JP2003528024A - 製剤化された核酸分子の無針注入 - Google Patents

製剤化された核酸分子の無針注入

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acid molecule
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マンパー,ラス
スミス,ルー
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    • A61P5/10Drugs for disorders of the endocrine system of the posterior pituitary hormones, e.g. oxytocin, ADH

Abstract

(57)【要約】 無針注入により哺乳動物の皮膚を通しておよび/または皮膚に核酸分子を輸送するための新規な方法が提供される。該方法は、製剤化された核酸分子と、分子を空気、液体および/または機械的圧力により注入するための装置とを組み合わせることを含む。哺乳動物への核酸の投与およびその取り込みを増強させる組成物および方法が開示される。開示される方法は、製剤化された核酸分子が広範な種類の細胞タイプにより同時に取り込まれることを可能とすることにより、増加した免疫応答を提供する。また、製剤化された核酸分子と無針注入方法との組み合わせにより、輸送の慣用的手段により得られるものより優れた免疫応答が得られることを示す例が開示される。輸送の方法、ならびに核酸分子を種々の化合物、例えばカチオン性複合体形成剤、ポリマー性および非ポリマー性製剤、保護性、相互作用性、非凝縮性システムとともに製剤化する方法も開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連する出願の記述 本出願は、"NUCLEIC ACID STRANSPORTERS FO
R DELIVERY OF NUCLEIC ACIDS INTO A C
ELL"と題する米国特許出願(出願番号08/484,777、1995年7
月7日出願)、"NUCLEIC ACID TRANSPORTERS FO
R DELIVERY OF NUCLEIC ACIDS INTO A C
ELL"と題する国際出願(PCT/US96/05679、1996年4月2
3日出願)および米国特許出願"TRANSPORTERS FOR SPEC
IFIC DELIVERY OF MACROMOLECULES TO C
ELLS"(出願番号60/045,295、1997年5月2日出願)に関連
し、これらはすべて、図面を含めてその内容の全てを本明細書の一部としてここ
に引用する。
【0002】 序論 本発明は、製剤化された核酸分子を無針注入により輸送するのに有用な生成物
および方法に関する。
【0003】 発明の背景 以下の情報は、読者の理解を助けるためにのみ提供され、いずれの情報も本発
明の特許請求の範囲に対する先行技術を記載または構成すると認めるものではな
い。
【0004】 これまでに、核酸のインビボでの非ウイルス性投与が種々の方法により行われ
てきた。これらには、リポフェクチン/リポソーム融合:Proc.Natl.
Acad.Sci.,Volume 84,pp.7413−7417(199
3);アデノウイルス増強とともにまたはなしの凝縮されたポリリシン:Hum
an Gene Therapy,Volume 3,pp.147−154(
1992);および核酸の細胞へのトランスフェリン:トランスフェリンレセプ
ター輸送:Proc.Natl.Acad Sci.,Volume 87,p
p.3410−3414(1990)が含まれる。ポリアクリル酸からなる特定
の組成物の使用がWO94/24983に開示されている。国際公開WO90/
11092に開示されているように、裸のDNAが投与されている。
【0005】 針シリンジが導入されて以来、注射技術はほとんど変化していない。注射は、
以前は医学療法の単純かつ無害の部分であると考えられていたが、現在では不吉
な結果となり始めている。注射針刺傷は生命を脅かす事象でありうる。ジェット
注入またはエアロゾル圧力による蛋白質の注入は、1947年に臨床使用に導入
され(Military Medicine,June,516−524,19
63)、科学的データの基礎は、この注入方法の安全性および有効性を確認して
きた(New Zealand Medical Journal,Vol.9
5.p.815,1983)。現在のエアロゾル圧力注入器は、ユーザが浸透(
penetration)の正確な深度を選択することができるよう対応してお
り、筋肉内、皮下、または表皮注入のために設計されたシリンジとともに入手可
能である。
【0006】 エアロゾル圧力注入を用いてHbsAg蛋白質に対してウサギを免疫すること
は、伝統的なシリンジと針の方法より優れていることが示され、通常のシリンジ
と針と比較したとき、8週間で抗体産生の4倍近い増加が得られた(Davis
et al.,Vaccine vol.12(16):1503−9,19
94)。Davisらの研究においては、DNAをエンドトキシン非含有ダルベ
ッコPBS中に懸濁し、注入すべき領域は前処理しなかった。
【0007】 エアロゾル注入による組織のトランスフェクションは、有針注入法より優れて
いると報告されている(Kerr et al.,Journal of Ce
llular Biochemistry Supplement 0(21A
),1995)。また、ウサギパピローマウイルスゲノムをウサギ上皮内にエア
ロゾル注入すると乳頭腫が誘導されることが示されている(Brandsma
et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA 88.48
16−4820,1991)。生きている動物の皮膚、筋肉、脂肪および乳組織
をトランスフェクトするために、エアロゾル注入を用いて、ヒトサイトメガロウ
イルス極初期遺伝子1エンハンサー/プロモーター配列、細菌クロラムフェニコ
ールアセチルトランスフェラーゼ、ホエー酸性蛋白質プロモーター配列、および
細菌ガラクトシダーゼ遺伝子が、皮膚表面を通して導入された(Furth e
t al.,Analytical Biochemistry,205,36
5−368,1992)。DNAの細胞取り込みを増強する溶液中にエアロゾル
注入DNA構築物を懸濁することは、1回の注入でトランスフェクトされる細胞
の数を増加するかもしれないと述べられている(Furth et al.,上
掲)。
【0008】 沈殿法により不活性粒子に結合させたDNAが、無針注入により輸送された。
不活性粒子、例えば金マイクロ発射体を被覆し、これを無針装置により注入する
ことは、発射担体が細胞内に浸透するため、細胞への直接注入を提供する。Ta
ngらは、ヒト成長ホルモンをコードするDNAで被覆した金マイクロ発射体を
マウスに接種し、この方法はヒト成長ホルモンをコードするプラスミドの有針注
入より優れていると述べている。Tangらは、この技術が、蛋白質精製および
アジュバント投与の工程を排除することにより、特定の蛋白質に対する抗体を産
生するのに必要な工程を単純にし、時間を短縮することを報告している(Tan
g et al.,Nature,Vol.356:.152−154 199
2)。
【0009】 発明の概要 本発明は、核酸の哺乳動物への投与および取り込みを増強するための組成物お
よび方法を特徴とする。核酸のインビボでの無針輸送を増強するための有効な戦
略は、核酸を分解から保護し、このことにより、細胞へのその取り込みをさらに
増加させるために、投与された核酸を標的部位において維持することである。本
明細書に提示されるデータは、製剤化された核酸分子と無針注入方法との組み合
わせが相乗的であり、製剤化されていない核酸の無針注入または製剤化された核
酸の有針注入のいずれと比較しても、その結果発現される蛋白質に対する予測し
えないほど高い所望の抗体応答を提供することを示す。
【0010】 本発明は、哺乳動物の皮膚を通しておよび/または皮膚に空気によりまたは機
械的圧力により分子を投与するような形状および配置とされている装置を用いる
ことにより、製剤化された核酸分子を哺乳動物の皮膚を通しておよび/または皮
