JP2002527483A - アデノウィルスベクターを投与する方法 - Google Patents

アデノウィルスベクターを投与する方法

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ティー. ブルーダー、ジョゼフ
コウベスディ、イムリ
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ジェンベク、インコーポレイティッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、動物に外来遺伝子を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクターを投与する方法を提供する。一つの方法は、全身性中和抗体を利用して標的筋肉外でアデノウィルス遺伝子導入ベクターを中和する工程を含む。他の方法は、骨格筋へのアデノウィルス遺伝子導入ベクターの反復投与を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の技術分野) 本発明は、アデノウィルスベクターを用いて動物へ遺伝子産物を投与する方法
に関する。
【0002】 (発明の背景) 改変ウィルスは、研究用および治療用遺伝子導入用途のための便利なベクター
系であることが判ってきており、アデノウィルスベクター系はそのような用途に
幾つかの利点を示す。アデノウィルスは一般にヒトにおける良性の病変に結びつ
けて考えられており、36kbのアデノウィルスのゲノムが広く研究されてきて
いる。アデノウィルスベクターは高い力価(たとえば、約1013pfu)で産生
され得るものであり、このようなベクターは、複製中の細胞へ遺伝物質を運搬す
るのみのレトロウィルスベクターなどとは対照的に、複製中でない細胞および複
製中の細胞へ遺伝物質を運搬できる。アデノウィルスのゲノムは大量の外来遺伝
子(約8kbまで)を担持するよう操作され得、アデノウィルスのキャプシドは
さらにより長い配列の運搬を可能とし得る(Curielら, Hum. Gene Ther. 3: 14
7-154 (1992))。加えて、アデノウィルスは一般に宿主細胞の染色体に組込まれ
ないが、寧ろ線状のエピソームとして保持され、こうして組換えアデノウィルス
が正常細胞機能に干渉する機会を最小限とする。広く多様な細胞タイプへの遺伝
物質運搬用の優れたビヒクルであることの他に、アデノウィルスベクターは遺伝
子導入のための安全な選択、治療用途に関する特定の関心の代表である。
【0003】 組換えアデノウィルスベクターの多様性が記述されてきた。今日使用されてい
るほどんどのベクターが、サブグループCの一員であるアデノウィルス血清型5
(Ad5)に由来する。典型的に目的の外来遺伝子は、アデノウィルスの初期領
域1(E1)に挿入される。E1領域の破壊は、初期領域(DNA結合タンパク
質)および後期領域(ペントン、ヘキソンおよび繊維タンパク質)の両方によっ
て産生されるウィルスタンパク質の量を減少させてウィルスの繁殖を妨げる。複
製−欠損アデノウィルスベクターは、相補的な細胞株か、または必須のE1機能
をトランスで(in trans)提供するインタクトなヘルパーウィルスの存在下かの
いずれかにおける増殖を必要とする(Berkerら, J. Virol. 61: 1213-1220 (1987
); Davidsonら, J. Virol. 61: 1226-1239 (1987); Mansourら, Mol. Cell Biol
. 6: 2684-2694 (1986))。より最近では、E1および初期領域4(E4)の両方
を欠損しているアデノウィルスベクターが、ウィルスタンパク質の発現を実質的
に根絶するのに用いられてきている。より大きな遺伝子(8kbまで)をアデノ
ウィルスゲノムに挿入するため、必須でない初期領域3(E3)および初期領域
2(E2)をさらに欠損しているアデノウィルスベクターを使用してもよい。複
合的に欠損しているアデノウィルスベクターは、公開されたPCT特許出願WO 9
5/34671に記述されている。
【0004】 アデノウィルスベクター系の一つの制約は、広く多様な増殖細胞および静止細
胞に形質導入するアデノウィルスベクターの能力である(Michouら, Gene Ther.
4: 473-482 (1997))。この能力は、標的領域の形質導入には有利であるが、アデ
ノウィルスベクターが標的とされた領域から「漏れ」出て、接触する他の細胞を
形質導入するとき制約となる。周囲の細胞の形質導入(tranduction)は、アデノ
ウィルスベクターによってコードされる遺伝子産物がこれらの標的でない領域に
関して有害であるか、毒性であるか、またはそうでなければ望ましくないもので
あるとき、深刻な問題である。
【0005】 アデノウィルスベクター系の他の制約は、宿主動物の内部で発生する細胞性お
よび体液性免疫応答である。初期投与は、感染後28日以内にウィルス感染した
細胞を排除するCD8+およびCD4+Tリンパ球の両方から反応を誘発し、これ
は導入遺伝子発現の持続を制約する。加えて、Bリンパ球によって産生される中
和抗体は、CD4+細胞と協力してアデノウィルスベクターの反復投与の効果を
抑制する。アデノウィルスベクターに対する抗体の増殖および特異性は、アデノ
ウィルスベクター、B細胞表面免疫グロブリンおよび活性化CD4+表面タンパ
ク質(特に、B細胞の表面上のCD40に結合するCD40リガンド(CD40
L))間の相互作用を経て生じる(Yangら, J. Virol. 69: 2004 (1995))。
【0006】 アデノウィルスベクターの反復投与を許容するために体液性免疫応答を回避す
る試みは、制約された成功を達成してきている。これらの試みは、2つの範囲、
アデノウィルスベクターの免疫抑制および改変に集中してきている。幾つかのグ
ループが、アデノウィルス特異的体液性免疫応答を減少させるために様々な免疫
抑制剤あるいはCD4+、CD40L、またはCTLA4Igに特異的な抗体を
