JP2002528521A - 放射線濃密性組成物 - Google Patents

放射線濃密性組成物

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ザ ゼネラル ホスピタル コーポレーション
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、腫瘍などの標的組織の放射線治療法で用いるための放射線濃密性組成物に関し、該放射線濃密性組成物は、少なくとも1時間の標的組織内滞在時間を有する粒状またはポリマー性造影剤を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連出願のクロス・リファレンス 本出願は、1998年10月29日出願の米国特許出願第09/183,16
6号、および1999年4月28日出願の米国予備特許出願第60/131,4
18号からの優先権を主張し、それらは両方とも、本明細書中にそのまま援用さ
れる。
【0002】 発明の分野 本発明は、生物対象、例えば、哺乳類、鳥類または爬虫類対象、特に、ヒト対
象の放射線治療処置の方法において、例えば、腫瘍を治療するのに用いるための
放射線濃密性(radiodense)組成物に関する。
【0003】 発明の背景 放射線治療、すなわち、γ線、X線および中性子などの放射線への暴露は、抗
腫瘍療法において、特に、外科的切除に適さない癌組織を治療する場合に用いら
れる充分に確立された技術である。一つの例であるX線光線療法(XPT)は、
X線の使用を伴う。XPTの場合、高エネルギーX線ビーム、例えば、10MV
X線ビームを腫瘍に向ける。改良されたコリメーターを備えたCTスキャナー
(CTRx−Iwamoto ら,Radiother.Oncol., 19:337-343,1990 および Norman
らの米国特許第5,008,907号を参照されたい)の開発は、CTスキャナ
ーを用いて、XPTの前および際にCTスキャニングを行うことによって腫瘍の
場所を突き止めることを可能にしている。この技法では、比較的低エネルギーの
X線源(例えば、140kV源)を用いて、スキャニングのためのファンビーム
を生じることができるが、それは、放射線治療のためのペンシルビームに変換し
うる。
【0004】 このような組合せのスキャニングおよびXPTの場合、CTスキャニングにお
ける画像コントラスト増強および放射線量強化は、治療中の対象へのヨウ素化X
線造影剤の投与によって行うことができる。例えば、Norman ら,Radiation Onc
ology Investigations, 5:8-14,1997 は、水溶性低分子量細胞外液(ECF)X
線造影剤 Renografin(登録商標)の投与後にCTRx装置を用いたイヌ脳腫瘍
のXPTを記載している(ECF造影剤とは、非経口投与される場合、細胞外液
中に分布するものである)。
【0005】 水溶性ECF X線造影剤イオタラメート(Conray(登録商標))の投与によ
るウサギ脳腫瘍のXPTにおける放射線量強化も、Iwamoto ら,Radiotherapy a
nd Oncology, 8:161-170,1987 に報告されている。
【0006】 このような放射線量強化は、正常な未変質組織を不必要な放射線暴露から免れ
させるので、望ましい。しかしながら、XPTにおける水溶性ECF X線造影
剤の治療的価値は、未変質組織での放射線量強化が明らかに望ましくないし、本
質的には、脈管構造から未変質組織の間質空間中へのECF剤の漏れが妨げられ
るのが脳内だけであることから、主に脳腫瘍の治療に限られている。脳の場合、
“正常な”脳組織中へのECF剤のこのような漏れは、血液脳関門によって妨げ
られる。他の身体部分では、ECF X線造影剤は、脈管構造から全ての組織区
分中に自由に拡散することがあり、腫瘍と“正常な”組織との間で造影剤の取込
みに差を与えないことがありうる。X線造影剤の腫瘍中での選択的蓄積がなけれ
ば、XPTにおいて健康な組織に望ましくない強化放射線暴露が行われると考え
られる。血管投与後、このようなECF剤は、血流によって腫瘍から大部分が流
出するので、放射線量強化も相対的に制限され、例えば、しばしば僅か約10ま
たは20ハウンズフィールド単位(HU)の増加に相当する。
【0007】 理論上の計算は、XPTにおける100HU毎の放射線量強化は、その細胞傷
害作用によって治療の効力をほぼ2倍にすることを示している(T.D.Solberg, K
.S.Iwamoto および A.Norman, Calculation of radiation dose enhancement fa
ctors for dose enhancement therapy of brain tumors, Phys.Med.Biol., 37(2
):439-443,1992 を参照されたい)。
【0008】 発明の要旨 本発明は、例えば、XPTにおいて、より高く且つより腫瘍特異的な放射線量
強化を達成しうる組成物および物質を提供する。
【0009】 例えば、一つの態様から考えて、本発明は、生物対象(例えば、鳥類、爬虫類
または、好ましくは、哺乳類対象、特に、ヒト対象)の腫瘍などの標的組織の強
化放射線治療の方法において用いるための組成物であって、ここにおいて、細胞
傷害性放射線量強化剤および/または放射線誘導細胞傷害性放射線放出性剤をそ
の対象に投与し、対象中の腫瘍などの標的組織を、細胞傷害性放射線または細胞
傷害性放射線誘導性放射線に暴露し、ここにおいて、その薬剤は、粒状またはポ
リマー性の造影剤を含み、そして腫瘍中に、例えば、注入によって直接的に投与
される上記組成物を提供する。
【0010】 特に断らない限り、本明細書中で用いられる専門用語および科学用語は全て、
本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同様の意味を有する。本
明細書中に記載されたのと同様のまたは同等の方法および物質は、本発明の実施
または試験において用いることができるが、好適な方法および物質を下に記載す
る。本明細書中に挙げられる公報、特許出願、特許および他の参考文献はいずれ
も、本明細書中にそのまま援用される。抵触の場合、定義を含めた本明細書が優
先するであろう。更に、物質、方法および実施例は、単に例示するものであり、
制限するためのものではない。
【0011】 新規組成物および物質は、多数の利点を提供する。例えば、新規組成物は、よ
り短時間の治療方式を可能にし、治療の選択肢を広げる。新規組成物は、治療自
体の効力を増加させることによって、腫瘍療法のための低エネルギーX線(例え
ば、20Kev〜140Kev)の使用も可能にする。したがって、新規組成物
は、正常な組織を不必要な放射線から免れさせる。更に、癌の全放射線治療の半
分以上を、それら新規組成物によって改善することができると考えられる。
【0012】 更に、新規放射線濃密性組成物の注入後、患者においてその組成物の局所およ