膚に輸送する方法を提供する。すなわち、本発明は、無針装置と製剤化された核
酸分子との組み合わせにより、核酸分子のインビボでの細胞への優れた輸送を可
能とする。さらに、本発明はまた、疾病の治療、ワクチン接種および筋肉疾患お
よび血清蛋白質不全の治療を可能とする。
【0011】 第1の観点において、本発明は、無針注入装置を用いることにより、トランス
フェクション促進剤とともに製剤化された核酸分子を哺乳動物の皮膚を通してお
よび/または皮膚に輸送する方法を特徴とする。好ましくは、無針装置は、製剤
化された核酸を哺乳動物の皮膚を通しておよび/または皮膚にエアロゾル輸送す
るような形状および配置とされている。
【0012】 "輸送"または"輸送する"とは、核酸分子を所望の細胞または任意の細胞に運搬
することを意味する。核酸分子は、所望の標的を含む多数の細胞系に輸送される
であろう。輸送の結果、核酸分子は、細胞表面、細胞膜、細胞エンドソーム、細
胞膜内、核または核内、または細胞の他の任意の所望の領域と接触し、そこから
種々の細胞系中でトランスフェクションが生じうる。細胞系としては、上皮細胞
、ランゲルハンス細胞、ラングハンス細胞、レテラー細胞、ケラチノサイト、樹
状細胞、マクロファージ細胞、クップファー細胞、リンパ球およびリンパ節が挙
げられるがこれらに限定されない。好ましくは、核酸分子は、皮膚を通しておよ
び/または皮膚にエアロゾル圧力により輸送することができ、これは有意には剪
断されない。
【0013】 本明細書において用いる場合、"核酸"との用語は、RNAおよびDNAの両方
を意味し、例えば、cDNA、ゲノムDNA、プラスミドDNAまたは凝縮され
た(condensed)核酸、カチオン性脂質とともに製剤化された核酸、ペ
プチドとともに製剤化された核酸、アンチセンス分子、カチオン性物質、RNA
またはmRNAが挙げられる。好ましい態様においては、投与される核酸は"ベ
クター"を含むプラスミドDNAである。核酸は、ヒト成長ホルモンを発現する
真核生物プロモーターを有するプラスミドDNAベクター、例えば実施例に与え
られるようなものでありうるが、これに限定されない。
【0014】 本明細書において用いる場合、"製剤化された"との用語は、核酸分子をより安
定に、保護されるように、したがってより容易に輸送可能にする様式で、核酸分
子をトランスフェクション促進剤と組み合わせる工程を意味する。
【0015】 本明細書において用いる場合、"トランスフェクション促進剤"との用語は、核
酸とともに複合体を形成する薬剤を表す。この分子複合体は、共有結合によりま
たは非共有結合により核酸分子と会合する。トランスフェクション促進剤は、核
酸分子を安定な状態で運搬し、結合した核酸分子を細胞内部に放出することが可
能でなければならない。トランスフェクション促進剤はまた、核酸分子に結合す
ることができなければならず、凍結乾燥し、無針輸送の前に再水和するかまたは
微粉体として無針輸送により輸送することができなければならない。
【0016】 さらに、トランスフェクション促進剤は、エンドソーム溶解による核酸分子の
リソソーム分解も防止するかもしれない。さらに、トランスフェクション促進剤
は、核酸分子を細胞の細胞質を通って核膜へ、さらに核内に効率的に運搬し、保
護を与えることを可能とする。
【0017】 好ましい態様においては、トランスフェクション促進剤は、非凝縮性ポリマー
、油、および界面活性剤である。これらは核酸の局所的生体利用性を長期化させ
る化合物として用いるのに適しているであろう:ポリビニルピロリドン;ポリビ
ニルアルコール;プロピレングリコール;ポリエチレングリコール;ポリビニル
アセテート;ポロキサマー(プルロニクス)(プロピレンオキシドとエチレンオ
キシドとのブロックコポリマー、2つのサブユニットの相対量は異なるポロキサ
マーで様々でありうる);ポロキサミン(テトロニクス);エチレンビニルアセ
テート;セルロース(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの塩を含む);
ヒアルロン酸塩;アルギン酸塩;ヘテロポリサッカライド(ペクチン);デキス
トラン;キトサン;ホスファチジルコリン(レクチン);ミグリオール;ポリ酢
酸;ポリヒドロキシ酪酸。これらの化合物のいくつかは、保護性、相互作用性、
非凝縮性化合物として用いることができ、別のものは徐放性化合物として用いる
ことができるが、いくつかはそれぞれ適当な条件下でいずれかの様式で用いるこ
とができる。
【0018】 別の態様においては、カチオン性凝縮剤、例えばカチオン性脂質、ペプチド、
またはリポペプチドは、核酸分子と会合し、トランスフェクションを容易にする
であろう。
【0019】 さらに別の態様においては、これらの化合物のいくつかは金粒子に共有結合さ
せることができ、このことにより本発明の核酸分子と結合する。本発明のポリマ
ー(単数または複数)により被覆された金粒子は、無針注入装置により輸送され
た場合、細胞中に浸透することにより、核酸分子を細胞内に輸送することができ
る。
【0020】 本明細書において用いる場合、"保護する"または"保護性"または"保護された"
との用語は、核酸の分解の速度が特定の環境中で減少し、このことにより核酸分
子の局所的生体利用性を長期化するように、そのような化合物と核酸との間の相
互作用に影響を及ぼすことを表す。そのような分解は、種々の異なる因子による
ものでありえ、特にヌクレアーゼの酵素作用を含む。保護性作用は、種々の方法
、例えば、ヌクレアーゼ分子の排除によりまたは水の排除により提供することが
できる。
【0021】 核酸を保護し、および/または核酸の局所的生体利用性を長期化する化合物は
、その物理学的、化学的またはレオロジー特性のため、以下の効果の1またはそ
れ以上を与えるであろう:(1)核酸(例えばプラスミドDNA)を立体配置、
粘度のためヌクレアーゼから保護し、または他の効果、例えば剪断から保護する
;(2)核酸(例えばプラスミドDNA)が、細胞外マトリクスを通しかつ細胞
膜を越えて、接触する領域を増加させ、核酸をその中に取り込ませる;(3)水
の排除により核酸(例えばプラスミドDNA)を細胞表面で濃縮する;(4)浸
透圧、疎水性または溶解性効果により、細胞膜を破壊することにより核酸(例え
ばプラスミドDNA)の取り込みを間接的に促進する;および(5)保護された
核酸鎖の投与部位の組織を通した拡散を可能とすることにより、核酸の取り込み
を間接的に促進する。
【0022】 "核酸の局所的生体利用性を長期化させる"とは、核酸をそのような化合物を含
む組成物中で生物に投与したとき、核酸が、そのような化合物なしの組成物とし
て投与されたとき、例えば食塩水溶液中で投与された場合よりもより長期間、細
胞による取り込みについて利用可能であろうことを意味する。核酸の細胞にとっ
てのこの増加した利用可能性は、例えば、核酸を含有する組成物と細胞との間の
接触時間が増加するため、または核酸がヌクレアーゼによる攻撃から保護される
ために生ずる。核酸の局所的生体利用性を長期化させる化合物は、内部投与に適
している。
【0023】 "内部投与に適した"とは、化合物が生物の組織内に、例えば、筋肉中または関
節空間内、表皮、皮内、または皮下に投与されるのに適していることを意味する
。化合物を内部投与に適したようにする特性としては、例えば、全体として高レ
ベルの毒性を生物に与えないことが含まれる。
【0024】 本明細書において用いる場合、"無針注入装置"との用語は、空気および/また
は機械的圧力により哺乳動物の皮膚を通しておよび/または皮膚に、そして組織
内にエアロゾルを注入することができる装置に関する。このタイプの慣用的な装
置は、当業者が所望の注入深度を選択するおよび/または調節することを可能と
するよう対応していることが理解され、したがって、この機能を行う将来の装置
もまた同様に対応するであろうことが予測される。このタイプの装置は、次にエ
アロゾル化され、無針手段により輸送される溶液を採取するためにのみ用いられ
る針を有していてもよいこともまた理解されるであろう。注入装置のタイプは本
発明の限定的観点であるとは考えられない。実際には、無針装置の主として重要
な点は、装置が製剤化された核酸分子のエアロゾルを哺乳動物の皮膚を通してお
よび/または皮膚に輸送する能力である。無針注入装置は、例えば米国特許5,
480,381に記載されているようなGene Gunもしくは無針注射器ま
