JP2002525069A - ポリカルボン酸の製造方法 - Google Patents

ポリカルボン酸の製造方法

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JP2002525069A
JP2002525069A JP2000570355A JP2000570355A JP2002525069A JP 2002525069 A JP2002525069 A JP 2002525069A JP 2000570355 A JP2000570355 A JP 2000570355A JP 2000570355 A JP2000570355 A JP 2000570355A JP 2002525069 A JP2002525069 A JP 2002525069A
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acid
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lipase
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アンダーソン,ケヴィン,ダブリュー.
ウェンゼル,ジェイ.ダグラス
フェイター,リチャード,ジー.,ジュニア.
マクベイ,ケネス,アール.
Original Assignee
コグニス コーポレーション
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Abstract

(57)【要約】 脂肪族ポリカルボン酸を以下の工程からなる方法である。(1)β酸化が阻害されたCトロピカリス細胞を発酵するが、その細胞では有機基質、補基質などを培地として染色体POX5遺伝子と染色体POX4AとPOX4B遺伝子の複製が分裂増殖する。またその基質は不飽和脂肪族化合物で分子内に少なくとも一個のC―C間二重結合を有し最少一個の末端メチル基と末端カルボキシル基を持ち、及び/または生体酸化によってカルボキシル基へ酸化することが可能な末端官能基を持つ。(2)工程(1)の生成物を酸化剤と反応させ一個以上のポリカルボン酸を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は脂肪族ポリカルボン酸の製造方法に関する。それは不飽和脂肪族化合
物の分子内の炭素炭素間二重結合を最少一個酸化切断して行う脂肪族ポリカルボ
ン酸の製造方法である。その不飽和脂肪族化合物は分子内に最少一個の炭素炭素
間二重結合を持ち及び最少一個の末端エチル基と最少一個の末端カルボキシル基
と、かつ/或いは生体酸化によってカルボキシル基への酸化が可能な官能基を末
端に持つ。
【0002】
【従来の技術】
脂肪族ポリカルボン酸は、香水,ポリマー,接着剤,マクロライド抗生物質の
原材料として有用な用途の広い化学的中間生成物である。脂肪族ジカルボン酸は
ポリカルボン酸の特に重要な下位クラスで商業的に重要な、アジピン酸,マレイ
ン酸,セバシン酸,アゼライン酸(azelaic acid),ドデカンジ酸,二量体酸等
がある。これらのジカルボン酸は、アゼライン酸(ノナンジ酸)とセバシン酸(
デカンジ酸)を除いて通常石油を元とする起始原料から作られ、又セバシン酸は
天然油脂から数百万キログラム単位で製造される。
【0003】 アゼライン酸は、ウレタンエラストマー,ポリエステルフィルム,接着剤,可
塑剤,合成潤滑油の製造に使用される。そして、このアゼライン酸が唯一大量に
入手することが可能な奇数個の炭素原子を持つ脂肪族ジカルボン酸である。アゼ
ライン酸は商業的には米国特許2,813,113号に記載されるようにオレイン酸をオ
ゾン分解して製造されるが、その内容全体を本発明に引用する。通常この方法に
はオレイン酸のオゾン処理が含まれ、まずオゾニドとさらに酸化が進んだ酸化生
成物との混合物を生成し、その混合物からアゼライン酸とペラルゴン酸を概ね等
モル生成する。この方法の大きな欠点は1モルのオレイン酸から1モルのアゼラ
イン酸と1モルのペラルゴン酸が生成されるが、このペラルゴン酸は不要な工程
副産物である。
【0004】 ぺラルゴン酸の生成を制限・除去する方法としてオレイン酸の代わりにオレイ
ン酸のω―ジカルボン酸誘導体である9−オクタデセンジ酸(9-octadecenedioi
c acid)を利用する方法がある。9−オクタデセンジ酸の炭素原子−炭素原子間
二重結合は末端カルボン酸基に関して左右対称をなし1モルの9−オクタデセン
ジ酸のオゾン分解生成物からは2モルのアゼライン酸が生成されペラルゴン酸は
生成されない。
【0005】 9−オクタデセンジ酸など長鎖のα,ω−ジカルボン酸を化学的に合成する経
路は幾つかあるが、方法が複雑であり又生成物には通常短鎖の物が含まれるので
、結果として精製に手間がかかる。化学的合成に代わる9−オクタデセンジ酸な
ど長鎖のα,ω−ジカルボン酸製造方法としては、例えば、アルカン,アルケン
,脂肪酸またはそのエステルなど対応する炭化水素を微生物変換等の発酵方法を
経て製造する方法がある。米国特許5,254,466号に純度の高いα,ω−ジカルボ
ン酸を高収量で製造する方法が記載されているが、その内容全体を本発明に引用
する。その方法はCトロピカリス細胞株の培養からなり、窒素源,有機基質,補
基質等を培地として染色体POX5遺伝子と各々のPOX4AとPOX4B遺伝
子の複製が分裂増殖する。化学的方法によってアゼライン酸などのポリカルボン
酸を高収量で製造することは難しく、不要な副産物の生成を極力抑えながら高収
量で脂肪族ポリカルボン酸を製造する方法の開発が待ち望まれてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、不要な副産物の生成を極力抑えながら脂肪族ポリカルボン酸を高収量
で製造することが本発明の目的である。また特定の種類のポリカルボン酸、α,
ω−ジカルボン酸を生化学,化学的な方法の組み合わせによって製造することも
本発明の目的である。さらに本発明は遺伝子組換えを行ったCトロピカリスを発
酵させ生成した9−オクタデセンジ酸をオゾン分解し現在の工業的方法に比較し
て多量のアゼライン酸を製造することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
広義において本発明は脂肪族ポリカルボン酸を生化学、化学的な方法の組合せ