用いて実験している (Leeら, Hum. Gene Ther. 7: 2273 (1996) (CD4+); Yan
gら, J. Virol. 70: 6370 (1996) (CD40L); Kayら, Nature Gen. 11: 191
(1995) (CTLA4Ig))。これらの結果の幾つかは有望なものであるが、臨床
の場面では全身性の免疫抑制に関連したかなりの危険性がある。アデノウィルス
ベクターの改変は、時間のかかるものであり、免疫応答を充分に減じるのに完全
に成功しているわけではない。同じサブグループ内で異なる血清型のアデノウィ
ルスベクターが用いられるとき、アデノウィルスベクターの制約された再投与(
readministration)が遂行されてきている。しかしながら、導入遺伝子の発現の
持続性は、初期投与に匹敵するものではなかった(Mackら, Hum. Gene Ther. 8:
99-109 (1997))。
【0007】 したがって、動物へアデノウィルスベクターを投与する改善された方法、特に
、標的領域からのアデノウィルスベクターの漏れを防ぎ、アデノウィルスベクタ
ーにより誘発される体液性免疫応答を回避するための方法が必要とされている。
本発明は、そのような方法を提供する。本発明のこのおよび他の利点ならびにさ
らなる発明の特徴は、本明細書で提供される発明の説明から明らかであろう。
【0008】 (発明の簡単な要旨) 本発明は、動物の特定の筋肉へ遺伝子産物をターゲティングする方法を提供す
るものである。該方法は、動物内におけるアデノウィルス遺伝子導入ベクターに
対する全身性中和抗体の誘導と、遺伝子産物をコードする外来遺伝子を含むアデ
ノウィルス遺伝子導入ベクターの動物の特定の筋肉への投与とを含む。投与は、
動物の特定の筋肉内において外来遺伝子が発現されて遺伝子産物が産生され、ア
デノウィルス遺伝子導入ベクターが全身性中和抗体によって動物の特定の筋肉外
で中和されるようなものである。
【0009】 本発明は、さらに動物の骨格筋内で遺伝子産物を産生する方法を提供する。該
方法は、アデノウィルスベクターを動物の骨格筋に初期投与する工程と、投与か
ら少なくとも7日後、続いて動物の骨格筋へ遺伝子産物をコードする外来遺伝子
を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクターを投与する工程とを含む。投与は、動
物の骨格筋内で外来遺伝子が発現されて遺伝子産物が産生されるようなものであ
る。
【0010】 本発明は、以下の詳細な説明を参照することで最もよく理解されるだろう。
【0011】 (発明の詳細な説明) 本発明は、アデノウィルス遺伝子導入ベクターを用いた動物への遺伝子産物の
投与に有用な方法を提供する。アデノウィルスベクターをターゲティングし、臨
床の場面で治療用のアデノウィルスベクターを繰り返し投与する能力は、治療の
有効性を改善する点および疾患の治療を可能にする点において有用である。この
発明は、動物の特定の筋肉へのアデノウィルスベクター投与後の標的でない組織
の感染を制限する方法を提供する。ベクターターゲティングの潜在力は、アデノ
ウィルスベクターの注入ミス(misinjection)の危険性が高いとき、心臓への、特
に心内膜への、投与に有用である。アデノウィルスベクターは全身的に再投与す
ることができないので、本発明はまた外来遺伝子を含むアデノウィルス遺伝子導
入ベクターの動物の骨格筋への反復投与のための方法を提供する。
【0012】 本明細書中で用いられる「外来遺伝子」という用語は、アデノウィルスベクタ
ーを含むアデノウィルスに対してネイティブでない、アデノウィルス遺伝子導入
ベクター中の任意の遺伝子をいう。該遺伝子は、プロモータに機能的に(operabl
y)連結している遺伝子産物をコードする核酸配列を含む。該遺伝子のどの部分も
、アデノウィルス遺伝子導入ベクターを含むアデノウィルスに対しネイティブで
なくてもよい。たとえば、該遺伝子は、ネイティブなプロモータに機能的に連結
している遺伝子産物をコードするネイティブでない核酸配列、またはネイティブ
でないプロモータに機能的に連結している、もしくはアデノウィルスベクター内
のネイティブでない位置の、遺伝子産物をコードするネイティブな核酸配列を含
有してもよい。該外来遺伝子が、当業者にとって興味を引くRNAまたはタンパ
ク質をコードするいずれの遺伝子であってもよいことは、理解されるべきである
。治療用遺伝子、インビトロおよび/またはインビボで研究すべきタンパク質を
コードする遺伝子、アンチセンス核酸、および改変ウィルス遺伝子は、可能な外
来遺伝子の例である。
【0013】 本明細書中で用いられる「アデノウィルス遺伝子導入ベクター」という用語は
、そのゲノム中に挿入された遺伝子産物をコードする外来遺伝子を有する任意の
アデノウィルスベクターをいう。ベクターは、欠損した必須の遺伝子がトランス
で提供される場合、複製しパッケージングされることが可能なものでなくてはな
らない。アデノウィルスベクターは、望ましくは、ウィルスDNAの複製をサポ
ートするのに要する各末端反復配列の少なくとも一部、好ましくはITR配列全
体の少なくとも約90%と、ゲノムをウィルスキャプシドにキャプシド化する(e
ncapsidate)のに要するDNAとを含む。多くの適当なアデノウィルスベクター
が当該分野で記述されている。
【0014】 アデノウィルス遺伝子導入ベクターは、好ましくは、ウィルス複製に要する少
なくとも1つの遺伝子機能を欠損している。好ましくは、アデノウィルス遺伝子
導入ベクターは、アデノウィルスゲノムのE1領域(特にE1a領域)の少なく
とも1つの必須の遺伝子機能を欠損し、より好ましくは、ベクターはE1領域と
E3領域の一部(たとえばE3領域のXbaI欠失)の少なくとも1つの必須の
遺伝子機能を欠損するか、または代わりに、ベクターはE1領域の少なくとも1
つの必須の遺伝子機能とE4領域の少なくとも1つの必須の遺伝子機能とを欠損