たはPCT WO/097/134652に記載されているような粉体輸送装置
を含む。
【0025】 本明細書において用いる場合、"装置"との用語は、組み合わせたときに哺乳動
物の皮膚を通しておよび/または皮膚にエアロゾルを輸送することを可能とする
構成要素のセットに関する。構成要素は、製剤化された核酸分子を採取および/
または投与することができるノズルまたは無針シリンジ、および哺乳動物の皮膚
を浸透しうるエアロゾルを作り出す様式で、製剤化された核酸分子をノズルまた
は無針シリンジから強制的に排出させる空気圧を作り出すためのポンプまたはス
プリングでありうる。空気圧を作り出すためには、装置はガス圧、ガススプリン
グまたはスプリング力を用いることができる。
【0026】 好ましくは、装置は、輸送の深度の選択を可能とするように対応させることが
できる。したがって、輸送は皮膚を通してまたは皮膚へ行うことができる。
【0027】 本明細書において用いる場合、"エアロゾル"との用語は、製剤化された核酸分
子の微粒子ミストの形態での懸濁物である。エアロゾルは、ガス中に分散されガ
スに囲まれた非常に微細に再分割された液体または粒子からなるコロイド系とし
て定義されてきた。本発明のエアロゾルは、製剤化された核酸分子の微細ミスト
を発生するための液化もしくは圧縮ガスまたは機械的スプリングの力に依存しう
る。エアロゾルの粒子は1−50μmより小さい範囲でありうる。粒子は比較的
長い時間空気中に浮遊したままであるといわれる。粒子のサイズは、慣用的な方
法、例えばエアロゾル粒子サイズを測定するためのミルケン(Milken)油
滴実験により測定することができるが、特定のサイズを測定する必要はなくなり
つつある(Sciarra, et al.,Remington′s Pha
rmaceutical Sciences,18th ed.chapter
92,1990)。エアロゾルは、液体、粉体、または液相および固相の両方
を含む不均一ミストでありうる。
【0028】 "皮膚"との用語は、表皮および皮膚組織、および汗腺管および毛包等の付属器
からなる、哺乳動物の外部被覆を表す。皮膚は、哺乳動物が体毛に覆われた表皮
を有する場合には、哺乳動物の体毛を含む。毛皮または生皮と考えるべき多くの
体毛を有する哺乳動物においては、体毛を剃って主に皮膚を残すことが好ましい
【0029】 "哺乳動物"との用語は、任意の温血生物を表す。好ましくは哺乳動物はヒトで
ある。
【0030】 好ましい態様においては、該方法により、核酸分子によりコードされる蛋白質
産物を標的とする免疫応答、好ましくは体液性免疫応答が得られる。例えば、食
塩水中に懸濁した核酸分子によりコードされる蛋白質産物の有針注入により引き
起こされる抗体応答より好ましくは少なくとも3倍高い抗体応答、およびトラン
スフェクション促進剤とともに製剤化された核酸分子の有針注入により引き起こ
される抗体応答より少なくとも10倍高い抗体応答が得られる。別の状況におい
ては、免疫応答は好ましくは細胞毒性T−リンパ球応答である。
【0031】 本明細書において用いる場合、"免疫応答"との用語は、外来物質が内面化され
たときに起こりうる哺乳動物の自然の防御メカニズムを表す。免疫応答は、免疫
系成分の全体が関与する全体的免疫応答でありうる。好ましくは、免疫応答は、
製剤化された核酸分子によりコードされた蛋白質産物により生ずる。免疫応答は
、抗体産生、T−細胞増殖/分化、細胞毒性T−リンパ球の活性化、および/ま
たはナチュラルキラー細胞の活性化でありうるが、これらに限定されない。好ま
しくは、免疫応答は体液性免疫応答である。しかし、上述したように、別の状況
においては、免疫応答は好ましくは細胞毒性T−リンパ球応答である。
【0032】 "体液性免疫応答"との用語は、内面化した外来物質に応答した抗体の産生を表
す。好ましくは外来物質は、無針装置を用いた注入により内面化された、製剤化
された核酸分子によりコードされる蛋白質産物である。
【0033】 さらに別の態様においては、無針装置は、Mediject,Bioject
,Gene Gun,Mesoflash,Ped−O−jectおよびPow
der−Jectからなる群より選択される。一般に、そのような装置は使用の
指針を伴うことが理解される。
【0034】 別の観点においては、本発明はキットを特徴とする。キットは、トランスフェ
クション促進剤とともに製剤化された核酸分子を提供するためのプロバイダおよ
び核酸分子を哺乳動物の皮膚を通しておよび/または皮膚に輸送するための無針
手段を含む。
【0035】 "プロバイダ"は、当業者が製剤化された核酸分子を作成することを可能とする
ように与えられる教示であってもよい。教示は、核酸分子を製剤化するために用
いられる化合物を作成する工程を与えるであろう。さらに、教示は、製剤化され
た核酸分子が無針装置から注入されるときに傷害を受けたか否かを確認するため
の、製剤化された核酸分子を試験する方法を含むであろう。プロバイダはまた、
製剤化された核酸分子そのものであってもよい。
【0036】 本明細書において用いる場合、"トランスフェクション"との用語は、DNA(
例えば製剤化されたDNA発現ベクター)を細胞内に導入し、このことにより細
胞の形質転換を可能とする工程を表す。細胞内に入った後、トランスフェクトさ
れたDNAは、(1)宿主DNAと組み換える;(2)プラスミドまたは溶原性
ファージとして独立して複製する;または(3)排除されるまで複製せずにエピ
ソームとして維持される。
【0037】 本明細書において用いる場合、"形質転換"とは、その細胞によるベクターの取
り込みにより誘導された、細胞の特徴(発現される表現型)の過渡的または永久
的な変化を表す。遺伝的物質を、それが特定の遺伝子産物を発現するか外来遺伝
子産物の発現または影響を変更する形態で、細胞中に導入する。
【0038】 細胞の形質転換には、蛋白質およびRNA等の種々の遺伝子産物の産生が伴っ
ていてもよい。これらの産物は、細胞内もしくは細胞外構造要素、リガンド、ホ
ルモン、神経伝達物質、成長制御因子、酵素、ケモタキシン、血清蛋白質、レセ
プター、低分子量化合物のための担体、薬剤、免疫調節剤、オンコジン、サイト
カイン、腫瘍抑制因子、トキシン、腫瘍抗原、抗原、アンチセンス阻害剤、三本
鎖形成阻害剤、リボザイム、またはその活性を調節する目的で細胞構造上の特定
の構造決定要素を認識するリガンドとして機能するであろう。この一覧は例示に
すぎず、限定することを意味するものではない。
【0039】 別の観点においては、本発明はキットを作成する方法を特徴とする。好ましく
は、該方法は、トランスフェクション促進剤とともに製剤化された核酸を提供す
るためのプロバイダと、哺乳動物に核酸を輸送するための無針手段とを組み合わ
せる工程を含む。核酸を提供するためのプロバイダは、核酸分子を製剤化するた
めの教示または単に製剤化された核酸分子でありうる。
【0040】 さらに別の観点においては、本発明はまた、慣用的にヒト成長ホルモンを投与
することにより治療されている疾患を患う哺乳動物を治療する方法を特徴とする
。該方法は、ヒト成長ホルモンをコードし、トランスフェクション促進剤ととも
に製剤化された核酸分子を、無針装置を用いて哺乳動物の皮膚を通しておよび/
または皮膚に投与することを必要とする。
【0041】 別の観点においては、本発明は、適当な癌抗原をコードする核酸分子を投与す
ることにより、癌を患う哺乳動物を治療する方法を特徴とする。該方法は、癌抗
原をコードし、トランスフェクション促進剤とともに製剤化された核酸分子を、
無針装置を用いて、哺乳動物の皮膚を通しておよび/または皮膚に投与すること
を必要とする。
【0042】 好ましくは、癌は黒腫であり、適当な癌抗原はMAGE1である。 さらに別の観点において、本発明はまた、感染性疾病の抗原をコードする核酸
分子を投与することにより、感染性疾病を患う哺乳動物を治療する方法を特徴と
する。該方法は、感染性疾病の抗原をコードし、トランスフェクション促進剤と
ともに製剤化された核酸分子を、無針装置を用いて哺乳動物の皮膚を通しておよ
び/または皮膚に投与することを必要とする。
【0043】 好ましい態様においては、感染性疾病は慢性肝炎であり、抗原はHBVコア抗
原である。
【0044】 本明細書において用いられる場合、投与とは、本発明の製剤化された核酸分子
を細胞または生物の体内に導入する経路を表す。投与は、無針装置により哺乳動