によって製造する方法に関する。方法の第一段階はβ酸化が阻害されたCトロピ
カリス細胞の発酵からなる生体酸化工程であり窒素源,有機基質,補基質などを
培地として染色体POX5遺伝子と染色体POX4A,POX4B遺伝子の各々
の複製が分裂増殖する。有機基質は不飽和脂肪族化合物で分子内に最少一個の炭
素原子―炭素原子間の二重結合及び最少一個の末端メチル基と末端カルボキシル
基及び/または生体酸化によってカルボキシル基へ酸化が可能な末端官能基を有
する。発酵中、各々の末端メチル基及び/または生体酸化を受けやすい末端官能
基は酸化されてカルボキシル基になる。このようにして生成された化合物は、最
少一個のカルボキシル基と最少一個の炭素原子―炭素原子間の二重結合を持つ脂
肪族化合物である。この方法の第二段階は化学的酸化段階であり、本方法第一段
階による生成物を酸化剤と反応させ酸化によってカルボキシル基を繋ぐ炭素原子
―炭素原子間の二重結合を断ち一個以上のポリカルボン酸を生成する。
【0008】 好ましい実施例は以下の工程を含むアゼライン酸の製造方法である。 (1)β酸化が阻害されたCトロピカリス細胞を発酵させる。その細胞では染
色体POX5遺伝子と染色体POX4A、POX4B遺伝子の複製が窒素源,オ
レイン酸,補基質等を培地として分裂増殖し9−オクタデセンジ酸を生成する (2)9−オクタデセンジ酸を酸化剤と反応させアゼライン酸を生成する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明においてポリカルボン酸とは2個以上のカルボキシル基を持つ化合物全
てを含む。分子内の炭素原子―炭素原子間の二重結合とは二重結合する炭素原子
の各々が少なくても他の炭素原子一個に結合しているものである。分子内炭素原
子―炭素原子間二重結合を持つ最も単純な化合物は2−ブテンである。
【0010】 本発明による方法の第一段階は、β酸化が阻害されたCトロピカリス細胞の発
酵からなるが、その細胞では染色体POX5遺伝子と染色体POX4A、POX
4B遺伝子の複製が窒素源,有機基質,補基質等を培地として分裂増殖する。有
機基質は不飽和脂肪族化合物であれば何でも良いが、分子内に最少一個の炭素原
子―炭素原子間の二重結合と最少一個の末端メチル基、末端カルボキシル基及び
/または生体酸化よってカルボキシル基へ酸化が可能な末端官能基を持つもので
ある。
【0011】 β酸化が阻害されたCトロピカリス細胞は遺伝子組換えされたCトロピカリス
細胞株で染色体POX4A、POX4B遺伝子とPOX5遺伝子が分裂する。P
OX遺伝子分裂によってβ酸化経路が機能的に失活するため細胞株中の基質の流
れはオメガ酸化経路へ方向を戻す。なお、この細胞株には一個以上のcytochrome
P450(P450ALK)遺伝子及び/または還元酵素(P450RED)
遺伝子が増殖しており、その結果P450遺伝子の増殖によって割合を制限する
ω−ヒドロキシラーゼの量は増加し、ω−酸化経路をとる基質の比率が増加する
。望ましい細胞株はH5343,AR40,そしてR24である。細胞株H53
43のATCC受託番号はATCC20962で米国特許5,254,466号に記載されてお
り、その内容全体を本発明に引用する。細胞株AR40は細胞株H5343が増
殖したCトロピカリス細胞であり、細胞株H5343はURA3選択可能マーカ
ーによって分裂する4個の全てのPOX4遺伝子とPOX5の双の遺伝子の複製
を持ち、他にシトクロムP450遺伝子の複製を別に3個と還元酵素遺伝子(P
450RED)の複製を別に2個持つ。細胞株AR40のATCC受託番号はA
TCC 20987である。細胞株R24は増殖したH5343細胞株で4個全てのP
OX4遺伝子とPOX5の双の遺伝子がURA3選択可能マーカーによって分裂
し他に還元酵素遺伝子の複製を多数持つ。細胞株AR40とR24は1992年
11月12日申請の同一連の申請番号07/975,154号に記載され、その内容全体を
本発明に引用する。
【0012】 有機基質は不飽和脂肪族化合物であり分子内に最少一個の炭素炭素間二重結合
及び最少一個の末端メチル基、末端カルボキシル基及び/または生体酸化よって
カルボキシル基へ酸化が可能な末端官能基を持つものならどのようなものでもよ
い。カルボキシル基の誘導体である末端官能基は基質分子中に存在するか、また
生体酸化以外の反応によってカルボキシル基へ転化していると考えられる。例え
ば、その末端基がエステルであれば、野生種のCトロピカリスや本発明に記され
ている遺伝子組換え体がそのエステルの官能性をカルボキシル基に加水分解する
ことはない。そのような場合、リパーゼを発酵段階で添加し遊離脂肪酸を自由に
できる。
【0013】 本発明による方法において使用できる有機基質は2−ペンテン、2−ヘキセン
、3−ヘキセン、9−オクタデセンなどの分子内オレフィンが挙げられるが限定
されない。すなわち、2−ヘキセン酸やそのエステル,オレイン酸やオレイン酸
含有量が比較的多いトリグリセリルエステルを含むオレイン酸エステル,エルカ
酸やエルカ酸の含有量が比較的多いトリグリセリルエステルを含むエルカ酸エス
テル,リシノール酸やリシノール酸含有量が比較的多いトリグリセリルエステル
を含むリシノール酸エステル,リノール酸やオレイン酸の含有量が比較的多いト
リグリセリルエステルを含むリノール酸エステルであり、即ち、3−ヘキセン−
1−オルや9−オクタデセンジ酸1−オルなどの不飽和アルコール、3−ヘキセ
ン−アルや9−オクタデセンジ酸−アルなど不飽和アルデヒドである。上記に加
えて本発明の方法には脂環式化合物も有機基質として使用できるが、その脂環式
化合物は分子内に最少一個の炭素炭素間二重結合及び最少一個の末端メチル基、
末端カルボキシル基及び/または生体酸化よってカルボキシル基へ酸化が可能な
末端官能基を持つ。そのような化合物には3,6−ジメチル−1,4−シクロヘ
キサジエン、3−メチルシクロヘキセン、3−メチル−1,4−シクロヘキサジ
エンなどあるが限定されない。
【0014】 発酵工程は2段階を経るのが好ましい。第一段階ではβ酸化が阻害されたCト
ロピカリス細胞株の活性培養細胞を培地へ接種するが、そこでは指数関数的な細
胞増殖が一定期間起きる。第二段階は、第一段階の細胞増殖が休止期に入ると始
まるが本発明記載の生体酸化が行われている中へ基質を加える。ベータ酸化が阻
害された細胞株の基質からはもはやエネルギーは供給されないので補基質を加え