する。しかしながら、E2a領域の少なくとも1つの必須の遺伝子機能を欠損し
たアデノウィルス遺伝子導入ベクターならびにE3領域の全てを欠損したアデノ
ウィルス遺伝子導入ベクターもまたここで意図され、当該分野で周知である。適
当な複製−欠損アデノウィルス遺伝子導入ベクターは、国際特許出願WO 95/3467
1およびWO 97/21826に開示されている。たとえば、適当な複製−欠損アデノウィ
ルス遺伝子導入ベクターは、E1a領域の部分的な欠失、E1b領域の部分的な
欠失、E2a領域の部分的な欠失、およびE3領域の部分的な欠失を有するもの
を含む。代わりに、複製−欠損アデノウィルス遺伝子導入ベクターは、E1領域
の欠失、E3領域の部分的な欠失、ならびにE4領域の部分的な欠失を有してい
てもよい。
【0015】 アデノウィルス遺伝子導入ベクターの異なる領域の欠失が哺乳動物の免疫応答
を変えることができ、特に、異なる領域の欠失がアデノウィルス遺伝子導入ベク
ターによって発生する炎症性応答を減じ得ることが、理解されるべきである。さ
らにアデノウィルス遺伝子導入ベクターの外被タンパク質は、国際特許出願WO 9
8/40509に記述されるような、野生型の外被タンパク質に対して指向された中和
抗体によって認識される、アデノウィルス遺伝子導入ベクターの能力または能力
のなさ(inability)を減らすために、改変されてもよい。アデノウィルス遺伝子
導入ベクターに対する他の適当な改変は、米国特許第5,559,099号;同第5,731,19
0号;同第5,712,136号;および同第5,846,782号ならびに国際特許出願 WO 97/2005
1, WO 98/07877, およびWO 98/54346に記述されている。
【0016】 アデノウィルス遺伝子導入ベクターは、ネイティブでないアミノ酸配列を含む
キメラアデノウィルス外被タンパク質を介して特異的にターゲティングされても
よく、ここでキメラアデノウィルス外被タンパク質は、キメラアデノウィルス外
被タンパク質を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクターの特定の細胞内への進入
を導く。この導入は、キメラアデノウィルス外被タンパク質ではなく野生型のア
デノウィルス外被タンパク質を含む以外は全く同一であるアデノウィルス遺伝子
導入ベクターの特定の細胞内への進入と比較してより効率的である。ネイティブ
でないアミノ酸配列を含むキメラアデノウィルス外被タンパク質は、アデノウィ
ルス遺伝子導入ベクターによる標的でない細胞形質導入を減少させることによっ
て、効率性を高めるために役立ち得る。キメラアデノウィルス外被タンパク質の
ネイティブでないアミノ酸配列(約3アミノ酸から約30アミノ酸までを含む)
は、内部の外被タンパク質配列中にまたはその代わりに挿入されてもよく、また
はその代わりに、ネイティブでないアミノ酸配列はキメラアデノウィルス外被タ
ンパク質のC−末端もしくはその近くに存在してもよい。キメラアデノウィルス
外被タンパク質は、繊維タンパク質、ペントンベースタンパク質またはヘキソン
タンパク質であってもよい。加えて、ネイティブでないアミノ酸配列は、約3ア
ミノ酸から約30アミノ酸までのスペーサ配列によってキメラアデノウィルス外
被タンパク質に連結されていてもよい。キメラアデノウィルス外被タンパク質を
介したターゲティングは、米国特許第5,559,099号;同第5,712,136号;同第5,731,
190号;同第5,770,440号;同第5,871,726号;および同第5,830,686号ならびに国際
特許出願 WO 96/07734, WO 98/07877, WO 97/07865, WO 98/54346, WO 96/26281
, およびWO 98/40509に概ね記述されている。
【0017】 外来遺伝子は、発現カセットとしてアデノウィルス遺伝子導入ベクターの任意
の適当な領域に挿入され得る。好ましくは、DNAセグメントはアデノウィルス
遺伝子導入ベクターのE1領域に挿入される。DNAセグメントはアデノウィル
ス遺伝子導入ベクターの適当な領域中の適当な方向性で発現カセットとして挿入
され得るが、好ましくは、DNAセグメントの方向は右から左である。右から左
の方向性を有する発現カセットによって、発現カセットの転写の方向が、該発現
カセットを挿入されるアデノウィルス遺伝子導入ベクターの領域の方向と反対と
なることを意味する。
【0018】 一実施態様では、本発明は、遺伝子産物を動物の特定の筋肉にターゲティング
する方法を提供する。この方法は、動物において、アデノウィルス遺伝子導入ベ
クターに対する全身性中和抗体を誘導する工程と、次いで、動物の特定の筋肉へ
遺伝子産物をコードする外来遺伝子を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクターを
投与する工程とを含む。投与は、動物の特定の筋肉内で外来遺伝子が発現され、
遺伝子産物が産生され、アデノウィルス遺伝子導入ベクターが動物の特定の筋肉
外で中和されるようなものである。
【0019】 本発明は任意の適当な動物を用いて実施され得、好ましくは本発明は哺乳動物
、より好ましくはヒトを用いて実施される。さらに、アデノウィルス遺伝子導入
ベクターは、動物の任意の適当な筋肉に投与され得る。
【0020】 任意の適当な方法が、アデノウィルス遺伝子導入ベクターに対する全身性中和
抗体を誘導するのに用いられ得る。望ましくは、抗原を動物に投与して、アデノ
ウィルス遺伝子導入ベクターに対する全身性中和抗体を産生させる。この抗原は
、アデノウィルス遺伝子導入ベクターと同一であり得るが、好ましくは、外来遺
伝子を含まない(すなわち、ヌルベクター(null vector))以外はアデノウィル
ス遺伝子導入ベクターと同じである。抗原はまた、任意の適当な方法により投与
できる。抗原に依存して、投与は動物の任意の適当な領域へのものであり得る。
全身性中和抗体を誘導するために、抗原は、任意の適当な回数、例えば、1回、
2回、またはそれ以上投与できる。
