEC1ポリヌクレオ
    チドを用いて形質転換される、請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 少なくとも1つのポリヌクレオチドが前記植物細胞中で発
    現を駆動するプロモーターに作動可能に連結される、請求項29に記載の方法。
  31. 【請求項31】 植物生長条件下で前記形質転換した胚を生長させて再生植
    物を生成する工程をさらに包含する、請求項28に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記植物細胞が、トウモロコシ、ダイズ、ソルガム、コム
    ギ、イネ、アルファルファ、ヒマワリ、アブラナ、またはワタ由来である、請求
    項28に記載の方法。
  33. 【請求項33】 請求項28に記載の方法により生成される植物。
  34. 【請求項34】 形質転換細胞の積極的選択の方法であって、少なくとも1
    つのLEC1ポリヌクレオチドまたは少なくとも1つのLEC1ポリペプチドを
    、応答性植物細胞に導入する工程、および形質転換植物細胞を生長させる工程、
    を包含し、ここで該応答性植物細胞は、胚形成を誘導するのに十分な条件下で、
    形質転換され、そして生長されて、積極的選択手段を提供する、方法。
  35. 【請求項35】 前記植物細胞が、少なくとも1つのポリヌクレオチドを用
    いて形質転換される、請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 少なくとも1つのポリヌクレオチドが、植物において発現
    を駆動するプロモーターに作動可能に連結されている、請求項35に記載の方法
  37. 【請求項37】 形質転換植物細胞の生長に適したように培地成分を変更す
    る工程をさらに包含する、請求項34に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記培地成分が、非形質転換細胞における体細胞胚形成を
    低下させるために変更される、請求項34に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記ポリヌクレオチドが切り出される、請求項36に記載
    の方法。
  40. 【請求項40】 前記ポリヌクレオチドがFRT配列に隣接されて、該ポリ
    ヌクレオチドのFLP媒介切り出しを可能にする、請求項40に記載の方法。
  41. 【請求項41】 植物細胞中で無配偶生殖を誘導するための方法であって、
    少なくとも1つのLEC1ポリペプチドまたは少なくとも1つのLEC1ポリヌ
    クレオチドを、応答性植物細胞に導入する工程、および該植物細胞を生長させる
    工程を包含し、ここで該導入する工程および生長させる工程は形質転換された体
    細胞性の胚を生成するために十分な条件下で行われる、方法。
  42. 【請求項42】 前記植物細胞が、少なくとも1つのLEC1ポリヌクレオ
    チドを用いて形質転換される、請求項41に記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記少なくとも1つのポリヌクレオチドが、植物細胞にお
    ける発現を駆動するプロモーターに作動可能に連結される、請求項41に記載の
    方法。
  44. 【請求項44】 センス方法またはアンチセンス方法を用いて、FIEポリ
    コウムポリヌクレオチドの前記植物細胞中における発現を抑制する工程をさらに
    包含する、請求項41に記載の方法。
  45. 【請求項45】 植物生長条件下で前記胚を生長させて再生植物を生成する
    工程をさらに包含する、請求項41に記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記プロモーターが誘導性プロモーターである、請求項4
    3に記載の方法。
  47. 【請求項47】 前記少なくとも1つのポリヌクレオチドが、珠皮組織また
    は珠心組織において発現される、請求項43に記載の方法。
  48. 【請求項48】 請求項41に記載の方法により生成される植物。
  49. 【請求項49】 前記植物が雄性不稔である、請求項48に記載の植物。
  50. 【請求項50】 形質転換効率を上昇させる方法であって、形質転換効率を
    上昇させるために十分な条件下で、少なくとも1つのLEC1ポリペプチドまた
    は少なくとも1つのLEC1ポリヌクレオチドを、応答性植物細胞に導入する工
    程を包含する、方法。
  51. 【請求項51】 前記形質転換が、非形質転換植物における体細胞胚生長の
    生長を遅延させる培地中で行われる、請求項50に記載の方法。
  52. 【請求項52】 形質転換が、低下したレベルのオーキシンまたは無オーキ
    シンで行われる、請求項51に記載の方法。
  53. 【請求項53】 前記植物細胞が、少なくとも1つのLEC1ポリヌクレオ
    チドを用いて形質転換される、請求項50に記載の方法。
  54. 【請求項54】 前記少なくとも1つのポリヌクレオチドが、植物細胞にお
    ける発現を駆動するプロモーターに作動可能に連結される、請求項53に記載の
    方法。
  55. 【請求項55】 前記植物細胞が不応性細胞である、請求項50に記載の方
    法。
  56. 【請求項56】 前記植物細胞が近交系細胞である、請求項55に記載の方
    法。
  57. 【請求項57】 再生植物の回収を上昇させる方法であって、少なくとも1
    つのLEC1ポリペプチドまたは少なくとも1つのLEC1ポリヌクレオチドを
    、応答性植物細胞に導入する工程、および該植物細胞を生長させる工程を包含し
    、ここで該導入する工程および生長させる工程は再生植物を生成するために十分
    な条件下にある、方法。
  58. 【請求項58】 前記植物細胞が、少なくとも1つのLEC1ポリヌクレオ
    チドを用いて形質転換される、請求項57に記載の方法。
  59. 【請求項59】 前記少なくとも1つのポリヌクレオチドが、植物細胞にお
    ける発現を駆動するプロモーターに作動可能に連結される、請求項58に記載の
    方法。
  60. 【請求項60】 前記植物細胞が不応性細胞である、請求項58に記載の方
    法。
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