物体内の標的領域、例えば筋肉およびリンパ節に提供されるエアロゾル圧の使用
を含む。
【0045】 投与前に、本発明の核酸分子を少なくとも1つの他のタイプの分子とともに製
剤化することができる。例えば、分子複合体は、他の分子、例えば本明細書に記
載されるポリビニル−ピロリドンとともに製剤化することができる。製剤技術は
本明細書において例によって提供される。
【0046】 好ましい態様においては、投与は、表皮、皮内および皮下層を通して筋肉組織
に行われる。本発明は、慣用の有針注入技術によっては1回の注入の間に接触し
ない種々のタイプの哺乳動物細胞との接触を引き起こす様式で、製剤化された核
酸分子を投与する。本発明にしたがう注入により接触される細胞系としては、上
皮細胞、ランゲルハンス細胞、ケラチノサイト、樹状細胞、マクロファージ細胞
、クップファー細胞、リンパ球およびリンパ節が挙げられるが、これらに限定さ
れない。
【0047】 本発明の別の観点は、最初に不活性粒子を発煙硝酸溶液中または硫酸と混合し
た硝酸の溶液中で洗浄し、次に不活性粒子をシステイン末端カチオン性DNA結
合ペプチドと結合させて単層ペプチド被覆を形成することにより、不活性粒子を
修飾する方法を特徴とする。好ましくは、DNA結合ペプチドは、設計されたプ
ラスミド中の特定の核酸配列を認識してこれに結合する。したがって、1分子の
DNA結合ペプチドが不活性粒子とプラスミドとに結合し、したがって不活性粒
子間の架橋の量を減少させる。不活性粒子は金粒子でありうるが、これに限定さ
れない。好ましくは、不活性粒子を核酸分子と結合させ、無針装置により哺乳動
物の皮膚を通して細胞に輸送する。
【0048】 "不活性粒子"との用語は、生物学的に不活性な粒子を表す。これは、フェライ
ト結晶、金粒子またはビーズ、タングステン球、約15−20g/cm3の密度
および約1−3μmのサイズの他の金属または生物学的に不活性な化合物からな
る群より選択される粒子でありうるが、これらに限定されない。一般に、最適な
粒子は、細胞傷害を最小とするのに十分小さいものである。粒子のサイズは限定
的な特徴ではない。当業者には、粒子は細胞に浸透するのに十分な運動量を獲得
するのに十分に大きくなければならないことが知られている。運動量は、サイズ
、密度および速度の関数であり、慣行によれば、粒子サイズは標的細胞より約1
0倍小さくあるべきである。
【0049】 本発明のさらに別の観点は、修飾不活性粒子とともに製剤化された核酸分子を
、無針注入装置を用いて、哺乳動物の皮膚を通しておよび/または皮膚に投与す
る方法を特徴とする。好ましくは、無針装置は、製剤化された核酸を哺乳動物の
皮膚を通しておよび/または皮膚にエアロゾル輸送するような形状および配置と
されている。
【0050】 上述の本発明の概要は、限定的なものではなく、本発明の他の特徴および利点
は、以下の発明の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかであろう。
【0051】 好ましい態様の詳細な説明 無針装置を用いる製剤化された核酸分子の輸送は、遺伝子輸送の新規な方法で
ある。本発明は、従来の方法と比較して増加した免疫応答を与える核酸輸送装置
を提供する。本発明は、製剤化された核酸分子が広範な種類の細胞によって同時
に取り込まれることを可能とするという利点を提供する。無針装置により製剤化
された核酸分子を注入することにより、製剤化された核酸分子を、慣用的な有針
注入におけるよりはるかに多くの種類の細胞と直接接触させることができる。す
なわち、本発明は、核酸分子の増強された輸送を提供し、また免疫応答を生じさ
せるために用いることができる、より効率のよい遺伝子輸送システムを提供する
【0052】 製剤化された核酸分子を哺乳動物の皮膚を通しておよび/または皮膚に無針輸
送することは、以下に議論するいくつかの因子、例えばトランスフェクション効
率および製剤化された核酸分子の組成に依存する。
【0053】 I.DNA注入変数 以下の変数を変更することにより、本発明を用いて達成可能な免疫応答の強度
、および遺伝子輸送および発現のレベルを最適化することができる(対照の>5
倍有効)。変数は以下のとおりである:製剤(組成物、プラスミドのトポロジー
)、注入の技術および手順(注入の角度、筋肉の状態)、および筋毒性(myo
toxic)剤による筋肉の前処理。免疫応答は、注入された核酸分子によりコ
ードされ発現される蛋白質に対して産生された抗体の量により測定することがで
きるが、これに限定されない。
【0054】 本発明の無針注入方法により提供される製剤化された核酸分子によりコードさ
れる蛋白質に応答して産生される、抗体および/または細胞毒性T−リンパ球の
レベルに有意に影響を与えるために用いることができる他の注入変数は、注入さ
れつつある筋肉の状態および注入技術である。変数の例には、筋肉刺激、筋肉収
縮、筋肉マッサージ、輸送角度および装置の操作である。筋肉をマッサージする
ことは、直接またはリンパ排液によりプラスミドを筋肉から出すよう作用する。
浸透の深度および/または筋肉繊維に対して無針装置を置く角度を変更すること
により、本発明は、注入領域全体のプラスミド分配を改良することができ、この
ことは次にプラスミドによりコードされ発現される蛋白質に対する抗体応答を増
加させる。
【0055】 無針注入システムは、筋肉内免疫を目的とするプラスミドDNAの投与のため
の魅力的な方法を提供する。これらは注射針刺傷を回避するという一般的な利点
を提供するのみならず、注入された物質の筋肉内におけるより良い分配を生じう
る。直接遺伝子運搬は、最初にPed−O−Jetシステムを用いて哺乳動物組
織において示された。しかしこの装置は、主に皮内または皮下注入用に設計され
たものである(Furth et al.,Anal.Biochem.205
:365−368.,1992)。
【0056】 我々は、イヌモデルにおいて、製剤化された核酸の無針注入が伝統的な有針注
入より優れていることを見いだした。我々は、食塩水に懸濁したヒト成長ホルモ
ンの遺伝子を含有するプラスミドを、無針および有針注入によりイヌ筋肉に注入
し、抗体産生を測定した。無針注入では第14および28日およびブースト前に
測定可能な抗体タイターが得られたのに対し、有針注入ではタイターがほとんど
測定できなかったことがわかった。
【0057】 II.核酸に基づくワクチン 本発明を用いて、核酸ワクチンを、現在慣用的に行われているよりも効率的に
輸送することができる。核酸ワクチン、または抗原または治療的分子(例えばヒ
ト成長ホルモン)をコードするプラスミドの使用は、ここ5年間において研究開
発が集中的に行われている分野となっている。核酸に基づくワクチンの包括的総
説が出版されている[M.A.Liu, et al.(Eds.),1995
,DNA Vaccines: A new era in vaccinol
ogy,Vol.772,Ann.NY.Acad.Sci.,New Yor
k;Kumar,V.,and Sercarz,E.,1996,Nat.M
ed,2:857−859;Ulmer,J.B., et al.,(Eds
.)Current Opinion in Immunology;8:53
1−536.Vol.772,Ann.NY.Acad.Sci.,New Y
ork]。ウイルス蛋白質をコードするプラスミドを用いた保護性免疫は、動物
モデルにおいて1993年にUlmerらにより最初に観察された[Ulmer
,J.B., et al.,1993,Science 259:1745−
1749]。それ以来、いくつかの疾病標的に対するいくつかの研究が保護性免
疫を示し、ヒト臨床試験が開始された。多くの疾病標的が研究されてきた。例と
しては、ボレリア ブルグドルフェリの抗原、ライム病のダニ媒介感染性因子(
Luke et al.,J Infect.Dis.175:91−97,1
997),ヒト免疫不全ウイルス−1(Letvin et al.,Proc
.Nat.Acad.Sci.,USA 94:9378−9383,1997
)、B細胞リンパ腫(Syrengelas et al.,Nature M
edicine 2:1038−41,1996)、ヘルペス単純ウイルス(B
ourne et al.,J Infectious dis.173:80
0−807,1996)、C型肝炎ウイルス(Tedeschi et al.