びいずれか全身の分布を、標準的なX線技術を用いて可視化することができ、得
られた分布が好都合である場合にのみ、療法を実施する。
【0013】 本発明の他の特徴および利点は、次の詳細な記述および請求の範囲から明らか
であろう。 詳細な記述 本発明は、腫瘍および他の疾患組織における放射線の選択的吸収を有意に増加
させて、放射線治療の極めて強化された方法を提供する新規放射線濃密性物質、
薬剤および組成物に関する。
【0014】 それら放射線濃密性組成物は、アジュバントとして作用し、組成物および放射
線が適切な用量範囲で共存している部位において、放射線治療の毒性作用を強化
する、すなわち、向上させる。以下に更に詳細に記載されるような放射線濃密性
組成物および外部または内部放射線源の製剤化および投与方式の間には、非直感
的関係がある。
【0015】 本発明において用いるための薬剤および組成物は、放射線への暴露後の腫瘍部
位において、細胞傷害性放射線量を与えることができる。このような場合、使用
される放射線は、それ自体、細胞傷害性であってよいしまたは非細胞傷害性であ
ってよい。しかしながら、その方法の細胞傷害性効力を強化するためには、好ま
しくは、使用される放射線は細胞傷害性であろう。好ましくは、薬剤は、使用さ
れる細胞傷害性放射線の線量を強化するのに役立つ。いずれの場合にも、薬剤そ
れ自体は、細胞傷害性であってよいしまたは細胞傷害性でなくてよいが、好まし
くは、非細胞傷害性であって、それによって、放射線治療処置中に放射線に暴露
されるべきでない正常組織への損傷を最小限にするであろう。好ましくは、本発
明において用いるための薬剤は、細胞傷害性放射線量強化剤である。
【0016】 本発明において用いるための薬剤は、細胞傷害性であっても、X線造影剤であ
ってもよい。しかしながら、これは不可欠ではない。それら薬剤は、例えば、二
次放射線効果によって(Norman ら,Phys.Med.Biol., 37(2):439-443,1992 を参
照されたい)かまたは、造影剤のある集団が入射放射線によって慣用的な細胞傷
害性分子に変換されるために、またはこれら両方の効果の組合せの結果として(
Norman ら,Radiology, 129:199-203,1978 を参照されたい)、細胞傷害性にな
りうる。
【0017】 本発明において用いるための好ましい放射線濃密性剤は、延長された標的組織
内滞留すなわち滞在時間を有するもの、例えば、腫瘍塊内に注入後最大1時間ま
で、または2時間または5時間を超えて保持されうるものである。他の実施態様
において、放射線濃密性組成物は、少なくとも10時間、15時間、20時間ま
たは24時間またはそれ以上もの標的組織内滞在時間を有することができる。若
干の組成物は、数日間〜数週間の滞在時間を有するように設計されうる。特に好
ましい薬剤には、非ECF剤が含まれる。非ECF剤とは、脈管構造中に投与さ
れた場合に、間質中に漏れない薬剤を意味する。腫瘍中への直接注入による投与
後、非ECF剤は、腫瘍から容易に拡散することはあり得ないので、実質的には
、放射線治療に必要な一定時間、例えば、投与後少なくとも30分間またはそれ
以上、好ましくは、1時間、2時間、5時間、10時間またはそれ以上、腫瘍部
位内に保持される。
【0018】 特に好適な薬剤には、粒状または高分子量ポリマー性造影剤、例えば、10k
Dを越える、好ましくは、20kDを越える、例えば、40kD〜20mDの分
子量を有する、好ましくは水溶性の高分子量ポリマーが含まれる。場合により、
これらポリマー性剤は、水溶性X線濃密性造影剤と組み合わせて用いることがで
きる。
【0019】 単独でかまたは可溶性X線造影剤との組合せでX線を吸収する粒状剤はいずれ
も、本発明において用いることができる。好適な粒状剤の例には、固体または半
固体の粒子、水不混和性液(例えば、油)の液体粒子、および小胞(例えば、リ
ポソームまたはミセル)、巨大分子ケージ物質(例えば、細胞傷害性放射線量ま
たは線量強化を与える物質をケージに結合したまたは中に閉じ込めた状態で含む
炭素ケージ(例えば、“バッキーボール”または“バッキーチューブ”)、例え
ば、重金属を充填したバッキーボールまたはバッキーチューブのような巨大分子
ケージを含む物質)が含まれる。
【0020】 好適な粒状剤には、固体粒子、または他に、ポリマー性粒子表面中に埋め込ま
れたまたはより好ましくは、表面に埋め込まれた液状または半固体の物質が含ま
れうる。このような薬剤の例には、Abdoscan(登録商標)(US−A−4863
715号およびUS−A−5393525号に記載の、スルホン化スチレン−ジ
ビニルベンゼンコポリマービーズ上に沈着した鉄フェライト)、および埋め込ま
れた金属粒子を含む、ポリスチレンビーズまたはポリラクチドコグリコリド、ポ
リ乳酸、ポリウレタン等のような他のポリマー性粒子が含まれる。本発明におい
て用いるのに好ましい薬剤は、粒状(すなわち、水不溶性)ヨウ素化造影剤であ
る。このような薬剤は、当該技術分野において周知であり、容易に選択されうる
。これらには、米国特許第5,466,440号の実施例5および10にそれぞ
れ記載の3,5−ビス(アセチルアミノ)−2,4,6−トリヨードベンゾエー
ト(NC8883)および6−エトキシ−6−オキソヘキシル−3,5−ビス(
アセチルアミノ)−2,4,6−トリヨードベンゾエート(NC67722);
米国特許第5,308,607号の実施例1に記載の1,3,5−トリヘキシル
−2,4,6−トリヨードベンゼン(NC67965)、およびWO95/26
205号に記載の造影剤含有リポソームのような薬剤が含まれ、これらの開示は
、本明細書中にそのまま援用される。
【0021】 本発明において用いるための粒状X線濃密性剤の他の例には、硫酸バリウム懸
濁剤(独立した細胞傷害性剤でもある);LipiodolTM;ThorotrastTM(酸化トリ
ウムの懸濁液);ペルフルオロオクチルブロミド(PFOB)エマルジョン;酸
化鉄粒状物(例えば、Advanced Magnetics Inc. から入手可能なAMI−227 TM ;またはWO97/25073号に記載のものなどの既知の超常磁性粒子。こ
れらの開示は、本明細書中にそのまま援用される)、およびビスマス塩が含まれ
る。これらX線造影剤と組み合わせて用いるのに特に適しているのは、MAGN
EVISTTM(ガドペンテテートジメグルミン)、OMNISCANTM(ガドジ
アミド)およびPROHANCETM(ガドテリドール)のようなガドリニウム含
有薬剤である。
【0022】 本発明の方法で用いることができる高分子量分子の例には、X線濃密性ポリマ
ーのような嵩高分子、具体的には、デンドリマー、特に、スターバーストデンド
リマーが含まれる。好適なポリマーには、MRI活性ポリマー(例えば、WO9
8/23295号およびWO98/10797号に記載のGdキレートNC22
181およびNC66368)が含まれる。
【0023】 一つまたはそれ以上のヨウ素化芳香族残基を含むポリアミノカルボン酸基剤ポ
リマーは、本発明の方法で用いるのに特に適している。このような化合物は新規