【0021】 ヌルベクターを用いて、特定の筋肉に対する任意の損傷を防止するために、抗
原は、(標的筋肉へよりもむしろ)全身的に投与され得る。全身性投与は、静脈
投与(ボーラスもしくは連続的のいずれでも)または任意の他の適当な方法によ
って達成できる。
【0022】 抗原の投与は、循環中和抗体を生じる。いずれの特定の理論に束縛されること
も望まないが、アデノウィルス遺伝子導入ベクターを動物の特定の筋肉に投与す
る場合、いくらかのアデノウィルス粒子は筋肉から漏れる(escape)と考えられる
。次いで、これらのアデノウィルス粒子は、動物全身に循環する抗体によって中
和され、その結果、特定の筋肉外で、著しくより少ない遺伝子産物が産生される
(好ましくは全く産生されない)。動物の投与する特定の筋肉外で産生される遺
伝子産物の量は、外来遺伝子を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクター投与後の
動物と同一種の未処置の動物における投与する特定の筋肉外での遺伝子産物の産
生よりも、好ましくは少なくとも90%少ない(より好ましくは少なくとも99
%少ない、および最も好ましくは少なくとも99.9%少ない)。未処置動物と
は、アデノウィルス遺伝子導入ベクターに対する循環中和抗体を有していない動
物である。
【0023】 全身性中和抗体を有する動物における投与部位である筋肉の外での遺伝子産物
の量と、未処置動物における投与部位である同じ筋肉の外での遺伝子産物の量と
を比較する方法は、当該分野で公知である。例えば、この比較は、アデノウィル
ス遺伝子導入ベクター投与後同一時間に、2匹の動物の同一部位間で、行うこと
ができる。
【0024】 特定の筋肉外でのアデノウィルス粒子の中和により、アデノウィルス遺伝子導
入ベクター中に担持された外来遺伝子の産生が防止される。これは、外来遺伝子
が、投与した特定の筋肉以外の領域に存在する場合に、動物に対して有害である
かまたは有毒である状況において非常に有用である。これの例には、血管成長を
媒介する血管内皮増殖因子(VEGFタンパク質)がある。血管成長は損傷を受
けた心筋を修復するために心臓において望ましいが、心臓外での成長は、失明お
よび腫瘍細胞の増大した攻撃性を含む重篤な問題を引き起こし得る。
【0025】 別の実施態様では、本発明は、動物の骨格筋において遺伝子産物を産生する方
法を提供する。この方法は、動物の骨格筋にアデノウィルスベクターを初期投与
する工程と、少なくとも7日後に、続いて動物の骨格筋に遺伝子産物をコードす
る外来遺伝子を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクターを投与する工程とを含む
。投与は、動物の骨格筋において、外来遺伝子が発現され、遺伝子産物が産生さ
れるようなものである。
【0026】 任意の適当な動物を用いることができるが、動物は、好ましくは哺乳動物であ
り、より好ましくはヒトである。本発明において、動物の骨格筋に初期投与され
るアデノウィルスベクターは、最初の投与の少なくとも7日後に続いて投与され
る遺伝子産物をコードする外来遺伝子を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクター
と同一であっても異なっていてもよい。
【0027】 外来遺伝子を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクターの引き続いての投与後、
動物の筋肉における遺伝子産物の産生は、外来遺伝子を含む同じアデノウィルス
遺伝子導入ベクターの初期投与後の遺伝子産物産生の、望ましくは少なくとも1
%(例えば、少なくとも10%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは
少なくとも80%、および最も好ましくはそれと同一であるかまたは実質的に同
一)である。投与した筋肉において産生される遺伝子産物の量を比較する方法は
当該分野で公知である。この比較は、アデノウィルス遺伝子導入ベクターの最初
のおよび引き続いての投与後同一の時間に行われ得る。
【0028】 いずれの特定の理論によっても束縛されることは望まないが、筋肉への2回目
のまたは引き続いての投与後に動物の骨格筋で産生される遺伝子産物レベルは、
1回目のまたは先行投与のものと実質的に同一であり得る。なぜならば、1回目
のまたは先行投与によって産生される中和抗体は、筋肉に容易には浸透し得ず、
アデノウィルス遺伝子導入ベクターを破壊し得ないからである。中和抗体応答が
、外来遺伝子を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクターの引き続いての投与前に
アデノウィルスベクターを2回以上初期投与することによって促進(boost)され
る場合、投与した骨格筋で産生される遺伝子産物のレベルは低くなるかもしれな
いが、治療的または予防的な効果を生じるのには依然十分である。
【0029】 アデノウィルスベクターの投与を容易にするために、それらは、適当な医薬組
成物に製剤化され得る。一般的に、そのような組成物は、活性成分(すなわち、
アデノウィルスベクター)および薬理学的に許容され得る担体を含有する。その
ような組成物は、医療用途で患者に活性成分を送達するのに適当であり得、自体
公知の方法で(例えば、従来の、混合、溶解、造粒、糖衣錠作製、水簸(levigat
ing)、乳化、カプセル化、捕捉(entrapping)または凍結乾燥のプロセスによって
)製造され得る。
【0030】 本発明に従って使用するための医薬組成物は、1つ以上の薬理学的または生理
学的に許容されうる担体(賦形剤を含む)および活性化合物を薬学的に使用可能
な調製物に加工するのを容易にする任意の助剤を用いて従来の方法で製剤化され
得る。適当な製剤化は、選択した投与経路に依存する。従って、注射の場合、活
性成分は、水溶液中に、好ましくは生理学的に適合する緩衝液中に処方され得る