なければならない。この補基質は発酵可能な炭水化物であり例えばグルコース、
フルクトース、マルトース、グリセロール、酢酸ナトリウムである。補基質とし
てはグルコース特に液体グルコースシロップが望ましく、例えば、95%ブドウ
糖等価シロップ又はこれより若干低めのブドウ糖等価シロップが良い。このよう
な物質は少量の二糖類や三糖類また多糖類を含み、α−アミラーゼ、グルコアミ
ラーゼ、セルラーゼなどのアミラーゼ酵素をそれらの糖類に添加すれば発酵中に
加水分解することができる。このようにして生体酸化と同時にグルコースを反応
によりin situ で供給することができる。その場合の発酵条件と手順は米国特許
5,254,466号に記述される条件、手順とほぼ同じである。
【0015】 有機基質や補基質双方の基としてトリグリセリド油脂を使用すれば発酵工程を
変えることができる。発酵ブロスから調製されるリパーゼがこの油脂を加水分解
または分断して脂肪酸やグリセリンに変える。有機体がグリセリンを消費し分解
反応を最後まで導くが、その間エネルギーを供給して遊離脂肪酸を対応する二塩
基酸へ転化させる。Oleo特異性示すリパーゼはオレイン酸の含有量が高いトリグ
リセリドに対し高い特異性を示し、オレイン酸エステル基の加水分解に特異的に
触媒作用を及ぼす。そのようなoleo特異性を示すリパーゼには、Pseudomonas sp
,humicola lanuginosa,Candida rugosa, Geotrichum candidum,Pseudomonas
(Burkholderia)によって生成されるリパーゼがあるが、これらに限定されない
。特に好ましいリパーゼは、米国特許第5,470,741号記載のATCC受託番号741
70のGeotrichum candidumから生成されるUNリパーゼであり、その内容全体を
本発明に引用する。
【0016】 第二段階は、本発明の第一段階でできた生成物と酸化剤との反応からなりカル
ボキシル基をつなぐ炭素原子―炭素炭素間の二重結合を酸化によって切断しポリ
カルボン酸の生成を行う。炭素原子―炭素原子間の二重結合の酸化的切断とは炭
素原子―炭素原子間の二重結合を酸化的に切断し2個のカルボキシル基を生成す
るものであるが、公知のどのような酸化剤を使用してもよい。この方法には例え
ば以下の方法があるが限定されない。◎米国特許第2,813,113号記載のオゾンや
そのオゾニドの酸化残渣物(oxidative work-up)と反応させる方法でその内容
全体は本発明に引用される。◎国際特許第94/101122号記載の過酸化水素好まし
くは60%過酸化水素の存在下でタングステン酸と反応させる方法でその内容全
体は本発明に引用される。◎米国特許第2,450,858号記載のクロム酸と反応させ
る方法でその内容全体は本発明に引用される。◎J.Am.Oil Chem.Soc., 54,8
70A(1977)に記載されるルテニウム酸化物の存在下で次亜塩素酸塩と反応させ
る方法でその内容全体は本発明に引用される。◎J.Am.Oil Chem.Soc., 54,8
58A(1977)に記載される過マンガン酸塩酸化方法でその内容全体は本発明に引
用される。◎米国特許第5,380,928号記載のペロオキソ蟻酸酸化方法でその内容
全体は本発明に引用される。◎米国特許第4,606,863号記載の臭化コバルト触媒
下で過酸化物酸化させる方法でその内容全体は本発明に引用される。◎日本国特
許第0183639号記載の塩化セチルピリジン触媒下でのリンタングステン酸酸化さ
せる方法でその内容全体は本発明に引用される。
【0017】 本発明の好ましい実施例は、一個の不飽和ジカルボン酸基質から飽和ジカルボ
ン酸を一個以上の製造する方法である。その不飽和ジカルボン酸基質は最少一個
のカルボキシル基を末端に持つ炭素鎖で一個以上の炭素原子―炭素原子間の二重
結合を含む。飽和ジカルボン酸生成物の総炭素原子数は不飽和ジカルボン酸の総
炭素原子数に等しい。例えば、9−オクタデセンジ酸(C18酸)1分子の炭素原
子―炭素原子間の二重結合を酸化すれば、2分子のアゼライン酸(C9酸)が生
成する。他の例としてリノール酸(9,12-オクタデセンジ酸、C18酸)1分子
中の2個の炭素原子―炭素原子間の二重結合を酸化すれば各1分子のアゼライン
酸(C9酸)、マロン酸(C3酸)、1,6−ヘキサンジ酸が生成する。
【0018】 本発明の好ましい実施例はその他にオレイン酸を生体酸化して9−オクタデセ
ンジ酸を生成し、その9−オクタデセンジ酸を酸化してアゼライン酸を生成する
アゼライン酸生成方法がある。いかなる等級のオレイン酸も基質として使用でき
るが、一般的な実用等級のオレイン酸は以下のカルボン酸、0.42% C12、2.7
% C14、0.86% C14:1、6.3% C16、4.6% C16:1、0.93% C17、2.8
% C18、71.8% C18:1、8.3% C18:2、0.58% C18:3である。さらにこ
のオレイン酸例えば米国特許第4,627,192号に記載されるヒマワリ属(ヒマワリ
種油)種の油から得られる高級オレイン酸であってもよく、その内容全体を本発
明に引用する。このような油は非常にオレイン酸に富み油重量の80%以上がオ
レイン酸である。
【0019】 本発明による生体酸化方法によって9−オクタデセンジ酸が得られたならそれ
をオゾンと反応させ、引き続き酸化的条件下さらしアゼライン酸を生成する。こ
の混合状態の酸化生成物さらに酸化してアゼライン酸を製造するが、その方法は
例えば米国特許第5,420,316号に記載されており、その内容全体を本発明に引用
する。
【0020】 本発明は上記アゼライン酸製造方法の変形方法を幾つか考察している。例えば
比較的オレイン酸含有量が高い天然油脂と同様にオレイン酸メチル、オレイン酸
エチルなどのオレイン酸の単純なエステルをオレイン酸の代わりとして9−オク
タデセンジ酸の製造に用いることができる。
【0021】
【実施例】
以下本発明を例証するが本発明はこれらに制限されるものではない。 [実施例1] 改善されたジカルボン酸の調製方法 発酵槽にグルコース75g/l(無水物)、酵母窒素ベース(Difco研究所)6.7g/l
、酵母抽出物3g/l、硫酸アンモニウム3g/l、リン酸モノカルシウム2g/l、塩化ナ
トリウム0.5g/lからなる半合成増殖培地を入れる。構成成分を濃縮溶液として製
造しオートクレーブにかけた後冷却しながら発酵槽に加える。最終pHは約5.