であり、そのままで本発明のもう一つの態様を形成している。
【0024】 もう一つの態様から考えて、本発明は、更に、交互のキラント(chelant)残
基およびヨウ素化芳香族残基を含む直鎖状または分岐状ポリマーであって、それ
らキラント残基が、金属イオンを錯体化することができる直鎖状ポリアミノカル
ボン酸またはその誘導体、またはそのポリマーの塩またはキレートの残基を含む
ポリマーを提供する。それらキラント残基は、同じであってよいしまたは異なっ
ていてよく、典型的には、ヨウ素化芳香族残基に結合したアミドまたはエステル
であろう。好ましくは、これらは、EDTA、DTPAまたはその誘導体、また
は他の既知のキレート化剤のような同様のモノキラントに由来するまたは関係し
ているであろう。
【0025】 本発明のポリマー中に存在するキレート化残基は、金属イオン、特に、常磁性
金属イオンおよび重金属イオンを錯体化することができる。これらは多数のキレ
ート化部位を含むので、キレート錯体は、同じまたは異なった元素を有していて
よい2種類以上の金属を用いて形成されうる。
【0026】 本発明による好ましいポリアミノカルボン酸基剤ポリマーは、1個またはそれ
以上のDTPA分子から形成されるもの、例えば、式I
【0027】
【化4】
【0028】 (式中、Xは、O、NH、NR、(CH2mNRまたはCO2(CH2mNR、
好ましくは、OまたはNHであり; Zは、CO2H、CO2R、CH2CO2R、CONR2、OH、ORまたは溶解
性増加性基、好ましくは、CO2HまたはOHであり; Rは、独立して、水素、またはアルキル基またはアリール基であって、1個ま
たはそれ以上のヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基またはカルボキシ基で置
換されていてよいものであり; nは、正の整数、好ましくは、1〜300であり;そして mは、0または1〜8、好ましくは、0〜4である) を有するものである。
【0029】 式Iの化合物の溶解性は、基Zの性状を変化させることによって増加させるこ
とができる。好ましくは、Zは、−OH、−CO2Hまたはポリ(アルキレンオ
キシド)残基である。
【0030】 もう一つの態様から考えて、本発明は、本明細書中前に記載のポリマー性物質
、特に、式Iを有するものの新規な製造方法であって、少なくとも1個の反応性
官能基を有する一つまたはそれ以上のモノキラント化合物を、それらモノキラン
トの反応性基と反応することができる少なくとも1個、好ましくは、少なくとも
2個の官能基を有する一つまたはそれ以上のヨウ素化芳香族残基と反応させ、そ
して引き続き、必要ならば、用いられる保護基を全て除去することを含む方法を
提供する。
【0031】 一つの実施態様において、本発明の方法は、次の、 (a)ポリアミノカルボン酸モノキラントを、1個またはそれ以上の反応性基
、例えば、アミド、無水物または他の活性カルボキシル基を含有する活性ポリア
ミノカルボン酸化合物に変換し; (b)その活性化合物と芳香族ヨウ素化化合物との間にアミドまたはエステル
結合を形成し;そして (c)所望ならば、工程(a)および(b)を、工程(b)の生成物を用いて
繰り返して、より高分子のポリマーを生じる工程を含む。
【0032】 その新規な方法において、それら試薬中の1個またはそれ以上の反応性基は、
化合物間に結合を形成する工程中に保護することができる。 式Iの化合物を製造する好ましい方法は、式II
【0033】
【化5】
【0034】 を有する化合物と、式III
【0035】
【化6】
【0036】 (式中、Zは、本明細書中前に定義の通りであり;そして Yは、OH、NH2またはCH2NH2である) を有する化合物とを反応させる工程を含む。
【0037】 本発明において用いるための薬剤が粒状である場合、それら粒子は、好都合に
は、10nm〜1000μm、好ましくは、10nm、50nmまたは100n
m〜100μmの直径である。粒状剤は、好都合には、標準的な技法を用いて、
懸濁剤、乳剤またはリポソームとして製剤化される。
【0038】 慣用的な界面活性剤はいずれも、その界面活性剤が生理学的に耐えられるとい
う条件ならば、本発明において用いるための乳剤を形成する場合に用いることが
できる。このような界面活性剤は、当業者に周知であり、容易に選択されうる。
それら界面活性剤は、好ましくは、非イオン性であり、例えば、アルキレンオキ
シドポリマーまたはコポリマー、例えば、プルロニク類(例えば、エチレンオキ
シドおよびプロピレンオキシドのブロックコポリマーである Pluronic F68お
よびF108)のようなポロキサマーまたはテトロニク類(tetronics)(例え
ば、テトロニク908)のようなポロキサミン、およびカーボワックス(ポリエ
チレングリコール(PEG)である)、チロキサポール、ポリビニルピロリジン
、P−79およびPEG修飾リン脂質であってよい。更に別の有用な界面活性剤
は、Remington's Pharmacopeia;米国特許第5,318,767号および同第5
,451,393号;PCT出願WO96/22766号;および the Handboo
k of Pharmaceutical Excipients に記載されている。
【0039】 ナノパーティクル懸濁剤、具体的には、不溶性ヨウ素化X線造影剤のナノパー
ティクル懸濁剤は、本発明において用いるのに特に適している。これらは、慣用
的なローラー・基剤磨砕法(roller and media milling processes)を含めた当
該技術分野において知られ且つ用いられている磨砕技法によって製造することが
できる。本発明のこの態様において用いるのに適した水不溶性X線造影剤には、
水不溶性マンガン粒子、およびヨードフェノキシアルカン、ヨードフェニルエー
テル、ヨードフェニルエステル、ヨードフェニルスルネート、ヨードアニリン誘
導体、ヨード安息香酸誘導体、ヨウ素化アロイルオキシカルボキサミド、ヨウ素
化ベンゾイルアセタールおよびケタール、ヨウ素化アロイルオキシエステル、ヨ
ウ素化芳香族プロパンジオエートおよびジアトリゾキシエステルのようなヨウ素
化芳香族化合物が含まれる。このような化合物は、US−A−5318767号
、US−A−5401492号、US−A−5346688号、US−A−54
76646号、US−A−5424056号、US−A−5484585号、U
S−A−5360604号、US−A−5531979号、US−A−5472
682号、US−A−5560932号、US−A−5662883号、US−
A−5716642号、US−A−5260478号、US−A−533073
9号、US−A−5322679号、US−A−5466433号、US−A−
5472683号、US−A−5384107号、US−A−5264610号
、US−A−5525328号、US−A−5521218号、US−A−55
00204号、およびWO98/47532号、WO98/48847号、WO