,Hepatology 25:459−462,1997)、狂犬病ウイルス
(Xjang et al.,Virology,209:569−579,1
995)、ミコバクテリウム・ツバクローシス(Lowrie,Genetic
Vaccine and Immunotherapeutic Strat
egies CA Thibeault,ed.Intl Bus Comm,
Inc.,south borough,MA 01772,pp.87−12
2,1996)、および熱帯熱マラリア原虫(Hoffman et al.,
Vaccine 15:842−845,1997)が挙げられる。
【0058】 遺伝子治療の重要な目標は、細胞により核酸を取り込ませ、このことにより注
入された核酸によりコードされる蛋白質に対する免疫応答を引き起こすことであ
る。細胞による核酸の取り込みは、多くの因子に依存し、その1つは、核酸が細
胞表面の近くに存在する時間の長さである。本発明は、核酸が細胞表面の近くに
存在する時間の長さを増加し細胞に浸透させ、このことにより核酸分子を細胞に
輸送する製剤を提供する。
【0059】 核酸に基づくワクチンは、サブユニットワクチン、精製ウイルス蛋白質ワクチ
ンまたはウイルスベクターワクチンに対する魅力的な代替ワクチン療法戦略であ
る。伝統的な方法のそれぞれは、抗原(単数または複数)を身体の細胞内で直接
発現させることができれば解決する制限を有する。さらに、これらの伝統的なワ
クチンは、株特異的様式においてのみ保護性であるにすぎない。すなわち、伝統
的なワクチン方法を用いて、いくつかの血清型を有するウイルスまたは変異しや
すいウイルスに対して長期間持続する免疫を得ることは、非常に困難であり、ほ
とんど不可能である。
【0060】 核酸に基づくワクチンは、非常に保存的な、例えばウイルスの核酸蛋白質を有
するウイルスエピトープに対して長期間持続する免疫を生ずる可能性を提供する
。本発明により特定の蛋白質をコードするプラスミドを注入することにより、抗
体産生により測定して、増加した免疫応答が得られる。すなわち、本発明は、本
明細書に記載される無針装置を用いて製剤化された核酸分子を輸送することによ
り核酸ワクチンを提供する新規な方法を含有する。
【0061】 核酸ワクチンの効力は、以下の少なくとも3つの方法の1つにより増強される
:(1)筋肉内でのプラスミドの安定性および分配を増加させるための輸送シス
テムの利用、(2)抗原提示/転移を促進するための分子の発現(または輸送)
、または(3)免疫応答を調節しうるアジュバントの使用。
【0062】 III.プラスミドを筋肉に輸送するためのポリマー性および非ポリマー性製
剤 本発明は、食塩水中に懸濁した核酸の注入に伴う問題点を解決するポリマー性
および非ポリマー性製剤を提供する。食塩水中に懸濁したプラスミドは、細胞外
ヌクレアーゼによるプラスミドの急速な分解のため、筋肉における生体利用性が
低い。生体利用性の低さを解決する1つの可能な方法は、プラスミドを慣用的に
用いられるカチオン性複合体形成剤とともに凝縮させることにより、プラスミド
を急速なヌクレアーゼ分解から保護することである。しかし、筋肉の生理学のた
め、プラスミドを含有する堅い凝縮粒子をより多数の筋肉細胞の有効なトランス
フェクションに用いることはこれまでに成功しなかった。カチオン性脂質および
ポリリシンプラスミド複合体は外部膜を通過せず、小包およびT系細管にアクセ
スすることができない[Wolff,J.A., et al.,1992,J
Cell.Sci.103:1249−1259]。
【0063】 すなわち、プラスミドの筋肉内における生体利用性を増加させると確認された
方法は、急速な細胞外ヌクレアーゼ分解からプラスミドを保護し、無傷のプラス
ミドを筋肉内に分散させて保持し、筋肉細胞によるプラスミドの取り込みを容易
にすることであった。これを達成するための、好ましくは無針輸送と組み合わせ
て用いられる2つの特定の方法は、(a)保護性、相互作用性、非凝縮性システ
ムの使用、および(b)修飾金粒子の使用である。
【0064】 核酸の輸送および発現は、生物の成分、例えばヌクレアーゼによる核酸の分解
のために限定されている。すなわち、インビボで輸送されたときの核酸の保護は
、得られる発現を非常に増強し、このことにより所望の薬学的または治療的効果
を増強することができる。溶液中の核酸(例えばDNA)と相互作用するが核酸
を凝縮しないある種の化合物が、核酸に対するインビボ保護を提供し、これに対
応してコードされる遺伝子産物の発現を増強することが見いだされた。本発明に
おいて用いることができる製剤の詳細な説明は、国際出願PCT/US96/0
5679において見いだされ、図面を含めその全体を本明細書の一部としてここ
に引用する。上述したように、好ましくはそのような製剤は、本明細書に記載さ
れる無針装置を用いて輸送される。
【0065】 DNAで被覆された不活性粒子は、遺伝子を細胞に輸送するために用いられて
きた。不活性粒子、例えば金ビーズを核酸で被覆することの利点は、粒子担体が
実際に細胞内に浸透することである。したがって、核酸は細胞の内部に輸送され
、より効率的な様式で取り込まれ発現されるはずである。しかし、DNA被覆金
粒子の製造のための慣用的方法によれば、DNAは粒子間で不均一に分配され、
このことにより細胞間で発現が変動する(Butow et al.,Meth
Enzymol.264:265−278,1996)。
【0066】 試料間で変動する結果を生ずる核酸ワクチンを作成することは望ましくない。
すなわち、本発明は、システイン末端化DNA結合ペプチドを金表面に共有結合
させることにより、DNAで均一に被覆された金粒子を提供する。さらに、本発
明は、核局在化配列を含有する高親和性DNA結合ペプチドとプラスミドとを非
共有結合的に会合させることにより、金粒子から放出されたDNAの細胞内輸送
を増強する。製剤は、粒子の直径にかかわらず、最も再現性のある量のプラスミ
ドを金粒子上に提供する。好ましくは、そのような修飾金粒子製剤は、本明細書
に記載される無針装置を用いて輸送される。
【0067】 VI.筋肉内プラスミド輸送のための疾病および病態 本明細書に開示される本発明は、多くの異なるコーディング配列の輸送および
発現に用いることができる。特に、筋肉への輸送のためのPINCシステム(国
際出願PCT/US96/05679)について示された有効性は、そのような
製剤が無針注入により広範な種類のコーディング配列を筋肉に輸送するのに有効
であることを示す。本発明の無針装置を用いるコーディング配列の筋肉への輸送
についての特定の示唆には、以下の表Iにまとめられるものが含まれる。
【0068】
【表1】
【0069】 実施例 以下の実施例は、例示のためにのみ提供されるものであり、いかなる意味にお
いても本発明の範囲を制限することを意図するものではない。当業者は、実施例
に開示される種々の分子および/または量は、より多い量(より大きいスケール
の実験のため)または異なるトランスフェクション促進剤を含有することにより
、調節または置換が可能であることを認識するであろう。
【0070】 実施例1 トランスフェクション促進剤プラスミドDNA複合体の形成の証明 PVP製剤化核酸分子の調製 濃縮pDNA保存溶液は、pDNAを凍結乾燥し、水で再水和させて最終pD
NA濃度3−5mg/mlとすることにより作成した。製剤は、pDNA、5M
NaClおよびポリマーの適当な容量の無菌保存溶液のアリコートを取り出し、
等張ポリマー溶液中の最終pDNA濃度を得た。保存溶液を次の順序で加えた:
水、プラスミド、ポリマーおよび5MNaCl。プラスミドおよびポリマーは、
室温で15分間インキュベートし、次に塩またはラクトースを加えて浸透圧を調
節した。同様に、プラスミドおよびポリマーを室温で15分間インキュベートし
た後に、0.9%NaCl中のクエン酸ナトリウム緩衝液を加えた。選択された
製剤の浸透圧は、Fiske One−Ten Micro−Sample O
smometerを用いて測定した(n=3)。すべての製剤のpHは、Acc
umet Model 15 pH Meterを用いて測定し、すべての製剤
の粘度は、Programmable Rheometer Model DV
−IIIを用いて測定した。
【0071】 種々の相互作用性ポリマー製剤とともに動的透析を用いて、PVPとプラスミ
ドDNAとの間の結合を測定した。1mlの製剤および対応する対照をあらかじ
め洗浄した透析嚢に入れた。透析嚢を閉じ、撹拌食塩水溶液(100ml)に2
5℃で支持した。時間ごとに受容区画から1mlのアリコートを取り出し、新鮮
な媒体と交換した。時間ごとに回収した拡散試料中のPVPの濃度を、220n
mで分光学的に測定した。
【0072】 すべての場合において、透析膜を通るPVPの拡散の速度は、プラスミドDN
Aの存在下で減少し、このことは、PVPとプラスミドDNAとの間に複合体が
形成されたことを示す。プラスミドDNAの存在下におけるPVPの拡散速度の
減少は、透析嚢中のPVPの初期量に直接比例した。また、実験の間透析嚢の容
量は一定に維持され、PVPの膜への付着は無視しうるものであることがわかっ
た。