。経粘膜投与の場合、浸透すべき障壁に適した浸透剤を製剤中に使用する。その
ような浸透剤は当該分野で一般的に公知である。経口投与の場合、錠剤、丸剤、
糖衣錠、カプセル、溶液、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などに包含させる
のに適した担体と、活性成分を組み合わせることができる。吸入による投与の場
合、活性成分は、適当な推進体を使用して、加圧パックまたはネブライザーから
エアロゾルスプレー提示(presentation)の形態で都合よく送達される。活性成分
は注射による(例えば、ボーラス注射または連続注入による)非経口投与用に製
剤化することができる。そのような組成物は、油性または水性ビヒクル中、懸濁
液、溶液または乳濁液のような形態を取り得、懸濁剤、安定剤および/または分
散剤といった製剤化剤(formulatory agent)を含み得る。他の薬理学的賦形剤は
当該分野で公知である。
【0031】 当業者は、アデノウィルス遺伝子導入ベクターの適当な投薬量を容易に決定し
得る。一般的に、特定の因子が投与される投薬量に影響を与えるが、適当な投与
量は、ある状況下では、哺乳動物の特定の筋肉内で外来遺伝子が発現され、遺伝
子産物が産生されるようなものである。好ましくは、投薬量は、動物に対して治
療的および/または予防的効果を有するのに十分なものである。投薬量はまた、
投与すべき外来遺伝子に依存して変化する。具体的には、投薬量は、投与する特
定の筋肉(利用される特定のアデノウィルスベクター、外来遺伝子および/また
はプロモータを含む)に依存して変化する。ウィルス粒子とも呼ばれる粒子ユニ
ット(pu)の点で用量を考慮するために、粒子形成ユニット(pfu)あたり
100粒子が存在すると仮定することができる(例えば、1×1012pfuは1
×1014puに等しい)。
【0032】 本発明の方法は、動物の処置(例えば、治療)状況下で有用である。さらに、
本発明の方法は、遺伝子産物の産生(例えば、インビボタンパク質産生(これは
引き続くタンパク質回収(recovery)を伴い得る))および研究(例えば、遺伝子
発現、アデノウィルスターゲティングなどの研究)に有用である。
【0033】 (実施例) 本発明を以下の実施例でさらに説明する。これらの実施例は本発明を例示する
ためにのみ役立ち、本発明の範囲をいかなる方法でも制限することを意図しない
【0034】 (アデノウィルスベクター) E1−,E3−欠失アデノウィルスベクター(AdZ)は、左から右に配向し
ているサイトメガロウィルス(CMV)プロモータからβ−galを発現し、E
1欠失部位に挿入された発現カセット由来のシミアンウィルス40ポリA配列を
担持する。AdFおよびAdLは、CMVプロモータが緑色蛍光タンパク質およ
びルシフェラーゼの発現をそれぞれ駆動する以外はAdZと同様である。AdN
ullは、E1領域の代わりに、CMVプロモータおよびシミアンウィルス40
ポリA配列を含み、いずれの外来遺伝子も発現しない。AdE4Nullは、E
4領域が欠失し、非機能性のβ−グルクロニダーゼ遺伝子が挿入されている以外
はAdNullと同様である。AdhβActin.Lは、左に向いている4.
3kbヒトβ−アクチンプロモータおよびシミアンウィルス40ポリA配列を含
む発現カセットからルシフェラーゼを発現する。pAdRSV.LおよびAdM
CK.Lは、ラウス肉腫ウィルスまたは3.3kb筋肉クレアチンキナーゼプロ
モータからのルシフェラーゼ発現をそれぞれ駆動する。
【0035】 すべてのアデノウィルスベクターは、d1324 E3欠失を含み、先述され
ているようなシャトルベクターを用いて作製した(Bruderら, J. Virol. 71(10)
: 7623-28 (1997);Chinnaduraiら, J. Virol. 32(2): 623-28 (1979))。簡潔
には、左端の逆方向末端反復配列(ITR)に隣接した独特な制限部位でシャト
ルベクターを線状化し、293細胞にClaI消化アデノウィルスDNAとコト
ランスフェクトした。シャトルベクターとアデノウィルスDNAとの間の組換え
により産生されるウィルスをプラーク精製し、293細胞で増殖させた(Graham
ら, J. Gen. Virol. 36: 59-77 (1977))。ベクター投与2日後に、3回の凍結
融解サイクル、続いて、CsClグラジエントでの3回の連続したバンディング
によって、感染細胞からウィルスを精製した。精製したウィルスを10mMトリ
ス(pH7.8)、150mM NaCl、10mM MgCl2および3%シ
ョ糖を含有する緩衝液に対して透析し、用時まで−70℃で保存した。すべての
ウィルスを試験し、1×107pfu中1未満の複製コンピテントアデノウィル
ス(RCA)レベルを有することがわかった。
【0036】 (動物) 雌のBalb/cおよびC57BL/6マウスを6〜8週齢でCharles River(Wilmington,MA)から得た。投与前に、マウスをケ
タマイシン(ketamycin)およびロンピン(rhompin)の0.1ml腹腔内注射(水3
部・ケタマイシン/ロンピン1部の希釈)で麻酔した。アデノウィルスベクター
を、50μl容量で筋肉内(im)投与した。投与後示した時間に、マウスに致
死量の麻酔剤を腹腔内注射した。腓腹筋および肝臓を取り出し、PBSで素早く
洗浄し、液体窒素で急速冷凍し、乳鉢および乳棒で砕き、アリコートし、そして
用時まで−80℃で保存した。経静脈(iv)投与を、鎖骨上切開を行った後、
右頸静脈を暴露することによって行い、30ゲージ針を用いて、ベクターを2分
間かけて注射した。
【0037】 (中和抗体) 中和抗体力価を、血清抗体がAE25細胞においてAdFの感染を阻害する能
力を分析することによって測定した。AE25細胞を平底96ウェルプレート上
に1ウェルあたり2×104細胞接種し、18〜24時間、37℃で増殖させた
。血清サンプルの一連の2倍希釈物を、3濾胞形成単位(follicle forming uni