98/52617号およびWO97/25073号に記載されており、これらの
開示は、本明細書中に援用される。特に好ましい水不溶性X線造影剤には、ビス
(3,5−アセチルアミノ−2,4,6−トリヨード安息香酸6−(エトキシカ
ルボニル)ヘキシルおよびビス(3,5−アセチルアミノ)−2,4,6−トリ
ヨード安息香酸1−(エトキシカルボニル)ペンチルの生理学的に許容しうる塩
が含まれる。
【0040】 典型的には、本発明において用いるためのナノパーティクル懸濁剤を製造する
場合、所望のナノパーティクル粒度、効力および許容しうる物理的安定性を得る
ために、界面活性剤湿潤剤が必要である。150nm〜300nmの平均粒度を
有する懸濁剤は、慣用的な界面活性剤または非イオン性ポリマー界面活性剤を用
いて製造することができる。より小さい平均粒度は、より小さい磨砕用基剤、高
エネルギー磨砕機またはミクロ流動化装置を用いて得ることができる。或いは、
より小さい平均粒度を有する、例えば、100nm未満のナノパーティクル懸濁
剤は、不溶性化合物、例えば、不溶性ヨウ素化X線造影剤から、その不溶性分子
の可溶性分子類似体である湿潤剤を、例えば、25:1までの、好ましくは、1
5:1まで、例えば、5:1〜7.5:1の比率で用いて得ることができる。非
イオン性界面活性剤、例えば、PluronicTM F108、F98、F88またはF
68、および/または等張性剤、例えば、グリセロール、Isovue(登録商標)ま
たはイオヘキソールは、得られた懸濁剤を更に安定化させるのに用いることがで
きる。不溶性ヨウ素化X線造影剤の懸濁剤を製造する場合、ナトリウムジアトリ
ゾエート、ナトリウムメトリゾエート、ナトリウムヨージパミドおよびナトリウ
ムチロパノエートは、特に好適な湿潤剤である。
【0041】 本発明の乳剤は、上に論及されたような界面活性剤と一緒に、ゴマ種子油、ト
ール油、ヒマワリ油またはヤシ油を基剤とする油相のようないずれかの慣用的な
油相を含む。典型的には、これらは、可溶性X線濃密性物質と組み合わせて用い
られるであろう。好都合には、その油相は、それ自体がX線濃密性でありうる。
例えば、これは、LipiodolTM(エチオドール)、ヨードフェンジレートまたはN
C67965のような造影剤を含むことができる。
【0042】 本発明において用いるためのX線濃密性剤は、リポソーム中に閉じ込められる
かまたは、カプセル封入用リポソームシェルと一緒なっていることがありうる。
このような場合、その薬剤は、可溶性であってよいしまたは不溶性であってよい
が、好ましくは、可溶性造影剤であろう。慣用的な生理学的に耐えられるリポソ
ームはいずれも用いることができる。典型的には、本発明のリポソームは、リン
脂質のようないずれか適当な脂質を含むことができる。有用なリン脂質の代表的
な例には、レシチン(すなわち、ホスファチジルコリン)、例えば、卵黄レシチ
ンまたはダイズレシチンのような天然のレシチン、およびジミリストイルホスフ
ァチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリンまたはジステアロイルホ
スファチジルコリンのような合成または半合成レシチン;ホスファチジン酸;ホ
スファチジルエタノールアミン;ホスファチジルセリン;ホスファチジルグリセ
ロール;ホスファチジルイノシトール;カルジオリピン;スフィンゴミエリン;
前述のいずれかのフッ素化類似体;および前述のいずれかの混合物、およびコレ
ステロールのような他の脂質との混合物が含まれる。
【0043】 正味全電荷、例えば、陰電荷を個々に有する分子を優先的に(例えば、少なく
とも75%)含むリン脂質の、例えば、天然に存在する(例えば、ダイズまたは
卵黄に由来する)、半合成(例えば、部分または完全水素化された)および合成
のホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシ
トール、ホスファチジン酸および/またはカルジオリピン中でのような使用は、
特に好都合でありうる。好ましいリポソームは、10nm〜1000μm、好ま
しくは、100nm〜50μmの範囲の粒度を有するものである。
【0044】 本発明において用いるのに適したリポソームX線造影剤の一つの例は、イオジ
キサノール(VISIPAQUETM)またはイオヘキソールをカプセル封入して
いる卵ホスファチジルコリンおよび卵ホスファチジルセリンナトリウムのリポソ
ームであるCTP−10である(上記WO95/26205号を参照されたい)
【0045】 本発明において用いるのに適したX線濃密性ポリマーは、イオヘキソールおよ
びイオジキサノールのような1種類またはそれ以上のヨウ素化X線造影剤を有し
ていてよい。典型的には、これらは、少なくとも10重量%のヨウ素、好ましく
は、少なくとも20重量%、最も好ましくは、少なくとも20重量%のヨウ素を
含むであろう。他の好適なポリマーには、キレート化された重金属原子を有する
もの、例えば、WO98/23295WO号および98/10797号に記載の
ようなキレート化Gd原子を有する、または臭素、ヨウ素、またはタングステン
、カルシウム、バリウム、ビスマス等のような他の重金属などの任意の他のX線
吸収性残基を有する直鎖状ポリマーが含まれる。X線吸収性原子を有するデンド
リマー残基は、特に好ましい。重金属原子を有するポリマーは、概して、少なく
とも10重量%、好ましくは、少なくとも20重量%、例えば、少なくとも35
重量%の重金属を含むであろう。
【0046】 中〜高原子量を有する常磁性金属種を包含する慣用的なMRI造影剤は、X線
濃密性である。高分子量分子、例えば、直鎖状、分岐状またはデンドリマーのポ
リマー、特に好ましくは、デンドリマー、例えば、スターバーストデンドリマー
に結合すると、このような造影剤は、本発明において用いるのに適している。好
適なMRI造影剤の例には、常磁性の種、例えば、Gd(III)、Mn(II)、
Cr(III)、Dy(III)およびFe(III)と、DTPA、DTPA−ビスメ
チルアミド、DOTA、DO3A、HP−DO3Aおよびそれらの誘導体のよう
な環状または非環状ポリアミノカルボン酸とのキレートが含まれる。他の好適な
常磁性金属キレートおよびこのような種を有するポリマーは、例えば、EP−A
−71564号、EP−A−130934号、EP−A−3401052号、E
P−A−185899号、EP−A−186947号、EP−A−165728
号、US−A−4647447号、US−A−4826673号、EP−A−2
99795号、EP−A−258616号、EP−A−3633245号、EP
−A−263059号およびEP−A−277088号、EP−A−23275
1号、EP−A−230893号、EP−A−号292689、EP−A−28
7465号、DE−A−3633245号、DE−A−3324235号、EP
−A−250358号、EP−A−263059号、EP−A−173163号
、EP−A−255471号、US−A−4639365号、US−A−468