【0073】 修飾金粒子とともに製剤化した核酸分子の調製 100mgの2.3μmの金粒子を発煙硝酸中に23℃で一夜置いた。次に粒
子を真空下で脱気した18Ω脱イオン水で徹底的に洗浄した。Cys−Tyr−
Lys−Ala−(Lys)8−Trp−Lys(CK8)の溶液を10mMジ
チオスレイトールで1時間処理し、次に脱気水中で調製した脱塩カラムを通した
。最終溶液である1mMCK8を作成するのに十分なペプチドを洗浄した金粒子
に加え、N2雰囲気下で23℃で一夜置いた。次に粒子を280nmに吸収がな
くなるまで脱気水で洗浄し、次に凍結乾燥した。水中の1μgのCMV−ルシフ
ェラーゼを0.45mgの修飾金粒子に加え、次にデシケータ中で乾燥した。D
NAのCK8修飾粒子への結合は、1.5mMリン酸により溶出し、アガロース
ゲル上の溶出された弛緩およびスーパーコイルプラスミドを臭化エチジウムによ
り可視化することにより示した。対照として、DNAをCa++で沈殿させ、乾燥
し、100%エタノール中のカプトン担体膜の中心に加えた。修飾金粒子ととも
に製剤化したDNAを水中および100%エタノール中のカプトン膜に移した(
図3)。
【0074】 製剤を100%エタノールおよび、より重要なことには水中の、両方の中のカ
プトン膜に移したとき、修飾金粒子とともに製剤化したDNAについて、インビ
ボで有意なルシフェラーゼ発現が観察された(図3)。転移溶媒として水を用い
た場合には平均発現が低かったが、この結果は、蛋白質、例えば転写因子をDN
Aとともに含有させることが可能であろうことを示唆する。
【0075】 実施例2 無針装置を通して注入した際の製剤化核酸の安定性の証明 製剤化プラスミドは、2mlの1回投与バイアル中で無菌的に以下のように調
製した。
【0076】
【表2】
【0077】 DNA製剤は、"高衝撃"最悪事例シナリオを示すものとして無針装置により5
0mlポリプロピレン管に注入した。さらに、無針装置を、製品使用説明書に記
載されているように、最大浸透にセットした。
【0078】 DNA安定性は、注入前および後に試料をアガロースゲル電気泳動することに
より決定した。安定性の測定値は、可視的分解の量、すなわちスメアリングによ
り、およびスーパーコイルおよび開環DNAを定量することにより決定した 我々のデータは、この極端な例においてさえ、製剤化DNA試料はわずかな分解
しか示さなかったことを表す。
【0079】 実施例3 種々の無針装置輸送ノズルを通して注入した際の製剤化核酸の安定性の証明 製剤化核酸分子は、以下のようにして無菌的に調製した。 0.1mg pCT0129/mL、DOTMA:Chol(1:1m/m)中
;1:3(−/+);10%ラクトース 3.0mg pCT0129/mL、5%PVP(50kDa)中;150mM
NaCl 非製剤化試料: 0.1mg pCT0129/mL、150mMNaCl中 3.0mg pCT0129/mL、150mMNaCl中 これらの製剤のそれぞれを、異なるサイズの無針注入ノズルを通して注入した
。各実験について、非注入製剤を対照として用いた。製剤を50mL円錐管に注
入した。注入後、各試料をアガロース電気泳動した。
【0080】 安定性の測定値は、可視的分解の量、すなわちスメアリングにより、およびス
ーパーコイルおよび開環DNAを定量することにより決定した。我々のデータは
、この最も極端な注入パラメータを用いる例においてさえも、ノズルのサイズは
製剤化DNAの状態に影響しなかったことを示す。
【0081】 実施例4 プラスミドの筋肉内注入後の免疫応答の誘出 この研究においては、ヒト成長ホルモン(hGH)発現プラスミドをイヌおよ
びブタの筋肉内に注入して、抗hGH抗体の産生を調べた(図1,2)。
【0082】 発現プラスミドを無針装置によりまたは針を用いて注入して、免疫応答の大き
さが注入方法または製剤により影響されるか否かを調べた。
【0083】 免疫応答を引き出すため、pCMV−hGHプラスミドを食塩水に懸濁するか
またはPVPとともに製剤化し、無針装置または22ゲージ針を用いて、イヌの
大腿二頭筋および半腱様筋内に注入した。プラスミド注入の前および注入後週に
1回血液を採取した。血液試料は4℃で一夜保存し、2000gで15分間遠心
分離し、血清を回収してELISAにより抗hGH抗体を検出した。
【0084】 ジェット(エアロゾル)注入動物において、hGHプラスミドの筋肉内1回投
与の14日後に、有意なレベルのhGH抗体が検出可能であった。hGH抗体の
レベルは、時間とともに増加し、21日までにプラトーに達し、112日間の前
ブースト期間の間上昇したまま維持された。第112日にプラスミド投与を繰り
返すことにより、抗体応答は100倍増加した。
【0085】 これに対し、PVPとともに製剤化したhGHプラスミドの有針注入は、有意
に検出可能なレベルのhGH抗体を産生しなかった。有針注入により有意な抗体
応答を達成するためにはブースター投与が必要であった。エアロゾル注入により
得られたピーク抗体レベルは、有針注入によるものより約20倍高かった。対照
動物にはPVPとともに製剤化したhGH遺伝子なしのCMV−CATプラスミ
ドを投与し、動物は抗hGH抗体を産生しなかった。
【0086】 食塩水中に懸濁したhGHプラスミドの無針注入によっても、抗hGH抗体が
産生された。無針装置により投与した場合、裸のDNAの1回投与は、有意なレ
ベルのhGH抗体を達成するのに十分であった。
【0087】 これに対し、有針注入により抗体応答を引き起こすためには、多数回投与が必
要であった。無針注入により得られた抗体応答は、有針注入と比較して5倍高か
った。
【0088】 同じ実験において、プラスミドをPVPとともに製剤化したとき、無針注入は
有針注入と比較して15−20倍高い免疫応答を与えた。
【0089】 当業者は、本発明が目的を実行し、そして記載されおよび内含された結果およ
び利益を得るために充分適合することを容易に理解するであろう。本明細書に記
載される分子複合体および方法、手順、治療、分子、特定の化合物は、現在好ま
しい態様の代表的なものであって、例示的なものであり、本発明の範囲を制限す
ることを意図するものではない。当業者によって行われるであろう、本発明の思
想の範囲に含まれる変更および他の用途は、特許請求の範囲により規定される。
【0090】 当業者には、本明細書に開示された本発明に対して、本発明の範囲および思想
を逸脱することなく置換および改変を加えることができることが明らかであろう
【0091】 本明細書に記載された全ての特許および刊行物は、本発明が属する技術分野の
当業者の水準を表す。全ての特許および刊行物は、あたかも各々の個別の刊行物
が特異的に個々に本明細書の一部として引用されるのと同程度に、本明細書の一
部としてここに引用される。
【0092】 本明細書に例示的に記載された本発明は、本明細書に特異的に記載されていな
い、いかなる要素または制限なしで適当に実施してもよい。従って、例えば、本
明細書中でそれぞれの場合、“・・・を含む”、“本質的に・・・からなる”お
よび“・・・からなる”のいずれの用語も他の二つのいずれかと置き換えてもよ
い。使用した用語および表現は、制限のためではなく説明のための用語として用
いられており、そしてそのような用語および表現の使用においては、示され記載
された特徴のいかなる均等物またはその一部分を除外することを意図するもので
はなく、本発明の特許請求の範囲内で種々の改変が可能であることが理解される
。従って、本発明は、好ましい態様および任意の特徴により具体的に開示されて
いるが、本明細書で開示された概念の改変および変更が当業者によって行われて
もよく、そしてそのような改変および変更は、特許請求の範囲に定義された本発
明の範囲内であると考えられることが理解されるべきである。
【0093】 さらに、本発明の特徴または観点がマーカッシュグループの用語で記載されて
いる場合、当業者は、このことにより本発明はまたいかなる個々のメンバーまた
はマーカッシュグループのメンバーのサブグループの用語でも記載されているこ
とを理解するであろう。例えば、Xが臭素、塩素、およびヨウ素からなる群より
選択される、と記載されている場合、Xが臭素である請求項およびXが臭素およ
び塩素である請求項が完全に記載されている。
【0094】 本明細書の一部としてここに引用されていなかった文献は、特許および非特許
文献を含め、すべての目的のために明白に本明細書の一部としてここに引用する
。他の態様は、特許請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、トランスフェクション促進剤で製剤化したpCMV−h
GHを有針および無針注入によりイヌに投与した後の、hGHに対するイヌの体
液性免疫応答を示す。各データ時点における抗体タイターは、2匹のイヌの平均
である。
【図2】 図2は、食塩水中に懸濁したpCMV−hGHとトランスフェク
ション促進剤で製剤化したpCMV−hGHが、無針注入後にイヌにおいてhG
Hに対する体液性免疫応答を引き出すことの比較を示す。各データ時点における
抗体タイターは、2匹のイヌの平均である。
【図3】 図3は、CMV−ルシフェラーゼをコードするプラスミドをCy
s−Tyr−Lys−Ala−(Lys)8−Trp−Lys(CK8)で被覆