2であった。米国特許第5,254,466号実施例17、20の方法に記載される方法
に従って、この内容物にYM培地(Difco研究所)で一晩培養したCトロピカリ
スH5343の培養物5から10%のを接種した。次に細胞を培地中の窒素がな
くなるまで培養し乾物重量で約15gを得た。窒素源枯渇後約4、5時間放置さ
れた上記内容物のグルコース量は化学量論より若干多かった。空気に対する溶存
酸素を飽和の40%以上で維持するため空気を送り攪拌を行った。溶存酸素少な
いと主としてエタノールであるが部分的なグルコース異化生成物のin situでの
蓄積物が多量になった。pHはpH調整用5N苛性ソーダを加えて約5に維持し
た。 以下の組成:0.30% C12,2.4% C14,0.60% C14:1,4.7% C16 ,4.6% C16:1,020% C17,0.80% C18,69.9% C18:1,10.50% C1 8:2 ,0.30% C18:3,を持つ実用等級のオレイン酸を、一度に100g/lづつ加
え、培養が概ね休止期に入りω酸化が開始したらグルコース補基質の供給(1.6g
/hr)を始める。形質転換の間、pHを5.0に維持するため少量のpH調整用
苛性ソーダを添加した。形質転換の間泡は全く形成されなかった。140時間に
及ぶ形質転換の後、発酵抽出物を気液クロマトグラフィー分析にかけた結果、全
C18:1area countsの45%が対応する二塩基酸と思われたが、その多くは
形質転換の後半70時間の間に蓄積された。オゾン供給受けた他の成分も同様の
パターンを示した。形質転換の前半60時間、二塩基酸はほとんど蓄積されなか
った。
【0022】 [実施例2] 改良されたジカルボン酸の生成方法 以下の方法は実施例1の方法を改良したものでオレイン酸を発酵槽へ添加する
前に部分的にけん化し金属せっけんを生成することにより誘導期間を明白に大幅
に短縮するものである。
【0023】 この発酵は実施例1の発酵に修正を加えたもので、まずオレイン酸を部分的に
けん化する為オレイン酸1gに対しKOH 0.0098gと水0.04gを添加した。この混
合物を発酵に加え発酵ブロス中のオレイン酸を50g/lにした。けん化反応は供給
物質の加熱滅菌と支障なく融合し、望めばけん化反応を完了させることもできる
。実施例1の結果とは対照的に二塩基酸の蓄積は部分的にけん化された脂肪酸の
添加後24時間以内に始った。115時間に及形質転換期間の後、全C18:1
area countsの66.7%が二塩基酸と推測された。形質転換期間の初期には化学的
にも物理的にも簡単に処理できる泡が形成された。
【0024】 [実施例3] 9−オクタデセンジ酸からアゼライン酸を製造する手順 実施例2の二塩基酸へ平衡酸素に対し5v/oのオゾンを含むガスを23℃〜2
5℃で2.5時間から3時間供給することで、酸混合物中のオレイン酸に毎分0.
00644mmoleでオゾンを供給した。ガスの供給には孔計147から174μmを持
つ一般的な噴霧器使用する。その後窒素ガスを反応後の混合物へ15分間充填し
、双方の形体を取る酸素ガスを十分に追い出す。
【0025】 上記の方法で得た混合物23gをNa−Xゼオライト触媒0.30gと共に反応器の中
に静置した。この反応器を温度調節器付き水槽に入れ、水温を反応に理想的な6
0℃より10℃低めに保ちながら先ず窒素ガスを充填する。それから水槽の温度
調節器を理想的な反応温度まで上がるように設定する。水槽の温度が理想的な反
応温度に達したら流入ガスを窒素から酸素へ変え350ml/minで供給する。米国特
許第5,420,316号実施例10に記述される方法に従って、この反応を過酸化物量
が約0.25mmoleO−O/gramに達するまで続ける。その生成物はアゼライン酸を含
みペラルゴン酸を殆ど含まない。
【0026】 [実施例4] 炭水化物と有機基質双方の源としてトリグリセリド油脂を使用
する9−オクタデセンジ酸の製造工程 以下の物質からなる発酵培地を調製する。 (1)成長栄養素とミネラル塩(2)高級オレイン酸トリグリセリド(3)トリ
グリセリド油(例えば高級オレイン酸ヒマワリ油またはキャノーラ油)の加水分
解が可能な一個以上のリパーゼ。その培地にCトロピカリスH5343を接種す
る。成長栄養素とミネラル塩はCトロピカリスの成長を助けリパーゼとCトロピ
カリス触媒の活性を維持する為に加える。リパーゼには3個全てに位置する脂肪
酸を効率的に加水分解することが可能なものを少なくても一個含めるが、望めば
1,3−特異的リパーゼもまた非選択的リパーゼと組み合わせて使用できるだろ
う。化学量論的に取得可能な油分分離反応量の炭水化物に加えて補助的な量の炭
水化物も望めば加えることができる。in situでの油分分離と合わせ発酵の結果
、生成物には高い含有量で9−オクタデセンジ酸が含まれる。
【0027】 [実施例5] 発酵接種材料カンジダトロピカリスH5343の調製 発酵接種材料用としてカンジダトロピカリスH5343をグリセリン凍結防止
剤と共に2mlのガラス瓶に入れ摂氏マイナス60度からマイナス70度で保管す
る。このガラス瓶を急速解凍し内容物をピペットで1ml取って滅菌YMブロス(