ts)(ffu)/細胞の感染多重度で、最小DMEM培地で、37℃で1時間、
AdFとともにインキュベートした。この混合物を、AE25細胞とともに、3
7℃で1時間インキュベートし、100μlの完全培地を加え、細胞を一晩培養
した。中和抗体力価を、緑色細胞(感染細胞)における50%の減少が観察され
た最終希釈の逆数としてスコアした。
【0038】 (酵素活性) 粉砕した筋肉または肝臓の組織を1Xレポーター溶解緩衝液(Promega
Corp., Madison, WI)に溶解し、ブラッドフォード試薬を
用いて、タンパク質定量を行った。タンパク質サンプルを使用して、β−gal
活性を、β−galレポーター遺伝子アッセイシステム(Tropix,Bed
ford,MA)を用いて測定した。
【0039】実施例1 本実施例は、アデノウィルス感染に応答する中和抗体の産生を示す。外来遺伝
子を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクターの投与による遺伝子産物の産生をさ
らに示す。
【0040】 im送達後のアデノウィルス中和抗体産生の動態を測定するために、マウスを
1×1010puの3つの異なるアデノウィルスベクターで免疫した。血清サンプ
ルを感染後様々な時間に採取し、アデノウィルス中和抗体力価を測定した。中和
抗体応答は10日目に検出可能であり、感染後14日と21日との間で最高であ
った。アデノウィルス中和抗体力価は、56日目までに顕著に減少し、よって、
アデノウィルス感染に応答する中和抗体の産生が示された。
【0041】 アデノウィルス感染に対する体液性応答の発生は、投与の用量および経路に依
存する。im経路によって送達した場合に中和抗体の産生を生じるベクターの最
小用量を決定するために、マウスを段階的用量の上記AdRSV.Lで免疫した
。用量は102から1010puの範囲であった。中和抗体産生の最初の証拠は、
107puの用量にあった。これはまた、ベクターからの検出可能なルシフェラ
ーゼ発現が筋肉組織において観察される最小用量であった。108puの免疫用
量により、ルシフェラーゼ発現および中和抗体産生の両方に増加が生じ、よって
、外来遺伝子を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクターの投与による遺伝子産物
の産生が示された。
【0042】実施例2 本実施例は、遺伝子産物の産生を動物の特定の筋肉にターゲティングする本発
明の方法の使用、ならびに動物の骨格筋において遺伝子産物を産生するための反
復投与の本発明の方法を例示する。詳細には、アデノウィルスベクターに対する
全身性中和抗体を動物中で誘導し、次いで、動物の特定の筋肉に遺伝子産物をコ
ードする外来遺伝子を含むアデノウィルスベクターを投与し、その結果、動物の
特定の筋肉において外来遺伝子が発現され、遺伝子産物を産生した。さらに、ア
デノウィルスベクターは動物の特定の筋肉外で中和され、その結果、動物の特定
の筋肉外での遺伝子産物の産生を生じる外来遺伝子の発現が制限された。
【0043】 この実験研究のために、C57Bl/6マウスを使用した。マウスを3つの群
に分けた。全身性中和抗体を、AdNullを用いて、第1群のマウスにおいて
誘導した。AdZを、第1群および第2群のマウスにivおよびim投与して、
レポーター遺伝子産物β−galの産生が右腓腹筋に限定されているかまたはマ
ウスの他の領域(動物の血流に入った後肝臓に局在化することが公知(Jaffeeら
, Nat. Genet. 1: 372-78 (1992))なので特に肝臓)で検出され得るかどうかを
決定した。第2群のマウスを未処置群として扱った。アデノウィルスベクターA
dZのみを、第2群のマウスにimおよびivで投与した(すなわち、アデノウ
ィルスベクターAdZの投与前にマウスにおいて全身性中和抗体を誘導するため
にアデノウィルスベクターを投与しなかった)。第2群のマウスはそれ以外は、
第1群のマウスと同じように処置した。最終的に、コントロール群、第3群(こ
れはいずれのアデノウィルスベクター投与も受けていなかった)を含めた。
【0044】 2つの群のマウスへのAdNullおよびAdZベクターの投与プロトコール
は以下のようであった:第1群のマウスを、実験1日目に、1×1010puのA
dNullのim注射により免疫し、引き続いて14日目に1×1010puのA
dZをimまたはiv注射した。第2群のマウス(未処置マウス)に、14日目
に1×1010puのAdZをivまたはimのいずれかで注射した。第3群のマ
ウスはいずれの注射もしなかった。
【0045】 15日目、3つすべての群のマウスを殺した。マウスにおけるβ−gal活性
を、アデノウィルス遺伝子導入ベクターiv投与後の肝臓およびアデノウィルス
遺伝子導入ベクターim投与後の右腓腹筋において測定した。また、中和抗体力
価をマウスにおいて測定した。これらの分析の結果を以下表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】 上記した実験結果から明らかなように、最初の2つの群のマウスは、AdZの
im投与後の右腓腹筋において、同レベルのβ−gal活性を基本的に有してい
た(約106RLU/mg)。第3群のマウス(コントロール群)は、約104
LU/mgのβ−gal活性レベルを有していた。この結果は、遺伝子発現が標
的筋肉において(反復投与の対象であった第1群のマウスにおいてさえ)起こっ
たことを示している。
【0048】 さらに、全身性中和抗体を誘導した第1群のマウスが、AdZをiv投与した
場合、肝臓において、著しくより小さなβ−gal活性を有していた(約104
、すなわち、アデノウィルス遺伝子導入ベクターのim投与後の標的筋肉におい
て測定されるよりも100倍小さく、コントロールとほぼ等しい)ことによって
、本発明により標的遺伝子産物が標的筋肉に局在化されたことが示された。明ら
かに対照的に、中和抗体を誘導しなかった第2群のマウスは、AdZのiv投与