したまたは被覆していない修飾金粒子とともに製剤化した条件で発現したルシフ
ェラーゼの量を示す。次に、製剤をエタノール、水中でカプトン(Kapton
)担体膜上に負荷するか、またはCa2+で沈殿させ、次にエタノール中で負荷し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/32 A61K 47/32 4C086 47/42 47/42 47/44 47/44 48/00 48/00 A61M 5/30 A61M 5/30 A61P 1/16 A61P 1/16 5/10 5/10 31/20 31/20 35/00 35/00 C12M 1/00 C12M 1/00 A C12N 15/09 C12N 15/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 バリー,マイケル アメリカ合衆国テキサス州77584,ペアラ ンド,プライムウッド・コート 2215 (72)発明者 マンパー,ラス アメリカ合衆国テキサス州77381,ザ・ウ ッドランズ,ヘザー・ウィスプ・プレイス 19 (72)発明者 スミス,ルー アメリカ合衆国テキサス州77098,ヒュー ストン,サウス・ブールバード 2339 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA19 AA20 BA01 BA33 BA36 CA02 CA12 DA03 EA04 FA02 GA11 GA13 HA17 HA20 4B029 AA23 AA27 BB20 CC01 4C066 AA10 BB01 CC10 DD04 DD13 4C076 AA19 AA24 BB31 CC27 CC30 CC35 EE16 EE41 EE60 FF34 4C084 AA13 MA13 MA24 MA63 NA11 ZA752 ZB262 ZB332 ZC042 4C086 AA01 AA02 EA16 MA02 MA05 MA07 MA13 MA24 MA63 ZA75 ZB26 ZB33 ZC04

Claims (79)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸分子を哺乳動物に輸送する方法であって、トランスフェ
    クション促進剤とともに製剤化された前記核酸分子を、前記哺乳動物の皮膚を通
    しておよび/または皮膚に前記核酸分子をエアロゾル輸送するような形状および
    配置とされている無針装置を用いることにより、前記哺乳動物の皮膚を通してお
    よび/または皮膚に提供する工程を含む方法。
  2. 【請求項2】 前記核酸分子がDNAである、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記核酸分子が治療的分子を発現する真核生物プロモーター
    を有するプラスミドである、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記治療的分子がヒト成長ホルモンである、請求項3記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 前記核酸分子がRNAである、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記トランスフェクション促進剤が、保護性、相互作用性か
    つ非凝縮性化合物である、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記トランスフェクション促進剤が、1またはそれ以上のポ
    リビニル−ピロリドン、1またはそれ以上のカチオン性脂質、1またはそれ以上
    のリポソーム、1またはそれ以上のペプチド、1またはそれ以上の修飾金粒子、
    および1またはそれ以上のリポペプチドからなる群より選択される、請求項1記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 前記方法が抗体応答を引き起こす、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記抗体応答が食塩水中に懸濁した核酸分子の有針注射によ
    り引き起こされる抗体応答より少なくとも3倍高い、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記抗体応答が、ポリビニル−ピロリドンとともに製剤化
    された核酸分子の有針注射により引き起こされる抗体応答より少なくとも10倍
    高い、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記方法が免疫応答を誘導する、請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記免疫応答が体液性免疫応答である、請求項11記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 前記免疫応答がT−細胞媒介性免疫応答である、請求項1
    1記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記免疫応答が予防的免疫応答である、請求項11記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 前記免疫応答が治療的免疫応答である、請求項11記載の
    方法。
  16. 【請求項16】 前記哺乳動物がヒトである、請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記輸送用無針手段が、哺乳動物の皮膚を通しておよび/
    または皮膚へのエアロゾル輸送により前記核酸分子を注入する無針装置である、
    請求項1記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記輸送用無針手段がガス圧装置である、請求項1記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 前記輸送用無針手段が機械的スプリング装置である、請求
    項1記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記輸送用無針手段が多ポート装置である、請求項1記載
    の方法。
  21. 【請求項21】 トランスフェクション促進剤とともに製剤化された核酸分
    子を提供するためのプロバイダ、および前記核酸分子を哺乳動物の皮膚を通して
    および/または皮膚に輸送するための無針装置を含むキット。
  22. 【請求項22】 前記核酸分子がDNAである、請求項21記載のキット。
  23. 【請求項23】 前記核酸分子が遺伝子を発現する真核生物プロモーターを
    有するプラスミドである、請求項21記載のキット。
  24. 【請求項24】 前記遺伝子がヒト成長ホルモンである、請求項23記載の
    キット。
  25. 【請求項25】 前記核酸分子がRNAである、請求項21記載のキット。
  26. 【請求項26】 前記トランスフェクション促進剤が、保護性、相互作用性
    かつ非凝縮性化合物である、請求項21記載のキット。
  27. 【請求項27】 前記トランスフェクション促進剤が、1またはそれ以上の
    ポリビニル−ピロリドン、1またはそれ以上のカチオン性脂質、1またはそれ以
    上のリポソーム、1またはそれ以上の修飾金粒子、1またはそれ以上のペプチド
    、および1またはそれ以上のリポペプチドからなる群より選択される、請求項2
    1記載のキット。
  28. 【請求項28】 前記輸送用無針装置が、哺乳動物の皮膚を通しておよび/
    または皮膚へのエアロゾル輸送により前記核酸分子を注入する無針装置である、
    請求項21記載のキット。
  29. 【請求項29】 前記輸送用無針装置がガス圧装置である、請求項21記載
    のキット。
  30. 【請求項30】 前記輸送用無針装置が機械的スプリング装置である、請求
    項21記載のキット。
  31. 【請求項31】 前記輸送用無針装置が多ポート装置である、請求項21記
    載のキット。
  32. 【請求項32】 キットを製造する方法であって、(i)トランスフェクシ
    ョン促進剤とともに製剤化された核酸分子を提供するためのプロバイダと、(i
    i)哺乳動物の皮膚を通しておよび/または皮膚に前記核酸分子を輸送するため
    の無針装置とを組み合わせる工程を含む方法。
  33. 【請求項33】 前記核酸分子がDNAである、請求項32記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記核酸分子が、遺伝子を発現する真核生物プロモーター
    を有するプラスミドである、請求項32記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記遺伝子がヒト成長ホルモン用である、請求項34記載
    の方法。