Difco研究所)20ml中へ加えると細胞は蘇った。YMブロスは様々な酵母と糸
状菌の培養に適した複合培地である。この培養前物質をオービタルシェーカーで
摂氏30度、15時間300rpmで培養した後3mlを取って500〜550mlの
滅菌YMブロスへ接種し発酵材料とするために30℃,14時間〜18時間,3
00rpmにてオービタルシェーカーで培養した。
【0028】 [実施例6] 発酵のためのカンジダトロピカリスH5343の増殖 Picataggio等の先の記述(Bio/technology,10 1992,pp894−898)とよく似
た酵母細胞を増殖するために半合成増殖培地を選択した。増殖培地には以下もの
が含まれる。(単位、記載なければg/l) グループ1 グルコース 70 グループ2 酵母窒素基 6.7 グループ3 酵母抽出物 3 グループ4 硫酸アンモニウム 3 リン酸モノカルシウム 2 塩化ナトリウム 0.5 グループ5 硫酸マグネシウム 0.5 グループ6 塩化カルシウム 0.1 グループ7 硫酸鉄(II) 0.04 グループ8 消泡剤 2ml 酵母窒素基と酵母抽出物は共にDifco研究所所製である。消泡剤はSAG47
1でユニオンカーバイド社製である。時に含水化合物が、水和の水を適切に修正
するため利用された。グループ4の成分は発酵槽で滅菌し、他の成分は別々に滅
菌し冷ましてから発酵槽に加えた。グループ7は硫酸で酸化した後ろ過滅菌した
。混合物の最終pHは5.2であった。成分濃度は記述の通り脂肪酸酸化例のよ
うに調整した。発酵槽は20lのチェマップ発酵槽で底部駆動攪拌軸とその上部
に3個のラシュトンタービンを備え通常10lの増殖培地を入れる。この発酵槽
に実施例5で調製した接種材料を接種した。30℃〜35℃、溶存酸素を30%
以上に保ち給気,攪拌,容器背圧を利用してグルコースを過剰にしエタノールの
生成を妨げた。細胞数が非常に稠密になり増殖段階がほぼ終末期を迎える頃には
溶存酸素レベルを30%に維持することは難しく、休止期が始る前に溶存酸素レ
ベルは短時間で30%以下に下がった。pHは5N水酸化ナトリウム或いは5N
水酸化カリウムを用いて5.0に調整した。すると細胞は指数関数的に増殖した
。通常の発酵では増殖中にpH調製のために約300mlの塩基が消費された。培
地の窒素が枯渇し始め休止期に入り始めたことは溶存酸素の急激な上昇と幾分穏
やかなpHの上昇によって容易に判明した。自然なpHの上昇は調製中和しなか
った。休止期最終細胞数は4X10E9CFU/ml、即ち乾物量で1リットル当
たり約38gであった。補基質グルコース供給物質(50%-グルコース/水)を
休止期の培養細胞加え細胞を維持しジカルボン酸の生成に必要なエネルギーを与
えた。
【0029】 [実施例7] オレイン酸をジカルボン酸へ酸化 概ね以下の組成:0.3% C12,2.4% C14,0.60% C14:1,4.7% C16
,4.6% C16:1,0.20% C17,0.80% C18,69.9% C18:1,10.5% C1 8:2 ,0.3% C18:3,を持つ実用等級のオレイン酸をE267と定義する。実施
例2の方法からグルコース75g/lと又グループ5,6,7の成分を除いて休止
期の培養細胞を調製した。5N水酸化ナトリウムを自動的に添加しpHは5に調
整した。培養細胞が休止期に入りE267が酸化されジカルボン酸が生成し始め
たので、グルコース供給物質溶液を32g/hrで供給しE267を100gづつ添
加した。E267の酸化は図1に示すようにpH5で進んだ。追加された5N水
酸化ナトリウム180mlとグルコース溶液2057gは、脂肪酸が酸化される間
に消費された。驚くべきことに酸化段階では消泡剤を追加する必要はなく、また
発酵ブロスの粘度にも全く問題は生じなかった。ガスクロマトグラフィーによる
分析の結果9−オクタデセンジ酸は20g/kg蓄積された。又同分析によってE2
67の他の脂肪酸成分も同様に対応するジカルボン酸に転化し発酵ブロス中の蓄
積した全ジカルボン酸は29g/kgにのぼった。この例を見れば酸性pHでのジカ
ルボン酸の製造方法が分かる。アルカリpHで酸化が行われる先の方法のメリッ
トは、泡を抑えるための高価な消泡剤がほとんど必要ないことと、pHを維持す
るための塩基の必要量が減少することである。塩基は比較的安価で又生成物を希
釈する発酵槽の容量の大部分は塩基で占められるので、さらに大きな容量を持つ
発酵槽の製造が望まれる。予想された粘度の問題は発効期間中生じなかった。
【0030】 [実施例8] 部分的にけん化された脂肪酸供給物質の調製 初めに脂肪酸を部分的に中和して脂肪酸石鹸に変化させておけば、発酵におけ
るジカルボン酸の生成をかなり早く開始できることは知られている。一般的にジ
カルボン酸の生成を急速に誘発し急速に蓄積するためには発酵へ供給する脂肪酸
供給物質の部分的な中和の割合を5%以下にする。だが部分的にけん化された供
給物質が発酵ブロスの流動学的性質を効果的に変化させることも又知られている
。適切なけん化剤としては金属水酸化物、炭酸塩または酸化物がある。さらに金
属塩化物、硫酸塩、リン酸塩もけん化触媒の有無にかかわらず使用できる。部分