7659号、WO86/02005号、WO87/02893号、WO85/0
5554号、WO87/01594号、WO87/06229号、WO90/0
8134号およびWO90/08138号、およびこれら特許公報に引用される
論文に開示されており、これらの開示は援用される。
【0047】 本発明の薬剤および組成物は、更に、抗腫瘍法の細胞傷害効力を強化するよう
に、細胞傷害性剤であってよいしまたは細胞傷害性剤を含有してよい。このよう
な細胞傷害性剤は、粒状剤に共役していてよいしまたは中に含有されていてよい
し、または水溶性剤に共役していてよいし、または粒状物の周囲の液層中でフリ
ーでありうる。細胞傷害性剤が薬剤に共役している場合、これは、好ましくは、
生分解性共有結合による、例えば、アミド、エステルまたは二重エステル官能基
による。X線濃密性物質のエマルジョンを用いる場合、不溶性細胞傷害性剤は、
好ましくは、エマルジョンの油相中に存在する、すなわち、溶解している。
【0048】 好適な細胞傷害性剤には、慣用的な腫瘍学治療薬、特に、放射性残基、例えば
、インジウムオキシム、103Pdまたは125I含有種子、90Y、32Pおよび他の慣
用的な放射性核のような近接照射療法で用いられるものが含まれる。
【0049】 本発明において用いるための薬剤は、一定量の、好ましくは、有意の量(50
%より大)の可溶性X線濃密性物質、例えば、水溶性X線造影剤を更に含んでい
てよい。このような物質は、ヨウ素化されたイオン性または非イオン性物質、例
えば、非イオン性モノマー、イオン性モノマー、非イオン性ダイマーおよびイオ
ン性ダイマーでありうる。このようなモノマーまたはダイマーは、概して、ヨー
ドフェニル残基、例えば、ジヨードフェニルまたはより好ましくは、トリヨード
フェニル残基を含有するであろうが、分子当たり1個またはそれ以上の、例えば
、1個、2個または3個のこのようなヨードフェニル基を含有してよい。それら
ヨードフェニル環は、このような場合、概して、可溶化基、例えば、フェニル環
にアミド官能基によって結合していてよいモノまたはポリヒドロキシ−C1-10
アルキル残基を含有する基などのイオン性基で置換されているであろう。広範囲
のこのようなヨードフェニル剤は、文献から知られ、例には、X線造影剤イオヘ
キソール、イオパミドール、イオベルソル、イオペントール、イオジキサノール
、イオプロミド、イオメプロール(iomeprol)、イオシミド(iosimide)、メト
リザマイド、イオタソール(iotasol)、イオトロラン、イオデシモル(iodecim
ol)、イオグルコール(ioglucol)、イオグルアミド(iogluamide)、イオサル
コル(iosarcol)、イオタスル(iotasul)、イオキシラン、ヨーダミド、イオ
タラメート、ジアトリゾアート、イオキサグレートおよびメトリゾエートが含ま
れる。特に重要なのは、イオヘキソール(Omnipaque(登録商標))、イオパミ
ドール(Isovue(登録商標))、ジアトリゾアート(Hypaque(登録商標))、
イオペントール、イオキシランおよびイオジキサノールのような低分子量の水溶
性X線造影剤である。
【0050】 本発明において用いるのに特に好ましい製剤は、不溶性造影剤、例えば、ヨウ
素化X線造影剤の小ナノパーティクルから、湿潤剤と同様の分子に構造的にごく
近い可溶性のものを用いて製造されるものである。このような懸濁剤は、典型的
には、100nm未満の平均粒度を示し、100%の粒子が200nm未満の直
径を有する。例えば、このような製剤は、造影剤と、該当する可溶性分子類似体
とを一緒に湿式磨砕して極めて小さい粒子(平均粒度<100nm)を生じるこ
とによって製造することができ、それは、界面活性剤、例えば、非イオン性ポリ
マー界面活性剤、または有意の量の可溶性X線造影剤の添加後、滅菌濾過するこ
とができる。
【0051】 本発明の薬剤および組成物は、細胞傷害性放射線、例えば、X線への対象の暴
露と一緒に用いられる放射線量強化組成物でありうる、および/またはそれら薬
剤および組成物には、細胞傷害性であってよいしまたは細胞傷害性でなくてよい
放射線(例えば、中性子線)に暴露された場合に、それ自体が細胞傷害性放射線
を放出する物質が含まれうる。したがって、それら組成物は、例えば、ホウ素の
ような、X線不透明剤または中性子捕獲治療薬であってよい。好ましくは、薬剤
は、X線を効果的に吸収し、しかも隣接する細胞、すなわち、その薬剤の領域内
の細胞を損傷させるのに充分な強力な放射線、例えば、電子、α粒子、光子(例
えば、γ線)および/または熱を放出する物質である。したがって、本発明にお
いて用いるための薬剤は、化学的毒性によって作用するのではないが、むしろ、
入射放射線、例えば、X線ビームの吸収によって放出される強力な粒子および/
または熱の二次シャワーの結果として作用する。これら強力な粒子および/また
は熱は、細胞損傷の直接的な原因であり、最終的には、腫瘍細胞を全て死滅させ
るが、“正常な”(すなわち、健康な)細胞は、粒子および/または熱に媒介さ
れる損傷から回復することができる。
【0052】 本発明の方法で用いるための放射線は、細胞傷害性であってよいしまたは細胞
傷害性でなくてよい。好ましくは、これは、細胞傷害性イオン化放射線、典型的
には、X線またはγ線であろう。メガボルト放射線(例えば、250kVを越え
る、例えば、最大3000kVまでの管電位を有するX線発生器に由来する)は
、深部腫瘍を治療する場合に有用でありうる。正中電圧領域の低エネルギーX線
(例えば、<250kV、好ましくは、80〜150kVの範囲、例えば、12
0〜140kVの管電位を有するX線発生器に由来する)も有用である。正中電
圧X線は、これらが、周囲の健康な組織に対してはるかに少ない損傷しか引き起
こさないという利点を有する。
【0053】 放射線治療中に、腫瘍塊は、概して、多方向から照射され、それによって、腫
瘍への放射線量が濃縮されるであろう。有効であるためには、放射線治療の前に
、腫瘍の寸法および位置について(例えば、CTスキャニングによって)正確な
地図を作製することが臨界的である(例えば、Norman らの米国特許第5,00
8,907号を参照されたい)。
【0054】 コリメーターを加えて改良されたCTスキャナー(CTx)は、ファンビーム
をペンシルビームに変換し、高精度で放射線治療を行うことができ、本発明にお
いて用いることができる。この点で、CTスキャナーは、放射線治療の前に腫瘍
の位置を突き止めるのに役立つおよび放射線治療中に吸収される放射線量を増加
させるという二つの機能を有する。患者は、したがって、同じ装置を用いてスキ
ャニングされ且つ治療されることができる。
【0055】 本発明の組成物は、腫瘍および他の組織の放射線治療において、特に、腫瘍お
よび転移の放射線治療において特に用いられる。好ましくは、本発明は、いずれ
の充実腫瘍の治療においても、特に、前立腺、乳房、肺、頭部、頸部および脳の
腫瘍を治療する場合に、肝病変を治療する場合に、および転移(例えば、リンパ