後の肝臓において、AdZのim投与後の標的筋肉におけるものと基本的に同レ
ベルのβ−gal活性(約106RLU/mg)を有していたことによって、本
発明の方法によらなければ、標的筋肉外へのアデノウィルスベクターの所望でな
い漏れおよび目的の遺伝子産物の広範囲な産生が存在することが示された。
【0049】実施例3 本実施例は、遺伝子産物の産生を動物の特定の筋肉にターゲティングすること
ならびに骨格筋において遺伝子産物を産生するための反復投与が株依存性でない
ことを示す。
【0050】 Balb/cマウスを使用した。なぜならば、このマウスは、α1−アンチト
リプシンおよび第IX因子の両方に強い免疫応答を有する(mount)ことにより、
一過性の導入遺伝子発現を生じるからである(Barrら, 上述;Michouら, 上述)
。実施例2に記載の手順に従ってBalb/cマウスにおける反復送達を測定し
た。
【0051】
【表2】
【0052】 Balb/cマウスを用いての結果は、C57Bl/6マウスにおいて観察さ
れる結果を反映していた。最初の免疫後14日目の2回目のim投与により、免
疫していないコントロールで観察されるものと等しいβ−gal発現(およそ1
7RLU/mg)を有する筋肉の効果的な形質導入が生じた。血清中に存在す
る中和抗体が、ウィルスをiv投与した場合の肝臓への反復投与をブロックした
(およそ105RLU/mg)。
【0053】 これらの結果は、遺伝子産物の産生のターゲティングおよびアデノウィルス遺
伝子導入ベクターを用いた特定の筋肉への反復投与能が株依存性でないことを示
している。
【0054】実施例4 本実施例は、AdE4NullをAdNullの代わりに使用した以外は実施
例2に記載の手順に従って、遺伝子産物を動物の特定の筋肉にターゲティングす
ること、ならびにE1−,E3−,E4−欠失アデノウィルス遺伝子導入ベクタ
ーを用いて骨格筋において遺伝子産物を産生するための反復投与を示す。
【0055】
【表3】
【0056】 E1−,E3−,E4−欠失アデノウィルス遺伝子導入ベクターを用いての結
果は、実施例2におけるE1−,E3−欠失アデノウィルス遺伝子導入ベクター
を用いての結果と非常に類似していた。最初の2つの群のマウスは、AdZのi
m投与後の右腓腹筋において基本的に同レベルのβ−gal活性(106〜107 RLU/mgの間)を有していたが、全身性中和抗体を誘導した第1群のマウス
は、E1−,E3−,E4−欠失アデノウィルス遺伝子導入ベクターについて、
アデノウィルス遺伝子導入ベクターのiv投与後の肝臓において著しくより小さ
なβ−gal活性(約104)を有していた。
【0057】 これらの結果は、アデノウィルスゲノムにおける欠失が、アデノウィルス遺伝
子導入ベクターの中和または遺伝子産物産生の特定筋肉へのターゲティングに変
化を与えないことを示している。
【0058】実施例5 本実施例は、動物の特定の筋肉における遺伝子産物産生を示す。
【0059】 実施例2に記載した手順に従って、マウスを3つの群に分けた。次いで、最初
の群を3つの別々の群に分けた(第1a群、第1b群、および第1c群)。第1
a群はAdNullで免疫し、第1b群はAdVEGFで免疫し、そして第3群
はAdZで免疫した。次いで、第1群の3つのメンバーを実施例2に従って処置
し、AdZをimまたはivのいずれかで注射した。実施例2に従ってコントロ
ールおよび未処置マウスもまた行った。
【0060】
【表4】
【0061】 結果を表4に示す。最初の群は、AdZのim投与後の右腓腹筋において基本
的に同レベルのβ−gal活性(約107RLU/mg)を有しており、その結
果、初期投与に使用した3つの異なるベクター間での変化はほんの少しであった
。これは、投与した骨格筋における遺伝子産物の産生が動物の骨格筋に初期投与
された特定のアデノウィルスベクターによって影響を受けないことを示している
。全身性中和抗体は、第1群で使用した3つの異なるアデノウィルスベクターに
応答してマウス中で誘導された。これらの結果は、動物の特定の筋肉における遺
伝子産物の産生が動物中で誘導される全身性中和抗体に依存していないことを示
している。さらに、アデノウィルス遺伝子導入ベクターのiv投与後の肝臓にお
けるβ−gal活性レベルは、第1群の3つのメンバーについて、類似であった
(約104RLU/mg)。
【0062】 本実施例は、動物中で誘導される全身性中和抗体に関わりなく、動物の特定の
筋肉において遺伝子産物を産生することを示している。本実施例はさらに、投与
した骨格筋における遺伝子産物の産生が、動物の骨格筋に初期投与される特定の
アデノウィルスベクターにより影響を受けないことを示している。
【0063】 本明細書中に引用したすべての参考文献(特許、特許出願、および刊行物を含
む)は、参照によってそのすべてが本明細書により援用される。
【0064】 本発明を好ましい実施態様を強調して記載してきたが、好ましい実施態様の変
形が用いられ得ることおよび本発明が本明細書中に具体的に記載した以外の方法
でも実施され得ることは当業者に明らかであろう。従って、本発明は、上記特許
請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲内に包含されるすべての
改変を包含する。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年12月21日(2000.12.21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】 結果を表4に示す。最初の群は、AdZのim投与後の右腓腹筋において基本
的に同レベルのβ−gal活性(約107RLU/mg)を有しており、その結
果、初期投与に使用した3つの異なるベクター間での変化はほんの少しであった
。これは、投与する骨格筋における遺伝子産物の産生が動物の骨格筋に初期投与
される特定のアデノウイルスベクターによって影響を受けないことを示している