的な中和を行うには、これらのけん化剤を脂肪酸発酵基質に加える。けん化反応
は加熱によって進み、望めば容易に加熱滅菌工程に組み入れることができる。又
滅菌とけん化反応を補助するため少量の水を加えても良い。それに代わる方法と
しては、脂肪酸が完全に中和され金属石鹸となっている脂肪酸石鹸を製造或いは
購入することもできる。これを希望する発酵基質に混ぜれば希望する誘発化合物
を得ることができる。
【0031】 [実施例9] 部分的にカリウムけん化されたオレイン酸を使用する発酵 硫酸鉄(II)0.01g/lを加えない以外は実施例7の方法によって得たカンジ
ダトロピカリスH5343の休止期培養細胞を培地に加えた。脂肪酸が酸化を続
け5N水酸化ナトリウムを用いて培養細胞のpHを5に維持している間は補基質
のグルコース溶液が36g/hrで供給された。水酸化カリウム4.9g、水20gを
500gのE267に加えて部分的にけん化したE267基質を得た。この混合
物を実験用オートクレーブで25分間滅菌しけん化反応を完了させた。この混合
物を休止期の培養細胞に加えると酸化が始った。pHは5.7へ上昇したが発酵
が進むにつれ5.0へと戻った。9−オクタデセンジ酸の蓄積を図1に示す。追
加した5N水酸化ナトリウム溶液140gはpHを5に維持するために消費され
、消泡剤15mlが泡の生成を抑えるために消費された。発酵の初期の段階で追加
された166gのE267(未けん化)には泡を抑える効果は無かった。最終発
酵ブロスには9−オクタデセンジ酸約20g/kg即ち全量で約29g/kgのジカルボ
ン酸が含まれていた。
【0032】 [実施例10] 一部がナトリウム石鹸にけん化されたオレイン酸を使用する
発酵 グルコース70g/lを含む増殖培地を用いない以外は、実施例9の方法によっ
てカンジダトロピカリスH5343の休止期培養細胞を得た。補基質のグルコー
ス溶液を36g/hrで供給し5N水酸化ナトリウムを用いてpHを5に維持した。
水酸化ナトリウム3.5gと水30gを500gのE267に加え、一部がけん化
したE267基質を得た。この混合物を実験用オートクレーブにかけ25分間滅
菌しけん化反応を完了させた。冷ました混合物と追加のE267(未けん化)5
00gを休止期の培養細胞に加え酸化を開始させた。pHは6.0へ上昇したが
発酵が進むにつれ5.0へと戻った。9−オクタデセンジ酸の蓄積を図1に示す
。追加した5N水酸化ナトリウム溶液100gはpHを5に維持するために消費
されたが、カリウム石鹸への供給物質の部分的なけん化とは対照的に、泡を抑え
るための消泡剤は全く必要なかった。最終発酵ブロスには9−オクタデセンジ酸
約40g/kg即ち全量で約57g/kgのジカルボン酸が含まれていた。この方法には
泡を形成せずにジカルボン酸を急速に誘発蓄積し、又ブロスの流動学的特性が優
れているという利点がある。
【0033】 [実施例11] 一部がナトリウムによりけん化されたオレイン酸を使用する
比較発酵 一部がナトリウムにけん化されたE267基質を用いた追加発酵によって、こ
の基質の追加とジカルボン酸の生成開始との間にしばしば時間差が生じることが
明らかになった。時間差は通常6時間から10時間で、その後ジカルボン酸が培
地に急速に蓄積された。発酵により最高30g/kgの9−オクタデセンジ酸が生成
されたこの時間差の代表的な例を図2に示す。
【0034】 [実施例12] 一部がカルシウム石鹸にけん化されたオレイン酸を使用する
発酵 グルコース70g/lと硫酸鉄(II)0.2g/lを含む培地を用いない以外は実施例
3の方法によってカンジダトロピカリスH5343の休止期の培養細胞を得た。
補基質のグルコース溶液を37g/hrで供給し、5N水酸化ナトリウムを用いて培
地のpHを5から5.5に維持した。水酸化カルシウム3.26gと水30gを5
00gのE267に加え、一部がけん化したE267基質を得た。この混合物を
実験用オートクレーブで25分間滅菌しけん化反応を完了させた。この混合物を
休止期の培養細胞に加え酸化を開始させた。この混合物の追加によってpHは5
.7へ上昇したが発酵が進むにつれ5へと戻った。一部がカルシウムけん化して
いるE267の最初の投与分が9−オクタデセンジ酸へ酸化し終わった発酵約6
5時間目に、一度目と同様に二度目の投与を行った。供給するグルコース溶液の
割合も又110時間目で7g/hrと減少させた。9−オクタデセンジ酸の蓄積を図
2に示す。追加された5N水酸化ナトリウム溶液190gはpHを維持するため
に消費されたが、酸化の間泡の形成は無くブロスも液体のままであった。発酵に
よって最大で9−オクタデセンジ酸42g/kg即ち全量で約60g/kgのジカルボン
酸が生成された。この方法には、泡を形成せず又流動学的な問題も生ずることな
く9−オクタデセンジ酸を急速に誘発蓄積するという利点がある。
【0035】 [実施例13] 一部がマグネシウム石鹸にけん化されたオレイン酸を使用す
る発酵 実施例2の方法によってカンジダトロピカリスH5343の休止期の培養細胞
を得た。補基質のグルコース溶液を脂肪酸の酸化中36g/hrで供給し、5N水酸
化ナトリウムを用いて培養細胞のpHを5に維持した。水酸化マグネシウム2.