節転移)の予防において、放射線治療を強化するのに用いることができる。この
点で、本明細書中に記載の放射線増感剤は、例えば、使用される放射線の強化の
程度(すなわち、効力)および増加した腫瘍内滞留時間に関して、慣用的な造影
剤の使用にまさる多数の重要な利点を提供する。増加する放射線エネルギー強化
は、腫瘍への治療の影響を最大にするだけでなく、放射線増感剤の必要な用量を
減少させる。本発明の薬剤を用いて達成しうる放射線強化レベルは、典型的には
、20HU、50HUまたは100HUを越える、好ましくは、>200HU、
より好ましくは、>1000HU、そして最も好ましくは、>2000HUであ
る。造影剤の増加した腫瘍内滞留時間は、追加の放射線治療を行う場合に、薬剤
を反復投与する必要もなくする。
【0056】 本明細書中に記載のX線濃密性物質は、増加した効力を有する近接照射療法の
いずれの慣用法においても有利に用いることができる。具体的には、X線濃密性
物質の選択は、前立腺腫瘍を治療する場合(例えば、Nycomed Amersham, リトル
・シャルフォント,UKから入手可能なRAPID STRANDTMを、外部ビ
ームX線照射と一緒に用いる)、および若干の脳腫瘍を治療する場合(例えば、
ここにおいて、ペンシルプローブからの放射線を腫瘍中に直接的に供給する)、
中性子捕獲療法(例えば、造影剤としてホウ素化合物を用いる場合)を含めた特
定の種類の近接照射療法に適応させることができる。
【0057】 もう一つの態様から考えて、本発明は、強化放射線治療法で用いるための治療
薬の製造のための、本明細書中前に記載の新規な放射線誘導細胞傷害性放射線放
出性剤および/または細胞傷害性放射線量強化剤を提供する。
【0058】 本発明の方法で用いられる薬剤の用量は、用いられる薬剤の正確な性状、予定
の投与経路、および予定のX線電子ボルト数のような機械パラメータによって異
なるであろう。しかしながら、好ましくは、その用量は、納得のいく放射線量に
達するのと一致する程度に低く保たれるべきである。1〜100mmol/kg
体重、好ましくは、3〜500mmol/kg体重、例えば、5〜50mmol
/kg体重の用量が、特に好ましい。in vivo かまたは in vitro での比較的常
套の実験によっていずれか特定の薬剤の最適用量を決定することは、充分に、こ
の分野の平均的な実務家の技術の範囲内である。
【0059】 薬剤は、慣用的な薬学的または獣医学的助剤、例えば、安定化剤、重量オスモ
ル濃度調整剤、緩衝剤、pH調整剤等を用いて製剤化することができ、直接的に
かまたは、生理学的に許容しうる担体基剤、例えば、水中への分散または水を用
いた希釈後に注入するのに適した形であってよい。したがって、本発明で用いる
ための薬剤は、生理学的に許容しうる担体基剤中で、液剤、懸濁剤、分散剤等の
ような慣用的な投与形態で製剤することができる。
【0060】 非経口投与可能な形態、例えば、静脈内液剤は、当然ながら、無菌であり且つ
生理学的に許容しえない薬剤不含であるべきであり、好ましくは、投与時の刺激
または他の悪影響を最小限にするように低い重量オスモル濃度を有するべきであ
る。したがって、投与用薬剤は、好ましくは、等張性または僅かに高張性である
べきである。しかしながら、高張液も低張液も、用いることができる。投与に適
したビヒクルには、食塩注射剤、リンガー液、ブドウ糖注射剤、ブドウ糖・食塩
注射剤、乳酸加リンガー液等のような非経口用液剤を投与するのに慣用的に用い
られる水性ビヒクルが含まれる。それら液剤は、薬剤と相溶性であり、しかも製
品の製造、貯蔵または使用の妨げにならないであろう非経口用液剤、賦形剤およ
び他の添加剤に慣用的に用いられる保存剤および抗微生物性剤を含有しうる。
【0061】 好ましくは、本発明で用いるための薬剤は、腫瘍塊中に直接注入するのに適し
た形であろう。或いは、これらは、外科移植に適した(例えば、RAPID S
TRANDTMヨウ素種子のような)形であってよい。
【0062】 実施例 本発明を、ここで、次の非制限実施例に関して更に記載する。 実施例1 NC67722(ビス(3,5−アセチルアミノ−2,4,6−トリヨード安
息香酸6−(エトキシカルボニル)ヘキシル)のナノパーティクル懸濁液を、湿
式磨砕を用いて、該当するカルボン酸NC68056(6−[(3,5−ビス(
アセチルアミノ)−2,4,6−トリヨードフェニル)カルボニルオキシ]ヘキ
サン酸ナトリウム)およびNaOHを補助湿潤剤として用いて製造した。
【0063】 50mLのケイ酸ジルコニウム(ZrSiO4)ビーズ(0.3mm、0.5
mm、0.7mmまたは1.1mm)または0.5mmイットリウムドーピング
ジルコニア磨砕用ビーズが入っている100mLパイレックス(登録商標)ボト ル中で、25%(w/v)NC67722、5%(w/v)NC68056、5 %非イオン性界面活性剤および NanoPure 水から成る懸濁液を調製した。NC6 8056は、遊離酸として(磨砕中に、ナトリウム塩がNaOHおよび遊離酸か ら現場で形成されるように)またはナトリウム塩として加えた。最終pHは、1 N HClの添加によって調整した。次に、その混合物を、所望の粒度が得られ るまで(<7日間)、最適速度でローラー磨砕した。
【0064】 いったん磨砕されたら、その懸濁液をビーズから回収し、そして0.2μmに
よる最終濾過を行えるまで、逐次的により小さいフィルターを介して濾過した。
次に、得られた懸濁液を、Pluronic F98(BASF)の予め滅菌された原液
およびグリセロールを用いて希釈した。
【0065】 最終製剤は、15%(w/v)NC67722、3%(w/v)NC6805
6、3%(w/v)Pluronic F98、1.75%(w/v)グリセロールを含
み、180mg/mlのヨウ素を含有した。平均粒度(光の散乱によって測定さ
れる)は97nmであった。100%の粒子が、197nmより小さかった。製
剤のpHは8.2であることが確認され、蒸気圧浸透圧測定によって測定したと
ころ、266mOsm/kgの重量オスモル濃度であった。この製剤は、NI−
244(Nycomed)と称され、リンパ節および腫瘍内用途に適している。
【0066】 ナノパーティクル懸濁液の化学的および物理的安定性は、周囲温度および5℃
の両方で8ヶ月間の間測定される平均粒度、粒度分布、pH、重量オスモル濃度
、およびNC67722およびNC68056の濃度を基準として算定された。
これら8ヶ月間の間、いずれのパラメータにも変化は認められなかった。
【0067】 実施例2−低分子量および高分子量放射線濃密性物質の組合せ 低分子量放射線濃密性物質および高分子量放射線濃密性物質両方を含む種々の
放射線濃密性組成物を製造している。例えば、NI−243は、Win8883
と水溶性イオヘキソールとを組合せ;NI−212は、NC72144(3,5
−ジヘキシル−2,4,6−トリヨードフェノキシ酢酸エチル)とイオヘキソー
ルとを組合せ;そしてNI−244は、NC67722とNC68506とを、