。全身性中和抗体は、第1群で使用した3つの異なる異なるアデノウイルスベク
ターに応答してマウス中で誘導された。これらの結果は、動物の特定の筋肉にお
ける遺伝子産物の産生が動物中で誘導される全身性中和抗体に依存していないこ
とを示している。さらに、アデノウイルス遺伝子導入ベクターのiv投与後の肝
臓におけるβ−gal活性レベルは、第1群の3つのメンバーについて、類似で
あった(約104RLU/mg)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C084 AA13 NA14 ZB07 ZB21 4C085 AA03 BA77 CC08 DD62 GG03 4C087 AA01 AA02 BC83 MA66 NA14 ZB07 ZB21

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)動物においてアデノウィルス遺伝子導入ベクターに対
    する全身性中和抗体を誘導する工程と、(b)動物の特定の筋肉へ遺伝子産物を
    コードする外来遺伝子を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクターを投与する工程
    とを含み、動物の特定の筋肉内で外来遺伝子が発現され、遺伝子産物が産生され
    、アデノウィルス遺伝子導入ベクターが全身性中和抗体によって動物の特定の筋
    肉外で中和される、動物の特定の筋肉に遺伝子産物をターゲティングする方法。
  2. 【請求項2】 アデノウィルス遺伝子導入ベクターに対する全身性中和抗体
    が抗原の投与によって産生されるものである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 抗原が、遺伝子産物をコードする外来遺伝子を含まないこと
    を除いて、アデノウィルス遺伝子導入ベクターと同じである、請求項2に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 抗原が、アデノウィルス遺伝子導入ベクターと同じである、
    請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 抗原が、動物へ全身的に投与されるものである、請求項1〜
    4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 動物の特定の筋肉外でのアデノウィルス遺伝子導入ベクター
    の中和は、遺伝子産物の産生が、アデノウィルス遺伝子導入ベクター投与後の動
    物と同一種の未処置動物の特定の筋肉外での遺伝子産物の産生よりも少なくとも
    90%少ない、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 動物の特定の筋肉外でのアデノウィルス遺伝子導入ベクター
    の中和は、遺伝子産物の産生が、アデノウィルス遺伝子導入ベクター投与後の動
    物と同一種の未処置動物の特定の筋肉外での遺伝子産物の産生よりも少なくとも
    99%少ない、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 動物の特定の筋肉外でのアデノウィルス遺伝子導入ベクター
    の中和は、遺伝子産物の産生が、アデノウィルス遺伝子導入ベクター投与後の動
    物と同一種の未処置動物の特定の筋肉外での遺伝子産物の産生よりも少なくとも
    99.9%少ない、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 (a)動物の骨格筋にアデノウィルスベクターを初期投与す
    る工程と、(b)当該投与から少なくとも7日後、続いて動物の骨格筋に遺伝子
    産物をコードする外来遺伝子を含むアデノウィルス遺伝子導入ベクターを投与す
    る工程とを含み、動物の骨格筋内で外来遺伝子が発現されて遺伝子産物が産生さ
    れる、動物の骨格筋内で遺伝子産物を産生する方法。
  10. 【請求項10】 工程(a)におけるアデノウィルスベクターが、工程(b
    )における遺伝子産物をコードする外来遺伝子を含むアデノウィルス遺伝子導入
    ベクターである、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程(b)の結果としての動物の骨格筋内における遺伝子
    産物の産生が、工程(a)の結果としての動物の骨格筋内における遺伝子産物の
    産生の少なくとも10%である、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 工程(b)の結果としての動物の骨格筋内における遺伝子
    産物の産生が、工程(a)の結果としての動物の骨格筋内における遺伝子産物の
    産生の少なくとも50%である、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 工程(b)の結果としての動物の骨格筋内における遺伝子
    産物の産生が、工程(a)の結果としての動物の骨格筋内における遺伝子産物の
    産生の少なくとも80%である、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 工程(b)の結果としての動物の骨格筋内における遺伝子
    産物の産生が、工程(a)の結果としての動物の骨格筋内における遺伝子産物の
    産生と同じであるかまたは実質的に同じである、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 動物が哺乳動物である、請求項1〜14のいずれかに記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 哺乳動物がヒトである、請求項15に記載の方法。
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