  36. 【請求項36】 前記核酸分子がRNAである、請求項32記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記トランスフェクション促進剤が保護性、相互作用性か
    つ非凝縮性化合物である、請求項32記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記トランスフェクション促進剤が、1またはそれ以上の
    ポリビニル−ピロリドン、1またはそれ以上のカチオン性脂質、1またはそれ以
    上のリポソーム,1またはそれ以上の修飾金粒子、1またはそれ以上のペプチド
    、および1またはそれ以上のリポペプチドからなる群より選択される、請求項3
    2記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記輸送用無針装置が、哺乳動物の皮膚を通しておよび/
    または皮膚へのエアロゾル輸送により前記核酸分子を注入する無針装置である、
    請求項32記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記輸送用無針装置がガス圧装置である、請求項32記載
    の方法。
  41. 【請求項41】 前記輸送用無針装置が機械的スプリング装置である、請求
    項32記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記輸送用無針装置が多ポート装置である、請求項32記
    載の方法。
  43. 【請求項43】 ヒト成長ホルモンを投与することにより慣用的に治療され
    ている疾患を患う哺乳動物を治療する方法であって、トランスフェクション促進
    剤とともに製剤化されたヒト成長ホルモンをコードする核酸分子を、前記哺乳動
    物の皮膚を通しておよび/または皮膚への前記核酸分子のエアロゾル輸送を引き
    起こすような形状および配置とされている無針装置を使用することにより、前記
    哺乳動物の皮膚を通しておよび/または皮膚に提供する工程を含む方法。
  44. 【請求項44】 前記哺乳動物がヒトである、請求項43記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記トランスフェクション促進剤が、保護性、相互作用性
    かつ非凝縮性化合物である、請求項43記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記トランスフェクション促進剤が、1またはそれ以上の
    ポリビニル−ピロリドン、1またはそれ以上のカチオン性脂質、1またはそれ以
    上のリポソーム、1またはそれ以上の修飾金粒子、1またはそれ以上のペプチド
    、および1またはそれ以上のリポペプチドからなる群より選択される、請求項4
    3記載の方法。
  47. 【請求項47】 前記輸送用無針装置が、哺乳動物の皮膚を通しておよび/
    または皮膚へのエアロゾル輸送により前記核酸分子を注入する無針装置である、
    請求項43記載の方法。
  48. 【請求項48】 前記輸送用無針装置がガス圧装置である、請求項43記載
    の方法。
  49. 【請求項49】 前記輸送用無針装置が機械的スプリング装置である、請求
    項43記載の方法。
  50. 【請求項50】 前記輸送用無針装置が多ポート装置である、請求項43記
    載の方法。
  51. 【請求項51】 癌を患う哺乳動物を治療する方法であって、トランスフェ
    クション促進剤とともに製剤化された核酸分子を、前記哺乳動物の皮膚を通して
    および/または皮膚への前記核酸分子のエアロゾル輸送を引き起こすような形状
    および配置とされている無針装置を使用することにより、前記哺乳動物の皮膚を
    通しておよび/または皮膚に提供する工程を含み、ここで前記分子は癌抗原をコ
    ードすることを特徴とする方法。
  52. 【請求項52】 前記哺乳動物がヒトである、請求項51記載の方法。
  53. 【請求項53】 前記癌抗原がMAGE1であり、前記癌が黒腫である、請
    求項51記載の方法。
  54. 【請求項54】 前記トランスフェクション促進剤が保護性、相互作用性か
    つ非凝縮性化合物である、請求項51記載の方法。
  55. 【請求項55】 前記トランスフェクション促進剤が、1またはそれ以上の
    ポリビニル−ピロリドン、1またはそれ以上のカチオン性脂質、1またはそれ以
    上のリポソーム、1またはそれ以上の修飾金粒子、1またはそれ以上のペプチド
    、および1またはそれ以上のリポペプチドからなる群より選択される、請求項5
    1記載の方法。
  56. 【請求項56】 前記輸送用無針装置が、哺乳動物の皮膚を通しておよび/
    または皮膚へのエアロゾル輸送により前記核酸分子を注入する無針装置である、
    請求項51記載の方法。
  57. 【請求項57】 前記輸送用無針装置がガス圧装置である、請求項51記載
    の方法。
  58. 【請求項58】 前記輸送用無針装置が機械的スプリング装置である、請求
    項51記載の方法。
  59. 【請求項59】 前記輸送用無針装置が多ポート装置である、請求項51記
    載の方法。
  60. 【請求項60】 感染性疾病を患う哺乳動物を治療する方法であって、トラ
    ンスフェクション促進剤とともに製剤化された核酸分子を、前記哺乳動物の皮膚
    を通しておよび/または皮膚への前記核酸分子のエアロゾル輸送を引き起こすよ
    うな形状および配置とされている無針装置を使用することにより、前記哺乳動物
    の皮膚を通しておよび/または皮膚に提供する工程を含み、ここで前記分子は前
    記感染性疾病の抗原をコードすることを特徴とする方法。
  61. 【請求項61】 前記哺乳動物がヒトである、請求項60記載の方法。
  62. 【請求項62】 前記感染性疾病抗原がHBVコア抗原であり、前記感染性
    疾病が慢性肝炎である、請求項60記載の方法。
  63. 【請求項63】 前記トランスフェクション促進剤が、保護性、相互作用性
    かつ非凝縮性化合物である、請求項60記載の方法。
  64. 【請求項64】 前記トランスフェクション促進剤が、1またはそれ以上の
    ポリビニル−ピロリドン、1またはそれ以上のカチオン性脂質、1またはそれ以
    上のリポソーム、1またはそれ以上の修飾金粒子、1またはそれ以上のペプチド
    、および1またはそれ以上のリポペプチドからなる群より選択される、請求項6
    0記載の方法。
  65. 【請求項65】 前記輸送用無針装置が、哺乳動物の皮膚を通しておよび/
    または皮膚へのエアロゾル輸送により前記核酸分子を注入する無針装置である、
    請求項60記載の方法。
  66. 【請求項66】 前記輸送用無針装置がガス圧装置である、請求項60記載
    の方法。
  67. 【請求項67】 前記輸送用無針装置が機械的スプリング装置である、請求
    項60記載の方法。
  68. 【請求項68】 前記輸送用無針装置が多ポート装置である、請求項60記
    載の方法。
  69. 【請求項69】 核酸分子を修飾不活性粒子とともに製剤化する方法であっ
    て、水性環境中で前記核酸分子を前記修飾不活性粒子と結合させる工程を含む方
    法。
  70. 【請求項70】 前記修飾不活性粒子が修飾金粒子である、請求項69記載
    の方法。
  71. 【請求項71】 金粒子を修飾する方法であって、前記金粒子を発煙酸また
    は混酸溶液中で洗浄し、前記金粒子をカチオン性DNA結合ペプチドと結合させ
    て単層被覆を形成する、の各工程を含む方法。
  72. 【請求項72】 前記カチオン性DNA結合ペプチドが末端残基としてシス
    テインを有する、請求項71記載の方法。
  73. 【請求項73】 前記発煙酸が硝酸である、請求項71記載の方法。
  74. 【請求項74】 前記混酸が硝酸および硫酸を含む、請求項71記載の方法
  75. 【請求項75】 核酸分子を哺乳動物に輸送する方法であって、修飾金粒子
    とともに製剤化された前記核酸分子を、前記哺乳動物の皮膚を通しておよび/ま
    たは皮膚へのエアロゾル輸送を引き起こすような形状および配置とされている無
    針装置を用いることにより、前記哺乳動物の皮膚を通しておよび/または皮膚に
    提供する工程を含む方法。
  76. 【請求項76】 前記輸送用無針装置が、哺乳動物の皮膚を通しておよび/
    または皮膚へのエアロゾル輸送により前記核酸分子を注入する無針装置である、
    請求項74記載の方法。
  77. 【請求項77】 前記輸送用無針装置がガス圧装置である、請求項74記載
    の方法。
  78. 【請求項78】 前記輸送用無針装置が機械的スプリング装置である、請求
    項74記載の方法。
  79. 【請求項79】 前記輸送用無針装置が多ポート装置である、請求項74記
    載の方法。
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