約5部の高分子量物質対1部の低分子量物質の比率(重量/容量)で組み合わせ
ている。これら比率は、それらの考えられる目的に依って選択される。特に、腫
瘍内注入によって腫瘍中の放射線吸収の高い比較的短命な強化を生じることが予
定される場合、イオヘキソールのようなより水溶性の低分子量物質を加えること
は容易である。
【0068】 同様の特性を有する他の放射線濃密性組成物には、等量の水溶性低分子量放射
線濃密性物質を内側におよび外側にリポソームを含有するリポソーム組成物が含
まれる。そのリポソームの寸法は、脂質膜の組成と同様に変化しうる。カプセル
封入される物質は、イオヘキソール、イオパミドール、イオメプロール、イオジ
キサノールまたはイオベルソル、またはそれらの組合せのようないくつか知られ
ている水溶性低分子量放射線濃密性物質の一つでありうる。
【0069】 他の放射線濃密性組成物は、米国特許第5,567,410号に記載のものな
どのミセルブロックコポリマーである。上記のように、これらミセル組成物は、
水溶性低分子量放射線濃密性物質の添加によって強化されうる。
【0070】 実施例3−放射線濃密性組成物の in vivo での滞在時間 免疫学的寛容マウスに、数種類の異なったヒト新生物を移植した。それら腫瘍
が1〜2cmの寸法に達した時点で、放射線濃密性組成物を、27ゲージ針を用
いて経皮経路によって腫瘍内に注射した。次に、それらマウスおよび腫瘍を、コ
ンピュータ連動断層撮影を用いて連続して画像化して、目的の領域のX線減衰を
(HUで)測定することによって注入物質の局所薬物動態を確認した。
【0071】 図1は、ヒト線癌(LS174T)を有するマウスでのX線減衰の一時的変化
のプロットである。放射線濃密性物質は、水溶性低分子量放射線濃密性物質(イ
オヘキソールとして350mg I/mlの濃度の OmnipaqueTM)であった。ほ
ぼ3000HUのピークコントラストは、腫瘍の中心で得られ、注入部位の周囲
にはより小さい程度のコントラスト増加を有した。この低分子量物質は、60分
後、ピーク位置で僅か2000HUの値で速やかに浄化された。
【0072】 図2は、ヒト腫瘍が神経膠腫(U87−VC2)であり、腫瘍内注入物質がN
I−243であった同様の実験を示す。この実施例において、低分子量物質は、
60分間にわたる急速洗浄を用いて約1300HUのピークコントラストを生じ
た。高分子量物質は、約500HUの濃度を1日を越える間維持した。
【0073】 図3は、この種類の3番目の実験を示し、そこでは、マウスに線癌(LS17
4T)を移植し、腫瘍内注入物質はNI−212であった。より少ない容積を投
与し、時間的グラフは、上のイオヘキソールとほぼ同様のクリアランス速度で消
失する高ピークコントラストを示すが、高分子量物質濃度(ピーク部位での)は
、200HUで約3日間維持された。
【0074】 実施例4−腫瘍内注入後の低分子量および高分子量放射線濃密性物質の in vi vo 拡散実験 約200mlの低分子量放射線濃密性物質(イオヘキソール)かまたは高分子
量放射線濃密性物質(WIN8883)を、ウサギの大腿部で成長している別々
のVX2腫瘍中に直接的に注入した。それら2種類の物質の腫瘍間隙中での拡散
時間を測定するために、ウサギを安楽死させ、その後24時間にわたってCTを
用いてその体を画像化して、それぞれの物質の空間的および時間的分布を測定し
た。
【0075】 下の表に示されるように、高分子量放射線濃密性物質の容積の拡大は、21時
間にわたって極めて少なかった。もう一方において、低分子量放射線濃密性物質
の容積は、初期注入部位を越えて同じ21時間にわたって急速に拡大した。下の
表は、それぞれの物質の経時容積を、少なくとも2000HUを含有する腫瘍内
ボクセルの全数の単位で示す。
【0076】
【表1】
【0077】 これら結果は、高分子量放射線濃密性物質が、少なくとも21時間の長時間の
間、腫瘍内に実際に閉じ込められ、そして放射線吸収を促進するように活性の状
態のままであるということを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、放射線濃密性組成物(Omni−350)を注入された線癌のいろい
ろな部分での放射線吸収の変化を比較するグラフである。
【図2】 図2は、放射線濃密性組成物(NI−243)を注入された神経膠腫のいろい
ろな部分での放射線吸収の変化を比較するグラフである。
【図3】 図3は、放射線濃密性組成物(NI−212)を注入された線癌のいろいろな
部分での放射線吸収の変化を比較するグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 73/02 C08K 3/08 C08K 3/08 C08L 79/02 C08L 79/02 C08K 5/00 // C08K 5/00 A61K 49/02 Z (31)優先権主張番号 9909799.0 (32)優先日 平成11年4月28日(1999.4.28) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 マッキンタイア,グレゴリー・エル アメリカ合衆国ペンシルバニア州19382, ウエスター・チェスター,ピードモント・ ロード 113 (72)発明者 ベーコン,エドワード・アール アメリカ合衆国ペンシルバニア州19403, オーデュボン,スカイライン・サークル 1006 (72)発明者 イリグ,キャスリーン・ジェイ アメリカ合衆国ペンシルバニア州19460, フェニックスビル,ジョナサン・ドライブ 25 (72)発明者 ウルフ,ジェラルド・エル アメリカ合衆国マサチューセッツ州01581, ウエストボロ,ゲーブル・リッジ・ロード 3 Fターム(参考) 4C076 AA19 BB32 DD37 FF15 FF43 4C082 AA01 AA03 AA05 AC01 AE01 MA02 4C085 HH03 HH05 JJ05 KA26 KB07 KB08 KB18 KB19 KB30 LL18 4J002 CM01 DA07 DA08 DA11 EW00 4J043 PA04 PB07 PB14 QA03 QB64 RA01 SA06 SA62 SA63 SA71 SA72 SB01 TA11 TA22 TA62 TB01 UA33 UA51

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物対象の標的組織の放射線治療法で用いるための放射線濃
    密性組成物であって、少なくとも1時間の標的組織内滞在時間を有する粒状また
    はポリマー性の造影剤を含み、ここにおいて、該標的組織中に直接的に投与後、
    該標的組織を放射線に暴露する上記放射線濃密性組成物。
  2. 【請求項2】 前記組成物が、放射線誘導細胞傷害性放射線放出性剤を含む
    請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記組成物が、細胞傷害性放射線量強化剤を含む請求項1に