56gと水30gを500gのE267に加えて、一部がけん化したE267基質
を得た。この混合物を実験用オートクレーブで滅菌しけん化反応を完了させた。
この混合物を休止期の培養細胞に加え酸化を開始させた。pHは5.7へ上昇し
たが発酵が進むにつれ5.0へと戻った。同様にしてけん化された供給物質50
0gの二度目の投与が発酵時間約40時間目で行われた。発酵ブロス中の9−オ
クタデセンジ酸の蓄積を図2に示す。追加された5N水酸化ナトリウム溶液10
0gは酸化中のpHを維持するために消費された。泡の形成は無くブロスは液体
のままであった。この発酵によって最大で9−オクタデセンジ酸28g/kg即ち全
量で約40g/kgのジカルボン酸が生成された。
【0036】 [実施例14] 他のジカルボン酸生成法 塩化ナトリウムを省き硫酸鉄(II)0.04g/lを添加した以外は実施例8の方
法によってカンジダトロピカリスH5343の休止期の培養細胞を得た。補基質
のグルコース溶液を31g/hrで休止期の培養細胞へ供給し、5N水酸化カリウム
を用いてpHを5.0に維持した。水酸化カルシウム0.65gと水12gを20
0gのE267に加え、一部がけん化されたE267基質を得た。この混合物を
実験用オートクレーブで25分間滅菌しけん化反応を完了させた。これを休止期
の培養細胞に加え酸化を開始させた。先の例と同様のpH変化が見られた。追加
分(一回に付き250から290g)のE267(未けん化)が毎日発酵に加え
られ、最終的に投与されたE267は全量で1800gであった。発酵二日目に
はブロスのpHは上昇し5.75から6.0の間で推移した。追加した5N水酸
カリウム522gは発酵中に消費された。消泡剤は必要なかった。この発酵によ
って最大で9−オクタデセンジ酸65g/kg即ち全量で約93g/kgのジカルボン酸
が180時間の発酵時間をかけて生成された。発酵が進み攪拌と酸素の供給が難
しくなると発酵ブロスの粘度は増した。
【0037】 [実施例15] 先にけん化された脂肪酸基質を用いる粘性調整 実施例10の方法によってカンジダトロピカリスH5343の休止期の培養細
胞を得た。補基質のグルコース溶液を40g/hrで供給したが、発酵84時間目で
25g/hrへ減らした。pHは5に維持されていたが36時間目にpHは5.7か
ら5.9に上昇し水酸化カリウム溶液を使った。水酸化カルシウム1.3gと水
12gを200gのE267に加えて、一部がけん化したE267基質を得た。こ
れを滅菌しけん化反応を完了させた後、休止期の培養細胞に加えジカルボン酸の
生成を開始させた。引き続き添加された一回分250gのE267の基質は、水
15gと水酸化カリウム2.5g或いは水酸化カルシウム1.6gによって一部が
けん化された。これを毎日発酵へ添加し、最終的には発酵へ投与した全E267
追加量は1200gになった。追加した水酸カリウム溶液526gはpH調整に消
費された。この方法による発酵によって最大で9−オクタデセンジ酸59.1g/
kg即ち全量で約85g/kgのジカルボン酸が全体で150時間の発酵時間をかけて
生成された。一部がけん化された供給物質を組み合せて高濃度のジカルボン酸を
生成しながら発酵ブロスは泡を形成せず液体のままであった。
【0038】 [実施例16] ペラルゴン酸をアゼライン酸へ転化させる方法 134時間の発酵時間以外は実施例11の方法によって培養物質を製造し、ペ
ラルゴン酸一回量25gをE267溶剤225gで希釈し発酵に加えた。ブロスの
気液クロマトグラフィー分析からほぼ全てのペラルゴン酸がアゼライン酸へ酸化
されたことが分かった。ペラルゴン酸がアゼライン酸へ酸化している間9−オク
タデセンジ酸は殆ど蓄積されなかった。
【0039】 [実施例17] 層分離現象 基本的には実施例11の方法を利用して得られた発酵試料は未反応のオレイン
酸0.9g/kgと9−オクタデセンジ酸37.4g/kgを含むが、pH6.0,70
℃の時に重力によって自然に液層2層と酵母細胞からなる稠密な固層1層に分離
することが観察された。澄んだ淡い液層を分析した結果、そこにはオレイン酸が
0.2g/kgと9−オクタデセンジ酸が0.3g/kgしか含まれていなかった。その
下の油っぽい液層にはオレイン酸0.9g/kgと9−オクタデセンジ酸92.1g/
kgが含まれていた。
【0040】 [実施例18] 層分離現象の利用 実施例11の方法によって得られた発酵試料を5N水酸化カリウム溶液によっ
てpH6.15に調整し100mlの目盛り付きシリンダーに入れた。全試料には
未反応のオレイン酸0.8g/kgと9−オクタデセンジ酸58.1g/kgが含まれて
いた。このシリンダーを70℃のオーブンに数時間入れ、引き続き起こる層分離
を観察した。最終的に試料からは30mlの淡い琥珀色の液層、22mlの琥珀色の
油層、そして細胞に癒着した同様な油層が50ml得られた。層分離における遠心
分離効果を確定するために、pH6.15の同試料(40ml)を円錐の遠心分離
機用試験管に納め70℃まで加熱してから1分間医療用遠心分離機にかけた。こ
の試料から淡い液層20ml、油層15mlそして約5mlの細胞ペレットが得られた
。この例よって細胞集団の生成物を即座に初期分離することができた。未反応の
基質とジカルボン酸生成物を余り含まない淡い液層はその後の発酵に再利用し、
液層の貴重な成分を再使用することができる。濃厚な油層はジカルボン酸に富み
下位工程の回収に適している。細胞は容易に取り除くことができ又細胞間に介在
し収蔵されている濃厚な油層全てを洗浄して回収することもできる。
【0041】
【微生物の保管】
特許手続きを目的として微生物保管の国際承認を定めたブダペスト条約に基づ
き、CトロピカリスR40(ATCC受託番号20987)の生きた培養細胞とCト
ロピカリスH5343(ATCC受託番号20962)の細胞株は米国菌培養収集所
(American Type Culture Collection:20852メリーランド州ロックビル、パー
クローン大通り12301番地)に保管されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例3,5,6における9−オクタデセンジ酸の生成率を示すグラフ。
【図2】 実施例7,8,9における9−オクタデセンジ酸の生成率を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 フェイター,リチャード,ジー.,ジュニ ア. アメリカ合衆国,オハイオ州 45014,フ ェアーフィールド,ハンナー ビュー ド ライブ 5429 (72)発明者 マクベイ,ケネス,アール. アメリカ合衆国,オハイオ州 45013,ハ ミルトン,ロス ハノーバー ロード 1763 Fターム(参考) 4B024 AA03 BA80 CA01 4B064 AD09 CA06 CA21 CB13 CB18 CD01 CD02 DA16

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程を含む脂肪族ポリカルボン酸の製造方法。 (1)ベータ酸化が阻害されたCトロピカリス細胞(C.tropicalis cell)を発
    酵させ、その細胞では染色体POX5遺伝子と染色体POX4A,POX4B遺
    伝子の複製が窒素源、有機基質、補基質を含む培地で分裂増殖し、その基質は不
    飽和脂肪族化合物であり分子内に最少一個の炭素原子―炭素原子間の二重結合を
    有し、最少一個の末端メチル基と末端カルボキシル基及び/または生体酸化によ
    ってカルボキシル基へ酸化が可能な末端官能基を有する。 (2)工程(1)の生成物を酸化剤と反応させ一個以上のポリカルボン酸を生成
    する。
  2. 【請求項2】 前記Cトロピカリス細胞がH5343である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記Cトロピカリス細胞内で一個以上のP450ALK遺伝子、P450RE
    D遺伝子或いはこれらの組合せが増殖する、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記Cトロピカリス細胞内で一個以上のP450RED遺伝子が増殖する、請
    求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記Cトロピカリス細胞がAR40またはR24細胞株である、請求項4に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 酸化剤がオゾン,タングステン酸−水素過酸化物,クロム酸,ルテニウム次亜
    塩素酸酸化物,過マンガン酸塩,ペロオキソ蟻酸,臭化コバルト−水素過酸化物
    からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記酸化剤がオゾンである、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記有機基質がオレイン酸である、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記基質がオレイン酸含有量の高いトリグリセリドに由来する、請求項1に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 前記培地が効果的に前記トリグリセリドを脂肪酸とグリセリンに加水分解でき
    るリパーゼをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記リパーゼがOLEO特異性を示すリパーゼである、請求項10に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 前記OLEO特異性を示すリパーゼが、Pseudomonas SP,Humicola lanuginos
    a、Candida rugosa, Geotrichum candidum,Pseudomonas(Burkholderia),A
    TCC受託番号74170 Geotrichum candidum のUNリパーゼからなる群より選択
    される、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記リパーゼがATCC受託番号74170 Geotrichum candidum のUNリパーゼ
    である、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 以下の工程を含むアゼライン酸の製造方法。 (1)ベータ酸化が阻害されたCトロピカリス細胞を発酵させるが、その細胞で
    は染色体POX5遺伝子と染色体POX4A、POX4B遺伝子の複製が窒素源
    、オレイン酸、補基質を含む培地で分裂し、9−オクタデセンジ酸を生成する。 (2)9−オクタデセンジ酸を酸化剤と反応させアゼライン酸を生成する。
  15. 【請求項15】 前記Cトロピカリス細胞がH5343である、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記Cトロピカリス細胞内で一個以上のP450ALK遺伝子、P450RE
    D遺伝子或いはこれらの組合せが増殖する、請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記Cトロピカリス細胞内で一個以上のP450RED遺伝子が増殖する、請
    求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記Cトロピカリス細胞がAR40またはR24細胞株である、請求項17に
    記載の方法。
  19. 【請求項19】 酸化剤が、オゾン,タングステン酸−水素過酸化物,クロム酸,ルテニウム次
    亜塩素酸酸化物,過マンガン酸塩,ペロオキソ蟻酸,臭化コバルト−水素過酸化
    物からなる群より選択される、請求項14に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記酸化剤がオゾンである、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記オレイン酸がオレイン酸含有量の高いトリグリセリドに由来する、請求項
    14に記載の方法。
  22. 【請求項22】 以下の工程を含む飽和ジカルボン酸の製造方法。 (1)ベータ酸化が阻害されたCトロピカリス細胞を発酵させ、その細胞では染
    色体POX5遺伝子と染色体POX4A,POX4B遺伝子の複製が窒素源,有
    機基質,補基質を含む培地で分裂し、その基質は不飽和脂肪族化合物で分子内に
    最少一個の炭素原子―炭素原子間二重結合を有し、最少一個の末端メチル基と末
    端カルボキシル基及び/または生体酸化によってカルボキシル基へ酸化が可能な
    末端官能基を有し、発酵によって最少一個の炭素原子―炭素原子間二重結合を有
    し、前記不飽和ジカルボン酸のカルボキシル基の少なくても一個を末端に持つ炭
    素鎖を持つ不飽和ジカルボン酸である。 (2)前記不飽和ジカルボン酸を酸化剤と反応させて一個以上の飽和ジカルボン
    酸を生成する。
  23. 【請求項23】 前記不飽和脂肪族化合物がオレイン酸である、請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記Cトロピカリス細胞がH5343である、請求項22に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記Cトロピカリス細胞内で一個以上のP450ALK遺伝子,P450RE
    D遺伝子或いはこれらの組合せが増殖する、請求項22に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記Cトロピカリス細胞内で一個以上のP450RED遺伝子が増殖する、請
    求項24に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記Cトロピカリス細胞がAR40またはR24細胞株である、請求項28に
    記載の方法。
  28. 【請求項28】 酸化剤がオゾン,タングステン酸−水素過酸化物,クロム酸,ルテニウム次亜
    塩素酸酸化物,過マンガン酸塩,ペロオキソ蟻酸,臭化コバルト−水素過酸化物
    の中からなる群より選択される、請求項22に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記酸化剤がオゾンである、請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記オレイン酸がオレイン酸含有量の高いトリグリセリドに由来する、請求項
    23に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記基質がオレイン酸含有量の高いトリグリセリドである、請求項30に記載
    の方法。
  32. 【請求項32】 前記培地がさらにオレイン酸含有量の高いトリグリセリドを効果的に脂肪酸と
    グリセリンに加水分解できるリパーゼを含む、請求項22に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記リパーゼがOLEO特異性を示すリパーゼである、請求項32に記載の方
    法。
  34. 【請求項34】 前記OLEO特異性を示すリパーゼがPseudomonas sp,Humicola lanuginosa
    、Candida rugosa, Geotrichum candidum,Pseudomonas(Burkholderia),そ
    してATCC受託番号74170 Geotrichum candidum のUNリパーゼからなる群よ
    り選択される、請求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記リパーゼがATCC受託番号74170 Geotrichum candidum のUNリパーゼ
    である請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 以下の工程を含むアゼライン酸の製造方法。 (1)窒素源,オレイン酸,補基質からなる培地でCトロピカリス細胞H534
    3を発酵させ9−オクタデセンジ酸を生成し (2)9−オクタデセンジ酸を酸化剤と反応させアゼライン酸を生成する。
  37. 【請求項37】 一個以上のP450ALK遺伝子、P450RED遺伝子或いはこれらの組合
    せが増殖する、請求項36に記載の方法。
  38. 【請求項38】 一個以上のP450RED遺伝子が増殖する、請求項36に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記Cトロピカリス細胞がAR40またはR24細胞株である、請求項37に
    記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記細胞株がAR40である、請求項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記酸化剤がオゾンである、請求項36に記載の方法。
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