    記載の組成物。
  4. 【請求項4】 放射線濃密性組成物が、イオヘキソール、イオパミドール、
    イオベルソル、イオキシラン、イオメプロールまたはイオジキサノールを含む請
    求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 放射線濃密性組成物が、ヨウ素、バリウム、ビスマス、ホウ
    素、臭素、カルシウム、金、銀、鉄、マンガン、ニッケル、ガドリニウム、ジス
    プロシウム、タングステン、タンタル、ステンレス鋼またはニチノール、または
    上のいずれか一つまたはそれ以上の組合せを含む請求項1に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 放射線濃密性組成物が、脂質可溶性小分子内に存在する放射
    線濃密性組成物を含む請求項1に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 放射線濃密性組成物が、少なくとも5時間の標的組織内滞在
    時間を有する請求項1に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 放射線濃密性組成物が、少なくとも24時間の標的組織内滞
    在時間を有する請求項1に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 放射線濃密性組成物が、約10ナノメートル〜100ミクロ
    ン寸法である請求項1に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 放射線濃密性組成物が、NI−244、NI−212、ま
    たはイオヘキソールを含むリポソームを含む請求項1に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記組成物が、可溶性X線濃密性物質を更に含む請求項1
    に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 標的組織が腫瘍である請求項1に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 標的組織の放射線治療法で用いるための治療薬の製造にお
    ける請求項1に記載の放射線濃密性組成物の使用。
  14. 【請求項14】 交互のキラント残基およびヨウ素化芳香族残基を含む直鎖
    状または分岐状ポリマーであって、該キラント残基が、金属イオンを錯体化する
    ことができる直鎖状ポリアミノカルボン酸またはその誘導体、または該ポリマー
    の塩またはキレートの残基を含む上記ポリマー。
  15. 【請求項15】 式I 【化1】 (式中、Xは、O、NH、NR、(CH2mNRまたはCO2(CH2mNRで
    あり; Zは、CO2H、CO2R、CH2CO2R、CONR2、OH、ORまたは溶解
    性増加性基であり; Rは、独立して、水素、またはアルキル基またはアリール基であって、1個ま
    たはそれ以上のヒドロキシ基、アルコキシ基、アミン基またはカルボキシ基で置
    換されていてよいものであり; nは、正の整数であり;そして mは、0または1〜8である) を含むポリマー組成物。
  16. 【請求項16】 前記組成物が、ポリアミノカルボン酸基剤ポリマーである
    請求項15に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 化合物の溶解性が、基Zの性状を変化させることによって
    増加する請求項15に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 XがOまたはNHである請求項15に記載の組成物。
  19. 【請求項19】 ZがCO2HまたはOHである請求項15に記載の組成物
  20. 【請求項20】 Zがポリ(アルキレンオキシド)残基である請求項15に
    記載の組成物。
  21. 【請求項21】 nが1〜300である請求項15に記載の組成物。
  22. 【請求項22】 mが0〜4である請求項15に記載の組成物。
  23. 【請求項23】 ポリマー組成物を製造する方法であって、 少なくとも1個の反応性官能基を有する一つまたはそれ以上のモノキラント化
    合物を、該モノキラントの反応性基と反応することができる少なくとも1個の官
    能基を有する一つまたはそれ以上のヨウ素化芳香族残基と反応させることを含む
    上記方法。
  24. 【請求項24】 ヨウ素化芳香族残基が、それぞれ少なくとも2個の官能性
    基を含む請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記方法を用いて請求項7に記載のポリマー組成物を製造
    する請求項23に記載の方法。
  26. 【請求項26】 ポリマー組成物を製造する方法であって、 (a)ポリアミノカルボン酸モノキラントを、1個またはそれ以上の反応性基
    を含有する活性ポリアミノカルボン酸化合物に変換し;そして (b)該活性ポリアミノカルボン酸化合物と芳香族ヨウ素化化合物との間にア
    ミドまたはエステル結合を形成して、ポリマー組成物を形成することを含む上記
    方法。
  27. 【請求項27】 (c)工程(a)および(b)を、工程(b)の生成物を
    用いて繰り返して、より高分子のポリマーを生じることを更に含む請求項26に
    記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記活性ポリアミノカルボン酸化合物中の1個またはそれ
    以上の反応性基を、該化合物間の結合を形成する工程中に保護することを更に含
    む請求項26に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記活性ポリアミノカルボン酸化合物中の反応性基が、ア
    ミドまたは無水物を含む請求項26に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記活性ポリアミノカルボン酸化合物中の反応性基が、活
    性カルボキシル基を含む請求項26に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記方法を用いて請求項8に記載のポリマー組成物を製造
    する請求項26に記載の方法。
  32. 【請求項32】 ポリマー組成物を製造する方法であって、 式II 【化2】 を有する化合物と、式III 【化3】 (式中、Zは、CO2H、CO2R、CH2CO2R、CONR2、OH、ORまた
    は溶解性増加性基であり;そして Yは、OH、NH2またはCH2NH2である) を有する化合物とを反応させることを含む上記方法。
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